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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-12-01
(45)【発行日】2022-12-09
(54)【発明の名称】通信装置及び方法
(51)【国際特許分類】
   H04W 16/28 20090101AFI20221202BHJP
   H04W 24/10 20090101ALI20221202BHJP
   H04W 84/12 20090101ALI20221202BHJP
【FI】
H04W16/28 130
H04W24/10
H04W84/12
【請求項の数】 6
(21)【出願番号】P 2018501385
(86)(22)【出願日】2016-07-22
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2018-09-06
(86)【国際出願番号】 JP2016003421
(87)【国際公開番号】W WO2017037994
(87)【国際公開日】2017-03-09
【審査請求日】2019-04-17
【審判番号】
【審判請求日】2021-11-26
(31)【優先権主張番号】P 2015170514
(32)【優先日】2015-08-31
(33)【優先権主張国・地域又は機関】JP
(73)【特許権者】
【識別番号】314012076
【氏名又は名称】パナソニックIPマネジメント株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002952
【氏名又は名称】弁理士法人鷲田国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】ホァン レイ
(72)【発明者】
【氏名】シム ホン チェン マイケル
(72)【発明者】
【氏名】浦部 嘉夫
【合議体】
【審判長】中木 努
【審判官】横田 有光
【審判官】圓道 浩史
(56)【参考文献】
【文献】特表2015-522974(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04B7/24-7/26
H04W4/00-99/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
回路と送信部を含む、第1の通信装置であり、
前記回路は、
複数の第2の通信装置のそれぞれについて前記第2の通信装置と関連したOFDM通信チャネルの、バンド幅全体および/または1つまたは複数のサブバンドに対応する、チャネル状態情報を取得し、
前記第2の通信装置のそれぞれについて取得される前記チャネル状態情報に基づいて、前記第2の通信装置のそれぞれに対するバンド幅全体および/または1つまたは複数の候補サブバンドのそれぞれについて、送信ビームフォーミングマトリクスを展開し、
前記送信部は、
前記送信ビームフォーミングマトリクスに基づくそれぞれのフィードバック情報を前記複数の第2の通信装置にマルチユーザ送信で多重し同時に送信する、
第1の通信装置
【請求項2】
前記第1の通信装置はアクセスポイントであり、前記複数の第2の通信装置は、前記アクセスポイントと関連したステーションである、
請求項1に記載の第1の通信装置
【請求項3】
候補サブバンドまたは前記バンド幅全体がUL SU-MIMO送信のためだけに使われる予定である場合、SU-MIMO送信に特有の前記送信ビームフォーミングマトリクスが前記候補サブバンドまたは前記バンド幅全体に対して展開される、
請求項1に記載の第1の通信装置
【請求項4】
候補サブバンドまたは前記バンド幅全体がUL MU-MIMO送信のためだけに使われる予定である場合、MU-MIMO送信に特有の前記送信ビームフォーミングマトリクスが前記候補サブバンドまたは前記バンド幅全体に対して展開される、
請求項1に記載の第1の通信装置
【請求項5】
候補サブバンドまたは前記バンド幅全体がUL SU-MIMOまたはMU-MIMO送信のために使われる予定である場合、SU-MIMO送信に特有の前記送信ビームフォーミングマトリクスおよびMU-MIMO送信に特有の前記送信ビームフォーミングマトリクスの両方が前記候補サブバンドまたは前記バンド幅全体に対して展開される、
請求項1に記載の第1の通信装置
【請求項6】
第1の通信装置において、複数の第2の通信装置のそれぞれについて前記第2の通信装置と関連したOFDM通信チャネルの、バンド幅全体および/または1つまたは複数のサブバンドに対応する、チャネル状態情報を取得し、
第1の通信装置において、前記第2の通信装置のそれぞれについて取得される前記チャネル状態情報に基づいて、前記第2の通信装置のそれぞれに対するバンド幅全体および/または1つまたは複数の候補サブバンドのそれぞれについて、送信ビームフォーミングマトリクスを展開し、
第1の通信装置において、前記送信ビームフォーミングマトリクスに基づくそれぞれのフィードバック情報を前記複数の第2の通信装置にマルチユーザ送信で多重し同時に送信する、
ことを含む方法
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、OFDMA(直交周波数分割多重アクセス)およびMU-MIMO(マルチユーザ多重入力多重出力)に基づく無線ローカルエリアネットワークにおける通信方法および通信装置に関する。
【背景技術】
【0002】
IEEE(米国電気電子学会)802.11ワーキンググループは、802.11ax HE(高効率)WLAN(無線ローカルエリアネットワーク)エアーインタフェースを開発しており、それは従来の802.11a/g/n/ac標準との下位互換性を保つと共に、高密度シナリオのユーザによって成し遂げられる現実のスループットにおいて、非常に実質的な増加を成し遂げるためである。MU-MIMO(マルチユーザ多重入力多重出力)およびOFDMA(直交周波数分割多重アクセス)送信は、802.11axにおいて最も重要な2つの機能として構想されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】米国特許出願公開第2015/0146812号明細書
【文献】米国特許出願公開第2015/0146807号明細書
【非特許文献】
【0004】
【文献】IEEE 802.11-15/0132r7, Specification Framework for TGax, July 2015
【文献】IEEE 802.11-15/0579r3, 802.11ax Preamble Design and Auto-detection, July 2015
【文献】IEEE Std 802.11ac-2013
【文献】Transmit Beamforming and Detection Design for Uplink Multiuser MIMO System, Proceedings of Fortieth Asilomar Conference on Signals, Systems and Computers, 2006 (ACSSC '06), Page 1593-1600
【文献】IEEE Std 802.11n-2009
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
802.11axのUL(アップリンク)MU(マルチユーザ)通信、例えば、UL OFDMA通信またはUL MU-MIMO通信において、効率的なサウンディングを実行するための研究が進められている。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本開示の方法は、トレーニング信号を含むサウンディングフレームを送信し、第1のビームフォーミングフィードバック情報を含む第1のフィードバックフレームを通信相手装置から受信し、前記第1のフィードバックフレームは、少なくとも一つの第2のフィードバックフレームと共に、マルチユーザ送信によって送信されたものである
【0007】
全般または特定の開示は、システム、方法、集積回路、コンピュータプログラム、記憶媒体またはそれらいかなる選択的な組み合わせとしても実施することができる点に留意すべきである。
【発明の効果】
【0008】
本開示によって、UL MU送信のための効率的なサウンディングを達成することができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1】例示WLANを示す図
図2】従来技術による例示PPDUを示す図
図3】従来技術による、例示サウンディング手順および例示サウンディング手順に基づく例示UL MU-MIMO送信を示す概略タイミング図
図4】本開示の実施例1による、例示サウンディング手順および例示サウンディング手順に基づく例示UL MU送信を示す概略タイミング図
図5】本開示の実施例1による、例示フィードバックフレームを示す図
図6】本開示の実施例2による、例示サウンディング手順および例示サウンディング手順に基づく例示UL MU送信を示す概略タイミング図
図7】本開示の実施例3による、例示サウンディング手順および例示サウンディング手順に基づく例示UL MU送信を示す概略タイミング図
図8】本開示の実施例4による、例示サウンディング手順および例示サウンディング手順に基づく例示UL MU送信を示す概略タイミング図
図9】本開示の実施例5による、例示サウンディング手順および例示サウンディング手順に基づく例示UL MU送信を示す概略タイミング図
図10】本開示の実施例6による、例示サウンディング手順および例示サウンディング手順に基づく例示UL MU送信を示す概略タイミング図
図11】本開示による、UL MU送信のためのSTAとのサウンディングを実行するために、APによって行われる第1の例示方法を示すフローチャート
図12】本開示による、UL MU送信のためのAPとのサウンディングを実行するために、STAによって行われる第1の例示方法を示すフローチャート
図13】本開示による、カスケードされたDLおよびUL MU送信のためのSTAとのサウンディングを実行するために、APによって行われる第2の例示方法を示すフローチャート
図14】本開示による、カスケードされたDLおよびUL MU送信のためのAPとのサウンディングを実行するために、STAによって行われる第2の例示方法を示すフローチャート
図15】本開示による、APの例示構成を示すブロック図
図16】本開示による、STAの例示構成を示すブロック図
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、添付の図面を参照して本開示の各種実施例について詳細に説明する。以下の説明では、知られている機能および構成の詳細な説明は、見やすく簡潔にするために省略した。
【0011】
<本開示の基本的な知識形成基礎>
図1は、例示WLAN(無線ローカルエリアネットワーク)100の図である。WLAN100は、AP(アクセスポイント)102と、AP102に関連する複数のSTA(ステーション)104とを含む。WLAN100のダウンリンク(DL)において、AP102は、DL MU通信(すなわち、DL MU-MIMOまたはDL OFDMA通信)を介してそれぞれのデータストリームを複数のSTA104に同時に送信するように構成することができる。同様に、WLAN100のアップリンク(UL)において、複数のSTA104は、UL MU通信(すなわち、UL MU-MIMOまたはUL OFDMA通信)を介してそれぞれのデータストリームをAP102に同時に送信することができる。
【0012】
DLまたはUL OFDMA通信に関しては、データストリームは、複数の副搬送波を含むサブバンドのそれぞれにおいて、STAのグループに対して、または、そのグループから、同時に送信される。データストリームは、SU-MIMO(単一ユーザMIMO)技術を用いた特定のサブバンド上の単一のSTAに対して、または、単一のSTAによって、送信される。あるいは、データストリームは、MU-MIMO技術を用いて特定のサブバンド上の複数のSTAに対して、または、複数のSTAによって、同時に送信される。
【0013】
DLまたはUL MU-MIMO通信に関しては、データストリームは、MU-MIMO技術を使用してバンド幅全体上のSTAのグループに対して、または、そのグループによって、同時に送信される。
【0014】
SU-MIMO技術において、送信ビームフォーミングマトリクスが、特定のSTAのためのデータをプリコードするために用いられる。それによって、リンクスループットが、特定のSTAの受信機出力で最大化されるようにすることができる。MU-MIMO技術において、それぞれの送信ビームフォーミングマトリクスは、STAのグループの各STAのためのそれぞれのデータストリームをプリコードするために用いられる。それによって、トータルスループット(例えば、合計性能またはmax-min公平性)が最大化される。特定のSTAに対して、MU-MIMO送信のために使用する送信ビームフォーミングマトリクスは、通常、SU-MIMO送信のためのそれらの相対物と異なる。それは、前者が、MU-MIMO送信において存在するマルチユーザの干渉を考慮に入れる必要があるためである。要約すると、いかなるDLまたはUL MU送信の前にも、AP102は、サウンディング手順を介してSTA104と対話して必要な準備、例えばユーザグループ化、サブバンド割当ておよび送信ビームフォーミングマトリクスの展開などを行う必要がある。
【0015】
図2は、従来技術[非特許文献1および非特許文献2を参照]による例示物理層プロトコルデータユニット(PPDU)200の図である。PPDU200は、80MHzのバンド幅における4つのOFDMデータ単位202-1、202-2、202-3および202-4を含む、OFDMA PPDUである。DL MU送信に関しては、PPDU200は、図1のAP102によって生成される。それによって、OFDMデータユニット202-1が第1の10MHzのサブバンド上でSTA104-1に送信され、OFDMデータユニット202-2が第2の10MHzのサブバンド上でSTA104-2に送信され、OFDMデータユニット202-3が20MHzのサブバンド上でSTA104-3に送信され、OFDMデータユニット202-4が40MHzのサブバンド上でSTA104-4および104-5に送信される。一方で、UL MU送信に関しては、PPDU200はSTA104によって集合的に生成される。それによって、OFDMデータユニット202-1がSTA104-1によって第1の10MHzのサブバンド上でAP102に送信され、OFDMデータユニット202-2がSTA104-2によって第2の10MHzのサブバンド上でAP102に送信され、OFDMデータユニット202-3がSTA104-3によって20MHzのサブバンド上でAP102に送信され、OFDMデータユニット202-4がSTA104-4および104-5によって40MHzのサブバンド上でAP102に送信される。
【0016】
PPDUがMU-MIMO技術を使用してバンド幅全体上で、AP102によって送信されるか、または、AP102に対して送信される単一のOFDMデータユニットを含むだけである場合、PPDUがDLまたはUL MU-MIMO PPDUになる点に留意する必要がある。PPDUがMU-MIMO以外の技術を使用してバンド幅全体上で、AP102によって送信されるか、または、AP102に対して送信される単一のOFDMデータユニットを含むだけである場合、PPDUはDLまたはUL SU PPDUになる。
【0017】
図2に例示説明したとおり、PPDU200は、レガシーショートトレーニングフィールド(L-STF)204、レガシーロングトレーニングフィールド(L-LTF)206、レガシー信号フィールド(L-SIG)208、反復レガシー信号フィールド(RL-SIG)210、第1の高効率信号フィールド(HE-SIG-A)212、第2の高効率信号フィールド(HE-SIG-B)214、高効率ショートトレーニングフィールド(HE-STF)216、高効率ロングトレーニングフィールド(HE-LTF)218および高効率データ部(HEデータ)220を含む。L-STF204、L-LTF206およびL-SIG208は、レガシー802.11a/g/n/ac標準との下位互換性を容易にする。RL-SIG210が、PPDU200のフレームフォーマットの自動検出のために使われる。HE-SIG-A212およびHE-SIG-B214は、それぞれ、PPDU200を解釈するために必要となる制御情報、例えば帯域幅を伝達する。具体的には、HE-SIG-B214は、特にDL MU送信のための指定された受信STAのための制御情報を含む。HE-SIG-B214は、異なる制御信号を伝達する2つの部分、HE-SIG-B1およびHE-SIG-B2に分割される。HE-SIG-B214は、それがUL MU PPDU、DL SU PPDUまたはUL SU PPDUである場合、PPDU200の中に存在しない。HE-STF216は、対応するOFDMデータ単位202のHEデータ部分220を受信するためのAGC(自動利得制御)をトレーニングするために用いる。HE-LTF218は、複数のHE-LTFシンボルを含み、対応するOFDMデータ単位202のHEデータ部分220を受信して、等化するためのMIMOチャネル推定を生成するために用いる。
【0018】
L-STF204、L-LTF206、L-SIG208、RL-SIG210、HE-SIG-A212およびHE-SIG-B214は、WLAN100によってサポートされる最も小さいバンド幅(例えば、20MHz)を占める。PPDU200がWLAN100で最も少ないバンド幅より大きいバンド幅を占める場合、L-STF204、L-LTF206、L-SIG208、RL-SIG210およびHE-SIG-A212は、PPDU200のそれぞれ最も小さいバンド幅部分において(例えば、PPDU200の各20MHzの部分において)複製およびマッピングすることができる。HE-SIG-B214のHE-SIG-B1およびHE-SIG-B2は、代わりに、PPDU200の各最も小さいバンド幅部分において、複製およびマッピングすることができる。
【0019】
他方で、HE-STF216、HE-LTF218およびHEデータ部220は、対応するOFDMデータ単位202のバンド幅全体を占める。例えば、OFDMデータ単位202-4は40MHzを占め、そこにおいて、HE-STF216、HE-LTF218およびHEデータ部220はOFDMデータ単位202-4のすべての40MHzのバンド幅を占める。
【0020】
図3は、従来技術[特許文献1を参照]による、サウンディング手順300に基づいた例示サウンディング手順300および例示UL MU-MIMO送信を示す概略タイミング図である。サウンディング手順300は、STAによってAP102に送信されるサウンディングフレームから直接、AP102がSTAからAP102までの通信チャネルに対応するチャネル推定を得る明示的なサウンディング手順である。
【0021】
AP102は、時間間隔322-1の間に、サウンディングアナウンスメントフレーム302-1をSTA104-1に送信して、STA104-1にサウンディングフレームを送信することを要求する。STA104-1は、時間間隔324-1の間に、サウンディングアナウンスメントフレーム302-1を受信することに応答して、サウンディングフレーム304-1をAP102に送信する。AP102は、サウンディングフレーム304-1に含まれるトレーニング信号に基づいて、STA104-1からAP102への通信チャネルを特徴づけているチャネル推定を取得する。更にまた、AP102は、STA104-1からAP102への通信チャネルを特徴づけているチャネル推定に基づいて、STA104-1のためのビームフォーミングフィードバック情報を生成する。AP102は、時間間隔326-1の間に、フィードバックフレーム306-1をSTA104-1のためのビームフォーミングフィードバック情報を含むSTA104-1に送信する。STA104-1は、受信したビームフォーミングフィードバックフレーム306-1を使用して、UL MU-MIMO送信のためのその送信ビームフォーミングマトリクスを生成する。
【0022】
AP102は、シーケンシャルに他のSTA(例えば、104-2および104-3)にサウンディングフレームを送信させることができ、他のSTAのそれぞれからAP102への通信チャネルを特徴づけているチャネル推定を取得することができ、他のSTAのそれぞれにビームフォーミングフィードバックを送信することができる。例えば、AP102は、時間間隔322-2の間に、サウンディングアナウンスメントフレーム302-2をSTA104-2に送信する。STA104-2は、時間間隔324-2の間に、サウンディングアナウンスメントフレーム302-2を受信することに応答して、サウンディングフレーム304-2をAP102に送信する。AP102は、サウンディングフレーム304-2に含まれるトレーニング信号に基づいて、STA104-2からAP102への通信チャネルを特徴づけているチャネル推定を取得して、更にSTA104-2のためのビームフォーミングフィードバック情報を生成する。AP102は、時間間隔326-2の間に、STA104-2のためのビームフォーミングフィードバック情報を含むフィードバックフレーム306-2をSTA104-2に送信する。STA104-2は、受信したビームフォーミングフィードバックフレーム306-2を使用して、UL MU-MIMO送信のためのその送信ビームフォーミングマトリクスを生成する。同じサウンディング手順は、次の時間間隔322-3、324-3および326-3に、AP102とSTA104-3の間で実行される。
【0023】
AP102は、図3の時間間隔328の間に、STA104からの受信したサウンディングフレーム304(例えば、304-1、304-2および304-3)に基づいて、UL MU-MIMO送信のためのULグループに包含するためのSTAのサブセット(例えば、この例ではSTA104-1および104-2)を選択する。AP102は、時間間隔332の間に、トリガフレーム308をUL MU-MIMO送信のためにULグループの各STA(例えば、この例ではSTA104-1および104-2)に送信する。トリガフレーム308は、ULグループのSTAに特定の時間間隔に同時にデータストリームをAP102に送信させる。ULグループのSTA(すなわち、この例ではSTA104-1および104-2)は、時間間隔334の間に、それぞれのデータストリーム310をそれぞれの送信ビームフォーミングマトリクスを用いてAP102に同時に送信する。
【0024】
従来技術によれば、UL MU-MIMO送信のために、特定のSTAにより用いられる送信ビームフォーミングマトリクスは特定のSTAのためのチャネル推定に基づいて取得され、特定のSTAと同じULグループに属する他のSTAのチャネル推定を考慮しない。従って、送信ビームフォーミングマトリクスは、UL MU-MIMO送信におけるマルチユーザの干渉を緩和するために役に立たない場合がある。その結果、高度な受信機がAP102により用いられる場合であっても、それはUL MU-MIMO送信に対するマルチユーザの干渉を十分に抑制することが可能で無い場合があり、そして、このために、UL MU-MIMO送信のためのトータルスループットが損なわれ得る。加えて、図3にて図示したような従来技術は、効率的にサブバンドベースのUL OFDMA送信を扱うことができない。本開示は、前述の知識を考慮してなされる。
【0025】
次に、本開示のサウンディング手順のための各種実施例および対応するUL MU送信は、更に詳細に説明される。
【0026】
(実施例1)
図4は、本開示の実施例1による、例示サウンディング手順400およびサウンディング手順400に基づいた例示UL MU送信を示す概略タイミング図である。サウンディング手順400は、AP102が、STAからAP102への通信チャネルに対応するチャネル状態情報および/または品質インジケータを、STAによってAP102に送信されるサウンディングフレームから直接引き出す、明示的なサウンディング手順である。
【0027】
AP102は、時間間隔422-1の間に、サウンディングアナウンスメントフレーム402-1をSTA104-1に送信して、サウンディング手順400を開始し、STA104-1にサウンディングフレームを送信するように要求する。STA104-1は、時間間隔424-1の間に、サウンディングアナウンスメントフレーム402-1を受信することに応答して、サウンディングフレーム404-1をAP102に送信する。サウンディングフレーム404-1は、適切なトレーニング信号をPHY(物理層)プリアンブル(例えば、HE-LTFフィールド)に含んで、AP102がSTA104-1からAP102への通信チャネルのチャネル状態情報および/または品質インジケータを取得することを可能にする。サウンディングフレーム404-1は、STA104-1のためのUL電力制御情報(例えば、送信電力、電源調整範囲および/または電力ヘッドルーム)をPHYプリアンブル(例えば、HE-SIG-Aフィールド)に含むこともできる。サウンディングフレームは、PHYプリアンブルだけを含んでペイロードを省略するNDP(ヌルデータパケット)でもよい。AP102は、サウンディングフレーム404-1に含まれるトレーニング信号に基づいて、STA104-1からAP102への通信チャネルのバンド幅全体に対応するチャネル状態情報(例えば、利得、位相、SNR(信号対雑音比)など)を取得する。加えて、または、代わりに、AP102は、STA104-1からAP102への通信チャネルの1つまたは複数のサブバンドに対応する品質インジケータ(例えば、SNR、SNIR(信号対雑音プラス干渉比)、信号強度など)を決定する。AP102は、STA104-1からAP102への通信チャネルの1つまたは複数のサブバンドに対応する品質インジケータに基づいて、UL送信のために使われるSTA104-1のための1つまたは複数の候補サブバンドを更に識別する。
【0028】
AP102は、他のSTA(例えば、104-2および104-3)にシーケンシャルにサウンディングフレームを送信させることができる。AP102は、サウンディングフレームに含まれるトレーニング信号に基づいて、他のSTAのそれぞれからAP102への通信チャネルのバンド幅全体に対応するチャネル状態情報および/または他のSTAのそれぞれからAP102への通信チャネルの1つまたは複数のサブバンドに対応する品質インジケータを取得する。AP102は、他のSTAのそれぞれからAP102への通信チャネルの1つまたは複数のサブバンドに対応する品質インジケータに基づいて、AP102に対するそれぞれの他のSTAのための1つまたは複数の候補サブバンドを決定する。例えば、AP102は、時間間隔422-2の間に、サウンディングアナウンスメントフレーム402-2をSTA104-2に送信する。STA104-2は、時間間隔424-2の間に、サウンディングアナウンスメントフレーム402-2を受信することに応答して、サウンディングフレーム404-2をAP102に送信する。AP102は、STA104-2からAP102への通信チャネルのバンド幅全体に対応するチャネル状態情報を取得する。加えて、または、代わりに、AP102は、STA104-2からAP102への通信チャネルの1つまたは複数のサブバンドに対応する品質インジケータを決定する。AP102は、UL送信のために使われるSTA104-2のための1つまたは複数の候補サブバンドを更に識別する。同じサウンディング手順は、後続の時間間隔422-3および424-3にAP102とSTA104-3の間で実行される。
【0029】
本開示の実施例1によれば、AP102は、各STAからAP102への通信チャネルのバンド幅全体に対応するチャネル状態情報および/または各STAからAP102への通信チャネルの1つまたは複数の候補サブバンドに対応する品質インジケータに基づいて、バンド幅全体および/または各STAのための1つまたは複数の候補サブバンドのそれぞれのための送信方式の意図された使用を識別する。例えば、AP102は、バンド幅全体か各STAのための1つまたは複数の候補サブバンドのそれぞれがUL SU-MIMO送信か、UL MU-MIMO送信か、その両方とものために使われなければならないかを決定する。
【0030】
本開示の実施例1によれば、AP102は、単一のSTAだけがバンド幅全体上で送信されるバッファリングされたデータを有すると予想する(例えば、単一のSTAだけが、送信すべき大量のバッファリングされたデータを有することをAP102に示した)場合には、バンド幅全体がUL SU-MIMO送信のためだけに使われなければならないと決定することができる。
【0031】
本開示の実施例1によれば、AP102は、2つ以上のSTAがバンド幅全体上で送信されるバッファリングされたデータを有すると予想する(例えば、2つ以上のSTAが、送信すべき大量のバッファリングされたデータを有することをAP102に示した)場合には、バンド幅全体がUL MU-MIMO送信のためだけに使われなければならないと決定することができる。
【0032】
本開示の実施例1によれば、AP102は、バンド幅全体がどのようにしばらくの間使われるかについて分からない場合には、バンド幅全体がUL SU-MIMOまたはUL MU-MIMO送信のために使われなければならないと決定することができる。
【0033】
本開示の実施例1によれば、AP102は、候補サブバンドが単一のSTAによって支配されている場合には、候補サブバンドがUL SU-MIMO送信のためだけに使われなければならないと決定することができる。
【0034】
本開示の実施例1によれば、AP102は、候補サブバンドが2つ以上のSTAによって共有されており、しかし、2つ以上のSTAのうち1つだけが候補サブバンド上で送信されるバッファリングされたデータを有すると予想する(例えば、2つ以上のSTAのうち1つだけが送信すべき大量のバッファリングされたデータを有することをAP102に示した)場合には、候補サブバンドがUL SU-MIMO送信のためだけに使われなければならないと決定することができる。
【0035】
本開示の実施例1によれば、AP102は、候補サブバンドが2つ以上のSTAによって共有されており、2つ以上のSTAが候補サブバンド上で送信されるバッファリングされたデータを有すると予想する(例えば、2つ以上のSTAが送信すべき大量のバッファリングされたデータを有することをAP102に示した)場合には、候補サブバンドがUL MU-MIMO送信のためだけに使われなければならないと決定することができる。
【0036】
本開示の実施例1によれば、AP102は、候補サブバンドが2つ以上のSTAによって共有されており、しかしながら、候補サブバンドがどのようにしばらくの間使われるかについて、AP102が分からない場合には、候補サブバンドがUL SU-MIMOまたはUL MU-MIMO送信のために使われなければならないと決定することができる。
【0037】
本開示の実施例1によれば、AP102は、バンド幅全体または、候補サブバンドが、STAによってUL SU-MIMO送信のためだけに使われなければならないと決定する場合には、バンド幅全体または候補サブバンド上のUL SU-MIMO送信に特有のSTAのための送信ビームフォーミングマトリクスを展開する。例えば、HがSTAからk番目のトーン(副搬送波)に対するAP102への通信チャネルのチャネルマトリクスを表すと仮定する。その場合、k番目のトーンに対するUL SU-MIMO送信に特有の送信ビームフォーミングマトリクスQは、Q=Vによって与えられることができ、ここでVはチャネルマトリクスHの特異値分解(SVD)によって取得することができる。
【0038】
本開示の実施例1によれば、AP102は、バンド幅全体または、候補サブバンドがSTAのグループによってUL MU-MIMO送信のためだけに使われなければならないと決定する場合には、バンド幅全体または候補サブバンド上のUL MU-MIMO送信に特有のグループの各STAのための送信ビームフォーミングマトリクスを展開する。例えば、N個のSTAのグループがバンド幅全体または候補サブバンド上のUL MU-MIMO送信に従事し、そして、Hk,iはバンド幅全体またはグループのi番目のSTAおよびk番目のトーンに対する候補サブバンド上のチャネルマトリクスを表すと仮定する。その場合、k番目のトーンに対するUL MU-MIMO送信に特有の送信ビームフォーミングマトリクス{Qk,i,i=1,2..,N}を、以下の式(1)のような方法で選ぶことができる。
【0039】
(Hk,ik,i(Hk,jk,j)=0・・・(1)
【0040】
ここで、i≠jおよびi,j=1,2..,N、である。その結果として、UL MU-MIMO送信におけるマルチユーザの干渉が抑制されて、より単純なレシーバが、UL MU-MIMO送信を受信するためにAP102により使用可能である。式(1)を満たす送信ビームフォーミングマトリクス{Qk,i,i=1,2..,N}を決定する例示方法に関しては、[非特許文献4]を参照されたい。
【0041】
本開示の実施例1によれば、AP102がバンド幅全体または、候補サブバンドが、STAによるUL SU-MIMO送信またはSTAのグループによるUL MU-MIMO送信のために使われなければならないと決定する場合、AP102は、UL SU-MIMO送信に特有のSTAのための送信ビームフォーミングマトリクス、およびバンド幅全体または候補サブバンド上のUL MU-MIMO送信に特有のグループの各STAのための送信ビームフォーミングマトリクスの両方を展開する。
【0042】
時間間隔426の間に、AP102は、フィードバックフレーム406-1をSTA104-1に送信する。その後、AP102は、フィードバックフレーム406-2および406-3を他のSTA104-2および104-3にそれぞれ、シーケンシャルに送信することができる。例えば、AP102は、フィードバックフレーム406-2をSTA104-2に送信する。STA104は、それぞれの送信ビームフォーミングマトリクスをUL MU送信のためのそれぞれのフィードバックフレーム406のデータから直接取得する。
【0043】
本開示の実施例1によれば、特定のSTAのためのフィードバックフレーム406は、(i)特定のSTAのための1つまたは複数の候補サブバンドの表示、(ii)特定のSTAのための1つまたは複数の候補サブバンドのそれぞれに対応する送信方式の意図された使用、(iii)特定のSTAのための1つまたは複数の候補サブバンドのそれぞれに対応する1つまたは複数の品質インジケータ、(iv)特定のSTAのための1つまたは複数の候補サブバンドのそれぞれに対応するビームフォーミングフィードバック、(v)特定のSTAのためのバンド幅全体に対応する送信方式の意図された使用、(vi)特定のSTAのためのバンド幅全体に対応する1つまたは複数の品質インジケータ、(vii)特定のSTAのためのバンド幅全体に対応するビームフォーミングフィードバック情報、および(viii)UL電力制御情報(例えば必要電力調節量)などのうち、1つまたは複数を含む。
【0044】
本開示の実施例1によれば、バンド幅全体または特定のSTAのための候補サブバンドに対応するビームフォーミングフィードバック情報に含まれるものは、バンド幅全体または特定のSTAのための候補サブバンドのための送信方式の意図された使用に依存する。バンド幅全体または候補サブバンドがUL SU-MIMO送信のためだけに使われなければならない場合、バンド幅全体または候補サブバンドに対応するビームフォーミングフィードバック情報は、UL SU-MIMO送信に特有の送信ビームフォーミングマトリクスを表す。バンド幅全体または候補サブバンドがUL MU-MIMO送信のためだけに使われなければならない場合、バンド幅全体または候補サブバンドに対応するビームフォーミングフィードバック情報は、UL MU-MIMO送信に特有の送信ビームフォーミングマトリクスを表す。バンド幅全体または候補サブバンドがUL SU-MIMOまたはUL MU-MIMO送信のために使われなければならない場合、バンド幅全体または候補サブバンドに対応するビームフォーミングフィードバック情報は、UL SU-MIMO送信に特有の送信ビームフォーミングマトリクスおよびUL MU-MIMO送信に特有の送信ビームフォーミングマトリクスの両方を表す。
【0045】
本開示の実施例1によれば、第1のSTA(例えば、STA104-1)および第2のSTA(例えば、STA104-2)がバンド幅全体または特定のサブバンド上のUL MU-MIMO送信に従事する場合、バンド幅全体または第1のSTAのためのフィードバックフレーム(例えば、STA104-1のためのフィードバックフレーム406-1)において表される特定のサブバンド上の、UL MU-MIMO送信に特有の送信ビームフォーミングマトリクスは、展開されたものに基づく。UL MU-MIMO送信に特有の送信ビームフォーミングマトリクスは、第1のSTAによって送信されるサウンディングフレーム(例えば、STA104-1によって送信されるサウンディングフレーム404-1)だけでなく、第2のSTAによって送信されるサウンディングフレーム(例えば、STA104-2によって送信されるサウンディングフレーム404-2)にも展開される。言い換えれば、第1のSTAのためのフィードバックフレーム(例えば、STA104-1のためのフィードバックフレーム406-1)において表されるUL MU-MIMO送信に特有の送信ビームフォーミングマトリクスは、AP102と第1のSTA(例えば、STA104-1)間のチャネル状態が変化しなかった場合であっても、AP102と第2のSTA(例えば、STA104-2)間のチャネル状態が変化するときに、変化する。
【0046】
図5は、AP102が図4のサウンディング手順400の間、STAに送信するように構成される例示フィードバックフレーム500を示す図である。フィードバックフレーム500は、図4の各フィードバックフレーム406-1、406-2および406-3に対応する。フィードバックフレーム500は、MIMO制御フィールド502、全バンドフィードバック部504およびサブバンドフィードバック部506を含む。
【0047】
全バンドフィードバック部504は、電源制御装置情報フィールド512、平均SNRフィールド514、意図された使用フィールド516およびビームフォーミングフィードバックフィールド518を含む。全バンドフィードバック部504は、通信チャネルのバンド幅全体をカバーするフィードバックを含む。あるいは、全バンドフィードバック部504は、フィードバックがそれに基づいてAP102によって生成された、サウンディングフレームのバンド幅をカバーするフィードバックを含む。ビームフォーミングフィードバックフィールド518は、特定のSTAによって送信されるサウンディングフレームに基づいてAP102によって生成される特定のSTAのためのバンド幅全体上のビームフォーミングフィードバックのいくつかの形を含む。上述したように、バンド幅全体上のビームフォーミングフィードバックは、バンド幅全体のために使われることを目的とする送信方式に依存する。ビームフォーミングフィードバックフィールド518は、IEEE 802.11ac標準において定められるものと同様の圧縮ビームフォーミングフィードバックを含む。あるいは、ビームフォーミングフィードバックフィールド518は、IEEE 802.11n標準において定められるものと同様の圧縮されていないビームフォーミングフィードバックなどの、ビームフォーミングフィードバックの別の適切な形を含む。
【0048】
サブバンドフィードバック部506は、多くの候補サブバンドフィールド522および複数のサブバンドベースのフィードバックフィールド524を含み、そのそれぞれは特定の候補サブバンドに対応する。各サブバンドベースのフィードバックフィールド524は、サブバンド表示フィールド532、サブバンドフィールド534当たりの平均SNR、サブバンドフィールド536当たりの意図された使用およびサブバンドフィールド538当たりのビームフォーミングフィードバックを含む。サブバンド表示フィールド532は、特定のサブバンドを示す。サブバンドフィールド538当たりのビームフォーミングフィードバックは、特定のSTAによって送信されるサウンディングフレームに基づいてAP102によって生成される特定のSTAのための特定のサブバンド上のビームフォーミングフィードバックのいくつかの形を含む。上述したように、特定のサブバンド上のビームフォーミングフィードバックは、サブバンドフィールド536当たりの対応する意図された使用において指定される特定のサブバンドのために使われることを意図する送信方式に依存する。サブバンドフィールド538当たりのビームフォーミングフィードバックは、IEEE 802.11ac標準において定められるものと同様の圧縮ビームフォーミングフィードバックを含む。あるいは、サブバンドフィールド516当たりのビームフォーミングフィードバックは、IEEE 802.11n標準において定められるものと同様の圧縮されていないビームフォーミングフィードバックなどの、ビームフォーミングフィードバックの別の適切な形を含む。
【0049】
AP102は、図4の時間間隔428の間に、バンド幅全体に対応するチャネル状態情報、通信チャネルの1つまたは複数のサブバンドに対応する品質インジケータおよび/またはSTA104の少なくともいくつかのために取得されるデータバッファ状態に基づいて、UL MU送信のためのULグループ(例えば、この実施例ではSTA104-1および104-2)に包含するためのSTAのサブセットを選択する。また、AP102は、それぞれの送信方式を指定して、それぞれの送信資源(例えば、UL OFDMAに関するサブバンド)をULグループのSTAに割り当てる。
【0050】
1つの例に対して、2つ以上のSTAが、それらは送信される大量のバッファリングされたデータを有し、そして、2つ以上のSTAのそれぞれに対する通信チャネルの品質が受け入れ可能である(例えば、バンド幅全体に対応するSNRが予め定められた閾値に対して勝る)ということをAP102に示した場合、AP102は、ULグループに包含するための2つ以上のSTAを選択することができて、ULグループの2つ以上のSTAがバンド幅全体上のUL MU-MIMO送信を実行するよう予定することができる。
【0051】
別の例に対して、2つ以上のSTAが、それらは送信されるバッファリングされたデータを有し、そして、2つ以上のSTAのそれぞれに対する1つまたは複数の候補サブバンドに対応する品質が受け入れ可能である(例えば、候補サブバンドに対応するSINRが予め定められた閾値に対して勝る)ということをAP102に示した場合、AP102は、ULグループに包含するための2つ以上のSTAを選択することができる。それから、AP102は、それぞれのサブバンドをULグループの2つ以上のSTAに割り当てることができて、ULグループの2つ以上のSTAがそれらのそれぞれの割当サブバンド上のUL SU-MIMO送信を実行するよう予定することができる。
【0052】
本開示の実施例1によれば、図4のフィードバック送信(時間間隔426)ならびにグループ化およびサブバンド割当て(時間間隔428)のタイミング順序は、交換可能でもよい。例えば、AP102は、時間間隔426の間に、ULグループに包含するためのSTAのサブセットを選択し、それぞれの送信方式を指定し、最初にそれぞれの送信資源をULグループの各STAに割り当てることができる。AP102は、それから時間間隔428の間に、それぞれのフィードバックフレーム406をULグループのSTA104に送信することへ進む。
【0053】
AP102は、時間間隔432の間に、UL MU送信のためのULグループに含まれるSTA(例えば、この例ではSTA104-1および104-2)に、トリガフレーム408を送信する。トリガフレーム408は、ULグループのSTAに特定の時間間隔に同時にデータをAP102に送信させる。また、トリガフレーム408は、指定された送信方式に関する情報および/またはULグループの各STAのための割当送信資源を含む。
【0054】
ULグループのSTA(例えば、この例ではSTA104-1および104-2)は、時間間隔434の間に、トリガフレーム408がUL MU-MIMO送信を起動する場合、バンド幅全体上のUL MU-MIMO送信に特有のそれぞれの送信ビームフォーミングマトリクスを用いてAP102にバンド幅全体上でそれぞれのデータ410を同時に送信する。ULグループのSTAは、トリガフレーム408がUL OFDMA送信を起動する場合、それぞれのデータ410をそれぞれの送信ビームフォーミングマトリクスを用いてそれぞれの割当サブバンド上のAP102に同時に送信する。これらの送信ビームフォーミングマトリクスは、それぞれの指定された送信方式およびそれぞれの割当サブバンドに従ってそれぞれのフィードバックフレーム406から生成され得る。例えば、STA104-1のための指定された送信方式がUL SU-MIMOである場合、STA104-1のための割当サブバンド上のUL SU-MIMO送信に特有の送信ビームフォーミングマトリクスは、フィードバックフレーム406-1の対応するデータから直接生成される。
【0055】
(実施例2)
図6は、本開示の実施例2による、サウンディング手順600に基づいた例示サウンディング手順600および例示UL MU送信を示す概略タイミング図である。図4のサウンディング手順400と同様に、サウンディング手順600もまた明示的なサウンディング手順である。
【0056】
AP102は、時間間隔622-1の間に、サウンディングアナウンスメントフレーム602-1をSTA104-1に送信して、サウンディング手順600を開始し、STA104-1にサウンディングフレームを送信することを要求する。STA104-1は、時間間隔624-1の間に、サウンディングアナウンスメントフレーム602-1を受信することに応答して、サウンディングフレーム604-1をAP102に送信する。サウンディングフレーム604-1は、適切なトレーニング信号をPHYプリアンブル(例えば、HE-LTFフィールド)に含む。サウンディングフレーム604-1は、STA104-1のためのUL電力制御情報(例えば、送信電力、電源調整範囲および/または電力ヘッドルーム)をPHYプリアンブル(例えば、HE-SIG-Aフィールド)に含むこともできる。サウンディングフレーム604-1は、NDPでもよい。AP102は、サウンディングフレーム604-1に含まれるトレーニング信号に基づいて、STA104-1からAP102への通信チャネルのバンド幅全体に対応するチャネル状態情報(例えば、利得、位相、SNRなど)を取得する。加えて、または、代わりに、AP102は、STA104-1からAP102への通信チャネルの1つまたは複数のサブバンドに対応する品質インジケータ(例えば、SNR、SNIR、信号強度など)を決定する。AP102は、UL送信のために使われるSTA104-1のための1つまたは複数の候補サブバンドを更に識別する。
【0057】
AP102は、他のSTA104にシーケンシャルにそれぞれのサウンディングフレームを送信させることができる。AP102は、受信したサウンディングフレームに基づいて、他のSTA104のそれぞれからAP102への通信チャネルのバンド幅全体に対応するチャネル状態情報および/または他のSTA104のそれぞれからAP102への通信チャネルの1つまたは複数のサブバンドに対応する品質インジケータを取得する。AP102は、他のSTA104のそれぞれのための1つまたは複数の候補サブバンドを更に識別する。例えば、AP102は、時間間隔622-2の間に、サウンディングアナウンスメントフレーム602-2をSTA104-2に送信する。STA104-2は、時間間隔624-2の間に、サウンディングアナウンスメントフレーム602-2を受信することに応答して、サウンディングフレーム604-2をAP102に送信する。AP102は、STA104-2からAP102への通信チャネルのバンド幅全体に対応するチャネル状態情報を取得する。加えて、または、代わりに、AP102は、STA104-2からAP102への通信チャネルの各1つまたは複数のサブバンドに対応する品質インジケータを決定する。更にまた、AP102は、UL送信のために使われるSTA104-2のための1つまたは複数の候補サブバンドを識別する。
【0058】
本開示の実施例2によれば、AP102は、各STA104からAP102への通信チャネルのバンド幅全体に対応するチャネル状態情報および/または各STA104からAP102への通信チャネルの1つまたは複数の候補サブバンドに対応する品質インジケータに基づいて、バンド幅全体および/または各STA104のための1つまたは複数の候補サブバンドのそれぞれのための送信方式の意図された使用を識別する。例えば、AP102は、バンド幅全体か各STA104のための1つまたは複数の候補サブバンドのそれぞれがUL SU-MIMO送信か、UL MU-MIMO送信か、その両方とものために使われなければならないかを決定する。
【0059】
本開示の実施例2によれば、AP102は、バンド幅全体または候補サブバンドがSTAによるUL SU-MIMO送信のためだけに使われなければならないと決定する場合には、実施例1と同様の方法で、バンド幅全体または候補サブバンド上のUL SU-MIMO送信に特有のSTAのための送信ビームフォーミングマトリクスを展開する。
【0060】
本開示の実施例2によれば、AP102は、バンド幅全体または候補サブバンドがSTAのグループによるUL MU-MIMO送信のためだけに使われなければならないと決定する場合には、実施例1と同様の方法で、バンド幅全体または候補サブバンド上のUL MU-MIMO送信に特有のグループの各STAのための送信ビームフォーミングマトリクスを展開する。
【0061】
本開示の実施例2によれば、AP102は、バンド幅全体または候補サブバンドがSTAによるUL SU-MIMO送信またはSTAのグループによるUL MU-MIMO送信のために使われなければならないと決定する場合には、UL SU-MIMO送信に特有のSTAのための送信ビームフォーミングマトリクスおよびバンド幅全体または候補サブバンド上のUL MU-MIMO送信に特有のグループの各STAのための送信ビームフォーミングマトリクスを展開する。
【0062】
AP102は、時間間隔626の間に、フィードバックフレームをDL OFDMAまたはDL MU-MIMOと多重化することによって、DL MU PPDUにおいて同時に、それぞれのフィードバックフレーム606をSTA104に送信する。この例では、AP102は、フィードバックフレーム606-1、606-2および606-3をSTA104-1、104-2および104-3に、それぞれ、DL MU PPDUにおいて送信する。DL MU送信において各STA104のためにAP102により用いられる送信ビームフォーミングマトリクスが、DL MU送信のためのサウンディング手順(例えば特許文献2を参照)を介して、前もって取得されることに注意されたい。STA104は、それぞれの送信ビームフォーミングマトリクスをUL MU送信のためのそれぞれのフィードバックフレーム606のデータから直接取得する。
【0063】
本開示の実施例2によれば、フィードバックフレーム606が同時にAP102によってSTA104に送信されるので、フィードバックフレーム406がシーケンシャルにAP102によってSTA104に送信される実施例1と比較して、チャネル効率は改善される。
【0064】
本開示の実施例2によれば、特定のSTAのためのフィードバックフレーム606は、(i)特定のSTAのための1つまたは複数の候補サブバンドの表示、(ii)特定のSTAのための1つまたは複数の候補サブバンドのそれぞれに対応する送信方式の意図された使用、(iii)特定のSTAのための1つまたは複数の候補サブバンドのそれぞれに対応する1つまたは複数の品質インジケータ、(iv)特定のSTAのための1つまたは複数の候補サブバンドのそれぞれに対応するビームフォーミングフィードバック、(v)特定のSTAのためのバンド幅全体に対応する送信方式の意図された使用、(vi)特定のSTAのためのバンド幅全体に対応する1つまたは複数の品質インジケータ、(vii)特定のSTAのためのバンド幅全体に対応するビームフォーミングフィードバック、および(viii)電力制御情報(例えば必要電力調節量)などのうち、1つまたは複数を含む。
【0065】
本開示の実施例2によれば、バンド幅全体または特定のSTAのための候補サブバンドに対応するビームフォーミングフィードバックに含まれるものは、バンド幅全体または特定のSTAのための候補サブバンドのための送信方式の意図された使用に依存する。バンド幅全体または候補サブバンドがUL SU-MIMO送信のためだけに使われる予定である場合、バンド幅全体または候補サブバンドに対応するビームフォーミングフィードバックは、UL SU-MIMO送信に特有の送信ビームフォーミングマトリクスを表す。バンド幅全体または候補サブバンドがUL MU-MIMO送信のためだけに使われる予定である場合、バンド幅全体または候補サブバンドに対応するビームフォーミングフィードバックは、UL MU-MIMO送信に特有の送信ビームフォーミングマトリクスを表す。バンド幅全体または候補サブバンドがUL SU-MIMOまたはUL MU-MIMO送信のために使われる予定である場合、バンド幅全体または候補サブバンドに対応するビームフォーミングフィードバックは、UL SU-MIMO送信に特有の送信ビームフォーミングマトリクスおよびUL MU-MIMO送信に特有の送信ビームフォーミングマトリクスを表す。
【0066】
AP102は、時間間隔628の間に、バンド幅全体に対応するチャネル状態情報、通信チャネルの1つまたは複数のサブバンドに対応する品質インジケータおよび/またはSTA104の少なくともいくつかのために取得されるデータバッファ状態に基づいて、UL MU送信のためのULグループに包含するためのSTAのサブセットを選択する。また、AP102は、それぞれの送信方式を指定して、それぞれの送信資源(例えば、UL OFDMAに関するサブバンド)をULグループのSTAに割り当てる。
【0067】
本開示の実施例2によれば、図6のフィードバック送信(時間間隔626)およびグループ化およびサブバンド割当て(時間間隔628)のタイミング順序は、交換可能でもよい。例えば、AP102は、時間間隔626の間に、ULグループに包含するためのSTAを選択し、それぞれの送信方式を指定し、最初にそれぞれの送信資源をULグループのSTAに割り当てることができる。それから、AP102は、時間間隔628の間に、それぞれのフィードバックフレーム606をULグループのSTA104に送信することへ進む。
【0068】
AP102は、時間間隔632の間に、トリガフレーム608をUL MU送信のためのULグループのSTA(例えば、この例ではSTA104-1および104-2)に送信する。トリガフレーム608は、ULグループのSTAに特定の時間に同時にデータをAP102に送信させる。トリガフレーム608は、ULグループのSTAに特定の時間に同時にデータをAP102に送信させる。また、トリガフレーム608は、ULグループの各STAのための指定された送信方式に関する情報および/または割当送信資源を含む。
【0069】
ULグループのSTA(すなわち、この例ではSTA104-1および104-2)は、時間間隔634の間に、トリガフレーム608がUL MU-MIMO送信を起動する場合、バンド幅全体上のUL MU-MIMO送信に特有のそれぞれの送信ビームフォーミングマトリクスを用いて、AP102にバンド幅全体上で同時にそれぞれのデータ610を送信する。ULグループのSTAは、トリガフレーム608がUL OFDMA送信を起動する場合、それぞれの指定された送信方式およびそれぞれの割当サブバンドに従ってそれぞれのフィードバックフレーム606から生成され得るそれぞれの送信ビームフォーミングマトリクスを用いて、それぞれの割当サブバンド上のAP102に、それぞれのデータ610を同時に送信する。例えば、STA104-1のための指定された送信方式がUL SU-MIMOである場合、STA104-1のための割当サブバンド上のUL SU-MIMO送信に特有の送信ビームフォーミングマトリクスは、フィードバックフレーム606-1の対応するデータから直接生成される。
【0070】
(実施例3)
図7は、本開示の実施例3による、例示サウンディング手順700およびサウンディング手順700に基づいた例示UL MU送信を示す概略タイミング図である。図4のサウンディング手順400と同様に、サウンディング手順700も、明示的なサウンディング手順である。
【0071】
AP102は、時間間隔722の間に、サウンディングアナウンスメントフレーム702をSTA104に送信して、サウンディング手順700を開始する。言い換えれば、単一のサウンディングアナウンスメントフレーム702は、すべてのSTA104に対してマルチキャストされる。サウンディングアナウンスメントフレーム702は、STA104がそれぞれのサウンディングフレームを送信するタイミングを調整する情報を含む。例えば、サウンディングアナウンスメントフレーム702のペイロードは、サウンディングフレームを送信するよう求められるSTA104の順位付けを示すことができる。
【0072】
本開示の実施例3によれば、サウンディングアナウンスメントフレーム702がSTA104に対してマルチキャストされるので、サウンディングアナウンスメントフレーム602が個々にAP102によってSTA104に送信される実施例2と比較して、チャネル効率は改善される。
【0073】
STA104は、時間間隔724の間に、サウンディングアナウンスメントフレーム702を受信することに応答して、サウンディングアナウンスメントフレーム702に含まれるタイミング情報に従って、それぞれのサウンディングフレーム704をAP102にシーケンシャルに送信する。この例では、STA104-1は、サウンディングフレーム704-1をAP102に送信し、その後、続けて、STA104-2およびSTA104-3が、ウンディングフレーム704-1をAP102に送信する。各サウンディングフレーム704は、適切なトレーニング信号をPHYプリアンブル(例えば、HE-LTFフィールド)に含む。各サウンディングフレーム704は、PHYプリアンブル(例えば、HE-SIG-Aフィールド)のサウンディングフレーム(例えば、送信電力、電力調整範囲および/または電力ヘッドルーム)を送信するSTA104のためのUL電力制御情報を含むこともできる。各サウンディングフレーム704は、NDPでもよい。AP102は、各サウンディングフレーム704に含まれるトレーニング信号に基づいて、各STA104からAP102への通信チャネルのバンド幅全体に対応するチャネル状態情報(例えば、利得、位相、SNRなど)を取得する。加えて、または、代わりに、AP102は、各STA104からAP102への通信チャネルの1つまたは複数のサブバンドのそれぞれに対応する品質インジケータ(例えば、SNR、SNIR、信号強度など)を決定する。AP102は、UL送信のために使われる各STA104のための1つまたは複数の候補サブバンドを更に識別する。
【0074】
本開示の実施例3によれば、AP102は、各STA104からAP102への通信チャネルのバンド幅全体に対応するチャネル状態情報および/または各STA104からAP102への通信チャネルの1つまたは複数の候補サブバンドに対応する品質インジケータに基づいて、バンド幅全体および/または各STA104のための1つまたは複数の候補サブバンドのそれぞれのための送信方式の意図された使用を識別する。例えば、AP102は、バンド幅全体または各STA104のための1つまたは複数の候補サブバンドのそれぞれがUL SU-MIMO送信か、UL MU-MIMO送信か、その両方とものために使われなければならないかを決定する。
【0075】
本開示の実施例3によれば、AP102は、バンド幅全体または候補サブバンドがSTAによってUL SU-MIMO送信のためだけに使われなければならないと決定する場合には、実施例1と同様の方法で、バンド幅全体または候補サブバンド上のUL SU-MIMO送信に特有のSTAのための送信ビームフォーミングマトリクスを展開する。
【0076】
本開示の実施例3によれば、AP102は、バンド幅全体または候補サブバンドがSTAのグループによってUL MU-MIMO送信のためだけに使われなければならないと決定する場合には、実施例1と同様の方法で、バンド幅全体または候補サブバンド上のUL MU-MIMO送信に特有のULグループの各STAのための送信ビームフォーミングマトリクスを展開する。
【0077】
本開示の実施例3によれば、AP102は、バンド幅全体または候補サブバンドがSTAによるUL SU-MIMO送信またはSTAのグループによるUL MU-MIMO送信のために使われなければならないと決定する場合には、STAのためのUL SU-MIMO送信に特有の送信ビームフォーミングマトリクスおよびバンド幅全体または候補サブバンド上のグループの各STAのためのUL MU-MIMO送信に特有の送信ビームフォーミングマトリクスの両方を展開する。
【0078】
時間間隔726の間に、AP102は、DL MU PPDUにおいて同時に、それぞれのフィードバックフレーム706をSTA104に送信する。この例では、AP102は、フィードバックフレーム706-1、706-2および706-3をSTA104-1、104-2および104-3に、それぞれ、DL MU PPDUにおいて送信する。DL MU送信の各STA104のためのAP102により用いられる送信ビームフォーミングマトリクスがDL MU送信のサウンディング手順を介して前もって取得されることに注意されたい。STA104は、それぞれの送信ビームフォーミングマトリクスをUL MU送信のためのそれぞれのフィードバックフレーム706のデータから直接取得する。
【0079】
本開示の実施例3によれば、特定のSTAのためのフィードバックフレーム706は、(i)特定のSTAのための1つまたは複数の候補サブバンドの表示、(ii)特定のSTAのための1つまたは複数の候補サブバンドのそれぞれに対応する送信方式の意図された使用、(iii)特定のSTAのための1つまたは複数の候補サブバンドのそれぞれに対応する1つまたは複数の品質インジケータ、(iv)特定のSTAのための1つまたは複数の候補サブバンドのそれぞれに対応するビームフォーミングフィードバック、(v)特定のSTAのためのバンド幅全体に対応する送信方式の意図された使用、(vi)特定のSTAのためのバンド幅全体に対応する1つまたは複数の品質インジケータ、(vii)特定のSTAのためのバンド幅全体に対応するビームフォーミングフィードバック、および(viii)電力制御情報(例えば必要電力調節量)などのうち、1つまたは複数を含む。
【0080】
本開示の実施例3によれば、バンド幅全体または特定のSTAのための候補サブバンドに対応するビームフォーミングフィードバックに含まれるものは、バンド幅全体または特定のSTAのための候補サブバンドのための送信方式の意図された使用に依存する。バンド幅全体または候補サブバンドがUL SU-MIMO送信のためだけに使われる予定である場合、バンド幅全体または候補サブバンドに対応するビームフォーミングフィードバックは、送信がUL SU-MIMO送信に特有の送信ビームフォーミングマトリクスを表す。バンド幅全体または候補サブバンドがUL MU-MIMO送信のためだけに使われなければならない場合、バンド幅全体または候補サブバンドに対応するビームフォーミングフィードバックは、UL MU-MIMO送信に特有の送信ビームフォーミングマトリクスを表す。バンド幅全体または候補サブバンドがUL SU-MIMOまたはUL MU-MIMO送信のために使われなければならない場合、バンド幅全体または候補サブバンドに対応するビームフォーミングフィードバックは、UL SU-MIMO送信に特有の送信ビームフォーミングマトリクスおよびUL MU-MIMO送信に特有の送信ビームフォーミングマトリクスの両方を表す。
【0081】
AP102は、時間間隔728の間に、少なくともSTA104のいくつかのために取得される通信チャネルの、バンド幅全体に対応するチャネル状態情報および/または1つまたは複数のサブバンドに対応する品質インジケータに基づいて、UL MU送信のためのULグループに包含するためのSTAを選択する。また、AP102は、それぞれの送信方式を指定して、それぞれの送信資源(例えば、UL OFDMAに関するサブバンド)をULグループのSTAに割り当てる。
【0082】
本開示の実施例3によれば、図7のフィードバック送信のタイミング順序(時間間隔726)ならびにグループ化およびサブバンド割当て(時間間隔728)は、交換可能でもよい。例えば、AP102は、時間間隔726の間に、ULグループに包含するためのSTAを選択し、それぞれの送信方式を指定し、最初にそれぞれの送信資源をULグループのSTAに割り当てることができる。それから、AP102は、時間間隔728の間に、続けて、それぞれのフィードバックフレーム706をSTA104に送信する。
【0083】
AP102は、時間間隔732の間に、トリガフレーム708をUL MU送信のためのULグループのSTA(例えば、この例ではSTA104-1および104-2)に送信する。トリガフレーム708は、ULグループのSTAに特定の時間に同時にデータをAP102に送信させる。また、トリガフレーム708は、ULグループの各STAのための指定された送信方式および/または割当送信資源に関する情報を含む。
【0084】
ULグループのSTA(すなわち、この例ではSTA104-1および104-2)は、時間間隔734の間に、トリガフレーム708がUL MU-MIMO送信を起動する場合には、バンド幅全体上のUL MU-MIMO送信に特有のそれぞれの送信ビームフォーミングマトリクスを用いて、AP102にバンド幅全体上で同時にそれぞれのデータ710を送信する。ULグループのSTAは、トリガフレーム708がUL OFDMA送信を起動する場合には、それぞれの指定された送信方式およびそれぞれの割当サブバンドに従ってそれぞれのフィードバックフレーム706から生成され得るそれぞれの送信ビームフォーミングマトリクスを用いて、AP102にそれぞれの割当サブバンド上で同時にそれぞれのデータ710を送信する。例えば、STA104-1のための指定された送信方式がUL SU-MIMOである場合、STA104-1のための割当サブバンド上のUL SU-MIMO送信に特有の送信ビームフォーミングマトリクスは、フィードバックフレーム706-1の対応するデータから直接生成される。
【0085】
(実施例4)
図8は、本開示の実施例4による、例示サウンディング手順800およびサウンディング手順800に基づいた例示UL MU送信を示す概略タイミング図である。図4のサウンディング手順400と同様に、サウンディング手順800はまた、明示的なサウンディング手順である。
【0086】
AP102は、時間間隔822の間に、サウンディングアナウンスメントフレーム802をSTA104に送信して、サウンディング手順800を開始する。サウンディングアナウンスメントフレーム802は、STA104がそれぞれのサウンディングフレームを送信するときのタイミングを調整する情報を含む。例えば、サウンディングアナウンスメントフレーム802のペイロードは、サウンディングフレームを送信するために求められるSTA104の順序付けを示すことができる。
【0087】
STA104は、時間間隔824の間に、サウンディングアナウンスメントフレーム802を受信することに応答して、サウンディングアナウンスメントフレーム802に含まれるタイミング情報に従って、それぞれのサウンディングフレーム804をAP102にシーケンシャルに送信する。この例では、STA104-1は、サウンディングフレーム804-1をAP102に送信する。その後、続けて、STA104-2およびSTA104-3がサウンディングフレーム804-1をAP102に送信する。各サウンディングフレーム804は、適切なトレーニング信号をPHYプリアンブル(例えば、HE-LTFフィールド)に含む。各サウンディングフレーム804は、PHYプリアンブル(例えば、HE-SIG-Aフィールド)にサウンディングフレーム(例えば、送信電力、電源調整範囲および/または電力ヘッドルーム)を送信するSTA104のためのUL電力制御情報を含むこともできる。各サウンディングフレーム804は、NDPでもよい。AP102は、各サウンディングフレーム804に含まれるトレーニング信号に基づいて、各STA104からAP102への通信チャネルのバンド幅全体に対応するチャネル状態情報(例えば、利得、位相、SNRなど)を取得する。加えて、または、代わりに、AP102は、各STA104からAP102への通信チャネルの1つまたは複数のサブバンドのそれぞれに対応する品質インジケータ(例えば、SNR、SNIR、信号強度など)を決定する。AP102は、UL送信のために使われる各STA104のための1つまたは複数の候補サブバンドを更に識別する。
【0088】
本開示の実施例4によれば、AP102は、各STA104からAP102への通信チャネルのバンド幅全体に対応するチャネル状態情報および/または各STA104からAP102への通信チャネルの1つまたは複数の候補サブバンドに対応する品質インジケータに基づいて、バンド幅全体および/または各STA104のための1つまたは複数の候補サブバンドのそれぞれのための送信方式の意図された使用を識別する。例えば、AP102は、バンド幅全体か各STA104のための各1つまたは複数の候補サブバンドがUL SU-MIMO送信か、UL MU-MIMO送信か、その両方とものために使われなければならないかを決定する。
【0089】
本開示の実施例4によれば、AP102は、バンド幅全体または候補サブバンドがSTAによるUL SU-MIMO送信のためだけに使われなければならないと決定する場合には、実施例1と同様の方法で、バンド幅全体または候補サブバンド上のUL SU-MIMO送信に特有のSTAのための送信ビームフォーミングマトリクスを展開する。
【0090】
本開示の実施例4によれば、AP102は、バンド幅全体または候補サブバンドがSTAのグループによるUL MU-MIMO送信のためだけに使われなければならないと決定する場合には、実施例1と同様の方法で、バンド幅全体または候補サブバンド上のUL MU-MIMO送信に特有のグループの各STAのための送信ビームフォーミングマトリクスを展開する。
【0091】
本開示の実施例4によれば、AP102は、バンド幅全体または候補サブバンドがSTAによるUL SU-MIMO送信またはSTAのグループによるUL MU-MIMO送信ために使われなければならないと決定する場合には、UL SU-MIMO送信に特有のSTAのための送信ビームフォーミングマトリクスおよびバンド幅全体または候補サブバンド上のUL MU-MIMO送信に特有のグループの各STAのための送信ビームフォーミングマトリクスの両方を展開する。
【0092】
AP102は、時間間隔826の間に、少なくともSTA104のいくつかのために取得される通信チャネルの、バンド幅全体に対応するチャネル状態情報および/または1つまたは複数のサブバンドに対応する品質インジケータに基づいて、UL MU送信のためのULグループに包含するためのSTAを選択する。また、AP102は、それぞれの送信方式を指定し、それぞれの送信資源(例えば、UL OFDMAに関するサブバンド)をULグループのSTAに割り当てる。
【0093】
AP102は、時間間隔828の間に、DL MU PPDUにおいて同時に、それぞれのフィードバックフレーム806をULグループのSTA104に送信する。AP102はまた、それぞれのトリガフレーム808を同じDL MU PPDUのULグループのSTA(例えば、この例ではSTA104-1および104-2)に送信する。この例では、AP102は、フィードバックフレーム806-1およびトリガフレーム808-1の集合、フィードバックフレーム806-2およびトリガフレーム808-2の集合およびフィードバックフレーム806-3を、STA104-1、104-2および104-3に、それぞれ、DL MU PPDUにおいて送信する。DL MU送信の各STA104のためのAP102により用いられる送信ビームフォーミングマトリクスがDL MU送信のサウンディング手順を介して前もって取得されることに注意されたい。STA104は、それぞれの送信ビームフォーミングマトリクスをUL MU送信のためのそれぞれのフィードバックフレーム806のデータから直接取得する。
【0094】
本開示の実施例4によれば、トリガフレーム808およびフィードバックフレーム806が同じDL MU PPDUのULグループのSTAに送信されるので、トリガフレーム708およびフィードバックフレーム706が別にAP102によってULグループのSTAに送信される実施例3と比較して、チャネル効率が改善される。
【0095】
本開示の実施例4によれば、各トリガフレーム808は、ULグループの特定のSTAが特定の時間にAP102にデータを送信するようにさせる。各トリガフレーム808はまた、指定された送信方式および/またはULグループの特定のSTAのための割当送信資源に関する情報を含む。
【0096】
本開示の実施例4によれば、特定のSTAのためのフィードバックフレーム806は、(i)特定のSTAのための1つまたは複数の候補サブバンドの表示、(ii)特定のSTAのための1つまたは複数の候補サブバンドのそれぞれに対応する送信方式の意図された使用、(iii)特定のSTAのための1つまたは複数の候補サブバンドのそれぞれに対応する1つまたは複数の品質インジケータ、(iv)特定のSTAのための1つまたは複数の候補サブバンドのそれぞれに対応するビームフォーミングフィードバック、(v)特定のSTAのためのバンド幅全体に対応する送信方式の意図された使用、(vi)特定のSTAのためのバンド幅全体に対応する1つまたは複数の品質インジケータ、(vii)特定のSTAのためのバンド幅全体に対応するビームフォーミングフィードバック、および(viii)電力制御情報(例えば必要電力調節量)などのうち、1つまたは複数を含む。
【0097】
本開示の実施例4によれば、バンド幅全体または特定のSTAのための候補サブバンドに対応するビームフォーミングフィードバックに含まれるものは、バンド幅全体または特定のSTAのための候補サブバンドのための送信方式の意図された使用に依存する。バンド幅全体または候補サブバンドがUL SU-MIMO送信のためだけに使われなければならない場合、バンド幅全体または候補サブバンドに対応するビームフォーミングフィードバックは、UL SU-MIMO送信に特有の送信ビームフォーミングマトリクスを表す。バンド幅全体または候補サブバンドがUL MU-MIMO送信のためだけに使われなければならない場合、バンド幅全体または候補サブバンドに対応するビームフォーミングフィードバックは、UL MU-MIMO送信に特有の送信ビームフォーミングマトリクスを表す。バンド幅全体または候補サブバンドがUL SU-MIMOまたはUL MU-MIMO送信のために使用されなければならない場合、バンド幅全体または候補サブバンドに対応するビームフォーミングフィードバックは、UL SU-MIMO送信に特有の送信ビームフォーミングマトリクスおよびUL MU-MIMO送信に特有の送信ビームフォーミングマトリクスの両方を表す。
【0098】
ULグループのSTA(すなわち、この例ではSTA104-1および104-2)は、時間間隔832の間に、トリガフレーム808がUL MU-MIMO送信を起動する場合には、それぞれのデータ810をバンド幅全体上のUL MU-MIMO送信に特有のそれぞれの送信ビームフォーミングマトリクスを使用して、AP102にバンド幅全体上で同時に送信する。ULグループのSTAは、トリガフレーム808がUL OFDMA送信を起動する場合には、それぞれのデータ810をそれぞれの送信ビームフォーミングマトリクスを使用して、AP102にそれぞれの割当サブバンド上で同時に送信する。これらの送信ビームフォーミングマトリクスは、それぞれの指定された送信方式およびそれぞれの割当サブバンドに従ってそれぞれのフィードバックフレーム806から生成され得る。例えば、STA104-1のための指定された送信方式がUL SU-MIMOである場合、STA104-1のための割当サブバンド上のUL SU-MIMO送信に特有の送信ビームフォーミングマトリクスは、フィードバックフレーム806-1の対応するデータから直接生成される。
【0099】
(実施例5)
図9は、本開示の実施例5による、サウンディング手順900に基づいた例示サウンディング手順900および例示UL MU送信を示す概略タイミング図である。図9のサウンディング手順400と同様に、サウンディング手順900はまた、明示的なサウンディング手順である。
【0100】
AP102は、時間間隔922の間に、サウンディングアナウンスメントフレーム902をSTA104に送信して、サウンディング手順900を開始する。サウンディングアナウンスメントフレーム902は、STA104がそれぞれのサウンディングフレームを送信するときのタイミングを調整する情報を含む。例えば、サウンディングアナウンスメントフレーム902のペイロードは、サウンディングフレームを送信するために求められるSTA104の順序付けを示すことができる。
【0101】
STA104は、時間間隔924の間に、サウンディングアナウンスメントフレーム902を受信することに応答して、サウンディングアナウンスメントフレーム902に含まれるタイミング情報に従って、それぞれのサウンディングフレーム904をAP102にシーケンシャルに送信する。この例では、STA104-1はサウンディングフレーム904-1をAP102に送信する。その後、続けてSTA104-2およびSTA104-3がサウンディングフレーム904-1をAP102に送信する。各サウンディングフレーム904は、適切なトレーニング信号をPHYプリアンブル(例えば、HE-LTFフィールド)に含む。各サウンディングフレーム904は、PHYプリアンブル(例えば、HE-SIG-Aフィールド)にサウンディングフレーム(例えば、送信電力、電源調整範囲および/または電力ヘッドルーム)を送信するSTA104のためのUL電力制御情報を含むこともできる。各サウンディングフレーム904は、NDPでもよい。AP102は、各サウンディングフレーム904に含まれるトレーニング情報に基づいて、各STA104からAP102への通信チャネルのバンド幅全体に対応するチャネル状態情報(例えば、利得、位相、SNRなど)を取得する。加えて、または、代わりに、AP102は、各STA104からAP102への通信チャネルの1つまたは複数のサブバンドのそれぞれに対応する品質インジケータ(例えば、SNR、SNIR、信号強度など)を決定する。AP102は、UL送信のために使われる各STA104のための1つまたは複数の候補サブバンドを更に識別する。
【0102】
本開示の実施例5によれば、AP102は、各STA104からAP102への通信チャネルのバンド幅全体に対応するチャネル状態情報および/または各STA104からAP102への通信チャネルの1つまたは複数のサブバンドに対応する品質インジケータに基づいて、バンド幅全体および/または各STA104のための1つまたは複数の候補サブバンドのそれぞれのための送信方式の意図された使用を識別する。例えば、AP102は、バンド幅全体または各STA104のための1つまたは複数の候補サブバンドのそれぞれがUL SU-MIMO送信か、UL MU-MIMO送信か、その両方とものために使われなければならないかを決定する。
【0103】
本開示の実施例5によれば、AP102は、STAからAP102への通信チャネルのバンド幅全体または候補サブバンドがSTAによってUL SU-MIMO送信のためだけに使われなければならないと決定する場合には、実施例1と同様の方法で、バンド幅全体または候補サブバンド上のUL SU-MIMO送信に特有のSTAのための送信ビームフォーミングマトリクスを算出する。
【0104】
本開示の実施例5によれば、AP102は、バンド幅全体または候補サブバンドがSTAのグループによるUL MU-MIMO送信のためだけに使われなければならないと決定する場合には、実施例1と同様の方法で、バンド幅全体または候補サブバンド上のUL MU-MIMO送信に特有のグループの各STAのための送信ビームフォーミングマトリクスを算出する。
【0105】
本開示の実施例5によれば、AP102は、バンド幅全体または候補サブバンドがSTAによるUL SU-MIMO送信またはSTAのグループによるUL MU-MIMO送信ために使われなければならないと決定する場合には、UL SU-MIMO送信に特有のSTAのための送信ビームフォーミングマトリクスおよびバンド幅全体または候補サブバンド上のUL MU-MIMO送信に特有のグループの各STAのための送信ビームフォーミングマトリクスの両方を算出する。
【0106】
AP102は、時間間隔926の間に、少なくともSTA104のいくつかのために取得される通信チャネルの、バンド幅全体に対応するチャネル状態情報、1つまたは複数のサブバンドに対応する品質インジケータおよび/またはデータバッファ状態に基づいて、UL MU送信のためのULグループに包含するためのSTAを選択する。また、AP102は、それぞれの送信方式を指定し、それぞれの送信資源(例えば、UL OFDMAに関するサブバンド)をULグループのSTAに割り当てる。
【0107】
AP102は、時間間隔928の間に、DL MU PPDUにおいて同時に、それぞれのフィードバックフレーム906をULグループのSTA104に送信する。この例では、AP102は、フィードバックフレーム906-1、906-2および906-3をSTA104-1、104-2および104-3に、それぞれ、DL MU PPDUにおいて送信する。DL MU送信の各STA104のためのAP102により用いられる送信ビームフォーミングマトリクスがDL MU送信のサウンディング手順を介して前もって取得されることに注意されたい。STA104は、それぞれの送信ビームフォーミングマトリクスをUL MU送信のためのそれぞれのフィードバックフレーム906のデータから直接取得する。
【0108】
本開示の実施例5によれば、特定のSTAのためのフィードバックフレーム906は、(i)特定のSTAのための1つまたは複数の候補サブバンドの表示、(ii)特定のSTAのための1つまたは複数の候補サブバンドのそれぞれに対応する送信方式の意図された使用、(iii)特定のSTAのための1つまたは複数の候補サブバンドのそれぞれに対応する1つまたは複数の品質インジケータ、(iv)特定のSTAのための1つまたは複数の候補サブバンドのそれぞれに対応するビームフォーミングフィードバック、(v)特定のSTAのためのバンド幅全体に対応する送信方式の意図された使用、(vi)特定のSTAのためのバンド幅全体に対応する1つまたは複数の品質インジケータ、(vii)特定のSTAのためのバンド幅全体に対応するビームフォーミングフィードバック、および(viii)電力制御情報(例えば必要電力調節量)などのうち、1つまたは複数を含む。
【0109】
本開示の実施例5によれば、ULグループのSTAのための各フィードバックフレーム(例えば、この例では906-1または906-2)は、ULグループの特定のSTAに、特定の時間にAP102にデータを送信させ、指定された送信方式および/または割当送信資源をULグループの特定のSTAに知らせるための、トリガ情報を含む。
【0110】
本開示の実施例5によれば、別々のトリガフレームがULグループのSTAに送信されないので、別々のトリガフレーム808がAP102によってULグループのSTAに送信される実施例4と比較して、チャネル効率が改善される。
【0111】
本開示の実施例5によれば、バンド幅全体または特定のSTAのための候補サブバンドに対応するビームフォーミングフィードバックに含まれるものは、バンド幅全体または特定のSTAのための候補サブバンドのための送信方式の意図された使用に依存する。バンド幅全体または候補サブバンドがUL SU-MIMO送信のためだけに使われなければならない場合、バンド幅全体または候補サブバンドに対応するビームフォーミングフィードバックは、UL SU-MIMO送信に特有の送信ビームフォーミングマトリクスを表す。バンド幅全体または候補サブバンドがUL MU-MIMO送信のためだけに使われなければならない場合、バンド幅全体または候補サブバンドに対応するビームフォーミングフィードバックは、UL MU-MIMO送信に特有の送信ビームフォーミングマトリクスを表す。バンド幅全体または候補サブバンドがUL SU-MIMOまたはUL MU-MIMO送信のために使われなければならない場合、バンド幅全体または候補サブバンドに対応するビームフォーミングフィードバックは、UL SU-MIMO送信に特有の送信ビームフォーミングマトリクスおよびUL MU-MIMO送信に特有の送信ビームフォーミングマトリクスの両方を表す。
【0112】
ULグループのSTA(すなわち、この例ではSTA104-1および104-2)は、時間間隔932の間に、フィードバックフレーム906に含まれるトリガ情報がUL MU-MIMO送信を起動する場合、それぞれのデータ910をバンド幅全体上のUL MU-MIMO送信に特有のそれぞれの送信ビームフォーミングマトリクスを使用して、AP102にバンド幅全体上で同時に送信する。ULグループのSTAは、フィードバックフレーム906に含まれるトリガ情報がUL OFDMA送信を起動する場合、それぞれの指定された送信方式およびそれぞれの割当サブバンドに従ってそれぞれのフィードバックフレーム906から生成され得るそれぞれの送信ビームフォーミングマトリクスを用いて、AP102にそれぞれの割当サブバンド上で同時にそれぞれのデータ910を送信する。例えば、STA104-1のための指定された送信方式がUL SU-MIMOである場合、STA104-1のための割当サブバンド上のUL SU-MIMO送信に特有の送信ビームフォーミングマトリクスは、フィードバックフレーム906-1の対応するデータから直接生成される。
【0113】
(実施例6)
図10は、本開示の実施例6による、例示サウンディング手順1000およびサウンディング手順1000に基づいた例示のカスケードされたDLおよびUL MU送信を示す概略タイミング図である。明示的なULサウンディングだけに対処する最初の5つの実施例とは異なり、サウンディング手順1000は、明示的なDLサウンディングおよび明示的なULサウンディングが効率的な方法で共同して実行される、明示的な双方向性サウンディング手順である。
【0114】
時間間隔1022の間に、AP102はサウンディングアナウンスメントフレーム1002をSTA104に送信して、サウンディング手順1000を開始する。サウンディングアナウンスメントフレーム1002は、サウンディング手順1000の意図された参加者であるSTA104を識別する情報を含む。例えば、サウンディングアナウンスメントフレーム1002は、意図された参加者として識別される各STA104に対応する関連識別子(AID)の少なくとも一部などの、適切な識別子を含むことによって、STA104を識別する。
【0115】
AP102は、時間間隔1024の間に、明示的なDLサウンディングの一部として、適切なトレーニング信号をPHYプリアンブル(例えば、HE-LTFフィールド)に含む、NDPであってもよい、サウンディングフレーム1004を送信する。サウンディングアナウンスメントフレーム1002によって識別される各STA104は、サウンディングフレーム1004に含まれるトレーニング信号に基づいて、AP102およびSTA104からの通信チャネルのバンド幅全体に対応するDLチャネル状態情報(例えば、利得、位相およびSNRなど)を取得する。加えて、または、代わりに、各STA104は、AP102およびSTA104からの通信チャネルの1つまたは複数のサブバンドのそれぞれに対応するDL品質インジケータ(例えば、SNR、SNIR、信号強度など)を決定する。STA104は、1つまたは複数の好適なサブバンドを更に識別して、DL送信のための識別された好適なサブバンドの優先の順序を決定する。
【0116】
サウンディングアナウンスメントフレーム1002において最初に識別されるSTA104-1は、時間間隔1026の間に、明示的なDLサウンディングの一部として、そのフィードバックフレーム1006-1を送信する。AP102は、STA104-1からフィードバックフレーム1006-1を受信し、そしてそれに続いてそれぞれのフィードバックポールフレーム1008を、サウンディング手順1000の参加者としてサウンディングアナウンスメントフレーム1002によって識別される残りのSTA104のそれぞれに送信する。残りのSTA104のそれぞれは、それに応じてそのフィードバックフレーム1006を送信する。
【0117】
特定のSTAからのフィードバックフレーム1006は、(i)特定のSTAによって識別される1つまたは複数の好適なサブバンドの表示、(ii)特定のSTAによって識別される1つまたは複数の好適なサブバンドの優先の順序の表示、(iii)特定のSTAによって識別される1つまたは複数の好適なサブバンドのそれぞれに対応する1つまたは複数のDL品質インジケータ、(iv)特定のSTAによって識別される1つまたは複数の好適なサブバンドのそれぞれに対応するDLビームフォーミングフィードバック、(v)AP102と特定のSTAの間の通信チャネルのバンド幅全体に対応するDLチャネル状態情報、(vi)AP102から特定のSTAへの通信チャネルのバンド幅全体に対応する1つまたは複数のDL品質インジケータ、および(vii)AP102から特定のSTAへの通信チャネルのバンド幅全体に対応するDLビームフォーミングフィードバックなどのうち、1つまたは複数を含む。ビームフォーミングフィードバックは、IEEE 802.11ac標準において定められるものと同様の圧縮ビームフォーミングフィードバックでもよい。あるいは、ビームフォーミングフィードバックは、圧縮されていないビームフォーミングフィードバックなどの別の適切な形のビームフォーミングフィードバックでもよい。
【0118】
本開示の実施例6によれば、明示的なDLサウンディングのためのフィードバックフレーム1006は、明示的なULサウンディングのためのサウンディングフレームとしても機能する。言い換えれば、フィードバックフレーム1006のデータ部を復調するための受信機により用いられるPHYプリアンブル(例えば、HE-LTFフィールド)に含まれるトレーニング信号に加えて、フィードバックフレーム1006は、ULサウンディングのための付加的な参照を提供するために適切な付加的なトレーニング信号をPHYプリアンブル(例えば、HE-LTFフィールドの直後に新しいフィールド)に含むことを必要とする。それによって、受信機がフィードバックフレーム1006のデータ部によって使われるものを越えてチャネルの付加的なディメンションの評価を形成することができる。また、各フィードバックフレーム1006は、PHYプリアンブル(例えば、HE-SIG-Aフィールド)のフィードバックフレーム(例えば、送信電力、電力調整範囲および/または電力ヘッドルーム)を送信するSTAのためのUL電力制御情報を含むことができる。
【0119】
AP102は、時間間隔1026の間にAP102によって受信されるフィードバックフレーム1006に基づいて、AP102から各STA104への通信チャネルのバンド幅全体および/または1つまたは複数のサブバンドに対応する、1つまたは複数のDL品質インジケータおよびDL送信ビームフォーミングマトリクスを取得する。例えば、AP102は、特定のSTA104のための1つまたは複数のDL品質インジケータおよび/または送信ビームフォーミングマトリクスを、特定のSTA104から受信されるフィードバックフレーム1006から直接取得する。あるいは、AP102は、特定のSTA104から受信されるフィードバックフレーム1006に含まれるデータに基づいて、例えば特定のSTA104から受信されるフィードバックフレーム1006に含まれるDLチャネル状態情報に基づいて、特定のSTA104のための1つまたは複数のDL品質インジケータおよび/または送信ビームフォーミングマトリクスを決定する。
【0120】
一方で、AP102は、トレーニング信号および各フィードバックフレーム1006に含まれる付加的なトレーニング信号に基づいて、各STA104からAP102への通信チャネルのバンド幅全体に対応するULチャネル状態情報(例えば、利得、位相、SNRなど)を取得する。加えて、または、代わりに、AP102は、各STA104からAP102への通信チャネルの1つまたは複数のサブバンドのそれぞれに対応するUL品質インジケータ(例えば、SNR、SNIR、信号強度など)を決定する。AP102は、UL送信のために使われる各STA104のための1つまたは複数の候補サブバンドを更に識別する。
【0121】
本開示の実施例6によれば、AP102は、各STA104からAP102への通信チャネルのバンド幅全体に対応するULチャネル状態情報および/または各STA104からAP102への通信チャネルの1つまたは複数の候補サブバンドに対応するUL品質インジケータに基づいて、バンド幅全体および/または各STA104のための1つまたは複数の候補サブバンドのそれぞれための送信方式の、意図された使用を識別する。例えば、AP102は、バンド幅全体か各STA104のための1つまたは複数の候補サブバンドのそれぞれが、UL SU-MIMO送信か、UL MU-MIMO送信か、その両方とものために使われなければならないかを決定する。
【0122】
本開示の実施例6によれば、AP102は、バンド幅全体または候補サブバンドがSTAによるUL SU-MIMO送信のためだけに使われなければならないと決定する場合には、実施例1と同様の方法で、バンド幅全体または候補サブバンド上のUL SU-MIMO送信に特有のSTAのためのUL送信ビームフォーミングマトリクスを展開する。
【0123】
本開示の実施例6によれば、AP102は、バンド幅全体または候補サブバンドがSTAのグループによるUL MU-MIMO送信のためだけに使われなければならないと決定する場合には、実施例1と同様の方法で、バンド幅全体または候補サブバンド上のUL MU-MIMO送信に特有のグループの各STAのための送信ビームフォーミングマトリクスを展開する。
【0124】
本開示の実施例6によれば、AP102は、バンド幅全体または候補サブバンドがSTAによるUL SU-MIMO送信またはSTAのグループによるUL MU-MIMO送信のために使われなければならないと決定する場合には、UL SU-MIMO送信に特有のSTAのためのUL送信ビームフォーミングマトリクスおよびバンド幅全体または候補サブバンド上のUL MU-MIMO送信に特有のグループの各STAのためのUL送信ビームフォーミングマトリクスの両方を展開する。
【0125】
AP102は、時間間隔1028の間に、少なくともSTA104のいくつかのために明示的なDLサウンディング中に取得される通信チャネルの1つまたは複数のサブバンドに対応するバンド幅全体および/またはDL品質インジケータに対応するDLチャネル状態情報に基づいて、DL MU送信のためのDLグループに包含するためのSTAを選択する。また、AP102は、それぞれの送信方式を指定して、DLグループのSTAを含むSTA104に、それぞれの送信資源(例えば、DL OFDMAに関するサブバンド)を割り当てる。一方で、AP102は、少なくともSTA104のいくつかのために明示的なULサウンディング中に取得されるUL通信チャネルの1つまたは複数のサブバンドに対応するバンド幅全体および/またはUL品質インジケータに対応するULチャネル状態情報に基づいて、UL MU送信のためのULグループに包含するためのSTAを選択する。また、AP102は、それぞれの送信方式を指定して、それぞれの送信資源(例えば、UL OFDMAに関するサブバンド)をULグループのSTAに割り当てる。
【0126】
AP102は、時間間隔1030の間に、それぞれの指定された送信方式に従ってフィードバックフレーム1006から生成され得るそれぞれの送信ビームフォーミングマトリクスを用いてDL MU PPDUを介して、それぞれの送信資源で同時に、それぞれのフィードバックフレーム1010をSTA104に送信する。例えば、STAのために指定された送信方式がDL SU-MIMOである場合、STAのための割当サブバンド上のDL SU-MIMO送信に特有の送信ビームフォーミングマトリクスは、フィードバックフレーム1006の対応するデータから直接または間接的に生成される。DL MU PPDUは、指定された送信方式および/または各STA104のための割当送信資源に関する情報をPHYプリアンブル(例えば、HE-SIG-Bフィールド)に含む。また、AP102は、それぞれのデータ1012をDLグループのSTA104(例えば、この例ではSTA104-1および104-3)に送信し、それぞれのトリガフレーム1014を同じDL MU PPDUのULグループのSTA(例えば、この例ではSTA104-1および104-2)に送信する。この例では、AP102は、フィードバックフレーム1010-1、データ1012-1およびトリガフレーム1014-1の集合と、フィードバックフレーム1010-2およびトリガフレーム1014-2の集合と、フィードバックフレーム1010-3およびデータ1012-3の集合とを、STA104-1、104-2および104-3にそれぞれ、DL MU PPDUで送信する。STA104は、UL MU送信のためのそれぞれの送信ビームフォーミングマトリクスを、受信したそれぞれのフィードバックフレーム1010のデータから直接取得する。
【0127】
本開示の実施例6によれば、特定のSTAのためのフィードバックフレーム1010は、(i)特定のSTAのための1つまたは複数の候補サブバンドの表示、(ii)特定のSTAのための1つまたは複数の候補サブバンドのそれぞれに対応する送信方式の意図された使用、(iii)特定のSTAのための1つまたは複数の候補サブバンドのそれぞれに対応する1つまたは複数の品質インジケータ、(iv)特定のSTAのための1つまたは複数の候補サブバンドのそれぞれに対応するビームフォーミングフィードバック、(v)特定のSTAのためのバンド幅全体に対応する送信方式の意図された使用、(vi)特定のSTAのためのバンド幅全体に対応する1つまたは複数の品質インジケータ、(vii)特定のSTAのためのバンド幅全体に対応するビームフォーミングフィードバック、および(viii)電力制御情報(例えば必要電力調節量)などのうち、1つまたは複数を含む。
【0128】
本開示の実施例6によれば、バンド幅全体または特定のSTAのための候補サブバンドに対応するビームフォーミングフィードバックに含まれるものは、バンド幅全体または特定のSTAのための候補サブバンドのための送信方式の意図された使用に依存する。バンド幅全体または候補サブバンドがUL SU-MIMO送信のためだけに使われる予定である場合、バンド幅全体または候補サブバンドに対応するビームフォーミングフィードバックは、UL SU-MIMO送信に特有の送信ビームフォーミングマトリクスを表す。バンド幅全体または候補サブバンドがUL MU-MIMO送信のためだけに使われる予定である場合、バンド幅全体または候補サブバンドに対応するビームフォーミングフィードバックは、UL MU-MIMO送信に特有の送信ビームフォーミングマトリクスを表す。バンド幅全体または候補サブバンドがUL SU-MIMOまたはUL MU-MIMO送信のために使われる予定である場合、バンド幅全体または候補サブバンドに対応するビームフォーミングフィードバックは、UL SU-MIMO送信に特有の送信ビームフォーミングマトリクスおよびUL MU-MIMO送信に特有の送信ビームフォーミングマトリクスの両方を表す。
【0129】
本開示の実施例6によれば、各トリガフレーム1014は、ULグループの特定のSTAに特定の時間にAP102にデータを送信させる。また、各トリガフレーム1014は、ULグループの特定のSTAのための指定された送信方式および/または割当送信資源に関する情報を含む。
【0130】
ULグループのSTA(すなわち、この例ではSTA104-1および104-2)は、時間間隔1032の間に、トリガフレーム1014がUL MU-MIMO送信を起動する場合には、バンド幅全体上のUL MU-MIMO送信に特有のそれぞれの送信ビームフォーミングマトリクスを使用して、バンド幅全体上でAP102にそれぞれのデータ1016を同時に送信する。ULグループのSTAは、トリガフレーム1014がUL OFDMA送信を起動する場合、それぞれの指定された送信方式およびそれぞれの割当サブバンドに従ってそれぞれのフィードバックフレーム1010から直接生成され得るそれぞれの送信ビームフォーミングマトリクスを使用して、それぞれの割当サブバンド上のAP102にそれぞれのデータ1016を同時に送信する。例えば、STA104-1のための指定された送信方式がUL SU-MIMOである場合、STA104-1のための割当サブバンド上のUL SU-MIMO送信に特有の送信ビームフォーミングマトリクスは、フィードバックフレーム1010-1の対応するデータから直接生成される。
【0131】
本開示の実施例6によれば、サウンディング手順1000は明示的なDLサウンディングから開始され、そして、明示的なULサウンディングが続く。明示的なDLサウンディングの間にSTA104によってAP102に送信されるフィードバックフレーム1006は、明示的なULサウンディングのためのサウンディングフレームとしても機能する。専用のサウンディングフレームが明示的なULサウンディングのために必要とされないので、明示的な双方向性サウンディングとしてのサウンディング手順1000は、明示的なDLサウンディングおよび明示的なULサウンディングが別々に実行されるサウンディング手順よりも良好なチャネル効率を有する。
【0132】
本開示によれば、WLAN100は、システムの柔軟性を増加させるために複数のサウンディング手順をサポートすることができる。例えば、WLAN100は、DLサウンディング手順、ULサウンディング手順および双方向性サウンディング手順という3種類のサウンディング手順をサポートすることができる。その結果、サウンディング手順を開始するSTA104にAP102によって送信されるサウンディングアナウンスメントフレームは、サウンディング手順のタイプを示す情報を含むことができる。図4図6図7図8または図9の例において、サウンディングアナウンスメントフレーム402、602、702、802または902は、サウンディング手順400、600、700、800または900がULサウンディング手順であることを示すための情報を含むことができる。図10の例において、サウンディングアナウンスメントフレーム1002は、サウンディング手順1000が双方向性サウンディング手順であることを示すための情報を含むことができる。
【0133】
<無線通信方法>
図11は、本開示による、UL MU送信のために複数の第2の通信装置とサウンディングを実行するための、第1の通信装置によって行う第1の例示方法1100を示すフローチャートである。単に説明的な目的だけのために、方法1100は、図4図6図7図8および図9に関して述べられて、APとしての第1の通信装置およびSTAとしての第2の通信装置の関連で記載されている。しかしながら、第1の通信装置は、AP以外の、ピアツーピアネットワークのノードなどの適切な通信装置でもよく、一方で第2の通信装置は、STA以外の、ピアツーピアネットワークのノードなどの適切な通信装置でもよい。
【0134】
ステップ1102で、APは、複数のSTAの各STAに対して、STAと関連したOFDM通信チャネルのバンド幅全体および/または1つまたは複数のサブバンドのそれぞれに対応するチャネル状態情報および1つまたは複数の品質インジケータを取得する。ステップ1102は、1つまたは複数のサウンディングアナウンスメントフレームを複数のSTAに送信することと、複数のSTAの各STAからサウンディングフレームを受信することと、STAから受信されるサウンディングフレームに基づいてバンド幅全体および/または複数のSTAの各STAのための1つまたは複数のサブバンドのそれぞれに対応するチャネル状態情報および1つまたは複数の品質インジケータを取得することとを含む。図4または図6の例において、AP102は、それぞれのサウンディングアナウンスメントフレーム402または602を送信して、STA104-1、104-2および104-3にそれぞれ、それぞれのサウンディングフレーム404または604を送信することを要求する。図7図8または図9の例において、AP102は、単一のサウンディングアナウンスメントフレーム702、802または902を送信して、STA104-1、104-2および104-3にそれぞれのサウンディングフレーム704、804または904を送信することを要求する。
【0135】
ステップ1104で、APは、複数のSTAの各STAに対して取得される品質インジケータに基づいて、STAのための1つまたは複数の候補サブバンドを識別する。
【0136】
ステップ1106で、APは、複数のSTAのために取得されるチャネル状態情報および品質インジケータに基づいて、バンド幅全体および/または複数のSTAの各STAのための1つまたは複数の候補サブバンドのそれぞれに対応する送信ビームフォーミングマトリクスを展開する。ステップ1106は、複数のSTAのために取得される品質インジケータに基づいて、バンド幅全体および/または複数のSTAの各STAのための1つまたは複数の候補サブバンドのそれぞれのための送信方式を識別することと、複数のSTAのために取得されるチャネル状態情報および品質インジケータに基づいて、バンド幅全体および/または複数のSTAの各STAのための送信方式のそれぞれの意図された使用により決まる1つまたは複数の候補サブバンドのそれぞれための、送信ビームフォーミングマトリクスを展開することとを含む。また、ステップ1106は、複数のSTAの各STAのための必要電力調節量を算出することを含むことができる。
【0137】
方法1100によれば、候補サブバンドまたはバンド幅全体がUL SU-MIMO送信のためだけに使われる予定である場合、SU-MIMO送信に特有の送信ビームフォーミングマトリクスは候補サブバンドまたはバンド幅全体に対して展開される。候補サブバンドまたはバンド幅全体がUL MU-MIMO送信のためだけに使われる予定である場合、MU-MIMO送信に特有の送信ビームフォーミングマトリクスは、候補サブバンドまたはバンド幅全体に対して展開される。候補サブバンドまたはバンド幅全体がUL SU-MIMOまたはMU-MIMO通信のために使われる予定である場合、SU-MIMO送信に特有の送信ビームフォーミングマトリクスおよびMU-MIMO送信に特有の送信ビームフォーミングマトリクスは、候補サブバンドまたはバンド幅全体に対して展開される。
【0138】
ステップ1108で、APは、複数のSTAの少なくともいくつかに対して取得される品質インジケータに基づいて、UL MU通信のためのULグループに包含するためのSTAのグループを選択して、それぞれのフィードバック情報を、複数のSTAに、かつ、それぞれのトリガ情報をULグループのSTAに送信する。グループは、複数のSTAの2つ以上のSTAを含む。図4図6図7図8または図9の例において、AP102は、ULグループに包含するためのSTA104-1および104-2を選択する。フィードバック情報は、図5に関して上で記載されている。ULグループのSTAのためのトリガ情報は、STAに特定の時間に同時にULグループの他のSTAを有するAPに送信させる。ULグループのSTAのためのトリガ情報は、指定された送信方式および/または割当送信資源に関する情報を含む。
【0139】
方法1100によれば、一実施例において、各STAのためのフィードバック情報は、STA宛てに送られるフィードバックフレームに含まれ、ULグループの各STAのためのトリガ情報は、STA宛てに送られるフィードバックフレームに含まれる。フィードバックフレームは、DL MU PPDUを介して同時に、APによって複数のSTAに送信される。図9の例において、AP102は、STA104-1のためのフィードバック情報およびトリガ情報を含むフィードバックフレーム906-1、STA104-2のためのフィードバック情報およびトリガ情報を含むフィードバックフレーム906-2およびSTA104-3のためのフィードバック情報およびトリガ情報を含むフィードバックフレーム906-3を、同時に送信する。
【0140】
方法1100によれば、一実施例において、各STAのためのフィードバック情報は、STA宛てに送られるフィードバックフレームに含まれ、ULグループのSTAのためのトリガ情報は、トリガフレームに含まれる。フィードバックフレームは、ULグループのSTAへのトリガフレームの送信の前に、DL MU PPDUを介して、APによって複数のSTAに同時に送信される。図4の例において、AP102は、シーケンシャルにフィードバックフレーム406をSTA104に送信する。図6または図7の例において、AP102は、フィードバックフレーム606または706をSTA104に同時に送信する。その後、AP102は、トリガフレーム408、608または708をULグループのSTAに送信する。
【0141】
方法1100によれば、一実施例において、各STAのためのフィードバック情報は、STA宛てに送られるフィードバックフレームに含まれ、ULグループの各STAのためのトリガ情報はSTA宛てに送られるトリガフレームに含まれる。ULグループの各STA宛てに送られるフィードバックフレームおよびトリガフレームの集合と、ULグループではない複数のSTAのそれぞれ宛てに送られるフィードバックフレームは、DL MU PPDUを介して、複数のSTAに同時に送信される。図8の例において、AP102は、フィードバックフレーム806-1およびトリガフレーム808-1の集合をSTA104-1に、フィードバックフレーム806-2およびトリガフレーム808-2の集合STA104-2に、かつフィードバックフレーム806-3をSTA104-3に、同時に送信する。
【0142】
ステップ1110で、APは、ステップ1108で送信されるトリガ情報に応答して、ULグループのSTAから、同時送信を受信する。ステップ1110で受信される同時送信は、ステップ1108でULグループのSTAにAPによって送信されるフィードバック情報中に含まれるデータから直接生成される、送信ビームフォーミングマトリクスを用いてULグループのSTAによって送信されたものである。図12は、本開示による、UL MU送信のための第1の通信装置とのサウンディングを実行するために、複数の第2の通信装置の1つによって行う、第1の例示方法1200を示すフローチャートである。単に説明的な目的だけのために、方法1200は、図4図6図7図8および図9に関して述べられて、APとしての第1の通信装置およびSTAとしての第2の通信装置の関連で記載されている。しかしながら、第1の通信装置は、AP以外の、ピアツーピアネットワークのノードなどの適切な通信装置でもよく、一方で第2の通信装置は、STA以外の、ピアツーピアネットワークのノードなどの適切な通信装置でもよい。
【0143】
ステップ1202で、STAはサウンディングフレームをAPに送信する。ステップ1202は、APからサウンディングアナウンスメントフレームを受信することと、受信したサウンディングアナウンスメントフレームに応答して、サウンディングフレームをAPに送信することとを含む。例えば、図4図6図7図8または図9の例で、STA104-1は、サウンディングアナウンスメントフレーム402-1、602-1、702、802または902を受信することに応答して、サウンディングフレーム404-1、604-1、704-1、804-1または904-1をAP102に送信する。
【0144】
ステップ1204で、STAはAPからフィードバック情報およびトリガ情報を受信する。フィードバック情報は、図5に関して上で記載されている。STAのためのトリガ情報は、STAに特定の時間に1つまたは複数の他のSTAを有するAPに同時に送信させる。STAのためのトリガ情報はまた、指定された送信方式および/または割当送信資源に関する情報を含む。
【0145】
方法1200によれば、一実施例において、STAのためのフィードバック情報は、STAのためのトリガ情報も含むSTA宛てに送られるフィードバックフレームに含まれる。STAは、フィードバック情報およびトリガ情報を同時に受信する。図9の例において、STA104-1は、フィードバック情報およびトリガ情報を含むフィードバックフレーム906-1を受信する。
【0146】
方法1200によれば、一実施例において、STAのためのフィードバック情報はSTA宛てに送られるフィードバックフレームに含まれ、STAのためのトリガ情報はSTA宛てに送られるトリガフレームに、含まれる。フィードバックフレームおよびトリガフレームは、STAによって別々に受信される。図4図6または図7の例において、フィードバックフレーム406-1、606-1または706-1は、トリガフレーム408、608または708の前にSTA104-1によって受信される。あるいは、フィードバックフレームおよびトリガフレームの集合は、STAによって受信される。図8の例において、STA104-1は、フィードバックフレーム806-1およびトリガフレーム808-1の集合を受信する。
【0147】
ステップ1206で、STAは、受信フィードバック情報およびトリガ情報に基づいて、UL MU送信のための送信ビームフォーミングマトリクスを生成する。ステップ1206は、受信トリガ情報に基づいて、指定された送信方式および割当送信資源を識別することと、指定された送信方式および割当送信資源に基づいて、UL MU送信のための送信ビームフォーミングマトリクスを受信フィードバック情報の対応するデータから直接生成することとを含む。
【0148】
方法1200によれば、受信トリガ情報がバンド幅全体上のUL MU-MIMO送信を示す場合、バンド幅全体上のUL MU-MIMO送信に特有の送信ビームフォーミングマトリクスは受信フィードバック情報の対応するデータから直接生成される。受信トリガ情報が割当サブバンド上のUL MU-MIMO送信を示す場合、割当サブバンド上のUL MU-MIMO送信に特有の送信ビームフォーミングマトリクスは受信フィードバック情報の対応するデータから直接生成される。受信トリガ情報が割当サブバンド上のUL SU-MIMO送信を示す場合、割当サブバンド上のUL SU-MIMO送信に特有の送信ビームフォーミングマトリクスは受信フィードバック情報の対応するデータから直接生成される。
【0149】
ステップ1208で、STAは、トリガ情報に応答して、割当送信資源のデータをステップ1206で生成される送信ビームフォーミングマトリクスを用いて、APに従って1つまたは複数の他のSTAと同時に送信する。
【0150】
図13は、本開示による、カスケードされたDLおよびUL MU送信のための複数の第2の通信装置とのサウンディングを実行するために第1の通信装置によって行う、第2の例示方法1300を示すフローチャートである。単に説明的な目的だけのために、方法1300は、図10に関して述べられて、APとしての第1の通信装置およびSTAとしての第2の通信装置の関連で記載されている。しかしながら、第1の通信装置は、AP以外の、ピアツーピアネットワークのノードなどの適切な通信装置でもよく、一方で第2の通信装置は、STA以外の、ピアツーピアネットワークのノードなどの適切な通信装置でもよい。
【0151】
ステップ1302で、APは、サウンディングアナウンスメントフレームを複数のSTAに送信した後に、明示的なDLサウンディングの一部としてサウンディングフレームをそれらに送信する。図10の例において、AP102は、サウンディングアナウンスメントフレーム1002をSTA104-1、104-2および104-3に送信し、続けてサウンディングフレーム1004を送信する。
【0152】
ステップ1304で、APは、明示的なULサウンディングのためのそれぞれのサウンディングフレームとしても機能するSTAから、明示的なDLサウンディングのためのそれぞれのフィードバックフレームを受信する。図10の例において、AP102は、STA104-1、104-2および104-3から、それぞれのフィードバックフレーム1006を受信する。フィードバックフレームのデータから、APは、バンド幅全体および/または複数のSTAの各STAのための1つまたは複数の好適なサブバンドのそれぞれに対応するDLチャネル状態情報および1つまたは複数のDL品質インジケータを取得する。
【0153】
ステップ1306で、明示的なULサウンディングの一部として、APは、トレーニング信号およびSTAから受信されるフィードバックフレームに含まれる付加的なトレーニング信号に基づいて、バンド幅全体および/または複数のSTAの各STAのための1つまたは複数のサブバンドのそれぞれに対応するULチャネル状態情報および1つまたは複数のUL品質インジケータを取得する。
【0154】
ステップ1308で、APは、複数のSTAのSTAごとに取得されるUL品質インジケータに基づいて、STAのための1つまたは複数の候補サブバンドを識別する。
【0155】
ステップ1310で、APは、複数のSTAのために取得されるULチャネル状態情報およびUL品質インジケータに基づいて、バンド幅全体および/または複数のSTAの各STAのための1つまたは複数の候補サブバンドのそれぞれのための送信ビームフォーミングマトリクスを展開する。ステップ1310は、複数のSTAのために取得されるUL品質インジケータに基づいて、バンド幅全体および/または複数のSTAの各STAのための1つまたは複数の候補サブバンドのそれぞれのための送信方式の意図された使用を識別することと、複数のSTAのために取得されるULチャネル状態情報およびUL品質インジケータに基づいて、バンド幅全体および/または複数のSTAの各STAのための送信方式のそれぞれの意図された使用により決まる1つまたは複数の候補サブバンドのそれぞれための、送信ビームフォーミングマトリクスを展開することを含む。また、ステップ1310は、複数のSTAの各STAのための必要電力調節量を算出することを含むことができる。
【0156】
方法1300によれば、候補サブバンドまたはバンド幅全体がUL SU-MIMO送信のためだけに使われる予定である場合、SU-MIMO送信に特有の送信ビームフォーミングマトリクスは、候補サブバンドまたはバンド幅全体に対して展開される。候補サブバンドまたはバンド幅全体がUL MU-MIMO送信のためだけに使われる予定である場合、MU-MIMO送信に特有の送信ビームフォーミングマトリクスは、候補サブバンドまたはバンド幅全体に対して展開される。候補サブバンドまたはバンド幅全体がUL SU-MIMOまたはMU-MIMO通信のために使われる予定である場合、SU-MIMO送信に特有の送信ビームフォーミングマトリクスおよびMU-MIMO送信に特有の送信ビームフォーミングマトリクスの両方が、候補サブバンドまたはバンド幅全体に対して展開される。
【0157】
ステップ1312で、APは、複数のSTAの少なくともいくつかのために取得されるUL品質インジケータに基づいて、UL MU送信のためのULグループに包含するためのSTAのグループを選択する。また、APは、複数のSTAの少なくともいくつかのために取得されるDL品質インジケータに基づいて、DL MU送信のためのDLグループに包含するためのSTAのグループを選択する。DLまたはULグループは、複数のSTAの2つ以上のSTAを含む。APは、それぞれのフィードバック情報を複数のSTAに、それぞれのDLデータをDLグループのSTAに、かつそれぞれのトリガ情報をULグループのSTAに送信する。図10の例において、AP102は、DLグループに包含するためのSTA104-1およびSTA104-3を選択し、ULグループに包含するためのSTA104-1およびSTA104-2を選択する。フィードバック情報は、図5に関して上で記載されている。ULグループのSTAのためのトリガ情報は、STAに特定の時間にULグループの他のSTAを有するAPに同時に送信させる。また、ULグループのSTAのためのトリガ情報は、指定された送信方式および/または割当送信資源に関する情報を含む。
【0158】
方法1300によれば、一実施例において、各STAのためのフィードバック情報は、STA宛てに送られるフィードバックフレームに含まれ、ULグループの各STAのためのトリガ情報はSTA宛てに送られるトリガフレームに含まれる。DLおよびULグループの各STA宛てに送られるフィードバックフレーム、DLデータおよびトリガフレームの集合と、ULグループではなくDLグループの各STA宛てに送られるフィードバックフレームおよびDLデータと、ULまたはDLグループではない各STA宛てに送られるフィードバックフレームとは、DL MU PPDUを介して複数のSTAに同時に送信される。図10の例において、AP102は、フィードバックフレーム1010-1、DLデータ1012-1およびトリガフレーム1014-1の集合をSTA104-1に、フィードバックフレーム1010-2およびトリガフレーム1014-2の集合をSTA104-2に、かつフィードバックフレーム1010-3およびDLデータ1012-3の集合をSTA104-3に、同時に送信する。
【0159】
ステップ1314で、APは、ステップ1312で送信されるトリガ情報に応答して、ULグループのSTAから、同時送信を受信する。ステップ1314で受信される同時送信は、ステップ1314でULグループのSTAにAPによって送信されるフィードバック情報中に含まれるデータから直接生成される、送信ビームフォーミングマトリクスを用いてULグループのSTAによって送信されたものである。
【0160】
図14は、本開示による、UL MU送信のための第1の通信装置とのサウンディングを実行するために複数の第2の通信装置の1つによって行う、第2の例示方法1400を示すフローチャートである。単に説明的な目的だけのために、方法1400は、図10に関して述べられて、APとしての第1の通信装置およびSTAとしての第2の通信装置の関連で記載されている。しかしながら、第1の通信装置は、AP以外の、ピアツーピアネットワークのノードなどの適切な通信装置でもよく、一方で第2の通信装置は、STA以外の、ピアツーピアネットワークのノードなどの適切な通信装置でもよい。
【0161】
ステップ1402で、STAは、サウンディング手順を開始するAPからサウンディングアナウンスメントフレームを受信した後に、明示的なDLサウンディングのためにAPからサウンディングフレームを受信する。図10の例において、STA104-1は、サウンディングアナウンスメントフレーム1002を受信した後に、AP102からサウンディングフレーム1004を受信する。
【0162】
ステップ1404で、STAは、明示的なULサウンディングのためのサウンディングフレームとしても機能するサウンディングフレームをステップ1402で受信することに応答して、明示的なDLサウンディングのためのフィードバックフレームをAPに送信する。例えば、図10の例で、STA104-1は、明示的なDLサウンディングおよび明示的なULサウンディングの両方のために用いられるフィードバックフレーム1006-1をAP102に送信する。
【0163】
ステップ1406で、STAは、APから明示的なULサウンディングおよびトリガ情報のためのフィードバック情報を受信する。フィードバック情報は、図5に関して上で記載されている。STAのためのトリガ情報は、STAに特定の時間に1つまたは複数の他のSTAと同時にAPに送信させる。また、STAのためのトリガ情報は、指定された送信方式および/または割当送信資源に関する情報を含む。
【0164】
方法1400によれば、一実施例において、STAのためのフィードバック情報は、STA宛てに送られるフィードバックフレームに含まれ、STAのためのトリガ情報は、STA宛てに送られるトリガフレームに含まれる。フィードバックフレーム、トリガフレームおよび/またはDLデータの集合は、STAによって受信される。図10の例において、STA104-1は、フィードバックフレーム1010-1、DLデータ1012-1およびトリガフレーム1014-1の集合を受信する。
【0165】
ステップ1408で、STAは、受信フィードバック情報およびトリガ情報に基づいて、UL MU送信のための送信ビームフォーミングマトリクスを生成する。ステップ1408は、受信トリガ情報に基づいて、指定された送信方式および割当送信資源を識別することと、指定された送信方式および割当送信資源に基づいて、UL MU送信のための送信ビームフォーミングマトリクスを受信フィードバック情報の対応するデータから直接生成することとを含む。
【0166】
方法1400によれば、受信トリガ情報がバンド幅全体上のUL MU-MIMO送信を示す場合、バンド幅全体上のUL MU-MIMO送信に特有の送信ビームフォーミングマトリクスは、受信フィードバック情報の対応するデータから直接生成される。受信トリガ情報が割当サブバンド上のUL MU-MIMO送信を示す場合、割当サブバンド上のUL MU-MIMO送信に特有の送信ビームフォーミングマトリクスは、受信フィードバック情報の対応するデータから直接生成される。受信トリガ情報が割当サブバンド上のUL SU-MIMO送信を示す場合、割当サブバンド上のUL SU-MIMO送信に特有の送信ビームフォーミングマトリクスは、受信フィードバック情報の対応するデータから直接生成される。
【0167】
ステップ1410で、STAは、トリガ情報に応答して、割当送信資源のULデータをステップ1408で生成される送信ビームフォーミングマトリクスを用いてAPに従って1つまたは複数の他のSTAと同時に送信する。
【0168】
<アクセスポイントの構成>
図15は、本開示によるAP102の例示構成を示すブロック図である。AP102は、ネットワークインタフェース1504に連結するホストプロセッサ1502を含む。ネットワークインタフェース1504は、MAC(メディアアクセス制御)プロセッサ1506およびPHYプロセッサ1508を含む。PHYプロセッサ1508は、複数のアンテナ1510に連結する。ネットワークインタフェース1504(例えば、MACプロセッサ1506および/またはPHYプロセッサ1508)は、STA104とのサウンディング手順を実行して、上述した実施例に従ってデータをSTA104に通信するように、構成される。
【0169】
<STAの構成>
図16は、本開示によるSTA104の例示構成を示すブロック図である。STA104は、ネットワークインタフェース1604に連結するホストプロセッサ1602を含む。ネットワークインタフェース1604は、MACプロセッサ1606およびPHYプロセッサ1608を含む。PHYプロセッサ1608は、1つまたは複数のアンテナ1610に連結する。ネットワークインタフェース1604(例えば、MACプロセッサ1606および/またはPHYプロセッサ1608)は、AP102とのサウンディング手順を実行して、上述した実施例に従ってデータをAP102に通信するように、構成される。
【産業上の利用可能性】
【0170】
本開示は、無線通信システムのUL MU送信のためのサウンディングを実行する方法に適用することができる。
【符号の説明】
【0171】
1502 ホストプロセッサ
1504 ネットワークインタフェース
1506 MACプロセッサ
1508 PHYプロセッサ
1510 アンテナ
1602 ホストプロセッサ
1604 ネットワークインタフェース
1606 MACプロセッサ
1608 PHYプロセッサ
1610 アンテナ
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16