(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-12-01
(45)【発行日】2022-12-09
(54)【発明の名称】照明器具
(51)【国際特許分類】
F21V 17/12 20060101AFI20221202BHJP
F21S 9/02 20060101ALI20221202BHJP
F21V 17/00 20060101ALI20221202BHJP
F21Y 115/10 20160101ALN20221202BHJP
【FI】
F21V17/12 100
F21S9/02 215
F21V17/00 155
F21Y115:10
(21)【出願番号】P 2019075773
(22)【出願日】2019-04-11
【審査請求日】2022-01-17
(73)【特許権者】
【識別番号】314012076
【氏名又は名称】パナソニックIPマネジメント株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002527
【氏名又は名称】弁理士法人北斗特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】片野田 寛治
【審査官】竹中 辰利
(56)【参考文献】
【文献】実開昭57-036606(JP,U)
【文献】特開2006-059718(JP,A)
【文献】実開昭59-053708(JP,U)
【文献】特開昭63-174202(JP,A)
【文献】特開2010-040315(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
F21V 17/12
F21S 9/02
F21V 17/00
F21Y 115/10
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
前壁を有する箱型の器具本体と、
前記器具本体に設置され、前記前壁の前方に向けて照明光を放射する光源ユニットと、
前記前壁に設けられた貫通孔を通じて前記器具本体内に挿入される後部分と、前記前壁から前方に突出する前部分とを有する支持アームと、
前記前部分に支持され、前記光源ユニットを前方から覆うカバーと、
前記後部分を前記器具本体に固定する固定具と、を備え、
前記後部分には、前記固定具が前記後部分から外れた状態において前記前壁に引っ掛かる引っ掛け部が設けられている、
照明器具。
【請求項2】
前記器具本体内に設けられる支え部を更に備え、
前記後部分には、前記固定具が前記後部分から外れた状態において前記支え部に下側から引っ掛かる第二引っ掛け部が設けられている、
請求項1に記載の照明器具。
【請求項3】
前記支え部は、前記固定具が固定される固定板と、前記固定板の下端から前記固定板の厚み方向に突出し、前記第二引っ掛け部が下側から引っ掛かる下板と、を有する、
請求項2に記載の照明器具。
【請求項4】
前記貫通孔は、前記引っ掛け部が通過可能な上部分と、前記上部分の下方に位置し、前記引っ掛け部よりも幅の狭い中間部分と、前記中間部分の下方に位置する下部分と、を含む、
請求項1から3のいずれか一項に記載の照明器具。
【請求項5】
前記器具本体内に設けられるガイド部を更に備え、
前記ガイド部は、前記貫通孔を通じて前記器具本体内に挿入される前記後部分を受けて、前記後部分を前記固定具によって前記器具本体に固定される固定位置へと案内する、
請求項1から4のいずれか一項に記載の照明器具。
【請求項6】
前記支持アームの前記後部分は、前記固定具が固定される固定板を有し、
前記引っ掛け部は、前記固定板に対して前記固定板の厚み方向に並んで位置する、
請求項1から5のいずれか一項に記載の照明器具。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、照明器具に関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、照明器具が記載されている。この照明器具は、箱型の収容部と、収容部の前面中央部に配置されたLED光源部と、LED光源部を前側から覆う略板状のセードと、を備える。
【0003】
セードは、収容部から前方に突出した一対の器具主体に取付ボルトで取り付けられることで、LED光源部の前方に保持されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ところで、特許文献1に記載の照明器具では、取付ボルトが緩む等して外れた場合に、セード(つまりカバー)が外れて落下するおそれがあった。
【0006】
上記事情に鑑みて、本開示は、カバーが外れにくい照明器具を提案することを、目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本開示に係る一態様の照明器具は、前壁を有する箱型の器具本体と、前記器具本体に設置され、前記前壁の前方に向けて照明光を放射する光源ユニットと、支持アームと、カバーと、固定具と、を備える。前記支持アームは、前記前壁に設けられた貫通孔を通じて前記器具本体内に挿入される後部分と、前記前壁から前方に突出する前部分とを有する。前記カバーは、前記前部分に支持され、前記光源ユニットを前方から覆う。前記固定具は、前記後部分を前記器具本体に固定する。前記後部分には、前記固定具が前記後部分から外れた状態において前記前壁に引っ掛かる引っ掛け部が設けられている。
【発明の効果】
【0008】
本開示に係る一態様の照明器具は、カバーが外れにくい。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【
図1】
図1は、一実施形態の照明器具を示す斜視図である。
【
図2】
図2は、同上の照明器具が備える支持アームと支え部(支え部材)を示す分解状態の斜視図である。
【
図3】
図3は、同上の照明器具が備える器具本体の前壁に設けられた貫通孔と支持アームとの関係を示す正面図である。
【
図4】
図4は、同上の器具本体に支持アームを組み立てる様子を示す側面図である。
【
図5】
図5は、同上の器具本体に支持アームを組み立てる様子を示す側面図である。
【
図6】
図6は、同上の器具本体に支持アームを組み立てる様子を示す側面図である。
【
図7】
図7は、同上の器具本体に支持アームを組み立てる様子を示す側面図である。
【
図8】
図8は、同上の器具本体から支持アームが外れていく様子を示す側面図である。
【
図9】
図9は、同上の器具本体から支持アームが外れていく様子を示す側面図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
1.概要
図1に示す一実施形態の照明器具1は、前壁20を有する箱型の器具本体2と、器具本体2に設置され、前壁20の前方に向けて照明光を放射する光源ユニット3と、支持アーム4と、カバー5と、固定具6と、備える。支持アーム4は、前壁20に設けられた貫通孔200を通じて器具本体2内に挿入される後部分40と、前壁20から前方に突出する前部分41とを有する。カバー5は、前部分41に支持され、光源ユニット3を前方から覆う。固定具6は、後部分40を器具本体2に固定する。後部分40には、固定具6が後部分40から外れた状態において前壁20に引っ掛かる引っ掛け部42が設けられている。
【0011】
上記構成を備えることで、一実施形態の照明器具1では、固定具6が支持アーム4の後部分40から外れた状態において、支持アーム4の引っ掛け部42が前壁20に引っ掛かる。そのため、一実施形態の照明器具1では、支持アーム4が前壁20の貫通孔200から抜け出すことを防ぐことができて、カバー5が外れにくい。
【0012】
2.詳細
続いて、一実施形態の照明器具1について更に詳しく説明する。
図1に示す照明器具1は、非常灯及び階段通路誘導灯を兼用する照明器具である。照明器具1は、例えば、集合住宅の共用部の廊下や、階段の踊り場に設置される。
【0013】
以下では、
図1に矢印で示す前後、上下及び左右方向を用いて、照明器具1の各構成について説明する。照明器具1は、器具本体2の後面が建物の壁側を向くように、壁に取り付けられる。
【0014】
照明器具1は、
図1に示すように、器具本体2、光源ユニット3、支持アーム4、カバー5、及び固定具6に加えて、支え部(支え部材7a,7b)、ガイド部(ガイド片75,76(
図2参照))、センサ8、拡散部材9、及び非常用光源ユニット10を備える。
【0015】
まず、照明器具1の基本的な構成について説明する。
【0016】
器具本体2は、直方体の箱型である。器具本体2は、正方形板状の前壁20及び後壁21と、長方形板状の上壁、下壁22、左右一対の側壁23とを有している。後壁21の上端から上壁が前方に突出し、後壁21の下端から下壁22が前方に突出し、後壁21の左端と右端のそれぞれから側壁23が前方に突出している。上壁の左右両端と左右一対の側壁23の上端とがつながっており、下壁22の左右両端と左右一対の側壁23の下端とがつながっている。後壁21、上壁、下壁22、及び左右一対の側壁23は、例えば、一枚の金属板によって一体に形成される。後壁21の後面が、器具本体2の後面であり、建物の壁側を向く面である。左右一対の側壁23のそれぞれの前端部には、左右方向内側前方に突出した突出片230が設けられている。
【0017】
前壁20は、前壁20の左右の端部のそれぞれを前後方向に貫通する貫通孔200と、前壁20を支え部材7に固定するねじ等の固定具が挿入される挿入孔201と、前壁20の上部を前後方向に貫通する設置孔202と、を有する。挿入孔201は、左右の貫通孔200の左右方向内側に一つずつ位置する。設置孔202は、前壁20の上部のうち左右方向の中央部に位置する。前壁20は、例えば、金属板で形成される。
【0018】
前壁20は、その左右の端部が左右一対の支え部材7に固定具で固定されることで、後壁21、上壁、下壁22、及び左右一対の側壁23によって囲まれた空間(器具本体2の内部空間)の前方に配置される。
【0019】
カバー5は、支持アーム4の前部分41の前端部に支持され、器具本体2の前壁20の前方に配置されて、光源ユニット3及びセンサ8を前方から覆う。
【0020】
カバー5は、本実施形態では、正方形の板状である。カバー5の左右の端部のそれぞれには、留め具11が通される貫通孔50が形成されている。カバー5は、光源ユニット3から放射される光が透過可能である。カバー5は、センサ8の電波を透過可能な材料で形成されている。本実施形態では、カバー5は、ガラス製であり、透光性を有している。なお、カバー5は、アクリル樹脂又はポリカーボネート樹脂等の、透光性を有する合成樹脂によって形成されてもよいし、上記の合成樹脂に拡散材を混入したもので形成されてもよい。
【0021】
光源ユニット3は、光源と、光源から放射される光の配光を制御するレンズを有する。光源は、例えば、照明用白色LED(Light Emitting Diode)である。レンズは、透光性を有する材料で形成される。レンズは、例えば、ガラス(石英ガラス等)で形成される。なお、レンズは、ポリカーボネート樹脂又はアクリル樹脂等の合成樹脂で形成されてもよい。光源ユニット3は、器具本体2の前壁20の前面の中央部に取り付けられる。
【0022】
拡散部材9は、光源ユニット3を前方から覆って光源ユニット3が放射する照明光を拡散させる部材である。拡散部材9は、アクリル樹脂又はポリカーボネート樹脂等の透光性を有する合成樹脂に拡散材を混入して形成されている。拡散部材9は、前方に向けて突出し、かつ後方に向けて開口したドーム状に形成されている。拡散部材9は、ねじ等の固定具で前壁20に固定される。
【0023】
光源ユニット3の光源から放射される光は、レンズによって配光制御されて、器具本体2の前方に向かって上下及び左右方向に広がるように進行する。レンズから出射する光は、拡散部材9によって拡散され、これにより、拡散部材9から出射する光の均斉度の向上が図られる。
【0024】
光源ユニット3の光源には、常用点灯装置が電気的に接続されている。常用点灯装置は、商用の電力系統等の常用電源から供給される常用電力で光源ユニット3の光源を点灯させる装置である。
【0025】
常用点灯装置は、ケースとその内側に収容されるプリント回路とを有する。プリント回路は、常用電源から供給される交流電力を直流電力に変換する電力変換回路、及び光源ユニット3の光源に供給する直流電流を定電流化する定電流回路等を構成している。常用点灯装置は、前壁20の後面にねじ等の固定具で取り付けられている。
【0026】
非常用光源ユニット10は、器具本体2の下面から器具本体2の下方に向けて照明光を放射するように構成されている。
【0027】
非常用光源ユニット10は、光源と、光源から放射される光の配光を制御するレンズを有する。光源は、例えば、照明用白色LEDである。非常用光源ユニット10は、器具本体2の下壁22に取り付けられる。下壁22の下面の中央部には、器具本体2の内部に向かって(つまり上方に向かって)円すい台状に凹んだ凹所220が設けられている。凹所220の底面には、円形の孔が貫通している。
【0028】
レンズは、透光性を有する材料で形成される。レンズは、例えば、ガラス(石英ガラス等)で形成される。なお、レンズは、ポリカーボネート樹脂又はアクリル樹脂等の合成樹脂で形成されてもよい。非常用光源ユニット10は、レンズの一部(下部)が凹所220の底面の孔を通って器具本体2の外側(下側)に突出するように、下壁22に取り付けられている。レンズから出射する光の一部は、凹所220の側面によって反射される。
【0029】
非常用光源ユニット10の光源には、非常用点灯装置が電気的に接続されている。非常用点灯装置は、常用電源の停電時に、非常用電源から供給される非常用電力(直流電力)によって非常用光源ユニット10を点灯させる装置である。非常用電源は、常用電源から供給される常用電力で充填される蓄電池である。非常用点灯装置及び非常用電源は、器具本体2の後壁21の前面に固定されている。
【0030】
センサ8は、周囲の状況を検出するセンサである。センサ8は、例えば、電波を利用して周囲の状況として人の存在を検出する人感センサである。センサ8は、例えば、ドップラー効果を利用した電波式センサである。センサ8は、その前部分が、器具本体2の前壁20から前方に突出するように、前壁20の設置孔202内に設置されている。センサ8は、その前面が下側の部分ほど後方に位置するように、前壁20に対して傾いた姿勢で設置されている。センサ8は、例えば、折れ曲がった板状の設置具を介して器具本体2の後壁21に固定されている。
【0031】
センサ8には、制御装置が電気的に接続されている。制御装置は、センサ8の検出結果に応じて光源ユニット3を制御する装置である。制御装置は、センサ8が人の存在を検出していないときに光源ユニット3の光源から放射する照明光の光量を基準値よりも小さく(例えば半分に)するように光源ユニット3を制御する。また、制御装置は、センサ8が人の存在を検出しているときに照明光の光量を前記基準値に一致させるように光源ユニット3を制御する。制御装置は、器具本体2の後壁21の前面に固定されている。
【0032】
続いて、器具本体2の前方にカバー5を保持するための保持構造について詳しく説明する。
【0033】
器具本体2の左右一対の側壁23のそれぞれには、固定具6が挿入される挿入孔231が設けられている。挿入孔231は、側壁23の上下方向の中央部に位置している。
【0034】
照明器具1は、器具本体2内に設けられる支え部を備える。支え部は、左右一対の支え部材7a,7bで構成される。右側の支え部材7aは、右側の側壁23の挿入孔231がある部分の左側に間隔をおいて位置するように器具本体2内に設置される。左側の支え部材7bは、左側の側壁23の挿入孔231がある部分の右側に間隔をおいて位置するように器具本体2内に設置される。左右一対の支え部材7a,7bのそれぞれは、器具本体2の後壁21の前面に固定されている。左右一対の支え部材7a,7bは、互いに構造が同じである。
【0035】
支持アーム4は、左右一対の支持アーム4a,4bで構成される。左右一対の支持アーム4a,4bは、互いに構造が同じである。
図2には、右側の支え部材7aと、支え部材7aによって支持される右側の支持アーム4aが示されている。以下では、右側の支え部材7a及び右側の支持アーム4aについて、詳しく説明する。
【0036】
支持アーム4aは、固定具6が固定される矩形の板状のアーム固定板44と、アーム固定板44の前端から右斜め前方に突出した台形状の支持板45と、支持板45の前端から左側に突出した半楕円状の取付板46と、を有する。支持アーム4aは更に、アーム固定板44の上端から左側に突出した上板47と、アーム固定板44の下端から左側に突出した下板48と、を有する。支持アーム4aは更に、上板47の後端から下方に突出した上引っ掛け片49と、下板48の後端から上方に突出した下引っ掛け片51と、を有する。
【0037】
支持板45は、前側の部分ほど右側に位置するように、アーム固定板44に対して傾いている。支持板45は、アーム固定板44の前端の上下方向の全長から突出している。取付板46は、アーム固定板44の厚み方向(つまり左右方向)に対して平行となるように、支持板45の前端から突出している。取付板46は、支持板45の前端の上下方向の全長から突出している。
【0038】
取付板46には、留め具11(
図1参照)を取付板46に対して固定するねじ等の固定具が挿入される孔460が設けられている。本実施形態では、取付板46には、二つの孔460が設けられている。アーム固定板44には、器具本体2の右側の側壁23の挿入孔231に対応する部分に、固定具6が固定される固定孔440が設けられている。
【0039】
上板47は、アーム固定板44の上端のうち、前端部を除いた残りの部分の前後方向の全長から突出している。同様に、下板48は、アーム固定板44の下端のうち、前端部を除いた残りの部分の前後方向の全長から突出している。上板47と下板48は、互いに平行である。上板47と下板48のそれぞれは、アーム固定板44に対して垂直である。
【0040】
上引っ掛け片49は、上板47に対して垂直である。上引っ掛け片49は、アーム固定板44の後端部の左側に位置する。言い換えると、上引っ掛け片49は、アーム固定板44に対してアーム固定板44の厚み方向に並んで位置する。上引っ掛け片49は、アーム固定板44に対して垂直である。
【0041】
下引っ掛け片51は、下板48に対して垂直である。下引っ掛け片51は、アーム固定板44の後端部の左側に位置する。言い換えると、下引っ掛け片51は、アーム固定板44に対してアーム固定板44の厚み方向に並んで位置する。下引っ掛け片51は、アーム固定板44に対して垂直である。上引っ掛け片49と下引っ掛け片51は、上下方向に間隔をおいて位置する。
【0042】
支持アーム4aのうち、支持板45と、取付板46と、アーム固定板44の前端部と、上板47の前端部と、下板48の前端部が、前部分41を構成する。支持アーム4aのうち、アーム固定板44の前端部を除いた残りの部分と、上板47の前端部を除いた残りの部分と、下板48の前端部を除いた残りの部分が、支持アーム4aの後部分40を構成する。上引っ掛け片49が、固定具6が外れた状態において前壁20に引っ掛かる引っ掛け部42を構成し、下引っ掛け片51が、固定具6が外れた状態において支え部に下側から引っ掛かる第二引っ掛け部43を構成する。第二引っ掛け部43は、支持アーム4aの後部分40に設けられている。
【0043】
続いて、右側の支え部材7aについて説明する。
【0044】
支え部材7a(支え部)は、固定具6が固定される矩形の板状の固定板70と、固定板70の前端から左側に突出した前取付板71と、固定板70の上端から左側に突出した上板72と、固定板70の下端から左側に突出した下板73とを有する。支え部材7aは更に、固定板70の後端から左側に突出した後取付板74と、後取付板74の上端から前方に突出した上ガイド片75と、後取付板74の下端から前方に突出した下ガイド片76と、後取付板74の左端から前方に突出した突出板77と、を有する。
【0045】
固定板70には、器具本体2の側壁23の挿入孔231に対応する部分に、固定孔700が設けられている。固定板70は、上下方向の長さが、支持アーム4aの上引っ掛け片49と下引っ掛け片51の間の距離よりも短い。
【0046】
前取付板71には、前取付板71に対して前壁20を固定するためのねじ等の固定具が固定される固定孔710が設けられている。前取付板71の上下方向の長さと、固定板70の上下方向の長さは同じである。前取付板71の前面711は、前壁20の後面を受ける支持面を構成している。
【0047】
上板72は、固定板70の上端のうち後端部を除いた残りの部分の全長から突出している。上板72は、固定板70の上端から固定板70の厚み方向に突出している。上板72は、固定板70に対して垂直である。
【0048】
下板73は、固定板70の下端のうち後端部を除いた残りの部分の全長から突出している。下板73は、固定板70の下端から固定板70の厚み方向に突出している。下板73は、固定板70に対して垂直である。下板73は、第二引っ掛け部43(下引っ掛け片51)が下側から引っ掛る部分である。下板73の下面730は、第二引っ掛け部43が引っ掛かる面を構成している。下板73と上板72は、互いに平行である。
【0049】
後取付板74には、器具本体2の後壁21に対して後取付板74を固定するためのねじ等の固定具が挿入される挿入孔740が設けられている。後取付板74の前面は、支持アーム4aの上引っ掛け片49の後面と下引っ掛け片51の後面を受ける支持面を構成している。後取付板74は、上板72及び下板73に対して間隔をおいて位置する。
【0050】
上ガイド片75は、前側の部分ほど上方に位置するように、後取付板74に対して傾いた傾斜片である。下ガイド片76は、前側の部分ほど下方に位置するように、後取付板74に対して傾いた傾斜片である。上ガイド片75と下ガイド片76の間の上下方向の距離は、前側ほど大きい。上ガイド片75の後端と下ガイド片76の後端の間の距離は、支持アーム4aの上板47の上面と下板48の下面の間の距離と同じである。そのため、上ガイド片75と下ガイド片76は、支持アーム4aの上下位置を決める位置決め片を構成している。
【0051】
上ガイド片75と下ガイド片76は、器具本体2内に設けられ、前壁20の貫通孔200を通じて器具本体2内に挿入される支持アーム4aの後部分40を受けて、後部分40を固定具6によって固定される固定位置へと案内するガイド部を構成している。
【0052】
突出板77は、後取付板74の左端の上下方向の全長から突出している。突出板77は、固定板70に対して平行である。
【0053】
支え部材7aは、後取付板74を器具本体2の後壁21に固定具で固定することで、器具本体2内に設置される。支え部材7aは、器具本体2の後壁21に対して固定された状態で、固定孔700が器具本体2の右側の側壁23の挿入孔231に対して一直線状に並ぶ。
【0054】
器具本体2の後壁21に、左右一対の支え部材7a,7bを固定し、この左右一対の支え部材7a,7bの前取付板71に、前壁20の左右の端部(挿入孔201のある部分)を、固定具で固定することで、箱型の器具本体2が形成される。固定具は、前壁20の左右の挿入孔201を通って、左右の支え部材7a,7bの前取付板71の固定孔710に対して固定される。
【0055】
器具本体2の前壁20の貫通孔200は、
図3に示すように、支持アーム4aの引っ掛け部42が挿入可能な上部分203と、上部分203の下方に位置し、引っ掛け部42よりも幅狭の中間部分204と、中間部分204の下方に位置する下部分205と、を含む。
図3には、右側の貫通孔200が示されている。右側の貫通孔200と左側の貫通孔200は、互いに左右対称に設けられている(
図1参照)。
【0056】
上部分203は、支持アーム4aの上引っ掛け片49と上板47とアーム固定板44の上部が、前後方向に出し入れ可能な大きさに形成されている。上部分203の上下方向の長さは、上板47の上面から上引っ掛け片49の下面までの距離と略同じである(詳しくは僅かに大きい)。上部分203の左右方向の長さ(つまり幅)は、上引っ掛け片49の左面からアーム固定板44の右面までの距離よりも僅かに大きい。
【0057】
中間部分204は、支持アーム4aのアーム固定板44が、前後方向に出し入れ可能であり、かつ支持アーム4aの上引っ掛け片49と上板47とアーム固定板44の上部が前後方向に出し入れ不可な大きさに形成されている。中間部分204の左右方向の長さ(つまり幅)は、アーム固定板44の左右方向の長さ(つまり厚み)よりも僅かに大きい。中間部分204の上下方向の長さは、支持アーム4aの上引っ掛け片49と下引っ掛け片51の間の距離よりも僅かに小さい。
【0058】
下部分205は、支持アーム4aの下引っ掛け片51と下板48とアーム固定板44の下部が、前後方向に出し入れ可能な大きさに形成されている。下部分205の上下方向の長さは、下引っ掛け片51の上面から下板48の下面までの距離よりも大きい。下部分205の左右方向の長さ(つまり幅)は、下引っ掛け片51の左面からアーム固定板44の右面までの距離よりも僅かに大きい。
【0059】
貫通孔200に支持アーム4aの後端部(引っ掛け片49,51がある部分)を前側から通した状態では、支持アーム4aの固定板70と上板47と下板48は、貫通孔200内を下方に移動可能である。
【0060】
前壁20は、貫通孔200の上部分203と下部分205の間に位置する突出部206を有する。突出部206に、挿入孔201が設けられている。突出部206の上下方向の中央部に、右側の支え部材7aの前取付板71が固定される。左側の支え部材7bの前取付板71は、左側の突出部206の上下方向の中央部に固定される。
【0061】
続いて、箱型に組み立てられた器具本体2に対して、左右一対の支持アーム4a,4b及びカバー5を組み立てる方法について説明する。左右一対の支持アーム4a,4bとカバー5とは、一体化した状態で、器具本体2に対して組み立てられる。
【0062】
図4から
図7には、器具本体2に対して左右一対の支持アーム4a,4b及びカバー5を組み立てる様子を、右側から見た図が示されている。
図4から
図7では、器具本体2のうち、カバー5と右側の支持アーム4aと、前壁20と、右側の支え部材7aのみを図示し、残りの構成の図示を省略している。左右の支持アーム4a,4bは、同様の方法で、器具本体2に対して組み立てられる。以下では、右側の支持アーム4aを、器具本体2に対して組み立てる方法について説明する。
【0063】
まず、
図4に示すように、前壁20の右側の貫通孔200の前方に、支持アーム4aを配置する。このとき、上引っ掛け片49と上板47とアーム固定板44の上部を上部分203の前方に配置し、アーム固定板44の上下方向の中央部を中間部分204の前方に配置し、下引っ掛け片51と下板48とアーム固定板44の下部を下部分205の前方に配置する。
【0064】
次いで、
図5に示すように、支持アーム4aを後方に移動させて、貫通孔200に支持アーム4aの後端部を挿入する。支持アーム4aは、引っ掛け片49,51が前壁20よりも後側に位置するまで挿入する。
【0065】
次いで、
図6に示すように、支持アーム4aを下方に移動させる。このとき、支持アーム4aは、下板48が貫通孔200の下縁に接するか又はこの下縁との間に僅かな隙間を形成する位置まで、下方に移動させる。
【0066】
次いで、支持アーム4aを更に後方に移動させる。このとき、支持アーム4aは、下板48と下引っ掛け片51とでなされる外角部分が、支え部材7aの下ガイド片76の上面に当たる。これにより、支持アーム4aの後部分40は、
図7に示すように、斜め上方にガイドされて、支持アーム4aの引っ掛け片49,51の後面が支え部材7aの後取付板74の前面に当たる固定位置までガイドされる。なおこのとき、支持アーム4aは、上板47と上引っ掛け片49とでなされる外角部分が、支え部材7aの上ガイド片75の下面に当たることで、斜め下方にガイドされて、前記の固定位置までガイドされてもよい。支持アーム4aは、上下一対のガイド片75,76によって、上下方向から挟まれることで、固定位置に位置決めされる。
【0067】
支持アーム4aが固定位置に配置されると、支持アーム4aのアーム固定板44の固定孔440が、支え部材7aの固定孔700に対して、一直線上に並ぶ。またこのとき、支持アーム4aのアーム固定板44の固定孔440が、器具本体2の右側の側壁23の挿入孔231に対しても一直線上に並ぶ。器具本体2の右側の側壁23の挿入孔231と、支持アーム4aの固定孔440と、支え部材7aの固定孔700は、この順に一直線上に並ぶ。
【0068】
次いで、右側の側壁23の挿入孔231に、右側から固定具6を挿入して、固定具6を右側の支え部材7aの固定孔700に固定することで、右側の支持アーム4aは、器具本体2及び右側の支え部材7aに対して固定される。
【0069】
上述した右側の支持アーム4aと同様の組み立て方法で、左側の支持アーム4bは、器具本体2及び左側の支え部材7bに対して固定される。
【0070】
以上のように組み立てることで、
図1に示す照明器具1が形成される。
【0071】
続いて、照明器具1の左右の固定具6が左右の支持アーム4a,4bから外れたときの支持アーム4a,4b及びカバー5の動作について説明する。左右の支持アーム4a,4bは、同様の方法で器具本体2から外れていく。以下では、右側の支持アーム4aが、器具本体2から外れていく様子を説明する。
【0072】
図8に示すように、カバー5及び支持アーム4aは、自重によって支持アーム4aの前部分41及びカバー5が下がる。支持アーム4aは、貫通孔200の下縁に当たり、この下縁に当たった箇所を中心に、支持アーム4aの後部分40が上方へ回転し、支持アーム4aの下引っ掛け片51が、支え部材7aの下板73の下面730に当たる(引っ掛かる)。これにより、支持アーム4aは、前下がりの傾きが大きくなり、前側に移動する方向の力が増えることが抑制される。
【0073】
カバー5及び支持アーム4aが自重によって更に前側に移動すると、
図9に示すように、支持アーム4aの上引っ掛け片49が、前壁20の突出部206に後側から当たる(引っ掛かる)。またこのとき、支持アーム4aの下引っ掛け片51は、支え部材7aの下板73の下面730に当たっている(引っ掛かっている)。これにより、支持アーム4a及びカバー5は、自重による前側への移動が止められ、貫通孔200から抜け落ちることが防がれる。なお、左側の支持アーム4bについても、右側の支持アーム4aと同様に、前壁20の左側の貫通孔200を通じて前側に移動した後、引っ掛け片49,51によって、前側への移動が止められる。
【0074】
支持アーム4a,4bの上引っ掛け片49が前壁20の左右の突出部206に引っ掛かった状態で、カバー5は、器具本体2の前壁20に対して、10°以上傾いて位置する。
【0075】
3.作用効果
以上説明した本実施形態の照明器具1では、左右の支持アーム4a,4bが、固定具6が外れたときに前壁20に対して後側から引っ掛かる引っ掛け部42(上引っ掛け片49)を有している。そのため、本実施形態の照明器具1では、固定具6が外れたときに、左右の支持アーム4a,4bが前壁20の貫通孔200から抜け出すことを防ぐことができて、カバー5が外れにくい。
【0076】
加えて、本実施形態の照明器具1では、固定具6が外れたときに、左右の支持アーム4a,4bの第二引っ掛け部43(下引っ掛け片51)が、支え部材7a,7bに対して下側から引っ掛かる。そのため、本実施形態の照明器具1では、左右の支持アーム4a,4bの前下がりの傾斜角度が大きくなることを抑制することができて、左右の支持アーム4a,4bの前側への移動を抑制することができる。
【0077】
また、本実施形態の照明器具1では、固定具6が外れ、支持アーム4a,4bの引っ掛け部42が前壁20の突出部206に引っ掛かった状態で、支持アーム4a,4bの第二引っ掛け部43が支え部材7a,7bに引っ掛かる。そのため、本実施形態の照明器具1では、支持アーム4a,4bの引っ掛け部42が前壁20の突出部206に引っ掛かった状態を維持しやすく、前壁20から支持アーム4a,4bの引っ掛け部42が外れにくい。
【0078】
また、本実施形態の照明器具1では、支え部材7a,7bが、固定板70の下端から左右方向内側に突出する下板73を有するため、下板73を有さない場合に比べて、支持アーム4a,4bの第二引っ掛け部43(下引っ掛け片51)が引っ掛かる面積が大きい。そのため、本実施形態の照明器具1では、支持アーム4a,4bの第二引っ掛け部43が支え部材7a,7bに対して下側から引っ掛りやすい。
【0079】
また、本実施形態の照明器具1では、器具本体2の前壁20に設けた貫通孔200は、引っ掛け部42に対応した大きさの上部分203と、その下に位置する幅狭の中間部分204と、その下に位置する下部分205とを含む。そのため、本実施形態の照明器具1では、支持アーム4a,4bは、貫通孔200に挿入した位置から下方にずれると、引っ掛け部42が前壁20の上部分203の下縁(突出部206)に引っ掛かることができ、貫通孔200から抜け落ちにくい。
【0080】
また、本実施形態の照明器具1では、貫通孔200を支持アーム4の後部分40よりも上下方向に長く設けたことで、引っ掛け部42が前壁20に引っ掛かった状態で、カバー5の前壁20に対する角度をある程度(本実施形態では10°以上)大きくできる。そのため、本実施形態の照明器具1では、固定具6による固定が解除されたことが、外観上わかりやすい。
【0081】
また、本実施形態の照明器具1では、支持アーム4a,4bの引っ掛け部42,43がアーム固定板44の厚み方向に並んで位置するため、支持アーム4a,4bの後部分40を上下方向にコンパクトに設けることができる。また、これにより、貫通孔200も上下方向にコンパクトに設けることができ、貫通孔200が目立ちにくい。
【0082】
また、本実施形態の照明器具1では、器具本体2内にガイド部(ガイド片75,76)を設けたことで、支持アーム4a,4bの後部分40を、固定具6で固定される固定位置へと挿入しやすい。
【0083】
また、本実施形態の照明器具1では、ガイド部を支え部材7a,7bの一部で構成したことで、別部材で設ける場合に比べて、支持アーム4a,4bの後部分40を、固定位置へと案内しやすく、また、部品点数を抑えることができる。
【0084】
4.変形例
以上説明した本実施形態の照明器具1は、下記の変形例を採用可能である。
【0085】
支持アーム4の後部分40は、第二引っ掛け部43(下引っ掛け片51)を有さなくてもよい。この場合、支持アーム4は、前壁20の貫通孔200の下縁に支持された状態で、引っ掛け部42が前壁20の突出部206に後側から引っ掛かることで、貫通孔200からの抜け落ちが防がれる。
【0086】
また、照明器具1は、支え部(支え部材7a,7b)を備えなくてもよく、支持アーム4は、器具本体2の側壁23に対してのみ固定具6で固定されてもよい。この場合、支持アーム4は、第二引っ掛け部43(下引っ掛け片51)を有さなくてもよい。
【0087】
また、支え部(支え部材7a,7b)は、下板73を有さなくてもよく、第二引っ掛け部43(下引っ掛け片51)は、固定板70の下面に対して引っ掛かってもよい。
【0088】
また、支持アーム4は、前壁20に引っ掛かる引っ掛け部42を有していればよく、引っ掛け部42は、支持アーム4のアーム固定板44の厚み方向に並んで位置するものに限らず、アーム固定板44の上側又は下側に突出して位置してもよい。
【0089】
また、照明器具1は、ガイド部(ガイド片75,76)を備えなくてもよい。また、ガイド部は、支え部材7の一部に限らず、支え部材7とは別の部材で構成されてもよい。
【0090】
また、支え部は、器具本体2に対して固定される別体の支え部材7で構成されなくてもよく、側壁23の一部や、器具本体2内に設置される各種装置のケースの一部で構成してもよい。
【0091】
また、照明器具1は、非常灯及び階段通路誘導灯を兼用する照明器具に限定されず、非常用光源ユニット10を備えなくてもよい。
【0092】
また、照明器具1は、カバー5が透光性を有さなくてもよく、間接照明として用いられるものであってもよい。
【0093】
また、照明器具1は、センサ8を備えなくてもよい。また、センサ8が検出する周囲の状況は人に限らず、明るさであってもよい。
【0094】
5.まとめ
以上説明した一実施形態及びその変形例のように、第一態様の照明器具(1)は、下記の構成を備える。
【0095】
すなわち、第一態様の照明器具(1)は、前壁(20)を有する箱型の器具本体(2)と、器具本体(2)に設置され、前壁(20)の前方に向けて照明光を放射する光源ユニット(3)と、支持アーム(4)と、カバー(5)と、固定具(6)と、を備える。支持アーム(4)は、前壁(20)に設けられた貫通孔(200)を通じて器具本体(2)内に挿入される後部分(40)と、前壁(20)から前方に突出する前部分(41)とを有する。カバー(5)は、前部分(41)に支持され、光源ユニット(3)を前方から覆う。固定具(6)は、後部分(40)を器具本体(2)に固定する。後部分(40)には、固定具(6)が後部分(40)から外れた状態において前壁(20)に引っ掛かる引っ掛け部(42)が設けられている。
【0096】
上記構成を備えることで、第一態様の照明器具(1)では、固定具(6)が支持アーム(4)の後部分(40)から外れた状態において、支持アーム(4)の引っ掛け部(42)が前壁(20)に引っ掛かる。そのため、第一態様の照明器具(1)では、支持アーム(4)が前壁(20)の貫通孔(200)から抜け出すことを防ぐことができて、カバー(5)が外れにくい。
【0097】
また、上述した一実施形態及びその変形例のように、第二態様の照明器具(1)は、第一態様の照明器具(1)の構成に加えて、下記の構成を付加的に備える。
【0098】
すなわち、第二態様の照明器具(1)は、器具本体(2)内に設けられる支え部(支え部材7a,7b)を更に備える。支持アーム(4)の後部分(40)には、固定具(6)が後部分(40)から外れた状態において支え部に下側から引っ掛かる第二引っ掛け部(43)が設けられている。
【0099】
上記構成を備えることで、第二態様の照明器具(1)では、固定具(6)が支持アーム(4)の後部分(40)から外れた状態において、後部分(40)の第二引っ掛け部(43)が支え部に下側から引っ掛かる。そのため、第二態様の照明器具(1)では、支持アーム(4)が前下がりに大きく傾いて、貫通孔(200)から抜け出す方向へ移動しやすくなることを抑制することができる。
【0100】
また、上述した一実施形態及びその変形例のように、第三態様の照明器具(1)は、第二態様の照明器具(1)の構成に加えて、下記の構成を付加的に備える。
【0101】
すなわち、第三態様の照明器具(1)は、支え部(支え部材7a,7b)は、固定具(6)が固定される固定板(70)と、固定板(70)の下端から固定板(70)の厚み方向に突出し、第二引っ掛け部(43)が下側から引っ掛かる下板(73)と、を有する。
【0102】
上記構成を備えることで、第三態様の照明器具(1)では、支え部に対する第二引っ掛け部(43)の接触面積を増やすことができ、支え部によって支持アーム(4)の前下がりとなる方向への回転を安定的に抑えることができる。
【0103】
また、上述した一実施形態及びその変形例のように、第四態様の照明器具(1)は、第一から第三態様のいずれか一つの照明器具(1)の構成に加えて、下記の構成を付加的に備える。
【0104】
すなわち、第四態様の照明器具(1)では、貫通孔(200)は、引っ掛け部(42)が通過可能な上部分(203)と、上部分(203)の下方に位置する中間部分(204)と、中間部分(204)の下方に位置する下部分(205)と、を含む。中間部分(204)は、引っ掛け部(42)よりも幅が狭い。
【0105】
上記構成を備えることで、第四態様の照明器具(1)では、貫通孔(200)の一部(中間部分204)の幅を狭く設けることで、前壁(20)に支持アーム(4)の引っ掛け部(42)が引っ掛かる部分を簡単に形成することができる。
【0106】
また、上述した一実施形態及びその変形例のように、第五態様の照明器具(1)は、第一から第四態様のいずれか一つの照明器具(1)の構成に加えて、下記の構成を付加的に備える。
【0107】
すなわち、第五態様の照明器具(1)では、器具本体(2)内に設けられるガイド部(ガイド片75,76)を更に備える。ガイド部は、貫通孔(200)を通じて器具本体(2)内に挿入される後部分(40)を受けて、後部分(40)を固定具(6)によって器具本体(2)に固定される固定位置へと案内する。
【0108】
上記構成を備えることで、第五態様の照明器具(1)では、支持アーム(4)の後部分(40)を器具本体(2)内に挿入する際に、後部分(40)を器具本体(2)に対して固定される固定位置に配置しやすい。
【0109】
また、上述した一実施形態及びその変形例のように、第六態様の照明器具(1)は、第一から第五態様のいずれか一つの照明器具(1)の構成に加えて、下記の構成を付加的に備える。
【0110】
すなわち、第六態様の照明器具(1)では、支持アーム(4)の後部分(40)は、固定具(6)が固定されるアーム固定板(44)を有し、引っ掛け部(42)は、アーム固定板(44)に対してアーム固定板(44)の厚み方向に並んで位置する。
【0111】
上記構成を備えることで、第六態様の照明器具(1)では、支持アーム(4)の後部分(40)を上下方向にコンパクトに設けることができて、貫通孔(200)も上下方向にコンパクトに設けることができる。
【0112】
以上、本開示を添付図面に示す実施形態に基づいて説明したが、本開示は上記の実施形態に限定されるものではなく、本開示の意図する範囲内であれば、適宜の設計変更が可能である。
【符号の説明】
【0113】
1 照明器具
2 器具本体
20 前壁
200 貫通孔
203 上部分
204 中間部分
205 下部分
3 光源ユニット
4 支持アーム
40 後部分
41 前部分
42 引っ掛け部
43 第二引っ掛け部
44 アーム固定板
5 カバー
6 固定具
7a 支え部材(支え部)
7b 支え部材(支え部)
70 固定板
73 下板
75 ガイド片(ガイド部)
76 ガイド片(ガイド部)