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特許7186686管理システム、管理装置、管理方法、及びプログラム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-12-01
(45)【発行日】2022-12-09
(54)【発明の名称】管理システム、管理装置、管理方法、及びプログラム
(51)【国際特許分類】
   G08G 1/09 20060101AFI20221202BHJP
   G08G 1/14 20060101ALI20221202BHJP
   E04H 6/10 20060101ALI20221202BHJP
   E04H 6/42 20060101ALI20221202BHJP
   G06Q 10/08 20120101ALI20221202BHJP
【FI】
G08G1/09 V
G08G1/14 A
E04H6/10 A
E04H6/42 Z
G06Q10/08
【請求項の数】 12
(21)【出願番号】P 2019173492
(22)【出願日】2019-09-24
(65)【公開番号】P2021051502
(43)【公開日】2021-04-01
【審査請求日】2021-03-29
(73)【特許権者】
【識別番号】000005326
【氏名又は名称】本田技研工業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100165179
【弁理士】
【氏名又は名称】田▲崎▼ 聡
(74)【代理人】
【識別番号】100126664
【弁理士】
【氏名又は名称】鈴木 慎吾
(74)【代理人】
【識別番号】100154852
【弁理士】
【氏名又は名称】酒井 太一
(74)【代理人】
【識別番号】100194087
【弁理士】
【氏名又は名称】渡辺 伸一
(72)【発明者】
【氏名】近藤 修平
(72)【発明者】
【氏名】鹿野 直人
(72)【発明者】
【氏名】室園 智紀
(72)【発明者】
【氏名】益田 晃次
(72)【発明者】
【氏名】田口 龍馬
【審査官】佐々木 佳祐
(56)【参考文献】
【文献】特開2019-035261(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G08G 1/00-99/00
E04H 6/10
E04H 6/42
G06Q 10/08
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
管理領域内に進入した車両を搬送する車両搬送装置と、
前記管理領域内を管理する管理装置と、を備え、
前記管理装置は、
前記管理領域内に進入した対象車両の搬送の要否を判定する判定部と、
前記対象車両の搬送が要であると前記判定部が判定した場合に、前記車両搬送装置を制御して前記対象車両を目標搬送地点に搬送させる第1制御部と
前記対象車両の搬送が不要であると前記判定部が判定した場合に、前記対象車両を制御して目標移動地点に移動させる第2制御部と、
を備え
前記判定部は、前記対象車両が前記管理装置の制御により自走可能である場合に、前記対象車両の搬送を不要と判定し、
前記第1制御部は、前記管理領域の出入り口付近の第1領域の範囲内の前記目標搬送地点に前記対象車両を搬送させ、
前記第2制御部は、前記管理領域の出入り口付近でない第2領域の範囲内の前記目標移動地点に前記対象車両を制御して移動させる、
管理システム。
【請求項2】
管理領域内に進入した車両を搬送する車両搬送装置と、
前記管理領域内を管理する管理装置と、を備え、
前記管理装置は、
前記管理領域内に進入した対象車両の搬送の要否を判定する判定部と、
前記対象車両の搬送が要であると前記判定部が判定した場合に、前記車両搬送装置を制御して前記対象車両を目標搬送地点に搬送させる第1制御部と、
前記対象車両の搬送が不要であると前記判定部が判定した場合に、前記対象車両を制御して目標移動地点に移動させる第2制御部と、
を備え、
前記判定部は、前記対象車両が前記管理装置の制御により自走可能である場合に、前記対象車両の搬送を不要と判定し、
前記第1制御部は、前記管理領域の出入り口に最も近い位置から順に前記目標搬送地点を指定し、
前記第2制御部は、前記管理領域の出入り口から最も遠い位置から順に前記目標移動地点を指定する、
理システム。
【請求項3】
管理領域内に進入した車両を搬送する車両搬送装置と、
前記管理領域内を管理する管理装置と、を備え、
前記管理装置は、
前記管理領域内に進入した対象車両の搬送の要否を判定する判定部と、
前記対象車両の搬送が要であると前記判定部が判定した場合に、前記車両搬送装置を制御して前記対象車両を目標搬送地点に搬送させる第1制御部と、
前記対象車両の搬送が不要であると前記判定部が判定した場合に、前記対象車両を制御して目標移動地点に移動させる第2制御部と、
を備え、
前記判定部は、前記対象車両が前記管理装置の制御により自走可能である場合に、前記対象車両の搬送を不要と判定し、
前記管理装置は、前記車両搬送装置が走行可能となる走行領域を制限し、
前記第1制御部は、前記走行領域における車両の充填密度が高くなる位置を前記目標搬送地点に指定し、
前記第2制御部は、車両の入出庫効率が高くなる位置を前記目標移動地点に指定する、
理システム。
【請求項4】
管理領域内を管理する管理装置であって、
前記管理領域内に進入した対象車両の搬送の要否を判定する判定部と、
前記対象車両の搬送が要であると前記判定部が判定した場合に、管理領域内に進入した車両を搬送する車両搬送装置を制御して前記対象車両を目標搬送地点に搬送させる第1制御部と、
前記対象車両の搬送が不要であると前記判定部が判定した場合に、前記対象車両を制御して目標移動地点に移動させる第2制御部と、
を備え、
前記判定部は、前記対象車両が前記管理装置の制御により自走可能である場合に、前記対象車両の搬送を不要と判定し、
前記第1制御部は、前記管理領域の出入り口付近の第1領域の範囲内の前記目標搬送地点に前記対象車両を搬送させ、
前記第2制御部は、前記管理領域の出入り口付近でない第2領域の範囲内の前記目標移動地点に前記対象車両を制御して移動させる、
管理システム。
【請求項5】
管理領域内を管理する管理装置であって、
前記管理領域内に進入した対象車両の搬送の要否を判定する判定部と、
前記対象車両の搬送が要であると前記判定部が判定した場合に、管理領域内に進入した車両を搬送する車両搬送装置を制御して前記対象車両を目標搬送地点に搬送させる第1制御部と、
前記対象車両の搬送が不要であると前記判定部が判定した場合に、前記対象車両を制御して目標移動地点に移動させる第2制御部と、
を備え、
前記判定部は、前記対象車両が前記管理装置の制御により自走可能である場合に、前記対象車両の搬送を不要と判定し、
前記第1制御部は、前記管理領域の出入り口に最も近い位置から順に前記目標搬送地点を指定し、
前記第2制御部は、前記管理領域の出入り口から最も遠い位置から順に前記目標移動地点を指定する、
管理システム。
【請求項6】
管理領域内を管理する管理装置であって、
前記管理領域内に進入した対象車両の搬送の要否を判定する判定部と、
前記対象車両の搬送が要であると前記判定部が判定した場合に、管理領域内に進入した車両を搬送する車両搬送装置を制御して前記対象車両を目標搬送地点に搬送させる第1制御部と、
前記対象車両の搬送が不要であると前記判定部が判定した場合に、前記対象車両を制御して目標移動地点に移動させる第2制御部と、
を備え、
前記判定部は、前記対象車両が前記管理装置の制御により自走可能である場合に、前記対象車両の搬送を不要と判定し、
前記管理装置は、前記車両搬送装置が走行可能となる走行領域を制限し、
前記第1制御部は、前記走行領域における車両の充填密度が高くなる位置を前記目標搬送地点に指定し、
前記第2制御部は、車両の入出庫効率が高くなる位置を前記目標移動地点に指定する、
管理システム。
【請求項7】
管理装置のコンピュータが、
管理領域内に進入した対象車両の搬送の要否を、前記対象車両が前記管理装置の制御により自走可能である場合に、前記対象車両の搬送を不要と判定するように判定し、
前記対象車両の搬送が要であると判定した場合に、前記管理領域内に進入した車両を搬送する車両搬送装置を制御して、前記管理領域の出入り口付近の第1領域の範囲内の目標搬送地点に前記対象車両を搬送させ、
前記対象車両の搬送が不要であると判定した場合に、前記管理領域の出入り口付近でない第2領域の範囲内の目標移動地点に前記対象車両を制御して移動させる、
管理方法。
【請求項8】
管理装置のコンピュータが、
管理領域内に進入した対象車両の搬送の要否を、前記対象車両が前記管理装置の制御により自走可能である場合に、前記対象車両の搬送を不要と判定するように判定し、
前記対象車両の搬送が要であると判定した場合に、前記管理領域内に進入した車両を搬送する車両搬送装置を制御して、前記管理領域の出入り口に最も近い位置から順に指定した目標搬送地点に前記対象車両を搬送させ、
前記対象車両の搬送が不要であると判定した場合に、前記管理領域の出入り口に最も遠い位置から順に指定した目標移動地点に前記対象車両を制御して移動させる、
管理方法。
【請求項9】
管理装置のコンピュータが、
理領域内に進入した車両を搬送する車両搬送装置が走行可能となる走行領域を制限し、
管理領域内に進入した対象車両の搬送の要否を、前記対象車両が前記管理装置の制御により自走可能である場合に、前記対象車両の搬送を不要と判定するように判定し、
前記対象車両の搬送が要であると判定した場合に、前記管理領域内に進入した車両を搬送する車両搬送装置を制御して、前記走行領域における車両の充填密度が高くなる位置を目標搬送地点に指定して前記対象車両を搬送させ、
前記対象車両の搬送が不要であると判定した場合に、車両の入出庫効率が高くなる位置を目標移動地点に指定して前記対象車両を移動させる、
管理方法。
【請求項10】
管理装置のコンピュータに、
管理領域内に進入した対象車両の搬送の要否を、前記対象車両が前記管理装置の制御により自走可能である場合に、前記対象車両の搬送を不要と判定するように判定させ、
前記対象車両の搬送が要であると判定した場合に、前記管理領域内に進入した車両を搬送する車両搬送装置を制御して、前記管理領域の出入り口付近の第1領域の範囲内の目標搬送地点に前記対象車両を搬送させる処理を実行させ、
前記対象車両の搬送が不要であると判定した場合に、前記管理領域の出入り口付近でない第2領域の範囲内の目標移動地点に前記対象車両を制御して移動させる処理を実行させる、
プログラム。
【請求項11】
管理装置のコンピュータに、
管理領域内に進入した対象車両の搬送の要否を、前記対象車両が前記管理装置の制御により自走可能である場合に、前記対象車両の搬送を不要と判定するように判定させ、
前記対象車両の搬送が要であると判定した場合に、前記管理領域内に進入した車両を搬送する車両搬送装置を制御して、前記管理領域の出入り口に最も近い位置から順に指定した目標搬送地点に前記対象車両を搬送させる処理を実行させ、
前記対象車両の搬送が不要であると判定した場合に、前記管理領域の出入り口に最も遠い位置から順に指定した目標移動地点に前記対象車両を制御して移動させる処理を実行させる、
プログラム。
【請求項12】
管理装置のコンピュータに、
理領域内に進入した車両を搬送する車両搬送装置が走行可能となる走行領域を制限させ、
管理領域内に進入した対象車両の搬送の要否を、前記対象車両が前記管理装置の制御により自走可能である場合に、前記対象車両の搬送を不要と判定するように判定させ、
前記対象車両の搬送が要であると判定した場合に、前記管理領域内に進入した車両を搬送する車両搬送装置を制御して、前記走行領域における車両の充填密度が高くなる位置を目標搬送地点に指定して前記対象車両を搬送させる処理を実行させ、
前記対象車両の搬送が不要であると判定した場合に、車両の入出庫効率が高くなる位置を目標移動地点に指定して前記対象車両を移動させる処理を実行させる、
プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、管理システム、管理装置、管理方法、及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、駐車場等において、車両を自走させる代わりに搬送装置を用いて所定の位置に移動させる技術がある(例えば、特許文献1参照)。また、自動運転車両の専用道路がある場合に、自動運転車両以外の車両の専用道路への進入を防止する技術がある(例えば、特許文献2参照)。また、所定の駐車エリアにおいて、自動運転車両を移動させて所定の駐車スペースに駐車させる技術がある(例えば、特許文献3参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開2016-216936号公報
【文献】特開2002-163758号公報
【文献】特開2017-182230号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上記特許文献1に開示された技術では、搬送装置により搬送される車両と自動運転車両が混在する場合に、搬送対象車両と自動運転車両とをどのように移動させるかについて、課題があった。
【0005】
本発明は、このような事情を考慮してなされたものであり、搬送装置により搬送される車両と自動運転車両とが混在する場合に、両者を適切に移動させることができる管理システム、管理装置、管理方法、及びプログラムを提供することを目的の一つとする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
この発明に係る管理システム、管理装置、管理方法、及びプログラムは、以下の構成を採用した。
(1):この発明の一態様に係る管理システムは、管理領域内に進入した車両を搬送する搬送装置と、前記管理領域内を管理する管理装置と、を備え、前記管理装置は、前記管理領域内に進入した対象車両の搬送の要否を判定する判定部と、前記対象車両の搬送が要であると前記判定部が判定した場合に、前記搬送装置を制御して前記対象車両を目標搬送地点に搬送させる第1制御部と、を備える、管理システムである。
【0007】
(2):上記(1)の態様において、前記判定部は、前記対象車両が前記管理装置の制御により自走可能である場合に、前記対象車両の搬送を不要と判定し、前記管理装置は、前記対象車両の搬送が不要であると前記判定部が判定した場合に、前記対象車両を制御して目標移動地点に移動させる第2制御部を更に備える、ものである。
【0008】
(3):上記(2)の態様において、前記第1制御部は、前記車両搬送装置を制御して、前記管理領域の出入り口付近の第1領域の範囲内の目標搬送地点に前記対象車両を搬送させ、前記第2制御部は、前記管理領域の出入り口付近でない第2領域の範囲内の前記目標移動地点に前記対象車両を制御して移動させる、ものである。
【0009】
(4):上記(2)または(3)の態様において、前記第1制御部は、前記管理領域の出入り口に最も近い位置から順に前記目標搬送地点を指定し、前記第2制御部は、前記管理領域の出入り口から最も遠い位置から順に前記目標移動地点を指定する、ものである。
【0010】
(5):上記(2)~(4)のいずれかの態様において、前記管理装置は、前記車両搬送装置が走行可能となる走行領域を制限し、前記第1制御部は、前記走行領域における車両の充填密度が高くなる位置を前記目標搬送地点に指定し、前記第2制御部は、車両の入出庫効率が高くなる位置を前記目標移動地点に指定する、ものである。
【0011】
(6):この発明の一態様に係る管理装置は、管理領域内を管理する管理装置であって、前記管理領域内に進入した対象車両の搬送の要否を判定する判定部と、前記対象車両の搬送が要であると前記判定部が判定した場合に、管理領域内に進入した車両を搬送する車両搬送装置を制御して前記対象車両を目標搬送地点に搬送させる第1制御部と、を備える、管理システムである。
【0012】
(7):この発明の一態様に係る管理方法は、管理装置のコンピュータが、管理領域内に進入した対象車両の搬送の要否を判定し、前記対象車両の搬送が要であると判定した場合に、前記管理領域内に進入した車両を搬送する車両搬送装置を制御して前記対象車両を目標搬送地点に搬送させる、管理方法である。
【0013】
(8):この発明の一態様に係るプログラムは、管理装置のコンピュータに、管理領域内に進入した対象車両の搬送の要否を判定させ、前記対象車両の搬送が要であると判定した場合に、前記管理領域内に進入した車両を搬送する車両搬送装置を制御して前記対象車両を目標搬送地点に搬送させる処理を実行させる、プログラムである。
【発明の効果】
【0014】
(1)~(8)によれば、搬送装置により搬送される車両と自動運転車両とが混在する場合に、両者を適切に移動させることができる。
(3)によれば、搬送時間を短縮できる。
(4)によれば、搬送距離を抑制できる。
(5)によれば、領域内を効率的に利用できる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
図1】車両搬送装置1を利用した車両管理システムSの構成図である。
図2】車両搬送装置1の一例を示す模式図である。
図3】車両Mの搬送時における第1搬送ロボット10Aおよび第2搬送ロボット10Bの動作の一例を示す図である。
図4】車両Mの搬送時における第1搬送ロボット10Aおよび第2搬送ロボット10Bの動作の一例を示す図である。
図5】第1搬送ロボット10Aの構造の一例を示す図である。
図6】第1搬送ロボット10Aの構造の一例を示す図である。
図7】第1搬送ロボット10Aの機能構成の一例を示す図である。
図8】車両管理サーバ200が管理する駐車場PAの概要を示す図である。
図9】車両管理サーバ200の一例を示すブロック図である。
図10】駐車場PAの第1駐車領域PE1の一例を示す図である。
図11】駐車場PAの第2駐車領域PE2の一例を示す図である。
図12】車両管理サーバ200における処理の一例を示すフローチャートである。
図13】車両搬送装置1における搬送制御装置100の処理の一例を示すフローチャートである。
図14】自動運転車両である車両Mにおける車両制御部の処理の一例を示すフローチャートである。
図15】第1駐車領域PE1の他の一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
以下、図面を参照し、本発明の管理システム、管理装置、管理方法、及びプログラムの実施形態について説明する。
【0017】
[全体構成]
図1は、車両搬送装置1を利用した車両管理システムSの構成図である。車両管理システムS(管理システム)は、搬送対象である車両Mを駐車空間(駐車スペース)内の駐車位置に搬送することで入庫処理を行い、搬送対象である車両Mを駐車位置から出庫位置に搬送することで出庫処理行う。これにより、車両管理システムSは、車両の駐車を管理する。なお、車両Mは特定の車両に制限されるものではなく、車両管理システムSは任意の車両を搬送対象とすることができる。以下においては、車両Mは前輪の二輪が操舵輪であり、後輪の二輪が非操舵輪であるものとして説明を行う。車両管理システムSは、例えば、車両搬送装置1と、車両管理サーバ200(管理装置)とを備える。車両管理サーバ200は、駐車スペースへの車両の入庫および駐車スペースからの前記車両の出庫を管理する。駐車を希望するユーザH(例えば、車両Mの乗員)からの端末装置HDを介した要求に基づいて、車両搬送装置1に車両Mの入庫処理および出庫処理を行わせる。端末装置HDと、車両搬送装置1と、車両管理サーバ200とは、ネットワークNWを介して互いに通信可能である。ネットワークNWは、インターネット、WAN(Wide Area Network)、LAN(Local Area Network)、公衆回線、プロバイダ装置、専用回線、無線基地局などを含む。
【0018】
[車両搬送装置の概要]
図2は、車両搬送装置1の一例を示す模式図である。車両搬送装置1は、搬送対象となる対象車両である車両Mを任意の方向に移動させることで、車両Mを所望の目的位置に搬送する。車両搬送装置1は、車両Mを、車両Mの車体の前方向、後方向、左方向、右方向に移動させることができる。また、車両搬送装置1は、車両Mの位置を移動させることなく、車両Mの車体の向きを変更させる(回転させる)ことができる。
【0019】
車両搬送装置1は、例えば、所定領域で自律走行することが可能な一組の搬送ロボット10(第1搬送ロボット10A、第2搬送ロボット10B)を備える。第1搬送ロボット10Aは、搬送時、車両Mの下に入り、車両Mの前輪を持ち上げて自律走行する。第2搬送ロボット10Bは、車両Mの下に入り、車両Mの後輪を持ち上げて自律走行する。第1搬送ロボット10Aと第2搬送ロボット10Bの構造は同じであってよい。第1搬送ロボット10Aおよび第2搬送ロボット10Bの一方がマスター機であり、他方がスレーブ機であってよい。
【0020】
図3および図4は、車両Mの搬送時における第1搬送ロボット10Aおよび第2搬送ロボット10Bの動作の一例を示す図である。図3に示すように、車両Mの搬送時、第1搬送ロボット10Aは、車両Mの前方から、車両Mの下に入り込む。車両Mの搬送時、第2搬送ロボット10Bは、車両Mの後方から、車両Mの下に入り込む。
【0021】
図4に示すように、車両Mの下に入り込んだ第1搬送ロボット10Aは、後述する右当接部11Rおよび左当接部11Lが前輪の前部と接触する位置まで移動して停止する。次に、第1搬送ロボット10Aは、後述する収納部に収納されていた右リフトアーム12Rおよび左リフトアーム12Lを前輪の後部と接触する位置まで移動させる。そして、第1搬送ロボット10Aは、右当接部11Rに向かって右リフトアーム12Rをさらに移動させることにより、右当接部11Rおよび右リフトアーム12Rで右前輪を持ち上げ、左当接部11Lに向かって左リフトアーム12Lをさらに移動させることにより、左当接部11Lおよび左リフトアーム12Lで左前輪を持ち上げる。
【0022】
図4に示すように、車両Mの下に入り込んだ第2搬送ロボット10Bは、後述する右当接部13Rおよび左当接部13Lが後輪の後部と接触する位置まで移動して停止する。次に、第2搬送ロボット10Bは、後述する収納部に収納されていた右リフトアーム14Rおよび左リフトアーム14Lを後輪の前部と接触する位置まで移動させる。そして、第2搬送ロボット10Bは、右当接部13Rに向かって右リフトアーム14Rをさらに移動させることにより、右当接部13Rおよび右リフトアーム14Rで右後輪を持ち上げ、左当接部13Lに向かって左リフトアーム14Lをさらに移動させることにより、左当接部13Lおよび左リフトアーム14Lで左後輪を持ち上げる。以後、第1搬送ロボット10Aおよび第2搬送ロボット10Bが協働して駆動機構により自律走行(自走)することで、車両Mを移動させることができる。なお、車両搬送装置1は、車両Mの車輪を持ち上げる代わりに、車両Mの車体の一部(例えばフロントクロスメンバーやリアクロスメンバー等)車両Mの車体を持ち上げるようにしてもよい。
【0023】
[搬送ロボットの構造]
次に、搬送ロボット10(第1搬送ロボット10Aおよび第2搬送ロボット10B)のb)の構造を説明する。第1搬送ロボット10Aと第2搬送ロボット10Bの構造は同じであるため、以下において、第1搬送ロボット10Aについて説明し、第2搬送ロボット10Bについての説明は適宜省略する。
【0024】
図5及び図6は、第1搬送ロボット10Aの構造の一例を示す図である。図5では、本体15の上部を覆う上部カバーが外された第1搬送ロボット10Aを示している。なお、本明細書では、説明の便宜のために、第1搬送ロボット10Aを基準とする各方向を次のように定義する。右リフトアーム12Rおよび左リフトアーム12Lに対して右当接部11Rおよび左当接部11Lが配置される方向をY方向とする。また、第1搬送ロボット10Aの幅方向の中心位置(以下、中心線Cという。)に対して後述する右荷役機構20Rが配置される方向をX方向とする。また、X方向およびY方向により形成される面に直交する、第1搬送ロボット10Aの高さ方向をZ方向とする。
【0025】
第1搬送ロボット10Aは、例えば、本体15と、本体15の内側に配置される4つの駆動機構16と、荷役機構20とを備える。荷役機構20は、例えば、右荷役機構20Rと、左荷役機構20Lとを備える。右荷役機構20Rは、中心線Cを基準として、右側(+X方向)に配置される。左荷役機構20Lは、中心線Cを基準として、左側(-X方向)に配置される。4つの駆動機構16は、右荷役機構20Rと左荷役機構20Lの間に配置される。本体15は、第1搬送ロボット10Aの各部品を支持するフレームである。
【0026】
駆動機構16の各々は、例えば、走行モータ17と、駆動側減速機18と、車輪19とを備える。4つの駆動機構16は、中心線Cを境にして左右(-X方向,+X方向)にそれぞれ2組に分けられて配置される。左側の2組の駆動機構16と右側の2組の駆動機構16は、中心線Cを軸として線対称となるように配置される。前側(+Y方向)の2組の駆動機構16と、後側(-Y方向)の2組の駆動機構16とは、第1搬送ロボット10Aの幅方向と平行する平行線Dを軸として線対称となるように配置される。
【0027】
走行モータ17は、例えば、電動モータである。走行モータ17の出力軸は、駆動側減速機18の入力軸に接続される。駆動側減速機18は、入力軸と出力軸とが同一線上にあり、例えば、遊星歯車減速機を有する。駆動側減速機18の出力軸は、車輪19に接続される。
【0028】
車輪19は、例えば、メカナムホイールである。各駆動機構16に設けられるメカナムホイールは、互いに協調して駆動することにより本体15の全方向移動を行うことができる。なお、駆動機構16は、全方向への移動を可能とする他の車輪を有していてもよい。例えば、駆動機構16は、オムニホイールや、転舵機能を備えた車両に置換してもよい。
【0029】
右荷役機構20Rは、例えば、右当接部11Rと、右リフトアーム12Rと、右回転力伝達機構21Rとを備える。左荷役機構20Lは、例えば、左当接部11Lと、左リフトアーム12Lと、左回転力伝達機構21Lとを備える。右荷役機構20Rと左荷役機構20Lとは、中心線Cを軸として線対称となるように配置される。右荷役機構20Rと左荷役機構20Lは構造が同じであるため、以下では右荷役機構20Rの構造を説明し、左荷役機構20Lについての説明は適宜省略する。
【0030】
右回転力伝達機構21Rは、右リフトアーム12Rを、右収納位置P1と右展開位置P2との間で移動させるための駆動装置を備える。右回転力伝達機構21Rは、例えば、Z方向の軸A1を支点として、右リフトアーム12Rを、右収納位置P1と右展開位置P2との間でX-Y平面に沿って回転移動させる。右回転力伝達機構21Rは、例えば、モータ、ブレーキ等を備える。
【0031】
右リフトアーム12Rは、軸部材と、軸部材と同心であり軸部材を中心にして回転自在である円筒部材と、を備える回転棒である。右リフトアーム12Rは、右回転力伝達機構21Rの制御により、先端22Rを本体15の幅方向中央側(-X方向)に向ける右収納位置P1と先端22Rを本体15の幅方向外側(+X方向)に向ける右展開位置P2との間で回転移動する。
【0032】
右収納位置P1および右展開位置P2は、右リフトアーム12Rの軸部材が幅方向と平行する位置である。言い換えると、右収納位置P1は、右リフトアーム12Rを右展開位置P2からX-Y平面に沿って180度回転させた後の右リフトアーム12Rの位置である。逆に、右展開位置P2は、右リフトアーム12Rを右収納位置P1からX-Y平面に沿って180度回転させた後の右リフトアーム12Rの位置である。
【0033】
右当接部11Rは、軸部材と、軸部材と同心であり軸部材を中心にして回転自在である円筒部材と、を備える回転棒である。右当接部11Rの軸部材の両端は本体15に固定される。
【0034】
[搬送ロボットの機能構成]
次に、搬送ロボット10の機能構成を説明する。図7は、第1搬送ロボット10Aの機能構成の一例を示す図である。第1搬送ロボット10Aは、例えば、駆動機構16と、荷役機構20と、センサ30と、通信装置40と、搬送制御装置100とを備える。
【0035】
センサ30は、例えば、カメラ32と、測距センサ34とを備える。カメラ32は、第1搬送ロボット10Aの周辺を撮像する。測距センサ34は、例えば、PSD(Position Sensitive Detector)センサ、レーダ、LiDAR(Light Detection and Ranging)、LRF(Laser Range Finder)、TOF(Time of Flight)センサ等である。測距センサ34は、第1搬送ロボット10Aの周辺に存在する物体との距離を検出する。測距センサ34は、例えば、搬送対象の車両Mとの距離を検出する。カメラ32および測距センサ34は、第1搬送ロボット10Aの全方位を検出対象とするために、それぞれ複数設けられる。4組のカメラ32および測距センサ34が、例えば、上部カバーの右前部、左前部、右後部、左後部に取り付けられる。
【0036】
通信装置40は、例えば、外部の通信機器と無線通信を行うための装置とアンテナとを備える。外部の通信機器というのは、例えば、車両管理サーバ200であり、対をなす他方の搬送ロボット10(第2搬送ロボット10B)の通信装置である。通信装置40は、近距離無線通信を行うための通信モジュールと公衆回線を介して無線通信を行う通信モジュールとを備える。
【0037】
搬送制御装置100は、例えば、通信部110と、走行制御部120と、アーム制御部130と、記憶部140とを備える。通信部110と、走行制御部120と、アーム制御部130との各々は、例えば、CPU(Central Processing Unit)(コンピュータ)等のハードウェアプロセッサがプログラム(ソフトウェア)を実行することにより実現される。また、これらの構成要素のうち一部または全部は、LSI(Large Scale Integration)やASIC(Application Specific Integrated Circuit)、FPGA(Field-Programmable Gate Array)、GPU(Graphics Processing Unit)等のハードウェア(回路部;circuitryを含む)によって実現されてもよいし、ソフトウェアとハードウェアの協働によって実現されてもよい。プログラムは、予め搬送制御装置100のHDDやフラッシュメモリ等の記憶装置(非一過性の記憶媒体を備える記憶装置)に格納されていてもよいし、DVDやCD-ROM等の着脱可能な記憶媒体に格納されており、記憶媒体(非一過性の記憶媒体)がドライブ装置に装着されることで搬送制御装置100のHDDやフラッシュメモリにインストールされてもよい。
【0038】
通信部110は、通信装置40を介して、車両管理サーバ200により送信された各種指示を取得する。車両管理サーバ200により送信された指示は、例えば、駐車スペースに対する車両の入庫指示、駐車スペースからの車両の出庫指示、駐車スペース内に駐車中の車両の駐車位置の調整指示等を含む。
【0039】
走行制御部120は、通信部110により取得された指示に基づいて、車両搬送装置1を指示された位置に移動させるように、駆動機構16を制御する。例えば、走行制御部120は、通信部110により入庫指示が取得された場合、搬送対象である車両Mの位置まで車両搬送装置1を移動させるように、駆動機構16を制御する。
【0040】
アーム制御部130は、通信部110により取得された指示に基づいて、搬送対象である車両Mを持ち上げまたは持ち上げられた状態の車両Mを降ろすように、荷役機構20を制御する。例えば、アーム制御部130は、通信部110により入庫指示が取得された場合、走行制御部120の制御により車両位置まで車両搬送装置1が移動した後、該車両を持ち上げように、荷役機構20を制御する。
【0041】
記憶部140は、例えば、HDD、フラッシュメモリ、EEPROM(Electrically Erasable Programmable Read Only Memory)、ROM(Read Only Memory)、またはRAM(Random Access Memory)等により実現される。記憶部140には、例えば、第1搬送ロボット10Aが走行可能な管理領域内(駐車管理区画内)の地図情報142等の情報が格納される。
【0042】
図8は、車両管理サーバ200が管理する駐車場PAの概要を示す図である。車両管理システムSは、車両管理サーバ200の管理領域となる駐車場PAにおいて、駐車場PAに進入した車両Mを自走させたり車両搬送装置1によって搬送させたりして、車両管理サーバ200が指定する駐車スペースに車両Mを移動させる。図8に示すように、駐車場PAには、多数の駐車スペースPSに仕切られた駐車領域PEが設けられ、駐車場PAの入り口に入退場ゲートGが設けられる。駐車場PAの入り口は、駐車場PAの出口も兼ねている。駐車領域PEと入退場ゲートGの間には、車両Mの乗員が車両Mから乗降する乗降領域RDが設けられる。駐車領域PEは、駐車場PAの入り口付近の第1駐車領域PE1と、駐車場PAの入り口付近でない第2駐車領域PE2とに分けられる。第1駐車領域PE1は、第1領域の一例であり、第2駐車領域PE2は、第2領域の一例である。第2駐車領域PE2は、第1駐車領域PE1よりも駐車場PAの入り口から遠い位置にある領域としてもよい。駐車場PAの入り口から第1駐車領域PE1または第2駐車領域PE2までの距離は、例えば、駐車場PAの入り口から第1駐車領域PE1または第2駐車領域PE2の間の最短距離としてもよいし、駐車場PAの入り口から第1駐車領域PE1または第2駐車領域PE2の間で車両が走行する際の最短経路の長さとしてもよい。
【0043】
駐車場PAに駐車する車両Mは、入退場ゲートGから入場した後、乗降領域RDに停車する。乗降領域RDに車両Mが停車すると、車両Mの乗員が降車する。続いて、車両管理サーバ200は、車両Mの駐車スペースPSを指定する。車両管理サーバ200は、車両Mを自走させまたは車両搬送装置1によって車両Mを搬送させて入庫させる入庫指示を車両Mまたは車両搬送装置1に送信し、車両管理サーバ200が指定した駐車スペースPS(以下、「指定駐車スペースPSD」という)に車両Mを乗降領域RDから移動させる。車両管理サーバ200は、車両Mを自走させまたは車両搬送装置1によって車両Mを搬送させて出庫させる出庫指示を車両Mまたは車両搬送装置1に送信し、車両Mを駐車スペースPSから乗降領域RDまで移動させる。車両管理サーバ200は、乗降領域RD以外の位置から車両Mを車両搬送装置1により搬送させるようにしてもよい。
【0044】
乗降領域RDの近傍には、複数の車両搬送装置1を収容可能な倉庫DEが設けられ、倉庫DEには、複数の車両搬送装置1が収容される。倉庫DEに収容された車両搬送装置1は、車両管理サーバ200により送信される情報に基づいて、倉庫DEから乗降領域RDに停車している車両Mの位置まで移動し、車両Mを搭載して指定駐車スペースPSDまで搬送する。
【0045】
図9は、車両管理サーバ200の一例を示すブロック図である。図9に示すように、車両管理サーバ200は、例えば、通信装置220と、制御部240と、記憶部260と、を備える。通信装置220は、例えば、外部の通信機器、例えば車両搬送装置1や車両Mと無線通信を行うための装置とアンテナとを備える。通信装置220は、公衆回線を介して無線通信を行う通信モジュールを備える。
【0046】
制御部240は、例えば、通信部242と、判定部244と、第1制御部246と、第2制御部248と、を備える。通信部242と、判定部244と、第1制御部246、第2制御部248とは、例えば、CPU(コンピュータ)等のハードウェアプロセッサがプログラム(ソフトウェア)を実行することにより実現される。また、これらの構成要素のうち一部または全部は、LSIやASIC、FPGA、GPU等のハードウェア(回路部;circuitryを含む)によって実現されてもよいし、ソフトウェアとハードウェアの協働によって実現されてもよい。プログラムは、予め車両管理サーバ200のHDDやフラッシュメモリ等の記憶装置(非一過性の記憶媒体を備える記憶装置)に格納されていてもよいし、DVDやCD-ROM等の着脱可能な記憶媒体に格納されており、記憶媒体(非一過性の記憶媒体)がドライブ装置に装着されることで車両管理サーバ200のHDDやフラッシュメモリにインストールされてもよい。記憶部260は、例えば、これらの記憶装置等により構成される。記憶部260には、駐車場PA内の地図に関する地図情報261及び駐車スペースPSへの駐車状況を示す駐車情報262が記憶されている。
【0047】
通信部242は、乗降領域RDや駐車スペースPSに位置する車両Mや、車両搬送装置1との間で、通信装置220を介して信号を送受信する。通信部242は、例えば、乗降領域RDにおける車両Mにより送信される車両情報を、通信装置220を介して受信する。車両情報には、自動運転車両情報及び車両諸元情報が含まれる。自動運転情報は、車両Mが自走可能な自動運転機能を備えることを示す情報であり、自動運転車両によりのみ送信される。車両諸元情報は、車両Mについての重量、ホイールベース、車高などの諸元に関する情報である。通信部242は、例えば、車両Mを乗降領域RDから指定駐車スペースPSDに移動させる入庫指示や駐車スペースPSから乗降領域RDまで移動させる出庫指示を、車両Mまたは車両搬送装置1に対して、通信装置220を介して送信する。
【0048】
判定部244は、駐車場PA内に進入した対象車両の搬送の要否を判定する。そのため、判定部244は、車両Mにより送信され、通信部242が受信した車両情報に自動運転車両情報が含まれるか否かに基づいて、車両Mが自動運転車両であるか否かを判定する。判定部244は、車両Mが自動運転車両であり、搬送が不要であると判定した場合には、車両搬送装置1による車両Mの搬送を行わないと判定し、車両Mが自動運転車両でないと判定した場合には、車両搬送装置1による車両Mの搬送を行うと判定する。
【0049】
第1制御部246は、判定部244により車両Mが自動運転車両でなく、搬送が必要であると判定した場合に、第1駐車領域PE1内の駐車スペースPSの一つを、指定駐車スペースPSDとして指定する。第1制御部246は、第1駐車領域PE1内に指定駐車スペースPSDを指定したら、指定駐車スペースPSDを目標搬送地点とし、指定駐車スペースPSDに向けて、車両Mを車両搬送装置1に搬送させる。そのため、第1制御部246は、車両Mを搬送する車両搬送装置1を複数の車両搬送装置1の中から決定し、通信部242は、目標搬送地点の情報を第1制御部246が決定した車両搬送装置1に送信する。第1制御部246は、車両情報に含まれる車両諸元情報を目標搬送地点の情報とともに車両搬送装置1に送信する。なお、車両管理システムSは、車両搬送装置1を1台のみ備えるものでもよい。
【0050】
第1制御部246は、第1駐車領域PE1内における複数の駐車スペースPSの中から、指定駐車スペースPSDを指定するにあたり、例えば、記憶部260に記憶された地図情報261および駐車情報262を参照して、複数の駐車スペースPSのうち、車両Mを駐車可能な空きスペースを探索する。第1制御部246は、探索した複数の駐車スペースPSのうち、駐車場PAの入り口に最も近い位置から順に指定駐車スペースPSDを指定する。
【0051】
例えば、図10に示すように、駐車場PAの入り口に最も近い位置から順に駐車スペースを第1駐車スペースPS1、第2駐車スペースPS2、・・・とした場合、第1制御部246は、まず、第1駐車スペースPS1を指定駐車スペースPSDに指定できるかを判定する。第1制御部246は、例えば、第1駐車スペースPS1に車両が駐車している場合や既に第1駐車スペースPS1が他の車両の指定駐車スペースPSDに指定されている場合には、第1駐車スペースPS1を指定駐車スペースPSDに指定できないと判定し、それ以外の場合に第1駐車スペースPS1を指定駐車スペースPSDに指定できると判定する。
【0052】
第1駐車スペースPS1を指定駐車スペースPSDに指定できない場合には、第2駐車スペースPS2を指定駐車スペースPSDに指定できるかを判定し、第2駐車スペースPS2を指定駐車スペースPSDに指定できない場合には、第3駐車スペースPS3を指定駐車スペースPSDに指定できるかを判定する。以後、同様に第4駐車スペースPS4、第5駐車スペースPS5、・・・の順に指定駐車スペースPSDに指定できるかを判定し、指定駐車スペースPSDに指定できると判定された駐車スペースを指定駐車スペースPSDに指定する。第1制御部246は、車両Mにより送信される車両諸元情報に基づいて、車両Mを駐車できる大きさの駐車スペースPSを判定して、車両Mを駐車できる大きさの駐車スペースPSの中から指定駐車スペースPSDを指定してもよい。
【0053】
第2制御部248は、判定部244により車両Mが自動運転車両であると判定された場合に、第2駐車領域PE2内の駐車スペースPSの一つを、指定駐車スペースPSDとして指定する。第2制御部248は、第2駐車領域PE2内に指定駐車スペースPSDを指定したら、指定駐車スペースPSDを目標移動地点として指定し、指定駐車スペースPSDに向けて、車両Mを自走させる。そのため、通信部242は、目標移動地点の情報を車両Mに送信する。
【0054】
第2制御部248は、第2駐車領域PE2内における複数の駐車スペースPSの中から、指定駐車スペースPSDを指定するにあたり、例えば、記憶部260に記憶された地図情報261および駐車情報262を参照して、複数の駐車スペースPSのうち、車両Mを駐車可能な空きスペースを探索する。第2制御部248は、探索した複数の駐車スペースPSのうち、駐車場PAの入り口から最も遠い位置から順に指定駐車スペースPSDを指定する。例えば、図11に示すように、駐車場PAの入り口から最も遠い位置から順に駐車スペースを第1駐車スペースPS21、第2駐車スペースPS22、・・・とした場合、第2制御部248は、まず、第1駐車スペースPS21を指定駐車スペースPSDに指定できるかを判定する。第2制御部248は、例えば、第1駐車スペースPS21に車両が駐車している場合や既に第1駐車スペースPS21が他の車両の指定駐車スペースPSDに指定されている場合には、第1駐車スペースPS21を指定駐車スペースPSDに指定できないと判定し、それ以外の場合に第1駐車スペースPS21を指定駐車スペースPSDに指定できると判定する。
【0055】
第1駐車スペースPS21を指定駐車スペースPSDに指定できない場合には、第2駐車スペースPS22を指定駐車スペースPSDに指定できるかを判定し、第2駐車スペースPS22を指定駐車スペースPSDに指定できない場合には、第3駐車スペースPS23を指定駐車スペースPSDに指定できるかを判定する。以後、同様に第4駐車スペースPS24、第5駐車スペースPS25、・・・の順に指定駐車スペースPSDに指定できるかを判定し、指定駐車スペースPSDに指定できると判定された駐車スペースを指定駐車スペースPSDに指定する。第2制御部248は、車両Mにより送信される車両諸元情報に基づいて、車両Mを駐車できる大きさの駐車スペースPSを判定して、車両Mを駐車できる大きさの駐車スペースPSの中から指定駐車スペースPSDを指定してもよい。
【0056】
駐車場PAに入場する車両には、自動運転車両と、自動運転車両以外の車両(以下「非自動運転車両」という)とがある。自動運転車両は、例えば、送受信部と、自走制御部と、ナビゲーション装置と、行動計画生成部と、を備える車両制御部を備える。自動運転車両は、例えば車両情報を記憶している。送受信部は、自車両の車両情報を車両管理サーバ200に送信するとともに、車両管理サーバ200により送信される情報を受信する。自走制御部は、自車両を自走させる制御を行う。ナビゲーション装置は、出発地点(または現在地)から到着地点までの経路を決定する。行動計画生成部は、決定された経路を車両Mが自動的に(運転者の操作に依らずに)将来走行する目標軌道を生成する。
【0057】
車両制御部は、送受信部において、車両Mが駐車場PAの乗降領域RDに到着した場合に、車両情報を車両管理サーバ200に送信する。車両制御部は、車両管理サーバ200により目標移動地点の情報が送信された場合に、自走制御部により、乗降領域RDから指定駐車スペースPSDまでの目標軌道を生成し、目標軌道に沿って車両Mを自走させて指定駐車スペースPSDまで移動させる。実施形態において、第2制御部248による制御は、車両Mを自走させる制御として、車両Mの経路を決定したり目標軌道を生成したりするものではなく、目標移動地点の情報を車両Mに送信するものであるが、第2制御部248が車両Mの経路を決定したり目標軌道を生成したりする制御を行ってもよい。
【0058】
車両搬送装置1における走行制御部120は、例えば、自動運転車両と同様に、車両管理サーバ200により目標搬送地点の情報が送信された場合に、乗降領域RDから指定駐車スペースPSDまでの目標軌道を生成し、目標軌道に沿って車両搬送装置1を走行させて車両Mを指定駐車スペースPSDまで移動させる。実施形態において、第1制御部246による制御は、車両搬送装置1を走行させて車両Mを移動させる制御として、車両搬送装置1の経路を決定したり目標軌道を生成したりするものではなく、目標搬送地点の情報を車両搬送装置1に送信するものであるが、第1制御部246が車両搬送装置1の経路を決定したり目標軌道を生成したりする制御を行ってもよい。
【0059】
非自動運転車両は、自車両の車両情報を車両管理サーバ200に送信する自動運転車両の送受信部を備える。非自動運転車両は、例えば車両情報を記憶する記憶部を備える。非自動運転車両である車両Mの送受信部は、記憶部が記憶している車両情報を車両管理サーバ200に送信する。
【0060】
次に、車両管理サーバ200における処理について説明する。図12は、車両管理サーバ200における処理の一例を示すフローチャートである。図12に示すように、車両管理サーバ200は、車両Mにより送信される車両情報を通信部242により、通信装置220を介して受信する(ステップS101)。車両Mは、例えば、入退場ゲートGを通過して乗降領域RDに停車している間に、車両管理サーバ200に車両情報を送信する。なお、車両Mが車両情報を車両管理サーバ200に送信する機能を備えていない場合には、車両Mのユーザの端末装置HDが車両Mの車両情報を取得して送信し、車両管理サーバ200は、端末装置HDにより送信される車両情報を受信してもよい。この場合、端末装置HDは、例えば、車両Mの車両情報を近距離無線通信等によって車両Mから取得してもよいし、車両Mのユーザ等が端末装置HDに入力することによって取得してもよい。
【0061】
車両管理サーバ200における判定部244は、通信部242が受信した車両情報に基づいて、乗降領域RDに停車している車両Mが自動運転車両であるか否かを判定する(ステップS103)。乗降領域RDに停車している車両が自動運転車両でない(非自動運転車両である)と判定した場合、第1制御部246は、第1駐車領域PE1内に指定駐車スペースPSDを指定し、この指定駐車スペースPSDを目標搬送地点に指定する(ステップS105)。第1制御部246は、第1駐車領域PE1の駐車スペースPSのうち、駐車場PAの入り口に最も近い駐車スペースPSを目標搬送地点として指定する。
【0062】
続いて、第1制御部246は、複数の車両搬送装置1の中から、車両Mを搬送する車両搬送装置1を決定し、目標搬送地点の情報を、決定した車両搬送装置1に送信する(ステップS107)。車両Mを搬送する車両搬送装置1は、どのように決定してもよい。例えば、倉庫DE内に残っている車両搬送装置1の中から順に決定してもよいし、使用頻度の低い順に決定してもよい。あるいは、車両Mにより送信される車両諸元情報に基づいて、車両Mの車種、タイヤの種類等の情報を取得し、これらの情報に応じて決定してもよい。このとき、第1制御部246は、車両情報に含まれる車両諸元情報を目標搬送地点の情報とともに車両搬送装置1に送信する。こうして、車両管理サーバ200は、図12に示す処理を終了する。
【0063】
また、ステップS103において、乗降領域RDに停車している車両が自動運転車両であると判定した場合、第2制御部248は、第2駐車領域PE2内に指定駐車スペースPSDを指定し、この指定駐車スペースPSDを目標移動地点として指定する(ステップS109)。第2制御部248は、第2駐車領域PE2の駐車スペースPSのうち、駐車場PAの入り口から最も遠い駐車スペースPSを指定駐車スペースPSDに指定する。
【0064】
続いて、第2制御部248は、目標移動地点の情報を、車両Mに送信する(ステップS111)。こうして、車両管理サーバ200は、図12に示す処理を終了する。
【0065】
次に、車両搬送装置1における処理について説明する。図13は、車両搬送装置1における搬送制御装置100の処理の一例を示すフローチャートである。図13に示すように、車両搬送装置1における搬送制御装置100は、車両管理サーバ200により送信される目標搬送地点の情報を通信部110が受信したか否かを判定する(ステップS201)。目標搬送地点の情報を通信部110受信していないと判定した場合、車両搬送装置1は、ステップS201の処理を繰り返す。
【0066】
目標搬送地点の情報を通信部110が受信したと判定した場合、搬送制御装置100は、走行制御部120により駆動機構16を制御して、車両搬送装置1を乗降領域RDにおける車両Mの位置まで移動させる(ステップS203)。続いて、搬送制御装置100は、車両搬送装置1を車両Mに接近させ、第1搬送ロボット10Aに車両Mの前輪を持ち上げさせ、第2搬送ロボット10Bに車両Mの後輪を持ち上げさせる(ステップS205)。続いて、搬送制御装置100は、車両Mを持ち上げたか否かを判定し(ステップS207)、車両Mを持ち上げていないと判定した場合には、ステップS205に戻り、車両Mを持ち上げる処理を継続する。
【0067】
車両Mを持ち上げたと判定した場合、搬送制御装置100は、車両管理サーバ200により送信された目標搬送地点の情報に従い、指定された指定駐車スペースPSDに車両Mを搬送する(ステップS209)。続いて、搬送制御装置100は、目標搬送地点に到達したか否かを判定する(ステップS211)。目標搬送地点に到達していないと判定した場合、搬送制御装置100は、ステップS209に戻り、車両Mの搬送を継続する。
【0068】
目標搬送地点に到達したと判定した場合、搬送制御装置100は、持ち上げていた車両Mを降ろす(ステップS213)。搬送制御装置100は、車両Mを降ろした後に、車両搬送装置1を倉庫DEに向けて移動させる(ステップS215)。搬送制御装置100は、車両搬送装置1が倉庫DEに到着する前に新たに目標搬送地点の情報を受信した場合には、倉庫DEに向かわずにそのまま乗降領域RDに移動する。こうして、図13に示す処理を終了する。
【0069】
次に、車両Mにおける車両制御部の処理について説明する。図14は、自動運転車両である車両Mにおける車両制御部の処理の一例を示すフローチャートである。図14に示すように、車両Mにおける車両制御部は、乗降領域RDで停車したか否かを判定する(ステップS301)。乗降領域RDで停車していないと判定した場合、車両制御部は、ステップS301の処理を繰り返す。乗降領域RDで停車したと判定した場合、車両制御部は、車両情報を車両管理サーバ200に送信する(ステップS303)。
【0070】
続いて、車両制御部は、ナビゲーション装置を用いて、車両管理サーバ200により送信された目標移動地点までの経路を決定し、行動計画生成部を用いて、経路を走行する際の目標軌道を生成する。そして、車両制御部は、自走制御部を用いて車両Mを目標移動地点に向けて移動させる(ステップS305)。
【0071】
続いて、車両制御部は、車両Mが目標移動地点に到達したか否かを判定する(ステップS307)。目標移動地点に到達していないと判定した場合、車両制御部は、目標移動地点に到達するまでステップS305に戻り、車両Mを継続して自走させる。目標移動地点に到達したと判定した場合、車両制御部は、図14に示す処理を終了する。
【0072】
また、車両Mが非自動運転車両である場合、車両制御部は、図14に示すステップS301及びステップS303の処理を行う。続いて、車両制御部は、図14に示す処理を終了する。その後、車両Mの搬送を車両搬送装置1に委ねて、車両搬送装置1により、目標搬送地点まで搬送される。
【0073】
実施形態の車両管理システムSは、駐車場PA内に進入した車両Mについて、自動運転車両であるか非自動運転車両であるかを判定し、非自動運転車両である場合には、車両搬送装置1を用いて指定駐車スペースPSDまで車両Mを搬送する。このため、車両Mが非自動運転車両である場合であっても、自動運転機能と同等の機能を持って車両Mを駐車スペースに移動させることができる。したがって、搬送装置により搬送される車両と自動運転車両とが混在する場合に、両者を適切に移動させることができる。しかも、車両Mが自動運転車両である場合には、車両管理サーバ200の制御によって指定駐車スペースPSDまで車両Mを移動させる。したがって、搬送装置により搬送される車両と自動運転車両とが混在する場合に、両者をより適切に移動させることができる。
【0074】
また、実施形態の車両管理システムSでは、非自動運転車両については、車両搬送装置1により、駐車場PAの入り口付近の第1駐車領域PE1の範囲内に指定駐車スペースPSDを指定し、自動運転車両については、駐車場PAの入り口付近でない第2駐車領域PE2の範囲内に指定駐車スペースPSDを指定する。車両搬送装置1は、自動運転車両と比較して走行性能が高くないことが多く、自動運転車両と比較して、移動速度が遅く、移動可能距離が短いことが多い。この点、実施形態の車両管理システムSでは、非自動運転車両については、走行距離が短くて済む第1駐車領域PE1に搬送するので、駐車場PAに多くの車両を駐車させる際に総合的にかかる時間を短縮することができる。
【0075】
また、実施形態の車両管理システムSは、非自動運転車両については、駐車場PAの入り口に最も近い位置から順に指定駐車スペースPSDを指定する。このため、車両Mの搬送に要する時間を全体的に短くすることができる。また、自動運転車両については、駐車場PAの入り口に最も近い位置から順に指定駐車スペースPSDを指定する。このため、車両搬送装置1の搬送距離を抑制できるので、駐車場PAの入り口付近における車両の渋滞を防止することができる。
【0076】
上記の実施形態では、非自動運転車両を車両搬送装置1で搬送する場合に、駐車場PAの入り口に最も近い位置から順に指定駐車スペースPSDを指定するが、他の態様で指定駐車スペースPSDを指定してもよい。例えば、車両Mを搬送する車両搬送装置1の走行領域をたとえば第1駐車領域PE1に制限し、車両Mを駐車した後の第1駐車領域PE1の充填密度を算出し、充填密度が高くなる駐車スペースPSを指定駐車スペースPSDとしてもよい。走行領域は、駐車可能領域と言い換えることもできる。充填密度は、例えば、駐車可能領域を細分し、その細分した領域ごとの数値としてもよい。例えば、図15に示すように、駐車スペースPSが10台分同士の第1スペース群SC1と第2スペース群SC2とに第1駐車領域PE1が分けられる場合において、第1スペース群には2台の車両が駐車しており、第2スペース群には、4台の車両が駐車している場合に、新たに駐車する非自動運転車両を駐車させる指定駐車スペースPSDとして、第2スペース群の駐車スペースPSを指定してもよい。この場合、駐車場PAに駐車させる車両を狭い範囲に集約させることができるので、駐車場PAを効率的に利用することができるとともに、駐車中の車両をまとめて視認しやすくすることができ、防犯効果を高めることができる。
【0077】
また、上記の実施形態では、自動運転車両を指定駐車スペースPSDに移動させる場合に、駐車場PAの入り口から最も遠い位置から順に指定駐車スペースPSDを指定するが、他の態様で指定駐車スペースPSDを指定してもよい。例えば、車両の入出庫効率が高くなる駐車スペースを指定駐車スペースPSDに指定してもよい。なお、入出庫効率が高いとは、例えば、車両を入出庫させる際の手間や時間がかかりにくいことをいい、例えば、複数回の切り返しをと必要しない位置に車両を誘導して入出庫を行うことをいう。入出庫効率を高めることにより、自動運転車両の入庫から出庫までの動作をよりスムーズに行わせることができる。第2駐車領域PE2として、駐車場PAの入り口から直線的に移動させる第1駐車スペースと、数回の右左折を繰り返すことにより移動させる第2駐車スペースとがある場合、第2駐車スペースの方が第2駐車スペースよりも近い位置であっても、第1駐車スペースを指定駐車スペースPSDとするようにしてもよい。この場合には、駐車場PAに車両を駐車させる場合の効率を高めることができる。
【0078】
また、上記の実施形態では、駐車場PAにおける入り口と出口が共通の出入り口が設けられているが、入り口と出口が異なる位置に設けられた駐車場であってもよい。この場合、車両搬送装置1により非自動運転車両を搬送させる第1駐車領域PE1は、駐車場PAの出口と入り口を結ぶ通路の近傍に設けられるのが好適であり、この通路は、駐車場PAの出口と入り口との間の距離が最短距離である通路であることが好適である。第1駐車領域が駐車場PAの出口と入り口を結ぶ通路の近傍に設けられることにより、車両搬送装置1による車両の搬送を効率的に行うことができる。
【0079】
また、上記の実施形態では、車両Mが自動運転車両である場合には車両Mを自走させ、車両Mが非自動運転車両である場合には車両搬送装置1により、車両Mを指定駐車スペースPSDに移動させるが、他の態様としてもよい。例えば、車両Mが自動運転車両であって、車両管理サーバ200の制御により自走可能な車両である場合に、車両Mを自動させ、車両管理サーバ200の制御により自走不可能な車両である場合、例えば、車両Mが非自動運転車両であったり、自動運転車両であるが、車両管理サーバ200によっては自走させることができない車両であったりする場合には、車両搬送装置1により車両Mを指定駐車スペースPSDに移動させるようにしてもよい。
【0080】
以上、本発明を実施するための形態について実施形態を用いて説明したが、本発明はこうした実施形態に何等限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々の変形及び置換を加えることができる。
【符号の説明】
【0081】
1 車両搬送装置
10 搬送ロボット
10A 第1搬送ロボット
10B 第2搬送ロボット
100 搬送制御装置
110 通信部
120 走行制御部
130 アーム制御部
140 記憶部
200 車両管理サーバ
220 通信装置
240 制御部
242 通信部
244 判定部
246 第1制御部
248 第2制御部
260 記憶部
G 入退場ゲート
H ユーザ
M 車両
PA 駐車場
PE 駐車領域
PE1 第1駐車領域
PE2 第2駐車領域
PS 駐車スペース
PSD 指定駐車スペース
RD 乗降領域
S 車両管理システム
図1
図2
図3
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図5
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図9
図10
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図15