(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-12-01
(45)【発行日】2022-12-09
(54)【発明の名称】動作チャネルインジケータを送信するための方法およびシステム
(51)【国際特許分類】
H04W 16/28 20090101AFI20221202BHJP
H04W 84/12 20090101ALI20221202BHJP
【FI】
H04W16/28
H04W84/12
(21)【出願番号】P 2019537235
(86)(22)【出願日】2018-01-09
(86)【国際出願番号】 CN2018071930
(87)【国際公開番号】W WO2018127203
(87)【国際公開日】2018-07-12
【審査請求日】2019-08-19
【審判番号】
【審判請求日】2021-09-17
(32)【優先日】2017-01-09
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(32)【優先日】2017-07-27
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】504161984
【氏名又は名称】ホアウェイ・テクノロジーズ・カンパニー・リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100110364
【氏名又は名称】実広 信哉
(74)【代理人】
【識別番号】100133569
【氏名又は名称】野村 進
(72)【発明者】
【氏名】シェン・スン
(72)【発明者】
【氏名】ヤン・シン
【合議体】
【審判長】齋藤 哲
【審判官】中木 努
【審判官】圓道 浩史
(56)【参考文献】
【文献】国際公開第2015/194917(WO,A1)
【文献】Yan Xin Sang G Kim Calos Cordeiro Kerstin Johnsson Xiao(Tony)Han,A-BFT,IEEE 802.11-16/1638r0,IEEE,2016年12月22日
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04W4/00-99/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
アソシエーションビームフォーミングトレーニング(A-BFT)のアクセス期間またはビーコン間隔における他のアクセス期間の動作チャネルインジケータを送信するためにアクセスポイント(AP)またはパーソナルベーシックサービスセット(PBSS)制御ポイント(PCP)によって実施される方法であって、
複数の指定チャネルについて、前記指定チャネルのうちのどれが動作中でどれが非動作であるかを示す管理フレームを生成するステップであって、前記管理フレームは、それぞれの指定チャネルをそれぞれ表すビット位置を有し、各ビット位置のそれぞれのビット値は、前記それぞれの指定チャネルの動作または非動作を示す、ステップと、
前記管理フレームを送信するステップと、
を含み、
前記複数の指定チャネルは、アソシエーションビームフォーミングトレーニング(A-BFT)通信およびデータ転送間隔(DTI)通信用に指定され、
前記示された動作中の指定チャネルは、
示された指定チャネルを介して、ビーコン間隔(BI)のビーコンヘッダ間隔(BHI)内の1つまたは複数のさらなる管理フレーム、およびビーコン間隔(BI)のデータ
転送間隔(DTI)内のデータ、をステーション(STA)へ送信するため、および
示された指定チャネルを介して、ビーコンヘッダ間隔(BHI)内の1つまたは複数のさらなる管理フレーム、およびデータ
転送間隔(DTI)内のデータ、をステーション(STA)から受信するため
に示される、方法。
【請求項2】
前記複数の指定チャネルは、ビーコン間隔(BI)通信のために指定される、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記複数の指定チャネルは、セクタスイープ(SSW)フレーム、SSWフィードバックフレーム、ショートSSWフレーム、またはショートSSWフレームについてのフィードバックのために指定される、請求項1または2に記載の方法。
【請求項4】
オクテットは予約ビットをさらに含む、請求項1から3のいずれか一項に記載の方法。
【請求項5】
前記オクテットの最初の6ビット位置は前記それぞれの指定チャネルをそれぞれ表し、前記オクテットの最後の2ビット位置は予約ビットである、請求項4に記載の方法。
【請求項6】
前記オクテットの最初の6ビット位置は前記それぞれの指定チャネルをそれぞれ表す、請求項5に記載の方法。
【請求項7】
アソシエーションビームフォーミングトレーニング(A-BFT)のアクセス期間またはビーコン間隔における他のアクセス期間の動作チャネルインジケータを送信するためにステーションによって実施される方法であって、
アクセスポイント(AP)またはパーソナルベーシックサービスセット(PBSS)制御ポイント(PCP)から、複数の指定チャネルについて、前記指定チャネルのうちのどれが動作中でどれが非動作であるかを示す管理フレームを受信するステップであって、前記管理フレームは、それぞれの指定チャネルをそれぞれ表すビット位置を有し、各ビット位置のそれぞれのビット値は、前記それぞれの指定チャネルの動作または非動作を示す、ステップ
を含み、
前記複数の指定チャネルは、アソシエーションビームフォーミングトレーニング(A-BFT)通信およびデータ転送間隔(DTI)通信用に指定され、
前記示された動作中の指定チャネルは、
示された指定チャネルを介して、ビーコン間隔(BI)のビーコンヘッダ間隔(BHI)内の1つまたは複数のさらなる管理フレーム、およびビーコン間隔(BI)のデータ
転送間隔(DTI)内のデータ、を
アクセスポイント(AP)またはパーソナルベーシックサービスセット(PBSS)制御ポイント(PCP)へ送信するため、および
示された指定チャネルを介して、ビーコンヘッダ間隔(BHI)内の1つまたは複数のさらなる管理フレーム、およびデータ
転送間隔(DTI)内のデータ、を
前記アクセスポイント(AP)またはパーソナルベーシックサービスセット(PBSS)制御ポイント(PCP)から受信するため
に示される、方法。
【請求項8】
動作チャネルから1つまたは複数のチャネルを選択するステップと、
前記選択された1つまたは複数の動作チャネル上でフレームを送信するステップと、
をさらに含む、請求項
7に記載の方法。
【請求項9】
前記複数の指定チャネルは、ビーコン間隔(BI)通信のために指定される、請求項
7または8に記載の方法。
【請求項10】
前記複数の指定チャネルは、セクタスイープ(SSW)フレーム、SSWフィードバックフレーム、ショートSSWフレーム、またはショートSSWフレームについてのフィードバックのために指定される、請求項
7から9のいずれか一項に記載の方法。
【請求項11】
オクテットは予約ビットをさらに含む、請求項
7から10のいずれか一項に記載の方法。
【請求項12】
前記オクテットの最初の6ビット位置は前記それぞれの指定チャネルをそれぞれ表し、前記オクテットの最後の2ビット位置は予約ビットである、請求項
11に記載の方法。
【請求項13】
前記オクテットの最初の6ビット位置は前記それぞれの指定チャネルをそれぞれ表す、請求項
12に記載の方法。
【請求項14】
請求項1から
6のいずれか一項に記載の方法を実行するように構成された装置。
【請求項15】
請求項7から13のいずれか一項に記載の方法を実行するように構成された装置。
【請求項16】
プログラムが格納されているコンピュータ可読記憶媒体であって、前記プログラムは、実行されたとき、コンピュータが請求項1から
6のいずれか一項に記載の方法を実行することを可能にする、コンピュータ可読記憶媒体。
【請求項17】
プログラムが格納されているコンピュータ可読記憶媒体であって、前記プログラムは、実行されたとき、コンピュータが請求項
7から13のいずれか一項に記載の方法を実行することを可能にする、コンピュータ可読記憶媒体。
【請求項18】
コンピュータに、請求項1から
6のいずれか一項の方法を実施させるコンピュータプログラム。
【請求項19】
コンピュータに、請求項
7から13のいずれか一項の方法を実施させるコンピュータプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願の相互参照
本願は、2017年1月9日に出願された「METHODS AND SYSTEMS FOR TRANSMITTING OPERATING CHANNEL INDICATORS FOR BEACON INTERVAL COMMUNICATIONS (ビーコン間隔通信のための動作チャネルインジケータを送信するための方法およびシステム)」という名称の米国特許仮出願第62/444,118号、および2017年7月27日に出願された「METHODS AND SYSTEMS FOR TRANSMITTING OPERATING CHANNEL INDICATORS (動作チャネルインジケータを送信するための方法およびシステム)」という名称の米国特許出願第15/661,508号の利益を主張するものであり、参照によりその全体の内容を本明細書に組み込む。
【0002】
実施形態は一般に、無線ネットワーク通信の分野に関する。
【背景技術】
【0003】
無線パーソナルおよびローカルエリアネットワーク(WPAN/WLAN)通信をデバイス間で確立するための多数のWi-Fiプロトコルが存在する。アンテナを備えたデバイスに係るいくつかのプロトコルは、いくつかの搬送周波数について指向性リンクを確立するために複雑なディスカバリ機能およびビームフォーミング機能を用いる必要がある。これにより、適切にアラインされた送信機アンテナおよび受信機アンテナが、リンク要求(たとえば「リンクバジェット」)を満たすために十分な信号対雑音比(SNR)を達成するのに十分なアンテナ利得を有することが保証される。
【0004】
いくつかの従来のシステムにおいて、ビームフォーミング機能は1つの指定チャネルのみを介して実行することができる。しかしながら、ネットワークへのアクセスを必要とする複数のステーションがあるとき、これによりチャネル上での衝突の確率が増加するおそれがある。
【0005】
本明細書の以下の例の実施形態の詳細な説明を見ると、既存のシステムに伴うさらなる困難を理解することができる。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0006】
少なくともいくつかの例の実施形態の目的は、アクセス期間のために動作チャネルインジケータを送信するための方法および装置を提供することである。
【0007】
例の実施形態は、アソシエーションビームフォーミングトレーニング(A-BFT)のアクセス期間またはビーコン間隔における他のアクセス期間を目的として、どの指定チャネルが動作中でどれが非動作であるかを示す、アクセスポイント(AP)またはパーソナルベーシックサービスセット(PBSS)制御ポイント(PCP)からの管理フレームを含む。管理フレームは、指定チャネルのうちのどれが動作中でどれが非動作であるかを示すためのビットまたは他の形式のフィールドを含む。管理フレームを介して受信された情報に応じて、1つまたは複数のステーション(STA)が、A-BFTまたはビーコン間隔における他のアクセス期間におけるフレームの送信のための動作チャネルのうちのいずれか1つまたは組合せを選択することができる。
【0008】
例の一実施形態は、アクセスポイント(AP)またはパーソナルベーシックサービスセット(PBSS)制御ポイント(PCP)によって実行される方法であり、この方法は、複数の指定チャネルについて、これらの指定チャネルのうちのどれが動作中でどれが非動作であるかを示す管理フレームを生成するステップであって、管理フレームは、それぞれの指定チャネルをそれぞれ表すビット位置を有し、各ビット位置のそれぞれのビット値は、それぞれの指定チャネルの動作または非動作を示す、ステップと、管理フレームを送信するステップと、を含む。
【0009】
任意選択で、この方法の先の例のいずれかにおいて、管理フレームは、ビーコン送信間隔(BTI)におけるビーコンフレームを含む。
【0010】
任意選択で、この方法の先の例のいずれかにおいて、管理フレームは、通知送信間隔(ATI)における通知フレームを含む。
【0011】
任意選択で、この方法の先の例のいずれかにおいて、複数の指定チャネルは、ビーコン間隔(BI)通信のために指定される。
【0012】
任意選択で、この方法の先の例のいずれかにおいて、複数の指定チャネルは、アソシエーションビームフォーミングトレーニング(A-BFT)通信のために指定される。
【0013】
任意選択で、この方法の先の例のいずれかにおいて、複数の指定チャネルは、データ転送間隔(DTI)通信のために指定される。
【0014】
任意選択で、この方法の先の例のいずれかにおいて、複数の指定チャネルは、セクタスイープ(SSW)フレーム、SSWフィードバックフレーム、ショートSSWフレーム、またはショートSSWフレームについてのフィードバックのために指定される。
【0015】
任意選択で、この方法の先の例のいずれかにおいて、管理フレームは、複数の指定チャネルのうちの単一のチャネルを介して送信される。
【0016】
任意選択で、この方法の先の例のいずれかにおいて、管理フレームは、複数の指定チャネルのうちの少なくとも2つを介して送信される。
【0017】
任意選択で、この方法の先の例のいずれかにおいて、この方法は、上記送信の前に、複数のチャネルのうちのどれが動作中でどれが非動作であるかを判断するステップをさらに含む。
【0018】
任意選択で、この方法の先の例のいずれかにおいて、上記判断はチャネル負荷分散に基づく。
【0019】
任意選択で、この方法の先の例のいずれかにおいて、上記判断は先のアソシエーションビームフォーミングトレーニング(A-BFT)通信に基づく。
【0020】
任意選択で、この方法の先の例のいずれかにおいて、この方法は、管理フレームに応じて、動作チャネルのうちの1つのチャネル上でステーションからセクタスイープ(SSW)フレームを受信するステップをさらに含む。
【0021】
任意選択で、この方法の先の例のいずれかにおいて、管理フレームについて、動作チャネルは「1」ビットによって示され、非動作チャネルは「0」ビットによって示される。
【0022】
任意選択で、この方法の先の例のいずれかにおいて、ビット位置は管理フレーム内で単一のオクテットにグループ化される。
【0023】
任意選択で、この方法の先の例のいずれかにおいて、オクテットは予約ビットをさらに含む。
【0024】
任意選択で、この方法の先の例のいずれかにおいて、オクテットの最初の6ビット位置はそれぞれの指定チャネルをそれぞれ表し、オクテットの最後の2ビット位置は予約ビットである。
【0025】
任意選択で、この方法の先の例のいずれかにおいて、オクテットの最初の6ビット位置はそれぞれの指定チャネルをそれぞれ表す。
【0026】
任意選択で、この方法の先の例のいずれかにおいて、上記送信はブロードキャスティングを含む。
【0027】
他の例の一実施形態は、アクセスポイント(AP)またはパーソナルベーシックサービスセット(PBSS)制御ポイント(PCP)によって実行される方法であり、この方法は、複数の指定チャネルについて、これらの指定チャネルのうちのどれが動作中でどれが非動作であるかを示すフレームを含む管理フレームを生成するステップであって、上記フレームは1オクテットのビットを有する、ステップと、管理フレームを送信するステップと、を含む。
【0028】
任意選択で、この方法の先の例のいずれかにおいて、上記1オクテットのビットは、それぞれの指定チャネルをそれぞれ表すビット位置を含み、各ビット位置のそれぞれのビット値は、それぞれの指定チャネルの動作または非動作を示す。
【0029】
任意選択で、この方法の先の例のいずれかにおいて、オクテットは予約ビットをさらに含む。
【0030】
任意選択で、この方法の例のいずれかにおいて、この方法は、複数の指定チャネルのうちの少なくとも1つのチャネル上で第1のステーションから送信された第1のセクタスイープ(SSW)フレームを受信するステップと、複数の指定チャネルのうちの少なくとも1つのチャネル上で第2のステーションから送信された第2のSSWフレームを受信するステップと、対応する第1および第2のセクタスイープフィードバック(SSWフィードバック)フレームをそれぞれ第1および第2のステーションに送信するステップと、をさらに含む。任意選択で、記載された方法の例のいずれかにおいて、第1のSSWフィードバックフレームは1つのチャネル上で第1のステーションに送信され、第2のSSWフィードバックフレームは他の1つのチャネル上で第2のステーションに送信される。
【0031】
他の例の一実施形態は、メモリと、複数のチャネルを介して通信するように構成された少なくとも1つのトランシーバと、メモリに格納された命令を実行し、複数の指定チャネルについて、これらの指定チャネルのうちのどれが動作中でどれが非動作であるかを示す管理フレームを送信するように構成された少なくとも1つのプロセッサと、を含み、上記管理フレームは、それぞれの指定チャネルをそれぞれ表すビット位置を有し、各ビット位置のそれぞれのビット値は、それぞれの指定チャネルの動作または非動作を示す、アクセスポイント(AP)またはパーソナルベーシックサービスセット(PBSS)制御ポイント(PCP)である。
【0032】
他の例の一実施形態は、アクセスポイント(AP)またはパーソナルベーシックサービスセット(PBSS)制御ポイント(PCP)の少なくとも1つのプロセッサによって実行可能な命令を含む非一時的コンピュータ可読媒体であり、この命令は、複数の指定チャネルについて、これらの指定チャネルのうちのどれが動作中でどれが非動作であるかを示す管理フレームを生成するための命令であって、上記管理フレームは、それぞれの指定チャネルをそれぞれ表すビット位置を有し、各ビット位置のそれぞれのビット値は、それぞれの指定チャネルの動作または非動作を示す、命令と、管理フレームを送信するための命令と、を含む。
【0033】
他の例の一実施形態は、ステーションによって実行される方法であって、この方法は、アクセスポイント(AP)またはパーソナルベーシックサービスセット(PBSS)制御ポイント(PCP)から、複数の指定チャネルについて、これらの指定チャネルのうちのどれが動作中でどれが非動作であるかを示す管理フレームを受信するステップを含み、上記管理フレームは、それぞれの指定チャネルをそれぞれ表すビット位置を有し、各ビット位置のそれぞれのビット値は、それぞれの指定チャネルの動作または非動作を示す。
【0034】
任意選択で、この方法の先の例のいずれかにおいて、この方法は、動作チャネルから1つまたは複数のチャネルを選択するステップと、選択された1つまたは複数の動作チャネル上でフレームを送信するステップと、をさらに含む。
【0035】
任意選択で、この方法の先の例のいずれかにおいて、フレームは、セクタスイープ(SSW)フレームまたはショートSSWフレームである。
【0036】
任意選択で、この方法の先の例のいずれかにおいて、SSWフレームまたはショートSSWフレームは、アソシエーションビームフォーミングトレーニング(A-BFT)中に送信される。
【0037】
任意選択で、この方法の先の例のいずれかにおいて、フレームは、ビーコン間隔(BI)中に送信される。
【0038】
任意選択で、この方法の先の例のいずれかにおいて、フレームは、データ転送間隔(DTI)中に送信される。
【0039】
任意選択で、この方法の先の例のいずれかにおいて、上記選択は、上記1つまたは複数のチャネルを動作チャネルからランダムに選択することを含む。
【0040】
他の例の一実施形態は、メモリと、複数のチャネルを介して通信するように構成された少なくとも1つのトランシーバと、メモリに格納された命令を実行し、アクセスポイント(AP)またはパーソナルベーシックサービスセット(PBSS)制御ポイント(PCP)から、複数の指定チャネルについて、これらの指定チャネルのうちのどれが動作中でどれが非動作であるかを示す管理フレームを受信するように構成された少なくとも1つのプロセッサと、を含み、上記管理フレームは、それぞれの指定チャネルをそれぞれ表すビット位置を有し、各ビット位置のそれぞれのビット値は、それぞれの指定チャネルの動作または非動作を示す、ステーションである。
【0041】
ビームフォーミングは、様々な無線通信プロトコルにおいて、たとえばIEEE 802.11の適切なプロトコルにおいて採用されている無線通信技術である。
【0042】
ここで、添付の図面を参照し、例として実施形態を説明する。同様の特徴を示すために同一の参照番号を用いることができる。
【図面の簡単な説明】
【0043】
【
図1】ステーション(STA)とパーソナルベーシックサービスセット(PBSS)制御ポイント/アクセスポイント(PCP/AP)との間のレスポンダセクタスイープ(RSS)ビームフォーミングを示す。
【
図2】ビーコン間隔内の一例のアクセス期間である。
【
図3】A-BFT期間中に起こる動作を示す一例のタイミング図である。
【
図4】いくつかのWi-Fiプロトコルの下で用いることができるセクタスイープ(SSW)フレームおよびセクタスイープフィードバック(SSWフィードバック)フレームのための例のフレームフォーマットを示す。
【
図5】アソシエーションビームフォーミングトレーニング(A-BFT)期間における3つのSTA間のA-BFT手順の一例を示す。
【
図6】A-BFTにおいて割り当てられた8つのSSWスロットを仮定して、PCP/APとのRSSを実行するときのSSWスロット衝突の確率対STAの数を示す一例のグラフである。
【
図7A】例の実施形態による、2つのチャネルを介して実行される3つのSTA間のA-BFT手順を示す。
【
図7B】例の実施形態による、2つのチャネルを介して実行される3つのSTA間のA-BFT手順を示す。
【
図8】例の実施形態による、A-BFTにおいて割り当てられた8つのSSWスロットを仮定して、様々な数のチャネルで実行されたときのSSWスロット衝突の確率対STAの数を示す一例のグラフである。
【
図9】例の実施形態による、進化型指向性マルチギガビット(EDMG)動作要素フィールドフォーマットを示す。
【
図10A】例の実施形態による、2ビットのチャネル選択サブフィールドを含むSSW/SSWフィードバックフレームにおけるセクタスイープフィードバックのフィールドフォーマットである。
【
図10B】例の実施形態による、3ビットのチャネル選択サブフィールドを含むSSW/SSWフィードバックフレームにおけるセクタスイープフィードバックのフィールドフォーマットである。
【
図11】例の実施形態による、PCP/APまたはSTAを含むことができるハードウェアデバイスの例の一実施形態を示す。
【
図12】例の一実施形態に従って、動作チャネルインジケータをブロードキャストするための一例の方法を実行するための、PCP/APとSTAとの間の一例の対話を示す。
【発明を実施するための形態】
【0044】
ビームフォーミングは、60GHz帯に関連するアンテナアレイのフォームファクタが比較的小さいために、様々なWi-Fiプロトコルにおいて、たとえばプロトコルIEEE 802.11adにおいて採用されている無線通信技術である。ビームフォーミングは、たとえばイニシエータセクタスイープ(ISS)送信セクタスイープ(TXSS)を用いて送信機側で、または、たとえばレスポンダセクタスイープ(RSS)受信セクタスイープ(RXSS)もしくはISS RXSSを用いて受信機側で、または、送信機側と受信機側との両方で実行することができ、それぞれのアンテナの放射が十分な利得を提供し、他のデバイスからの干渉を最小限に抑えるように調整されることを保証している。
【0045】
図1は、ユーザ装置(UE)、電話、ラップトップ、コンピュータ、またはIEEE 802.11プロトコルを用いることができる任意のデバイスなどのステーション(STA)12と、パーソナルベーシックサービスセット(PBSS)制御ポイント/アクセスポイント(PCP/AP)14との間で実行されるRSSビームフォーミング10の例の図である。PCP/AP14はビーコンフレームを送信する。STA12は、その独特のアンテナ放射パターンに従って、セクタスイープ(SSW)フレームまたはショートSSWフレームの形式で1つまたは複数のセクタからビームフォーミングトレーニングフレームをPCP/AP14に送信するプロトコルを受ける。PCP/AP14は次いで、最良のセクタおよび測定された質についての情報をSTAに提供するフィードバック(SSWフィードバック)で応答する。SSWフレームおよび対応する応答SSWフィードバックフレームは、単一のチャネルを介してデバイス間で交換される(半二重)。STA12は、SSWフィードバックにおいて伝えられた情報を用いて、その後のPCP/AP14への送信に用いるのに最良のセクタを選択する。ビームフォーミングが複数のSTA12間で実行されるとき、様々なSTA12からのSSWフレームの同時送信は、ビームフォーミングプロセスを実際上遅延させ、効率を低下させ、または無効にするおそれがある衝突をもたらすことがある。この問題を本明細書において以下でさらに詳細に説明する。
【0046】
図2は、ビーコン間隔20内の一例のチャネルアクセス期間であり、いくつかのWi-Fiプロトコルの下でチャネルへのアクセスを得るために用いられるシグナリング構造を示す。図示のように、ビーコン間隔20は、ビーコンヘッダ間隔(BHI)18と、データ転送間隔(DTI)28と、を含む。BHI18は、ビーコン送信間隔(BTI)22と、アソシエーションビームフォーミングトレーニング(A-BFT)間隔24と、通知送信間隔(ATI)26と、を含む。BHI18は、複数の指向性送信されたフレームのスイープを用いて管理情報とネットワーク通知の交換を容易にする。BHI18およびDTI28は、ビーコンフレーム、制御フレーム、管理フレーム、およびデータフレームの送信のための、ならびにPCP/AP14とSTA12との間で実行されるビームフォーミングのためのチャネルアクセスを確立するために一般に用いられる。
【0047】
図2に示すように、ビーコン送信間隔(BTI)22は、1つまたは複数の指向性マルチギガビット(DMG)ビーコンフレームが送信されるアクセス期間である。BTIにおいて、DMGのPCP/APはセクタレベルスイープ(SLS)ビームフォーミングを実行してDMGビーコンにおける情報をブロードキャストすることができる。アソシエーションビームフォーミングトレーニング(A-BFT)間隔24は、先行するBTIにおいてPCP/APがDMGビーコンフレームを送信した状態でSLSビームフォーミングトレーニングが行われるアクセス期間である。A-BFTにおいて送信されるフレームは、SSWフレーム、SSWフィードバックフレーム、ショートSSWフレーム、およびショートSSWフレームについてのフィードバックを含む。通知送信間隔(ATI)26は、管理情報がPCP/APと非PCP/非APのSTAとの間で交換されるアクセス期間である。ATIにおいて送信されるフレームはたとえば、情報要求/応答フレーム、アソシエーション要求/応答フレーム、許可フレームなどの管理フレームを含むことができる。DTI28は、PCP/APとSTAとの間または複数のSTAの間でフレーム交換が行われるアクセス期間である。ビーコン間隔ごとに単一のDTIがある。DTIは、1つまたは複数のスケジュールサービス期間(SP1、SP2)、および/または競合ベースアクセス期間(CBAP1、CBAP2)をさらに含む。
【0048】
様々なWi-Fiプロトコルの下でビーコン間隔のA-BFT間隔24中に実行されるビームフォーミングは、以下に説明する間隔にさらに細分される。
図3を参照すると、A-BFT間隔24中に起こるシグナリングを示す一例のタイミング図が示されている。A-BFT間隔24は、複数のSSWスロット(たとえば、
図3におけるSSWスロット#0(30)からSSWスロット#A-BFT長-1(32))に細分され、これらはそれぞれ、PCP/APとのレスポンダセクタスイープ(RSS)を実行するために単一のSTAによって選択することができる。RSSは、STAがSSWフレームをPCP/APに送信することによって実行され、PCP/APはSSWフィードバックフレームでSTAに返信する。
図4は、いくつかのWi-Fiプロトコルの下で用いることができる、SSWフレーム40とSSWフィードバックフレーム42の両方についての例のフレームフォーマットを示す。
【0049】
通常、1つまたは複数のSSWフレーム34が、ショートビームフォーミングフレーム間スペース(SBIFS)36によって分離されたSSWスロット期間内に送信される。各SSWフレーム34は、STAのアンテナ放射方向のセクタに対応する。
図1に戻って参照すると、たとえば、STA12は、各SSWフレームについてのセクタIDフィールドおよびDMGアンテナIDフィールドを、特定のセクタを一意に識別する値に設定することができる。PCP/AP14は、準無指向性(quasi-omni)アンテナパターンを用いて各SSWフレームを受信し、最良の質を有するセクタIDおよびDMGアンテナIDフィールドを判定する。PCP/AP14は次いで、同じSSWスロット内の最後のSSWフレームの後のミディアムビームフォーミングフレーム間スペース(MBIFS)44の期間の次に、この情報と共にSSWフィードバックフレーム38をSTA12に返送する。STA12は次いで、将来の送信にとって最良の質を有するセクタIDおよびDMGアンテナIDを選択することができる。
【0050】
しかしながら、A-BFT間隔中に複数のSTAがRSSを実行したいとき、2つ以上のSTAが同じSSWスロットを選択する可能性が生じ、SSWスロット衝突のおそれが生じる。このことが
図5に示されており、これは、8つのSSWスロット(スロット#0-7)を含むA-BFT間隔24の一例のタイミング図を示している。A-BFT間隔24はランダムバックオフ手順を介して始まる。STAは、一様分布([0, A-BFT長-1])からSSWスロット51を選択することができる。たとえば、3つのDMGのSTA(STA A、STA B、STA C)は、ビーコン間隔制御フィールド(「isResponderTXSS=1」、「A-BFT長=8」および「FSS=8」)を含むDMGビーコンフレームをPCP/APから受信する。この3つのSTAは次いで、SSWスロット([0、7]内の)をランダムに選択することによってアクセスを競い、各SSWスロットは8つのSSWフレームの送信を可能にする。STA AはSSWスロット#2を選択する唯一のデバイスであるため、そのスロットにおいては衝突がない。しかしながら、STA BとSTA Cは両方ともSSWスロット#5を選択するため、そのスロットにおいては衝突が発生する。
【0051】
SSWスロット衝突は、STAからPCP/APに送信された衝突したSSWフレームの誤った受信を引き起こす。いくつかのWi-Fiプロトコルの下で、PCP/APは、各SSWスロット(MBIFS間隔によって緩衝された)の終了前にSSWフィードバックフレーム53で応答する。STAは、PCP/APからのSSWフィードバックを受信するためにその受信アンテナアレイを準無指向性アンテナパターンに構成されることになる。SSWフィードバックフレームは、SSWスロットにおいてSTAによって送信されたSSWフレームに含まれるセクタ選択フィールドおよびDMGアンテナ選択フィールドの受信値によって識別されるセクタを介して送信され、同じSSWスロット内で受信されたSSWフレームに基づく情報を含む。したがって、2つ以上のSTAが同じSSWスロットを選択すれば(たとえば、STA BとSTA Cが両方とも
図3におけるスロット#5を選択するなど)、STAはPCP/APから送信されたSSWフィードバックを正しく検出しない可能性がある。
【0052】
図6は、PCP/APとのRSSを実行するときのSSWスロット衝突の確率対STAの数を示す一例のグラフ60である。この例において、A-BFT間隔中に最大の8つのSSWスロットがある。DMG基本サービスセット(BSS)は単一のチャネル上で動作するので、ビーコンフレームを受信した複数のSTAは、互いに競合してA-BFT間隔内のSSWスロットを獲得し、RSSを実行しなければならない。
図6に示されるように、SSWスロット衝突の可能性は、PCP/APとのRSSを実行するためのチャネルアクセスを争うSTAの数と共に増加する。
【0053】
たとえば、802.11adによるA-BFTのためのランダムバックオフ手順に基づいて、
図6に示されるようなSSWスロット衝突の確率は以下のように計算することができる。
【0054】
【0055】
ここで、LはA-BFT間隔におけるSSWスロットの数であり、mはチャネルアクセスを争っているSTAの数である。
【0056】
したがって、少なくともいくつかの例の実施形態の目的は、たとえばPCP/APとのRSSを実行するときのA-BFT間隔中にチャネルアクセスを争う複数のSTAがあるときの、SSWスロット衝突の可能性を低減することである。これは、様々な通信チャネルの動作状態を示すためにビットマップを用いることによって達成することができ、不必要な複雑さなしに一貫して容易に実施することができる。このように、PCP/APと複数のSTAとの間の利用可能な通信チャネルを介してSSWフレームおよびSSWフィードバックフレームを選択的に送信することができる一方、SSWスロット衝突の確率を低減する。
【0057】
図7Aおよび
図7Bは、例の実施形態によるA-BFT動作を示すA-BFT間隔24をそれぞれ示す。
図7Aを参照すると、
図7AのA-BFT間隔24中の送信(たとえば、SSWフレーム71、SSWフィードバックフレーム73)は、STAとPCP/APとの間で複数のチャネルを介して送信が行われることを除いて、
図5におけるA-BFT間隔の送信と同様である。たとえば、IEEE 802.11ayなどの、IEEE 802.11の将来の変形において提案されているものなど、いくつかのWi-Fiプロトコルにおいて、STAおよびPCP/APは、複数のチャネルを介して通信するように構成された進化型指向性マルチギガビット(EDMG)デバイスであってもよい。EDMGのSTAおよびEDMGのPCP/APはしたがって、A-BFT間隔中に複数のチャネルを介して、SSWフレームとSSWフィードバックフレーム、ならびにショートSSWフレームとショートSSWフレームについてのフィードバックの交換を可能にすることができる。
【0058】
IEEE 802.11ayなどの、IEEE 802.11規格の将来の変形において実施することができるものなど、EDMGのBSSを含むいくつかの実施形態において、EDMGのPCP/APおよびEDMGのSTAは、第1の(たとえばプライマリ)チャネル75または第2の(たとえばセカンダリ)チャネル77(たとえば、2.16GHzの帯域を有する)を介してSSWフレームとSSWフィードバックフレームを交換することができる。対照的に、従来のDMGのSTAは、単一のチャネルを介してのみA-BFTを実行することができる。いくつかの実施形態において、第1のチャネルはビーコンにおいてEDMGのPCP/APによって示すことができる。第1のチャネルはプライマリチャネルと呼ぶことができ、ビーコンを送信するために元々は用いられ、後続の通信は、プライマリチャネルもしくは1つまたは複数のセカンダリチャネルを介して実行することができる。A-BFT中、EDMGデバイス(たとえば、IEEE 802.11についての将来の提案をサポートすることができるもの)は、単一のチャネルに限定されるのではなく、複数のチャネル上で動作することを選択することができる。
【0059】
たとえばIEEE 802.11ayなどの、IEEE 802.11規格についての将来の提案に従うことができるいくつかの実施形態において、ランダムバックオフ手順は、一様分布(たとえば[0, L]、ここでLはA-BFT長-1以下の整数である)からSSWスロット#をEDMGのSTAが選択することを含むことができる。例の一実施形態において、EDMGのSTAはまた、利用可能なチャネルのうちの1つをランダムに選択することができる。
【0060】
たとえばIEEE 802.11ayなどの、IEEE 802.11規格についての将来の提案に従うことができるいくつかの実施形態において、EDMGのPCP/APは、同じSSWスロット内、または次に利用可能なSSWスロットにおいて、対応するSSWフィードバックフレームをEDMGのSTAに送信することができる。いくつかの実施形態において、次に利用可能なSSWスロットはSSWフィードバックフレームのみを含み得る。
【0061】
いくつかの実施形態において、PCP/APがSTAから少なくとも1つのSSWフレームを受信するが、同じA-BFT間隔内でそのSTAにSSWフィードバックフレームを送信することができなければ、PCP/APは、STAがRSSを完了するためのDTI中の後の時間をスケジュールすることができ、または次に利用可能なA-BFT間隔中にSSWフィードバックフレームを送信することができる。
【0062】
図7Aに戻って参照すると、3つのSTA(STA A、STA B、STA C)とPCP/APとの間のA-BFT動作の一実施形態をここで説明する。PCP/APは、A-BFT間隔において、たとえば、DMGビーコンにおけるビーコン間隔制御フィールドのA-BFT長サブフィールド(3ビット)および/またはFSSサブフィールド(4ビット)において、第1の(たとえばプライマリ)および第2の(たとえばセカンダリ)チャネルを介して、SSWスロットの数および各SSWスロットにおけるSSWフレームの数を通知することができる。ランダムバックオフ手順を用いて、STAは次いでスロットおよびチャネルをランダムに選択する。図示のように、STA Aは第1のチャネルのSSWスロット#2を選択し、STA BおよびSTA Cはそれぞれ第1のチャネルおよび第2のチャネル上で両方ともスロット#5を選択する。STA BおよびSTA Cがスロット#5を同時選択すれば、通常SSWスロット衝突がもたらされるであろうが、ランダムチャネル選択によりそれらが別々のチャネルを介してRSSを実行することが可能になり、その結果、STA BおよびSTA Cから/へのSSW/SSWフィードバックフレームを区別する直交送信方式となり、これによりどのような衝突をも回避/低減する。
図7Aに示すように、PCP/APは、第1のチャネルおよび第2のチャネルを介してSTA BおよびSTA CからSSWフレームを同時に受信し、これに応じてそれらを復号する。PCP/APは次いで同じSSWスロット(スロット#5)において第1のチャネルを介して対応するSSWフィードバックフレームをSTA Bに送信し、続いて、PCP/APのSTA BおよびSTA Cへの最良の送信アンテナセクタが異なり、かつPCP/APがSSWフィードバックを送信するために1つのアンテナを使用する場合、次の利用可能なSSWスロット(たとえば#6)において第2のチャネルを介してSTA Cについての対応するSSWフィードバックを送信する。
【0063】
図7Bを参照すると、3つのSTA(STA A、STA B、STA C)とPCP/APとの間のA-BFT動作の他の一実施形態が示されており、これは、PCP/APが、同じSSWスロット(スロット#5)においてSTA BおよびSTA CにSSWフィードバックフレームを交互に送信するということを除いて、
図7Aに示したものと同様である。しかしながら、STA BおよびSTA CについてのSSWフィードバックフレームは依然として異なるチャネルを介して送信されるので(たとえば、チャネル変動による直交送信方式)、それらはSTAによって区別可能なままであり、同じSSWスロット(スロット#5)におけるそれらの一致は衝突にはならない。STA BおよびSTA Cが空間内で隣接または共配置されている状況、またはSTA BおよびSTA Cが同じ最良のPCP/APのTxアンテナセクタによってカバーされており、PCP/APが、複数のアンテナを介して同時にSSWフィードバックフレームを送信するためのマルチアンテナ能力を有する状況であっても送信を実行することができる。
【0064】
図8は、例の実施形態による、上の
図7Aにおいて示されるA-BFT手順を用いてRSSを実行するときのSSWスロット衝突の確率対STAの数を示すグラフ80である。
図8において、1つ、2つ、3つ、および4つの利用可能なチャネルを介して実行されたA-BFTについて、実線は計算された(「cal」)確率を表し、破線はシミュレートされた(「sim」)確率を表す。明確に示されるように、利用可能なチャネルの数が増えるにつれて、SSWスロット衝突の確率は大幅に減少する。
【0065】
図9は、例の実施形態による、PCP/APからブロードキャストされるべき進化型指向性マルチギガビット(EDMG)動作要素90のフィールドフォーマットを示す。いくつかの例の実施形態において、PCP/APからの動作チャネル利用可能性通知と、STAからの対応するチャネル選択および通信とによって、複数のSTAの扱いは複数のチャネルを用いて容易にすることができる。
【0066】
AP/PCPによって提供されるEDMGのBSSの動作パラメータは、EDMG動作要素90によって定義される。EDMG動作要素90は、ビーコン送信間隔(BTI)22(
図2)におけるビーコンフレームのような管理フレームとして送信される。他の例の管理フレームは、ATIにおける通知フレーム、または他の管理フレームを含む。
【0067】
各指定チャネルは、たとえば、2.16GHzの帯域を有することができる。指定チャネルの特定の最大数は、特定の管轄または定義体に応じて変わり得る。例の実施形態において、BSS動作チャネルフィールド92は、AP/PCPの複数の指定BSSチャネルのうちのどれが動作中または非動作であるかを示すために用いられる。これらの例の実施形態における動作チャネルは、A-BFT通信、無線通信、またはビーコン間隔通信に利用可能である指定チャネルを指し、これらの例の実施形態における非動作チャネルは、A-BFT通信、無線通信、またはビーコン間隔通信に利用できない指定チャネルを指す。
【0068】
いくつかの例の実施形態において、BSS動作チャネルフィールド92は1オクテット(8ビット)であり、1オクテットである他のフィールドとの一貫性を保つと共に実施の複雑さを低減する。BSS動作チャネルフィールド92は、チャネル化の単一チャネル番号に対応する動作チャネルのためのビットマップを含む。たとえば、ビットマップの関連部分について、各ビット位置は指定チャネルを表す。たとえば、
図9に示すように、B0からB5は、チャネル1からチャネル6についてのチャネルビットである。動作チャネルはビット値「1」で示され、非動作チャネルはビット値「0」で示される。例の一実施形態において、B6およびB7は予約ビットであり、それらは「0」としてプリセットされる。B0からB5はオクテットの最初の6ビット位置であり、B6からB7はオクテットの最後の2ビット位置である。たとえば、BSS動作チャネルフィールドが=110110000であれば、これは、後続のチャネルアクセスのために1、2、4、および5のチャネルをEDMGのSTAが用いることができるであろうとPCP/APが判断しているということを意味する。
【0069】
BSS動作チャネルフィールド92は、マルチチャネル動作、たとえばマルチチャネルアクセスにおけるA-BFT、ATI、およびDTIなどのビーコン間隔通信に用いることができるとPCP/APによって判断されるチャネルを示す。BSS動作チャネルフィールド92におけるビットマップは、1つのビーコン間隔から次へと変更されてもよい。
【0070】
動作チャネル帯域は対応して計算することができ、たとえばBW=n×2.16GHzであり、ここでnはBSS動作チャネルフィールド92内の結合された動作チャネルの最大数(連続する「1」の最大数)を示す。
【0071】
いくつかの例の実施形態において、ビットマップの予約ビット位置は、より多くのチャネルが許可されるようになると、さらに2つまでのチャネルのチャネル利用可能性表示に用いることができる。いくつかの例の実施形態において、予約されたビット位置は他の情報を通信するために用いることができる。
【0072】
例の一実施形態において、EDMG動作要素90は単一のチャネルを介して送信(たとえばブロードキャスト)され、これをプライマリチャネルと呼ぶことができる。STAからの応答SSWフレームは、動作チャネルであると示されたチャネルのうちの1つ(プライマリチャネルなどの元々用いられていたチャネルを含むことができる)を介して受信することができる。
【0073】
他の例の一実施形態において、EDMG動作要素90は、動作チャネル(プライマリチャネルを含む)の少なくとも一部または全部を介してブロードキャストされ、STAからの応答SSWフレームは、動作チャネルであるとして示されたチャネルのうちのいずれか1つを介して受信することができる。
【0074】
例の一実施形態において、指定チャネルの動作または非動作は、特定の基準(たとえば、AP/PCPのメモリに格納されている規則)に基づいてAP/PCPによって判断することができ、これを次いでビットマップとして送信することができる。例の一実施形態において、AP/PCPによって特定の基準がある指定チャネルを非動作として示しているように判断されない限り、そのチャネルはデフォルトとして動作中であるとして示すことができる。例の一実施形態において、特定された最大数のSTAによってあるチャネルが占有されているとき(現在または直前のビーコン間隔においてのいずれかで)、そのチャネルは非動作であると判断することができる。例の一実施形態において、負荷分散などのために、各チャネルにおけるSTAの比較的等しい分布を維持するために、あるチャネルを非動作であると判断することができる。例の一実施形態において、1つのSTAが動作チャネルを制御するとき、あるチャネルを非動作であると判断することができる。そのようなSTAは、A-BFTのために、またはデータコンテンツトラフィックのような他の目的のためにチャネルを予約していることがある。例の一実施形態において、AP/PCPが試験、較正などを実行しているとき、チャネルは非動作である。代替の例の一実施形態において、AP/PCPによって特定の基準がある指定チャネルを動作中として示しているように判断されない限り、そのチャネルはデフォルトとして非動作であるとして示すことができる。
【0075】
EDMG動作要素90をさらに参照すると、例の実施形態において、要素IDフィールド、長さフィールド、および要素ID拡張フィールドがある。プライマリチャネル番号フィールドは、BSSのプライマリチャネルのチャネル番号を示す。BSS AIDフィールドは、BSSを識別するためにAP/PCPによって割り当てられた値を含む。A-BFTパラメータフィールドは、RSS再試行限度、およびBSSのA-BFTへのアクセスの失敗した試行の連続回数が再試行限度を超えたときにSTAが用いるRSSバックオフなどのパラメータを含むことができる。いくつかの例の実施形態において、EDMG動作要素90におけるフィールドのそれぞれは、実装の複雑さを低減し、実装の均一性の他の利点を得るために、それぞれ正確に1オクテット(8ビット)とすることができる。
【0076】
例の実施形態において、EDMG動作要素90を受信するSTAは、複数の指定チャネルのうちのどれが動作中(および非動作)であるかについてここで知らされ、動作チャネルのうちの1つを介してSSWフレームまたはショートSSWフレームを送信するように構成することができる。例の一実施形態において、動作チャネルはランダムチャネル選択を用いて選択される。これにより、多数のチャネルを用いることができるので、複数のSTAがあるときの衝突の発生が減る。いくつかの例の実施形態において、同じ指定チャネルが複数のSTAによって選択されるとき、スロット選択および/または他の方法など、そのチャネル上でさらなる共有方式を実行することができることに留意されたい。
【0077】
図10Aおよび
図10Bは、例の実施形態による、SSWフレームおよびSSWフィードバックフレームに用いることができるセクタスイープフィードバックのフィールドフォーマット100、105を示す。たとえば、複数のチャネルおよびセクタ方向を介してSSWフレームを送信して様々な実施形態においてチャネル依存RSSを実行するためにこれらのセクタスイープフィードバックのフィールドフォーマットを実行してもよい。図示のように、セクタスイープフィードバックのフィールドフォーマットは、特定のセクタについて選択されたチャネルを示すために用いることができるチャネル選択サブフィールドをそれぞれ含む。
【0078】
たとえば、A-BFT間隔中、EDMGのSTAは、上のセクタスイープフィードバックフィールドを用いて、SSWフレームにおいてPCP/APに特定の情報を提供することができる。これには、セクタ選択サブフィールド、DMGアンテナ選択サブフィールド、およびチャネル選択サブフィールドを用いて対応する情報を提供することが含まれる。PCP/APも同様に、セレクタ選択サブフィールド、DMGアンテナ選択サブフィールド、およびチャネル選択サブフィールドを含む、上のセクタスイープフィードバックフィールドを用いて、SSWフィードバックフレームにおいてSTAに対応する情報を提供することができる。
【0079】
いくつかの例の実施形態において、SSW/SSWフィードバックフレーム構造は7ビットの予約フィールドを含むことができ、ビットの一部または全部を、特定のセクタについての選択チャネルを示すためのチャネル選択サブフィールドに割り当てることができる。
図10Aの実施形態において、チャネル選択サブフィールド102に2ビットが割り当てられ、これにより、60GHz帯における現在のチャネル化プロトコルを満たすために4つまでのチャネルを選択することが可能になる。
図10Bの実施形態において、チャネル選択サブフィールド107に3ビットが割り当てられ、これにより、60GHz帯または他の帯域における将来のチャネル化プロトコルに対応するために8つまでのチャネルを選択することが可能になる。他の例の実施形態において、適切な数の指定チャネルを選択するために(たとえばチャネルの最大数に応じて)より多くのまたはより少ないビットが割り当てられてもよい。
【0080】
例の一実施形態において、ビーコン間隔においてSTAから送信されるSSWフレームのそれぞれは必ずしも1つの特定のチャネルに限定されず、むしろ様々なSSWフレームを様々な動作チャネル上でSTAによって送信することができる。たとえば、一連のSSWフレームにおける各SSWフレームは、同じまたは異なる動作チャネル上で送信することができる。さらに、例の一実施形態において、互いに平行な動作チャネル上でSTAによって同じSSWフレームを送信することができる。例の一実施形態において、特定のSSWフレームに対する応答SSWフィードバックフレームが次いで、通常そのSSWフレームと同じチャネルを介して送信される(半二重)。
【0081】
図11は、例の実施形態による、PCP/AP14などのアクセスポイント(AP)またはSTA12において実装することができるハードウェアデバイス200の概略図である。図示のように、ハードウェアデバイスは、プロセッサ202と、メモリ204と、非一時的大容量記憶装置206と、I/Oインタフェース208と、ネットワークインタフェース210と、トランシーバ212と、を含み、これらはすべて双方向バス214を介して通信可能に接続されている。いくつかの実施形態によれば、図示された要素のうちのいずれかもしくはすべて、または要素のサブセットのみを利用することができる。さらに、ハードウェアデバイスは、複数のプロセッサ、メモリ、またはトランシーバなど、いくつかの要素の複数の実例を含むことができる。また、ハードウェアデバイスの要素は、双方向バスなしで他の要素に直接接続されてもよい。
【0082】
メモリ204は、スタティックランダムアクセスメモリ(SRAM)、ダイナミックランダムアクセスメモリ(DRAM)、シンクロナスDRAM(SDRAM)、リードオンリーメモリ(ROM)、これらの任意の組合せなどの任意のタイプの非一時的メモリを含むことができる。大容量記憶要素は、ソリッドステートドライブ、ハードディスクドライブ、磁気ディスクドライブ、光ディスクドライブ、USBドライブ、またはデータおよび機械実行可能プログラムコードを格納するように構成された任意のコンピュータプログラム製品などの任意のタイプの非一時的記憶装置を含むことができる。いくつかの実施形態によれば、メモリまたは大容量記憶装置には、PCP/AP14またはSTA12(
図1)の本明細書に記載の機能およびステップを実行するためのプロセッサによって実行可能なステートメントおよび命令が記録されている。
【0083】
いくつかの例の実施形態は、たとえば、IEEE 802.11ayなどの、IEEE 802.11規格についての将来の提案の下で、RSSビームフォーミングに使用することができるA-BFT手順を含む。いくつかの実施形態は、複数のチャネルを介した異なるSTAからのSSWフレームの同時送信を可能にし、いくつかの例の実施形態は、同じチャネルを介した異なるSTAからのSSWフレームの同時送信を可能にし、そしていくつかの実施形態は両方の組合せを含む。
【0084】
いくつかの例の実施形態はまた、たとえば、示されたチャネル上でトレーニングすることによって得られた選択されたアンテナセクタIDおよびアンテナIDを示すために用いることができる「チャネル選択」サブフィールドを含む、SSW/SSWフィードバックフレーム構造を含むことができる。
【0085】
本明細書に記載の方法を通じて、例の実施形態はたとえば、SSWスロット衝突の確率を低減することができる。
【0086】
図12は、例の一実施形態に従う、動作チャネルインジケータをブロードキャストするための例の方法300を実行するための、PCP/AP14とSTA12との間の例の対話を示す。イベント302で、PCP/AP14は、複数の指定チャネルについて、ビーコン間隔通信のための指定チャネルのうちのどれが動作中でどれが非動作であるかを判断する。イベント304で、PCP/AP14はBTIにおけるビーコンフレームなどの管理フレームを生成する。ビーコンフレームは、それぞれの指定チャネルをそれぞれ表すビット位置を含み、それぞれのビット位置のそれぞれのビット値は、それぞれの指定チャネルの動作または非動作を示す。さらにイベント304で、PCP/AP14はビーコンフレームをブロードキャストする。たとえば、ブロードキャストは、ビーコンフレームの複数回(または複数のビーコンフレームとして)の送信を含むことができ、PCP/AP14によってそれぞれ異なるセクタ上でブロードキャストされて複数のセクタ方向をカバーする(たとえば準無指向性)。このビーコンフレームは、ネットワーク通知とPCP/AP14のアンテナセクタのビームフォーミングトレーニングを目的としてブロードキャストされる。ビーコンフレームのブロードキャスティングは一般にこの段階ではいずれの特定のデバイスをも特には対象としていない。例の一実施形態において、ビーコンフレームはプライマリチャネルを介してブロードキャストされる。PCP/AP14によって送信される他の例の管理フレームは、ATIにおける通知フレームである。いくつかの例の実施形態において、管理フレームはユニキャスト送信することができる。
【0087】
イベント306で、STA12はPCP/AP14から管理フレーム(たとえばビーコンフレーム)を受信する。ビーコンフレームはビットマップを備えたフィールドを含み、これは、ビット位置とそれぞれの指定チャネルとの間の既知のアソシエーションに従って解析することができる。STA12はしたがって、複数の指定チャネルのうちのどれが動作中でどれが非動作であるかについてここで知らされる。イベント308で、STA12は、たとえばA-BFT通信を含むビーコン間隔通信を目的として動作チャネルのうちの1つを選択する。例の一実施形態において、動作チャネルはランダムチャネル選択を用いて選択される。イベント310で、STA12は、選択された動作チャネルを介して、たとえばビームフォーミングトレーニングのための異なるセクタおよび/またはチャネルを介して、適用可能なSSWフレームを生成して送信する。1つまたは複数の他のSTA12が、多数のSTA12間のランダムチャネル選択に基づいて衝突を減らし、イベント306、308、310と同様の機能を実行している可能性があるということに留意されたい。他の例の一実施形態において、ランダムチャネル選択以外の他のチャネル選択基準が用いられてもよい。
【0088】
イベント312で、A-BFTプロセスの一部として、PCP/AP14は、STA12から送信されたSSWフレームを受信する。受信されたSSWフレームは、STA12によって、PCP/AP14との通信のためにそのアンテナセクタをトレーニングするために用いられる。イベント314で、PCP/AP14は、たとえばSTA12によって元々選択された同じ選択された動作チャネルを介してSSWフィードバックフレームを生成して送信する。他の例の実施形態において、SSWフィードバックフレームは異なる動作チャネルを介して送信される。イベント316で、A-BFTおよびDTI(トラフィックデータを含む)などの追加のビーコン間隔通信を、同じ選択された動作チャネルを介して、または異なる選択された動作チャネルを介して、PCP/AP14とSTA12との間で実行することができる。さらなる例のA-BFT通信は、ショートSSWフレームおよびショートSSWフレームについてのフィードバックを含む。
【0089】
例の実施形態において、たとえば次のビーコン間隔のために、方法300の少なくとも一部またはすべてを繰り返すかループさせることができる。さらに、いくつかの例の実施形態において、方法300の態様は複数のSTA12によって同時に実行することができる。同じ動作チャネルが1より多くのSTA12によって選択されれば、その動作チャネルについてさらなる衝突低減方法を用いることができる。
【0090】
さらに
図12の方法300を参照すると、例の一実施形態において、イベント308、310、312、314、316のいずれか1つまたはすべてで、1つのチャネルを選択することへの言及は、利用可能な1つまたは複数の動作チャネルを選択すること、および利用可能なこれらの選択された1つまたは複数の動作チャネルを介した後続の通信によって代わりに実行することができる。
【0091】
さらに
図12の方法300を参照して、複数のSTA12の場合、1つまたは複数の「他の」STA12も、ランダムチャネル選択に代わる他のチャネル選択プロセスを実行するように構成することができる。
【0092】
例の一実施形態において、B6ビット~B7ビットは将来のプロトコルのためまたは将来の使用のために予約されたビットである。
【0093】
例の実施形態において、ビーコン間隔通信は、無線通信、ミリ波無線通信、および/または802.11ayのEDMG通信などの802.11通信を含むことができる。
【0094】
再び
図4を参照すると、SSWフレーム40は、たとえば、26オクテットのビットを有するように定義することができる。ショートSSWフレーム(ここでは図示せず)は、SSWフレーム40よりも少ないオクテット、たとえば6オクテットのビットを有するように定義することができる。例の一実施形態において、IEEE 802.11規格によって定義されたようなショートSSWフレームを使用することができる。
【0095】
例の一実施形態は、アクセスポイント(AP)またはパーソナルベーシックサービスセット(PBSS)制御ポイント(PCP)によって実行される方法であり、この方法は、複数の指定チャネルについて、これらの指定チャネルのうちのどれが動作中でどれが非動作であるかを示す管理フレームを生成するステップであって、管理フレームは、それぞれの指定チャネルをそれぞれ表すビット位置を有し、各ビット位置のそれぞれのビット値は、それぞれの指定チャネルの動作または非動作を示す、ステップと、管理フレームを送信するステップと、を含む。
【0096】
任意選択で、この方法の先の例のいずれかにおいて、管理フレームは、ビーコン送信間隔(BTI)におけるビーコンフレームを含む。
【0097】
任意選択で、この方法の先の例のいずれかにおいて、管理フレームは、通知送信間隔(ATI)における通知フレームを含む。
【0098】
任意選択で、この方法の先の例のいずれかにおいて、複数の指定チャネルは、ビーコン間隔(BI)通信のために指定される。
【0099】
任意選択で、この方法の先の例のいずれかにおいて、複数の指定チャネルは、アソシエーションビームフォーミングトレーニング(A-BFT)通信のために指定される。
【0100】
任意選択で、この方法の先の例のいずれかにおいて、複数の指定チャネルは、データ転送間隔(DTI)通信のために指定される。
【0101】
任意選択で、この方法の先の例のいずれかにおいて、複数の指定チャネルは、セクタスイープ(SSW)フレーム、SSWフィードバックフレーム、ショートSSWフレーム、またはショートSSWフレームについてのフィードバックのために指定される。
【0102】
任意選択で、この方法の先の例のいずれかにおいて、管理フレームは、複数の指定チャネルのうちの単一のチャネルを介して送信される。
【0103】
任意選択で、この方法の先の例のいずれかにおいて、管理フレームは、複数の指定チャネルのうちの少なくとも2つを介して送信される。
【0104】
任意選択で、この方法の先の例のいずれかにおいて、この方法は、上記送信の前に、複数のチャネルのうちのどれが動作中でどれが非動作であるかを判断するステップをさらに含む。
【0105】
任意選択で、この方法の先の例のいずれかにおいて、上記判断はチャネル負荷分散に基づく。
【0106】
任意選択で、この方法の先の例のいずれかにおいて、上記判断は先のアソシエーションビームフォーミングトレーニング(A-BFT)通信に基づく。
【0107】
任意選択で、この方法の先の例のいずれかにおいて、この方法は、管理フレームに応じて、動作チャネルのうちの1つにあるステーションからセクタスイープ(SSW)フレームを受信するステップをさらに含む。
【0108】
任意選択で、この方法の先の例のいずれかにおいて、管理フレームについて、動作チャネルは「1」ビットによって示され、非動作チャネルは「0」ビットによって示される。
【0109】
任意選択で、この方法の先の例のいずれかにおいて、ビット位置は管理フレーム内で単一のオクテットにグループ化される。
【0110】
任意選択で、この方法の先の例のいずれかにおいて、オクテットは予約ビットをさらに含む。
【0111】
任意選択で、この方法の先の例のいずれかにおいて、オクテットの最初の6ビット位置はそれぞれの指定チャネルをそれぞれ表し、オクテットの最後の2ビット位置は予約ビットである。
【0112】
任意選択で、この方法の先の例のいずれかにおいて、オクテットの最初の6ビット位置はそれぞれの指定チャネルをそれぞれ表す。
【0113】
任意選択で、この方法の先の例のいずれかにおいて、上記送信はブロードキャスティングを含む。
【0114】
他の例の一実施形態は、アクセスポイント(AP)またはパーソナルベーシックサービスセット(PBSS)制御ポイント(PCP)によって実施される方法であり、この方法は、複数の指定チャネルについて、これらの指定チャネルのうちのどれが動作中でどれが非動作であるかを示すフレームを含む管理フレームを生成するステップであって、上記フレームは1オクテットのビットを有する、ステップと、管理フレームを送信するステップと、を含む。
【0115】
任意選択で、この方法の先の例のいずれかにおいて、上記1オクテットのビットは、それぞれの指定チャネルをそれぞれ表すビット位置を含み、各ビット位置のそれぞれのビット値は、それぞれの指定チャネルの動作または非動作を示す。
【0116】
任意選択で、この方法の先の例のいずれかにおいて、オクテットは予約ビットをさらに含む。
【0117】
任意選択で、この方法の例のいずれかにおいて、この方法は、複数の指定チャネルのうちの少なくとも1つのチャネル上で第1のステーションから送信された第1のセクタスイープ(SSW)フレームを受信するステップと、複数の指定チャネルのうちの少なくとも1つのチャネル上で第2のステーションから送信された第2のSSWフレームを受信するステップと、対応する第1および第2のセクタスイープフィードバック(SSWフィードバック)フレームをそれぞれ第1および第2のステーションに送信するステップと、をさらに含む。任意選択で、記載された方法の例のいずれかにおいて、第1のSSWフィードバックフレームは1つのチャネル上で第1のステーションに送信され、第2のSSWフィードバックフレームは他のチャネル上で第2のステーションに送信される。
【0118】
他の例の一実施形態は、メモリと、複数のチャネルを介して通信するように構成された少なくとも1つのトランシーバと、メモリに格納された命令を実行し、複数の指定チャネルについて、これらの指定チャネルのうちのどれが動作中でどれが非動作であるかを示す管理フレームを送信するように構成された少なくとも1つのプロセッサと、を含み、上記管理フレームは、それぞれの指定チャネルをそれぞれ表すビット位置を有し、各ビット位置のそれぞれのビット値は、それぞれの指定チャネルの動作または非動作を示す、アクセスポイント(AP)またはパーソナルベーシックサービスセット(PBSS)制御ポイント(PCP)である。
【0119】
他の例の一実施形態は、アクセスポイント(AP)またはパーソナルベーシックサービスセット(PBSS)制御ポイント(PCP)の少なくとも1つのプロセッサによって実行可能な命令を含む非一時的コンピュータ可読媒体であり、この命令は、複数の指定チャネルについて、これらの指定チャネルのうちのどれが動作中でどれが非動作であるかを示す管理フレームを生成するための命令であって、上記管理フレームは、それぞれの指定チャネルをそれぞれ表すビット位置を有し、各ビット位置のそれぞれのビット値は、それぞれの指定チャネルの動作または非動作を示す、命令と、管理フレームを送信するための命令と、を含む。
【0120】
他の例の一実施形態は、ステーションによって実行される方法であって、この方法は、アクセスポイント(AP)またはパーソナルベーシックサービスセット(PBSS)制御ポイント(PCP)から、複数の指定チャネルについて、これらの指定チャネルのうちのどれが動作中でどれが非動作であるかを示す管理フレームを受信するステップを含み、上記管理フレームは、それぞれの指定チャネルをそれぞれ表すビット位置を有し、各ビット位置のそれぞれのビット値は、それぞれの指定チャネルの動作または非動作を示す。
【0121】
任意選択で、この方法の先の例のいずれかにおいて、この方法は、動作チャネルから1つまたは複数のチャネルを選択するステップと、選択された1つまたは複数の動作チャネル上のフレームを送信するステップと、をさらに含む。
【0122】
任意選択で、この方法の先の例のいずれかにおいて、フレームは、セクタスイープ(SSW)フレームまたはショートSSWフレームである。
【0123】
任意選択で、この方法の先の例のいずれかにおいて、SSWフレームまたはショートSSWフレームは、アソシエーションビームフォーミングトレーニング(A-BFT)中に送信される。
【0124】
任意選択で、この方法の先の例のいずれかにおいて、フレームは、ビーコン間隔(BI)中に送信される。
【0125】
任意選択で、この方法の先の例のいずれかにおいて、フレームは、データ転送間隔(DTI)中に送信される。
【0126】
任意選択で、この方法の先の例のいずれかにおいて、上記選択は、上記1つまたは複数のチャネルを動作チャネルからランダムに選択することを含む。
【0127】
他の例の一実施形態は、メモリと、複数のチャネルを介して通信するように構成された少なくとも1つのトランシーバと、メモリに格納された命令を実行し、アクセスポイント(AP)またはパーソナルベーシックサービスセット(PBSS)制御ポイント(PCP)から、複数の指定チャネルについて、これらの指定チャネルのうちのどれが動作中でどれが非動作であるかを示す管理フレームを受信するように構成された少なくとも1つのプロセッサと、を含み、管理フレームは、それぞれの指定チャネルをそれぞれ表すビット位置を有し、各ビット位置のそれぞれのビット値は、それぞれの指定チャネルの動作または非動作を示す、ステーションである。
【0128】
前述の実施形態の説明を通して、いくつかの例の実施形態は、ハードウェアのみを用いることによって、またはソフトウェアおよび必要な汎用ハードウェアプラットフォームを用いることによって実施することができる。そのような理解に基づいて、いくつかの例の実施形態の技術的解決策はソフトウェア製品の形態で実施することができる。ソフトウェア製品は、不揮発性または非一時的な記憶媒体に格納することができ、これは、コンパクトディスクリードオンリーメモリ(CD-ROM)、USBフラッシュディスク、またはリムーバブルハードディスクであり得る。ソフトウェア製品は、コンピュータデバイス(パーソナルコンピュータ、サーバ、またはネットワークデバイス)が本明細書に記載の例の実施形態において提供される方法を実行することを可能にするいくつかの命令を含む。たとえば、そのような実行は、本明細書に記載したような論理演算のシミュレーションに対応することができる。ソフトウェア製品は、追加的または代替的に、例の実施形態に従ってデジタル論理装置を構成またはプログラミングするための動作をコンピュータデバイスが実行することを可能にするいくつかの命令を含むことができる。
【0129】
説明された方法またはブロック図において、ボックスは、イベント、ステップ、機能、プロセス、モジュール、メッセージ、および/または状態ベースの動作などを表してもよい。上の例のいくつかは特定の順序で起こるように説明されたが、ステップまたはプロセスのいくつかは、任意の所与のステップの順序を変えても後続のステップの発生を妨げたり損なったりしなければ、異なる順序で実行してもよいということが当業者には理解されよう。さらに、他の実施形態においては、上記のメッセージまたはステップのいくつかを削除し、または組み合わせてもよく、他の実施形態においては、上記のメッセージまたはステップのいくつかをいくつかのサブメッセージまたはサブステップに分けてもよい。さらにまた、必要に応じて、ステップのいくつかまたはすべてを繰り返してもよい。方法またはステップとして説明された要素は、システムまたはサブコンポーネントに同様に当てはまり、その逆も同様である。「送信」または「受信」などの言葉への言及は、特定のデバイスの観点に応じて入れ替えることもできる。
【0130】
上述の実施形態は例示的であると考えられ、限定的ではない。方法として説明された例の実施形態はシステムに同様に当てはまり、逆もまた同様であろう。
【0131】
いくつかの例の実施形態に変形を加えることができ、それは上記のうちのいずれかの組合せおよびサブの組合せを含むことができる。上に提示された様々な実施形態は単なる例であり、決してこの開示の範囲を限定することを意味するものではない。本明細書に記載された革新的技術の変形は当業者に明らかであり、そのような変形は本開示の意図された範囲内である。特に、1つまたは複数の上述の実施形態からの特徴を選択して、上記で明示的に説明されていない可能性がある特徴のサブの組合せからなる代替実施形態を作成することができる。加えて、1つまたは複数の上述の実施形態からの特徴を選択して組み合わせて、上記で明示的に説明されていない可能性がある特徴の組合せからなる代替実施形態を作成することができる。そのような組合せおよびサブの組合せに適した特徴は、全体として本開示を検討すれば当業者には容易に明らかとなろう。本明細書に記載の主題は、技術のすべての適切な変更を網羅し、包含することを意図している。
【符号の説明】
【0132】
10 RSSビームフォーミング
12 ステーション(STA)
14 パーソナルベーシックサービスセット(PBSS)制御ポイント/アクセスポイント(PCP/AP)
20 ビーコン間隔
18 ビーコンヘッダ間隔(BHI)
28 データ転送間隔(DTI)
22 ビーコン送信間隔(BTI)
24 アソシエーションビームフォーミングトレーニング(A-BFT)間隔
26 通知送信間隔(ATI)
30 SSWスロット#0
32 SSWスロット#A-BFT長-1
34 SSWフレーム
36 ショートビームフォーミングフレーム間スペース(SBIFS)
38 SSWフィードバックフレーム
40 SSWフレーム
42 SSWフィードバックフレーム
44 ミディアムビームフォーミングフレーム間スペース(MBIFS)
51 SSWスロット
53 SSWフィードバックフレーム
71 SSWフレーム
73 SSWフィードバックフレーム
75 プライマリチャネル
77 セカンダリチャネル
90 進化型マルチギガビット(EDMG)動作要素
92 BSS動作チャネルフィールド
100 セクタスイープフィードバックのフィールドフォーマット
102 チャネル選択サブフィールド
105 セクタスイープフィードバックのフィールドフォーマット
107 チャネル選択サブフィールド
200 ハードウェアデバイス
202 プロセッサ
204 メモリ
206 非一時的大容量記憶装置
208 I/Oインタフェース
210 ネットワークインタフェース
212 トランシーバ
214 双方向バス