(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-12-01
(45)【発行日】2022-12-09
(54)【発明の名称】乳房の切開部に陰圧を与える形状の輪郭に合致したフォームドレッシング
(51)【国際特許分類】
A61M 27/00 20060101AFI20221202BHJP
A61F 13/02 20060101ALI20221202BHJP
A61F 13/14 20060101ALI20221202BHJP
【FI】
A61M27/00
A61F13/02 A
A61F13/14 A
A61F13/02 310T
(21)【出願番号】P 2020523355
(86)(22)【出願日】2018-10-10
(86)【国際出願番号】 US2018055182
(87)【国際公開番号】W WO2019083730
(87)【国際公開日】2019-05-02
【審査請求日】2020-08-05
(32)【優先日】2017-10-27
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】505005049
【氏名又は名称】スリーエム イノベイティブ プロパティズ カンパニー
(74)【代理人】
【識別番号】110001302
【氏名又は名称】特許業務法人北青山インターナショナル
(74)【代理人】
【識別番号】100110803
【氏名又は名称】赤澤 太朗
(72)【発明者】
【氏名】レーベイン,ジョナサン ジー.
(72)【発明者】
【氏名】カザーラ,リチャード
(72)【発明者】
【氏名】サンドヴァル,エンリケ エル.
(72)【発明者】
【氏名】ランドルフ,ラリー タブ
(72)【発明者】
【氏名】パーキンス,ルーク
(72)【発明者】
【氏名】シルバーマン,ロナルド ピー.
【審査官】田中 玲子
(56)【参考文献】
【文献】国際公開第2017/148824(WO,A1)
【文献】特開2015-144844(JP,A)
【文献】特表2013-514871(JP,A)
【文献】特表2012-509723(JP,A)
【文献】特開2017-148527(JP,A)
【文献】特表2014-523778(JP,A)
【文献】特開2015-180320(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A61M 27/00
A61F 13/02
A61F 13/14
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
乳房切開部で使用される陰圧創傷ドレッシングにおいて、
第1面と創傷に面する第2面とを有するドレープ層であって、液体に対して実質的に不透過性であり、蒸気に対して実質的に透過性であるドレープ層と、
第1面と創傷に面する第2面とを有するマニホールド層であって、第1ローブを画定する第1凸状湾曲側面と、第2ローブを画定する第2凸状湾曲側面と、前記第1ローブと前記第2ローブとの間の接続部分とによって画定された外周部を有するマニホールド層と、
前記ドレープ層を前記マニホールド層に固定するように構成され、且つ前記創傷ドレッシングを患者の組織に固定するように構成されたベース層と、
前記ドレープ層と一体化された減圧インタフェースと、
を備え、
前記マニホールド層の前記第1面に
複数の刻み目を有する刻み目パターンが形成されており、前記マニホールド層が、前記刻み目パターンの刻み目のうちの少なくとも1つを中心に曲がるように構成され、
前記刻み目パターンが、第1の複数の刻み目
と、前記第1面に形成され且つ前記第2面に向かって延在する第2の複数の刻み目
とを含み、前記第2の複数の刻み目が、前記第2面を貫通する穿孔を
含むとともに、複数の区画を形成しており、
前記複数の区画のそれぞれが、前記マニホールド層を通る窓を提供するように選択的に除去可能であることを特徴とする創傷ドレッシング。
【請求項2】
請求項1に記載の創傷ドレッシングにおいて、ウィッキング材料から構成された創傷インタフェース層をさらに備え、前記ベース層が、前記創傷インタフェース層を前記ドレープ層に固定するようにさらに構成されていることを特徴とする創傷ドレッシング。
【請求項3】
請求項1に記載の創傷ドレッシングにおいて、前記減圧インタフェースが、マルチルーメン流体導管に流体的に結合されていることを特徴とする創傷ドレッシング。
【請求項4】
請求項3に記載の創傷ドレッシングにおいて、陰圧デバイスをさらに備え、前記陰圧デバイスが、前記減圧インタフェースが前記陰圧デバイスと流体連通するように前記マルチルーメン流体導管に結合されていることを特徴とする創傷ドレッシング。
【請求項5】
請求項1に記載の創傷ドレッシングにおいて、前記第1ローブ及び前記第2ローブが、3cm~10cmの範囲内の曲率半径を有し、前記接続部分が凹状であることを特徴とする創傷ドレッシング。
【請求項6】
請求項1に記載の創傷ドレッシングにおいて、前記第1ローブ及び前記第2ローブのうちの一方が、乳房の上方部分の形状に適合するように構成され、前記第1ローブ及び前記第2ローブのうちの他方が、乳房の下方部分の形状に適合するように構成されていることを特徴とする創傷ドレッシング。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願の相互参照
本出願は、2017年10月27日に出願された米国仮特許出願第62/578,173号明細書の利益とその出願に対する優先権とを主張し、その出願の内容全体が参照により本明細書に援用される。
【0002】
本開示は、概して創傷療法システムに関し、より詳細には、乳房切開部位に陰圧創傷療法を提供する輪郭に合致した創傷療法システムに関する。
【背景技術】
【0003】
陰圧創傷療法(NPWT)は、創傷治癒を促進するために創傷部位に陰圧を印加することを含む、一種の創傷療法である。NPWTを用いて、乳房切除、豊胸手術、乳房再建手術又は乳房縮小手術によってもたらされる乳房領域における創傷を治療することができる。乳房領域を治療するために用いられる現行の陰圧ドレッシングは、一般に、ブラジャーの形態の形状であり、材料のバンドによって接続された、ドレッシング材から作製された第1カップ及び第2カップを含む。こうしたドレッシングは、通常、多くのサイズで提供されなければならず、乳房切除の場合、カップの一方又は両方に人工装具を使用する必要がある場合がある。
【0004】
NPWT療法の最近の展開では、創傷及び周囲の領域を処置するために創傷の上に位置決めすることができる粘着性創傷ドレッシングの使用が含まれる。しかしながら、既存の粘着性NPWTドレッシングは、主に、線状創傷を治療するように設計された線状ドレッシングである。大部分の場合、乳房手術では、2つの概して垂直な切開部を伴う。第1切開部は、乳房の基部に近接する概して水平な切開部であり、第2切開部は、第1切開部に対して概して垂直であり、第1切開部から上向きに且つ乳頭の頂部の周囲に伸びる。2つの切開部は、逆T字型を形成する。既存のNPWTドレッシングは、第1切開部及び第2切開部のうちの一方を処置するように構成されており、所定の切開パターン、乳房サイズ、及び/又は患者の左乳房若しくは右乳房を処置するためにカスタマイズしなければならない。
【発明の概要】
【0005】
本開示の一実施態様は、乳房切開部で使用される陰圧創傷療法システムである。本システムは、ドレープ層と、マニホールド層と、減圧インタフェースと、ベース層と、任意選択的な創傷インタフェース層とを含む、創傷ドレッシングを含む。ドレープ層は、創傷又は切開部の上に密閉空間を提供するように構成され、第1面と創傷に面する第2面とを有する。ドレープ層は、液体に対して実質的に不透過性であり、蒸気に対して実質的に透過性である。マニホールド層は、患者の組織への陰圧の伝達を可能にし、第1面と創傷に面する第2面とを有する。いくつかの実施形態では、マニホールド層は、連続気泡ポリウレタンフォーム等の疎水性フォームから構成されている。マニホールド層は、第1ローブ(耳たぶ状部分)を画定する第1凸状湾曲側面と、第2ローブを画定する第2凸状湾曲側面と、第1ローブと第2ローブとの間の接続部分とによって画定された、外周部を有する。減圧インタフェースは、陰圧源から、陰圧源及び減圧インタフェースを流体的に結合するように構成された導管を介する、(ドレープ層を通しての)ドレッシング内への陰圧の流体連通を可能にする。減圧インタフェースは、好ましくは、ドレープ層と一体化されているが、別法として、ドレープ層とは別個であり、使用者によりドレープ層に結合されるように構成され得る。ベース層は、両面が接着剤(アクリル又はシリコーン接着剤等)でコーティングされたポリウレタンフィルムを含むことができる。ベース層は、(i)ドレープ層をマニホールド層、及び存在する場合は創傷インタフェース層に固定するように構成されるとともに、(ii)ドレッシングを患者の組織に固定するように構成されている。いくつかの実施形態では、ベース層の機能はドレープ層によって提供され、別個のベース層は含まれない。いくつかの実施形態では、ベース層の創傷に面する側は、親水コロイド接着剤を含む。任意選択的な創傷インタフェース層は、ウィッキング(吸取り)材料を含むことができ、任意選択的に抗菌物質(銀等)を含むことができる。
【0006】
本開示の別の実施態様は、乳房切開部で使用される陰圧創傷療法ドレッシングである。創傷ドレッシングは、ドレープ層と、マニホールド層と、ベース層と、減圧インタフェースとを含む。ドレープ層は、第1面と創傷に面する第2面とを有する。ドレープ層は、液体に対して実質的に不透過性であり、蒸気に対して実質的に透過性である。マニホールド層は、第1面と創傷に面する第2面とを有する。マニホールド層は、第1ローブを画定する第1凸状湾曲側面と、第2ローブを画定する第2凸状湾曲側面と、第1ローブと第2ローブとの間の接続部分とによって画定された外周部を有する。ベース層は、(i)ドレープ層をマニホールド層に固定するように構成されるとともに、(ii)創傷ドレッシングを患者の組織に固定するように構成されている。減圧インタフェースは、ドレープ層と一体化されている。
【0007】
本開示の別の実施態様は、マニホールド層と、液体に対して実質的に不透過性であり蒸気に対して実質的に透過性であるドレープ層とを含む、乳房切開部の陰圧創傷療法処置のための創傷ドレッシングである。マニホールド層は、第1面と、創傷に面する第2面と、第1面に形成され且つ第2面に向かって延在する複数の刻み目とを含む。複数の刻み目は、幾何学的刻み目パターンを画定する。マニホールド層は、複数の刻み目を中心に曲がることができる。
【0008】
本開示の別の実施態様は、乳房切開部で使用される陰圧創傷ドレッシングである。創傷ドレッシングは、ドレープ層と、マニホールド層と、複数の刻み目と、ベース層と、減圧インタフェースとを含む。ドレープ層は、第1面と、創傷に面する第2面とを有する。ドレープ層は、液体に対して実質的に不透過性であり、蒸気に対して実質的に透過性である。マニホールド層は、第1面と創傷に面する第2面とを有する。複数の刻み目は、あるパターンで配置され且つ少なくとも部分的にマニホールド層を通って延在する。ベース層は、(i)ドレープ層をマニホールド層に固定するように構成されるとともに、(ii)創傷ドレッシングを患者の組織に固定するように構成されている。減圧インタフェースは、ドレープ層と一体化されている。創傷ドレッシングは、マニホールド層が、刻み目が実質的に閉鎖した状態で実質的に2次元の形状に適合する第1位置と、マニホールド層が、刻み目のうちの少なくともいくつかが広がった状態で実質的に3次元の形状に適合する第2位置とのうちの少なくとも一方に位置決め可能である。
【0009】
本開示の別の実施態様は、乳房切開部で使用される陰圧創傷ドレッシングである。創傷ドレッシングは、ドレープ層と、マニホールド層と、ベース層と、減圧インタフェースとを備える。ドレープ層は、第1面と、創傷に面する第2面とを有する。ドレープ層は、液体に対して実質的に不透過性であり、蒸気に対して実質的に透過性である。マニホールド層は、第1面と創傷に面する第2面とを有する。マニホールド層は、第1曲率半径を有する第1湾曲角部と、第2曲率半径を有する第2湾曲角部と、第3曲率半径を有する第3湾曲角部とによって画定された外周部を含む。第3曲率半径は、第1曲率半径及び第2曲率半径より小さい。ベース層は、(i)ドレープ層をマニホールド層に固定するように構成されるとともに、(ii)創傷ドレッシングを患者の組織に固定するように構成されている。減圧インタフェースは、ドレープ層と一体化されている。
【0010】
当業者であれば、この概要が、単に例示するものであり、いかなるようにも限定するようには意図されていないことが理解されよう。特許請求の範囲によってのみ定義される、本明細書に記載するデバイス及び/又はプロセスの他の態様、発明の特徴及び利点は、本明細書に示し且つ添付の図面と併せての詳細な説明において明らかとなろう。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【
図1】
図1は、例示的な実施形態による創傷ドレッシングの正面図である。
【
図2】
図2は、例示的な実施形態による
図1の創傷ドレッシングの斜視図である。
【
図3】
図3は、例示的な実施形態による
図1の創傷ドレッシングの組立分解図である。
【
図4】
図4は、例示的な実施形態による、患者に接着された
図1の創傷ドレッシングの側断面図である。
【
図5】
図5は、例示的な実施形態による
図1の創傷ドレッシングのマニホールド層の斜視図である。
【
図6】
図6は、別の例示的な実施形態による
図1の創傷ドレッシングのマニホールド層の組立分解図である。
【
図7】
図7は、別の例示的な実施形態による
図1の創傷ドレッシングのマニホールド層の斜視図である。
【
図8】
図8は、別の例示的な実施形態による創傷のマニホールド層の斜視図である。
【
図9】
図9は、代表的な人の胴に位置合わせされた
図1の創傷ドレッシングの上面図である。
【
図10】
図10は、代表的な人の胴に接着された
図1の創傷ドレッシングの斜視図である。
【
図11】
図11は、例示的な実施形態による創傷ドレッシングの正面図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
概して図を参照すると、さまざまな実施形態による、湾曲した身体部位の創傷を治療する創傷療法システムが示されている。より具体的には、創傷療法システムは、乳房領域における創傷を治療するためのものであるが、臀部、皮膚移植のための採取部位(たとえば、脚の後部)及び腰部等、身体の他の湾曲した部位においても展開することができる。創傷療法システムは、創傷ドレッシングと陰圧創傷療法(NPWT)システムとを含む。「陰圧」という言い回しは、周囲圧力又は大気圧より低い圧力を意味する。創傷部位に印加される減圧の量及び性質は、応用に従って変更することができるが、減圧は、典型的には、-5mmHg~-500mmHg、より典型的には-100mmHg~-300mmHgである。本明細書に記載する創傷ドレッシングは、乳房領域全体を覆う(たとえば、リンパ腺の近くの腋窩の概して真下の患者の胸郭の側部から胸骨領域までと胸領域の上方部分との間に延在する)ような形状である。いくつかの実施形態では、創傷ドレッシングの輪郭は、概してハート型であり、患者の腋窩に近接して位置決め可能な湾曲したわずかに凹状の部分と、乳房の上方部分を覆う第1ローブ(たとえば、わずかに凸状)と、乳房の下方部分を覆い、胸郭の周囲で湾曲し、腋窩の真下に延在する第2ローブ(たとえば、わずかに凸状)とを含む。いくつかの実施形態では、創傷ドレッシングの輪郭は、概してギターピック(たとえば、概して三角形であり、湾曲側部及び角部を有する)のような形状である。本明細書に記載する創傷ドレッシングは、2次元輪郭及び/又は3次元輪郭を含む、応用先に適合するように構成することができる。たとえば、創傷ドレッシングは、全乳房切除及び/又は部分乳房切除を処置するために使用される場合、患者の胸郭の側部と患者の胸郭の概して平坦な(たとえば、2次元の)正面部分とに適合するように構成される。創傷ドレッシングが、部分乳房切除、豊胸切開又は乳房縮小切開を処置するために使用される場合では、創傷ドレッシングは、患者の胸郭の側部と、乳房と胸郭の正面部分とによって画定されて形成された湾曲した(たとえば、3次元の)輪郭とに適合するように構成される。創傷ドレッシングの輪郭形状は、左乳房又は右乳房の両方における創傷ドレッシングの配置を可能にするように、概して対称である。
【0013】
図示する実施形態では、創傷ドレッシングのマニホールド層は、マニホールド層が3次元湾曲形状に適合するように曲がるのを可能にする刻み目付けパターンを含む。刻み目は、マニホールド層への厚さの部分深さ(たとえば、7mm等)まで概して延在する。いくつかの実施形態では、刻み目付けパターンは、概して六角形である。他の実施形態では、刻み目付けパターンは概して四辺形である。たとえば、刻み目は、正方形、平行四辺形又は長方形を形成することができる。他の実施形態では、刻み目付けパターンは、マニホールド層の外周部の形状をなぞる同心刻み目付けである。マニホールド層は、創傷から流体(たとえば、滲出物)を吸い取るように構成され、陰圧創傷療法処置中に創傷ドレッシングを通して陰圧を分散させるようにインモールド成形されたマニホールド層構造を含む。
【0014】
いくつかの実施形態では、創傷のマニホールド層の中心領域における刻み目の一部は、マニホールド層の幅を通って延在する穿孔を含む。穿孔により、創傷ドレッシングが患者に固定されたときに乳頭の可視化を可能にするように、マニホールド層の1つ又は複数の切片の選択的な除去が可能になる。乳頭の可視化は、医療従事者が、ドレッシングに手をつけないままで創傷の健康状態を観察することができるようにするように意図されている。
【0015】
創傷療法システムは、除去流体容器及びポンプを含むことができる。除去流体容器は、創傷部位から除去された流体(たとえば、創傷滲出物等)を貯蔵するように構成することができる。除去流体容器は、流体除去ラインを介して創傷部位に流体的に結合することができる。NPWTは、創傷が血清腫、瘢痕化、感染又は他の不都合な合併症を発生させる可能性を低減させるのに役立つことができる。
【0016】
いくつかの実施形態では、同じ患者に2つの創傷ドレッシングが使用される場合、これら2つの創傷ドレッシングは、創傷を治療するために同じポンプ及び除去流体容器を使用することができるように、Y接続を用いて接続することができる。ポンプ及び/又はY接続は、所望の場合に各乳房に対して異なる量の陰圧をかけることができるように、少なくとも1つの弁を含むことができる。
【0017】
創傷療法システムのさらなる特徴及び利点について、以下詳細に説明する。
【0018】
創傷ドレッシング
ここで
図1~
図4を参照すると、例示的な実施形態による創傷ドレッシング100が示されている。
図1は、創傷ドレッシング100の正面図である。
図2は、創傷ドレッシング100の斜視図である。
図3は、創傷ドレッシング100のいくつかの層120~154を示す組立分解図である。
図4は、患者の胴等の表面104に接着された創傷ドレッシング100の断面図である。
【0019】
さまざまな実施形態では、創傷ドレッシング100は、創傷に対する局所適用のために実質的に平坦なシートとして形成することができる。創傷ドレッシング100は、実質的に平坦な創傷の治療のために平らに位置することができ、乳房等、高い曲率を有する体表面に適合するように曲がるようにも構成されている。創傷ドレッシング100は、概してハート型である輪郭又は外周部を有し、間に凹状部分116を画定する第1ローブ108(たとえば、凸状部分)及び第2ローブ112(たとえば、凸状部分)を含む。創傷ドレッシング100は、軸Aを中心に概して対称である。創傷ドレッシングのサイズは、180cm2~1000cm2の範囲とすることができることが企図される。より好ましくは、創傷ドレッシングのサイズは、370cm2~380cm2、485cm2~495cm2及び/又は720cm2~740cm2の範囲とすることができる。しかしながら、意図される用途に応じて、創傷ドレッシング100の他の形状及びサイズも可能である。たとえば、いくつかの用途に対して、創傷ドレッシング100は、非対称形状のローブ108、112を有することができる。
【0020】
創傷ドレッシング100は、ドレープ層120、マニホールド層124、創傷インタフェース層128、剛性支持層142、第1接着剤層146、第2接着剤層150及び患者接触層154を含む、複数の層を含むように示されている。いくつかの実施形態では、創傷ドレッシング100は、使用前に、マニホールド層124、創傷インタフェース層128、第2接着剤層150及び/又は患者接触層154を覆う、除去可能カバーシート132を含む。
【0021】
ドレープ層
ドレープ層120は、第1面136と、第1面136とは反対側の創傷に面する第2面140とを含むように示されている。創傷ドレッシング100が創傷に適用されるとき、第1面136は創傷から離れる方向に面し、第2面140は創傷に向かう方向に面する。ドレープ層120は、マニホールド層124及び創傷インタフェース層128を支持し、創傷ドレッシング100を通る微生物の通過に対するバリアを提供する。ドレープ層120は、創傷又は切開部の上に密閉空間を提供するように構成されている。いくつかの実施形態では、ドレープ層120は、エラストマー材料であり、又は、流体シールを提供する任意の材料であり得る。「流体シール」は、関与する特定の減圧サブシステムを考慮して所望の部位において圧力を保持するために適切なシールを意味する。「エラストマーの」という用語は、エラストマーの特性を有することを意味し、概して、ゴムのような特性を有するポリマー材料を指す。エラストマーの例としては、限定されないが、天然ゴム、ポリイソプレン、スチレンブタジエンゴム、クロロプレンゴム、ポリブタジエン、ニトリルゴム、ブチルゴム、エチレンプロピレンゴム、エチレンプロピレンジエンモノマー、クロロスルフォン化ポリエチレン、多硫化ゴム、ポリウレタン、EVAフィルム、コポリエステル及びシリコーンを挙げることができる。非限定的な例として、ドレープ層120は、シリコーン、3M Tegaderm(登録商標)ドレープ材料、Averyから入手可能なもの等のアクリルドレープ材料又は切開ドレープ材料を含む材料から形成することができる。
【0022】
ドレープ層120は、液体に対して実質的に不透過性であり、水蒸気に対して実質的に透過性であり得る。言い換えれば、ドレープ層120は、水蒸気に対して透過性であるが、液体の水又は創傷滲出物には透過性ではないものとすることができる。これにより、湿潤創傷環境が促進される一方で、創傷ドレッシング100の全流体取扱能力(total fluid handling capacity)(TFHC)が増大する。いくつかの実施形態では、ドレープ層120はまた、細菌及び他の微生物に対しても不透過性である。いくつかの実施形態では、ドレープ層120は、マニホールド層124から水分を吸い取り、第1面136にわたって水分を分散させるように構成されている。
【0023】
図示する実施形態では、ドレープ層120は、マニホールド層124、創傷インタフェース層128及び第1接着剤層146を受け入れる空洞122(
図4)を画定する。
図2に示すように、マニホールド層124、創傷インタフェース層128及び第1接着剤層146は、同様の外周部又は輪郭を有することができる。いくつかの実施形態では、ドレープ層120の外周部は、マニホールド層124の外周部を越えて延在して(たとえば、境界線を描いて)外縁部144を提供する。第1接着剤層146は、第1面147と創傷に面する第2面149とを含む。第1面147及び第2面149の両方が、アクリル接着剤、シリコーン接着剤及び/又は他の接着剤等の接着剤でコーティングされている。第1接着剤層146の第1面147は、創傷インタフェース層128の第2面224に固定されている。第1接着剤層146の第2面149は、第2接着剤層150に固定されている。第2接着剤層150は、第1面151と創傷に面する第2面153とを含む。第1接着剤層146の第2面149は、第2接着剤層150の第1面151に固定されている。第2接着剤層150の第2面153は、アクリル接着剤、シリコーン接着剤及び/又は他の接着剤でコーティングされている。第2接着剤層150の第2面153に塗布された接着剤は、創傷ドレッシング100が(
図4、
図9及び
図10に示すように)患者の皮膚の表面104に付着することと、創傷ドレッシング100が装着時間を通して適所にあり続けることとを確実にするように意図されている。第2接着剤層150は、外縁部144の外周部又は輪郭と同様の外周部又は輪郭を有する。図示する実施形態では、第2接着剤層150の第1面151は、外縁部144に溶接されている。他の実施形態では、第2接着剤層の第1面151は、アクリル接着剤、シリコーン接着剤又は別のタイプの接着剤等の接着剤を用いて、外縁部144に固定されている。患者接触層154は、第1面155と、創傷に面する第2面157とを含む。いくつかの実施形態では、患者接触層154は、親水コロイド材料、シリコーン材料又は別の同様の材料から作製することができる。患者接触層154の第1面155は、第2接着剤層150に固定することができる。患者接触層154は、マニホールド層124の外周部をなぞる。いくつかの実施形態では、患者接触層154は、両面155、157がアクリル又はシリコーン接着剤でコーティングされたポリウレタンフィルムから作製することができる。いくつかの実施形態では、患者接触層154は、創傷に面する第2面157に親水コロイド接着剤を含むことができる。外縁部144及び/又は第2接着剤層150は、創傷ドレッシング100がいわゆるアイランドドレッシングであるように、マニホールド層124のすべての側部にわたって延在することができる。他の実施形態では、外縁部144及び/又は第2接着剤層150はなくすことができ、創傷ドレッシング100は、他の技法を用いて表面104に付着させることができる。いくつかの実施形態では、第1接着剤層146、第2接着剤層150及び患者接触層154は、両面に接着剤を含むベース層をまとめて形成することができ、ベース層は、(i)ドレープ層120をマニホールド層124、任意選択的な創傷インタフェース層128に固定するように構成されるとともに、(ii)創傷ドレッシング100を患者の組織に固定するように構成されている。いくつかの実施形態では、ベース層は、ドレープ層120と一体的に形成することができる。いくつかの実施形態では、ベース層は、第1面と、創傷に面する第2面とを有する、ポリウレタンフィルムの層であり得る。第1面及び第2面の両方に、接着剤(アクリル又はシリコーン接着剤)をコーティングすることができる。いくつかの実施形態では、ベース層の創傷に面する面は、親水コロイド接着剤を含むことができる。
【0024】
いくつかの実施形態では、減圧インタフェース158をドレープ層120と一体化することができる。減圧インタフェース158は、除去流体導管268(
図4)を通して陰圧システムと流体連通することができる。減圧インタフェース158は、除去流体導管を介する陰圧源と創傷ドレッシング100との間の(ドレープ層120を通る)流体連通を可能にするように構成されており、除去流体導管は、陰圧源によって発生する陰圧を(たとえば、ドレープ層120を通して)創傷ドレッシング100に印加することができるように、減圧インタフェース158と陰圧源との間に結合されている。いくつかの実施形態では、減圧インタフェース158は、ドレープ層120と一体化する(たとえば、一体的に形成する)ことができる。他の実施形態では、減圧インタフェース158は、ドレープ層120と別個であり、使用者によってドレープ層120に結合されるように構成され得る。
【0025】
続けて
図2を参照すると、ドレープ層120の第1面136の上方に、剛性支持層142が位置決めされている。剛性支持層142は、外縁部144及び第2接着剤層150から間隔を空けて配置されているがそれらに近接している。剛性支持層142は、剛性材料から作製され、患者の表面104に固定される前の創傷ドレッシング100が剛性を維持するのに役立つ。剛性支持層142は、創傷ドレッシング100が患者の表面104に固定された後にドレープ層120から取り除かれるように意図されている。
【0026】
いくつかの実施形態では、ドレープ層120の第2面140は、マニホールド層124と接触している。ドレープ層120の第2面140は、マニホールド層124に接着することができ、又は、接着剤を使用することなくマニホールド層124に単に接触することができる。
【0027】
いくつかの実施形態では、ドレープ層120の第2面140に塗布される接着剤は、水蒸気透過性であり、且つ/又は水蒸気の通過を可能にするようにパターニングされている。接着剤は、アイランド型創傷ドレッシングに従来使用されているタイプの、連続水蒸気透過性感圧接着剤層(たとえば、ポリウレタン系感圧接着剤)を含むことができる。
【0028】
マニホールド層
図5を参照すると、マニホールド層124は、第1面148と、第1面148とは反対側の創傷に面する第2面152とを含むように示されている。創傷ドレッシング100が創傷に適用されるとき、第1面148は創傷から離れる方向に面し、第2面152は創傷に向かう方向に面する。いくつかの実施形態では、マニホールド層124の第1面148は、ドレープ層120の第2面140と接触する。いくつかの実施形態では、マニホールド層124の第2面152は、創傷インタフェース層128と接触する。マニホールド層124は、創傷及び/又は切開部において且つ/又はそれに近接して患者の組織に陰圧を伝達するように構成されている。マニホールド層124は、創傷から流体(たとえば、滲出物)を吸い取るように構成され、陰圧創傷療法処置中に創傷ドレッシング100を通して陰圧を分散させるインモールド成形されたマニホールド層構造を含む。
【0029】
マニホールド層124は、多孔質且つ透過性のフォームのような材料、より詳細には、減圧下にある間、創傷流体の優れた透過性を可能にする、網状連続気泡ポリウレタン又はポリエーテルフォームから作製することができる。使用されてきた1つのこうしたフォーム材料は、San Antonio、TexのKinetic Concepts,Inc(KCI)から入手可能なV.A.C.(登録商標)Granufoam(商標)材料である。マニホールド層124が、減圧を分散させ、創傷部位に沿って分散された圧迫力を提供するように動作可能であるとすれば、マニホールド層124に、任意の材料又は材料の組合せを使用することができる。
【0030】
約400~600ミクロンの範囲であるGranufoam(商標)材料の網状細孔が好ましいが、他の材料を使用することができる。マニホールド層材料、たとえばGranufoam(商標)材料の密度は、典型的には、約1.3lb/ft3~1.6lb/ft3(20.8kg/m3~25.6kg/m3)の範囲である。状況によっては、Granufoam(商標)材料より密度の高い(細孔径が小さい)材料が望ましい場合がある。たとえば、1.6lb/ft3(25.6kg/m3)より密度の高いGranufoam(商標)材料又は同様の材料を使用することができる。別の例として、2.0lb/ft3(32kg/m3)若しくは5.0lb/ft3(80.1kg/m3)より高い又はさらにはそれより高い密度のGranufoam(商標)材料又は同様の材料を使用することができる。材料の密度が高いほど、所与の減圧に対して生成することができる圧迫力が高くなる。マニホールド層材料として、組織部位における組織より低い密度のフォームが用いられる場合、持上げ力を発生させることができる。1つの例示的な実施形態では、創傷ドレッシング100の一部、たとえば縁部が圧迫力をかけることができる一方で、別の部分、たとえば中心部分が持上げ力を与えることができる。
【0031】
マニホールド層材料は網状フォームとすることができ、それは、後に、フォームの元の厚さの約3分の1(1/3)の厚さまでフェルト状にされる。多くのあり得るマニホールド層材料があるが特に、以下を使用することができる。すなわち、Granufoam(商標)材料又はFoamex(登録商標)テクニカルフォーム(www.foamex.com)である。場合により、マイクロボンディングプロセスでフォームに銀イオンを添加し、又は、抗菌物質等の他の物質をマニホールド層材料に添加することが望ましい場合がある。マニホールド層材料は、減圧の印加中に所望される圧迫力の正確な向きに応じて、等方性又は異方性であり得る。マニホールド層材料はまた、生体吸収性材料でもあり得る。
【0032】
図1~
図3及び
図5に示すように、マニホールド層124は、概して対称のハート型であり、第1ローブ160を画定する第1凸状湾曲側面156と、第2ローブ168を画定する第2凸状湾曲側面164と、それらの間に延在する凹状接続部分172とを含む。マニホールド層124は、8cm~33cm、より好ましくは17cm~33cmの範囲の幅Wを有することができる。マニホールド層124は、7cm~35cm、より好ましくは14cm~30cmの範囲の長さLを有することができる。マニホールド層124は、14mm~24mmの範囲、より好ましくは19mmの厚さTを有することができる。第1ローブ160及び第2ローブ168は、凸状であり、3cm~10cm、より好ましくは5cm~9cmの範囲の曲率半径を有することができる。接続部分172は、概して凹状であり、20cm~33cm、より好ましくは22cm~28cmの範囲の曲率半径を有することができる。第1湾曲側面156及び第2湾曲側面164は、接続部分172の概して反対側に位置決めされた点174を形成している。図示する実施形態では、第1湾曲側面156及び第2湾曲側面164は、軸Aを中心に概して対称である。
【0033】
図5に最もよく示すように、マニホールド層124の第1面148に、刻み目パターン176が形成されている。刻み目パターン176は、たとえば、マニホールド層124に形成された(たとえば、レーザスコアリング又は他の好適なプロセスによって形成された)「スリット」又は刻み目(たとえば、「マンゴーカット」)の配置として示す。より詳細には、刻み目パターン176は、マニホールド層124の第1面148内に切り込まれている。
図5の実施形態では、刻み目パターン176は、第1面148と第2面152との間に延在しているが、第2面152まで完全には延在していない。刻み目パターン176は、5mm~12mmの範囲である、より好ましくはおよそ7mmである深さDを有することができる。図示する実施形態によれば、刻み目パターン176は、概して六角形パターンである。しかしながら、他の実施形態では、刻み目パターン176は異なる幾何学的パターンであり得る。創傷ドレッシング100が、たとえば、乳房切除の後の患者の胸郭の正面、又は患者の胸郭の側部等、概して平坦な(たとえば、2次元の)表面104又は表面104の一部で用いられる場合、刻み目パターン176の刻み目178は、概して垂直であり、刻み目パターン176の隣接する刻み目178に近接している。創傷ドレッシング100が乳房、又は胸郭の側部と胸郭の正面との間に延在する表面の遷移部分等、湾曲した(たとえば、3次元の)表面に固定される場合、刻み目パターン176の刻み目178はマニホールド層124の曲げを容易にするように広がり、その結果、マニホールド層124は、湾曲した表面104の形状に密接に適合する。刻み目パターン176により、マニホールド層124は、実質的に平坦な表面と広範囲の湾曲した表面104との両方に適合することができる。六角形の刻み目パターン176により、6つの刻み目178を設け、それを中心にマニホールド層124が曲がることができる(たとえば、マニホールド層124が、第1面148に切り込まれた各六角形に近接する6つの異なる方向に曲がることができる)ことにより、大きく湾曲した表面104への適合が容易になる。表面104が患者の乳房であるか、又は乳房に近接する実施態様では、刻み目パターン176により、単一サイズのマニホールド層124が異なるサイズの乳房に適合することができる。
【0034】
図6は、別の実施形態によるマニホールド層180を示す。マニホールド層180は、マニホールド層124に概して類似している。マニホールド層180は、マニホールド層124に関して上述したように、創傷ドレッシング100に組み込むことができる。同様の番号は、同じ番号によって示し、マニホールド層180の部分は、プライム記号「’」を用いて示す。
【0035】
マニホールド層180は、第1面148’に形成された刻み目パターン184を含む。刻み目パターン184は、たとえば、マニホールド層180に形成された(たとえば、レーザスコアリング又は他の好適なプロセスによって形成された)「スリット」又は刻み目(たとえば、「マンゴーカット」)の配置として示す。好ましくは、刻み目パターン184は、第1面148’内に切り込まれている。
図6に示す実施形態では、刻み目パターン184は、六角形パターンである。他の実施形態では、刻み目パターン184は、異なる幾何学的パターンであり得る。刻み目パターン184は、マニホールド層180の外周部に近接する刻み目の第1部分188と、マニホールド層180の中心に近接する刻み目の第2部分192とを含む。
図6において想像線で示す、刻み目の第1部分188は、第1面148’から第2面152’に向かって延在しているが、第2面152’を貫通していない。刻み目の第1部分188は、5mm~12mmの範囲である、より好ましくはおよそ7mmである深さD’を有することができる。
図6において破線によって示す、刻み目の第2部分192は、切込み部分及び穿孔部分を含む。穿孔部分の穿孔は、第2面152’まで貫通している。穿孔により、マニホールド層124の第2部分192の少なくとも1つの切片196の除去が容易になる。
図6は、マニホールド層180に貫通開口部200を形成するように除去された、マニホールド層180の切片196を示す。貫通開口部200により、創傷ドレッシング100が患者に固定されたとき、マニホールド層180を通しての創傷の可視化が可能になる。より詳細には、マニホールド層180が乳房領域における創傷を治療するために用いられる場合、第2部分192は、乳頭の可視化を可能にするために第2部分192の少なくとも1つの切片196を選択的に除去することができるように、乳房の中心を覆うように位置決めされる。乳頭の色の目視検査は、概して、ドレッシングに手をつけないままで、創傷の陰圧療法を中断することなく、乳房領域における創傷の健康状態及び/又は状態を示すように理解される。創傷ドレッシング100を通る創傷の目視を容易にするために、マニホールド層180を含む創傷ドレッシング100の実施形態では、ドレープ層120は好ましくは透明である。
【0036】
図7は、別の実施形態によるマニホールド層204を示す。マニホールド層204は、概してマニホールド層124に類似している。マニホールド層204は、マニホールド層124に関して上述したように、創傷ドレッシング100に組み込むことができる。同様の番号は、同じ番号によって示し、マニホールド層204の部分は、ダブルプライム記号「’’」を用いて示す。
【0037】
マニホールド層204は、第1面148’’に形成された刻み目パターン208を含む。刻み目パターン208は、たとえば、マニホールド層204に形成された(たとえば、レーザスコアリング又は他の好適なプロセスによって形成された)「スリット」又は刻み目(たとえば、「マンゴーカット」)の配置として示す。より詳細には、刻み目パターン208は、第1面148’’内に切り込まれている。
図7に示す実施形態では、刻み目パターン208は、概して正方形パターンである。他の実施形態では、刻み目パターン208は、異なる幾何学的形状、たとえば、長方形、平行四辺形、ダイヤモンド形、菱形、又は他の任意の四辺形状であり得る。
図7の実施形態では、刻み目パターン208は、第1面148’’と第2面152’’との間に延在しているが、第2面152’’まで完全に貫通して延在していない。刻み目パターン208は、5mm~12mmの範囲である、より好ましくは7mmである深さD’’を有することができる。他の実施形態では、刻み目パターン208は、
図6に関して上述したように、マニホールド層204の中心部分の少なくとも幾分かの除去を容易にすることができる。創傷ドレッシング100が、たとえば、乳房切除の後の患者の胸郭の正面、又は患者の胸郭の側部等、概して平坦な(たとえば、2次元の)表面104又は表面104の一部で用いられる場合、刻み目パターン208の刻み目210は、概して垂直であり、隣接する刻み目210に近接している。創傷ドレッシング100が乳房、又は胸郭の側部と胸郭の正面との間に延在する表面104の遷移部分等、湾曲した(たとえば、3次元の)表面104に固定される場合、刻み目パターン208の刻み目210は、マニホールド層204の曲げを容易にするように広がり、その結果、マニホールド層204は、湾曲した表面104の形状に密接に適合する。刻み目パターン208により、マニホールド層204は、実質的に平坦な表面と広範囲の湾曲した表面104との両方に適合することができる。正方形の刻み目パターン208により、4つの刻み目210を設け、それを中心にマニホールド層204が曲がることができる(たとえば、マニホールド層が、第1面148’’に切り込まれた各正方形に近接する4つの異なる方向に曲がることができる)ことにより、湾曲面104への適合が容易になる。表面104が患者の乳房であるか、又は乳房に近接する実施態様では、刻み目パターン208により、一片のマニホールド層204が異なるサイズの乳房に適合することができる。
【0038】
図8は、別の実施形態によるマニホールド層212を示す。マニホールド層212は、概してマニホールド層124に類似している。マニホールド層212は、マニホールド層124に関して上述したように、創傷ドレッシング100に組み込むことができる。同様の番号は、同じ番号によって示し、マニホールド層212の部分は、トリプルプライム記号「’’’」を用いて示す。
【0039】
マニホールド層212は、第1面148’’’に形成された刻み目パターン216を含む。刻み目パターンは、たとえば、マニホールド層212に形成された(たとえば、レーザスコアリング又は他の好適なプロセスによって形成された)「スリット」又は刻み目の配置として示す。好ましくは、刻み目パターン216は、第1面148’’’内に切り込まれている。
図8に示す実施形態では、刻み目パターン216は、マニホールド層212の外周部の形状の同心刻み目218を含む。
図8の実施形態では、刻み目パターン216は、第1面148’’’と第2面152’’’との間に延在しているが、第2面152’’’まで完全に貫通して延在していない。刻み目パターン216は、5mm~12mmの範囲である、より好ましくはおよそ7mmである深さD’’’を有することができる。創傷ドレッシング100が、たとえば、乳房切除の後の患者の胸郭の正面、又は患者の胸郭の側部等、概して平坦な(たとえば、2次元の)表面104又は表面104の一部で用いられる場合、刻み目パターン216の刻み目は、概して垂直であり、隣接する刻み目に近接している。創傷ドレッシング100が、乳房、又は胸郭の側部と胸郭の正面との間に延在する表面104の遷移部分等、湾曲した(たとえば、3次元の)表面104に固定される場合、刻み目パターン216の刻み目218は、マニホールド層212の曲げを容易にするように広がり、その結果、マニホールド層212は湾曲した表面104の形状に密接に適合する。刻み目パターン216により、マニホールド層212は、実質的に平坦な表面と広範囲の湾曲した表面104との両方に適合することができる。表面104が患者の乳房領域であるか、又は乳房領域に近接する実施態様では、刻み目パターン216により、単一サイズのマニホールド層212が異なるサイズの乳房に適合することができる。
【0040】
いくつかの実施形態は、第1幾何学的パターンと、第1幾何学的パターンとは異なる第2幾何学的パターンとを有する、マニホールド層を含むことができる。こうした実施形態では、第1幾何学的パターンは、第2幾何学的パターンより多くの面を有することができ、したがって、より大きく湾曲した形状に適合することができる。こうした実施形態では、第1幾何学的パターンはマニホールド層の中心に近接して位置決めすることができ、第2幾何学的パターンはマニホールド層の外周部に近接して位置決めすることができる。
【0041】
創傷インタフェース層
創傷インタフェース層128は、第1面220と、第1面220とは反対側の創傷に面する第2面224とを含むように示されている。創傷ドレッシング100が創傷に適用されるとき、第1面220は創傷から離れる方向に面し、第2面152は創傷に向かう方向に面する。いくつかの実施形態では、創傷インタフェース層128の第1面220は、マニホールド層124の第2面224と接触する。いくつかの実施形態では、創傷インタフェース層128の第2面224は患者の表面104に接触する。いくつかの実施形態では、創傷ドレッシング100は、創傷インタフェース層128を含まない場合もある。
【0042】
創傷インタフェース層128は、流体透過性であり且つ患者の皮膚を刺激するようには意図されていないウィッキング材料から作製されている。図示する実施形態では、創傷インタフェース層は、Milliken Fabric等、ポリエステルピケニット生地である。他の実施形態では、他の透過性且つ非刺激性生地を使用することができる。創傷インタフェース層128は、抗菌物質で処理することも可能である。図示する実施形態では、創傷インタフェース層128は、抗菌物質として銀イオンを含む。他の実施形態では、他の抗菌物質を使用することができる。
【0043】
ドレッシングの展開
図9は、女性の胴の代表的なモデルに近接して位置決めされたマニホールド層204を示す。
図9及び
図10にはマニホールド層204を示すが、マニホールド層124、180及び212を同様に展開することができる。モデルの左乳房に、全乳房切除及び/若しくは部分乳房切除、豊胸並びに/又は乳房縮小等の乳房手術で用いられる例示的な交差切開を示す。
図9はマニホールド層204を示すが、創傷ドレッシング100が同様に患者に位置決めされる。第1切開部228が、乳房の底部に近接して(たとえば、足に向かって)位置決めされる。第2切開部232が、第1切開部228から上向きに(たとえば、頭部に向かって)伸び、乳頭を包囲し、第1切開部228に向かって下向きに伸びている。こうした交差切開は、通常、T字切開と呼ばれる。乳房手術は、腋窩及び/又は腋窩に近接するリンパ節に近接するさらなる切開部を含む場合がある(図示せず)。
図9に示すように、マニホールド層204(及び創傷ドレッシング100)は、第1切開部228、第2切開部232、及び腋窩に近接する任意の切開部を含む、乳房領域全体を含む表面を覆うようなサイズである。乳房領域全体を覆うことのさらなる利点は、マニホールド層204(及び創傷ドレッシング100)が、陰圧療法中に乳房領域全体に支持を提供することができるということである。いくつかの実施形態では、創傷ドレッシング100は、局所的に塗布される医薬品とともに使用することができる。たとえば、創傷ドレッシング100は、第1切開部228及び第2切開部232に近接して塗布されるシリコーンゲルとともに使用することができる。シリコーンゲルは、切開部228、232における又はその近くの瘢痕化を低減させることができる。別の例では、創傷ドレッシング100は、乳頭領域に又はその近くに塗布されるニトログリセリン軟膏とともに使用することができる。ニトログリセリン軟膏は、乳頭領域における又はその近くの灌流を増大させることができる。
【0044】
図9は、例として、右乳房領域の治療のために右乳房によって画定された表面104の上方に位置決めされたマニホールド層204を示す。マニホールド層204は、マニホールド層204が右乳房を支持するために使用されるとき、接続部分172’’が右腋窩に近接して位置決めされるように位置決めされる。第1ローブ160’’は、乳房領域の上方部分を覆う。第2ローブ168’’は、乳房領域の底部分を覆い、胴の右側の一部を覆うように身体の周囲で湾曲することができる。点174’’は、胸骨の底部に近接して位置決めされる。左乳房に示す切開部228、232と比較検討すると、第1切開部228及び第2切開部232は、
図9に示すマニホールド層204の真下に位置決めされる。マニホールド層204は、乳房に適合するようにまた湾曲していないため、刻み目パターン208の刻み目は幅が狭い。
【0045】
図10は、女性の左乳房によって画定される表面に固定された創傷ドレッシング100を示す。挿入図は、マニホールド層204を示す。第1ローブ160’’は、乳房領域の下方部分を覆い、左腋窩に近接する胴の左側の部分を覆うように胸郭の周囲で湾曲している。第2ローブ168’’は、乳房領域の上方部分を覆う。マニホールド層204は、乳房の形状に適合するように湾曲しており、刻み目パターン208の刻み目は、乳房の湾曲に適合するように広がっている。点174’’は、胸骨の底部に近接して位置決めされている。
【0046】
マニホールド層204が対称形状であるため、マニホールド層204を用いて、変更の必要なしに左乳房(
図10)及び右乳房(
図9)の両方の損傷を治療することができる。
図10に最もよく示すように、創傷ドレッシング100は、各乳房を独立して治療するために創傷ドレッシング100を同時に使用することができるようなサイズである。
【0047】
創傷ドレッシング
図11は、例示的な実施形態による単一ローブを有する創傷ドレッシング1000を示す。創傷ドレッシング1000は、創傷ドレッシング100と実質的に類似している。創傷ドレッシング100及び1000の同様の部分は、数字1とともに創傷ドレッシング100の先行する対応する部分によって示す。創傷ドレッシング1000は、概してギターピック(たとえば、概して三角形であり、湾曲側部及び角部を有する)のような形状である輪郭又は外周部を有する。創傷ドレッシング1000のサイズは180cm
2~1000cm
2の範囲であり得ることが企図される。より好ましくは、創傷ドレッシング1000のサイズは、370cm
2~380cm
2の範囲であり得る。
【0048】
創傷ドレッシング1000は、ドレープ層1120、マニホールド層1124、創傷インタフェース層1128、剛性支持層1142、第1接着剤層1146及び第2接着剤層1150を含む複数の層を含むように示されている。いくつかの実施形態では、創傷ドレッシング1000は、使用の前にマニホールド層1124、創傷インタフェース層128、第2接着剤層1150及び/又は患者接触層1154を覆う、取外し可能なカバーシートを含む。
【0049】
マニホールド層
図11を参照すると、マニホールド層1124は、第1面と、第1面とは反対側の創傷に面する第2面とを含む。創傷ドレッシング1000が創傷に適用されるとき、第1面は創傷から離れる方向に面し、第2面は創傷に向かう方向に面する。上述したように、マニホールド層1124は、多孔質且つ透過性のフォームのような材料、より詳細には、減圧下にある間、創傷流体の優れた透過性を可能にする、網状連続気泡ポリウレタン又はポリエーテルフォームから作製することができる。使用されてきた1つのこうしたフォーム材料は、San Antonio、TexのKinetic Concepts,Inc(KCI)から入手可能なV.A.C.(登録商標)Granufoam(商標)材料である。マニホールド層1124が、減圧を分散させ、創傷部位に沿って分散された圧迫力を提供するように動作可能であるとすれば、マニホールド層1124に、任意の材料又は材料の組合せを使用することができる。
【0050】
図11に示すように、マニホールド層1124は、概して対称であり、概してギターピック(たとえば、概して三角形であり、湾曲側部及び角部を有する)のような形状の輪郭又は外周部を形成する画定する。マニホールド層1124は、第1湾曲角部1158と、第2湾曲角部1162と、第3湾曲角部1166とを含む。第1湾曲角部1158と第3湾曲角部1166との間に第1側面1170が延在し、第2湾曲角部1162と第3湾曲角部1166との間に第2側面1174が延在し、第1湾曲角部1158と第2湾曲角部1162との間に第3側面1178が延在している。マニホールド層1124は、8cm~40cm、より好ましくは17cm~33cmの範囲の幅Wを有することができる。マニホールド層1124は、7cm~35cm、より好ましくは14cm~30cmの範囲の長さLを有することができる。マニホールド層1124は、14mm~24mmの範囲、より好ましくは19mmの厚さTを有することができる。側部1170、1174、1178の各々は、概して凸状であり、およそ42.3cmの曲率半径を有する。第1湾曲角部1158及び第2湾曲角部1162は、第3湾曲角部1166より湾曲の程度が小さい。より具体的には、第1湾曲角部1158、第2湾曲角部1162及び第3湾曲角部1166は、各々、3cm~10cmの範囲の曲率半径を有することができる。より好ましくは、第1湾曲角部1158及び第2湾曲角部1162は、各々、およそ4.8cmの曲率半径を有することができる。より好ましくは、第3湾曲角部1166は、およそ3.5cmの曲率半径を有することができる。図示する実施形態では、創傷ドレッシング1000は、軸Bを中心に概して対称である。
【0051】
マニホールド層1124は、上述した刻み目パターン176、184、208、216のうちの任意のものを有することができる。マニホールド層1124は、後述し且つ
図4に示す創傷療法システムと同様の創傷療法システムで使用することができる。
【0052】
創傷ドレッシング1000は、創傷ドレッシング100及びマニホールド層204に対して
図9及び
図10に示すものと同様に、女性の胴に対して位置決めすることができる。創傷ドレッシング1000は、上述したように、第1切開部228と、第2切開部232と、腋窩に近接する任意の切開部とを含む、乳房領域全体を含む表面を覆うようなサイズである。より具体的には、第1湾曲角部1158と第2湾曲角部1162との間に延在する第3側面1178は、患者の腋窩に近接して位置決めされ、第3湾曲角部1166は、患者の胸骨の底部分の方に向けられる。創傷ドレッシング1000が対称形状であるため、創傷ドレッシング1000を用いて、変更の必要なしに左乳房及び右乳房の両方の創傷を治療することができる。たとえば、創傷ドレッシング1000が、
図9においてマニホールド層204に関して示すものと同様に、右乳房を治療するように向けられるとき、第2湾曲角部1162と第3湾曲角部1166との間に延在する第2側面1174は、乳房領域の上方部分を覆い、第1湾曲角部1158と第3湾曲角部1166との間に延在する第1側面1170は、乳房領域の下方部分を覆う。創傷ドレッシング1000が
図10における創傷ドレッシング100及びマニホールド層204に関して示すものと同様に左乳房を治療するように向けられるとき、第1湾曲角部1158と第3湾曲角部1166との間に延在する第1側面1170は、乳房領域の上方部分を覆い、第2湾曲角部1162と第3湾曲角部1166との間に延在する第2側面1174は、乳房領域の下方部分を覆う。
【0053】
創傷療法システム
ここで
図4を参照すると、創傷療法システム236は、例示的な実施形態により、切開部240に近接する領域を処置するように患者の表面104と係合して示されている。切開部240は、表皮244又は皮膚及び真皮248を通って伸び、皮下組織(hypodermis)252すなわち皮下組織(subcutaneous tissue)内に達する。皮下組織252は、乳房組織、脂肪組織又は筋肉を含むことができる。ポケットを有する(undermined)皮下組織部位252が、切開部240から伸びているように示されており、図示する実施形態では、全乳房切除若しくは部分乳房切除、豊胸及び/又は乳房縮小等の外科手術処置によってもたらされる可能性がある皮下欠損又は空隙256を示す。切開部240は、縫合糸、ステープル又は接着剤等の任意の閉鎖デバイスを用いて閉鎖することができる。図示する実施形態では、切開部240は、縫合糸260を用いて閉鎖される。
【0054】
創傷療法システム236は、除去流体容器272及び陰圧源又はポンプ276をさらに含み、それらは、除去流体導管268を介して創傷ドレッシング100と流体連通している。除去流体容器272は、切開部240から除去された流体を貯蔵するように構成することができる。除去流体としては、たとえば、創傷滲出物(たとえば、体液)、空気、又は創傷治療中に切開部240から除去することができる他の任意のタイプの流体を挙げることができる。
【0055】
続けて
図4を参照すると、切開部240の上方に創傷ドレッシング100が位置決めされている。第2接着剤層150は、創傷ドレッシング100を患者に固定している。創傷インタフェース層128は患者の表面104に接触し、マニホールド層204は、創傷インタフェース層128の上方に位置決めされている。ドレープ層120は、マニホールド層204の上に広がって、創傷ドレッシング100の流体密封シールを提供している。減圧インタフェース158は、除去流体導管268と係合するように構成されたL字型コネクタ264と係合している。図示する実施形態では、除去流体導管268は、マルチルーメン(多内腔)導管である。除去流体導管268は、第1内腔274及び第2内腔278を含む。第1内腔274は、創傷ドレッシング100に陰圧を印加し、除去流体容器272内に滲出物を引き込むように構成されている。第2内腔278は、創傷ドレッシング100の圧力を検知するように構成されている。マルチルーメン導管を含む1つのこうした創傷療法システム236は、San Antonio、TexのKinetic Concepts,Inc.(KCI)から入手可能であるSensaT.R.A.C.(商標)システムである。
【0056】
陰圧創傷処置療法
図10は、創傷ドレッシング100と係合したNPWTシステムを示す。NPWTシステムは、創傷部位に陰圧を印加するように構成されたポンプ276と、創傷部位からの滲出物を保持する除去流体容器272とを含む。NPWTを提供することに加えて、ポンプ276によってもたらされる陰圧は、乳房組織に支持を提供する。陰圧によってもたらされる圧迫力は、創傷が治癒する際に、任意の残っている乳房組織、再建材料及び/又は移植材料を適所に保持する。
【0057】
創傷ドレッシング100を用いて両乳房が治療される実施形態では、創傷ドレッシング100は、異なるポンプに接続することができ、創傷ドレッシング100は、Yコネクタ(図示せず)を用いて同じポンプ276に接続することができる。いずれの構成においても、各乳房において別個の創傷ドレッシングを使用することにより、各乳房に対してNPWTをカスタマイズすることができる。たとえば、異なるサイズの創傷又は異なる速度で治癒する創傷を有する乳房は、異なるNPWT要件を有する可能性がある。したがって、各乳房において別個の創傷ドレッシング100を使用することにより、各創傷に対する治療プロトコルをカスタマイズすることができる。
【0058】
例示的な実施形態の構成
さまざまな例示的な実施形態に示すようなシステム及び方法の構成及び配置は、単に例示するものである。この開示においてごくわずかな実施形態について詳細に説明したが、多くの変更形態(たとえば、さまざまな要素のサイズ、寸法、構造、形状及び比率、パラメータの値、取付構成、材料の使用、色、向き等の変形)が可能である。たとえば、要素の位置は、反転させるか又は他の方法で変更することができ、別個の要素又は位置の性質又は数を改変又は変更することができる。したがって、こうした変更形態のすべてが、本開示の範囲内に含まれるように意図されている。代替実施形態に従って、任意のプロセス又は方法ステップの順序又はシーケンスを変更するか又は並べ替えることができる。本開示の範囲から逸脱することなく、例示的な実施形態の設計、動作条件及び配置において、他の置換、変更、変形及び省略を行うことができる。