(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-12-01
(45)【発行日】2022-12-09
(54)【発明の名称】システム、店舗及び制御方法
(51)【国際特許分類】
G06Q 50/12 20120101AFI20221202BHJP
【FI】
G06Q50/12
(21)【出願番号】P 2021185951
(22)【出願日】2021-11-15
【審査請求日】2021-11-15
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】506143492
【氏名又は名称】クックパッド株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002815
【氏名又は名称】IPTech弁理士法人
(72)【発明者】
【氏名】影山 由美子
(72)【発明者】
【氏名】大谷 伸弥
【審査官】永野 一郎
(56)【参考文献】
【文献】特開2021-065349(JP,A)
【文献】特開2019-103814(JP,A)
【文献】特開2020-078475(JP,A)
【文献】特開2021-022365(JP,A)
【文献】特開2021-140711(JP,A)
【文献】特開2003-015621(JP,A)
【文献】特開2001-215136(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06Q 10/00-99/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
所定の飲食物を作るための第1の器具と前記所定の飲食物を販売するための販売システムとが備わる店舗におけるシステムであって、
前記所定の飲食物が作られる工程のうち、前記第1の器具を用いる所定の工程において、予め定まった材料の温度または量の少なくともいずれかを複数回に分けて測定したデータを取得する取得手段と、
前記取得手段の取得したデータを記憶し、表示部に表示するように制御する制御手段と、
ユーザの所有するユーザ端末と通信可能な通信手段と、
を有し、
前記制御手段は、前記ユーザが前記所定の飲食物を前記店舗において作った際に前記取得手段の取得したデータに基づくグラフを前記ユーザ端末に表示させるように制御し、
前記ユーザ端末において、前記グラフが表示された状態で、前記ユーザが前記所定の飲食物を前記店舗において作った際に前記取得手段の取得したデータに関するメモを受け付ける受付手段をさらに有することを特徴とするシステム。
【請求項2】
前記予め定まった材料の温度を、サーモグラフィカメラを使用して測定する温度測定手段をさらに有することを特徴とする請求項1に記載のシステム。
【請求項3】
前記予め定まった材料の量を、重量計を使用して測定する量測定手段をさらに有することを特徴とする請求項1または2に記載のシステム。
【請求項4】
前記予め定まった材料の温度を、サーモグラフィカメラを使用して測定する温度測定手段と、前記量測定手段は、前記所定の工程において所定の時間ごとに測定を行うことを特徴とする請求項3に記載のシステム。
【請求項5】
前記取得手段は、前記予め定まった材料の温度と量とを測定したデータを取得し、
前記制御手段は、前記測定されたデータをグラフとして前記表示部に表示するように制御することを特徴とする、請求項4に記載のシステム。
【請求項6】
前記ユーザ端末において、前記ユーザとは異なるその他のユーザが前記所定の飲食物を前記店舗において作った際に前記取得手段の取得したデータが検索可能であることを特徴とする請求項1に記載のシステム。
【請求項7】
前記ユーザ端末において、前記ユーザが前記所定の飲食物を前記店舗において作った際に前記取得手段の取得したデータを公開する範囲を設定可能であることを特徴とする請求項1乃至請求項6のいずれか1項に記載のシステム。
【請求項8】
前記所定の飲食物を前記店舗において作った際に前記取得手段の取得したデータを含む、前記ユーザの作った飲食物に関する評価の依頼を前記ユーザから受付可能な評価受付手段をさらに有することを特徴とする請求項1乃至請求項7のいずれか1項に記載のシステム。
【請求項9】
前記店舗は、レンタル可能であることを特徴とする請求項1乃至請求項8のいずれか1項に記載のシステム。
【請求項10】
前記所定の飲食物はコーヒーであり、
前記取得手段は、コーヒーをドリップする際のお湯の温度とお湯の量とが所定時間ごとに測定されたデータを取得することを特徴とする請求項1乃至請求項9のいずれか1項に記載のシステム。
【請求項11】
所定の飲食物を作るための第1の器具と前記所定の飲食物を販売するための販売システムとが備わる店舗であって、
前記所定の飲食物が作られる工程のうち、前記第1の器具を用いる所定の工程において、予め定まった材料の温度または量の少なくともいずれかを複数回に分けて測定したデータを取得する取得手段と、
前記取得手段の取得したデータを記憶し、表示部に表示するように制御する制御手段と、
ユーザの所有するユーザ端末と通信可能な通信手段と、
を有し、
前記制御手段は、前記ユーザが前記所定の飲食物を前記店舗において作った際に前記取得手段の取得したデータに基づくグラフを前記ユーザ端末に表示させるように制御し、
前記ユーザ端末において、前記グラフが表示された状態で、前記ユーザが前記所定の飲食物を前記店舗において作った際に前記取得手段の取得したデータに関するメモを受け付ける受付手段をさらに有することを特徴とする店舗。
【請求項12】
所定の飲食物を作るための第1の器具と前記所定の飲食物を販売するための販売システムとが備わる店舗におけるシステムを制御する方法であって、
ユーザの所有するユーザ端末と通信可能なコンピュータが、前記所定の飲食物が作られる工程のうち、前記第1の器具を用いる所定の工程において、予め定まった材料の温度または量の少なくともいずれかを複数回に分けて測定したデータを取得する取得ステップと、
前記コンピュータが、前記取得ステップにおいて取得したデータを記憶し、表示部に表示するように制御する制御ステップと、
を有し、
前記制御ステップでは、前記コンピュータは、前記ユーザが前記所定の飲食物を前記店舗において作った際に前記取得
ステップにおいて取得したデータに基づくグラフを前記ユーザ端末に表示させるように制御し、
前記
ユーザ端末が、前記ユーザ端末において、前記グラフが表示された状態で、前記ユーザが前記所定の飲食物を前記店舗において作った際に前記取得
ステップにおいて取得したデータに関するメモを受け付ける受付ステップをさらに有
することを特徴とするシステムの制御方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、調理に関するデータを取得可能なシステム、店舗及び方法に関する。
【背景技術】
【0002】
食材、食品の生産や開発を目指す人にとって、レシピ開発や販売を試しに行うためには初期投資が大きく必要となる。レシピ開発においては、味だけではなく調理途中の材料の温度や量などのデータがあると、レシピの作成者にとっては有効な情報となる。調理中における材料の温度や量を測定する技術がある。特許文献1には、ケトル本体に温度及び残水量を検知可能なセンサを備え、温度及び残水量を表示することが開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
食材、食品の生産や開発を目指す場合、店舗の環境において販売をしたりレシピを開発することができると、本格的に店舗経営を開始するか否か迷っているユーザにとっては、開始前に様々な情報を得ることができる。また、レシピ開発においては、収益化につながるレシピを作成することは重要であり、材料の温度や量を細かく研究する必要がある。例えば、コーヒーを販売する場合、特許文献1に開示の方法では、コーヒーを淹れる際の温度や水量を逐次確認することができるが、あとからデータの確認をするにはメモを取る必要がある。よって、メモを取り忘れたり、メモを取るのに手間を取られ調理に集中できないと効率的なレシピ開発ができない可能性がある。
【0005】
本発明は、上記の課題に鑑み、効率的にレシピ開発を行うことのできるシステムの提供を目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本開示の一態様におけるシステムは、所定の飲食物を作るための第1の器具と前記所定の飲食物を販売するための販売システムとが備わる店舗におけるシステムであって、前記所定の飲食物が作られる工程のうち、前記第1の器具を用いる所定の工程において、予め定まった材料の温度または量の少なくともいずれかを複数回に分けて測定したデータを取得する取得手段と、前記取得手段の取得したデータを記憶し、表示部に表示するように制御する制御手段とを有することを特徴とする。
【発明の効果】
【0007】
本開示によれば、レシピ開発を効率的に行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【
図1】本実施形態におけるシステム100とユーザ端末10のブロック図である。
【
図2】本実施形態におけるコンピュータ20の機能を示す図である。
【
図3】本実施形態における店舗の構成物を示す図である。
【
図4】本実施形態における調理台の様子を示す図である。
【
図5】本実施形態における店舗レンタル処理を示すフローチャートである。
【
図6】本実施形態における測定処理を示すフローチャートである。
【
図7】本実施形態におけるデータベースを示す図である。
【
図8】本実施形態における調理開始前のタッチパネル57の表示例を示す図である。
【
図9】本実施形態における調理後のタッチパネル57の表示例を示す図である。
【
図10】本実施形態における表示部28の表示例を示す図である。
【
図11】本実施形態における検索に関する表示例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、本開示の実施形態について図面を参照して説明する。なお、以下に説明する実施形態は、特許請求の範囲に記載された本開示の内容を不当に限定するものではない。また、実施形態に示される構成要素のすべてが、本開示の必須の構成要素であるとは限らない。
【0010】
図1は、本開示の実施形態に係るシステム100とユーザ端末10を示すブロック図である。システム100は、後述するレンタル店舗に含まれるシステムである。レンタル店舗においては、店舗を1日や3日といった一定期間レンタルしているユーザが販売者として飲食物(食品や食材を含む)の販売を行うことができる。レンタル店舗は、対象の飲食物に関する販売許可をすでに取得しており、対象の飲食物を作成するための材料、調理器具や販売システム、販売に必要なその他の備品が備わっている。レンタル店舗は、レンタルするユーザが変わるごとに(同じ飲食物だが)異なるレシピの商品を提供する。レンタル店舗は、店舗としての機能を有するだけでなく、出店者情報を通知したり、材料を様々な作り手から手に入れる流通経路を有している。よって、ユーザは店舗をレンタルするだけで、実際の店舗での販売経験やレシピ開発ができるだけでなく、作り手との交流や顧客開拓も容易に行うことができる。
【0011】
ユーザ端末10とは、レンタル店舗をレンタルする各ユーザのスマートフォンやタブレットPC、ラップトップなどの端末を示し、実際には複数存在するが本実施形態においては簡単のために1つのみ示す。また、本実施形態においては、コーヒーを主に販売する店舗として以下の実施形態を説明するが、これに限定されることなく、他の飲食物でも良い。
【0012】
システム100には、コンピュータ20、温度測定部30、量測定部31、販売システム40、タブレットPC50、ネットワークNW80(システム100に含まれなくても良い)とを有している。コンピュータ20と、温度測定部30と、量測定部31と、販売システム40と、タブレットPC50とは、ネットワークNW80を介して相互に接続される。
【0013】
ネットワークNW80は、通信を行うための通信網であり、限定ではなく例として、インターネット、イントラネット、LAN(Local Area Network)、WAN(Wide Area Network)、ワイヤレスLAN(Wireless LAN:WLAN)、ワイヤレスWAN(Wireless WAN:WWAN)、仮想プライベートネットワーク(Virtual Private Network:VPN)等を含む通信網により構成されている。また、ネットワークNWのその他の構成として、各装置間を無線または有線で接続してもよく、無線で接続する場合、通信プロトコルとして例えば、Z-Wave(登録商標)、ZigBee(登録商標)、Bluetooth(登録商標)等が使用されてもよく、有線で接続する場合、USB(Universal Serial Bus)ケーブル等により接続してもよい。
【0014】
コンピュータ20は、温度測定部30または量測定部31において測定された時系列のデータを温度遷移または量遷移として出力、記憶することができる。このコンピュータ20は、限定ではなく例として、各種Webサービスを提供するコンピュータ(デスクトップ、ラップトップ、タブレットなど)や、サーバ装置を含む装置等により構成されている。なお、サーバ装置は、単体で動作するサーバ装置に限られず、ネットワークNW80を介して通信を行うことで協調動作する分散型サーバシステムや、クラウドサーバでもよい。
【0015】
コンピュータ20は、制御部21、システムメモリ22、記憶部23、通信I/F24、不揮発性メモリ25、メモリ26、入力部27からなる。
【0016】
制御部21は、少なくとも1つのプロセッサーを内蔵し、コンピュータ20全体を制御する。不揮発性メモリ25に記録されたプログラムをシステムメモリ22に展開して実行することで、後述する本実施形態の各処理を実現する。
【0017】
システムメモリ22は、プログラム、および、プログラム等で処理されるデータ等を一時的に記憶するためのものであり、例えばDRAM(Dynamic Random Access Memory)等の揮発性のメモリである。メモリ26は、画像やグラフ、文字を表示部28に表示するための画像データを格納する。メモリ26は、静止画像や所定時間の動画像および様々なデータを格納するのに十分な記憶容量を備えている。
【0018】
記憶部23は、データを保存するための記憶装置であり、例えばフラッシュメモリ、HDD(Hard Disc Drive)である。
【0019】
通信I/F24は、コンピュータ20が外部の装置と通信するため、信号を入出力するためのインタフェースである。
【0020】
不揮発性メモリ25は、制御部21によって電気的に消去・記録・読出し可能な記録媒体としてのメモリであり、例えばEEPROM等が用いられる。不揮発性メモリ25には、制御部21の動作用の定数、プログラム等が記憶される。ここでいうプログラムとは、本実施形態にて後述する各種フローチャート(もしくはその一部)を実行するためのコンピュータプログラムのことである。表示部28は、画像や各種情報を表示するLCD等の表示器からなる表示部である。入力部27は、マウスやキーボード等の入力装置であり、表示部28に表示されたアイテムを選択したり、文字や数字や記号の入力が可能である。
【0021】
コンピュータ20は、特に図示していない機能及び構成(例えば、電力を保持するためのバッテリ、バッテリから各回路への電力の供給を制御する電力供給回路など)も有している。コンピュータ20に含まれる各ブロックは、バス等により電気的に接続される。
【0022】
温度測定部30と量測定部31は、コーヒーが作成される際に、何度のお湯がどのくらいの量(ml)注がれたのかの遷移を測定するための測定部であり、例えば0.5秒ごとや1秒ごとといった所定時間ごとに複数回測定を行う。温度を測定する間隔と量を測定する間隔は同じでも良いし、異なっていても良い。また、温度測定部30と量測定部31は、測定したデータをコンピュータ20に送信するための、通信部を有する。さらに測定部に測定をするように制御し、制御した結果をコンピュータ20へ送信するように通信部を制御する制御部を有する。制御部は、少なくとも1つのプロセッサーを内蔵し、温度測定部30、量測定部31全体を制御する。その他、不揮発性メモリやシステムメモリ(プログラム、および、プログラム等で処理されるデータ等を一時的に記憶する)を有し、不揮発性メモリに記録されたプログラムをシステムメモリに展開して実行することで測定に関する各処理を実現する。なお、通信部は、測定されたデータを逐次コンピュータ20に送信しても良いし、例えば一定の期間記録したデータ(この場合には、データ記録用の記録部も有する)をまとめて送信しても良い。温度測定部30は、コーヒーをドリップする際の温度を測定するための装置であり、物体の温度を外部から測定可能なサーモグラフィカメラである。サーモグラフィカメラは、温度を計測する対象となる物質から出ている赤外線放射エネルギーを検出し、画像として可視化可能な装置である。予めポットPから注がれるお湯の部分(画像中の)を指定しておくことで、お湯の温度を取得することができる。温度測定部30は予め指定した位置のみを測定するガンタイプでも良い。また、お湯を入れるポットP内に温度計を設置し、逐次温度を測定するようにしても良い。
【0023】
量測定部31は、コーヒーをドリップする際のお湯の量を測定するための測定部でありコーヒーサーバーの下に配置され、コーヒーサーバー等とドリップしたコーヒーサーバー内にあるコーヒーの重量を測定する重量計である。コンピュータ20または量測定部31において、注がれたお湯の量を算出する。量測定部31は、お湯を入れるポットP内に配置され、お湯の残水量を逐次算出することにより注がれたお湯の量を測定しても良い。
【0024】
販売システム40は、販売を行うためのレジシステムであり、在庫管理や販売結果の管理も行うことができる。
【0025】
タブレットPC50は、調理場に置かれる調理中のユーザに対して表示をしたり、操作をさせるためのデバイスである。タブレットPC50は、制御部51、システムメモリ52、記憶部53、通信I/F54、不揮発性メモリ55、メモリ56、タッチパネル57からなる。
【0026】
制御部51は、少なくとも1つのプロセッサーを内蔵し、タブレットPC50全体を制御する。不揮発性メモリ55に記録されたプログラムをシステムメモリ52に展開して実行することで、後述する本実施形態の各処理を実現する。
【0027】
システムメモリ52は、プログラム、および、プログラム等で処理されるデータ等を一時的に記憶するためのものであり、例えばDRAM(Dynamic Random Access Memory)等の揮発性のメモリである。メモリ56は、画像データやグラフ、各種文字などをタッチパネル57に表示するための画像データを格納する。メモリ56は、静止画像や所定時間の動画像や様々なデータを格納するのに十分な記憶容量を備えている。
【0028】
記憶部53は、データを保存するための記憶装置であり、例えばフラッシュメモリ、HDD(Hard Disc Drive)である。
【0029】
通信I/F54は、タブレットPC50が外部の装置と通信するため、信号を入出力するためのインタフェースである。
【0030】
不揮発性メモリ55は、制御部51によって電気的に消去・記録・読出し可能な記録媒体としてのメモリであり、例えばEEPROM等が用いられる。不揮発性メモリ55には、制御部51の動作用の定数、プログラム等が記憶される。ここでいうプログラムとは、本実施形態にて後述する各種フローチャート(もしくはその一部)を実行するためのコンピュータプログラムのことである。タッチパネル57は、画像や各種情報を表示するLCD等の表示器からなる表示部であり、タッチ操作を受け付ける。実際には、表示部とタッチ操作を検知可能なタッチ検知部が一体に構成された部材である。タッチパネル57に表示されるアイテム上をタッチすると、タッチした指の下(座標上)にあるアイテムを選択することができる。例えば、静電容量式のタッチ検知部を光の透過率が表示部の表示を妨げないように構成し、表示部の表示面の上層に取り付ける。そして、タッチ検知部における入力座標と、表示部上の表示座標とを対応付ける。これにより、恰もユーザが表示部上に表示された画面を直接的に操作可能であるかのようなGUI(グラフィカルユーザーインターフェース)を構成することができる。
【0031】
タブレットPC50は、特に図示していない機能及び構成(例えば、電力を保持するためのバッテリ、バッテリから各回路への電力の供給を制御する電力供給回路など)も有している。タブレットPC50に含まれる各ブロックは、バス等により電気的に接続される。
【0032】
ユーザ端末10は、制御部15、システムメモリ16、記憶部17、通信I/F12、不揮発性メモリ14、記憶部17、入力部13、表示部11からなる。
【0033】
制御部15は、少なくとも1つのプロセッサーを内蔵し、ユーザ端末10全体を制御する。不揮発性メモリ14に記録されたプログラムをシステムメモリ16に展開して実行することで、後述する本実施形態の各処理を実現する。
【0034】
システムメモリ16は、プログラム、および、プログラム等で処理されるデータ等を一時的に記憶するためのものであり、例えばDRAM(Dynamic Random Access Memory)等の揮発性のメモリである。メモリ(不図示)は、調理に関するデータやグラフを表示部11に表示するための画像データ等を格納する。メモリは、静止画像やおよび様々なデータを格納するのに十分な記憶容量を備えている。
【0035】
記憶部17は、データを保存するための記憶装置であり、例えばフラッシュメモリ、HDD(Hard Disc Drive)である。
【0036】
通信I/F12は、ユーザ端末10が外部の装置と通信するため、信号を入出力するためのインタフェースである。
【0037】
不揮発性メモリ14は、制御部15によって電気的に消去・記録・読出し可能な記録媒体としてのメモリであり、例えばEEPROM等が用いられる。不揮発性メモリ14には、制御部15の動作用の定数、プログラム等が記憶される。ここでいうプログラムとは、本実施形態にて後述する各種フローチャート(もしくはその一部)を実行するためのコンピュータプログラムのことである。表示部11は、画像や各種情報を表示するLCD等の表示器からなる表示部である。入力部13は、マウスやキーボード、表示部11上へのタッチ操作を検知可能なタッチ検知部等の入力装置であり、表示部11に表示されたアイテムを選択したり、文字や数字や記号の入力が可能である。
【0038】
ユーザ端末10は、特に図示していない機能及び構成(例えば、電力を保持するためのバッテリ、バッテリから各回路への電力の供給を制御する電力供給回路など)も有している。ユーザ端末10に含まれる各ブロックは、バス等により電気的に接続される。
【0039】
次に
図2を用いて本実施形態におけるコンピュータ20の機能を説明する。コンピュータ20は、複数のアンテナ(アンテナ111、アンテナ112)と、各アンテナに対応する無線通信部(第1無線通信部113、第2無線通信部114)を含み、外部装置との通信を可能としている。
【0040】
アンテナ111は、コンピュータ20が発する信号を電波として放射する。また、アンテナ111は、空間から電波を受信して受信信号を第1無線通信部113へ与える。
【0041】
アンテナ112は、コンピュータ20が発する信号を電波として放射する。また、アンテナ112は、空間から電波を受信して受信信号を第2無線通信部114へ与える。
【0042】
第1無線通信部113は、コンピュータ20が他の無線機器と通信するため、アンテナ111を介して信号を送受信するための変復調処理等を行う。第2無線通信部114は、コンピュータ20が他の無線機器と通信するため、アンテナ112を介して信号を送受信するための変復調処理等を行う。第1無線通信部113と第2無線通信部114とは、チューナー、RSSI(Received Signal Strength Indicator)算出回路、CRC(Cyclic Redundancy Check)算出回路、高周波回路等を含む通信モジュールである。第1無線通信部113と第2無線通信部114とは、コンピュータ20が送受信する無線信号の変復調や周波数変換を行い、受信信号を制御部21へ与える。
【0043】
入力部27は、前述したようにキーボードやタッチパネル、マウスなどの作業者の入力操作を受け付ける入力部である。キーボードは、文字入力を行う装置であり、入力された文字情報を入力信号として制御部21へ出力する。マウスは、表示部28に表示されている表示物を選択等するためのポインティングデバイスであり、画面上で選択された位置情報と、ボタン押下されていることを示す情報とを入力信号として制御部21へ出力する。タッチパネルは表示部28に表示された表示物へのタッチ操作を行うことにより、対応する位置に表示された表示物を選択する操作などができる。表示部28は、制御部21の制御に応じて、画像、動画、テキスト、グラフ等のデータを表示する。表示部28は、例えばLCD(Liquid Crystal Display)や有機EL(Electro-Luminescence)ディスプレイによって実現される。
【0044】
記憶部23には、ユーザデータベース231、測定データベース232、温度・量データベース233がある。ユーザデータベース231は、レンタルする店舗を使用するユーザに関するデータベースである。測定データベース232は、各ユーザの調理中に測定されたお湯の温度や量の測定データを示す情報、調理時の条件、測定時間などを示す情報である。温度・量データベース233は、調理中に測定されたお湯の温度と量の各測定時間におけるデータを示すデータベースであり、温度と量の経時での変化が記録されている。なお、これらのデータベースについては、
図7を用いて説明する。
【0045】
図7は、ユーザデータベース231、測定データベース232、温度・量データベース233を示す。
図7(a)は、ユーザデータベース231を示しており、ユーザ名、ユーザID、支払い情報、メールアドレス、予約日(予約期間)、予約材料等が対応づけて記録される。ユーザ名は各ユーザの氏名、ユーザIDは各ユーザを示すユニークなID、支払い情報は電子決済情報やクレジットカード情報を示す。店舗をレンタルする際のレンタル費用や材料費の徴収や売り上げの支払いのために使用する。また、メールアドレスは、各ユーザとの予約の確認メールや後述するバリスタからの評価(コメント)を受け取った際の連絡用に使用する。予約日は、対象のユーザの次回の予約日もしくは予約期間を示し、予約材料はコーヒー豆の種類や水の種類を示す。なお、これらは一例であり、そのほかに備品の予約や座席や装飾品の予約ができる場合には、それらもユーザデータベース231に対応づけて記憶する。なお、予約材料は、予約日に間に合うように店舗を管理する管理者で入荷しておく。また、予約可能な材料な店舗のある地域の生産者のものを使用しても良い。
【0046】
図7(b)は、ユーザデータベース231を示しており、ユーザID、データID、測定開始時間、評価、条件、メモが対応づけて記憶されている。ユーザIDは各ユーザを示すユニークなID、データIDは調理開始から終了までに測定された1つ1つのデータを示すユニークなID、測定開始時間は調理開始時間を示す時間情報である。あるユーザが同じ日に複数回データを測定した場合にも、データIDは測定を行う度に複数付与される。また、過去の測定データも記録されている。評価は、後述するバリスタからの評価を示す情報であり、本実施形態においてはA(最良)、B(良)、C(普通)の3段階で評価を受けるものとするが10段階や5段階でも良いし、コメントの入力も受け付けても良い。条件は、豆の種類や水の種類等を示すコーヒーを淹れる際の条件を示す情報であり、メモはユーザ自身がコーヒーの味や改善点について記載した情報を示す。
【0047】
図7(c)は、温度・量データベース233を示しており、データID、測定時間、温度、量がそれぞれ対応づけて記憶されている。データIDは、
図7(b)において示した、調理開始から終了までに測定された1つ1つのデータを示すユニークなIDである。測定時間は、お湯の温度と量を測定した時間が記憶される。測定時間(時刻)は、測定の開始から所定時間経過するごとの時間である。例えば、0.5秒ごとに測定がされる場合には、測定時間は測定開始から0.5秒刻みの時間である。温度や量やそれぞれ測定された温度情報と量情報とが記憶される。量は、これまで注がれたお湯の総量(コーヒーサーバーに入っているコーヒーの量)を示している。このように調理途中における経時変化が記録される。なお、温度・量データベース233には複数のユーザの測定データが記憶されている。
【0048】
次に制御部21の機能について説明をする。
制御部21には、予約制御部211、温度出力部212、量出力部213、検索部214が含まれている。予約制御部211は、各ユーザからの店舗の使用予約を受け付けるための制御を行う。例えば、ユーザからある期間の店舗を使用する(店舗において販売を行う)リクエストがきた場合には、予約可能であるか(空いているか)を確認し、予約可能であれば予約を受け付ける。また、予約制御部211においては、ユーザから使用する調理器具や材料に関する予約も受け付け、調理器具のメンテナンスが必要であれば事前に行ったり、必要な材料を発注しておく。
【0049】
温度出力部212は、温度測定部30において測定された温度をグラフとして出力するための処理を行う。また、サーモグラフィカメラにおいて温度が測定された場合には、ドリッパーに注がれているお湯の部分を検出し、温度を測定した上でグラフとして出力する処理を行う。この時、制御部21において取得される時刻と温度測定部30において測定した温度を示すデータが対応して記録されるように制御を行う。
【0050】
量出力部213は、量測定部31において測定されたお湯の量をグラフとして出力する処理を行う。また、調理開始前に測定されたコーヒーサーバー等の重さと現在の重さの変化から体積(ml)へと変換する処理も行う。調理開始前の重量結果が1キロであり、現在の重量結果が1.2キロである場合には、200グラム、つまり200mlのお湯が注がれたことになる。この時、制御部21において取得される時刻と量測定部31において測定した温度を示すデータが対応して記録されるように制御を行う。
【0051】
検索部214は、ユーザが他のユーザの測定データを検索する処理を行うものである。例えば、苦味の強いコーヒーを淹れたユーザがどのような温度でドリップを行なったのかを知りたい場合に対象のデータを検索する処理を行う。
【0052】
図3は、レンタル可能な店舗における構成物を示す図であり、座席S、食器類C、材料Mが予め備えられており、店舗をレンタルしたユーザがすぐにお店の営業を開始できる施設が整っている。その他、コーヒーフィルターやゴミ袋などの消耗品も店舗には予めあり、使用した分だけユーザが支払いを行う。ユーザは、店舗のレンタル時に使用料を支払うが、不動産を購入し、内装を準備したり、座席や食器類を新たに購入する必要がないため低コストで店舗運営を開始できる。店舗にはユーザが使用可能な販売システム40がある。なお、店舗の使用料として基本料金の他に、販売システム40において算出された売上に比例した料金を上乗せしても良い。また、店舗にはコンピュータ20があり、店舗のレンタルや測定データに関する処理を行う。なお、コンピュータ20は店舗内になくてもよい。
【0053】
調理を行う調理台には、焙煎機70、ドリップ機器60、量測定部31、温度測定部30、タブレットPC50が設置されており、コーヒー作成中(調理中)にデータの測定と情報入力とがすぐに行えるようになっている。
図4に調理台について後述する。なお、店舗は営業許可証Dを有するものである。
【0054】
図4は、調理台の様子を示すものであり、一例としてドリップ機器60を用いてコーヒーを淹れている際の様子を示している。ドリップ機器60(第1の器具)には、ドリッパー、コーヒーサーバー、ポットPが含まれる。ドリッパーには、コーヒーフィルターや挽かれた豆が入っており、お湯を入れることでコーヒーサーバー内にコーヒーが溜まる。ポットPのお湯はユーザ側でどのくらいの温度にするのかを制御するものであり、コーヒー作成中のお湯の温度はユーザが随時調整可能であるものとする。ポットP内のお湯の温度を測定するための温度計をつけても良いし、ユーザが温度計を用いて温度を確認できるようにしても良い。ポットPを用いてお湯をドリッパーに注ぐ際のお湯の温度は温度測定部30によって測定される。また、量測定部31は注がれたお湯の量を測定する。コーヒーを淹れるユーザから見える位置には、タブレットPC50が設置され、タッチパネル57が視認及び操作可能になっている。
【0055】
次に、
図5を用いて本実施形態における店舗レンタル処理を示すフローチャートについて説明をする。この処理は、コンピュータ20の不揮発性メモリ25に記録されたプログラムをシステムメモリ22に展開して制御部21が実行することで実現する。なお、この処理は、コンピュータ20に電源が入ると開始する。なお、S501からS510、S521においては、タブレットPC50においてユーザから操作を受け付けたことに応じて処理を行なったり、タッチパネル57への表示を行うための処理を行う。S511からS520、S523においてはユーザ端末10の表示部11への表示やユーザ端末における操作を受け付けたことに応じて処理を行う。よって、
図5における処理は、コンピュータ20で行うが
図5に関連する処理については、タブレットPC50、ユーザ端末10において行われる。関連する処理については、タブレットPC50の不揮発性メモリ55に記録されたプログラムをシステムメモリ52に展開して制御部51が実行することで実現する。また、関連する処理については、ユーザ端末10の不揮発性メモリ14に記録されたプログラムをシステムメモリ16に展開して制御部15が実行することで実現する。
【0056】
S501では、制御部21は、開店開始指示がされたか否かを判定する。開店開始は、店舗に来たレンタルをする予定のユーザがタブレットPC50において、本人確認を行うことで指示がされたものとする。制御部21は、タブレットPC50において行われた本人確認の情報を受け取り、予約情報と一致しているか確認をする。つまり、現在の時間において予約されているユーザの情報と店舗にあるタブレットPC50において入力されたユーザ情報が一致した場合には、開店開始ができる状態であるので、開店開始指示がされたと判定する。開店開始指示がされた場合には、S502へ進み、そうでない場合は、S511へ進む。
【0057】
S502では、制御部21は、価格設定を受け付けるための処理を行う。価格設定は、ユーザがタブレットPC50のタッチパネル57上で行うことができる。
図8(a)は、価格設定を行う場合のタッチパネル57の表示例を示す。制御部21は、タブレットPC50に対して、価格設定のための表示を行うように指示をし、価格の設定を受け付けるようにする。ユーザから価格の設定がされ、
図8(a)に示す送信を示すアイテムが選択されると、価格に関する情報がコンピュータ20に送信され、制御部21は価格の設定を受け付ける。なお、詳細は割愛するが、価格の設定を受け付けると、制御部21は販売システム40における各商品の価格の設定をしたり、出店者情報を顧客に通知する際に価格情報を含めて通知を行う。
【0058】
S503では、制御部21は、調理開始の指示がされたか否かを判定する。調理開始は、タブレットPC50において、
図8(b)に示す調理開始を示すアイテムが選択されることで指示がされたものとする。制御部21は、タブレットPC50において調理開始のアイテムが選択されたことの情報を受け取ると、調理開始指示がされたと判定する。調理開始指示がされた場合には、S504へ進み、そうでない場合は、S505へ進む。
【0059】
S504では、制御部21は、測定処理を行うように制御をする。測定処理については、
図6を用いて後述する。
図6に示す測定処理は、コンピュータ20、温度測定部30、量測定部31、タブレットPC50が連携して処理を行う。
【0060】
S505では、制御部21は、条件入力を受け付けるか否かを判定する。条件入力とはコーヒーを淹れる際の豆の種類や水の種類等を示す条件をユーザが入力でする処理である。条件入力は、価格設定の後に表示される条件入力を示すアイテム(不図示)をタブレットPC50上で選択することにより行うことができる。タブレットPC50上で条件入力を示すアイテムが選択されたことの通知を制御部21が受けると、S506へ進み、条件入力をするための表示をタブレットPC50においてするように制御する。条件入力を示すアイテムが選択されなかった場合には、S503へ戻る。
【0061】
S506では、制御部21は、条件入力をするための表示をタブレットPC50において行い、条件入力を受け付けるように制御する。
図8(b)には、条件入力をするための画面の一例を示す。タブレットPC50において入力されたドリップに関する各条件は、コンピュータ20に通知され、制御部21が記憶部23の測定データベース232に記憶するように制御する。
【0062】
後述するS504の測定処理においては、測定されたデータを示すグラフが表示される。
図9(a)には、測定されたデータを示すグラフの表示例を示す。測定されたデータを示すグラフが表示された後の処理が後のS507からS510の処理である。S507からS510の処理は、ユーザが表示されたグラフを見ながら評価依頼やメモの入力をするための処理である。
【0063】
S507では、制御部21は、評価依頼がされたか否かを判定する。評価依頼とは、作成したコーヒーの味をバリスタ(もしくは対象となる料理のプロ)に判定してもらう依頼である。評価依頼がされると、バリスタが価格情報や味(味見が可能であれば)、後述する温度や量を示すグラフを参考に評価をする。評価依頼は、
図9(a)に示す評価を示すアイテムをタブレットPC50上で選択することにより行うことができる。タブレットPC50上で評価を示すアイテムが選択されたことの通知を制御部21が受けると、S508へ進み、バリスタへの評価依頼通知をするように制御する。評価依頼を示すアイテムが選択されなかった場合には、S509へ進む。
【0064】
S508では、制御部21は、評価をすることを事前に依頼済みのバリスタに対して、直近の測定データ(温度や量を示すグラフ)と価格情報、条件が入力されていれば条件も含めて送信し、バリスタからの評価を受け付ける。受け付けた評価は、記憶部23の測定データベース232に記憶する。ユーザは、レシピ開発をする際に気軽にプロに評価をもらうことができるので、レシピ開発を効率的に行うことができる。さらに、コーヒーを淹れるのに重要なお湯の温度や量の測定結果を示すグラフも見せることができるので、口頭では説明のしにくい、温度が高すぎるといった指摘や、蒸らしが不足しているなどの具体的な指摘を受けることができる。よって、レシピ開発をするユーザは、自分でレシピ作成をするために大量のパターンを試さなくても、例えば酸味が増してしまう原因が何か、お湯を最初に注ぎすぎているなどを素早く知ることができる。よって、ユーザは効率的にレシピ開発を行うことができる。
【0065】
S509では、制御部21は、メモ入力がされたか否かを判定する。メモ入力とは、ユーザ自身がコーヒーの味や出来栄えについてコメントを残すための処理である。メモ入力は、
図9(a)に示すメモを示すアイテムをタブレットPC50上で選択することにより行うことができる。タブレットPC50上でメモを示すアイテムが選択されたことの通知を制御部21が受けると、S510へ進み、メモ入力をするための表示をするように制御する。メモを示すアイテムが選択されなかった場合には、S521へ進む。
【0066】
S510では、制御部21は、メモ入力のための表示をタブレットPC50のタッチパネル57上に表示し、メモの入力を受け付けるように制御する。受け付けた入力は、記憶部23の測定データベース232に記憶する。なお、コーヒーの場合には苦味、酸味、濃さ、後味を5段階(5が最も強い)で示すものとし、コメントの入力も受け付けるようにする。ただし、メモの形式はこれに限らず自由記入だけにしても良いし、他の項目を設けても良い。予め定まった項目と評価方法を設けることでユーザは後からレシピを定量的に判定できるようになる。
【0067】
S521では、制御部21は、閉店するか否かを判定する。閉店するか否かは、ユーザがタブレットPC50上で閉店する処理を行う(閉店を示すアイテムを選択)または販売システム40の電源が切られたことに応じて判定される。タブレットPC50上で閉店する処理が行われたことの通知を受け付ける、もしくは販売システム40の電源が切られたことの通知を受け付けると、制御部21は開店状態ではないと判定し、S522へ進む。なお、制御部21は、販売システム40から売上に関する情報を受け取り、集計を行う。
【0068】
S522では、制御部21は、コンピュータ20の電源が切られて
図5の処理を終了するか否かを判定する。終了すると判定した場合は、
図5の処理を終了し、そうでない場合は、S501へ進む。
【0069】
次に、ユーザ端末10においてデータ表示を行う処理についてS511以降で説明をする。なお、簡単のため開店中の処理(S501からS510)と、S511以降の処理とを分けて説明をしているが、これらは同時に行うことのできる処理である。つまり、あるユーザAが店舗を使用しており、測定処理などを行っている時であっても、異なるユーザBに対するデータ表示の処理などを行うことができる。
【0070】
S511では、制御部21は、ユーザからログインがされたか否かを判定する。ログインは、各ユーザの有するユーザ端末10において、店舗に関するホームページもしくはアプリを用いて行うことができる。ログインがされたと判定した場合は、S512へ進み、そうでない場合は、S501へ進む。
【0071】
S512では、制御部21は、ログインをしたユーザ端末10の表示部11においてメニュー画面を表示するように制御する。ユーザ端末10において、ログインがされるとユーザ端末10よりコンピュータ20へログインの情報が送信され、ログインしたことがわかる。また、制御部21はログインしたユーザのユーザIDを取得する。
図10(a)には、メニュー画面の一例を示す。
【0072】
S513では、制御部21は、予約をする操作がされたか否かを判定する。予約とは、店舗をレンタルする日にちや期間を決めるための処理である。予約をする操作は、
図10(a)に示す予約を示すアイテムをユーザ端末10上で選択することにより行うことができる。ユーザ端末10上で予約を示すアイテムが選択されたことの通知を制御部21が受けると、S514へ進み、予約をするための表示をするように制御する。予約を示すアイテムが選択されなかった場合には、S515へ進む。
【0073】
S514では、制御部21は、ユーザ端末10において予約の日程を受け付けるための表示を行う。そして、ユーザから日程が入力されたことに応じて予約が可能か否かを判定する。ユーザから入力された日程において店舗の予約が可能であれば、ユーザデータベース231において、S512において取得したユーザIDと対応づけて予約日時等に関する情報を記憶する。なお、予約に関する情報はユーザデータベース231の他にも予約表(記憶部23内)を有しており、予約表においても記憶をする。
【0074】
S515では、制御部21は、データ表示をするための操作がされたか否かを判定する。データ表示とは、ログインしたユーザが店舗においてコーヒーをドリップしている際に測定されたお湯の温度や量に関する測定データをユーザ端末10において表示する処理である。データ表示をするための操作は、
図10(a)に示すデータ表示を示すアイテムをユーザ端末10上で選択することにより行うことができる。ユーザ端末10上でデータ表示を示すアイテムが選択されたことの通知を制御部21が受けると、S516へ進み、データ表示をするように制御する。データ表示を示すアイテムが選択されなかった場合には、S519へ進む。
【0075】
S516では、制御部21は、ユーザ端末10においてデータ表示を行うように制御する。制御部21は、記憶部23において記録されている、ログインされたユーザの測定データベース232及び温度・量データベース233を取得し、データを表示するように制御する。つまり、S512において取得したユーザIDに対応づけて記憶される測定データベース232と温度・量データベース233のデータを取得し、ユーザ端末10において表示をするように制御する。
図10(b)から(d)は、データ表示の一例を示す。
図10(b)には、ログインしたユーザの作成した調理のデータ一覧を表として示した表示例を示す。データ一覧においては、データID、測定開始時間、評価、条件、メモが一覧で表示される。各項目は
図7(b)で説明したものと同様である。ここで、データ一覧に表示されているいずれかのデータをユーザがユーザ端末10において選択したことが通知されると、制御部21は各データの示す詳細情報を表示するように制御する。
図10(c)、(d)は、
図10(b)においてデータID:DD13が選択された場合に表示されるデータの詳細情報の一例を示す。
図10(c)においては、コーヒーが作成されている途中のお湯の温度と量とを示すグラフとともにユーザがメモとして残した情報が表示されている。
図10(c)の画面をさらにスクロールすると表示される
図10(d)においては、グラフとともにバリスタからの評価がコメントともに表示されている。これらの表示は、制御部21が選択されたデータIDに対応する温度・量データベース233のデータを取得し、グラフを作成し、さらに測定データベース232に記録されているメモや評価の情報を取得することにより作成される。なお、グラフの作成方法については、
図6を用いて後述する。
【0076】
S517では、制御部21は、公開範囲の設定をするための操作がされたか否かを判定する。公開範囲の設定とは、表示中のデータIDに対応する測定データや評価、メモなどを公開する(自分自身以外の)ユーザの範囲と、公開する項目の範囲を設定する処理である。公開範囲の設定をするための操作は、
図10(c)、(d)に示す公開範囲設定を示すアイテムをユーザ端末10上で選択することにより行うことができる。ユーザ端末10上で公開範囲設定を示すアイテムが選択されたことの通知を制御部21が受けると、S518へ進み、公開範囲を設定する処理を受け付けるように制御する。公開範囲設定を示すアイテムが選択されなかった場合には、S519へ進む。
【0077】
S518では、制御部21は、ユーザ端末10において公開範囲設定を受け付けるための表示を行い、さらにユーザから公開範囲の設定がされると公開範囲を記憶部23の測定データベース232に記録するように制御する。
【0078】
S519では、制御部21は、データ検索をするための操作がされたか否かを判定する。データ検索とは、その他のユーザの測定データを検索する処理であり、例えば、苦味を強く出しているコーヒーを作成したユーザはどのような豆や水(材料)を使い、どのようなお湯の温度・量でコーヒーを淹れたのかが分かる。これにより、ユーザは自分の目指すレシピに近づけるためのヒントを容易に得て、自分自身のレシピ開発へ反映することができる。よって、レシピ開発を効率的に行うことができる。なお、ユーザはレシピ開発をする際に、他のユーザの測定データに対してコメントを残したり、ユーザ同士がコミュニケーションを取れるようにしても良い。データ検索をするための処理は、
図10(a)に示す検索を示すアイテムをユーザ端末10上で選択することにより行うことができる。ユーザ端末10上で検索を示すアイテムが選択されたことの通知を制御部21が受けると、S520へ進み、公開範囲を設定する処理を受け付けるように制御する。公開範囲設定を示すアイテムが選択されなかった場合には、S523へ進む。
【0079】
S520では、制御部21は、ユーザ端末10において検索をする操作を受け付けるための表示をし、検索結果を表示するように制御する。
図11(a)には検索をするための画面の一例を示す。ユーザは例えば、メモに残っている苦味、酸味、濃さ等のデータが5段階中のどの段階かを検索条件として設定し、目指したい味の測定データを探すことができる。検索を示すアイテムを選択すると検索結果が表示される。検索結果は、
図11(b)に示すように、検索条件に一致する複数のデータが表示される。このように、他のユーザの測定データを見ることで、ユーザは他のユーザがどのような工夫をしているのか、どのようにコーヒーを淹れているのかを知ることができ、効率的なレシピ作成をすることができる。制御部21は、測定データベース232に記憶されているデータのうち、公開可能な設定が公開範囲設定においてされており、さらに検索条件が一致しているデータを抽出する。
【0080】
なお、S513、S515(及びS517)、S519の各処理は、S512において表示するメニュー画面を表示すると行うことができる。例えば、S513がYesとなり、S514の処理をした後に、メニュー画面に戻るとS515のデータ表示のためのアイテムを選択できるようになる。
【0081】
S523では、制御部21は、ログインが終了したか否かを判定する。ログインの終了は、ログアウトのアイテム(不図示)をユーザ端末10において選択することで行うことができる。ログインが終了したと判定した場合は、S522へ進み、そうでない場合は、S512へ進む。
【0082】
次に、
図6を用いて、
図5のS504における測定処理について説明をする。
【0083】
S601では、タブレットPC50の制御部51が、調理開始指示がされたか否かを判定する。S503で説明したように、タブレットPC50において、
図8(b)に示す調理開始を示すアイテムが選択されることで調理開始指示がされたものとする。
【0084】
S602では、コンピュータ20の制御部21が、タブレットPC50から調理開始指示がされたことの通知を受け取ると、測定の指示を温度測定部30または(もしくは及び)量測定部31に対して行う。また、記憶部23の測定データベース232において新たにデータIDを作成し、測定開始時間を記憶する。
【0085】
S603では、温度測定部30または(もしくは及び)量測定部31は、コーヒーの作成途中にドリッパーに注がれるお湯の温度と、ドリッパー(コーヒーサーバー)に注がれるお湯の量の測定を行う(データの取得)。すなわち、コーヒーを作成する工程のうち、ドリップする工程(ドリッパーとポットP等を使う工程)において、データの取得をする。測定の方法は、
図4で説明したように、サーモグラフィカメラとコーヒーサーバーの下にひかれている重量計を使用しても良いし、ポットP内に温度計と残水量の測定器とを設けておいても良い。お湯の温度と量はいずれか一方を測定ししても良いし、いずれも測定しても良い。
【0086】
S604では、温度測定部30または(もしくは及び)量測定部31の通信部が測定したデータをコンピュータ20に送信するように制御部が制御する。
【0087】
S605では、コンピュータ20の制御部21は、受信した(取得した)温度と量のデータを時刻(測定時間)と紐付けて記憶部23に記憶する。つまり、
図7(c)に示す温度・量データベース233に、直前のS602において作成されたデータIDと測定時間、温度・量のデータを対応づけて記憶させる。S603からS605の処理は、次に説明をするS606において調理終了指示がされるまで継続して行われる。
【0088】
S606では、タブレットPC50の制御部51が、調理終了指示がされたか否かを判定する。タブレットPC50において、
図8(c)に示す調理終了を示すアイテムが選択されることで調理終了指示がされたものとする。
【0089】
S607では、コンピュータ20の制御部21は、タブレットPC50から調理終了指示がされたことの通知を受け取ると、測定の終了指示を温度測定部30または(もしくは及び)量測定部31に対して行う。このように、コーヒーをドリップする(お湯を加える)工程における期間において複数回、所定時間ごとにお湯の温度と量とを測定する。
【0090】
S608では、温度測定部30または(もしくは及び)量測定部31は、測定を終了する。
【0091】
S609では、コンピュータ20の制御部21はグラフの出力を行う。グラフの出力は、測定開始時間を横軸の原点として、測定開始からの経過時間に応じた時間(秒数)を横軸の値とする。各測定時間における温度と量は測定された値をプロットすることでグラフを作成する。つまり、横軸を測定開始からの経過時間(s)、縦軸を各測定時間において測定されたお湯の温度(℃)、量(ml)として線グラフが作成される。前述したようにお湯の量は総量がプロットされていくが、追加されたお湯の量をプロットしても良い。測定されたお湯の温度を見ると、途中でお湯の温度が急激に上がったのか、理想的な温度から外れたお湯を注いでいた時間がどのくらいの期間あったのかなどを可視化することができる。また、コーヒーの場合には、最初に豆を蒸らすことが重要であるとされているが、お湯の量が可視化されることで蒸らす時間が不足していたのか、蒸らすためのお湯の量が不足していたのかなどが分かる。よって、ユーザは定量的にコーヒーを淹れる際のデータを把握することができることにより、レシピ作成を効率的に行うことができる。制御部21は、タブレットPC50に作成したグラフを送信し、表示させるように制御する。
【0092】
S610では、タブレットPC50の制御部51は、コンピュータ20から送信されたグラフ(S609において作成された)を、タッチパネル57において表示する。
図9(a)に示すように、横軸(t)においては例えば15s(15秒)単位で目盛りが示される。グラフの左縦軸(℃)には温度を示す目盛りが示されており、例えば、40℃から15℃おきに目盛りが示される。右縦軸(ml)には量を示す目盛りが示されており、例えば100mlごとに目盛りが示される。
図9(a)に示すように、温度を示す線と量を示す線とは、異なる表示形態で表示される。なお、お湯の温度と量とは、いずれか一方を表示してもよい。
【0093】
S611では、コンピュータ20の制御部21は、記憶部23においてデータの記憶を行うように制御する。つまり、これまで記録した測定データとともに、ユーザから受け付けたメモやバリスタからの評価、条件などを関連づけて記憶させる。なお、グラフ自体を記憶しても良い。
【0094】
以上、説明した実施形態によれば、ユーザはレシピの開発を効率的に行うことができる。まず、販売システム、調理器具などの店舗経営に必要なものが揃った店舗をレンタルし、実際に店舗で作成するのと同じ条件でレシピ開発を行うことができ、さらに販売も行うことができる。これにより、例えば、人気のレシピがどれか分かるようになり、人気の出るレシピ開発がしやすくなるだけでなく、データが残っているため、同じレシピを再現しやすくなる。さらに、上述の実施形態によれば、店舗の環境において、温度や量といった定量的データの提供を行うので、食品や食材を生み出すクリエーターにとって新たな食品や食材を生み出すことが容易になる。また、店舗経営を行うかどうか迷っているユーザにとっては、実際に店舗をレンタルし、レシピ開発や販売をすることで、店舗経営の実態を把握できたり、プロからの指導を得ることができ有効である。
【0095】
ユーザがコーヒーを作成(調理)した際のお湯の温度と量を測定し、データとしてグラフ化することで、ユーザは定量的にレシピの研究をすることができる。また、プロであるバリスタからの評価を得ることで、具体的にどのように改善をすべきかのフィードバックを得ることができる。ユーザは定まった期間、店舗をレンタルするが、測定されたデータは記憶され、ユーザが自宅に帰った後でもユーザ端末10から確認可能であるので、店舗にいない時であってもレシピ開発を行うことができる。
【0096】
なお、上述の実施形態においては、コーヒーを淹れる工程におけるお湯の温度と量を測定することを説明したが、これに限らず豆を焙煎する工程における豆の温度を測定するようにしても良い。どの工程の、どの材料の温度/どの材料の量を測定するかは、予め店舗を有している管理者によって決められている。例えば、Aという飲食物を販売可能な店舗においてはAを作成する途中の2つの工程について、材料Bの温度と量とを測定可能としても良い。ただし、ユーザは調理開始(S503)を指示する際に、どの工程の調理を開始するのかを予め指定する必要がある。また、温度を測定する材料と量を測定する材料は異なっていても良い。
【0097】
上述の実施形態においては、特定の材料の温度や量を測定することを説明したが、これに限らず、旨味成分やグルテンの量を測定し、記憶しグラフとして表示可能にしても良い。
【0098】
また、本実施形態においては、店舗が1つであるものとして説明をしたが、複数の店舗があり、いずれかの店舗をユーザが選択してレンタル可能とし、各店舗において測定されたデータをユーザが検索できるようにしても良い。
【0099】
なお、上述の実施形態においては、コーヒーを販売する店舗におけるシステムを例にして説明をしたが、例えば、蕎麦やパスタ、パン、定食、お菓子を調理(作成)し、販売するような店舗においても適用可能である。いずれの飲食物を調理するときにも熱を加えたり、水分を加えることはあるので、上述の実施形態と同様に温度や水分量を測定する。店舗においては、営業許可が必要であるため、ある店舗において調理可能な飲食物の種類は決まっているが、複数の飲食物に対して調理時のデータを測定可能としても良い。例えば、蕎麦を調理する場合には、調理開始前にタブレットPC50において調理する飲食物として蕎麦を選択し、蕎麦を練る際に重要とされる水の量を測定するようにする。例えば、パスタを調理する場合には、調理開始前にタブレットPC50において調理する飲食物としてパスタを選択し、パスタを茹でる際に重要とされる鍋の中のお湯の温度と水の量を測定するようにする。チョコレート菓子を調理する場合には、調理開始前にタブレットPC50において調理する飲食物としてチョコレート菓子を選択し、チョコレートを混ぜる際に重要とされる温度を測定する。いずれもどのタイミングで、どの温度、どのくらいの水分量になっているのかを測定し、記録することによりレシピ開発の効率化と、良いレシピの再現が可能になる。
【0100】
なお、制御部21、15、51等が行うものとして説明した上述の各種の制御は1つのハードウェアが行ってもよいし、複数のハードウェアが処理を分担することで、装置全体の制御を行ってもよい。また、コンピュータ20における記憶部23はクラウド上でデータを有していても良い。
【0101】
また、本発明をその好適な実施形態に基づいて詳述してきたが、本発明はこれら特定の実施形態に限られるものではなく、この発明の要旨を逸脱しない範囲の様々な形態も本発明に含まれる。さらに、上述した各実施形態は本発明の一実施形態を示すものにすぎず、各実施形態を適宜組み合わせることも可能である。
【0102】
以上、開示に係る実施形態について説明したが、これらはその他の様々な形態で実施することが可能であり、種々の省略、置換および変更を行なって実施することが出来る。これらの実施形態および変形例ならびに省略、置換および変更を行なったものは、特許請求の範囲の技術的範囲とその均等の範囲に含まれる。
【0103】
<付記1>
所定の飲食物を作るための第1の器具と前記所定の飲食物を販売するための販売システムとが備わる店舗におけるシステムであって、前記所定の飲食物が作られる工程のうち、前記第1の器具を用いる所定の工程において、予め定まった材料の温度または量の少なくともいずれかを複数回に分けて測定したデータを取得する取得手段と、前記取得手段の取得したデータを記憶し、表示部に表示するように制御する制御手段とを有することを特徴とするシステム。
【0104】
<付記2>
前記予め定まった材料の温度を、サーモグラフィカメラを使用して測定する温度測定手段をさらに有することを特徴とする付記1に記載のシステム。
【0105】
<付記3>
前記予め定まった材料の量を、重量計を使用して測定する量測定手段をさらに有することを特徴とする付記1または2に記載のシステム。
【0106】
<付記4>
前記予め定まった材料の温度を、サーモグラフィカメラを使用して測定する温度測定手段と、前記量測定手段は、前記所定の工程において所定の時間ごとに測定を行うことを特徴とする付記3に記載のシステム。
【0107】
<付記5>
前記取得手段は、前記予め定まった材料の温度と量とを測定したデータを取得し、前記制御手段は、前記付記4に記載のシステム。
【0108】
<付記6>
ユーザの所有するユーザ端末と通信可能な通信手段をさらに有し、前記制御手段は、前記ユーザが前記所定の飲食物を前記店舗において作った際に前記取得手段の取得したデータに基づくグラフを前記ユーザ端末に表示させるように制御することを特徴とする付記1乃至5のいずれか1項に記載のシステム。
【0109】
<付記7>
前記ユーザ端末において、前記ユーザが前記所定の飲食物を前記店舗において作った際に前記取得手段の取得したデータに関するメモを受け付ける受付手段をさらに有することを特徴とする付記6に記載のシステム。
【0110】
<付記8>
前記ユーザ端末において、前記ユーザとは異なるその他のユーザが前記所定の飲食物を前記店舗において作った際に前記取得手段の取得したデータが検索可能であることを特徴とする付記6または7に記載のシステム。
【0111】
<付記9>
前記ユーザ端末において、前記ユーザが前記所定の飲食物を前記店舗において作った際に前記取得手段の取得したデータを公開する範囲を設定可能であることを特徴とする付記6乃至8のいずれかに記載のシステム。
【0112】
<付記10>
前記所定の飲食物を前記店舗において作った際に前記取得手段の取得したデータを含む、前記ユーザの作った飲食物に関する評価の依頼を前記ユーザから受付可能な評価受付手段をさらに有することを特徴とする付記6乃至9のいずれかに記載のシステム。
【0113】
<付記11>
【0114】
前記店舗は、レンタル可能であることを特徴とする付記1乃至10のいずれかに記載のシステム。
【0115】
<付記12>
前記所定の飲食物はコーヒーであり、前記取得手段は、コーヒーをドリップする際のお湯の温度とお湯の量とが所定時間ごとに測定されたデータを取得することを特徴とする付記1乃至11のいずれかに記載のシステム。
【0116】
<付記13>
所定の飲食物を作るための第1の器具と前記所定の飲食物を販売するための販売システムとが備わる店舗であって、前記所定の飲食物が作られる工程のうち、前記第1の器具を用いる所定の工程において、予め定まった材料の温度または量の少なくともいずれかを複数回に分けて測定したデータを取得する取得手段と、前記取得手段の取得したデータを記憶し、表示部に表示するように制御する制御手段とを有することを特徴とする店舗。
【0117】
<付記14>
所定の飲食物を作るための第1の器具と前記所定の飲食物を販売するための販売システムとが備わる店舗におけるシステムを制御する方法であって、前記所定の飲食物が作られる工程のうち、前記第1の器具を用いる所定の工程において、予め定まった材料の温度または量の少なくともいずれかを複数回に分けて測定したデータを取得する取得ステップと、前記取得ステップにおいて取得したデータを記憶し、表示部に表示するように制御する制御ステップとを有することを特徴とするシステムの制御方法。
【符号の説明】
【0118】
20 コンピュータ、30 温度測定部、31 量測定部、40 販売システム、10 ユーザ端末
【要約】 (修正有)
【課題】調理に関するデータを取得可能で効率的にレシピ開発を行うシステム、店舗及び制御方法を提供する。
【解決手段】所定の飲食物を作るための第1の器具(ドリップ機器など)と、所定の飲食物を販売するための販売システムと、を備える店舗において、システム100は、所定の飲食物が作られる工程のうち、第1の器具を用いる所定の工程において、予め定まった材料の温度又は量の少なくともいずれかを複数回に分けて測定したデータを取得し、取得したデータを記憶し、表示部28に表示するように制御する制御部21を備える。
【選択図】
図1