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  • 特許-空気調和機の室外ユニット 図1
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-12-01
(45)【発行日】2022-12-09
(54)【発明の名称】空気調和機の室外ユニット
(51)【国際特許分類】
   F24F 1/30 20110101AFI20221202BHJP
   F24F 1/24 20110101ALI20221202BHJP
【FI】
F24F1/30
F24F1/24
【請求項の数】 2
(21)【出願番号】P 2021513049
(86)(22)【出願日】2019-04-08
(86)【国際出願番号】 JP2019015349
(87)【国際公開番号】W WO2020208690
(87)【国際公開日】2020-10-15
【審査請求日】2021-04-02
(73)【特許権者】
【識別番号】000006013
【氏名又は名称】三菱電機株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100118762
【弁理士】
【氏名又は名称】高村 順
(72)【発明者】
【氏名】嶋▲崎▼ 侑輔
【審査官】石田 佳久
(56)【参考文献】
【文献】特開2015-040673(JP,A)
【文献】国際公開第2019/043771(WO,A1)
【文献】特開2017-172930(JP,A)
【文献】実開昭61-044172(JP,U)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
F24F 1/30
F24F 1/24
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
内部が圧縮機室とファン室とに仕切られた外箱と、
前記圧縮機室に配置され、電気部品を収容する電気品箱と、
前記電気品箱と前記ファン室とを連通して、前記ファン室に向けて開口するダクト排気口が形成された排気ダクトと、
前記ファン室に配置され、前記ファン室の空気を前記外箱の外部へ排出するファンと、
前記ファンに取り込むための外気が通過する熱交換器と、を備え、
前記熱交換器は、
冷媒が流れ、前記冷媒と前記外気との間で熱交換を行うパス配管部と、
前記パス配管部を流れる前記冷媒よりも多くの前記冷媒が流れサブクールライン配管部と、を有し、
前記サブクールライン配管部の一部または全部は、前記ダクト排気口と同じ高さ位置に設けられ
前記ファンは、上下方向に間隔を空けて2つ設けられ、
前記電気品箱には、前記電気品箱の空気を前記ファン室に排気するための電気品箱排気口が形成され、
前記電気品箱排気口は、前記ダクト排気口よりも上方に設けられ、
上側に配置された前記ファンは、上下方向で前記電気品箱排気口および前記パス配管部と対応する位置に配置されている空気調和機の室外ユニット。
【請求項2】
前記サブクールライン配管部は、前記パス配管部の下方に配置され
側に配置された前記ファンは、上下方向で前記ダクト排気口および前記サブクールライン配管部と対応する位置に配置されている請求項1に記載の空気調和機の室外ユニット。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電気品箱を備える空気調和機の室外ユニットに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、外箱と、外箱の内部に配置されて電気部品を収容する電気品箱と、外箱の内部に配置されたファンおよび熱交換器とを備えた空気調和機の室外ユニットが知られている。電気品箱の内部温度は、電気部品の発熱によって上昇する。そこで、電気品箱の内部に外気を流入させて、空気で電気部品を冷却することが一般的に行われている。
【0003】
電気部品を冷却した空気は、電気品箱からファン室に排気され、ファンで発生させた空気流によって空気調和機の室外ユニットの外部へ排出されている。なお、ファンに取り込む空気は、空気調和機の室外ユニットの外部から内部へ熱交換器の周囲を通過して導かれている。
【0004】
特許文献1には、電気品箱に設けた排気孔に連通する排気ダクトを備え、排気ダクトを通じて電気品箱からファン室に空気を排気する空気調和機の室外ユニットが記載されている。排気ダクトのうち下方部位には、ファン室に空気を排気するための排気口が形成されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【文献】特開平5-79661号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
空気調和機の暖房運転時には、熱交換器内を流れる冷媒が熱交換器の周囲を通過する空気から熱を受けて蒸発する。このとき、冷媒に吸熱された空気中の水蒸気が水滴へと変化して熱交換器の外部に付着する。この付着した水滴が熱交換器の外部で凍結する場合がある。熱交換器の外部が氷結すると、ファンに取り込む空気が熱交換器の周囲を通過しにくくなるため、ファンによる空気流が発生し難くなる。
【0007】
しかしながら、特許文献1に記載された空気調和機の室外ユニットでは、熱交換器の氷結を抑制する対策が講じられていない。そのため、熱交換器の外部が氷結すると、ファンによる電気品箱の内部の排気を行うことが困難になり、空気による電気部品の冷却が不十分になる。その結果、電気品箱の内部温度が上昇して、電気部品の短寿命化を招くとともに、電気部品を保護する制御システムが働いて電気部品の性能を十分に発揮できないという問題が生じる。
【0008】
本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、熱交換器の氷結を抑制して電気品箱の内部の排気を行うことができる空気調和機の室外ユニットを得ることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明にかかる空気調和機の室外ユニットは、内部が圧縮機室とファン室とに仕切られた外箱と、圧縮機室に配置され、電気部品を収容する電気品箱とを備える。空気調和機の室外ユニットは、電気品箱とファン室とを連通して、ファン室に向けて開口するダクト排気口が形成された排気ダクトと、ファン室に配置され、ファン室の空気を外箱の外部へ排出するファンと、ファンに取り込むための外気が通過する熱交換器と、を備える。熱交換器は、冷媒が流れ、冷媒と外気との間で熱交換を行うパス配管部と、パス配管部を流れる冷媒よりも多くの冷媒が流れサブクールライン配管部と、を有する。サブクールライン配管部の一部または全部は、ダクト排気口と同じ高さ位置に設けられている。ファンは、上下方向に間隔を空けて2つ設けられている。電気品箱には、電気品箱の空気をファン室に排気するための電気品箱排気口が形成されている。電気品箱排気口は、ダクト排気口よりも上方に設けられている。上側に配置されたファンは、上下方向で電気品箱排気口およびパス配管部と対応する位置に配置されている。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、熱交換器の氷結を抑制して電気品箱の内部の排気を行うことができるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【0011】
図1】本発明の実施の形態1にかかる空気調和機の室外ユニットを示す概略正面断面図
図2図1に示されたII-II線に沿った断面図
図3】排気ダクトを示す斜視図
図4】熱交換器を示す説明図
図5】本発明の実施の形態1にかかる冷凍サイクルを示す機器系統図
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下に、本発明の実施の形態にかかる空気調和機の室外ユニットを図面に基づいて詳細に説明する。なお、この実施の形態によりこの発明が限定されるものではない。
【0013】
実施の形態1.
図1は、本発明の実施の形態1にかかる空気調和機の室外ユニット100を示す概略正面断面図である。図2は、図1に示されたII-II線に沿った断面図である。空気調和機の室外ユニット100は、外箱1と、電気品箱2と、排気ダクト3と、ファン4と、熱交換器5と、を備える。以下、空気調和機の室外ユニット100を単に室外ユニット100と称する場合もある。方向を説明する場合は、室外ユニット100から外部へ空気が排出される方向を前方、前方の反対側を後方とし、室外ユニット100の前方に対峙したユーザーから見た上下方向、左右方向を基準とする。図1および図2に示す矢印は、電気部品9を冷却する空気の流れを示している。
【0014】
外箱1は、室外ユニット100の外殻を構成する部材である。外箱1は、中空の直方体状に形成されており、外箱底壁11と外箱上壁12と4つの外箱側壁13とを有する。外箱1の内部は、上下方向に沿って延びる仕切板6で、圧縮機室7とファン室8とに仕切られている。圧縮機室7とファン室8は、左右方向に並んで形成されている。圧縮機室7には、図示しない圧縮機、電気品箱2が配置されている。ファン室8には、ファン4、排気ダクト3、熱交換器5が配置されている。外箱1には、図1に示す外箱流入口14と、図2に示す外箱排出口15とが形成されている。外箱流入口14は、外気を圧縮機室7に取り入れるための貫通孔である。外箱流入口14は、右側の外箱側壁13のうち外箱底壁11に近い部位に設けられている。外箱排出口15は、ファン室8の空気を室外ユニット100の外部へ排出するための貫通孔である。外箱排出口15は、前側の外箱側壁13に設けられている。図1に示す仕切板6には、第1連通孔61と、第1連通孔61よりも下方に配置された第2連通孔62とが形成されている。第1連通孔61および第2連通孔62は、仕切板6のうち外箱上壁12に近い部位に設けられている。
【0015】
電気品箱2は、室外ユニット100を運転させるために必要な制御基板などの電気部品9を収容する箱状部材である。電気品箱2は、圧縮機室7の内部に配置されており、外箱流入口14よりも上方に設けられている。電気品箱2のうち右側の電気品箱側壁21には、電気品箱吸気口23が形成されている。電気品箱吸気口23は、圧縮機室7の空気を電気品箱2に流入させるための貫通孔である。電気品箱吸気口23は、第1連通孔61および第2連通孔62よりも下方に設けられている。電気品箱2のうち左側の電気品箱側壁22には、第1連通孔61に連通する電気品箱排気口24が形成されている。電気品箱排気口24は、電気品箱2の空気をファン室8に排気するための貫通孔である。電気品箱排気口24は、電気品箱吸気口23よりも上方に設けられている。電気品箱2の左側の電気品箱側壁22には、排気ダクト3の内部と連通させるための電気品箱連通口25が形成されている。電気品箱連通口25は、電気品箱吸気口23よりも上方に設けられるとともに、電気品箱排気口24よりも下方に設けられている。
【0016】
排気ダクト3は、電気品箱2の空気をファン室8に排気するための部材である。排気ダクト3は、ファン室8の内部に配置されている。排気ダクト3は、仕切板6に沿って設置されている。排気ダクト3は、電気品箱2と同じ高さ位置から下方に向かって延びて、外箱底壁11の近くまで達している。図3は、排気ダクト3を示す斜視図である。排気ダクト3は、中空の直方体状に形成されており、ダクト底壁31とダクト上壁32と4つのダクト側壁33とを有する。
【0017】
排気ダクト3には、ダクト吸気口34と、ダクト排気口35とが形成されている。図1に示すように、ダクト吸気口34は、電気品箱2の空気を排気ダクト3に流入させるための貫通孔である。ダクト吸気口34は、排気ダクト3のうち仕切板6に接するダクト側壁33に設けられている。ダクト吸気口34は、ダクト側壁33のうちダクト上壁32に近い部位に設けられている。ダクト吸気口34は、第2連通孔62および電気品箱連通口25に連通している。ダクト排気口35は、ファン室8に向けて開口して排気ダクト3の空気をファン室8に排気するための貫通孔である。ダクト排気口35は、排気ダクト3のうち仕切板6と反対側に位置するダクト側壁33に設けられている。ダクト排気口35は、ダクト側壁33のうちダクト底壁31に近い部位に設けられている。ダクト吸気口34、第2連通孔62および電気品箱連通口25は、ダクト排気口35よりも上方に設けられている。電気品箱排気口24および第1連通孔61は、ダクト排気口35よりも上方に設けられている。
【0018】
ファン4は、ファン室8の空気を室外ユニット100の外部へ排出する部材である。ファン4は、ファン室8の内部に配置されている。ファン4は、図示しないモータの運転に伴って回転し、空気流を発生させる。ファン4の数は、特に制限されないが、本実施の形態では上下方向に間隔を空けて2個設けられている。以下、2つのファン4を区別する場合には、上方に配置された一方のファン4を第1ファン4Aと称し、下方に配置された他方のファン4を第2ファン4Bと称する。
【0019】
第1ファン4Aは、上下方向で電気品箱排気口24および第1連通孔61と概ね対応する位置、すなわち電気品箱排気口24および第1連通孔61の近くに配置されている。電気品箱排気口24および第1連通孔61から排気された空気は、第1ファン4Aで発生させた空気流によって、室外ユニット100の外部へ排出される。第1ファン4Aは、上下方向で後述するパス配管部53と対応する位置に配置されている。なお、第1ファン4Aと電気品箱排気口24および第1連通孔61との上下方向に沿った位置が一致してもよい。
【0020】
第2ファン4Bは、上下方向で排気ダクト3のダクト排気口35と概ね対応する位置、すなわちダクト排気口35の近くに配置されている。排気ダクト3のダクト排気口35から排気された空気は、第2ファン4Bで発生させた空気流によって、室外ユニット100の外部へ排出される。第2ファン4Bは、上下方向で後述するサブクールライン配管部51と概ね対応する位置、すなわちサブクールライン配管部51の近くに配置されている。ファン4に取り込む空気は、室外ユニット100の外部から内部に熱交換器5の周囲を通過して導かれている。なお、第2ファン4Bとダクト排気口35およびサブクールライン配管部51との上下方向に沿った位置が一致してもよい。
【0021】
熱交換器5は、空気調和機の運転時に冷媒とファン4に取り込む空気との間で熱交換を行う部材である。熱交換器5は、ファン室8の内部においてファン4および排気ダクト3よりも後方に配置されている。図4は、熱交換器5を示す説明図である。図4に示す矢印は、冷媒の流れ方向を示している。以下、冷媒の流れ方向を単に流れ方向と称する場合がある。熱交換器5は、サブクールライン配管部51と、液側ヘッダ52と、複数のパス配管部53と、ガス側ヘッダ54と、を有する。
【0022】
液側ヘッダ52は、液冷媒が流れる部分である。液側ヘッダ52は、上下方向に沿って延びている。液冷媒は、液側ヘッダ52の内部を下から上に向かって流れる。
【0023】
パス配管部53は、液側ヘッダ52とガス側ヘッダ54とを連通する部分である。複数のパス配管部53は、上下方向に互いに間隔を空けて配置されている。各パス配管部53には、液側ヘッダ52を流れる液冷媒が流入する。パス配管部53に流入した液冷媒は、パス配管部53を流れる際に、パス配管部53の周囲を通過する空気から熱を受けて蒸発する。パス配管部53の液冷媒が空気中の水蒸気の熱を吸熱するため、パス配管部53の外部に氷結が発生しやすい。
【0024】
ガス側ヘッダ54は、パス配管部53で蒸発したガス冷媒が流れる部分である。ガス側ヘッダ54は、上下方向に沿って延びている。ガス側ヘッダ54と液側ヘッダ52とは、互いに平行である。ガス冷媒は、ガス側ヘッダ54の内部を下から上に向かって流れる。
【0025】
サブクールライン配管部51は、複数のパス配管部53のそれぞれに流れる冷媒がまとめて流れる部分である。サブクールライン配管部51は、パス配管部53の下方に配置されている。サブクールライン配管部51は、液側ヘッダ52の下端部となる流れ方向上流側の端部に連通している。サブクールライン配管部51を流れる冷媒の流量は、一のパス配管部53を流れる冷媒の流量よりも多い。このため、サブクールライン配管部51の内部圧力は一のパス配管部53の内部圧力よりも高く、サブクールライン配管部51を流れる液冷媒はサブクールライン配管部51の周囲を通過する空気から熱を受けても蒸発し難い。これにより、サブクールライン配管部51の液冷媒が空気中の水蒸気の熱を吸熱しにくいため、サブクールライン配管部51の外部に氷結が発生しにくい。図2に示すように、サブクールライン配管部51の一部は、ダクト排気口35と同じ高さ位置に設けられている。サブクールライン配管部51の上下方向に沿った寸法を大きくしたり、ダクト排気口35の上下方向に沿った寸法を小さくしたりすることで、サブクールライン配管部51の全部がダクト排気口35と同じ高さ位置に設けられてもよい。
【0026】
次に、図5を参照しながら、冷凍サイクルについて説明する。図5は、本発明の実施の形態1にかかる冷凍サイクルを示す機器系統図である。
【0027】
空気調和機の運転に使用する冷媒は、室外ユニット100の圧縮機10aで圧縮されて高温高圧のガス冷媒となる。高温高圧のガス冷媒は、室内機の熱交換器10bに送られる。高温高圧のガス冷媒は、室内機の熱交換器10bで放熱されて凝縮し、高圧常温の液冷媒となる。高圧常温の液冷媒は、膨張弁10cに送られる。高圧常温の液冷媒は、膨張弁10cで膨張して低圧低温の液冷媒となる。低圧低温の液冷媒は、室外ユニット100の熱交換器5に送られる。低圧低温の液冷媒は、室外ユニット100の熱交換器5で蒸発して低圧低温のガス冷媒となる。低圧低温のガス冷媒は、室外ユニット100の圧縮機10aに送られて再び圧縮される。以後、空気調和機が停止するまで同じ動作が繰り返し行われる。
【0028】
ここで、図4を参照して、熱交換器5での冷媒の蒸発についてさらに詳しく説明する。低圧低温の液冷媒は、サブクールライン配管部51、液側ヘッダ52の順に流れる。低圧低温の液冷媒は、液側ヘッダ52から各パス配管部53に流入する。低圧低温の液冷媒は、各パス配管部53を流れる際に、パス配管部53の周囲を通過する空気から熱を受けて蒸発する。このとき、空気中の水蒸気がパス配管部53の液冷媒に吸熱されて、空気中の水蒸気が水滴へと変化してパス配管部53の外部に付着する。付着した水滴がパス配管部53の液冷媒にさらに吸熱されると霜へと変化してパス配管部53の外部が氷結する。なお、低圧低温のガス冷媒は、各パス配管部53からガス側ヘッダ54に流入して、図5に示す圧縮機10aに送られる。
【0029】
次に、図1および図2を参照して、空気調和機の室外ユニット100の作用効果について説明する。
【0030】
図1に示すように、ファン4が駆動すると、ファン室8、電気品箱2および圧縮機室7が負圧になるため、室外ユニット100の外部の空気は、外箱流入口14から圧縮機室7に取り込まれる。圧縮機室7に流入した空気は、下から上に向かって流れ、電気品箱吸気口23から電気品箱2に流入する。
【0031】
電気品箱2に流入した空気は、電気部品9を冷却しながら下から上に向かって流れる。電気品箱2に流入した空気の一部は、電気品箱排気口24および第1連通孔61からファン室8に排気される。電気品箱2に流入した空気の一部は、電気品箱連通口25、第2連通孔62およびダクト吸気口34から排気ダクト3に流入する。排気ダクト3に流入した空気は、上から下に向かって流れ、ダクト排気口35からファン室8に排気される。
【0032】
図2に示すように、電気品箱排気口24および第1連通孔61から排気された空気は、第1ファン4Aで発生させた空気流によって、外箱排出口15から室外ユニット100の外部へ排出される。ダクト排気口35から排気された空気は、第2ファン4Bで発生させた空気流によって、外箱排出口15から室外ユニット100の外部へ排出される。このとき、パス配管部53の外部が氷結していると、パス配管部53の周囲を空気が通過しにくくなるため、パス配管部53と同じ高さ位置に設けられた第1ファン4Aによる空気流が発生し難くなる。
【0033】
一方で、サブクールライン配管部51の内部圧力は一のパス配管部53の内部圧力よりも高く、サブクールライン配管部51を流れる液冷媒はサブクールライン配管部51の周囲を通過する空気から熱を受けても蒸発しにくい。サブクールライン配管部51の液冷媒が空気中の水蒸気の熱を吸熱しにくいため、サブクールライン配管部51の外部に氷結が発生しにくい。このため、サブクールライン配管部51の周囲を空気が通過でき、サブクールライン配管部51と概ね同じ高さ位置に設けられた第2ファン4Bによる空気流が発生する。そして、本実施の形態では、サブクールライン配管部51の一部がダクト排気口35と同じ高さ位置に設けられることで、第2ファン4Bで発生させた空気流によって、ダクト排気口35から排気された空気を室外ユニット100の外部へ排出することができる。そのため、パス配管部53の外部が氷結した場合でも、電気品箱2の内部の排気を行うことが可能になり、空気による電気部品9の冷却を十分に行うことができる。これにより、電気品箱2の内部温度の上昇を抑制することができる。
【0034】
以上の実施の形態に示した構成は、本発明の内容の一例を示すものであり、別の公知の技術と組み合わせることも可能であるし、本発明の要旨を逸脱しない範囲で、構成の一部を省略、変更することも可能である。
【符号の説明】
【0035】
1 外箱、2 電気品箱、3 排気ダクト、4 ファン、4A 第1ファン、4B 第2ファン、5,10b 熱交換器、6 仕切板、7 圧縮機室、8 ファン室、9 電気部品、10a 圧縮機、10c 膨張弁、11 外箱底壁、12 外箱上壁、13 外箱側壁、14 外箱流入口、15 外箱排出口、21,22 電気品箱側壁、23 電気品箱吸気口、24 電気品箱排気口、25 電気品箱連通口、31 ダクト底壁、32 ダクト上壁、33 ダクト側壁、34 ダクト吸気口、35 ダクト排気口、51 サブクールライン配管部、52 液側ヘッダ、53 パス配管部、54 ガス側ヘッダ、61 第1連通孔、62 第2連通孔、100 空気調和機の室外ユニット。
図1
図2
図3
図4
図5