(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-12-01
(45)【発行日】2022-12-09
(54)【発明の名称】CSIレポートの報告方法、端末機器及びネットワーク機器
(51)【国際特許分類】
H04W 24/10 20090101AFI20221202BHJP
H04W 16/28 20090101ALN20221202BHJP
【FI】
H04W24/10
H04W16/28
(21)【出願番号】P 2021517444
(86)(22)【出願日】2019-08-22
(86)【国際出願番号】 CN2019101994
(87)【国際公開番号】W WO2020063215
(87)【国際公開日】2020-04-02
【審査請求日】2021-03-30
(31)【優先権主張番号】201811126469.4
(32)【優先日】2018-09-26
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(73)【特許権者】
【識別番号】517372494
【氏名又は名称】維沃移動通信有限公司
【氏名又は名称原語表記】VIVO MOBILE COMMUNICATION CO., LTD.
【住所又は居所原語表記】No.1, vivo Road, Chang’an, Dongguan,Guangdong 523863, China
(74)【代理人】
【識別番号】100159329
【氏名又は名称】三縄 隆
(74)【代理人】
【識別番号】100204386
【氏名又は名称】松村 啓
(72)【発明者】
【氏名】宋 ▲揚▼
(72)【発明者】
【氏名】▲孫▼ ▲鵬▼
【審査官】三枝 保裕
(56)【参考文献】
【文献】米国特許出願公開第2018/0262313(US,A1)
【文献】米国特許出願公開第2018/0219664(US,A1)
【文献】3rd Generation Partnership Project; Technical Specification Group Radio Access Network; NR; Radio Resource Control (RRC) protocol specification (Release 15),3GPP TS 38.331 V15.2.1,2018年06月21日,pp.42-53
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04B 7/24- 7/26
H04W 4/00-99/00
3GPP TSG RAN WG1-4
SA WG1-4
CT WG1、4
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
端末機器に用いられるチャネル状態情報CSIレポートの報告方法であって、
ネットワーク機器から第一の情報を受信すること、および
前記第一の情報に基づき、前記ネットワーク機器へ、前記第一の情報によって指示された測定量を含むCSIレポートを報告することを含み、
そのうち、前記第一の情報は
、信号対干渉ノイズ比
L1-SIN
Rを指示す
るためのものであ
り、
一つの第一のリソースのL1-SINRは、前記第一のリソースにおいて測定されたリソース粒子の信号受信パワーの線形平均値と前記第一のリソースに対応する第三のリソースにおいて測定されたリソース粒子の雑音及び干渉パワーの線形平均値との比率であり、一つの第三のリソースが、少なくとも一つの第一のリソースに対応し、
前記ネットワーク機器によって前記端末機器に対して干渉測定リソース(Interference Measurement Resource)が配置された場合、干渉測定リソースを前記第三のリソースとし、そうでない場合、CSI-RSリソースのリソース粒子REを前記第三のリソースとする、
ことを特徴とする方法。
【請求項2】
前記第一の情報は、リファレンス信号受信品質L1-RSRQ及びリファレンス信号受信パワーRSRPのうちの少なくとも一種の測定量を更に指示し、
一つの第一のリソースのRSRQは、前記第一のリソースにおいて測定されたRSRPと前記第一のリソースに対応する第二のリソースにおいて測定された受信信号強度RSSIの比率であ
り、
そのうち、一つの第二のリソースが、少なくとも一つの第一のリソースに対応
し、
そのうち、前記ネットワーク機器によって前記端末機器に対して干渉測定リソース(Interference Measurement Resource)が配置された場合、干渉測定リソースを
さらに前記第二のリソー
スとし、そうでない場合、CSI-RSリソースのリソース粒子REを
さらに前記第二のリソー
スとする、ことを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記第一の情報がRSRP、
L1-RSRQ及び
L1-SINRのうちの少なくとも二種の測定量を指示するために用いられる場合に、前記第一の情報は、前記端末機器へ、第一種の測定量に対応する第二の情報と少なくとも一つの第二種の測定量に対応する第三の情報の報告を指示するために用いられ、
前記CSIレポートは、前記第二の情報と前記第三の情報を含み、
そのうち、前記第一種の測定量は、少なくとも二種の測定量のうちの一種であり、前記少なくとも一つの第二種の測定量は、前記少なくとも二種の測定量のうち、前記第一種の測定量を除く他の測定量である、ことを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項4】
前記第二の情報は、N個の第一のリソースのリソース番号及び対応する第一の値を含み、前記第一の値は、前記N個の第一のリソースに対応する第一種の測定量を指示するために用いられ、
いずれか一つの第二種の測定量の第三の情報は、Y個の第一のリソースのリソース番号及び対応する第二の値、または、前記第二の値を含み、前記第二の値は、前記Y個の第一のリソースに対応する前記いずれか一つの第二種の測定量を指示するために用いられ、
前記N個の第一のリソースまたは前記Y個の第一のリソースは、前記ネットワーク機器によって前記端末機器に対して配置されたM個の第一のリソースのうちの少なくとも一つであり、
前記M個の第一のリソースは、M個のチャネル状態情報リファレンス信号CSI-RSリソースまたはM個の同期信号ブロックSSBリソースを含み、M、Nは、1以上であり、Yは、0以上であり、Mは、N以上であり、Mは、Y以上であり、Nは、Y以上である、ことを特徴とする請求項3に記載の方法。
【請求項5】
前記Y個の第一のリソースは、前記N個の第一のリソースの一部または全部の第一のリソースと同じであり、
前記第三の情報における前記Y個の第一のリソースのリソース番号の順序及び/又は前記Y個の第一のリソースに対応する第二の値の順序は、前記第二の情報における前記N個の第一のリソースのうちの前記Y個の第一のリソースのリソース番号の順序に対応する、ことを特徴とする請求項4に記載の方法。
【請求項6】
前記N個の第一のリソースは、前記M個の第一のリソースの第一種の測定量が大きい順に並び替えられた後、ランキングで1番目からN番目までの第一種の測定量に対応する第一のリソースであり、
前記Y個の第一のリソースは、前記N個の第一のリソースのうち、第一種の測定量が設定しきい値よりも大きい第一のリソースである、ことを特徴とする請求項4に記載の方法。
【請求項7】
前記第一の情報は、前記端末機器へ、第四の情報の報告を指示するために用いられ、前記CSIレポートは、前記第四の情報を含み、
前記第四の情報は、N個の第一のリソースの番号および対応する第三の値を含み、前記第三の値は、前記N個の第一のリソースの前記いずれか一種の測定量を指示するために用いられ、
前記N個の第一のリソースは、前記ネットワーク機器によって前記端末機器に対して配置されたM個の第一のリソースのうちの少なくとも一つであり、
前記M個の第一のリソースは、M個のチャネル状態情報リファレンス信号CSI-RSリソースまたはM個の同期信号ブロックSSBリソースを含み、M、Nは、1以上であり、Mは、N以上である、ことを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項8】
前記第二のリソースは、プロトコルにおいてデフォルト設定されたリソースであり、または、前記第二のリソースは、前記ネットワーク機器によって前記端末機器に対して配置されたリソースであり、
前記第三のリソースは、プロトコルにおいてデフォルト設定されたリソースであり、または、前記第三のリソースは、前記ネットワーク機器によって前記端末機器に対して配置されたリソースである、ことを特徴とする請求項2に記載の方法。
【請求項9】
ネットワーク機器に用いられるチャネル状態情報CSIレポートの報告方法であって、
端末機器へ第一の情報を送信することを含み、
そのうち、前記第一の情報は
、L1-SIN
Rを指示するために用いられ
、前記第一の情報は、前記第一の情報に基づく、前記ネットワーク機器へのCSIレポートの報告を、前記端末機器へ指示するために用いられ、前記CSIレポートは、前記第一の情報によって指示された測定量を含
み、
一つの第一のリソースのL1-SINRは、前記第一のリソースにおいて測定されたリソース粒子の信号受信パワーの線形平均値と前記第一のリソースに対応する第三のリソースにおいて測定されたリソース粒子の雑音及び干渉パワーの線形平均値との比率であり、一つの第三のリソースが、少なくとも一つの第一のリソースに対応し、
前記ネットワーク機器によって前記端末機器に対して干渉測定リソース(Interference Measurement Resource)が配置された場合、干渉測定リソースを前記第三のリソースとし、そうでない場合、CSI-RSリソースのリソース粒子REを前記第三のリソースとする、ことを特徴とする方法。
【請求項10】
前記第一の情報は、リファレンス信号受信品質L1-RSRQ及びリファレンス信号受信パワーRSRPのうちの少なくとも一種の測定量を更に指示し、
一つの第一のリソースのRSRQは、前記第一のリソースにおいて測定されたRSRPと前記第一のリソースに対応する第二のリソースにおいて測定された受信信号強度RSSIの比率であ
り、
そのうち、一つの第二のリソースが、少なくとも一つの第一のリソースに対応し
、
そのうち、前記ネットワーク機器によって前記端末機器に対して干渉測定リソース(Interference Measurement Resource)が配置された場合、干渉測定リソースを
さらに前記第二のリソー
スとし、そうでない場合、CSI-RSリソースのリソース粒子REを
さらに前記第二のリソー
スとする、ことを特徴とする請求項9に記載の方法。
【請求項11】
前記第一の情報がRSRP、
L1-RSRQ及び
L1-SINRのうちの少なくとも二種の測定量を指示するために用いられる場合に、前記第一の情報は、前記端末機器へ、第一種の測定量に対応する第二の情報と少なくとも一つの第二種の測定量に対応する第三の情報の報告を指示するために用いられ、
前記CSIレポートは、前記第二の情報と前記第三の情報を含み、
そのうち、前記第一種の測定量は、少なくとも二種の測定量のうちの一種であり、前記少なくとも一つの第二種の測定量は、前記少なくとも二種の測定量のうち、前記第一種の測定量を除く他の測定量である、ことを特徴とする請求項9に記載の方法。
【請求項12】
前記第二の情報は、N個の第一のリソースのリソース番号及び対応する第一の値を含み、前記第一の値は、前記N個の第一のリソースに対応する第一種の測定量を指示するために用いられ、
いずれか一つの第二種の測定量の第三の情報は、Y個の第一のリソースのリソース番号及び対応する第二の値、または、前記第二の値を含み、前記第二の値は、前記Y個の第一のリソースに対応する前記いずれか一つの第二種の測定量を指示するために用いられ、
前記N個の第一のリソースまたは前記Y個の第一のリソースは、前記ネットワーク機器によって前記端末機器に対して配置されたM個の第一のリソースのうちの少なくとも一つであり、
前記M個の第一のリソースは、M個のチャネル状態情報リファレンス信号CSI-RSリソースまたはM個の同期信号ブロックSSBリソースを含み、M、Nは、1以上であり、Yは、0以上であり、Mは、N以上であり、Mは、Y以上であり、Nは、Y以上である、ことを特徴とする請求項11に記載の方法。
【請求項13】
前記第一の情報は、前記端末機器へ、第四の情報の報告を指示するために用いられ、前記CSIレポートは、前記第四の情報を含み、
前記第四の情報は、N個の第一のリソースの番号および対応する第三の値を含み、前記第三の値は、前記N個の第一のリソースの前記いずれか一種の測定量を指示するために用いられ、
前記N個の第一のリソースは、前記ネットワーク機器によって前記端末機器に対して配置されたM個の第一のリソースのうちの少なくとも一つであり、
前記M個の第一のリソースは、M個のチャネル状態情報リファレンス信号CSI-RSリソースまたはM個の同期信号ブロックSSBリソースを含み、M、Nは、1以上であり、Mは、N以上である、ことを特徴とする請求項9に記載の方法。
【請求項14】
前記第二のリソースは、プロトコルにおいてデフォルト設定されたリソースであり、または、前記第二のリソースは、前記ネットワーク機器によって前記端末機器に対して配置されたリソースであり、
前記第三のリソースは、プロトコルにおいてデフォルト設定されたリソースであり、または、前記第三のリソースは、前記ネットワーク機器によって前記端末機器に対して配置されたリソースである、ことを特徴とする請求項10に記載の方法。
【請求項15】
ネットワーク機器から、第一の情報を受信するための受信モジュール、および
前記受信モジュールによって受信された前記第一の情報に基づき、前記ネットワーク機器へ、前記第一の情報によって指示された測定量を含むCSIレポートを報告するための送信モジュールを含み、
そのうち、前記第一の情報は
、L1-SIN
Rを指示す
るためのものであ
り、
一つの第一のリソースのL1-SINRは、前記第一のリソースにおいて測定されたリソース粒子の信号受信パワーの線形平均値と前記第一のリソースに対応する第三のリソースにおいて測定されたリソース粒子の雑音及び干渉パワーの線形平均値との比率であり、一つの第三のリソースが、少なくとも一つの第一のリソースに対応し、
前記ネットワーク機器によって前記端末機器に対して干渉測定リソース(Interference Measurement Resource)が配置された場合、干渉測定リソースを前記第三のリソースとし、そうでない場合、CSI-RSリソースのリソース粒子REを前記第三のリソースとする、
ことを特徴とする端末機器。
【請求項16】
ネットワーク機器であって、
端末機器へ第一の情報を送信するための送信モジュールを含み、
そのうち、前記第一の情報は
、L1-SIN
Rを指示するために用いられ
、前記第一の情報は、前記第一の情報に基づく、前記ネットワーク機器へのCSIレポートの報告を、前記端末機器へ指示するために用いられ、前記CSIレポートは、前記第一の情報によって指示された測定量を含
み、
一つの第一のリソースのL1-SINRは、前記第一のリソースにおいて測定されたリソース粒子の信号受信パワーの線形平均値と前記第一のリソースに対応する第三のリソースにおいて測定されたリソース粒子の雑音及び干渉パワーの線形平均値との比率であり、一つの第三のリソースが、少なくとも一つの第一のリソースに対応し、
前記ネットワーク機器によって前記端末機器に対して干渉測定リソース(Interference Measurement Resource)が配置された場合、干渉測定リソースを前記第三のリソースとし、そうでない場合、CSI-RSリソースのリソース粒子REを前記第三のリソースとする、ことを特徴とするネットワーク機器。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
(関連出願の相互参照)
本出願は、2018年09月26日に中国特許局で提出され、出願番号が201811126469.4であり、「CSIレポートの報告方法、端末機器及びネットワーク機器」と称される中国特許出願の優先権を主張しており、その内容のすべては、援用で本出願に取り込まれる。
本出願は、通信技術分野に関し、特に、チャネル状態情報(Channel State Information、CSI)レポートの報告方法、端末機器及びネットワーク機器に関する。
【背景技術】
【0002】
Rel-15では、UEがネットワーク機器へ報告するCSIレポートにおけるCSI-RSリソースまたはSSBリソースを定義するRSRP(一般的にはL1-RSRPと呼ばれ、即ちレイヤ1-RSRP)は、ビームレポートに用いられる。
【0003】
しかしながら、伝統的なCSIレポートには、ビームレポートのためのRSRPのみが含まれており、干渉の問題については考慮していないため、ネットワーク機器が正確にUEに対して最適なビームを選出することができないことを招く。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本出願の実施例は、伝統的なCSIレポートには干渉の問題が考慮されていないことによりネットワーク機器が正確にUEに対して適切なビームを選出することができないことを招くという問題を解決するためのCSIレポートの報告方法、端末機器及びネットワーク機器を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記技術課題を解決するために、本出願は以下のように実現される。
【0006】
第一の方面によれば、本出願の実施例は、端末機器に用いられるCSIレポートの報告方法を提供する。前記方法は、
ネットワーク機器から、リファレンス信号受信品質(Reference Signal Received Quality、RSRQ)、信号対干渉ノイズ比(Signal-to-Interference and Noise Ratio、SINR)のうちのいずれか一種の測定量を指示するか、または、リファレンス信号受信パワー(Reference Signal Received Power、RSRP)、RSRQ及びSINRのうちの少なくとも二種の測定量を指示するための第一の情報を受信すること、および
前記第一の情報に基づき、前記ネットワーク機器へ、前記第一の情報によって指示された測定量を含むCSIレポートを報告することを含む。
【0007】
第二の方面によれば、本出願の実施例は、ネットワーク機器に用いられるCSIレポートの報告方法を提供する。この方法は、
端末機器へ第一の情報を送信することを含み、
そのうち、前記第一の情報は、RSRQ、SINRのいずれか一種の測定量を指示するために用いられ、または、前記第一の情報は、RSRP、RSRQ及びSINRのうちの少なくとも二種の測定量を指示するために用いられ、前記第一の情報は、前記第一の情報に基づく、前記ネットワーク機器へのCSIレポートの報告を、前記端末機器へ指示するために用いられ、前記CSIレポートは、前記第一の情報によって指示された測定量を含む。
【0008】
第三の方面によれば、本出願の実施例は、端末機器を提供する。前記端末機器は、
ネットワーク機器から、RSRQ、SINRのいずれか一種の測定量を指示するか、または、RSRP、RSRQ及びSINRのうちの少なくとも二種の測定量を指示するための第一の情報を受信するための受信モジュール、および
前記受信モジュールによって受信された前記第一の情報に基づき、前記ネットワーク機器へ、前記第一の情報によって指示された測定量を含むCSIレポートを報告するための送信モジュールを含む。
【0009】
第四の方面によれば、本出願の実施例は、ネットワーク機器を提供する。前記ネットワーク機器は、
端末機器へ第一の情報を送信するための送信モジュールを含み、
そのうち、前記第一の情報は、RSRQ、SINRのいずれか一種の測定量を指示するために用いられ、または、前記第一の情報は、RSRP、RSRQ及びSINRのうちの少なくとも二種の測定量を指示するために用いられ、前記第一の情報は、前記第一の情報に基づく、前記ネットワーク機器へのCSIレポートの報告を、前記端末機器へ指示するために用いられ、前記CSIレポートは、前記第一の情報によって指示された測定量を含む。
【0010】
第五の方面によれば、本出願の実施例は、端末機器を提供する。プロセッサ、メモリ、および、前記メモリに記憶され、前記プロセッサ上で運行できるコンピュータプログラムを含み、前記コンピュータプログラムが前記プロセッサによって実行される時、第一の方面に記載されるようなCSIレポートの報告方法のステップを実現させる。
【0011】
第六の方面によれば、本出願の実施例は、ネットワーク機器を提供する。プロセッサ、メモリ、および、前記メモリに記憶され、前記プロセッサ上で運行できるコンピュータプログラムを含み、前記コンピュータプログラムが前記プロセッサによって実行される時、第二の方面に記載されるようなCSIレポートの報告方法のステップを実現させる。
【0012】
第七の方面によれば、本出願の実施例は、コンピュータ可読記憶媒体を提供する。前記コンピュータ可読記憶媒体にはコンピュータプログラムが記憶されており、前記コンピュータプログラムがプロセッサによって実行される時、上記CSIレポートの報告方法のステップを実現させる。
【0013】
本出願の実施例では、ネットワーク機器が端末機器へ第一の情報を送信することで端末機器へ指示して報告したCSIレポートには、RSRQとSINRが含まれ、または、端末機器へ指示して報告したCSIレポートには、RSRP、RSRQ及びSINRのうちの少なくとも二種が含まれ、即ち伝統的なCSIレポートにはRSRQ及び/又はSINRが増加されている。これによって、CSIレポートには干渉因子が考慮されているようになり、さらにネットワーク機器がこのCSIレポートに基づき正確に端末機器に対して最適なビームを選出できるようになり、通信効率及び効能を向上させる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【
図1】本出願の実施例に係る通信システムの一つの選択的な構成模式図である;
【
図2】本出願の実施例によるCSIレポートの報告方法のフローチャートである;
【
図3】本出願の実施例による端末機器の構成模式図のその一である;
【
図4】本出願の実施例によるネットワーク機器の構成模式図のその二である;
【
図5】本出願の実施例による端末機器の構成模式図のその三である;
【
図6】本出願の実施例によるネットワーク機器の構成模式図のその四である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
理解の便宜上、以下では、本出願の実施例に係る一部の用語を解釈する。
【0016】
1、CSIレポート
端末機器は、ネットワーク機器によって当該端末機器に対して配置されたCSIレポート配置情報(例えば、CSI report settingまたはCSI-reportConfig)を受信すると、このCSIレポート配置情報における配置に基づき、ネットワーク機器へCSIレポートを送信することができる。
【0017】
関連技術では、CSIレポート配置情報において端末機器に指示されたレポート量(report Quantity)が「cri-RSRP」、即ちCSI-RSリソース番号(CSI-RS Resource Index、CRI)及びそれらのリソース番号に対応するL1-RSRP、または「ssb-Index-RSRP」、即ち同期信号ブロックリソース番号(SSBRI)及びそれらのリソースに対応するL1-RSRPである場合、このCSIレポートがビームレポートに用いられ、即ち端末機器が、この端末機器によって測定且つ選択された最適な一つまたは複数のCSI-RSリソース番号またはSSBリソース番号(基地局の下りリンク発射ビームに該当)及び対応するL1-RSRPを報告することを示した。
【0018】
しかしながら、伝統的なCSIレポートには、ビームレポートのためのL1-RSRPのみが含まれ、干渉の問題が考慮されていないので、ネットワーク機器が正確に端末機器に対して最適なビームを選出することができないことを招く。
【0019】
この問題を解決するために、本出願の実施例では、ネットワーク機器が端末機器へ第一の情報を送信することで端末機器へ指示して報告したCSIレポートには、RSRQとSINRが含まれ、または、端末機器へ指示して報告したCSIレポートには、RSRP、RSRQ及びSINRのうちの少なくとも二種が含まれ、即ち伝統的なCSIレポートにはRSRQ及び/又はSINRが増加されている。これによって、CSIレポートには干渉因子が考慮されることが可能であり、さらにネットワーク機器がこのCSIレポートに基づきより正確に端末機器に対して最適なビームを選出することができるようになる。
【0020】
本出願に言及されたRSRP、RSRQ及びSINRは、いずれもビームレポートに用いられ、例えばL1-RSRP、L1-RSRQ及びL1-SINRと呼ばれてもよい。以下では、いずれもRSRP、RSRQ及びSINRと簡単に呼ばれるが、その定義は、Rel-15において定義された、無線リソース管理(Radio Resource Management、RRM)のためのRSRP、RSRQ及びSINRと異なる。
【0021】
2、RSRP
本出願におけるRSRP(L1-RSRP、即ちレイヤ1-RSRPと呼ばれてもよい)は、ビームレポートに用いられ、Rel-15においてすでに定義されている。
【0022】
具体的には、伝統的な、同期信号SSに対するL1-RSRPは、ビームレポートに適用できる。伝統的な、CSI-RSに対するL1-RSRPもビームレポートに適用できる。
【0023】
3、RSRQ
1):Rel-15において定義されたRSRQ:
SSについて:SS-RSRQの定義は、K×同期信号リファレンス信号受信パワー(SS Reference Signal Receiving Power、SS-RSRP)/NR搬送波受信信号強度指示(NR carrier RSSI)である。
【0024】
そのうち、Kは、NR搬送波RSSIの測定帯域幅のリソースブロック(Resource Block、RB)数であり、上述したSS-RSRQの分子や分母の測定は、同一のグループRBにおいて行われる。NR搬送波RSSIは、測定帯域幅における測定時間リソース内の何らかのOFDM符号に観測されたN個のRBの総受信パワー(ワット)の線形平均であり、受信信号元は、同一のチャネルのサービスセルと非サービスセルの受信パワー、隣接チャネル干渉、熱雑音などを含む。
【0025】
NR搬送波RSSIの測定時間リソースは、SS/PBCHブロック測定時間配置(SMTC、SS/PBCH Block Measurement Time Configuration)時間窓長内に限定される。
【0026】
CSIについて:CSI-RSRQの定義は、K×CSI-RSRP/CSI-RSSIである。
【0027】
そのうち、Kは、CSI-RSSIの測定帯域幅のRB数であり、上述したCSI-RSRQの分子や分母の測定は、同一のグループRBにおいて行われる。CSI-RSSIは、測定帯域幅における測定時間リソース内の何らかのOFDM符号に観測されたN個のRBの総受信パワー(ワット)の線形平均であり、受信信号元は、同一のチャネルのサービスセルと非サービスセルの受信パワー、隣接チャネル干渉、熱雑音などを含む。
【0028】
CSI-RSSIの測定時間リソースは、CSI-RSを配置して送信する時刻におけるOFDM符号に対応する。
【0029】
2)本出願に定義されたRSRQ(L1-RSRQ、即ちレイヤ1-RSRQと呼ばれてもよい)の定義は、第一のリソースにおいて測定されたRSRPとこの第一のリソースに対応する第二のリソースにおいて測定されたRSSIとの比率である。そのうち、上述した第一のリソースは、CSI-RSリソースまたはSSBリソースである。
【0030】
具体的な定義は、第一のリソースにおいて測定されたRSRPのH倍とこの第一のリソースに対応する第二のリソースにおいて測定されたRSSIとの比率である。そのうち、Hは、周波数領域帯域幅における第一のリソースのRB数であり、第一のリソースと第二のリソースの周波数領域帯域幅とが一致していれば、Hは、したがって同様にRSSIの測定帯域幅のRB数である。
【0031】
以上をまとめ、本出願に定義されたRSRQとRel-15において定義されたRSRQとを比較すれば分かるように、本出願に定義されたRSRQは、個別リソースに係るものであり、測定時間と測定帯域幅は、いずれも相応な第一のリソースまたは第二のリソースに限定される。
【0032】
4、SINR
1):Rel-15において定義されたSINR:
SSについて:SS-SINRの定義は、セカンダリー同期信号を伝送するREにおける信号受信パワー(ワット)の線形平均値を同じ周波数帯域でセカンダリー同期信号を伝送するREにおける雑音及び干渉パワー(ワット)の線形平均値で割ることである。SS-SINRの測定時間リソースは、SS/PBCHブロックSMTC時間窓長内に限定される。
【0033】
留意すべきことは、セカンダリー同期信号以外、PBCHの復調リファレンス信号(DMRS)も、SS-SINRを特定することができる。ハイレイヤは、何らかのSS/PBCHブロックでSS-SINR測定を実行することを指示することができる。
【0034】
CSIについて:CSI-SINRの定義は、伝送CSI-RSのREにおける信号受信パワー(ワット)の線形平均値を、同じ周波数帯域で伝送CSI-RSのREにおける雑音及び干渉パワー(ワット)の線形平均値で割ることである。
【0035】
2):本出願に定義されたSINR(L1-SINR、即ちレイヤ1-SINRと呼ばれてもよい)の定義は、第一のリソースにおいて測定された信号受信パワー(ワット)の線形平均値とこの第一のリソースに対応する第三のリソースにおいて測定された雑音及び干渉パワー(ワット)の比率である。そのうち、上述した第一のリソースは、CSI-RSリソースまたはSSBリソースである。
【0036】
以上をまとめ、本出願に定義されたSINRとRel-15において定義されたSINRとを比較すれば分かるように、本出願に定義されたSINRは、個別リソースに係るものであり、測定時間と測定帯域幅は、いずれも相応な第一のリソースまたは第三のリソースに限定される。
【0037】
5、他の用語
本明細書における「及び/又は」という用語は、ただ関連対象を記述する関連関係に過ぎず、三種の関係が存在してもよいことを表す。例えば、A及び/又はBは、Aが単独に存在すること、AとBが同時に存在すること、Bが単独に存在することの三種のケースを表してもよい。また、本明細書における「/」という文字は、一般的には、前後の関連対象が「または」という関係であることを表す。式では、文字「/」は、前後の関連対象が「除算」という関係であることを表す。説明しない場合、本明細書における「複数の」は、二つまたは二つ以上を指す。
【0038】
本出願の実施例の技術案についての明瞭な記述の便宜上、本出願の実施例では、「第一の」、「第二の」などの用語を使用して、機能または作用が基本的に同じである同一のアイテムまたは類似したアイテムを区別する。当業者であれば理解できるように、「第一の」、「第二の」などの用語は、数と実行手順を限定するものではない。
【0039】
説明すべきことは、本出願の実施例では、「例示的に」または「例えば」などの言葉は、例、例証または説明として表わされているために用いられる。本出願の実施例では、「例示的に」または「例えば」と記述されている任意の実施例または設計方案は、他の実施例または設計方案よりも好ましいまたは優勢を有すると解釈されるべきではない。的確に言うと、「例示的に」または「例えば」などの言葉を使用することは、具体的な形態で関連概念を示すことを目的とする。
【0040】
以下では、添付図面を結び付けながら、本出願による技術案を紹介する。
【0041】
本出願による技術案は、各種の通信システム、例えば5G通信システム、未来進化システムまたは様々な通信融合システムなどに用いられてもよい。様々なアプリケーションシーンを含んでもよく、例えば、マシンツーマシン(Machine to Machine、M2M)、D2M、マクロとミクロの通信、拡張型モバイルブロードバンド(enhanced Mobile Broadband、eMBB)、超信頼低遅延通信(ultra Reliable & Low Latency Communication、uRLLC)及び大規模マシン型通信(Massive Machine Type Communication、mMTC)などのシーンを含んでもよい。それらのシーンは、端末機器と端末機器との間の通信、またはネットワーク機器とネットワーク機器との間の通信、またはネットワーク機器と端末機器との間の通信などのシーンを含むが、それらに限らない。本出願の実施例は、5G通信システムにおけるネットワーク機器と端末機器との間の通信、または端末機器と端末機器との間の通信、またはネットワーク機器とネットワーク機器との間の通信に用いられてもよい。
【0042】
図1は、本出願の実施例に係る通信システムの一つの選択的な構成模式図を示した。
図1に示すように、この通信システムは、少なくとも一つのネットワーク機器100(
図1には一つのみが示されている)及び各ネットワーク機器100が接続された一つまたは複数の端末機器200を含む。
【0043】
そのうち、上述したネットワーク機器100は、基地局、コアネットワーク機器、送受信ポイント(Transmission and Reception Point、TRP)、中継局またはアクセスポイントなどであってもよい。ネットワーク機器100は、グローバル移動通信システム(Global System for Mobile communication、GSM)または符号分割多元接続(Code Division Multiple Access、CDMA)ネットワークにおけるベーストランシーバステーション(Base Transceiver Station、BTS)であってもよく、ブロードバンド符号分割多元接続(Wideband Code Division Multiple Access、WCDMA(登録商標))におけるNB(NodeB)であってもよく、LTEにおけるeNBまたはeNodeB(evolutional NodeB)であってもよい。ネットワーク機器100は、クラウド無線アクセスネットワーク(Cloud Radio Access Network、CRAN)というシーンにおける無線コントローラであってもよい。ネットワーク機器100は、5G通信システムにおけるネットワーク機器または未来進化ネットワークにおけるネットワーク機器であってもよい。しかしながら、用語は、本出願に対する制限を構成するものではない。
【0044】
端末機器200は、無線端末機器であってもよいし、有線端末機器であってもよい。この無線端末機器は、ユーザへ語音及び/又は他の業務データの連通性を提供する機器、無線通信機能を有するハンドヘルド型機器、コンピューティング機器または無線モデムに接続された他の処理機器、車載機器、ウェアラブルデバイス、未来5Gネットワークにおける端末機器または未来進化のPLMNネットワークにおける端末機器などであってもよい。無線端末機器は、ワイヤレス・アクセス・ネットワーク(Radio Access Network、RAN)を介して一つまたは複数のコアネットワークと通信してもよい。無線端末機器は、携帯電話(または「セルラー」電話と呼ばれる)のような移動端末機器と、移動端末機器を有するコンピュータであってもよい。例えば、ワイヤレス・アクセス・ネットワークと言語及び/又はデータをやり取る可搬型、ポケット型、ハンドヘルド型、コンピュータ内蔵型または車載型の移動装置、及びパーソナルコミュニケーションサービス(Personal Communication Service、PCS)電話、コードレス電話、セッション開始プロトコル(Session Initiation Protocol、SIP)電話機、無線ローカルループ(Wireless Local Loop、WLL)局、パーソナル・デジタル・アシスタント(Personal Digital Assistant、PDA)などの機器であってもよい。無線端末機器は、移動機器、ユーザ機器(User Equipment、UE)、UE端末機器、アクセス端末機器、無線通信機器、端末機器ユニット、端末機器局、移動局(Mobile Station)、移動テーブル(Mobile)、リモート局(Remote Station)、遠隔局、リモート端末機器(Remote Terminal)、加入者ユニット(Subscriber Unit)、加入者局(Subscriber Station)、ユーザエージェント(User Agent)、端末機器装置などであってもよい。例としては、本出願の実施例では、
図1は、端末機器が携帯電話であることを例として示される。
【0045】
図2は、本出願の実施例によるCSIレポートの報告方法のフローチャートを示した。
図2に示すように、本出願の実施例によるCSIレポートの報告方法は、以下のようなステップを含んでもよい:
ステップ201:端末機器は、ネットワーク機器から第一の情報を受信する。
【0046】
それに応じて、ネットワーク機器は、端末機器へ第一の情報を送信する。
【0047】
本出願の実施例におけるネットワーク機器は、
図1に示す通信システムにおけるネットワーク機器、例えば基地局であってもよい。本出願の実施例における端末機器は、
図1に示す通信システムにおける端末機器であってもよい。
【0048】
本出願の実施例では、上述した第一の情報は、RSRP、RSRQおよびSINRのうちのいずれか一種の測定量を指示するために用いられ、または、上述した第一の情報は、RSRP、RSRQ及びSINRのうちの少なくとも二種の測定量を指示するために用いられる。
【0049】
本出願の実施例では、上述した第一の情報は、端末機器へRSRP、RSRQおよびSINRのうちの少なくとも一種の測定量の報告を指示するために用いられる。
【0050】
本出願の実施例では、上述した第一の情報は、CSIレポート配置情報(例えば、CSI report setting/CSI-reportConfig)であってもよく、このCSIレポート配置情報におけるreport Quantity(例えば、ネットワーク機器がCSIレポート配置情報におけるreport Quantityにおいて端末機器へRSRP、RSRQ及びSINRのうちの少なくとも一種の測定量の報告を指示する)であってもよい。そのうち、上述したCSIレポート配置情報は、各端末機器が報告すべき測定量に対応する配置情報、例えばリソース数、周期などを含む。
【0051】
一つの例では、ネットワーク機器は、複数のCSIレポートにおいて配置された第一の情報によってそれぞれ端末機器へRSRP、RSRQ及びSINRの報告を指示してもよい。そのうち、第一の情報ごとに対応する周期、リソース数などの配置は、異なってもよい。例を挙げて説明すると、3つの異なるCSI report settingには配置されてもよい。一つのCSI report settingには端末機器によって報告されたRSRPが配置され、一つのCSI report settingには、端末機器によって報告されたRSRQが配置され、一つのCSI report settingには、端末機器によって報告されたSINRが配置される。そのうち、RSRPに対応するCSIレポートの周期が長く、RSRQに対応するCSIレポートの周期が短い。
【0052】
一つの例では、ネットワーク機器は、一つのCSIレポートにおいて配置された第一の情報によって端末機器へRSRP、RSRQ及びSINRのうちの少なくとも二種の測定量の報告を指示してもよい。そのうち、この第一の情報において測定量ごとに対応する周期、リソース数などの配置は、同じでもよいし、異なってもよい。例を挙げて説明すると、一つのCSI report settingには配置されてもよい。このCSI report settingには、端末機器によって報告されたRSRP、RSRQ及びSINRのうちの少なくとも二種の測定量が配置され、このCSI report settingに対応するCSIレポートにおける測定量ごとに対応する周期、リソース数などの配置は、同じでもよいし、異なってもよい。
【0053】
選択的に、本出願の実施例では、上述した第一の情報によって端末機器へ指示してM個の第一のリソースに基づき報告されたCSIレポートには、RSRP、RSRQおよびSINRにおける少なくとも一種が含まれる。例示的に、上述したM個の第一のリソースは、ネットワーク機器によって端末機器に対して配置されたリソースであり、上述したM個の第一のリソースは、M個のCSI-RSリソース及び/又はM個のSSBリソースを含み、Mは、1以上である。
【0054】
ステップ202:端末機器は、第一の情報に基づき、ネットワーク機器へCSIレポートを報告する。
【0055】
本出願の実施例では、上述したCSIレポートは、上述した第一の情報によって指示された測定量を含む。
【0056】
本出願の実施例では、端末機器は、異なる第一の情報によって異なるCSIレポートを報告してもよい。具体的に、以下のような二つの選択的な実現形態を含んでもよい。
【0057】
第一種の選択的な実現形態では:
上述した第一の情報がRSRP、RSRQ及びSINRのうちの少なくとも二種の測定量を指示するために用いられる場合について:
具体的には、上述した第一の情報がRSRP、RSRQ及びSINRのうちの少なくとも二種の測定量を指示するために用いられる場合に、この第一の情報は、端末機器へ第一種の測定量に対応する第二の情報と少なくとも一つの第二種の測定量に対応する第三の情報の報告を指示するために用いられる。対応するCSIレポートは、第一種の測定量に対応する第二の情報と少なくとも一つの第二種の測定量に対応する第三の情報を含む。
【0058】
そのうち、上述した第一種の測定量は、少なくとも二種の測定量のうちの一種であり、上述した少なくとも一つの第二種の測定量は、前記少なくとも二種の測定量のうち、第一種の測定量以外の他の測定量であり、上述した少なくとも一つの第二種の測定量に対応する第三の情報は、第二種の測定量ごとに対応する第三の情報を含む。
【0059】
1、上述した第一種の測定量に対応する第二の情報について
【0060】
さらに、上述した第一種の測定量に対応する第二の情報は、N個の第一のリソースのリソース番号及び対応する第一の値を含み、上述した第一の値は、N個の第一のリソースに対応する第一種の測定量を指示するために用いられる。
【0061】
説明すべきことは、第二の情報のうち、このN個の第一のリソースに対応する第一の値の順序が、N個の第一のリソースのリソース番号の順序に対応する。
【0062】
例示的に、上述したN個の第一のリソースに対応する第一の値は、N個の第一のリソースそれぞれの第一の値を含み、いずれか一つの第一のリソースの第一の値は、この第一のリソースに対応する第一種の測定量を指示するために用いられる。
【0063】
例1:上述したN個の第一のリソースそれぞれの第一の値は、いずれもこの第一のリソースの第一種の測定量である。例えば、RSRQを例として、上述したN個の第一のリソースの第一の値は、このN個の第一のリソースのRSRQである。
【0064】
例2:上述したN個の第一のリソースのうち第四のリソースの第一の値は、第一種の測定量であり、上述したN個の第一のリソースのうち、第四のリソース以外の残りのN-1つの第一のリソースの第一の値は、第一種の測定量の差分値である。そのうち、上述した第四のリソースは、N個の第一のリソースのうち、第一種の測定量が最大となる第一のリソースである。
【0065】
留意すべきことは、上述したN-1つの第一のリソースのいずれか一つの第一のリソースの第一種の測定量の差分値は、このいずれか一つの第一のリソースの第一種の測定量と第四のリソースの第一種の測定量(即ち最大の第一種の測定量)の差分値であってもよく、第四のリソースの第一種の測定量とこのいずれか一つの第一のリソースの第一種の測定量の差分値であってもよい。本出願は、これを限定しない。
【0066】
例を挙げて説明すると、第一種の測定量がRSRQであることを例として、第一の情報が4つのSSBリソースのRSRQの報告を指示する場合、端末機器ネットは、ワーク機器によって配置されたM個のSSBリソースから、4つのSSBリソースのRSRQを選出して報告する。そのうち、選出された4つのSSBリソースのリソース番号は、SSBRI#1、SSBRI#2、SSBRI#3及びSSBRI#4であり、それに対応するRSRQは、それぞれRSRQ#1、RSRQ#2、RSRQ#3、RSRQ#4である。上述したSSBRI#1が、RSRQが最大となるSSBリソースの番号である場合、SSBRI#2に対応する第一の値は、差分RSRQ#2(即ちRSRQ#2-RSRQ#1)であり、SSBRI#3に対応する第一の値は、差分RSRQ#3(即ちRSRQ#3-RSRQ#1)であり、SSBRI#4に対応する第一の値は、差分RSRQ#4(即ちRSRQ#4-RSRQ#1)である。具体的には、対応するCSIレポートは、以下のテーブル1に示すようになる:
【0067】
【0068】
留意すべきことは、上記テーブル1は、ただ一つの例に過ぎず、実際の使用には、上述した第一種の測定量は、RSRPまたはSINRであってもよい。
【0069】
2、少なくとも一つの第二種の測定量に対応する第三の情報について
【0070】
さらに、上述したいずれか一つの第二種の測定量の第三の情報は、Y個の第一のリソースのリソース番号及び対応する第二の値を含み、または、上述したいずれか一つの第二種の測定量の第三の情報は、Y個の第一のリソースの第二の値を含む。
【0071】
そのうち、上述した第二の値は、Y個の第一のリソースに対応するこのいずれか一つの第二種の測定量を指示するために用いられる。
【0072】
そのうち、上述したN個の第一のリソースは、ネットワーク機器によって端末機器に対して配置されたM個の第一のリソースのうちの少なくとも一つであり、上述したY個の第一のリソースは、ネットワーク機器によって端末機器に対して配置されたM個の第一のリソースのうちの少なくとも一つである。M、Nは、1以上であり、Yは、0以上であり、Mは、N以上であり、Mは、Y以上であり、Nは、Y以上である。
【0073】
留意すべきことは、上述したY個の第一のリソースは、上述したN個の第一のリソースとまったく異なりまたは部分的に異なり、または、上述したY個の第一のリソースは、上記N個の第一のリソースの一部または全部の第一のリソースと同じであってもよい。即ち、上述した第一の情報がRSRP、RSRQ及びSINRのうちの少なくとも二種の測定量を指示するために用いられる場合に、第一の情報によって指示されて報告された毎種の測定量及び対応する配置が異なる可能性があるため、端末機器によって報告されたCSIレポートに含まれる毎種の測定量に対応するリソース番号及びリソース数が同じである可能性もあるし、異なる可能性もあるようになる。
【0074】
例示的に、上述したY個の第一のリソースに対応する第二の値は、Y個の第一のリソースそれぞれの第二の値を含み、いずれか一つの第一のリソースの第二の値は、この第一のリソースに対応するこのいずれか一つの第二種の測定量を指示するために用いられる。
【0075】
例3:上述したY個の第一のリソースそれぞれの第二の値は、いずれもこの第一のリソースのこのいずれか一つの第二種の測定量である。例えば、RSRPを例として、上述したY個の第一のリソースの第二の値は、このY個の第一のリソースのRSRPである。
【0076】
例4:上述したY個の第一のリソースのうちの第五のリソースの第二の値は、このいずれか一つの第二種の測定量であり、上述したY個の第一のリソースのうち、第五のリソース以外のY-1つの第一のリソースの第二の値は、このいずれか一つの第二種の測定量の差分値である。
【0077】
留意すべきことは、上述したY-1つの第一のリソースのいずれか一つの第一のリソースの第二種の測定量の差分値は、このいずれか一つの第一のリソースの第二種の測定量と第五のリソースの第二種の測定量の差分値であってもよく、第五のリソースの第二種の測定量とこのいずれか一つの第一のリソースの第二種の測定量の差分値であってもよい。本出願は、これを限定しない。
【0078】
例4-1:上述した第五のリソースは、Y個の第一のリソースのうち、このいずれか一つの第二種の測定量が最大となる第一のリソースであり、即ち上述したY個の第一のリソースの第二の値と上述したN個の第一のリソースの第一の値とは関係がない。端末機器は、このY個の第一のリソースのこのいずれか一つの第二種の測定量のうちの最大の測定量に対応する第一のリソースを第五のリソースとする。
【0079】
一つの例では、上述した第五のリソースがY個の第一のリソースのうち、このいずれか一つの第二種の測定量が最大となる第一のリソースの場合に、上述したいずれか一つの第二種の測定量の第三の情報は、Y個の第一のリソースのリソース番号及び対応する第二の値を含む。
【0080】
例を挙げて説明すると、第一種の測定量がRSRQであり、第二種の測定量がRSRPであることを例として、第一の情報は、4つのSSBリソースのRSRQ、及び4つのSSBリソースのRSRPの報告を指示する。端末機器によってRSRQに対して選出された4つのSSBリソースのリソース番号は、それぞれSSBRI#11、SSBRI#12、SSBRI#13及びSSBRI#14であり、RSRPに対して選出された4つのSSBリソースのリソース番号は、それぞれSSBRI#21、SSBRI#22、SSBRI#23及びSSBRI#24である。具体的には、対応するCSIレポートは、以下のテーブル2に示すようになる。
【0081】
【0082】
そのうち、上記テーブル2における差分RSRP#22、差分RSRP#23及び差分RSRP#24の紹介は、上記テーブル1における差分RSRPに関する紹介を参照すればよい。ここで説明を省略する。
【0083】
留意すべきことは、上述したテーブル2は、ただ一つの例に過ぎず、実際の使用においては、このシーンで、RSRPとRSRQの報告とが独立しているため、第一種の測定量(RSRQ)と第二種の測定量(RSRP)それぞれの測定結果に基づき、RSRPに対応する第一のリソース番号とRSRQに対応する第一のリソース番号とが同じである可能性もあるし、異なる可能性もあるようになる。
【0084】
もう一つの例では、上述した第五のリソースが、Y個の第一のリソースのうち、このいずれか一つの第二種の測定量が最大となる第一のリソースであり、且つ上述したY個の第一のリソースと上述したN個の第一のリソースとが同じである(YがNに等しい)場合に、上述したいずれか一つの第二種の測定量の第三の情報は、第五のリソースのリソース番号及びY個の第一のリソースに対応する第二の値を含む。
【0085】
例を挙げて説明すると、第一種の測定量がRSRPであり、第二種の測定量がRSRQであることを例として、第一の情報は、4つのCSI-RSリソースのRSRP及びRSRQの報告を指示する。そのうち、端末機器によってRSRPに対して選出された4つのCSI-RSリソースのリソース番号は、それぞれCRI#1、CRI#2、CRI#3及びCRI#4であり、それに対応する第一の値は、それぞれRSRP#1、差分RSRP#2、差分RSRP#3及び差分RSRP#4であり、且つ最大のRSRPに対応するCSI-RSリソースのリソース番号は、CRI#1(即ち第四のリソース)であり、対応するRSRQは、それぞれRSRQ#1、RSRQ#2、RSRQ#3、RSRQ#4である。そのうち、CRI#3に対応するRSRQ#3は、この四つのCSI-RSリソースのRSRQのうちの最大値である。RSRPに対応する4つのリソースがRSRQに対応する4つのリソースと同じであるため、RSRQ端末機器については、CRI#3(即ち第五のリソース)のみが報告され、他のCSI-RSリソースのリソース番号が報告されなく、且つ第五のリソース以外、他のリソースのRSRQが差分RSRQの形で報告されてもよい。具体的には、対応するCSIレポートは、以下のテーブル3に示すようになる。
【0086】
【0087】
上記テーブル3から分かるように、CRI#3に対応するCSI-RSリソースは、第五のリソースであり、それに対応する第二の値は、RSRQであり、他のCSI-RSリソースに対応する第二の値は、差分RSRQである。
【0088】
説明すべきことは、上述したRSRQ#3が4つのRSRQのうちの最大値であるため、上述した差分RSRQ#1、差分RSRQ#2及び差分RSRQ#4に対応する符号が同じとなり、即ちいずれも正となるかまたはいずれも負となる。
【0089】
例4-2:上述した第五のリソースは、第四のリソースと同じである。
【0090】
例示的に、上述したN個の第一のリソースと上述したY個の第一のリソースとが同じである(YがNに等しい)場合に、上述した第五のリソースと第四のリソースとが同じである。具体的には、端末機器は、第四のリソースを基準して、Y個の第一のリソースのうち、第四のリソース以外の他のリソースが報告すべき測定量を特定する。
【0091】
一つの例では、上述したN個の第一のリソースと上述したY個の第一のリソースとが同じであり(即ちYがNに等しい)、このとき、それらの第一のリソースのリソース番号を再び報告する必要がなく、即ち第二種の測定量に対応する第三の情報は、Y個の第一のリソースに対応する第二の値のみを含んでもよい。
【0092】
例を挙げて説明すると、第一種の測定量がRSRQであり、第二種の測定量がRSRPであることを例として、第一の情報は、4つのSSBリソースのRSRQ及び4つのSSBリソースのRSRPの報告を指示する。まず、端末機器によってRSRQに対して選出された4つのSSBリソースのリソース番号は、それぞれSSBRI#1、SSBRI#2、SSBRI#3及びSSBRI#4であり、且つ最大のRSRQに対応するSSBリソースのリソース番号は、SSBRI#1(即ち第四のリソース)である。このとき、SSBRI#1を第五のリソース、即ち報告SSBRI#1に対応するRSRP、SSBRI#2、SSBRI#3及びSSBRI#4に対応する差分RSRPとしてもよい。具体的には、テーブル1を結び付けながら、対応するCSIレポートは、以下のテーブル4に示すようになる。
【0093】
【0094】
説明すべきことは、上述したRSRP#1は、必ずしもSSBRI#1、SSBRI#2、SSBRI#3及びSSBRI#4の4つのSSBリソースのRSRPのうちの最大値であるものではないため、上述した差分RSRP#2、差分RSRP#3及び差分RSRP#4の符号が同じである可能性もあるし、異なる可能性もある。即ち正となる可能性もあるし、負となる可能性もある。
【0095】
例を挙げて説明すると、上記テーブル4を結び付ける。テーブル4における第二種の測定量がさらにSINRを含む場合、テーブル4を結び付けながら、対応するCSIレポートは、以下のテーブル5に示すようになる。
【0096】
【0097】
留意すべきことは、上述した第五のリソースは、第四のリソースを基準として選出されたものであるため、テーブル4、テーブル5におけるRSRP#1は、必ずしもRSRP#1、RSRP#2、RSRP#3及びRSRP#4のうちの最大値ではない。同様な理由で、テーブル5におけるSINR#1は、必ずしもSINR#1、SINR#2、SINR#3及びSINR#4のうちの最大値ではない。
【0098】
例示的に、上述した第三の情報のうちのY個の第一のリソースのリソース番号の順序及び/又はY個の第一のリソースに対応する第二の値の順序は、上述した第二の情報におけるN個の第一のリソースのうちのY個の第一のリソースのリソース番号の順序(例えばテーブル3、テーブル4、テーブル5)に対応する。例えば、第一の情報は具体的に、上述した第三の情報のうちのY個の第一のリソースのリソース番号の順序及び/又はY個の第一のリソースに対応する第二の値の順序が上述した第二の情報におけるN個の第一のリソースのうちのY個の第一のリソースのリソース番号の順序に対応することを指示するために用いられる。
【0099】
例示的に、端末機器は、第一種の測定量に基づき、第二の情報のうちのN個の第一のリソースのリソース番号の順序を特定し、その後、この順序に基づき第三の情報のうちのY個の第一のリソースのリソース番号の順序及び/又はY個の第一のリソースに対応する第二の値の順序を特定してもよい。
【0100】
例示的に、上述したN個の第一のリソースは、上述したM個の第一のリソースの第一種の測定量が大きい順に並び替えられた後、ランキングで1番目からN番目までの第一種の測定量に対応する第一のリソースであり、上述したY個の第一のリソースは、このN個の第一のリソースのうち、第一種の測定量が設定しきい値よりも大きい第一のリソースである。
【0101】
例示的に、上述した第一の情報は、第一種の測定量をリファレンス測定量として指示するために用いられ、且つ前記端末機器へ、このリファレンス測定量に対応する第二の情報に基づく、第二種の測定量に対応する第三の情報の特定を指示するために用いられる。
【0102】
具体的には、端末機器が第一の情報を受信した後、このリファレンス測定量(即ち第一種の測定量)に基づき、N個の第一のリソースを特定し、即ちM個の第一のリソースから、リファレンス測定量が最大となるN個のリファレンス測定量に対応する第一のリソースを選出し、その後、このN個の第一のリソースのリファレンス測定量に基づき、上述したY個の第一のリソースを特定してもよい。
【0103】
説明すべきことは、上述したYが0に等しい可能性があり、即ちN個の第一のリソースの第一種の測定量のうちの各第一種の測定量は、いずれも設定しきい値よりも小さい。このとき、上述した第三の情報は、空きであり、即ち第二種の測定量の任意の情報を報告しない。
【0104】
例を挙げて説明すると、第一種の測定量がRSRQであり、第二種の測定量がRSRPとSINRであることを例として、第一の情報は、4つのSSBリソースのRSRQ、及び4つのSSBリソースのRSRQのうち、しきい値Tよりも大きいSSBリソースに対応するRSRPとSINRの報告を指示する。端末機器によってRSRQに対して選出された4つのSSBリソースのリソース番号は、それぞれSSBRI#1、SSBRI#2、SSBRI#3及びSSBRI#4であり、且つSSBRI#1のRSRQとSSBRI#2のRSRQは、しきい値Tよりも大きい。このとき、L1-RSRQのうちの最大値に対応するSSBリソース(SSBRI#1)は、第四のリソースである。第五のリソースが第四のリソースである場合、SSBRI#1のRSRPとSINR(即ちRSRP#1とSINR#1)、及びSSBRI#2のRSRPとSINR(即ち差分RSRP#2と差分SINR#2)を報告する。具体的には、テーブル1を結び付けながら、対応するCSIレポートは、以下のテーブル6に示すようになる。
【0105】
【0106】
留意すべきことは、上述した差分値RSRP及び/又は差分値SINRは、正または負となる可能性がある。
【0107】
例を挙げて説明すると、第一種の測定量がRSRQであり、第二種の測定量がRSRPとSINRであることを例として、第一の情報は、4つのSSBリソースのRSRQ、及び4つのSSBリソースのRSRQのうち、しきい値Tよりも大きいSSBリソースに対応するRSRPとSINRの報告を指示する。端末機器によってRSRQに対して選出された4つのSSBリソースのリソース番号が、それぞれSSBRI#1、SSBRI#2、SSBRI#3及びSSBRI#4であり、且つSSBRI#1のRSRQ、SSBRI#2のRSRQとSSBRI#3のRSRQがしきい値Tよりも大きい場合、SSBRI#1のRSRPとSINR、SSBRI#2のRSRPとSINR及びSSBRI#3のRSRPとSINRを報告する。
【0108】
このとき、L1-RSRQのうちの最大値に対応するSSBリソース(SSBRI#1)は、第四のリソースであるとともに、第五のリソースを上記SSBRI#1、SSBRI#2およびSSBRI#3のうちのRSRPまたはSINRの最大値とする。SSBRI#1、SSBRI#2およびSSBRI#3のうちのRSRPの最大値がSSBRI#2に対応する場合、SSBRI#2は、第五のリソースである。そうすると、第五のリソースのリソース番号SSBRI#2、差分RSRP#1、RSRP#2と差分RSRP#3を報告する。SSBRI#1、SSBRI#2およびSSBRI#3のうちのSINRの最大値がSSBRI#3に対応する場合、SSBRI#3は、第五のリソースである。そうすると、第五のリソースのリソース番号SSBRI#3、差分RSRP#1、差分RSRP#2とRSRP#3を報告する。具体的には、テーブル1を結び付けながら、対応するCSIレポートは、以下のテーブル7に示すようになる。
【0109】
【0110】
留意すべきことは、上述した複数の差分値RSRPの符号が同じとなり、即ち、いずれも正または負となる。上述した複数の差分値SINRの符号が同じとなり、即ち、いずれも正または負となる。
【0111】
なお、説明すべきことは、上述したテーブル1、テーブル2、テーブル4、テーブル5、テーブル6及びテーブル7は、いずれもRSRQを第一種の測定量とする。実際の使用においては、RSRPまたはSINRを第一種の測定量としてもよい。ここで再び例を挙げて説明しない。
【0112】
第二種の選択的な実現形態では:
上述した第一の情報がRSRQとSINRのうちのいずれか一種の測定量を指示するために用いられる場合について:
具体的には、上述した第一の情報がRSRQとSINRのうちのいずれか一種の測定量を指示するために用いられる場合に、この第一の情報は、端末機器へ第四の情報の報告を指示するために用いられ、上述したCSIレポートは、第四の情報を含む。
【0113】
そのうち、上述した第四の情報は、N個の第一のリソースの番号および対応する第三の値を含み、上述した第三の値は、N個の第一のリソースのいずれか一種の測定量(具体的には上述したテーブル1を参照すればよい)を指示するために用いられ、上述したN個の第一のリソースは、ネットワーク機器によって端末機器に対して配置されたM個の第一のリソースのうちの少なくとも一つであり、M、Nは、1以上であり、Mは、N以上である。
【0114】
例示的に、上述したN個の第一のリソースのうちの第六のリソースの第三の値は、このいずれか一種の測定量であり、上述したN個の第一のリソースのうち、第六のリソース以外のN-1つの第一のリソースの第三の値は、このいずれか一種の測定量の差分値である。上述した第六のリソースは、N個の第一のリソースのうち、このいずれか一種の測定量が最大となる第一のリソースである。
【0115】
留意すべきことは、上述したN-1つの第一のリソースのいずれか一つの第一のリソースの上記いずれか一種の測定量の差分値は、このいずれか一つの第一のリソースのこのいずれか一種の測定量と第六のリソースのこのいずれか一種の測定量(即ち最大のこのいずれか一種の測定量)との差分値であってもよく、第六のリソースのこのいずれか一種の測定量とこのいずれか一つの第一のリソースのこのいずれか一種の測定量の差分値であってもよい。本出願は、これを限定しない。
【0116】
本出願がRSRQ、SINRに対する定義と説明について:
【0117】
選択的に、本出願の実施例では、一つの第一のリソースのRSRQは、この第一のリソースにおいて測定されたRSRPとこの第一のリソースに対応する第二のリソースにおいて測定されたRSSIとの比率である。具体的には、一つの第一のリソースのRSRQは、この第一のリソースにおいて測定されたRSRPのH倍とこの第一のリソースに対応する第二のリソースにおいて測定されたRSSIとの比率である。そのうち、Hは、周波数領域における第一のリソースのRB数である。第一のリソースと第二のリソースの周波数領域帯域幅とが一致していれば、Hは、したがって同様にRSSIの測定帯域幅のRB数である。
【0118】
選択的に、本出願の実施例では、一つの第一のリソースのSINRは、第一のリソースにおいて測定された信号受信パワーの線形平均値とこの第一のリソースに対応する第三のリソースにおいて測定された雑音及び干渉パワーの比率である。
【0119】
本出願の実施例では、上述した第二のリソースは、RSSIを測定するために用いられる。そのうち、一つの第二のリソースが、少なくとも一つの第一のリソースに対応し、即ち上述した第二のリソースと第一のリソースとの間は、一対一で対応してもよく、一つの第二のリソースが複数の第一のリソースに対応してもよい。
【0120】
本出願の実施例では、上述した第三のリソースは、雑音及び干渉パワーを測定するために用いられる。そのうち、一つの第三のリソースが、少なくとも一つの第一のリソースに対応し、即ち上述した第三のリソースと第一のリソースとの間は、一対一で対応してもよく、一つの第三のリソースが複数の第一のリソースに対応してもよい。
【0121】
さらに選択的に、本出願の実施例では、上述した第二のリソースは、プロトコルにおいてデフォルト設定されたリソースであり、または、上述した第二のリソースは、ネットワーク機器によって端末機器に対して配置されたリソースである。
【0122】
さらに選択的に、本出願の実施例では、上述した第三のリソースは、プロトコルにおいてデフォルト設定されたリソースであり、または、上述した第三のリソースは、ネットワーク機器によって端末機器に対して配置されたリソースである。
【0123】
一つの例では、ネットワーク機器によって端末機器に対して第二のリソースと/第三のリソースとして干渉測定リソース(Interference Measurement Resource、IMR)が配置された場合、一つの干渉測定リソースが、少なくとも一つの第一のリソースに対応する。例示的に、ネットワーク機器によって端末機器に対して配置された干渉測定リソースと対応する第一のリソースは、少なくともQCLである。ネットワーク機器によって端末機器に対して配置された干渉測定リソースの占める帯域幅と対応する第一のリソースの占める帯域幅と一致している。
【0124】
本出願の実施例では、上述した第二のリソースまたは第三のリソースがプロトコルにおいてデフォルト設定されたリソースである場合に、上述した第二のリソースまたは第三のリソースは、配置されているPDCCH DMRS及び配置されているPDCCHのうちのいずれか一項を含む。例示的に、SSBのSINRについて:デフォルト設定された第三のリソースは、セカンダリー同期信号、PBCHの復調リファレンス信号(DMRS)であってもよい。
【0125】
さらに選択的に、本出願の実施例では、上述したRSSIと雑音及び干渉パワーは、端末機器によってSSBリソースまたはCSI-RSリソースのRE(リソース粒子)で測定されたもの、または、端末機器によって配置されているPDCCH DMRS及び配置されているPDCCHのOFDM符号で測定されたものである。
【0126】
さらに選択的に、本出願の実施例では、上述したRSRP及び信号受信パワーは、端末機器によってSSBリソースまたはCSI-RSリソースのREで測定されたもの、または、SSBリソースまたはCSI-RSリソースに対応する周波数領域のRBと時間領域のOFDM符号で測定されたものである。
【0127】
さらに選択的に、本出願の実施例では、上述した第一のリソースがCSI-RSリソースである場合に、ネットワーク機器によって端末機器に対してCSI-RSリソースに対応する第二のリソース及び/又は第三のリソースが配置されていない。このとき、端末機器は、デフォルト設定されたリソースを使用して、第二のリソース及び/又は第三のリソースとする。
【0128】
一つの例では、ネットワーク機器によって端末機器に対してCSI-RSリソースに対応する第二のリソース及び/又は第三のリソースが配置されていない場合に、第一のリソースに対応する第三のリソースにおいて測定されたリソース粒子(RE)の雑音及び干渉パワー(ワット)の線形平均値は、端末機器によって第一のパワーに基づいて得られるものである。このとき、上述した第一のリソースに対応する第二のリソースは、この第一のリソース、即ちCSI-RSリソースである。一つのCSI-RSリソースに対応する測定量RSSIは、このCSI-RSリソース内のすべての伝送CSI-RSのリソース粒子における総受信パワー(ワット)の線形平均値である。
【0129】
そのうち、上述した第一のパワーは、各第一のリソース(即ちCSI-RSリソース)内の伝送CSI-RSによって使用されるリソース粒子における受信パワー(ワット)の線形平均値とチャネル推定によって得られる伝送CSI-RS信号のリソース粒子のCSI-RSパワー(ワット)の線形平均値との差分値である。
【0130】
さらに選択的に、本出願の実施例では、上述した第一のリソースがSSBリソースである場合に、ネットワーク機器によって端末機器に対してSSBリソースに対応する第二のリソース及び/又は第三のリソースが配置される。
【0131】
本出願の実施例によるCSIレポート報告方法によると、ネットワーク機器が端末機器へ第一の情報を送信することで端末機器へ指示して報告したCSIレポートには、RSRQとSINRが含まれ、または、端末機器へ指示して報告したCSIレポートには、RSRP、RSRQ及びSINRのうちの少なくとも二種が含まれ、即ち伝統的なCSIレポートにはRSRQ及び/又はSINRが増加されている。これによって、CSIレポートには干渉因子が考慮されているようになり、さらにネットワーク機器がこのCSIレポートに基づき正確に端末機器に対して最適なビームを選出できるようになり、通信効率及び効能を向上させる。
【0132】
図3に示すように、本出願の実施例は、端末機器300を提供する。この端末機器300は、
ネットワーク機器から、RSRQ、SINRのいずれか一種の測定量を指示するかまたはRSRP、RSRQ及びSINRのうちの少なくとも二種の測定量を指示するための第一の情報を受信するための受信モジュール301、および
受信モジュール301によって受信された第一の情報に基づき、ネットワーク機器へ、第一の情報によって指示された測定量を含むCSIレポートを報告するための送信モジュール302を含む。
【0133】
選択的に、上述した第一の情報がRSRP、RSRQ及びSINRのうちの少なくとも二種の測定量を指示するために用いられる場合に、上述した第一の情報は、端末機器へ第一種の測定量に対応する第二の情報と少なくとも一つの第二種の測定量に対応する第三の情報の報告を指示するために用いられ、上述したCSIレポートは、第二の情報と第三の情報を含み、そのうち、上述した第一種の測定量は、少なくとも二種の測定量のうちの一種であり、上述した少なくとも一つの第二種の測定量は、少なくとも二種の測定量のうち、第一種の測定量以外の他の測定量である。
【0134】
選択的に、上述した第二の情報は、N個の第一のリソースのリソース番号及び対応する第一の値を含み、上述した第一の値は、N個の第一のリソースに対応する第一種の測定量を指示するために用いられ、いずれか一つの第二種の測定量の第三の情報は、Y個の第一のリソースのリソース番号及び対応する第二の値、または、上述した第二の値を含み、上述した第二の値は、Y個の第一のリソースに対応するこのいずれか一つの第二種の測定量を指示するために用いられ、上述したN個の第一のリソースまたは上述したY個の第一のリソースは、ネットワーク機器によって端末機器に対して配置されたM個の第一のリソースのうちの少なくとも一つであり、上述したM個の第一のリソースは、M個のCSI-RSリソースまたはM個のSSBリソースを含み、M、Nは、1以上であり、Yは、0以上であり、Mは、N以上であり、Mは、Y以上であり、Nは、Y以上である。
【0135】
選択的に、上述したY個の第一のリソースと上述したN個の第一のリソースの一部または全部の第一のリソースと同じである。
【0136】
選択的に、上述した第三の情報のうちのY個の第一のリソースのリソース番号の順序及び/又はY個の第一のリソースに対応する第二の値の順序は、上述した第二の情報におけるN個の第一のリソースのうちのY個の第一のリソースのリソース番号の順序に対応する。
【0137】
選択的に、上述したN個の第一のリソースは、M個の第一のリソースの第一種の測定量が大きい順に並び替えられた後、ランキングで1番目からN番目までの第一種の測定量に対応する第一のリソースであり、上述したY個の第一のリソースは、N個の第一のリソースのうち、第一種の測定量が設定しきい値よりも大きい第一のリソースである。
【0138】
選択的に、上述した第一の情報がRSRQとSINRのうちのいずれか一種の測定量を指示するために用いられる場合に、上述した第一の情報は、端末機器へ第四の情報の報告を指示するために用いられ、このCSIレポートは、第四の情報を含み、上述した第四の情報は、N個の第一のリソースの番号および対応する第三の値を含み、第三の値は、N個の第一のリソースのいずれか一種の測定量を指示するために用いられ、上述したN個の第一のリソースは、ネットワーク機器によって端末機器に対して配置されたM個の第一のリソースのうちの少なくとも一つであり、上述したM個の第一のリソースは、M個のCSI-RSリソースまたはM個のSSBリソースを含み、M、Nは、1以上であり、Mは、N以上である。
【0139】
選択的に、一つの第一のリソースのRSRQは、この第一のリソースにおいて測定されたRSRPと第一のリソースに対応する第二のリソースにおいて測定されたRSSIの比率であり、一つの第一のリソースのSINRは、この第一のリソースにおいて測定されたリソース粒子の信号受信パワーの線形平均値とこの第一のリソースに対応する第三のリソースにおいて測定されたリソース粒子の雑音及び干渉パワーの線形平均値の比率であり、そのうち、一つの第二のリソースが、少なくとも一つの第一のリソースに対応し、及び/又は、一つの第三のリソースが、少なくとも一つの第一のリソースに対応する。
【0140】
選択的に、上述した第二のリソースは、プロトコルにおいてデフォルト設定されたリソースであり、または、上述した第二のリソースは、ネットワーク機器によって端末機器に対して配置されたリソースであり、上述した第三のリソースは、プロトコルにおいてデフォルト設定されたリソースであり、または、上述した第三のリソースは、ネットワーク機器によって端末機器に対して配置されたリソースである。
【0141】
本出願の実施例による端末機器によると、ネットワーク機器から送信された第一の情報を受信することで端末機器へ指示して報告したCSIレポートには、RSRQとSINRが含まれ、または、端末機器へ指示して報告したCSIレポートには、RSRP、RSRQ及びSINRのうちの少なくとも二種が含まれ、即ち伝統的なCSIレポートにはRSRQ及び/又はSINRが増加されている。これによって、CSIレポートには干渉因子が考慮されているようになり、さらにネットワーク機器がこのCSIレポートに基づき正確に端末機器に対して最適なビームを選出できるようになり、通信効率及び効能を向上させる。
【0142】
本出願の実施例による端末機器は、上記方法の実施例に示すプロセスを実現することができる。説明の重複を回避するために、ここでは説明を省略する。
【0143】
図4に示すように、
図4は、本出願の実施例によるネットワーク機器の構成模式図である。このネットワーク機器400は、送信モジュール401を含み、そのうち、
送信モジュール401は、端末機器へ第一の情報を送信するために用いられる。
【0144】
そのうち、上述した第一の情報は、RSRQ、SINRのいずれか一種の測定量を指示するために用いられ、または、上述した第一の情報は、RSRP、RSRQ及びSINRのうちの少なくとも二種の測定量を指示するために用いられ、上述した第一の情報は、端末機器へ、第一の情報に基づくネットワーク機器へのCSIレポートの報告を指示するために用いられ、このCSIレポートは、第一の情報によって指示された測定量を含む。
【0145】
選択的に、上述した第一の情報がRSRP、RSRQ及びSINRのうちの少なくとも二種の測定量を指示するために用いられる場合に、上述した第一の情報は、端末機器へ第一種の測定量に対応する第二の情報と少なくとも一つの第二種の測定量に対応する第三の情報の報告を指示するために用いられ、上述したCSIレポートは、第二の情報と第三の情報を含み、そのうち、上述した第一種の測定量は、少なくとも二種の測定量のうちの一種であり、上述した少なくとも一つの第二種の測定量は、少なくとも二種の測定量のうち、第一種の測定量以外の他の測定量である。
【0146】
選択的に、上述した第二の情報は、N個の第一のリソースのリソース番号及び対応する第一の値を含み、上述した第一の値は、N個の第一のリソースに対応する第一種の測定量を指示するために用いられ、いずれか一つの第二種の測定量の第三の情報は、Y個の第一のリソースのリソース番号及び対応する第二の値、または、上述した第二の値を含み、上述した第二の値は、Y個の第一のリソースに対応するこのいずれか一つの第二種の測定量を指示するために用いられ、上述したN個の第一のリソースまたは上述したY個の第一のリソースは、ネットワーク機器によって端末機器に対して配置されたM個の第一のリソースのうちの少なくとも一つであり、上述したM個の第一のリソースは、M個のCSI-RSリソースまたはM個のSSBリソースを含み、M、Nは、1以上であり、Yは、0以上であり、Mは、N以上であり、Mは、Y以上であり、Nは、Y以上である。
【0147】
選択的に、上述したY個の第一のリソースと上述したN個の第一のリソースの一部または全部の第一のリソースとが同じである。
【0148】
選択的に、上述した第三の情報のうちのY個の第一のリソースのリソース番号の順序及び/又はY個の第一のリソースに対応する第二の値の順序は、上述した第二の情報におけるN個の第一のリソースのうちのY個の第一のリソースのリソース番号の順序に対応する。
【0149】
選択的に、上述したN個の第一のリソースは、M個の第一のリソースの第一種の測定量が大きい順に並び替えられた後、ランキングで1番目からN番目までの第一種の測定量に対応する第一のリソースであり、上述したY個の第一のリソースは、N個の第一のリソースのうち、第一種の測定量が設定しきい値よりも大きい第一のリソースである。
【0150】
選択的に、上述した第一の情報がRSRQとSINRのうちのいずれか一種の測定量を指示するために用いられる場合に、上述した第一の情報は、端末機器へ第四の情報の報告を指示するために用いられ、このCSIレポートは、第四の情報を含み、上述した第四の情報は、N個の第一のリソースの番号および対応する第三の値を含み、第三の値は、N個の第一のリソースのいずれか一種の測定量を指示するために用いられ、上述したN個の第一のリソースは、ネットワーク機器によって端末機器に対して配置されたM個の第一のリソースのうちの少なくとも一つであり、上述したM個の第一のリソースは、M個のCSI-RSリソースまたはM個のSSBリソースを含み、M、Nは、1以上であり、Mは、N以上である。
【0151】
選択的に、一つの第一のリソースのRSRQは、この第一のリソースにおいて測定されたRSRPと第一のリソースに対応する第二のリソースにおいて測定されたRSSIの比率であり、一つの第一のリソースのSINRは、この第一のリソースにおいて測定されたリソース粒子の信号受信パワーの線形平均値とこの第一のリソースに対応する第三のリソースにおいて測定されたリソース粒子の雑音及び干渉パワーの線形平均値の比率であり、そのうち、一つの第二のリソースが、少なくとも一つの第一のリソースに対応し、及び/又は、一つの第三のリソースが、少なくとも一つの第一のリソースに対応する。
【0152】
選択的に、上述した第二のリソースは、プロトコルにおいてデフォルト設定されたリソースであり、または、上述した第二のリソースは、ネットワーク機器によって端末機器に対して配置されたリソースであり、上述した第三のリソースは、プロトコルにおいてデフォルト設定されたリソースであり、または、上述した第三のリソースは、ネットワーク機器によって端末機器に対して配置されたリソースである。
【0153】
選択的に、第一のリソースがCSI-RSリソースである場合に、ネットワーク機器によって端末機器に対してこのCSI-RSリソースに対応する第二のリソース及び/又は第三のリソースが配置されない。
【0154】
選択的に、第一のリソースがSSBリソースである場合に、ネットワーク機器によって端末機器に対してSSBリソースに対応する第二のリソース及び/又は第三のリソースが配置される。
【0155】
本出願の実施例によるネットワーク機器によると、このネットワーク機器が端末機器へ第一の情報を送信することで端末機器へ指示して報告したCSIレポートには、RSRQとSINRが含まれ、または、端末機器へ指示して報告したCSIレポートには、RSRP、RSRQ及びSINRのうちの少なくとも二種が含まれ、即ち伝統的なCSIレポートにはRSRQ及び/又はSINRが増加されている。これによって、CSIレポートには干渉因子が考慮されているようになり、さらにネットワーク機器がこのCSIレポートに基づき正確に端末機器に対して最適なビームを選出できるようになり、通信効率及び効能を向上させる。
【0156】
本出願の実施例によるネットワーク機器は、上記方法の実施例に示すプロセスを実現することができる。説明の重複を回避するために、ここでは説明を省略する。
【0157】
図5は、本出願の各実施例の端末機器を実現するハードウェア構成模式図、この端末機器100は、無線周波数ユニット101、ネットワークモジュール102、オーディオ出力ユニット103、入力ユニット104、センサ105、表示ユニット106、ユーザ入力ユニット107、インターフェースユニット108、メモリ109、プロセッサ110、及び電源111などの部材を含むが、それらに限らない。当業者であれば理解できるように、
図5に示す端末機器100の構成は、端末機器に対する限定を構成しなく、端末機器100には、図示された部材の数よりも多くまたは少ない部材、または何らかの部材の組み合わせ、または異なる部材の配置が含まれてもよい。本出願の実施例では、端末機器100は、携帯電話、タブレットコンピュータ、ノートパソコン、パームトップコンピュータ、車載端末機器、ウェアラブルデバイス、及び歩数計などを含むが、それらに限らない。
【0158】
そのうち、無線周波数ユニット101は、ネットワーク機器から第一の情報を受信するために用いられる。そのうち、上述した第一の情報は、RSRQ、SINRのいずれか一種の測定量を指示するために用いられ、または、上述した第一の情報は、RSRP、RSRQ及びSINRのうちの少なくとも二種の測定量を指示するために用いられる。無線周波数ユニット101は、第一の情報に基づき、ネットワーク機器へCSIレポートを報告するために用いられる。このCSIレポートは、第一の情報によって指示された測定量を含む。
【0159】
本出願の実施例による端末機器によると、ネットワーク機器から送信された第一の情報を受信することで端末機器へ指示して報告したCSIレポートには、RSRQとSINRが含まれ、または、端末機器へ指示して報告したCSIレポートには、RSRP、RSRQ及びSINRのうちの少なくとも二種が含まれ、即ち伝統的なCSIレポートにはRSRQ及び/又はSINRが増加されている。これによって、CSIレポートには干渉因子が考慮されているようになり、さらにネットワーク機器がこのCSIレポートに基づき正確に端末機器に対して最適なビームを選出できるようになり、通信効率及び効能を向上させる。
【0160】
理解すべきことは、本出願の実施例では、無線周波数ユニット101は、情報の送受信または通話中の信号の送受信に用いられてもよい。具体的には、基地局からの下りリンクデータを受信してから、プロセッサ110に処理させてもよい。また、上りデータを基地局に送信してもよい。一般的には、無線周波数ユニット101は、アンテナ、少なくとも一つの増幅器、送受信機、カプラ、低雑音増幅器、デュプレクサなどを含むが、それらに限らない。なお、無線周波数ユニット101は、無線通信システムやネットワークによって、他の機器との通信を行ってもよい。
【0161】
端末機器100は、ネットワークモジュール102によってユーザに無線のブロードバンドインターネットアクセスを提供し、例えば、ユーザへ電子メールの送受信、ウェブページの閲覧、ストリーミングメディアへのアクセスなどを支援する。
【0162】
オーディオ出力ユニット103は、無線周波数ユニット101またはネットワークモジュール102によって受信されたまたはメモリ109に記憶されたオーディオデータをオーディオ信号に変換して、音声として出力することができる。そして、オーディオ出力ユニット103はさらに、端末機器100によって実行された特定の機能に関連するオーディオ出力(例えば、呼び信号受信音、メッセージ着信音など)を提供することができる。オーディオ出力ユニット103は、スピーカ、ブザー及び受話器などを含む。
【0163】
入力ユニット104は、オーディオまたはビデオ信号を受信するために用いられる。入力ユニット104は、グラフィックスプロセッサ(Graphics Processing Unit、GPU)1041とマイクロホン1042を含んでもよい。グラフィックスプロセッサ1041は、ビデオキャプチャモードまたは画像キャプチャモードにおいて画像キャプチャ装置(例えば、カメラ)によって得られた静止画像またはビデオの画像データを処理する。処理された画像フレームは、表示ユニット106に表示されてもよい。グラフィックスプロセッサ1041によって処理された画像フレームは、メモリ109(または他の記憶媒体)に記憶されてもよく、または無線周波数ユニット101またはネットワークモジュール102を介して送信されてもよい。マイクロホン1042は、音声を受信することができるとともに、このような音声をオーディオデータとして処理することができる。処理されたオーディオデータは、電話の通話モードにおいて、無線周波数ユニット101を介して移動通信基地局に送信することが可能なフォーマットに変換して出力することができる。
【0164】
端末機器100はさらに、少なくとも一つのセンサ105、例えば、光センサ、運動センサ及び他のセンサを含む。具体的には、光センサは、環境光センサ及接近センサを含み、そのうち、環境光センサは、環境光の明暗に応じて、表示パネル1061の輝度を調整することができる。接近センサは、端末機器100が耳元に移動した時、表示パネル1061及び/又はバックライトをオフにすることができる。運動センサの一種として、加速度計センサは、各方向(一般的には、三軸であり)における加速度の大きさを検出することができ、静止時、重力の大きさ及び方向を検出することができ、端末機器姿勢(例えば、縦横スクリーン切り替え、関連ゲーム、磁力計姿勢校正)の識別、振動識別関連機能(例えば、歩数計、タップ)などに用いられてもよい。センサ105はさらに、指紋センサ、圧力センサ、虹彩センサ、分子センサ、ジャイロ、气圧計、湿度計、温度計、赤外線センサなどを含んでもよく、ここでは説明を省略する。
【0165】
表示ユニット106は、ユーザによって入力された情報またはユーザに提供される情報を表示するために用いられている。表示ユニット106は、表示パネル1061を含んでもよく、液晶ディスプレイ(Liquid Crystal Display、LCD)、有機発光ダイオード(Organic Light-Emitting Diode、OLED)などの形式で表示パネル1061を配置してもよい。
【0166】
ユーザ入力ユニット107は、入力された数字または文字情報を受信し、端末機器100のユーザによる設置及び機能制御に関するキー信号入力を発生させるために用いられる。具体的には、ユーザ入力ユニット107は、タッチパネル1071及び他の入力機器1072を含む。タッチパネル1071は、タッチスクリーンとも呼ばれ、その上または付近でのユーザによるタッチ操作(例えば、ユーザが指、タッチペンなどの任意の適切な物体または付属品を使用してタッチパネル1071上またはタッチパネル1071付近で行う操作)を収集することができる。タッチパネル1071は、タッチ検出装置とタッチコントローラの二つの部分を含んでもよい。そのうち、タッチ検出装置は、ユーザによるタッチ方位を検出し、タッチ操作による信号を検出し、信号をタッチコントローラに伝送する。タッチコントローラは、タッチ検出装置からタッチ情報を受信し、それをタッチポイント座標に変換してから、プロセッサ110に送信し、プロセッサ110から送信してきたコマンドを受信して実行する。なお、抵抗式、静電容量式、赤外線及び表面音波などの様々なタイプを用いてタッチパネル1071を実現してもよい。タッチパネル1071以外、ユーザ入力ユニット107は、他の入力機器1072を含んでもよい。具体的には、他の入力機器1072は、物理的キーボード、機能キー(例えば、音量制御ボタン、スイッチボタンなど)、トラックボール、マウス、操作レバーを含んでもよいが、それらに限らない。ここでは説明を省略する。
【0167】
さらに、タッチパネル1071は、表示パネル1061上に覆われてもよい。タッチパネル1071は、その上または付近でのタッチ操作を検出した場合、プロセッサ110に伝送して、タッチイベントのタイプを特定し、その後、プロセッサ110は、タッチイベントのタイプに応じて表示パネル1061で相応な視覚出力を提供する。
図5には、タッチパネル1071と表示パネル1061は、二つの独立した部材として端末機器100の入力と出力機能を実現するが、何らかの実施例では、タッチパネル1071と表示パネル1061を集積して端末機器100の入力と出力機能を実現してもよい。具体的には、ここでは限定しない。
【0168】
インターフェースユニット108は、外部装置と端末機器100との接続のためのインターフェースである。例えば、外部装置は、有線または無線ヘッドフォンポート、外部電源(または電池充電器)ポート、有線または無線データポート、メモリカードポート、識別モジュールを有する装置への接続用のポート、オーディオ入力/出力(I/O)ポート、ビデオI/Oポート、イヤホンポートなどを含んでもよい。インターフェースユニット108は、外部装置からの入力(例えば、データ情報、電力など)を受信するとともに、受信した入力を端末機器100内の一つまたは複数の素子に伝送するために用いられてもよく、または端末機器100と外部装置との間でデータを伝送するために用いられてもよい。
【0169】
メモリ109は、ソフトウェアプログラム及び各種のデータを記憶するために用いられてもよい。メモリ109は、主にプログラム記憶エリアとデータ記憶エリアを含んでもよく、そのうち、プログラム記憶エリアは、オペレーティングシステム、少なくとも一つの機能に必要なアプリケーションプログラム(例えば、音声放送機能、画像放送機能など)などを記憶することができ、データ記憶エリアは、携帯電話の使用によって作成されたデータ(例えば、オーディオデータ、電話帳など)などを記憶することができる。なお、メモリ109は、高速ランダムアクセスメモリを含んでもよく、非揮発性メモリ、例えば少なくとも一つの磁気ディスクメモリデバイス、フラッシュメモリデバイス、または他の揮発性ソリッドステートメモリデバイスを含んでもよい。
【0170】
プロセッサ110は、端末機器100の制御センターであり、各種のインターフェースと線路によって端末機器100全体の各部分を接続する。メモリ109に記憶されるソフトウェアプログラム及び/又はモジュールを運行または実行し、メモリ109に記憶されるデータを呼び出し、端末機器100の各種の機能を実行し、データを処理することで、端末機器100全体をモニタリングする。プロセッサ110は、一つまたは複数の処理ユニットを含んでもよい。選択的に、プロセッサ110は、プロセッサとモデムプロセッサを集積して用いてもよい。そのうち、アプリケーションプロセッサは、主にオペレーティングシステム、ユーザインターフェースおよびアプリケーションプログラムなどを処理するためのものであり、モデムプロセッサは、主に無線通信を処理するためのものである。理解すべきことは、上記モデムプロセッサは、プロセッサ110に集積しなくてもよい。
【0171】
端末機器100は、各部材に電力を供給する電源111(例えば、電池)を含んでもよい。選択的に、電源111は、電源管理システムによってプロセッサ110にロジック的に接続されてもよい。それにより、電源管理システムによって充放電管理及び消費電力管理などの機能を実現することができる。
【0172】
また、端末機器100は、いくつかの示されていない機能モジュールを含む。ここでは説明を省略する。
【0173】
図6は、本出願の実施例のネットワーク機器を実現するハードウェア構成模式図、このネットワーク機器800は、プロセッサ801、送受信機802、メモリ803、ユーザインターフェース804およびバスインターフェースを含む。
【0174】
そのうち、送受信機802は、端末機器へ第一の情報を送信するために用いられ、そのうち、上述した第一の情報は、RSRQ、SINRのいずれか一種の測定量を指示するために用いられ、または、上述した第一の情報は、RSRP、RSRQ及びSINRのうちの少なくとも二種の測定量を指示するために用いられ、上述した第一の情報は、端末機器へ、第一の情報に基づくネットワーク機器へのCSIレポートの報告を指示するために用いられ、このCSIレポートは、第一の情報によって指示された測定量を含む。
【0175】
本出願の実施例によるネットワーク機器によると、このネットワーク機器が端末機器へ第一の情報を送信することで端末機器へ指示して報告したCSIレポートには、RSRQとSINRが含まれ、または、端末機器へ指示して報告したCSIレポートには、RSRP、RSRQ及びSINRのうちの少なくとも二種が含まれ、即ち伝統的なCSIレポートにはRSRQ及び/又はSINRが増加されている。これによって、CSIレポートには干渉因子が考慮されているようになり、さらにネットワーク機器がこのCSIレポートに基づき正確に端末機器に対して最適なビームを選出できるようになり、通信効率及び効能を向上させる。
【0176】
本出願の実施例では、
図6には、バスアーキテクチャは、任意の数のお互いに接続されたバスとブリッジを含んでもよく、具体的にプロセッサ801によって代表される一つまたは複数のプロセッサとメモリ803によって代表されるメモリの各種の回路でリンクされてもよい。バスアーキテクチャは、周辺機器、電圧レギュレータとパワー管理回路などのような各種の他の回路をリンクしてもよい。それらは、すべて当技術分野でよく知っているものであるため、ここではこれ以上説明しない。バスインターフェースは、インターフェースを提供する。送受信機802は、複数の素子であってもよく、すなわち、送信機と受信機を含み、伝送媒体で各種の他の装置と通信するためのユニットを提供してもよい。異なるユーザ機器について、ユーザインターフェース804は、必要な機器に外接や内接することができるインターフェースであってもよい。接続された機器は、キーパッド、ディスプレイ、スピーカ、マイクロホン、ジョイスティックなどを含むが、それらに限らない。プロセッサ801は、バスアーキテクチャと一般的な処理の管理を担当し、メモリ803は、プロセッサ801の操作実行時に使用されるデータを記憶してもよい。
【0177】
また、ネットワーク機器800はさらに、いくつかの示されていない機能モジュールを含む。ここでは説明を省略する。
【0178】
選択的に、本出願の実施例はさらに、端末機器を提供する。プロセッサ、メモリ、メモリに記憶され、プロセッサ上で運行できるコンピュータプログラムを含み、このコンピュータプログラムがプロセッサによって実行される時、上記実施例におけるCSIレポートの報告方法のプロセスを実現し、且つ同じ技術的効果を実現することができる。説明の重複を回避するために、ここで説明を省略する。
【0179】
選択的に、本出願の実施例はさらに、ネットワーク機器を提供する。プロセッサ、メモリ、メモリに記憶され、プロセッサ上で運行できるコンピュータプログラムを含み、このコンピュータプログラムがプロセッサによって実行される時、上記実施例一におけるCSIレポートの報告方法のプロセスを実現し、且つ同じ技術的効果を実現することができる。説明の重複を回避するために、ここで説明を省略する。
【0180】
本出願の実施例はさらに、コンピュータ可読記憶媒体を提供する。コンピュータ可読記憶媒体にはコンピュータプログラムが記憶されており、このコンピュータプログラムがプロセッサによって実行される時、上記実施例におけるCSIレポートの報告方法の複数のプロセスを実現し、且つ同じ技術的効果を実現することができる。説明の重複を回避するために、ここで説明を省略する。そのうち、のコンピュータ可読記憶媒体は、例えば、リードオンリーメモリ(Read-Only Memory、略称ROM)、ランダムアクセスメモリ(Random Access Memory、略称RAM)、磁気ディスクまたは光ディスクなどである。
【0181】
本出願の実施例はさらに、コンピュータ可読記憶媒体を提供する。コンピュータ可読記憶媒体にはコンピュータプログラムが記憶されており、このコンピュータプログラムがプロセッサによって実行される時、上記CSIレポートの報告方法の実施例の複数のプロセスを実現し、且つ同じ技術的効果を実現することができる。説明の重複を回避するために、ここで説明を省略する。そのうち、コンピュータ可読記憶媒体は、例えば、ROM、RAM、磁気ディスクまたは光ディスクなどである。
【0182】
説明すべきことは、本明細書において、「含む」、「包含」という用語またはその他の任意の変形は、非排除性の「含む」を意図的にカバーするものであり、それにより、一連の要素を含むプロセス、方法、物品または装置は、それらの要素を含むだけではなく、明確にリストされていていない他の要素も含み、またはこのようなプロセス、方法、物品または装置に固有の要素も含む。それ以上の制限がない場合に、「......を1つ含む」という文章で限定された要素について、この要素を含むプロセス、方法、物品または装置には他の同じ要素が存在することが排除されていない。
【0183】
以上の実施の形態の記述によって、当業者であればはっきりと分かるように、上記実施例の方法は、ソフトウェアと必要な汎用ハードウェアプラットフォームの形態によって実現されてもよい。無論、ハードウェアによっても実現されるが、多くの場合、前者は好適な実施の形態である。このような理解を踏まえて、本出願の技術案は、実質にはまたは従来技術に寄与する部分がソフトウェア製品の形式によって表われてもよい。このコンピュータソフトウェア製品は、一つの記憶媒体(例えば、ROM/RAM、磁気ディスク、光ディスク)に記憶され、若干の指令を含む。それによって、一台の端末機器(携帯電話、コンピュータ、サーバ、エアコン、またはネットワーク機器などであってもよい)によって本出願の複数の実施例に記載の方法が実行されるようになる。
【0184】
以上は、添付図面を結び付けながら、本出願の実施例を記述したが、本出願は、上述した具体的な実施の形態に限らず、上述した具体的な実施の形態は例示的なものに過ぎず、制限性のあるものではない。当業者は、本出願の示唆で、本出願の趣旨と請求項が保護する範囲を逸脱しない場合に、多くの形式の変更を行うことができ、それらは、いずれも本出願の請求範囲に入っている。