(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-12-01
(45)【発行日】2022-12-09
(54)【発明の名称】搬送ロボットに基づく制御方法及び装置
(51)【国際特許分類】
G05D 1/02 20200101AFI20221202BHJP
【FI】
G05D1/02 Y
(21)【出願番号】P 2021525634
(86)(22)【出願日】2019-08-07
(86)【国際出願番号】 CN2019099576
(87)【国際公開番号】W WO2020113987
(87)【国際公開日】2020-06-11
【審査請求日】2021-05-11
(31)【優先権主張番号】201811475740.5
(32)【優先日】2018-12-04
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(73)【特許権者】
【識別番号】520208203
【氏名又は名称】ベイジン・ジンドン・チアンシ・テクノロジー・カンパニー・リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100108453
【氏名又は名称】村山 靖彦
(74)【代理人】
【識別番号】100110364
【氏名又は名称】実広 信哉
(74)【代理人】
【識別番号】100133400
【氏名又は名称】阿部 達彦
(72)【発明者】
【氏名】▲張▼ 雷
【審査官】大古 健一
(56)【参考文献】
【文献】特表2009-541174(JP,A)
【文献】米国特許第09008827(US,B1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G05D 1/00 - 1/12
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
搬送ロボットにラックが搭載され、前記ラックと前記搬送ロボットとは回転可能なステッピングモータによって連結される、搬送ロボットに基づく制御方法であって、
前記搬送ロボットが現在、仕分けエリアに位置しているか否かを検出することと、
前記搬送ロボットが現在、非仕分けエリアに位置していると検出されたことに応答して、前記搬送ロボットを予め設定された経路に沿って第1所定位置まで走行させるように制御し、前記第1所定位置を第1回転位置として制御ステップを実行することであって、
前記制御ステップは、
第1回転位置において前記ステッピングモータによる回転動作を実行するための回転条件が満たされたか否かを判定することと、
第1回転位置において前記ステッピングモータによる回転動作を実行するための回転条件が満たされたと判定されたことに応答して、前記ラックの目標識別子を有する側面を指定方向に向けるように前記ステッピングモータを回転させるように制御することと、を含む、ことと、
前記搬送ロボットが現在、仕分けエリアに位置していることと、前記ラックの前記目標識別子を有する側面が指定方向を向いていないこととが検出されたことに応答して、前記搬送ロボットを、前記仕分けエリアにおける前記ステッピングモータによる回転動作を実行するための位置である第2回転位置まで走行させるように制御することと、
を備える搬送ロボットに基づく制御方法。
【請求項2】
前記
制御方法は、第1回転位置において前記ステッピングモータによる回転動作を実行するための回転条件が満たされていないと判定されたことに応答して、前記搬送ロボットを予め設定された経路に沿って次の所定位置まで走行させるように制御し、前記次の所定位置を第1回転位置として前記制御ステップを引き続き実行することをさらに含む請求項1に記載の
制御方法。
【請求項3】
前記回転条件は、
前記搬送ロボットからの所定距離に障害物がないこと、及び/又は
前記搬送ロボットが位置する現在位置に他の搬送ロボットが通過しないことを含む請求項1または2に記載の
制御方法。
【請求項4】
前記搬送ロボットを、前記仕分けエリアにおける前記ステッピングモータによる回転動作を実行するための位置である第2回転位置まで走行させるように制御することは、
前記第2回転位置までの少なくとも1つの入口の位置の中から、前記搬送ロボットの現在位置からの距離が最も近い入口の位置を選択することと、
選択された入口の位置に基づいて、前記搬送ロボットが現在位置から選択された入口の位置を通って前記第2回転位置まで走行する走行経路を生成することと、
前記搬送ロボットを生成された走行経路に沿って前記第2回転位置まで走行させるように制御することと、を含む、請求項
1に記載の
制御方法。
【請求項5】
前記
制御方法は、
前記ラックの目標識別子を有する側面を指定方向に向ける指令が受信されたことに応答して、前記搬送ロボットの次の位置の位置情報を確定することと、
前記搬送ロボットを次の位置まで走行させるように制御することと、
をさらに含む請求項
1に記載の
制御方法。
【請求項6】
前記搬送ロボットの次の位置の位置情報を確定することは、
前記搬送ロボットよりも前に仕分けタスクを実行する搬送ロボットの数を確定することと、
確定された数に基づいて前記次の位置の位置情報を確定することと、
を含む、請求項
5に記載の
制御方法。
【請求項7】
前記搬送ロボットを次の位置まで走行させるように制御することは、
前記搬送ロボットの走行方向と前記次の位置との間の偏差が所定閾値を超えたか否かを検出することと、
前記搬送ロボットの走行方向と前記次の位置との間の偏差が前記所定閾値を超えたと判定されたことに応答して、前記搬送ロボットを次の位置まで走行させるように前記搬送ロボットの走行方向を調整することと、
を含む請求項
5に記載の
制御方法。
【請求項8】
搬送ロボットにラックが搭載され、前記ラックと前記搬送ロボットとは回転可能なステッピングモータによって連結される、搬送ロボットに基づく制御装置であって、
前記搬送ロボットが現在、仕分けエリアに位置しているか否かを検出するように構成される検出ユニットと、
前記搬送ロボットが現在、非仕分けエリアに位置していると検出されたことに応答して、前記搬送ロボットを予め設定された経路に沿って第1所定位置まで走行させるように制御し、前記第1所定位置を第1回転位置として制御ステップを実行するように構成される第1制御ユニットであって、
前記制御ステップは、
第1回転位置において前記ステッピングモータによる回転動作を実行するための回転条件が満たされたか否かを判定することと、
第1回転位置において前記ステッピングモータによる回転動作を実行するための回転条件が満たされたと判定されたことに応答して、前記ラックの目標識別子を有する側面を指定方向に向けるように前記ステッピングモータを回転させるように制御することと、を含む、第1制御ユニットと、
前記搬送ロボットが現在、仕分けエリアに位置していることと、前記ラックの前記目標識別子を有する側面が指定方向を向いていないこととが検出されたことに応答して、前記搬送ロボットを、前記仕分けエリアにおける前記ステッピングモータによる回転動作を実行するための位置である第2回転位置まで走行させるように制御するように構成される第3制御ユニットと、
を備える、搬送ロボットに基づく制御装置。
【請求項9】
前記
制御装置は、第1回転位置において前記ステッピングモータによる回転動作を実行するための回転条件が満たされていないと判定されたことに応答して、前記搬送ロボットを予め設定された経路に沿って次の所定位置まで走行させるように制御し、前記次の所定位置を第1回転位置として前記制御ステップを引き続き実行するように構成される第2制御ユニットをさらに備える請求項
8に記載の
制御装置。
【請求項10】
前記回転条件は、前記搬送ロボットからの所定距離に障害物がないこと、及び/又は
前記搬送ロボットが位置する現在位置に他の搬送ロボットが通過しないことを含む請求項
8または
9に記載の
制御装置。
【請求項11】
前記第3制御ユニットは、
前記第2回転位置までの少なくとも1つの入口の位置の中から、前記搬送ロボットの現在位置からの距離が最も近い入口の位置を選択するように構成される選択モジュールと、
選択された入口の位置に基づいて、前記搬送ロボットが現在位置から選択された入口の位置を通って前記第2回転位置まで走行する走行経路を生成するように構成される生成モジュールと、
前記搬送ロボットを生成された走行経路に沿って前記第2回転位置まで走行させるように制御するように構成される制御モジュールと、を備える請求項
8に記載の
制御装置。
【請求項12】
前記
制御装置は、
前記ラックの目標識別子を有する側面を指定方向に向ける指令が受信されたことに応答して、前記搬送ロボットの次の位置の位置情報を確定するように構成される確定ユニットと、
前記搬送ロボットを次の位置まで走行させるように制御するように構成される第4制御ユニットと、をさらに備える請求項
8に記載の
制御装置。
【請求項13】
前記確定ユニットは、
さらに前記搬送ロボットよりも前に仕分けタスクを実行する搬送ロボットの数を確定し、
確定された数に基づいて前記次の位置の位置情報を確定するように構成される、請求項
12に記載の
制御装置。
【請求項14】
前記確定ユニットは、さらに
前記搬送ロボットの走行方向と前記次の位置との間の偏差が所定閾値を超えたか否かを検出し、
前記搬送ロボットの走行方向と前記次の位置との間の偏差が前記所定閾値を超えたと判定されたことに応答して、前記搬送ロボットを次の位置まで走行させるように前記搬送ロボットの走行方向を調整するように構成される請求項
12に記載の
制御装置。
【請求項15】
1つまたは複数のプロセッサと、
1つまたは複数のプログラムが格納される記憶装置と、を備える電子機器であって、
前記1つまたは複数のプログラムが前記1つまたは複数のプロセッサによって実行されると、前記1つまたは複数のプロセッサに請求項1~
7のいずれか1項に記載の
制御方法が実現される、電子機器。
【請求項16】
コンピュータプログラムが記憶されるコンピュータ可読記憶媒体であって、
該コンピュータプログラムがプロセッサによって実行されると、請求項1~
7のいずれか1項に記載の
制御方法が実現される、コンピュータ可読記憶媒体。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
(関連出願の相互参照)
本出願は、2018年12月4日に提出された、出願番号が201811475740.5で、出願人が北京京東尚科信息技術有限公司および北京京東世紀貿易有限公司で、発明の名称が「搬送ロボットに基づく制御方法及び装置」である中国特許出願に基づく優先権を主張し、当該特許出願の全文を引用により本出願に組み込む。
【0002】
本出願の実施例は、コンピュータ技術分野に関し、具体的に搬送ロボットに基づく制御方法及び装置に関する。
【背景技術】
【0003】
電子技術の発展に伴い、電子商取引技術が幅広く応用されている。貨物の仕分け及び配送速度を向上するために、一般的に、物品を選別するために、物品を選別する必要のあるラックを保管倉庫における指定された仕分けエリアに搬送する搬送ロボットが保管倉庫に設けられる。搬送ロボットは、種々のタイプのものであってもよく、例えば、無人搬送車であってもよく、自動搬送車(Automated Guided Vehicle,AGV)とも呼ばれ、通常、電磁的または光学的自動案内装置などを有し、所定の案内経路に沿って走行可能であり、安全保護および各種の移載機能を有する搬送車である。
【0004】
関連する倉庫保管技術において、ラックの保管倉庫で搬送される時における方向が常に一定である。仕分け台はラックの他の側面にある物品を選別する必要がある場合、ラックを方向転換する必要がある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本出願の実施例は、搬送ロボットに基づく制御方法及び装置を提出する。
【課題を解決するための手段】
【0006】
第1態様において、本出願の実施例は、搬送ロボットに基づく制御方法であって、搬送ロボットにラックが搭載され、ラックと搬送ロボットとは回転可能なステッピングモータによって連結され、該方法は、搬送ロボットが現在、仕分けエリアに位置しているか否かを検出することと、搬送ロボットが現在、非仕分けエリアに位置していると検出されたことに応答して、搬送ロボットを予め設定された経路に沿って第1所定位置まで走行させるように制御し、第1所定位置を第1回転位置として制御ステップを実行することとを含み、前記制御ステップは、第1回転位置においてステッピングモータによる回転動作を実行するための回転条件が満たされたか否かを判定することと、第1回転位置においてステッピングモータによる回転動作を実行するための回転条件が満たされたと判定されたことに応答して、ラックの目標識別子を有する側面を指定方向に向けるようにステッピングモータを回転させるように制御することとを含む、搬送ロボットに基づく制御方法を提供する。
【0007】
いくつかの実施例において、該方法は、第1回転位置においてステッピングモータによる回転動作を実行するための回転条件が満たされていないと判定されたことに応答して、搬送ロボットを予め設定された経路に沿って次の所定位置まで走行させるように制御し、次の所定位置を第1回転位置として制御ステップを引き続き行うことをさらに含む。
【0008】
いくつかの実施例において、回転条件は、搬送ロボットからの所定距離に障害物がないこと、及び/又は搬送ロボットが位置する現在位置に他の搬送ロボットが通過しないことを含む。
【0009】
いくつかの実施例において、該方法は、搬送ロボットが現在、仕分けエリアに位置していることと、ラックの目標識別子を有する側面が指定方向を向いていないこととが検出されたことに応答して、仕分けエリアにおける、ステッピングモータが回転動作を行うための位置である第2回転位置まで搬送ロボットを走行させるように制御することとをさらに含む。
【0010】
いくつかの実施例において、仕分けエリアにおける、ステッピングモータによる回転動作を実行するための位置である第2回転位置まで搬送ロボットを走行させるように制御することは、第2回転位置までの少なくとも1つの入口の位置の中から、搬送ロボットの現在位置から最も近い入口の位置を選択することと、選択された入口の位置に基づいて、搬送ロボットが現在位置から選択された入口の位置を通って第2回転位置まで走行する走行経路を生成することと、搬送ロボットを生成された走行経路に沿って第2回転位置まで走行させるように制御することと、を含む。
【0011】
いくつかの実施例において、ラックの目標識別子を有する側面を指定方向に向ける指令が受信されたことに応答して、搬送ロボットの次の位置の位置情報を確定し、搬送ロボットを次の位置まで走行させるように制御する。
【0012】
いくつかの実施例において、搬送ロボットの次の位置の位置情報を確定することは、搬送ロボットよりも前に仕分けタスクを実行する搬送ロボットの数を確定し、確定された数に基づいて次の位置の位置情報を確定することを含む。
【0013】
いくつかの実施例において、搬送ロボットを次の位置まで走行させるように制御することは、搬送ロボットの走行方向と次の位置との間の偏差が所定閾値を超えたか否かを検出し、搬送ロボットの走行方向と次の位置との間の偏差が所定閾値を超えたと判定されたことに応答して、搬送ロボットを次の位置まで走行させるように搬送ロボットの走行方向を調整することを含む。
【0014】
第2態様において、本出願の実施例は、搬送ロボットに基づく制御装置であって、搬送ロボットにラックが搭載され、ラックと搬送ロボットとは回転可能なステッピングモータによって連結され、該装置は、搬送ロボットが現在、仕分けエリアに位置しているか否かを検出するように構成される検出ユニットと、搬送ロボットが現在、非仕分けエリアに位置していると検出されたことに応答して、搬送ロボットを予め設定された経路に沿って第1所定位置まで走行させるように制御し、第1所定位置を第1回転位置として制御ステップを実行するように構成される第1制御ユニットであって、前記制御ステップは、第1回転位置においてステッピングモータによる回転動作を実行するための回転条件が満たされたか否かを判定することと、第1回転位置においてステッピングモータによる回転動作を実行するための回転条件が満たされたと判定されたことに応答して、ラックの目標識別子を有する側面を指定方向に向けるようにステッピングモータを回転させるように制御することとを含む、第1制御ユニットとを備える、搬送ロボットに基づく制御装置を提供する。
【0015】
いくつかの実施例において、該装置は、第1回転位置においてステッピングモータによる回転動作を実行するための回転条件が満たされていないと判定されたことに応答して、搬送ロボットを予め設定された経路に沿って次の所定位置まで走行させるように制御し、次の所定位置を第1回転位置として制御ステップを引き続き実行するように構成される第2制御ユニットをさらに含む。
【0016】
いくつかの実施例において、回転条件は、搬送ロボットからの所定距離に障害物がないこと、及び/又は搬送ロボットが位置する現在位置に他の搬送ロボットが通過しないことを含む。
【0017】
いくつかの実施例において、該装置は、搬送ロボットが現在、仕分けエリアに位置していることと、ラックの目標識別子を有する側面が指定方向を向いていないこととが検出されたことに応答して、仕分けエリアにおける、ステッピングモータが回転動作を行うための位置である第2回転位置まで搬送ロボットを走行させるように制御するように構成される第3制御ユニットをさらに備える。
【0018】
いくつかの実施例において、第3制御ユニットは、第2回転位置までの少なくとも1つの入口の位置の中から、搬送ロボットの現在位置から最も近い入口の位置を選択するように構成される選択モジュールと、選択された入口の位置に基づいて、搬送ロボットが現在位置から選択された入口の位置を通って第2回転位置まで走行する走行経路を生成するように構成される生成モジュールと、搬送ロボットを生成された走行経路に沿って第2回転位置まで走行させるように制御するように構成される制御モジュールと、を備える。
【0019】
いくつかの実施例において、該装置は、ラックの目標識別子を有する側面を指定方向に向ける指令が受信されたことに応答して、搬送ロボットの次の位置の位置情報を確定するように構成される確定ユニットと、搬送ロボットを次の位置まで走行させるように制御するように構成される第4制御ユニットと、をさらに備える。
【0020】
いくつかの実施例において、確定ユニットはさらに、搬送ロボットよりも前に仕分けタスクを実行する搬送ロボットの数を確定し、確定された数に基づいて次の位置の位置情報を確定するように構成される。
【0021】
いくつかの実施例において、確定ユニットはさらに、搬送ロボットの走行方向と次の位置との間の偏差が所定閾値を超えたか否かを検出し、搬送ロボットの走行方向と次の位置との間の偏差が所定閾値を超えたと判定されたことに応答して、搬送ロボットを次の位置まで走行させるように搬送ロボットの走行方向を調整するように構成される。
【0022】
第3態様において、本出願の実施例は、1つまたは複数のプロセッサと、1つまたは複数のプログラムが格納される記憶装置と、を備える電子機器であって、1つまたは複数のプログラムが1つまたは複数のプロセッサによって実行されると、1つまたは複数のプロセッサに制御方法のいずれかの実施例に記載の方法が実現される、電子機器を提供する。
【0023】
第4態様において、本出願の実施例は、コンピュータプログラムが記憶されるコンピュータ可読記憶媒体であって、該コンピュータプログラムがプロセッサによって実行されると、制御方法のいずれかの実施例に記載の方法が実現されるコンピュータ可読記憶媒体を提供する。
【0024】
本出願の実施例によって提供される搬送ロボットに基づく制御方法及び装置は、搬送ロボットが現在、仕分けエリアに位置しているか否かを検出し、搬送ロボットが現在、仕分けエリアに位置していないと検出されたことに応答し、予め設定された第1回転位置において搬送ロボットとラックを連結する回転可能なステッピングモータが回転動作を実行するための回転条件を満たすか否かを判断することができ、第1回転位置において回転条件が満たされたと判定されたことに応答して、ラックの目標識別子を有する側面を指定方向に向けるようにステッピングモータの回転を制御することができ、それにより搬送ロボットがラックエリアから仕分けエリアまで走行する経路において、回転条件が満たされた場合にラックの方向転換操作を直接行い、仕分けエリアにおける指定されたラックの方向転換操作のための位置においてラックの方向転換操作を実行する搬送ロボットの数が低減され、それによりラックに対する方向転換の効率が向上され、貨物の仕分け速度が向上される。
【0025】
本出願の他の特徴、目的及び利点は、以下の図面を参照してなされる非限定的な実施例に係る詳細な説明を読むことにより、より明らかになるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0026】
【
図1】本出願の一実施例を適用可能な例示的なシステムアーキテクチャを示す図である。
【
図2】本出願に係る搬送ロボットに基づく制御方法の一実施例を示すフローチャートである。
【
図3A】本出願の保管倉庫に適用されるグリッドマップの概略図である。
【
図3B】本出願に係る搬送ロボットに基づく制御方法の一応用シーンを示す概略図である。
【
図4】本出願に係る搬送ロボットに基づく制御方法の他の一つの実施例を示すフローチャートである。
【
図5】本出願に係る搬送ロボットに基づく制御方法のさらなる一応用シーンを示す概略図である。
【
図6】本出願に係る搬送ロボットに基づく制御装置の一実施例を示す構造概略図である。
【
図7】本出願の実施例を実現するためのサーバに適用されるコンピュータシステムを示す構造概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0027】
以下、図面及び実施例を参照しながら本出願をより詳細に説明する。ここで説明する具体的な実施例は、関連する発明を説明するためのものに過ぎず、当該発明を限定するものではないことを理解されたい。また、説明の便宜上、図面には発明に関連する部分のみが示されていることに留意されたい。
【0028】
なお、本出願の実施例及び実施例における特徴は、矛盾を生じない限り、相互に組み合わせることができる。以下、図面及び実施例を参照しながら本出願を詳細に説明する。
【0029】
図1は、本出願に係る搬送ロボットに基づく制御方法または搬送ロボットに基づく制御装置の実施例が適用可能な例示的なシステムアーキテクチャ100を示している。
【0030】
図1に示すように、システムアーキテクチャ100は、保管倉庫の制御装置101、ネットワーク102、搬送ロボット103、104、ステッピングモータ105、106、およびラック107、108を含むことができる。ネットワーク102は、制御装置101と搬送ロボット103、104、ステッピングモータ105、106との間の通信リンクを提供するための媒体として使用される。ネットワーク102は、有線、無線通信リンク又は光ファイバケーブルなどの様々なタイプの接続を含んでもよい。
【0031】
搬送ロボット103、104は、ステッピングモータ105、106を介してラック107、108に連結されている。ステッピングモータ105、106は、制御装置101の制御下で回転することができ、それによって、それに連結されたラック107、108の目標識別子を有する側面が指定方向に回転することができる。
【0032】
保管倉庫は、仕分けエリアと非仕分けエリアとを含むことができる。
【0033】
非仕分けエリアは、ラックを保管するためのラックエリアと、搬送ロボットが走行するための、ラックエリアと仕分けエリアとを接続する領域とを含むことができる。ラックエリアにラックが配置され、各ラックに複数種類の物品が置かれる。各ラックは、通常、複数の側面(例えば、4つの側面)を含み、各側面に物体が保管されている。搬送ロボットが走行するための、ラックエリアと仕分けエリアとを接続する領域には、ラックの方向転換を行うためにラックを回転させるための指定位置が複数設けられている。仕分けエリアの作業台にラックの他の側面の物品が選別される必要がある場合、搬送ロボットは上記指定位置まで走行した時、ラックの方向転換を行うことができる。
【0034】
仕分けエリアは、物品を選別するための領域であり、通常、複数の仕分け台を含む。各搬送ロボットは、仕分け台においてラック上の物品を選別するために、仕分け台の識別子に従って、搭載されたラックをラックに対応する仕分け台に搬送することができ、仕分け台は新たに搬送されて来た、箱から出された貨物をラックに置くこともできる。
【0035】
仕分けエリアには、通常、ラックの目標識別子を有する側面を指定方向に回転させるための指定領域が設けられている。非仕分けエリアにおいてラックの目標識別子を有する側面が指定方向に回転されなかった場合、この位置でラックの目標識別子を有する側面を指定方向に回転することができる。
【0036】
制御装置101は、保管倉庫の稼働を制御するための端末装置又はサーバであってもよい。
【0037】
制御装置101は、搬送ロボット103、104の実行動作やステッピングモータ105、106の実行動作に指令を提供するバックグラウンドサーバなど、様々なサービスを提供するサーバであってもよい。バックグラウンドサーバはラックの向き情報及び搬送ロボットの位置情報に基づいて搬送ロボット及びステッピングモータに制御指令を送信することができる。
【0038】
なお、サーバは、ハードウェアやソフトウェアで実現され得る。サーバがハードウェアである場合、複数のサーバから構成される分散サーバクラスターとしても、単一のサーバとしても実現可能である。サーバがソフトウェアである場合、複数のソフトウェア又はソフトウェアモジュール(例えば、分散サービスを提供するためのもの)として実現されてもよく、又は単一のソフトウェア若しくはソフトウェアモジュールとして実現されてもよい。ここでは特に限定しない。
【0039】
なお、制御装置はさらに端末装置であってもよく、端末装置は独立に設けられてもよく、保管倉庫における搬送ロボットに設けられてもよい。
【0040】
搬送ロボット103、104は、情報等を送受信するために、ネットワーク102を介して制御装置101とインタラクションを行うことができる。搬送ロボット103、104は、計算能力や実行能力を有する機械式電子機器であってもよいし、制御能力を有する端末装置と機械手段との組み合わせであってもよい。例えば、実行装置は、無人搬送車(Automated Guided Vehicle,AGV)などを含み得るが、これらに限定されない。
【0041】
なお、本出願の実施例により提供される搬送ロボットに基づく制御方法は一般的に制御装置101により実行され、搬送ロボットに基づく制御装置は一般的に制御装置101に設けられる。
【0042】
なお、
図1の制御装置、ネットワーク、および搬送ロボットの数は、あくまでも例示的なものである。制御装置、ネットワーク、実行装置は、必要に応じて任意の数を有してもよい。
【0043】
次に、本出願に係る搬送ロボットに基づく制御方法の一実施例のフロー200を示す
図2を参照する。本実施例は主に該方法を一定の演算能力を有する電子機器に適用して例示し、該電子機器は
図1に示す制御装置101であってもよい。搬送ロボットにラックが搭載され、ラックと搬送ロボットは回転可能なステッピングモータによって連結される。該搬送ロボットに基づく制御方法のフロー200は、以下のステップ201~202を含む。
【0044】
ステップ201:搬送ロボットが現在、仕分けエリアに位置しているか否かを検出する。
【0045】
本実施例では、搬送ロボットに基づく制御方法の実行主体(例えば、
図1の制御装置101)は、搬送ロボットが現在、仕分けエリアに位置しているか否かを検出することができる。
【0046】
本実施例において、搬送ロボットはラックエリアからラックを取り出した後、ラックを搭載して保管倉庫に移動し、ラックを仕分けエリアに搬送することができる。通常、保管倉庫に仕分けエリアと非仕分けエリアとが設けられており、これら2つのエリアは境界識別子によって区画される。該境界識別子は例えば連続的な地理座標点シーケンスからなる地理座標線であってもよく、該地理座標線は保管倉庫を仕分けエリアと非仕分けエリア等に区画する。ラックを保管するためのラックエリアは非仕分けエリアに位置する。
【0047】
本実施例において、搬送ロボットには、GPS(Global Positioning System,全地球測位システム)が予め設けられていてもよい。リアルタイム測位システムによって搬送ロボットの保管倉庫にある位置を測位することができ、それにより搬送ロボットが仕分けエリアに位置しているか否かを検出することができる。
【0048】
本実施例では、搬送ロボットの走行経路を予め計画しておき、その経路上に搬送ロボットの停留点を設定することができる。搬送ロボットが停留点に到達すると、該位置の二次元コードを走査することができ、それにより二次元コードを定時に走査することにより搬送ロボットが現在、仕分けエリアに位置しているか否かを検出する。
【0049】
ステップ202:搬送ロボットが現在、非仕分けエリアに位置していると検出されたことに応答して、搬送ロボットを予め設定された経路に沿って第1所定位置まで走行するように制御し、第1所定位置を第1回転位置とする。
【0050】
本実施例において、第1回転位置は非仕分けエリア内に搬送ロボットが搭載するラックの目標識別子を有する側面を指定方向に回転するための位置であり、第1所定位置は搬送ロボットの現在位置からの距離が最も近い第1回転位置であるか、又は搬送ロボットが現在最も到達しやすい第1回転位置であり得る。到達しやすいとは、搬送ロボットがその位置まで走行するときに、周囲に障害物がなく迂回する必要がないことを指す。障害物は、例えば、他の搬送ロボットや荷箱等であってもよい。
【0051】
本実施例において、上記実行主体は搬送ロボットの現在位置及び保管倉庫マップに基づいて搬送ロボットの現在位置から第1所定位置までの経路を予め設定された経路として計画し、該予め設定された経路を搬送ロボットに送信することができる。搬送ロボットは該指令を受信した後、該予め設定された経路に沿って上記第1所定位置まで走行することができる。
【0052】
本実施例において、第1回転位置は非仕分けエリアにおけるラックが設けられていない二つの通路の交差点に設けられることができる。
【0053】
本実施例において、第1所定位置を第1回転位置としてステップ2021~2022を実行することができる。
【0054】
ステップ2021:第1回転位置でステッピングモータによる回転動作を実行するための回転条件が満たされたか否かを判定する。
【0055】
この回転条件は、第1回転位置では障害物の存在によりステッピングモータが回転できないことを示す条件であってもよいし、第1回転位置では障害物がないのでステッピングモータが回転できることを示す条件であってもよい。
【0056】
本実施例のいくつかの任意選択実施態様では、上記回転条件は、搬送ロボットからの所定距離内に障害物がないこと、物体を保管及び取り出しやすいことを含むことができる。ラックは通常、4つの側面や6つの側面などを有する棚体である。そのため、ステッピングモータが回転動作を行う時、他の物体と衝突してラックに引っ掛かったり、荷物がラックから落下したりすることを防止するため、ステッピングモータによる回転動作を実行する時、搬送ロボットからの所定距離内に障害物がないことを確保する必要がある。この障害物は、例えば、ラック、箱体、搬送ロボット等であってもよい。該所定距離内とは、例えば、搬送ロボットの中心を円心とし、ラックの最長対角線を直径として描かれた円であり、円上の地理座標点と搬送ロボットの中心の地理座標点との間の距離を最小所定距離とすることができる。該所定距離内に障害物がない。このように、余分なスペースを占有しなくてもラックが安全に回転できることが確保され、それにより保管倉庫における各搬送ロボットの作業効率を向上させることができる。
【0057】
本実施例のいくつかの任意選択実施態様では、上記回転条件は、搬送ロボットが位置する現在位置に他の搬送ロボットが通過しないことを含むことができる。搬送ロボットが第1回転位置に停止してラックを回転させる位置は、二つの通路の交差点に設けられるため、該交差点に搬送ロボットが通過することが多い。この時に他の搬送ロボットが第1回転位置を通過する場合、他の搬送ロボットは、第1回転位置にある搬送ロボットの回転動作が完了しないと走行し続けることができず、又は他の搬送ロボットは第1回転位置に停止している搬送ロボットを知らずにその前の速度のままで走行する場合に現在停止している搬送ロボットと衝突する可能性がある。該回転条件を設定することにより、他の搬送ロボットの正常走行に影響を与えないことを確保することができ、保管倉庫内の搬送ロボットの渋滞状況を防止できる。これにより、保管倉庫内の各搬送ロボットの作業効率が向上される。
【0058】
ステップ2022:第1回転位置でステッピングモータが回転動作を実行するための回転条件が満たされたと判定されたことに応答して、ラックの目標識別子を有する側面を指定方向に向けるようにステッピングモータを回転させるように制御する。
【0059】
本実施例において、ラックの各側面に一般的に識別子が設けられ、例えば該識別子はA側面、B側面、C側面、D側面等であってもよく、各ラックにも一般的に、保管倉庫における各ラックを一意に示すための識別子が設けられる。例えば通路の行と列の番号を各ラックの識別子とすることができる。搬送ロボットがラックエリアからラックを選択して仕分け台に搬送する必要がある場合、ラックの識別子に基づいて選択することができる。
【0060】
本実施例では、ラックは、搬送中に、通常、同一側面を同一方向に向けるようにされる(例えば、A側面が搬送ロボットの進行方向に向ける)。仕分け台はラックのD側面から物品を選別する必要がある場合、ラックのD側面を仕分け台に向けるようにラックを回転させるようにステッピングモータの回転を制御する必要がある。
【0061】
本実施例では、上記実行主体は、第1回転位置でステッピングモータによる回転動作を実行するための回転条件を満すと判定されたことに応答して、ステッピングモータを回転させてラックの目標識別子を有する側面を指定方向に向けるように制御することができる。
【0062】
例えば、搬送ロボットが仕分け台の位置まで走行し、その進行方向に沿ってその右側面が仕分け台に向いている場合には、ラックの、搬送ロボットの進行方向に沿った右側面がD側面となるようにステッピングモータの回転を制御することができる。
【0063】
本実施例のいくつかの任意選択実施態様では、第1回転位置においてステッピングモータによる回転動作を実行するための回転条件が満たされていないと判定されたことに応答して、搬送ロボットを予め設定された経路に沿って次の所定位置まで走行させるように制御し、次の所定位置を第1回転位置として上記制御ステップ2021~2022を引き続き実行する。
【0064】
なお、搬送ロボットはラックエリアから搭載すべきラックを選択した後に仕分けエリアに進行する経路において複数の第1回転位置を設けることができ、第1回転位置で回転条件が満たされていない場合、経路における次の回転位置で回転条件が満たされたか否かを判定することができ、それにより回転条件が満たされた場合にラックの目標識別子を有する側面を指定方向に向けるように回転することができる。それにより、該選択的な実施態様により、非仕分けエリアにおけるステッピングモータの回転動作の実行可能な位置を増加することができ、ラック回転を行う必要がある全ての搬送ロボットが方向転換を実行するために仕分けエリアまで走行することによる、搬送ロボットの方向転換の待機時間が長くなることを防止し、それによりラックの方向転換を行う作業効率を向上することができる。
【0065】
次に
図3A~
図3Bを参照し、
図3Aは本出願の保管倉庫に適用するグリッドマップの概略図であり、
図3Bは本実施例に係る搬送ロボットに基づく制御方法の応用シーンの概略図である。
図3A及び
図3Bを参照し、この応用シーンについて具体的に説明する。
【0066】
図3Aに示すように、保管倉庫の分布マップは、グリッドマップによって表すことができる。保管倉庫30は、非仕分けエリア31および仕分けエリア32を含むことができる。非仕分けエリアは、ラックを保管するための複数のラックエリア311と、搬送ロボットAGVが走行可能な通路とを含む。仕分けエリアは仕分け台が位置する位置Cを含む。搬送ロボットAGVはラックエリア311でラックを選別した後に予め設定された経路a-b-cに沿って仕分け台が位置する位置Cまで走行することができる。搬送ロボットAGVにステッピングモータが設けられ、搬送ロボットAGVにより選択されたラックはステッピングモータに連結される。該ステッピングモータは回転機能を有し、ステッピングモータの回転によりステッピングモータに連結されたラックが回転する。第1所定位置A及び第2所定位置Bは搬送ロボットAGVが走行する通路の交差点の位置である。搬送ロボットAGVが該位置に走行した時、ステッピングモータは、ラックの目標識別子を有する側面を指定方向に向けるようにラックを回転させる。
【0067】
図3Bに示す応用シーンにおいて、サーバ301はまず搬送ロボットAGVが仕分けエリア32に位置しているか否かを検出することができる。搬送ロボットAGVが非仕分けエリア31に位置していると検出されたことに応答して、搬送ロボットAGVを経路aに沿って第1所定位置Aまで走行させるように制御することができ、第1所定位置Aを第1回転位置とする。そして、サーバ301は、第1回転位置でステッピングモータが回転動作を行うための回転条件が満たされたか否かを判定する。回転条件が満たされたと判定された場合には、ラックの「識別子Xを有する」側面をAGVの走行方向に沿ったAGVの右側に向けるようにステッピングモータの回転を制御することができる。
【0068】
いくつかの選択的な応用シーンにおいて、サーバ301は第1所定位置Aでステッピングモータが回転動作を行うための回転条件が満たされていないと検出された場合、搬送ロボットAGVを経路bに沿って第2所定位置Bまで走行させるように制御し、第2所定位置Bを第1回転位置とし、次に第1回転位置でステッピングモータが回転動作を行うための回転条件が満たされたか否かを判定する。回転条件が満たされたと判定された場合には、ラックの「識別子Xを有する」側面をAGVの走行方向に沿ったAGVの右側に向けるようにステッピングモータの回転を制御することができる。
【0069】
本出願の実施例によって提供される搬送ロボットに基づく制御方法及び装置は、搬送ロボットが現在、仕分けエリアに位置しているか否かを検出し、搬送ロボットが現在、非仕分けエリアに位置していると検出されたことに応答し、予め設定された第1回転位置において搬送ロボットとラックを連結する回転可能なステッピングモータの、回転動作を実行するための回転条件が満たされたか否かを判断することができ、第1回転位置において回転条件が満たされたと判定されたことに応答し、ラックの目標識別子を有する側面を指定方向に向けるように、ステッピングモータの回転を制御し、それにより搬送ロボットがラックエリアから仕分けエリアまで走行する経路において、回転条件が満たされた場合にラックに対して方向転換操作を直接行い、仕分けエリアにおける指定されたラックの方向転換のための位置においてラックの方向転換操作を実行する搬送ロボットの数を低減させ、それによりラックに対する方向転換の効率が向上され、貨物の仕分け速度が向上される。
【0070】
本出願に係る搬送ロボットに基づく制御方法の他の一つの実施例のフロー400を示す
図4を参照されたい。搬送ロボットにラックが搭載され、ラックと搬送ロボットは回転可能なステッピングモータによって連結される。該搬送ロボットに基づく制御方法のフロー400は、以下のステップ401~403を含む。
【0071】
ステップ401:搬送ロボットが現在、仕分けエリアに位置しているか否かを検出する。
【0072】
本実施例では、搬送ロボットに基づく制御方法の実行主体(例えば、
図1の制御装置101)は、搬送ロボットが現在、仕分けエリアに位置しているか否かを検出することができる。
【0073】
ステップ402:搬送ロボットが現在、非仕分けエリアに位置していると検出されたことに応答して、搬送ロボットを予め設定された経路に沿って第1所定位置まで走行させるように制御し、第1所定位置を第1回転位置とする。
【0074】
本実施例において、第1所定位置を第1回転位置としてステップ4021~4022を実行することができる。
【0075】
ステップ4021:第1回転位置でステッピングモータが回転動作を行うための回転条件が満たされたか否かを判定する。
【0076】
ステップ4022:第1回転位置でステッピングモータが回転動作を行うための回転条件が満たされたと判定されたことに応答して、ラックの目標識別子を有する側面を指定方向に向けるようにステッピングモータの回転を制御する。
【0077】
本実施例において、上記ステップ401、ステップ402、ステップ4021、ステップ4022の具体的な処理及びそれによる技術的効果はそれぞれ
図2の対応する実施例におけるステップ201、ステップ202、ステップ2021及びステップ
2022の関連する説明を参照することができ、ここで説明を省略する。
【0078】
ステップ403:搬送ロボットが現在、仕分けエリアに位置し、ラックの目標識別子を有する側面が指定方向を向いていないと検出されたことに応答して、搬送ロボットを、仕分けエリアにおけるステッピングモータが回転動作を実行するための位置である第2回転位置まで走行させるように制御する。
【0079】
本実施例において、上記実行主体は搬送ロボットが現在、仕分けエリアに位置していると検出された場合、ラックの目標識別子を有する側面が指定方向を向いているか否かを判定することができる。すなわち、搬送ロボットが仕分け台に到達する際には、ラックの物品が選別されるべき側面が仕分け台を向いているか否かを判定することができる。ラックの目標識別子を有する側面が指定方向を向いていないと判定された場合には、非仕分けエリアの各第1回転位置においてステッピングモータによる回転動作を実行するための回転条件が満たされていないことを意味する。これにより、上記実行主体は、搬送ロボットを、仕分けエリアにおけるステッピングモータの回転動作が実行され得る位置である第2回転位置まで走行させるように制御することができる。
【0080】
本実施例において、仕分けエリアに通常、搬送ロボットが第2回転位置に入るための複数の入口が設けられる。上記実行主体は、まず、前記複数の入口に待機する搬送ロボットの数を確定し、その中から待機する搬送ロボットの数が最も少ない入口を選択することができる。次に、搬送ロボットの現在の位置と選択された入口の位置に基づいて計画ルート情報を生成し、搬送ロボットが生成されたルートに沿って第2回転位置まで走行するために、生成されたルート情報を搬送ロボットに送信する。
【0081】
本実施例のいくつかの任意選択実施態様では、搬送ロボットを上記の仕分けエリアにおける前記ステッピングモータによる回転動作を実行するための位置まで走行させるように制御することは、第2回転位置までの少なくとも1つの入口の位置の中から、搬送ロボットの現在位置から最も近い入口の位置を選択することと、選択された入口の位置に基づいて、搬送ロボットが現在位置から選択された入口の位置を通って第2回転位置まで走行する走行経路を生成することと、搬送ロボットを生成された走行経路に沿って第2回転位置まで走行させるように制御することと、を含む。
【0082】
具体的には、
図5に示すように、
図5は本出願に係る搬送ロボットに基づく制御方法のさらなる一応用シーンの概略図を示す。
図5に示す応用シーンの概略図は保管倉庫の仕分けエリアを示す。そのうち、該仕分けエリアはマップ上に複数の同じサイズを有するマップグリッドに均一に分割されることができ、マップグリッドそれぞれは1つの図面符号で示される。そのうち、符号10の位置は仕分け台である。符号1、符号2、符号3及び符号4の4つのマップグリッドで構成されるエリアは第2回転位置エリアである。ステッピングモータが回転動作を実行するために、搬送ロボットは入口を通って4つのマップグリッドの交点Cに入る必要がある。そのうち、符号1に示すマップグリッドと符号5に示すマップグリッドとが隣接する位置に第2回転位置エリアへの入口が設けられ、第1の入口とすることができ、符号4に示すマップグリッドと符号6に示すマップグリッドとが隣接する位置に第2回転位置エリアへの入口が設けられ、第2の入口とすることができ、符号4に示すマップグリッドと符号7に示すマップグリッドとが隣接する位置に第2回転位置エリアへの入口が設けられ、第3の入口とすることができ、符号2に示すマップグリッドと符号12に示すマップグリッドとが隣接する位置に第2回転位置エリアへの入口が設けられ、第4の入口とすることができる。
【0083】
搬送ロボットが符号1に示すマップグリッドで表されるエリアに位置する場合、搬送ロボットとの距離が最も近い位置が第1の入口であると判定することができる。これにより、上記実行主体は、搬送ロボットが第1の入口から第2回転位置エリアにおけるステッピングモータの回転動作が実行される位置までの経路を計画することができる。
図5に示すように、該経路は、A点からB点及びB点からC点までの直線を含んでもよいし、A点からB点までの直線及びB点からC点までの円弧を含んでもよい。好ましくは、計画された経路は、A点からB点までの直線と、B点からC点までの円弧とを含む。これにより、搬送ロボットが直線区間を走行する際にコーナ部で旋回するために速度を低減する必要がなくなるので、搬送ロボットの走行速度が向上される。最後に、搬送ロボットが計画された経路に沿って走行できるように、上記実行主体は計画された経路を搬送ロボットに送信する。
【0084】
なお、第2回転位置エリアは例えば仕切り板などで囲まれたエリアであってもよく、開放式で地理座標境界をマークすることによって形成されたエリアであってもよい。
【0085】
本実施例のいくつかの任意選択実施態様では、搬送ロボットに基づく制御方法はさらに、ラックの目標識別子を有する側面を指定方向に向ける指令が受信されたことに応答して、搬送ロボットの次の位置の位置情報を確定することと、搬送ロボットを次の位置まで走行させるように制御することとを含むことができる。
【0086】
具体的な実施態様において、前記搬送ロボットの次の位置の位置情報を確定することは、搬送ロボットよりも前に仕分けタスクを実行する搬送ロボットの数を確定することと、確定された数に基づいて次の位置の位置情報を確定することとを含む。
【0087】
図5を例として具体的に説明する。
図5において、符号11で示すマップグリッドは、仕分け台の位置を示す。符号8、符号9、符号10で示すマップグリッドによって表される位置は、仕分け台へ入るための搬送ロボットの待機位置である。符号4で示すマップグリッドと符号7で示すマップグリッドとが隣接する位置に、符号3で示すマップグリッドと符号8で示すマップグリッドとが隣接する位置に、符号4で示すマップグリッドと符号10で示すマップグリッドとが隣接する位置に、符号3で示すマップグリッドと符号11で示すマップグリッドとが隣接する位置に、それぞれ搬送ロボットが第2回転位置エリアから仕分け台まで走行する出口が設けられている。ラックが第2回転位置で目標識別子を有する側面を指定方向に回転させた後、さらに仕分け台で待機する他の搬送ロボットの数を確定することができる。例えば、この数が3個である場合、すなわち、符号8~符号10のマップグリッドで示される位置の全てに待機する搬送ロボットがある。上記実行主体は、搬送ロボットを符号6のマップグリッドで示される位置まで走行させることができる。これにより、上記実行主体は、搬送ロボットが現在位置から符号6のマップグリッドで示される位置まで走行する経路を計画することができる。
【0088】
具体的な実施態様において、上記実行主体はさらに、搬送ロボットの走行方向と次の位置との間の偏差が所定閾値を超えたか否かを検出し、搬送ロボットの走行方向と次の位置との間の偏差が所定閾値を超えたと判定されたことに応答して、搬送ロボットを次の位置まで走行させるように搬送ロボットの走行方向を調整することができる。
【0089】
図4から分かるように、
図2に示す実施例と異なり、本実施例は搬送ロボットが第2回転位置まで走行するステップ、搬送ロボットが第2回転位置まで走行する経路を計画するステップ及び第2回転位置から出るステップを強調しており、それにより第2回転位置エリアが仕分けエリアに占める面積を低減することができ、仕分けエリアのフィールド利用率が向上され、同時に搬送ロボットが第2回転位置から出る経路を計画するステップにより、搬送ロボットが仕分け台の待機位置に快速に入ることができ、搬送ロボットの作業効率がさらに向上される。
【0090】
更に
図6を参照すると、上記の図に示された方法の実施態様として、本出願は、搬送ロボットに基づく制御装置の一実施例を提供し、当該装置の実施例は、
図2に示された方法の実施例に対応しており、当該装置は、具体的に様々な電子機器に適用することができる。搬送ロボットにラックが搭載され、ラックと搬送ロボットは、回転可能なステッピングモータによって連結される。
【0091】
図6に示すように、本実施例の搬送ロボットに基づく制御装置600は、搬送ロボットが現在、仕分けエリアに位置しているか否かを検出するように構成される検出ユニット601を備えている。第1制御ユニット602は、搬送ロボットが現在、非仕分けエリアに位置していると検出されたことに応答して、搬送ロボットを予め設定された経路に沿って第1所定位置まで走行させるように制御し、第1所定位置を第1回転位置として制御ステップを実行するように構成され、前記制御ステップは、第1回転位置においてステッピングモータによる回転動作を実行するための回転条件が満たされたか否かを判定することと、第1回転位置においてステッピングモータによる回転動作を実行するための回転条件が満たされたと判定されたことに応答して、ラックの目標識別子を有する側面を指定方向に向けるようにステッピングモータを回転させるように制御することとを含む。
【0092】
本実施例において搬送ロボットに基づく制御装置600の検出ユニット601及び制御ユニット602の具体的な処理及びそれによる技術的効果はそれぞれ
図2の対応する実施例におけるステップ201及びステップ202の関連説明を参照することができ、ここで説明を省略する。
【0093】
本実施例のいくつかの任意選択実施態様では、制御装置600は、第1回転位置においてステッピングモータによる回転動作を実行するための回転条件が満たされていないと判定されたことに応答して、搬送ロボットを予め設定された経路に沿って次の所定位置まで走行させるように制御し、次の所定位置を第1回転位置として制御ステップを引き続き実行するように構成される第2制御ユニット(図示せず)をさらに備える。
【0094】
本実施例のいくつかの任意選択実施態様では、回転条件は、搬送ロボットからの所定距離に障害物がないことと、搬送ロボットが位置する現在位置に他の搬送ロボットが通過しないことを含む。
【0095】
本実施例のいくつかの任意選択実施態様では、制御装置600は、搬送ロボットが現在、仕分けエリアに位置していることと、ラックの目標識別子を有する側面が指定方向を向いていないこととが検出されたことに応答して、搬送ロボットを、仕分けエリアにおけるステッピングモータの回転動作を実行するための位置である第2回転位置まで走行させるように制御するように構成される第3制御ユニット(図示せず)をさらに備える。
【0096】
本実施例のいくつかの任意選択実施態様では、第3制御ユニット(図示せず)は、第2回転位置への少なくとも1つの入口の位置の中から、搬送ロボットの現在位置から最も近い入口の位置を選択するように構成される選択モジュール(図示せず)と、選択された入口の位置に基づいて、搬送ロボットが現在位置から選択された入口の位置を通って第2回転位置まで走行する走行経路を生成するように構成される生成モジュール(図示せず)と、搬送ロボットを、生成された走行経路に沿って第2回転位置まで走行させるように制御するように構成される制御モジュール(図示せず)と、を備える。
【0097】
本実施例のいくつかの任意選択実施態様では、制御装置600は、ラックの目標識別子を有する側面を指定方向に向ける指令が受信されたことに応答して、搬送ロボットの次の位置の位置情報を確定するように構成される確定ユニット(図示せず)と、搬送ロボットを次の位置まで走行させるように制御するように構成される第4制御ユニット(図示せず)と、をさらに備える。
【0098】
本実施例のいくつかの任意選択実施態様では、確定ユニット(図示せず)はさらに、搬送ロボットよりも前に仕分けタスクを実行する搬送ロボットの数を確定し、確定された数に基づいて次の位置の位置情報を確定するように構成される。
【0099】
本実施例のいくつかの任意選択実施態様では、確定ユニット(図示せず)はさらに、搬送ロボットの走行方向と次の位置との間の偏差が所定閾値を超えたか否かを検出し、搬送ロボットの走行方向と次の位置との間の偏差が所定閾値を超えたと判定されたことに応答して、搬送ロボットを次の位置まで走行させるように搬送ロボットの走行方向を調整するように構成される。
【0100】
なお、本出願の実施例によって提供された制御装置における各ユニットの実現の詳細および技術的効果は、本出願の他の実施例の説明を参照することができ、ここでは説明を省略する。
【0101】
以下、本出願の実施例を実現するための制御装置に適用されるコンピュータシステム700の構造概略図を示す
図7を参照する。
図7に示す制御装置は、あくまでも一例に過ぎず、本出願の実施例の機能及び使用範囲には如何なる制限をも与えない。
【0102】
図7に示すように、コンピュータシステム700は、読み出し専用メモリ(ROM,Read Only Memory)702に記憶されているプログラムまたは記憶部708からランダムアクセスメモリ(RAM,Random Access Memory)703にロードされたプログラムによって様々な適当な動作および処理を実行することができる中央処理装置(CPU,Central Processing Unit)701を備える。RAM703には、システム700の動作に必要な各種のプログラムおよびデータがさらに保管されている。CPU701、ROM702及びRAM703は、バス704を介して互いに接続されている。入/出力(I/O,Input/Output)インターフェース705もバス704に接続されている。
【0103】
キーボード、マウスなどを含む入力部706、陰極線管(CRT,Cathode Ray Tube)、液晶ディスプレイ(LCD,Liquid Crystal Display)など、及びスピーカなどを含む出力部707、ハードディスクなどを含む記憶部708、並びにLAN(ローカル・エリア・ネットワーク,Local Area Network)カード、モデムなどを含むネットワークインターフェースカードの通信部709を含む構成要素は、I/Oインターフェース705に接続されている。通信部709は、例えばインターネットのようなネットワークを介して通信処理を実行する。ドライバ710は、必要に応じてI/Oインターフェース705に接続される。磁気ディスク、光ディスク、光磁気ディスク、半導体メモリなどのリムーバブルメディア711は、そこから読み出されるコンピュータプログラムが必要に応じて記憶部708にインストールされるように、必要に応じてドライバ710に設置されている。
【0104】
特に、本出願の実施例によれば、上記のフローチャートを参照しながら記載されたプロセスは、コンピュータのソフトウェアプログラムとして実現されてもよい。例えば、本出願の実施例は、コンピュータ可読媒体に具現化されるコンピュータプログラムを含むコンピュータプログラム製品を備え、該コンピュータプログラムは、フローチャートで示される方法を実行するためのプログラムコードを含む。このような実施例では、当該コンピュータプログラムは、通信部709を介してネットワークからダウンロードされてインストールされることが可能であり、および/またはリムーバブルメディア711からインストールされることも可能である。該コンピュータプログラムが中央処理装置(CPU)701によって実行されると、本出願の方法で限定された上記の機能を実行する。注意すべきなのは、本出願のコンピュータ可読媒体は、コンピュータ可読信号媒体またはコンピュータ可読記憶媒体、またはこれら両者の任意の組み合わせであってもよい。コンピュータ可読記憶媒体は、例えば、電気的、磁気的、光学的、電磁気的、赤外線、または半導体システム、装置もしくはデバイス、またはこれらの任意の組み合わせであってもよいが、これらに限定されない。コンピュータ可読記憶媒体のより具体的な例としては、1本または複数本の導線により電気的に接続された、ポータブルコンピュータディスク、ハードディスク、ランダムアクセスメモリ(RAM)、読取り専用メモリ(ROM)、消去可能プログラマブル読取り専用メモリ(EPROMもしくはフラッシュメモリ)、光ファイバ、ポータブルコンパクトディスク読取り専用メモリ(CD-ROM)、光メモリ、磁気メモリ、またはこれらの任意の適切な組み合わせを含むことができるが、これらに限定されない。本出願において、コンピュータ可読記憶媒体は、コマンド実行システム、装置もしくはデバイスによって使用可能な、またはそれらに組み込まれて使用可能なプログラムを包含または格納する任意の有形の媒体であってもよい。本出願において、コンピュータ可読信号媒体は、ベースバンド内の、または搬送波の一部として伝搬されるデータ信号を含むことができ、その中にコンピュータ可読プログラムコードが担持されている。かかる伝搬されたデータ信号は、様々な形態をとることができ、電磁信号、光信号、またはこれらの任意の適切な組み合わせを含むが、これらに限定されない。コンピュータ可読信号媒体は、更にコンピュータ可読記憶媒体以外の任意のコンピュータ可読媒体であってもよい。当該コンピュータ可読媒体は、命令実行システム、装置もしくはデバイスによって使用されるか、またはそれらに組み込まれて使用されるプログラムを、送信、伝搬または伝送することができる。コンピュータ可読媒体に含まれるプログラムコードは任意の適切な媒体で伝送することができ、当該任意の適切な媒体とは、無線、有線、光ケーブル、RFなど、またはこれらの任意の適切な組み合わせを含むが、これらに限定されない。
【0105】
本出願の動作を実行するためのコンピュータプログラムコードは、1種以上のプログラミング言語、又はそれらの組み合わせで作成されることができ、前記プログラミング言語は、Java、Smalltalk、C++などのオブジェクト指向プログラミング言語と、「C」言語又は同様のプログラミング言語などの従来の手続き型プログラミング言語とを含む。プログラムコードは、完全にユーザのコンピュータで実行されることも、部分的にユーザのコンピュータで実行されることも、単独のソフトウェアパッケージとして実行されることも、部分的にユーザのコンピュータで実行されながら部分的にリモートコンピュータで実行されることも、または完全にリモートコンピュータもしくはサーバで実行されることも可能である。リモートコンピュータの場合、リモートコンピュータは、ローカルエリアネットワーク(LAN)またはワイドエリアネットワーク(WAN)を含む任意の種類のネットワークを介してユーザのコンピュータに接続することができ、または(例えば、インターネットサービスプロバイダによるインターネットサービスを介して)外部のコンピュータに接続することができる。
【0106】
図面のうちのフローチャートおよびブロック図は、本出願の様々な実施例に係るシステム、方法およびコンピュータプログラム製品によって実現できるアーキテクチャ、機能および動作の表示例である。これについては、フローチャートまたはブロック図における各ブロックは、モジュール、プログラムセグメント、またはコードの一部を表すことができる。当該モジュール、プログラムセグメント、またはコードの一部には、所定のロジック機能を実現するための1つまたは複数の実行可能命令が含まれている。さらに注意すべきなのは、一部の代替となる実施態様においては、ブロックに示されている機能は図面に示されているものとは異なる順序で実行することも可能である。例えば、連続して示された2つのブロックは、実際には係る機能に応じて、ほぼ並行して実行されてもよく、時には逆の順序で実行されてもよい。さらに注意すべきなのは、ブロック図および/またはフローチャートにおけるすべてのブロック、ならびにブロック図および/またはフローチャートにおけるブロックの組み合わせは、所定の機能または操作を実行する専用のハードウェアベースのシステムで実現することもできれば、専用のハードウェアとコンピュータ命令との組み合わせで実現することもできる。
【0107】
本出願の実施例に記載された手段は、ソフトウェアで実現されてもよく、ハードウェアで実現されてもよい。記載されたユニットは、プロセッサに設けられてもよく、例えば、「検出ユニットと、制御ユニットとを備えるプロセッサ」と記載されてもよい。その中でも、これらのユニットの名称は、ある場合において当該ユニットその自体を限定するものではなく、例えば、検出ユニットはさらに「搬送ロボットが現在、仕分けエリアに位置しているか否かを検出するユニット」と記載されてもよい。
【0108】
一方、本出願は、コンピュータ可読媒体を更に提供し、当該コンピュータ可読媒体は、前記実施例に記載されたデバイスに含まれるものであってもよく、該デバイスに実装されずに別体として存在するものであってもよい。上記コンピュータ可読媒体は一つ又は複数のプログラムを担持し、上記一つ又は複数のプログラムが該装置に実行される時、該装置は、搬送ロボットが現在、仕分けエリアに位置しているか否かを検出し、搬送ロボットが現在、非仕分けエリアに位置していると検出されたことに応答して、搬送ロボットを予め設定された経路に沿って第1所定位置まで走行させるように制御し、第1所定位置を第1回転位置とし、制御ステップを実行し、前記制御ステップは、第1回転位置においてステッピングモータによる回転動作を実行するための回転条件が満たされたか否かを判定することと、第1回転位置において前記ステッピングモータによる回転動作を実行するための回転条件が満たされたと判定されたことに応答して、ラックの目標識別子を有する側面を指定方向に向けるようにステッピングモータを回転させるように制御することとを含む。
【0109】
以上の記載は、本出願の好ましい実施例、および使用された技術的原理に関する説明に過ぎない。当業者であれば、本出願に係る発明の範囲が、上記の技術的特徴の特定の組み合わせからなる解決策に限定されるものではなく、上記の本出願の趣旨を逸脱しない範囲で、上記の技術的特徴またはそれらの同等の特徴の任意の組み合わせからなる他の解決策も含むべきであることを理解すべきである。例えば、上記の特徴と、本出願に開示された類似の機能を持っている技術的特徴(これらに限定されていない)とを互いに置き換えてなる技術案が挙げられる。