(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-12-01
(45)【発行日】2022-12-09
(54)【発明の名称】ホットスポットマップの表示方法、装置、コンピュータ機器および読み取り可能な記憶媒体
(51)【国際特許分類】
G06T 15/00 20110101AFI20221202BHJP
A63F 13/5378 20140101ALI20221202BHJP
【FI】
G06T15/00 501
A63F13/5378
(21)【出願番号】P 2021564355
(86)(22)【出願日】2020-11-02
(86)【国際出願番号】 CN2020125823
(87)【国際公開番号】W WO2021164315
(87)【国際公開日】2021-08-26
【審査請求日】2021-10-28
(31)【優先権主張番号】202010099511.9
(32)【優先日】2020-02-18
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(73)【特許権者】
【識別番号】517392436
【氏名又は名称】▲騰▼▲訊▼科技(深▲セン▼)有限公司
(74)【代理人】
【識別番号】100110364
【氏名又は名称】実広 信哉
(74)【代理人】
【識別番号】100150197
【氏名又は名称】松尾 直樹
(72)【発明者】
【氏名】叶 前乾
【審査官】岡本 俊威
(56)【参考文献】
【文献】中国特許出願公開第110738722(CN,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06T 11/00-15/87
A63F 13/00-13/98
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
コンピュータ機器が実行するホットスポットマップの表示方法において、
ホットスポット位置の座標データを収集し、前記座標データをGPUに送信することと、
前記GPUによって、前記座標データに対応するポイントプリミティブ集合を、前記座標データに対応するパッチプリミティブからなるパッチプリミティブ集合に変換することであって、前記ホットスポットマップにおけるホットスポット領域が前記パッチプリミティブを組み合わせることによって生成される前記ことと、
前記GPUによって、前記パッチプリミティブ集合に対して色付けレンダリングを行うことで、前記ホットスポットマップを得ることと、
前記ホットスポット位置に対応する前記ホットスポットマップを表示することと、
を含むことを特徴とするホットスポットマップの表示方法。
【請求項2】
前記GPUによって、前記パッチプリミティブ集合に対して色付けレンダリングを行うことで、前記ホットスポットマップを得る前記ことは、
前記GPUによって、前記パッチプリミティブ集合に対応するグレースケール画像を取得することと、
シェーダによって、前記グレースケール画像を色付けすることで、前記ホットスポット位置に対応するカラーホットスポットマップを得ることと、を含むことを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記GPUによって、前記パッチプリミティブ集合に対応するグレースケール画像を取得する前記ことは、
前記GPUによって、前記パッチプリミティブ集合におけるパッチプリミティブに対して半透過処理を行うことで、前記パッチプリミティブ集合に対応する前記グレースケール画像を得ること、を含むことを特徴とする請求項2に記載の方法。
【請求項4】
前記シェーダによって、前記グレースケール画像を色付けすることで、前記ホットスポット位置に対応するカラーホットスポットマップを得る前記ことは、
前記ホットスポットマップにおけるホットスポット状況と正相関する色配置を含む参照カラーテクスチャを取得することと、
前記シェーダによって、前記参照カラーテクスチャに応じて前記グレースケール画像を色付けすることで、前記ホットスポット位置に対応する前記カラーホットスポットマップを得ることと、を含むことを特徴とする請求項2に記載の方法。
【請求項5】
前記ホットスポットマップは仮想環境における対象仮想オブジェクトの移動配置を示すためのものであり、
前記ホットスポット位置の座標データを収集する前記ことは、
少なくとも1回の仮想対戦における前記対象仮想オブジェクトの移動座標を含む前記対象仮想オブジェクトの前記仮想環境における過去移動座標データを収集すること、を含むことを特徴とする請求項1から4のいずれか一項に記載の方法。
【請求項6】
前記対象仮想オブジェクトの前記仮想環境における過去移動座標データを収集する前記ことは、
所定時間おきの前記対象仮想オブジェクトの前記仮想環境における位置情報を収集し、前記過去移動座標データを得ること、を含むことを特徴とする請求項5に記載の方法。
【請求項7】
前記対象仮想オブジェクトの前記仮想環境における過去移動座標データを収集する前記ことの前に、
対象対戦に参加する仮想オブジェクトの前記仮想環境における移動ホットスポットマップをクエリするためのホットスポットマップクエリインターフェースであって、少なくとも1つの候補仮想オブジェクトを含む前記ホットスポットマップクエリインターフェースを表示することと、
前記ホットスポットマップクエリインターフェースにおいて、前記対象仮想オブジェクトの前記移動ホットスポットマップに対するクエリを示すための前記対象仮想オブジェクトに対する選択操作を受信することと、をさらに含むことを特徴とする請求項5に記載の方法。
【請求項8】
前記ホットスポット位置に対応する前記ホットスポットマップを表示する前記ことは、
前記仮想環境に対応するマップ表示領域において、前記ホットスポット位置に対応する前記ホットスポットマップを表示すること、を含むことを特徴とする請求項5に記載の方法。
【請求項9】
ホットスポット位置の座標データを収集し、前記座標データをGPUに送信するための取得モジュールと、
前記GPUによって、前記座標データに対応するポイントプリミティブ集合を、前記座標データに対応するパッチプリミティブからなるパッチプリミティブ集合に変換するための変換モジュールであって、前記ホットスポットマップにおけるホットスポット領域が前記パッチプリミティブを組み合わせることによって生成される前記変換モジュールと、
前記GPUによって、前記パッチプリミティブ集合に対して色付けレンダリングを行うことで、前記ホットスポットマップを得るためのレンダリングモジュールと、
前記ホットスポット位置に対応する前記ホットスポットマップを表示するための表示モジュールと、
を備えることを特徴とするホットスポットマップの表示装置。
【請求項10】
前記取得モジュールは、前記GPUによって、前記パッチプリミティブ集合に対応するグレースケール画像を取得することにさらに用いられ、
前記レンダリングモジュールは、シェーダによって、前記グレースケール画像を色付けすることで、前記ホットスポット位置に対応するカラーホットスポットマップを得ることにさらに用いられることを特徴とする請求項9に記載の装置。
【請求項11】
前記取得モジュールは、前記GPUによって、前記パッチプリミティブ集合におけるパッチプリミティブに対して半透過処理を行うことで、前記パッチプリミティブ集合に対応する前記グレースケール画像を得ることにさらに用いられることを特徴とする請求項10に記載の装置。
【請求項12】
前記取得モジュールは、前記ホットスポットマップにおけるホットスポット状況と正相関する色配置を含む参照カラーテクスチャを取得することにさらに用いられ、
前記レンダリングモジュールは、前記シェーダによって、前記参照カラーテクスチャに応じて前記グレースケール画像を色付けすることで、前記ホットスポット位置に対応する前記カラーホットスポットマップを得ることにさらに用いられることを特徴とする請求項10に記載の装置。
【請求項13】
前記ホットスポットマップは仮想環境における対象仮想オブジェクトの移動配置を示すためのものであり、
前記取得モジュールは、少なくとも1回の仮想対戦における前記対象仮想オブジェクトの移動座標を含む前記対象仮想オブジェクトの前記仮想環境における過去移動座標データを収集することにさらに用いられることを特徴とする請求項9から12のいずれか一項に記載の装置。
【請求項14】
前記取得モジュールは、所定のプリセット時間おきの前記対象仮想オブジェクトの前記仮想環境における位置情報を収集し、前記過去移動座標データを得ることにさらに用いられることを特徴とする請求項13に記載の装置。
【請求項15】
前記表示モジュールは、対象対戦に参加する仮想オブジェクトの前記仮想環境における移動ホットスポットマップをクエリするためのホットスポットマップクエリインターフェースであって、少なくとも1つの候補仮想オブジェクトを含む前記ホットスポットマップクエリインターフェースにさらに用いられ、
前記装置は、
前記ホットスポットマップクエリインターフェースにおいて、前記対象仮想オブジェクトの前記移動ホットスポットマップに対するクエリを示すための前記対象仮想オブジェクトに対する選択操作を受信するための受信モジュールをさらに備えることを特徴とする請求項13に記載の装置。
【請求項16】
前記表示モジュールは、前記仮想環境に対応するマップ表示領域において、前記ホットスポット位置に対応する前記ホットスポットマップを表示することにさらに用いられることを特徴とする請求項13に記載の装置。
【請求項17】
プロセッサと、少なくとも一つのコマンド、少なくとも一つのプログラム、コードセットまたはコマンドセットが記憶されているメモリと、を備え、前記少なくとも一つのコマンド、前記少なくとも一つのプログラム、前記コードセットまたはコマンドセットは、前記プロセッサによりロードして実行されることで、請求項1から8のいずれか一項に記載のホットスポットマップの表示方法を実現することを特徴とするコンピュータ機器。
【請求項18】
請求項1から8のいずれか一項に記載のホットスポットマップの表示方法を
コンピュータに実行させることを特徴とするコンピュータ
プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本願は、2020年2月18日に提出した出願番号が202010099511.9で、発明の名称が「ホットスポットマップの表示方法、装置、機器および読み取り可能な記憶媒体」である中国特許出願の優先権を主張し、その内容全体が引用により本明細書に組み込まれている。
【0002】
本願の実施例は、インターフェース表示分野に関し、特に、ホットスポットマップの表示方法、装置、コンピュータ機器および読み取り可能な記憶媒体に関する。
【背景技術】
【0003】
ホットスポットマップは、オブジェクトまたはイベントの分布状況、例えば、データの分布状況、仮想環境における仮想オブジェクトの分布状況、仮想オブジェクトの仮想環境における移動の分布状況等を表すためのものであり、例示的に、仮想環境に仮想オブジェクトが含まれ、仮想環境インターフェースにミニマップが表示されており、プレイヤは、仮想環境に対応するヒートマップを表示するようにミニマップを制御でき、ヒートマップによって仮想オブジェクトの仮想環境における分布状況を表す。
【0004】
関連技術では、ミニマップにおいてヒートマップをレンダリングする時に、先ず、仮想オブジェクトの仮想環境における座標を収集し、それぞれの仮想オブジェクトの座標にアクセスしてからヒートマップの円形減衰値を計算し、テクスチャデータを生成し、CPU(Central Processing Unit,中央処理装置)によってテクスチャデータをGPU(Graphics Processing Unit,グラフィックス・プロセッシング・ユニット)に送信してレンダリングを行う。
【0005】
しかしながら、上記ヒートマップのレンダリング中において、所望のホットスポットマップのテクスチャデータを生成するために、CPUは、煩雑な計算をしなければならず、負荷が大きくなり、端末の処理落ちが発生しやすい。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0006】
本願の実施例は、CPUの計算リソースを他のプログラムロジックのために解放し、端末の処理速度を向上させることができるホットスポットマップの表示方法、装置、コンピュータ機器および読み取り可能な記憶媒体を提供する。前記技術手段を次に記載する。
【0007】
一側面において、ホットスポット位置の座標データを収集し、前記座標データをGPUに送信することと、
前記GPUによって、前記座標データに対応するポイントプリミティブ集合を、前記座標データに対応するパッチプリミティブからなるパッチプリミティブ集合に変換することであって、前記ホットスポットマップにおけるホットスポット領域が前記パッチプリミティブを組み合わせることによって生成される前記ことと、
前記GPUによって、前記パッチプリミティブ集合に対して色付けレンダリングを行うことで、前記ホットスポットマップを得ることと、
前記ホットスポット位置に対応する前記ホットスポットマップを表示することと、
を含むホットスポットマップの表示方法を提供する。
【0008】
他の側面において、ホットスポット位置の座標データを収集し、前記座標データをGPUに送信するための取得モジュールと、
前記GPUによって、前記座標データに対応するポイントプリミティブ集合を、前記座標データに対応するパッチプリミティブからなるパッチプリミティブ集合に変換するための変換モジュールであって、前記ホットスポットマップにおけるホットスポット領域が前記パッチプリミティブを組み合わせることによって生成される前記変換モジュールと、
前記GPUによって、前記パッチプリミティブ集合に対して色付けレンダリングを行うことで、前記ホットスポットマップを得るためのレンダリングモジュールと、
前記ホットスポット位置に対応する前記ホットスポットマップを表示するための表示モジュールと、
を備えるホットスポットマップの表示装置を提供する。
【0009】
選択的な実施例において、前記取得モジュールは、前記GPUによって、前記パッチプリミティブ集合に対応するグレースケール画像を取得することにさらに用いられ、
前記レンダリングモジュールは、シェーダによって、前記グレースケール画像を色付けすることで、前記ホットスポット位置に対応するカラーホットスポットマップを得ることにさらに用いられる。
【0010】
選択的な実施例において、前記取得モジュールは、前記GPUによって、前記パッチプリミティブ集合に対応するグレースケール画像を取得することにさらに用いられ、
前記レンダリングモジュールは、シェーダによって、前記グレースケール画像を色付けすることで、前記ホットスポット位置に対応するカラーホットスポットマップを得ることにさらに用いられる。
【0011】
選択的な実施例において、前記取得モジュールは、前記GPUによって、前記パッチプリミティブ集合におけるパッチプリミティブに対して半透過処理を行うことで、前記パッチプリミティブ集合に対応する前記グレースケール画像を得ることにさらに用いられる。
【0012】
選択的な実施例において、前記取得モジュールは、前記ホットスポットマップにおけるホットスポット状況と正相関する色配置を含む参照プリセットカラーテクスチャを取得することにさらに用いられ、
前記レンダリングモジュールは、前記シェーダによって、前記参照プリセットカラーテクスチャに応じて前記グレースケール画像を色付けすることで、前記ホットスポット位置に対応する前記カラーホットスポットマップを得ることにさらに用いられる。
【0013】
選択的な実施例において、前記ホットスポットマップは仮想環境における対象仮想オブジェクトの移動配置を示すためのものであり、
前記取得モジュールは、少なくとも1回の仮想対戦における前記対象仮想オブジェクトの移動座標を含む前記対象仮想オブジェクトの前記仮想環境における過去移動座標データを収集することにさらに用いられる。
【0014】
選択的な実施例において、前記取得モジュールは、所定のプリセット時間おきの前記対象仮想オブジェクトの前記仮想環境における位置情報を収集し、前記過去移動座標データを得ることにさらに用いられる。
【0015】
選択的な実施例において、前記表示モジュールは、対象対戦に参加する仮想オブジェクトの前記仮想環境における移動ホットスポットマップをクエリするためのホットスポットマップクエリインターフェースであって、少なくとも1つの候補仮想オブジェクトを含む前記ホットスポットマップクエリインターフェースにさらに用いられ、
前記装置は、
前記ホットスポットマップクエリインターフェースにおいて、前記対象仮想オブジェクトの前記移動ホットスポットマップに対するクエリを示すための前記対象仮想オブジェクトに対する選択操作を受信するための受信モジュールをさらに備える。
【0016】
選択的な実施例において、前記表示モジュールは、前記仮想環境に対応するマップ表示領域において、前記ホットスポット位置に対応する前記ホットスポットマップを表示することにさらに用いられる。
【0017】
他の側面において、プロセッサと、少なくとも一つのコマンド、少なくとも一つのプログラム、コードセットまたはコマンドセットが記憶されているメモリと、を備え、前記少なくとも一つのコマンド、前記少なくとも一つのプログラム、前記コードセットまたはコマンドセットは、前記プロセッサによりロードして実行されることで、上記の本願の実施例のいずれか一項に記載のホットスポットマップの表示方法を実現するコンピュータ機器を提供する。
【0018】
他の側面において、プロセッサによりロードして実行されることで、上記の本願の実施例のいずれか一項に記載のホットスポットマップの表示方法を実現するコンピュータプログラムが少なくとも1つ記憶されている、コンピュータ読み取り可能な記憶媒体を提供する。
【0019】
他の側面において、コンピュータ読み取り可能な記憶媒体に記憶されたコンピュータコマンドを含むコンピュータプログラム製品またはコンピュータプログラムを提供する。コンピュータ機器のプロセッサは、コンピュータ読み取り可能な記憶媒体から該コンピュータコマンドを読み取り、該コンピュータコマンドを実行することによって、該コンピュータ機器に上記本願の実施例のいずれか一項に記載のホットスポットマップの表示方法を実行させる。
【0020】
本願の実施例によって提供される技術手段は少なくとも次の有益な効果をもたらす。
【0021】
CPUによってホットスポット位置の座標データを確認してから、座標データに対応するポイントプリミティブをGPUに送信し、GPUによって座標データに対応するポイントプリミティブ集合を変換することで、対応するパッチプリミティブ集合を得、パッチプリミティブ集合に対して色付けレンダリングを行うことによって、ホットスポットマップを得て表示する。これによって、ホットスポットマップの計算レンダリング中において、ほとんどの演算をGPUが行うことによって、CPUの計算負担を軽減し、CPUの計算リソースを他のプログラムロジックのために解放する。
【0022】
本願の実施例における技術手段をより明確に説明するために、以下、実施例の説明に用いられる図面を簡単に説明するが、もちろん、次に記載される図面は本願のいくつかの実施例に過ぎず、当業者であれば、創造性のある労働を費やせずにこれらの図面により他の図面を得ることもできる。
【図面の簡単な説明】
【0023】
【
図1】本願の例示的な一実施例によって提供されるヒートマップのレンダリング過程の模式図である。
【
図2】本願の例示的な一実施例によって提供される端末の構造ブロック図である。
【
図3】本願の例示的な一実施例によって提供される実施環境の模式図である。
【
図4】本願の例示的な一実施例によって提供されるヒートマップの表示方法のフローチャートである。
【
図5】
図4に示す実施例によって提供されるポイントプリミティブ伝送過程の模式図である。
【
図6】
図4に示す実施例によって提供されるポイントプリミティブをパッチプリミティブに変換する過程の模式図である。
【
図7】本願の例示的な他の実施例によって提供されるホットスポットマップの表示方法のフローチャートである。
【
図8】
図7に示す実施例によって提供されるグレースケール画像を色付けする過程の模式図である。
【
図9】本願の例示的な他の実施例によって提供されるホットスポットマップの表示方法のフローチャートである。
【
図10】
図9に示す実施例によって提供されるホットスポットマップクエリインターフェースのインターフェース模式図である。
【
図11】本願の例示的な他の実施例によって提供されるホットスポットマップのレンダリング過程の模式図である。
【
図12】本願の例示的な一実施例によって提供されるGPUのグラフィックスレンダリングパイプラインによる構造模式図である。
【
図13】本願の例示的な一実施例によって提供されるヒートマップの表示装置の構造ブロック図である。
【
図14】本願の例示的な他の実施例によって提供されるヒートマップの表示装置の構造ブロック図である。
【
図15】本願の例示的な一実施例によって提供される端末の構造ブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0024】
本願の目的、技術手段及び利点をより明確にするために、次に、図面を参照しながら本願の実施形態をさらに詳しく説明する。
【0025】
先ず、本願の実施例に用いられる用語を簡単に説明する。
【0026】
1)仮想環境
仮想環境とは、アプリケーションが端末で稼働する時に表示(または提供)される仮想環境である。該仮想環境は現実世界のシミュレーション環境であってもよいし、半シミュレーション半架空の環境であってもよいし、完全架空の環境であってもよい。仮想環境は2次元仮想環境、2.5次元仮想環境および3次元仮想環境のいずれか1つであってもよいが、本願において、これについて特に限定しない。下記実施例において、仮想環境が3次元仮想環境であることを例として説明する。
【0027】
2)仮想オブジェクト
仮想オブジェクトとは仮想環境における可動なオブジェクトである。該可動なオブジェクトは、仮想人物、仮想動物、アニメキャラ等、例えば、3次元の仮想環境に表示される人物、動物、植物、ドラム缶、壁、石ころ等であってもよい。任意に、仮想オブジェクトはスケルタルアニメーション技術に基づいて構築された3次元モデルである。仮想オブジェクトのそれぞれは、3次元仮想環境において独自の形状および体積を持ち、3次元仮想環境における空間の一部を占める。
【0028】
3)ヒートマップ
ヒートマップとは、異なる領域に対応する異なるレベルのイベントをハイライトで表示するものである。本願の実施例において、該ヒートマップは、仮想オブジェクトの仮想環境における移動の分布状況をハイライトで表示するように指示するためのものである。例示的に、仮想環境において、仮想オブジェクトの位置が第1領域で収集された回数が20回であり、仮想オブジェクトの位置が第2領域で収集された回数が10回であり、仮想オブジェクトの位置が第3領域で収集された回数が2回である場合、ヒートマップにおいて、第1領域を赤色で示し、第2領域を緑色で示し、第3領域を黄色で示す。
【0029】
関連技術では、ヒートマップのレンダリング過程について、例示的に、
図1には、本願の例示的な一実施例によって提供されるヒートマップのレンダリング過程の模式図が示されている。関連技術では、ヒートマップのレンダリング過程は次のステップを含む。
【0030】
ステップ101において、CPUは、注目イベントに対応する位置座標を収集する。
【0031】
ステップ102において、CPUは、それぞれの位置座標にアクセスして、円形減衰値を計算し、2次元配列に格納する。
【0032】
ステップ103において、CPUは、2次元配列をトラバースして、外周へ向かって次第に薄くなる円形状の値を生成し、パレットにおいて該値に対応する色を検索し、検索された色を画素データに記憶する。
【0033】
ステップ104において、CPUは、生成された画素データをテクスチャデータに変換し、テクスチャデータをGPUにアップロードしてホットスポットマップとしてレンダリングを行う。
【0034】
しかし、関連技術では、ヒートマップのレンダリング過程は完全にCPUの計算によって完成されるので、全体的な手順として、所望のホットスポットマップのテクスチャ画素データを生成するためには膨大な配列をトラバースして、煩雑のCPU演算を行う必要があり、CPUの負荷が大きくなる。また、CPUの計算により得られる画素データをフレーム単位でGPUにアップロードしてレンダリングさせる必要があるため、CPUとGPUのデータ通信が頻繁且つ大量になる。
【0035】
本願における端末は卓上コンピュータ、ラップトップ、携帯電話、タブレット、電子書籍リーダー、MP3(Moving Picture Experts Group Audio Layer III,ムービング・ピクチャ・エクスパーツ・グループ・オーディオレイヤ3)プレーヤー、MP4(Moving Picture Experts Group Audio Layer IV,ムービング・ピクチャ・エクスパーツ・グループ・オーディオレイヤ4)プレーヤー等であってもよい。該端末には、仮想環境をサポートするアプリケーション、例えば3次元の仮想環境をサポートするアプリケーションがインストールされ、稼働する。該アプリケーションは、仮想現実アプリケーション、3次元マッププログラム、軍事シミュレーションプログラム、サードパーソン・シューティング(Third-Person Shooting Game,TPS)、ファーストパーソン・シューティング(First-Person Shooting Game,FPS)、マルチプレイヤーオンラインバトルアリーナ(Multiplayer Online Battle Arena Games,MOBA)のうちのいずれか1つであってもよい。任意に、該アプリケーションは、ソロゲームアプリケーション、例えば、3Dソロゲームアプリケーションであってもよいし、ネットワークマルチゲームアプリケーションであってもよい。
【0036】
図2は本願の例示的な一実施例によって提供される電子機器の構造ブロック図である。該電子機器200はオペレーティングシステム220とアプリケーション222とを含む。
【0037】
オペレーティングシステム220はアプリケーション222にコンピュータハードウェアへの安全アクセスを提供するための基本ソフトである。
【0038】
アプリケーション222は仮想環境をサポートするアプリケーションである。任意に、アプリケーション222は3次元の仮想環境をサポートするアプリケーションである。該アプリケーション222は、仮想現実アプリケーション、3次元マッププログラム、軍事シミュレーションプログラム、TPSゲーム、FPSゲーム、MOBAゲーム、マルチプレイヤーシューティングサバイバルゲームのうちのいずれか1つであってもよい。該アプリケーション222は、ソロゲームアプリケーション、例えば、3Dソロゲームアプリケーションであってもよいし、ネットワークマルチゲームアプリケーションであってもよい。
【0039】
図3は本願の例示的な一実施例によって提供されるコンピュータシステムの構造ブロック図である。該コンピュータシステム300は、第1機器320と、サーバ340と、第2機器360とを含む。
【0040】
第1機器320には、仮想環境をサポートするアプリケーションがインストールされ、稼働する。該アプリケーションは、仮想現実アプリケーション、3次元マッププログラム、軍事シミュレーションプログラム、TPSゲーム、FPSゲーム、MOBAゲーム、マルチプレイヤーシューティングサバイバルゲームのうちのいずれか1つであってもよい。第1機器320は第1ユーザが利用する機器であり、第1ユーザは第1機器320によって仮想環境に位置する第1仮想オブジェクトの活動を制御し、該活動は、体の姿勢を調整する、這う、歩く、走る、乗る、跳ぶ、運転する、拾う、射撃する、攻撃する、投げることのうちの少なくとも1つを含むが、これらに限定されない。例示的に、第1仮想オブジェクトは第1仮想人物であり、例えばシミュレーション人物キャラまたはアニメキャラである。
【0041】
第1機器320は無線ネットワークまたは有線ネットワークを介してサーバ340と接続されている。
【0042】
サーバ340は、1台のサーバ、複数台のサーバ、クラウドコンピューティングプラットフォーム、仮想化センターのうち少なくとも1つを含む。サーバ340は3次元の仮想環境をサポートするアプリケーションにバックグラウンドサービスを提供するためのものである。任意に、サーバ340は主要な計算作業を担当し、第1機器320と第2機器360は副次的な計算作業を担当してもよく、または、サーバ340は副次的な計算作業を担当し、第1機器320と第2機器360は主要な計算作業を担当してもよく、または、サーバ340と第1機器320と第2機器360とは分散コンピューティング構造によって協働計算を行ってもよい。
【0043】
第2機器360には、仮想環境をサポートするアプリケーションがインストールされ、稼働する。該アプリケーションは、仮想現実アプリケーション、3次元マッププログラム、軍事シミュレーションプログラム、FPSゲーム、MOBAゲーム、マルチプレイヤーシューティングサバイバルゲームのうちのいずれか1つであってもよい。第2機器360は第2ユーザが利用する機器であり、第2ユーザは第2機器360によって仮想環境に位置する第2仮想オブジェクトの活動を制御し、該活動は、体の姿勢を調整する、這う、歩く、走る、乗る、跳ぶ、運転する、拾う、射撃する、攻撃する、投げることのうちの少なくとも1つを含むが、これらに限定されない。例示的に、第2仮想オブジェクトは第2仮想人物、例えばシミュレーション人物キャラまたはアニメキャラである。
【0044】
任意に、第1仮想人物と第2仮想人物は同じ仮想環境にいる。任意に、第1仮想人物と第2仮想人物は、同じチーム、同じ組織に属し、友達関係または一時的な通信権限を持っていてもよい。任意に、第1仮想人物と第2仮想人物は、異なるチーム、異なる組織、または敵対する2つのグループに属してもよい。
【0045】
任意に、第1機器320と第2機器360には同じアプリケーションがインストールされ、または、2つの機器には異なる制御システムプラットフォームの同じタイプのアプリケーションがインストールされてもよい。第1機器320は複数の機器のうちの1つを包括的に指してもよく、第2機器360は複数の機器のうちの1つを包括的に指してもよいが、本実施例において、単に第1機器320と第2機器360を例として説明する。第1機器320と第2機器360は同じ又は異なるタイプの機器であり、該機器のタイプは、ゲーム機、卓上コンピュータ、スマートフォン、タブレット、電子書籍リーダー、MP3プレーヤー、MP4プレーヤーおよびラップトップのうち少なくとも1つを含む。以下の実施例において、機器が卓上コンピュータであることを例として説明する。
【0046】
当業者であれば、上記機器の数はそれ以上又はそれ以下であってもよいことを理解できる。例えば、上記機器は1つのみであってもよく、あるいは、上記機器は、何十台または何百台であっても、またはこれ以上であってもよい。本願の実施例において、機器の数および機器のタイプについて限定しない。
【0047】
上記紹介を参照しながら、本願の実施例に係るホットスポットマップの表示方法を説明する。
図4は本願の例示的な一実施例によって提供されるヒートマップの表示方法のフローチャートであり、該方法を端末に応用することを例として説明する。該端末は
図2に示す端末または
図3に示すシステムにおける端末であってもよい。
図4に示すように、該方法は次のステップを含む。
【0048】
ステップ401において、ホットスポット位置の座標データを収集し、座標データをGPUに送信する。
【0049】
可能な実現形態において、CPUによってホットスポット位置の座標データを収集し、座標データをGPUに送信する。
【0050】
該ホットスポット位置は仮想オブジェクトに対応する過去位置を示すためのものであり、該過去位置は、仮想オブジェクトの仮想環境における過去位置および仮想オブジェクトを制御する過去操作位置のうちの少なくとも1つを含む。即ち、ホットスポット位置は、仮想オブジェクトの仮想環境における過去位置を示し、および/または、仮想オブジェクトを制御するための過去操作位置を示すためのものである。
【0051】
例示的に、ヒートマップの異なる応用場面について、それぞれ例を挙げてホットスポット位置の座標データ収集方法を説明する。
【0052】
第1、ヒートマップが仮想環境における対象仮想オブジェクトの移動配置を示すためのものである場合、対象仮想オブジェクトの仮想環境における過去移動座標データを収集し、該過去移動座標データには、少なくとも1回の仮想対戦における対象仮想オブジェクトの移動座標を含む。
【0053】
例示的に、対象仮想オブジェクトの最近n回の仮想対戦における移動座標データを収集する。毎回の仮想対戦における移動座標を収集する時に、所定時間おきに対象仮想オブジェクトの仮想環境における位置座標を1回収集する。
【0054】
第2、ヒートマップが仮想環境における仮想オブジェクトの分布状況を示すためのものである場合、仮想環境における仮想オブジェクトの存在位置の座標データを収集する。
【0055】
可能な実現形態において、ヒートマップは、全ての仮想オブジェクトの仮想環境における分布状況を示すことに用いられてもよいし、一部の仮想オブジェクトの仮想環境における分布状況を示してもよい。例示的に、ヒートマップは、同じタイプの仮想オブジェクトの仮想環境における分布状況、例えば、対象仮想オブジェクトと敵対する陣営の仮想オブジェクトの仮想環境における分布状況を示すことに用いられる。
【0056】
第3、ヒートマップがユーザインターフェースが受信したクリックイベントの分布状況を示すためのものである場合、ユーザインターフェースがクリックイベントを受信するたびに、ユーザインターフェースにおいて該クリックイベントが発生する位置に対応する座標を収集する。
【0057】
任意に、該ユーザインターフェースがタッチスクリーンが配置された端末に表示されるインターフェースである場合、該クリック操作は、タッチスクリーンにおいて受信されたタッチ操作として実現されてもよい。端末は携帯電話、タブレット、ラップトップ、インテリジェントウェアラブルデバイス等のモバイル端末として実現されてもよい。ユーザインターフェースが卓上コンピュータに表示されるインターフェースである場合、該クリック操作は外部入力デバイス、例えば、マウスによるクリック操作として実現されてもよい。
【0058】
可能な実現形態において、CPUがホットスポット位置の座標データを収集してから、座標データをポイントプリミティブ集合としてGPUに送信してさらに処理を行う。任意に、CPUが座標データを収集してから、座標データを1つの配列に格納し、該配列をポイントプリミティブ配列として抽象化させ、UnityのMeshインターフェスを介してGPUに伝送する。
【0059】
例示的に、
図5は
図4に示す実施例によって提供されるポイントプリミティブの伝送過程の模式図である。
図5に示すように、配列500は、座標510、座標520および座標530を含み、配列500をポイントプリミティブに抽象化させてから、Meshインターフェスを介してポイントプリミティブをGPUに伝送し、GPUにおいて座標510、座標520および座標530のそれぞれに対応するポイントプリミティブを形成する。
【0060】
ステップ402において、GPUによって座標データに対応するポイントプリミティブ集合を、座標データに対応するパッチプリミティブからなるパッチプリミティブ集合に変換し、ホットスポットマップにおけるホットスポット領域が該パッチプリミティブを組み合わせることによって生成される。
【0061】
可能な実現形態において、GPUにおいてジオメトリシェーダ(Geometry Shader)によってポイントプリミティブ集合におけるポイントプリミティブをパッチプリミティブに変換し、パッチプリミティブ集合を得る。ポイントプリミティブ集合におけるポイントプリミティブは、ホットスポット位置の座標データから特定され、即ち、座標データに対応するポイントプリミティブがヒートマップにおけるパッチプリミティブに変換される。
【0062】
可能な実現形態において、ポイントプリミティブをパッチプリミティブに変換する時に、ジオメトリシェーダのプリセット変換ルールに従って、ポイントプリミティブをプリセット形状のパッチプリミティブに変換する。例えば、ポイントプリミティブを円形状のパッチプリミティブに変換する。例示的に、
図6は
図4に示す実施例によって提供されるポイントプリミティブをパッチプリミティブに変換する過程の模式図である。
図6に示すように、ジオメトリシェーダによって座標(10,11)に対応するポイントプリミティブ610を変換することで、パッチプリミティブ620を得る。
【0063】
ステップ403において、GPUによってパッチプリミティブ集合に対して色付けレンダリングを行うことによって、ホットスポットマップを得る。
【0064】
可能な実現形態において、GPUによってパッチプリミティブ集合に対応するグレースケール画像を取得し、シェーダによってグレースケール画像を色付けすることによって、ホットスポット位置に対応するカラーホットスポットマップを得る。
【0065】
可能な実現形態において、GPUによってパッチプリミティブ集合に対して半透過処理を行うことによって、グレースケール画像を得、グレースケール画像を色付けする。
【0066】
ステップ404において、ホットスポット位置に対応するホットスポットマップを表示する。
【0067】
可能な実現形態において、ホットスポットマップはホットスポットイベントに対応する模式図に重ねて表示されてもよい。例えば、ホットスポットイベントが仮想環境における仮想オブジェクトの移動分布を示すためのものである場合、ホットスポットマップが仮想環境に対応するマップに重ねて表示される。
【0068】
以上のように、本実施例によって提供されるホットスポットマップの表示方法によれば、CPUによってホットスポット位置の座標データを確認してから、座標データに対応するポイントプリミティブをGPUに送信し、GPUによって座標データに対応するポイントプリミティブ集合を変換することで、対応するパッチプリミティブ集合を得、パッチプリミティブ集合に対して色付けレンダリングを行うことによって、ホットスポットマップを得て表示する。これによって、ホットスポットマップの計算レンダリング中において、ほとんどの演算をGPUが行うことによって、CPUの計算負担を軽減し、CPUの計算リソースを他のプログラムロジックのために解放する。
【0069】
選択的な実施例において、パッチプリミティブに対して色付けレンダリングを行う場合、先ず、パッチプリミティブに対応するグレースケール画像を取得し、シェーダによってグレースケール画像を色付けすることによって、カラーホットスポットマップを得る。
図7は本願の例示的な他の実施例によって提供されるホットスポットマップの表示方法のフローチャートである。該方法を端末に応用することを例として説明する。該端末は
図2に示す端末または
図3に示すシステムにおける端末であってもよい。
図7に示すように、該方法は次のステップを含む。
【0070】
ステップ701において、ホットスポット位置の座標データを収集し、座標データをGPUに送信する。
【0071】
可能な実現形態において、CPUによってホットスポット位置の座標データを収集し、座標データをGPUに送信する。
【0072】
例示的に、ヒートマップの異なる応用場面について、それぞれ例を挙げてホットスポット位置の座標データ収集方法を説明する。
【0073】
第1、ヒートマップが仮想環境における対象仮想オブジェクトの移動配置を示すためのものである場合、対象仮想オブジェクトの仮想環境における過去移動座標データを収集し、該過去移動座標データには、少なくとも1回の仮想対戦における対象仮想オブジェクトの移動座標を含む。
【0074】
第2、ヒートマップが仮想環境における仮想オブジェクトの分布状況を示すためのものである場合、仮想環境における仮想オブジェクトの存在位置の座標データを収集する。
【0075】
第3、ヒートマップがユーザインターフェースが受信したクリックイベントの分布状況を示すためのものである場合、ユーザインターフェースがクリックイベントを受信するたびに、ユーザインターフェースにおいて該クリックイベントが発生する位置に対応する座標を収集する。
【0076】
可能な実現形態において、CPUがホットスポット位置の座標データを収集してから、座標データをポイントプリミティブ集合としてGPUに送信してさらに処理を行う。
【0077】
または、他の可能な実現形態において、CPUが座標データを収集してから、座標データを1つの配列に格納し、該配列情報をポイントプリミティブアレイとして抽象化させ、UnityのMeshインターフェスを介してGPUに伝送する。
【0078】
ステップ702において、GPUによって座標データに対応するポイントプリミティブ集合をパッチプリミティブ集合に変換する。
【0079】
可能な実現形態において、GPUにおいてジオメトリシェーダを用いてポイントプリミティブ集合におけるポイントプリミティブをパッチプリミティブに変換し、パッチプリミティブ集合を得る。ポイントプリミティブ集合におけるポイントプリミティブは、ホットスポット位置の座標データから特定され、即ち、座標データに対応するポイントプリミティブがヒートマップにおけるパッチプリミティブに変換される。
【0080】
ステップ703において、GPUによってパッチプリミティブ集合におけるパッチプリミティブに対して半透過処理を行うことによって、パッチプリミティブ集合に対応するグレースケール画像を得る。
【0081】
可能な実現形態において、半透過公式(One,OneMinusSrcAlpha)を用いて、オフスクリーンレンダリングRender Target(レンダリングターゲット)にホットスポットグレースケール画像が形成されるまで、パッチプリミティブ集合をレンダリングする。
【0082】
ステップ704において、ホットスポットマップにおけるホットスポット状況と正相関する色配置を含む参照カラーテクスチャを取得する。
【0083】
可能な実現形態において、参照カラーテクスチャは、色配置によって現在のホットスポットマップにおけるホットスポット位置に対応する領域がホットスポットレベルの高い領域であることを示すためのものであるので、参照カラーテクスチャの表現によって該ホットスポット領域を示す。任意に、グレースケール画像を参照カラーテクスチャによって色付けする時に、参照カラーテクスチャにおける色配置に従って、内から外への色付け順番で、グレースケール画像の内部において高ホットスポットレベルに対応する色を対応的にレンダリングし、グレースケール画像の外周において低ホットスポットレベルに対応する色を対応的にレンダリングする。例えば、グレースケール画像の内部から外周へ順に赤色、黄色、緑色、青色のグラデーションでレンダリングする。
【0084】
ステップ705において、シェーダによってプリセットカラーテクスチャに応じてグレースケール画像を色付けすることで、ホットスポット位置に対応するカラーホットスポットマップを得る。
【0085】
可能な実現形態において、フラグメントシェーダFragment Shaderを作成し、一番明るい箇所がテクスチャ座標0に対応し、一番暗い箇所がテクスチャ座標1に対応する。対応して、参照カラーテクスチャを設定し、例えば、赤色がテクスチャ座標0に対応し、青色がテクスチャ座標1に対応し、Render Targetに形成されたグレースケール画像に対して、上記フラグメントシェーダに応じて、色レンダリングを行うことで、カラーホットスポットマップを得る。
【0086】
例示的に、
図8は
図7に示す実施例によって提供されるグレースケール画像を色付けする過程の模式図である。
図8に示すように、カラーテクスチャ820に応じてグレースケール画像810を色付けすることによって、カラーホットスポットマップ830を得る。
【0087】
ステップ706において、ホットスポット位置に対応するホットスポットマップを表示する。
【0088】
可能な実現形態において、ホットスポットマップはホットスポットイベントに対応する模式図に重ねて表示されてもよい。例えば、ホットスポットイベントが仮想環境における仮想オブジェクトの移動分布を示すためのものである場合、ホットスポットマップが仮想環境に対応するマップに重ねて表示される。
【0089】
以上のように、本実施例によって提供されるホットスポットマップの表示方法によれば、CPUによってホットスポット位置の座標データを確認してから、座標データに対応するポイントプリミティブをGPUに送信し、GPUによって座標データに対応するポイントプリミティブ集合を変換することによって、対応するパッチプリミティブ集合を得、パッチプリミティブ集合に対して色付けレンダリングを行って得られるホットスポットマップをレンダリングして表示する。これによって、ホットスポットマップの計算レンダリング中において、ほとんどの演算をGPUが行うことによって、CPUの計算負担を軽減し、CPUの計算リソースを他のプログラムロジックのために解放する。
【0090】
本実施例によって提供される方法によれば、GPUによってパッチプリミティブに対して透過処理を行うことでグレースケール画像を得、グレースケール画像を対応的に色付けすることでカラーホットスポットマップを得る。これによって、GPUによりホットスポットマップに対して計算レンダリングを行い、CPUの計算リソースを他のプログラムロジックのために解放し、端末の稼働速度を向上させる。
【0091】
選択的な実施例において、本願に係るホットスポットマップは、仮想環境における対象仮想オブジェクトの移動配置を示すためのものである。
図9は本願の例示的な他の実施例によって提供されるホットスポットマップの表示方法のフローチャートである。該方法を端末に応用することを例として説明する。
図9に示すように、該方法は次のステップを含む。
【0092】
ステップ901において、対象仮想オブジェクトの仮想環境における過去移動座標データを収集し、移動座標データをGPUに送信する。該過去移動座標データは、少なくとも1回の仮想対戦における対象仮想オブジェクトの移動座標を含む。
【0093】
可能な実現形態において、対象仮想オブジェクトは対象アカウントによって作成された1つまたは複数の仮想オブジェクトであり、本願の実施例において、対象仮想オブジェクトが対象アカウントによって作成された1つの仮想オブジェクトであることを例として説明する。対象仮想オブジェクトの過去移動座標データを収集する前に、先ず、ホットスポットマップクエリインターフェースを表示する。該ホットスポットマップクエリインターフェースは、対象アカウントに対応する仮想オブジェクトの仮想環境における移動ホットスポットマップをクエリするためのものであり、ホットスポットマップクエリインターフェースは少なくとも1つの候補仮想オブジェクトを含む。
【0094】
ホットスポットマップクエリインターフェースにおいて、対象仮想オブジェクトに対する選択操作を受信する。該選択操作は対象仮想オブジェクトの移動ホットスポットマップに対するクエリを示すためのものであり、選択操作に応じて、対象仮想オブジェクトの仮想環境における過去移動座標データを収集する。
【0095】
可能な実現形態において、ホットスポットマップクエリインターフェースは、対象対戦に参加する仮想オブジェクトの仮想環境における移動ホットスポットマップに対するクエリに用いられてもよい。ホットスポットマップクエリインターフェースは少なくとも1つの候補仮想オブジェクトを含み、ホットスポットマップクエリインターフェースにおいて、対象仮想オブジェクトに対する選択操作を受信し、選択操作に応じて1回または複数回の対戦での対象仮想オブジェクトの仮想環境における過去移動座標データを収集し、即ち、対象仮想オブジェクトの対象対戦における移動座標データを収集する。
【0096】
可能な実現形態において、移動座標データは、対象対戦の進行中にリアタイムで収集されてもよく、対象対戦の終了後に収集されてもよい。
【0097】
可能な実現形態において、所定時間おきの対象仮想オブジェクトの仮想環境における位置情報を収集し、過去移動座標データを得る。
【0098】
可能な実現形態において、対象仮想オブジェクトの少なくとも1回の仮想対戦における位置情報を収集する。位置情報は、仮想対戦全体において所定時間おきに収集される情報であってもよいし、仮想対戦における重要期間に対して所定時間おきに収集される情報、例えば、仮想対戦における10分目から20分目の期間内で所定時間おきに収集される情報であってもよい。
【0099】
例示的に、
図10は
図9に示す実施例によって提供されるホットスポットマップクエリインターフェースのインターフェース模式図である。
図10に示すように、ホットスポットマップクエリインターフェース1000は、対象仮想オブジェクト1011が含まれる少なくとも1つの候補仮想オブジェクト1010を含み、対象仮想オブジェクトに対する選択操作を受信すると、マップにおいて対象仮想オブジェクト1011に対応する移動ホットスポットマップ1012を表示する。
【0100】
ステップ902において、GPUによって移動座標データに対応するポイントプリミティブ集合をパッチプリミティブ集合に変換する。
【0101】
可能な実現形態において、GPUにおいてジオメトリシェーダ(Geometry Shader)によってポイントプリミティブ集合におけるポイントプリミティブをパッチプリミティブに変換し、パッチプリミティブ集合を得る。ポイントプリミティブ集合におけるポイントプリミティブは、ホットスポット位置の座標データから特定され、即ち、座標データに対応するポイントプリミティブがヒートマップにおけるパッチプリミティブに変換される。
【0102】
ステップ903において、GPUによってパッチプリミティブ集合に対して色付けレンダリングを行うことによって、ホットスポットマップを得る。
【0103】
可能な実現形態において、GPUによってパッチプリミティブ集合に対応するグレースケール画像を取得し、シェーダによってグレースケール画像を色付けすることによって、ホットスポット位置に対応するカラーホットスポットマップを得る。
【0104】
可能な実現形態において、GPUによってパッチプリミティブ集合に対して半透過処理を行うことで、グレースケール画像を得、グレースケール画像を色付けする。
【0105】
ステップ904において、仮想環境に対応するマップ表示領域においてホットスポット位置に対応するホットスポットマップを表示する。
【0106】
以上のように、本実施例によって提供されるホットスポットマップの表示方法によれば、CPUによってホットスポット位置の座標データを確認してから、座標データに対応するポイントプリミティブをGPUに送信し、GPUによって座標データに対応するポイントプリミティブ集合を変換することによって、対応するパッチプリミティブ集合を得、パッチプリミティブ集合に対して色付けレンダリングを行ってからホットスポットマップを算出し、表示する。これによって、ホットスポットマップの計算レンダリング中において、ほとんどの演算をGPUが行うことによって、CPUの計算負担を軽減し、CPUの計算リソースを他のプログラムロジックのために解放する。
【0107】
本実施例によって提供される方法によれば、仮想対戦における仮想オブジェクトの移動配置について、対応するホットスポットマップを表示することで、対象仮想オブジェクトの移動状況がより直観的になり、また、ホットスポットマップのレンダリング中において、GPUによって演算を行うことで、CPUのリソースをゲームのロジック演算のために解放させ、端末の処理速度を向上させる。
【0108】
例示的に、
図11は本願の例示的な他の実施例によって提供されるホットスポットマップのレンダリング過程の模式図である。該過程を仮想オブジェクトの移動配置の分析過程に応用することを例として説明する。
図11に示すように、該過程は次のステップを含む。
【0109】
ステップ1101において、仮想オブジェクトの移動座標を収集し、座標リストを得る。
【0110】
例示的に、現在進行中の仮想対戦を例として説明する。仮想オブジェクトの最近の所定時間内の移動座標を収集し、例えば、仮想オブジェクトの最近10分内の移動座標を収集し、また、5秒おきの仮想オブジェクトの仮想環境における移動座標を収集する。
【0111】
ステップ1102において、座標リストをポイントプリミティブ集合に変換し、GPUに伝送する。
【0112】
可能な実現形態において、CPUが座標データを収集した後、座標リストをポイントプリミティブ集合に変換し、後処理を行うようにGPUに伝送する。
【0113】
ステップ1103において、ジオメトリシェーダによってポイントプリミティブ集合をパッチプリミティブ集合に変換する。
【0114】
可能な実現形態において、GPUにおけるGeometry Shaderによってポイントプリミティブ集合をパッチプリミティブ集合に変換する。
【0115】
ステップ1104において、半透過公式を用いて、Render Targetにグレースケール画像が形成されるまでパッチプリミティブ集合をレンダリングする。
【0116】
可能な実現形態において、GPUは、半透過公式(One,OneMinusSrcAlpha)を用いてRender Targetにグレースケール画像が形成されるまで、パッチプリミティブ集合をレンダリングする。
【0117】
ステップ1105において、カスタムシェーダによってグレースケール画像をカラー画像に変換し、マップにプロットしてホットスポットマップを形成する。
【0118】
例示的に、
図12は本願の例示的な一実施例によって提供されるGPUのグラフィックスレンダリングパイプラインによる構造模式図である。
図12に示すように、ホットスポットマップのレンダリング中において、GPUのグラフィックスレンダリングパイプラインにおける頂点シェーダ1210、ジオメトリシェーダ1220およびフラグメントシェーダ1230を利用する。
【0119】
以上のように、本実施例によって提供されるホットスポットマップの表示方法によれば、CPUによってホットスポット位置の座標データを確認してから、座標データに対応するポイントプリミティブをGPUに送信し、GPUによって座標データに対応するポイントプリミティブ集合を変換することで、対応するパッチプリミティブ集合を得、パッチプリミティブ集合に対して色付けレンダリングを行うことによって、ホットスポットマップを得て表示する。これによって、ホットスポットマップの計算レンダリング中において、ほとんどの演算をGPUが行うことによって、CPUの計算負担を軽減し、CPUの計算リソースを他のプログラムロジックのために解放する。
【0120】
図13は本願の例示的な一実施例によって提供されるホットスポットマップの表示装置の構造ブロック図である。該装置を端末に応用することを例として説明する。該端末は
図2に示す端末または
図3に示すシステムにおける端末であってもよい。
図13に示すように、該装置は次のモジュールを含む。
【0121】
取得モジュール1310は、ホットスポット位置の座標データを収集し、前記座標データをGPUに送信するためのものである。
【0122】
変換モジュール1320は、前記GPUによって、前記座標データに対応するポイントプリミティブ集合を、前記座標データに対応するパッチプリミティブからなるパッチプリミティブ集合に変換するためのものであって、前記ホットスポットマップにおけるホットスポット領域が前記パッチプリミティブを組み合わせることによって生成される。
【0123】
レンダリングモジュール1330は、前記GPUによって前記パッチプリミティブ集合に対して色付けレンダリングを行うためのものである。
【0124】
表示モジュール1340は、前記ホットスポット位置に対応する前記ホットスポットマップを表示するためのものである。
【0125】
選択的な実施例において、前記取得モジュール1310は、前記GPUによって、前記パッチプリミティブ集合に対応するグレースケール画像を取得することにさらに用いられる。
【0126】
前記レンダリングモジュール1330は、シェーダによって、前記グレースケール画像を色付けすることで、前記ホットスポット位置に対応するカラーホットスポットマップを得ることにさらに用いられる。
【0127】
選択的な実施例において、前記取得モジュール1310は、前記GPUによって、前記パッチプリミティブ集合に対応するグレースケール画像を取得することにさらに用いられる。
【0128】
前記レンダリングモジュール1330は、シェーダによって、前記グレースケール画像を色付けすることで、前記ホットスポット位置に対応するカラーホットスポットマップを得ることにさらに用いられる。
【0129】
選択的な実施例において、前記取得モジュール1310は、前記GPUによって、前記パッチプリミティブ集合におけるパッチプリミティブに対して半透過処理を行うことで、前記パッチプリミティブ集合に対応する前記グレースケール画像を得ることにさらに用いられる。
【0130】
選択的な実施例において、前記取得モジュール1310は、前記ホットスポットマップにおけるホットスポット状況と正相関する色配置を含む参照カラーテクスチャを取得することにさらに用いられる。
【0131】
前記レンダリングモジュール1330は、前記シェーダによって、前記参照カラーテクスチャに応じて前記グレースケール画像を色付けすることで、前記ホットスポット位置に対応する前記カラーホットスポットマップを得ることにさらに用いられる。
【0132】
選択的な実施例において、前記ホットスポットマップは仮想環境における対象仮想オブジェクトの移動配置を示すためのものである。
【0133】
前記取得モジュール1310は、少なくとも1回の仮想対戦における前記対象仮想オブジェクトの移動座標を含む前記対象仮想オブジェクトの前記仮想環境における過去移動座標データを収集することにさらに用いられる。
【0134】
選択的な実施例において、前記取得モジュール1310は、所定時間おきの前記対象仮想オブジェクトの前記仮想環境における位置情報を収集し、前記過去移動座標データを得ることにさらに用いられる。
【0135】
選択的な実施例において、前記表示モジュール1340は、ホットスポットマップクエリインターフェースにさらに用いられ、前記ホットスポットマップクエリインターフェースは、対象対戦に参加する仮想オブジェクトの前記仮想環境における移動ホットスポットマップをクエリするためのものであり、前記ホットスポットマップクエリインターフェースには、少なくとも1つの候補仮想オブジェクトを含む。
【0136】
図14に示すように、前記装置は、さらに次のモジュールを含む。
【0137】
受信モジュール1350は、前記ホットスポットマップクエリインターフェースにおいて、前記対象仮想オブジェクトの前記移動ホットスポットマップに対するクエリを示すための前記対象仮想オブジェクトに対する選択操作を受信するためのものである。
【0138】
選択的な実施例において、前記表示モジュール1340は、前記仮想環境に対応するマップ表示領域において、前記ホットスポット位置に対応する前記ホットスポットマップを表示することにさらに用いられる。
【0139】
以上のように、本実施例によって提供されるホットスポットマップの表示装置によれば、CPUによってホットスポット位置の座標データを確認してから、座標データに対応するポイントプリミティブをGPUに送信すればよい。GPUによって座標データに対応するポイントプリミティブ集合を変換することで、対応するパッチプリミティブ集合を得、パッチプリミティブ集合に対して色付けレンダリングを行うことによって、ホットスポットマップを得て表示する。これによって、ホットスポットマップの計算レンダリング中において、ほとんどの演算をGPUが行うことによって、CPUの計算負担を軽減し、CPUの計算リソースを他のプログラムロジックのために解放する。
【0140】
説明すべきこととして、上記実施例によって提供されるホットスポットマップの表示装置について、上記各機能モジュールの区分を例として説明したが、実際の応用において、必要に応じて、上記機能を異なる機能モジュールに割り当てて完成させてもよい。即ち、機器の内部構造を異なる機能モジュールに区分して、以上の実施例に説明された機能の全てまたは一部を完成させてもよい。なお、上記実施例によって提供されるホットスポットマップの表示装置は、ホットスポットマップの表示方法とは同じ構想に属するものであるため、その具体的な実現手順は方法実施例を参照し、ここで重複して述べない。
【0141】
図15は本願の例示的な一実施例によって提供される端末1500の構造ブロック図である。該端末1500は、スマートフォン、タブレット、MP3(Moving Picture Experts Group Audio Layer III,ムービング・ピクチャ・エクスパーツ・グループ・オーディオレイヤ3)プレーヤー、MP4(Moving Picture Experts Group Audio Layer IV,ムービング・ピクチャ・エクスパーツ・グループ・オーディオレイヤ4)プレーヤー、ノートパソコンまたは卓上コンピュータであってもよい。端末1500は、ユーザ機器、携帯型端末、ラップトップ端末、卓上端末等の他の名称で呼ばれることもある。
【0142】
一般的に、端末1500は、プロセッサ1501とメモリ1502とを備える。
【0143】
プロセッサ1501は、1つまたは複数のプロセッサコアを含んでもよく、例えば、4コアプロセッサ、8コアプロセッサ等であってもよい。プロセッサ1501は、DSP(Digital Signal Processing,デジタル信号処理)、FPGA(Field Programmable Gate Array,フィールド・プログラマブル・ゲート・アレイ)、PLA(Programmable Logic Array,プログラマブル・ロジック・アレイ)のうちの少なくとも一種のハードウェアとして実現してもよい。プロセッサ1501は、ホストプロセッサとコプロセッサを含んでもよい。ホストプロセッサは、ウェイクアップ状態のデータを処理するためのプロセッサであり、CPU(Central Processing Unit,中央処理装置)とも呼ばれる。コプロセッサは、待機状態のデータを処理するための低消費電力プロセッサである。一部の実施例において、プロセッサ1501に、表示スクリーンに表示させる内容のレンダリングおよびプロットを行うためのGPU(Graphics Processing Unit,グラフィックスプロセッシングユニット)が集積されていてもよい。一部の実施例において、プロセッサ1501は、機械学習に関する計算操作を処理するためのAI(Artificial Intelligence,人工知能)プロセッサをさらに含んでもよい。
【0144】
メモリ1502は、1つまたは複数のコンピュータ読み取り可能な記憶媒体を含んでもよい。該コンピュータ読み取り可能な記憶媒体は、非一過性のものであってもよい。メモリ1502は、高速ランダムアクセスメモリおよび不揮発性メモリ、例えば、1つまたは複数の磁気ディスク記憶装置、フラッシュメモリ記憶装置をさらに含んでもよい。一部の実施例において、メモリ1502における非一過性のコンピュータ読み取り可能な記憶媒体は、プロセッサ1501によって実行されることで、本願の方法実施例によって提供されるホットスポットマップの表示方法を実現するコマンドを少なくとも1つ記憶するためのものである。
【0145】
一部の実施例において、端末1500は、任意に、周辺機器インターフェス1503および少なくとも1つの周辺機器をさらに備えてもよい。プロセッサ1501とメモリ1502と周辺機器インターフェス1503とは、バスまたは信号線により接続されてもよい。各周辺機器は、バス、信号線または回路基板により周辺機器インターフェス1503に接続されてもよい。具体的に、周辺機器は、RF回路1504、表示スクリーン1505、カメラユニット1506、オーディオ回路1507、測位ユニット1508および電源1509のうちの少なくとも1つを含んでもよい。
【0146】
周辺機器インターフェス1503は、I/O(Input/Output,入力/出力)に関する少なくとも1つの周辺機器をプロセッサ1501およびメモリ1502に接続するために用いてもよい。一部の実施例において、プロセッサ1501、メモリ1502および周辺機器インターフェス1503は、同一のチップまたは回路基板に集積される。他の実施例において、プロセッサ1501、メモリ1502および周辺機器インターフェス1503のうちのいずれか1つまたは2つは、独立したチップまたは回路基板において実現されてもよいが、本実施例において、これを限定しない。
【0147】
RF回路1504は、RF(Radio Frequency,無線周波数)信号、即ち電磁気信号を送受信するためのものである。RF回路1504は、電磁気信号によって通信ネットワークおよび他の通信機器と通信する。RF回路1504は、電気信号を電磁気信号に変換して送信する、または、受信した電磁気信号を電気信号に変換する。任意に、RF回路1504は、アンテナシステム、RF送受信機、1つまたは複数のアンプ、チューナ、発振器、デジタル信号プロセッサ、コーデックチップセット、ユーザ加入識別モジュールカード等を含む。RF回路1504は、少なくとも1つの無線通信プロトコルによって他の端末と通信してもよい。該無線通信プロトコルは、ワールド・ワイド・ウェブ、メトロポリタンエリアネットワーク、イントラネット、各世代のモバイル通信ネットワーク(2G、3G、4Gおよび5G)、無線ローカルエリアネットワークおよび/またはWiFi(Wireless Fidelity,ワイヤレス・フィディリティ)ネットワークを含むが、これらに限られない。一部の実施例において、RF回路1504は、NFC(Near Field Communication,近距離無線通信)に関連する回路を含んでもよいが、本願において、これを限定しない。
【0148】
表示スクリーン1505は、UI(User Interface,ユーザインターフェース)を表示するためのものである。該UIは、図形、テキスト、アイコン、ビデオおよびそれらの任意の組合せを含んでもよい。表示スクリーン1505がタッチスクリーンである場合、表示スクリーン1505は、表示スクリーン1505の表面または表面の上方のタッチ信号を収集する能力をさらに有する。該タッチ信号は制御信号としてプロセッサ1501に入力されて処理されてもよい。この場合、表示スクリーン1505は、仮想ボタンおよび/または仮想キーボード、即ちソフトボタンおよび/またはソフトキーボードを提供することに用いられてもよい。一部の実施例において、表示スクリーン1505は、端末1500の前面板に設けられる1つの表示スクリーンであってもよい。他の実施例において、表示スクリーン1505は、それぞれに端末1500の異なる表面に設けられ、または折り畳み型の少なくとも2つの表示スクリーンであってもよい。さらに他の実施例において、表示スクリーン1505は、端末1500の湾曲表面または折り畳み面に設けられるフレキシブル表示スクリーンであってもよい。さらに、表示スクリーン1505は、非矩形の不規則な図形、即ち異形スクリーンとしてもよい。表示スクリーン1505は、LCD(Liquid Crystal Display,液晶表示ディスプレイ)、OLED(Organic Light-Emitting Diode,有機発光ダイオード)等の材質により製造されてもよい。
【0149】
カメラユニット1506は、画像またはビデオを収集するためのものである。任意に、カメラユニット1506はインカメラおよびアウトカメラを含む。通常、インカメラは端末の前面板に設けられ、アウトカメラは端末の裏面に設けられている。一部の実施例において、アウトカメラは、少なくとも2つあり、それぞれメインカメラ、被写界深度カメラ、広角カメラ、望遠カメラのうちのいずれか1つであり、このように、メインカメラと被写界深度カメラの連携により、背景ボケの機能を実現し、メインカメラと広角カメラの連携により、パノラマ撮影およびVR(Virtual Reality,仮想現実)撮影機能または他の連携撮影機能を実現する。一部の実施例において、カメラユニット1506はフラッシュをさらに有してもよい。フラッシュは単一色温度フラッシュであっても、2重色温度フラッシュであってもよい。2重色温度フラッシュとは、暖色系のフラッシュと寒色系のフラッシュの組み合わせであり、異なる色温度での光補償に用いられることができる。
【0150】
オーディオ回路1507は、マイクロホンとスピーカを含んでもよい。マイクロホンは、ユーザおよび環境の音波を収集し、音波を電気信号に変換してプロセッサ1501に入力して処理し、またはRF回路1504に入力して音声通信を実現することに用いられる。ステレオ収集またはノイズキャンセルの目的から、マイクロホンは、端末1500の異なる箇所に複数設けられてもよい。マイクロホンは、アレイマイクロホンまたは無指向性収集式のマイクロホンであってもよい。スピーカは、プロセッサ1501またはRF回路1504からの電気信号を音波に変換するためのものである。スピーカは、従来のフィルムスピーカであっても、圧電セラミックスピーカであってもよい。スピーカが圧電セラミックスピーカである場合、電気信号を人間の可聴域にある音波に変換できるだけでなく、距離計測等の用途のために、電気信号を人間の不可聴域にある音波に変換することもできる。一部の実施例において、オーディオ回路1507は、さらにイヤホンジャックを含んでもよい。
【0151】
測位ユニット1508は、端末1500の現在の地理位置を特定し、ナビゲーションまたはLBS(Location Based Service,位置情報サービス)を実現するためのものである。測位ユニット1508は、アメリカのGPS(Global Positioning System,グローバル・ポジショニング・システム)、中国の北斗システムまたはロシアのガリレオシステムに基づく測位ユニットであってもよい。
【0152】
電源1509は、端末1500における各ユニットに給電するためのものである。電源1509は、交流電源、直流電源、使い捨て電池または充電式電池であってもよい。電源1509が充電式電池からなる場合、該充電式電池は有線充電電池または無線充電電池であってもよい。有線充電電池は有線回線によって充電される電池であり、無線充電電池は無線コイルによって充電される電池である。該充電式電池は高速充電技術をサポートしてもよい。
【0153】
一部の実施例において、端末1500は1つまたは複数のセンサ1510をさらに有する。該1つまたは複数のセンサ1510は、加速度センサ1511、ジャイロセンサ1512、圧力センサ1513、指紋センサ1514、光学センサ1515および近接センサ1516を含むが、これらに限られない。
【0154】
加速度センサ1511は、端末1500で確立された座標系の3つの座標軸上の加速度の大きさを検出することができる。例えば、加速度センサ1511は、重力加速度の3つの座標軸における成分を検出することに用いられることができる。プロセッサ1501は、加速度センサ1511によって収集された重力加速度信号に応じて、横表示または縦表示でユーザインターフェースを表示するように、表示スクリーン1505を制御することができる。加速度センサ1511は、さらにゲームまたはユーザの運動データの収集に用いられてもよい。
【0155】
ジャイロセンサ1512は、端末1500の本体方向および回転角度を検出することができる。ジャイロセンサ1512は、加速度センサ1511と連携してユーザの端末1500に対する3D動作を収集することができる。プロセッサ1501は、ジャイロセンサ1512によって収集されたデータに応じて、動作検知(例えばユーザの傾斜操作に応じてUIを変更する)、撮像時の画像安定化、ゲーム制御および慣性ナビゲーションといった機能を実現することができる。
【0156】
圧力センサ1513は、端末1500のサイドフレームおよび/または表示スクリーン1505の下層に設けられてもよい。圧力センサ1513が端末1500のサイドフレームに設けられた場合、ユーザの端末1500に対する把持信号を検出し、プロセッサ1501は、圧力センサ1513で収集された把持信号によって左右手の識別またはショットカット操作をすることができる。圧力センサ1513が表示スクリーン1505の下層に設けられた場合、プロセッサ1501は、ユーザの表示スクリーン1505に対する圧力操作に応じて、UIインターフェースにおける操作可能ウィジェットを制御することができる。操作可能ウィジェットは、ボタンウィジェット、スクロールバーウィジェット、アイコンウィジェット、メニューウィジェットのうちの少なくとも1つを含む。
【0157】
指紋センサ1514は、ユーザの指紋を収集するためのものであり、プロセッサ1501により指紋センサ1514で収集された指紋に応じてユーザの身元を識別し、または、指紋センサ1514が収集された指紋に応じてユーザの身元を識別する。ユーザが正規ユーザとして認証された場合、プロセッサ1501は、該ユーザによる関連する機密操作を許可し、該機密操作は、スクリーンのアンロック、暗号化された情報の閲覧、ソフトウェアのダウンロード、支払いおよび設定の変更等を含む。指紋センサ1514は、端末1500の表面、裏面または側面に設けられてもよい。端末1500に物理的なボタンまたはメーカーのLogoが設けられた場合、指紋センサ1514は、物理的なボタンまたはメーカーのLogoと一体化されてもよい。
【0158】
光学センサ1515は、環境光の強度を収集するためのものである。一実施例において、プロセッサ1501は、光学センサ1515で収集された環境光の強度に応じて、表示スクリーン1505の表示明るさを制御することができる。具体的に、環境光の強度が高い場合、表示スクリーン1505の表示明るさを高め、環境光の強度が低い場合、表示スクリーン1505の表示明るさを低減させる。他の実施例において、プロセッサ1501は、さらに光学センサ1515で収集された環境光の強度に応じて、カメラユニット1506の撮像パラメータを動的に調整することもできる。
【0159】
近接センサ1516は、距離センサとも呼ばれ、通常、端末1500の前面板に設けられている。近接センサ1516は、ユーザと端末1500の表面との距離を収集するためのものである。一実施例において、近接センサ1516によりユーザと端末1500の表面との距離が小さくなりつつあることが検出された場合、プロセッサ1501は、表示スクリーン1505を、点灯状態から消灯状態に切り替えるように制御する。近接センサ1516によりユーザと端末1500の表面との距離が大きくなりつつあることが検出された場合、プロセッサ1501は、表示スクリーン1505を、消灯状態から点灯状態に切り替えるように制御する。
【0160】
当業者であれば、端末1500は、
図15に示す構造によって限定されず、図示よりも多いまたは少ないユニットを含み、あるいは一部のユニットを組み合わせ、あるいは異なるユニット配置にしてもよいことを理解することができる。
【0161】
任意に、該コンピュータ読み取り可能な記憶媒体は、リードオンリーメモリ(ROM,Read Only Memory)、ランダムアクセスメモリ(RAM,Random Access Memory)、ソリッドステートドライブ(SSD,Solid State Drives)または光学ディスク等を含んでもよい。ランダムアクセスメモリは、抵抗変化型メモリ(ReRAM,Resistance Random Access Memory)やダイナミックランダムアクセスメモリ(DRAM,Dynamic Random Access Memory)を含んでもよい。上記本願の実施例の番号は説明の便宜上のものであり、実施例の優劣を示すためのものではない。
【0162】
例示的な実施例において、本願は、コンピュータ読み取り可能な記憶媒体をさらに提供する。該コンピュータ読み取り可能な記憶媒体には、プロセッサによりロードして実行されることで、上記各方法実施例によって提供されるホットスポットマップの表示方法を実現するコンピュータプログラムが少なくとも1つ記憶されている。
【0163】
例示的な実施例において、コンピュータプログラム製品またはコンピュータプログラムをさらに提供する。該コンピュータプログラム製品またはコンピュータプログラムは、コンピュータ読み取り可能な記憶媒体に記憶されているコンピュータコマンドをむ。コンピュータ機器のプロセッサは、コンピュータ読み取り可能な記憶媒体から該コンピュータコマンドを読み取り、プロセッサによって該コンピュータコマンドを実行することで、該コンピュータ機器に上記各方法の実施例によって提供されるホットスポットマップの表示方法を実行させる。
【0164】
当業者であれば、上記実施例の全てまたは一部のステップを実現するために、ハードウェアによって完成してもよいし、プログラムによって関連するハードウェアを命令することで完成してもよいが、前記のプログラムは、コンピュータ読み取り可能な記憶媒体に記憶されてもよく、上記の記憶媒体はリードオンリーメモリ、磁気ディスクまたは光学ディスク等であってもよいことを理解することができる。
【0165】
以上、本願の選択可能な実施例を説明したが、実施例は本願を制限するためのものではない。本願の精神および原則から逸脱せずに行われるあらゆる修正、等価置換、改良等は、いずれも本願の保護範囲内に含まれる。
【符号の説明】
【0166】
200 電子機器
220 オペレーティングシステム
222 アプリケーション
300 コンピュータシステム
320 第1機器
340 サーバ
360 第2機器
500 配列
510 座標
520 座標
530 座標
610 ポイントプリミティブ
620 パッチプリミティブ
810 グレースケール画像
820 カラーテクスチャ
830 カラーホットスポットマップ
1000 ホットスポットマップクエリインターフェース
1010 候補仮想オブジェクト
1011 対象仮想オブジェクト
1012 移動ホットスポットマップ
1210 頂点シェーダ
1220 ジオメトリシェーダ
1230 フラグメントシェーダ
1310 取得モジュール
1320 変換モジュール
1330 レンダリングモジュール
1340 表示モジュール
1350 受信モジュール
1500 端末
1501 プロセッサ
1502 メモリ
1503 周辺機器インターフェス
1504 RF回路
1505 表示スクリーン
1506 カメラユニット
1507 オーディオ回路
1508 測位ユニット
1509 電源
1510 センサ
1511 加速度センサ
1512 ジャイロセンサ
1513 圧力センサ
1514 指紋センサ
1515 光学センサ
1516 近接センサ