(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-12-02
(45)【発行日】2022-12-12
(54)【発明の名称】大流量低圧エンドエフェクタ
(51)【国際特許分類】
B05B 12/00 20180101AFI20221205BHJP
B05B 7/08 20060101ALI20221205BHJP
B05B 12/18 20180101ALI20221205BHJP
B25J 15/04 20060101ALI20221205BHJP
B64F 5/10 20170101ALI20221205BHJP
【FI】
B05B12/00 A
B05B7/08
B05B12/18
B25J15/04 A
B64F5/10
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2018151650
(22)【出願日】2018-08-10
【審査請求日】2021-06-16
(32)【優先日】2017-08-26
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】500520743
【氏名又は名称】ザ・ボーイング・カンパニー
【氏名又は名称原語表記】The Boeing Company
(74)【代理人】
【識別番号】100086380
【氏名又は名称】吉田 稔
(74)【代理人】
【識別番号】100103078
【氏名又は名称】田中 達也
(74)【代理人】
【識別番号】100130650
【氏名又は名称】鈴木 泰光
(74)【代理人】
【識別番号】100135389
【氏名又は名称】臼井 尚
(74)【代理人】
【識別番号】100161274
【氏名又は名称】土居 史明
(74)【代理人】
【識別番号】100168044
【氏名又は名称】小淵 景太
(74)【代理人】
【識別番号】100168099
【氏名又は名称】鈴木 伸太郎
(74)【代理人】
【識別番号】100200609
【氏名又は名称】齊藤 智和
(72)【発明者】
【氏名】コルトン マッセイ スムート
(72)【発明者】
【氏名】クレイグ アラン ウンゲレヒト
(72)【発明者】
【氏名】メリンダ ダエ ミラー
(72)【発明者】
【氏名】ポール ジー.ソレッキ
(72)【発明者】
【氏名】デイヴィッド マッケイグ
(72)【発明者】
【氏名】フレデリック ビー.フロンティエラ
(72)【発明者】
【氏名】エイドリアン シー.エングホルム
【審査官】河内 浩志
(56)【参考文献】
【文献】特開昭56-021659(JP,A)
【文献】特開昭62-114675(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B05B 1/00- 3/18
7/00- 9/08
12/00-12/14
13/00-13/06
B25J 1/00-21/02
B64F 1/00- 5/60
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
可撓性導管が内部に延在するハウジングを有する接続アームと、
一体型通路部材を有するスプレーヘッドと、を含み、前記一体型通路部材は、前記可撓性導管から空気及び流体を受け取り、前記空気及び前記流体を所定数の出口に運ぶように構成されて
おり、
前記所定数の出口は、前記一体型通路部材に接続された第1出口と第2出口とを含み、
前記第1出口及び前記第2出口は、互いに異なる向きに配置されている、大流量低圧エンドエフェクタ。
【請求項2】
前記第1出口及び前記第2出口の各々に対してノズル及びエアキャップをさらに含む、請求項
1に記載の大流量低圧エンドエフェクタ。
【請求項3】
前記第1出口及び前記第2出口は、互いに90度の向きに配置されている、請求項
1又は2に記載の大流量低圧エンドエフェクタ。
【請求項4】
前記接続アームにおける前記可撓性導管を、前記スプレーヘッドの前記一体型通路部材に接続するフィッティングをさらに含む、請求項1~
3のいずれかに記載の大流量低圧エンドエフェクタ。
【請求項5】
前記フィッティングは、所定数の空気用フィッティングと、所定数の流体用フィッティングとを含む、請求項
4に記載の大流量低圧エンドエフェクタ。
【請求項6】
前記所定数の空気用フィッティングは、出口毎に2つの空気用フィッティングを含み、前記所定数の流体用フィッティングは、出口毎に1つの流体用フィッティングを含む、請求項
5に記載の大流量低圧エンドエフェクタ。
【請求項7】
前記ハウジングは、中空の金属製ハウジングである、請求項1~
6のいずれかに記載の大流量低圧エンドエフェクタ。
【請求項8】
接続アームのハウジングに延在する可撓性導管から、一体型通路部材を有するスプレーヘッドに流体及び空気を供給し、その際、前記一体型通路部材は、前記可撓性導管から前記空気及び前記流体を受け取って、前記空気及び前記流体を前記スプレーヘッドの所定数の出口に運ぶように構成されており、前記接続アーム及び前記スプレーヘッドは、大流量低圧エンドエフェクタのコンポーネントであり、
前記所定数の出口のうちの少なくとも1つの出口から、構造体の包囲空間の表面に対して、前記流体を噴霧する、方法
であって、
前記所定数の出口は、前記一体型通路部材に接続された第1出口と第2出口とを含み、
前記第1出口及び前記第2出口は、互いに異なる向きに配置されており、
前記流体を噴霧することは、前記第1出口及び前記第2出口から前記流体を前記異なる方向に噴霧することである、方法。
【請求項9】
前記大流量低圧エンドエフェクタの取付ブラケット内のバルブを使用して、前記流体及び前記空気の流れを制御することをさらに含み、前記取付ブラケットは、前記接続アームに接続している、請求項
8に記載の方法。
【請求項10】
さらに、クイックチェンジツールを使用して、前記大流量低圧エンドエフェクタをロボットアームに接続することを含む、請求項
8又は9に記載の方法。
【請求項11】
前記可撓性導管を前記接続アームから取り外して、交換用可撓性導管を前記接続アームに配置することにより、前記大流量低圧エンドエフェクタのメンテナンスを行うことをさらに含む、請求項
8~10のいずれかに記載の方法。
【請求項12】
前記メンテナンンスの実行は、前記交換用可撓性導管を前記スプレーヘッドのフィッティングに取り付けることをさらに含む、請求項
11に記載の方法。
【請求項13】
前記スプレーヘッドのフィッティングから前記可撓性導管を分離し、前記スプレーヘッドを取り外してから、前記接続アームに交換用スプレーヘッドを接続することにより、前記大流量低圧エンドエフェクタのメンテナンスを行うことをさらに含む、請求項
8~12のいずれかに記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、概して、部品に対して製造作業を実行することに関し、特に、部品に対して流体を塗布することに関する。より具体的には、本開示は、部品に対して流体を塗布するように構成された大流量低圧エンドエフェクタに関する。
【背景技術】
【0002】
スプレーアプリケータは、空気を用いて推進及び方向付けを行うことによって、部品に対して流体コーティング剤を塗布する。流体コーティング剤の一部は、製造環境内で空気中に浮遊する可能性がある。噴霧された流体コーティング剤が部品に塗着しなかった場合、過剰噴霧(overspray)が生じうる。過剰噴霧が生じると、製造費が増大する。過剰噴霧は、製造環境における周囲の構造体に対しても行われうる。噴霧された流体コーティング剤が部品に塗着する割合は、被覆率(coverage percentage)として説明することができる。
【0003】
噴霧用エンドエフェクタを使用して包囲空間(enclosures)内の狭い領域で流体コーティング剤を塗布すると、所望の被覆率を下回る場合がある。例えば、包囲空間の狭い領域内における流体コーティング剤の塗布は、噴霧用エンドエフェクタを使用して全表面にアクセスして適切に噴霧を行う機能に影響を及ぼしうる。噴霧用エンドエフェクタの操作は、包囲空間の狭い領域内では非常に困難な場合がある。
【0004】
包囲空間の狭い領域において流体コーティング剤を手作業で塗布すると、多大な時間がかかりうる。また、包囲空間の狭い領域において流体コーティング剤を手作業で塗布すると、作業者の人数が増大しうる。作業者の手作業によって流体コーティング剤を塗布すると、作業者が流体コーティング剤、又は、流体コーティング剤の成分に曝されるため、望ましくない。したがって、上述した問題のうちの少なくともいくつかと、その他の考えられる問題を考慮にいれた方法及び装置を有することが望ましい。例えば、包囲空間の狭い領域のためのコーティングシステムにおける過剰噴霧の量を低減することが望ましい。また、包囲空間の狭い領域にコーティングを塗布する場合に、製造環境内の空気中に浮遊する流体の量を低減することが望ましい。また、包囲空間の狭い領域内でコーティングの被覆率を高めるための装置を提供することが望ましい。
【発明の概要】
【0005】
本開示の例示的な実施形態においては、大流量低圧エンドエフェクタが提供される。前記大流量低圧エンドエフェクタは、接続アームとスプレーヘッドとを含む。前記接続アームは、ハウジングを含み、前記ハウジングには、可撓性導管が延在している。前記スプレーヘッドは、一体型通路部材を有し、当該一体型通路部材は、前記導管から空気及び流体を受け取り、前記空気及び前記流体を所定数の出口に運ぶように構成されている。
【0006】
本開示の他の実施形態においては、方法が提供される。接続アームのハウジングに延在する可撓性導管から、一体型通路部材を有するスプレーヘッドに流体及び空気が提供される。前記一体型通路部材は、前記導管から前記空気及び前記流体を受け取って、受け取った空気及び流体を前記スプレーヘッドの所定数の出口に運ぶように構成されている。前記接続アーム及び前記スプレーヘッドは、大流量低圧エンドエフェクタのコンポーネントである。前記流体は、全体的に少なくとも90%の被覆率で、所定数の出口のうちの少なくとも1つの出口から、構造体の包囲空間の表面に対して噴霧される。
【0007】
本開示のさらなる例示的な実施形態においては大流量低圧エンドエフェクタが提供される。前記大流量低圧エンドエフェクタは、取付ブラケットと、接続アームと、フィッティングと、スプレーヘッドとを含む。前記取付ブラケットは、空気及び流体のためのバルブを覆う。前記接続アームは、中空の金属製ハウジングを含み、前記ハウジングには、可撓性導管が延在している。前記可撓性導管は、前記空気及び前記流体を運ぶ。前記フィッティングは、前記可撓性導管を、スプレーヘッド内の一体型通路部材に接続する。前記スプレーヘッドは、流体及び空気を所定数の出口に運ぶ一体型通路部材を有する。
【0008】
上記特徴及び機能は、本開示の様々な実施形態において個別に達成可能であり、また、他の実施形態との組み合わせも可能である。この詳細については、以下の記載と図面から明らかになるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0009】
例示的な実施形態に特有のものと考えられる新規な特徴は、添付の特許請求の範囲に記載されている。しかしながら、例示的な実施形態、並びに、好ましい使用形態、さらにその目的及び特徴は、以下に示す添付の図面と共に本開示の例示的な実施形態の詳細な説明を参照することにより最もよく理解されるであろう。
【0010】
【
図1】例示的な実施形態を実施可能な航空機を示す図である。
【
図2】例示的な実施形態による製造環境を示すブロック図である。
【
図3】例示的な実施形態による製造環境を示す図である。
【
図4】例示的な実施形態による、大流量低圧エンドエフェクタを示す等角図である。
【
図5】例示的な実施形態による、大流量低圧エンドエフェクタを示す分解図である。
【
図6】例示的な実施形態による、大流量低圧エンドエフェクタを示す断面図である。
【
図7】例示的な実施形態による接続アームを示す等角図である。
【
図8】例示的な実施形態による接続アームを示す正面図である。
【
図9】例示的な実施形態による接続アームを示す背面図である。
【
図10】例示的な実施形態による接続アームを示す断面図である。
【
図11】例示的な実施形態による、スプレーヘッドに接続された接続アームを示す断面図である。
【
図12】例示的な実施形態による、ノズル及びエアキャップを有するスプレーヘッドを示す等角図である。
【
図13】例示的な実施形態による、ノズル及びエアキャップを有するスプレーヘッドを示す分解図である。
【
図14】例示的な実施形態による、フィッティングを有するスプレーヘッドを示す後方等角図である。
【
図15】例示的な実施形態による、スプレーヘッドを示す等角図である。
【
図16】例示的な実施形態によるスプレーヘッドを示す断面図である。
【
図17】例示的な実施形態による、スプレーヘッドを示す部分透視図である。
【
図18】例示的な実施形態による、構造体の包囲空間の表面に流体を塗布するための方法を示すフローチャートである。
【
図19】例示的な実施形態による、構造体の包囲空間の表面に流体を塗布するための方法を示すフローチャートである。
【
図20】例示的な実施形態による、航空機の製造及び保守方法を示すブロック図である。
【
図21】例示的な実施形態を実施可能な航空機を示すブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
例示的な実施形態においては、1つ以上の事項が認識及び考慮されている。例えば、例示的な実施形態においては、翼桁キャビティが、大型の包囲空間であるが、塗装のためのアクセスが困難な狭い領域を有することが認識及び考慮されている。
【0012】
例示的な実施形態においては、従来型のエンドエフェクタが、翼桁キャビティにおいて効果的に塗布を行えないことも認識及び考慮されている。例示的な実施形態においては、いくつかの従来型のエンドエフェクタは、翼桁キャビティにおける被覆率が約20%であることが認識及び考慮されている。
【0013】
例示的な実施形態においては、被覆率が低いため、ロボットシステムの使用度が低いことが認識及び考慮されている。例示的な実施形態においては、被覆率が低い場合、作業時間が増大することが認識及び考慮されている。例示的な実施形態においては、被覆率が低いと、手作業による手直しの度合いが大きくなりうることが認識及び考慮されている。
【0014】
例示的な実施形態においては、多くの利用可能な噴霧用塗料、顔料、及び他のコーティング剤が六価クロムを含むことが認識及び考慮されている。例示的な実施形態においては、作業者が六価クロムに曝されるのを最小限に抑えるのが望ましいということが認識及び考慮されている。したがって、例示的な実施形態においては、塗料、顔料、及び他のコーティング剤の塗布を自動化するのが望ましいということが認識及び考慮されている。
【0015】
例示的な実施形態においては、いくつかの従来型のエンドエフェクタは、機械加工されたアルミニウムで作製されていることが認識及び考慮されている。例示的な実施形態においては、機械加工されたアルミニウムブロックからなる従来型のエンドエフェクタは、ペイロード規格品(payload standards)を扱うロボットアームよりも重いことが認識及び考慮されている。例示的な実施形態においては、いくつかの従来型エンドエフェクタは、大部分が加工ビレットアルミニウム(machined billet aluminum)であるため、これらのエンドエフェクタのコンポーネントを探して交換するのが困難或いは高価になりうるということが認識及び考慮されている。
【0016】
ここで図面、特に
図1を参照すると、例示的な実施形態による航空機が示されている。この図示例においては、航空機100は、機体106に取り付けられた翼102と翼104とを有する。航空機100は、翼102に取り付けられたエンジン108と、翼104に取り付けられたエンジン110とを含む。
【0017】
機体106は、尾部112を有する。水平安定板114、水平安定板116、及び、垂直安定板118は、機体106の尾部112に取り付けられている。
【0018】
航空機100は、例示的な実施形態に従って、大流量低圧エンドエフェクタを用いて塗布されたコンポーネントを設けることが可能な航空機の例である。例えば、大流量低圧エンドエフェクタは、翼102又は翼104のうちの少なくとも一方の翼桁キャビティ内にコーティング剤を塗布するために使用することができる。
【0019】
本明細書において、「少なくとも1つの」という語句が、要素の列挙とともに用いられる場合、列挙された要素のうちの1つ又は複数を様々な組み合わせで使用する場合もあるし、列挙された要素のうちの1つのみを必要とする場合もあることを意味する。すなわち、「少なくとも1つの」は、列挙された要素を任意の組み合わせで任意の数だけ使用してもよいが、列挙された要素の全てを必要としない場合もあることを意味する。要素は、特定の対象、物、又はカテゴリであってもよい。
【0020】
例えば、「要素A、要素B、又は、要素Cのうちの少なくとも1つ」は、限定するものではないが、要素A;要素Aと要素B;又は、要素Bを含みうる。この例は、さらに、要素Aと要素Bと要素C、又は、要素Bと要素Cとを含みうる。勿論、これらの要素のあらゆる組み合わせが存在しうる。他の例において、「少なくとも1つ」は、限定するものではないが、2個の要素Aと、1個の要素Bと、10個の要素C;4個の要素Bと7個の要素C;又は、他の適切な組み合わせであってもよい。
【0021】
航空機100の図示例は、様々な例示的な実施形態を実施可能な一環境を説明するために提示している。
図1に示す航空機100の例は、様々な例示的な実施形態を実施する態様に対して構造上の限定を示唆するものではない。例えば、航空機100は、商用旅客機として図示されている。しかしながら、様々な例示的な実施形態を、自家用機、ロータークラフト、又は、他の適切なタイプの航空機に用いてもよい。
【0022】
例示的な実施形態についての説明を航空機に関連させて行ったが、これらの実施形態を他の構造体に用いることも可能である。そのような構造体としては、例えば、可動構造体、固定構造体、陸上構造体、水上構造体、又は、宇宙構造体が挙げられる。より具体的には、上記構造体は、船舶、戦車、人員運搬車、列車、宇宙船、宇宙ステーション、衛星、潜水艦、製造施設、建物、又は、他の適切なタイプの構造体であってもよい。
【0023】
次に
図2を参照すると、例示的な実施形態による製造環境のブロック図が示されている。製造環境200は、航空機100のコンポーネントに対する処理が可能な環境の例である。例えば、製造環境200において大流量低圧エンドエフェクタ204を用いて、航空機100のコンポーネントに対して流体202を塗布することができる。
【0024】
大流量低圧エンドエフェクタ204は、接続アーム206とスプレーヘッド208とを含む。接続アーム206は、ハウジング210を含み、当該ハウジング210には、可撓性212を有する導管214が延在している。スプレーヘッド208は、一体型通路部材216を有する。この通路は、導管214から空気218及び流体202を受け取り、受け取った空気218及び流体202を所定数の出口220に運ぶように構成されている。
【0025】
本明細書において、「所定数の要素」は、1つ又は複数の要素を意味する。例えば、所定数の出口220は、1つ又は複数の出口を有する。
【0026】
いくつかの例においては、所定数の出口220は、第1出口222と第2出口224とを含み、これらの出口は、一体型通路部材216に接続している。第1出口222及び第2出口224は、互いに対して所望の向きに配置することができる。第1出口222及び第2出口224は、互いに対して約0度から約180度の範囲の角度で配置することができる。いくつかの例においては、第1出口222及び第2出口224は、互いに90度の向きに配置されている。他の例においては、第1出口222及び第2出口224は、互いに約180度の向きに配置されている。
【0027】
大流量低圧エンドエフェクタ204は、第1出口222及び第2出口224の各々に対してノズル及びエアキャップを含む。図示のように、ノズル226及びエアキャップ228は、第1出口222に関連付けられている。ノズル230及びエアキャップ232は、第2出口224に関連付けられている。いくつかの例においては、大流量低圧エンドエフェクタ204は、所定数の出口220の各々に螺合されるエアキャップを含み、各エアキャップは、所定数の出口220の各々におけるノズルを塞ぐ。
【0028】
ノズル226及びエアキャップ228は、流体202を大流量且つ低圧で塗布することを可能にする。ノズル226は、流体202を加圧して、霧化流体をエアキャップ228に供給する。エアキャップ228は、流体202を通過させて、霧化流体を製造環境200に供給する。ノズル226及びエアキャップ228により、流体202を第1出口222から大流量且つ低圧で噴霧することができる。
【0029】
ノズル230及びエアキャップ232は、流体202を大流量且つ低圧で塗布することを可能にする。ノズル230は、流体202を加圧して、加圧された流体をエアキャップ232に供給する。エアキャップ232は、流体202を通過させて、霧化流体を製造環境200に供給する。ノズル230及びエアキャップ232により、流体202を第2出口224から大流量且つ低圧で噴霧することができる。
【0030】
エアキャップ228及びスプレーヘッド208の組み合わせにより、ノズル226を第1出口222内に保持及び封止することができる。いくつかの例においては、エアキャップ228をスプレーヘッド208に螺合させて、当該エアキャップ228をスプレーヘッド208に対して封止する。この例においては、Oリングなどの追加的なシーリング部材を使用せずに、スプレーヘッド208に対してエアキャップ228を封止する。追加的なシーリング部材を使用しないため、大流量低圧エンドエフェクタ204の重量234を低減することができる。また、追加的なシーリング部材を使用しないため、大流量低圧エンドエフェクタ204のメンテナンス時間を短縮することができる。
【0031】
エアキャップ232及びスプレーヘッド208の組み合わせにより、ノズル230を第2出口224内に保持及び封止することができる。いくつかの例においては、エアキャップ232をスプレーヘッド208に螺合させて、当該エアキャップ232をスプレーヘッド208に対して封止する。この例においては、Oリングなどの追加的なシーリング部材を使用せずに、スプレーヘッド208に対してエアキャップ232を封止する。
【0032】
一体型通路部材216は、空気218及び流体202を、スプレーヘッド208に関連付けられた各ノズルに分配する。一体型通路部材216は、空気218及び流体202を、ノズル226及びノズル230に分配する。
【0033】
スプレーヘッド208は、所望の材料で形成される。材料236は、流体202の使用に対応できるように選択される。流体202が塗料である場合、材料236は、塗料に対応できるように選択される。例えば、材料236は、流体202に反応しないもの、或いは、当該流体をスプレーヘッド208から除去するための溶剤に反応しないものが選択される。一例においては、材料236は、ステンレス鋼である。
【0034】
いくつかの例においては、スプレーヘッド208は、一体構造238を有する。スプレーヘッド208が一体構造238を有する場合、スプレーヘッド208は、分割不可能な単一のコンポーネントである。
【0035】
スプレーヘッド208は、所望の方法を用いて製造することができる。いくつかの例においては、スプレーヘッド208は、付加製造方法を用いて形成することができる。いくつかの他の例においては、スプレーヘッド208は、機械加工により形成することができる。さらに他の例においては、スプレーヘッド208は、成形、又は、他の製造技術により形成することができる。いくつかの例においては、スプレーヘッド208を作製するための製造技術は、所望の製造時間、所望の製造費、所望の製造精度、又は、他の製造要因のうちの少なくとも1つに基づいて選択される。
【0036】
一体型通路部材216は、スプレーヘッド208の第1端240から、スプレーヘッド208の第2端242に向かって延びている。第1端240は、スプレーヘッド208の第2端242の反対側に位置する。一体型通路部材216は、空気218及び流体202を所定数の出口220に運ぶための所望の形状及び寸法を有する。
【0037】
フィッティング244は、接続アーム206における導管214を、スプレーヘッド208の一体型通路部材216に接続させる。フィッティング244は、スプレーヘッド208の第1端240における一体型通路部材216の入口246に関連付けられている。フィッティング244は、所望の接続手段を用いて一体型通路部材216に物理的に接続される。いくつかの例においては、フィッティング244はネジ山を有する。これらの例においては、トルクを付与することにより、スプレーヘッド208に対してフィッティング244を固定する。
【0038】
大流量低圧エンドエフェクタ204において、フィッティング244は、所定数の空気用フィッティング248と、所定数の流体用フィッティング250とを含む。いくつかの例においては、所定数の空気用フィッティング248は、出口毎に2つの空気用フィッティングを含み、所定数の流体用フィッティング250は、出口毎に1つの流体用フィッティングを含む。これらの例においては、第1空気用フィッティングは、各ノズルから出ていく流体202を霧化するために空気218を供給する。これらの例においては、第2空気用フィッティングは、空気流を成形するために空気218を供給する。第2空気用フィッティングは、流体202の塗布を制御して当該流体202を均一に散布するために、空気流を形成する。
【0039】
導管214の数は、所望に応じた数である。いくつかの例においては、導管214の数は、フィッティング244の数に等しい。
【0040】
いくつかの例においては、導管214の数は、所定数の出口220における出口の数に影響される。例えば、所定数の出口220の各々は、空気218及び流体202を受け取る。導管214の数は、所定数の出口220の各々に対して空気218及び流体202を供給するのに十分な数である。
【0041】
所定数の出口220の数が1つである場合、導管214は、流体202に対して少なくとも1つの導管と、空気218に対して少なくとも2つの導管とを含む。所定数の出口220の数が2つである場合、導管214は、流体202に対して少なくとも2つの導管と、空気218に対して少なくとも4つの導管とを含む。
【0042】
スプレーヘッド208は、交換可能である。いくつかの例においては、スプレーヘッド208を、出口の数が異なるスプレーヘッドと交換してもよい。これらの例においては、スプレーヘッド208の交換後も、ハウジング210内に導管214を残すことができる。これらの例においては、導管214の数は、交換されたスプレーヘッドにおける出口の数、又は、ノズルの数よりも多い場合がある。
【0043】
スプレーヘッド208の第1端240は、接続アーム206に接続されている。スプレーヘッド208は、留め具252を用いて接続アーム206に接続されている。いくつかの例においては、接続アーム206とスプレーヘッド208との間の接続には、最小限の数の留め具252が用いられる。留め具252の数を最小限にすることにより、大流量低圧エンドエフェクタ204の重量234を低減することができる。また、留め具252の数を最小限にすることにより、大流量低圧エンドエフェクタ204のメンテナンス時間を短縮することもできる。留め具252は、接続アーム206から延出し過ぎないように選択される。
【0044】
いくつかの例においては、スプレーヘッド208と接続アーム206とを接続する前に、第1端240をハウジング210に挿入する。いくつかの例においては、スプレーヘッド208は、第1端240から第2端242に向かって断面積が縮小されている。断面積の縮小により、スプレーヘッド208は、狭い領域においてより容易に動作することができる。
【0045】
接続アーム206は、ハウジング210を有する。ハウジング210は、断面254を有する。断面254は、導管214を収容できるように選択される。いくつかの例においては、断面254は、回転中にハウジング210が衝突する可能性を低減するように選択される。
【0046】
いくつかの例においては、断面254は、円形256である。これらの例においては、ハウジング210は、円形256の断面254を有する。断面254が円形256である場合、鋭い角を有する断面と比較して、変形度合いが小さくなる。
【0047】
いくつかの例においては、ハウジング210は、導管214を収容するために、中空257である。いくつかの例においては、ハウジング210は、大流量低圧エンドエフェクタ204の重量234を低減するために、中空257である。
【0048】
接続アーム206は、材料258で形成されている。接続アーム206は、所望の材料で形成することができる。いくつかの例においては、ハウジング210の材料258は、強度、剛性、又は、重量のうちの少なくとも1つに基づいて選択される。いくつかの例においては、ハウジング210の材料258は、金属259である。いくつかの例においては、ハウジング210は、中空257且つ金属259で形成されたハウジング210である。一例においては、ハウジング210は、アルミニウムで形成される。
【0049】
取付ブラケット260は、接続アーム206をコネクタ262に取り付ける。取付ブラケット260は、大流量低圧エンドエフェクタ204の重量234を低減するように設計されている。取付ブラケット260は、互いに固定された所定数の中空コンポーネントの形態をとりうる。
【0050】
バルブ266は、大流量低圧エンドエフェクタ204を通る流体202及び空気218の流れを制御する。この例においては、バルブ266は、取付ブラケット260内に設けられている。バルブ266をロボットアーム268の近くに配置することにより、ロボットアーム268の動きを容易にすることができる。バルブ266を取付ブラケット260内に配置することにより、ロボットアーム268及び大流量低圧エンドエフェクタ204の慣性モーメントを低減することができる。
【0051】
コネクタ262は、大流量低圧エンドエフェクタ204をロボットアーム268に接続する。コネクタ262がクイックチェンジツール264である場合、大流量低圧エンドエフェクタ204をロボットアーム268から迅速に取り外すことができる。コネクタ262内の導管269は、コネクタ262に流体202及び空気218を通過させる。
【0052】
ロボットアーム268は、製造環境200において大流量低圧エンドエフェクタ204を操作する。ロボットアーム268は、大流量低圧エンドエフェクタ204を操作して、構造体270の一部に流体202を噴霧するために使用される。
【0053】
構造体270は、包囲空間272を有する。ロボットアーム268は、包囲空間272内で大流量低圧エンドエフェクタ204を操作して、被覆率274で、包囲空間272に対して流体202を塗布する。被覆率274は、所望の範囲内にある。いくつかの例においては、被覆率274は、80%を上回ることが好ましい。いくつかの例においては、被覆率274は、90%を上回ることが好ましい。いくつかの例においては、被覆率274は、約95%であることが好ましい。
【0054】
一例においては、大流量低圧エンドエフェクタ204は、空気218及び流体202のためのバルブ266を備える取付ブラケット260と、中空257且つ金属259で形成されたハウジング210を有する接続アーム206であって、当該ハウジング210に可撓性212を有する導管214が延在する接続アームと、空気218及び流体202を運ぶ可撓性212を有する導管214と、可撓性212を有する導管214をスプレーヘッド208内の一体型通路部材216に接続するフィッティング244と、流体202及び空気218を所定数の出口220に運ぶ一体型通路部材216を有するスプレーヘッド208と、を含む。
【0055】
図2に示す製造環境200の例は、例示的な実施形態を実施する態様に対して物理的又は構造上の限定を示唆するものではない。図示されたコンポーネントに加えて、又はこれらのコンポーネントに代えて、他のコンポーネントを用いることもできる。いくつかのコンポーネントが不要な場合もある。また、図中のブロックは、機能的なコンポーネントを示す。これらのブロックのうちの1つ又は複数は、例示的な実施形態において実施する際には、組み合わせたり、分割したり、組み合わせてから異なるブロックに分割したりすることができる。
【0056】
スプレーヘッド208の出口220の数は、所望に応じた数である。いくつかの例においては、所定数の出口220は、1つのみであってもよい。他の例においては、出口220の数は、3つ以上であってもよい。
【0057】
次に
図3を参照すると、例示的な実施形態による製造環境が示されている。製造環境300は、
図2に示す製造環境200の物理的な実施態様である。製造環境300における翼302は、
図1に示す航空機100の翼102又は翼104のうちのいずれか一方であってもよい。
【0058】
図示のように、大流量低圧エンドエフェクタ304は、ロボットアーム306に接続されている。大流量低圧エンドエフェクタ304は、
図2に示す大流量低圧エンドエフェクタ204の物理的な実施態様である。大流量低圧エンドエフェクタ304は、翼302の翼桁キャビティ308内に配置されている。動作中、大流量低圧エンドエフェクタ304は、翼桁キャビティ308に対して、塗料などのコーティング剤、又は、他の所望のコーティング剤を塗布するために、ロボットアーム306により操作される。
【0059】
次に
図4を参照すると、例示的な実施形態による大流量低圧エンドエフェクタの等角図が示されている。大流量低圧エンドエフェクタ400は、
図2に示す大流量低圧エンドエフェクタ204の物理的な実施態様である。大流量低圧エンドエフェクタ400は、
図1に示す航空機100のコンポーネントにコーティング剤を塗布するために用いてもよい。大流量低圧エンドエフェクタ400は、
図3に示す大流量低圧エンドエフェクタ304の物理的な実施態様である。
【0060】
大流量低圧エンドエフェクタ400は、コネクタ402と、取付ブラケット404と、接続アーム406と、スプレーヘッド408とを含む。コネクタ402は、大流量低圧エンドエフェクタ400を、
図3に示すロボットアーム306などのロボットアームに接続するために用いられる。いくつかの例においては、コネクタ402は、クイックチェンジコネクタである。
【0061】
取付ブラケット404は、接続アーム406をコネクタ402に取り付ける。いくつかの例においては、取付ブラケット404は、大流量低圧エンドエフェクタ400からの流体の噴霧を制御するためのバルブを内包している。
【0062】
接続アーム406は、大流量低圧エンドエフェクタ400を長尺化する。接続アーム406は、包囲空間の狭い領域内にスプレーヘッド408を配置するのに適した長さを有する。接続アーム406の断面は、包囲空間の狭い領域内でスプレーヘッド408を動かせるように構成されている。
【0063】
次に
図5を参照すると、例示的な実施形態による大流量低圧エンドエフェクタの分解図が示されている。ビュー500は、
図4に示す大流量低圧エンドエフェクタ400の分解図である。ビュー500において、バルブ502が示されている。
【0064】
ビュー500において、接続アーム406を取付ブラケット404に接続するピン504が示されている。ピン504は、大流量低圧エンドエフェクタ400においてスプレーヘッド408を所望のアライメント位置に配置するように構成されている。
【0065】
ピン504の数は、所望に応じた数である。いくつかの例においては、ピン504の数は、最小限である。
【0066】
ビュー500において、スプレーヘッド408を接続アーム406に接続するピン506が示されている。ピン506は、大流量低圧エンドエフェクタ400においてスプレーヘッド408を所望のアライメント位置に配置するように構成されている。ピン506の数は、所望に応じた数である。いくつかの例においては、ピン506の数は、最小限である。
【0067】
ビュー500において、スプレーヘッド408の所定数の出口508が示されている。この例においては、所定数の出口508は、第1出口510と、第2出口512とを含む。
【0068】
図示のように、大流量低圧エンドエフェクタ400は、さらに、第1出口510及び第2出口512の各々に対してノズル及びエアキャップを含む。ノズル514及びエアキャップ516は、第1出口510に関連付けられている。ノズル518及びエアキャップ520は、第2出口512に関連付けられている。
【0069】
次に
図6を参照すると、例示的な実施形態による大流量低圧エンドエフェクタの断面図が示されている。ビュー600は、
図4に示す大流量低圧エンドエフェクタ400の断面図である。
【0070】
ビュー600において、大流量低圧エンドエフェクタ400を通る流体及び空気の流れを制御するバルブ502が、取付ブラケット404内に示されている。バルブ502は、接続アーム406のハウジング604内に延在する可撓性導管602を通過する流体及び空気の流れを制御する。スプレーヘッド408は、一体型通路部材606を有し、この通路は、可撓性導管602から空気及び流体を受け取り、受け取った空気及び流体を所定数の出口508に運ぶように構成されている。
【0071】
次に
図7を参照すると、例示的な実施形態による接続アームの等角図が示されている。ビュー700は、
図4に示す接続アーム406の等角図である。
【0072】
接続アーム406は、ハウジング604を含み、当該ハウジング604には、可撓性導管602が延在する。図示のように、ハウジング604は、中空である。いくつかの例においては、ハウジング604は、中空の金属製ハウジングである。
【0073】
可撓性導管602は、
図11に示すスプレーヘッド408のフィッティング1102に接続される。この例においては、可撓性導管602の数は、フィッティング1102の数と同じである。いくつかの例においては、スプレーヘッド408以外のスプレーヘッドを使用する場合、可撓性導管602の数は、スプレーヘッドのフィッティングよりも多くなりうる。
【0074】
図示のように、可撓性導管602の数は6つである。可撓性導管602は、スプレーヘッド408の出口毎に、3つの導管を含む。可撓性導管602は、スプレーヘッド408の出口毎に、1つの流体用導管と2つの空気用導管を含む。
【0075】
他の例においては、スプレーヘッド408は、異なる数の出口を含みうる。例えば、スプレーヘッド408は、3つ以上の出口を含みうる。いくつかの例においては、スプレーヘッド408における出口の数が2つよりも多い場合、可撓性導管602の数は、6つよりも多くなる。一例においては、スプレーヘッド408が3つの出口を有する場合、可撓性導管602の数は9つとなる。スプレーヘッド408が有する出口の数が2つよりも少ない場合、可撓性導管602の数は、6つよりも少なくなる。いくつかの例においては、スプレーヘッド408は、1つの出口のみを有しうる。この例においては、可撓性導管602の数は3つである。
【0076】
次に
図8を参照すると、例示的な実施形態による接続アームの正面図が示されている。ビュー800は、
図7に示す方向8から見た図である。ビュー800は、
図4に示す接続アーム406の正面図である。
【0077】
ビュー800は、スプレーヘッド408に接続する接続アーム406の端802を示す図である。ビュー800において、可撓性導管602の端804が示されている。端804は、
図4に示すスプレーヘッド408のフィッティング(不図示)に接続される。
【0078】
次に
図9を参照すると、例示的な実施形態による接続アームの背面図が示されている。ビュー900は、
図7に示す方向9から見た図である。ビュー900は、
図4に示す接続アーム406の背面図である。ビュー900は、取付ブラケット404に接続する接続アーム406の端902を示す図である。
【0079】
次に
図10を参照すると、例示的な実施形態による接続アームの断面図が示されている。ビュー1000は、
図4に示す接続アーム406の断面図である。
【0080】
次に
図11を参照すると、例示的な実施形態による、スプレーヘッドに接続した接続アームの断面図が示されている。ビュー1100は、
図4に示すスプレーヘッド408に接続する接続アーム406の断面図である。
【0081】
ビュー1100において、可撓性導管602の端804は、スプレーヘッド408のフィッティング1102に接続されている。フィッティング1102は、可撓性導管602と一体型通路部材606との間の接続を行う。
【0082】
次に
図12を参照すると、例示的な実施形態による、ノズル及びエアキャップを有するスプレーヘッドの等角図が示されている。ビュー1200は、スプレーヘッド408の等角図であり、大流量低圧エンドエフェクタ400の残り部分から分離された状態を示している。
【0083】
ビュー1200において、エアキャップ516が、スプレーヘッド408の第1出口510に固定されている。エアキャップ516は、第1出口510において、
図5に示すノズル514を封止する。スプレーヘッド408の第2出口512には、エアキャップ520が固定されている。エアキャップ520は、第2出口512において、
図5に示すノズル518を封止する。
【0084】
次に
図13を参照すると、例示的な実施形態による、ノズル及びエアキャップを有するスプレーヘッドの分解図が示されている。ビュー1300は、スプレーヘッド408、並びに、関連するノズル及びエアキャップを示す分解図である。
【0085】
ビュー1300は、
図5に示すスプレーヘッド408、エアキャップ、及び、ノズルのより詳細な分解図である。ビュー1300において、第1出口510のネジ山1302が示されている。第1出口510内にノズル514を固定するために、ネジ山1302を用いて、エアキャップ516が第1出口510に固定される。ビュー1300において、第2出口512のネジ山1304が示されている。第2出口512内にノズル518を固定するために、ネジ山1304を用いて、エアキャップ520が第2出口512に固定される。
【0086】
次に
図14を参照すると、例示的な実施形態による、フィッティングを有するスプレーヘッドの後方等角図が示されている。ビュー1400は、スプレーヘッド408、並びに、関連するノズル、フィッティング、及び、エアキャップを示す後方等角図である。
【0087】
図示のように、フィッティング1102は、空気用フィッティング1404と、流体用フィッティング1406とを含む。流体用フィッティング1406は、第1出口510に流体を供給する流体用フィッティング1408と、第2出口512に流体を供給する流体用フィッティング1410とを含む。空気用フィッティング1404は、第1出口510に空気を供給する空気用フィッティング1412と、第2出口512に空気を供給する空気用フィッティング1414とを含む。
【0088】
フィッティング1102は、可撓性導管602に接続される。図示のように、フィッティング1102の数は、可撓性導管602の数と同じである。可撓性導管602の各々は、フィッティング1102におけるそれぞれのフィッティングに接続する。
【0089】
図示のように、フィッティング1102は、6つのフィッティングを含む。フィッティング1102は、出口毎に3つのフィッティングを含んでおり、これらのフィッティングのうち、1つが流体用フィッティングであり、残りの2つが空気用フィッティングである。空気用フィッティング1412は、2つの空気用フィッティングを含む。空気用フィッティング1414は、2つの空気用フィッティングを含む。
【0090】
他の例においては、スプレーヘッド408は、異なる数のフィッティングを含みうる。例えば、スプレーヘッド408は、3つ以上の出口を含みうる。いくつかの例においては、スプレーヘッド408における出口の数が2つよりも多い場合、フィッティングの数は、6つよりも多くなる。一例においては、スプレーヘッド408が3つの出口を有する場合、フィッティングの数は9つとなる。スプレーヘッド408が有する出口の数が2つよりも少ない場合、フィッティングの数は、6つよりも少なくなる。例えば、いくつかの実施形態においては、スプレーヘッド408は、3つのフィッティングのみを有しうる。
【0091】
次に
図15を参照すると、例示的な実施形態による、スプレーヘッドの等角図が示されている。ビュー1500は、スプレーヘッド408の等角図である。
【0092】
ビュー1500において、第1出口510及び第2出口512が示されている。ビュー1500から分かるように、第1出口510及び第2出口512は、互いに90度の向きに配置されている。
【0093】
次に
図16を参照すると、例示的な実施形態によるスプレーヘッドの断面図が示されている。ビュー1600は、スプレーヘッド408の断面図である。
【0094】
次に
図17を参照すると、例示的な実施形態による、スプレーヘッドの部分透視図が示されている。ビュー1700は、
図4のスプレーヘッド408を示す透視図である。
【0095】
ビュー1700において、スプレーヘッド408の材料は透明であり、一体型通路部材606の境界は実線で示されている。
【0096】
スプレーヘッド408は、
図2に示すスプレーヘッド208の物理的な実施形態の非限定的な一例としてのみ示されている。スプレーヘッド208は、所望に応じた数の出口を有する。いくつかの例においては、スプレーヘッド208は、1つの出口のみを有しうる。他の例においては、スプレーヘッド208の出口の数は、3つ以上であってもよい。
【0097】
さらに、一体型通路部材216は、スプレーヘッド208内で所望の形状又は経路を有していてもよい。一体型通路部材606は、スプレーヘッド408内に配置可能な一体型通路部材の非限定的な一例にすぎない。また、一体型通路部材606は、
図2に示す一体型通路部材216の非限定的な一例にすぎない。
【0098】
図1及び
図3~17に示す様々なコンポーネントは、
図2に示すコンポーネントと組み合わせてもよいし、
図2に示すコンポーネントと共に使用してもよいし、これらの両方を行ってもよい。これに加えて、
図1及び
図3~17に示すコンポーネントのいくつかは、
図2にブロック形式で示すコンポーネントを物理的な構造体として実現する場合の具体例であってもよい。
【0099】
次に
図18を参照すると、例示的な実施形態による、構造体の包囲空間の表面に流体を塗布するための方法のフローチャートが示されている。方法1800においては、
図1に示す航空機100の少なくとも1つのコンポーネントに対して流体を塗布する。方法1800は、大流量低圧エンドエフェクタ204を使用して、
図2に示す製造環境200において実行することができる。また、方法1800は、
図3に示す製造環境300において実行することができる。方法1800は、
図4~17に示す大流量低圧エンドエフェクタ400を使用して実行することができる。
【0100】
方法1800においては、接続アームのハウジングに延在する可撓性導管から、一体型通路部材を有するスプレーヘッドに流体及び空気を供給する。前記一体型通路部材は、導管から空気及び流体を受け取って、受け取った空気及び流体をスプレーヘッドの所定数の出口に運ぶように構成されている。前記接続アーム及び前記スプレーヘッドは、大流量低圧エンドエフェクタのコンポーネントである(工程1802)。方法1800においては、前記所定数の出口のうちの少なくとも1つの出口から、構造体の包囲空間の表面に対して、流体を噴霧する(工程1804)。その後、上記方法を終了する。
【0101】
次に
図19を参照すると、例示的な実施形態による、構造体の包囲空間の表面に流体を塗布するための方法のフローチャートが示されている。方法1900においては、
図1に示す航空機100の少なくとも1つのコンポーネントに対して流体を塗布する。方法1900は、大流量低圧エンドエフェクタ204を使用して、
図2に示す製造環境200において実行することができる。また、方法1900は、
図3に示す製造環境300において実行可能である。方法1900は、
図4~17に示す大流量低圧エンドエフェクタ400を使用して実行することができる。
【0102】
方法1900においては、クイックチェンジツールを使用して、大流量低圧エンドエフェクタをロボットアームに接続する(1902)。方法1900においては、接続アームのハウジングに延在する可撓性導管から、一体型通路部材を有するスプレーヘッドに流体及び空気を供給し、前記一体型通路部材は、導管から空気及び流体を受け取って、受け取った空気及び流体をスプレーヘッドの所定数の出口に運ぶ(工程1904)。前記接続アーム及び前記スプレーヘッドは、大流量低圧エンドエフェクタのコンポーネントである。方法1900においては、大流量低圧エンドエフェクタの取付ブラケット内のバルブを使用して、流体及び空気の流れを制御する(工程1906)。前記取付ブラケットは、接続アームに接続している。方法1900においては、前記所定数の出口のうちの少なくとも1つの出口から、構造体の包囲空間の表面に対して、流体を噴霧する(工程1908)。いくつかの例においては、少なくとも90%の被覆率で、所定数の出口のうちの少なくとも1つの出口から、構造体の包囲空間の表面に対して、流体を噴霧する(工程1909)。
【0103】
方法1900においては、可撓性導管を接続アームから取り外して、交換用可撓性導管を前記接続アームに配置することにより、大流量低圧エンドエフェクタのメンテナンスを行う(工程1910)。いくつかの例においては、メンテナンスの実行は、さらに、前記導管を、前記スプレーヘッドのフィッティングに取り付けることを含む(工程1912)。
【0104】
方法1900においては、前記スプレーヘッドのフィッティングから可撓性導管を分離し、前記スプレーヘッドを取り外してから、前記接続アームに交換用スプレーヘッドを接続することにより、大流量低圧エンドエフェクタのメンテナンスを行う(工程1914)。その後、上記方法を終了する。
【0105】
図示された様々な実施形態のフローチャート及びブロック図は、例示的な実施形態における装置及び方法のいくつかの考えられる実施態様の構造、機能、及び動作を示すものである。この点では、フローチャート又はブロック図における各ブロックは、モジュール、セグメント、機能、及び/又は、動作若しくはステップの一部を示す場合がある。
【0106】
例示的な実施形態のいくつかの代替の態様において、ブロックに記載した1つ又は複数の機能は、図面に記載した順序とは異なる順序で実行してもよい。例えば、いくつかのケースにおいては、関連する機能に応じて、連続して示されている2つのブロックは実質的に同時に実行されてもよいし、逆の順序で実行されてもよい。また、フローチャート又はブロック図に示されたブロックに対して、さらに他のブロックを追加してもよい。
【0107】
本開示の例示的な実施形態を、
図20においては、航空機の製造及び保守方法2000に関連させ、
図21においては、航空機2100に関連させて説明する。最初に
図20を参照すると、例示的な実施形態による、航空機の製造及び保守方法が示されている。生産開始前において、航空機の製造及び保守方法2000は、
図21に示した航空機2100の仕様決定及び設計2002と、材料調達2004とを含む。
【0108】
生産中には、航空機2100の部品及び小組立品の製造2006、並びに、システムインテグレーション2008が行われる。その後、航空機2100は、認可及び納品2010の工程を経て、使用2012に入る。顧客による使用2012中は、航空機2100は、定例の保守及びサービス2014に組み込まれる。これは、改良、再構成、改修、又は、他の保守及びサービスを含みうる。
【0109】
航空機の製造及び保守方法2000の各工程は、システムインテグレータ、第三者、及び/又は、オペレータによって実行又は実施することができる。これらの例において、オペレータは顧客であってもよい。なお、システムインテグレータは、航空機メーカ及び主要システム下請業者をいくつ含んでいてもよいが、これに限定されない。第三者は、売主、下請業者、及び、供給業者をいくつ含んでいてもよいが、これに限定されない。オペレータは、航空会社、リース会社、軍事団体、サービス組織等であってもよい。
【0110】
次に
図21を参照すると、例示的な実施形態を実施可能な航空機が示されている。この例において、航空機2100は、
図20に示した航空機の製造及び保守方法2000によって生産され、複数のシステム2104及び内装2106を備えた機体2102を含みうる。システム2104の例としては、1つ以上の推進系2108、電気系2110、油圧系2112、及び、環境系2114が挙げられる。また、その他のシステムをいくつ含んでもよい。また、航空宇宙産業に用いた場合を例として示しているが、種々の例示的な実施形態を、例えば自動車産業等の他の産業に適用してもよい。
【0111】
本明細書で具現化される装置及び方法は、航空機の製造及び保守方法2000における少なくとも1つの段階において、採用することができる。
【0112】
図20に示す、部品及び小組立部品の製造2006、システムインテグレーション2008、又は、保守及びサービス2014のうちの少なくとも1つの工程において、1つ以上の例示的な実施形態を用いることができる。例えば、部品及び小組立部品の製造2006において、
図2に示す大流量低圧エンドエフェクタ204を使用して、
図21に示す機体2102の一部にコーティング剤を噴霧してもよい。また、
図18に示す方法1800、又は、
図19に示す方法1900に従って、部品及び小組立部品の製造2006において、
図2に示す大流量低圧エンドエフェクタ204を使用することもできる。
【0113】
システムインテグレーション2008において、
図2に示す大流量低圧エンドエフェクタ204を使用して、航空機2100のコンポーネントに対して流体202を噴霧してもよい。また、
図20に示す保守及びサービス2014で用いられる交換用コンポーネントに対して、
図2に示す流体202などのコーティング剤を噴霧するために、大流量低圧エンドエフェクタ204を使用してもよい。構造体270は、少なくとも、機体2102の部品であってもよい。
【0114】
いくつかの大型包囲空間においては、被覆率を高めるために長いリーチが要求される。上記実施例においては、アーム端部用ツールが提供される。このツールは、翼桁キャビティの狭い領域に到達可能であって、且つ、ゼロ度スプレー先端部(zero degree spray tip)及び90度スプレー先端部(ninety degree spray tip)の両方を用いて噴霧を行うことが可能である。上記実施例においては、大流量低圧(HVLP: high-volume low-pressure)に対応したシステムが提供される。上記実施例は、HVLPに対応していない従来型のエンドエフェクタに比べて、製造環境及び作業者に対する安全性が高い。
【0115】
上記実施例においては、従来型のエンドエフェクタに比べて非常に高い被覆率を実現する大流量低圧エンドエフェクタが提供される。上記実施例における大流量低圧エンドエフェクタは、従来型のエンドエフェクタと比べて接続アームが長いため、高い被覆率を実現することができる。また、上記実施形態による大流量低圧エンドエフェクタは、上記実施形態で説明した大流量低圧を実現することができるため、これによっても被覆率を高めることができる。
【0116】
被覆率が向上すると、大流量低圧エンドエフェクタを有するロボットシステムの利用率も、従来のエンドエフェクタの利用率と比較して高まりうる。自動化の利用を拡大することにより、構造体にコーティング剤を塗布する時間も短縮することができる。例えば、自動化の利用を拡大すると、翼を塗装する時間を短縮することができる。また、自動化の拡大により、手作業によるコーティング剤の塗布作業を軽減することができる。手作業によるコーティング剤の塗布作業を軽減することにより、空気中にコーティング剤が浮遊する環境から作業者を解放することができる。また、手作業によるコーティング剤の塗布作業を軽減することにより、作業者が空気中に浮遊するコーティング剤に曝されるのを少なくすることができる。
【0117】
上記実施例においては、従来型のエンドエフェクタと比べて軽量な大流量低圧エンドエフェクタが提供される。大流量低圧エンドエフェクタにおけるいくつかの部品は中空であり、従来型のエンドエフェクタと比較して、軽量である。
【0118】
上記実施例においては、従来型のエンドエフェクタと比べてメンテナンス性に優れた大流量低圧エンドエフェクタが提供される。部品の数を減らすことにより、メンテナンス時間を減らすことができる。例えば、大流量低圧エンドエフェクタは、Oリングを有していない。
【0119】
さらに、容易に複製及び交換が可能な部品を有することにより、メンテナンス時間又はメンテナンス費用のうちの少なくとも一方を削減することができる。可撓性導管を使用することにより、接続アーム全体を交換することなく導管を交換することができる。ハウジングの交換を行わないことにより、材料の無駄を減らすとともにメンテナンス費用を削減することができる。メンテナンス中は、可撓性導管のみを交換することにより、メンテナンス費用を削減することができる。例えば、可撓性導管は、安価な材料で形成される。他の例として、可撓性導管は、商業的に入手可能であってもよい。可撓性導管を設けることにより、大流量低圧エンドエフェクタにおいて、様々な設計のスプレーヘッドを互いに交換することができる。
【0120】
さらに、本開示は、以下に列挙する付記に記載の例を含む。
【0121】
付記1.ハウジング(210)を有する接続アーム(206)であって、前記ハウジング(210)には可撓性導管(214)が延在する、接続アームと、一体型通路部材(216)を有するスプレーヘッド(208)と、を含み、前記一体型通路部材(216)は、前記可撓性導管(214)から空気(218)及び流体(202)を受け取り、前記空気(218)及び前記流体(202)を所定数の出口(220)に運ぶように構成されている、大流量低圧エンドエフェクタ(204)。
【0122】
付記2.前記所定数の出口(220)は、前記一体型通路部材(216)に接続された第1出口(222)と第2出口(224)とを含む、付記1に記載の大流量低圧エンドエフェクタ(204)。
【0123】
付記3.前記第1出口(222)及び前記第2出口(224)の各々に対してノズル(226、230)及びエアキャップ(228、230)をさらに含む、付記2に記載の大流量低圧エンドエフェクタ(204)。
【0124】
付記4.前記第1出口(222)及び前記第2出口(224)は、互いに90度の向きに配置されている、付記2に記載の大流量低圧エンドエフェクタ(204)。
【0125】
付記5.前記ハウジング(210)は、円形(256)の断面(254)を有する、付記1に記載の大流量低圧エンドエフェクタ(204)。
【0126】
付記6.前記接続アーム(206)における前記可撓性導管(214)を、前記スプレーヘッド(208)の前記一体型通路部材(216)に接続するフィッティング(244)をさらに含む、付記1に記載の大流量低圧エンドエフェクタ(204)。
【0127】
付記7.前記フィッティング(244)は、所定数の空気用フィッティング(248)と、所定数の流体用フィッティング(250)とを含む、付記6に記載の大流量低圧エンドエフェクタ(204)。
【0128】
付記8.前記所定数の空気用フィッティング(248)は、出口毎に2つの空気(218)用フィッティング(244)を含み、前記所定数の流体用フィッティング(250)は、出口毎に1つの流体(202)用フィッティングを含む、付記7に記載の大流量低圧エンドエフェクタ(204)。
【0129】
付記9.前記ハウジング(210)は、中空(257)の金属(259)製ハウジング(210)である、付記1に記載の大流量低圧エンドエフェクタ(204)。
【0130】
付記10.接続アーム(206)のハウジング(210)に延在する可撓性導管(214)から、一体型通路部材(216)を有するスプレーヘッド(208)に流体(202)及び空気(218)を供給し、その際、前記一体型通路部材は、前記可撓性導管(214)から前記空気(218)及び前記流体(202)を受け取って、前記空気(218)及び前記流体(202)を前記スプレーヘッド(208)の所定数の出口(220)に運ぶように構成されており、前記接続アーム(206)及び前記スプレーヘッド(208)は、大流量低圧エンドエフェクタ(204)のコンポーネントであり、前記所定数の出口(220)のうちの少なくとも1つの出口から、構造体(270)の包囲空間(272)の表面に対して、前記流体(202)を噴霧する、方法。
【0131】
付記11.前記流体(202)は、少なくとも90%の被覆率(274)で、前記所定数の出口(220)のうちの少なくとも1つの出口から、前記構造体(270)の前記包囲空間(272)の表面に対して噴霧される、付記10に記載の方法。
【0132】
付記12.前記大流量低圧エンドエフェクタ(204)の取付ブラケット(260)内のバルブ(266)を使用して、前記流体(202)及び前記空気(218)の流れを制御することをさらに含み、前記取付ブラケット(260)は、前記接続アーム(206)に接続している、付記10に記載の方法。
【0133】
付記13.クイックチェンジツール(264)を使用して、前記大流量低圧エンドエフェクタ(204)をロボットアーム(268)に接続することをさらに含む、付記10に記載の方法。
【0134】
付記14.前記可撓性導管(214)を前記接続アーム(206)から取り外して、交換用の可撓性導管を前記接続アーム(206)に配置することにより、前記大流量低圧エンドエフェクタ(204)のメンテナンスを行うことをさらに含む、付記10に記載の方法。
【0135】
付記15.前記メンテナンンスの実行は、交換用の前記可撓性導管(214)を前記スプレーヘッド(208)のフィッティング(244)に取り付けることをさらに含む、付記14に記載の方法。
【0136】
付記16.前記スプレーヘッド(208)のフィッティング(244)から前記可撓性導管(214)を分離し、前記スプレーヘッド(208)を取り外してから、前記接続アーム(206)に交換用スプレーヘッドを接続することにより、前記大流量低圧エンドエフェクタ(204)のメンテナンスを行うことをさらに含む、付記10に記載の方法。
【0137】
付記17.空気(218)及び流体(202)のためのバルブ(266)を覆う取付ブラケット(260)と、中空(257)の金属(259)製ハウジング(210)を有する接続アーム(206)であって、前記中空(257)の金属(259)製ハウジング(210)には、可撓性導管(214)が延在し、前記可撓性導管(214)は、前記空気(218)及び前記流体(202)を運ぶものである、接続アームと、前記可撓性導管(214)を、スプレーヘッド(208)における一体型通路部材(216)に接続するフィッティング(244)と、を含み、前記一体型通路部材(216)を有する前記スプレーヘッド(208)は、前記流体(202)及び前記空気(218)を、所定数の出口(220)に運ぶように構成されている、大流量低圧エンドエフェクタ(204)。
【0138】
付記18.前記所定数の出口(220)の各々に螺合されるエアキャップ(228、230)をさらに含み、各エアキャップ(228、230)は、前記所定数の出口(220)の各々におけるそれぞれのノズル(226、230)を覆う、付記17に記載の大流量低圧エンドエフェクタ(204)。
【0139】
付記19.前記所定数の出口(220)は、互いに90度で向き合う第1出口(222)及び第2出口(224)を含む、付記18に記載の大流量低圧エンドエフェクタ。
【0140】
付記20.前記中空(257)の金属(259)製ハウジング(210)は、円形(256)の断面(254)を有する、付記17に記載の大流量低圧エンドエフェクタ(204)。
【0141】
様々な例示的な実施形態の説明は、例示及び説明のために提示したものであり、全てを網羅することや、開示した形態での実施に限定することを意図するものではない。多くの改変又は変形が当業者には明らかであろう。また、例示的な実施形態は、他の実施形態と比べて、互いに異なる特徴を有しうる。選択した実施形態は、実施形態の原理及び実際の用途を最も的確に説明するために、且つ、当業者が、想定した特定の用途に適した種々の変形を加えた様々な実施形態のための開示を理解できるようにするために、選択且つ記載したものである。