(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-12-02
(45)【発行日】2022-12-12
(54)【発明の名称】ロボット型ロッドベンダー、ならびに関連する機械およびモータハウジング
(51)【国際特許分類】
B21D 7/024 20060101AFI20221205BHJP
B25J 11/00 20060101ALI20221205BHJP
A61B 34/00 20160101ALI20221205BHJP
【FI】
B21D7/024 Z
B25J11/00 Z
A61B34/00
(21)【出願番号】P 2021030038
(22)【出願日】2021-02-26
【審査請求日】2021-02-26
(32)【優先日】2020-02-27
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】507400686
【氏名又は名称】グローバス メディカル インコーポレイティッド
(74)【代理人】
【識別番号】110000338
【氏名又は名称】特許業務法人HARAKENZO WORLD PATENT & TRADEMARK
(72)【発明者】
【氏名】スリタム パラシャー ラァゥト
(72)【発明者】
【氏名】ノーバート ジョンソン
(72)【発明者】
【氏名】デビッド クリアリー
【審査官】永井 友子
(56)【参考文献】
【文献】米国特許出願公開第2020/0015858(US,A1)
【文献】米国特許出願公開第2018/0289491(US,A1)
【文献】米国特許出願公開第2014/0311203(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B21D 7/024
B25J 11/00
A61B 34/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ロボット型ロッドベンダーであって、
外科用ロッドを供給するように構成されたロッド供給サブアセンブリ、前記ロッド供給サブアセンブリから前記ロッドを受け入れ、前記外科用ロッドを所定の位置に固定するように構成されたブレーキサブアセンブリ、および前記外科用ロッドが前記ブレーキサブアセンブリによって所定の位置に固定されている間に、前記外科用ロッドを曲げるように構成された曲げサブアセンブリを含むオートクレーブ可能な上部アセンブリであって、前記ロッド曲げサブアセンブリ、前記曲げサブアセンブリ、および前記ブレーキサブアセンブリが、上部プレート上に配設されている、オートクレーブ可能な上部アセンブリと、
前記オートクレーブ可能な上部アセンブリを駆動するように構成された1つまたは複数のモータ、スプラインシャフト、および線形作動昇降機アセンブリを含むモータハウジングであって、
前記線形作動昇降機アセンブリが、線形アクチュエータ、前記
線形アクチュエータによって駆動される可動プレート、および可動プレートの上方の中間プレートを含み、前記スプラインシャフトが、前記可動プレートから延在しており、前記モータのうちの少なくとも1つが、前記可動プレートに接続されている、モータハウジングと、を備え、
前記オートクレーブ可能な上部アセンブリが、前記中間プレートの上に配設されており、
前記線形作動昇降機アセンブリが、前記オートクレーブ可能な上部アセンブリとの前記モータハウジングの1つまたは複数の構成要素の自動位置決めを提供
し、
前記線形作動昇降機アセンブリが、カムアセンブリをさらに含み、前記カムアセンブリが、カム、ローラ、およびカム係合バーを含み、前記ローラが、前記可動プレートに接続されており、前記カム係合バーが、前記上部プレートに接続され、
前記線形アクチュエータが、前記可動プレートに取り外し可能に取り付けられており、前記線形アクチュエータが、前記可動プレートを上向きに持ち上げるように構成されており、前記ローラが、前記可動プレートと連動して移動するように構成されており、前記ローラが、前記カムと接触して前記カムを回転させ、それによって、前記カムが前記カム係合バーと係合して前記カム係合バーに係止されるように構成され、前記ローラが、直線状に移動し続けるように構成されており、前記ローラが、ドレープの自動貫通、および前記スプラインシャフトとの係合を容易にする、ロボット型ロッドベンダー。
【請求項2】
前記オートクレーブ可能な上部アセンブリとの前記モータハウジングの前記自動位置決めが、前記モータハウジングに対する前記オートクレーブ可能な上部アセンブリの位置合わせを含む、請求項
1に記載のロボット型ロッドベンダー。
【請求項3】
前記カムが、第1の構成を有し、前記第1の構成が、接地位置である、請求項
1に記載のロボット型ロッドベンダー。
【請求項4】
前記カムが、前記カムが前記カム係合バーに係止される第2の構成を有する、請求項
3に記載のロボット型ロッドベンダー。
【請求項5】
前記カムが第3の構成を有し、前記ローラが前記スプラインシャフトとの係合を容易にするよう
に移動する、請求項
4に記載のロボット型ロッドベンダー。
【請求項6】
前記線形作動昇降機アセンブリが、互いに平行な位置合わせで位置決めされた少なくとも一対の線形レールをさらに含み、
前記モータハウジングが線形レールに沿って上向きおよび下向きに移動するように構成されている、請求項1に記載のロボット型ロッドベンダー。
【請求項7】
前記スプラインシャフトが、前記中間プレートと係合する、請求項1に記載のロボット型ロッドベンダー。
【請求項8】
前記線形アクチュエータが、スイッチにより作動される、請求項1に記載のロボット型ロッドベンダー。
【請求項9】
前記上部プレートが、キネマティックマウントを用いて前記中間プレートに連結されている、請求項1に記載のロボット型ロッドベンダー。
【請求項10】
ロボット型ロッドベンダーのためのモータハウジングであって、
モータと、
スプラインシャフトと、
線形作動昇降機アセンブリであって、
中間プレートと、
前記中間プレートの下方の可動プレートであって、前記モータが、前記可動プレートに接続されており、前記スプラインシャフトが、前記可動プレートから延在する、可動プレートと、
カム、ローラ、およびカム係合バーを含むカムアセンブリであって、前記ローラが、前記可動プレートに接続されており、前記カム係合バーが、上部プレートに接続されており、前記ローラが、前記可動プレートと連動して移動するように構成されており、前記ローラが、前記カムに接触して前記カムを回転させ、それによって、前記カムが前記カム係合バーと係合して前記カム係合バーに係止されるようにさらに構成され、前記ローラが
、直線状に移動し続けるようにさらに構成されており、前記ローラが、ドレープの自動貫通、および前記中間プレートを介する前記スプラインシャフトとの係合を容易にする、カムアセンブリと、
互いに平行な位置合わせで位置決めされた少なくとも一対の線形レールであって、前記線形レールが、前記モータハウジング
に配設されており、前記線形レールが、上向きおよび下向きの前記可動プレートの移動を容易にするように構成されている、少なくとも一対の線形レールと、
前記可動プレートに取り外し可能に取り付けられた線形アクチュエータであって、前記線形アクチュエータの起動が、前記可動プレート
を上向きに持ち上げるように構成されている、線形アクチュエータと、を含む、線形作動昇降機アセンブリと、を備える、モータハウジング。
【請求項11】
前記スプラインシャフトが、前記中間プレートと係合する中央突起部を含む、請求項
10の記載のモータハウジング。
【請求項12】
前記線形アクチュエータが、スイッチにより作動される、請求項
10の記載のモータハウジング。
【請求項13】
前記上部プレートが、キネマティックマウントを用いて前記中間プレートに連結されている、請求項
10の記載のモータハウジング。
【請求項14】
前記カムが、第1の構成を有し、前記第1の構成が、接地位置である、請求項
11に記載のモータハウジング。
【請求項15】
前記カムが、前記カムが前記カム係合バーに係止される第2の構成を有する、請求項
14に記載のモータハウジング。
【請求項16】
前記カムが、第3の構成を有し、前記ローラが、前記スプラインシャフトとの係合を容易にするように
、移動する、請求項
15に記載のモータハウジング。
【請求項17】
前記可動プレートが
、オートクレーブ可能な上部アセンブリに対して前記モータハウジングの1つまたは複数の構成要素を位置合わせするように位置決め可能である、請求項
10に記載のモータハウジング。
【請求項18】
前記モータハウジングが、前記オートクレーブ可能な上部アセンブリと係合してクランプされるように構成されている、請求項
17に記載のモータハウジング。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
<関連出願>
本出願は、2018年11月8日に出願された米国特許出願第16/183,980号の一部継続出願である米国特許出願第16/560,422号からの一部継続出願として優先権の利益を主張する非仮出願であり、本出願は、2017年11月9日に出願された仮出願第62/583,851号に対する優先権を主張する。上記で参照された双方の出願の開示は、参照によりその全体が本明細書に組み込まれる。
【0002】
本開示は、医療デバイスに関し、より詳細には、外科用ロッドを曲げるための外科用ロボットシステム、ならびに関連する方法およびデバイスに関する。
【背景技術】
【0003】
脊椎固定術は、脊椎の動きを制限して痛みを伴う症状を和らげるために、脊椎の痛みを伴う部分を一体に融合させることによって脊椎の変形を矯正するために使用される外科的処置である。脊椎固定術は、例えば、変性椎間板疾患、脊椎すべり症、脊髄神経圧迫を引き起こす外傷、感染症や腫瘍によって引き起こされる脊椎の不安定性、および他の状態など、脊柱側弯症や異常な脊柱後弯症などの異常な脊椎湾曲の治療によく利用される。
【0004】
固定術は、器具を使用したロッドおよびスクリューの配置、および/または椎骨間の骨移植片の配置を含むことができる。術中、外科医は、矢状面と冠状面の双方の脊椎の放射線パラメータが臨床的に許容される値に収まることを確実にするように脊椎の変形を矯正することができる。その際、外科医は、金属製ロッドを使用して、矯正された脊椎を所定の位置に固定する。ロッドは、脊椎の形状に一致する必要があり、したがって、それに応じて曲げられる必要がある。
【0005】
現在、ロッドを所望の曲率に曲げるために、フレンチベンダーやパワーベンダーなどのデバイスが手術室において利用されている。しかしながら、これらのデバイスは、動作させるために面倒な手動プロセスを必要とする。加えて、これらのデバイスを使用してロッドを曲げることはまた、ロッドにノッチを生じさせることがあり、ロッドの疲労寿命が短くなることがある。
【発明の概要】
【0006】
いくつかの実施形態によれば、ロボット型ロッドベンダーが、本明細書に提供される。ロボット型ロッドベンダーは、オートクレーブ可能な上部アセンブリを含むことができる。オートクレーブ可能な上部アセンブリは、外科用ロッドを供給するように構成されたロッド供給サブアセンブリを含むことができる。オートクレーブ可能な上部アセンブリは、ロッド供給サブアセンブリからロッドを受け取り、外科用ロッドを所定の位置に固定するように構成されたブレーキサブアセンブリをさらに含むことができる。オートクレーブ可能な上部アセンブリは、外科用ロッドがブレーキサブアセンブリによって所定の位置に固定されている間に、外科用ロッドを曲げるように構成された曲げサブアセンブリをさらに含むことができる。ロッド曲げサブアセンブリ、曲げサブアセンブリ、およびブレーキサブアセンブリは、上部プレート上に配設することができる。ロボット型ロッドベンダーは、オートクレーブ可能な上部アセンブリを駆動するように構成された1つまたは複数のモータを含むモータハウジングをさらに含むことができる。モータハウジングは、スプラインシャフトをさらに含むことができる。モータハウジングは、線形作動昇降機アセンブリをさらに含むことができ、線形アクチュエータ昇降機アセンブリは、線形アクチュエータ、可動プレートによって駆動される可動プレート、および可動プレートの上方の中間プレートを含むことができる。スプラインシャフトは、可動プレートから延在することができる。モータのうちの少なくとも1つは、可動プレートに接続することができる。オートクレーブ可能な上部アセンブリは、中間プレートの上に配設することができる。線形作動昇降機アセンブリは、オートクレーブ可能な上部アセンブリとのモータハウジングの1つまたは複数の構成要素の自動位置決めを提供することができる。
【0007】
追加の実施形態によれば、ロボット型ロッドベンダーのためのモータハウジングが、本明細書に提供される。モータハウジングは、モータ、スプラインシャフト、および線形アクチュエータ昇降機アセンブリを含むことができる。線形作動昇降機アセンブリは、中間プレートを含むことができる。線形作動昇降機アセンブリは、中間プレートの下方に可動プレートをさらに含むことができ、モータは、可動プレートに接続されており、スプラインシャフトは、可動プレートから延在する。線形作動昇降機アセンブリは、カム、ローラ、およびカム係合バーを含むカムアセンブリをさらに含むことができる。ローラは、可動パテに接続されることができ、カムは、上部プレートに接続される。ローラは、可動プレートと連動して移動するように構成することができる。ローラは、カムに接触してカムを回転させ、それによって、カムがカム係合バーと係合してカム係合バーに係止されることが引き起こされるようにさらに構成され得る。ローラは、長手方向軸に沿って直線状に移動し続けるようにさらに構成することができる。ローラは、ドレープの自動貫通、および中間プレートを介するスプラインシャフトとの係合を容易にすることができる。線形作動昇降機アセンブリは、互いに平行に位置合わせして位置決めされた少なくとも一対の直線レールをさらに含むことができ、直線レールは、モータハウジングの長手方向軸に沿って配設されており、直線レールは、上向きおよび下向きの可動プレートの移動を容易にするように構成される。線形作動昇降機アセンブリは、可動プレートに取り外し可能に取り付けられた線形アクチュエータをさらに含むことができ、アクチュエータの起動は、長手方向軸に沿って可動プレートを上向きに持ち上げるように構成される。
【図面の簡単な説明】
【0008】
本開示のさらなる理解を提供するために含まれ、かつ本出願に組み込まれてその一部を構成する添付の図面は、本発明の概念の特定の非限定的な実施形態を示している。図面は、以下の通りである:
【
図1】いくつかの実施形態による、自動的に外科用ロッドを曲げるためのロボット型曲げシステムの図を示す。
【
図2】いくつかの実施形態による、
図1のロボット型曲げシステムの曲げロボットの図を示す。
【
図3】いくつかの実施形態による、
図2の曲げロボットの部分分解図を示す。
【
図4】代替の実施形態による曲げロボットの構成要素の内部の図を示す。
【
図5】いくつかの実施形態による、
図4の曲げロボットのロッド供給サブアセンブリの構成要素を示す。
【
図6】いくつかの実施形態による、
図4の曲げロボットのブレーキおよび切断サブアセンブリの構成要素を示す。
【
図7】いくつかの実施形態による、
図4の曲げロボットの曲げアセンブリの構成要素を示す。
【
図8】いくつかの実施形態による、
図4の曲げロボットの構成要素の側面図を示す。
【
図9】別の代替の実施形態による、曲げロボットのためのロッド供給サブアセンブリの構成要素を示す。
【
図10A】いくつかの実施形態による、取り外し可能な滅菌スリーブを有する外科用ロッドを示す。
【
図10B】いくつかの実施形態による、取り外し可能な滅菌スリーブを有する外科用ロッドを示す。
【
図10C】いくつかの実施形態による、取り外し可能な滅菌スリーブを有する外科用ロッドを示す。
【
図10D】いくつかの実施形態による、取り外し可能な滅菌スリーブを有する外科用ロッドを示す。
【
図11A】別の代替の実施形態による、曲げロボットの構成要素を示す。
【
図11B】別の代替の実施形態による、曲げロボットの構成要素を示す。
【
図12】いくつかの実施形態による、曲げロボットを動作させる方法のフローチャートである。
【
図13】いくつかの実施形態による、ドレープのないロッドベンダーシステムの説明図を提供する。
【
図14】いくつかの実施形態による、ドレープのあるロッドベンダーシステムの説明図を提供する。
【
図15】いくつかの実施形態による、ドレープのないロッドベンダーシステムの説明図を提供する。
【
図16】いくつかの実施形態による、ドレープのあるロッドベンダーシステムの説明図を提供する。
【
図17】いくつかの実施形態による、ロッドベンダーシステムの分解組立図を示す。
【
図18A】いくつかの実施形態による、機械的ハウジングとモータハウジングとの間の機械的連結部の例を示す。
【
図18B】いくつかの実施形態による、機械的ハウジングとモータハウジングとの間の機械的連結部の例を示す。
【
図18C】いくつかの実施形態による、機械的ハウジングとモータハウジングとの間の機械的連結部の例を示す。
【
図19】いくつかの実施形態による、自動調心を提供する機械的連結部の例を示す。
【
図20】いくつかの実施形態による、機械的連結部をロックするために使用することができるピンを示す。
【
図21】いくつかの実施形態による、機械的ハウジングの下面を示す。
【
図22】いくつかの実施形態による、機械的ハウジングから分解されたモータハウジングの上面を示す。
【
図23】いくつかの実施形態による、ロッドベンダーシステムの分解組立図を示す。
【
図24】いくつかの実施形態による、フランジおよび内側ガスケットを有する滅菌した機械的ハウジングを示す。
【
図25】いくつかの実施形態による、ロック機構を使用して機械的ハウジングとモータハウジングとの間の係合を提供するロッドベンダーシステムを示す。
【
図26】いくつかの実施形態による、有窓のドレープのあるロッドベンダーシステムを示す。
【
図27】いくつかの実施形態による、曲げた後のロッド内のスプリングバックを示す。
【
図28】いくつかの実施形態による、ロッドのスプリングバックを判定するように構成されたロッドベンダーシステムを示す。
【
図29A】いくつかの実施形態による、ロッドベンダー捕捉プローブ先端/ハンドルアセンブリの例を示す。
【
図29B】いくつかの実施形態による、ロッドベンダー捕捉プローブ先端/ハンドルアセンブリの例を示す。
【
図30A】いくつかの実施形態による、漂遊マーカーを含むロッドベンダー捕捉プローブ先端/ハンドルアセンブリの例を示す。
【
図30B】いくつかの実施形態による、漂遊マーカーを含むロッドベンダー捕捉プローブ先端/ハンドルアセンブリの例を示す。
【
図31A】いくつかの他の実施形態による、漂遊マーカーを含むロッドベンダー捕捉プローブ先端/ハンドルアセンブリの例を示す。
【
図31B】いくつかの他の実施形態による、漂遊マーカーを含むロッドベンダー捕捉プローブ先端/ハンドルアセンブリの例を示す。
【
図32A】いくつかの実施形態による、
図32Dの脊椎スクリューなどの器具とインターフェース接続するプローブ先端の例を示す。
【
図32B】いくつかの実施形態による、
図32Dの脊椎スクリューなどの器具とインターフェース接続するプローブ先端の例を示す。
【
図32C】いくつかの実施形態による、
図32Dの脊椎スクリューなどの器具とインターフェース接続するプローブ先端の例を示す。
【
図33】いくつかの実施形態による、患者の解剖学的構造に対応する2つの直交平面(例えば、矢状面および冠状面)における変換点を示すスクリーンショットである。
【
図34】いくつかの実施形態による、2つの直交平面における
図33の変換点に対する調整を示すスクリーンショットである。
【
図35】いくつかの実施形態による、曲げ計画を構築するための直交透視画像の使用を示すスクリーンショットである。
【
図36】いくつかの実施形態による、マージ計画のための、複数の曲げ計画のマージを示すスクリーンショットである。
【
図37】ロッドの移動を縮減/防止するための、ロッドの端部での曲げの使用を示す。
【
図38】いくつかの実施形態による、ロッド上のマーキングを示す。
【
図39】いくつかの実施形態による、ロッドの端部上のキャップを示す。
【
図40】本発明の概念のいくつかの実施形態による、コントローラを示すブロック図である。
【
図41】本発明の概念のいくつかの実施形態による、
図40のコントローラの動作を示すフローチャートである。
【
図42】本発明の概念のいくつかの実施形態による、
図40のコントローラの動作を示すフローチャートである。
【
図43】本発明の概念のいくつかの実施形態による、
図40のコントローラの動作を示すフローチャートである。
【
図44】本発明の概念のいくつかの実施形態による、
図40のコントローラの動作を示すフローチャートである。
【
図45】本発明の概念のいくつかの追加の実施形態による、曲げロボットの機械的ハウジングの要素の分解組立図である。
【
図46】本発明の概念のいくつかの追加の実施形態による、曲げロボットの機械的ハウジングの要素の分解組立図である。
【
図47】本発明の概念のいくつかの追加の実施形態による、曲げロボットの機械的ハウジングの要素の分解組立図である。
【
図48】本発明の概念のいくつかの追加の実施形態による、曲げロボットの機械的ハウジングの要素の分解組立図である。
【
図49】本発明の概念のいくつかの追加の実施形態による、曲げロボットの機械的ハウジングの要素の分解組立図である。
【
図50】本発明の概念のいくつかの追加の実施形態による、曲げロボットの機械的ハウジングの要素の分解組立図である。
【
図51】本発明の概念のいくつかの追加の実施形態による、曲げロボットの機械的ハウジングの要素の分解組立図である。
【
図52】本発明の概念のいくつかの追加の実施形態による、曲げロボットの機械的ハウジングの要素の分解組立図である。
【
図53】本発明の概念のいくつかの追加の実施形態による、曲げロボットの機械的ハウジングの要素の分解組立図である。
【
図54】ドレープのないオートクレーブ可能な上部アセンブリおよびモータハウジングの実施形態を示す。
【
図55】いくつかの実施形態による、線形作動昇降機システムを備えるロッドベンダーシステムの背面図を示す。
【
図56】線形作動昇降機システムのいくつかの実施形態による、線形アクチュエータの実施形態を示す。
【
図57】線形作動昇降機システムのいくつかの実施形態による、カムシステムの実施形態を示す。
【
図58A】線形作動昇降機システムのいくつかの実施形態による、カムシステムの様々な構成を示す。
【
図58B】線形作動昇降機システムのいくつかの実施形態による、カムシステムの様々な構成を示す。
【
図58C】線形作動昇降機システムのいくつかの実施形態による、カムシステムの様々な構成を示す。
【
図59A】線形作動昇降機システムのいくつかの実施形態による、カム作動に対応するプレート位置の様々な構成を示す。
【
図59B】線形作動昇降機システムのいくつかの実施形態による、カム作動に対応するプレート位置の様々な構成を示す。
【
図59C】線形作動昇降機システムのいくつかの実施形態による、カム作動に対応するプレート位置の様々な構成を示す。
【
図60】線形作動昇降機システムのいくつかの実施形態による、上部プレートの実施形態を、中間プレートの実施形態に装着するためのキネマティックマウントを示す。
【
図61A】一連のv溝および球端面を採用するキネマティックマウントを有する実施形態を示す。
【
図61B】一連のv溝および球端面を採用するキネマティックマウントを有する実施形態を示す。
【
図62】いくつかの実施形態による、線形作動昇降機アセンブリを含む曲げロボットを動作する方法のフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0009】
本開示は、その用途において、本明細書における説明に記載される、または図面において示される、構成要素の構築および構成の詳細に制限されないことが理解されるものとする。本開示の教示は、他の実施形態において使用および実践されてもよく、様々な方式で実践または実行されてもよい。また、本明細書において使用される専門表現および専門用語は、説明目的のためであり、制限として見なされるべきではないことが理解されるものとする。本明細書における「含む(including)」、「備える(comprising)」、または「有する(having)」、およびこれらの変化形の使用は、その後に列記される項目、およびそれらの同等物、ならびに追加の項目を包含することを意味する。別途指定または制限されない限り、「装着された(mounted)」、「接続された(connected)」、「支持された(supported)」、および「連結された(coupled)」という用語、ならびにこれらの変化形は、広義に使用され、直接的および間接的双方の装着、接続、支持、および連結を包含する。さらに、「接続された(connected)」および「連結された(coupled)」は、物理的もしくは機械的接続または連結に制限されない。
【0010】
ここで、
図1を参照すると、いくつかの実施形態による、自動的に外科用ロッドを術中に曲げるためのロボット型曲げシステム10の図を示す。
図1の曲げシステム10は、曲げロボット100を含み、また、曲げロボット100および/または他の構成要素もしくはデバイスの動作を制御および/または監視するためのコントローラユニット102も含むことができる。曲げロボット100は、外科用ロッド106を受け取り、供給し、回転させるためのロッド供給サブアセンブリ104、特定の位置に外科用ロッド106の第1の部分を保持するためのブレーキサブアセンブリ108、および外科用ロッド106の第1の部分と第2の部分との間に曲げ角度を画定するように外科用ロッド106の第1の部分に対して外科用ロッド106の第2の部分を曲げるための曲げサブアセンブリ110を含む。外科用ロッド106の追加の部分を供給し、回転させることにより、外科用ロッドの追加の部分を曲げて、脊椎固定術または他の処置における使用に好適な多くの異なる形状を形成することができる。
【0011】
この例では、コントローラユニット102(コントローラとも呼ばれる)は、必要に応じて、コントローラベース112と、互いにおよび/または曲げロボット100の構成要素と通信することができる複数の構成要素と、を含むことができる。例えば、コントローラユニットは、曲げロボットおよび/または手術または処置の他の態様を監視するカメラ114、処置の前または最中にユーザからの指示を受け取る入力デバイス116、および処置の前または最中にユーザに視覚情報を提供する表示デバイス118を含むことができる。ロボット100および/またはコントローラユニット102は、機械可読命令を実行して曲げロボット100の構成要素または他の構成要素もしくはデバイスを動作させるように構成された1つまたは複数のプロセッサ回路(図示せず)を含むことができる。
【0012】
ここで、
図2を参照すると、いくつかの実施形態による、
図1の曲げロボット100のより詳細な図が示されている。
図2に示すように、曲げロボット100は、ロッド供給サブアセンブリ104、ブレーキサブアセンブリ108、曲げサブアセンブリ110の構成要素、および他の構成要素を収容するためのロボットベースの一部であるロボット型ハウジング120を含む。ロッド供給サブアセンブリ104は、その中に外科用ロッド106を保持し、外科用ロッド106を外科用ロッド106の長手方向軸に平行な方向に選択的に移動させ、外科用ロッド106の長手方向軸を中心に外科用ロッド106を選択的に回転させるように構成されたロッド供給アクチュエータ124を含む。ロッド供給アクチュエータ124は、その周りに巻き付けられたプーリーケーブル136を備えたアクチュエータスピンドル134と、外科用ロッド106を保持および位置合わせするための保持リング140と、を含む。この例では、保持リング140は、摩擦によって外科用ロッド106を所定の位置に保持し、適切な量の力が外科用ロッド106に加えられたときに、ロッドがリングを通ってスライドできるようにサイズ決めされている。この例における保持リング140は、異なる直径を有する外科用ロッドを収容するために、異なるサイズの保持リングと選択的に交換されることができる。以下に記載されるように、プーリーサブアセンブリ(図示せず)は、外科用ロッド106を選択的に前進および回転させて、外科用ロッド106をブレーキサブアセンブリ108および曲げサブアセンブリ110に対して正しい位置および向きに位置決めする。また、この実施形態は、プーリーサブアセンブリを使用するが、他の種類の供給アクチュエータリンケージを使用して、1つまたは複数のモータから動力を伝達し、ロッド供給アクチュエータ124を移動および/または回転させることができることも理解されたい。
【0013】
ブレーキサブアセンブリ108は、ロッド供給サブアセンブリ104から外科用ロッド106を受け取り、外科用ロッド106の第1の部分をブレーキサブアセンブリ108に対して選択的に固定するように構成されたブレーキハウジング142およびブレーキアクチュエータ146を含む。この実施形態では、ブレーキアクチュエータ146が外科用ロッド106を固定した後、ロッド供給サブアセンブリ104は、長手方向においてその元の位置に戻り、ブレーキアクチュエータ146が解放された後、外科用ロッド106をさらに前進および/または回転させることができる。
【0014】
ブレーキアクチュエータ146が係合している間、曲げサブアセンブリ110は、外科用ロッド106の長手方向軸に垂直な第1の回転軸を中心に選択的に回転させて、外科用ロッド106の第2の部分を係合し、外科用ロッド106の第1の部分および第2の部分が第1の曲げ角度を画定するように外科用ロッド106の第1の部分に対して外科用ロッド106の第2の部分を曲げる曲げアクチュエータ150を含む。曲げプロセス中の外科用ロッド106のノッチングを低減/防止するために、外科用ロッド106のいずれかの側に位置決めされた一対のローラ軸受154は、曲げプロセス中に外科用ロッド106と曲げアクチュエータ150との間の係合点を形成する。
【0015】
ここで、
図3を参照すると、いくつかの実施形態による、
図2の曲げロボット100の部分分解図が示されている。この例では、機械的ハウジング121は、ロッド供給サブアセンブリ104、ブレーキサブアセンブリ108、および曲げサブアセンブリ110の機械的構成要素を含み、モータハウジング122は、第1の供給アクチュエータモータ130、第2の供給アクチュエータモータ132、ブレーキアクチュエータモータ148、曲げアクチュエータモータ172、および/または追加のリンケージおよび/または電子プロセッサ回路または他の回路などの追加の内部機械的および/または電気的構成要素を含む曲げロボット100の追加の構成要素を含む。例えば、いくつかの例では、プロセッサ回路に連結されたメモリは、プロセッサ回路によって実行されると、プロセッサ回路に、ロッド供給サブアセンブリ104に外科用ロッドを選択的に移動させ、外科用ロッド106を選択的に回転させ、ブレーキサブアセンブリ108に外科用ロッドの第1の部分を選択的に固定させ、および/または曲げサブアセンブリ110に第1の回転軸を中心に選択的に回転させて外科用ロッド106の第2の部分に係合させ、外科用ロッド106の第1の部分に対して外科用ロッド106の第2の部分を曲げさせる機械可読命令を含むことができる。
【0016】
機械的ハウジング121は、第1および第2の供給アクチュエータモータ130、132、ブレーキアクチュエータモータ148、および曲げアクチュエータモータ172が、ロッド供給サブアセンブリ104、ブレーキサブアセンブリ108、および曲げサブアセンブリ110をそれぞれ選択的に動作させることができるように、モータハウジング122に取り外し可能に連結されるように構成される。この例では、機械的ハウジング121は、オートクレーブ、高温蒸気滅菌、化学滅菌、または他の技術などの従来の術前または術中滅菌技術によって損傷する可能性があるいかなる電気または電子部品も含まない。したがって、非滅菌モータハウジング122を滅菌ロボットハウジング120に配設し、滅菌機械的ハウジング121をモータハウジング122上に取り外し可能に連結することにより、これらの構成要素を損傷し、かつこれらの構成要素の耐用年数を短くする可能性のある過酷な滅菌技術に曲げロボット100の電気および/または電子部品を露出させる必要なく、手術中の滅菌性を維持することができる。
【0017】
図3に示すように、ロッド供給サブアセンブリは、第1の供給アクチュエータモータ130に係合して駆動されるように構成された第1のプーリーサブアセンブリ126と、第2の供給アクチュエータモータ132に係合して駆動されるように構成された第2のプーリーサブアセンブリ128と、を含む。プーリーケーブル136は、第1のプーリーサブアセンブリ126および第2のプーリーサブアセンブリ128、ならびにロッド供給アクチュエータ124のアクチュエータスピンドル134の周りに巻かれている。第1のプーリーサブアセンブリ126は、第1の供給アクチュエータモータ130によって駆動される第1のプーリートランスミッション出力164と噛み合って係合する第1のプーリートランスミッション入力160を含む。第1のプーリーサブアセンブリ126はまた、第2の供給アクチュエータモータ132によって駆動される第2のプーリートランスミッション出力166と噛み合って係合する第2のプーリートランスミッション入力162を含む。
【0018】
この実施形態では、第1の供給アクチュエータモータ130および第2の供給アクチュエータモータ132の回転方向は、外科用ロッド106の移動および/または回転の方向を決定する。例えば、ロッド供給アクチュエータ124を長手方向レールサブアセンブリ138に沿って長手方向にブレーキサブアセンブリ108および曲げサブアセンブリ110に向かって移動させるために、第1の供給アクチュエータモータ130は、反時計回りに回転し、第2の供給アクチュエータモータ132は、時計回りに回転する。同様に、ロッド供給アクチュエータ124を長手方向レールサブアセンブリ138に沿って長手方向に移動させてブレーキサブアセンブリ108および曲げサブアセンブリ110から離すために、第1の供給アクチュエータモータ130は、時計回りに回転し、第2の供給アクチュエータモータ132は、反時計回りに回転する。アクチュエータスピンドル134を時計回り方向に回転させるために、第1の供給アクチュエータモータ130は、時計回りに回転し、第2の供給アクチュエータモータ132もまた、時計回りに回転する。アクチュエータスピンドル134を反時計回り方向に回転させるために、第1の供給アクチュエータモータ130は、反時計回りに回転し、第2の供給アクチュエータモータ132もまた、反時計回りに回転する。
【0019】
ブレーキアクチュエータ146は、ブレーキアクチュエータモータ148に係合し、それによって駆動されるように構成される。ブレーキアクチュエータ146は、ブレーキアクチュエータモータ148によって駆動されるブレーキトランスミッション出力170と噛み合って係合するブレーキトランスミッション入力168を有するウォームギア158を含む。ウォームギア158を駆動すると、ブレーキギアアーム156がブレーキアクチュエータ146と係合および/または係合解除されて、外科用ロッド106を選択的に固定または解放する。この例では、ブレーキアクチュエータ146が中立位置にあるときにブレーキアクチュエータモータ148を第1の回転方向に選択的に動作させると、ブレーキギアアーム156がブレーキアクチュエータ146を中立位置から係合位置に移動させ、ブレーキサブアセンブリ108に対して外科用ロッド106の第1の部分を選択的に固定させる。同様に、ブレーキアクチュエータ146が係合位置にあるときに第1の回転方向とは反対の第2の回転方向にブレーキアクチュエータモータ148を選択的に動作させると、ブレーキギアアーム156がブレーキアクチュエータ146を係合位置から中立位置に移動させ、外科用ロッド106を選択的に解放させる。この例では、ブレーキサブアセンブリ108は、内部ブレード機構(図示せず)をさらに含むブレーキおよび切断サブアセンブリであり、ブレーキアクチュエータ146が中立位置にあるときの第2の回転方向におけるブレーキアクチュエータモータ148の選択的動作は、内部ブレード機構のブレードに外科用ロッド106を切断させる。この例では、2つの内部プレートを逆のはさみ運動においてスライドさせて離し、2つの異なる方向においてロッドに張力を導入して、余分な部分をトリミングすることができる。ブレーキサブアセンブリ108のウォームギア158およびブレーキギアアーム156の代わりに、またはそれに加えて、代替または追加のブレーキアクチュエータリンケージを使用することができることも理解されたい。
【0020】
ロッド供給サブアセンブリ104およびブレーキサブアセンブリ108と同様に、曲げサブアセンブリ110の曲げアクチュエータ150は、曲げアクチュエータモータ172によって駆動される曲げトランスミッション入力174と噛み合って係合し、曲げアクチュエータモータ172からの動力を曲げアクチュエータリンケージ(図示せず)を介して伝達して曲げアクチュエータ150を駆動する曲げトランスミッション出力(図示せず)を含む。したがって、滅菌機械的ハウジング121が滅菌ロボットハウジング120内のモータハウジング122に取り外し可能に連結されると、曲げロボット100は、滅菌の術中環境においてリアルタイムで外科用ロッド106を自動的に曲げることができる。各曲げに続いて、以前に固定された外科用ロッド106の部分は、ロッド供給サブアセンブリ104によって前進および/または回転されることができ、他の部分は、ブレーキサブアセンブリ108によって固定されることができる。そして、曲げサブアセンブリ110は、ロッドが所望の形状に曲げられ、脊椎固定術または他の処置の一部として切断および使用することができるようになるまで、外科用ロッド106の以前に固定された部分などを曲げる。
【0021】
ここで、
図4~
図7を参照すると、代替の実施形態による曲げロボット400の構成要素が示されている。
図4に示すように、この実施形態における曲げロボット400は、ロッド供給サブアセンブリ404、ブレーキならびに切断サブアセンブリ408、および曲げサブアセンブリ410を含む。
図4および
図5に示すように、ロッド供給サブアセンブリ404は、ロッド供給アクチュエータ424を含み、そのロッド供給アクチュエータは、第1のプーリーサブアセンブリ426および第2のプーリーサブアセンブリ428を介して長手方向に選択的に移動および回転可能である。第1の供給アクチュエータモータ430および第2の供給アクチュエータモータ432は、プーリーケーブル436を介して第1のプーリーサブアセンブリ426および第2のプーリーサブアセンブリ428を介して動力を伝達し、アクチュエータスピンドル434を長手方向レールサブアセンブリ438に沿って移動させてアクチュエータスピンドルを回転させる。アクチュエータスピンドル434は、その中に外科用ロッド(図示せず)を保持および位置合わせするための取り外し可能な保持リング440を含む。
【0022】
図4に示すように、ブレーキおよび切断サブアセンブリ408は、外科用ロッドを受け入れて位置合わせするように、ロッド供給サブアセンブリ404の保持リング440と同様の保持リング444を有するブレーキハウジング442を含む。ブレーキアクチュエータ448は、外科用ロッドを選択的に固定および/または解放するようにブレーキアクチュエータモータ448によって制御される。
図6に示すように、ブレーキアクチュエータ446は、ブレーキギア482を含むブレーキギアサブアセンブリを含む。この例では、ブレーキギアは、曲げギアサブアセンブリ452のメインギアと同軸であるが、それに対して独立して回転可能である。この構成は、内部空間を節約するためのものであるが、他の機械的構成を使用して同じまたは同様の機能を達成することができることを理解されたい。この例では、ブレーキギア482を回転させると、ブレーキギアアーム456を中立位置から第1の方向に回転させ、外科用ロッドは、貫通孔484に対して係合位置まで自由に移動および回転させることができ、ブレーキギアアームは、貫通孔内で外科用ロッドを圧縮して所定の位置に外科用ロッドを固定するように回転する。この実施形態では、ブレーキアームを中立位置から反対方向に回転させると、内部ブレード機構(図示せず)のブレードに外科用ロッドを切断させる。
【0023】
ここで、
図7を参照すると、曲げサブアセンブリ410は、曲げギアサブアセンブリ452を介して曲げアクチュエータモータ472によって制御される曲げアクチュエータ450を含む。一対のローラ軸受454は、曲げアクチュエータ450が回転して外科用ロッドを所定の曲げ角度まで曲げたときに、外科用ロッドと係合するように構成される。
【0024】
図8は、
図4の曲げロボット400の構成要素の側面図を示す。
図8に示すように、この例の曲げロボット400の構成要素は、上部支持構造体476と、上部支持構造体476に連結され、かつそれから離間された下部支持構造体478とに連結されて、曲げロボット400の構成要素に構造的支持を提供し、同時に、例えば、保守および修理のために曲げロボット400の構成要素に容易にアクセスすることができる。
【0025】
術中環境において曲げられている外科用ロッドの汚染を滅菌および低減/防止するための多くの技術が利用可能である。例えば、
図2および
図3の実施形態は、別個のモータハウジング122の電気的または他の構成要素への損傷のリスクを冒すことなく、従来の滅菌技術を使用して完全に滅菌されることができる取り外し可能な機械的ハウジング121を含む。
図9に示される別の例では、曲げロボット900は、外科用ロッド906を供給、回転、および曲げるためのロッド供給サブアセンブリ904および曲げサブアセンブリ910を含む。この例では、曲げロボット900は、曲げロボット900を制御するために、統合ディスプレイ918を含む統合コンピューティング構成要素を含む。
【0026】
図9の実施形態では、滅菌ドレープ988は、曲げロボット400の非滅菌構成要素を覆うことができ、滅菌構成要素は、非滅菌構成要素の相補的磁気コネクタ992、996に嵌合して連結する滅菌構成要素の磁気コネクタ990、994(例えば、オス-メス接続)を介して、非滅菌構成要素に連結され得、構成要素の動きが、ドレープ988を介して伝達される。この実施形態では磁気接続が使用されるが、ドレープ988の完全性を損なうことなく機械的運動を伝達することを可能にするタイトフィット機構などの他の接続が使用されてもよいことを理解されたい。例えば、この実施形態および他の実施形態では、回転可能な構成要素は、180度を超える運動範囲を必要としない。この比較的狭い回転範囲のため、ドレープ988を引き裂いたりまたは過度に引っ張ったりすることなく、タイトフィット機構を使用することができる。
【0027】
いくつかの実施形態では、滅菌外科用ロッドは、その後に非滅菌環境において手術中に曲げられる滅菌スリーブまたはラップ内にシールされてもよい。この点に関しては、
図10A~
図10Dは、いくつかの実施形態による、示されたような取り外し可能な滅菌スリーブを有する外科用ロッドを示す。
図10Aを参照すると、滅菌外科用ロッド1006が、らせん状の滅菌ラップ1098材料で巻き付けられている。外科用ロッド1006の曲げに続いて、らせん状滅菌ラップ1098を取り外し、滅菌外科用ロッド1006を滅菌の術中環境に送達することができる。
【0028】
同様に、
図10Bは、滅菌スリーブ1098’を有する別の滅菌外科用ロッド1006’を示し、その滅菌スリーブは、滅菌外科用ロッド1006’の曲げに続いて滅菌外科用ロッド1006’から剥がされることができる。
図10Cおよび
図10Dは、滅菌可撓性シャフト1098’’内に配設された滅菌外科用ロッド1006’’を示し、そのシャフトは、取り外し可能なキャップ1099によって両端でシールされている。非滅菌環境の曲げロボットは、可撓性シャフト1098’’を曲げ、それにより、滅菌外科用ロッド1006’’に接触または汚染することなく、可撓性シャフト1098’’内で滅菌外科用ロッド1006’’を曲げるように構成されることができる。
【0029】
曲げプロセスに続いて、滅菌外科用ロッド1006’’は、可撓性シャフト1098’’から取り外され、滅菌の術中環境に送達されることができる。これらのおよび他の実施形態では、滅菌外科用ロッド1006、1006’、1006’’のカバーは、均一な外径を有してもよく、それにより、曲げロボットがそれぞれのカバーの異なる外径に調整する必要なしに、異なる外科用ロッドの直径を使用することができる。
【0030】
図11Aおよび
図11Bは、別の代替の実施形態による曲げロボット1100の構成要素を示す。この実施形態の曲げロボット1100は、ロッド供給アクチュエータ1124を含むロッド供給サブアセンブリ1104、統合されたマーキング機構を有するブレーキアクチュエータ1146を備えたブレーキサブアセンブリ1108、および外科用ロッド1106をノッチングしたりまたはその他の方法で損傷したりすることなく外科用ロッド1106に係合して曲げるように構成された一対のローラ軸受1154を含む曲げアクチュエータ1150を有する曲げサブアセンブリ1110を含む。
【0031】
この例では、ロッド供給アクチュエータ1124は、供給ギア機構1126を介して制御され、曲げアクチュエータ1150は、曲げギアサブアセンブリ1152を介して制御される。この実施形態では、ブレーキアクチュエータ1146は、手動クランプ機構1180によって制御される。統合されたマーキング機構、例えば格納式マーカーは、ロッド上に点をマーキングすることができ、マーキングされると、損傷を修正するために必要に応じてロッドの形状を決定し、マーキングされた点は、曲げの湾曲に沿ったネジの点を示す。これは、ロッドの形状のさらなる制御を可能にし、マーキングは、脊椎固定術またはその他の処置によってロッドがどのネジに合うかを外科医が完全に認識することを確実にする。代替的に、外科用ロッドは、対応する番号を用いて、例えば5ミリメートルごとに事前にマーキングされることができる。手術中に外科医が見ることができるモニタの画面にこれらの番号を表示することにより、外科医は、ロッドの適切な位置決めを確実にすることができる。
【0032】
図12は、いくつかの実施形態による、曲げロボットを動作させるための動作1200のフローチャートである。動作1200は、ロッド供給サブアセンブリ、ブレーキサブアセンブリ、および曲げサブアセンブリを含む第1のハウジングを滅菌すること(ブロック1202)と、ロッド供給サブアセンブリ、ブレーキサブアセンブリ、および曲げサブアセンブリを選択的に動作させるように構成されたモータを含む第2のハウジングに第1のハウジングを取り外し可能に連結すること(ブロック1204)と、を含む。動作1200は、ロッド供給サブアセンブリに外科用ロッドを保持すること(ブロック1206)と、ロッド供給サブアセンブリの供給アクチュエータに、外科用ロッドの長手方向軸に平行な方向に外科用ロッドを選択的に移動させること(ブロック1208)と、供給アクチュエータに、外科用ロッドの長手方向軸を中心に外科用ロッドを選択的に回転させること(ブロック1210)と、をさらに含む。
【0033】
動作1200は、ロッド供給サブアセンブリからブレーキ供給サブアセンブリ内の外科用ロッドを受け取ること(ブロック1212)と、ブレーキサブアセンブリのブレーキアクチュエータに、外科用ロッドの第1の部分をブレーキサブアセンブリに対して選択的に固定させること(ブロック1214)と、をさらに含む。動作1200は、曲げサブアセンブリの曲げアクチュエータに、外科用ロッドの長手方向軸に垂直な第1の回転軸を中心に選択的に回転させることをさらに含み、曲げアクチュエータを回転させると、外科用ロッドの第1の部分および第2の部分が第1の曲げ角度を画定するように、曲げアクチュエータがロッドの第2の部分に係合し、かつ外科用ロッドの第1の部分に対してロッドの第2の部分を曲げる。動作1200は、ブレーキサブアセンブリのブレードに外科用ロッドを選択的に切断させることをさらに含む。
【0034】
追加の動作は、データ取得を含むことができ、これは、ロッドを曲げる前、およびデータを曲げロボットに送信することができるカメラシステムを介してネジが適切に配置された後に行うことができる。データに基づいて、曲げロボットは、上述した動作を実施することができる。別の実施形態では、曲げ点のデータは、取得カメラおよびカメラによって追跡されるプローブを介して受信することができ、プローブは、複数の有茎皮ネジが患者の脊椎に配置された後、複数の有茎皮ネジの各々の頭に接触される。それらの点を使用して、外科医によって修正および微調整することができ、かつ外科用ロッドを適切に曲げるために曲げロボットによって使用されることができる曲げ点を生成するために使用することができる曲線を生成することができる。別の例では、ネジ配置に使用される術中ロボットを使用して、有茎皮の座標を判定することができ、したがって、曲げ曲線を生成するために使用されることができる。いくつかの実施形態では、例えば、SurgimapまたはGMAPなどの術前計画ソフトウェアを使用して、その後に外科用ロッドを曲げるために曲げロボットによって使用されることができる曲げ点を構成することができる。カメラからのデータもまた、ロボットが正しくおよび/または所定の許容範囲内で動作していることを確認するために使用されることができ、リアルタイムでエラーを修正するようにロボットに指示するためにデータを生成することができる。
【0035】
曲げロボット110の要素のさらなる説明が、
図45~
図53に関して以下に提供されている。
【0036】
図45、
図46、および
図47は、曲げロボットの機械的ハウジングからの曲げサブアセンブリの追加の詳細を示す。
図45および
図46に示すように、外科用ロッド106は、ロッド供給サブアセンブリ(供給キャリッジとも呼ばれる)を使用して、曲げサブアセンブリ(曲げ機構とも呼ばれる)中に供給される。ローラ軸受454(曲げローラとも呼ばれる)は、外科用ロッド106を押して外科用ロッドに事前計算された曲げを作成するそれぞれの曲げポスト4501を囲む。ローラ軸受(曲げローラ)454は、外科用ロッドを押しながらそれぞれの曲げポスト4501上を転がり、曲げ中の外科用ロッドの表面への損傷を低減する。
【0037】
図示のように、ローラ軸受454および/または曲げポスト4051は、被駆動ギア4503と呼ばれる平歯車の部分を含む曲げアクチュエータのプレートに取り付けられる。このより大きな被駆動ギア4503は、駆動ギア4505と呼ばれるより小さな平歯車によって制御される。この機構は、金属製の外科用ロッドを曲げるために使用される/必要とされるトルク値に一致するのに十分な機械的利点を提供することができる。
図47に示すように、駆動ギア4505は、ギアボックス4509を介して曲げアクチュエータモータ472に接続されて、脊椎矯正のために使用される最も丈夫な外科用ロッドを曲げるために使用/必要とされるギア減速を提供する。駆動ギア4505および被駆動ギア4503は、曲げギアサブアセンブリの要素として提供されてもよい。
【0038】
図48および
図49は、曲げロボットの機械的ハウジングからのブレーキ/切断サブアセンブリの追加の詳細を示す。切断軸は、1000倍を超えるギア減速を使用する/必要とすることができ、脊椎矯正に使用される最強の外科用ロッドを切断するために使用される/必要とされるトルクを提供する。
図48および
図49に示すように、カッターアーム4801は、傘歯車4803の部分に取り付けられることができる。傘歯車4803の部分は、ピニオン傘歯車4805、大平歯車4807、小ピニオン平歯車4809、および直角ギアボックス4811と組み合わせて、(曲げロボットのモータハウジング内に設けられることができる)モータ4815との機械的連結において十分なギア減速を提供することができる。カッターアームは、上部プレートに垂直なせん断面4819で回転し、せん断機構によってロッドを切断する。したがって、ロッドを切断するために第1の方向の回転が提供され、以下に説明するようにロッドを曲げながら、第2の方向の回転を使用してロッドにブレーキをかける(すなわち、ロッドを固定位置に保持して長手運動および回転運動を防止する)ことができる。
【0039】
図50および
図51は、曲げロボットの機械的ハウジングからのロッド供給サブアセンブリの追加の詳細を示す。ロッド供給サブアセンブリは、外科用ロッド106を供給および回転させるために使用されることができる。供給/回転軸は、差動駆動アセンブリを使用して機能することができる。差動駆動は、一連のプーリーおよびケーブル5003を使用して達成される。ケーブル5003は、
図50および
図51に示すように、プーリーおよびドラム5005の周りに巻き付けられている。駆動プーリー5001aおよび5001bを同じ方向に回転させると、ドラム5005がそれぞれ時計回りおよび反時計回りに回転する。駆動プーリーを反対方向に回転させると、キャリッジ5009が前後に移動する。そのような機構の利点は、ロッドの供給および回転の双方がたった1つの機構を使用して達成されることとすることができる。駆動プーリーは、それぞれのギアボックスを介してそれぞれのモータ5011aおよび5011bによって駆動されることができる。モータ5011aおよび5011bは、モータハウジング内に設けられることができる。ロッド106は、ドラムを通過し、カラー5015を使用して保持される。ドラムは、キャリッジ上で回転し、カラーは、ドラムにねじ込まれ、ロッドをドラム内に保持する。
【0040】
外科用ロッド106は、曲げポストおよび/またはローラ軸受に対して曲げている間、しっかりと保持される必要があり得る。これは、カッターアーム4801に取り付けられたブレーキを使用して達成することができる。カッターアーム4801は、反時計回り方向に回転するとロッドを切断し、時計回り方向に回転するとロッドにブレーキをかける。カッターアーム4801が時計回り方向に回転すると、それは、ブレーキアクチュエータ5305を回転させ、次にロッド106にブレーキアーム5307を押圧し、ブレーキアクションをもたらす。
【0041】
供給機構の間にブレーキを使用することもできる。ロッドの全長を供給するために、ロッドベンダーは以下の順序で機能することができる。
【0042】
1.カラー5015を使用して、ロッド106をドラム5005上に締める。
【0043】
2.キャリッジが曲げサブアセンブリに最も近い動作範囲の終わりに到達するまで、曲げ動作のためにロッド106を曲げサブアセンブリ/機構に供給する。
【0044】
3.ブレーキ(例えば、ブレーキアームおよびブレーキアクチュエータ)がロッド106を保持する。
【0045】
4.キャリッジ5009がロッド106上をスライドして戻る。これは、ブレーキが保持カラーよりもはるかに強いために達成することができる。
【0046】
5.ブレーキを解除する。
【0047】
6.ロッドの曲げ動作が完了するまで、必要に応じてステップ2~5を繰り返す。
【0048】
換言すれば、キャリッジ5009は、動作範囲が限られていることがあり、キャリッジをロッド上でスライドさせることにより(すなわち、キャリッジを曲げサブアセンブリから最も離れた開始位置にスライドさせて戻しながらロッドにブレーキをかけることにより)、有効な動作範囲を増やすことができる。
【0049】
本発明の概念の追加の実施形態によれば、術中にロボットプロセスを使用してロッドを自動的に曲げ、それにより外科医の時間と労力を節約し、データ取得を自動化し、滅菌性を提供/維持し、および/またはロッドの強度を維持/保持する方法が提供されることができる。
【0050】
本発明の概念のいくつかの実施形態はまた、既知または未知の材料のロッドのスプリングバックを術中に決定する方法も提供することができる。これらの方法は、ユーザがロッドの材料/スプリングバック特性を事前に知ることなく、ロッドをロッドベンダーに入れることを可能にする。
【0051】
本明細書に開示されるグロバスロッドベンダー(GRB)システムは、患者における外科的使用のためにロッド(インプラントまたはロッドインプラントとも呼ばれる)の曲げを提供することができる。先行技術は、外科医がロッドインプラント(複数可)をフリーハンドで変形する必要があり得る。フリーハンド変形は、計画的な曲げに不整合をもたらし、および/または連続的なノッチングによってロッドに弱点を作成したりする可能性がある。GRBシステムは、ネジ計画または術中透視検査による患者の撮像を使用して、オートクレーブ可能な機械アセンブリを使用してインプラントを曲げることができ、使用される技術は、システムが曲げから配置までの処置を通じてインプラントの滅菌性を維持することを可能にすることができる。
【0052】
そのようなGRBシステムのためのハードウェアが、
図13および
図14に関して本明細書に説明されているように提供され得、ドレープのないロッドベンダーシステムを示す。
【0053】
図13の滅菌可能なロッドベンダーシステムは、カート1301上にモータハウジング122(例えば、
図3に示されるような)を有し、かつモータハウジング122上に機械的ハウジング121(例えば、
図3に示されるような)を有するカート1301を含むことができる。モータハウジング122はまた、埋め込み動き制御システムと呼ばれる場合があり、モータ、ギアボックスおよび他の電子機器を含むことができる。機械的ハウジング121はまた、オートクレーブ可能な上部アセンブリと呼ばれる場合があり、高温オートクレーブ滅菌と互換性のある機械システムを含むことができる。
図13は、説明を容易にするために、カート1301、モータハウジング122、およびドレープのない機械的ハウジング121を示す。
図14は、機械的ハウジング121とモータハウジング122との間にサンドイッチ状に挟まれ、またさらにカート1301の上の部分を覆うドレープ1401を示す。ドレープ1401は、モータハウジング122(運動制御システムとも呼ばれる)を覆っているため、モータハウジング122は、
図14では見えない。
【0054】
機械的ハウジング121(オートクレーブ可能な上部アセンブリとも呼ばれる)は、オートクレービング、高温蒸気滅菌、化学滅菌などの、従来の術前または術中の滅菌技術によって損傷を受ける可能性があるいかなる電気的または電子的構成要素も含まない。したがって、カート1301およびモータハウジング122は、滅菌ドレープ1401によって覆われることができ、これに対して滅菌機械的ハウジング121は、露出される。カート1301は、移動を容易にするために、車輪1302a、1302b、および1302cを含むことができる。
【0055】
図14は、カート1301およびモータハウジング122を覆って設置されたドレープ1401を有するグロバスロッドベンダーシステムの説明図を提供する。
【0056】
図15は、完全に組み立てられたロッドベンダーシステムの拡大図を示し、ドレープ1401は、カート1301およびモータハウジング122上に係合されていない。
図16は、組み立てられたロッドベンダーシステムの拡大図を示し、ドレープ1401は、カート1301およびモータハウジング122上に係合されている。
【0057】
図17は、オートクレーブ可能な上部アセンブリとして提供された機械的ハウジング121、ドレープ1401、モータハウジング122、およびモータハウジング122内に含まれる埋め込まれた運動制御システムを有するカート1301の分解組立図を示す。
【0058】
機械的ハウジング121(オートクレーブ可能な上部アセンブリとして提供される)と埋め込まれた動き制御システムを有するモータハウジング122との間の係合は、以下のように機能することができる。機械的ハウジング121は、回転シールを備えたシャフト(トランスミッション出力とも呼ばれる)を有することができる。回転シール(例えば、半径方向シャフトシール)を使用して、シャフトや回転ボアなどの回転要素を流体、ほこり、汚れなどからシールすることができる。回転シールは、回転運動の伝達を可能にしつつ、表面間にバリアを作成する。いくつかの実施形態によれば、曲げ(例えば、
図3の曲げ伝達出力)、ブレーキおよび/または切断(例えば、
図3のブレーキ伝達出力170)、ならびにロッドの供給および/または回転(例えば、
図3の第1および第2のプーリー伝達出力164および166、これはまた、ロッド供給/回転伝達出力とも呼ばれる)を容易にするために、機械的ハウジング121の下部から突き出る(または上に要素を受け入れる)4つのシャフト(伝達出力とも呼ばれる)が存在し得る。機械的ハウジング121(上部機械的アセンブリとも呼ばれる)の下面は、いかなる他の孔も有さず、
図21に示すように、完全にシールされることができる。
【0059】
機械的ハウジング121の下面は、カート1301に埋め込まれたモータハウジング122の外縁上のドレープ1401およびガスケット2201を介してモータハウジング122の上面と係合する。
図22に示すように、カート上に埋め込まれたモータハウジング121は、上部から出る4つのシャフト(伝達入力とも呼ばれる)160、162、168、および174を有することができる。いくつかの実施形態によれば、4つのシャフトは、曲げ(例えば、曲げ伝達出力176に対応する、
図3の曲げ伝達入力174)、ブレーキおよび/または切断(例えば、ブレーキ伝達出力170に対応する、
図3のブレーキ伝達入力168)、ならびにロッドの供給および/または回転(例えば、ロッド供給/回転伝達入力とも呼ばれ、第1および第2のプーリー伝達出力164および166に対応する、
図3の第1および第2のプーリー伝達入力160および162)を容易にすることができる。シャフトハウジングは、平行および角度のずれに対応する。機械的ハウジング121の上部から出るシャフトは、下部モータハウジング122のシャフトハウジングと係合して、モータハウジング122に埋め込まれたモータから上部機械的アセンブリ121の機構への運動伝達を容易にする。係合機構は、スプライン、ギア、クラッチ、および他のカップリングを含む複数の機構から選択されることができる。
【0060】
上部プレートと下部プレートのシャフト間の係合の種類は、例えば、半径方向、軸方向、およびモーメントの負荷に基づいて、全ての軸で同じでも異なっていてもよい。この係合は、以下のような特徴を提供することができる。
【0061】
1.自己調心、
2.インデキシングの精度、および/または、
3.平行、角度、または組み合わせのずれを処理する機能
図18A、
図18B、および
図18Cは、機械的ハウジング121とモータハウジング122との間のロッドベンダーのための自己割り出しカップリングの例を示す。いくつかの実施形態によれば、
図18Aの上部連結構造体は、曲げ伝達出力176、ブレーキ伝達出力170、第1のプーリー伝達出力164、および第2のプーリー伝達出力166の各々のために設けられることができ、
図18Aの下部連結構造体は、曲げ伝達入力174、ブレーキ伝達入力168、第1のプーリー伝達入力160、および第2のプーリー伝達入力162の各々のために設けられることができる(または逆も同様である)。いくつかの他の実施形態によれば、
図18Bの上部連結構造体は、曲げ伝達出力176、ブレーキ伝達出力170、第1のプーリー伝達出力164、および第2のプーリー伝達出力166の各々のために設けられることができ、
図18Bの下部連結構造体は、曲げ伝達入力174、ブレーキ伝達入力168、第1のプーリー伝達入力160、および第2のプーリー伝達入力162の各々のために設けられることができる(または逆も同様である)。さらに他の実施形態によれば、
図18Cの上部連結構造体は、曲げ伝達出力176、ブレーキ伝達出力170、第1のプーリー伝達出力164、および第2のプーリー伝達出力166の各々のために設けられることができ、
図18Cの下部連結構造体は、曲げ伝達入力174、ブレーキ伝達入力168、第1のプーリー伝達入力160、および第2のプーリー伝達入力162の各々のために設けられることができる(または逆も同様である)。いくつかの他の実施形態によれば、異なる連結種類が、異なる連結のために使用することができる(例えば、
図18A(平坦なヘッドおよび対応するスロット)、
図18B(ピンおよびスロット)、または
図18C(オスおよびメススプライン)からの連結種類のうちの1つを使用して、第1/第2のプーリー伝達出力と、第1および第2のプーリー伝達入力との間の連結を提供することができ、
図18A、
図18B、または
図18Cからの別の連結種類を使用して、曲げ伝達出力と曲げ伝達入力との間、および/またはブレーキ伝達出力とブレーキ伝達入力との間の連結を提供することができる。
【0062】
図18A、
図18B、および
図18Cからわかるように、連結の各々は、自己割り出しの能力を有することができる。自己調心を達成するための1つの方法は、例えば、
図19(
図18Cの連結の修正を示す)に示すように、上部シャフトの中心に中心突起を追加することであり(旋盤機械における回りセンタに似ている)、対向するシャフトの対応する中央くぼみを有する。中心突起は、
図18Aおよび/または
図18Bの連結に、同様に追加されることができる。
図19は、自己調心が、中心突起を有するスプラインシャフトを使用して、どのように達成することができるかの例を示す。中心突起は、上部シャフト(複数可)に関して説明されているが、中心突起は、代わりに上部シャフト上の対応する中央くぼみを備えた下部シャフト上に設けられてもよい。中心突起は、例えば、円錐形、放物面などのコーン形であってもよく、対応するくぼみは、中心突起の形状と一致する形状を有してもよい。
【0063】
上部プレートおよび下部プレートのシャフトに係合するための別の方法が、
図20に示されている。
図20に示すように、スプリング制御ピンが、上部プレートシャフト上に配置され得、下部プレートシャフトに対して押し付けられ得る。ピンがスロット内に収まらない場合、スプリングは圧縮される。モータが回転を開始し、ピンがスロットの領域内に入ると、スプリングは緩み、双方のシャフトがともに回転を開始して、下部プレートから上部プレートへの運動伝達を実現する。
図18Bは、
図20に関して上述したように、スプリング制御され得るそのような2つのピンを有する実施形態を示す。
【0064】
図21は、曲げ伝達出力176、ブレーキ伝達出力170、第1のプーリー伝達出力164、および第2のプーリー伝達出力166を含む機械的ハウジング121の下面を示す。
【0065】
図22は、埋め込まれたモータハウジング122(ドレープは、図示せず)を有し、かつ機械的ハウジング121が引き離されたカート1301を示す。
図22に示すように、曲げ伝達入力174、ブレーキ伝達入力168、第1のプーリー伝達入力160、および第2のプーリー伝達入力162は、モータハウジング122の上面から延在することができる。
【0066】
係合のステップは、
図23に関して以下に説明されており、その図は、滅菌可能なロッドベンダーの構成要素の分解組立図を示す。上部のオートクレーブ可能な機械的ハウジング121は、示されるように複数のローララッチ2301を含むことができる。カート/モータマウントは、ガスケット2305を備えた可動係合プレート2303を有する。機械的ハウジング121が可動係合プレート2303上に配置され、ローララッチ2301(ローララチェットとも呼ばれる)が係合されると、ガスケット2305が圧縮され、機械的ハウジング121がモータハウジング122からシールされる。代替の実施形態では、ガスケット2305は、モータハウジング122の上面(非移動)または機械的ハウジング121の下面に設けられてもよい。ガスケット2305は、2重の機能を提供することができる。すなわち、モータハウジング122と機械的ハウジング121との間にシールを提供すること、および/またはドレープが軸方向またはせん断負荷によって引き裂かれないことを提供するためにドレープが硬い表面と柔軟な表面との間に柔らかく保持されることを提供すること。そして、機械的ハウジング121が押し下げられ、これにより、ドレープを介して押す/穿刺することにより、シャフトをシャフトハウジングと係合させることができる。機械的ハウジング121が最初にガスケットをシールし、シャフトがそれらに回転シールを有することを考えると、滅菌性は、組み立て手順全体を通じて維持されることができる。
【0067】
図24の別の実施形態では、機械的ハウジング121は、内部ガスケット2403を有するフランジ2401を有して、アセンブリ後の、機械的ハウジング121とモータハウジング122との間のシールを容易にすることができる。ガスケット2403はまた、ドレープの穿刺およびシャフトの係合の前に、ドレープが上部プレートとともに引き下げられるようにするテンショナとして機能することもできる。
【0068】
機械的ハウジング121およびモータハウジング122内のシャフトに係合させるための代替の方法は、例えば、
図25に示すような手動レバーアーム2503またはモータを使用して制御されるカムを使用して、モータハウジングを線形レール上に配置し、それを(上下に)作動させることである。モータハウジング122は、固定下部ボックス2501の内部に収容されることができ、例えば、親ネジ、カム機構、および/またはモータを使用して、上下に作動されることができる。
【0069】
図25の実施形態の動作については、以下に説明される。
【0070】
機械的ハウジング121は、下部ボックス2501上に配置され、ラッチ2301は閉じている。これは、機械的ハウジング121が下部ボックス2501上でシールされることを提供する。
【0071】
レバーアーム2503は、手動で回転され、これによりモータハウジング122が上昇する。モータハウジング122は、上部シャフトと下部シャフトが交わるドレープの切断を容易にするために、ダイカッターに類似した形状の下部シャフトを有することができる。これは、モータハウジング122のシャフトがドレープを押し通して機械的ハウジング121のシャフトと係合するのをもたらす。モータハウジング122は、この上昇位置にロックされることができる。ロッドベンダーの機能が達成された後、レバーアーム2503は、モータハウジング122を機械的ハウジング121から係合解除することができる。
【0072】
ドレープを通って押す/穿孔するための別の選択肢は、剥離可能なドレープ2601を有することであり、この場合、
図26に示された部分(モータハウジング122の上部における)は、シャフトが剥離された窓を通って係合することを可能にする剥離可能な上部を有することができる。有窓ドレープをこの目的に使用することができる。そのような設計は、可動係合プレートを省略することができる。
【0073】
本発明の概念のいくつかの実施形態は、術中のスプリングバック測定を提供することができる。術中にロッドを曲げると、ロッドを所定の位置に正確に曲げるために、ロッドのスプリングバックの知識が必要になる場合がある。スプリングバックとは、曲げ負荷から解放された後のロッドの角度の変化を指す。術中ロッドベンダーによって曲げられる可能性のある各ロッドの材料特性を入力するのは面倒な場合がある。
【0074】
図27に示すように、曲げている間のロッドの角度の変化は、曲げている最中には、間違った結果をもたらす可能性がある。
図27において、破線は、ロッドベンダーがロッドを曲げることができる所望の曲げ位置を示し、実線は、曲げ力がロッドから解放された後にロッドが戻る、実際の曲げ位置(またはスプリングバック位置)を示す。したがって、所望の曲げ位置を達成するために、ロッドベンダーは、ロッドを所望の曲げ位置を越えて曲げて、スプリングバックを補償する必要がある場合がある。
【0075】
したがって、以下の実施形態の方法は、任意の材料のロッドの角度の関数として、スプリングバックを判定するための方法を提供することができる。
図28は、ロッド曲げシステムの設定の例を示し、そのロッド曲げシステムは、犠牲ロッド106’を使用して(例えば、スプリングバック方程式を判定することによって)、スプリングバック特性を判定するために使用することができる。
【0076】
犠牲ロッド106’の端部は、術中カメラ114を使用して三次元(3D)空間において追跡されることができる取り外し可能な反射マーカー2811(反射球とも呼ばれる)を有することができる。カメラ114を使用して、ロッド曲げロボット100上に配置された既知の反射マーカーアレイ2815(追跡アレイとも呼ばれる)に対する犠牲ロッド106’上の反射マーカー2811の位置を判定することができる。追跡アレイ2815は、コントローラ102が曲げロボット100およびその構成要素の位置および向きの双方を判定することを可能にするように、曲げロボットに対して既知の向きの少なくとも3つの反射マーカーを含むことができる。ロッド曲げロボット100は、犠牲ロッド106’の端部を既知の角度に曲げる必要がある場合があり、ロッド曲げロボット100が犠牲ロッド106’への負荷を解放すると、コントローラ102およびカメラ114は、スプリングバックを監視することができる。これは、
図28に関して以下に説明されているように、(例えば、スプリングバック方程式を使用して)ある範囲の曲げ角度にわたってロッドのスプリングバック特性を判定するために、ロッドの2つのデータポイントに対して(例えば、2つの異なる曲げ角度に対して)発生する必要があり得る。
【0077】
任意の材料のスプリングバック方程式は、直線に近似することができるため、ロッドのスプリングバックの2つの異なるデータポイントを使用して、ロッドの材料特性の方程式を判定することができる。2つのデータポイントは、ロッドの2つの異なる位置で2つの異なる曲げ角度を選択し、カメラ114を使用して各曲げ角度に対応するスプリングバックを計算することによって取得されることができる。この方程式を使用して、外科用ロッドの材料に関する事前の知識がなくても、外科用ロッド106を必要な位置に正確に曲げることができる。例えば、犠牲ロッドは、双方が同じ特性(例えば、同じ直径、同じ材料、同じスプリングバック特性など)を有するように犠牲ロッドと外科用ロッドがともに製造された外科用ロッドとともに提供されてもよい。したがって、犠牲ロッドと外科用ロッドのスプリングバック特性は同じになり、犠牲ロッドを使用して作成されたスプリングバック方程式を使用して、外科用ロッドを正確に曲げることができる。したがって、曲げシステム10は、犠牲ロッドを2つの異なる点で2つの異なる角度に曲げて、外科用ロッドを曲げるために使用されるスプリングバック方程式を判定することができる。
【0078】
いくつかの他の実施形態によれば、スプリングバック方程式は、ロッドを曲げるために使用されるモータ(例えば、曲げアクチュエータモータ172)のモータ電流を監視することによって判定されることができる。
【0079】
そのような実施形態では、以下の動作を実施することができる。
【0080】
曲げロータを使用して(例えば、曲げアクチュエータモータ172を使用して曲げアクチュエータ150を回転させて)、犠牲ロッド106’に負荷を加え、犠牲ロッド106’を所望の曲げ角度に曲げることができる。
【0081】
曲げ負荷から犠牲ロッド106’を解放するように、曲げロータを回転させて元の位置に戻すことができる。
【0082】
曲げロータが犠牲ロッド106’との接触を停止すると、犠牲ロッド106’は、スプリングバックを受ける。
【0083】
そして、曲げロータは、それが犠牲ロッド106’に触れるまで回転して戻されることができる。これは、曲げロータが犠牲ロッド106’に接触するときにモータ電流(例えば、曲げアクチュエータモータ172への電流)に僅かなスパイクがあるため、モータ電流を監視することにより判定されることができる。これは、スプリングバック後の犠牲ロッド106’の位置である。2点間の角度差は、スプリングバックを示す。
【0084】
上記プロセスは、異なる曲げ角度のために、犠牲ロッド106’の第2の位置で繰り返される必要があり得る。
【0085】
2つのスプリングバックデータポイントを使用して、犠牲ロッド106’のスプリングバック方程式を計算することができ、その後、外科用ロッド106の材料特性に関する事前の知識を必要とせずに、犠牲ロッド106’を使用して判定されたスプリングバック方程式を使用して、外科用ロッド106を正確に曲げることができる。
【0086】
犠牲ロッドおよび外科用ロッドは、同じバッチ、ロットなどでともに製造されることができるため、2つのスプリングバック特性は、実質的に同じおよび/または同一とすることができる。したがって、ロッドベンダーの正確な較正は、そのロッドの実際の特性に基づいて、各外科用ロッドに対して提供されることができる。したがって、曲げの精度は、異なるバッチ、ロットなどで製造されたロッドの異なる特性によって実質的に影響を受けない可能性がある。
【0087】
術中変換点の捕捉について、本発明の概念のいくつかの実施形態にしたがって以下に説明する。
【0088】
GRBソフトウェアは、捕捉された変換点に基づいて外科用インプラントデバイス(ロッドなど)を成形する方法を提供する。これらの点は、カメラ114を使用して光学的に追跡されることができるアレイを備えたプローブハンドルと、ハンドルに取り付けられ、ネジにフィットするかまたはロッドが配置される位置を特定するために使用されるプローブ先端と、を含むプローブを使用して捕捉されることができる。このハンドルは、追跡されるそのアレイを含み、また、
図29Aおよび
図29Bに関して以下に説明されているように、追加の可動漂遊マーカーも含む。
【0089】
図29Aおよび
図29Bは、いくつかの実施形態による、ロッドベンダー捕捉プローブ先端/ハンドルアセンブリの実施形態を示す。
【0090】
図29Aにおいて、プローブ2901aは、プローブ先端2907aと、固定マーカー2905a1、2905a2、2905a3、および2905a4、ならびに可動/漂遊マーカー2911aを有する追跡アレイ2903aと、を含む。固定マーカーは、互いにかつプローブ先端2907aに対して固定されているため、カメラ114を使用してプローブ先端2907aの位置および向きを判定して三次元空間での固定マーカーの位置を判定し、それにより、三次元空間におけるプローブ先端2907aの位置および向きを判定する。可動漂遊マーカー2911aは、漂遊マーカー2911aが固定マーカーに対して動くようにプランジャを押す外科医によって捕捉される位置にプローブ先端があることを知らせるために使用されることができる。漂遊マーカー2911aの動きを検出すると、コントローラ102は、プローブ先端2907aの位置および向きを判定することができ、この位置/向きは、変換点として記録されることができる。漂遊マーカー2911aは、アレイ2903aに対して画定された経路に沿った指または親指の動きによって作動させることができる。漂遊マーカー2911aが移動される(押される)と、システムは、プローブ先端2907aの位置において変換点を捕捉することを知る。
図29Bにおいて、プローブ2901bは、プローブ先端2907b、追跡アレイ2903b(固定マーカー2905b1、2905b2、2905b3、および2905b4を有する)、および可動/漂遊マーカー2911bを含む。固定マーカーは、互いにかつプローブ先端2907bに対して固定されているため、カメラ114を使用してプローブ先端2907bの位置および向きを判定して三次元空間での固定マーカーの位置を判定し、それにより、三次元空間におけるプローブ先端2907bの位置および向きを判定する。可動漂遊マーカー2911bは、漂遊マーカー2911bが固定マーカーに対して動くようにプランジャを押す外科医によって捕捉される位置にプローブ先端があることを知らせるために使用されることができる。漂遊マーカー2911bの動きを検出すると、コントローラ102は、変換点としてプローブ先端2907bの位置および向きを判定することができる。この漂遊マーカー2911bは、アレイ2903bに対して画定された経路に沿った指または親指の動きによって作動させることができる。漂遊マーカー2917bが移動される(押される)と、システムは、プローブ先端2907bの位置において変換点を捕捉することを知る。
図29Bに示すように、アレイがハンドルの軸の周りを回転することができる場合、漂遊マーカー2917bは、それがハンドルの軸と一直線状にあるため、依然として同じ位置にあることになる。
図29Bのこの実施形態は、
図30Aおよび
図30Bに、より詳細に示されている。
図30Aにおいて、プランジャは、初期の延在位置にあり、
図30Bにおいて、プランジャは、押し下げられて、プローブ先端2907bの位置および向きが変換点として捕捉される必要があることを示している。
【0091】
アレイ上にクリップする他の種類の漂遊マーカーを使用することもできる。そのような取り外し可能な漂遊マーカーは、アレイを備えた任意のプローブまたは器具が、特定の漂遊マーカーの動きを介して特定のツールの位置および向きを捕捉することを可能にすることができる。
図31Aおよび
図31Bは、固定マーカー3105-1、3105-2、3105-3、および3105-4を含むアレイ3103の面の中心に取り付けられた漂遊マーカー3111を示す。ボタン3117が押されると、プローブ先端の位置および向きを捕捉することができる。
【0092】
プローブ先端は、プローブ先端が互換性のあるネジと係合したときに、ネジ/ヘッドの正確な位置および向きを判定することができるように、ネジまたは他のロッド保持インプラントとインターフェース接続するように構成されることができる。
図32Dに示すように、例えば、脊椎インプラントスクリュー3251は、スクリューを骨の中に固定するように構成されたネジ山3257、および外科用ロッド106を受け入れるように構成されたチューリップヘッド3255を有することができる。チューリップヘッド3255は、外科用ロッド106を受け入れるように構成されたU字形のくぼみ3259と、ロッドを所定の位置にロックするためのロッキングキャップ3261を受け入れるように構成されたネジ付きくぼみと、を有することができる。ロッキングキャップ3261は、例えば、ロッドを配置した後、チューリップヘッド3255の上部に螺合するようにねじ込まれることができる。
【0093】
図32Aに示すように、プローブ先端3207aは、(ロッドおよびロック用キャップを配置する前の)ネジのチューリップヘッドの中心とインターフェース接続する円筒中心3208aを有するパドル形状とすることができる。
図32Aのプローブ幾何形状は、それを使用してチューリップヘッド3255を操作して、ロッドが面している方向をより良好に表すことを可能にすることができる。プローブ先端3207aのパドル部分は、チューリップヘッドのU字形のくぼみと位置合わせされ、円筒部分は、ロッキングキャップの開口部と位置合わせされることから、適切に配置すると、プローブ先端3207aは、チューリップヘッドの双方の中心に位置合わせされ、チューリップの頭を通るロッドの方向は、U字形の開口部の位置と位置合わせの双方を決定することを可能にする。
【0094】
図32Bに示すように、サイドローディングプローブ3207bは、上部からアクセスすることができない別個のコネクタまたはネジとインターフェース接続することができる。プローブのフック3210bは、ロッドを表し、上部のアクセスを必要とせずに特定の軌道の捕捉を可能にする。
図32Cは、コネクタ3221c(コネクタ3221cの内側にフック3210bを有する)とインターフェース接続するサイドローディングプローブ3207bを示す。
【0095】
ロッド曲げシステム10のソフトウェアおよび/または制御構成要素について、本発明の概念のいくつかの実施形態にしたがって以下で説明される。
【0096】
本発明の概念のいくつかの実施形態のソフトウェアおよび/または制御構成要素(例えば、コントローラ102)は、ディスプレイ118を使用して、捕捉された変換を患者の画像上にオーバーレイする方法を提供することができる。変換点を利用して、コントローラ/ソフトウェアは、曲げロボット100を制御して、動作上の使用のためにインプラントを成形することができる。追加的に、インプラントを成形する前に、ユーザ(例えば、外科医)はまた、
図33に示された特徴である曲げが必要とされ得る患者の解剖学的構造(例えば、S1~S4椎骨)に対応するように、変換点にラベルを付けることもできる。
図33に示すように、4つの変換点が、直交平面/ビュー(例えば、矢状面および冠状面)で切り取られる上部および下部ビューに示され、これらの変換点は、第1、第2、第3、および第4の仙椎(すなわち、S1、S2、S3、およびS4)として識別される。これらの変換点は、カメラ114を使用して光学的に判定されて、例えば、
図29A、
図29B、
図30A、
図30B、
図31A、
図31B、
図32A、
図32B、および
図32Cに関して上述したように、それぞれのネジまたは他のインプラント内のプローブ先端配置を判定することができる。変換点は既存の脊椎位置合わせに基づいて判定することができるため、ユーザ(例えば、外科医)は、
図33のビューの各々における最も左側の変換点での円および矢印によって示されているように、ロッド曲げを開始する前に、ディスプレイ118上の変換点を調整することができる。
【0097】
変換点を取得するためのコントローラ/ソフトウェアの動作は、例えば以下に説明するように、術前および/または術中のワークフローを含むことができる。
【0098】
変換点の術中取得については、以下に説明する。
【0099】
ロッド取り付け点の取得を追跡するために、コントローラ/ソフトウェアは、ネジヘッドの向きおよび位置を含む、(ネジの配置後に)それぞれのネジにおけるロッド取り付け点を自動的に捕捉する機能を有することができる。そのようなロッド取り付け点を捕捉するために使用されるプローブは、上述されている。コントローラ/ソフトウェアを使用して、ユーザ(例えば、外科医)は、その後、この捕捉された情報をロッドベンダー(例えば、ロッド曲げロボット)に送信して、臨床使用のためにロッドインプラントを成形することができる。
【0100】
コントローラ/ソフトウェアは、例えば、カメラ空間内のプローブの位置および/または患者の固定追跡アレイに対するプローブの位置に基づいて、カメラ114を使用して取り付け点を光学的に捕捉する方法を提供することができる。コントローラ/ソフトウェアは、カメラ114からの情報に基づいてプローブ位置を追跡し、カメラ114に対して漂遊移動に応答するか(例えば、
図29A、
図29B、
図30A、
図30B、
図31Aおよび/または
図31Bに関して上述したように、可動漂遊マーカー/反射器を使用して)、またはユーザインターフェース(UI)の操作に応答して(例えば、ディスプレイ118のタッチ感知部分、物理的ボタン、ペダルなどを介して)、プローブ先端の現在の位置/向きを捕捉することができる。ユーザ(例えば、外科医)はまた、
図34に示すように、インプラントを曲げる/成形する前に、変換点の基本的な方向に調整を行うこともできる。
図34において、初期変換点が、第1、第2、第3、および第4の仙椎(すなわち、S1、S2、S3、およびS4)のネジのために入力され(例えば、光学的に捕捉され)、第1の仙椎S1の変換点は、画面の右側に「S1」を強調表示し、かつ矢状ビューおよび冠状ビューの両方でS1変換点の周りに円を表示することによって示されて調整するように選択される。この構成では、ユーザ(例えば、外科医)は、矢状面ビューおよび/または冠状面ビューでS1変換点の位置を調整して、三次元でのS1変換点の移動に影響を与えることができる。他の変換点(例えば、S2、S3、および/またはS4変換点)のいずれかが、同様の方法で選択および調整されることができる。調整は、ディスプレイ118のタッチ感知部分を介したユーザ入力に応答する、および/または別個のユーザ入力インターフェース(例えば、マウス、ジョイスティック、トラックボール、キーパッドなど)を介したユーザ入力に応答するコントローラ/ソフトウェアによって実施されることができる。例えば、ユーザは、ディスプレイ118の右側のそれぞれのラベル(例えば、「S1」、「S2」、「S3」、または「S4」)にタッチして、それぞれの変換点を選択することができるか、または、ユーザは、矢状面ビューまたは冠状面ビューのいずれかで変換点をタッチすることができる。変換点が選択されると、ユーザは、矢状面で選択された変換点をタッチしてドラッグし、矢状面での変換点の位置を調整することができ、および/または、ユーザは、冠状面で選択された変換点をタッチしてドラッグし、冠状面ビューでの変換点の位置を調整することができる。
【0101】
いくつかの実施形態によれば、蛍光透視法は、取り付け点取得(捕捉とも呼ばれる)に使用されることができる。GRBは、蛍光透視画像を使用して、術中のロッドの曲げ計画を構築することができる。ユーザ(例えば、外科医)は、患者の透視画像を捕捉することができる。コントローラ/ソフトウェアは、
図35に示すように、ネジ配置に基づいて、ロッドの取り付け点を自動的に配置およびラベル付けを行うこととなる。ユーザ(例えば、外科医)は、
図35に示すように、矢状ビューおよび冠状ビュー内のこれらの点を閲覧することができることとなり、有用/必要な調整を行ってロッドの所望の曲げ計画を得ることができる。
【0102】
ユーザ(例えば、外科医)が曲げ計画を確認して受け入れると、GRBは、外科的使用のためにロッドインプラントを成形する。
【0103】
蛍光透視法におけるネジ位置に基づいてロッドインプラントを成形することが、
図35に示されている。
図35において、ディスプレイ118は、外科用ロッド106の配置のために識別された5つの脊椎スクリューを有する2つの直交する蛍光透視法画像を提供し、5つのスクリューは、第1、第2、第3、第4、および第5の仙椎(すなわち、S1、S2、S3、S4、およびS5)のスクリューとして識別される。コントローラ/ソフトウェアは、それぞれのネジの位置に基づいてロッドの5つの示された初期変換点を自動的に識別し、初期変換点に基づいてロッドの初期曲げ計画を作成する。次に、ユーザ(例えば、外科医)は、調整のためにディスプレイ118上の変換点を選択することができる(例えば、ディスプレイ118の右側のそれぞれのラベルを選択/タッチすることにより、または矢状面または冠状面のそれぞれの変換点を選択/タッチすることにより)。
図35において、S1椎骨に対応する変換点は、ディスプレイ118の右側のラベル「S1」を強調表示するボックス、およびそれぞれの変換点を取り囲む円(矢印付き)によって示されて調整するように選択される。ユーザは、実際のロッドの曲げを開始する前に、1つまたは複数の変換点を選択および調整して、ロッドの修正された曲げ計画を提供することができる。
図34に関して上述したように、選択および/または調整が、提供されることができる。
【0104】
本発明の概念のいくつかの実施形態にしたがって、手術前の動作を以下に説明する。
【0105】
いくつかの実施形態によれば、ネジ計画を使用して、ロッドの曲げ計画を生成することができる。コントローラ/ソフトウェアは、外科医がエクセルシウスGPSシステムを使用して作成された取り付け点配置に基づいて、外科用ロッドインプラントの形状(曲げ計画とも呼ばれる)を計画することを可能にすることができる。そのような実施形態では、術前撮像(例えば、CATスキャン撮像、MRI撮像、蛍光透視撮像など)を使用して、ディスプレイ118上の異なる(例えば、直交)平面(例えば、矢状面および冠状面)における患者の解剖学的構造(例えば、脊椎)の画像を提供することができる。次に、コントローラ/ソフトウェアは、(例えば、ディスプレイ118のタッチ感知部分を使用して)ユーザ入力を受け入れ、処置用の仮想ネジをディスプレイ上に配置して、処置用のネジ計画を提供することができる。仮想ネジインプラントの配置後、コントローラ/ソフトウェアは、各仮想ネジのロッド配置点を自動的に識別して、初期ロッド曲げ計画の初期変換点を提供することができ、ユーザは、1つまたは複数の初期変換点を変更し、ロッドの修正された曲げ計画を生成するために使用される変換点を提供することができる。ユーザが曲げ計画を承認すると、ユーザは、曲げ計画(例えば、外科的形状)をロッドベンダーに送信し、ロッドインプラントを成形してネジの取り付け点に固定することができる。
【0106】
術前仮想ネジ配置に基づくロッド曲げ計画の生成は、実際のネジ配置に基づいている、
図33、
図34、および
図35に関して上述した術中の曲げ計画と同様であり得る。術中および術前の曲げ計画の双方で、ロッドの初期曲げ計画の初期変換点は、それぞれの(実際または仮想の)ネジ配置に基づいて生成されることができ、ユーザは、1つまたは複数の初期変換点を調整してロッドの最終的な曲げ計画を生成することができる。仮想ネジの配置のために使用される撮像は、仮想のネジの画像がユーザ入力に基づくコントローラ/ソフトウェアによって追加されることを除いて(元の画像の一部として含まれているものは別にして、
図33、
図34、および/または
図35のものと同様であってもよい。
【0107】
外科医が実際のネジインプラントを挿入するためにGPSを使用しない場合、計画が独自の形式で製造されていれば、コントローラ/ソフトウェアは、仮想/実際のアタッチメント/ネジ点の配置に基づいて外科用インプラントをさらに成形することができる。現実/仮想ネジインプラントを配置した後、ユーザは、ロッドを成形してネジの取り付け点に固定することを可能にする曲げ計画をGRBに送信することができる。
【0108】
術前計画と術中計画との間の計画のマージはまた、本発明の概念のいくつかの実施形態にしたがって提供されることができる。コントローラ/ソフトウェアは、2つ以上の計画を組み合わせてマージされた計画を形成する方法を提供することができる。ユーザは、例えば、
図36に示すように、所望の曲げ位置の各々の精度に応じて、マージされた曲げ計画を計算するために使用される両方の基礎計画に対して重みを割り当てることができることとなる。
【0109】
実際のネジまたは仮想ネジの配置を使用して外科用ロッドの曲げ計画を生成するかどうかにかかわらず、コントローラ102は、1)(それぞれの取り付けインプラント、例えばネジに対応する)ロッド上のそれぞれの変形点に対して点をフィットする、および2)各変換点でのロッドの軌道を方向付けて、それぞれのアタッチメントインプラントの軌道(例えば、それぞれのネジのチューリップヘッドの軌道/方向)と一致させる、の双方に対する曲げ計画を生成することができる。したがって、ロッドの曲げ計画は、アタッチメントインプラント(例えば、ネジ)の位置とアタッチメントインプラントの向き(例えば、ネジのチューリップヘッドの向き)の双方を考慮することができる。
【0110】
本発明の概念のいくつかの実施形態によれば、ソフトウェアベースのインプラント成形検証が提供されることができる。
【0111】
インプラントを成形した後、コントローラ/ソフトウェアは、以下に説明する1つまたは複数のアプローチを使用して、インプラントが適切に成形されていることの検証を提供することができる。
【0112】
ロッドの曲げが完了した後、ロッドを切断する前に、以下に説明するように、先端の検証を提供することができる。
【0113】
システムのベースにある追跡アレイ2815を使用すると、ユーザは、曲げが完了した後、ロッドを切断する前に、追跡器具の先端をロッドインプラントの先端/端部に接触させることができる。形状検証のために、曲げの精度の数値推定値をディスプレイ118上でユーザに提供することができる。意図された曲げ計画に基づいて、コントローラ/ソフトウェアは、全ての曲げが完了した後、ロッドの先端/端部の計画/計算された位置を判定することができ、ロッドの先端/端部の計画/計算された位置は、ロッド形状の精度の数値推定値を生成するために先端/端部の実際の位置と比較されることができる。したがって、単一のデータポイントを使用して、ロッド形状の全体的な精度の数値推定を提供することができる。
【0114】
ロッドの曲げが完了した後、ロッドを切断する前に、以下に説明するように成形検証を提供することができる。
【0115】
システムのベースで追跡アレイ2815を使用すると、ユーザは、インプラントの長さにわたって円形プローブを実行し、それぞれのロッド位置に対応するプローブ位置をサンプルし、ロッドの曲げが完了した後、ロッドを切断する前に、ロッド形状の精度の数値推定値を生成することができる。意図された曲げ計画に基づいて、コントローラ/ソフトウェアは、ロッドの曲げ計画の長さに沿って計画/計算された位置を判定することができ、これらの計画/計算された位置は、ロッド形状の精度の数値推定値を生成するために実際の曲がったロッドの長さに沿った対応する位置において実際のサンプルされたプローブ位置と比較されることができる。したがって、複数のデータポイントを使用して、ロッド形状の全体的な精度の数値推定値を提供することができる。
【0116】
ロッドの曲げが完了した後およびロッドを切断した後、以下に説明するようにツールの検証を提供することができる。
【0117】
2つの追跡された器具/プローブを使用して、ユーザは、インプラントの両端にタッチして、曲げ完了後および切断の前/後に、ロッドインプラントの先端がロッドインプラントの中心に対してどこにあるかに基づく計算を使用して、形状精度を検証することができる。意図した曲げ計画に基づいて、コントローラ/ソフトウェアは、ロッドの2つの先端/端部の間の計画/計算された距離を判定することができ、実際の曲げロッドの2つの先端/端部の間の実際の距離は、カメラ114および追跡されたプローブを使用して、曲がったロッドの実際の先端/端部の光学的判定に基づいて判定されることができる。
【0118】
ロッドインプラントの配置は、本発明の概念のいくつかの実施形態にしたがって以下に記載される。
【0119】
ロッドインプラントの形状/特性(例えば、曲がり、長さなど)の正確性をチェック/確実にした後、ユーザは、ロッドインプラントを切断した後、インプラントをネジヘッドのチューリップに配置し、それぞれのロッキングキャップを使用して各ネジにロッドを固定することができる。
【0120】
自動ロッドベンダーがロッドを曲げた後、ユーザ(例えば、外科医)は、脊椎に対するロッドの適切な向きを知るのが難しい場合がある。ユーザ(例えば、外科医)がロッドの適切な向きを判定することができた後であっても、ユーザ(例えば、外科医)は、ロッドの端部を最初/最後のネジに固定して、ロッドが他の/残りのネジに固定しながらスライドしないことを提供/確実にする必要がある場合がある。ロッドを最後/最初のネジに固定することはまた、ロッドがネジの上をスライドすることなく、ロッドが必要な場所に正確に落下することを提供/確実にするのにも役立つことができる。
【0121】
以下のアプローチは、ユーザ(例えば、外科医)がロッド106を脊椎に対して方向付けし、および/またはロッド106を最初/最後のネジに固定するのを助けることができる。
【0122】
いくつかの実施形態によれば、
図37に示すように、余分の曲げ3801が、切断する前に、ロッド106に追加されることができる。
【0123】
余分な曲げ3701は、自動ロッドベンダーを使用して、既に曲げられたロッド106の端部に追加されることができる。余分な曲げ3701は、ユーザ(例えば、外科医)がロッドを方向付けさせるのを支援するため、かつ/または、例えば、
図37に示すように、手技中/手技後にロッドのスライドを低減/防止するのを支援するための両方に使用されることができる。
図37に示すように、余分な曲げ3701は、ロッドを他のネジ(図示せず)に固定しながら、曲げられるロッド106がネジ3705のチューリップヘッド3703を通って左側にスライドするのを止めることができる。余分な曲げはまた、ロッドが適切に位置決めされたときにチューリップヘッド3703に対して「停止」を提供することにより、最初/最後のネジ3805に対するロッドの適切な配置を支援することができる。加えて、余分な曲げ3701の方向を使用して、ネジ3705に対するロッドの適切な回転を示すことができる。例えば、余分な曲げ3701とロッド端部3711との間のロッドの部分は、ロッドが適切な回転位置にあるときに水平(または垂直)に横たわるように構成されてもよい。余分な曲げ3701と、ロッド3711の端部との間のロッドの部分が、チューリップヘッドのU字形開口部の側面に対して直角の方向に延在するように構成されていることを提供することによって、その曲げは、
図37の左側にスライドするロッド106に対する「停止」としての役割を果たすことができる。
【0124】
いくつかの実施形態によれば、
図38に示すように、ロッド106上の罫書き3821を使用して、ロッド106を方向付けさせることができる。
図38に示すように、多くの脊椎ロッドは、明確な破線または実線の正中線罫書き3821を付けることができる。正中線3821を方向マーカーとして使用するために、以下の動作を実行することができる。
【0125】
いくつかの実施形態によれば、ロッド106は、正中線3821が上を向くように、ロッドベンダー(例えば、ロッド供給サブアセンブリ104)に挿入されてもよい。ユーザがロッドをこの線に合わせるのを助けるために、ロッドベンダーに中心線があることもできる。これは、曲げを開始する前のロッド106のホームポジションと呼ばれることがある。
【0126】
いくつかの実施形態によれば、ロッドベンダーコントローラ/ソフトウェアは、3D曲げを達成するためにロッドが通過する必要がある全回転を正確に知ることができる。
【0127】
曲げ動作の開始時に、ロッドベンダーは、ロッドがロッドベンダーによって完全に曲げられた後、患者への固定を意図したように方向付けられたときに正中線が上を向くような位置までロッドを回転させることができる。
【0128】
いくつかの実施形態によれば、
図39に示すように、生体適合性キャップ3901をロッド106の端部に設けることができる。
【0129】
図39に示すような生体適合性キャップ3901は、ロッド106の端部に配置されて、ロッド106が曲げられた後に、ユーザ(例えば、外科医)が脊椎に対するロッド106の向きを判定し、同時に多軸ネジヘッド上でのロッドのスライドを低減/防止するのを助けることができる。キャップは、ロッドの他端が切断されるときに、ロッド106の前端(すなわち、ロッド供給サブアセンブリ104および曲げサブアセンブリ110に最初に供給される端部)に配置される必要があり得る。キャップは、ロッドの端部にネジ込みまたは圧入されることができる。ロッドが脊椎に固定された後、キャップを取り外すことができる。上述した実施形態に関して述べたように、コントローラ/ソフトウェアは、3D(三次元)曲げを容易にするためにロッドが通過しなければならない回転の量を正確に知ることができる。ロッドがロッドベンダーに挿入された後(ただし、曲げを開始する前)、キャップのスタンドオフ特徴3903が上を向くようにキャップを配置することができる。これは、ホームポジションを示すことができる。ここで、ロッドベンダーは、ロッドが完全に曲げられた後、スタンドオフ特徴3903が患者への固定のために適切に方向付けられたときに上を向くように、所定の位置にロッドを回転させることができる。このようにして、ロッドを脊椎ネジに配置/固定するときに、ロッドの所望の向きをユーザ(例えば、外科医)に示すことができる。
【0130】
本発明の概念のいくつかの実施形態によれば、機械的ハウジング121(上部アセンブリとも呼ばれる)の滅菌性は、ロッド曲げ動作全体を通じて維持されることができる。特に、機械的ハウジング121は、オートクレーブ滅菌と互換性があり、機械的およびモータハウジング間の機械的連結を提供しながら、滅菌ドレープを使用して滅菌外科環境からモータハウジング122を隔離することができる。したがって、ロッド曲げ動作中、ロッドは、オートクレーブ滅菌と互換性がない可能性があるモータハウジング122から隔離されている間、滅菌機械ハウジング121の構成要素と接触している。
【0131】
本発明の概念のいくつかの実施形態によれば、ロッドベンダーシステムをカートに配置することにより、システムの可動性を改善することができる。
【0132】
本発明の概念のいくつかの実施形態によれば、自動スプリングバック方程式の計算を犠牲ロッド(実際のロッドインプラントに適合)において実施して、ロッドの材料/スプリングバック特性に関する事前のデータなしに、ロッドベンダーが任意の材料のロッドを曲げることを可能にする。
【0133】
本発明の概念のいくつかの実施形態によれば、ロッド曲げシステムは、複数の異なる取得方法に基づいて外科用ロッドインプラントをシームレスに捕捉および成形することができる。オープンプラットフォーム設計は、ユーザが患者に最も適したインプラントシステムを選択することを可能にすることができる。
【0134】
本発明の概念のいくつかの実施形態によれば、ロッド曲げシステムはまた、ロッドインプラントを2分未満で迅速に成形することができ、患者が麻酔下にある時間を短縮し、ロッドインプラントを挿入するときの患者へのストレスを軽減することができる。
【0135】
本発明の概念のいくつかの実施形態によれば、ロッド曲げシステムは、患者固有の変換点(放射線透視法に基づいて生成されたライブ変換点を含む)を使用して、取り付け点を捕捉することができる。これは、アタッチメント/曲げ計画に最適な形状を生成するのを支援することができる。
【0136】
図40は、ロッド曲げシステム10のコントローラ102の要素を示すブロック図である。図示のように、コントローラ102は、入力インターフェース4001(入力インターフェース回路または入力インターフェース電気回路とも呼ばれる)、出力インターフェース4003(出力インターフェース回路または出力インターフェース電気回路とも呼ばれる)、制御インターフェース4005(制御インターフェース回路または制御インターフェース電気回路とも呼ばれる)、およびメモリ4009(メモリ回路またはメモリ電気回路とも呼ばれる)に連結されたプロセッサ4007(プロセッサ回路またはプロセッサ電気回路とも呼ばれる)を含むことができる。メモリ4009は、プロセッサ4007によって実行されると、プロセッサ4007に、本明細書に開示される実施形態にかかる動作を実施させるコンピュータ可読プログラムコードを含むことができる。他の実施形態によれば、プロセッサ4007は、別個のメモリ回路が必要とされないようにメモリを含むように定義されてもよい。
【0137】
本明細書で説明するように、本開示のいくつかの実施形態にかかるロッド曲げシステムを制御する動作は、プロセッサ4007、入力インターフェース4001、出力インターフェース4003、および/または制御インターフェース4005を含むコントローラ102によって実施されることができる。例えば、プロセッサ4007は、入力インターフェース4001を介してユーザ入力を受信することができ、そのようなユーザ入力は、ディスプレイ118のタッチ感知部分を介して、および/またはキーパッド(複数可)、ジョイスティック(複数可)、トラックボール(複数可)、マウス(複数可)などの他のユーザ入力を介して受信されるユーザ入力を含むことができる。プロセッサ4007はまた、カメラ114からの光入力情報、および/または入力インターフェース5001を介する曲げロボット100からのフィードバック情報を受信することもできる。プロセッサ4007は、出力インターフェース4003を介して出力を提供することができ、そのような出力は、ディスプレイ118上にグラフィック/視覚情報をレンダリングするための情報を含むことができる。プロセッサ4007は、制御インターフェース4005を介してロボット制御情報/命令を曲げロボット100に提供することができ、ロボット制御命令は、例えば、ロッド供給サブアセンブリ106、ブレーキサブアセンブリ108、および/または曲げサブアセンブリ110の動作を制御するために使用されることができる。
【0138】
図41は、本発明の概念のいくつかの実施形態によるコントローラ102の動作を示す。
【0139】
ブロック4101において、プロセッサ4007は、それぞれのアタッチメントインプラント(例えば、ネジ)に対応する変換点のセットを提供することができる。変換点のセットは、例えば、カメラ114を使用して(例えば、アタッチメントインプラントを指すために追跡インプラントを使用して)、患者に取り付けられたアタッチメントインプラントの位置を光学的に捕捉すること、医療画像内の実際のアタッチメントインプラントの位置を判定すること、および/または医療画像内の仮想アタッチメントインプラントの位置を判定することの少なくとも1つに基づいて提供されることができる。
【0140】
ブロック4105において、プロセッサ4007は、変換点のセットに基づいて外科用ロッドの曲げ計画を生成することができる。曲げ計画は、例えば、外科用ロッドに沿ったそれぞれの曲げ位置および対応する回転位置で複数の曲げ角度を画定することができる。
【0141】
ブロック4109において、プロセッサ4007は、画像出力(出力インターフェース4003を介してディスプレイ118に提供される)を生成して、例えば、
図33、
図34、
図35、および
図36に関して上述したように、ディスプレイ118上に変換点のセット、および曲げ計画をレンダリングすることができる。
図33、
図34、
図35、および
図36の実施形態に示すように、画像出力を生成して、ディスプレイ118の第1の部分上の第1の平面(例えば、矢状面)に変換点のセットおよび曲げ計画をレンダリングし、かつディスプレイ118の第2の部分上の第2の平面(例えば、冠状面)に変換点のセットおよび曲げ計画をレンダリングすることができ、第1および第2の平面は異なる(例えば、直交する)。
図35の実施形態に示すように、画像出力を生成して、ディスプレイ118上に、医療画像(例えば、コンピュータ断層撮影CTスキャン画像、磁気共鳴画像法MRI画像、および/または蛍光透視画像)とともに、変換点のセットおよび曲げ計画をレンダリングすることができる。
図35にさらに示すように、画像出力を生成して、ディスプレイ118上に、現実/仮想アタッチメントインプラント(例えば、ネジ)を含む医療画像とともに、変換点のセットおよび曲げ計画をレンダリングすることができる。
【0142】
ブロック4111において、プロセッサ4007は、(入力インターフェース4001を介した)ユーザ入力の受信に応答して、ロッドの曲げを続行することができる。例えば、ユーザ(例えば、外科医)は、ディスプレイ118上の1つまたは複数の変換点を調整して、実際に外科用ロッドを曲げる前に曲げ計画を調整することができる。
【0143】
ブロック4131において、犠牲ロッド106’を使用して、例えば、
図27および
図28に関して上述したように、外科用ロッドを曲げる前に、外科用ロッド106のスプリングバック特性を判定することができる。ブロック4111において曲げ計画を受け入れ/使用するためのユーザ入力に応答して、プロセッサ4007は、(出力インターフェース4003を介してディスプレイ118に提供される)画像出力を生成して、犠牲ロッド106’を曲げロボット100にロードするようにディスプレイ118上にプロンプトをレンダリングすることができ、一旦犠牲ロッドがロードされると、プロセッサ4007は、犠牲ロッド106’を使用して外科用ロッドのスプリングバック特性を判定することに進むことができる。プロセッサ4007は、曲げロボット100および/またはカメラ118からのフィードバック(入力インターフェース4001を介して受信)に基づいて、および/またはロードが完了したユーザ入力(例えば、ディスプレイ118のタッチ感知部分および入力インターフェース4001を介して受信)に基づいて、犠牲ロッドの負荷の判定に応答するスプリングバック特性判定を続行することができる。
【0144】
上述したように、スプリングバック特性は、2つの異なる曲げ角度での犠牲ロッド106’の検出されたスプリングバックに基づいて判定されることができる。したがって、プロセッサ4007は、第1の試験位置で第1の試験曲げ角度まで犠牲ロッド106’を曲げる命令(制御インターフェース4005を介して曲げロボット100に提供される)を生成することができ、この命令に応答して、曲げロボット100のロッド供給サブアセンブリ104は、犠牲ロッド106’を第1の試験位置に供給することができ、ブレーキサブアセンブリ108は、犠牲ロッド106’を第1の試験位置にロックすることができ、曲げサブアセンブリ110は、犠牲ロッドを第1の試験曲げ角度に曲げることができる。次に、プロセッサ4007は、例えば、カメラ114を介して受信した光学フィードバックに基づいて、および/または解放後に曲げサブアセンブリが犠牲ロッドに再係合する点の検出に基づいて、第1の試験曲げ角度から第1のスプリングバックを判定することができる。次に、プロセッサ4007は、第2の試験位置で第2の試験曲げ角度に犠牲ロッド106’を曲げる命令(制御インターフェース4005を介して曲げロボット100に提供される)を生成することができ、この命令に応答して、曲げロボット100のロッド供給サブアセンブリ104は、犠牲ロッド106’を第2の試験位置に供給することができ、ブレーキサブアセンブリ108は、犠牲ロッド106’を第2の試験位置にロックすることができ、曲げサブアセンブリ110は、犠牲ロッド106’を第2の試験曲げ角度に曲げることができる。次に、プロセッサ4007は、例えば、カメラ114を介して受信した光学フィードバックに基づいて、および/または解放後に曲げサブアセンブリが犠牲ロッド106’に再係合する点の検出に基づいて、第2の試験曲げ角度から第2のスプリングバックを判定することができる。次に、プロセッサ4007は、犠牲ロッド106’からの第1の試験曲げ角度からの第1のスプリングバックと、犠牲ロッド106’からの第2の試験曲げ角度からの第2のスプリングバックとに基づいて、外科用ロッドのスプリングバック特性を判定することができる。曲げ計画を生成した後のスプリングバック特性の判定が示されているが、スプリングバック特性は、ロッドの曲げの前のいつでも判定されることができる。
【0145】
外科用ロッド106のスプリングバック特性が判定されると、プロセッサ4007は、ディスプレイ118上にプロンプトを生成して、外科用ロッド106を曲げロボット100にロードすることができ、外科用ロッドがロードされると、プロセッサ4007は、後述するようにブロック4135の曲げ動作に進むことができる。プロセッサ4007は、曲げロボット100および/またはカメラ118からのフィードバック(入力インターフェース4001を介して受信)に基づいて、および/またはロードが完了したユーザ入力(例えば、ディスプレイ118のタッチ感知部分および入力インターフェース4001を介して受信)に基づいて、外科用ロッドの負荷を判定することに応答して曲げ動作に進むことができる。
【0146】
ブロック4135において、プロセッサ4007は、曲げ計画に基づいて、およびブロック4131の外科用ロッドのスプリングバック特性に基づいて、外科用ロッドを曲げる命令を生成することができる。したがって、曲げサブアセンブリ110が(スプリングバック特性に基づいて)外科用ロッドを所望の曲げ角度を超えて曲げ、スプリングバック後に所望の曲げ角度が得られるように、各曲げの命令を提供することができる。ブロック4135のロッド曲げ動作は、
図44において、より詳細に示されている。
【0147】
ブロック4401において、プロセッサ4007は、複数の曲げ位置のうちの第1の曲げ位置に外科用ロッドを供給する命令(制御インターフェース4005を介して曲げロボット100に提供される)を生成することができる。この命令に応答して、ロッド供給サブアセンブリ104は、外科用ロッドを第1の曲げ位置に供給することができる。
【0148】
ブロック4405において、プロセッサ4007は、外科用ロッドを第1の回転位置まで回転させる命令(制御インターフェース4005を介して曲げロボット100に提供される)を生成することができる。この命令に応答して、ロッド供給サブアセンブリ104は、外科用ロッドを第1の回転位置まで回転させることができる。
【0149】
ブロック4409において、プロセッサ4007は、外科用ロッドが第1の曲げ位置および第1の回転位置に維持されている間に、外科用ロッドを複数の曲げ角度のうちの第1の曲げ角度に曲げる命令(制御インターフェース4005を介して曲げロボット100に提供される)を生成することができる。この命令に応答して、ブレーキサブアセンブリ108は、外科用ロッドを第1の曲げ位置および第1の回転位置にロックすることができるとともに、曲げサブアセンブリ110は、外科用ロッドを第1の曲げ角度まで曲げる(例えば、動作の完了後に第1の曲げ角度が達成されるようにスプリングバック特性に応じて第1の曲げ角度を超えて外科用ロッドを曲げる)。
【0150】
ブロック4411において、プロセッサ4007は、外科用ロッドを複数の曲げ位置のうちの次の曲げ位置に供給する命令(制御インターフェース4005を介して曲げロボット100に提供される)を生成することができる(4401)。この命令に応答して、ロッド供給サブアセンブリ104は、外科用ロッドを次の曲げ位置に供給することができる。
【0151】
ブロック4415において、プロセッサ4007は、外科用ロッドを次の回転位置まで回転させる命令(制御インターフェース4005を介して曲げロボット100に提供される)を生成することができる。この命令に応答して、ロッド供給サブアセンブリ104は、外科用ロッドを次の回転位置まで回転させることができる。
【0152】
ブロック4419において、プロセッサ4007は、外科用ロッドが次の曲げ位置および次の回転位置に維持されている間に、複数の曲げ角度のうちの次の曲げ角度に曲げる命令(制御インターフェース4005を介して曲げロボット100に提供される)を生成することができる。この命令に応答して、ブレーキサブアセンブリ108は、外科用ロッドを次の曲げ位置および次の回転位置にロックすることができるとともに、曲げサブアセンブリ110は、外科用ロッドを次の曲げ角度に曲げる(例えば、動作の完了後に次の曲げ角度が達成されるようにスプリングバック特性に応じて外科用ロッドを次の曲げ角度を超えて曲げる)。
【0153】
ブロック4411、4415、および4419の動作は、ブロック4421においてロッドの曲げが完了するまで、外科用ロッドを変換点に対応するアタッチメントインプラント(例えば、ネジ)に適合させるために提供された曲げ計画の各曲げについて繰り返されることができる。
【0154】
いくつかの実施形態によれば、動作4431、4435、および4439は、最後の変換点に対応するアタッチメントインプラント(例えば、ネジ)に対して停止を提供するように構成された最終曲げ(余分な曲げとも呼ばれる)を提供するために実施されることができる。そのような曲げは、
図37に関して上述されている。
【0155】
ブロック4431において、プロセッサ4007は、曲げ計画の変換点の最後の後に外科用ロッドを最終曲げ位置に供給する命令(制御インターフェース4005を介して曲げロボット100に提供される)を生成することができる。この命令に応答して、ロッド供給サブアセンブリ104は、外科用ロッドを最終曲げ位置に供給することができる。
【0156】
ブロック4435において、プロセッサ4007は、外科用ロッドを最終回転位置まで回転させる命令(制御インターフェース4005を介して曲げロボット100に提供される)を生成することができる。この命令に応答して、ロッド供給サブアセンブリ104は、外科用ロッドを最終的な回転位置まで回転させることができる。
【0157】
ブロック4439において、プロセッサ4007は、外科用ロッドが最終曲げ位置および最終回転位置に維持されている間に、外科用ロッドを最終曲げ角度まで曲げる命令(制御インターフェース4005を介して曲げロボット100に提供される)を生成することができる。この命令に応答して、ブレーキサブアセンブリ108は、曲げサブアセンブリ110が外科用ロッドを最終曲げ角度まで曲げている間に、外科用ロッドを最終曲げ位置および最終回転位置にロックすることができる。上記のように、最終曲げ角度は、変換点の最後に対応するアタッチメントインプラントに対して停止を提供するように構成されることができる。
【0158】
いくつかの実施形態によれば、
図44の異なるブロックからの命令は、各動作が実施されたときに、曲げロボット100に別個に提供されることができるか、または
図44の異なるブロックからの命令は、曲げロボット100に共に提供されて、曲げロボットは、ある程度の自律性を備えたブロックのグループからの命令を実施することができる。いくつかの実施形態によれば、コントローラ102は、曲げロボット100に制御要素を含むように定義されることができ、いくつかの他の実施形態によれば、曲げロボット100は、コントローラ102から命令を受信してコントローラ102からの命令に基づいて曲げロボット100における曲げ動作を制御する別個のコントローラを含むことができる。
【0159】
図41のブロック4139において、プロセッサ4007は、曲げ計画に基づいて、かつ曲げ位置の各々における外科用ロッドの曲げが完了した後にカメラ114を通じて受信した光学フィードバックに基づいて、外科用ロッドの成形を検証することができる。例えば、光学フィードバックは、カメラ118を使用して追跡されるプローブの位置に基づいて、空間内のロッドの少なくとも1つの点の位置を識別するために使用されることができる。そのような検証は、例えば、インプラント成形検証(例えば、先端検証、形状検証、ツール検証など)に関して上述したように実施されることができる。プロセッサ4007は、例えば、ディスプレイ118上に提供される数値検証スコアを判定することができ、および/またはディスプレイ118上に合格/不合格表示を提供することができる。
【0160】
ブロック4141において、プロセッサ4007は、各曲げ位置で外科用ロッドの曲げが完了した後に外科用ロッドを切断する命令(制御インターフェース4005を介して曲げロボット100に提供される)を生成することができる。この命令に応答して、曲げロボット100は、外科用ロッドがアタッチメントインプラント(ネジ)に固定されることができるように、外科用ロッドを切断してそこで過剰な部分を除去することができる。いくつかの実施形態によれば、外科用ロッドを切断する命令は、ロッド形状を検証する命令に続いてもよいが、いくつかの他の実施形態によれば、順序は逆にされてもよい。
【0161】
図42は、本発明の概念のいくつかの他の実施形態によるコントローラ102の動作を示す。
【0162】
ブロック4201において、プロセッサ4007は、それぞれのアタッチメントインプラント(例えば、ネジ)に対応する初期変換点のセットを提供することができる。初期変換点のセットは、例えば、カメラ114を使用して(例えば、アタッチメントインプラントを指すために追跡インプラントを使用して)、患者に取り付けられたアタッチメントインプラントの位置を光学的に捕捉すること、医療画像内の実際のアタッチメントインプラントの位置を判定すること、および/または医療画像内の仮想アタッチメントインプラントの位置を判定すること少なくとも1つに基づいて提供されることができる。
【0163】
ブロック4205において、プロセッサ4007は、初期変換点のセットに基づいて外科用ロッドの初期曲げ計画を生成することができる。初期曲げ計画は、例えば、外科用ロッドに沿ったそれぞれの曲げ位置および対応する回転位置で複数の曲げ角度を画定することができる。
【0164】
ブロック4209において、プロセッサ4007は、初期の画像出力(出力インターフェース4003を通じてディスプレイ118に提供される)を生成することができ、例えば、
図33、
図34、および
図35に関して上述したように、初期の変換点のセット、および初期の曲げ計画をディスプレイ118上にレンダリングすることができる。
図33、
図34、および
図35の実施形態に示すように、初期の画像出力を生成して、ディスプレイ118の第1の部分上の第1の平面(例えば、矢状面)に初期の変換点の初期のセット、および初期の曲げ計画をレンダリングすることができ、かつディスプレイ118の第2の部分上の第2の平面(例えば、冠状面)に初期の変換点のセット、および初期の曲げ計画をレンダリングすることができ、第1および第2の平面は異なる(例えば、直交する)。
図35の実施形態に示すように、初期の画像出力を生成して、ディスプレイ118上に医療画像(例えば、コンピュータ断層撮影CTスキャン画像、磁気共鳴画像法MRI画像、および/または蛍光透視画像)とともに、初期の変換点のセット、および初期の曲げ計画をレンダリングすることができる。
図35にさらに示すように、初期の画像出力を生成して、現実/仮想アタッチメントインプラント(例えば、ネジ)を含む医療画像とともに、ディスプレイ118上に初期の変換点のセット、および曲げ計画をレンダリングすることができる。
【0165】
ディスプレイ118上に初期画像出力を提供した後、プロセッサ4007は、以下に説明するように、1つまたは複数の初期変換点のセットを調整するためにユーザ入力を受け入れることができる。ブロック4211および4215において、プロセッサ4007は、ユーザ入力を受け入れて、変換点の1つを調整することができる。
図33、
図34、および
図35に関して上述したように、例えば、変換点のうちの1つ(例えば、図示のように、変換点S1)を選択し(例えば、ディスプレイ118のタッチ感知部分、または他のユーザ入力を介して)、移動/ドラッグ(例えば、ディスプレイ118のタッチ感知部分、または他のユーザ入力を介して)されることができる。変換点(例えば、示されるように変換点S1)を調整するためのユーザ入力に応答して、プロセッサ4007は、ブロック4219において調整された変換点のセットを提供するように変換点を調整することができる。
【0166】
ブロック4221において、プロセッサ4007は、調整された変換点のセットに基づいて、外科用ロッドの調整された曲げ計画を生成することができる。したがって、調整された曲げ計画は、外科用ロッドに沿ったそれぞれの調整された曲げ位置における調整された複数の曲げ角度、および調整された変換点に基づいて決定される対応する調整された回転位置を定義することができる。
【0167】
ブロック4225において、プロセッサ4007は、調整された画像出力(出力インターフェース4003を通じてディスプレイ118に提供された)を生成して、ディスプレイ118上に、調整された変更点のセット、および調整された曲げ計画をレンダリングすることができる。調整された画像出力は、ディスプレイ118の第1の部分上の第1の平面(例えば、矢状面)に、調整された変換点のセット、および調整された曲げ計画をレンダリングし、かつディスプレイ118の第2の部分上の第2の平面(例えば、冠状面)に、調整された変換点のセット、および調整された曲げ計画をレンダリングすることができ、第1および第2の平面は異なる(例えば、直交する)。さらに、調整された画像出力は、ディスプレイ118上に医療画像(例えば、コンピュータ断層撮影CTスキャン画像、磁気共鳴画像法MRI画像、および/または蛍光透視画像)とともに調整された変換点のセットおよび調整された曲げ計画をレンダリングするように生成されることができる。加えて、調整された画像出力は、調整された変換点のセットおよび調整された曲げ平面を、現実/仮想アタッチメントインプラント(例えば、ネジ)を含む医用画像によってディスプレイ118上にレンダリングするように生成されることができる。
【0168】
ブロック4211、4215、4219、4221、4225、および4229の動作は、ブロック4229の曲げ計画を受け入れるように(例えば、ディスプレイ118のタッチ感知部分または他のユーザ入力デバイスを介して)ユーザ入力が受信されるまで、任意の数の変換点を調整するために任意の回数繰り返されてもよい。ブロック4221においてユーザ入力が提供されない場合、ブロック4229において初期曲げ計画を受け入れて、受け入れられた曲げ計画を提供することができる。ブロック4211、4215、4219において1つまたは複数の変換点が調整される場合、1つまたは複数の調整された曲げ計画がブロック4221において生成されることができ、最終的な調整された曲げ計画が受け入れられた曲げ計画になることができる。次いで、結果として受け入れられた曲げ計画を使用して、
図41に関して上述したように、ブロック4131、4135、4139、および/または4141の動作に進むことができ、それらのブロックは、実施されることができる。
【0169】
図43は、本発明の概念のさらなる他の実施形態によるコントローラ102の動作を示す。
【0170】
ブロック4301において、プロセッサ4007は、それぞれのアタッチメントインプラントに対応する第1の変換点のセットを提供することができる。第1の変換点のセットは、例えば、カメラ114を使用して(例えば、アタッチメントインプラントを指すために追跡インプラントを使用して)、患者に取り付けられたアタッチメントインプラントの位置を光学的に捕捉すること、医療画像内の実際のアタッチメントインプラントの位置を判定すること、および/または医療画像内の仮想アタッチメントインプラントの位置を判定することの少なくとも1つに基づいて提供されることができる。
【0171】
ブロック4305において、プロセッサ4007は、第1の変換点のセットに基づいて外科用ロッドの第1の曲げ計画を生成することができる。第1の曲げ計画は、例えば、外科用ロッドに沿ったそれぞれの曲げ位置および対応する回転位置で第1の複数の曲げ角度を画定することができる。
【0172】
ブロック4309において、プロセッサ4007は、それぞれのアタッチメントインプラントに対応する第2の変換点のセットを提供することができ、第1および第2の変換点のセットは異なる。第2の変換点のセットは、例えば、カメラ114を使用して(例えば、アタッチメントインプラントを指すために追跡インプラントを使用して)、患者に取り付けられたアタッチメントインプラントの位置を光学的に捕捉すること、医療画像内の実際のアタッチメントインプラントの位置を判定すること、および/または医療画像内の仮想アタッチメントインプラントの位置を判定することの少なくとも1つに基づいて提供されることができる。例えば、第1の変換点のセットは、仮想アタッチメントインプラント(例えば、ネジ)が配置された術前の医療画像に基づいて提供されることができ、第2の変換点のセットは、現実/実際のアタッチメントインプラント(例えば、ネジ)の固定後、術中の医療画像に基づいて提供されることができる。
【0173】
ブロック4311において、プロセッサ4007は、第2の変換点のセットに基づいて外科用ロッドの第2の曲げ計画を生成することができ、第1および第2の曲げ計画は異なる。第2の曲げ計画は、例えば、外科用ロッドに沿ったそれぞれの曲げ位置および対応する回転位置で第2の複数の曲げ角度を画定することができる。
【0174】
ブロック4315において、例えば、
図36に関して上述したように、プロセッサ4007は、第1および第2の曲げ計画のマージに基づいて、および/または第1および第2の変換点のセットのマージに基づいて、外科用ロッドのための第3の曲げ計画を生成することができる。加えて、プロセッサ4007は、第1および第2の変換点のセットをマージすることに基づいて、第3の変換点のセットを生成することができる。プロセッサ4007は、例えば、第1および第2の変換点のセットのそれぞれの平均化/マージに基づいて、および/または第1および第2の変換点のセットのそれぞれの間の中点の判定に基づいて、第3の変換点のセットを生成することができる。次に、プロセッサ4007は、第3の変換点のセットに基づいて第3の曲げ計画を生成することができる。したがって、第3の曲げ計画(マージされた曲げ計画とも呼ばれる)は、外科用ロッドに沿ったそれぞれの曲げ位置および対応する回転位置で複数の曲げ角度を画定することができる。
【0175】
ブロック4325において、プロセッサ4007は、例えば、
図36に関して上述したように、画像出力(出力インターフェース4003を通じてディスプレイ118に提供される)を生成して、ディスプレイ118上の第1、第2、および第3の曲げ計画をレンダリングすることができる。
【0176】
図36の実施形態に示すように、画像出力を生成して、ディスプレイ118の第1の部分上の第1の平面(例えば、矢状面)に、第1、第2、および第3の変換点のセット、ならびにそれぞれの第1、第2、および第3の曲げ計画をレンダリングし、かつディスプレイ118の第2の部分上の第2の平面(例えば、冠状面)における第1、第2、および第3の変換点のセット、ならびにそれぞれの第1、第2、および第3の曲げ計画をレンダリングすることができ、第1および第2の平面は異なる(例えば、直交する)。加えて、画像出力は、ディスプレイ118上に変換点のセットおよび曲げ計画を医療画像(例えば、コンピュータ断層撮影CTスキャン画像、磁気共鳴画像法MRI画像、および/または蛍光透視画像)とともにレンダリングするように生成されることができる。さらに、画像出力は、変換点のセットおよび曲げ計画を、現実/仮想アタッチメントインプラント(例えば、ネジ)を含む医療画像によってディスプレイ118上にレンダリングするように生成されることができる。
【0177】
ブロック4319において、プロセッサ4007は、ブロック4131、4135、4139、および/または4141の動作に進む前に、ユーザが第3の曲げ計画を受け入れるのを待つことができる。例えば、プロセッサ4007は、ブロック4329において、第3の曲げ計画を受け入れるために(例えば、ディスプレイ118のタッチ感知部分または他のユーザ入力デバイスを介して)ユーザ入力が受信されるまで待機することができる。
図43に明示的に示されていないが、
図42の動作と同様な動作により、ユーザが、第3の曲げ計画を受け入れる前に、それぞれの曲げ計画を生成するために使用される第1、第2、および/または第3の変換点のセットのうちの1つまたは複数を調整することを可能にすることができる。次いで、結果として受け入れられた曲げ計画を使用して、
図41に関して上述したように、ブロック4131、4135、4139、および/または4141の動作に進むことができ、それらのブロックは、実施されることができる。
【0178】
図54は、ドレープ1401のないオートクレーブ可能な上部アセンブリ121およびモータハウジング122の実施形態を示す(例えば、
図14を参照)。オートクレーブ可能な上部アセンブリ(または滅菌した機械的ハウジング)121(例えば、
図3を参照)は、ロッド供給サブアセンブリ104、ブレーキサブアセンブリ108、および曲げサブアセンブリ110の機械的構成要素を含む。オートクレーブ可能な上部アセンブリ121は、モータハウジング(122、部分的に図示されている)に取り外し可能に連結されるように構成され、その結果、第1および第2の供給アクチュエータモータ130、132、ブレーキアクチュエータモータ(図示せず)、および曲げアクチュエータモータ172(例えば、
図3を参照)は、ロッド供給サブアセンブリ104、ブレーキサブアセンブリ108、および曲げサブアセンブリ110を、それぞれ、選択的に動作させることができる。オートクレーブ可能な上部アセンブリ121は、回転シール(例えば、半径方向のシャフトシール)を備えるシャフト160、162、168、174(例えば、
図3を参照)を有することができる。回転シールを使用して、流体、塵、汚れなどに対抗するシャフトまたは回転ボアなどの回転要素をシールすることができる。回転シールは、回転の運動伝達を可能にしながら、表面間の障壁を作成することができる。いくつかの実施形態では、上部プレート5402は、オートクレーブ可能な上部アセンブリ121の下面であってもよく、ここで、上部プレート5402は、いかなる他の孔を有することもできず、完全にシールされ得る。
【0179】
オートクレーブ可能な上部アセンブリ121のアセンブリ動作は、1)モータハウジング(または非オートクレーブ可能なアセンブリ)122を立体裁断することと、2)特定の位置合わせ特徴を使用して、モータハウジング122に対してオートクレーブ可能な上部アセンブリ121を位置合わせすることと、3)ドレープ1401(例えば、
図14を参照)を貫通することであって、ドレープ1401の貫通により、オートクレーブ可能な上部アセンブリ121およびモータハウジング122のシャフト160、162、168、174(例えば、
図3を参照)と係合させる、貫通することと、4)オートクレーブ可能な上部アセンブリ121をモータハウジング122にクランプすることと、を含む方法を含むことができる。いくつかの実施形態によれば、滅菌がアセンブリプロセス全体を通じて維持されることを確実にするために、上記の方法ステップが正確に実行される必要がある。
【0180】
しかしながら、いくつかの事例では、重いオートクレーブ可能な上部アセンブリ121をモータハウジング122に対して正確に位置合わせすることは、困難である場合がある。この潜在的な問題に対処するために、アセンブリ手順全体が自動的に実行されることを確実にすることができる代替の実施形態が、本明細書にさらに提示されている。代替の実施形態では、アセンブリプロセスは、電子的に操作を開始することによって、開始および完了されることができ、それによって、ユーザに必要な相互作用は最小限となる。操作の開始は、任意の適切な手段によって実現されることができ、それらの手段には、スイッチを入れること、ボタンを押すこと、またはより高度な技術的インターフェースが含まれ、そのインターフェースには、コンピュータマウスを使用して、またはタッチスクリーンモニタ上のコマンドを選択することによって、コマンドを選択することが含まれるが、これに限定されないことに留意されたい。
【0181】
本明細書に提示された代替の実施形態はまた、周辺部の周りに配設されたガスケット(例えば、
図22のガスケット2201)が、システムの滅菌性を維持する目的で、ドレープ(例えば、
図14のドレープ1401)を貫通する前に圧縮され得ることを確実にすることもできる。したがって、代替の実施形態は、自動位置決めを提供する線形作動昇降機アセンブリを含み、オートクレーブ可能な上部アセンブリ121とモータハウジング122との間のより強固な接合に寄与およびそれを作成することができるクランプ方法をさらに含む方法を含むことができる。例えば、線形作動昇降機アセンブリを含む実施形態は、オートクレーブ可能な上部アセンブリ121内、およびモータハウジング122、5420内部のシャフト160、162、168、174(例えば、
図3を参照)が、運動制御システムの少なくとも一部を少なくとも一対の線形レール5502上に配置し(例えば、
図55を参照)、次いで線形アクチュエータ5410を使用して運動制御システムを電子的に作動させることによって係合されることができる方法を提供することができる。運動制御システムの少なくとも一部は、線形アクチュエータ5410、線形レール5502(例えば、
図55を参照)、カムアセンブリ5406、および可動プレート5408を含む一連のアタッチメントプレートなどの、本明細書に開示された線形作動昇降機システムの少なくとも一部を含むことができる。
【0182】
図54を引き続き参照すると、モータハウジング122は、滅菌ドレープ(例えば、
図14のドレープ1401)で覆われることができ、これに対して、オートクレーブ可能な上部アセンブリ121は、露出されることができる。
図54に図示されているように、モータハウジング122は、少なくとも1つの線形アクチュエータ5410、少なくとも一対の線形レール5502(例えば、
図55を参照)、2つ以上のカムアセンブリ5406、および中間プレート5404おならびに可動プレート(またはギアボックス取り付けプレート)5408を含む一連のアタッチメントプレートを含む線形作動昇降機アセンブリを含むことができる。モータハウジング122は、1つまたは複数のスプラインシャフト5420、1つまたは複数のスプラインシャフトモータ5412、および曲げアクチュエータモータ472をさらに含むことができる。
【0183】
図55は、線形作動昇降機システムを備えるロッドベンダーシステムの背面図を示す。線形作動昇降機システムは、少なくとも2つの線形レール5502、少なくとも1つの線形アクチュエータ5410、少なくとも1つのカムアセンブリ5406、およびシャフト係合を容易にするために互いに連携して作動する、上部プレート5402、中間プレート5404、ならびに可動プレート5408を含む一連のアタッチメントプレートを含む。図示されているように、オートクレーブ可能な上部アセンブリ121は、上部アセンブリ121の下部であり得る上部プレート5402を経由して、中間プレート5404に取り外し可能に連結されることができる。中間プレート5404は、下部の非オートクレーブ可能なシステムを含むモータハウジング122に固定して取り付けまたは連結されることができる。様々な構成要素には、スプラインモータ(図示せず)、スプラインシャフト5420が含まれるが、これに限定されず、線形作動昇降機システムの様々な電子機器コネクタおよび構成要素には、線形アクチュエータ5410自体が含まれ、可動プレート5408の上に固定して配設されるか、またはその可動プレートに取り外し可能に連結されることができる。線形作動昇降機システムは、可動プレート5408およびそれに取り付けられた構成要素のために、上向きおよび下向きの両方の方向に、長手方向軸に沿った持ち上げ手段を提供する。
【0184】
線形レール5502は、モータハウジング122の背面パネル5504上に、スライド可能に配設されることができる。少なくとも一対の線形レール5502が、モータハウジング122の背面パネル5504の長手方向軸に沿って配設されることができ、ここで、少なくとも一対の線形レール5502は、互いに平行に位置合わせされ得、モータハウジングの背面パネル5504は、モータハウジング122が上向きおよび下向きに容易に移動することを可能にするクランプ5506または任意の適切なコネクタによって、線形レール5502にスライド可能に取り付けられることができる。線形レール5502は、様々なサイズの負荷のための低摩擦誘導および高剛性を提供することができる。線形レール5502は、適切な耐荷重、移動精度、および剛性を提供することができる。線形レール5502は、線形レール5502の一方または両方のエッジが正確な機械加工であるという理由から、高レベルの移動精度を提供することができる。線形レール5502は、モーメント荷重に耐える能力があるという理由から、本明細書に開示された実施形態に適している可能性がある。それらはまた、最大5m/秒の移動速度に対応することもできる。
【0185】
図56は、線形作動昇降機システムのいくつかの実施形態による線形アクチュエータ5410の一実施形態を示す。線形アクチュエータ5410は、水平足部5602を含むことができ、水平足部5602は、線形アクチュエータ5410の遠位端部5622の周りに配設されることができる。線形アクチュエータ5410は、垂直シャフトまたは脚部5604をさらに含むことができ、垂直シャフトまたは脚部5604は、約90°の角度で水平足部5602に固定して取り付けられており、垂直シャフトまたは脚部5604の終端は、線形アクチュエータ5410の近位端部5620の周りに配設されている。さらに、第1の連結デバイス5624が、線形アクチュエータ5410の近位端部5620において、垂直シャフトまたは脚部5604の終端に固定してまたは取り外し可能に配設されることができる。第2の連結デバイス5626が、水平足部5602の下部に、または線形アクチュエータ5410の遠位端部5622に、固定してまたは取り外し可能に配設されることができる。線形アクチュエータ5410の近位端部5620は、可動プレート5408に取り外し可能にまたは固定して取り付けられることができる。線形アクチュエータ5410は、従来の電気モータの円運動とは対照的に、長手方向軸に沿った直線の動きを作成することができる。いくつかの実施形態では、線形アクチュエータ5410の動きは、本質的に、液圧または空気圧シリンダによって製造され得る。
【0186】
液圧アクチュエータまたは液圧シリンダ(図示せず)は、典型的に、そのシリンダ内に挿入されるピストンを有する中空シリンダを伴うことができる。ピストン(図示せず)に加えられる不平衡な圧力が、線形アクチュエータ5410を上向きおよび/または下向きに移動させることができる力を生成することができる。液体は、ほぼ非圧縮性であり得るため、液圧シリンダは、線形アクチュエータ5410の、制御された正確な線形変位を提供することができる。空気圧アクチュエータは、空気圧アクチュエータが圧縮空気を使用して、液体の代わりに力を生成することを除いて、液圧アクチュエータと同様であり得る。
【0187】
いくつかの実施形態では、電気機械式アクチュエータを使用することができる。電気機械式アクチュエータは、制御ノブを除いて、機械式アクチュエータと同様である。制御ノブは、電気モータと交換されることができ、回転モータを線形変位に変換することができる。典型的に、電気モータが、機械的に接続されて、親ネジを回転させることができる。親ネジは、長さに沿って進行する、その周縁部に機械加工された連続的ならせんネジを有することができる。親ナットが、らせんのネジ山に対応しながら、親ネジに対してネジ山が切られることができる。この親ナットは、親ネジとともに回転することを防止することができる。このため、親ネジが回転すると、親ナットは、ネジ山に沿って駆動されることができる。親ナットの運きの方向は、親ネジの回転の方向に依存する。連結部を親ナットに接続することによって、その動きは、使用できる線形変位に変換されることができる。
【0188】
図57は、線形作動昇降機システムのいくつかの実施形態によるカムシステム5700の一実施形態を示す。
図57に示すように、カムシステム5700は、カム係合バー5704、カム回転中心5706、およびローラ5708から構成され得る。カムシステム5700は、それに取り付けられたカプラー5712を介して、遠位端部5710において可動部5408に連結されることができる。
図58A、
図58B、および
図58Cは、線形作動昇降機システムのいくつかの実施形態によるカムシステム5700の様々な構成を示す。
図58Aは、第1の構成を図示し、そこでは、カム5702は、接地位置にあり得る。
図58Bは、第2の構成を図示し、そこでは、カム5702は、係合バー5704に係止され得る。
図58Cは、第3の構成を図示し、そこでは、カムローラ5708は、上に移動してシャフト係合を容易にすることができる。
【0189】
図58A~58Cに図示されているように、カムアセンブリ5700内のローラ5708は、可動プレート5408に接続することができる。係合バー5704は、上部プレート5402に接続することができる。上部プレートアセンブリ121がオートクレーブされた後に、上部プレートアセンブリ121全体は、キネマティックマウントを使用して、中間プレート5404に取り外し可能に連結されることができる(
図60を参照)。次いで、線形アクチュエータ5410は、スイッチ(図示せず)を使用して作動させることができる。使用されるスイッチは、特定の電子回路に適切な機械的スイッチとすることができる。例えば、機械的スイッチは、単極単投式(SPST)、単極双投式(SPDT)、双極単投式(DPST)、または双極双投式(DPDT)であってもよい。さらに、機械的スイッチは、プッシュボタンスイッチ、トグルスイッチ、リミットスイッチ、フロートスイッチ、フロースイッチ、圧力スイッチ、温度スイッチ、ジョイスティックスイッチ、ロータリスイッチ、またはそれらの組み合わせからなる群から選択されてもよい。長手方向軸に沿った可動プレート5408として、ローラ5708はまた、それに従って移動することもできる。ローラ5708の動きは、カム表面5702を押すことができ、
図58A~58Cに図示されているように、カム5702の回転をもたらすことができる。例えば、ローラ5708の位置が
図58Aに示す構成から
図58Bに示す構成に移動するとき、そのローラは、カム5702に接触することができ、カム5702が係合バー5704に係止され得る位置までカムを移動させることができる。さらに、ローラ5708の位置が
図58Bに示す構成から
図58Cに示す構成に移動するとき、ローラ5702は、比較的直線状に移動することができ、これは、その後、
図59A~
図59Cに示すように、ドレープの貫通、およびスプラインシャフトの係合をもたらすことができる。
【0190】
図59A~
図59Cは、
図58A~
図58Cに示すような対応するカム位置に対する可動プレート5408の一実施形態の様々な位置を図示している。ローラ5708はまた、ローラ5708が下向きに移動するにつれて、カム5702も開放することができる。
図59A~
図59Cに図示されているように、ローラ5708とカム5702との間の打撃点(図示せず)は、カム5702の開閉に寄与することができる。この動きは、カム5702の開閉を含み、ドレープ1401(例えば、
図14を参照)が上部プレート5402と中間プレート5404との間に係合されている間に生じ得ることに留意されたい。スプラインシャフト5420は、遠位端部(図示せず)および近位端部5430を有することができ、近位端部5430は、ドレープ1401を貫通するように設計され得る。例えば、いくつかの実施形態では、近位端部5430は、先の尖った端部として設計されてもよい。
【0191】
カム5702の移動を含む方法は、上部プレート5402をモータハウジング122に係合およびロックさせる第1のステップと、ドレープを通してスプラインシャフト5420を貫通する第2のステップと、スプラインシャフト5420を係合させる第3のステップと、カムローラ5708が下向き方向に移動し始めた後に上部プレート5402を自動的に解放する第4のステップと、を含むことができる。上部プレート5402をモータハウジング122に係合させてロックする第1のステップは、動作中に上部プレート5402がモータハウジング122から分離するのを防止することができる。ドレープ1401を介してスプラインシャフト5420を貫通する第2のステップは、ドレープ1401の自動貫通を含むことができ、ドレープ1401の自動貫通は、結果として、ドレープ1401における均一な切断をもたらすことができる。
【0192】
図60は、線形作動昇降機システムのいくつかの実施形態による、中間プレート5404の一実施形態に上部プレート5402の一実施形態を装着するためのキネマティックマウント6002を示す。
図60は、キネマティックマウントまたは連結部6002との嵌合を介した、上部プレート5402と中間プレート5404との一実施形態の係合を示す。運動学的連結部6002は、中間プレート5404に対する上部プレート5402の、再現性のある正確な位置合わせに寄与することができる。運動学的連結部6002はまた、位置合わせ用ピンまたは基準エッジなどの他の位置合わせ特徴と比較して、中間プレート5404に対する上部プレート5402の容易な位置合わせに寄与することができる。
図61Aおよび
図61Bは、一連のv溝6104および半球6102を採用するキネマティックマウント6002を有する一実施形態を示す。運動学的連結部6002は、ある部分に3つの放射状v溝6104を含むことができ、そのある部分は、別の部分で3つの半球6102と嵌合する。各半球6102は、上部プレート5402および中間プレート5404の6つのすべての自由度を束縛する目的で、全部で6つの接触点に対して2つの接触点を有することができる。代替の実施形態が、上部プレート5402または中間プレート5404のいずれかの上に3つの半球6102から構成され得、それらの半球は、対向するプレート上に配設された四面体のくぼみ、v溝6104、および平坦部にそれぞれ適合する。一連のv溝6104および半球6102は、正確な位置合わせを作成する。
図61Aおよび
図61Bに示すように、上部プレート5402を中間プレート5404上に配置した後、半球またはボール端面6102は、v溝6104内にスライドさせるように強制することができる。
【0193】
線形作動昇降機アセンブリは、少なくとも以下を含む利点を提供することができる。1)ドレープを自動的に貫通させる。この自動的な貫通により、上部アセンブリ122の滅菌性がアセンブリ手順全体にわたって維持されることを確実にすることができる。2)スプラインシャフト5420を自動的にクランプおよび位置合わせする。クランプおよび位置合わせすることは、ユーザエラーの可能性を減少させることができる。3)モータハウジング122を自動的に作動させる。モータハウジング122を自動的に作動させることは、システムの使用および動作を単純化することができる。4)上部プレート5402および下部プレート5404を運動学的連結部6002と位置合わせする。運動学的連結部6002との位置合わせは、特に重い上部プレート5402を有する実施形態の場合に、容易な位置合わせを可能とすることができる。
【0194】
図62は、いくつかの実施形態による、線形作動昇降機アセンブリを含む曲げロボット100を動作させる方法のフローチャートである。動作6200は、ロッド供給サブアセンブリ、ブレーキサブアセンブリ、および曲げサブアセンブリを含む第1のハウジングを滅菌することを含む(ブロック6202)。動作6200は、第1のハウジングを、供給サブアセンブリを選択的に動作させるように構成されたモータを含む第2のハウジングに、自動的に取り外し可能に連結するように構成された線形作動昇降機アセンブリを開始することと、ブレーキサブアセンブリを選択的に動作させることと、曲げサブアセンブリを選択的に動作させることと、をさらに含む(ブロック6204)。動作6200は、ロッド供給サブアセンブリ内に外科用ロッドを保持すること(ブロック6206)と、ロッド供給サブアセンブリの供給アクチュエータに、外科用ロッドの長手方向軸に平行な方向に外科用ロッドを選択的に移動させること(ブロック6208)と、をさらに含む。動作6200は、供給アクチュエータに、外科用ロッド内で、外科用ロッドの長手方向軸の周りを回転させること(ブロック6210)と、ロッド供給サブアセンブリからブレーキ供給サブアセンブリ内に外科用ロッドを受け入れること(ブロック6212)と、をさらに含む。動作6200は、ブレーキサブアセンブリのブレーキアクチュエータに、ブレーキサブアセンブリに対して外科用ロッドの第1の部分を選択的に固定させること(ブロック6214)をさらに含む。動作6200は、曲げサブアセンブリの曲げアクチュエータに、外科用ロッドの長手方向軸に対して垂直な第1の回転軸の周りを選択的に回転させることをさらに含み、曲げアクチュエータを回転させることにより、曲げアクチュエータに、ロッドの第2の部分に係合させ、かつ外科用ロッドの第1の部分に対してそのロッドの第2の部分を曲げさせ、その結果、外科用ロッドの第1の部分および第2の部分は、第1の曲げ角度を画定する(ブロック6216)。動作6200は、ブレーキサブアセンブリのブレードに外科用ロッドを選択的に切断させることをさらに含む。
【0195】
本発明の概念の様々な実施形態の上記の説明において、本明細書で使用される専門用語は、特定の実施形態を説明することのみを目的としており、本発明の概念を限定することを意図するものではないことを理解されたい。特に定義されない限り、本明細書において使用されるすべての用語(技術用語および科学用語を含む)は、本発明の概念が属する当業者によって一般に理解されるのと同じ意味を有する。さらに、一般的に使用される辞書において定義されるような用語は、本明細書および関連する技術の文脈における意味と一致する意味を有するものとして解釈されるべきであり、本明細書で明確にそのように定義されていない限り、理想化されたまたは過度に正式な意味で解釈されないことが理解される。
【0196】
要素が他の要素に「接続された(connected)」、「連結された(coupled)」、「応答する(responsive)」、またはそれらの変形であるように言及される場合、それは、他の要素に直接接続、連結、もしくは応答することができ、または介在する要素が存在してもよい。対照的に、ある要素が他の要素に対して「直接接続された(directly connected)」、「直接連結された(directly coupled)」、「直接応答する(directly responsive)」、またはそれらの変形であるように言及される場合、介在する要素は存在しない。同様の番号は、全体を通して同様の要素を指す。さらにまた、本明細書において使用される「連結された(coupled)」、「接続された(connected)」、「応答する(responsive)」、またはそれらの変形は、無線で連結、接続、または応答することを含むことができる。本明細書において使用される場合、単数形「a」、「an」、および「the」は、文脈がそうでないことを明確に示さない限り、複数形も含むことを意図している。周知の機能または構造は、簡潔さおよび/または明確さのために詳細に説明されない場合がある。「および/または」という用語は、関連するリスト化された項目のうちの1つまたは複数のありとあらゆる組み合わせを含む。
【0197】
本明細書では、第1、第2、第3などの用語を使用して様々な要素/動作を説明することがあるが、これらの要素/動作は、これらの用語によって限定されるべきではないことが理解されよう。これらの用語は、ある要素/動作を他の要素/動作から区別するためにのみ使用される。したがって、いくつかの実施形態における第1の要素/動作は、本発明の概念の教示から逸脱することなく、他の実施形態における第2の要素/動作と呼ぶことができる。同じ参照番号または同じ参照符号は、明細書全体を通して同じまたは類似の要素を示す。
【0198】
本明細書において使用される場合、「備える(comprise)」、「備える(comprising)」、「備える(comprises)」、「含む(include)」、「含む(including)」、「含む(includes)」、「有する(have)」、「有する(has)」、「有する(having)」、またはそれらの変形は、制限がなく、1つまたは複数の記載された特徴、整数、要素、ステップ、動作、構成要素、機能またはグループを含むが、1つまたは複数の他の特徴、整数、要素、ステップ、動作、構成要素、機能、またはグループの存在または追加を排除しない。さらにまた、本明細書において使用される場合、ラテン語の「例えば(exempli gratia)」から派生した一般的な略語「例えば(e.g.)」は、前述の項目の一般的な例または複数の例を紹介または指定するために使用されることができ、そのような項目を限定することを意図するものではない。ラテン語の「すなわち(id est)」から派生した一般的な略語「すなわち(i.e.)」は、より一般的な記載から特定の項目を指定するために使用されることができる。
【0199】
例示的な実施形態は、コンピュータ実装方法、装置(システムおよび/もしくはデバイス)、ならびに/またはコンピュータプログラム製品を示すブロック図および/またはフローチャート図を参照して本明細書において説明される。ブロック図および/またはフローチャート図のブロック、ならびにブロック図および/またはフローチャート図におけるブロックの組み合わせは、1つまたは複数のコンピュータ回路によって実施されるコンピュータプログラム命令によって実装されることができることが理解される。これらのコンピュータプログラム命令は、コンピュータのプロセッサおよび/または他のプログラム可能なデータ処理装置を介して実行される命令が、トランジスタ、メモリ位置に記憶された値、およびそのような回路内の他のハードウェア構成要素を変換および制御して、ブロック図および/またはフローチャートブロックまたは複数のブロックにおいて指定された機能/作用を実装し、それにより、ブロック図および/またはフローチャートブロック(複数可)において指定された機能/作用/動作を実装するための手段(機能)および/または構造を作成するように、汎用コンピュータ回路、専用コンピュータ回路、および/または他のプログラム可能なデータ処理回路のプロセッサ回路(プロセッサとも呼ばれる)に提供されて機械を製造することができる。
【0200】
これらのコンピュータプログラム命令はまた、コンピュータ可読媒体に記憶された命令がブロック図および/またはフローチャートブロックまたは複数のブロックにおいて指定された機能/作用を実装する命令を含む製造物品を製造するように、コンピュータまたは他のプログラム可能なデータ処理装置が特定の様式で機能するように指示することができる有形のコンピュータ可読媒体に記憶されてもよい。したがって、本発明の概念の実施形態は、デジタル信号プロセッサなどのプロセッサ上で実行されるハードウェアおよび/またはソフトウェア(ファームウェア、常駐ソフトウェア、マイクロコードなどを含む)において組み込まれることができ、これらは、まとめて「回路」、「モジュール」またはその変形として呼ばれることがある。
【0201】
また、いくつかの代替の実装形態では、ブロックに記載されている機能/作用が、フローチャートに記載されている順序とは異なる順序で発生する場合があることにも留意されたい。例えば、連続して示されている2つのブロックは、関与する機能/作用に応じて、実際には実質的に同時に実行されてもよいかまたはブロックが逆の順序で実行されてもよい。さらに、フローチャートおよび/またはブロック図の所与のブロックの機能は、多数のブロックに分離されてもよく、および/またはフローチャートおよび/またはブロック図の2つ以上のブロックの機能は、少なくとも部分的に統合されてもよい。最後に、本発明の概念の範囲から逸脱することなく、示されているブロックの間に他のブロックが追加/挿入されてもよく、および/またはブロックまたは動作が省略されてもよい。さらに、いくつかの図は、通信の主要な方向を示すために通信経路上に矢印を含んでいるが、通信は、図示されている矢印と反対の方向で発生する場合があることを理解されたい。
【0202】
本発明の概念のいくつかの実施形態が前述の明細書に開示されたが、本発明の概念の多くの変更および他の実施形態が、前述の説明および関連する図面に提示された教示の利益を有し、本発明の概念が関係することに想到することが理解される。したがって、本発明の概念は、上記で開示された特定の実施形態に限定されず、多くの修正および他の実施形態が、添付の特許請求の範囲の範疇に含まれることが意図されることが理解される。さらに、一実施形態からの特徴は、本明細書に記載された異なる実施形態(複数可)からの特徴と組み合わされるか、またはそれとともに使用されてもよいことが想定される。さらに、特定の用語が本明細書および以下の特許請求の範囲において使用されるが、それらは、一般的かつ説明的な意味でのみ使用され、記載された本発明の概念または特許請求の範囲を限定する目的では使用されない。本明細書に引用される各特許および特許公開の開示全体は、あたかもそのような各特許または公開が参照により本明細書に個別に組み込まれるかのように、その全体が参照により本明細書に組み込まれる。本発明の概念の様々な特徴および/または潜在的な利点は、以下の特許請求の範囲に記載されている。