IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ ホアウェイ・テクノロジーズ・カンパニー・リミテッドの特許一覧

特許7187599アップリンク送信に対する電力制御の方法およびシステム
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-12-02
(45)【発行日】2022-12-12
(54)【発明の名称】アップリンク送信に対する電力制御の方法およびシステム
(51)【国際特許分類】
   H04W 52/06 20090101AFI20221205BHJP
   H04W 52/24 20090101ALI20221205BHJP
   H04W 52/42 20090101ALI20221205BHJP
   H04W 16/28 20090101ALI20221205BHJP
【FI】
H04W52/06
H04W52/24
H04W52/42
H04W16/28
【請求項の数】 19
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2021043515
(22)【出願日】2021-03-17
(62)【分割の表示】P 2019569391の分割
【原出願日】2018-06-13
(65)【公開番号】P2021101567
(43)【公開日】2021-07-08
【審査請求日】2021-04-07
(31)【優先権主張番号】62/521,259
(32)【優先日】2017-06-16
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】504161984
【氏名又は名称】ホアウェイ・テクノロジーズ・カンパニー・リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100110364
【弁理士】
【氏名又は名称】実広 信哉
(74)【代理人】
【識別番号】100133569
【弁理士】
【氏名又は名称】野村 進
(72)【発明者】
【氏名】ゼンウェイ・ゴン
(72)【発明者】
【氏名】アミーネ・マーレフ
(72)【発明者】
【氏名】ケルヴィン・カール・キン・オー
(72)【発明者】
【氏名】モハンマドハディ・バリ
(72)【発明者】
【氏名】ウェイミン・シャオ
【審査官】石田 信行
(56)【参考文献】
【文献】InterDigital Inc.,On Power Control Processes for Multi Beam Transmission in NR [online],3GPP TSG RAN WG1 #89 R1-1708361,Internet<URL:http://www.3gpp.org/ftp/tsg_ran/WG1_RL1/TSGR1_89/Docs/R1-1708361.zip>,2017年05月06日
【文献】Qualcomm,Potential agreements on beam management [online],3GPP TSG RAN WG1 #89 R1-1709774,Internet<URL:http://www.3gpp.org/ftp/tsg_ran/WG1_RL1/TSGR1_89/Docs/R1-1709774.zip>,2017年05月19日
【文献】CATT,Transmission scheme and DMRS of NR PBCH [online],3GPP TSG RAN WG1 #88b R1-1704537,Internet<URL:http://www.3gpp.org/ftp/tsg_ran/WG1_RL1/TSGR1_88b/Docs/R1-1704537.zip>,2017年03月25日
【文献】3GPP TS 36.213 V13.5.0 (2017-03),3GPP TSG RAN E-UTRA Physical layer procedures (Release 13),2017年03月23日,p.1-2,13-28
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04W 4/00 - 99/00
H04B 7/24 - 7/26
3GPP TSG RAN WG1-4
SA WG1-4
CT WG1,4
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1の基準信号(RS)と物理アップリンク制御チャネル(PUCCH)との間のRS関係の構成をユーザ機器(UE)に送信するステップであって前記RS関係が、ターゲット電力、経路損失推定用のダウンリンクRS、および送信電力コマンド(TPC)を含む電力制御セットに関連付けられる、ステップと、
アップリンク送信電力を用いて前記UEによって送信された前記PUCCHを受信するステップであって、前記アップリンク送信電力が、前記ターゲット電力の値、前記ダウンリンクRSに対応する前記経路損失の値、および前記TPCの値に基づいており、前記ターゲット電力の前記値、前記経路損失の前記値、および前記TPCの前記値が、前記RS関係に基づいている、ステップと
を含む方法。
【請求項2】
前記RS関係の前記構成が無線リソース制御(RRC)シグナリングによって送信される、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記RS関係の前記構成がRS情報を含み、前記RS情報が、同期信号(SS)ブロック、チャネル状態情報基準信号(CSI-RS)、およびサウンディング基準信号(SRS)のうちの1つの情報を含む、請求項1または2に記載の方法。
【請求項4】
前記SSブロックが、同期信号、および物理ブロードキャストチャネル(PBCH)に対する復調基準信号(DMRS)のうちの少なくとも1つを含む、請求項3に記載の方法。
【請求項5】
前記ターゲット電力が、UE固有のターゲット電力を含む、請求項1から4のいずれか一項に記載の方法。
【請求項6】
ユーザ機器(UE)によって、ターゲット電力の値、経路損失の値、および送信電力コマンド(TPC)の値に基づいて、アップリンク送信電力を決定するステップと、
前記UEによって、前記アップリンク送信電力で物理アップリンク制御チャネル(PUCCH)を送信するステップと、
を含む方法であって、
前記方法が、
前記UEによって、基準信号(RS)関係の構成を受信するステップであって、前記RS関係が、第1のRSと前記PUCCHとの間の関係であり、前記RS関係が、電力制御セットに関連付けられ、前記電力制御セットが、前記ターゲット電力、経路損失推定用のダウンリンクRS、および前記TPCを含む、ステップと、
前記UEによって、前記ターゲット電力の値、前記ダウンリンクRSに対応する前記経路損失の値、および前記TPCの値を、前記RS関係に従って決定するステップと、
をさらに含む、
方法。
【請求項7】
前記RS関係の前記構成が無線リソース制御(RRC)シグナリングによって送信される、請求項6に記載の方法。
【請求項8】
前記RS関係の前記構成がRS情報を含み、前記RS情報が、同期信号(SS)ブロック、チャネル状態情報基準信号(CSI-RS)、およびサウンディング基準信号(SRS)のうちの1つの情報を含む、請求項6または7に記載の方法。
【請求項9】
前記SSブロックが、同期信号、および物理ブロードキャストチャネル(PBCH)に対する復調基準信号(DMRS)のうちの少なくとも1つを含む、請求項8に記載の方法。
【請求項10】
前記ターゲット電力が、UE固有のターゲット電力を含む、請求項6から9のいずれか一項に記載の方法。
【請求項11】
第1のターゲット電力、第2のターゲット電力、経路損失推定用のDL基準信号(RS)、物理アップリンク制御チャネル(PUCCH)フォーマットに対するオフセット、および送信電力コマンド(TPC)のうちの少なくとも1つを含む第1の電力制御セットに従って、ユーザ機器(UE)から送信される第1の物理アップリンク制御チャネル(PUCCH)を受信するステップであって、前記第1の電力制御セットが、第1のPUCCHリソースに従って決定され、前記第1のPUCCHリソースが、特定のシンボル個数を有する第1のPUCCHフォーマット、および第1のヌメロロジーのうちの少なくとも1つを含む、ステップと、
前記UEから第2のPUCCHを受信するステップであって、前記第2のPUCCHが、別の第1のターゲット電力、別の第2のターゲット電力、経路損失推定用の別のDL RS、PUCCHフォーマットに対する別のオフセット、および別のTPCのうちの少なくとも1つを含む第2の電力制御セットに基づく、ステップと、
を含み、
前記第2の電力制御セットが、第2のPUCCHリソースに従って決定され、前記第2のPUCCHリソースが、特定のシンボル個数を有する第2のPUCCHフォーマット、および第2のヌメロロジーのうちの少なくとも1つを含み、
前記第1の電力制御セットの前記DL RS、および前記第2の電力制御セットの前記別のDL RSリソースが、専用の無線リソース制御(RRC)シグナリングを用いて別個に構成される、
方法。
【請求項12】
前記第1の電力制御セットの前記第1のターゲット電力、および前記第2の電力制御セットの前記別の第1のターゲット電力が、同じであり、ブロードキャスティングチャネルを用いて構成される、請求項11に記載の方法。
【請求項13】
前記第1の電力制御セットの前記第2のターゲット電力、および前記第2の電力制御セットの前記別の第2のターゲット電力が、専用の無線リソース制御(RRC)シグナリングを用いて別個に構成される、請求項11または12に記載の方法。
【請求項14】
前記第1の電力制御セットの前記TPC、および前記第2の電力制御セットの前記別のTPCが、専用の無線リソース制御(RRC)シグナリングを用いて別個に構成される、請求項11から13のいずれか一項に記載の方法。
【請求項15】
前記第1の電力制御セットを前記第1のPUCCHリソースと関連付ける情報、および前記第2の電力制御セットを前記第2のPUCCHリソースと関連付ける情報を受信するステップ
をさらに含む、請求項11から14のいずれか一項に記載の方法。
【請求項16】
装置であって、
命令を記憶したメモリと、
前記メモリと通信する1つまたは複数のプロセッサと
を含み、
前記命令の実行が、前記装置に請求項1から5のいずれか一項に記載の方法、または請求項11から15のいずれか一項に記載の方法を実施させる、装置。
【請求項17】
前記装置が、基地局またはトランシーバである、請求項16に記載の装置。
【請求項18】
装置であって、
命令を記憶したメモリと、
前記メモリと通信する1つまたは複数のプロセッサと
を含み、
前記命令の実行が、前記装置に請求項6から10のいずれか一項に記載の方法を実施させる、装置。
【請求項19】
命令を記憶したコンピュータ可読記憶媒体であって、前記命令が、装置の1つまたは複数のプロセッサによって実行されたとき、前記装置に請求項1から15のいずれか一項に記載の方法を実施させる、コンピュータ可読記憶媒体。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、一般に、ユーザ機器電力制御のためのシステムおよび方法に関し、詳細な実施形態では、アップリンク送信に対するビーム固有またはRS関係固有の電力制御のためのシステムおよび方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来型セルラーネットワークでは、各送信/受信ポイント(transmit/receive point, TRP)は、カバレージエリア、すなわち従来型TRPベースのセルに関連付けられ、また制御チャネルおよびデータチャネルを規定するために従来型セル識別子(ID)が割り当てられ、その結果、同時のTRPからユーザ機器(UE)への通信またはUEからTRPへの通信が、従来型セルごとにサポートされ得る。ネットワークは、ハンドオーバがトリガされるまで、割り当てられた従来型セルIDを通じてサービングTPとUEとの間の関連付けを保持し得る。
【0003】
モバイルブロードバンドに対する需要が高まると、従来型ワイヤレスネットワークは、より多数のTPとともにより高密度かつ不均一に展開される。従来型セルID割当てはより困難になり、UEがTP間を移動するときハンドオーバの発生率が大きくなる。さらに、従来型セルの密度は、隣接する従来型セル間の干渉を生み出す。これらの欠点を軽減するための方法およびシステムが、特に高密度な異種ネットワークにおいて望まれる。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0004】
技術的利点は、概して、アップリンク送信に対する電力制御のためのシステムおよび方法を説明する本開示の実施形態によって達成される。本開示の1つまたは複数の実施形態の利点は、RS関係固有の経路損失推定および電力制御を提供している。以下の開示を読むと他の利点が当業者にとって明らかである。
【0005】
一実施形態では、基準信号(reference signal, RS)関係固有のアップリンク(UL)送信電力制御のためのユーザ機器(UE)における方法は、UEにより、第1のターゲット電力、第2のターゲット電力、経路損失推定用のDL基準信号(RS)、経路損失補償係数、および送信電力コマンド(transmit power command, TPC)のうちの少なくとも1つを含む第1の電力制御セットに従って、第1のUL信号を送信することを含む。第1の電力制御セットは、1つの第1のRSと第1のUL信号との間の第1のRS関係に従って決定される。
【0006】
一実施形態では、PUCCHリソース固有の電力制御のためのユーザ機器(UE)における方法は、UEにより、第1のターゲット電力、第2のターゲット電力、経路損失推定用のDL基準信号(RS)、PUCCHフォーマットに対するオフセット、および送信電力コマンド(TPC)を含む第1の電力制御セットに従って、第1のPUCCHを送信することを含む。第1の電力制御セットは、第1のPUCCHリソースに従って決定され、第1のPUCCHリソースは、特定のシンボル個数を有する第1のPUCCHフォーマット、第1のヌメロロジーのうちの少なくとも1つを含む。
【0007】
一実施形態では、アップリンク(UL)送信電力制御のためのユーザ機器(UE)は、命令を記憶した非一時的メモリストレージと、非一時的メモリストレージと通信する1つまたは複数のプロセッサとを含み、1つまたは複数のプロセッサは、開示する実施形態または態様のいずれかに従う命令を実行する。
【0008】
一実施形態では、非一時的コンピュータ可読記憶媒体は、1つまたは複数のプロセッサによって実行されたとき、開示する実施形態または態様のいずれかの方法を1つまたは複数のプロセッサに実行させる、アップリンク(UL)送信電力制御のためのコンピュータ命令を記憶する。
【0009】
選択的に、前述の態様のいずれかにおいて、方法は、UEにより、別の第1のターゲット電力、別の第2のターゲット電力、経路損失推定用の別のDL RS、別の経路損失補償係数、および別の送信電力コマンド(TPC)のうちの少なくとも1つを含む第2の電力制御セットに従って、第2のUL信号を送信することをさらに含む。第2の電力制御セットは、第2のRSと第2のUL信号との間の第2のRS関係に従って決定される。
【0010】
選択的に、前述の態様のいずれかにおいて、RS関係に対する第1または第2のRSは、SSブロック、CSI-RS、およびサウンディング基準信号(sounding reference signal, SRS)のうちの1つである。UL信号は、物理UL共有チャネル(physical UL shared channel, PUSCH)および物理UL制御チャネル(physical UL control channel, PUCCH)のうちの1つである。
【0011】
選択的に、前述の態様のいずれかにおいて、方法は、RS関係に対する2つ以上のRS構成を受信することをさらに含む。各RS構成は、1つの特定のRS関係に関連付けられ、それぞれのDL RSタイプ、それぞれのアンテナポートグループ(antenna port group, APG)インデックス、リソースインデックス、およびリソースセットインデックスのうちの少なくとも1つを用いて識別され、APGは少なくとも1つのアンテナポートを含む。
【0012】
選択的に、前述の態様のいずれかにおいて、第1の電力制御セットの1つの第1のターゲット電力、および第2の電力制御セットの1つの別の第1のターゲット電力は、同じであり、ブロードキャスティングチャネルを用いて構成される。
【0013】
選択的に、前述の態様のいずれかにおいて、第1の電力制御セットの1つの第2のターゲット電力、および第2の電力制御セットの1つの別の第2のターゲット電力は、専用のRRCシグナリングを用いて別個に構成される。
【0014】
選択的に、前述の態様のいずれかにおいて、第1の電力制御セットの1つのPL補償係数、および第2の電力制御セットの1つの別のPL補償係数は、専用のRRCシグナリングを用いて別個に構成される。
【0015】
選択的に、前述の態様のいずれかにおいて、第1の電力制御セットの経路損失推定用の1つのDL RS、および第2の電力制御セットの経路損失推定用の1つの別のDL RSリソースは、専用のRRCシグナリングを用いて別個に構成される。
【0016】
選択的に、前述の態様のいずれかにおいて、第1の電力制御セットの1つのTPC、および第2の電力制御セットの1つの別のTPCは、専用のRRCシグナリングを用いて別個に構成される。
【0017】
選択的に、前述の態様のいずれかにおいて、RS関係は、DCI、RRCシグナリング、およびMAC CEのうちの少なくとも1つを用いて示される。
【0018】
選択的に、前述の態様のいずれかにおいて、SSブロックは、同期信号、および物理ブロードキャストチャネル(physical broadcast channel, PBCH)に対する復調基準信号(demodulation reference signal, DMRS)のうちの少なくとも1つを含む。
【0019】
選択的に、前述の態様のいずれかにおいて、方法は、SSブロックを用いた経路損失推定用に構成された第1のフィルタ係数に従ってL3フィルタ処理することをさらに含む。
【0020】
選択的に、前述の態様のいずれかにおいて、方法は、CSI-RSを用いた経路損失推定用に構成された第2のフィルタ係数に従ってL3フィルタ処理することをさらに含む。
【0021】
選択的に、前述の態様のいずれかにおいて、第1のフィルタ係数または第2のフィルタ係数は、事前定義およびRRCシグナリングのうちの少なくとも1つに基づいて構成される。
【0022】
選択的に、前述の態様のいずれかにおいて、第1の電力制御セットを第1のRS関係と関連付ける情報、および第2の電力制御セットを第2のRS関係と関連付ける情報は、事前定義、ブロードキャストシグナリング、またはネットワークからの専用のシグナリングのうちの少なくとも1つによって取得される。
【0023】
選択的に、前述の態様のいずれかにおいて、方法は、UEにより、別の第1のターゲット電力、別の第2のターゲット電力、経路損失推定用の別のDL基準信号(RS)、PUCCHフォーマットに対する別のオフセット、および別の送信電力コマンド(TPC)を含む第2の電力制御セットに従って、第2のPUCCHを送信することをさらに含む。第2の電力制御セットは、第2のPUCCHリソースに従って決定され、第2のPUCCHリソースは、特定のシンボル個数を有する第2のPUCCHフォーマット、第2のヌメロロジーのうちの少なくとも1つを含む。
【0024】
選択的に、前述の態様のいずれかにおいて、第1の電力制御セットの1つの第1のターゲット電力、および第2の電力制御セットの別の第1のターゲット電力は、同じであり、ブロードキャスティングチャネルを用いて構成される。
【0025】
選択的に、前述の態様のいずれかにおいて、第1の電力制御セットの1つの第2のターゲット電力、および第2の電力制御セットの別の第2のターゲット電力は、専用のRRCシグナリングを用いて別個に構成される。
【0026】
選択的に、前述の態様のいずれかにおいて、第1の電力制御セットの1つのDL RS、および第2の電力制御セットの別のDL RSリソースは、専用のRRCシグナリングを用いて別個に構成される。
【0027】
選択的に、前述の態様のいずれかにおいて、第1の電力制御セットの1つのTPC、および第2の電力制御セットの別のTPCは、専用のRRCシグナリングを用いて別個に構成される。
【0028】
選択的に、前述の態様のいずれかにおいて、方法は、第1の電力制御セットを第1のPUCCHリソースと関連付ける情報、および第2の電力制御セットを第2のPUCCHリソースと関連付ける情報を、提供することをさらに含む。
【0029】
選択的に、前述の態様のいずれかにおいて、方法は、2つ以上のPUCCHリソース固有の電力制御セットを構成することをさらに含む。方法はまた、1つまたは複数のヌメロロジーを構成することを含む。方法はまた、1つまたは複数のPUCCHフォーマット固有のオフセットを構成することを含む。方法はまた、1つのPUCCHリソース固有の電力制御セットに従って特定の全送信電力を決定することを含む。
【0030】
選択的に、前述の態様のいずれかにおいて、態様の別の実施形態はまた、UEにより、SRSリソースのAGPとPUSCHのDMRSのAGPとの間のRS関係を取得することを含む。RS関係は、明示的な関連付けに従って決定されるか、またはRS関係は、別のRSのAPGに関連付けられた共通のRS関係から導出される暗黙的な関連付けに従って決定される。概して、PUSCHのDMRSのAGPと別のRSとの間のRS関係は、PUSCHと別のRSとの間のそのRS関係を暗示し、この暗示は他のULチャネルに拡張され得る。
【0031】
本発明およびそれらの利点のより完全な理解のために、添付図面とともに引用される以下の説明への言及が明細書中で行われる。
【図面の簡単な説明】
【0032】
図1】PL決定のために使用され得るRSタイプを示す図である。
図2】ビーム固有またはRS関係固有のPLを推定するのを助けるためにビーム相反性が使用され得ることを示す図である。
図3】通信システムのネットワーク図である。
図4A】例示的な電子デバイスのブロック図である。
図4B】例示的な電子デバイスのブロック図である。
図5】対応を伴わない送信(Tx)ビームおよび受信(Rx)ビームを示す図である。
図6】対応を伴うTxビームおよびRxビームを示す図である。
図7】SSブロックに基づくPL推定用の1次元L3フィルタ処理の方法の一実施形態を示す図である。
図8】PL推定用の1次元フィルタ処理の方法の別の実施形態を示す図である。
図9】2次元フィルタ処理のための方法の一実施形態を示す図である。
図10】アイドルモードにおけるUEに対するDL PL推定のための方法の一実施形態のフローチャートである。
図11】第1のCSI-RSリソースセットを有する第1のAPG、および第2のCSI-RSリソースセットを有する第2のAPGを伴う、APGの一実施形態を示す図である。
図12】QCLを伴わずにPLを推定する方法の一実施形態を示す図である。
図13】QCLを想定してPLを推定する方法の一実施形態を示す図である。
図14】QCLを想定してPLを推定する方法の一実施形態を示す図である。
図15】接続状態におけるUEに対するDL PL推定用の1次元L1フィルタ処理の方法の一実施形態を示す図である。
図16】接続状態におけるUEに対するDL PL推定用の2次元L1フィルタ処理の方法の一実施形態を示す図である。
図17】接続状態におけるUEに対するDL PL推定用の2次元L1フィルタ処理の方法の一実施形態を示す図である。
図18】接続状態におけるUEに対するDL PL推定用の2次元L1フィルタ処理の方法の一実施形態を示す図である。
図19】接続状態におけるUEに対するL1フィルタ処理を伴うDL PL推定のための方法の一実施形態のフローチャートである。
図20】2つのAPG2002、2004が各々、それぞれのCSI-RSリソースセットを有する、接続状態におけるUEに対するDL PL推定のための方法の一実施形態の図である。
図21】QCLを伴わない、接続状態におけるUEに対するDL PL推定のための方法の一実施形態の図である。
図22】CSI-RSに基づく、接続状態におけるUEに対するDL PL推定用の、第4のフィルタ係数を用いた1次元L3フィルタ処理のための方法の一実施形態の図である。
図23】接続状態におけるUEに対するDL PL推定用の、第4のフィルタ係数を用いた2次元L3フィルタ処理のための方法の別の実施形態の図である。
図24】接続状態におけるUEに対するDL PL推定用の、2つの第4のフィルタ係数を用いた2次元L3フィルタ処理のための方法の一実施形態の図である。
図25A】接続状態におけるUEに対するL3フィルタ処理を伴うDL PL推定のための方法の一実施形態のフローチャートである。
図25B】DL PL推定用の2次元フィルタ処理の方法の実施形態を示す図である。
図25C】DL PL推定用の2次元フィルタ処理の方法の実施形態を示す図である。
図25D】DL PL推定用の2次元フィルタ処理の方法の実施形態を示す図である。
図26】サービングビームまたはBPLまたはTRPに対するUL/DL対応を得るための、PL補償のためのRS空間関係固有の方法の一実施形態を示す図である。
図27】DL PL推定のためのRS関係固有の方法を示す図である。
図28A】SRSとPUSCHとの間の関連付けを示す、システムの実施形態の図である。
図28B】SRSとPUSCHとの間の関連付けを示す、システムの実施形態の図である。
図29】RS関係固有であるビーム固有またはRS関係固有のUL PCのための方法の一実施形態のフローチャートである。
図30A】同じかまたは異なるシンボルを有する2つのPUCCH間でのTDM多重化のための様々な実施形態を示す図である。
図30B】同じかまたは異なるシンボルを有する2つのPUCCH間でのTDM多重化のための様々な実施形態を示す図である。
図30C】同じかまたは異なるシンボルを有する2つのPUCCH間でのTDM多重化のための様々な実施形態を示す図である。
図30D】同じかまたは異なるシンボルを有する2つのPUCCH間でのTDM多重化のための様々な実施形態を示す図である。
図31】ULリソースに後続するショートPUCCHとPUSCHとの間で多重化されたTDMを示す図である。
図32】PUCCHリソース固有または特定のPCのための方法の一実施形態のフローチャートである。
図33】UL送信電力制御のための方法の一実施形態のフローチャートである。
図34】構成要素モジュールのブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0033】
様々な図における対応する数字および記号は、一般に、別段に規定されていない限り対応する部分を指す。図は、実施形態の関連する態様を明瞭に示すために描かれ、必ずしも寸法通りに描かれるとは限らない。
【0034】
1つまたは複数の実施形態の例示的な実施形態が以下で提供されるが、開示するシステムおよび方法が、現在知られているか否かにかかわらず任意の数の技法を使用して実施され得ることを最初に理解されたい。本開示は、本明細書で図示および説明する例示的な構成および実施形態を含む以下で図示する例示的な実施形態、図面、および技法に、決して限定されるべきでなく、均等物のそれらの完全な範囲と一緒に添付の特許請求の範囲内で修正されてよい。
【0035】
5Gニューラジオ(New Radio, NR)は、より高速なデータ転送を提供すること、およびより多数の接続されたデバイスをサポートすることによって、ユーザエクスペリエンスを高めるいくつかの特徴をサポートすることが見込まれる。5G規格を策定する様々な利害関係者の間で、様々な合意に達している。合意書36.802は、アップリンク(UL)電力制御(PC)に対して、ビーム固有またはビームペアリンク(beam pair link, BPL)固有の経路損失(PL)に対するサポートを提案する。本合意の下では、UL PCに対するPL計算のためにいくつかのダウンリンク(DL)基準信号(RS)が使用され得る。2次同期信号(secondary synchronization signal, SSS)と物理ブロードキャストチャネル(PBCH)に対する復調基準信号(DMRS)との間の電力オフセットがユーザ機器(UE)によって知られている場合、2次同期信号(SSS)とDM-RSの両方が、同期信号(synchronization signal, SS)ブロックのPBCHに対するPLを決定するために使用され得る。SSSとPBCHに対するDMRSとの間の電力オフセットがUEによって知られていない場合、SSブロックのSSSのみがPL決定のために使用される。
【0036】
一態様では、UL PCに対するPL計算のために後続のDL RSが使用され得る。
【0037】
SSSとPBCHに対するDM-RSとの間の電力オフセットがUEによって知られている場合、SSブロックの、SSSとPBCHに対するDM-RSの両方が使用される。
【0038】
SSSとPBCHに対するDM-RSとの間の電力オフセットがUEによって知られていない場合、SSブロックのSSSのみが使用される。
【0039】
CSI-RS、および
選択的に、上記のDL-RSに対して適用可能なケース。
【0040】
一態様では、異なるチャネル/RS(すなわち、PUSCH、PUCCH、SRS)の送信に対して、別個の電力制御プロセスがサポートされる。複数のプロセスに対する経路損失測定のために、同じgNBアンテナポートが使用され得る。一態様では、プロセスごとの経路損失測定のために、異なるgNBアンテナポートが使用され得る。一態様では、許可を伴わない少なくともUL送信方式が、URLLCに対してサポートされる。
【0041】
モビリティおよびビーム管理測定のためのDL RSに関して、次のようにいくつかの合意に達した。
【0042】
RAN1は、SSブロックRSRPに対して少なくともSSSが使用されることを想定する。
【0043】
UEがNR-PBCH DMRSおよびNR-SSSの電力オフセットを知っている場合、SSブロックRSRPに対してNR-PBCH DMRSも使用され得ることに留意されたい。
【0044】
L3モビリティに対するCONNECTEDモードRRM測定のために、IDLEモードRSに加えてCSI-RSが使用され得る。
【0045】
ビームに対する測定数量。
【0046】
(CSI-RSがCSI捕捉用であるとき)L1 RSRPおよびCSI報告をサポートする。
【0047】
図1は、PL決定のために使用され得るRSタイプを示す図100である。SSブロック104は、各ビーム102において送信され得る。各SSブロックは、1次同期チャネル(primary synchronization channel, PSCH)106、2次同期チャネル(secondary synchronization channel, SSCH)108、およびPBCH110に対するDMRS112を含む。レイヤ3(L3)モビリティのためのチャネル状態情報基準信号(channel state information reference signal, CSI-RS)114、およびビーム管理用のCSI-RS118は、各ビーム116によって送信され得る。
【0048】
図2は、RS関係固有のDL PLに基づいてRS関係固有のDL PLを推定するのを助けるためにビーム相反性が使用され得ることを示す図200である。図200は、3つのgNB送信(Tx)ビーム202、3つのgNB受信(Rx)ビーム204、2つのUE Rxビーム206、および2つのUE Txビーム208を示す。
【0049】
SSブロックに対する1つもしくは複数の機会、ランダムアクセスチャネル(random access channel, RACH)リソースのサブセット、またはプリアンブルインデックスのサブセットの間の関連付けが、ブロードキャストシステム情報によってUEに示されてよく、UEに知られていてよく、または専用のシグナリングを通じてUEによって提供されてもよい。この関連付けは、gNBにおけるビーム相反性を識別するために使用され得る。
【0050】
LTE PUCCH電力制御の決定は次式によって与えられる。
【0051】
【数1】
【0052】
ここで、P0_PUCCH、PLC、ΔTF,c(i)、ΔF_PUCCH、およびg(i)は、それぞれ、ターゲット電力、サービングセルCに対する経路損失およびMCS(変調およびコーディング方式)関係の補償係数、送信フォーマット補償係数、ならびに閉ループ送信電力コマンド(TPC)を示す。
【0053】
一実施形態では、SSブロック、モビリティのためのCSI-RS、およびビーム管理用のCSI-RSのうちの少なくとも1つは、アイドルのUEと接続されたUEの両方に対するPL推定用に使用され得る。
【0054】
アップリンク送信に対する電力制御のためのシステムおよび方法が本明細書で開示される。L3またはレイヤ1(L1)にとっての複数のRSRPフィルタ処理レベルが、経路損失を推定するときに異なる測定品質(たとえば、異なるビーム幅、周期性など)に対処するための技法として同様に提供される。追加として、非対称DL/DL PL相反性問題を補償するための、また送信と受信との間でのTRPセット減結合のための、システムおよび方法が説明される。
【0055】
SRS、PUSCH、およびPUCCHに対するビーム固有またはRS関係固有および共通のUL PCのためのシステムおよび方法が本明細書で開示される。追加として、RS関係固有のPL推定を構成するための、また開ループまたは閉ループメカニズムに基づいてUL送信RS関係に対する関連する特定のPLを選択するための、システムおよび方法が開示される。さらに、ビーム管理およびULトラッキングのためのRS関係共通のSRS PC、UL CSI測定のためのRS関係固有のSRS PCのための、システムおよび方法が開示される。ビーム管理のための開示するSRS PCは、トリガ型、周期的、および半永続的を含む、構成情報に関連付けられ得る。開示するRS関係固有のPL推定は、チャネル/信号間の関連付け、たとえば、PUSCH、SRS、またはPUCCHを用いるかまたは用いずに実行され得る。ヌメロロジー、フォーマット(たとえば、異なるシンボル個数を伴うロングまたはショート、一様な反復など)、他のチャネル(たとえば、PUSCH、SRSなど)との多重化などの、PUCCHのための高レベル構成も本明細書で開示される。
【0056】
本開示では、QCLとは、ニューラジオ(NR)のために定義されたLTE擬似コロケーション(Quasi-Co-Location, QCL)および空間QCLのうちの1つまたは複数を指すことができ、QCL情報は、少なくとも2つの異なる基準信号(RS)の間のRS関係を示す。簡単のために、A QCLed Bは、AとBとの間でQCL想定が構成されることを暗示する。RS関係固有、ビーム固有、およびビームペアリンク(BPL)またはQCLは、互換的に使用される。1つのSSバーストは、異なるインデックスを有する1つまたは複数のSSブロックを1つの時間ウィンドウ内に有する。
【0057】
一実施形態では、アイドル状態におけるUEに対して、gNBにおけるビーム相反性に対する構成に基づいて、1つのSSバースト内の1つまたは複数のSSブロックから1つまたは複数のPLが推定される。第1の例として、デフォルトでは、1つのSSバースト内の1つまたは複数のSSブロックから1つのPLが推定される。第2の例として、ビーム相反性想定のための明示的な表示に基づくと、ビーム相反性が想定されない場合、1つのSSバースト内の1つまたは複数のSSブロックから1つのPLが推定され、または複数のRS関係固有のPLが推定される。ビーム相反性が想定される場合、1つのSSバースト内の1つの特定のSSブロックによって各RS関係固有のPLが推定され、ビーム相反性のための表示がブロードキャスティングによって構成される。第3の例として、ビーム相反性想定のための暗黙的な表示に基づくと、ビーム相反性が想定されない場合、1つのSSバースト内の1つまたは複数のSSブロックから1つのPLが推定され、または複数のRS関係PLが推定され、ビーム相反性が想定される場合、1つのSSバースト内の1つの特定のSSブロックによって各RS関係固有のPLが推定され、暗黙的なビーム相反性表示は、PRACHまたはプリアンブル構成がPRACH反復送信を可能にするか否かに関連付けられる。この例では、PRACHまたはプリアンブル構成がPRACH反復送信を可能にすることは、ビーム相反性が想定されることを意味し、そうでない場合、ビーム相反性が想定されない。一実施形態では、PLは、少なくとも1つのフィルタ処理係数を用いたPLまたはL3-RSRPに対するフィルタ処理を使用して推定される。第1の例として、1つまたは複数のSSブロックを伴う1つのPLまたはL3-RSRPが、1つの第1のフィルタ処理係数を用いてフィルタ処理される(すなわち、1次元フィルタ処理)。第2の例として、複数のSSブロックを伴う1つのPLまたはL3-RSRPが、1つの第1のフィルタ処理係数および1つの第2のフィルタ処理係数を用いてフィルタ処理される(すなわち、2次元フィルタ処理)。第1のフィルタ処理係数は、1つの特定のSSブロックを伴うPLまたはL3-RSRPをフィルタ処理するためのものであり、第2のフィルタ処理係数は、異なるSSブロックを伴うPLまたはL3-RSRPをフィルタ処理するためのものである。第1および第2のフィルタ処理係数は、事前定義およびブロードキャスティングのうちの少なくとも1つを用いて構成され得る。
【0058】
一実施形態では、接続状態にあるUEに対して、1つの共通のPLまたは複数のRS関係固有のPLは、第1のタイプのCSI-RS(L1基準信号受信電力(reference signal received power, RSRP))、SSブロック(やはり別の基準信号タイプ)、および第2のタイプのCSI-RS(L3-RSRP)のうちの少なくとも1つに基づく。1つのRS関係固有のPLは、特定の第1のタイプのCSI-RS、特定のSSブロック、および特定の第2のタイプのCSI-RSのうちの少なくとも1つに基づく。1つのPLは、互いの間の擬似コロケーション(QCL)想定を用いて構成される少なくとも2つの異なるRSタイプに基づいて推定され得る。一実施形態では、PLは、PLまたはRSRPに対するフィルタ処理を使用して推定される。第1の例として、少なくとも1つのRSタイプを有する1つのPLまたはL1-RSRPは、1つの第3のフィルタ処理係数を用いてフィルタ処理される。第2の例として、複数のRSタイプを有する1つのPLまたはL1-RSRPは、1つの第3のフィルタ処理係数および1つの第2のフィルタ処理係数を用いてフィルタ処理され、1つの第3のフィルタ処理係数は、1つの特定のRSタイプを有するPLまたはL1-RSRPをフィルタ処理するためのものであり、第2のフィルタ処理係数は、異なるRSタイプを有するPLまたはL1-RSRPをフィルタ処理するためのものである。第3の例として、複数のRSタイプを有する1つのPLまたはL1-RSRPは、複数の第3のフィルタ処理係数および1つの第2のフィルタ処理係数を用いてフィルタ処理される。特定の各第3のフィルタ処理係数は、1つの特定のRSタイプを有するPLまたはL1-RSRPをフィルタ処理するためのものであり、第2のフィルタ処理係数は、異なるRSタイプを有するPLまたはL1-RSRPをフィルタ処理するためのものである。第4の例として、少なくとも1つのRSタイプを有する1つのPLまたはL3-RSRPは、1つの第1のフィルタ処理係数を用いてフィルタ処理される。第5の例として、複数のRSタイプを有する1つのPLまたはL3-RSRPは、1つの第1のフィルタ処理係数および1つの第2のフィルタ処理係数を用いてフィルタ処理され、1つの第1のフィルタ処理係数は、1つの特定のRSタイプを有するPLまたはL3-RSRPをフィルタ処理するためのものであり、第2のフィルタ処理係数は、異なるRSタイプを有するPLまたはL3-RSRPをフィルタ処理するためのものである。第6の例では、複数のRSタイプを有する1つのPLまたはL3-RSRPは、複数の第1のフィルタ処理係数および1つの第2のフィルタ処理係数を用いてフィルタ処理される。特定の各第1のフィルタ処理係数は、1つの特定のRSタイプを有するPLまたはL3-RSRPをフィルタ処理するためのものであり、第2のフィルタ処理係数は、異なるRSタイプを有するPLまたはL3-RSRPをフィルタ処理するためのものである。第7の例として、複数のRSタイプを有する1つのPL、ならびにL3-RSRPおよびL1-RSRPは、1つの第1のフィルタ処理係数および1つの第3のフィルタ処理係数および1つの第2のフィルタ処理係数を用いてフィルタ処理され、1つの第1のフィルタ処理係数は、第1のRSタイプを有するPLまたはL3-RSRPをフィルタ処理するためのものであり、1つの第3のフィルタ処理係数は、第2のRSタイプを有するPLまたはL1-RSRPをフィルタ処理するためのものであり、1つの第2のフィルタ処理係数は、異なるRSタイプを有するPLならびにL3-RSRPおよびL1-RSRPをフィルタ処理するためのものである。この例では、第1のフィルタ処理係数、第2のフィルタ処理係数、および第3のフィルタ処理係数のうちの少なくとも1つは、事前定義、ブロードキャスティング、およびRRCシグナリングのうちの少なくとも1つに基づいて構成され得る。
【0059】
一実施形態では、非対称UL/DLチャネルに対するPL補償が提供される。第1の例として、1つの共通のPLまたは複数のRS関係固有のPLが、gNBにおけるビーム相反性に対する構成に基づいて推定される。この例では、複数のRS関係固有のPLが、複数のRS構成に基づいて推定され、ビーム相反性が想定される場合、各RS関係固有のPLは1つの特定のRS構成に基づき、そうでない場合、複数のRS関係固有のPLを用いて1つの共通のPLが推定される。ビーム相反性に対する構成は、ブロードキャストティングおよびRRCシグナリングのうちの少なくとも1つであり得る。第2の例として、1つまたは複数のPL補償オフセットが、UEに対して明示的に構成される。この例では、1つの共通のPLオフセットは、すべてのRS関係固有のPLにおける補償用に構成され得るか、または複数のRS関係固有のPLオフセットが構成され得、各RS関係固有のPLオフセットは、特定のRS関係固有のPLの補償用に使用され、構成は、ブロードキャスティングおよびRRCシグナリングのうちの少なくとも1つであり得る。第3の例として、1つのPL補償は、複数のRS関係PLを合成またはフィルタ処理することと1つの第2のフィルタ係数とに基づき、フィルタ処理関数は、最大値選択、最小値選択、平均のうちの少なくとも1つであり得、1つの第2のフィルタ係数は、RRCシグナリングによってUEに明示的に示される。
【0060】
SRS、PUSCH、またはPUCCHのためのビーム固有および共通のUL電力制御(PC)パラメータに対する詳細な構成が本明細書で開示される。SRS、PUSCHに対するDMRS、またはPUCCHに対するDMRSのアンテナグループと、DL RS(たとえば、CSI-RS)との間のRS関係が、構成されるとともにUEに示される。特定のRS関係に基づいて、RS関係固有の電力制御パラメータが使用される。チャネル間の関連付けを用いて、RS関係固有の動作に対してPUSCHおよびSRSがサポートされる。ビーム管理SRS用のUL PCパラメータは、RS関係共通のPL、およびPUSCH用のいくつかのパラメータに基づく。RS関係共通のPLは、1つのPLが複数のRS関係に関連付けられ得ることを示す。概して、PUSCHのDMRSのAGPと別のRSとの間のRS関係は、PUSCHと別のRSとの間のRS関係を暗示し、この暗示は他のULチャネルに拡張され得る。
【0061】
一実施形態では、ヌメロロジー、フォーマット(異なるシンボル個数を伴うロングまたはショート、一様な反復など)、他のチャネル(たとえば、PUSCH、SRS)との多重化、P0、またはアルファは、PUCCH構成において異なり得る。
【0062】
一実施形態では、アップリンク(UL)送信電力制御に対するRS関係固有の経路損失(PL)推定のためのユーザ機器(UE)における方法は、UEにより、レイヤ1(L1)基準信号(RSRP)に対する第1のタイプのチャネル状態情報基準信号(CSI-RS)、同期信号(SS)ブロック、およびレイヤ3(L3)RSRPに対する第2のタイプのCSI-RSのうちの少なくとも1つを受信することを含む。方法はまた、UEにより、レイヤ1(L1)基準信号受信電力(RSRP)に対する第1のタイプのチャネル状態情報基準信号(CSI-RS)、SSブロック、およびレイヤ3(L3)RSRPに対する第2のタイプのCSI-RSのうちの少なくとも1つに従って、少なくとも1つのRS関係固有のPLを決定することを含む。
【0063】
一実施形態では、リソース固有の電力制御パラメータセットのためのユーザ機器(UE)における方法は、UEにより、UEリソース固有の電力制御パラメータセットを受信することを含む。UEリソースは、PUCCHフォーマット、ヌメロロジー、送信方式、多重化表示、ペイロードサイズ、および波形のうちの少なくとも1つに関連付けられる。方法はまた、UEにより、各々が異なるPUCCHリソースに関連付けられた複数の電力制御パラメータセットを受信することを含む。第1のリソースを有するPUCCHに対して、UL PCのために第1の電力制御パラメータセットが使用される。第2のリソースを有するPUCCHに対して、UL PCのために第2の電力制御パラメータセットが使用される。
【0064】
選択的に、前述の態様のいずれかにおいて、態様の別の実施形態はまた、擬似コロケーションファクタ(QCL)情報を受信することを含み、QCL情報は、第1のRSおよび第2のRSを含む少なくとも2つの異なる基準信号(RS)の間のRS関係を示し、第1のRSまたは第2のRSは、SSブロック、CSI-RS、物理DL共有チャネル(physical DL shared channel, PDSCH)に対するDMRS、物理DL制御チャネル(physical DL control channel, PDDCH)に対するDMRS、サウンディング基準信号(SRS)、物理UL共有チャネル(PUSCH)に対するDMRS、および物理UL制御チャネル(PUCCH)に対するDMRSのうちの少なくとも1つであり得る。
【0065】
選択的に、前述の態様のいずれかにおいて、態様の別の実施形態は、UEがアイドル状態にあるときに少なくとも1つのRS関係固有のPLを決定することが、事前定義であってよく、あるいはシステム情報によって明示的に示されてよく、またはプリアンブル反復送信に対して物理ランダムアクセスチャネル(physical random access channel, PRACH)リソースもしくはプリアンブルインデックス構成によって暗黙的に導出されてもよい、ビーム相反性構成に従ってPLを推定することを含むことを提供する。
【0066】
選択的に、前述の態様のいずれかにおいて、態様の別の実施形態は、少なくとも1つのRS関係固有のPLを推定することが、第1の構成に対する複数のSSブロックを有する複数のRS関係固有のPL部分を推定することであって、1つのRS関係固有のPLが、特定のSSブロックインデックスに関連付けられているRSRPによることと、異なるインデックスを有する複数のSSブロックに関連付けられているRSRPに従って第2の構成に対する共通のPLを推定することとを含むことを提供し、複数のSSブロックは1つのSSブロック期間に関連付けられる。
【0067】
選択的に、前述の態様のいずれかにおいて、態様の別の実施形態は、第1の構成が、ビーム相反性に対する明示的な表示、またはプリアンブル反復送信に対してPRACHリソースもしくはプリアンブルインデックス構成によって暗黙的に導出されることのうちの少なくとも1つに基づくことができることと、第2の構成が、事前定義、ビーム相反性がないことに対する明示的な表示、またはプリアンブル反復送信がないことに対するPRACHリソースもしくはプリアンブルインデックス構成によって暗黙的に導出されることのうちの少なくとも1つに基づくことができることとを提供する。
【0068】
選択的に、前述の態様のいずれかにおいて、態様の別の実施形態はまた、少なくとも1つのSSブロックに基づいて、1つの共通のRSRPもしくは1つの共通のPLまたは複数のRS関係固有のRSRPもしくは複数のRS関係固有のPL推定用の第1のフィルタ係数に従って、L3フィルタ処理することを含み、第1のフィルタ係数は、ブロードキャスティングチャネルを用いて事前定義または構成され得る。
【0069】
選択的に、前述の態様のいずれかにおいて、態様の別の実施形態はまた、複数のRS関係固有のRSRPまたは複数のRS関係固有のPLに基づいて、1つの共通のRSRPまたは1つの共通のPL推定をフィルタ処理するための第2のフィルタ係数を含み、各RS関係固有のRSRPまたはPLは、第1のフィルタ係数を用いて1つの特定のSSブロックに基づいて推定される。
【0070】
選択的に、前述の態様のいずれかにおいて、態様の別の実施形態はまた、PLオフセット補償用のシステム情報を受信することを含む。
【0071】
選択的に、前述の態様のいずれかにおいて、態様の別の実施形態は、UEにより、UEが接続状態にあるときに少なくとも1つのPLを決定することが、少なくとも1つの第1のタイプのCSI-RS、少なくとも1つのSSブロック、少なくとも1つの第2のタイプのCSI-RSのうちの少なくとも1つにおいて、少なくとも1つのRS関係固有のPL測定値を推定することを含むことを提供し、第1のタイプのCSI-RSは、レイヤ1(L1)RSRPまたはCSI測定用に構成され、第2のタイプのCSI-RSは、モビリティ測定のためのレイヤ3(L3)RSRP用に構成され、SSブロックは、モビリティ測定のためのレイヤ3(L3)RSRP用である。
【0072】
選択的に、前述の態様のいずれかにおいて、態様の別の実施形態は、1つのRS関係固有のPLが、1つの特定の第1のタイプのCSI-RSアンテナポートグループ(APG)、または1つの特定のSSブロック、または1つの特定の第2のタイプのCSI-RS APGに従って推定されることを提供し、1つのCSI-RS APGは、1つのCSI-RSリソースまたはCSI-RSリソースセットに関連付けられ、1つの第1のタイプのCSI-RS、1つのSSブロック、および1つの第2のタイプのCSI-RSのうちの少なくとも2つの異なるRSは、QCL情報を用いて構成され得る。
【0073】
選択的に、前述の態様のいずれかにおいて、態様の別の実施形態はまた、1つの第3のフィルタ係数、ならびに1つの第1のタイプのCSI-RS、1つのSSブロック、および1つの第2のタイプのCSI-RSのうちの少なくとも1つに基づいて、1つのRS関係固有のRSRPまたはPLをL1フィルタ処理することを含み、1つの第3のフィルタ係数は、事前定義、ブロードキャスティングシグナリング、およびRRCシグナリングのうちの少なくとも1つに基づいて構成される。
【0074】
選択的に、前述の態様のいずれかにおいて、態様の別の実施形態はまた、1つの第2のフィルタ係数および複数のRS固有のL1 RSRPまたはPLに基づいて、1つのRS関係固有のRSRPまたはPLをフィルタ処理することを含み、各RS固有のL1 RSRPまたはPLは、1つの第1のタイプのCSI-RS、1つのSSブロック、および1つの第2のタイプのCSI-RSのRSサブセット、ならびに少なくとも1つの第3のフィルタ係数に従って推定され、異なるRS固有のL1 RSRPまたはPLをフィルタ処理するための第3のフィルタ係数は、同じであり得るかまたは異なり得る。
【0075】
選択的に、前述の態様のいずれかにおいて、態様の別の実施形態はまた、1つの第4のフィルタ係数、ならびに1つのSSブロックおよび1つの第2のタイプのCSI-RSのうちの少なくとも1つに基づいて、1つのRS関係固有のRSRPまたはPLをL3フィルタ処理することを含み、1つの第4のフィルタ係数は、事前定義、ブロードキャスティングシグナリング、および無線リソース制御(RRC)シグナリングのうちの少なくとも1つに基づいて構成される。
【0076】
選択的に、前述の態様のいずれかにおいて、態様の別の実施形態はまた、1つの第2のフィルタ係数および複数のRS固有のL3 RSRPまたはPLに基づいて、1つのRS関係固有のRSRPまたはPLをフィルタ処理することを含み、各RS固有のL3 RSRPまたはPLは、1つのSSブロックおよび1つの第2のタイプのCSI-RSのRSサブセット、ならびに少なくとも1つの第4のフィルタ係数に従って推定され、異なるRS固有のL3 RSRPおよびPLをフィルタ処理するための第4のフィルタ係数は、同じであり得るかまたは異なり得る。
【0077】
選択的に、前述の態様のいずれかにおいて、態様の別の実施形態はまた、1つの第2のフィルタ係数、ならびに第1のRSサブセットに関連付けられた少なくとも1つのL1 RSRPまたはPL、および第2のRSサブセットに関連付けられた少なくとも1つのL3 RSRPまたはPLに基づいて、1つのRS関係固有のRSRPまたはPLをフィルタ処理することを含み、第1のRSサブセットおよび第2のサブセットは、1つの第1のタイプのCSI-RS、1つのSSブロック、および1つの第2のタイプのCSI-RSからグループ化され、1つのL1 RSRPまたはPLは、少なくとも1つの第3のフィルタ係数または第2のフィルタ係数を用いてフィルタ処理され、1つのL3 RSRPまたはPLは、少なくとも1つの第4のフィルタ係数または第2のフィルタ係数を用いてフィルタ処理される。
【0078】
選択的に、前述の態様のいずれかにおいて、態様の別の実施形態は、RS関係固有のPLを決定することが、UE固有のRRCシグナリングを用いて1つまたは複数のRS関係固有のPLオフセットを構成することと、DL RSおよび1つの共通またはRS関係固有のPLオフセットに基づいて、推定されるRS関係固有のPLの合計としてRS関係固有のPLを決定することとをさらに含むことを提供する。
【0079】
選択的に、前述の態様のいずれかにおいて、態様の別の実施形態は、RS関係固有のPLを決定することが、セル固有のブロードキャスティングシグナリングを用いて1つまたは複数のRS関係固有のPLオフセットを構成することと、DL RSおよび1つの共通またはRS関係固有のPLオフセットに基づいて、推定されるRS関係固有のPLの合計としてRS関係固有のPLを決定することとをさらに含むことを提供する。
【0080】
選択的に、前述の態様のいずれかにおいて、態様の別の実施形態は、RS関係固有のPLを決定することが、受信ビームまたは第2のフィルタ係数に関連付けられる複数のRS関係固有のPLに基づいて、1つのRS関係固有のPLを決定するかまたは1つの共通のPLを決定するためのビーム相反性表示を構成することをさらに含むことを提供する。
【0081】
選択的に、前述の態様のいずれかにおいて、態様の別の実施形態は、RS関係固有のPLを決定することが、複数のRS関係固有のPL、または別個のCSI-RS APGもしくはQCL情報を用いて構成される構成済みの第5のフィルタ係数に基づいて、1つの共通のPLをフィルタ処理することをさらに含むことを提供し、第5のフィルタ係数に対する構成は、少なくとも1つの事前定義またはRRCシグナリングであり得、複数のRS関係固有のPLにおけるフィルタ処理関数は、平均、最大値選択、最小値選択のうちの少なくとも1つであり得る。
【0082】
選択的に、前述の態様のいずれかにおいて、態様の別の実施形態はまた、UEにより、SRS、PUSCH、PUCCHのうちの1つのための少なくとも2つのRS関係固有の電力制御パラメータセットを受信することを含む。特定の各RS関係は、少なくとも1つの特定のRS関係情報に関連付けられる。
【0083】
選択的に、前述の態様のいずれかにおいて、態様の別の実施形態はまた、UEにより、1つまたは複数のRS関係情報を受信することを含む。各RS関係情報は、それぞれのAPGインデックス、リソースインデックス、またはリソースセットインデックスを用いて識別されるそれぞれのRS構成に関連付けられる。
【0084】
選択的に、前述の態様のいずれかにおいて、態様の別の実施形態は、第1のRS関係または関連付けられたRS関係情報を有するSRS、PUSCH、またはPUCCHに対して、UL電力制御(PC)のために第1の電力制御パラメータセットが使用されることを提供する。
【0085】
選択的に、前述の態様のいずれかにおいて、態様の別の実施形態は、第2のRS関係または関連付けられたRS関係情報を有するSRS、PUSCH、またはPUCCHに対して、UL PCのために第2の制御パラメータセットが使用されることを提供する。
【0086】
選択的に、前述の態様のいずれかにおいて、態様の別の実施形態は、各電力制御パラメータセットが、第1のターゲット電力、第2のターゲット電力、PL、PL補償係数、およびTPCファクタのうちの少なくとも1つのためのパラメータを含むことを提供する。
【0087】
選択的に、前述の態様のいずれかにおいて、態様の別の実施形態はまた、第1の電力制御パラメータセットおよび第2の電力制御パラメータセットを含む、PUSCH、PUCCH、またはSRSのための少なくとも2つのRS関係固有の電力制御パラメータセットを用いてUEを構成することを含み、第1のターゲット電力は共通でありブロードキャスティングチャネルを用いて構成され、第2のターゲット電力は共通であり専用のRRCシグナリングを用いて構成されるか、または各々が異なるRS関係もしくはRS関係情報に関連付けられた複数の第2のターゲット電力を含み、PL補償係数は共通であるか、または各々が異なるRS関係もしくはRS関係情報に関連付けられた複数のPL補償係数を含み、閉ループTPC(送信電力コマンド)は共通であるか、または各々が異なるRS関係もしくはRS関係情報に関連付けられた複数のTPCを含む。
【0088】
選択的に、前述の態様のいずれかにおいて、態様の別の実施形態は、UEが別個のRS関係またはQCL情報に対して特定のPLをサポートするように構成されることを提供し、第1のRS関係またはQCL情報を有するPUSCH、PUCCH、またはSRSに対して、第1の電力制御パラメータセットのPLは、第1のRS関係またはQCL情報に関連付けられたDL RSに従って推定され、第2のRS関係またはQCL情報を有するPUSCH、PUCCH、またはSRSに対して、第2の電力制御パラメータセットのPLは、第2のRS関係またはRS QCL情報に関連付けられたDL RSに従って推定され、RS関係またはQCLは、DCI、RRCシグナリング、およびMAC CEのうちの少なくとも1つを用いて動的に示される。
【0089】
選択的に、前述の態様のいずれかにおいて、態様の別の実施形態はまた、UEにより、明示的な関連付けに従って、または共通のRS関係もしくは別のRSのAPGに関連するQCLから導出される暗黙的な関連付けに従って、SRSのAGPとPUSCHのDMRSのAGPとの間のRS関係またはQCL情報を受信することを含む。
【0090】
選択的に、前述の態様のいずれかにおいて、態様の別の実施形態は、PUSCH用の電力制御パラメータセットがSRS用の電力制御パラメータセットに対して少なくとも部分的に再使用されることを提供する。
【0091】
選択的に、前述の態様のいずれかにおいて、態様の別の実施形態はまた、少なくとも1つの特定のリソースを伴うSRS送信用の1つの共通電力制御パラメータセットを用いてUEを構成することであって、1つの特定のリソースが、リソースインデックス、ならびにRS関係インデックス、および別のRSのAPGとのAPG RS関係情報のうちの少なくとも1つに関連付けられることと、PUSCH用の第1の基準電力制御パラメータセット、およびPUSCH電力制御パラメータセットのいずれとも異なる第2の基準電力制御パラメータセットに従って、共通電力制御パラメータセットを決定することとを含む。
【0092】
選択的に、前述の態様のいずれかにおいて、態様の別の実施形態は、UEを構成することが、MAC CE、RRC、および/またはDCIによってトリガされることを提供する。
【0093】
選択的に、前述の態様のいずれかにおいて、態様の別の実施形態はまた、PUSCH、PUCCH、またはSRSに対するAPGの複数のRS関係を構成することと、DL RSを構成することとを含む。態様はまた、1つまたは複数のRS関係固有のPLパラメータを構成することを含む。態様はまた、PUSCHとSRSとの間の関連付けを構成することを含む。態様はまた、ターゲット電力、RS関係関連付け、アルファ、およびTPCのうちの少なくとも1つを含むSRSを構成することを含む。態様はまた、構成、および関連付けられた特定のPLに従って、全送信電力を決定することを含む。
【0094】
選択的に、前述の態様のいずれかにおいて、態様の別の実施形態は、SSブロックが、同期信号、および物理ブロードキャストチャネル(PBCH)に対する復調基準信号(DMRS)のうちの少なくとも1つを含むことを提供する。
【0095】
選択的に、前述の態様のいずれかにおいて、態様の別の実施形態はまた、第1の電力制御パラメータセットおよび第2の電力制御パラメータセットを含む、PUCCH用の少なくとも2つのリソース固有の電力制御パラメータセットを用いてUEを構成することを含み、第1のターゲット電力は共通であるか、または各々がブロードキャスティングチャネルに基づいて特定のリソースに関連付けられた複数の第1のターゲット電力を含み、第2のターゲット電力は共通であるか、または各々が専用のRRCシグナリングに基づいて異なるリソースに関連付けられた複数の第2のターゲット電力を含み、PL補償係数は共通であるか、または各々が専用のRRCシグナリングに基づいて異なるRS関係に関連付けられたPL補償係数を含み、閉ループTPC(送信電力コマンド)は共通であるか、または各々が専用のRRCシグナリングに基づいて異なるリソースに関連付けられた複数のTPCを含む。
【0096】
選択的に、前述の態様のいずれかにおいて、態様の別の実施形態はまた、複数のリソース固有のPCパラメータセットを構成することと、特定のPUCCHリソース情報を構成することと、構成、および関連付けられた特定のPLに従って、特定の全送信電力を決定することとを含む。
【0097】
図3は、本開示の実施形態が実装され得る例示的な通信システム300を示す。概して、通信システム300により、複数のワイヤレス要素または有線要素がデータおよび他のコンテンツを通信することが可能になる。通信システム300の目的は、ブロードキャスト、ナローキャスト、ユーザデバイス間などを介して、コンテンツ(音声、データ、ビデオ、テキスト)を提供することであり得る。通信システム300は、帯域幅などのリソースを共有することによって動作し得る。
【0098】
この例では、通信システム300は、電子デバイス(electronic device, ED)310a~310c、無線アクセスネットワーク(radio access network, RAN)320a~320b、コアネットワーク330、公衆交換電話網(PSTN)340、インターネット350、および他のネットワーク360を含む。いくつかの数のこれらの構成要素または要素が図3に示されるが、任意の妥当な数のこれらの構成要素または要素が通信システム300の中に含まれてよい。
【0099】
ED310a~310cは、通信システム300の中で動作し、通信し、またはその両方を行うように構成される。たとえば、ED310a~310cは、ワイヤレス通信チャネルまたは有線通信チャネルを介して送信し、受信し、またはその両方を行うように構成される。各ED310a~310cは、ワイヤレス動作のための任意の好適なエンドユーザデバイスを表し、ユーザ機器/デバイス(UE)、ワイヤレス送信/受信ユニット(WTRU)、移動局、固定加入者ユニットもしくは移動加入者ユニット、セルラー電話、局(STA)、マシンタイプ通信(MTC)デバイス、携帯情報端末(PDA)、スマートフォン、ラップトップ、コンピュータ、タブレット、ワイヤレスセンサー、またはコンシューマ電子デバイスとして、そのようなデバイスを含んでよい(または、そのように呼ばれることがある)。
【0100】
図3において、RAN320a~320bは、それぞれ、基地局370a~370bを含む。各基地局370a~370bは、任意の他の基地局370a~370b、コアネットワーク330、PSTN340、インターネット350、または他のネットワーク360へのアクセスを可能にするために、ED310a~310cのうちの1つまたは複数とワイヤレスにインターフェースするように構成される。たとえば、基地局370a~370bは、トランシーバ基地局(BTS)、ノードB(NodeB)、発展型ノードB(eNodeB)、ホームeノードB、gノードB、送信ポイント(TP)、サイトコントローラ、アクセスポイント(AP)、またはワイヤレスルータなどの、いくつかのよく知られているデバイスのうちの1つまたは複数を含んでよい(または、それらであってよい)。任意のED310a~310cは、代替または追加として、任意の他の基地局370a~370b、インターネット350、コアネットワーク330、PSTN340、他のネットワーク360、または前のものの任意の組合せとインターフェースし、それらにアクセスし、またはそれらと通信するように構成され得る。図示のように、通信システム300はRAN320bなどのRANを含んでよく、対応する基地局370bはインターネット350を経由してコアネットワーク330にアクセスする。
【0101】
ED310a~310cおよび基地局370a~370bは、本明細書で説明する機能または実施形態の一部または全部を実施するように構成され得る通信機器の例である。図3に示す実施形態では、基地局370aはRAN320aの一部を形成し、RAN320aは、他の基地局、基地局コントローラ(BSC)、無線ネットワークコントローラ(RNC)、中継ノード、要素、またはデバイスを含んでよい。任意の基地局370a、370bは、図示のような単一の要素、もしくは対応するRANの中で分散される複数の要素であってよく、またはそれ以外であってもよい。また、基地局370bはRAN320bの一部を形成し、RAN320bは、他の基地局、要素、またはデバイスを含んでよい。各基地局370a~370bは、「セル」または「カバレージエリア」と呼ばれることがある特定の地理的領域内またはエリア内で、ワイヤレス信号を送信または受信する。セルはセルセクタにさらに分割されてよく、基地局370a~370bは、たとえば、サービスを複数のセクタに提供するために複数のトランシーバを採用してよい。いくつかの実施形態では、確立されたピコセルまたはフェムトセルがあってよく、ここで、無線アクセス技術はそのようなものをサポートする。いくつかの実施形態では、たとえば、多入力多出力(MIMO)技術を使用して、複数のトランシーバがセルごとに使用され得る。図示のRAN320a~320bの数は一例にすぎない。通信システム300を考案するとき、任意の数のRANが企図されてよい。
【0102】
基地局370a~370bは、ワイヤレス通信リンク、たとえば、無線周波数(RF)、マイクロ波、赤外線(IR)などを使用して、1つまたは複数のエアインターフェース390を介してED310a~310cのうちの1つまたは複数と通信する。エアインターフェース390は、任意の好適な無線アクセス技術を利用し得る。たとえば、通信システム300は、エアインターフェース390において、符号分割多元接続(CDMA)、時分割多元接続(TDMA)、周波数分割多元接続(FDMA)、直交FDMA(OFDMA)、またはシングルキャリアFDMA(SC-FDMA)などの、1つまたは複数のチャネルアクセス方法を実施し得る。
【0103】
基地局370a~370bは、ワイドバンドCDMA(WCDMA(登録商標))を使用してエアインターフェース390を確立するために、ユニバーサル移動体電気通信システム(UMTS)地上波無線アクセス(UTRA)を実装し得る。そうする際に、基地局370a~370bは、HSDPA、HSUPA、またはその両方を選択的に含むHSPA、HSPA+などのプロトコルを実施し得る。代替として、基地局370a~370bは、LTE、LTE-A、またはLTE-Bを使用して発展型UTMS地上波無線アクセス(E-UTRA)とのエアインターフェース390を確立し得る。上記で説明したような方式を含む複数チャネルアクセス機能を、通信システム300が使用し得ることが企図される。エアインターフェースを実装するための他の無線技術は、IEEE802.11、802.15、802.16、CDMA2000、CDMA2000 3X、CDMA2000 EV-DO、IS-2000、IS-95、IS-856、GSM(登録商標)、EDGE、およびGERANを含む。当然、他の多元接続方式およびワイヤレスプロトコルが利用されてよい。
【0104】
RAN320a~320bは、音声、データ、および他のサービスなどの様々なサービスをED310a~310cに提供するために、コアネットワーク330と通信する。RAN320a~320bまたはコアネットワーク330は、1つまたは複数の他のRAN(図示せず)と直接通信または間接通信していてよく、そうした他のRANは、コアネットワーク330によって直接サービスされてもされなくてもよく、RAN320a、RAN320b、またはその両方と同じ無線アクセス技術を採用してもしなくてもよい。コアネットワーク330はまた、(i)RAN320a~320bもしくはED310a~310cまたはその両方と(ii)他のネットワーク(PSTN340、インターネット350、および他のネットワーク360などの)との間のゲートウェイアクセスとして働いてよい。加えて、ED310a~310cの一部または全部は、異なるワイヤレス技術またはワイヤレスプロトコルを使用して異なるワイヤレスリンクを介して異なるワイヤレスネットワークと通信するための機能を含んでよい。ワイヤレス通信の代わりに(または、その追加として)、EDは、有線通信チャネルを介して、サービスプロバイダまたはスイッチ(図示せず)に、かつインターネット350に通信し得る。PSTN340は、簡易電話サービス(POTS)を提供するために回線交換電話ネットワークを含んでよい。インターネット350は、コンピュータのネットワーク、およびサブネット(イントラネット)、またはその両方を含んでよく、IP、TCP、UDPなどのプロトコルを組み込んでよい。ED310a~310cは、複数の無線アクセス技術による動作が可能なマルチモードデバイスであってよく、そのようなものをサポートするために必要な複数のトランシーバを組み込んでよい。
【0105】
図3に示すような通信システム100が、ハイパーセルと呼ばれることもあるニューラジオ(NR)セルをサポートし得ることが企図される。各NRセルは、同じNRセルIDを使用する1つまたは複数のTRPを含む。NRセルIDは、NRセルのすべて物理的なTRPへの論理的な割当てであり、ブロードキャスト同期信号の中で搬送され得る。NRセルは動的に構成され得る。NRセルの境界はフレキシブルであってよく、システムはNRセルとの間でTRPを動的に追加または除去する。
【0106】
一実施形態では、NRセルは、UEをサービスしUE固有のデータチャネルを送信する1つまたは複数のTRPを、NRセル内に有してよい。UE固有のデータチャネルに関連付けられた1つまたは複数のTRPはまた、UE固有でありUEに透過的である。単一のNRセル内の複数の並列データチャネルがサポートされてよく、各データチャネルは異なるUEをサービスする。
【0107】
別の実施形態では、ブロードキャスト共通制御チャネルおよび専用制御チャネルがサポートされてよい。ブロードキャスト共通制御チャネルは、同じNRセルIDを共有する全部または一部のTRPによって送信された共通システム構成情報を搬送し得る。各UEは、NRセルIDに結び付けられた情報に従って、ブロードキャスト共通制御チャネルからの情報を復号することができる。NRセル内の1つまたは複数のTRPは、UEをサービスするとともにUEに関連するUE固有制御情報を搬送する、UE固有の専用制御チャネルを送信し得る。単一のNRセル内の複数の並列な専用制御チャネルがサポートされてよく、各専用制御チャネルは異なるUEをサービスする。各専用制御チャネルの復調は、UE固有基準信号(RS)に従って実行されてよく、その系列またはロケーションは、UE IDまたは他のUE固有パラメータにリンクされている。
【0108】
いくつかの実施形態では、専用制御チャネルおよびデータチャネルを含むこれらのチャネルのうちの1つまたは複数は、UE IDなどのUE固有パラメータ、またはNRセルIDに従って生成され得る。さらに、UE固有パラメータまたはNRセルIDは、異なるNRセルからのデータチャネルおよび制御チャネルの送信を区別するために使用され得る。
【0109】
UEなどのEDは、UE専用接続IDを使用してNRセル内のTRPのうちの少なくとも1つを通じて通信システム300にアクセスしてよく、これにより、NRセルに関連付けられた1つまたは複数の物理的なTRPがUEにとって透過的であることが可能になる。UE専用接続IDは、NRセルの中でUEを固有に識別する識別子である。たとえば、UE専用接続IDは系列によって識別され得る。いくつかの実施形態では、UE専用接続IDは、初期アクセスの後にUEに割り当てられる。UE専用接続IDは、たとえば、他の系列、およびPHYチャネル生成のために使用されるランダマイザ(randomizer)にリンクされてよい。
【0110】
いくつかの実施形態では、UE専用接続IDは、UEがNRセル内のTRPと通信している限り同じままである。いくつかの実施形態では、UEは、NRセル境界を越えるときに元のUE専用接続IDを維持することができる。たとえば、UEは、ネットワークからシグナリングを受信した後にしか、そのUE専用接続IDを変更することができない。
【0111】
図4Aおよび図4Bは、本開示による方法および教示を実施し得る例示的なデバイスを示す。詳細には、図4Aは例示的なED310を示し、図4Bは例示的な基地局370を示す。これらの構成要素は、通信システム300の中で、または任意の他の好適なシステムの中で使用され得る。
【0112】
図4Aに示すように、ED310は少なくとも1つの処理ユニット400を含む。処理ユニット400は、ED310の様々な処理動作を実施する。たとえば、処理ユニット400は、信号コーディング、データ処理、電力制御、入出力処理、またはED310が通信システム300の中で動作することを可能にする任意の他の機能を実行することができる。処理ユニット400はまた、上記でより詳細に説明した機能または実施形態の一部または全部を実施するように構成され得る。各処理ユニット400は、1つまたは複数の動作を実行するように構成された任意の好適な処理デバイスまたはコンピューティングデバイスを含む。各処理ユニット400は、たとえば、マイクロプロセッサ、マイクロコントローラ、デジタル信号プロセッサ、フィールドプログラマブルゲートアレイ、または特定用途向け集積回路を含むことができる。
【0113】
ED310はまた、少なくとも1つのトランシーバ402を含む。トランシーバ402は、少なくとも1つのアンテナまたはネットワークインターフェースコントローラ(NIC)404による送信のためにデータまたは他のコンテンツを変調するように構成される。トランシーバ402はまた、少なくとも1つのアンテナ404によって受信されたデータまたは他のコンテンツを復調するように構成される。各トランシーバ402は、ワイヤレス送信もしくは有線送信のための信号を生成し、またはワイヤレスにもしくはワイヤによって受信された信号を処理するための、任意の好適な構造を含む。各アンテナ404は、ワイヤレス信号または有線信号を送信または受信するための任意の好適な構造を含む。1つまたは複数のトランシーバ402がED310の中で使用され得る。1つまたは複数のアンテナ404がED310の中で使用され得る。単一の機能ユニットとして図示するが、トランシーバ402はまた、少なくとも1つの送信機および少なくとも1つの別個の受信機を使用して実装され得る。
【0114】
ED310は、1つまたは複数の入出力デバイス406または(インターネット350への有線インターフェースなどの)インターフェースをさらに含む。入出力デバイス406は、ネットワークの中のユーザまたは他のデバイスとの対話を可能にする。各入出力デバイス406は、ネットワークインターフェース通信を含むスピーカー、マイクロフォン、キーパッド、キーボード、ディスプレイ、またはタッチスクリーンなどの、ユーザに情報を提供するかまたはユーザから情報を受信するための、任意の好適な構造を含む。
【0115】
加えて、ED310は少なくとも1つのメモリ408を含む。メモリ408は、ED310によって使用、生成、または収集される命令およびデータを記憶する。たとえば、メモリ408は、上記で説明した機能または実施形態の一部または全部を実施するように構成されるとともに処理ユニット400によって実行される、ソフトウェア命令またはモジュールを記憶することができる。各メモリ408は、任意の好適な揮発性または不揮発性の記憶デバイスおよび検索デバイスを含む。ランダムアクセスメモリ(RAM)、読取り専用メモリ(ROM)、ハードディスク、光ディスク、加入者識別モジュール(SIM)カード、メモリスティック、セキュアデジタル(SD)メモリカードなどの、任意の好適なタイプのメモリが使用され得る。
【0116】
図4Bに示すように、基地局370は、少なくとも1つの処理ユニット450、少なくとも1つの送信機452、少なくとも1つの受信機454、1つまたは複数のアンテナ456、少なくとも1つのメモリ458、および1つまたは複数の入出力デバイスまたはインターフェース466を含む。図示されないトランシーバが、送信機452および受信機454の代わりに使用されてよい。スケジューラ453が処理ユニット450に結合され得る。スケジューラ453は、基地局370内に含められてよく、または基地局370とは別個に動作させられてもよい。処理ユニット450は、信号コーディング、データ処理、電力制御、入出力処理、または任意の他の機能などの、基地局370の様々な処理動作を実施する。処理ユニット450はまた、上記でより詳細に説明した機能または実施形態の一部または全部を実施するように構成され得る。各処理ユニット450は、1つまたは複数の動作を実行するように構成された任意の好適な処理デバイスまたはコンピューティングデバイスを含む。各処理ユニット450は、たとえば、マイクロプロセッサ、マイクロコントローラ、デジタル信号プロセッサ、フィールドプログラマブルゲートアレイ、または特定用途向け集積回路を含むことができる。
【0117】
各送信機452は、1つまたは複数のEDまたは他のデバイスへのワイヤレス送信用または有線送信用の信号を生成するための任意の好適な構造を含む。各受信機454は、1つまたは複数のEDまたは他のデバイスからワイヤレスにまたはワイヤによって受信された信号を処理するための任意の好適な構造を含む。別個の構成要素として図示するが、少なくとも1つの送信機452および少なくとも1つの受信機454は、トランシーバの中に組み合わせられ得る。各アンテナ456は、ワイヤレス信号または有線信号を送信または受信するための任意の好適な構造を含む。共通のアンテナ456が、ここでは送信機452と受信機454の両方に結合されるものとして図示されるが、1つまたは複数のアンテナ456が送信機452に結合されることがあり、1つまたは複数の別個のアンテナ456が受信機454に結合されることがある。各メモリ458は、ED310に関連して上記で説明したものなどの、任意の好適な揮発性または不揮発性の記憶デバイスおよび検索デバイスを含む。メモリ458は、基地局370によって使用、生成、または収集される命令およびデータを記憶する。たとえば、メモリ458は、上記で説明した機能または実施形態の一部または全部を実施するように構成されるとともに処理ユニット450によって実行される、ソフトウェア命令またはモジュールを記憶することができる。
【0118】
各入出力デバイス466は、ネットワークの中のユーザまたは他のデバイスとの対話を可能にする。各入出力デバイス466は、ネットワークインターフェース通信を含む、ユーザに情報を提供するかまたはユーザから情報を受信/提供するための、任意の好適な構造を含む。
【0119】
異なるヌメロロジーの使用の観点からフレキシブルな、フレーム構造が提案されている。特定の信号を通信するために使用されるエアインターフェースの物理レイヤパラメータのセットとして、ヌメロロジーが定義される。ヌメロロジーは、少なくともサブキャリア間隔およびOFDMシンボル持続時間という観点から表され、高速フーリエ変換(FFT)長/逆FFT(IFFT)長、送信タイムスロット長、およびサイクリックプレフィックス(CP)長または持続時間などの、他のパラメータによっても定義され得る。いくつかの実施形態では、ヌメロロジーの定義はまた、信号を通信するためにいくつかの候補波形のうちのどれが使用されるのかを含んでよい。可能な波形候補は、限定はしないが、以下のもの、すなわち、直交周波数分割多重化(Orthogonal Frequency Division Multiplexing, OFDM)、フィルタ処理型OFDM(Filtered OFDM, f-OFDM)、フィルタバンクマルチキャリア(Filter Bank Multicarrier, FBMC)、汎用フィルタ処理型マルチキャリア(Universal Filtered Multicarrier, UFMC)、一般化周波数分割多重化(Generalized Frequency Division Multiplexing, GFDM)、シングルキャリア周波数分割多元接続(Single Carrier Frequency Division Multiple Access, SC-FDMA)、低密度シグネチャマルチキャリア符号分割多元接続(Low Density Signature Multicarrier Code Division Multiple Access, LDS-MC-CDMA)、ウェーブレットパケット変調(Wavelet Packet Modulation, WPM)、ナイキストよりも速い(Faster Than Nyquist, FTN)波形、低ピーク対平均電力比波形(low Peak to Average Power Ratio Waveform, low PAPR WF)、パターン分割多元接続(Pattern Division Multiple Access, PDMA)、格子区分多元接続(Lattice Partition Multiple Access, LPMA)、リソース拡散多元接続(Resource Spread Multiple Access, RSMA)、およびスパースコード多元接続(Sparse Code Multiple Access, SCMA)から選択される、1つまたは複数の直交または非直交な波形を含んでよい。
【0120】
これらのヌメロロジーは、異なるヌメロロジーのサブキャリア間隔が互いの倍数であり、異なるヌメロロジーのタイムスロット長も互いの倍数であるという意味で、スケーラブルであり得る。複数のヌメロロジーにわたるそのようなスケーラブルな構成は、実装利点、たとえば、時分割複信(TDD)コンテキストにおけるスケーラブルな全OFDMシンボル持続時間をもたらす。
【0121】
下の表1は、「フレーム構造」の下の4つの列の中に、いくつかの例示的なヌメロロジーに関連するパラメータを示す。フレームは、4つのスケーラブルなヌメロロジーのうちの1つまたはその組合せを使用して構成され得る。比較のために、表の右側の列では、従来の固定されたLTEヌメロロジーが示される。第1の列はサブキャリア間隔が60kHzのヌメロロジー向けであり、OFDMシンボル持続時間がサブキャリア間隔とともに反比例して変化するので、そうしたヌメロロジーは最も短いOFDMシンボル持続時間も有する。これは、車両ツーエニー(Vehicle-to-Any)(V2X)通信などの超低レイテンシ通信にとって好適であり得る。第2の列はサブキャリア間隔が30kHzのヌメロロジー向けである。第3の列はサブキャリア間隔が15kHzのヌメロロジー向けである。このヌメロロジーは、タイムスロットの中に7シンボルしかないことを除いて、LTEにおけるものと同じ構成を有する。これは、ブロードバンドサービスにとって好適であり得る。第4の列は間隔が7.5kHzのヌメロロジー向けであり、そうしたヌメロロジーは、4つのヌメロロジーの中で最も長いOFDMシンボル持続時間も有する。これは、カバレージ拡張およびブロードキャスティングにとって有用であり得る。これらのヌメロロジーに対する追加の使用は、当業者に明らかであるかまたは明らかになる。列挙した4つのヌメロロジーのうち、サブキャリア間隔が30kHzおよび60kHzのヌメロロジーは、より広いサブキャリア間隔のためにドップラー分散(高速移動条件)に対してよりロバストである。異なるヌメロロジーが他の物理レイヤパラメータに対して、同じサブキャリア間隔かつ異なるサイクリックプレフィックス長などの異なる値を使用してよいことがさらに企図される。
【0122】
もっと大きいかまたはもっと小さいサブキャリア間隔などの、他のサブキャリア間隔が使用されてよいことがさらに企図される。上記の例において示したように、各ヌメロロジーのサブキャリア間隔(7.5kHz、15kHz、30kHz、60kHz)は、最小サブキャリア間隔の2n倍の因数であり得、ここで、nは整数である。120kHzなどの、やはり2nという因数によって関係するもっと大きいサブキャリア間隔が、同じくまたは代替的に使用されてよい。3.75kHzなどの、やはり2nという因数によって関係するもっと小さいサブキャリア間隔が、同じくまたは代替的に使用されてよい。ヌメロロジーのシンボル持続時間も2nという因数によって関係し得る。このようにして関係する2つ以上のヌメロロジーは、スケーラブルヌメロロジーと呼ばれることがある。
【0123】
他の例では、より限定されたスケーラビリティが実施されることがあり、2つ以上のヌメロロジーがすべて、必ずしも2nという因数によって関係するとは限らずに、最小サブキャリア間隔の整数倍のサブキャリア間隔を有する。例は、15kHz、30kHz、45kHz、60kHz、120kHzのサブキャリア間隔を含む。
【0124】
さらに他の例では、15kHz、20kHz、30kHz、60kHzなどの、すべてが最小サブキャリア間隔の整数倍であるとは限らない、スケーラブルでないサブキャリア間隔が使用されてよい。
【0125】
表1では、各ヌメロロジーは、第1の個数のOFDMシンボルに対して第1のサイクリックプレフィックス長を、また第2の個数のOFDMシンボルに対して第2のサイクリックプレフィックス長を使用する。たとえば、「フレーム構造」の下の第1の列において、タイムスロットは、サイクリックプレフィックス長が1.04μsの3シンボルと、それに後続するサイクリックプレフィックス長が1.3μsの4シンボルとを含む。
【0126】
【表1】
【0127】
表2では、ヌメロロジーの例示的なセットが示され、異なるサイクリックプレフィックス長が、同じサブキャリア間隔を有する異なるヌメロロジーにおいて使用され得る。
【0128】
【表2】
【0129】
表1および表2の例の特定のヌメロロジーが例示目的であること、ならびに他のヌメロロジーを組み合わせるフレキシブルなフレーム構造が代替として採用され得ることを理解されたい。
【0130】
信号を送信するためにOFDMベース信号が採用され得、複数のヌメロロジーが同時に共存する。より詳細には、複数のサブバンドOFDM信号が並行して生成され得、その各々が異なるサブバンド内にあり、各サブバンドはサブキャリア間隔が異なる(また、より一般的には、ヌメロロジーが異なる)。複数のサブバンド信号は、送信のために、たとえば、ダウンリンク送信のために、単一の信号に合成される。代替として、複数のサブバンド信号は、たとえば、ユーザ機器(UE)であってよい複数の電子デバイス(ED)からのアップリンク送信のために、別個の送信機から送信されることがある。具体例では、各サブバンドOFDM信号の周波数スペクトルを成形するためにフィルタ処理を使用し、それによって周波数局所的波形を生成し、次いで、送信のためにサブバンドOFDM信号を合成することによって、フィルタ処理型OFDM(filtered OFDM, f-OFDM)が採用され得る。f-OFDMは、帯域外放射を低くするとともに送信を改善し、異なるサブキャリア間隔の使用の結果として生み出される非直交性に対処する。代替として、周波数局所化波形を達成するために、ウィンドウ化OFDM(windowed OFDM, W-OFDM)などの異なる手法が使用され得る。
【0131】
異なるヌメロロジーの使用により、異なるレベルのレイテンシまたは信頼性許容度などの広範囲のサービス品質(QoS)要件、ならびに異なる帯域幅またはシグナリングオーバーヘッド要件を有する、使用事例の多様なセットの共存が可能になり得る。一例では、基地局は、選択されたヌメロロジーまたは選択されたヌメロロジーの単一のパラメータ(たとえば、サブキャリア間隔)を表すインデックスを、EDにシグナリングすることができる。シグナリングは、たとえば、物理ダウンリンク制御チャネル(PDCCH)などの制御チャネルの中で、またはダウンリンク制御情報(DCI)の中で、動的または半静的に行われ得る。このシグナリングに基づいて、EDは、選択されたヌメロロジーのパラメータを、メモリの中に記憶された候補ヌメロロジーのルックアップテーブルなどの他の情報から決定し得る。
【0132】
図5は、gNBにおける対応を伴わない送信(Tx)ビーム502および受信(Rx)ビーム504を示す図500である。
【0133】
図6は、gNBにおける対応を伴うTxビーム602およびRxビーム604を示す図600である。Txビーム602およびRxビーム604が対応(すなわち、相反性)を有するとき、PRACHリソースまたはプリアンブルインデックス構成は、プリアンブルに対する反復送信をサポートしない。
【0134】
一実施形態では、PLはビーム対応構成に従って推定される。この構成は、1)gNBにおいてRxビームがスイープするのを支援すべきか否かを暗示する特定のPRACHリソースまたはプリアンブルインデックスを使用して、PRACH送信反復を伴うかまたは伴わずに暗黙的に、あるいは2)gNB構成においてビーム対応を伴うかまたは伴わずに明示的に、のうちの少なくとも1つであり得る。第1の構成の場合、特定のSSブロックインデックス(idx)との関連付けを有するUL送信に対するBSP固有のPL推定が、特定のSSブロックidxのみに関連付けられているRSRPから導出される。idxは[0,L-1]であり、Lは1つのSSバースト内のSSブロックの最大数である。この第1の構成はRS関係固有のPLに対応し、ビーム対応がgNBにおいて想定されることを暗示する。第2の構成の場合、PL推定は、1つのSSバースト内の異なるSSブロックインデックス(idx)に関連付けられているすべてのSSブロックに関連付けられているRSRPから導出される。この第2の構成はセル固有のPL用であり、ビーム対応がgNBにおいて想定されないことを暗示する。以下で説明するように他のファクタも使用されてよい。
【0135】
Msg3(すなわち、RACHプロシージャ中のPUSCH送信)に対するPLは、Msg1(すなわち、プリアンブル)に対するPLと同じであり得るか、またはMsg3に対するPLは、特定のインデックス(idx)を有する特定のSSブロックを伴うPUSCHに対するDMRSのアンテナポートグループ(APG)の間のRS関係関連付けを用いて示され得る。
【0136】
一実施形態では、PL推定は、1)特定のインデックス(SSBidx)を有するSSブロック(SSB)に基づくRS関係固有のPL、または2)1つのSSバースト内の異なるインデックスを有する複数のSSブロックに基づく共通のPL、のうちの少なくとも1つであってよい。PL推定のこの方法はまた、第1のフィルタ係数を用いた1次元(すなわち、1つのフィルタ係数)L3フィルタ処理、ならびに第1および第2のフィルタ係数を用いた2次元(すなわち、少なくとも2つのフィルタ係数)フィルタ処理のうちの少なくとも1つを含む。1次元L3フィルタ処理を用いて、1つの基準送信電力、および少なくとも1つのSSブロック(同期、またはPBCHのDMRS)からの1つの複合かつフィルタ処理済みのRSRPが、第1のフィルタ係数を用いて合成およびフィルタ処理される。第1の例として、特定のインデックス(idx)を有する1つまたは複数の特定のSSブロックを伴う1つまたは複数のRS関係固有のPLまたはL3-RSRPが、1つの第1のフィルタ処理係数を用いてフィルタ処理(すなわち、1次元フィルタ処理)され、特定のインデックス(idx)を有する1つの特定のSSブロックを伴う1つのRS関係固有のPLまたはL3-RSRPが、1つの第1のフィルタ処理係数を用いてフィルタ処理される。第2の例として、異なるインデックス(idx)を有する複数のSSブロックを伴う1つの共通のPLまたはL3-RSRPが、1つの第1のフィルタ処理係数を用いてフィルタ処理される。
【0137】
2次元フィルタ処理を用いて、別個のRS関係固有のPLまたはL3-RSRPが、第1のフィルタ係数を用いて推定され得る。各PLまたはL3-RSRPは、特定のインデックス(idx)を有する特定のSSブロック(同期、またはPBCHのDMRS)に関連付けられる。第2のフィルタ係数を伴うフィルタ処理ファクタが、次いで実行される。1つの複合PLは、第2のフィルタ係数を用いて複数のRS関係固有のPLからフィルタ処理または平均化される。この実施形態の場合、第1のフィルタ係数または第2のフィルタ係数は、事前定義およびブロードキャスティングのうちの少なくとも1つを用いて構成され得る。
【0138】
図7は、PL推定用の1次元L3フィルタ処理の方法700の一実施形態を示す図である。図7は、第1のフィルタ処理係数を用いた1次元L3フィルタ処理を使用するRS関係(すなわち、SSブロック)固有のPL推定の一例である。この実施形態では、RSRP(idx)706またはPL(idx)708を生成するために、第1のフィルタ係数を用いたフィルタ処理が1つのSSブロックにおいて実行される。SSブロックは、SS(idx)702およびDMRS/PBCH(idx)704を含む。
【0139】
図8は、PL推定用の1次元フィルタ処理の方法800の別の実施形態を示す図である。図8に示す実施形態では、フィルタ処理は、1つの共通のPL812に対して2つの異なるidx(idx1およびidx2)を有する2つのSSブロックにおいて実行される。第1のSSブロックはSS802およびDMRS/PBCH804を含み、第2のSSブロックはSS806およびDMRS/PBCH808を含む。
【0140】
図9は、2次元フィルタ処理のための方法900の一実施形態を示す図であり、2つのRS関係固有のPL912、916またはL3-RSRP910、914は、idx1、idx2を有する別個のSSブロック(SS(idx1)902およびDMRS/PBCH(idx1)904を有する第1のSSブロック、ならびにSS(idx2)906およびDMRS/PBCH(idx2)908を有する第2のSSブロック)、および1つの第1のフィルタ係数を用いて推定される。1つの共通のPL918が、2つのRS関係固有のPL912、916またはL3-RSRP910、914、および1つの第2のフィルタ係数を用いて推定される。
【0141】
図10は、アイドルモードにおけるUEに対する、少なくとも1つのSSブロックまたは示されたPL補償オフセットに基づくDL PL推定のための、方法1000の一実施形態のフローチャートである。最初に、ブロック1002において、UEは少なくとも1つのSSブロックを受信する。次に、ブロック1004において、UEはシステム情報を取得し、ブロック1010において、PLオフセット補償を決定する。ブロック1008においてPRACH送信に対する反復に対して、UEは、ブロック1014において、1つまたは複数のフィルタ処理係数を用いた1次元または2次元のフィルタ処理を使用して、かつPL補償オフセットに基づいて、(すべてのSSブロックベースの)共通のPLを決定する。ブロック1006においてPRACH送信に対する反復がない場合、UEは、ブロック1012において、1つのフィルタ処理係数を用いた1次元フィルタ処理またはシステム情報によるPL補償オフセットに従って、RS関係(すなわち、SSブロック)固有のPLを決定する。方法1000は、ブロック1006またはブロック1008のいずれかを実行するが、その両方は実行しない。ブロック1010は選択的であり、ブロック1006またはブロック1008のいずれかとともに実行され得る。
【0142】
接続状態におけるUEに対するDL PLを推定するための一実施形態では、UEは、第1のタイプのCSI-RS、SSブロック、および第2のタイプのCSI-RSのうちの少なくとも1つにおいて、複数のRS関係固有のPL測定値を推定するように構成される。第1のタイプのCSI-RSは、L1 RSRPまたはCSI測定用に構成される。第2のタイプのCSI-RSは、モビリティ測定のためのL3 RSRP用に構成される。SSブロックはまた、モビリティ測定のためのL3 RSRP用に事前定義される。PL推定に対する構成は、事前定義、ブロードキャスティングおよび動的制御表示(DCI)、メディアアクセス制御(MAC)制御要素(CE)、ならびに無線リソース制御(RRC)シグナリングのうちの少なくとも1つに基づくことができる。1つのPLに対する第1のタイプのCSI-RSに加えて、SSブロックまたは第2のCSI-RSは、第1のCSI-RSのAPG、SSブロック、または第2のCSI-RSのAPGの間のRS関係構成に基づいて、第1のCSI-RSと一緒にPL推定用に構成され得る。したがって、一実施形態では、QCLを伴うと、PL推定は、第1のタイプのCSI-RS、SSブロック、および第2のタイプのCSI-RSのうちの少なくとも2つに基づくことができる。一実施形態では、QCLを伴わないと、PL推定は第1のCSI-RSのみに基づく。各L1-RSRPまたはPL測定は、少なくとも1つの第1のタイプのCSI-RS APG、または1つのQCL型(QCLed)SSブロック、または少なくとも1つのQCL型の第2のタイプのCSI-RS APGに関連付けられる。1つのAPGは、QCL想定を伴う少なくとも1つのアンテナポートを含む。少なくとも1つのCSI-RS APGは、1つまたは複数のCSI-RSリソースまたはリソースセットに関連付けられ得る。
【0143】
図11は、第1のCSI-RSリソースセットを有する第1のAPG1102、および第2のCSI-RSリソースセットを有する第2のAPG1104を伴う、APグループ(APG)の一実施形態を示す図1100である。
【0144】
図12は、QCLを伴わずにPLを推定する方法1200の一実施形態を示す図である。gNB送信ビーム1202(0、1、2と標示される)は各々、それぞれのSSブロック1206を含む。gNB受信ビーム1204(0、1、2、3、4と標示される)は、ビーム管理用のCSI-RS1208を含む。一実施形態では、QCLを伴わないと、PL推定は第1のCSI-RSのみに基づく。
【0145】
図13および図14は、QCLを想定してPLを推定する方法の一実施形態を示す図である。
【0146】
図13は、QCLを想定してPLを推定する方法の一実施形態を示す図1300である。gNB送信ビーム13020、13021、13022は各々、それぞれのSSブロック1306を含む。gNB受信ビーム13040、13041、13042、13043、13024は各々、ビーム管理用のCSI-RS1308を含む。ビーム1302、1304は、QCLによって関係する。したがって、一実施形態では、QCLを伴うと、PL推定は、第1のタイプのCSI-RS、SSブロック、および第2のタイプのCSI-RSのうちの少なくとも2つに基づくことができる。部分電力制御(fractional power control, FPC)を伴うLTE UL PCが、NR UL PCのための概略的なフレームワークとして合意されている。UE送信電力の一般式は以下である。
【0147】
【数2】
【0148】
開ループ部分は、UE最大電力PCMAX(i)、経路損失PL、ファクタα(j)、公称電力PO(j)、および時には静的電力オフセットを含み、閉ループ部分は、送信フォーマットファクタΔTF(i)および動的TPCコマンドf(i)に基づく電力調整を含む。このPCフレームワークに基づくと、異なる構成がNR UL PCに対して考慮される。重要な成分のフレキシブルな組合せを可能にしてNRでの多くの別種の形態においてUL PCをサポートする、標準化のための概略的なPC設定フレームワークを提案する。
【0149】
ここで、SSブロック(SCH、またはPBCHのDMRS)とCSI-RSの両方がPL推定のために合意される。ただし、上記のDL RSにとって適用可能なケース、および測定値をどのように合成/処理するのかは、依然として未決定である。
【0150】
複数のDL RSがUEに対して構成されるとき、特定のPC設定に対するPL推定のためにどのDL RSが使用されるべきであるのかが指定されるべきである。言い換えれば、UL信号(または、同等に、PC設定)とDL RS(または、同等に、構成済みのL3もしくはL1 RSRP)との間の関連付けは、たとえば、規格仕様書、RRC構成、MACまたはPHYレイヤシグナリングを介して指定される必要がある。RSRPからPL推定値を取得するために、ポートごとのDL RS電力がUEにシグナリングされる必要がある。
【0151】
UE固有の構成を有しないUE(たとえば、IDLE状態におけるUE)の場合、いくつかの送信(たとえば、初期アクセスRACHプロシージャの中のMsg1およびMsg3)に対するUL PC補償用の経路損失推定は、モビリティ測定に基づいてRSRPをL3フィルタ処理することを伴ってSSブロックのみから導出され得る。ここで、UL送信とL3 SS-RSRPとの間の関連付けは規格の中で指定され得る。
【0152】
UE固有の構成を有するUE(たとえば、CONNECTED状態におけるUE)の場合、1つまたは複数のCSI-RSがビーム管理用に構成され得る。ビーム固有の経路損失をフレキシブルかつ動的に追跡するために、UEは、ビーム管理測定用の特定のCSI-RSリソースおよびL1 RSRPに関連する経路損失を推定するように構成され得る。加えて、SSブロックは、IDLEとCONNECTEDの両方においてL3モビリティのために使用される1つの「常時オン」信号であり、場合によっては、CSI-RSとの空間的なQCL想定をサポートするようにも構成され得る。そのため、SSブロックとCSI-RSの両方がPL推定用に構成され得る。L1 RSRPとL3 RSRPの両方が、合成されたPL推定を得るために考慮され得る。UL送信用に使用されるべきRSまたはRSRPは、RRC構成、MACまたはPHYレイヤシグナリングの中で指定され得、RSまたはRSRPはインデックスが付けられてよく、インデックスはUL送信のためにUEにシグナリングされ得る。
【0153】
場合によっては、DLとULとの間で測定される経路損失不整合がある。たとえば、DLおよびULのためのTRPサービングセットが異なることがあり、gNBまたはUEにおけるTx/Rxビーム相反性は常に想定され得るとは限らない。このとき、経路損失はこれらの不整合ケースに対して補償されるべきである。2つの可能なオプションがPL補償に対して考慮され得る。第1のオプションはPLオフセット補償に基づくことができ、PLオフセット補償は静的な電力オフセットとしてシグナリングされ得る。第2のオプションは、複数の「ビーム」固有のPLからの1つのPLを合成(たとえば、平均化)することであり得る。一方、UL RSベースのPL推定も考慮され得る。この場合、ネットワークがPLを推定するとともにUEに示し、フレームワークはそれをサポートするように拡張され得る。
【0154】
PLを推定するために、RSのポートごとの送信電力が受信機側にシグナリングされる必要がある。LTEにおけるように、CSI-RSのポートごとの電力は、CSI-RSが構成されるときにシグナリングされ得る。しかしながら、SSおよびDMRSの場合、それらのポートごとの電力は、NRでは関連するシグナリングの中で提供される必要がある。
【0155】
一態様では、PL推定は、以下のことのうちの1つまたは複数をサポートする。
【0156】
PL推定のためにUL信号とRSとの関連付けを(ポートごとのRS電力と一緒に)UEにシグナリングすること。
【0157】
L3とL1 RSRPの両方が、PL推定のためにサポートされるべきである。
【0158】
SSブロックベースのみのL3 RSRPがIDLEに対してサポートされるべきである。
【0159】
CSI-RSベースのL1 RSRPがCONNECTEDに対してサポートされるべきである。
【0160】
非対称UL/DLのためのPL補償に対する電力オフセットがサポートされるべきである。
【0161】
ビーム固有の電力制御の場合、開ループ(少なくとも、PL)および閉ループパラメータが合意される。概して、ビーム固有の電力制御は、複数のビーム送信を伴うPUSCH/PUCCH/SRSにとって類似であり得る。1つの完全なビーム固有のPC設定に対して、少なくとも以下のパラメータが明瞭にUEに指定されるべきである。
【0162】
第1のパラメータはビーム識別情報である。1つまたは複数の特定のUL BPLを伴う(たとえば、1つまたは複数のコードワードに対して関連付けられた)UL送信に対して、1つまたは複数の基準DL BPLがPL補償用に構成され得る。ビーム情報は、PUSCH/PUCCH/SRSに対するRSのアンテナポート(グループ)とDL RSとの間のQCL想定を用いて示され得る。第2のパラメータはビーム固有の開ループパラメータである。特定のビーム識別情報に基づいて、関連するPLが使用され得る。複数の考慮事項(たとえば、ターゲット電力、干渉など)に対して受信電力を半静的に補償するために、特定のP0が使用され得る。その上、P0は、セル固有の公称のP0_nomialおよびUE固有のP0_UE_specificを含み、そのとき、1つの共通のセル固有の公称のP0_nomialおよび複数のビーム固有のUE固有のP0_UE_beam_specificを維持することが妥当であると思われる。代替として、PL、PO、およびαを含むパラメータは、それぞれ、BPLごとに保持または構成され得る。さらに、BPLは、簡単のために、ビーム管理に基づいて異なるグループにクラスタ化され得る。1つのBPLグループは1組のパラメータ(PL/P0/α)を用いて構成され、TPCコマンドはグループの中のBPLごとに構成され得る。
【0163】
PL補償係数αに対して、ビーム固有の値は必要とされなくてよい。第3のパラメータはビーム固有の閉ループパラメータである。合意に従って、TPCコマンドに基づく動的調整のみが必要であると思われる。ここで、1つまたは複数のコードワードを有するPUSCHが、ビーム情報によって示される少なくとも1つまたは複数のQCLに関連付けられ得る。この場合、TPCコマンドは、複数のポートグループに関連付けられ得る。次いで、(たとえば、異なるビームまたはパネルからのコードワードに関連付けられた)異なる送信レイヤは異なる送信電力を使用してよく、そうした送信電力はレイヤ間で等しく分割しているLTEとは異なり、このことは異なるPC設定/パラメータをレイヤに関連付けることによって実現され得る。次いで、後続のメカニズムは、予想される全電力が最大電力を超えるときの可能な電力スケーリングである。加えて、(サポートされる場合)TA差分からの影響も考慮に入れられるべきである。
【0164】
異なる考慮事項に起因して、ビーム固有のPCが異なる形態をとり得ることが理解され得る。このことをサポートするために、規格は、特定の特性(たとえば、ビームおよびポート情報)を伴う特定のUL送信、PLに対するRS、開ループパラメータ、TPCコマンド構成などの、PCに関与する関連する重要な成分を組み合わせる/指定するために、十分なフレキシビリティをもたらすことに焦点を合わせるべきである。
【0165】
一態様では、ビーム固有のPCは、以下のことのうちの1つまたは複数をサポートする。
【0166】
PUSCH/PUCCH/SRSに対するRSおよびDL RS(たとえば、CSI-RS)のアンテナポート(グループ)の間のQCL想定が、ビーム識別情報を識別するために示されるべきである。
【0167】
ビーム固有のP0が、少なくともUE固有部分P0_UE_beam_specificに基づくべきである。
【0168】
PUSCHの異なるポートグループが、異なるPCパラメータをサポートすることができる。
【0169】
UL/DL不整合ケース(たとえば、ビーム相反性)に対してPL補償がサポートされるべきである。
【0170】
ビーム固有のPLが、BPLまたはBPLグループごとに保持され得る。
【0171】
NRでは、eMBBおよびURLLCを含む、異なるトラフィックサービスタイプがサポートされる。異なるトラフィックサービスは、許可モード(たとえば、動的許可または構成済みのRRC)、ヌメロロジーおよびスケジューリング時間単位長(たとえば、ミニスロット、スロット)などの異なるメカニズムに基づいて、異なる性能要件(たとえば、信頼性、レイテンシ)を有することがある。概して、PUSCHおよびさらには関連付けられたPUCCH/SRSに対する特定の性能要件を保持するために、トラフィックサービス固有のUL PCループが使用されるべきである。特定のPCループは、開ループパラメータP0および閉ループTPCコマンドを含んでよい。加えて、新たな要件に起因して、いくつかの新たな特定のUL PCメカニズムが議論されるべきである。場合によっては、(各々が複数のヌメロロジーを用いて構成される)URLLCとeMBBとの間での動的な多重化が、1つの有利なリソース利用のためにサポートされてよいが、この多重化はまた、URLLCとeMBBとの間でのリソース衝突という結果になり得る。このとき、トラフィックサービス固有の電力制御に対して、潜在的な干渉が考慮されるべきである。異なるヌメロロジーを有する同じトラフィックサービスの場合ではあるが、既定のPSDスケーリングは、一例であるとともに同じ性能要件を保持するための簡単なメカニズムである。ただし、干渉は異なることがある。追加されるフレキシビリティにとって、構成可能な特定のパラメータが好ましい。加えて、複数のトラフィックサービス固有のPCループをサポートする1つのUEに対して、関連するメカニズム固有のトラフィックサービスが、許可モード(たとえば、動的許可または構成済みのRRC)、ヌメロロジーおよびスケジューリング時間単位長(たとえば、ミニスロット、スロット)のうちの少なくとも1つに暗黙的に関連付けられ得る。
【0172】
一態様では、トラフィックサービス固有の電力制御がサポートされる。
【0173】
特定のPCパラメータとは、構成済みの開ループ部分(たとえば、P0およびα)または閉ループ部分であり得る。
【0174】
トラフィックサービスは、
ヌメロロジー、
動的許可または構成済みのRRC、
スケジューリング時間単位長(たとえば、ミニスロット、スロット)
のうちの少なくとも1つを含む他の許可特性に暗黙的に関連付けられ得る。
【0175】
チャネル/信号固有のアップリンク電力制御検討は、理想的には最適な性能利得を与えることを目指すが、いくつかの成分(たとえば、P0、αなど)は、複数の特定の電力制御ループに共通であってよい。たとえば、LTEでは、Msg1送信のためのいくつかの部分がMsg3のPUSCH送信に対して再使用され、スケジュールされたPUSCHのためのいくつかの部分がSRS送信に対して再使用される。したがって、共通のPCパラメータ設定が、NR UL PCのために確保および拡張されるべきである。たとえば、UEが1つまたは複数のビームまたはヌメロロジーをサポートできる場合、いくつかの共通のパラメータ設定が、同じキャリアまたは帯域幅部分における同じビームまたはヌメロロジーに関連付けられているPUSCHおよびSRSに対して保持され得る。その上、詳細なSRS PCメカニズムが当業者に明らかであり、SRS切替えに対する電力制御がこのメカニズムを選択的に使用してよい。
【0176】
一態様では、共通のPCパラメータ設定は、同じビームまたはヌメロロジーに関連付けられているPUSCHとSRSとの間でサポートされる。
【0177】
上記の説明は、PC設定がいくつかの重要な成分を含み、かつ各成分が様々な形態のパラメータの様々な値を取り得ることを示す。成分が決定されると、PC設定は良好に定義/決定される。上記から明らかなように、PC設定ごとに各成分を決定することは複雑であり得る。しかしながら、規格は、すべての成分がすべてのPC設定に対してどのように決定される必要があるのかを指定する必要はなく、成分およびそれらのパラメータを決定することの重要な部分は実装に残されるべきである。その結果として、特定のPC設定を議論することに加えて、概略的なPC設定フレームワークが決定および標準化される必要がある。
【0178】
より詳細には、PC設定は、概して、以下の重要な成分のうちの少なくともいくつかを含むべきであり、それらはシグナリングおよびフレキシブルな合成における便利な参照のためにインデックスが付けられ得る。
【0179】
UL信号/チャネル。
【0180】
同じ信号/チャネルが複数のPC設定に関連付けられる場合、この信号/チャネルを固有に識別するための関連する構成/特性も指定される必要がある。たとえば、異なるビームがPUSCHに関連付けられ、かつ各ビームが異なるPC設定を有する場合、ビーム構成情報(または、同等のQCL情報)が、PC設定ごとにUL信号/チャネル情報と一緒に指定されるべきである。このことはまた、PUSCHレイヤ、異なるヌメロロジーを有するUL信号などに適用され得る。
【0181】
DL RS(または、同等に、RSRP)およびそのポートごとの送信電力。
【0182】
その成分は、概して、ネットワークが示したPL値を伴うようなケースを除いてPC設定にとって必須である。
【0183】
開ループPCパラメータ、主に、P0、α、および電力オフセット。
【0184】
TPCコマンド。
【0185】
これは、関連するTPCコマンド構成、DCIリソース、およびDCI構成などを含む。
【0186】
この成分はPC設定にとって選択的である。
【0187】
閉ループ状態または閉ループプロセス。
【0188】
これは、PC設定がどの閉ループ状態/プロセスを使用するのかを指定し、各々は、UEが構成され保持する必要がある1つの閉ループ(すなわち、PCループ)に対応する。絶対的なTPCコマンドの場合、ループ状態は、TPCコマンドに等しくかつ無記憶であり、そうでない場合、ループ状態は、このループに関連するTPCコマンドの累積和である。UEは、複数の閉ループ状態/プロセスを保持してよく、異なる状態/プロセスが、上記で列挙した同じ/異なる成分を用いて指定されてよい。1つの閉ループ状態が複数のTPCコマンドリソースに関連付けられてよく、フレキシビリティにとって逆も同様であるので、閉ループ状態がTPCコマンド構成に関係するがTPCコマンド構成と同じではないことに留意されたい。
【0189】
この成分はPC設定にとって選択的である。
【0190】
PC設定は、基本的に上記の成分の関連付けとして見られ得る。上記の成分を適切に組み合わせる/構成する/示すことによって、ネットワークは多くの形態のPC設定をサポートすることができ、UEはその電力を固有に決定することができる。しかしながら、UE複雑度を低減するために、限定された数のPC設定だけがUEによってサポートされてよく、最大数は標準化され得るか、またはUE能力としてUEによって報告され得る。
【0191】
一態様では、以下の成分、すなわち、UL信号/チャネル、DL RS、およびそのポートごとの電力、開ループPCパラメータ、TPCコマンド、ならびに閉ループ状態/プロセスのうちの、少なくともいくつかおよびそれらの値をフレキシブルに指定することを可能にする、標準化された概略的なPC設定フレームワークが提供される。
【0192】
図14は、QCLを想定してPLを推定する方法1400の一実施形態を示す図である。gNB送信ビーム14020、14021、14022は、それぞれのSSブロック1406を含む。gNB受信ビーム14040、14041、14042、14043、14024は、ビーム管理用のCSI-RS1408を含む。ビーム14022、14042は、QCLによって関係する。したがって、一実施形態では、QCLを伴うと、PL推定は、第1のタイプのCSI-RS、SSブロック、および第2のタイプのCSI-RSのうちの少なくとも2つに基づくことができる。
【0193】
接続状態におけるUEに対してDL PLを推定することはまた、1次元または2次元のフィルタ処理を利用することができる。一実施形態では、第3のフィルタ係数を用いたL1-RSRPまたはPLに対する1次元フィルタ処理が実行される。1つのPLは、1つの基準送信電力と、第1のCSI-RSまたはSSブロックまたは第2のCSI-RSを伴う1つのRSタイプからの、第3のフィルタ係数を用いた1つの複合かつフィルタ処理済みのL1-RSRPまたはPLとを用いて推定される。一実施形態では、第3のフィルタ係数を用いたL1-RSRPまたはPLに対する1次元フィルタ処理が実行される。1つのPLは、1つの基準送信電力と、第1のCSI-RSおよびQCL型SSブロック/第2のCSI-RSを含む複数のRSタイプからの、第3のフィルタ係数を用いた1つの複合かつフィルタ処理済みのL1-RSRPまたはPLとを用いて推定される。第3の係数はRRCシグナリングを用いて構成され得る。
【0194】
別の実施形態では、2次元フィルタ処理は、複数のRSタイプ固有のL1-RSRPまたはPLに対して1つまたは複数の第3のフィルタ係数を用いて実行される。各RSタイプ固有のPLは、1つの共通または特定の第3のフィルタ係数、ならびにSSブロック、第1のCSI-RS、および第2のCSI-RSのうちの少なくとも1つである特定のRSタイプに関連付けられ、異なるRSタイプ固有のPLは、異なるRSタイプに関連付けられる。第2のフィルタ係数を用いた複数のRSタイプ固有のPLにおけるフィルタ処理は、第1のフィルタ処理プロセスの結果に対して実行される。1つの複合PLは、第2のフィルタ係数を用いて複数のRSタイプ固有のL1-RSRPまたはPLからフィルタ処理または平均化される。すべての第2および第3の係数はRRCシグナリングを用いて構成され得る。
【0195】
図15は、接続状態におけるUEに対するDL PL推定用の、第3のフィルタ係数を用いた1次元フィルタ処理の方法1500の一実施形態を示す図であり、2つのRS関係固有のL1-RSRP1506、1508およびPL1510、1512は、それぞれ、特定の第1のCSI-RSまたはQCL型SSブロックおよびQCL型の第2のCSI-RS1502、1504を用いて推定される。第3の係数はRRCシグナリングを用いて構成され得る。
【0196】
図16図17、および図18は、接続状態におけるUEに対するDL PL推定用の2次元L1フィルタ処理の方法の一実施形態を示す図である。図16および図17は、接続状態におけるUEに対するDL PL推定用の、1つまたは2つの第3のフィルタ係数および第2のフィルタ係数を用いた2次元フィルタ処理の方法1600、1700の実施形態を示す図であり、2つのRSタイプ固有のL1-RSRPまたはPLは、特定の第1のCSI-RSまたはQCL型SSブロックおよび1つの共通または特定の第3のフィルタ係数を用いて推定され、1つの複合L1-RSRPまたはPLは、2つのRSタイプ固有のL1-RSRPまたはPL、および1つの第2のフィルタ係数を用いて推定される。すべての第2および第3のフィルタ係数はRRCシグナリングを用いて構成され得る。
【0197】
方法1600は、第1のタイプのRSRP_APG(idx1)1606およびSSブロックRSRP_APG1608、またはそれらの関連付けられたPL(PL_APG(idx1)1610およびPL_SSブロック1612)を取得するために、第3のフィルタ係数を用いて第1のタイプのCSI-RS APG(idx1)1602またはQCL型SSブロック1604をフィルタ処理することを含む。複合PL_APG(idx)1614は、第2のフィルタ係数を用いてPL_APG(idx1)1610およびPL_SSブロック1612をフィルタ処理することによって取得される。
【0198】
方法1700は、それぞれ、第1のタイプのRSRP_APG(idx1)1706およびSSブロックRSRP_APG1708、またはそれらの対応するPL(PL_APG(idx1)1710およびPL_SSブロック1712)を取得するために、第3のL1フィルタ係数1を用いて第1のタイプのCSI-RS APG(idx1)1702をフィルタ処理することと、第3のL1フィルタ係数2を用いてQCL型SSブロック1704をフィルタ処理することとを含む。PL1710、1712は、共通のPL_APG1714を取得するために、第2のフィルタ係数を用いてフィルタ処理される。
【0199】
図18は、接続状態におけるUEに対するDL PL推定用の2次元フィルタ処理の方法1800の一実施形態を示す図である。第1のタイプのCSI-RS APG(idx1)は、第1のタイプのRSRP_APG(idx1)1806またはPL_APG(idx1)1810を取得するために、第3のL1フィルタ係数1を用いてフィルタ処理される。QCL型SSブロックまたはQCL型の第2のタイプのCSI-RS1804は、SSブロックRSRP_APG1808またはPL_SSブロック1812を取得するために、第3のL1フィルタ係数2を用いてフィルタ処理される。PL1810、1812は、共通のPL1814を取得するために、第2のフィルタ係数を用いてフィルタ処理される。
【0200】
図19は、接続状態におけるUEに対するL1フィルタ処理を伴うDL PL推定のための方法1900の一実施形態のフローチャートである。ブロック1902において、UEは、複数のRSRP/PL測定用のDL RSのRRC構成を取得する。ブロック1904において、UEは、ビーム相反性補償係数を選択的に取得する。ブロック1906において、1つまたは複数のPL補償係数、および選択的にビーム相反性補償係数は、ブロック1912において1つまたは複数の特定のL1 PLを決定するために使用される。ブロック1908において、CSRSのAPGとSSブロックとの間のQCLを伴うと、CSI RSとSSブロック固有のPLの両方は、1つまたは複数の特定のL1 PLを決定するために、1次元または多次元のフィルタ処理用の1つまたは複数のフィルタ処理係数とともに使用される。ブロック1910において、C-SRSのAPGとSSブロックとの間のQCLを伴わないと、SSブロック固有のPLのCSI-RS APG/リソースは、1つまたは複数の特定のL1 PLを取得するために、1次元または多次元のフィルタ処理用の1つまたは複数のフィルタ処理係数とともに使用される。
【0201】
別の実施形態では、UEは、第2のタイプのCSI-RSまたはSSブロックにおける複数のRS関係固有のPL測定値を推定するように構成される。第2のタイプのCSI-RSは、モビリティ測定のためのL3 RSRP用に構成される。SSブロックはまた、モビリティ測定のためのL3 RSRP用に事前定義される。PL推定に対する構成は、DCI、MAC CE、およびRRCシグナリングのうちの少なくとも1つに基づくことができる。PLに対する第2のCSI-RSに加えて、SSブロックは、RS関係を伴うかまたは伴わない、SSブロックまたは第2のCSI-RSの間のRS関係構成に基づくPL推定用に構成され得る。一実施形態では、RS関係を伴わないと、PL推定は第2のCSI-RSまたはSSブロックのみに基づく。L3測定に基づく各PL測定は、第2のタイプのCSI-RS APGの少なくとも1つのL3測定、またはQCL型SSブロックの1つのL3測定に関連付けられる。1つのAPGは、RS関係想定を伴う少なくとも1つのアンテナポートを含む。少なくとも1つのCSI-RS APGは、1つまたは複数のCSI-RSリソースまたはリソースセットに関連付けられ得る。
【0202】
図20は、2つのAPG2002、2004が各々、それぞれのCSI-RSリソースセットを有する、接続状態におけるUEに対するDL PL推定のための方法2000の一実施形態の図である。図20は、第1のCSI-RSリソースセットを有する第1のAPG2002、および第2のCSI-RSリソースセットを有する第2のAPG2004を伴う、APグループ(APG)の一実施形態を示す図2000である。
【0203】
図21は、QCLを伴わない、接続状態におけるUEに対するDL PL推定のための方法2100の一実施形態の図である。gNB送信ビーム2102(0、1、2と標示される)は各々、それぞれのSSブロック2106を含む。gNB受信ビーム2104(0、1、2と標示される)は各々、L3モビリティのためのそれぞれのCSI-RS2108を含む。
【0204】
接続状態におけるUEに対するDL PLを推定することはまた、1次元または2次元のフィルタ処理を利用することができる。一実施形態では、第4のフィルタ係数を用いたL3-RSRPまたはPLに対する1次元フィルタ処理が実行される。1つのPLは、1つの基準送信電力と、SSブロックまたは第2のCSI-RSを伴う1つのRSタイプからの、第4のフィルタ係数を用いた1つの複合かつフィルタ処理済みのL3-RSRPまたはPLとを用いて推定される。一実施形態では、第4のフィルタ係数を用いたL3-RSRPまたはPLに対する1次元フィルタ処理が実行される。1つのPLは、1つの基準送信電力と、SSブロックおよびQCL型の第2のCSI-RSを含む複数のRSタイプからの、第4のフィルタ係数を用いた1つの複合かつフィルタ処理済みのL3-RSRPまたはPLとを用いて推定される。すべての第2および第4のフィルタ係数はRRCシグナリングを用いて構成され得る。
【0205】
別の実施形態では、2次元フィルタ処理が、複数のRSタイプ固有のL3-RSRPまたはPLに対して1つまたは複数の第4のフィルタ係数を用いて実行される。各RSタイプ固有のPLは、1つの共通または特定の第4のフィルタ係数、ならびにSSブロック、第1のCSI-RS、および第2のCSI-RSのうちの少なくとも1つである特定のRSタイプに関連付けられ、異なるRSタイプ固有のPLは、異なるRSタイプに関連付けられる。第2のフィルタ係数を用いた複数のRSタイプ固有のPLにおけるフィルタ処理は、第1のフィルタ処理プロセスの結果に対して実行される。1つの複合PLは、第2のフィルタ係数を用いて複数のRSタイプ固有のPLからフィルタ処理または平均化される。すべての第2および第4のフィルタ係数はRRCシグナリングを用いて構成され得る。
【0206】
図22は、接続状態におけるUEに対する、CSI-RSに基づくDL PL推定用の、第4のフィルタ係数を用いた1次元L3フィルタ処理を伴う、複数のRS関係固有のL3-RSRPまたはPLのための方法2200の一実施形態の図である。第2のタイプのCSI_RS APG(idx1)またはQCL型SSブロック2202は、RSRP_APG(idx1)2206またはPL_APG(idx1)2210を取得するために第4のフィルタ係数を用いてフィルタ処理されたレイヤ3(L3)である。第2のタイプのCSI-RS APG(idx2)またはQCL型SSブロックAPG2204は、RSRP_APG(idx2)2208またはPL_APG(idx2)2212を取得するために第4のL3フィルタ係数を用いてフィルタ処理される。
【0207】
図23は、接続状態におけるUEに対するDL PL推定用の2次元フィルタ処理のための方法2400の一実施形態の図である。方法は、2つのRSタイプ固有のL3-RSRP2306、2308またはPL2310、2312に対して、1つの第4のフィルタ係数1および1つの第4のフィルタ係数2を含む。各L3-RSRP2306、2308またはPL2310、2312は、1つの第4のフィルタ係数1とともに、1つの特定のRSタイプ(第2のCSI-RS2302またはQCL型SSブロック2304)に関連付けられる。第4のフィルタ係数を用いた2つのRSタイプ固有のL3-RSRP2306、2308またはPL2310、2312におけるフィルタ処理が、次いで実行される。1つの複合PL2314は、第4のフィルタ係数2を用いて2つのRSタイプ固有のL3-RSRP2306、2308またはPL2310、2312からフィルタ処理または平均化される。すべての第4のフィルタ係数はRRCシグナリングを用いて構成され得る。
【0208】
図24は、接続状態におけるUEに対するDL PL推定用の2次元フィルタ処理のための方法2400の一実施形態の図である。方法は、RSタイプ固有のL3-RSRP2406、2408またはPL2410、2412に対して、複数の第4のフィルタ係数(第4のフィルタ係数1および第4のフィルタ係数2)および1つの第2のフィルタ係数を含む。各RSタイプ固有のL3-RSRP2406、2408またはPL2410、2412は、1つの第4のフィルタ係数(第2のタイプのCSI-RS APG(idx1)2402用の第4のフィルタ係数1、およびQCL型SSブロック2404用の第4のフィルタ係数2)とともに、特定のRSタイプ(第2のCSI-RS2402またはQCL型SSブロック2404)に関連付けられる。第2のフィルタ係数を用いた2つのRSタイプ固有のL3-RSRP2406、2409またはPL2410、2412におけるフィルタ処理が、次いで実行される。1つの複合PL2414は、第2のフィルタ係数を用いて2つのRSタイプ固有のL3-RSRP2406、2408またはPL2410、2412からフィルタ処理または平均化される。すべての第2および第4のフィルタ係数はRRCシグナリングを用いて構成され得る。
【0209】
図25Aは、接続状態におけるUEに対する、L3フィルタ処理を伴うDL PL推定のための方法2500の一実施形態のフローチャートである。ブロック2502において、gNBは、複数のRSRP/PL測定用のDL RSのRRC構成を取得する。ブロック2504において、gNBは、ビーム相反性補償係数を選択的に決定する。ブロック2506において、gNBは、1つまたは複数のPL補償係数、および選択的にビーム相反性補償係数を使用して、1つまたは複数の特定のL3 PLを決定する。ブロック2508において、gNBは、C-SRSのAPGとSSブロックとの間のQCL、CSI-RSとSSブロック固有のPLの両方、および1次元または多次元のフィルタ処理用の1つまたは複数のフィルタ処理係数を伴って、ブロック2512において、1つまたは複数の特定のL3 PLを決定するために使用される。ブロック2510において、C-SRSのAPGとSSブロックとの間のQCLを伴わないと、ブロック2512において、1つまたは複数の特定のL3 PLを取得するために、CSI-RS APG/リソースまたはSSブロック固有のPLが、1次元または多次元のフィルタ処理用の1つまたは複数のフィルタ処理係数とともに使用される。ブロック2508および2510は互いに排他的であり、C-SRSのAPGとSSブロックとの間にQCLが存在するかどうかに応じて一方のブロックしか実行されない。ブロック2506は選択的であり、ブロック2508またはブロック2510のいずれかとともに実行され得る。
【0210】
別の実施形態では、2次元フィルタ処理は、RSタイプ固有のL1-RSRPまたはPL、およびRSタイプ固有のL3-RSRPまたはPLに対して、1つの第3のフィルタ係数、1つの第4のフィルタ係数、および1つの第2のフィルタ係数を用いて実行される。各RSタイプ固有のPLは、1つの特定の第3または第4のフィルタ係数、ならびにSSブロック、第1のCSI-RS、および第2のCSI-RSのうちの少なくとも1つである特定のRSタイプに関連付けられ、異なるRSタイプ固有のPLは、異なるRSタイプに関連付けられる。第2のフィルタ係数を用いた、複数のRSタイプ固有のL1-RSRPまたはPL、およびL3-RSRPまたはPLにおけるフィルタ処理は、第1のフィルタ処理プロセスの結果に対して実行される。1つの複合PLは、第2のフィルタ係数を用いて複数のRSタイプ固有のPLまたはL1-RSRPもしくはL3-RSRPからフィルタ処理または平均化される。すべての第2、第3、および第4のフィルタ係数は、RRCシグナリングを用いて構成され得る。
【0211】
図25B図25Dは、DL PL推定用の2次元フィルタ処理の方法2520、2540、2560の実施形態を示す図である。
【0212】
方法2520において、第1のタイプのCSI-RS APG(idx1)もしくはQCL型SSブロック、または第2のタイプのCSI-RS APG2522は、RSRP_APG(idx1)2526またはPL_APG(idx1)2530を取得するために、第3のL1フィルタ係数を用いて、かつ第4のL3フィルタ係数を用いてフィルタ処理される。第1のタイプのCSI-RS APG(idx2)もしくはQCL型SSブロック、または第2のタイプのCSI-RS APG2524は、RSRP_APG(idx2)2528またはPL_APG(idx2)2532を取得するために、第3のL1フィルタ係数を用いて、かつ第4のL3フィルタ係数を用いてフィルタ処理される。
【0213】
方法2540において、第1のタイプのCSI-RS APG(idx1)は、第1のタイプのRSRP_APG(idx1)2546またはPL_APG(idx1)2550を取得するために、第3のL1フィルタ係数を用いてフィルタ処理される。QCL型SSブロックまたはQCL型の第2のタイプのCSI-RS2544は、RSRP_QCL2548またはPL_QCLブロック2552を取得するために、第4のL3フィルタ係数を用いてフィルタ処理される。RSRP2546、2548またはPL2550、2552は、共通のPL_APG2554を取得するために、第2のフィルタ係数を用いてフィルタ処理される。
【0214】
方法2560において、第1のタイプのCSI-RS APG(idx1)2562は、第1のタイプのRSRP_APG(idx1)2568またはPL_APG(idx1)2574を取得するために、第3のL1フィルタ係数1を用いてフィルタ処理される。QCL型SSブロック2564は、SSブロックRSRP_APG2570またはPL_SSブロック2576を取得するために、第4のL3フィルタ係数1を用いてフィルタ処理される。QCL型の第2のタイプのCSI-RS2566は、第2のタイプのRSRP_APG2572またはPL_APG2578を取得するために、第4のL3フィルタ係数2を用いてフィルタ処理される。RSRP2568、2570、2572、またはPL2574、2576、2578は、共通のPL_APG2580を取得するために、第2のフィルタ係数を用いてフィルタ処理される。
【0215】
一実施形態では、サービングビーム/BPLまたはTRPに対するUL/DL対応のためのPL補償のための方法が提供される。第1の例として、1つの共通のPLまたは複数のRS関係固有のPLが、gNBにおけるビーム相反性に対する構成に基づいて推定される。この例では、複数のRS関係固有のPLが、複数のRS構成に基づいて推定され、各RS関係固有のPLは、ビーム相反性が想定される場合、1つの特定のRS構成に基づき、そうでない場合、1つの共通のPLが複数のRS関係固有のPLを用いて推定される。ビーム相反性に対する構成(1ビット)は、ブロードキャスティングおよびRRCシグナリングのうちの少なくとも1つであり得る。第2の例として、1つまたは複数のPL補償オフセットが、UEに対して明示的に構成される。この例では、すべてのRS関係固有のPLにおける補償用に1つの共通のPLオフセットが構成され得るか、または複数のRS関係固有のPLオフセットが構成され得るとともに各RS関係固有のPLオフセットが特定のRS関係固有のPLを補償するために使用され、構成は、ブロードキャスティング、MAC CE、およびRRCシグナリングのうちの少なくとも1つであり得る。1つまたは複数の補償PLオフセットは、値を用いて構成され得るか、または補償PLオフセットと補償係数との間の1つのマッピングテーブルに基づいて1つもしくは複数の補償係数によって導出され得る。第3の例として、1つのPL補償は、複数のRS関係PLおよび1つの第2のフィルタ係数を合成またはフィルタ処理することに基づく。フィルタ処理関数は、最大値選択、最小値選択、平均のうちの少なくとも1つであり得、1つの第2のフィルタ係数は、RRCシグナリングによってUEに明示的に示される。1つのUL RS関係に対するPLは、1つの特定のUL RS関係と1つの特定のDL RS関係との間の関連付けを構成することによって決定され得る。この関連付けはRS関係に基づくことができる。
【0216】
図26は、サービングビーム/BPLまたはTRPに対するUL/DL対応を得るための、PL補償のためのRS空間関係固有の方法2600の一実施形態を示す図である。一実施形態では、UEは2つのRS関係を用いて構成され得、第1の関係は、Txビーム0(UE)2608およびRxビーム0 2604またはRxビーム1(gNB)2604を伴う2つのULと、Txビーム0(gNB)2602およびRxビーム0(UE)2606を伴うDL CSI-RS APG1との間である。
【0217】
図27は、UL PL推定のためのULとDLとの間のRS関係想定を示す図2700である。一実施形態では、UEは、2つのRS関係を用いて構成され得、第1の関係は、Txビーム0(UE)2708およびRxビーム0(gNB)2704を伴うULと、Txビーム0(gNB)2702およびRxビーム0(UE)2706を伴うDL CSI-RS APG1との間である。UEは、SRS/PUSCH/PUCCHのための少なくとも2つのRS関係すなわち「RS関係想定」または「RS関係関連付け」固有の電力制御パラメータセットが提供され、RS関係関連付けは、
PUSCHに対するDMRS、
PUCCHに対するDMRS、
SRS、
DL L3 RSRPのためのCSI-RS、
DL L1 RSRPまたはCSI測定のためのCSI-RS、
PDCCHに対するDMRS、
PDSCHに対するDMRS、
SSブロック
からの少なくとも2つの異なるRSを用いて構成され得る、第1のAPGと第2のAPGとの間であり得る。
【0218】
UEは、1つまたは複数のRS関係またはRS関係想定が提供され、異なるRS関係想定は、異なるAPGインデックス、リソースインデックス、またはリソースセットインデックスを用いて識別される異なるRS構成に関連付けられる。各RS構成は、第1のタイプのCSI-RS、SSブロック、および第2のタイプのCSI-RSのうちの少なくとも1つに関連付けられる。下の表3は、異なるRS構成の間のRS関係を示す。
【0219】
【表3】
【0220】
第1のRS関係またはRS関係想定を有するSRS/PUSCH/PUCCHに対して、UL PCのために第1の電力制御パラメータセットが使用される。第2のRS関係またはRS関係想定を有するSRS/PUSCH/PUCCHに対して、UL PCのために第2の電力制御パラメータセットが使用される。各電力制御パラメータセットは、第1のターゲット電力(公称部分P0)、第2のターゲット電力(UE固有部分P0)、経路損失(PL)、PL補償係数、および式10log10(MUL)+[P0_NOMINAL_UL+P0_UE_UL]+α・PL+ΔTF(i)+f(i)に従う動的電力調整用の閉ループ送信電力コマンドTPCファクタのうちの少なくとも1つのパラメータを含み、P0_NOMINAL_ULおよびP0_UE_ULは第1のターゲット電力および第2のターゲット電力を示し、PLおよびαはPL補償係数および経路損失(PL)を示し、f(i)は閉ループ送信電力コマンドTPCファクタを示す。
【0221】
一実施形態では、UEは、PUSCH/PUCCH/SRS用の少なくとも2つの特定の電力制御パラメータセットを用いて構成される。第1のターゲット電力は共通であってよく、ブロードキャスティングチャネルを用いて構成され得る。第2のターゲット電力は共通であってよく、専用のRRCシグナリングを用いて構成され得る。代替として、第2のターゲット電力は、専用のRRCシグナリングを用いて構成された複数のオフセット値を伴うかまたは伴わない複数の値によって異なり得、特定の各第2のターゲット電力は、特定のRS関係またはRS関係想定に関連付けられる。PL補償係数は共通であってよく、専用のRRCシグナリングを用いて構成され得る。代替として、PL補償係数は、専用のRRCシグナリングを用いて構成される複数の値によって異なり得る。TPCは共通であってよく、DCIを用いて構成され得る。代替として、DCIを用いた累積メカニズムを伴うかまたは伴わずに独立して演算され得、各TPCは、1つの特定のRS関係またはRS関係想定に関連付けられる。
【0222】
別の実施形態では、UEは、少なくとも2つのデータレイヤもしくはデータレイヤグループまたはアンテナポートもしくはアンテナポートグループに関連付けられているPUSCH用の、少なくとも2つの特定の電力制御パラメータセットを用いて構成される。この実施形態では、少なくとも2つのデータレイヤもしくはデータレイヤグループまたはアンテナポートもしくはアンテナポートグループは、1つのPUSCH割当てまたは少なくとも1つのコードワードに関連付けられる。一例では、少なくとも2つのデータレイヤもしくはデータレイヤグループまたはアンテナポートもしくはアンテナポートグループは、1つのコードワードに関連付けられ、各データレイヤ/データレイヤグループ/アンテナポート/アンテナポートグループは、1つの特定のRS関係またはRS関係想定に関連付けられる。別の例では、少なくとも2つのデータレイヤもしくはデータレイヤグループまたはアンテナポートもしくはアンテナポートグループは、2つのコードワードに関連付けられ、各データレイヤ/データレイヤグループ/アンテナポート/アンテナポートグループは、1つの特定のRS関係またはRS関係想定に関連付けられる。この実施形態の場合、UEは、PUSCH用の少なくとも2つの特定の電力制御パラメータセットを用いて構成される。第1のRS関係またはRS関係想定を有する第1のデータレイヤもしくはデータレイヤグループまたはアンテナポートもしくはアンテナポートグループに対して、UL PCのために第1の電力制御パラメータセットが使用される。第2のRS関係またはRS関係想定を有する第2のデータレイヤもしくはデータレイヤグループまたはアンテナポートもしくはアンテナポートグループに対して、UL PCのために第2の電力制御パラメータセットが使用される。第1のターゲット電力は共通であってよく、ブロードキャスティングチャネルを用いて構成され得る。第2のターゲット電力は共通であってよく、専用のRRCシグナリングを用いて構成され得る。代替として、第2のターゲット電力は、専用のRRCシグナリングを用いて構成された複数のオフセット値を伴うかまたは伴わない複数の値によって異なり得、特定の各第2のターゲット電力は、特定のRS関係またはRS関係想定に関連付けられる。PL補償係数は共通であってよく、専用のRRCシグナリングを用いて構成され得る。代替として、PL補償係数は、専用のRRCシグナリングを用いて構成される複数の値によって異なり得る。TPCは共通であってよく、動的DCIを用いて構成され得る。この実施形態の場合、すべてのデータレイヤまたはアンテナポートを伴うPUSCHに対する全電力をスケーリングするために、1つの共通の電力スケーリング係数が使用され得る。スケーリング係数は、事前構成されたP_MAXと電力制御メカニズムを用いて導出された全電力との間の比であり得る。
【0223】
UEは、別個のRS関係またはRS関係想定に対してRS関係固有のPCをサポートするように構成され得る。第1のRS関係またはRS関係想定を有するPUSCH/PUCCH/SRSまたはPUSCHのデータレイヤ/データレイヤグループ/アンテナポート/アンテナポートグループに対して、第1の電力制御パラメータセットのPLが、第1のRS関係またはRS関係想定に関連付けられたDL RS(たとえば、CSI-RS)を用いて推定される。第2のRS関係またはRS関係想定を有するPUSCH/PUCCH/SRSまたはPUSCHのデータレイヤ/データレイヤグループ/アンテナポート/アンテナポートグループに対して、第2の電力制御パラメータセットのPLが、第2のRS関係またはRS関係想定に関連付けられたDL RSを用いて推定される。RS関係またはRS関係想定は、RRCシグナリング、動的DCI、またはMAC CEのうちの少なくとも1つであり得る。SRSのAGPとPUSCHのDMRSのAGPとの間のRS関係想定をUEに提供することは、明示的な関連付け、または別のRS(CSI-RS)のAPGとの共通のRS関係関連付けから導出され得る暗黙的な関連付けに基づくことができる。PUSCH用の電力制御パラメータセットは、SRS用の電力制御パラメータセットに対して部分的に再使用され得、SRSおよびPUSCHは、同じRS関係またはRS関係想定を用いて構成される。
【0224】
一実施形態では、UEは、少なくとも1つの特定のリソースを伴うSRS送信用の1つの共通電力制御パラメータセットを用いて構成され、リソースは、1)リソースインデックス、2)他のRSのAGPとのAGP RS関係想定、および3)RS関係インデックスのうちの少なくとも特定の1つに関連付けられ得る。共通電力制御パラメータセットは、少なくとも、1)PUSCH用の1つの基準電力制御パラメータセット、2)PUSCH電力制御パラメータセットのいずれとも異なる別個の電力制御パラメータセット、および3)構成され得る1つの追加の電力オフセットから部分的に導出され得る。構成は、MAC CE、RRC、またはDCIトリガ型であり得る。第1の例として、この共通電力制御パラメータセットは、基準RS関係またはRS関係想定を構成することに基づいて1つの追加の電力オフセットを伴うかまたは伴わない、PUSCH用の複数のRS関係固有の電力制御パラメータセットのうちの1つであり得る。第2の例として、この共通電力制御パラメータセットは、第1のターゲット電力(公称部分P0)、第2のターゲット電力(UE固有部分P0)、特定のRS関係またはRS関係想定を有する経路損失(PL)、PL補償係数、および閉ループTPCファクタのうちの少なくとも1つを用いて別個に構成され得る。また、この共通電力制御パラメータセットは、複数の特定のリソースを用いたSRS送信のために使用され得る。
【0225】
図28Aおよび図28Bは、SRSとPUSCHとの間の関連付けを示す、システム2800、2820の実施形態の図である。図28Aは、一実施形態では、特定のRS関係構成を用いて第1のPUSCHが第1のSRSに関連付けられるとともに第2のPUSCHが第2のSRSに関連付けられることを示す、システム2800である。図28Bは、一実施形態では、RS関係構成を用いて第1のPUSCHおよび第2のPUSCHが同じSRSに関連付けられることを示す、システム2820である。
【0226】
図29は、RS関係想定固有であるRS関係固有のUL PCのための方法2900の一実施形態のフローチャートである。方法2900はブロック2902において開始し、ここで、ターゲット電力、QCL関連付けアルファ、およびTPCのうちの少なくとも1つを含む、SRSの別個の構成が実行される。ブロック2904において、PUSCHとSRSとの間の関連付けの構成が実行される。ブロック2906において、PUSCH/PUCCH/SRSおよびDL RSのAPGの複数のQCLの構成が実行される。ブロック2908において、1つまたは複数のQCL固有のPCパラメータ(たとえば、ターゲット電力、アルファ、TPCなど)の構成が実行される。ブロック2912において、関連付けられた特定のPLが、PUSCH/PUCCH/SRSおよびDL RSのAPGの複数のQCLの構成から決定される。ブロック2910において、全送信電力が、ブロック2902、2904、2906、2908の中の構成から、かつブロック2912において決定された関連付けられた特定のPLから決定される。
【0227】
図30A図30Dは、UL PCパラメータのための様々な実施形態3002、3004、3006、3008を示す。図30Aでは、ULリソースに2つの1シンボルショートPUCCHが後続する。図30Bでは、ULリソースに2つの2シンボルショートPUCCHが後続する。図30Cでは、ULリソースに2シンボルショートPUCCHおよび1シンボルショートPUCCHが後続する。図30Dでは、ULリソースに1シンボルショートPUCCHおよび2シンボルショートPUCCHが後続する。
【0228】
一実施形態では、UL PCパラメータのための方法はPUCCHリソース固有である。いずれの場合も、UEはリソース固有の電力制御パラメータセットが提供され、リソースは、
PUCCHフォーマット- たとえば、1つのPUCCHフォーマットの異なるシンボル個数、
ヌメロロジー、
送信方式-(事前DFT、系列ベース)、
別のチャネル/基準信号と多重化するか否か、
ペイロードサイズ、
波形
のうちの少なくとも1つに関連付けられ得る。
【0229】
UEは、異なるPUCCHリソースに関連付けられた複数の電力制御パラメータセットが提供される。第1のリソースを有するPUCCHに対して、UL PCのために第1の電力制御パラメータセットが使用される。第2のリソースを有するPUCCHに対して、UL PCのために第2の電力制御パラメータセットが使用される。第1のターゲット電力(公称のP0)、第2のターゲット電力(UE固有のP0)、PL、アップリンク制御情報(UCI)ビットタイプに対するオフセット、およびPUCCHフォーマットに対するオフセットのうちの少なくとも1つは異なり得る。PCは、以下の表現、すなわち、[P0_nominal+P0_specific]+PLQCLUCIF_PUCCH(F)+ΔTxD+g(i)によって与えることができ、P0_nominalおよびP0_specificは第1のターゲット電力および第2のターゲット電力を示し、PLQCLはRS関係固有のPLを示し、ΔUCI、ΔF_PUCCH(F)はアップリンク制御情報(UCI)ビットタイプに対するオフセットおよびPUCCHフォーマットに対するオフセットを示し、g(i)はPUCCHに対する閉ループTPCを示す。
【0230】
別の実施形態では、UEは、異なる送信電力を有することがある異なるPUCCH送信の間でのTDM多重化をサポートする。この実施形態の場合、PUCCHのうちの少なくとも1つのための1つの電力制御スケーリングメカニズムが、異なるPUCCH送信に対して同じ電力レベルを得るために使用される。第1の例として、スケーリングメカニズムは、より大きい1つの電力を小さくすべきである。第2の例として、スケーリングメカニズムは、より小さい1つの電力を大きくすべきである。第3の例として、スケーリングメカニズムは、すべての異なるPUCCHに対するすべての異なる電力をスケーリングすべきである。
【0231】
別の実施形態では、UEは、異なる送信電力を有することがあるPUSCH送信とPUCCH送信との間でのTDM多重化をサポートし得る。図31は、ULリソース3102に後続するショートPUCCH3106とPUSCH3104との間で多重化されたTDM3100を示す。この実施形態の場合、PUCCHおよびPUSCHのうちの少なくとも1つのための1つの電力制御スケーリングメカニズムが、PUCCH送信およびPUSCH送信に対して同じ電力レベルを得るために使用される。第1の例では、スケーリングメカニズムは、PUSCHまたはPUCCHに対する大きい方の1つの電力を小さくすべきである。第2の例では、スケーリングメカニズムは、PUSCHまたはPUCCHに対する小さい方の1つの電力を大きくすべきである。第3の例では、スケーリングメカニズムは、PUSCHとPUCCHの両方に対するすべての異なる電力をスケーリングすべきである。
【0232】
図32は、PUCCH固有のPCのための方法3200の一実施形態のフローチャートである。ブロック3202において、UEは、複数のリソース固有のPCパラメータセットの構成を受信する。ブロック3206において、UEは、リソース固有のPCパラメータセットから関連付けられた特定のPLを決定する。ブロック3204において、UEは、特定のPUCCHリソース情報の構成を受信する。ブロック3208において、UEは、特定のPUCCHリソース情報および関連付けられた特定のPLから特定の全送信電力を決定する。
【0233】
図33は、UL送信電力制御のための方法3300の一実施形態のフローチャートである。ブロック3302において、UEは、複数のDL基準信号(RS)を受信する。各DL RSは、少なくとも1つのULチャネルに関連付けられている。ブロック3304において、UEは、選択されたULチャネルに関連付けられたRSに従って、選択されたULチャネルに関連する少なくとも1つのRS関係固有の経路損失(PL)を決定する。ブロック3306において、UEは、PLに従って、選択されたULチャネルに対するUL送信電力を決定する。
【0234】
本明細書で提供する実施形態方法の1つまたは複数のステップが、図34 30による対応するユニットまたはモジュールによって実行され得ることを諒解されたい。たとえば、信号は、送信ユニットまたは送信モジュールによって送信されてよい。信号は、受信ユニットまたは受信モジュールによって受信されてよい。信号は、処理ユニットまたは処理モジュールによって処理されてよい。他のステップは、決定モジュール、PL推定モジュール、およびPC決定モジュールによって実行されてよい。それぞれのユニット/モジュールは、ハードウェア、ソフトウェア、またはそれらの組合せであってよい。たとえば、ユニット/モジュールのうちの1つまたは複数は、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)または特定用途向け集積回路(ASIC)などの集積回路であってよい。モジュールがソフトウェアである場合、モジュールが、必要に応じて全体的または部分的に、処理のために個別または一緒に、必要に応じて単一または複数のインスタンスで、プロセッサによって取り出されてよいこと、ならびにモジュール自体がさらなる展開およびインスタンス化のための命令を含んでよいことが諒解されよう。
【0235】
ED310および基地局370に関する追加の詳細が当業者に知られている。したがって、これらの詳細はここでは明快のために省かれる。
【0236】
一実施形態では、アップリンク(UL)送信電力制御のためのユーザ機器(UE)における方法は、UEにより、複数のDL基準信号(RS)を受信することを含む。各DL RSは、少なくとも1つのULチャネルに関連付けられる。方法はまた、UEにより、選択されたULチャネルに関連付けられたRSに従って、選択されたULチャネルに関連付けられた少なくとも1つのRS関係固有の経路損失(PL)を決定することを含む。方法はまた、UEにより、PLに従って、選択されたULチャネルに対するUL送信電力を決定することを含む。
【0237】
一実施形態では、リソース固有の電力制御パラメータセットのためのユーザ機器(UE)における方法は、UEにより、シンボル個数およびペイロードサイズを含む2つ以上のPUCCHフォーマットを受信することを含む。方法はまた、UEにより、各々が異なるPUCCHフォーマットに関連付けられた2つ以上の電力制御パラメータセットを受信することを含む。方法はまた、UEにより、PUCCHフォーマットのうちの1つに従って決定された送信電力に従って、PUCCHを送信することを含む。
【0238】
一実施形態では、アップリンク(UL)送信電力制御のためのユーザ機器(UE)は、命令を含む非一時的メモリストレージを含む。UEはまた、非一時的メモリストレージと通信する1つまたは複数のプロセッサを含む。1つまたは複数のプロセッサは、開示する実施形態または態様のうちのいずれか1つの方法に従う命令を実行する。
【0239】
一実施形態では、アップリンク(UL)送信電力制御のためのコンピュータ命令を記憶した非一時的コンピュータ可読記憶媒体が提供される。命令は、1つまたは複数のプロセッサによって実行されたとき、開示する実施形態または態様のうちのいずれか1つの方法を1つまたは複数のプロセッサに実行させる。
【0240】
選択的に、前述の態様のいずれかにおいて、態様の別の実施形態はまた、UL送信電力に従ってUL送信を送信することを含む。
【0241】
選択的に、前述の態様のいずれかにおいて、UL送信は、PUCCH、PUSCH、およびSRSのうちの1つである。
【0242】
選択的に、前述の態様のいずれかにおいて、態様の別の実施形態はまた、DL(RS)と関連付けられたULチャネルとの間のRS関係を受信することを含む。
【0243】
選択的に、前述の態様のいずれかにおいて、各DL RSは、SSブロック、CSI-RS、物理DL制御チャネル(PDCCH)に対するDMRSのうちの1つである。関連付けられたULチャネルは、サウンディング基準信号(SRS)、物理UL共有チャネル(PUSCH)、および物理UL制御チャネル(PUCCH)のうちの1つである。
【0244】
選択的に、前述の態様のいずれかにおいて、態様の別の実施形態はまた、SSブロックに対して構成された第1のフィルタ係数に従ってL3フィルタ処理することを含む。
【0245】
選択的に、前述の態様のいずれかにおいて、態様の別の実施形態はまた、CSI-RSに対して構成された第2のフィルタ係数に従ってL3フィルタ処理することを含む。
【0246】
選択的に、前述の態様のいずれかにおいて、第1のフィルタ係数または第2のフィルタ係数は、事前定義、ブロードキャスティングシグナリング、およびRRCシグナリングのうちの少なくとも1つに基づいて構成される。
【0247】
選択的に、前述の態様のいずれかにおいて、態様の別の実施形態はまた、UEにより、SRS、PUSCH、PUCCHのうちの1つに対する少なくとも2つのRS関係固有の電力制御パラメータセットを受信することを含む。
【0248】
選択的に、前述の態様のいずれかにおいて、態様の別の実施形態はまた、UEにより、2つ以上のRS関係を受信することを含み、各RS関係は、それぞれのDL RSタイプ、それぞれのアンテナポートグループ(APG)インデックス、リソースインデックス、およびリソースセットインデックスのうちの少なくとも1つを用いて識別されるそれぞれのDL RS構成に関連付けられる。
【0249】
選択的に、前述の態様のいずれかにおいて、第1のRS関係を有するSRS、PUSCH、またはPUCCHに対して、UL送信電力を決定するために第1の電力制御パラメータセットが使用される。
【0250】
選択的に、前述の態様のいずれかにおいて、第2のRS関係を有するSRS、PUSCH、またはPUCCHに対して、UL送信電力を決定するために第2の制御パラメータセットが使用される。
【0251】
選択的に、前述の態様のいずれかにおいて、各電力制御パラメータセットは、第1のターゲット電力、第2のターゲット電力、PL、PL補償係数、およびTPCファクタのうちの少なくとも1つに対するパラメータを含む。
【0252】
選択的に、前述の態様のいずれかにおいて、第1の制御パラメータセットの第1のターゲット電力、および第2の制御パラメータセットの第1のターゲット電力は、同じでありブロードキャスティングチャネルを用いて構成される。
【0253】
選択的に、前述の態様のいずれかにおいて、第1の制御パラメータセットの第2のターゲット電力、および第2の制御パラメータセットの第2のターゲット電力は共通であり、専用のRRCシグナリングを用いて構成される。
【0254】
選択的に、前述の態様のいずれかにおいて、第1の制御パラメータセットの第2のターゲット電力、および第2の制御パラメータセットの第2のターゲット電力は、専用のRRCシグナリングを用いて別個に構成される。
【0255】
選択的に、前述の態様のいずれかにおいて、第1の制御パラメータセットのPL補償係数、および第2の制御パラメータセットのPL補償係数は共通であり、専用のRRCシグナリングを用いて構成される。
【0256】
選択的に、前述の態様のいずれかにおいて、第1の制御パラメータセットのPL補償係数、および第2の制御パラメータセットのPL補償係数は、専用のRRCシグナリングを用いて別個に構成される。
【0257】
選択的に、前述の態様のいずれかにおいて、第1の制御パラメータセットのDL RSリソース、および第2の制御パラメータセットのDL RSリソースは共通であり、専用のRRCシグナリングを用いて構成される。
【0258】
選択的に、前述の態様のいずれかにおいて、第1の制御パラメータセットのDL RSリソース、および第2の制御パラメータセットのDL RSリソースは、専用のRRCシグナリングを用いて別個に構成される。
【0259】
選択的に、前述の態様のいずれかにおいて、第1の制御パラメータセットの閉ループTPC、および第2の制御パラメータセットの閉ループTPCは共通であり、専用のRRCシグナリングを用いて構成される。
【0260】
選択的に、前述の態様のいずれかにおいて、第1の制御パラメータセットの閉ループTPC、および第2の制御パラメータセットの閉ループTPCは、専用のRRCシグナリングを用いて別個に構成される。
【0261】
選択的に、前述の態様のいずれかにおいて、RS関係は、DCI、RRCシグナリング、およびMAC CEのうちの少なくとも1つを用いて示される。
【0262】
選択的に、前述の態様のいずれかにおいて、態様の別の実施形態はまた、UEにより、SRSリソースのAGPとPUSCHのDMRSのAGPとの間のRS関係を取得することを含む。RS関係は、明示的な関連付けに従って決定されるか、またはRS関係は、別のRSのAPGに関連付けられた共通のRS関係から導出される暗黙的な関連付けに従って決定される。
【0263】
選択的に、前述の態様のいずれかにおいて、PUSCH用の電力制御パラメータセットは、SRS用の電力制御パラメータセットに対して少なくとも部分的に再使用される。
【0264】
選択的に、前述の態様のいずれかにおいて、態様の別の実施形態はまた、2つ以上の特定のリソースを伴うSRS送信用の1つの共通電力制御パラメータセットを用いてUEを構成することを含み、1つの特定のリソースは、DL RSタイプ、リソースインデックス、およびRS関係インデックスのうちの少なくとも1つに関連付けられる。態様の実施形態はまた、電力制御パラメータセットに従って共通電力制御パラメータセットを決定することを含み、電力制御パラメータセットは、PUSCH電力制御パラメータセットのいずれとも異なる。
【0265】
選択的に、前述の態様のいずれかにおいて、UEを構成することは、MAC CE、RRC、および/またはDCIによってトリガされる。
【0266】
選択的に、前述の態様のいずれかにおいて、態様の別の実施形態はまた、PUSCH、PUCCH、またはSRSに対するAPG間の複数のRS関係を構成することと、DL RSを構成することとを含む。態様の実施形態はまた、PL推定用の1つまたは複数のRS関係固有のDL RSを構成することを含む。態様の実施形態はまた、PUSCHとSRSとの間の関連付けを構成することを含む。態様の実施形態はまた、ターゲット電力、PL推定用のRS、アルファ、およびTPCのうちの少なくとも1つを含む別個のSRS電力制御セットを構成することを含む。態様の実施形態はまた、構成、および関連付けられた特定のPLに従って、全送信電力を決定することを含む。
【0267】
選択的に、前述の態様のいずれかにおいて、SSブロックは、同期信号、および物理ブロードキャストチャネル(PBCH)に対する復調基準信号(DMRS)のうちの少なくとも1つを含む。
【0268】
選択的に、前述の態様のいずれかにおいて、第1の制御パラメータセットの第1のターゲット電力、および第2の制御パラメータセットの第1のターゲット電力は共通であり、ブロードキャスティングチャネルを用いて構成される。
【0269】
選択的に、前述の態様のいずれかにおいて、第1の制御パラメータセットのPUCCHフォーマットに対するオフセット、および第2の制御パラメータセットのPUCCHフォーマットに対するオフセットは、専用のRRCシグナリングを用いて別個に構成される。
【0270】
選択的に、前述の態様のいずれかにおいて、態様の別の実施形態はまた、複数のリソース固有のPCパラメータセットを構成することを含む。態様の実施形態はまた、特定のPUCCHリソース情報を構成することを含む。態様の実施形態はまた、構成に従って特定の全送信電力を決定することを含む。
【0271】
いくつかの実施形態が本開示において提供されているが、開示するシステムおよび方法が、本開示の趣旨または範囲から逸脱することなく、多くの他の特定の形態で具現され得ることを理解されたい。本例は、限定的ではなく例示的と見なされるべきであり、その意図は本明細書において与えられる詳細に限定されない。たとえば、様々な要素または構成要素が組み合わせられてよく、または別のシステムの中に統合されてもよく、あるいはいくつかの特徴が省かれてよく、または実施されなくてもよい。
【0272】
一実施形態では、基準信号(RS)関係固有のアップリンク(UL)送信電力制御のためのユーザ機器(UE)における方法は、UEにより、第1のターゲット電力、第2のターゲット電力、経路損失推定用のDL基準信号(RS)、経路損失補償係数、および送信電力コマンド(TPC)のうちの少なくとも1つを含む第1の電力制御セットに従って、第1のUL信号を送信することを含む。第1の電力制御セットは、1つの第1のRSと第1のUL信号との間の第1のRS関係に従って決定される。
【0273】
選択的に、前述の態様のいずれかにおいて、方法は、UEにより、別の第1のターゲット電力、別の第2のターゲット電力、経路損失推定用の別のDL RS、別の経路損失補償係数、および別の送信電力コマンド(TPC)のうちの少なくとも1つを含む第2の電力制御セットに従って、第2のUL信号を送信することをさらに含む。第2の電力制御セットは、第2のRSと第2のUL信号との間の第2のRS関係に従って決定される。
【0274】
選択的に、前述の態様のいずれかにおいて、RS関係に対する第1または第2のRSは、SSブロック、CSI-RS、およびサウンディング基準信号(SRS)のうちの1つである。UL信号は、物理UL共有チャネル(PUSCH)および物理UL制御チャネル(PUCCH)のうちの1つである。
【0275】
選択的に、前述の態様のいずれかにおいて、方法は、RS関係に対する2つ以上のRS構成を受信することをさらに含む。各RS構成は、1つの特定のRS関係に関連付けられ、それぞれのDL RSタイプ、それぞれのアンテナポートグループ(APG)インデックス、リソースインデックス、およびリソースセットインデックスのうちの少なくとも1つを用いて識別され、APGは少なくとも1つのアンテナポートを含む。
【0276】
選択的に、前述の態様のいずれかにおいて、第1の電力制御セットの1つの第1のターゲット電力、および第2の電力制御セットの1つの別の第1のターゲット電力は、同じでありブロードキャスティングチャネルを用いて構成される。
【0277】
選択的に、前述の態様のいずれかにおいて、第1の電力制御セットの1つの第2のターゲット電力、および第2の電力制御セットの1つの別の第2のターゲット電力は、専用のRRCシグナリングを用いて別個に構成される。
【0278】
選択的に、前述の態様のいずれかにおいて、第1の電力制御セットの1つのPL補償係数、および第2の電力制御セットの1つの別のPL補償係数は、専用のRRCシグナリングを用いて別個に構成される。
【0279】
選択的に、前述の態様のいずれかにおいて、第1の電力制御セットの経路損失推定用の1つのDL RS、および第2の電力制御セットの経路損失推定用の1つの別のDL RSリソースは、専用のRRCシグナリングを用いて別個に構成される。
【0280】
選択的に、前述の態様のいずれかにおいて、第1の電力制御セットの1つのTPC、および第2の電力制御セットの1つの別のTPCは、専用のRRCシグナリングを用いて別個に構成される。
【0281】
選択的に、前述の態様のいずれかにおいて、RS関係は、DCI、RRCシグナリング、およびMAC CEのうちの少なくとも1つを用いて示される。
【0282】
選択的に、前述の態様のいずれかにおいて、SSブロックは、同期信号、および物理ブロードキャストチャネル(PBCH)に対する復調基準信号(DMRS)のうちの少なくとも1つを含む。
【0283】
選択的に、前述の態様のいずれかにおいて、方法は、SSブロックを用いた経路損失推定用に構成された第1のフィルタ係数に従ってL3フィルタ処理することをさらに含む。
【0284】
選択的に、前述の態様のいずれかにおいて、方法は、CSI-RSを用いた経路損失推定用に構成された第2のフィルタ係数に従ってL3フィルタ処理することをさらに含む。
【0285】
選択的に、前述の態様のいずれかにおいて、第1のフィルタ係数または第2のフィルタ係数は、事前定義およびRRCシグナリングのうちの少なくとも1つに基づいて構成される。
【0286】
選択的に、前述の態様のいずれかにおいて、第1の電力制御セットを第1のRS関係と関連付ける情報、および第2の電力制御セットを第2のRS関係と関連付ける情報は、事前定義、ブロードキャストシグナリング、またはネットワークからの専用のシグナリングのうちの少なくとも1つによって取得される。
【0287】
一実施形態では、PUCCHリソース固有の電力制御のためのユーザ機器(UE)における方法は、UEにより、第1のターゲット電力、第2のターゲット電力、経路損失推定用のDL基準信号(RS)、PUCCHフォーマットに対するオフセット、および送信電力コマンド(TPC)を含む第1の電力制御セットに従って、第1のPUCCHを送信することを含む。第1の電力制御セットは、第1のPUCCHリソースに従って決定され、第1のPUCCHリソースは、特定のシンボル個数を有する第1のPUCCHフォーマット、第1のヌメロロジーのうちの少なくとも1つを含む。
【0288】
選択的に、前述の態様のいずれかにおいて、方法は、UEにより、別の第1のターゲット電力、別の第2のターゲット電力、経路損失推定用の別のDL基準信号(RS)、PUCCHフォーマットに対する別のオフセット、および別の送信電力コマンド(TPC)を含む第2の電力制御セットに従って、第2のPUCCHを送信することをさらに含む。第2の電力制御セットは、第2のPUCCHリソースに従って決定され、第2のPUCCHリソースは、特定のシンボル個数を有する第2のPUCCHフォーマット、第2のヌメロロジーのうちの少なくとも1つを含む。
【0289】
選択的に、前述の態様のいずれかにおいて、第1の電力制御セットの1つの第1のターゲット電力、および第2の電力制御セットの別の第1のターゲット電力は、同じでありブロードキャスティングチャネルを用いて構成される。
【0290】
選択的に、前述の態様のいずれかにおいて、第1の電力制御セットの1つの第2のターゲット電力、および第2の電力制御セットの別の第2のターゲット電力は、専用のRRCシグナリングを用いて別個に構成される。
【0291】
選択的に、前述の態様のいずれかにおいて、第1の電力制御セットの1つのDL RS、および第2の電力制御セットの別のDL RSリソースは、専用のRRCシグナリングを用いて別個に構成される。
【0292】
選択的に、前述の態様のいずれかにおいて、第1の電力制御セットの1つのTPC、および第2の電力制御セットの別のTPCは、専用のRRCシグナリングを用いて別個に構成される。
【0293】
選択的に、前述の態様のいずれかにおいて、方法は、第1の電力制御セットを第1のPUCCHリソースと関連付ける情報、および第2の電力制御セットを第2のPUCCHリソースと関連付ける情報を提供することをさらに含む。
【0294】
選択的に、前述の態様のいずれかにおいて、方法は、2つ以上のPUCCHリソース固有の電力制御セットを構成することをさらに含む。方法はまた、1つまたは複数のヌメロロジーを構成することを含む。方法はまた、1つまたは複数のPUCCHフォーマット固有のオフセットを構成することを含む。方法はまた、1つのPUCCHリソース固有の電力制御セットに従って特定の全送信電力を決定することを含む。
【0295】
一実施形態では、アップリンク(UL)送信電力制御のためのユーザ機器(UE)は、命令を記憶した非一時的メモリストレージと、非一時的メモリストレージと通信する1つまたは複数のプロセッサとを含み、1つまたは複数のプロセッサは、開示する実施形態または態様のいずれかに従う命令を実行する。
【0296】
一実施形態では、非一時的コンピュータ可読記憶媒体は、1つまたは複数のプロセッサによって実行されたとき、開示する実施形態または態様のいずれかの方法を1つまたは複数のプロセッサに実行させる、アップリンク(UL)送信電力制御のためのコンピュータ命令を記憶する。
【0297】
加えて、様々な実施形態において個別または別々として説明および図示した技法、システム、サブシステム、および方法は、本開示の範囲から逸脱することなく、組み合わせられてよく、または他のシステム、モジュール、技法、もしくは方法と統合されてもよい。互いに結合もしくは直接結合されるかまたは通信しているものとして図示および説明した他のアイテムは、電気的、機械的、またはそれ以外にかかわらず、いくつかのインターフェース、デバイス、または中間構成要素を通じて間接的に結合されてよくまたは通信していてもよい。変更、置換、および改変の他の例は当業者によって確認可能であり、本明細書で開示する趣旨および範囲から逸脱することなく行われ得る。
【符号の説明】
【0298】
102 ビーム
104 同期信号(SS)ブロック
106 1次同期チャネル(PSCH)
108 2次同期チャネル(SSCH)
110 物理ブロードキャストチャネル(PBCH)
112 復調基準信号(DMRS)
114 チャネル状態情報基準信号(CSI-RS)
116 ビーム
118 チャネル状態情報基準信号(CSI-RS)
202 gNB送信(Tx)ビーム
204 gNB受信(Rx)ビーム
206 UE受信(Rx)ビーム
208 UE送信(Tx)ビーム
300 通信システム
310 電子デバイス(ED)
320 無線アクセスネットワーク(RAN)
330 コアネットワーク
340 公衆交換電話網(PSTN)
350 インターネット
360 他のネットワーク
370 基地局
390 エアインターフェース
400 処理ユニット
402 トランシーバ
404 アンテナまたはネットワークインターフェースコントローラ(NIC)
406 入出力デバイス
408 メモリ
450 処理ユニット
452 送信機
453 スケジューラ
454 受信機
456 アンテナ
458 メモリ
466 入出力デバイスまたはインターフェース
502 送信(Tx)ビーム
504 受信(Rx)ビーム
602 送信(Tx)ビーム
604 受信(Rx)ビーム
702 同期信号(SS)
704 復調基準信号(DMRS)/物理ブロードキャストチャネル(PBCH)
706 基準信号受信電力(RSRP)
708 経路損失(PL)
802 同期信号(SS)
804 復調基準信号(DMRS)/物理ブロードキャストチャネル(PBCH)
806 同期信号(SS)
808 復調基準信号(DMRS)/物理ブロードキャストチャネル(PBCH)
812 経路損失(PL)
902 同期信号(SS)
904 復調基準信号(DMRS)/物理ブロードキャストチャネル(PBCH)
906 同期信号(SS)
908 復調基準信号(DMRS)/物理ブロードキャストチャネル(PBCH)
910 L3基準信号受信電力(RSRP)
912 経路損失(PL)
914 L3基準信号受信電力(RSRP)
916 経路損失(PL)
918 経路損失(PL)
1102 アンテナポートグループ(APG)
1104 アンテナポートグループ(APG)
1202 gNB送信(Tx)ビーム
1204 gNB受信(Rx)ビーム
1206 同期信号(SS)ブロック
1208 チャネル状態情報基準信号(CSI-RS)
1302 gNB送信(Tx)ビーム
1304 gNB受信(Rx)ビーム
1306 同期信号(SS)ブロック
1308 チャネル状態情報基準信号(CSI-RS)
1402 gNB送信(Tx)ビーム
1404 gNB受信(Rx)ビーム
1406 同期信号(SS)ブロック
1408 チャネル状態情報基準信号(CSI-RS)
2002 アンテナポートグループ(APG)
2004 アンテナポートグループ(APG)
3102 ULリソース
3104 物理UL共有チャネル(PUSCH)
3106 ショート物理UL制御チャネル(PUCCH)
図1
図2
図3
図4A
図4B
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16
図17
図18
図19
図20
図21
図22
図23
図24
図25A
図25B
図25C
図25D
図26
図27
図28A
図28B
図29
図30A
図30B
図30C
図30D
図31
図32
図33
図34