特許 7187677 ＥＣＧ回路と除細動回路用の別個の印刷トレース

(19)【発行国】日本国特許庁(JP)

(12)【公報種別】特許公報(B2)

(11)【特許番号】

(24)【登録日】2022-12-02

(45)【発行日】2022-12-12

(54)【発明の名称】ＥＣＧ回路と除細動回路用の別個の印刷トレース

(51)【国際特許分類】

   A61B 5/257 20210101AFI20221205BHJP

   A61B 5/265 20210101ALI20221205BHJP

   A61B 5/266 20210101ALI20221205BHJP

   A61B 5/33 20210101ALI20221205BHJP

   A61N 1/04 20060101ALI20221205BHJP

   A61N 1/362 20060101ALI20221205BHJP

【ＦＩ】

A61B5/257

A61B5/265

A61B5/266

A61B5/33 120

A61N1/04

A61N1/362

【請求項の数】 13

(21)【出願番号】P 2021510176

(86)(22)【出願日】2019-08-28

(65)【公表番号】

(43)【公表日】2021-12-09

(86)【国際出願番号】 US2019048452

(87)【国際公開番号】W WO2020047022

(87)【国際公開日】2020-03-05

【審査請求日】2021-03-02

(31)【優先権主張番号】62/725,311

(32)【優先日】2018-08-31

(33)【優先権主張国・地域又は機関】US

(73)【特許権者】

【識別番号】500103074

【氏名又は名称】コンメッド コーポレーション

(74)【代理人】

【識別番号】110000796

【氏名又は名称】弁理士法人三枝国際特許事務所

(72)【発明者】

【氏名】スナイダー ジェシカ

【審査官】外山 未琴

(56)【参考文献】

【文献】国際公開第２０１７／０３５５０２（ＷＯ，Ａ１）

【文献】国際公開第２０１４／００７３０７（ＷＯ，Ａ１）

(58)【調査した分野】(Int.Cl.，ＤＢ名)

Ａ６１Ｂ ５／２４－５／３９８

Ａ６１Ｎ １／００－１／４４

(57)【特許請求の範囲】

【請求項1】

電極パッドであって、
第一の側面を含むベース層と、
患者に除細動電流を供給するために前記ベース層上の中央に位置する第一の導電層と、
患者からＥＣＧトレースを得るために前記ベース層上の前記第一の導電層の周りに少なくとも部分的に延在する第二の導電層と、
前記ベース層の前記第一の側面上の前記第一の導電層および前記第二の導電層を覆うハイドロゲル層と、
を備え、
前記第二の導電層は、除細動後の前記ハイドロゲル層の除細動回復を支援するためのイオン化表面を含む、電極パッド。

【請求項2】

電極パッドであって、
第一の側面を含むベース層と、
患者に除細動電流を供給するために前記ベース層上の中央に位置する第一の導電層と、
患者からＥＣＧトレースを得るために前記ベース層上の前記第一の導電層の周りに少なくとも部分的に延在する第二の導電層と、
前記ベース層の前記第一の側面上の前記第一の導電層および前記第二の導電層を覆うハイドロゲル層と、
を備え、
前記第一の導電層および第二の導電層が導電性インクから構成され、
前記第一の導電層の前記導電性インクが、前記第二の導電層の前記導電性インクよりも導電性が高い、電極パッド。

【請求項3】

前記第一の導電層が第一の回路を備え、前記第二の導電層が別個の第二の回路を備える、請求項１又は２に記載の電極パッド。

【請求項4】

前記ベース層の前記第一の側面が、前記第一の導電層および前記第二の導電層の各々の表面積よりも大きな表面積を含む、請求項１から３のいずれか一項に記載の電極パッド。

【請求項5】

前記第一の導電層および第二の導電層が導電性インクから構成される、請求項１に記載の電極パッド。

【請求項6】

前記第一の導電層の前記導電性インクが、前記第二の導電層の前記導電性インクよりも導電性が高い、請求項５に記載の電極パッド。

【請求項7】

前記導電性インクが前記ベース層上に印刷される、請求項２又は５又は６に記載の電極パッド。

【請求項8】

前記第一の導電層の上に延在する前記ハイドロゲル層の第一の部分が、第一の組の特性を有し、前記第二の導電層の上に延在する前記ハイドロゲル層の第二の部分が、前記第一の組とは異なる第二の組の特性を有する、請求項１から７のいずれか一項に記載の電極パッド。

【請求項9】

前記ベース層が発泡材料から構成される、請求項１から８のいずれか一項に記載の電極パッド。

【請求項10】

前記第一の導電層および前記第二の導電層のうちの少なくとも一方が、塩化銀から構成される、請求項１から９のいずれか一項に記載の電極パッド。

【請求項11】

第一の電圧が前記第一の導電層に供給されるとき、前記第一の電圧が前記第二の導電層に供給される電圧から分離するように構成される、請求項１から１０のいずれか一項に記載の電極パッド。

【請求項12】

前記第一の導電層および前記第二の導電層に電圧を供給するように構成された、前記第一の導電層および前記第二の導電層に取り付けられた電気コネクタをさらに備える、請求項１から１１のいずれか一項に記載の電極パッド。

【請求項13】

前記電気コネクタが、前記第一の導電層および前記第二の導電層に接続された端と、電圧源に接続するように構成された自由端とを備える、請求項１２に記載の電極パッド。

【発明の詳細な説明】

【技術分野】

【0001】

関連出願の相互参照
本出願は、２０１８年８月３１日に出願された「Ｓｅｐａｒａｔｅ Ｐｒｉｎｔｅｄ Ｔｒａｃｅｓ ｆｏｒ ＥＣＧ ａｎｄ Ｄｅｆｉｂｒｉｌｌａｔｉｏｎ Ｃｉｒｃｕｉｔｓ」と題する米国仮特許出願第６２／７２５，３１１号の優先権を主張するものである。

【0002】

発明の分野
本発明は、概して、医療用デバイス、より詳細には、それぞれ導電性インクから構成される、除細動回路および別個のＥＣＧトレース回路を有する電極パッドを対象とする。

【背景技術】

【0003】

生体用電極は、典型的には、心電図検査および類似の診断手順、ならびに患者が試験または監視デバイスに電気的に接続されなければならない長期監視用に使用される。こうした電極は、三つの別個の層、例えば、約一平方インチの導電表面層、その上にインプリントされた図形を有する導電表面層の一方の側面上の絶縁体、および導電表面層の他方の側面上に提供される医療用ゲルからなることが多い。医療用ゲルは、電極を患者の皮膚に固定するために使用される。導電表面層は、金属層であっても、さらには導電性インクであってもよい。

【0004】

使用時に、ＥＣＧ（または類似のデバイス）のリードワイヤは、典型的には、電極の専用接続部分または突出部に取り付けられる、その端にクリップまたは類似のものを含む。こうした接続部分は、ミトン（拇印－半円形）またはフィッシュテールとして形状設定することができ、医療用ゲルが存在しない場所に位置し得る。リードワイヤのコイルへの固有な傾向で結合された電極と比較してリードワイヤの比較的大きなサイズ（および重量）のため、医療用ゲルがわずかな弱い接着剤に過ぎないとき、電極を皮膚から剥がすことができる、引っ張り力がしばしば、電極に加えられる。また、所望の動きおよび意図しない動きの両方の結果として、患者の動きの結果として引っ張り力が生じることも頻繁にある。完全な剥がれに加えて、力はまた、単に邪魔をする、または部分的に剥がす場合もあり、その結果、（ノイズまたはアーチファクトによる）歪み信号および使用できない結果をもたらす。いずれにしても、時間と労力は無駄になる。さらに、電極が剥がれたり、部分的に剥がれたりすると、電極を固定できない場合があり、その結果、新しい電極を使用しなければならない。

【0005】

多機能電極（ＭＦＥ）パッドは、心臓疾患の治療および診断に広く使用される特定のタイプの生体用電極である。医療従事者およびその他の応急処置供給者は、ＭＦＥパッドを使用して、心拍中の電位を監視し、除細動用に高エネルギーの電気刺激を提供し、またペーシング用に低レベルの電気刺激を供給する。こうしたパッドの開発に先立って、医療供給者は、複数のタイプのパッドを用いること、及びおそらくは、患者に電流を伝送する他の手段（すなわち、パドル）を使用することを要求された。簡単に想像できるように、複数の電極を他のデバイスとともに使用することは、緊急事態中に実装された場合に、潜在的な過失およびさらなる傷害につながる。

【0006】

真のＭＦＥパッドを作るためには、設計者は多くの要素のバランスを取る必要があり、パッドは単回使用のみであるため、少なくとも価格のバランスを取る必要がある。最新のＭＦＥパッドは、かなりの電気エネルギーの短いバーストを伝送できなければならず、一方で、監視が影響を受けないように、そのようなエネルギーを迅速に消散させることができなければならない。しかしながら、大部分の生体用電極（およびＭＦＥパッド）では、ＥＣＧトレースおよび除細動電流は一つの電気回路の一部である。したがって、ＥＣＧトレースは、除細動に利用される高電圧および電流によって影響され得る。

【0007】

したがって、ＥＣＧトレースおよび除細動用の別個の回路を有する生体用電極が必要である。

【0008】

関連技術の説明の項の免責条項：特定の特許／刊行物／製品がこの関連技術の説明の項またはこの開示の他の場所で考察されている限り、これらの考察は考察された特許／刊行物／製品が特許法の目的のための先行技術であるという承認として捉えるべきではない。例えば、考察された特許／刊行物／製品の一部または全ては、十分早期でない場合があり、十分早期に開発された主題を反映していない場合があり、かつ／または特許法の目的のために先行技術に相当するほど、十分に授権するものではない場合がある。特定の特許／刊行物／製品が、この関連技術の説明の項および／または出願全体を通して上記で考察されている限り、その記載／開示はそのそれぞれの全体が参照により全て本明細書に組み込まれる。

【発明の概要】

【0009】

本発明の実施形態は、それぞれ導電性インクから構成される、除細動回路および別個のＥＣＧトレース回路を有する除細動パッドまたは電極を対象とする。一態様によれば、本発明は電極パッドである。電極パッドは、四つの層、ベース層、第一の導電層、第二の導電層、およびハイドロゲル層を含む。ベース層は、第一の側面を有し、第一の導電層はベース層上に中央に位置する。第二の導電層は、ベース層の第一の側面上の第一の導電層の周りに少なくとも部分的に延在する。ハイドロゲル層は、ベース層の第一の側面上の第一の導電層および第二の導電層を覆う。

【0010】

別の態様によれば、電極パッドは、第一の側面を有する発泡性ベース層を含む。電極パッドはまた、ベース層上に中央に位置する第一の回路を有する第一の導電層を含み、第一の導電層は、除細動電流を供給するように構成される。電極パッドは、ベース層上の第一の導電層の周りに少なくとも部分的に延在する別個の第二の回路を有する第二の導電層をさらに含む。第二の導電層は、電気信号を受信するように構成される。電極パッドはさらに、ベース層の第一の側面上に第一の導電層および第二の導電層を覆うハイドロゲル層を含む。

【0011】

さらに別の態様によれば、電極パッドは、第一の側面を有する発泡性ベース層を含む。電極パッドはまた、ベース層上に中央に位置する第一の回路を有する第一の導電層、ベース層上の第一の導電層の周りに少なくとも部分的に延在する別個の第二の回路を有する第二の導電層、およびベース層の第一の側面上の第一および第二の導電層を覆うハイドロゲル層を含む。電極パッドはさらに、第一および第二の導電層に取り付けられた電気コネクタを含む。電気コネクタは、第一および第二の導電層に電圧を供給するように構成される。

【0012】

本発明のこれらおよび他の態様は、以下に記載される実施形態を参照して明らかになり、解明されるであろう。

【図面の簡単な説明】

【0013】

本発明の一つ以上の態様は、本明細書の最後に特許請求の範囲の例として具体的に指摘され、明確に特許請求される。本発明の前述の、および他の目的、特徴、ならびに利点は、添付図面と併せて取り上げられる以下の記載から明らかである。

【0014】

【図1】図１は、一実施形態による、電極パッドの第一の側面概略図である。

【発明を実施するための形態】

【0015】

本発明の態様およびその特定の特徴、利点、ならびに詳細は、添付図面に図示した非限定的な例を参照しながらより完全に以下に説明される。本発明の詳細を不必要に不明瞭にしないよう、周知の構造の説明は省略される。しかし、当然のことながら、詳細な説明および特定の非限定的な例は、本発明の態様を示すものであるが、例示のみの目的で与えられ、限定の目的ではない。基礎となる発明の概念の趣旨および／または範囲内での様々な置換、修正、追加、および／または配置は、本開示から当業者には明らかであろう。

【0016】

ここで図面を参照すると、同様の参照番号が全体を通して同様の部分を指しており、図１は、一実施形態による生体用電極１０の第一の側面概略図を示す。図１では、生体用電極１０は軟質の電極パッドである（本明細書では、除細動パッドと互換的に使用される）。電極パッド１０は、電極パッド１０を通して電気接続または電気エネルギーの経路を、患者の皮膚表面などの適切な表面に提供するように構成される。これは、読み手にとって明確にするためにとられる電気経路であるにもかかわらず、電極パッド１０は電気エネルギーに関して双方向であることは十分に理解されるべきである。例えば、陽極（患者の中への正電流）として機能する電極パッド１０はまた、患者の体内のエネルギーの生物資源から電気信号を受信するように機能してもよい。

【0017】

図示した実施形態では、電極パッド１０は、電気デバイスと患者との間の電気エネルギーの伝送に影響を与える複数層の材料からなる。図１に示すように、電極パッド１０は、概して、ベース層１２、第一の導電性（「除細動」）層１４、第二の導電性（「ＥＣＧトレース」）層１６、およびハイドロゲル層１８を含む。ベース層１２は、発泡材料から構成される。発泡材料は、ポリエチレンなどの任意の適切な担体材料を含む。図１に示すように、ベース層１２は、電極パッド１０の残りの層１４、１６、１８の各々と比較して、最大の表面積を含む。発泡体のベース層１２は、導電層１４、１６およびハイドロゲル層１８を覆うように特に寸法設定される。追加されたサイズにより、発泡性ベース層１２が残りの層１４、１６、１８の周辺を越えて延在し、導電層１４、１６およびハイドロゲル層１８を絶縁および保護すると同時に、電極パッド１０の周辺の周りに追加の接着能力を追加することができる。

【0018】

第一の導電層１４は、除細動層である。したがって、第一の導電層１４の目的は、患者に除細動電流を供給することである。一実施形態では、第一の導電層１４は、高導電性インク２０からなる。高導電性インク２０は、塩化銀または他のインクの組み合わせ（本開示の概要と併せて当業者によって理解されるべきである）から構成することができる。高導電性インク２０は、ベース層１２に、表面全体（すなわち、大きな表面積）にわたって、または所望に応じて、パターンで塗布または印刷することができる。好ましい実施形態では、高導電性インク２０は、供給される除細動エネルギーを最適化するため、ベース層１２の大きな表面積上に印刷される。第一の導電層１４を発泡性ベース層１２に直接印刷すると、工程段階が単純化され、材料の追加層が減少して、電極パッド１０のアセンブリがさらに単純化される。

【0019】

上述のように、電極パッド１０は、さらに第二の導電層１６を含む。図１に示す実施形態では、第二の導電層１６は別個のＥＣＧトレース層である。ＥＣＧトレース層１６は、除細動電流が患者に印加されている間に患者のＥＣＧ監視を達成できるように、除細動層１４から分離している。一実施形態では、第二の導電層１６は導電性インクからなる。しかしながら、一実施形態によれば、第二の導電層１６は、第一の導電層１４を含む導電性インクよりも導電性が低いインクから構成される。導電性の低いインクの目的は、除細動エネルギーが、最も抵抗の少ない経路（大きな、高導電表面）を取り、より導電性の低いＥＣＧ回路を通過しないことであり、したがって、除細動後ＥＣＧトレースを得るための除細動回復時間を減少させる。第二の導電層１６は、同様に発泡性ベース層１２に塗布または印刷されて、工程段階を簡略化し、電極パッド１０を含む材料の層数を最小化する。第二の導電層１６は、必要に応じてハイドロゲル層１８の迅速な除細動回復を支援するための塩化物表面などのイオン化表面を含む。

【0020】

図１に示し、上述するように、電極パッド１０はハイドロゲル層１８を含む。一実施形態では、ハイドロゲル層１８は導電性ゲルから構成される。導電性ゲルは、導電層１４、１６と患者の体との間の接触を確保するのに役立つ。ハイドロゲルは、患者の皮膚を湿らせる働きをし、電気エネルギーの流れをより受け入れやすくする。ハイドロゲルの物理的特性はまた、伝送されるエネルギーを分配させるために、露出したゲルの表面全体にわたって接触を確保するのに役立つ。さらに、ハイドロゲル層１８は、患者との分配された接触が維持されることを確保するのに役立つ接着剤として機能する。ハイドロゲル層１８は、第一および第二の導電層１４、１６上に定位置に注がれ、第一および第二の導電層１４、１６上に硬化または成型され得る。ハイドロゲル層１８は、第一の導電層１４の上に延在する部分と、第二の導電層１６の上に延在する部分（除細動トレース）に対して別個の特性を有してもよく、またはハイドロゲルは、ハイドロゲル層１８全体にわたって均質であってもよい。

【0021】

さらに図１を参照すると、電極パッド１０は、コードセットコネクタ２２を追加的に含む。図示の実施形態では、コードセットコネクタ２２は、電極パッド１０に接続され、そこから外側に延在する。一方の端２４では、コードセットコネクタ２２は、第一の導電（除細動）層１４の中心に向かって電気的に接続される。コードセットコネクタ２２はまた、第二の導電（ＥＣＧトレース）層１６にも接続される。コードセットコネクタ２２の他方の自由端２６は、電極パッド１０から延在し、電力（すなわち、電圧）源（または他の電気デバイス）に接続するように構成される。したがって、コードセットコネクタ２２は、第一の導電層１４および第二の導電層１６に対して電圧を供給し、それらから電圧を供給される。

【0022】

第一の導電（除細動）層１４とは別の第二の導電（ＥＣＧトレース）層１６を有することにより、電極パッド１０は二つの効果を有する。具体的には、ＥＣＧ監視のために分岐した別個のトレース（第二の導電層１６の）で電極パッド１０の中心に（第一の導電層１４からの）除細動電流を集中させることができる場合、第二の導電（ＥＣＧトレース）層１６の上のハイドロゲル層１８は、高電圧および電流を生じない。そうすることで、ハイドロゲル層１８は、別個のＥＣＧトレース（層１６）上で分極されないか、または限定された分極を有することになる。ハイドロゲル層１８が高電圧および電流によって分極するとき、除細動器に復帰するか、またはＥＣＧトレースを監視するハイドロゲル層１８の能力に遅延が生じる可能性がある。したがって、導電層１４、１６を分離することによって、第二の導電（ＥＣＧトレース）層１６上のハイドロゲル層１８は、高電圧および電流を受けず、除細動とＥＣＧトレースの再確立との間の遅延が低減される。さらに、ＥＣＧトレース用の別個の第二の導電層１６を維持すると、ＥＣＧトレースが除細動に使用される高電圧および電流によって影響を受ける可能性が低いため、電極パッド１８はより明確なＥＣＧトレースを提供することができる。

【0023】

本明細書で定義され使用されるすべての定義は、辞書の定義、参照により組み込まれる文書内の定義、および／または定義された用語の通常の意味を制御するために理解されるべきである。

【0024】

本明細書で様々な実施形態が説明され、かつ図示されてきたが、当業者は、本明細書に記載の機能を実施し、かつ／または結果および／または利点の一つ以上を得るための様々な他の手段および／または構造を容易に想起するであろうし、またそのような変形および／または変更の各々は、本明細書に記載の実施形態の範囲内であると見なされる。より一般的に、当業者は、本明細書に記載されるすべてのパラメータ、寸法、材料、および構成が、例示的であり、実際のパラメータ、寸法、材料、および／または構成が、教示が使用される一つ以上の特定の用途に依存することを容易に理解するであろう。当業者は、本明細書に記載される特定の実施形態に対する多数の同等物を単に通常の実験を用いて認識することになり、または確認することができる。したがって、前述の実施形態は、単に例示的なものとして提示されており、添付した特許請求の範囲およびその等価物の範囲内で、実施形態は、具体的に記載および特許請求された以外の別の方法で、実行されてもよいことが理解されよう。本開示の実施形態は、本明細書に記載される個々の特徴、システム、物品、材料、キット、および／または方法を対象とする。さらに、そのような特徴、システム、物品、材料、キット、および／または方法が相互に矛盾しない場合、二つ以上のそのような特徴、システム、物品、材料、キット、および／または方法の任意の組み合わせが、本開示の範囲内に含まれる。

【0025】

本明細書で使用される用語は、特定の実施形態を記載する目的のためのみのものであり、本発明を限定することを意図していない。本明細書で使用される場合、単数形「ａ」、「ａｎ」および「ｔｈｅ」は、文脈がそうでないことを明確に示さない限り、複数形も含むことが意図される。用語「備える（ｃｏｍｐｒｉｓｅ）」（ならびに「備える（ｃｏｍｐｒｉｓｅｓ）」および「備える（ｃｏｍｐｒｉｓｉｎｇ）」などのｃｏｍｐｒｉｓｅの任意の形態）、「有する（ｈａｖｅ）」（ならびに「有する（ｈａｓ）」および「有する（ｈａｖｉｎｇ）」などのｈａｖｅの任意の形態）、「含む（ｉｎｃｌｕｄｅ）」（ならびに「含む（ｉｎｃｌｕｄｅｓ）」および「含む（ｉｎｃｌｕｄｉｎｇ）」などのｉｎｃｌｕｄｅの任意の形態）、および「包含する（ｃｏｎｔａｉｎ）」（ならびに「包含する（ｃｏｎｔａｉｎｓ）」および「包含する（ｃｏｎｔａｉｎｉｎｇ）」などのｃｏｎｔａｉｎの任意の形態）は、オープンエンドの連結動詞であることがさらに理解されるであろう。結果として、方法またはデバイスは、一つ以上のステップまたは要素を「備える（ｃｏｍｐｒｉｓｅｓ）」、「有する（ｈａｓ）」、「含む（ｉｎｃｌｕｄｅｓ）」、または「包含する（ｃｏｎｔａｉｎｓ）」。同様に、一つ以上の特徴を「備える（ｃｏｍｐｒｉｓｅｓ）」、「有する（ｈａｓ）」、「含む（ｉｎｃｌｕｄｅｓ）」または「包含する（ｃｏｎｔａｉｎｓ）」方法のステップ、またはデバイスの要素は、それらの一つ以上の特徴を所持するが、それらの一つ以上の特徴のみを所持することに限定されない。さらに、特定の方法で構成されるデバイスまたは構造は、少なくともその方法で構成されるが、リストされていない方法でも構成されてもよい。

【0026】

以下の特許請求の範囲における全ての手段またはステップに機能要素を加えたものの対応する構造、材料、行為および同等物は、もしあれば、具体的に特許請求される他の特許請求の範囲の要素と組み合わせて、機能を実行するための任意の構造、材料、または行為を含むことを意図している。本発明の記載は、例示および記載の目的で提示されてきたが、網羅的であること、または本発明に開示された形態で限定されることを意図しない。多くの修正および変形は、本発明の範囲および趣旨から逸脱することなく、当業者には明らかであろう。実施形態は、本発明の一つ以上の態様の原理および実際の応用を最もよく説明し、他の当業者が、考えられる特定の用途に適した様々な修正を有する様々な実施形態について本発明の一つ以上の態様を理解できるように選ばれ、かつ記載された。

【図1】