(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-12-02
(45)【発行日】2022-12-12
(54)【発明の名称】ハザード検出器ソケット
(51)【国際特許分類】
G08B 17/00 20060101AFI20221205BHJP
【FI】
G08B17/00 G
(21)【出願番号】P 2021517106
(86)(22)【出願日】2018-05-29
(86)【国際出願番号】 EP2018064110
(87)【国際公開番号】W WO2019228615
(87)【国際公開日】2019-12-05
【審査請求日】2021-05-20
(73)【特許権者】
【識別番号】520466674
【氏名又は名称】アウトロニカ ファイア アンド セキュリティ エーエス
(74)【代理人】
【識別番号】100086232
【氏名又は名称】小林 博通
(74)【代理人】
【識別番号】100092613
【氏名又は名称】富岡 潔
(72)【発明者】
【氏名】ヴァネーボ,ペール ヨハン
(72)【発明者】
【氏名】スヴェンセン,ハンス ヨルゲン
(72)【発明者】
【氏名】ペデルセン,オーレ マルティン
【審査官】西巻 正臣
(56)【参考文献】
【文献】特開平08-235477(JP,A)
【文献】実開平06-070092(JP,U)
【文献】特開昭63-158691(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G08B17/00-17/12
23/00-31/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ハザード検出器(105)をネットワーク化された警報システム(110)に取り外し可能に接続するソケット(100)であって、前記
ネットワーク化された警報システム(110)は、システムコントローラである第1のコントローラ(115)を有
する、前記ソケット(100)
と、
前記システムコントローラ(115)に動作可能に接続されたループ回路(111)であって、前記ハザード検出器(105)が、前記ソケット(100)によって前記ループ回路(111)に取り付けられる、前記ループ回路(111)と、
を備えたネットワーク化された警報システム(110)において、
前記ソケット(100)は、
基部(125)を有するハウジング(120)と、
前記ハザード検出器(105)を取り外し可能に受け取る電気的インターフェース(135)と、
前記基部(
125)に装着されたソケットコントローラである第2のコントローラ(140)であって、前記ソケットコントローラ(140)は、前記ハザード検出器(105)が接続されているとき及び切断されているときに前記システムコントローラ(115)との無線及び/または有線ネットワーク通信を維持する、前記第2のコントローラ(140)と、
を
有し、
前記ソケットコントローラ(140)は、前記ハザード検出器(105)が前記ソケットコントローラ(140)から切断されているときを決定して、前記システムコントローラ(115)にステータスアップデートを通信するように構成され、
前記システムコントローラ(115)は、電気通信ネットワーク(170)を介して第3のコントローラ(165)に前記ステータスアップデートを通信し、前記第3のコントローラ(165)は火災システムコントローラであり、
前記ネットワーク化された警報システム(110)は、前記ループ回路(111)に複数のソケットを有し、少なくとも1つのソケットがヘッドユニットに取り付けられておらず、少なくとも1つのソケットが、前記ハザード検出器(105)を有した前記ソケット(100)であり、前記ハザード検出器(105)はヘッドユニットであり、少なくとも1つのソケットは他の種類のヘッドユニットに設置され、レガシー型ハザード検出器(161)が前記ループ回路(111)内にあり、前記ネットワーク化された警報システム(110)は、連続した電力およびデータが前記ループ回路(111)の全体を通して該ループ回路(111)の各ソケットに伝達されることができ、各ヘッドユニットは、前記ソケットおよび前記レガシー型ハザード検出器(161)に取り付けられている、ネットワーク化された警報システム(110)。
【請求項2】
前記ハザード検出器(105)が接続されていても切断されていても、前記警報システム(110)に電気的に接続して前記警報システム(110)から電力及びデータを受け取るための、前記基部(125)に装着され
る前記ソケット(100)の第1の複数の電気コネクタ(130)を含む、請求項1に記載の
ネットワーク化された警報システム(110)。
【請求項3】
前記電気的インターフェース(135)は前記ハザード検出器(105)のデータ転送ポート(137)に接続するための通信ポートである、請求項1または2に記載の
ネットワーク化された警報システム(110)。
【請求項4】
共通回路(
111)に配置されたハザード検出器のデイジーチェーン内の前記ソケット(100)を前記
ネットワーク化された警報システム(110)に接続する
前記ソケット(100)の第2の複数の電気コネクタ(145)を含む、請求項1~3のいずれかに記載の
ネットワーク化された警報システム(110)。
【請求項5】
視覚及び/または音響インジケータ(155)であるインジケータ(155)に電力供給する
前記ソケット(100)の第3の複数の電気コネクタ(150)を含む、請求項1~4のいずれかに記載の
ネットワーク化された警報システム(110)。
【請求項6】
接続された
ハザード検出器(105)が警報状態にあるときに前記ソケットコントローラ(140)が前記インジケータ(155)を駆動する
ように構成される、請求項
5のいずれかに記載の
ネットワーク化された警報システム(110)。
【請求項7】
前記ソケット(100)は前記
ループ回路(111)を介して電力及びデータを受け取る
ように構成される、請求項
1に記載の
ネットワーク化された警報システム(110)。
【発明の詳細な説明】
【背景技術】
【0001】
典型的な実施形態は、ハザード検出器の技術に関し、より具体的には、ハザード検出器ソケットに関する。
【0002】
工業用の煙検知器装置は、天井などの表面に装着すべき検出器ソケット及びこのソケット内にプラグ接続される検出器からなる場合がある。このような煙検知器の冗長ループにおいて、すべてのエレクトロニクスは検出器の内部にある場合がある。
【0003】
ループベースの火災警報システムを設置するとき、電気技師は従来、ケーブル布線及び検出器ソケットを取り付けてから、検出器を挿入する。このときに技師はどんな検出器がどこに位置するかを確認する場合がある。ループにある種の無断線ソケットが含まれない限り、すべてのループユニットを所定の位置に置く前に技師がループの電気的完全性を検証することはでき得ない。無断線ソケットは、煙検知器を取り外したときに(すなわち、交換、クリーニングなどのために)検出器ループが断線し得ないものである。無断線ソケットでは、検出器を取り外したときに火災検知が失われることまたは冗長エレクトロニクスに断線が導入されることを防ぐために、検出器を取り外したときに検出器ループを閉じるマイクロスイッチを用いる場合がある。たとえば、このようなマイクロスイッチは、開いたソケットからの入力と出力とを接続する。
【発明の概要】
【0004】
ハザード検出器をネットワーク化された警報システムに取り外し可能に接続するためのソケットであって、システムは、システムコントローラである第1のコントローラを有し、ソケットは、基部を有するハウジングと、検出器を取り外し可能に受け取るための電気的インターフェースと、基部に装着されたソケットコントローラである第2のコントローラであって、ソケットコントローラは、検出器が接続されているとき及び切断されているときにシステムコントローラとの無線及び/または有線ネットワーク通信を維持する、第2のコントローラと、を含むソケットが開示される。
【0005】
前述の開示した特徴の1つまたは複数に加えてまたは代替案として、ソケットには、検出器が接続されていても切断されていても、システムに電気的に接続してシステムから電力及びデータを受け取るための、基部に装着された第1の複数の電気コネクタが含まれる。
【0006】
前述の開示した特徴の1つまたは複数に加えてまたは代替案として、電気的インターフェースは検出器内のデータ転送ポートに接続するための通信ポートである。
【0007】
前述の開示した特徴の1つまたは複数に加えてまたは代替案として、ソケットには、共通回路上に配置されたハザード検出器のデイジーチェーン内のソケットをシステムに接続するための第2の複数の電気コネクタが含まれる。
【0008】
前述の開示した特徴の1つまたは複数に加えてまたは代替案として、ソケットには、視覚及び/または音響インジケータであるインジケータに電力供給するための第3の複数の電気コネクタが含まれる。
【0009】
前述の開示した特徴の1つまたは複数に加えてまたは代替案として、接続された検出器が警報状態にあるときにソケットコントローラはインジケータを駆動する。
さらに、システムコントローラと、回路と、前述の開示した特徴のうちの1つ以上を有するソケットによって回路に装着された少なくとも1つの検出器と、を含むネットワーク化された警報システムが開示される。
【0010】
前述の開示した特徴の1つまたは複数に加えてまたは代替案として、ソケットは回路を介して電力及びデータを受け取る。
【0011】
前述の開示した特徴の1つまたは複数に加えてまたは代替案として、回路はループ回路である。
【0012】
前述の開示した特徴の1つまたは複数に加えてまたは代替案として、ソケットコントローラは、検出器がソケットコントローラから切断されているときを決定して、システムコントローラにステータスアップデートを通信し、システムコントローラは、電気通信ネットワークを介して第3のコントローラにステータスアップデートを通信し、第3のコントローラは火災システムコントローラである。
【0013】
さらに、ハザード検出器をネットワーク化された警報システムに取り外し可能に接続するための方法であって、システムは、システムコントローラである第1のコントローラを有し、本方法は、ハザード検出器を前述の開示した特徴のうちの1つ以上を有するソケットに取り外し可能に接続することを含む方法が開示される。さらに、ネットワーク化された警報システムを構成する方法であって、システムは前述の開示した特徴のうちの1つ以上を含む方法が開示される。
【0014】
以下の説明は、多少なりとも限定であると考えてはならない。添付図面を参照して、同様の要素には同様に番号付けしている。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【
図2】実施形態によるネットワーク化された警報システムを例示する。
【
図3】実施形態による電子コントローラで用いる種々の電子的特徴を例示する。
【発明を実施するための形態】
【0016】
本明細書では、図を参照して、開示した装置及び方法の1つまたは複数の実施形態の詳細な説明を限定ではなく例示を目的として示す。
【0017】
図1及び2を参照して、ハザード検出器105(この種類の構成ではヘッドユニットと言う場合がある)をネットワーク化された警報システム110に取り外し可能に接続するソケット100が開示されている。システム110は、ハザード検出器105を含む複数のデイジーチェーン接続された検出器を伴うループ状回路111であってもよい。ハザード検出器105は煙検知器、ビーコン、音響器、入出力デバイスなどであってもよい。例示した実施形態では、検出器105は煙検知器である。システム110は、システムコントローラである第1のコントローラ115を有するインテリジェント警報システムであってもよい。
【0018】
図1をさらに参照して、ソケット100は、基部125を有するハウジング120を含んでいてもよい。ハウジングは略円筒型であってもよく、基部は天井に取り付け可能であってもよい。基部125に第1の複数の電気コネクタ130を装着してもよい。ソケットをシステム110に電気的に接続して電力を受け取るために、コネクタ130を用いてもよい。ソケット100をシステム110に接続する無線及び有線ネットワーク接続は、本開示の範囲内である。
【0019】
検出器105が接続されているとき及び切断されているときに、ソケット100は、コネクタ130を用いて、ネットワーク化された警報システム110から入手可能な電力を連続的に受け取ってもよい。システム110内での断線を防ぐことによって、ソケット100はループ内で冗長電力線を継続的に使用することを確実にする。
【0020】
検出器105を取り外し可能に受け取るために、電気的インターフェース135を設けてもよい。加えて、ソケットコントローラであり得る第2のコントローラ140を基部125に装着してもよい。ソケットコントローラ140は、ハザード検出器105が接続されているとき及び切断されているときにシステムコントローラ115との有線または無線通信を維持してもよい。その結果、検出器がない場合でもソケット100とのインテリジェントな通信を行い得る。
【0021】
電気的インターフェース135は通信ポートであってもよいし、またはより具体的には、検出器105内のデータ転送ポート137に接続するシリアルポートであってもよい。このような標準化されたポート接続によって、たとえば、ソケット100内の検出器または通信エレクトロニクスを更新するかまたはその種類を変えるために、検出器の比較的迅速な交換が可能になり得る。煙検知器、熱検出器、または他のハザード検出器をソケット100とともに用いることが本開示の範囲内である。
【0022】
ソケット100を回路111に接続してデイジーチェーン内のさらなる検出器に電力を与えるために、第2の複数の電気コネクタ145を設けてもよい。視覚及び/または音響インジケータ155であるインジケータ155に電力供給するために、第3の複数の電気コネクタ150が含まれている。接続された検出器105が警報状態にあるときに、ソケットコントローラ140はインジケータ155を駆動する。インジケータ155は発光ダイオード(LED)であってもよい。
【0023】
開示した実施形態の他の特徴には、検出器105を固定して受け取る1つまたは複数のメカニカルコネクタ156をハウジング120が有するということが含まれていてもよい。メカニカルコネクタ156はフランジ、突出部、タブなどであってもよい。
【0024】
図2を参照して、回路111はいろいろな場合に、ソケット105、157などの種々のソケットにヘッドユニットが取り付けられていないという構成であってもよい。同時に、たとえば、検出器158、音響器159、及びビーコン160を用いて、本明細書で開示した種類の1つまたは複数のソケット内に他のヘッドユニットを設置してもよい。(示したように、入出力デバイスなどを含むヘッドユニットは本開示の範囲内である)。さらに、レガシー型ハザード検出器161が回路111内にあってもよい。
図2の構成の場合に優位なことに、連続した電力及びデータが、回路111の全体を通して、本明細書で開示した種類の各ソケット、このようなソケットに取り付けられた各ヘッドユニット、及び各レガシー型ハザード検出器に伝達され得る。
【0025】
図2にさらに例示するように、開示したシステム110の他の特徴には、システムコントローラ115を含む火災警報パネル164が含まれていてもよい。ソケットコントローラ140は、検出器105がソケットコントローラ140から切断されているときを決定して、システムコントローラ115にステータスアップデートを通信してもよい。システムコントローラ115は、電気通信ネットワーク170を介して第3のコントローラ165にステータスアップデートを通信してもよい。第3のコントローラ165は、遠隔モニタリングステーションにおける等の火災システムコントローラ165であってもよい。
【0026】
前述で開示したシステム100によって、ソケットに接続された検出器/音響器/ビーコンからフィールド通信が分離される。このような構成の1つの利点は、後の段階で、新しいフィールド通信プロトコルを実施することであってもよく、検出器/音響器/ビーコンを再使用することであってもよい。ソケットは、有線及び無線のプロトコルを含む他の既存のフィールドプロトコルに適応していてもよい。有利なことに、任意の検出器/音響器/ビーコン、及びこれらに付随する規制認証を再使用してもよい。
【0027】
次に
図3を参照して、また前述したように、本明細書における実施形態には、第1のコントローラ115、第2のコントローラ140、及び第3のコントローラ165を含む複数のコントローラが含まれていてもよい。少なくとも第1のコントローラ115及び第3のコントローラ165は、ネットワーク170を介して通信する。複数のコントローラは実質的に同じ技術的特徴を有していてもよい。したがって、以下では全般的にコントローラ115と言う場合がある第1のコントローラ115を参照して、複数のコントローラの特徴を以下に開示し得る。
【0028】
コントローラ115は、処理回路(さらに、特定用途向け集積回路(ASIC)を含んでいてもよい)、抵抗器などの1つ以上の基本的な回路部品を伴う電子回路、電子プロセッサ(共有、専用、またはグループ)300、メモリ305(1つ以上のソフトウェアアルゴリズムまたはファームウェアアルゴリズム及びプログラムを実行し、1つまたは複数のルックアップテーブルに動的に収集または配置され得る関連データが含まれる)、組み合わせ論理回路(1つ以上の演算増幅器を含む)、及び/または説明した機能をもたらす他の好適なインターフェース及びコンポーネントを含むコンピューティング装置であってもよい。たとえば、プロセッサ300は、メモリ305に記憶されたデータを処理し、データを種々の制御アルゴリズム、診断などで用いる。
【0029】
コントローラ115にはさらに、プロセッサ300及びメモリ305に加えて、1つまたは複数の入力及び/または出力(I/O)デバイスインターフェース(複数可)310が含まれていてもよい。I/Oデバイスインターフェース310は、複数のコントローラ間で通信するためにオンボード(ローカル)インターフェースを介して通信可能に結合されている。オンボードインターフェースには、たとえば限定することなく、オンボードシステムバス315が含まれていてもよい。オンボードシステムバス315には、制御バス320(デバイス間通信用)、アドレスバス325(物理アドレッシング用)、及びデータバス330(データ転送用)が含まれる。すなわち、システムバス315によって、プロセッサ300、メモリ305、及びI/O接続部310の間の電子通信が可能になる。I/O接続部310にはまた、有線接続及び/または無線接続が含まれていてもよい。オンボードインターフェースは、さらなる要素(簡単のために省略されている)を有していてもよい。たとえば、コントローラ、バッファ(キャッシュ)、ドライバ、リピータ、及び電子通信を可能にするための受信部である。
【0030】
動作時には、コントローラ115のオンボードのプロセッサ300は、メモリ305内に記憶されたソフトウェアアルゴリズムを実行し、メモリ305との間でデータを通信し、及びソフトウェアアルゴリズムに従って演算処理を全般的に制御するように構成してもよい。メモリ305内のアルゴリズムは、全体的または部分的に、プロセッサ300が読み出し、おそらくはプロセッサ300内のバッファに入れ、それから実行してもよい。プロセッサ300には、アルゴリズム(特にメモリ305内に記憶されたアルゴリズム)を実行するためのハードウェアデバイスが含まれていてもよい。プロセッサ300は、特注または市販のプロセッサ300、中央演算処理装置(CPU)、コンピューティング装置に対応付けられるいくつかのプロセッサ間の補助プロセッサ、半導体ベースのマイクロプロセッサ(マイクロチップまたはチップセットの形態)、または全般的にソフトウェアアルゴリズム実行するための何らかのこのようなデバイスであってもよい。
【0031】
コントローラ115のオンボードのメモリ305には、揮発性メモリ要素(たとえば、ランダムアクセスメモリ(RAM、たとえばDRAM、SRAM、SDRAM、VRAMなど))及び/または不揮発性メモリ要素(たとえば、ROM、ハードドライブ、テープ、CD-ROMなど)のうちのいずれか一つまたは組み合わせが含まれていてもよい。またメモリ305には、電子的、磁気的、光学的、及び/または他の種類の記憶媒体が組み込まれていてもよい。メモリ305は分散アーキテクチャを有していてもよい。分散アーキテクチャでは、種々のコンポーネントが互いから遠隔に位置しているが、プロセッサ300がこれらにアクセスし得る。
【0032】
コントローラ115のオンボードのメモリ305内のソフトウェアアルゴリズムには、1つまたは複数の別個のプログラムが含まれていてもよい。各プログラムには、論理機能を実施するための実行可能命令の順序付けしたリスティングが含まれる。ソフトウェアアルゴリズムとして具体化されたシステムコンポーネントは、ソースプログラム、実行可能プログラム(オブジェクトコード)、スクリプト、または行うべき命令のセットを含む任意の他のエンティティとして解釈してもよい。ソースプログラムとして構成したとき、ソフトウェアアルゴリズムは、コンパイラ、アセンブラ、インタープリタなど(メモリ内に含まれていてもよいしそうでなくてもよい)を介してトランスレートしてもよい。
【0033】
システムI/Oインターフェース(複数可)310、有線インターフェース及び/または無線インターフェースを用いてコントローラ115に結合してもよい入出力(I/O)デバイスの一部は、特定されるが、その説明は簡略にするために省略する。このようなI/Oデバイスとしては以下を含むが、これらに限定されない。(i)入力デバイス、たとえばキーボード、マウス、スキャナ、マイクロフォン、カメラ、近接デバイスなど、(ii)出力デバイス、たとえばプリンタ、ディスプレイなど、ならびに(iii)入力及び出力の両方として通信するデバイス、たとえば変調器/復調器(別のデバイス、システム、またはネットワークへのアクセス用のモデム)、無線周波数(RF)または他の送受信装置、電話インターフェース、ブリッジ、ルータなど。
【0034】
さらに、無線接続を用いて、コントローラ115は、電子近距離通信(SRC)プロトコルを適用することによってネットワーク170を介して通信してもよい。このようなプロトコルとしては、ローカルエリアネットワーク(LAN)プロトコル及び/またはプライベートエリアネットワーク(PAN)プロトコルを挙げてもよい。LANプロトコルにはWi-Fi技術が含まれる。これは、Institute of Electrical and Electronics Engineers(すなわち、IEEE)からのセクション802.11規格に基づいた技術である。PANプロトコルには、たとえば、Bluetooth Low Energy(BTLE)が含まれる。これは、短波長電波を用いて短距離上でデータを交換するために、Bluetooth Special Interest Group(SIG)によってデザイン及び販売された無線技術標準である。またPANプロトコルには、Institute of Electrical and Electronics Engineers(IEEE)からのセクション802.15.4プロトコルに基づいた技術であるZigbeeも含まれる。より具体的には、Zigbeeは、低出力で低帯域幅のニーズに対する小さくて低出力のデジタルラジオを伴うパーソナルエリアネットワークを形成するために用いる一組の高レベルの通信プロトコルを表しており、無線接続を用いた小規模のプロジェクトに最適である。このような無線接続330には無線周波数特定(RFID)技術が含まれていてもよい。これは、RFIDスマートカード上の集積チップ(IC)と通信するために用いる別のSRC技術である。
【0035】
前述で開示したコントローラ115のアーキテクチャ、機能、及び/またはハードウェア動作を、ソフトウェアアルゴリズムを用いて実施してもよいことに注意されたい。ソフトウェアアルゴリズムでは、このような機能は、指定した論理機能(複数可)を実施するための1つまたは複数の実行可能命令を含むモジュール、セグメント、またはコード部分として表してもよい。またこのようなモジュールは、必ずしも何らかの特定の順序では実行され得ず及び/または全く実行され得ないことにも注意されたい。
【0036】
また本明細書で説明するコントローラ115の機能のうちのいずれかを、以下が用いるかまたは以下とともに用いる何らかの非一時的コンピュータ可読媒体において具体化できることにも注意されたい。すなわち、命令実行システム、装置、またはデバイス、たとえばコンピュータベースのシステム、プロセッサを含むシステム、または他のシステムであって、命令実行システム、装置、またはデバイスからの命令をフェッチして命令を実行することができるものである。この文献の文脈において、「コンピュータ可読媒体」には、命令実行システム、装置、またはデバイスが用いるかまたはこれらとともに用いるプログラムを記憶し、通信し、伝搬し、及び/または搬送することが含まれる。
【0037】
さらに、コントローラ115内のコンピュータ可読媒体には、種々の形態のコンピュータ可読メモリ305が含まれていてもよい。たとえばコンピュータ可読メモリ305は、装置またはデバイスと一体であってもよく、1つまたは複数の半導体が含まれていてもよく、通信及び/または記憶技術が電子的、磁気的、光学的、電磁気的、または赤外線のうちの1つまたは複数であってもよい。簡略にするために説明を省略したコンピュータ可読媒体のより具体的な実施例(非網羅的なリスト)には、ポータブルコンピュータディスケット(磁気的)、ランダムアクセスメモリ(RAM)(電子的)、読み出し専用メモリ(ROM)(電子的)、消去可能プログラマブル読み出し専用メモリ(EPROMまたはフラッシュメモリ)(電子的)、及びポータブルコンパクトディスク読み出し専用メモリ(CDROM)(光学的)が含まれる。
【0038】
加えて、コントローラの前述した分散型システムは限定することは意図していない。一実施形態では、ネットワークの同じ側にある各コントローラは、それらの間のネットワークが必要ではなくなるように同じデバイスであってもよい。一実施形態では、コントローラの分散型システムの代わりに単一のオンサイトコントローラを設ける。一実施形態では、ネットワークの同じ側のコントローラは、クラウドコンピューティング構成を用いてワールドワイドウェブ上に配置されたサーバによって制御される。一実施形態では、分散コントローラネットワークはすべての電気通信サービスに対して有線であるため、無線ネットワークは必要ではない。一実施形態では、ネットワークの混雑を最小限にするためにこのようなサービス間で自動的に切り換わる冗長な無線及び有線ネットワークを用いる。
【0039】
前述の構成によって、ソケット内にすべてのループ通信エレクトロニクスが配置される(たとえば、短絡アイソレータ、電圧レギュレータなど)。検出器内の通信バスによって、検出器がソケットにソケット内のコネクタインターフェースを介して接続される。検出器内の通信バスを標準化して、検出器を多くの異なるソケットバージョンとともに使用してもよいように、またソケットが異なるタイプの検出器を受け取ってもよいようにしてもよい。開示した実施形態によって、ソケット上でリモートサービスツール(IR、LEDフラッシング、RFIDなど)を用いることができる。以上、開示した実施形態によって、検出器を装着する前にループエレクトロニクスを完成させることが得られるように、技師がソケットを電気的に接続することができる。
【0040】
通信技術の変更(新技術、向上)が、独立した検出器を用いてより容易に実施され得る。開示したソケットによって、検出器を装着することなく(すなわち、ループまたは個々の検出器を作動させる前に)高度なループ診断が可能になり得る。開示したソケットによって、他のループユニット、音響器、ストロボ、I/Oモジュールなどへのユニバーサル接続が提供され得る。通信モジュールを再使用するので、検出器を耐用寿命の終わりに変える方が効率的であり得る。
【0041】
用語「約」は、出願時に入手可能な機器に基づいて特定の量の測定値に付随する誤差の度合いを含むことが意図されている。
【0042】
本明細書で用いる専門用語は、単に特定の実施形態を説明することを目的としており、本開示を限定することは意図されていない。本明細書で用いる場合、文脈上明らかに別の意味が示される場合を除いて、単数形「a」、「an」及び「the」は複数形も含むことが意図されている。用語「含む」及び/または「含んでいる」は、本明細書で用いる場合、記載した特徴、整数、ステップ、動作、要素、及び/またはコンポーネントの存在を明記しているが、1つまたは複数の他の特徴、整数、ステップ、動作、要素コンポーネント、及び/またはそれらのグループの存在または付加を排除するものではないことがさらに理解されよう。
【0043】
本開示を典型的な実施形態(複数可)を参照して説明したが、当業者であれば分かるように、本開示の範囲から逸脱することなく、種々の変形を行ってもよく、均等物をそれらの要素の代わりに用いてもよい。加えて、本開示の本質的な範囲から逸脱することなく、特定の状況または材料を本開示の教示に適応させるために多くの変更を行ってもよい。したがって、本開示は、この本開示を行うために考えられるベストモードとして開示した特定の実施形態に限定されず、本開示は、請求項の範囲に収まるすべての実施形態を含むことが意図されている。