(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-12-05
(45)【発行日】2022-12-13
(54)【発明の名称】データ処理装置、データ出力方法およびデータ出力プログラム
(51)【国際特許分類】
H04N 1/00 20060101AFI20221206BHJP
H04N 1/387 20060101ALI20221206BHJP
【FI】
H04N1/00 838
H04N1/387 110
H04N1/00 127Z
(21)【出願番号】P 2018163963
(22)【出願日】2018-08-31
【審査請求日】2021-07-15
(73)【特許権者】
【識別番号】000001270
【氏名又は名称】コニカミノルタ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100108523
【氏名又は名称】中川 雅博
(72)【発明者】
【氏名】崎山 大輔
(72)【発明者】
【氏名】鳥越 章宏
【審査官】西谷 憲人
(56)【参考文献】
【文献】特開2007-202046(JP,A)
【文献】特開2010-003108(JP,A)
【文献】特表2008-506210(JP,A)
【文献】特表2014-516183(JP,A)
【文献】特開2007-179522(JP,A)
【文献】特開2009-032229(JP,A)
【文献】特開2007-158507(JP,A)
【文献】特開2015-076698(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04N 1/00
H04N 1/387
G06F 40/134
G06F 40/151
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
原稿を光学的に読み取り前記原稿の画像を示す原稿データを出力する原稿読取手段と、
前記原稿読取手段が出力する原稿データを入力データとして取得する取得手段と、
前記入力データに含まれるリンク情報を検出するリンク情報検出手段と、
前記リンク情報は他のデータのネットワーク上の位置を示し、
前記リンク情報が検出される場合に前記リンク情報で示される前記他のデータの危険度を判定する危険度判定手段と、
前記他のデータが所定の危険度以上と判定される場合に前記入力データ中で前記リンク情報を示す部分を消去することなく加工した修正データを生成するデータ生成手段と、
前記入力データに代えて前記修正データを外部に出力する出力手段と、を備えたデータ処理装置。
【請求項2】
前記リンク情報検出手段は画像で表された文字を認識する文字認識手段を含む、請求項1に記載のデータ処理装置。
【請求項3】
前記リンク情報検出手段は画像に含まれるバーコードを抽出するバーコード抽出手段を含む、請求項1または2に記載のデータ処理装置。
【請求項4】
前記出力手段は、前記修正データの画像を記録媒体に形成する画像形成手段を、含む、請求項1~
3のいずれかに記載のデータ処理装置。
【請求項5】
前記データ生成手段は前記入力データに含まれる前記リンク情報を代替データで置換することにより前記修正データを生成する、請求項1~
4のいずれかに記載のデータ処理装置。
【請求項6】
前記データ生成手段は前記入力データにより示される画像中で前記リンク情報が表されたリンク部分に修正画像を上書きすることにより前記修正データを生成する、請求項1~
5のいずれかに記載のデータ処理装置。
【請求項7】
前記修正画像は前記リンク部分と形状およびサイズが同じ画像、取り消し線の画像、および予め定められた画像であるアイコンの画像の少なくとも1つであり、
前記データ生成手段は前記入力データにより示される画像中の前記リンク部分に前記修正画像を上書きする、請求項
6に記載のデータ処理装置。
【請求項8】
ユーザーにより入力される操作を受け付ける操作受付手段と、
第1読取条件に従った読み取りを指示する操作が受け付けられる場合に前記原稿読取手段が前記第1読取条件よりも画質が低い第2読取条件に従って前記原稿を読み取って出力する原稿データを仮画像データとして取得する仮取得手段と、をさらに備え、
前記リンク情報検出手段は、前記仮画像データから前記リンク情報を検出し、
前記取得手段は、前記原稿読取手段が前記第1読取条件に従って前記原稿を読み取って出力する原稿データを前記入力データとして取得する、請求項1~
7のいずれかに記載のデータ処理装置。
【請求項9】
前記第1読取条件に従った読み取りを指示する操作が受け付けられることに応じて前記原稿読取手段に前記第2読取条件に従って前記原稿を読み取らせた後直ちに前記原稿読取手段に前記第1読取条件に従って前記原稿を読み取らせる読取制御手段を、さらに備えた、請求項
8に記載のデータ処理装置。
【請求項10】
原稿を光学的に読み取り前記原稿の画像を示す原稿データを出力する原稿読取ステップと、
前記原稿読取ステップにおいて出力される原稿データを入力データとして取得する取得ステップと、
前記入力データに含まれるリンク情報を検出するリンク情報検出ステップと、
前記リンク情報は、他のデータのネットワーク上の位置を示し、
前記リンク情報が検出される場合に前記リンク情報で示される前記他のデータの危険度を判定する危険度判定ステップと、
前記他のデータが所定の危険度以上と判定される場合に前記入力データ中で前記リンク情報を示す部分を消去することなく加工した修正データを生成するデータ生成ステップと、
前記入力データに代えて前記修正データを外部に出力する出力ステップと、をデータ処理装置に実行させるデータ出力方法。
【請求項11】
ユーザーにより入力される操作を受け付ける操作受付ステップと、
第1読取条件に従った読み取りを指示する操作が受け付けられる場合に前記原稿読取ステップにおいて前記第1読取条件よりも画質が低い第2読取条件に従って前記原稿が読み取られて出力される原稿データを仮画像データとして取得する仮取得ステップと、をさらに含み、
前記リンク情報検出ステップは、前記仮画像データから前記リンク情報を検出するステップを含み、
前記取得ステップは、前記原稿読取ステップにおいて前記第1読取条件に従って前記原稿が読み取られて出力される原稿データを前記入力データとして取得するステップを含む、請求項10に記載のデータ出力方法。
【請求項12】
原稿を光学的に読み取り前記原稿の画像を示す原稿データを出力する原稿読取ステップと、
前記原稿読取ステップにおいて出力される原稿データを入力データとして取得する取得ステップと、
前記入力データに含まれるリンク情報を検出するリンク情報検出ステップと、
前記リンク情報は、他のデータのネットワーク上の位置を示し、
前記リンク情報が検出される場合に前記リンク情報で示される前記他のデータの危険度を判定する危険度判定ステップと、
前記他のデータが所定の危険度以上と判定される場合に前記入力データ中で前記リンク情報を示す部分を消去することなく加工した修正データを生成するデータ生成ステップと、
前記入力データに代えて前記修正データを外部に出力する出力ステップと、をデータ処理装置を制御するコンピューターに実行させるデータ出力プログラム。
【請求項13】
ユーザーにより入力される操作を受け付ける操作受付ステップと、
第1読取条件に従った読み取りを指示する操作が受け付けられる場合に前記原稿読取ステップにおいて前記第1読取条件よりも画質が低い第2読取条件に従って前記原稿が読み取られて出力される原稿データを仮画像データとして取得する仮取得ステップと、をさらに前記コンピューターに実行させ、
前記リンク情報検出ステップは、前記仮画像データから前記リンク情報を検出するステップを含み、
前記取得ステップは、前記原稿読取ステップにおいて前記第1読取条件に従って前記原稿が読み取られて出力される原稿データを前記入力データとして取得するステップを含む、請求項12に記載のデータ出力プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、データ処理装置、データ出力方法およびデータ出力プログラムに関し、リンク情報を含むデータを処理するデータ処理装置、そのデータ処理装置で実行されるデータ出力方法およびそのデータ出力方法をコンピューターに実行させるデータ出力プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
インターネット上のコンテンツは、そのコンテンツのURLを用いて取得される。インターネット上のコンテンツの取得に対する安全性を確保するために、Webフィルタリングサービスが知られている。例えば、特開2016-118948号公報には、Webフィルタアドインの利用者(クライアント)端末からWebサイトに対するWebアクセスを受けたとき、閲覧警告を示す警告画面を前記利用者端末側のWebブラウザに表示するか否かを判断するフィルタ機能を有するソーシャルWebフィルタリングサービスシステムが記載されている。また、特開2006-252483号公報には、クライアント装置が受信したメールに含まれるURLの危険度を判定するURL危険度判定システムが記載されている。
【0003】
MFP(Multi Function Peripheral)等のデータ処理装置は、外部からデータが入力され、入力されたデータを外部に出力する。MFPにデータが入力される場合は、MFPが有する通信機能を用いて外部のコンピューターからデータを受信する場合、MFPが有するスキャン機能を用いて原稿に形成された画像を読み取る場合とがある。MFPが外部にデータを出力する場合は、MFPが有する通信機能を用いて外部のコンピューターにデータを送信する場合、MFPが有する画像形成機能を用いて用紙などの記録媒体にデータの画像を形成する場合がある。
【0004】
このため、MFPに外部から入力されるデータが危険度が高いURLを含んでいる場合には、そのURLを含んだデータがMFPにより外部に出力される場合がある。このため、MFPに入力されるデータに含まれるURLの危険度が高いことが判別している場合であっても、そのURLを含むデータがMFPにより外部に出力された後に、そのURLが利用される場合があるといった問題がある。
【0005】
【文献】特開2016-118948号公報
【文献】特開2006-252483号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
この発明は上述した問題点を解決するために、この発明の目的の一つは、危険度の高いリンク情報の流通を防止したデータ処理装置を提供することである。
【0007】
この発明の他の目的は、危険度の高いリンク情報の流通を防止したデータ出力方法を提供することである。
【0008】
この発明のさらに他の目的は、危険度の高いリンク情報の流通を防止したデータ出力プログラムを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上述した目的を達成するために、この発明のある局面によれば、データ処理装置は
原稿を光学的に読み取り原稿の画像を示す原稿データを出力する原稿読取手段と、原稿読取手段が出力する原稿データを入力データとして取得する取得手段と、入力データの画像に含まれるリンク情報を検出するリンク情報検出手段と、リンク情報は他のデータのネットワーク上の位置を示し、リンク情報が検出される場合にリンク情報で示される他のデータの危険度を判定する危険度判定手段と、他のデータが所定の危険度以上と判定される場合に入力データ中でリンク情報を示す部分を消去することなく加工した修正データを生成するデータ生成手段と、入力データに代えて修正データを外部に出力する出力手段と、を備える。
【0010】
この局面に従えば、原稿を光学的に読み取りって得られる入力データの画像に含まれるリンク情報が検出される場合にリンク情報で示される他のデータの危険度が判定され、他のデータが所定の危険度以上と判定される場合に入力データ中でリンク情報を示す部分を消去することなく加工した修正データが生成され、入力データに代えて修正データが外部に出力される。このため、修正データが外部に出力された後に入力データに含まれていた所定の危険度以上のリンク情報が利用されないようにできる。その結果、危険度の高いリンク情報の流通を防止したデータ処理装置を提供することができる。
好ましくは、リンク情報検出手段は画像で表された文字を認識する文字認識手段を含む。
この局面に従えば、画像で表されたリンク情報を検出することができる。
好ましくは、リンク情報検出手段は画像に含まれるバーコードを抽出するバーコード抽出手段を含む。
この局面に従えば、バーコードで表されたリンク情報を検出することができる。
好ましくは、出力手段は、修正データの画像を記録媒体に形成する画像形成手段を、含む。
【0011】
好ましくは、データ生成手段は入力データに含まれるリンク情報を代替データで置換することにより修正データを生成する。
【0012】
この局面に従えば、入力データに含まれるリンク情報を代替データで置換するので、リンク情報が出力されないようにできる。
【0013】
好ましくは、データ生成手段は入力データにより示される画像中でリンク情報が表されたリンク部分に修正画像を上書きすることにより修正データを生成する。
【0014】
この局面に従えば、入力データにより示される画像中でリンク情報が表されたリンク部分の画像が削除または修正画像で上書きされるので、リンク情報が出力されないようにできる。
【0019】
好ましくは、修正画像はリンク部分と形状およびサイズが同じ画像、取り消し線の画像、および予め定められた画像であるアイコンの画像の少なくとも1つであり、データ生成手段は入力データにより示される画像中のリンク部分に修正画像を上書きする。
【0020】
この局面に従えば、画像で表されたリンク情報が修正画像で上書きされるので、リンク情報が出力されないようにできる。
【0021】
好ましくは、ユーザーにより入力される操作を受け付ける操作受付手段と、第1読取条件に従った読み取りを指示する操作が受け付けられる場合に原稿読取手段が第1読取条件よりも画質が低い第2読取条件に従って原稿を読み取って出力する原稿データを仮画像データとして取得する仮取得手段と、をさらに備え、リンク情報検出手段は、仮画像データからリンク情報を検出し、取得手段は、原稿読取手段が第1読取条件に従って原稿を読み取って出力する原稿データを入力データとして取得する。
【0022】
この局面に従えば、第1読取条件に従った読み取りを指示する操作が受け付けられる場合に第1読取条件よりも画質が低い第2読取条件に従って原稿を読み取って出力される原稿データからリンク情報が検出されるので、リンク情報を検出する処理の負荷を低減することができる。
【0023】
好ましくは、第1読取条件に従った読み取りを指示する操作が受け付けられることに応じて原稿読取手段に第2読取条件に従って原稿を読み取らせた後直ちに原稿読取手段に第1読取条件に従って原稿を読み取らせる読取制御手段を、さらに備える。
【0024】
この局面に従えば、第1読取条件に従って原稿を読み取る間に、リンク情報を検出することができる。
【0025】
この発明の他の局面によれば、データ出力方法は、原稿を光学的に読み取り原稿の画像を示す原稿データを出力する原稿読取ステップと、原稿読取ステップにおいて出力される原稿データを入力データとして取得する取得ステップと、入力データに含まれるリンク情報を検出するリンク情報検出ステップと、リンク情報は、他のデータのネットワーク上の位置を示し、リンク情報が検出される場合にリンク情報で示される他のデータの危険度を判定する危険度判定ステップと、他のデータが所定の危険度以上と判定される場合に入力データ中でリンク情報を示す部分を消去することなく加工した修正データを生成するデータ生成ステップと、入力データに代えて修正データを外部に出力する出力ステップと、をデータ処理装置に実行させる。
【0026】
この局面に従えば、危険度の高いリンク情報の流通を防止したデータ出力方法を提供することができる。
好ましくは、ユーザーにより入力される操作を受け付ける操作受付ステップと、第1読取条件に従った読み取りを指示する操作が受け付けられる場合に原稿読取ステップにおいて第1読取条件よりも画質が低い第2読取条件に従って原稿が読み取られて出力される原稿データを仮画像データとして取得する仮取得ステップと、をさらに含み、リンク情報検出ステップは、仮画像データからリンク情報を検出するステップを含み、取得ステップは、原稿読取ステップにおいて第1読取条件に従って原稿が読み取られて出力される原稿データを入力データとして取得するステップを含む。
【0027】
この発明のさらに他の局面によれば、データ出力プログラムは、原稿を光学的に読み取り原稿の画像を示す原稿データを出力する原稿読取ステップと、原稿読取ステップにおいて出力される原稿データを入力データとして取得する取得ステップと、入力データに含まれるリンク情報を検出するリンク情報検出ステップと、リンク情報は、他のデータのネットワーク上の位置を示し、リンク情報が検出される場合にリンク情報で示される他のデータの危険度を判定する危険度判定ステップと、他のデータが所定の危険度以上と判定される場合に入力データ中でリンク情報を示す部分を消去することなく加工した修正データを生成するデータ生成ステップと、入力データに代えて修正データを外部に出力する出力ステップと、をデータ処理装置を制御するコンピューターに実行させる。
【0028】
この局面に従えば、危険度の高いリンク情報の流通を防止したデータ出力プログラムを提供することができる。
好ましくは、ユーザーにより入力される操作を受け付ける操作受付ステップと、第1読取条件に従った読み取りを指示する操作が受け付けられる場合に原稿読取ステップにおいて第1読取条件よりも画質が低い第2読取条件に従って原稿が読み取られて出力される原稿データを仮画像データとして取得する仮取得ステップと、をさらにコンピューターに実行させ、リンク情報検出ステップは、仮画像データからリンク情報を検出するステップを含み、取得ステップは、原稿読取ステップにおいて第1読取条件に従って原稿が読み取られて出力される原稿データを入力データとして取得するステップを含む。
【図面の簡単な説明】
【0029】
【
図1】本発明の実施の形態の1つにおけるデータ処理システムの全体概要を示す図である。
【
図2】本実施の形態におけるMFPの外観を示す斜視図である。
【
図3】本実施の形態におけるMFPのハードウェア構成の概要を示すブロック図である。
【
図4】本実施の形態におけるMFPが備えるCPUの機能の一例を示す機能ブロック図である。
【
図5】リンク情報検出部の詳細な機能の一例を示すブロック図である。
【
図6】データ生成部の詳細な機能の一例を示すブロック図である。
【
図8】修正データの画像の一例を示す第1の図である。
【
図9】修正データの画像の一例を示す第2の図である。
【
図10】修正データの画像の一例を示す第3の図である。
【
図11】修正データの画像の一例を示す第4の図である。
【
図12】データ出力処理の流れの一例を示すフローチャートである。
【
図13】リンク情報抽出処理の流れの一例を示すフローチャートである。
【
図14】危険度判定処理の流れの一例を示すフローチャートである。
【
図15】第1修正データ生成処理の流れの一例を示すフローチャートである。
【
図16】第2修正データ生成処理の流れの一例を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0030】
以下、本発明の実施の形態について図面を参照して説明する。以下の説明では同一の部品には同一の符号を付してある。それらの名称および機能も同じである。従ってそれらの詳細な説明は繰返さない。
【0031】
図1は、本発明の実施の形態の1つにおけるデータ処理システムの全体概要を示す図である。
図1を参照して、データ処理システム1は、ネットワーク2にそれぞれ接続されたMFP(Multi Function Peripheral)100,100A,100B,100Cと、サーバー300と、を含む。MFP100,100A,100Bおよび100Cは、データ処理装置の一例であり、スキャン機能、プリント機能、コピー機能、ファクシミリ送受信機能、通信機能等の複数の機能を備える。
【0032】
ネットワーク2は、ローカルエリアネットワーク(LAN)であり、接続形態は有線または無線を問わない。また、ネットワーク2は、LANに限らず、ワイドエリアネットワーク(WAN)、公衆交換電話網(PSTN)等であってもよい。ネットワーク2は、ゲートウェイを介してインターネット3に接続されており、MFP100,100A,100B,100Cそれぞれは、インターネット3に接続されたWebサーバー350と通信可能である。
【0033】
サーバー300は、一般的なコンピューターである。サーバー300は、危険度の高いURL(Uniform Resource Locator)を含むURLリストを生成し、記憶している。サーバー300がURLリストを生成する技術は、従来から知られている技術である。従って、ここでは説明を繰り返さない。サーバー300が記憶するURLリストは、URLごとに危険度を定める。危険度は、危険であることを示す度合いであり、高いほど危険であることを示す。危険度は、例えば、コンピューターウィルスを頒布する可能性が高いほど高く設定される。また、危険度は、アクセスの許可を予め定められた基準としてもよい。例えば、アクセスに年齢制限のあるサイトの危険度が高い。なお、サーバー300が記憶するURLリストは危険度を定めることなく、危険なURLを含んでもよい。ここでは、サーバー300がURLリストを記憶するが、URLリストをWebサーバー350が記憶してもよい。
【0034】
なお、本実施の形態においてはデータ処理装置の一例としてMFP100,100A,100B,100Cを例に説明するが、これに限定されるものではない。データ処理装置は、データを入出力する機能を備えた装置であれば、たとえば、パーソナルコンピュータ、スキャナ、プリンタ、ファクシミリ等でもよい。なお、MFP100,100A,100B,100C各々が有する機能は同じである。ここではMFP100を例に説明する。
【0035】
図2は、本実施の形態におけるMFPの外観を示す斜視図である。
図3は、本実施の形態におけるMFPのハードウェア構成の概要を示すブロック図である。
図2および
図3を参照して、MFP100は、メイン回路110と、原稿を読み取るための原稿読取部130と、原稿を原稿読取部130に搬送するための自動原稿搬送装置120と、画像データに基づいて用紙に画像を形成するための画像形成部140と、画像形成部140に用紙を供給するための給紙部150と、ユーザーインターフェースとしての操作パネル160とを含む。
【0036】
自動原稿搬送装置120は、原稿トレイ125上にセットされた複数枚の原稿を1枚ずつ自動的に原稿読取部130の原稿読み取り位置まで搬送し、原稿読取部130により原稿に形成された画像が読み取られた原稿を原稿排紙トレイ127上に排出する。
【0037】
原稿読取部130は、露光ランプと、受光される光を電子信号に光電変換するCCD(Charge Coupled Devices)センサーとを備える。露光ランプは、読取位置にセットされた原稿を露光する。露光ランプから照射される光は原稿で反射する。原稿からの反射光は、CCDセンサーに結像する。CCDセンサーは、受光面に結像した反射光を、電気信号としての原稿データに変換し、原稿データをCPU111に出力する。CCDセンサーは、光電変換素子が主走査方向に配置されている。原稿読取部130は、露光ランプが光を照射する原稿の位置を、主走査方向と直行する副走査方向に移動させることにより、2次元の原稿データを出力する。露光ランプと原稿の相対位置を副走査方向に変化させることにより、露光ランプが光を照射する原稿の位置を移動させる。
【0038】
画像形成部140は、CPU111により制御され、給紙部150により搬送される用紙に、周知の電子写真方式により画像を形成する。本実施の形態では、画像形成部140は、CPU111から入力される画像データの画像を、画像形成条件で、給紙部150により搬送される用紙に画像を形成する。画像が形成された用紙は排紙トレイ159に排出される。CPU111が画像形成部140に出力する画像データは、原稿読取部130から入力される画像データの他、外部から受信されるプリントデータの画像を示す画像データを含む。
【0039】
メイン回路110は、MFP100の全体を制御するCPU(中央演算処理装置)111と、通信インターフェース(I/F)部112と、ROM(Read Only Memory)113と、RAM(Random Access Memory)114と、大容量記憶装置としてのハードディスクドライブ(HDD)115と、ファクシミリ部116と、外部記憶装置118と、を含む。CPU111は、自動原稿搬送装置120、原稿読取部130、画像形成部140、給紙部150および操作パネル160と接続され、MFP100の全体を制御する。
【0040】
ROM113は、CPU111が実行するプログラム、またはそのプログラムを実行するために必要なデータを記憶する。RAM114は、CPU111がプログラムを実行する際の作業領域として用いられる。また、RAM114は、原稿読取部130から連続的に送られてくる画像データを一時的に記憶する。
【0041】
操作パネル160は、MFP100の上部に設けられる。操作パネル160は、表示部161と操作部163とを含む。表示部161は、例えば、液晶表示装置(LCD)であり、ユーザーに対する指示メニューや取得した画像データに関する情報等を表示する。なお、LCDに代えて、画像を表示する装置であれば、例えば、有機EL(electroluminescence)ディスプレイを用いることができる。
【0042】
操作部163は、タッチパネル165と、ハードキー部167とを含む。タッチパネル165は、静電容量方式である。なお、タッチパネル165は、静電容量方式に限らず、例えば、抵抗膜方式、表面弾性波方式、赤外線方式、電磁誘導方式等の他の方式を用いることができる。
【0043】
タッチパネル165は、その検出面が表示部161の上面または下面に表示部161に重畳して設けられる。ここでは、タッチパネル165の検出面のサイズと、表示部161の表示面のサイズとは同じである。このため、表示面の座標系と検出面の座標系は同じである。タッチパネル165は、ユーザーが表示部161の表示面を指示する位置を検出面で検出し、検出した位置の座標をCPU111に出力する。表示面の座標系と検出面の座標系は同じなので、タッチパネル165が出力する座標を、表示面の座標に置き換えることができる。
【0044】
ハードキー部167は、複数のハードキーを含む。ハードキーは、例えば接点スイッチである。タッチパネル165は、表示部161の表示面中でユーザーにより指示された位置を検出する。ユーザーがMFP100を操作する場合は直立した姿勢となる場合が多いので、表示部161の表示面、タッチパネル165の操作面およびハードキー部167は、上方を向いて配置される。ユーザーが表示部161の表示面を容易に視認することができ、ユーザーが指で操作部163を容易に指示することができる。
【0045】
通信I/F部112は、ネットワーク2にMFP100を接続するためのインターフェースである。通信I/F部112は、TCP(Transmission Control Protocol)またはFTP(File Transfer Protocol)等の通信プロトコルで、ネットワーク2に接続された他のコンピューターと通信する。
【0046】
ファクシミリ部116は、公衆交換電話網(PSTN)に接続され、PSTNにファクシミリデータを送信する、またはPSTNからファクシミリデータを受信する。ファクシミリ部116は、受信したファクシミリデータを、HDD115に記憶するとともに、画像形成部140でプリント可能なプリントデータに変換して、画像形成部140に出力する。これにより、画像形成部140は、ファクシミリ部116により受信されたファクシミリデータの画像を用紙に形成する。また、ファクシミリ部116は、HDD115に記憶されたデータをファクシミリデータに変換して、PSTNに接続されたファクシミリ装置に送信する。
【0047】
外部記憶装置118は、CPU111により制御され、CD-ROM(Compact Disk Read Only Memory)118A、または半導体メモリが装着される。本実施の形態においては、CPU111は、ROM113に記憶されたプログラムを実行する例を説明するが、CPU111は、外部記憶装置118を制御して、CD-ROM118AからCPU111が実行するためのプログラムを読出し、読み出したプログラムをRAM114に記憶し、実行するようにしてもよい。
【0048】
なお、CPU111が実行するためのプログラムを記憶する記録媒体としては、CD-ROM118Aに限られず、フレキシブルディスク、カセットテープ、光ディスク(MO(Magnetic Optical Disc)/MD(Mini Disc)/DVD(Digital Versatile Disc))、ICカード、光カード、マスクROM、EPROM(Erasable Programmable ROM)などの半導体メモリ等の媒体でもよい。さらに、CPU111がネットワーク2に接続されたコンピューターからプログラムをダウンロードしてHDD115に記憶する、または、ネットワーク2に接続されたコンピューターがプログラムをHDD115に書込みするようにして、HDD115に記憶されたプログラムをRAM114にロードしてCPU111で実行するようにしてもよい。ここでいうプログラムは、CPU111により直接実行可能なプログラムだけでなく、ソースプログラム、圧縮処理されたプログラム、暗号化されたプログラム等を含む。
【0049】
図4は、本実施の形態におけるMFPが備えるCPUの機能の一例を示す機能ブロック図である。
図4に示す機能は、MFP100が備えるCPU111がデータ出力プログラムを実行することによりCPU111で実現される機能である。
図4を参照して、CPU111は、通信制御部51と、操作受付部53と、読取制御部55と、取得部57と、リンク情報検出部59と、データ生成部61と、危険度判定部63と、出力部65と、を含む。
【0050】
操作受付部53は、ユーザーにより入力される操作を受け付ける。操作受付部53は、操作部163を制御し、ユーザーが操作部163に入力する操作を受け付ける。また、操作受付部53は、MFP100がユーザーが携帯する携帯情報装置により遠隔操作される場合、通信I/F部112を介して携帯情報装置と通信する。操作受付部53は、ユーザーが携帯情報装置に入力する遠隔操作を通信I/F部112が受信する場合、その遠隔操作を携帯情報装置を操作するユーザーにより入力された操作として受け付ける。操作受付部53は、ユーザーにより入力された操作を受け付ける場合、その操作を識別するための操作識別情報を読取制御部55に出力する。
【0051】
読取制御部55は、原稿読取部130を制御して、原稿読取部130に原稿に形成された画像を光学的に読み取らせ、原稿読取部130が出力する原稿データを取得する。読取制御部55は、操作受付部53から読取条件を設定する操作と、読取の開始を指示する操作と、を受け付ける。読取条件は、解像度の条件と色の条件と、を含む。解像度の条件は、例えば、1インチ当たりの画素数で示される。色の条件は色数で示される。読取制御部55は、読取条件を設定する操作が入力されることに応じて、入力される読取条件を第1読取条件に設定し、第1読取条件よりも画質が低い第2読取条件を決定する。具体的には、読取条件の1つである解像度の条件は、第1読取条件よりも第2読取条件のほうが小さい値である。また、読取条件の1つである色の条件は、読取条件の1つである解像度の条件は、第1読取条件よりも第2読取条件のほうが小さい値である。具体的には、第1読取条件がカラーの場合、第2読取条件はモノクロである。
【0052】
読取制御部55は、読取部67と、仮取得部69と、を含む。仮取得部69は、読取の開始を指示する操作を受け付けることに応じて、原稿読取部130に第2読取条件で原稿を読み取らせ、原稿読取部130が出力する原稿データを仮画像データとして取得する。仮取得部69は、仮画像データをリンク情報検出部59に出力する。読取部67は、原稿読取部130が第2読取条件で原稿を読み取った後、直ちに、原稿読取部130に第1読取条件で原稿を読み取らせ、原稿読取部130が出力する原稿データを入力データとして取得する。読取部67は、入力データを取得部57に出力する。
【0053】
取得部57は、読取部67から入力データが入力されることに応じて、その入力データをデータ生成部61および出力部65に出力する。
【0054】
リンク情報検出部59は、入力データからリンク情報を検出する。ここでは、リンク情報検出部59は、仮画像データからリンク情報を検出する。仮取得部69から入力される仮画像データと、読取部67が出力する入力データとは、原稿読取部130が同じ原稿を読み取って出力する原稿データである。仮画像データは、原稿読取部130が原稿を第2読取条件に従って読み取って出力する原稿データである。入力データは、原稿読取部130が原稿を第1読取条件に従って読み取って出力する原稿データである。従って、仮画像データは、入力データと同じ画像を示す。また、仮画像データは、入力データよりも解像度が低く、かつ、色数が少ない。このため、仮画像データは入力データよりもデータ量が小さい。従って、リンク情報検出部59が仮画像データを処理する時間は、入力データを処理する時間よりも短くなる。
【0055】
リンク情報検出部59は、仮画像データからリンク情報を抽出する。リンク情報は、コンテンツのネットワーク上の位置を示す情報である。コンテンツは、ネットワーク2またはインターネットに接続されたコンピューターに記憶されたデータであり、入力データとは別の他のデータである。リンク情報は、URLである。URLは、スキーム名、ホスト名およびファイル名で構成される。スキーム名は、プロトコルを示す情報として予め定められた文字列である。スキーム名は、例えば、「http」、「news」、「nntp」である。
【0056】
図5は、リンク情報検出部の詳細な機能の一例を示すブロック図である。
図5を参照して、リンク情報検出部59は、文字認識部71と、バーコード抽出部73とを含む。文字認識部71は、仮画像データを文字認識し、仮画像データで示される画像を文字情報に変換する。リンク情報検出部59は、URLのスキーム名として定められた文字列で始まる一群の文字列を、リンク情報として抽出する。リンク情報検出部59は、仮画像データから変換された文字情報からリンク情報を抽出する場合、そのリンク情報と、仮画像データで示される画像中でそのリンク情報が表された領域を示す領域情報との組を、危険度判定部63に出力する。
【0057】
リンク情報を二次元バーコードで表すことができる。二次元バーコードは、予め定められた位置検出パターンを含む。このため、バーコード抽出部73は、仮画像データから位置検出パターンを検出する。バーコード抽出部73から仮画像データから位置検出パターンを検出する場合、仮画像データ中で位置検出パターンによって定まる部分を、二次元バードが表された領域として抽出する。バーコード抽出部73は、二次元バードが表された領域を解析し、二次元バーコードを文字情報に変換する。
【0058】
リンク情報検出部59は、二次元バーコードから変換された文字情報がURLのスキーム名として定められた文字列で始まる一群の文字情報を含む場合、その一群の文字情報をリンク情報に決定する。一群の文字情報は、スキーム名、ホスト名およびファイル名を含む。リンク情報検出部59は、リンク情報と、仮画像データで示される画像中で二次元バーコードが表された領域を示す領域情報との組を、危険度判定部63に出力する。
【0059】
図4に戻って、危険度判定部63は、リンク情報検出部59からリンク情報と領域情報との組が入力される。危険度判定部63は、サーバー300からURLリストをダウンロードする。危険度判定部63は、リンク情報検出部59から入力されるリンク情報がURLリストに含まれるURLのいずれかと同じ場合、リンク情報と同じURLに関連付けられた危険度を、リンク情報の危険度に決定する。危険度判定部63は、リンク情報の危険度が予め定められたしきい値以上ならば、そのリンク情報を危険なURLと判定する。危険度判定部63は、リンク情報と同じURLがURLリストに含まれていない場合、または、リンク情報の危険度がしきい値より小さければ、そのリンク情報を危険でないURLと判定する。危険度判定部63は、リンク情報を危険なURLと判定する場合、そのリンク情報と領域情報との組を、データ生成部61に出力する。リンク情報検出部59からリンク情報と領域情報との組の複数が入力される場合、危険度判定部63は、複数の組ごとに、リンク情報の危険度を判定する。
【0060】
データ生成部61は、取得部57から入力データが入力される。データ生成部61は、危険度判定部63からリンク情報と領域情報との組が入力される場合、入力データを加工した修正データを生成し、修正データを出力部65に出力する。データ生成部61は、危険度判定部63からリンク情報と領域情報との組が入力されない場合、修正データを生成しないので、出力部65に修正データを生成しなかったことを示す信号を出力する。データ生成部61の詳細な機能は、後述する。
【0061】
出力部65は、取得部57から入力データが入力される。出力部65は、データ生成部61から修正データが入力される場合、入力データに代えて修正データを出力データとして出力する。出力部65は、データ生成部61から修正データを生成しなかったことを示す信号が入力される場合、入力データを出力データとして出力する。出力部65による出力データの出力先は、操作受付部53が受け付ける操作によって定まる。操作受付部53が受け付ける操作が画像の形成を指示する操作の場合、出力部65は、出力データを画像形成部140に出力し、出力データの画像を形成させる。操作受付部53が受け付ける操作がHDD115への記憶を指示する操作の場合、出力部65は、出力データを、HDD115に格納する。操作が外部のコンピューターに送信を指示する操作の場合、出力部65は、出力データを通信制御部51に出力し、出力データの送信を依頼する。出力データの送信先および送信方法は、ユーザーが操作部163に入力する操作によって定まる。
【0062】
通信制御部51は、外部のコンピューターにデータを送信する。通信制御部51が外部に送信するデータは、例えば、HDD115に記憶されたデータを、ネットワーク2に接続されたコンピューターに送信するデータを含む。また、通信制御部51は、MFP100に電子メール送受信プログラムがインストールされている場合には、電子メールサーバーに電子メールを送信する。通信制御部51は、出力部65から出力データの送信が依頼される場合、通信I/F部112を制御して、ユーザーが操作部163に入力する操作によって特定される送信方法および送信先に基づいて、その送信方法に従ってその送信先に出力データを送信する。
【0063】
通信制御部51は、通信I/F部112を制御し、MFP100の外部から送信されているデータを受信し、MFP100の外部にデータを送信する。例えば、通信制御部51は、ネットワーク2に接続されたコンピューターが送信するデータを受信する。通信I/F部112がコンピューターから受信するデータは、そのコンピューターにおいてアプリケーションプログラムを実行するタスクが生成するアプリケーションデータ、MFP100を制御するためのドライバープログラムを実行するタスクが生成するプリントデータを含む。また、通信制御部51は、MFP100に電子メール送受信プログラムがインストールされている場合には、電子メールサーバーから電子メールを受信する。通信制御部51は、外部から受信したデータを、取得部57に出力する。
【0064】
以下、通信I/F部112が外部からデータを受信する場合について説明する。取得部57は、通信制御部51から外部から受信されたデータが入力される場合、通信制御部51から入力されるデータを入力データとして、リンク情報検出部59およびデータ生成部61に出力する。
【0065】
リンク情報検出部59は、取得部57から入力データが入力される場合、入力データからリンク情報を抽出する。リンク情報検出部59は、入力データが画像を示す画像データの場合、仮画像データと同様にして、入力データからリンク情報を抽出する。リンク情報検出部59は、入力データを、その解像度より低くかつ色数が少ない仮画像データに変換した後に、仮画像データからリンク情報を抽出してもよい。これにより、処理速度を早くすることができる。入力データが画像データでない場合、入力データが文字情報を含む場合がある。この場合、リンク情報検出部59は、入力データからリンク情報を抽出する。リンク情報検出部59は、リンク情報を抽出する場合、リンク情報と領域情報との組を危険度判定部63に出力する。また、リンク情報検出部59は、バーコード抽出部73が入力データから二次元バーコードを抽出する場合、二次元バーコードで表されるリンク情報と領域情報との組を危険度判定部63に出力する。
【0066】
リンク情報検出部59から入力されるリンク情報の危険度を、URLリストに基づいて決定し、そのリンク情報が危険なURLか否かを判定する。危険度判定部63は、リンク情報を危険なURLと判定する場合、そのリンク情報と領域情報との組を、データ生成部61に出力する。
【0067】
図6は、データ生成部の詳細な機能の一例を示すブロック図である。
図6を参照して、データ生成部61は、削除部81と、マスキング部83と、取消部85と、アイコン重畳部87と、置換部89とを含む。データ生成部61は、入力データが画像を示すデータの場合、入力データにより示される画像中でリンク情報を含むリンク部分を削除またはリンク部分に修正画像を上書きすることにより、修正データを生成する。データ生成部61は、入力データが画像を示すデータでない場合、入力データに含まれるリンク情報を代替データで置換することにより、修正データを生成する。データ生成部61は、入力データが画像を示すデータの場合は削除部81、マスキング部83、取消部85およびアイコン重畳部87の1以上を能動化し、入力データが画像を示すデータでない場合は置換部89を能動化する。
【0068】
削除部81は、入力データの画像中の領域情報で特定されるリンク部分を処理対象とする。削除部81は、リンク部分を削除する。例えば、削除部81は、リンク部分の画素値をリンク部分の周辺の画素の値と同じ値にする。
【0069】
マスキング部83は、入力データの画像中の領域情報で特定されるリンク部分を処理対象とする。マスキング部83は、リンク部分と形状およびサイズが同じ第1修正画像で、リンク部分を上書きする。第1修正画像は、すべての画素値が同じ、べた画像である。第1修正画像を濃度が最も濃い画像とする場合、リンク部分が第1修正画像でマスキングされる。
【0070】
取消部85は、入力データの画像中のリンク部分を処理対象とする。取消部85は、第2修正画像で、リンク部分を上書きする。第2修正画像は、取り消し線を含む。このため、リンク部分に表されたリンク情報の画像に取り消し線が重畳される。
【0071】
アイコン重畳部87は、入力データの画像中のリンク部分を処理対象とする。アイコン重畳部87は、第3修正画像で、リンク部分を上書きする。第3修正画像は、予め定められた画像であるアイコンを含む。このため、リンク部分に表されたリンク情報の画像にアイコンが重畳される。アイコンは、ユーザーに注意を促す画像が好ましい。
【0072】
データ生成部61は、削除部81またはマスキング部83と、取消部85またはアイコン重畳部87と、の組を能動化するようにしてもよい。例えば、第1修正画像を所定の色の画像とし、濃度を低くすれば、リンク部分が第1修正画像でハッチングされた状態で、第2修正画像または第3修正画像が重畳される。また、第1修正画像を、リンク部分の画像に含まれるリンク情報と同じ色の画像とすれば、リンク部分に表されていたリンク情報が消去される。さらに、修正データは、リンク情報が消去されたリンク部分に第2修正画像または第3修正画像が重畳された画像なので、修正データのリンク部分に含まれる第2修正画像または第3修正画像がリンク情報が含まれていたことを示す印となる。
【0073】
置換部89は、入力データが画像データでない場合、入力データに含まれるリンク情報を代替データで置換することにより、修正データを生成する。代替データは、空白の文字を示すデータである。また、代替データは、リンク情報に取り消し線を追加したデータであってもよく、予め定められた文字情報であってもよい。
【0074】
図7は、入力データの画像の一例を示す図である。入力データの画像200は、リンク情報として、URLが表されたリンク部分201と、二次元バーコードが表されたリンク部分203と、を含む。
【0075】
図8は、修正データの画像の一例を示す第1の図である。なお、図中の点線は説明のために付されたものであり、実際には存在しない。
図8に示す修正データの画像200Aは、
図7に示した入力データの画像200のリング部分を削除することにより生成される。
図8を参照して、修正データの画像200Aは、
図7に示した入力データの画像200のリンク部分201,203が削除され、リンク部分201,203にそれぞれ対応する部分201A,203Aが入力データの画像200の背景と同じ画素値である。
【0076】
図9は、修正データの画像の一例を示す第2の図である。
図9に示す修正データの画像200Bは、
図7に示した入力データの画像200のリング部分に第1修正画像を上書きすることにより生成される。
図9を参照して、修正データの画像200Bは、
図7に示した入力データの画像200のリンク部分201,203それぞれに対応する位置に第1修正画像201B,203Bが上書きされている。第1修正画像201B、203Bの画素値が最も濃度の高い値とする場合、修正データの画像200Bにおいては、入力データの画像200のリンク部分201,203にそれぞれ表されていたリンク情報が判別不可能になる。
【0077】
図10は、修正データの画像の一例を示す第3の図である。
図10に示す修正データの画像200Cは、
図7に示した入力データの画像200のリング部分に第2修正画像を上書きすることにより生成される。
図10を参照して、修正データの画像200Cは、
図7に示した入力データの画像200のリンク部分201,203それぞれに対応する位置に第2修正画像201C,203Cが上書きされている。ここでは、第2修正画像201C、203Cが取り消し線の画像である。このため、修正データの画像200Cにおいて、入力データの画像200のリンク部分201,203にそれぞれ表されていたリンク情報が第2修正画像201C、203Cにより取り消されていることが示される。
【0078】
図11は、修正データの画像の一例を示す第4の図である。
図11に示す修正データの画像200Dは、
図7に示した入力データの画像200のリング部分を削除した後リンク部分に第3修正画像を上書きすることにより生成される。
図11を参照して、修正データの画像200Dは、
図7に示した入力データの画像200のリンク部分201,203が削除され、リンク部分201,203それぞれに対応する位置に第3修正画像201D,203Dが上書きされている。ここでは、第3修正画像201D、203Dがアイコンである。このため、修正データの画像200Dにおいて、入力データの画像200のリンク部分201,203にそれぞれ表されていたリンク情報が取り消されたことが第3修正画像201D、203Dにより示される。
【0079】
図12は、データ出力処理の流れの一例を示すフローチャートである。データ出力処理は、MFP100が備えるCPU111がデータ出力プログラムを実行することにより、CPU111により実行される処理である。
図12を参照して、CPU111は、読取条件が設定されたか否かを判断する(ステップS01)。CPU111は、読取条件を設定する操作を受け付けたならば処理をステップS02に進めるが、そうでなければ処理をステップS15に進める。ステップS02においては、原稿読取指示を受け付けたか否かを判断する。原稿読取指示を受け付けるまで待機状態となり(ステップS02)、処原稿読取指示を受け付けたならば処理をステップS03に進める。
【0080】
CPU111は、ステップS03においては、ステップS01において設定された読取条件を第1読取条件に決定し、処理をステップS04に進める。ステップS03においては、第2読取条件を決定し、処理をステップS05に進める。第2読取条件は、第1読取条件よりも画質が低くなる条件である。ここでは、第2読取条件の解像度を第1読取条件の解像度よりも小さい値とする。また、第2読取条件の色数を第2読取条件の色数よりも少ない値とする。具体的には、第2読取条件の色数が複数でカラーを示す場合、第2読取条件の色数をモノクロを示す単数にする。
【0081】
ステップS05においては、プレスキャンを開始する。原稿読取部130を制御して、ステップS04において決定された第2読取条件に従って原稿の読取を開始させる。そして、仮画像データを取得するまで待機状態となり(ステップS06でNO)、仮画像データを取得すると(ステップS06でYES)、処理をステップS07に進める。仮画像データは、原稿読取部130が第2読取条件に従って原稿を読み取って出力する原稿データである。ステップS05において、プレスキャンを開始してから原稿読取部130が原稿データを出力するまで待機し、原稿読取部130が原稿データを出力すると、処理をステップS07に進める。
【0082】
ステップS07においては、本スキャンを開始する。原稿読取部130を制御して、ステップS03において決定された第1読取条件に従って原稿の読取を開始させる。ステップS08においては、リンク情報抽出処理を実行し、処理をステップS09に進める。リンク情報抽出処理の詳細は後述するが、ステップS06において取得された仮画像データからリンク情報を抽出する処理である。ステップS09においては、危険度判定処理を実行し、処理をステップS10に進める。危険度判定処理の詳細は後述するが、リンク情報が危険か否かを判断し、危険と判断されたリンク情報を変換対象に設定する処理である。
【0083】
ステップS10においては、入力データを取得するまで待機状態となり(ステップS10でNO)、入力データを取得すると(ステップS10でYES)、処理をステップS11に進める。入力データは、原稿読取部130が第1読取条件に従って原稿を読み取って出力する原稿データである。ステップS07において、本スキャンを開始した後、原稿読取部130が原稿データを出力すると、原稿データを入力データとして取得し、処理をステップS11に進める。
【0084】
ステップS11においては、変換対象に設定されたリンク情報が存在するか否かを判断する。ステップS09における危険度判定処理において、変換対象に設定されたリンク情報が存在するか否かを判断する。変換対象に設定されたリンク情報が存在すれば処理をステップS12に進めるが、そうでなければ処理をステップS14に進める。ステップS14においては、ステップS10において取得された入力データを出力データに設定し、処理をステップS14に進める。
【0085】
ステップS12においては、第1修正データ生成処理を実行し、処理をステップS13に進める。第1修正データ生成処理の詳細は後述するが、変換対象に設定されたリンク情報が表された入力データ中の部分を加工した修正データを生成する処理である。ステップS13においては、ステップS12において生成された修正データを出力データに設定し、処理をステップS14に進める。ステップS14においては、出力データを出力し、処理を終了する。出力データは、処理がステップS13から進む場合には、修正データであり、処理がステップS15から進む場合には入力データである。出力データの出力方法および出力先は、ユーザーにより入力される操作によって定まる。例えば、ユーザーにより入力される操作によって、出力方法として画像形成が定まり、出力先として用紙が定まる場合、画像形成部140を制御して、出力データの画像を用紙に形成させる。ユーザーにより入力される操作によって、出力方法として保存が定まり、出力先としてHDD115が定まる場合、HDD115を制御して、出力データをHDD115に格納する。ユーザーにより入力される操作によって、出力方法として電子メールが定まり、出力先として電子メールアドレスが定まる場合、通信I/F部112を制御して、出力データを電子メールで送信する。
【0086】
一方、ステップS16においては、通信I/F部112が外部からデータを受信したか否かを判断する。データを受信したならば、受信されたデータを入力データに設定し、処理をステップS17に進める。データを受信しなければ処理をステップS01に戻す。ステップS17においては、リンク情報抽出処理を実行し、処理をステップS17に進める。ステップS08においては、仮画像データを処理対象としてリンク情報抽出処理を実行するのに対して、ステップS17においては、入力データを処理対象としてリンク情報抽出処理を実行する。ステップS18においては、ステップS09と同様に、危険度判定処理を実行し、処理をステップS19に進める。
【0087】
ステップS19においては、変換対象に設定されたリンク情報が存在するか否かを判断する。変換対象に設定されたリンク情報が存在するならば処理をステップS20に進めるが、そうでなければ処理をステップS22に進める。ステップS22においては、入力データとしてステップS16において受信されたデータを出力データに設定し、処理をステップS14に進める。
【0088】
ステップS20においては、第2修正データ生成処理を実行し、処理をステップS21に進める。第2修正データ生成処理の詳細は後述するが、入力データとしてステップS16において受信されたデータに含まれる変換対象に設定されたリンク情報が表された部分を加工した修正データを生成する処理である。ステップS21においては、修正データを出力データに設定し、処理をステップS14に進める。ステップS14においては、出力データを出力し、処理を終了する。出力データは、処理がステップS21から進む場合には、修正データであり、処理がステップS22から進む場合には入力データである。
【0089】
図13は、リンク情報抽出処理の流れの一例を示すフローチャートである。リンク情報抽出処理は、
図11のステップS08およびステップS17において実行される処理である。ステップS08において実行されるリンク情報抽出処理は、仮画像データを処理対象とするのに対して、ステップS17において実行されるリンク情報抽出処理は、入力データを処理対象とする点で異なる。ここでは、特に言及しない限り、仮画像データを処理対象する場合におけるリンク情報抽出処理を説明する。
【0090】
図13を参照して、仮画像データで示される画像を文字認識し(ステップS31)、処理をステップS32に進める。ステップS32においては、仮画像データで示される画像を文字認識して得られる文字情報に予め定められたスキーム名が存在するか否かを判断する。予め定められたスキーム名が存在するならば処理をステップS33に進めるが、そうでなければ処理をステップS34に進める。ステップS33においては、リンク情報を特定し、処理をステップS34に進める。仮画像データで示される画像を文字認識して得られる文字情報に含まれ、スキーム名で始まり、ホスト名、ファイル名を含む文字列をリンク情報に特定する。なお、入力データを処理対象とする場合、入力データが画像を示さない場合がある。この場合、CPU111は、文字認識することなく、処理をステップS32に進める。ステップS33においては、入力データに含まれ、スキーム名で始まり、ホスト名、ファイル名を含む文字列をリンク情報に特定する。
【0091】
ステップS33においては、仮画像データから二次元バーコードを抽出する。二次元バーコードを抽出したならば処理をステップS35に進めるが、そうでなければ処理をデータ出力処理に戻す。仮画像データから二次元バーコードで定められる位置検出パターンを検出する場合、二次元バーコードを抽出する。仮画像データ中で位置検出パターンによって定まる部分を、二次元バードとして抽出する。次のステップS35においては、リンク情報を特定し、処理をデータ出力処理に戻す。ステップS34において抽出された二次元バーコードを解析し、二次元バーコードを文字情報に変換し、文字情報がURLのスキーム名として定められた文字列で始まる一群の文情報の場合、その文字情報をリンク情報に決定する。
【0092】
図14は、危険度判定処理の流れの一例を示すフローチャートである。危険度判定処理は、
図11のステップS09およびステップS18において実行される処理である。危険度判定処理が実行される前の段階で、リンク情報が決定されている。
図14を参照して、CPU111は、処理対象となるリンク情報を選択し(ステップS41)、処理をステップS42に進める。ステップS42においては、リンク情報の危険度を決定し、処理をステップS43に進める。リンク情報と同じURLがサーバー300からダウンロードしたURLリストに含まれている場合、URLリストによってそのURLに関連付けられた危険度を、リンク情報の危険度に決定する。
【0093】
ステップS43においては、危険度が予め定められたしきい値以上ならば、処理をステップS44に進めるが、そうでなければ処理をステップS45に進める。ステップS44においては、リンク情報を変換対象に設定し、処理をステップS45に進める。ステップS45においては、ステップS41において処理対象に選択されていないリンク情報が存在するか否かを判断する。未選択のリンク情報が存在するならば処理をステップS41に戻すが、そうでなければ処理をデータ出力処理に戻す。
【0094】
図15は、第1修正データ生成処理の流れの一例を示すフローチャートである。第1修正データ生成処理は、
図11のステップS12において実行される処理である。第1修正データ生成処理が実行される前の段階で、入力データが取得されており、変換対象のリンク情報が決定されている。
図15を参照して、CPU111は、変換対象のリンク情報のうちから処理対象となるリンク情報を選択し(ステップS51)、処理をステップS52に進める。
【0095】
ステップS52においては、入力データ中で、リンク情報が表されたリンク部分を削除または修正画像を上書きし、処理をステップS53に進める。入力データからリンク部分を削除したデータまたは入力データに修正画像を上書きしたデータが修正データである。修正画像は、リンク部分と形状およびサイズが同じ第1修正画像、取り消し線を含む第2修正画像、および予め定められた画像であるアイコンを含む第3修正画像を含む。リンク部分が第1修正画像、第2修正画像および第3修正画像のいずれかで上書きされてもよいし、リンク部分が削除された後に、リンク部分が第1修正画像、第2修正画像および第3修正画像のいずれかで上書きされてもよいし、リンク部分が第1修正画像と第2修正画像および第3修正画像のいずれかとの組で上書きされてもよい。
【0096】
ステップS53においては、ステップS51において処理対象に選択されていないリンク情報が存在するか否かを判断する。変換対象に設定されたリンク情報のうちに処理対象に選択されていないリンク情報が存在するならば処理をステップS51に戻すが、存在しなければ処理をデータ出力処理に戻す。
【0097】
図16は、第2修正データ生成処理の流れの一例を示すフローチャートである。第2修正データ生成処理は、
図11のステップS20において実行される処理である。第2修正データ生成処理が実行される前の段階で、入力データが取得されており、変換対象のリンク情報が決定されている。
図16を参照して、変換対象のリンク情報のうちから処理対象となるリンク情報を選択し(ステップS51)、処理をステップS52Aに進める。
【0098】
ステップS52Aにおいては、入力データ中のリンク情報を代替データで置換し、処理をステップS53に進める。入力データのリンク情報を代替データで置換したデータが修正データである。代替データは、空白の文字を示すデータである。また、代替データは、リンク情報に取り消し線を追加したデータであってもよく、予め定められた文字情報であってもよい。
【0099】
ステップS53においては、ステップS51において処理対象に選択されていないリンク情報が存在するか否かを判断する。変換対象に設定されたリンク情報のうちに処理対象に選択されていないリンク情報が存在するならば処理をステップS51に戻すが、存在しなければ処理をデータ出力処理に戻す。
【0100】
以上説明したように本実施の形態におけるMFP100は、データ処理装置として機能し、外部から入力されるデータを入力データとして取得し、入力データに含まれるリンク情報を検出し、リンク情報が検出される場合にリンク情報で示される他のデータの危険度を判定し、他のデータが所定の危険度以上と判定される場合に入力データ中でリンク情報を示す部分を加工した修正データを生成し、入力データに代えて修正データを外部に出力する。このため、修正データが外部に出力された後に入力データに含まれていた所定の危険度以上のリンク情報が利用されないようにできる。
【0101】
また、MFP100は、入力データに含まれるリンク情報を代替データで置換することにより修正データを生成する。このため、リンク情報が出力されないようにできる。
【0102】
また、MFP100は、入力データにより示される画像中でリンク情報が表されたリンク部分を削除またはリンク部分に修正画像を上書きすることにより修正データを生成する。このため、リンク部分を削除した修正データまたはリンク部分に修正画像を上書きした修正データが外部に出力されるので、リンク情報が外部に出力されないようにできる。
【0103】
また、MFP100は、画像で表された文字を認識する文字認識手段を含むので、画像で表されたリンク情報を検出することができる。
【0104】
また、MFP100は、画像に含まれるバーコードを抽出するので、バーコードで表されたリンク情報を検出することができる。
【0105】
また、MFP100は、入力データにより示される画像中のリンク部分に修正画像を上書きするので、リンク情報が出力されないようにできる。
【0106】
また、MFP100は、ユーザーにより入力される第1読取条件に従った読み取りを指示する操作が受け付けられる場合に第1読取条件よりも画質が低い第2読取条件に従って原稿を読み取った仮画像データとして取得し、仮画像データからリンク情報を検出し、第1読取条件に従って原稿を読み取った入力データから修正データを生成する。このため、仮画像データからリンク情報を検出するので、リンク情報を検出する処理の負荷を低減することができる。
【0107】
また、MFP100は、第1読取条件に従ったプレスキャンして仮画像データを取得した後直ちに本スキャンして入力データを取得するので、本スキャンの間にリンク情報を検出することができる。このため、原稿を読み取ってから修正データを出力するまでの時間をできるだけ短くすることができる。
【0108】
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上述した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
【0109】
<付記>
(1) 前記第2読取条件は、前記第1読取条件で定める解像度よりも低い解像度を定める、請求項6に記載の画像処理装置。
(2) 前記第2読取条件は、前記第1読取条件で定める色数よりも少ない色数を定める、請求項6または(1)に記載の画像処理装置。
【符号の説明】
【0110】
1 データ処理システム、2 ネットワーク、3 インターネット、100,100A,100B,100C MFP、300 サーバー、350 Webサーバー、110 メイン回路、111 CPU、113 ROM、114 RAM、115 HDD、116 ファクシミリ部、118 外部記憶装置、118A CD-ROM、120 自動原稿搬送装置、130 原稿読取部、140 画像形成部、150 給紙部、160 操作パネル、161 表示部、163 操作部、165 タッチパネル、167 ハードキー部、51 通信制御部、53 操作受付部、55 読取制御部、57 取得部、59 リンク情報検出部、61 データ生成部、63 危険度判定部、65 出力部、67 読取部、69 仮取得部、71 文字認識部、73 バーコード抽出部、81 削除部、83 マスキング部、85 取消部、87 アイコン重畳部、89 置換部、200 画像、201,203 リンク部分。