(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-12-05
(45)【発行日】2022-12-13
(54)【発明の名称】調光シート、および、調光ガラス
(51)【国際特許分類】
G02F 1/137 20060101AFI20221206BHJP
G02B 5/00 20060101ALI20221206BHJP
G02B 5/22 20060101ALI20221206BHJP
G02F 1/1334 20060101ALN20221206BHJP
【FI】
G02F1/137
G02B5/00 A
G02B5/22
G02F1/1334
(21)【出願番号】P 2018184683
(22)【出願日】2018-09-28
【審査請求日】2021-08-25
(73)【特許権者】
【識別番号】000003193
【氏名又は名称】凸版印刷株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100105957
【氏名又は名称】恩田 誠
(74)【代理人】
【識別番号】100068755
【氏名又は名称】恩田 博宣
(72)【発明者】
【氏名】青木 健二
(72)【発明者】
【氏名】馬場 潤一
【審査官】磯崎 忠昭
(56)【参考文献】
【文献】特開平02-091622(JP,A)
【文献】特開平04-018521(JP,A)
【文献】中国特許出願公開第105298084(CN,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G02F 1/13
G02F 1/137
G02F 1/1334
G02B 5/00
G02B 5/22
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数のドメインを区画するポリマーネットワークと、前記ドメイン内に充填された液晶組成物を含む
ポリマーネットワーク型の液晶層である調光層と、
前記調光層の厚さ方向において前記調光層を挟む一対の透明電極層と、
少なくとも1つの有色透明な着色層と、を備え、
前記一対の透明電極層は、第1透明電極層と第2透明電極層とから構成され、
前記着色層は、前記第1透明電極層に対して前記調光層とは反対側、および、前記第2透明電極層に対して前記調光層とは反対側の少なくとも一方に位置
し、
前記液晶組成物は複数の液晶分子を含み、
前記複数の液晶分子は、前記複数の液晶分子を駆動する駆動電圧の印加の有無によって切り替わる第1配向状態と第2配向状態とを含み、
前記第1配向状態は、前記第2配向状態よりも透過率が高い状態であり、
前記着色層は、前記液晶分子が前記第1配向状態であるときに調光シートの可視光線透過率が15%以上であり、かつ、前記液晶分子が前記第2配向状態であるときに前記調光シートの可視光線透過率が2%以下であるように、可視光領域に含まれる所定の波長の光を吸収し、
前記着色層のマンセル明度が、1以上5以下である
調光シート。
【請求項2】
前記着色層は、前記第1透明電極層を支持する第1基材、または、前記第2透明電極層を支持する第2基材のいずれかである
請求項
1に記載の調光シート。
【請求項3】
前記着色層は、前記第1透明電極層を支持する第1基材を、前記厚さ方向において前記第1透明電極層とともに挟む層、または、前記第2透明電極層を支持する第2基材を、前記厚さ方向において前記第2透明電極層とともに挟む層のいずれかである
請求項
1に記載の調光シート。
【請求項4】
液晶組成物を含む調光層と、
前記調光層の厚さ方向において前記調光層を挟む一対の透明電極層と、を備え、
前記一対の透明電極層は、第1透明電極層と第2透明電極層とから構成され、
前記第1透明電極層および前記第2透明電極層の少なくとも一方が、有色透明
な着色層であ
り、
前記液晶組成物は複数の液晶分子を含み、
前記複数の液晶分子は、前記複数の液晶分子を駆動する駆動電圧の印加の有無によって切り替わる第1配向状態と第2配向状態とを含み、
前記第1配向状態は、前記第2配向状態よりも透過率が高い状態であり、
前記着色層は、前記液晶分子が前記第1配向状態であるときに調光シートの可視光線透過率が15%以上であり、かつ、前記液晶分子が前記第2配向状態であるときに前記調光シートの可視光線透過率が2%以下であるように、可視光領域に含まれる所定の波長の光を吸収し、
前記着色層のマンセル明度が、1以上5以下である
調光シート。
【請求項5】
請求項1から
4のいずれか一項に記載の調光シートと、
前記調光シートの厚さ方向において、前記調光シートを挟む一対のガラス基材と、
少なくとも1つの中間膜と、を備え、
前記一対のガラス基材は、第1ガラス基材と第2ガラス基材とから構成され、
前記中間膜は、前記第1ガラス基材と前記調光シートとの間に位置して、前記第1ガラス基材を前記調光シートに接着する接着性を有する膜、および、前記第2ガラス基材と前記調光シートとの間に位置して、前記第2ガラス基材を前記調光シートに接着する接着性を有する膜の少なくとも一方である
調光ガラス。
【請求項6】
前記中間膜は、
有色透明である
請求項5に記載の調光ガラス。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、調光シート、および、調光ガラスに関する。
【背景技術】
【0002】
調光シートは、液晶組成物を含む調光層と、調光層を挟む一対の透明電極層とを備えている。一対の透明電極層間に駆動電圧が印加されると、液晶分子の配向が、印加前の第1配向から印加後の第2配向に変わる。調光層は、液晶分子の配向が第1配向および第2配向の一方であるときに、調光層に入射した光を透過し、第1配向および第2配向の他方であるときに、調光層に入射した光を散乱する。
【0003】
液晶層は、液晶組成物を構成する要素として、二色性色素を含むことができる。二色性色素を含む液晶層を備えた調光シートは、ゲストホスト方式の調光シートである。ゲストホスト方式の調光シートは、二色性色素に応じた色を呈することが可能であるため、調光シートの意匠性が高められる(例えば、特許文献1を参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ところで、液晶組成物のなかで均一に分布し得る二色性色素の含有量には限りがある。所望の濃さを得るために二色性色素の含有量が高まるとなると、液晶層の面内において、二色性色素の濃度にばらつきが生じてしまう。結果として、二色性色素の濃度差に応じて調光シートが呈する色にむらが生じてしまう。また、二色性色素は耐光性が低く、退色しやすいことから、調光シートの長期信頼性に対して二色性色素が与える影響は極めて大きい。
【0006】
本発明は、調光層が呈する色のむらを抑制可能とし、また、長期信頼性の向上を可能とした調光シート、および、調光ガラスを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記課題を解決するための調光シートは、液晶組成物を含む調光層と、前記調光層の厚さ方向において前記調光層を挟む一対の透明電極層と、少なくとも1つの有色透明な着色層と、を備える。前記一対の透明電極層は、第1透明電極層と第2透明電極層とから構成される。前記着色層は、前記第1透明電極層に対して前記調光層とは反対側、および、前記第2透明電極層に対して前記調光層とは反対側の少なくとも一方に位置する。
【0008】
上記課題を解決するための調光シートは、液晶組成物を含む調光層と、前記調光層の厚さ方向において前記調光層を挟む一対の透明電極層と、を備える。前記一対の透明電極層は、第1透明電極層と第2透明電極層とから構成される。前記第1透明電極層および前記第2透明電極層の少なくとも一方が、有色透明である。
【0009】
上記課題を解決するための調光ガラスは、上記調光シートと、前記調光シートの厚さ方向において、前記調光シートを挟む一対のガラス基材と、少なくとも1つの中間膜と、を備える。前記一対のガラス基材は、第1ガラス基材と第2ガラス基材とから構成される。前記中間膜は、前記第1ガラス基材と前記調光シートとの間に位置して、前記第1ガラス基材を前記調光シートに接着する接着性を有する膜、および、前記第2ガラス基材と前記調光シートとの間に位置して、前記第2ガラス基材を前記調光シートに接着する接着性を有する膜の少なくとも一方である。
【0010】
上記課題を解決するための調光ガラスは、液晶組成物を含む調光層と、前記調光層の厚さ方向において前記調光層を挟む一対の透明電極層と、を備える調光シートと、前記調光シートの厚さ方向において、前記調光シートを挟む一対のガラス基材と、少なくとも1つの中間膜と、有色透明な着色層と、を備える。前記一対のガラス基材は、第1ガラス基材と第2ガラス基材とから構成される。前記中間膜は、前記第1ガラス基材と前記調光シートとの間に位置して、前記第1ガラス基材を前記調光シートに接着する接着性を有する膜、および、前記第2ガラス基材と前記調光シートとの間に位置して、前記第2ガラス基材を前記調光シートに接着する接着性を有する膜のいずれかである。
【0011】
上記各構成によれば、調光シート、および、調光シートを備える調光ガラスは、調光層が呈する色と、着色層が呈する色とを重ねた色を呈することができる。そのため、調光層が呈する色と、着色層が呈する色とを重ねた色を、調光層が呈する色のみで実現する場合と比べて、調光層が呈する色のむらが生じることが抑えられる。また、二色性色素を用いずとも調光シートおよび調光ガラスを着色することが可能であるため、調光シートおよび調光ガラスの長期信頼性を向上することが可能である。
【0012】
上記調光シートにおいて、前記液晶組成物は複数の液晶分子を含み、前記複数の液晶分子は、前記複数の液晶分子を駆動する駆動電圧の印加の有無によって切り替わる第1配向状態と第2配向状態とを含み、前記第1配向状態は、前記第2配向状態よりも透過率が高い状態であり、前記着色層は、前記液晶分子が前記第1配向状態であるときに前記調光シートの可視光線透過率が15%以上であり、かつ、前記液晶分子が前記第2配向状態であるときに前記調光シートの可視光線透過率が2%以下であるように、可視光領域に含まれる所定の波長の光を吸収してもよい。
【0013】
上記調光シートにおいて、前記着色層のマンセル明度が1以上5以下であってもよい。
上記各構成によれば、第2配向状態だけでなく、第1配向状態においても、調光シートを介した一方から他方への視認性と、他方から一方への視認性とを低下させることができる。
【0014】
上記調光シートにおいて、前記着色層は、前記第1透明電極層を支持する第1基材、または、前記第2透明電極層を支持する第2基材のいずれかであってもよい。上記構成によれば、透明電極層の支持と着色とを基材が行うため、当該基材とは異なる層を着色あるいは支持のために追加する必要がない。それゆえに、調光シートの厚さが大きくなることを抑え、かつ、調光シートは、基材が吸収する波長帯に応じた色を呈することができる。
【0015】
上記調光シートにおいて、前記着色層は、前記第1透明電極層を支持する第1基材を、前記厚さ方向において前記第1透明電極層とともに挟む層、または、前記第2透明電極層を支持する第2基材を、前記厚さ方向において前記第2透明電極層とともに挟む層のいずれかであってもよい。上記構成によれば、一対の透明基材とは別の層として着色層を備えるため、基材が着色層としての機能を併せ持つ場合と比べて、着色層を形成する材料の自由度を高めることができる。
【発明の効果】
【0016】
本発明によれば、調光層が呈する色のむらを抑制可能であり、また、長期信頼性の向上が可能である。
【図面の簡単な説明】
【0017】
【
図1】一実施形態の第1例における調光シートの構造を示す断面図。
【
図2】一実施形態の第2例における調光シートの構造を示す断面図。
【
図3】一実施形態の第3例における調光シートの構造を示す断面図。
【
図4】一実施形態の第1例における調光ガラスの構造を示す断面図。
【
図5】一実施形態の第2例における調光ガラスの構造を示す断面図。
【
図6】一実施形態の調光シートが車両の窓に適用された場合の作用を説明するための作用図。
【発明を実施するための形態】
【0018】
図1から
図6を参照して、調光シートおよび調光ガラスの一実施形態を説明する。以下では、調光シートの構成、調光ガラスの構成、および、調光シートの作用を順に説明する。
【0019】
[調光シートの構成]
図1から
図3を参照して、調光シートの構成を説明する。以下では、調光シートの構成として3つの例を示す。
【0020】
[第1例の調光シート]
図1が示すように、第1例の調光シート10は、調光層11、一対の透明電極層12、および、一対の基材13を備えている。調光層11は、液晶組成物を含んでいる。一対の透明電極層12は、調光層11の厚さ方向において調光層11を挟んでいる。一対の基材13は、調光層11の厚さ方向において一対の透明電極層12を挟んでいる。調光シート10において、一対の透明電極層12は、第1透明電極層12aと第2透明電極層12bとから構成されている。一対の基材13は、第1基材13aと第2基材13bとから構成されている。本例の調光シート10では、第1基材13aおよび第2基材13bのいずれかが有色透明であってもよいし、第1基材13aおよび第2基材13bの両方が、有色透明でもよい。
【0021】
すなわち、本例の調光シート10では、第1基材13aおよび第2基材13bのいずれかが着色層の一例であってもよいし、第1基材13aおよび第2基材13bの両方が、着色層の一例であってもよい。
【0022】
調光シート10は、調光層11が呈する色と、着色層として機能する基材13が呈する色とを重ねた合成色を呈することができる。そのため、当該合成色を、調光層11が呈する色のみで実現する場合と比べて、調光層11が呈する色のむらが生じることが抑えられる。また、透明電極層12の支持と着色とを基材13が行うため、当該基材13とは異なる層を着色あるいは支持のために追加する必要がない。それゆえに、調光シート10の厚さが大きくなることを抑え、かつ、調光シート10は、基材13が吸収する波長帯に応じた色を呈することができる。
【0023】
調光層11は、上述したように、液晶組成物を含んでいる。液晶組成物は、複数の液晶分子を少なくとも含んでいる。複数の液晶分子における配向は、一対の透明電極層12を介して調光層11に液晶分子の駆動電圧が印加されているか否かによって変わる。調光層11は、例えば、ポリマーネットワーク型の液晶層(PNLC)であってよい。この場合には、調光層11は、ポリマーネットワークと、液晶組成物とを含んでいる。ポリマーネットワークは、三次元的な網目形状を有し、複数のドメインを区画している。液晶組成物は、各ドメイン内に充填されている。液晶組成物は、液晶分子に加えて、ポリマーネットワークを形成するためのモノマーを含んでもよい。
【0024】
各透明電極層12は、例えば、透明導電性酸化物から形成された層であってよい。透明導電性酸化物は、例えば、ITO、ZAO、または、SnO2であってよい。各透明電極層12は、例えば、導電性高分子から形成された層であってよい。導電性高分子は、例えば、PEDOTであってよい。
【0025】
各基材13は、着色層として機能するか否かに関わらず、光透過性の母材を含む。光透過性の母材は、各種の合成樹脂であってよい。合成樹脂は、例えば、ポリカーボネート、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、または、塩化ビニル樹脂などであってよい。
【0026】
着色層として機能する基材13は、上述した母材に加えて、添加物としての色素を含む。色素は、可視光領域に含まれる所定の光に対応する波長の光を吸収する。色素は、例えば、染料または顔料であってよい。基材13が呈する色に応じて、色素が吸収する波長を選択することができる。基材13が赤色を呈する場合には、例えば、色素が吸収する光の波長を緑色の光線を含む波長帯とすることができる。基材13が青色を呈する場合には、例えば、色素が吸収する光の波長を黄色の光線を含む波長帯とすることができる。基材13が黒色を呈する場合には、例えば、色素が吸収する光の波長帯を可視光領域の全体とすることができる。基材13が赤色を呈する場合には、色素は、例えば、金であってよい。基材13が黒色を呈する場合には、基材13は、例えば、酸化鉄(Fe2O3)、酸化コバルト(CoO)などの金属化合物、カーボン、または、銀を含んでよい。
【0027】
着色層として機能する基材13は、樹脂層と色素層とから構成されてもよい。樹脂層は、上述した母材によって形成される合成樹脂製の層である。色素層は、樹脂層において対向する2つの面のうち、少なくとも一方の面に位置することができる。色素層を形成する色素は、母材に混合される色素であってよい。
【0028】
基材13は、調光層11の厚さ方向から見て、調光層11の全体を覆う大きさを有している。そのため、調光層11の厚さ方向から見て、調光層11の全体が、基材13が呈する色に応じた色を呈するように、観察者によって視認される。なお、着色層として機能する基材13は、調光層11の厚さ方向から見て、調光層11の一部のみを覆う大きさを有してもよい。この場合であっても、調光層11のなかで、調光層11の厚さ方向から見て基材13によって覆われた領域は、基材13が呈する色に応じた色を呈するように、観察者によって視認される。
【0029】
上述した可視光領域は、380nm以上780nm以下である。調光層11の液晶分子は、液晶分子を駆動する駆動電圧の印加の有無によって切り替わる第1配向状態と第2配向状態とを含む。第1配向状態は、第2配向状態よりも透過率が高い状態である。本例における基材13は、液晶分子が第1配向状態であるときに調光シート10の可視光線透過率が15%以上であり、かつ、液晶分子が第2配向状態であるときに調光シート10の可視光線透過率が2%以下であるように、可視光領域に含まれる所定の波長の光を吸収することができる。これにより、第2配向状態だけでなく、第1配向状態においても、調光シート10を介した一方から他方への視認性と、他方から一方への視認性とを低下させることができる。
【0030】
本例の調光層11において、調光層11に対して駆動電圧が印加されていないときに、複数の液晶分子は、調光層11内においてランダムに並んでいる。これに対して、調光層11に対して駆動電圧が印加されているときに、複数の液晶分子は、各液晶分子の長軸が、調光層11が広がる平面と略直交するように並ぶ。そのため、調光シート10では、調光層11に駆動電圧が印加されているときの調光シート10の透過率が、調光層11に駆動電圧が印加されていないときの調光シート10の透過率よりも高い。すなわち、本例では、調光層11に駆動電圧が印加されているときに、複数の液晶分子が第1配列状態であり、かつ、調光層11に駆動電圧が印加されていないときに、複数の液晶分子が第2配列状態である。
【0031】
調光シート10の可視光線透過率は、JIS S 3107の「6.3可視光線透過率試験」に準拠した方法によって測定することができる。一対の基材13の一方のみが着色層として機能する場合には、1つの基材13によって上述した可視光線透過率が実現される。これに対して、一対の基材13の両方が着色層として機能する場合には、調光層11を挟む2つの基材13によって、上述した可視光線透過率が実現される。この場合には、2つの基材13における可視光透過率は、互いに等しくてもよいし、互いに異なってもよい。要は、2つの基材13によって、上述した可視光線透過率が実現されればよい。
【0032】
着色層、すなわち本例における基材13のマンセル明度は、1以上5以下であることができる。これにより、第2配向状態だけでなく、第1配向状態においても、調光シート10を介した一方から他方への視認性と、他方から一方への視認性とを低下させることができる。基材13のマンセル明度は、JIS Z 8721に準拠した方法によって求めることができる。
【0033】
基材13における可視光線透過率、および、マンセル明度は、以下の方法によって調整することが可能である。例えば、可視光線透過率およびマンセル明度は、基材13を形成するための色素の種類によって調整することができる。また例えば、可視光線透過率およびマンセル明度は、基材13において、母材(Ma)の質量に対する色素(Mb)の質量の百分率(Mb/Ma×100)によって調整することが可能である。また例えば、母材の質量に対する色素の質量の百分率を大きくすることによって、基材13における可視光線透過率およびマンセル明度を低くすることができる。
【0034】
[第2例の調光シート]
図2が示すように、第2例の調光シート20は、第1例の調光シート10と同様、調光層11、および、一対の透明電極層12を備えている。第2例の調光シート20はさらに、一対の着色層21、および、一対の透明基材22を備えている。一対の着色層21は、一対の透明電極層12を挟んでいる。一対の透明基材22は、一対の着色層21を挟んでいる。各着色層21は、調光層11の厚さ方向において、透明電極層12と透明基材22との間に位置している。本例において、調光シート20は、一対の着色層21を備えているが、調光シート20は、1つの着色層21のみを備えてもよい。調光シート20が黒色を呈する場合には、着色層21は、黒化層であってよい。黒化層は、例えば、クロム層、銀層、または、銅層であってよい。
【0035】
なお、第2例の調光シート20は、第1例の調光シート10の構成と組み合わせることが可能である。より詳しくは、調光シート20は、着色層21に加えて、上述した着色層として機能する少なくとも1つの基材13を備えてもよい。この場合には、着色層21、および、基材13が、着色層を構成する。また、この場合には、調光シート20として実現したい可視光線透過率を、着色層21と基材13との協働によって実現することが可能である。
【0036】
[第3例の調光シート]
図3が示すように、第3例の調光シート30は、調光層11、一対の透明電極層12、一対の透明基材31、および、着色層32を備えている。第3例において、調光層11は、第1例の調光層11と同等の構成であり、透明電極層12は、第1例の透明電極層12と同等の構成である。透明基材31は、第2例における透明基材22と同等の構成である。
【0037】
着色層32は、第2透明電極層12bを支持する第2透明基材31bを厚さ方向において第2透明電極層12bとともに挟む層である。このように、一対の透明基材31とは別の層として着色層を備えるため、基材が着色層としての機能を併せ持つ場合と比べて、着色層を形成する材料の自由度を高めることができる。
【0038】
着色層32は、例えば着色フィルムであってよい。着色フィルムは、光透過性の母材と、色素とを含む。光透過性の母材は、上述した第1例の基材13と同様、合成樹脂であってよい。合成樹脂は、例えば、ポリカーボネート、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、ポリフェニレンサルファイド、ポリエーテルケトン、または、ポリエーテルサルフォンなどであってよい。色素は、可視光領域に含まれる所定の光を吸収する。色素は、例えば、染料または顔料であってよい。着色フィルムが呈する色に応じて、色素が吸収する波長を選択することができる。すなわち、着色フィルムが含む色素は、上述した基材13が含むことが可能な色素であってよい。
【0039】
着色層32は、例えば着色ガラスであってよい。着色ガラスは、母材である酸化ケイ素(SiO2)と、色素とを含む。着色ガラスが含む色素は、着色フィルムと同様、上述した基材13が含むことが可能な色素であってよい。着色ガラスが黒色を呈する場合には、着色ガラスが含む色素は、酸化鉄、または、酸化コバルトであることが好ましい。着色ガラスが赤色を呈する場合には、着色ガラスが含む色素は、金であることが好ましい。酸化ケイ素を着色させる色素としてこれらの色素を選択することによって、着色ガラスにおける発色性を高めることができる。
【0040】
着色層32は、例えば金属薄膜であってよい。金属薄膜は、例えば金薄膜、銀薄膜、鉄薄膜、または、銅薄膜であってよい。金属薄膜は、例えば、真空蒸着法によって形成された蒸着膜であってよい。
【0041】
着色層32は、例えば、接着層または粘着層であってよい。接着層は、接着剤と、色素とを含む。接着剤は、例えば、エポキシ系樹脂接着剤、ウレタン系樹脂接着剤、メラミン系樹脂接着剤、または、フェノール系樹脂接着剤であってよい。色素は、上述した基材13が含むことが可能な色素であってよい。粘着剤は、例えば、アクリル系樹脂粘着剤、または、シリコーン系樹脂粘着剤であってよい。色素は、上述した第1例の基材13が含むことが可能な色素であってよい。
【0042】
着色層32は、上述したように、着色フィルム、着色ガラス、金属薄膜、接着層、および、粘着層のいずれか1つから構成される単層構造であってもよいし、これらの少なくとも1つを備える多層構造でもよい。着色層32が多層構造である場合には、着色層32は、上述した4つの層におけるいずれか1つに加えて、他の層を備えることができる。着色層32が多層構造である場合には、着色層32は、ハードコート層、紫外線遮蔽層、赤外線遮蔽層、可視光線反射層、防汚層、および、断熱層の少なくとも1つを備えることができる。紫外線遮蔽層は、紫外線反射層、紫外線吸収層、または、その双方の機能を有する層であってよい。赤外線遮蔽層は、赤外線反射層、赤外線吸収層、または、その双方の機能を有する層であってよい。
【0043】
なお、本例では、調光シート30は、1つの着色層32のみを備えているが、一対の着色層32を備えてもよい。この場合には、調光シート30は、第1透明電極層12aを支持する第1透明基材31aを厚さ方向において第1透明電極層12aとともに挟む層を備えてもよい。
【0044】
調光シート30が一対の着色層32を備え、かつ、着色層32が多層構造である場合には、一方の着色層32が含む層と、他方の着色層32が含む層とを互いに異ならせることができる。これにより、一方の着色層32が有する機能と、他方の着色層32が有する機能とを互いに異ならせることができる。
【0045】
第3例の調光シート30は、第1例の調光シート10の構成、および、第2例の調光シート20の構成の少なくとも一方と組み合わせることが可能である。より詳しくは、調光シート30は、一対の透明基材の少なくとも一方に代えて、第1例の調光シート10において着色層として機能する基材13を備えてもよい。また、調光シート30は、第2例の調光シート20が備える着色層21を少なくとも1つ備えてもよい。また、調光シート30は、第1例の調光シート10において着色層として機能する基材13と、着色層21との両方を備えてもよい。
【0046】
[調光ガラスの構成]
図4および
図5を参照して、調光ガラスの構成を説明する。以下では、調光ガラスの構成として2つの例を示す。
【0047】
[第1例の調光ガラス]
図4が示すように、第1例の調光ガラス40は、調光シート41、接着層42、および、ガラス基材43を備えている。調光シート41は、上述した第3例の調光シート30と同様、調光層11、一対の透明電極層12、および、一対の透明基材31を備えている。ただし、調光シート41は、上述した着色層32を有しない点で、第3例の調光シート30とは異なっている。
【0048】
接着層42は、調光シート41をガラス基材43に接着している。接着層42は、着色層の一例である。接着層42は、接着剤と色素とを含む。接着層42が含む接着剤は、上述した着色層32が含むことが可能な接着剤であってよい。接着層42が含む色素は、着色層32が含むことが可能な色素であってよい。
【0049】
ガラス基材43を形成するための材料は、ソーダライムガラス、クリスタルガラス、ホウケイ酸ガラス、または、石英ガラスであってよい。ガラス基材43は、例えば、自動車の窓ガラス、または、建物の窓ガラスなどであってよい。ガラス基材43が自動車の窓ガラスである場合には、ガラス基材43は、JIS R 3211に規定される要件を満たす板ガラスであることが好ましい。
【0050】
なお、調光ガラス40は、接着層42に代えて粘着層を備えてもよい。この場合には、粘着層は、粘着剤と色素とを含む。粘着層が含む粘着剤は、着色層32が含むことが可能な粘着剤であってよい。粘着層が含む色素は、着色層32が含むことが可能な色素であってよい。
【0051】
調光ガラス40は、第1例から第3例の調光シート10,20,30の各々の構成と組み合わせることができる。調光ガラス40は、調光シート41の代わりに第1例の調光シート10、第2例の調光シート20、および、第3例の調光シート30のいずれか1つを備えることができる。この場合には、調光シート10,20,30が備える着色層と、接着層42との協働によって、調光ガラス40の呈する色が決まる。
【0052】
調光ガラス40が調光シート10,20,30と組み合わせられる場合には、接着層42は、着色層としての機能を有しなくてもよい。すなわち、接着層42は、調光シート10,20,30をガラス基材43に接着する機能を有する一方で、可視光領域に含まれる所定の波長の光を吸収する機能を有しなくてもよい。
【0053】
[第2例の調光ガラス]
図5が示すように、調光ガラス50は、調光シート51と、一対の中間膜52、および、一対のガラス基材53を備えている。一対の中間膜52は、調光シート51の厚さ方向において、調光シート51を挟んでいる。一対のガラス基材53は、調光シート51の厚さ方向において、一対の中間膜52を挟んでいる。一対のガラス基材53は、第1ガラス基材53aと第2ガラス基材53bとから構成されている。各ガラス基材53と調光シート51との間に、中間膜52が位置している。本例の調光ガラス50は、中間膜52によって2枚のガラス基材53が接着された合わせガラスである。
【0054】
調光シート51は、第1例の調光ガラス40における調光シート41と同等の構成である。すなわち、調光シート51は、調光層、一対の透明電極層、および、一対の透明基材を備えている。
【0055】
各中間膜52は、一方のガラス基材53を他方のガラス基材53に接着する機能を有する。本例では、一対のガラス基材53の間に調光シート51が位置するため、各中間膜52は、調光シート51を介して一方のガラス基材53を他方のガラス基材53に接着する。なお、自動車の窓ガラスに用いられる中間膜52は、JIS R 3211に、「中間膜とは、板ガラスと板ガラス又はプラスチック(板状又はフィルム状のもの)とを接着する材料」と定義されている。このように、中間膜52とは、板状の透明部材と、他の部材との間に位置して、透明部材を他の部材に接着させる機能を有する膜である。
【0056】
中間膜52は、第1ガラス基材53aと調光シート51との間に位置して、第1ガラス基材53aを調光シート51に接着する接着性を有する、または、第2ガラス基材53bと調光シート51との間に位置して、第2ガラス基材53bを調光シート51に接着する接着性を有する。中間膜52は、着色層の一例である。中間膜52は、接着層のみから構成される単層構造でもよいし、複数の層から構成される多層構造でもよい。中間膜52が多層構造である場合には、中間膜52は、接着層に加えて、遮音層、紫外線遮蔽層、赤外線遮蔽層、可視光線反射層、および、発光層の少なくとも1つを備えることができる。紫外線遮蔽層は、紫外線反射層または紫外線吸収層であってよい。赤外線遮蔽層は、赤外線反射層または赤外線吸収層であってよい。発光層は、例えば、発光層の外部から発光層を励起する励起光が照射されることによって、発光層のなかで励起光が照射された領域が発光する機能を有することができる。
【0057】
なお、中間膜52が多層構造である場合には、接着層以外の層が着色層としての機能を有してもよい。この場合には、接着層は、着色層としての機能を有してもよいし、有しなくてもよい。また、接着層が着色層としての機能を有しない場合には、中間膜52は、着色フィルムを含んでもよい。
【0058】
中間膜52は、接着層に代えて粘着層を備えてもよい。この場合には、粘着層は、粘着剤と色素とを含む。粘着層が含む粘着剤は、着色層32が含むことが可能な粘着剤であってよい。粘着層が含む色素は、着色層32が含むことが可能な色素であってよい。
【0059】
各中間膜52が多層構造である場合には、一方の中間膜52が含む層と、他方の中間膜52が含む層とを互いに異ならせることができる。この場合には、一方の中間膜52が有する機能と、他方の中間膜52が有する機能とを互いに異ならせることができる。なお、中間膜52が単層構造である場合であっても、中間膜52は、接着性を発現する材料に加えて、他の機能を発現する材料を含む層であってもよい。
【0060】
調光ガラス50は、第1例から第3例の調光シート10,20,30の各々の構成と組み合わせることができる。調光ガラス50は、調光シート51の代わりに第1例の調光シート10、第2例の調光シート20、および、第3例の調光シート30のいずれか1つを備えることができる。この場合には、調光シート10,20,30が備える着色層と、中間膜52との協働によって、調光ガラス50の呈する色が決まる。
【0061】
調光ガラス50が調光シート10,20,30と組み合わせられる場合には、中間膜52は、着色層としての機能を有しなくてもよい。すなわち、中間膜52は、調光シート10,20,30をガラス基材53に接着する機能を有する一方で、可視光領域に含まれる所定の波長の光を吸収する機能を有しなくてもよい。
【0062】
[調光ガラスの作用]
図6を参照して、第1例の調光ガラス40が自動車の窓に適用された場合の作用を説明する。以下では、調光ガラスが備える調光シートとして、第3例の調光シート30が採用され、かつ、調光シート30が、調光層の厚さ方向において調光層を挟む一対の着色層32を備える場合の作用を主に説明する。次いで、着色層32が、調光層よりも車室外側に位置する、言い換えれば、調光層とガラス基材との間に位置する場合の作用を説明する。また、以下では、調光ガラスが黒色を呈する場合の作用を説明する。なお、
図6では、図示の便宜上、調光シート30が備える調光層11、一対の透明電極層12、および、一対の透明基材31を1つの層で示している。
【0063】
図6が示すように、調光ガラス40において、ガラス基材43、接着層42、および、調光シート30が記載の順に並んでいる。ガラス基材43が有する1つの面が、調光ガラス40の外表面40Oであり、着色層32が有する1つの面が調光ガラス40の内表面40Iである。外表面40Oは、自動車の外表面の一部であり、内表面40Iは、自動車の内表面の一部である。
【0064】
調光ガラス40が一対の着色層32を備えるため、調光ガラスが1つの着色層32のみを備える場合と比べて、調光ガラス40が呈する黒色の明度を低くすることが可能である。また、着色層32が多層構造である場合には、一方の着色層32が備える層と、他方の着色層32が備える層とを互いに異ならせることによって、一方の着色層32が有する機能と、他方の着色層32が有する機能とを互いに異ならせることができる。このように、一対の着色層32を備える場合には、調光ガラス40が1つの着色層32を備える場合と比べて、調光ガラス40により多くの機能を付与することが可能である。
【0065】
例えば、一対の着色層32のなかで、接着層42に接する着色層32が、赤外線反射層を備え、かつ、内表面40Iを含む着色層32が、可視光線反射層を備えることができる。これにより、調光ガラス40が赤外線反射層および可視光線反射層を備えていない構成、または、いずれか一方のみを備える構成と比べて、車室外から車室内への赤外線の透過量と、可視光の透過量との両方を小さくすることができる。結果として、日光の透過によって、車室内の温度が過剰に高くなることが抑えられる。
【0066】
調光ガラス40は、一対の着色層32のなかで、接着層42に接する着色層32のみを備えてもよい。この場合には、一対の着色層32のなかで、内表面40Iを含む着色層32のみを備える場合と比べて、車室外に位置する観察者と着色層32との間に位置する層の数が少ない分だけ、調光ガラス40が呈する黒色が白茶けることが抑えられる。これにより、車室外に位置する観察者に対して、調光ガラス40の意匠性および高級感を高めることができる。
【0067】
これに対して、車室内の搭乗者が、調光ガラス40を介して車室外を観察するときには、調光シート30を介して車室外を観察するため、搭乗者の目に入る光量が大きくなる。それゆえに、搭乗者が車室外を視認しにくくなることが抑えられる。結果として、例えば搭乗者がサングラスを着用している場合でも、搭乗者が車室外を視認しにくくなることが抑えられる。
【0068】
二色性色素を使用する従来構成の場合、例えば自動車の窓に適用する場合のように曲面加工をすると、色素の偏りによる色むらが顕著に発生する。特にPNLCではなくシール材により液晶層外縁を覆うタイプであればなおさらである。これに対し、本実施形態では、層内で流動的な二色性色素を一切使用しない構成であるため、曲面に調光シートを適用しても色むらなく綺麗な呈色が実現される。
【0069】
以上説明したように、調光シートおよび調光ガラスの一実施形態によれば、以下に記載の効果を得ることができる。
(1)調光シートおよび調光ガラスは、調光層11が呈する色と、着色層が呈する色とを重ねた色を呈することができる。そのため、調光層11が呈する色と、着色層とが呈する色を、調光層11が呈する色のみで実現する場合と比べて、調光層が呈する色のむらが生じることが抑えられる。
【0070】
(2)第2配向状態だけでなく、第1配向状態においても、調光シートを介した一方から他方への視認性と、他方から一方への視認性とを低下させることができる。
【0071】
(3)着色層が基材13である場合には、透明電極層12の支持と着色とを基材13が行うため、当該基材13とは異なる層を着色あるいは支持のために追加する必要がない。そのため、調光シートの厚さが大きくなることを抑え、かつ、調光シートは、基材が吸収する波長帯に応じた色を呈することができる。
【0072】
(4)一対の基材とは別の層として着色層を備える場合には、基材が着色層としての機能を併せ持つ場合と比べて、着色層を形成する材料の自由度を高めることができる。
【0073】
(5)二色性色素を含む一切の色素を使用せずに着色調光を実現している。そのため、退色のおそれなく長期信頼性に長けた調光シートが提供される。
【0074】
なお、上述した実施形態は、以下のように変更して実施することができる。
[配向層]
・各調光シート10,20,30,41,51は、一対の配向層を備えてもよい。各調光シート10,20,30,41,51が一対の配向層を備える場合には、調光層と透明電極層との間に、配向層が1つずつ位置している。この場合には、調光層に対して駆動電圧が印加されていないときに、複数の液晶分子が第1配列状態であり、調光層に対して駆動電圧が印加されているときに、複数の液晶分子が第2配列状態であるように、複数の液晶分子を配向させることができる。
【0075】
[適用対象]
・各調光シート10,20,30、および、各調光ガラス40,50が適用される対象は、自動車に限らず、例えば、建物または装置などでもよい。建物は、商業用の建物でもよいし、住居でもよい。
【0076】
[着色層]
・着色層は、可視光領域に含まれる所定の波長の光を反射することによって、有色透明を呈する層であってもよい。
【0077】
・調光シート10,20,30において、第1透明電極層12aおよび第2透明電極層12bの少なくとも一方が、有色透明な着色層であってもよい。
【符号の説明】
【0078】
10,20,30,41,51…調光シート、11…調光層、12…透明電極層、12a…第1透明電極層、12b…第2透明電極層、13…基材、13a…第1基材、13b…第2基材、21…着色層、22,31…透明基材、31a…第1透明基材、31b…第2透明基材、32…着色層、40,50…調光ガラス、40I…内表面、40O…外表面、42…接着層、43,53…ガラス基材、53a…第1ガラス基材、53b…第2ガラス基材52…中間膜。