(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-12-05
(45)【発行日】2022-12-13
(54)【発明の名称】無線ユニットおよび照明器具
(51)【国際特許分類】
H01Q 1/12 20060101AFI20221206BHJP
F21V 23/00 20150101ALI20221206BHJP
F21V 23/04 20060101ALI20221206BHJP
【FI】
H01Q1/12 Z
F21V23/00 140
F21V23/04 500
(21)【出願番号】P 2018184925
(22)【出願日】2018-09-28
【審査請求日】2021-07-20
(73)【特許権者】
【識別番号】000006013
【氏名又は名称】三菱電機株式会社
(73)【特許権者】
【識別番号】390014546
【氏名又は名称】三菱電機照明株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100082175
【氏名又は名称】高田 守
(74)【代理人】
【識別番号】100106150
【氏名又は名称】高橋 英樹
(74)【代理人】
【識別番号】100148057
【氏名又は名称】久野 淑己
(72)【発明者】
【氏名】大島 悠一
(72)【発明者】
【氏名】大野 彰久
(72)【発明者】
【氏名】樋口 暁紀
【審査官】佐藤 当秀
(56)【参考文献】
【文献】特開2004-357097(JP,A)
【文献】特開2015-069774(JP,A)
【文献】特表2016-523020(JP,A)
【文献】特開2006-080007(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
F21V 23/00- 23/06
H01Q 1/12
H04Q 9/00- 9/16
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
無線信号を受信する第1受信部と、
無線信号に応じて外部装置を制御する無線通信部と、
前記無線通信部の前記無線信号の受信経路を切り替える切り替え部と、
を備え
、
前記切り替え部は、
一端が前記第1受信部と電気的に接続され、他端が前記無線通信部と電気的に接続され、前記一端と前記他端との間にフィルタ回路を電気的に接続可能である第1接続部と、
前記無線通信部と電気的に接続された第2接続部と、
を備え、
前記第2接続部が開放状態であり、前記第1接続部の前記一端と前記他端との間に前記フィルタ回路が電気的に接続された状態で、前記無線通信部は、前記第1受信部が受信した前記無線信号に応じて前記外部装置を制御することを特徴とする無線ユニット
。
【請求項2】
前記第1接続部の前記一端と前記他端とが電気的に分離され
、前記第2接続部には、無線信号を受信する第2受信部が電気的に接続された
状態で、前記無線通信部は、前記第2受信部が受信した前記無線信号に応じて
前記外部装置を制御することを特徴とする請求項1に記載の無線ユニット。
【請求項3】
前記第1受信部と、前記無線通信部と、前記切り替え部とが実装された無線基板を備え、
前記第1接続部は、前記無線基板の表面に形成され、前記一端と前記他端とが分離された部品用パターンであ
り、
前記第2接続部は、前記無線基板の前記表面に形成され、前記無線通信部と電気的に接続されたコネクタ用パターンであ
ることを特徴とする請求項1
または2に記載の無線ユニット。
【請求項4】
前記切り替え部は、前記第1受信部と前記無線通信部とを接続または遮断するスイッチを備えることを特徴とする請求項1から
3の何れか1項に記載の無線ユニット。
【請求項5】
前記第1接続部の前記他端が前記スイッチの一端と電気的に接続さ
れ、
前記スイッチの他端は、前記無線通信部と電気的に接続され
、
前記第1接続部の前記一端と前記他端との間に前記フィルタ回路が電気的に接続され、前記第2接続部には、無線信号を受信する第2受信部が電気的に接続され
た状態で、前記無線通信部は、前記第2受信部が受信した前記無線信号に応じて
前記外部装置を制御することを特徴とする請求項
4に記載の無線ユニット。
【請求項6】
前記無線通信部と前記外部装置を接続するインターフェース部と、
前記インターフェース部、前記無線通信部、前記第1受信部および前記切り替え部が実装される無線基板と、
を備え、
前記インターフェース部と前記第1受信部は、前記無線基板の長手方向の両側に前記無線通信部を挟んで設けられることを特徴とする請求項1
または2に記載の無線ユニット。
【請求項7】
前記第1受信部は、銅箔パターンまたはチップアンテナであり、前記無線信号の波長の1/4以上の長さを有することを特徴とする請求項1から
6の何れか1項に記載の無線ユニット。
【請求項8】
前記第2受信部は、銅箔パターンまたはチップアンテナであり、前記無線信号の波長の1/4以上の長さを有することを特徴とする請求項
2に記載の無線ユニット。
【請求項9】
請求項1から
8の何れか一項に記載の無線ユニットと、
主面に発光素子が設けられた光源部と、
前記発光素子を点灯させる点灯回路と、
を備え、
前記無線通信部は、前記無線信号に応じて前記点灯回路を制御することを特徴とする照明器具。
【請求項10】
前記第1受信部は、前記光源部の前記主面よりも前記発光素子の光出射方向側に設けられることを特徴とする請求項
9に記載の照明器具。
【請求項11】
前記光源部に対して、前記発光素子の光出射方向と反対側に設けられたヒートシンクと、
前記光源部に対して、前記発光素子の光出射方向側に設けられ、前記光源部を囲むリフレクタと、
前記ヒートシンクと前記リフレクタとの間に設けられ、無線信号を受信する第2受信部と、
を備え、
前記無線通信部は、前記第1受信部が受信した前記無線信号または前記第2受信部が受信した前記無線信号に応じて前記点灯回路を制御することを特徴とする請求項
9に記載の照明器具。
【請求項12】
前記第1受信部は、前記光源部に対して、前記発光素子の光出射方向と反対側に設けられることを特徴とする請求項1
1に記載の照明器具。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、無線ユニットおよび照明器具に関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1では、無線通信機能を有する照明器具において、無線通信の通信機能を確保する方法が提案されている。特許文献1に示される照明器具は、光源に電力を供給するための電源回路と、無線信号を送信又は受信するアンテナと、アンテナ及び電源回路を収納する器具本体とを備える。器具本体には開口部が形成される。アンテナと開口部は、アンテナから放射される電波の最も強い偏波面と、開口部から放射される電波の最も強い偏波面とが略一致するように配置されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかし、特許文献1では、上記の方法で良好な無線通信が出来なかった場合に、通信機能のさらなる改善が難しい。特に、埋め込み型の照明器具を無線制御する場合、無線制御に用いられるアンテナは、美的観点から天井裏等の構造物に埋め込まれる場合がある。しかし、天井裏には一般に空調設備のダクト等が設置されており、無線信号が妨げられ、良好な無線通信ができない可能性がある。
【0005】
また、特許文献1では、アンテナを収納する器具本体に開口部を設ける必要がある。このため、無線通信の必要がない照明器具と器具本体を共用することができず、専用設計が必要になることが考えられる。
【0006】
本発明は、上述の課題を解決するためになされたもので、無線通信を安定して行うことができる無線ユニットおよび照明器具を得ることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明に係る無線ユニットは、無線信号を受信する第1受信部と、無線信号に応じて外部装置を制御する無線通信部と、前記無線通信部の前記無線信号の受信経路を切り替える切り替え部と、を備え、前記切り替え部は、一端が前記第1受信部と電気的に接続され、他端が前記無線通信部と電気的に接続され、前記一端と前記他端との間にフィルタ回路を電気的に接続可能である第1接続部と、前記無線通信部と電気的に接続された第2接続部と、を備え、前記第2接続部が開放状態であり、前記第1接続部の前記一端と前記他端との間に前記フィルタ回路が電気的に接続された状態で、前記無線通信部は、前記第1受信部が受信した前記無線信号に応じて前記外部装置を制御する。
【発明の効果】
【0008】
本発明に係る無線ユニットでは、無線通信部の無線信号の受信経路を切り替えることができる。このため、第1受信部による無線通信が不安定な場合に、無線通信部と第1受信部とを切り離して、別の受信部を無線通信部に接続することができる。従って、無線通信を安定して行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【
図1】実施の形態1に係る無線ユニットの回路ブロック図である。
【
図2】実施の形態1に係る無線ユニットの斜視図である。
【
図3】実施の形態1に係るアンテナ基板の回路ブロック図である。
【
図4】実施の形態1に係るアンテナ基板の平面図である。
【
図5】実施の形態2に係る無線ユニットの回路ブロック図である。
【
図6】実施の形態3に係る照明器具の斜視図である。
【
図7】実施の形態3に係る無線基板の平面図である。
【
図8】実施の形態4に係る照明器具の断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
本発明の実施の形態に係る無線ユニットおよび照明器具について図面を参照して説明する。同じ又は対応する構成要素には同じ符号を付し、説明の繰り返しを省略する場合がある。
【0011】
実施の形態1.
図1は、実施の形態1に係る無線ユニット1の回路ブロック図である。無線ユニット1は、インターフェース部2、電源回路3、無線通信部4、第1受信部7および切り替え部8を備える。
【0012】
インターフェース部2は、無線通信部4と外部装置を接続する。外部装置は、例えば点灯回路である。インターフェース部2は、外部装置から直流電圧の供給を受ける端子と、外部装置と通信する2つのUART(Universal Asynchronous Receiver/Transmitter)端子と、接地用端子から構成される。
【0013】
電源回路3は、インターフェース部2から供給される直流電圧を無線ユニット1が動作する動作電圧に変換する。無線通信部4は、切り替え部8を介して接続される第1受信部7または他の受信部が受信した無線信号に応じて、インターフェース部2から外部装置に制御信号を送信する。これにより、無線通信部4は外部装置を制御する。第1受信部7は、外部からの無線信号を受信する。
【0014】
切り替え部8は、第1受信部と無線通信部4との間に設けられる。切り替え部8は、無線通信部4と第1受信部7の接続状態を制御する。切り替え部8は、一端が第1受信部7と電気的に接続され、他端が無線通信部4と電気的に接続された第1接続部61を備える。また、切り替え部8は、第1接続部61の一端と他端とを電気的に接続する第1整合回路6を備える。第1整合回路6は、第1受信部7の無線感度を調整する。第1整合回路6は、複数のコンデンサまたはインダクタ等から構成されるフィルタ回路である。
【0015】
また、切り替え部8は、無線通信部4と電気的に接続された第2接続部51を備える。第2接続部51は、無線通信部4と第1接続部61とを接続する線路上に設けられる。第2接続部51には第1接続端子5が接続される。第1接続端子5には、同軸ケーブルが接続される。同軸ケーブルには、後述するように無線信号を受信する第2受信部が電気的に接続される。
【0016】
ここで、
図1では便宜上、第1接続端子5と第1整合回路6とが両方図示されているが、第1接続端子5と第1整合回路6は、一方のみが実装される。第1接続部61に第1整合回路6が実装されることで、第1受信部7と無線通信部4が接続される。このとき、第2接続部51は開放状態である。これにより、無線通信部4は、第1受信部7が受信した無線信号に応じて外部装置を制御する。また、第1接続部61と第2接続部51に第1整合回路6と第1接続端子5がそれぞれ実装され、第1接続端子5に同軸ケーブルが接続されていない状態で、第1受信部7により無線通信を行っても良い。
【0017】
一方、第1接続部61に第1整合回路6が実装されず、第1接続部61の一端と他端とが電気的に分離された状態では、第2接続部51に第1接続端子5、同軸ケーブルを介して第2受信部が接続される。これにより、第1受信部7と無線通信部4とが切り離され、無線通信部4は第2受信部と通信が可能になる。従って、無線通信部4は、第2受信部が受信した無線信号に応じて外部装置を制御する。
【0018】
このように、切り替え部8は、無線通信部4の無線信号の受信経路を切り替える。切り替え部8は、第1受信部7と第2受信部のどちらか一方が無線通信部4に接続されるように設けられている。
【0019】
図2は、実施の形態1に係る無線ユニット1の斜視図である。無線ユニット1は、インターフェース部2、無線通信部4、第1受信部7および切り替え部8が実装される無線基板9を備える。無線基板9はケースに収納される。インターフェース部2と第1受信部7は、無線基板9の長手方向の両側に無線通信部4を挟んで設けられる。第1受信部7は、無線基板9の長手方向の端部に配置される。
【0020】
第1受信部7は、無線基板9の表面に形成された銅箔パターンである。第1整合回路6と銅箔パターンの接続箇所から、銅箔パターンの第1整合回路6と反対側の端部までの長さは、第1受信部7が受信する無線信号の波長の1/4以上である。これにより、無線通信の効率を向上できる。第1受信部7はチップアンテナであっても良い。
【0021】
第1接続部61は、無線基板9の表面に形成され、一端が第1受信部7と電気的に接続され、他端が無線通信部4と電気的に接続され、一端と他端とが分離された部品用パターンである。ここで、部品用パターンは、コンデンサ、インダクタ等の部品が接続されることで、一端と他端とが電気的に接続される。また、第2接続部51は、無線基板9の表面に形成され、無線通信部4と電気的に接続されたコネクタ用パターンである。コネクタ用パターンは、例えば同軸ケーブルが接続される第1接続端子5に対応した形状を有する。このように、無線基板9は、第1接続端子5と第1整合回路6の実装スペースを有している。
【0022】
無線基板9に第1整合回路6または第1接続端子5が実装されることで、無線通信部4は、第1受信部7が受信した無線信号または第2接続部51から入力される無線信号に応じて外部装置を制御する。
【0023】
無線基板9の構成は
図1、2に示されるものに限らない。無線基板9は、第1受信部7、無線通信部4および切り替え部8が実装されていれば良い。また、本実施の形態では、第1整合回路6の着脱により第1受信部7と無線通信部4との接続状態を変更している。これに限らず、第1受信部7と無線通信部4との間に設けられる別の部品の着脱により第1受信部7と無線通信部4との接続状態を変更しても良い。
【0024】
図3は、実施の形態1に係るアンテナ基板20の回路ブロック図である。アンテナ基板20は、第2接続端子21と、第2受信部23と、第2接続端子21と第2受信部23との間に接続された第2整合回路22を備える。第2接続端子21には、同軸ケーブルを介して第1接続端子5が接続される。第2整合回路22は、第2受信部23の無線感度を調整する。第2整合回路22は、複数のコンデンサまたはインダクタ等から構成されるフィルタ回路である。
【0025】
図4は、実施の形態1に係るアンテナ基板20の平面図である。第2受信部23は、アンテナ基板20の表面に形成された銅箔パターンである。第2整合回路22と銅箔パターンの接続箇所から、銅箔パターンの第2整合回路22と反対側の端部までの長さは、第2受信部23が受信する無線信号の波長の1/4以上である。これにより、無線通信の効率を向上できる。第2受信部23はチップアンテナであっても良い。
【0026】
アンテナ基板20の構成は
図3、4に示されるものに限らない。例えば、アンテナ基板20の形状は、設置個所の形状等に応じて変更されても良い。
【0027】
本実施の形態に係る無線ユニット1は、第1整合回路6を実装することで、第1受信部7による無線通信が可能になる。このとき、第1受信部7で受信した無線信号の指令に応じて、インターフェース部2に接続される外部装置を制御できる。
【0028】
一方、無線ユニット1に第1接続端子5を実装し、さらに第1接続端子5に同軸ケーブルを介してアンテナ基板20を接続することで、第2受信部23による無線通信が可能になる。このとき、第2受信部23で受信した無線信号の指令に応じて、インターフェース部2に接続される外部装置を制御できる。
【0029】
無線ユニット1では、無線通信部4の無線信号の受信経路を第1受信部7と第2受信部23とから選択可能である。これにより、例えば、第1受信部7の位置において無線通信が不安定であった場合にも、無線信号の受信経路を第2受信部23に切り替えることで、無線通信を安定して行うことができる。
【0030】
これらの変形は以下の実施の形態に係る無線ユニットおよび照明器具について適宜応用することができる。なお、以下の実施の形態に係る無線ユニットおよび照明器具については実施の形態1との共通点が多いので、実施の形態1との相違点を中心に説明する。
【0031】
実施の形態2.
図5は、実施の形態2に係る無線ユニット201の回路ブロック図である。無線ユニット201は、切り替え部208の構成が実施の形態1と異なる。切り替え部208は、第1受信部7と無線通信部4とを接続または遮断するスイッチ210を備える。
【0032】
第1接続部61は、一端が第1受信部と電気的に接続され、他端がスイッチ210の一端と電気的に接続される。スイッチ210の他端は、無線通信部4と電気的に接続される。スイッチ210は、無線通信部4と第1接続部61とを接続する線路上において、第1接続部61と第2接続部51との間に設けられる。スイッチ210は、例えばスライドスイッチである。また、第1接続部61には第1整合回路6が実装されている。
【0033】
無線ユニット201では、スイッチ210によって無線通信部4と第1受信部7の接続状態を変更できる。スイッチ210が接続状態のとき、第1受信部7と無線通信部4とが接続される。これにより、無線通信部4は、第1受信部7が受信した無線信号に応じて、インターフェース部2に接続される外部装置を制御する。このとき、第1接続部61に第1接続端子5は実装されていないものとする。
【0034】
一方、第2受信部23により無線通信を行う場合は、スイッチ210を遮断状態にする。これにより、第1受信部7と無線通信部4とが遮断される。このとき、第2接続部51に第1接続端子5が実装される。また、第1接続端子5には、アンテナ基板20の第2接続端子21が同軸ケーブルにより接続される。従って、無線通信部4は、第2受信部23が受信した無線信号に応じて、インターフェース部2に接続される外部装置を制御する。このとき、第1接続部61には第1整合回路6が実装されていても良い。
【0035】
本実施の形態では、スイッチ210を操作することで、容易に無線通信部4と第1受信部7の接続状態を変更できる。このため、第1受信部7をスイッチ210で切り離し、後付でアンテナ基板20を接続することで、無線通信環境に合わせて第1受信部7と第2受信部23を切り替えることができる。また、第1整合回路6が実装された状態であっても、スイッチ210を遮断状態にすることで、第2受信部23で無線通信を行うことができる。よって、第1受信部7と第2受信部23を切り替える際に、第1整合回路6を取り外す必要がなく、容易に無線信号の受信経路を変更できる。
【0036】
実施の形態3.
図6は、実施の形態3に係る照明器具300の斜視図である。照明器具300は、無線ユニット1と、主面に発光素子が設けられた光源部333と、点灯回路331とを備える。無線通信部4は、無線信号に応じて点灯回路331を制御する。また、照明器具300は、光源部333に対して、発光素子の光出射方向と反対側に設けられたヒートシンク332を備える。ヒートシンク332は、光源部333を放熱する。
【0037】
点灯回路331は、光源部333の発光素子を点灯させる。点灯回路331は、無線ユニット1に対して直流電源を供給する。また、点灯回路331は、無線ユニット1からの制御信号に応じて、光源部333を制御する。無線ユニット1からの制御信号は、例えば点灯、調光、消灯指令を含む。
【0038】
無線ユニット1は、点灯回路331、ヒートシンク332および光源部333を含む器具本体334の外側に取り付けられている。無線ユニット1では、第1受信部7と無線通信部4とが接続されている。また、無線ユニット1のインターフェース部2には、点灯回路331が接続される。無線ユニット1は、長手方向の端部が光源部333に対して光出射方向側に突出するように設けられている。
【0039】
図7は、実施の形態3に係る無線基板9の平面図である。第1受信部7は、無線基板9の長手方向の端部に配置されている。このため、第1受信部7は、光源部333の発光素子が設けられた主面よりも発光素子の光出射方向側に設けられる。
【0040】
このように、無線基板9は、光源部333の光軸方向に長手方向が沿うように設けられる。無線基板9の長手方向の一端には第1受信部7が設けられ、他端にはインターフェース部2が設けられる。このため、光源部333の光軸方向において、第1受信部7を発光素子が設けられた主面よりも光出射方向側に配置できる。よって、第1受信部7によって外部からの無線信号を受信し易くできる。特に、照明器具300が天井等の取り付け部に埋め込まれる場合に、第1受信部7を取り付け部から露出させることができる。従って、安定した無線通信が実施できる。
【0041】
さらに、無線基板9の他端側のインターフェース部2と点灯回路31とを近接させることができる。よって、点灯回路31と無線ユニット1との配線距離を短縮できる。従って、ノイズの影響を抑制でき、点灯回路331と無線ユニット1との制御信号の通信を安定化できる。
【0042】
また、本実施の形態では、器具本体334の外側に取り付けられているため、容易に無線ユニット1を着脱できる。また、無線通信を行わない照明器具と器具本体334を共用できる。
【0043】
なお、無線ユニット1は、外部機器からの無線信号に応じて点灯回路331に制御信号を送信する。ここで、外部機器は、例えばリモコン、人感センサ、温度センサ、照度センサ等であっても良い。
【0044】
実施の形態4.
図8は、実施の形態4に係る照明器具400の断面図である。照明器具400は、主面に発光素子333aが設けられた光源部333を備える。光源部333に対して、発光素子333aの光出射方向と反対側には、ヒートシンク332が設けられる。また、光源部333に対して、発光素子333aの光出射方向側には、リフレクタ440が設けられる。リフレクタ440は、光源部333を囲むように設けられ、発光素子333aの出射する光を反射させる。リフレクタ440はヒートシンク332に固定される。リフレクタ440は例えば樹脂から形成される。
【0045】
発光素子333aを点灯させる点灯回路331は、ヒートシンク332の側面に設けられる。また、無線基板9はヒートシンク332の側面に設けられる。無線基板9は点灯回路331の直下に設けられる。本実施の形態では、第1受信部7は、光源部333に対して、発光素子333aの光出射方向と反対側に設けられる。
【0046】
アンテナ基板20は、ヒートシンク332とリフレクタ440の間に設けられる。つまり、第2受信部23は、ヒートシンク332とリフレクタ440との間に設けられる。
図4に示されるように、アンテナ基板20には光源部333に沿うように切り欠き24が形成されている。
図8に示されるように、無線基板9の第1接続端子5とアンテナ基板20の第2接続端子21は、同軸ケーブル441で接続される。同軸ケーブル441は、器具本体434の内部を通過して、無線基板9とアンテナ基板20を接続する。なお、無線基板9において、第1受信部7は無線通信部4から切り離されている。
【0047】
本実施の形態に係る照明器具400は、埋め込み型の照明器具の一例である。本実施の形態では、無線基板9は天井裏に収納される。天井裏では、一般に空調設備のダクト等により、安定した無線通信が困難となる場合がある。これに対して、第2受信部23は、ヒートシンク332とリフレクタ440の間に設けられるため、天井に収納されることは無い。従って、第2受信部23により、安定した無線通信ができる。
【0048】
さらに、アンテナ基板20がヒートシンク332とリフレクタ440の間に収納されるため、光源部333の意匠面を、アンテナ基板20を設けない照明器具と統一できる。
【0049】
図8では、アンテナ基板20を有する照明器具400について説明した。ここで、照明器具400にアンテナ基板20を設けずに、第1受信部7と無線通信部4とを接続した状態で使用しても良い。この場合、例えば第1受信部7による通信状態が十分ではない場合に、第1受信部7を無線通信部4から切り離し、後付でアンテナ基板20を接続する。このように、通信状態または設置環境に応じて、使用するアンテナを第1受信部7と第2受信部23から選択しても良い。
【0050】
また、照明器具400に実施の形態2の無線ユニット201を搭載しても良い。これにより、外部からスイッチ210によって使用するアンテナを第1受信部7と第2受信部23から選択できる。第2受信部23を選択する場合、後付でアンテナ基板20を接続する。これにより、無線通信部4は、第1受信部7が受信した無線信号または第2受信部23が受信した無線信号に応じて点灯回路を制御する。従って、通信状態または設置環境に合わせて通信性能を容易に改善できる。
【0051】
第2受信部23は、ヒートシンク332とリフレクタ440との間に限らず、天井等の取り付け部から露出するように設けられれば良い。例えば、第2受信部23は、光源部333の主面よりも光出射方向側に設けられれば良い。
【0052】
なお、各実施の形態で説明した技術的特徴は適宜に組み合わせて用いてもよい。
【符号の説明】
【0053】
1、201 無線ユニット、2 インターフェース部、3 電源回路、4 無線通信部、5 第1接続端子、6 第1整合回路、7 第1受信部、8、208 切り替え部、9 無線基板、20 アンテナ基板、21 第2接続端子、22 第2整合回路、23 第2受信部、51 第2接続部、61 第1接続部、210 スイッチ、300、400 照明器具、331 点灯回路、332 ヒートシンク、333 光源部、333a 発光素子、334、434 器具本体、440 リフレクタ、441 同軸ケーブル