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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-12-05
(45)【発行日】2022-12-13
(54)【発明の名称】航空機の化粧室ユニットのごみ箱装置
(51)【国際特許分類】
   B64D 11/02 20060101AFI20221206BHJP
   B65F 1/00 20060101ALI20221206BHJP
   B65F 1/16 20060101ALI20221206BHJP
【FI】
B64D11/02
B65F1/00 G
B65F1/16
【請求項の数】 2
(21)【出願番号】P 2018538905
(86)(22)【出願日】2018-07-23
(86)【国際出願番号】 JP2018027448
(87)【国際公開番号】W WO2019021987
(87)【国際公開日】2019-01-31
【審査請求日】2021-07-12
(31)【優先権主張番号】P 2017142875
(32)【優先日】2017-07-24
(33)【優先権主張国・地域又は機関】JP
(73)【特許権者】
【識別番号】000006714
【氏名又は名称】横浜ゴム株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100089875
【弁理士】
【氏名又は名称】野田 茂
(72)【発明者】
【氏名】神山 隆
【審査官】志水 裕司
(56)【参考文献】
【文献】登録実用新案第3133875(JP,U)
【文献】国際公開第2017/043177(WO,A1)
【文献】実公平04-030162(JP,Y2)
【文献】米国特許第04643324(US,A)
【文献】国際公開第2017/098572(WO,A1)
【文献】実公平05-012161(JP,Y2)
【文献】米国特許第04073401(US,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B64D 11/02
B65F 1/00 - 1/16
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
航空機用化粧室ユニットの収納室に収容されごみ収容空間を有するウエストコンテナーと、前記収納室を仕切る壁部のごみ投入口に対応した箇所にごみ投入開口が形成され前記ウエストコンテナーの上部に配置されるシュートと、前記ごみ投入開口を開閉するウエストフラップとを有し、前記ウエストフラップが前記ごみ投入開口を閉塞する閉塞位置に位置した状態で、前記シュートの下方に延焼阻止用空間が形成されるごみ箱装置を備えた航空機用化粧室ユニットであって、
前記ウエストフラップを前記開放位置と前記閉塞位置との間で移動させるアクチュエータと、
熱を感知するセンサと、
前記センサによる熱の感知により前記アクチュエータを作動させる制御部とを備え、
前記ごみ投入開口を開放した開放位置に前記ウエストフラップを保持すると共に、熱を受けることで前記閉塞位置に前記ウエストフラップを移動させるウエストフラップの保持移動部が設けられ、
前記保持移動部は、前記アクチュエータ、前記センサ、前記制御部を含んで構成されている、
ことを特徴とする航空機用化粧室ユニットのごみ箱装置。
【請求項2】
航空機用化粧室ユニットの収納室に収容されごみ収容空間を有するウエストコンテナーと、前記収納室を仕切る壁部のごみ投入口に対応した箇所にごみ投入開口が形成され前記ウエストコンテナーの上部に配置されるシュートと、前記ごみ投入開口を開閉するウエストフラップとを有し、前記ウエストフラップが前記ごみ投入開口を閉塞する閉塞位置に位置した状態で、前記シュートの下方に延焼阻止用空間が形成されるごみ箱装置を備えた航空機用化粧室ユニットであって、
前記ウエストフラップは、前記ごみ投入開口の周囲の箇所で巻回された状態となって前記ごみ投入開口を開放し、熱を受けることで平面上に展開し前記ごみ投入開口を閉塞する形状記憶合金で形成され、
前記ごみ投入開口を開放した開放位置に前記ウエストフラップを保持すると共に、熱を受けることで前記閉塞位置に前記ウエストフラップを移動させるウエストフラップの保持移動部が設けられ、
前記保持移動部は、前記ウエストフラップで構成されている、
ことを特徴とする航空機用化粧室ユニットのごみ箱装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、航空機の化粧室ユニットのごみ箱装置に関する。
【背景技術】
【0002】
航空機の化粧室ユニットは、化粧室が設けられた躯体フレームを備え、化粧室には洗面台と便器に加え、ごみ箱装置が配置されている。
ごみ箱装置は、ごみ投入開口が形成されたシュートと、ごみ投入開口を開閉するウエストフラップと、ごみ投入開口から投入されるごみが収容されるウエストコンテナーとを有するごみ箱装置本体を備えている。
ごみ箱装置本体は、化粧室の内部において壁部で仕切られた収納室に収納され、シュートには消火器が取着されている。
収納室を仕切る壁部のうち化粧室の床部から起立する壁部の上部には、ごみ投入開口に対応するごみ投入口が形成されている。また、ごみ投入口の下方に位置する壁部の部分は、ウエストコンテナーを収納室外に取り出せるように、収納室を開閉する開閉板として形成されている。
そして、航空機の化粧室ユニットのごみ箱装置には、FAR(米国連邦航空規則)25.853のFire Containment要求を満たすことが要求されている。
すなわち、ウエストフラップがごみ投入開口を閉塞する閉塞位置に位置した状態で、シュートの下方にごみ収容空間を含んだ延焼阻止用空間が形成されることが要求されている。
この要求を満たすため、本出願人は、シュートとウエストフラップとウエストコンテナーを耐火性能を有する板材で形成し、ウエストコンテナーの上部とシュートの下部とを装脱可能に結合し、ウエストコンテナーの上部とシュートの下部とが結合した状態でそれらの内部に延焼阻止用空間が形成され、部品点数を削減し、化粧室ユニットの軽量化を図る上で有利な航空機の化粧室ユニットを提案している(特許文献1)。
【0003】
一方、ごみをごみ投入開口からごみ収容空間に投入する際、ウエストフラップが閉塞位置に常時位置している場合には、指がウエストフラップに接触し、人によっては不快感が生じる。
このような不快感をなくすためには、ウエストフラップを取り除いたり、あるいは、ごみ投入開口を開放する開放位置にウエストフラップを常時位置させておくことが考えられるが、このようにしたのでは、FAR(米国連邦航空規則)25.853のFire Containment要求を満たすことができない。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【文献】国際公開WO2017/043177
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明は前記事情に鑑み案出されたものであって、本発明の目的は、ウエストフラップに接触することなくごみをごみ投入開口からごみ収容空間に投入でき、しかも、FAR(米国連邦航空規則)25.853のFire Containment要求を満たすことができる航空機用化粧室ユニットのごみ箱装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記目的を達成するために本発明は、航空機用化粧室ユニットの収納室に収容されごみ収容空間を有するウエストコンテナーと、前記収納室を仕切る壁部のごみ投入口に対応した箇所にごみ投入開口が形成され前記ウエストコンテナーの上部に配置されるシュートと、前記ごみ投入開口を開閉するウエストフラップとを有し、前記ウエストフラップが前記ごみ投入開口を閉塞する閉塞位置に位置した状態で、前記シュートの下方に延焼阻止用空間が形成されるごみ箱装置を備えた航空機用化粧室ユニットであって、前記ごみ投入開口を開放した開放位置に前記ウエストフラップを保持すると共に、熱を受けることで前記閉塞位置に前記ウエストフラップを移動させるウエストフラップの保持移動部が設けられていることを特徴とする。
【発明の効果】
【0007】
本発明によれば、ウエストフラップに接触することなくごみをごみ投入開口からごみ収容空間に投入でき、しかも、FAR(米国連邦航空規則)25.853のFire Containment要求を満たすことができる航空機用化粧室ユニットのごみ箱装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1】第1の実施の形態の化粧室ユニットの斜視図である。
図2】第1の実施の形態のごみ箱装置の斜視図である。
図3】第1の実施の形態のごみ箱装置の断面側面図であり、ウエストフラップが開放位置にある状態を示す。
図4】第1の実施の形態のごみ箱装置の正面図であり、ウエストフラップが開放位置にある状態を示す。
図5】第1の実施の形態のごみ箱装置の断面側面図であり、ウエストフラップが閉塞位置にある状態を示す。
図6】第1の実施の形態のごみ箱装置の正面図であり、ウエストフラップが閉塞位置にある状態を示す。
図7】第1の実施の形態のごみ箱装置の平面図である。
図8】第1の実施の形態のウエストコンテナーの斜視図である。
図9】第1の実施の形態のウエストフラップの基端とシュートとの連結部分の断面図であり、ウエストフラップが開放位置にある状態を示す。
図10】第1の実施の形態のウエストフラップの基端とシュートとの連結部分の断面図であり、ウエストフラップが閉塞位置にある状態を示す。
図11】第1の実施の形態のウエストフラップが開放位置にある状態を示す部分断面図であり、係止部材として熱により強度が低下する材料を用いた場合を示す。
図12】第1の実施の形態のウエストフラップが閉塞位置にある状態を示す部分断面図であり、係止部材として熱により強度が低下する材料を用いた場合を示す。
図13】第1の実施の形態のウエストフラップが開放位置にある状態を示す部分断面図であり、係止部材として熱により強度が低下する糸を用いた場合を用いた場合を示す。
図14】第1の実施の形態のウエストフラップが閉塞位置にある状態を示す部分断面図であり、係止部材として熱により強度が低下する糸を用いた場合を用いた場合を示す。
図15】第1の実施の形態のウエストフラップが開放位置にある状態を示す部分断面図であり、係止部材として熱により変形する材料を用いた場合を示す。
図16】第1の実施の形態のウエストフラップが閉塞位置にある状態を示す部分断面図であり、係止部材として熱により変形する材料を用いた場合を示す。
図17】第2の実施の形態のウエストフラップの基端とシュートとの連結部分の断面図であり、ウエストフラップが開放位置にある状態を示す。
図18】第2の実施の形態のウエストフラップの基端とシュートとの連結部分の断面図であり、ウエストフラップが閉塞位置にある状態を示す。
図19】第3の実施の形態のごみ箱装置の断面側面図であり、ウエストフラップが開放位置にある状態を示す。
図20】第3の実施の形態のごみ箱装置の断面側面図であり、ウエストフラップが閉塞位置にある状態を示す。
図21】第3の実施の形態のウエストフラップの基端とシュートとの連結部分の断面図であり、ウエストフラップが開放位置にある状態を示す。
図22】第3の実施の形態のウエストフラップの基端とシュートとの連結部分の断面図であり、ウエストフラップが閉塞位置にある状態を示す。
図23】第4の実施の形態のウエストフラップが開放位置にある状態を示す部分断面図である。
図24】第4の実施の形態のウエストフラップが閉塞位置にある状態を示す部分断面図である。
図25】第5の実施の形態のごみ箱装置の断面側面図であり、ウエストフラップが開放位置にある状態を示す。
図26】第5の実施の形態のごみ箱装置の断面側面図であり、ウエストフラップが閉塞位置にある状態を示す。
【発明を実施するための形態】
【0009】
(第1の実施の形態)
次に本発明の実施の形態について図面を参照して説明する。
まず、図1図16を参照して第1の実施の形態の化粧室ユニット10から説明する。
図1に示すように、化粧室ユニット10は、航空機のフロア上に設置された躯体フレーム12を有し、躯体フレーム12の内部に化粧室1002が形成されている。
化粧室1002の正面壁1202には出入口1204が設けられ、出入口1204は扉1206により開閉される。
化粧室1002には洗面台14と便器16とごみ箱装置18Aが配置されている。
便器16は背面壁1203の前方に配置され、洗面台14は、側壁1208の内側で化粧室1002の底壁(床)1210に設置された基台20の上面に設けられている。洗面台14は、カウンター1402、手洗い器1404、水栓1406、鏡1408を含んで構成されている。
図2に示すように、ごみ箱装置18Aが収納される収納室2002が基台20の内部に形成されている。
【0010】
収納室2002を仕切る壁部のうち基台20の上面から下方に延在する部分は、収納室2002を開閉する開閉板22として設けられ、図7に示すように、開閉板22はヒンジ2202を支点として揺動する。
開閉板22にはごみ投入口2204が形成されている。本実施の形態では、ごみ投入口2204を有し収納室2002を仕切る壁部は開閉板22であり、開閉板22は、航空機用化粧室ユニット10の床から起立する縦壁であり、ごみ投入口2204は縦壁の上下に延在する面に形成されている。
また、図2に示すように、開閉板22には、収納室2002を閉塞した状態で、開閉板22側のラッチ2206が、基台20側のストライカ2208に係合する係脱機構2210が設けられ、いたずらやテロ防止のため、開閉板22は簡単に開けられない構造となっている。
【0011】
図3図7に示すように、ごみ箱装置18Aは、ごみ箱装置本体24と消火器26とを含んで構成され、ごみ箱装置本体24は、シュート30Aと、ウエストフラップ32と、ウエストコンテナー34とを備えている。ごみ箱装置本体24の内部には、後述する延焼阻止用空間38(図5参照)が形成される。
【0012】
シュート30Aと、ウエストフラップ32と、ウエストコンテナー34は、耐火性能を有する材料で形成され、このような材料として、例えば、アルミニウムやステンレス鋼に代表される金属材料や、難燃性の樹脂などが使用可能である。
シュート30Aは、矩形状の底板部3002と、底板部3002から上方に突設された突出部3004とを有し、ごみ投入口2204に対応した突出部3004の箇所にごみ投入開口3006が形成されている。より詳細には、ごみ投入開口2204は、シュート30Aの上下方向に延在する面に設けられている。
開閉板22に近接した箇所に配置される底板部3002の一辺を除いた残りの三辺に、底板部3002の下方で内側に開放状の後凹溝3008A、左凹溝3008B、右凹溝3008Cが延在形成されている。
シュート30Aは、収納室2002内で保持されている。本実施の形態では、シュート30Aは、底板部3002の四隅と収納室2002の上板との間に設けられた複数の支持部材3010で保持されているが、例えば、底板部3002をフランジを介して収納室2002内の壁面に連結することでシュート30Aを保持するなど、シュート30Aの保持には様々な構造が採用可能である。
【0013】
消火器26は、突出部3004に設けられている。
消火器26は、設定された温度以上でごみ箱装置本体24の内部に向けて噴射ノズル2602から消火剤を噴射する。消火剤としては、フロンガスやハロンガスなど従来公知の不活性ガスが使用可能であり、このような消火器26として市販品が使用可能である。
【0014】
ウエストコンテナー34はその内部に上部が開放されたごみ収容空間を有し、シュート30Aの下部に対して位置決めされた収納位置に配置され、ウエストコンテナー34の収納位置では、ごみ投入口2204から投入されるごみがごみ収容空間に収容される。
ウエストコンテナー34は、収納室2002外に取り出し可能である。
ウエストコンテナー34の少なくとも上部は、シュート30Aの底板部3002に対応した形状で形成され、本実施の形態では、ウエストコンテナー34は、断面が矩形であり上下方向に均一の形状を呈している。
なお、シュート30Aの底板部3002の形状が半円形である場合には、ウエストコンテナー34の少なくとも上部も半円形となり、シュート30Aの底板部3002およびウエストコンテナー34の形状は矩形に限定されず、矩形以外のその他の形状であってもよく、このような形状の変更に関しては、他の実施の形態でも同様である。
また、ウエストコンテナー34の断面形状は上下方向において均一である必要はなく、収納室2002に配置される機器との干渉を避けるため、例えば、ウエストコンテナー34の下部にウエストコンテナー34の内側に窪む凹部が設けられるなど任意であり、他の実施の形態でも同様である。
【0015】
図8に示すように、ウエストコンテナー34は、開閉板22に近接した箇所に配置される側面に、引き出し用の把手3402が設けられている。
開閉板22に近接した箇所に配置される側面を除いた残りの3つの側面の上部に、後凹溝3008A、左凹溝3008B、右凹溝3008Cに係脱可能に係合する後フランジ3404A、左フランジ3404B、右フランジ3404Cが形成されている。
【0016】
図3に示すように、開閉板22で収納室2002を閉じた状態で収納室2002側に位置する開閉板22の裏面に、ウエストコンテナー34の側面を押さえ付け、ウエストコンテナー34を、後凹溝3008Aを形成するシュート30Aの部分に押し付ける押さえ板36が設けられている。
押さえ板36は、開閉板22の裏面に取着された複数のロッド3602の先部で支持されている。
【0017】
ウエストコンテナー34の収納室2002への出し入れについて説明する。
まず、ウエストコンテナー34を収納室2002に入れる場合について説明する。
係脱機構2210を解除して開閉板22を開き、左フランジ3404Bおよび右フランジ3404Cを、左凹溝3008B、右凹溝3008Cに挿入しつつウエストコンテナー34を収納室2002に押し込む。
やがて、後フランジ3404Aが後凹溝3008Aに挿入され、後凹溝3008Aを形成するシュート30Aの部分が、ウエストコンテナー34の側面の上端に当接し、ウエストコンテナー34は収納位置となる。
ウエストコンテナー34の収納位置で、開閉板22に近接した箇所に配置されるウエストコンテナー34の面の上端は、シュート30Aの底板部3002の下面に合わせられる。すなわち、ウエストコンテナー34の収納位置で、開閉板22に近接した箇所に配置されるウエストコンテナー34の面の上端は、シュート30Aの底板部3002の下面に当接し、または、近接する。ここで近接するとは、FAR(米国連邦航空規則)25.853のFire Containment要求を満たすのに充分な気密性をもって、シュート30Aの底板部3002の下面に対してウエストコンテナー34の面の上端が対向する意味である。
【0018】
このようなウエストコンテナー34の収納位置において、後述するようにウエストフラップ32が閉塞位置に位置すると、シュート30Aの下方に、言い換えると、ごみ箱装置本体24の内部に、ごみ箱装置本体24に投入されたごみが燃えた際にその火によるごみ箱装置本体24外への延焼を阻止する延焼阻止用空間38(図5参照)が形成される。
次に、開閉板22で収納室2002を閉塞する。
開閉板22で収納室2002を閉塞すると、押さえ板36がウエストコンテナー34の側面を押さえ付け、開閉板22で収納室2002の閉塞状態を保持すると、押さえ板36により、後凹溝3008Aを形成するシュート30Aの部分と、後フランジ3404Aが設けられたウエストコンテナー34の面の上端とが当接した状態が保持される。
ウエストコンテナー34の収納室2002からの取り出しは、係脱機構2210を解除して開閉板22を開き、ウエストコンテナー34を前方に引き出すことでなされる。
【0019】
次に、ウエストフラップ32と保持移動部40について説明する。
ウエストフラップ32はごみ投入開口3006の開閉を行なうものである。
図3図9図10に示すように、ウエストフラップ32は、ごみ投入開口3006の上部に、ヒンジ3202を介してウエストフラップ32の基端3204が揺動可能に支持され、図9図10において符号3202Aはヒンジ3202の支軸を示している。
図3図4に示すように、ウエストフラップ32の開放位置で、基端3204に対向するウエストフラップ32の自由端3206がごみ投入開口3006から離れてごみ投入開口3006を開放する。
また、図5図6に示すように、ウエストフラップ32の閉塞位置で、ウエストフラップ32の自重により基端3204の下方に自由端3206が位置した姿勢となりごみ投入開口3006を閉塞する。
なお、本実施の形態では、図5に示すように、ウエストフラップ32は、閉塞位置で、ごみ投入開口3006の内部に侵入する凸部3210と、ごみ投入開口3006の周囲のシュート部分に接触あるいは近接するフランジ3212を有する形状を呈しているが、ウエストフラップ32は平板状などでもよく、要するにウエストフラップ32はごみ投入開口3006を開放でき、また、閉塞できる形状であればよい。
【0020】
保持移動部40は、図3に示すように、ごみ投入開口3006を開放した開放位置にウエストフラップ32を保持すると共に、図5に示すように、熱を受けることで閉塞位置にウエストフラップ32を移動させる。
本実施の形態では、保持移動部40は、ウエストフラップ32と、係止部材42を含んで構成されている。
係止部材42は、ごみ投入開口3006に対向するシュート30Aの突出部3004の箇所に設けられている。
係止部材42は、ウエストフラップ32の開放位置で、ウエストフラップ32の自由端3206に係止してウエストフラップ32を開放位置に保持し、また、熱を受けた際にウエストフラップ32の自由端3206の係止を解除する。
係止部材42は、ごみ投入開口3006が開放された状態で、ごみ箱装置本体24の内部が設定された温度以上となった場合、その熱を受けて形状が変化する材料で形成されている。
このような材料として熱により溶融する材料、熱により強度が低下する材料、熱により変形する材料が使用可能である。
【0021】
熱により溶融する材料として、鉛、亜鉛、スズ、インジウム、ガリウム、ビスマスなどを主成分とした従来公知の様々な低融点合金が使用可能である。
係止部材42として熱により溶融する材料を用いた場合、図3に示す開放位置では、係止部材42は、ウエストフラップ32の自由端3206に係止する形状を呈しており、熱を受けると図5に示すように、係止部材42は溶融してシュート30Aの突出部3004から無くなり、ウエストフラップ32の自由端3206の係止を解除する。
また、熱により強度が低下する材料として、ポリエチレンやポリプロピレンなどの従来公知の様々な熱可塑性樹脂が使用可能である。
係止部材42として熱により強度が低下する材料を用いた場合、図11に示す開放位置では、係止部材42は、ウエストフラップ32の自由端3206に係止する形状を呈しており、熱を受けると図12に示すように、係止部材42は変形し、ウエストフラップ32の自由端3206の係止を解除する。
また、熱により強度が低下する材料として、熱により破断する木綿製や合成樹脂製の糸を用いた場合、図13に示す開放位置では、係止部材42は、ウエストフラップ32の自由端3206を吊り上げており、熱を受けると図14に示すように、係止部材42は破断し、ウエストフラップ32の自由端3206の係止を解除する。
また、熱により変形する材料として、形状記憶合金やバイメタルなどの従来公知の様々な材料が使用可能である。
係止部材42として熱により変形する材料を用いた場合、図15に示す開放位置では、係止部材42は、ウエストフラップ32の自由端3206に係止する形状を呈しており、熱を受けると図16に示すように、係止部材42は変形し、ウエストフラップ32の自由端3206の係止を解除する。
【0022】
第1の実施の形態によれば次の効果が奏される。
係止部材42によりウエストフラップ32が開放位置に保持されている。すなわち保持移動部40によりウエストフラップ32が開放位置に保持されている。
そのため、ウエストフラップ32に接触することなくごみ投入口2204、ごみ投入開口3006からごみを投入できる。
また、ごみ箱装置本体24の内部が設定された温度以上になった場合、係止部材42が、その熱を受けて変形し、係止部材42によるウエストフラップ32の自由端3206の係止が解除されるので、ウエストフラップ32は、ウエストフラップ32の自重により開放位置から揺動し、基端3204の下方に自由端3206が位置した姿勢となり、ごみ投入開口3006を閉塞する閉塞位置となり、この閉塞位置はウエストフラップ32の自重により保持される。
すなわち保持移動部40によりウエストフラップ32は、開放位置から閉塞位置に移動する。
これにより、シュート30Aの下方に延焼阻止用空間38が形成され、FAR(米国連邦航空規則)25.853のFire Containment要求を満たすことになる。
したがって第1の実施の形態によれば、ウエストフラップ32に接触することなくごみをごみ投入開口3006からごみ収容空間に投入でき、しかも、FAR(米国連邦航空規則)25.853のFire Containment要求を満たすことができる航空機用化粧室ユニット10のごみ箱装置18Aが得られる。
また、第1の実施の形態によれば、熱により係止部材42が変形することでウエストフラップ32の係止が解除され、ウエストフラップ32が自重により開放位置から閉塞位置となり、この閉塞位置がウエストフラップ32の自重により保持されるので、保持移動部40の構成の簡素化を図る上で有利となる。
【0023】
次に、図17図18を参照して第2の実施の形態の化粧室ユニット10について説明する。
なお、以下の実施の形態では、保持移動部40の構成が第1の実施の形態と異なっているため、異なった箇所を重点的に説明し、同一の箇所、部材には同一の符号を付してその説明を省略する。
第2の実施の形態では、第1の実施の形態に、ウエストフラップ32を閉塞位置に付勢する弾性部材を設けたものである。
本実施の形態では弾性部材として捩じりスプリング44を用いている。
捩じりスプリング44は、ウエストフラップ32の基端3204に設けられ、ウエストフラップ32を閉塞位置に付勢している。
詳細には、ヒンジ3202の支軸3202Aにウエストフラップ32を閉塞位置に付勢する捩じりスプリング44を巻装したものである。
第2の実施の形態では、保持移動部40は、ウエストフラップ32と、係止部材42と、捩じりスプリング44(弾性部材)を含んで構成されている。
【0024】
第2の実施の形態によれば、係止部材42によりウエストフラップ32が開放位置に保持されているので、すなわち保持移動部40によりウエストフラップ32が開放位置に保持されているので、ウエストフラップ32に接触することなくごみ投入口2204、ごみ投入開口3006からごみを投入できる。
また、ごみ投入開口3006が開放された状態で、ごみ箱装置本体24の内部が設定された温度以上になった場合、係止部材42が、その熱を受けて変形し、係止部材42によるウエストフラップ32の自由端3206の係止が解除されるので、ウエストフラップ32は、捩じりスプリング44の弾性力により、また、ウエストフラップ32の自重により開放位置から揺動して基端3204の下方に自由端3206が位置し、基端3204と自由端3206とが鉛直方向に延在してごみ投入開口3006を閉塞する閉塞位置となり、この閉塞位置はウエストフラップ32の自重と捩じりスプリング44の弾性力により保持される。
この場合、第1の実施の形態と異なって、捩じりスプリング44の弾性力によりウエストフラップ32は閉塞位置に付勢される。
すなわち保持移動部40によりウエストフラップ32は、開放位置から閉塞位置に移動し、閉塞位置に留まった状態に付勢される。
これにより、シュート30Aの下方に延焼阻止用空間38が形成され、FAR(米国連邦航空規則)25.853のFire Containment要求を満たすことになる。
したがって第2の実施の形態によっても第1の実施形態と同様に、ウエストフラップ32に接触することなくごみをごみ投入開口3006からごみ収容空間に投入でき、しかも、FAR(米国連邦航空規則)25.853のFire Containment要求を満たすことができる航空機用化粧室ユニット10のごみ箱装置が得られる。
また、第2の実施の形態によれば、捩じりスプリング44によりウエストフラップ32の閉塞位置を確実に保持する上で有利となる。
なお、弾性部材は捩じりスプリング44に限定されず、弾性部材として、板ばね、コイルスプリング、ガススプリングなど従来公知の様々な弾性部材が使用可能であり、用いる弾性部材によりその弾性部材の配置構造が種々変更される。
【0025】
次に、図19図22を参照して第3の実施の形態の化粧室ユニット10について説明する。
第3の実施の形態は、図21に示すように、ごみ投入開口3006が、航空機用化粧室ユニット10の床と平行するシュート30Bの突出部3004の上面に設けられている点、および、保持移動部40が、弾性部材と係止部材48とを含んで構成されている点が第1の実施の形態と異なっている。
第3の実施の形態では、ごみ投入口2204が、手洗い器1404の側方のカウンター1402の上面に設けられている。言い換えると、ごみ投入口2204は、化粧室ユニット10の床と平行する横壁の上面に設けられ、化粧室ユニット10の床と平行する面に設けられている。
また、ごみ投入開口3006はごみ投入口2204の下方に位置し、ごみ投入開口3006は、航空機用化粧室ユニット10の床と平行するシュート30Bの突出部3004の上面に設けられている。
ウエストフラップ32は、その基端3204がごみ投入開口3006の縁部にヒンジ3220を介して揺動可能に支持され、図21図22において符号3220Aはヒンジ3220の支軸を示している。
図19に示すように、ウエストフラップ32の開放位置で、基端3204に対向するウエストフラップ32の自由端3206がごみ投入開口3006から下方に離れ、ごみ投入開口3006を開放する。
また、図20に示すように、ウエストフラップ32の閉塞位置で、ウエストフラップ32は、突出部3004の上面と平行した姿勢となり、突出部3004の上面に接触あるいは近接した状態となり、ごみ投入開口3006を閉塞する。
【0026】
保持移動部40は、図19に示すように、ごみ投入開口3006を開放した開放位置にウエストフラップ32を保持すると共に、図20に示すように、熱を受けることで閉塞位置にウエストフラップ32を移動させる。
本実施の形態では、図19図22に示すように、保持移動部40は、ウエストフラップ32を閉塞位置に付勢する弾性部材と、係止部材48を含んで構成され、本実施の形態では、弾性部材として捩じりスプリング46を用いている。
捩じりスプリング46は、ウエストフラップ32の基端3204に設けられ、ウエストフラップ32を閉塞位置に付勢している。
詳細には、ウエストフラップ32を閉塞位置に付勢する捩じりスプリング46が、ヒンジ3220の支軸3220Aに巻装されている。
係止部材48は、シュート30Bの突出部3004の側面に設けられている。
係止部材48は、ウエストフラップ32の開放位置で、ウエストフラップ32の自由端3206に係止してウエストフラップ32を開放位置に保持し、また、熱を受けた際にウエストフラップ32の自由端3206の係止を解除する。
係止部材48は、ごみ投入開口3006が開放された状態で、ごみ箱装置本体24の内部が設定された温度以上となった場合に、その熱を受けて形状が変化する材料で形成され、第1の実施の形態の係止部材42と同様な材料で形成されている。
【0027】
第3の実施の形態によれば、係止部材48によりウエストフラップ32が開放位置に保持されているので、すなわち保持移動部40によりウエストフラップ32が開放位置に保持されているので、ウエストフラップ32に接触することなくごみ投入口2204、ごみ投入開口3006からごみを投入できる。
また、ごみ箱装置本体24の内部が設定された温度以上になった場合、係止部材48がその熱を受けて変形し、係止部材48によるウエストフラップ32の自由端3206の係止が解除されるので、ウエストフラップ32は、捩じりスプリング46の弾性力により揺動して開放位置から閉塞位置となり、この閉塞位置は捩じりスプリング46の弾性力により保持される。
これにより、シュート30Bの下方に延焼阻止用空間38が形成され、FAR(米国連邦航空規則)25.853のFire Containment要求を満たすことになる。
したがって第3の実施の形態によっても第1の実施形態と同様に、ウエストフラップ32に接触することなくごみをごみ投入開口3006からごみ収容空間に投入でき、しかも、FAR(米国連邦航空規則)25.853のFire Containment要求を満たすことができる航空機用化粧室ユニット10のごみ箱装置18Bが得られる。
なお、弾性部材は捩じりスプリング46に限定されず、弾性部材として、板ばねなど従来公知の様々な弾性部材が使用可能であり、用いる弾性部材によりその弾性部材の配置構造が種々変更される。
【0028】
次に、図23図24を参照して第4の実施の形態の化粧室ユニット10について説明する。
第4の実施の形態では、保持移動部40が、アクチュエータ50、センサ52、制御部54を含んで構成されている点が第1の実施の形態と異なっている。
図23に示すように、ウエストフラップ32は、ごみ投入開口3006の上部に、ヒンジ3230を介してウエストフラップ32の基端3204が揺動可能に支持され、図23において符号3230Aはヒンジ3230の支軸を示している。
図23に示すように、ウエストフラップ32の開放位置で、基端3204に対向するウエストフラップ32の自由端3206がごみ投入開口3006から離れてごみ投入開口3006を開放する。
また、図24に示すように、ウエストフラップ32の閉塞位置で、ごみ投入開口3006を閉塞する。
【0029】
保持移動部40は、アクチュエータ50、センサ52、制御部54を含んで構成されている。
アクチュエータ50は、例えば電動シリンダ50Aで、シリンダ5002の基部が突出部3004の上部にフランジ5003を介して揺動可能に結合され、ロッド5004の先端がフランジ5006を介して揺動可能にウエストフラップ32の裏面に結合されている。
電動シリンダ50Aの縮小状態で、図23に示すように、ウエストフラップ32は開放位置となり、電動シリンダ50Aの伸長状態で、図24に示すように、ウエストフラップ32は閉塞位置となる。
センサ52は熱を感知するものであり、例えば、突出部3004の内部に設けられている。
このようなセンサ52として、サーミスター、バイメタルセンサー、感温リードスイッチなどの従来公知の様々な感熱センサが使用可能である。
制御部54は、センサ52による熱の感知により電動シリンダ50Aを作動させるものであり、通常の温度で電動シリンダ50Aは縮小状態であり、センサ52が感知した温度が設定された温度以上である場合に電動シリンダ50Aを伸長状態とし、ウエストフラップ32を閉塞位置とする。
なお、アクチュエータ50として、電磁ソレノイドなど従来公知の様々なものが使用可能であり、アクチュエータ50は電動シリンダ50Aに限定されない。
【0030】
第4の実施の形態によれば、電動シリンダ50Aによりウエストフラップ32が開放位置に保持されているので、すなわち保持移動部40によりウエストフラップ32が開放位置に保持されているので、ウエストフラップ32に接触することなくごみ投入口2204、ごみ投入開口3006からごみを投入できる。
また、ごみ投入開口3006が開放された状態で、ごみ箱装置本体24の内部が設定された温度以上になった場合、電動シリンダ50Aによりウエストフラップ32が閉塞位置となり、この閉塞位置は電動シリンダ50Aにより保持される。
これにより、シュート30Aの下方に延焼阻止用空間38が形成され、FAR(米国連邦航空規則)25.853のFire Containment要求を満たすことになる。
したがって第4の実施の形態によっても第1の実施形態と同様に、ウエストフラップ32に接触することなくごみをごみ投入開口3006からごみ収容空間に投入でき、しかも、FAR(米国連邦航空規則)25.853のFire Containment要求を満たすことができる航空機用化粧室ユニット10のごみ箱装置が得られる。
また、第4の実施の形態によれば、アクチュエータ50によりウエストフラップ32を開放位置と閉塞位置との間で移動させるので、ウエストフラップ32の閉塞位置を確実に保持する上で有利となる。
【0031】
次に、図25図26を参照して第5の実施の形態の化粧室ユニット10について説明する。
第5の実施の形態は、第1~第4の実施の形態の変形例であり、ウエストフラップ32が保持移動部40を含んで構成されている。
第5の実施の形態では、ウエストフラップ32は形状記憶合金で形成されている。
ウエストフラップ32は、その端部がごみ投入開口3006の周囲の箇所に取着され、本実施の形態では、ごみ投入開口3006の縁部に取着されている。
ウエストフラップ32の端部が取着されるごみ投入開口3006の周囲の箇所は、ごみ投入開口3006の上方でもよく、下方でもよく、あるいは左右の側方でもよいが、本実施の形態では、ごみ投入開口3006の上方箇所に取着されている。
ウエストフラップ32は、ごみ投入開口3006の上方箇所で巻回された状態となってごみ投入開口3006を開放し、熱を受けることで平面上に展開しごみ投入開口3006を閉塞する形状記憶合金で形成されている。
詳細には、ウエストフラップ32は、ごみ投入開口3006が開放された状態で、ごみ箱装置本体24の内部が設定温度を下回る温度でごみ投入開口3006の縁部で巻回された状態となってごみ投入開口3006を開放し、ごみ箱装置本体24の内部が設定温度以上になると、ウエストフラップ32はその熱を受けて平面上に展開しごみ投入開口3006を閉塞する。
したがって、第5の実施の形態では、ごみ投入開口3006を開放した開放位置にウエストフラップ32を保持すると共に、熱を受けることで閉塞位置にウエストフラップ32を移動させるウエストフラップ32の保持移動部40が、形状記憶合金で形成されたウエストフラップ32で構成されている。
【0032】
第5の実施の形態によれば、保持移動部40によりウエストフラップ32が開放位置に保持されているので、ウエストフラップ32に接触することなくごみ投入口2204、ごみ投入開口3006からごみを投入できる。
また、ごみ箱装置本体24の内部が設定された温度以上になった場合、保持移動部40によりウエストフラップ32が閉塞位置となり、この閉塞位置は保持移動部40により保持され、言い換えると、ウエストフラップ32自体で保持される。
これにより、シュート30Aの下方に延焼阻止用空間38が形成され、FAR(米国連邦航空規則)25.853のFire Containment要求を満たすことになる。
したがって第5の実施の形態によっても第1の実施形態と同様に、ウエストフラップ32に接触することなくごみをごみ投入開口3006からごみ収容空間に投入でき、しかも、FAR(米国連邦航空規則)25.853のFire Containment要求を満たすことができる航空機用化粧室ユニット10のごみ箱装置18Cが得られる。
なお、第3の実施の形態のように、ごみ投入開口3006が上方を向いたごみ箱装置18Bにおいても、第5の実施の形態は無論適用可能である。
【0033】
なお、第1~第5の実施の形態では、シュート30A、30Bと、ウエストフラップ32と、ウエストコンテナー34とを備えたごみ箱装置本体24の内部に延焼阻止用空間38が形成されている場合について説明したが、航空機用化粧室ユニット10のごみ箱装置には種々の構造が採用されている。
例えば、収納室2002の内部において、シュート30Aの矩形の底板部3002の3辺からそれぞれ耐火性能を有する矩形の側板を垂設すると共に、それら3枚の側板の下縁を、耐火性能を有する1枚の底板で接続し、それら3枚の側板と1枚の底板により開閉板22側に開放状のウエストコンテナー配置用の空間を形成する。
そして、開閉板22の裏面に耐火性能を有する1枚の裏板を設け、開閉板22で収納室2002を閉塞することにより、シュート30Aの底板部3002の3辺からそれぞれ垂設した3枚の側板と、それら側板の下縁を接続する1枚の底板と、開閉板22の裏面に設けた1枚の裏板と、シュート30Aと、ウエストフラップ32とにより、ウエストコンテナー34に投入されたごみが燃えた際にその火による延焼を阻止する延焼阻止用空間38を形成するようにし、この延焼阻止用空間38にウエストコンテナー34を配置する。
本発明は、ごみ投入開口3006を開閉するウエストフラップ32の動きに特徴があるものであり、本発明は上述のような実施の形態以外の種々の構造のごみ箱装置にも無論適用可能である。
【符号の説明】
【0034】
10 化粧室ユニット
18A、18B、18C ごみ箱装置
30A、30B シュート
3006 ごみ投入開口
32 ウエストフラップ
3202A 支軸
3204 基端
3206 自由端
3220 ヒンジ
3220A 支軸
3230 ヒンジ
3230A 支軸
34 ウエストコンテナー
38 延焼阻止用空間
40 保持移動部
42 係止部材
44 捩じりスプリング
46 捩じりスプリング
48 係止部材
50 アクチュエータ
52 センサ
54 制御部
図1
図2
図3
図4
図5
図6
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