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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-12-05
(45)【発行日】2022-12-13
(54)【発明の名称】燃料遮断弁
(51)【国際特許分類】
   F02M 37/00 20060101AFI20221206BHJP
   B60K 15/035 20060101ALI20221206BHJP
【FI】
F02M37/00 311K
F02M37/00 301E
B60K15/035 C
【請求項の数】 3
(21)【出願番号】P 2019145309
(22)【出願日】2019-08-07
(65)【公開番号】P2021025484
(43)【公開日】2021-02-22
【審査請求日】2021-07-29
(73)【特許権者】
【識別番号】000241463
【氏名又は名称】豊田合成株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110000028
【氏名又は名称】弁理士法人明成国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】八田 和久
(72)【発明者】
【氏名】鬼頭 宏明
(72)【発明者】
【氏名】飯野 拓郎
【審査官】鶴江 陽介
(56)【参考文献】
【文献】特開2019-074022(JP,A)
【文献】特開2009-279981(JP,A)
【文献】特開2006-234159(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
F02M 37/00
F02M 25/08
B60K 15/035
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
燃料タンク内のガスを外部に送る通路を開閉する燃料遮断弁であって、
前記通路の一端である開口を囲む突部を備える筐体と、
前記突部の下方に配され、前記筐体内の液体の燃料の液面の位置に応じて前記筐体内で変位する変位部であって、前記突部と接触することにより前記開口を通じた液体燃料の流通を遮断する弁体部を上端に備える変位部と、を備え、
前記弁体部は、
前記突部と接触する板状部であって、前記変位部の変位の方向に沿って投射したときに、前記突部が占める領域を含む領域を占め、弾性を有する板状部と、
前記変位部の変位の方向に沿って投射したときに、前記突部が占める領域内に含まれ、前記板状部を支持する第1支持部と、を備え、
前記板状部および前記第1支持部は、前記変位部の変位の方向に沿って投射したときに、それぞれ円形の外形を備え、同一の中心軸を有し、
前記変位部は、
前記第1支持部を支持する板状の第2支持部であって、前記変位部の変位の方向に沿って投射したときに、前記板状部が占める領域を含む円形の領域を占め、弾性を有する第2支持部と、
前記第2支持部を支持する円筒状の第3支持部であって、前記変位部の変位の方向に沿って投射したときに前記板状部が占める領域を含む円形の領域を占める内部空間を囲む第3支持部を備える、燃料遮断弁。
【請求項2】
請求項1に記載の燃料遮断弁であって、
前記第2支持部および前記第1支持部は、前記内部空間と向かい合う面に、前記板状部および前記第1支持部の前記中心軸と一致する中心軸を有する凹部を備える、燃料遮断弁。
【請求項3】
請求項1に記載の燃料遮断弁であって、
前記板状部および前記第1支持部は、前記突部と向かい合う面に、前記板状部および前記第1支持部の前記中心軸と一致する中心軸を有する凹部であって、前記変位部の変位の方向に沿って投射したときに、前記突部が占める領域に含まれる凹部を備える、燃料遮断弁。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、燃料遮断弁に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、燃料タンク内の液体燃料が、燃料タンク内のガスを外部に排出する流路を通じて流出することを防止する燃料遮断弁が存在する。このような燃料遮断弁は、燃料タンク内の液位に応じて上下するフロートの上端に設けられた弁体と、フロートに対して上側に配され、流路の端の開口を囲む環状の弁座と、を備える。燃料タンク内の液位に応じてフロートが上昇して弁体が環状の弁座に押圧されることにより、燃料遮断弁は閉弁する。
【0003】
このような燃料遮断弁においては、車両の振動や、車両にかかる横方向の加速度により、フロートおよび弁体が傾いた状態で弁座に対して接近することがある。そのような場合には、弁体の一部は、環状の弁座の一部に対して強い力で押しつけられる一方で、弁体の他の一部は、環状の弁座の他の一部に対して弱い力で押しつけられる、または弁座に押しつけられない。
【0004】
そのような課題に対して、(i)フロートと弁体に間にコイルバネを配して、フロートの傾きを緩和して弁体を弁座に接触させる技術(特許文献1)、(ii)弁体の上面を凸曲面とし、弾性を有する支持棒で凸曲面部を支持することにより、弁座に対する弁体の各部の押圧力の差を緩和する技術(特許文献2)、(iii)弁座に対する弁体の接触部分をシート状として、シートの背面に空間を設けることにより、弁座に対する弁体の各部の押圧力の差を緩和する技術(特許文献3)が存在する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【文献】特開2006-182217号公報
【文献】特開2009-279981号公報
【文献】特開2007-120489号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかし、たとえば、上記の特許文献3の技術においては、弁体の一部が環状の弁座の一部に接触して弁座から反力を受けると、弁体のその一部だけでなく、他の部分も含めたより広い部分が下方に弾性変形または変位する。その結果、弁体のうち弁座に接触すべき他の一部も、下方に変位する。よって、弁体の他の一部は、環状の弁座の他の一部に対して弱い力で押しつけられるか、または弁座に押しつけられないこととなる。他の技術についても、同様に改善すべき点があった。このため、上記の問題に対するさらなる改善が求められていた。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本開示は、以下の形態として実現することが可能である。
【0008】
(1)本開示の一形態によれば、燃料タンク内のガスを外部に送る通路を開閉する燃料遮断弁が提供される。この燃料遮断弁は、前記通路の一端である開口を囲む突部を備える筐体と、前記突部の下方に配され、前記筐体内の液体の燃料の液面の位置に応じて前記筐体内で変位する変位部であって、前記突部と接触することにより前記開口を通じた液体燃料の流通を遮断する弁体部を上端に備える変位部と、を備える。前記弁体部は、前記突部と接触する板状部であって、前記変位部の変位の方向に沿って投射したときに、前記突部が占める領域を含む領域を占め、弾性を有する板状部と、前記変位部の変位の方向に沿って投射したときに、前記突部が占める領域内に含まれ、前記板状部を支持する第1支持部と、を備える。
このような態様とすれば、板状部の一部が先に突部に接触して押された場合、板状部より小さい第1支持部に支持されている板状部全体が傾くことにより、第1支持部を挟んで逆の側に位置する板状部の部分は、まだ接触していない突部に向かって変位することとなる。このため、板状部および第1支持部を備えない態様に比べて、閉弁を迅速に行うことができる。また、閉弁時の燃料遮断弁における板状部の各部分の突部への押圧力がより均等に近いため、閉弁時のシール性が高い。
(2)上記形態の燃料遮断弁であって、前記板状部および前記第1支持部は、前記変位部の変位の方向に沿って投射したときに、それぞれ円形の外形を備え、同一の中心軸を有する、態様とすることもできる。
このような態様とすれば、円形の板状部の一部が先に突部に接触して押された場合、円形の板状部全体が傾くことにより、円の中心軸を挟んで逆の側の板状部の部分は、まだ接触していない突部に向かって変位することとなる。このため、閉弁を迅速に行うことができる。また、燃料遮断弁における板状部の各部分の突部への押圧力がより均等に近いため、閉弁時のシール性が高い。また、板状部および第1支持部が円形の形状を有するため、板状部のどの部位が先に突部に接触しても、上記の効果を奏することができる。
(3)上記形態の燃料遮断弁であって、前記変位部は、前記第1支持部を支持する板状の第2支持部であって、前記変位部の変位の方向に沿って投射したときに、前記板状部が占める領域を含む円形の領域を占め、弾性を有する第2支持部と、前記第2支持部を支持する円筒状の第3支持部であって、前記変位部の変位の方向に沿って投射したときに前記板状部が占める領域を含む円形の領域を占める内部空間を囲む第3支持部を備える、態様とすることもできる。
このような態様とすれば、第2支持部および第3支持部を備えない態様に比べて、第1支持部の基部は様々な方向に変位しやすい。このため、板状部の各部分の突部への押圧力をより均等に近づけることができる。また、円筒状の第3支持部の各部から第2支持部に伝えられた力は、いったん第1支持部に集中し、その後、板状部に伝えられる。よって、この点からも、第2支持部および円筒状の第3支持部を備えない態様に比べて、板状部の各部分の突部への押圧力をより均等に近づけることができる。
(4)上記形態の燃料遮断弁であって、前記第2支持部および前記第1支持部は、前記内部空間と向かい合う面に、前記板状部および前記第1支持部の前記中心軸と一致する中心軸を有する凹部を備える、態様とすることもできる。
このような態様とすれば、板状部の一部が先に突部に接触して押された場合、押された部分、および第2支持部のうち押された部分と同じ側に位置する部分は、凹部を有さない態様に比べて、より他の部分とは独立に変位しやすい。このため、先に突部に接触して押された部分の変位に起因して、第1支持部を介して板状部全体が同じ方向に変位する可能性および変位する量を低減することができる。よって、板状部の各部分の突部への押圧力をより均等に近づけることができる。
(5)上記形態の燃料遮断弁であって、前記板状部および前記第1支持部は、前記突部と向かい合う面に、前記板状部および前記第1支持部の前記中心軸と一致する中心軸を有する凹部であって、前記変位部の変位の方向に沿って投射したときに、前記突部が占める領域に含まれる凹部を備える、態様とすることもできる。
このような態様とすれば、板状部の一部が先に突部に接触して押された場合、押された部分は、凹部を有さない態様に比べて、より他の部分とは独立に変位しやすい。このため、先に突部に接触して押された部分の変位に起因して他の部分が同じ方向に変位する可能性および変位する量を低減することができる。よって、板状部の各部分の突部への押圧力をより均等に近づけることができる。
本開示は、燃料遮断弁以外の種々の形態で実現することも可能である。例えば、燃料ではない流体の流れを許容し、または遮断する弁、 流体の流量を制御する弁、それらの弁の製造方法等の形態で実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1】第1実施形態の燃料遮断弁10を示す側面図である。
図2】燃料遮断弁10の平面図である。
図3図2のIII-III線に沿った断面図である。
図4】燃料遮断弁10を分解して示す断面図である。
図5】変位部50および上部筐体30の突部31c近傍を示す断面図である。
図6】変位部50を分解して示す斜視図である。
図7】天井壁部31に形成された環状の突部31cを下方から見た説明図である。
図8】板状部56bが突部31cに接触している状態を示す断面図である。
図9】板状部56bおよび突部31cの近傍を示す断面図である。
図10】液体燃料の液面FL1が傾いた状態で上昇した場合の板状部56bの状態を示す断面図である。
図11】第2実施形態における弁体部55Bを示す断面図である。
図12】第3実施形態における弁体部55Cを示す断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
A.第1実施形態:
A1.燃料遮断弁10の構成:
図1は、第1実施形態の燃料遮断弁10を示す側面図である。燃料遮断弁10は、自動車において、燃料タンクFT内のガスを外部に送る通路GPを開閉する。燃料タンクFT内のガスは、通路GPに配されたキャニスタを通って車両の外部に排出される。
【0011】
燃料タンクFTは、車両が消費する液体の燃料を収容している。燃料タンクFTの外殻は、ポリエチレンを含む複合樹脂材料から形成されている。タンク上壁FTaの外殻の天井部には、取付穴FTbが形成されている。燃料遮断弁10は、タンク上壁FTaの取付穴FTbに取りつけられる。
【0012】
図2は、燃料遮断弁10の平面図である。燃料タンクFTに取りつけられた燃料遮断弁10の一部は、燃料タンクFTの外部に位置する(図1も参照)。燃料遮断弁10の他の一部は、燃料タンクFTの内部に位置する。燃料遮断弁10は、車両の傾斜時や揺動時に、燃料タンクFT内のガスを外部に送る通路GPを介して、燃料タンクFT内の液体燃料が外部へ流出することを抑制する。
【0013】
図3は、図2のIII-III線に沿った断面図である。燃料遮断弁10は、ケーシング20と、変位部50と、コイルスプリング70とを備える。ケーシング20の一部は、燃料タンクFTの外部に位置する。ケーシング20の他の一部は、燃料タンクFTの内部に位置する。ケーシング20は、燃料タンクFTの内部において、変位部50を方向Dmに沿って変位可能であるように、収容している。ケーシング20は、上部筐体30と、下部筐体35と、蓋体40とを備える。
【0014】
図4は燃料遮断弁10を分解して示す断面図である。上部筐体30は、下部筐体35とともに弁室VCを形成する(図3参照)。コイルスプリング70、およびコイルスプリング70に支持された変位部50が、弁室VCに収納される(図3の下段および図4の中段参照)。
【0015】
上部筐体30は、天井壁部31と、側壁部32とを備える(図4の上段参照)。天井壁部31は、円板状の外形を有する部材である。天井壁部31は、開口31bと、突部31cとを、円板形状の中央に備える。開口31bは、燃料タンクFT内のガスを外部に送るための通路GPの両端のうち、弁室VC側の一端である。突部31cは、開口31bを囲むように環状に配されており、弁室VC内に向かって突出している凸部である。
【0016】
側壁部32は、円筒状の構造を有し、天井壁部31の外周端に接続されている。側壁部32は、天井壁部31の外周端から下方に伸びている。側壁部32の下端は、開口30aを形成している。側壁部32は、通気孔32aと、係合穴32bと、を備える。通気孔32aは、燃料タンクFT内と弁室VCとを接続する(図3の中段左部参照)。通気孔32aを通じて弁室VC内に入ったガスが、開口31bおよび通路GPを通じて外部に排出される。係合穴32bは、下部筐体35を取り付けるために使用される(図3の下段左部参照)。
【0017】
下部筐体35は、上部筐体30の開口30aを閉じる部材である(図4の下段参照)。下部筐体35は、係合爪35aと、連通孔35bと、スプリング保持部35cと、を備える。係合爪35aは、下部筐体35の側壁において、下部筐体35の内側に向かって突出する凸部である。係合爪35aが上部筐体30の係合穴32bに係合することにより、下部筐体35が側壁部32に固定される(図4の下段左部および図3の下段左部参照)。スプリング保持部35cは、下部筐体35の底板において、下部筐体35の内側に向かって突出する凸部である。スプリング保持部35cは、コイルスプリング70に挿入されてコイルスプリング70を保持する。連通孔35bは、燃料タンクFT内と弁室VCとを接続する(図3の下段中央部参照)。連通孔35bは、下部筐体35の底板において、スプリング保持部35cを囲むように配される。連通孔35bを通じて弁室VC内に入った液体燃料に、変位部50が浮かぶ。
【0018】
蓋体40は、燃料タンクFTの外部に配される(図3の上段参照)。蓋体40は、キャニスタに接続されている配管に、ケーシング20内のガスを送る。蓋体40は、蓋本体41と、管体部42と、フランジ43と、支持部44を備える。
【0019】
蓋本体41は、円筒状の部位を備え、円筒の一端が塞がれており、円筒の他端に外方に向かって突出する略円板状のフランジを備える部材である。蓋本体41の円筒状の部分は、燃料タンクFT内のガスを外部に送る通路GPの一部を形成する。
【0020】
管体部42は、蓋本体41の円筒状の部分の側面に略垂直に接続されている。管体部42は、蓋本体41の円筒状の部分とともに、通路GPの一部を形成する。通路GPの一端は、開口31bを介して上部筐体30の弁室VCに接続されている。通路GPの他端は、管体部42を介して、キャニスタに接続されている配管に接続される。
【0021】
支持部44は、上部筐体30の一部を受け入れて、上部筐体30を支持する部材である。より具体的には、支持部44は、円筒状の部材である。支持部44は、蓋本体41の下面に接続されている。支持部44は、係合穴44aを備える(図4の上段右部参照)。上部筐体30の側壁部32に形成された係合爪32cと、係合穴44aとが、係合することにより、上部筐体30は、蓋体40に固定される。
【0022】
フランジ43は、蓋本体41のフランジ部分の外周縁に接続され、支持部44からさらに外周方向に突出しているフランジである。フランジ43は、外側溶着部43aを備える。外側溶着部43aは、フランジ43の外周縁部において下方に突出している。外側溶着部43aは、フランジ43が燃料タンクFTのタンク上壁FTa(図3参照)に固定される際に、タンク上壁FTaに溶着される。
【0023】
変位部50は、上部筐体30の突部31cの下方に配され、上部筐体30内の液体燃料の液面FL1の位置に応じて上部筐体30内で変位する(図3の矢印Dm参照)。変位部50は、フロート51と、弁体部55とを備える。
【0024】
フロート51は、弁室VC内の液体燃料に浮かぶ。フロート51は、上壁部51aと、側壁部51bと、突部51cと、弁体支持部54と、を備える。
【0025】
上壁部51aは、円板状の外形を有する部材である。側壁部51bは、円筒状の構造を有し、上壁部51aの外周端に接続されている。側壁部51bは、上壁部51aの外周端から下方に伸びている。上壁部51aと側壁部51bで囲まれた空間は、フロート51において浮力を生じさせるための浮力室BCを構成する(図3の下段中央部参照)。突部51cは、側壁部51bの外面において、上下方向に沿って設けられている突部である。変位部50は、側壁部51bの外面において、周方向に等間隔に設けられた8個の突部51cを備えている。
【0026】
浮力室BC内には、コイルスプリング70が配されている(図3の下段中央部参照)。コイルスプリング70は、フロート51の上壁部51aと、下部筐体35の底面およびスプリング保持部35cと、の間に配されて、フロート51を上方へ付勢している。
【0027】
図5は、変位部50および上部筐体30の突部31c近傍を示す断面図である。弁体支持部54は、フロート51の上壁部51aの上面の中央において、上方に突出しており、弁体部55を支持する。弁体支持部54は、支持基部54aと、円板部54bと、円筒部54cと、溝部54dと、を備える。
【0028】
支持基部54aは、円柱状の外形を有する部材である。支持基部54aは、上壁部51aの上面の中央に配されている。円板部54bは、円板状の外形を有する部材である。円板部54bは、支持基部54aによって支持される。円板部54bと支持基部54aは、フロート51の中心軸と同一の中心軸CAを有する。
【0029】
図6は、変位部50を分解して示す斜視図である。円筒部54cは、中心軸CAを挟んで向かい合う一対の半円状の壁部によって構成される。向かい合う一対の半円状の壁部は、略円筒状の構造を構成する。円筒部54cは、円板部54bの外周端において、支持基部54aが位置する側とは逆の側、すなわち上方に突出している。円板部54bと円筒部54cとに囲まれた空間を、内部空間ISと呼ぶ(図5参照)。
【0030】
溝部54dは、円筒部54cを構成する向かい合う一対の半円状の壁部の端部間の空間である(図6参照)。溝部54dは、内部空間ISに溜まった液体燃料を外部に排出する。溝部54dは、内部空間IS内のガスを外部排出することにより、弁体支持部54に支持される弁体部55の板状部56bを撓み易くする機能も奏する。
【0031】
弁体部55は、変位部50の上端に設けられている(図3参照)。弁体部55は、突部31cと接触することにより開口31bを通じた液体燃料の流通を遮断する。弁体部55は、突部31cから離れることにより開口31bを通じた流体の流通を許容する。弁体部55は、弾性を有する素材で構成される。弁体部55は、板状部56bと、支持部56cと、天井部56dと、側壁部57aと、保持部57bと、を備える。
【0032】
図7は、天井壁部31に形成された環状の突部31cを下方から見た説明図である。図7においては、変位部50の変位の方向Dmに沿って投射したときに、弁体部55の各構成が占める領域を破線で示す。本明細書において、「変位部50の変位の方向Dmに沿って投射したときに、」という場合、「変位部50の変位の方向Dm」は、燃料遮断弁10の設計時に想定されていた理想的な変位の方向を意味する。本実施形態において、「変位部50の変位の方向Dm」は、中心軸CAに沿った方向である。図7は、各構成の大小関係を示すための説明図であり、各構成の寸法を正確に表すものではない。
【0033】
板状部56bは、弁体部55のうち、突部31cと接触する部位である(図5の中段参照)。板状部56bは、変位部50の変位の方向Dmに沿って投射したときに、突部31cが占める領域を含む領域を占める(図7参照)。突部31cが占める領域は、環状の突部31cの頂部によって区画される二つの領域のうち、円の内部の領域である。板状部56bは、より具体的には、方向Dmに沿って投射したときに円形となる外形を備える、円板状の部材である。
【0034】
支持部56cは、天井部56d上において、板状部56bを支持する(図5の中段参照)。支持部56cは、方向Dmに沿って投射したときに、突部31cが占める領域内に含まれる(図7参照)。より具体的には、支持部56cは、方向Dmに沿って投射したときに円形となる外形を備える、円柱状の部材である。板状部56bと支持部56cは、同一の中心軸CAを有する。
【0035】
天井部56dは、支持部56cを支持する円板状の外形を有する部材である(図5参照)。天井部56dは、方向Dmに沿って投射したときに、板状部56bが占める領域を含む円形の領域を占める(図7参照)。天井部56dは、板状部56bおよび支持部56cと同一の中心軸CAを有する。天井部56dの厚さは、側壁部57aの厚さより小さい。より具体的には、天井部56dの厚さは、0.3~1.5mmである。側壁部57aの厚さは、1.0~2.5mmである。天井部56dの厚さは、方向Dmに沿って測定される。側壁部57aの厚さは、方向Dmに垂直な方向に沿って測定される。
【0036】
側壁部57aは、天井部56dを支持する円筒状の部材である(図5参照)。側壁部57aは、天井部56dの外周端に接続されている。側壁部57aは、天井部56dの外周端から下方に伸びている。側壁部57aは、内部空間ISを囲む(図5の中段および図7参照)。内部空間ISは、方向Dmに沿って投射したときに、板状部56bが占める領域を含む円形の領域を占める。側壁部57aは、天井部56d、板状部56bおよび支持部56cと同一の中心軸CAを有する。
【0037】
このような構成を有することにより、天井部56dは、外力を受けた場合には、内部空間ISにむかって撓むことができる(図5参照)。このため、内部空間ISを形成する天井部56dおよび側壁部57aを備えない態様に比べて、天井部56d上に設けられる支持部56cの基部は、外力を受けた場合に、様々な方向に変位しやすい。その結果、板状部56bが突部31cに中心軸CAに沿った向き以外の向きで押しつけられる場合にも、支持部56cに支持されている板状部56bの各部分による突部31cへの押圧力を、より均等に近づけることができる。
【0038】
また、円筒状の側壁部57aの各部から天井部56dに伝えられた力は、いったん支持部56cに集中し、その後、板状部56bに伝えられる(図5参照)。よって、この点からも、本実施形態の燃料遮断弁10においては、天井部56dおよび側壁部57aを備えない態様に比べて、板状部56bの各部分の突部31cへの押圧力をより均等に近づけることができる。
【0039】
保持部57bは、側壁部57aの下端において、中心軸CAに向かって突出する部位である(図5の下段参照)。天井部56dと、側壁部57aと、保持部57bとが囲む空間内に、弁体支持部54の円板部54bと円筒部54cとが、収容される。保持部57bは、弁体支持部54の円板部54bの外周部を保持する。
【0040】
A2.燃料遮断弁10の動作:
図8は、弁室VC内の液体燃料の液面FL1が上昇して、変位部50の板状部56bが、上部筐体30の突部31cに接触している状態を示す断面図である。図9は、変位部50の板状部56bおよび上部筐体30の突部31cの近傍を示す断面図である。図8および図9は、燃料タンクFT内の液体燃料の液面FL1が水平を保って上昇したと仮定した場合の、変位部50の板状部56bおよび上部筐体30の突部31cの状態を示す。
【0041】
図8および図9の状態において、変位部50の板状部56bは、ほぼ均等な力で環状の突部31cの頂部の各部位を押圧する。そして、板状部56bは、環状の突部31cから反力を受けて、中心軸CAについてほぼ対称の形状で弾性変形する。その結果、開口31bは、板状部56bによって塞がれ、弁室VC内の液体燃料が、通路GPを介して外部に流出しない。
【0042】
図10は、液体燃料の液面FL1が水平面から傾いた状態で上昇した場合の、変位部50の板状部56bの状態を示す断面図である。液体燃料の液面FL1が水平面から傾いた状態における変位部50の移動方向を矢印Dmiで示す。図10において、重力方向をVLで示す。液体燃料の液面FL1が水平面から傾いた状態で上昇する場合とは、たとえば、車両が水平面に対して傾斜した面上にある場合や、車両が重力加速度以外の加速度を受けている場合である。技術の理解を容易にするため、図10においては、弁体部55以外の構成は省略する。
【0043】
液体燃料の液面FL1が水平面から傾いた状態で上昇した場合、変位部50は、弁室VC内において、ケーシング20に対して傾いた状態で、突部31cに接近する。変位部50の板状部56bは、方向Dmに沿って投射したときに突部31cが占める領域を含む領域を占めるため、板状部56bの一部が、突部31cに接触する(図7および図10の矢印A12参照)。
【0044】
その後、さらに変位部50が突部31cに近づくと、突部31cと接触している板状部56bの一部は、下方に押し下げられる(図10の矢印A12参照)。板状部56bを支持する支持部56cは、方向Dmに沿って投射したときに、突部31cが占める領域内に含まれる(図7および図10参照)。すなわち、板状部56bのうち、突部31cと接触している部分は、支持部56cよりも中心軸CAから遠い部位である。このため、板状部56bの一部が下方に押し下げられると、支持部56cに支持されている板状部56b全体が傾く(図10において破線で示す板状部56b参照)。すなわち、支持部56cを挟んで逆の側に位置する板状部56bの部分は、まだ接触していない突部31cに向かって上方に変位する。その結果、突部31cに囲まれた開口31bが、塞がれる。
【0045】
以上のような動作により、本実施形態の燃料遮断弁10においては、液体燃料の液面FL1が水平面から傾いた状態で上昇した場合に、板状部56bおよび支持部56cを備えない態様に比べて、迅速に閉弁が行われる。また、閉弁状態において、板状部56bおよび支持部56cを備えない態様に比べて、板状部56bの各部分の突部31cへの押圧力がより均等に近いため、液体燃料の液面FL1が水平面から傾いた状態で上昇した場合における、閉弁時のシール性が高い。
【0046】
また、本実施形態においては、板状部56bが円形の形状を有する(図7参照)。このため、たとえば、板状部が三角形や四角形である場合のように、板状部のうち支持部56cの外周から遠い角の部分にかかる重力によって、角の近傍の部分が下方に撓むことなく、上記の効果を有効に発揮することができる。
【0047】
また、板状部56bおよび支持部56cが円形の形状を有するため、板状部56bのどの部位が先に突部31cに接触しても、等しく上記の効果を奏することができる(図10参照)。
【0048】
本実施形態における支持部56cを、「第1支持部」とも呼ぶ。天井部56dを、「第2支持部」とも呼ぶ。側壁部57aを、「第3支持部」とも呼ぶ。
【0049】
B.第2実施形態:
第2実施形態においては、弁体部55Bの構造が、第1実施形態の弁体部55の構造とは異なる。第2実施形態の燃料遮断弁10Bの他の点は、第1実施形態の燃料遮断弁10と同じである。以下では、燃料遮断弁10Bの各構成のうち、第1実施形態の燃料遮断弁10の構成に対応する構成については、燃料遮断弁10の構成に付した符号の末尾に「B」を加えた符号を付す。燃料遮断弁10Bの各構成のうち、燃料遮断弁10の構成と同じ構成については、燃料遮断弁10の構成に付した符号を付す。
【0050】
図11は、第2実施形態における弁体部55Bを示す断面図である。第2実施形態においては、板状部56bBおよび支持部56cBは、突部31cと向かい合う面に、円柱状の空間を画定する凹部56eを備える。板状部56bBおよび支持部56cBの他の点は、第1実施形態の板状部56bおよび支持部56cと同じである。
【0051】
凹部56eは、板状部56bBおよび支持部56cBの中心軸CAと一致する中心軸CAを有する。凹部56eは、変位部50Bの変位の方向Dmに沿って投射したときに、突部31cが占める領域に含まれる(図7参照)。凹部56eの底部における弁体部55Bの天井部56dBの厚みは、天井部56dBのうち、板状部56bBと重なる部位の厚みと同じである。すなわち、第2実施形態においては、支持部56cBは、円柱状ではなく円筒状に構成される。なお、凹部56eの底部における弁体部55Bの天井部56dBの厚み、および天井部56dBのうち板状部56bBと重なる部位の厚みは、方向Dmに沿って測定される。
【0052】
第2実施形態においては、凹部56eは、変位の方向Dmに沿って投射したときに、環状の突部31cが占める領域に含まれる(図7参照)。すなわち、環状の突部31cよりも小さく設けられている。このため、弁体部55Bが突部31cに接近したとき、環状の突部31cは、凹部56eを囲む板状部56bBに接触する。
【0053】
第2実施形態においては、凹部56eのために、板状部56bの各部は、中心軸CAを挟んで逆側にある部位と強固に接続されていない。このため、第2実施形態においては、円形の板状部56bの一部が先に突部31cに接触して押された場合、押された部分は、凹部56eを有さない態様に比べて、より他の部分とは独立に変位しやすい(図11において破線で示す板状部56bB、および矢印A12参照)。このため、先に突部31cに接触して押された部分の変位に起因して、板状部56bの他の部分が同じ方向に変位する可能性および変位する量を、低減することができる。言い換えれば、先に突部31cに接触した部分のために板状部56bの他の部分が突部31cに向かう方向とは逆の方向に変位する事態が生じにくい。よって、板状部56bの各部分の突部31cへの押圧力をより均等に近づけることができる。
【0054】
C.第3実施形態:
第3実施形態においては、弁体部55Cの構造が、第1実施形態の弁体部55の構造とは異なる。第3実施形態の燃料遮断弁10Cの他の点は、第1実施形態の燃料遮断弁10と同じである。以下では、燃料遮断弁10Cの各構成のうち、第1実施形態の燃料遮断弁10の構成に対応する構成については、燃料遮断弁10の構成に付した符号の末尾に「C」を加えた符号を付す。燃料遮断弁10Cの各構成のうち、燃料遮断弁10の構成と同じ構成については、燃料遮断弁10の構成に付した符号を付す。
【0055】
図12は、第3実施形態における弁体部55Cを示す断面図である。第3実施形態においては、天井部56dCおよび支持部56cCは、内部空間ISと向かい合う面に、円柱状の空間を画定する凹部56fを備える。板状部56bCおよび支持部56cCの他の点は、第1実施形態の板状部56bおよび支持部56cと同じである。
【0056】
凹部56eは、板状部56bCおよび支持部56cCの中心軸CAと一致する中心軸CAを有する。凹部56fは、変位部50Cの変位の方向Dmに沿って投射したときに、突部31cが占める領域に含まれる(図7参照)。凹部56fの底部における弁体部55Bの厚みは、板状部56bCのうち、天井部56dCと重なる部位の厚みと同じである。すなわち、第3実施形態においては、支持部56cCは、円柱状ではなく円筒状に構成される。天井部56dCおよび支持部56cCの他の点は、第1実施形態の天井部56dおよび支持部56cと同じである。なお、凹部56fの底部における弁体部55Bの厚み、および板状部56bCのうち天井部56dCと重なる部位の厚みは、方向Dmに沿って測定される。
【0057】
第3実施形態においては、凹部56fのために、天井部56dCの各部は、中心軸CAを挟んで逆側にある部位と強固に接続されていない。このため、第3実施形態においては、円形の板状部56bCの一部が先に突部31cに接触して押された場合、押された部分、および天井部56dCのうち板状部56bCの押された部分と同じ側に位置する部分は、凹部56fを有さない態様に比べて、より他の部分とは独立に変位しやすい(図12において破線で示す板状部56bCおよび天井部56dC参照)。このため、先に突部31cに接触して押された部分の変位に起因して、支持部56cCを介して板状部56bC全体が同じ方向に変位する可能性および変位する量を低減することができる。よって、板状部56bCの各部分の突部31cへの押圧力をより均等に近づけることができる。
【0058】
D.他の実施形態:
D1.他の実施形態1:
(1)上記第1実施形態においては、上部筐体30は、下部筐体35とともに弁室VCを形成する(図3参照)。コイルスプリング70、およびコイルスプリング70に支持された変位部50が、弁室VCに収納される(図4の中段参照)。しかし、燃料遮断弁10は、弁室VC内にコイルスプリング70を備えない態様とすることもできる。また、燃料遮断弁10は、下部筐体35を備えない態様とすることもできる。ただし、下部筐体35を備えない態様においては、弁室VC内から変位部50が飛び出さないように、変位部50の移動範囲を規制する部材が設けられていることが好ましい。
【0059】
(2)上記実施形態においては、変位部50は、下端が開放された浮力室BCを備える。そして、浮力室BC内には、コイルスプリング70が配されている(図3参照)。しかし、変位部50は、閉じた浮力室を備えていてもよい。そして、変位部50は、コイルスプリング70によって上方に押されていなくてもよい。
【0060】
(3)上記実施形態においては、弁体部55は、弾性を有する素材で構成される。しかし、たとえば、保持部57bなど、弁体部55の一部については、弾性を有さない素材、または他の部位に比べてヤング率が大きい素材で構成されることもできる。ただし、板状部と、第1支持部との少なくとも一方は、弾性を有する素材で構成されることが好ましい。また、第2支持部と、第3支持部とは、弾性を有する素材で構成されることが好ましい。
【0061】
板状部56bが弾性を有さない素材、または弁体部55の他の部位に比べてヤング率が大きい素材で構成される場合は、突部31cが、弾性を有する素材、または板状部56bに比べてヤング率が小さい素材で構成されることが好ましい。
【0062】
D2.他の実施形態2:
(1)上記第1実施形態においては、板状部56bは、方向Dmに沿って投射したときに円形となる外形を備える、円板状の部材である(図7参照)。しかし、板状部は、方向Dmに沿って投射したときに、四角形や六角形となる外形を備えるなど、他の形状であってもよい。ただし、板状部56bは、回転対称の形状を備え、支持部としての支持部56cの中心軸と同じ中心軸を備えることが好ましい。
【0063】
(2)上記第1実施形態においては、第1支持部の一例としての支持部56cは、方向Dmに沿って投射したときに円形となる外形を備える、円柱状の部材である(図7参照)。しかし、第1支持部は、方向Dmに沿って投射したときに、四角形や六角形となる外形を備えるなど、他の形状であってもよい。ただし、支持部は、回転対称の形状を備え、板状部の中心軸と同じ中心軸を備えることが好ましい。
【0064】
D3.他の実施形態3:
(1)上記実施形態においては、弁体部55は、第2支持部の一例としての天井部56dと、第3支持部の一例としての側壁部57aと、を備える。天井部56dと側壁部57aは、内部空間ISを囲む(図6参照)。しかし、弁体部55は、そのような天井部56dと側壁部57aを備えず、支持部56cが、円板部54bを介して、または円板部54bを介さずに支持基部54aに、支持されている態様であってもよい。
【0065】
(2)上記第1実施形態においては、第2支持部の一例としての天井部56dは、円板状の外形を有する部材である(図5参照)。しかし、第2支持部は、移動方向に沿って投射したときに、四角形や六角形となる外形を備えるなど、他の形状であってもよい。また、第3支持部も、第2支持部の外輪郭形状に対応した形状とすることができる。
【0066】
D4.他の実施形態4:
上記第3実施形態においては、天井部56dCおよび支持部56cCは、内部空間ISと向かい合う面に、円柱状の空間を画定する凹部56fを備える(図12参照)。しかし、弁体部は、上記第1実施形態および第2実施形態のように、凹部56fを備えない態様とすることもできる。また、弁体部は、凹部56fと、凹部56e(図11参照)と、を両方備える態様とすることもできる。そのような態様においては、弁体部55の支持部56cは、中心軸CAに沿った方向の両側に凹部を有する。また、弁体部55の支持部56cは、中心軸CAに沿った貫通孔を備えることもできる。
【0067】
D5.他の実施形態5:
上記第2実施形態においては、板状部56bBおよび支持部56cBは、突部31cと向かい合う面に、円柱状の空間を画定する凹部56eを備える(図11参照)。しかし、上記第1実施形態および第3実施形態のように、凹部56eを備えない態様とすることもできる。
【0068】
本開示は、上述の実施形態に限られるものではなく、その趣旨を逸脱しない範囲において種々の構成で実現することができる。例えば、発明の概要の欄に記載した各形態中の技術的特徴に対応する実施形態の技術的特徴は、上述の課題の一部又は全部を解決するために、あるいは、上述の効果の一部又は全部を達成するために、適宜、差し替えや、組み合わせを行うことが可能である。また、その技術的特徴が本明細書中に必須なものとして説明されていなければ、適宜、削除することが可能である。
【符号の説明】
【0069】
10…燃料遮断弁、20…ケーシング、30…上部筐体、30a…開口、31…天井壁部、31b…開口、31c…突部、32…側壁部、32a…通気孔、32b…係合穴、32c…係合爪、35…下部筐体、35a…係合爪、35b…連通孔、35c…スプリング保持部、40…蓋体、41…蓋本体、42…管体部、43…フランジ、43a…外側溶着部、44…支持部、44a…係合穴、50…変位部、51…フロート、51a…上壁部、51b…側壁部、51c…突部、54…弁体支持部、54a…支持基部、54b…円板部、54c…円筒部、54d…溝部、55,55B,55C…弁体部、56b…板状部、56bB…板状部、56bC…板状部、56c…支持部、56cB…支持部、56cC…支持部、56d…天井部、56dB…天井部、56dC…天井部、56e…凹部、56f…凹部、57a…側壁部、57b…保持部、70…コイルスプリング、A12…突部31cが板状部56bを押圧する方向、BC…浮力室、CA…中心軸、Dm…変位部50の移動方向、Dmi…液体燃料の液面FL1が傾いた状態における変位部50の移動方向、FL1…液体燃料の液面、FT…燃料タンク、FTa…タンク上壁、FTb…取付穴、GP…通路、IS…内部空間、VC…弁室
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12