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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-12-05
(45)【発行日】2022-12-13
(54)【発明の名称】装置、方法およびプログラム
(51)【国際特許分類】
   G08B 25/00 20060101AFI20221206BHJP
   G08B 25/04 20060101ALI20221206BHJP
   G08B 21/00 20060101ALI20221206BHJP
   H04N 7/18 20060101ALI20221206BHJP
   H04N 5/232 20060101ALI20221206BHJP
【FI】
G08B25/00 510M
G08B25/04 F
G08B21/00 E
H04N7/18 E
H04N5/232 300
H04N5/232 030
【請求項の数】 13
(21)【出願番号】P 2020110040
(22)【出願日】2020-06-25
(65)【公開番号】P2022007219
(43)【公開日】2022-01-13
【審査請求日】2021-06-16
(73)【特許権者】
【識別番号】000006507
【氏名又は名称】横河電機株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110000877
【氏名又は名称】弁理士法人RYUKA国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】小嶋 修
(72)【発明者】
【氏名】和田 篤士
【審査官】宮田 繁仁
(56)【参考文献】
【文献】米国特許出願公開第2016/0093180(US,A1)
【文献】特開2010-122801(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G08B 25/00
G08B 25/04
G08B 21/00
H04N 7/18
H04N 5/232
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
監視カメラと、
外部の警備装置が外部環境に発する音または光の状態変化を検出する検出部と、
前記検出部が前記状態変化を検出したことに応じて、前記監視カメラに撮影を行わせるか、または、前記監視カメラが撮影している画像データにタグを付ける制御部と、
を備え
前記検出部は、予め設定された音または光が発されなくなったことを検出する、装置。
【請求項2】
監視カメラと、
外部の警備装置が外部環境に発するの状態変化を検出する検出部と、
前記検出部が前記状態変化を検出したことに応じて、前記監視カメラに撮影を行わせるか、または、前記監視カメラが撮影している画像データにタグを付ける制御部と、
を備え
前記検出部は、前記警備装置の状態を示すインジケータによる発光状態の変化を検出する装置。
【請求項3】
前記警備装置は、録画中であることを示すインジケータを有する他の監視カメラであり、
前記検出部は、前記他の監視カメラの前記インジケータが発する光の状態変化を検出する、請求項に記載の装置。
【請求項4】
監視カメラと、
外部の警備装置が外部環境に発する音または光の状態変化を検出する検出部と、
前記検出部が前記状態変化を検出したことに応じて、前記監視カメラに撮影を行わせるか、または、前記監視カメラが撮影している画像データにタグを付ける制御部と、
を備え
前記警備装置は、電気錠であり、
前記検出部は、前記電気錠に設けられたインジケータが発する光の状態変化、または、前記電気錠が発する音の状態変化を検出する、装置。
【請求項5】
前記検出部は、予め設定された音または光が発されたことを検出する、請求項に記載の装置。
【請求項6】
前記監視カメラによって撮影された画像データを、他の機器からアクセス可能なファイルサーバに送信する第1送信部をさらに備える、請求項1から5の何れか一項に記載の装置。
【請求項7】
前記検出部により前記状態変化が検出されたことに応じて、前記警備装置に対応する送信先に対し、前記監視カメラによって撮影された画像データ、または、当該画像データの位置情報を送信する第2送信部をさらに備える、請求項1から6の何れか一項に記載の装置。
【請求項8】
監視カメラを備えるコンピュータで行われる方法であって、
外部の警備装置が外部環境に発する音または光の状態変化を検出する検出段階と、
前記検出段階により前記状態変化を検出したことに応じて、前記監視カメラに撮影を行わせるか、または、前記監視カメラが撮影している画像データにタグを付ける制御段階と、
と、
を備え
前記検出段階では、予め設定された音または光が発されなくなったことを検出する方法。
【請求項9】
監視カメラを備えるコンピュータで行われる方法であって、
外部の警備装置が外部環境に発する音または光の状態変化を検出する検出段階と、
前記検出段階により前記状態変化を検出したことに応じて、前記監視カメラに撮影を行わせるか、または、前記監視カメラが撮影している画像データにタグを付ける制御段階と、
と、
を備え
前記検出段階では、前記警備装置の状態を示すインジケータによる発光状態の変化を検出する方法。
【請求項10】
監視カメラを備えるコンピュータで行われる方法であって、
外部の警備装置が外部環境に発する音または光の状態変化を検出する検出段階と、
前記検出段階により前記状態変化を検出したことに応じて、前記監視カメラに撮影を行わせるか、または、前記監視カメラが撮影している画像データにタグを付ける制御段階と、
と、
を備え
前記警備装置は、電気錠であり、
前記検出段階では、前記電気錠に設けられたインジケータが発する光の状態変化、または、前記電気錠が発する音の状態変化を検出する方法。
【請求項11】
コンピュータを、
監視カメラと、
外部の警備装置が外部環境に発する音または光の状態変化を検出する検出部と、
前記検出部が前記状態変化を検出したことに応じて、前記監視カメラに撮影を行わせるか、または、前記監視カメラが撮影している画像データにタグを付ける制御部
として機能させ
前記検出部は、予め設定された音または光が発されなくなったことを検出するプログラム。
【請求項12】
コンピュータを、
監視カメラと、
外部の警備装置が外部環境に発する音または光の状態変化を検出する検出部と、
前記検出部が前記状態変化を検出したことに応じて、前記監視カメラに撮影を行わせるか、または、前記監視カメラが撮影している画像データにタグを付ける制御部
として機能させ
前記検出部は、前記警備装置の状態を示すインジケータによる発光状態の変化を検出するプログラム。
【請求項13】
コンピュータを、
監視カメラと、
外部の警備装置が外部環境に発する音または光の状態変化を検出する検出部と、
前記検出部が前記状態変化を検出したことに応じて、前記監視カメラに撮影を行わせるか、または、前記監視カメラが撮影している画像データにタグを付ける制御部
として機能させ
前記警備装置は、電気錠であり、
前記検出部は、前記電気錠に設けられたインジケータが発する光の状態変化、または、前記電気錠が発する音の状態変化を検出するプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、装置、方法およびプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、監視カメラを用いた種々の警備システムが提案されている(例えば、特許文献1参照)。
[特許文献1] 特開2015-162232号公報
【発明の概要】
【0003】
本発明の第1の態様においては、装置が提供される。装置は、監視カメラを備えてよい。装置は、外部の警備装置が外部環境に発する音または光の状態変化を検出する検出部を備えてよい。装置は、検出部が状態変化を検出したことに応じて、監視カメラに撮影を行わせるか、または、監視カメラが撮影している画像データにタグを付ける制御部を備えてよい。
【0004】
検出部は、予め設定された音または光が発されたことを検出してよい。
【0005】
検出部は、予め設定された音または光が発されなくなったことを検出してよい。
【0006】
警備装置は、録画中であることを示すインジケータを有する他の監視カメラであってよい。検出部は、他の監視カメラのインジケータが発する光の状態変化を検出してよい。
【0007】
警備装置は、電気錠であってよい。検出部は、電気錠に設けられたインジケータが発する光の状態変化、または、前記電気錠が発する音の状態変化を検出してよい。
【0008】
監視カメラによって撮影された画像データを、他の機器からアクセス可能なファイルサーバに送信する第1送信部をさらに備えてよい。
【0009】
装置は、検出部により状態変化が検出されたことに応じて、警備装置に対応する送信先に対し、監視カメラによって撮影された画像データ、または、当該画像データの位置情報を送信する第2送信部をさらに備えてよい。
【0010】
本発明の第2の態様においては、監視カメラを備えるコンピュータで行われる方法が提供される。方法は、外部の警備装置が外部環境に発する音または光の状態変化を検出する検出段階を備えてよい。方法は、検出段階により状態変化を検出したことに応じて、監視カメラに撮影を行わせるか、または、監視カメラが撮影している画像データにタグを付ける制御段階を備えてよい。
【0011】
本発明の第3の態様においては、プログラムが提供される。プログラムは、コンピュータを、監視カメラとして機能させてよい。プログラムは、コンピュータを、外部の警備装置が外部環境に発する音または光の状態変化を検出する検出部として機能させてよい。プログラムは、コンピュータを、検出部が状態変化を検出したことに応じて、監視カメラに撮影を行わせるか、または、監視カメラが撮影している画像データにタグを付ける制御部として機能させてよい。
【0012】
なお、上記の発明の概要は、本発明の必要な特徴の全てを列挙したものではない。また、これらの特徴群のサブコンビネーションもまた、発明となりうる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
図1】本実施形態に係る警備システム1を示す。
図2】装置4の動作を示す。
図3】本発明の複数の態様が全体的または部分的に具現化されてよいコンピュータ2200の例を示す。
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下、発明の実施の形態を通じて本発明を説明するが、以下の実施形態は特許請求の範囲にかかる発明を限定するものではない。また、実施形態の中で説明されている特徴の組み合わせの全てが発明の解決手段に必須であるとは限らない。
【0015】
[1.警備システム1]
図1は、本実施形態に係る警備システム1を示す。警備システム1は、電気錠2と、装置4と、ファイルサーバ5とを備える。
【0016】
ここで、警備システム1の各構成のうち、電気錠2と装置4とは互いに接続されなくてよく、装置4と、ファイルサーバ5とは、通信ネットワーク10を介して互いに接続されてよい。通信ネットワーク10は、インターネット、広域ネットワーク(WAN)、ローカルエリアネットワーク等の各種ネットワークまたはその組み合わせを含んで構成されてよい。通信ネットワーク10は、有線および無線の少なくとも一方による接続ポイントを含んでよい。通信ネットワーク10は、インターネットなどの公衆回線から分離された専用回線により実現されてもよい。
【0017】
[1.1.電気錠2]
電気錠2は、警備装置の一例であり、電気的に施解錠をする機構を組み込んだ錠前であってよい。電気錠2は、認証部20と、駆動部21と、インジケータ22とを有する。
【0018】
なお、電気錠2は、設備の出入り口などに配置されてよい。設備は、プラントでもよいし、学校や住宅、駅、博物館、病院、店舗(一例として飲食店)などなどであってもよい。プラントとしては、化学やバイオ等の工業プラントの他、ガス田や油田等の井戸元やその周辺を管理制御するプラント、水力・火力・原子力等の発電を管理制御するプラント、太陽光や風力等の環境発電を管理制御するプラント、上下水やダム等を管理制御するプラント等が挙げられる。設備の出入り口とは、設備の内側と外側との境界に設けられた出入り口であってもよいし、設備内の一の領域と他の領域との境界に設けられた出入り口であってもよい。
【0019】
[1.1-1.認証部20]
認証部20は、電気錠2の施解錠を行う人間の認証を行う。
【0020】
認証部20は、施解錠を行う人間が使用するキーの内部や表面に設けられた認証情報を用いて認証を行ってもよいし、施解錠を行う人間の生体情報を用いて認証(一例として指紋認証や虹彩認証、静脈認証)を行ってもよいし、図示しない入力装置を介して入力されるパスワード(一例として暗証番号)を用いて認証を行ってもよい。認証部20は、認証結果を駆動部21に供給してよい。
【0021】
なお、電気錠2がキーで施解錠される場合、キーはカード状に形成されてよい。キーの認証情報は、刻印や印刷、貼付によって物理的にキーの表面に設けられてもよいし、RFタグによって磁気的、電気的にキーの表面や内部に設けられてもよい。
【0022】
[1.1-2.駆動部21]
駆動部21は、電気錠2の錠前部分の施解錠を行う。本実施形態では一例として、駆動部21は、施解錠を行う人間が正当な人間であると認証部20に認証されたことに応じて施解錠を行ってよい。なお、駆動部21の動力源は、電池であってもよいし、設備に設けられた電源であってもよい。
【0023】
[1.1-3.インジケータ22]
インジケータ22は、電気錠2の表面に設けられており、光を発することで電気錠2の状態を示してよい。電気錠2の状態は、解錠状態(アンロック状態とも称する)と、施錠状態(ロック状態とも称する)と、解錠状態および施錠状態の間の移行状態との少なくとも1つであってよい。このような状態がインジケータ22の光で示される場合に、光の状態変化は、電気錠2において動作が行われたことを示し得る。
【0024】
なお、電気錠2が解錠状態または施錠状態であることがインジケータ22で示される場合には、錠前部分の状態を検知するセンサ(図示せず)が電気錠2に設けられ、当該センサからインジケータ22に検知信号が供給されてよい。電気錠2が移行状態であることがインジケータ22で示される場合には、駆動部21が駆動中であることを示す信号が駆動部21からインジケータ22に供給されてよい。
【0025】
インジケータ22は、少なくとも1つの発光ランプを有してよく、電気錠2の状態に対応する色の光を発してよい。
【0026】
なお、以上の電気錠2は、図示しない他のサーバに接続されてよく、当該他のサーバとで警備システム1とは別の警備システムを形成してよい。
【0027】
[1.2.装置4]
装置4は、当該装置4の外部に設けられた電気錠2と協働して設備の警備を支援する。装置4は、検出部41と、制御部43と、監視カメラ44と、送信部45とを有する。
【0028】
[1.2-1.検出部41]
検出部41は、電気錠2が外部環境に発する光の状態変化を検出する。検出部41は、電気錠2のインジケータ22が発する光の状態変化を検出してよい。これにより、電気錠2の動作(一例として施錠動作や解錠動作)が検出される。
【0029】
検出部41は、予め設定された光が発されたことを検出してよい。検出の対象となる光は、電気錠2が異常状態である場合に発せられる光であってもよいが、本実施形態では一例として、電気錠2が正常に動作した場合に発せられる光である。例えば、検出部41は、電気錠2が解錠状態、施錠状態および移行状態の何れかであることを示す光がインジケータ22から発されたことを検出してよい。検出部41は、光の状態変化を検出したことを示す信号を制御部43に供給してよい。
【0030】
[1.2-2.制御部43]
制御部43は、検出部41が状態変化を検出したことに応じて、監視カメラ44に撮影を行わせる。本実施形態では一例として制御部43は、監視カメラ44に撮影を指示する指示信号を供給してよい。なお、制御部43は、装置4の各部をさらに制御してよい。
【0031】
[1.2-3.監視カメラ44]
監視カメラ44は、撮影を行う。監視カメラ44の撮影領域は電気錠2の設けられた出入り口を含んでもよいし、含まなくてもよい。撮影領域は設備の内部であってもよいし、外部であってもよい。
【0032】
監視カメラ44は、撮影の指示信号を制御部43から受信する毎に撮影を行ってよい。監視カメラ44は、一の時点で撮影を行い、静止画像データを生成してもよいし、基準時間幅内で撮影を行い、動画像データを生成してもよい。監視カメラ44が動画像データを撮影する場合には、一例として30f/sで撮影を行ってよい。監視カメラ44は可視光のカメラであってもよいし、赤外線や紫外線(一例としてX線)のカメラであってもよい。監視カメラ44は、撮影した画像データを装置4の記憶領域(図示せず)に記憶させてよい。
【0033】
[1.2-4.送信部45]
送信部45は、第1送信部の一例であり、監視カメラ44によって撮影された画像データをファイルサーバ5に送信する。送信部45は、制御部43からの制御に応じ、監視カメラ44により撮影が行われる毎に、撮影された画像データをファイルサーバ5に送信してもよいし、撮影されて蓄積された画像データを定期的にファイルサーバ5に送信してもよい。
【0034】
これに加えて、または、これに代えて、送信部45は、第2送信部の一例であってよく、検出部41により状態変化が検出されたことに応じて、電気錠2に対応する送信先に対し、監視カメラ44によって撮影された画像データ、または、当該画像データの位置情報を送信してよい。電気錠2に対応する送信先は、例えば電気錠2に接続された上述のサーバでもよいし、電気錠2を設置した警備会社でもよいし、設備を含む地域の警察や消防署、救急病院であってもよいし、設備の管理者など、予め設定された人であってもよい。画像データの位置情報は、装置4やファイルサーバ5内での画像データのアドレスであってもよいし、画像データの撮影時刻であってもよい。
【0035】
[1.3.ファイルサーバ5]
ファイルサーバ5は、装置4とは異なる他の機器(一例として、電気錠2に接続されたサーバや、電気錠2を設置した警備会社)からアクセス可能であり、記憶するファイルを他の機器と共有する。ファイルサーバ5は、複数の機器から同時アクセス可能であってよい。
【0036】
[1.4.警備システム1から得られる効果]
以上の警備システム1における装置4によれば、電気錠2が外部環境に発する光の状態変化が検出されたことに応じて監視カメラ44に撮影を行わせるので、電気錠2の動作に応じて撮影が行われる。従って、電気錠2の動作タイミングに応じた画像データを、当該電気錠2と非接続な監視カメラ44により取得することができる。
【0037】
また、インジケータ22が発する光の状態変化が検出されるので、確実に電気錠2の動作に応じて撮影を行わせることができる。
【0038】
また、予め設定された光が発されたことが検出されるので、電気錠2の特定の動作に応じて撮影を行わせることができる。
【0039】
また、監視カメラ44によって撮影された画像データがファイルサーバ5に送信されるので、装置4へのアクセスの集中を防止しつつ、画像データへのアクセシビリティを高めることができる。
【0040】
また、検出部41により状態変化が検出されたことに応じて電気錠2に対応する送信先に画像データ、または、その位置情報が送信されるので、監視カメラ44で撮影された画像データを早期に確認させることができる。また、設備の管理人などを送信先として予め設定する場合には、電気錠2がいつ、誰によって施解錠されているかの確認を容易化することができる。これにより、例えば既定の時間に施解錠されているか否かや、既定の時間とは異なる時間に施解錠されているか否か、既定の人が施解錠を行っているか否かなどの確認を容易化することができる。
【0041】
[2.装置4の動作]
図2は、装置4の動作を示す。装置4は、ステップS11~S15の処理を行うことにより設備の警備を支援する。
【0042】
ステップS11において、電気錠2が動作してインジケータ22が発する光の状態が変化すると、検出部41が光の状態変化を検出する。ステップS13において、制御部43は監視カメラ44に撮影を行わせる。そして、ステップS15において、送信部45は、撮影された画像データをファイルサーバ5に送信し、電気錠2に対応する送信先に対して当該画像データ、または、その位置情報を送信する。
【0043】
[3.変形例]
なお、上記の実施形態においては、装置4が送信部45を有することとして説明したが、送信部45を有しないこととしてもよい。この場合には、監視カメラ44で撮影され装置4に内部保存された画像データは外部の機器からアクセス可能であってよい。
【0044】
また、電気錠2のインジケータ22は電気錠2の状態(一例として施錠状態や解錠状態、移行状態)を示すこととして説明したが、認証部20による認証結果を示してもよい。この場合に検出部41は、認証結果の内容に関わらず、認証結果を示す光が発されたことを検出してもよいし、施解錠を行う人間が正当な人間ではないことを示す光が発されたことを検出してもよい。
【0045】
また、検出部41は、予め設定された光が発されたことを検出することとして説明したが、予め設定された光が発されなくなったことを検出してもよい。例えば、インジケータ22は、電気錠2が待機状態であることを示す光を発してよく、検出部41は、当該光が発されなくなったことを検出してもよい。この場合には、電気錠2が破壊される等して正常に動作しなくなったことに応じた画像データを、電気錠2と非接続の監視カメラ44から取得することができる。ここで、予め設定された光が発されなくなったとは、常時、発されていた光が消えたことであってもよいし、定期的なタイミングで発されていた光が発されなくなったことであってもよい。
【0046】
また、検出部41は、電気錠2が発する光の状態変化を検出することとして説明したが、電気錠2が発する音の状態変化を検出してもよい。この場合に、検出部41は、予め設定された音が発されたこと(一例として施解錠の動作音や、認証部20による認証結果に応じた音が発されたこと)を検出してもよいし、予め設定された音が発されなくなったこと(一例として、待機状態の電気錠2で生じる動作音がなくなったこと)を検出してもよい。ここで、検出の対象となる音は、電気錠2が正常に動作した場合に発せられる音であってもよいし、電気錠2が異常状態である場合に発せられる音であってもよい。予め設定された音が発されなくなったとは、常時、発されていた音が発されなくなったことであってもよいし、定期的なタイミングで発されていた音が発されなくなったことであってもよい。
【0047】
また、装置4の外部の警備装置を電気錠2として説明したが、他の警備装置としてもよい。この場合に、検出部41は、他の警備装置が発する音または光の状態変化を検出してよく、例えば、予め設定された音や光が発せられたことを検出してもよいし、発せられなくなったことを検出してもよい。ここで、他の警備装置は、センサと、外部環境に音または光を発する発生部とを有してよい。センサは、対象領域の異変を検出するものであってよく、例えば、対象領域への侵入を検知する侵入検知センサ、対象領域内の人体を検知する人感センサ、対象領域内のドアや窓の開閉を検知する開閉センサ、および、対象領域での熱や煙の発生を検知する火災センサの何れかであってよい。センサは超音波センサや、マイクロ波センサ、赤外線センサ、ワイヤセンサ、トラップセンサ、電界式センサ、マグネットセンサ、温度センサなどであってよい。一例として、他の警備装置は、センサライト(防犯ライトとも称する)や火災報知器などであってよい。
【0048】
また、警備装置は、監視カメラ44とは異なる他の監視カメラであってもよい。他の監視カメラは、装置4の外部に設けられてよく、当該他の監視カメラが録画中であることを示すインジケータを有してよい。この場合には、検出部41は、当該他の監視カメラのインジケータが発する光の状態変化を検出してよい。一例として、検出部41は、インジケータから光が発されたことを検出してよい。この場合には、他の監視カメラの録画動作に応じて監視カメラ44で撮影された画像データを取得することができる。また、検出部41は、インジケータから光が発されなくなったことを検出してもよい。この場合には、他の監視カメラが破壊される等して正常に動作しなくなったことに応じて監視カメラ44で撮影された画像データを取得することができる。監視カメラ44の撮影領域と、他の監視カメラの撮影領域とは少なくとも一部で一致してもよいし、一致しなくてもよい。
【0049】
また、監視カメラ44は制御部43から指示信号を受信する毎に撮影を行うこととして説明したが、常時、撮影を行ってもよい。この場合に、制御部43は、検出部41が光や音を検出したことに応じて、監視カメラ44が撮影している画像データにタグを付けてよい。この場合にも、電気錠2の動作タイミングに応じた画像データを、当該電気錠2と非接続な監視カメラ44により取得することができる。監視カメラ44が常時、撮影を行う場合には、送信部45は撮影された画像データをタグとともにファイルサーバ5に送信してよい。送信部45は、画像データをファイルサーバ5に定期的に送信してよい。
【0050】
また、本発明の様々な実施形態は、フローチャートおよびブロック図を参照して記載されてよく、ここにおいてブロックは、(1)操作が実行されるプロセスの段階または(2)操作を実行する役割を持つ装置のセクションを表わしてよい。特定の段階およびセクションが、専用回路、コンピュータ可読媒体上に格納されるコンピュータ可読命令と共に供給されるプログラマブル回路、および/またはコンピュータ可読媒体上に格納されるコンピュータ可読命令と共に供給されるプロセッサによって実装されてよい。専用回路は、デジタルおよび/またはアナログハードウェア回路を含んでよく、集積回路(IC)および/またはディスクリート回路を含んでよい。プログラマブル回路は、論理AND、論理OR、論理XOR、論理NAND、論理NOR、および他の論理操作、フリップフロップ、レジスタ、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)、プログラマブルロジックアレイ(PLA)等のようなメモリ要素等を含む、再構成可能なハードウェア回路を含んでよい。
【0051】
コンピュータ可読媒体は、適切なデバイスによって実行される命令を格納可能な任意の有形なデバイスを含んでよく、その結果、そこに格納される命令を有するコンピュータ可読媒体は、フローチャートまたはブロック図で指定された操作を実行するための手段を作成すべく実行され得る命令を含む、製品を備えることになる。コンピュータ可読媒体の例としては、電子記憶媒体、磁気記憶媒体、光記憶媒体、電磁記憶媒体、半導体記憶媒体等が含まれてよい。コンピュータ可読媒体のより具体的な例としては、フロッピー(登録商標)ディスク、ディスケット、ハードディスク、ランダムアクセスメモリ(RAM)、リードオンリメモリ(ROM)、消去可能プログラマブルリードオンリメモリ(EPROMまたはフラッシュメモリ)、電気的消去可能プログラマブルリードオンリメモリ(EEPROM)、静的ランダムアクセスメモリ(SRAM)、コンパクトディスクリードオンリメモリ(CD-ROM)、デジタル多用途ディスク(DVD)、ブルーレイ(RTM)ディスク、メモリスティック、集積回路カード等が含まれてよい。
【0052】
コンピュータ可読命令は、アセンブラ命令、命令セットアーキテクチャ(ISA)命令、マシン命令、マシン依存命令、マイクロコード、ファームウェア命令、状態設定データ、またはSmalltalk、JAVA(登録商標)、C++等のようなオブジェクト指向プログラミング言語、および「C」プログラミング言語または同様のプログラミング言語のような従来の手続型プログラミング言語を含む、1または複数のプログラミング言語の任意の組み合わせで記述されたソースコードまたはオブジェクトコードのいずれかを含んでよい。
【0053】
コンピュータ可読命令は、汎用コンピュータ、特殊目的のコンピュータ、若しくは他のプログラム可能なデータ処理装置のプロセッサまたはプログラマブル回路に対し、ローカルにまたはローカルエリアネットワーク(LAN)、インターネット等のようなワイドエリアネットワーク(WAN)を介して提供され、フローチャートまたはブロック図で指定された操作を実行するための手段を作成すべく、コンピュータ可読命令を実行してよい。プロセッサの例としては、コンピュータプロセッサ、処理ユニット、マイクロプロセッサ、デジタル信号プロセッサ、コントローラ、マイクロコントローラ等を含む。
【0054】
図3は、本発明の複数の態様が全体的または部分的に具現化されてよいコンピュータ2200の例を示す。コンピュータ2200にインストールされたプログラムは、コンピュータ2200に、本発明の実施形態に係る装置に関連付けられる操作または当該装置の1または複数のセクションとして機能させることができ、または当該操作または当該1または複数のセクションを実行させることができ、および/またはコンピュータ2200に、本発明の実施形態に係るプロセスまたは当該プロセスの段階を実行させることができる。そのようなプログラムは、コンピュータ2200に、本明細書に記載のフローチャートおよびブロック図のブロックのうちのいくつかまたはすべてに関連付けられた特定の操作を実行させるべく、CPU2212によって実行されてよい。
【0055】
本実施形態によるコンピュータ2200は、CPU2212、RAM2214、グラフィックコントローラ2216、およびディスプレイデバイス2218を含み、それらはホストコントローラ2210によって相互に接続されている。コンピュータ2200はまた、通信インタフェース2222、ハードディスクドライブ2224、DVD-ROMドライブ2226、およびICカードドライブのような入/出力ユニットを含み、それらは入/出力コントローラ2220を介してホストコントローラ2210に接続されている。コンピュータはまた、ROM2230およびキーボード2242のようなレガシの入/出力ユニットを含み、それらは入/出力チップ2240を介して入/出力コントローラ2220に接続されている。
【0056】
CPU2212は、ROM2230およびRAM2214内に格納されたプログラムに従い動作し、それにより各ユニットを制御する。グラフィックコントローラ2216は、RAM2214内に提供されるフレームバッファ等またはそれ自体の中にCPU2212によって生成されたイメージデータを取得し、イメージデータがディスプレイデバイス2218上に表示されるようにする。
【0057】
通信インタフェース2222は、ネットワークを介して他の電子デバイスと通信する。ハードディスクドライブ2224は、コンピュータ2200内のCPU2212によって使用されるプログラムおよびデータを格納する。DVD-ROMドライブ2226は、プログラムまたはデータをDVD-ROM2201から読み取り、ハードディスクドライブ2224にRAM2214を介してプログラムまたはデータを提供する。ICカードドライブは、プログラムおよびデータをICカードから読み取り、および/またはプログラムおよびデータをICカードに書き込む。
【0058】
ROM2230はその中に、アクティブ化時にコンピュータ2200によって実行されるブートプログラム等、および/またはコンピュータ2200のハードウェアに依存するプログラムを格納する。入/出力チップ2240はまた、様々な入/出力ユニットをパラレルポート、シリアルポート、キーボードポート、マウスポート等を介して、入/出力コントローラ2220に接続してよい。
【0059】
プログラムが、DVD-ROM2201またはICカードのようなコンピュータ可読媒体によって提供される。プログラムは、コンピュータ可読媒体から読み取られ、コンピュータ可読媒体の例でもあるハードディスクドライブ2224、RAM2214、またはROM2230にインストールされ、CPU2212によって実行される。これらのプログラム内に記述される情報処理は、コンピュータ2200に読み取られ、プログラムと、上記様々なタイプのハードウェアリソースとの間の連携をもたらす。装置または方法が、コンピュータ2200の使用に従い情報の操作または処理を実現することによって構成されてよい。
【0060】
例えば、通信がコンピュータ2200および外部デバイス間で実行される場合、CPU2212は、RAM2214にロードされた通信プログラムを実行し、通信プログラムに記述された処理に基づいて、通信インタフェース2222に対し、通信処理を命令してよい。通信インタフェース2222は、CPU2212の制御下、RAM2214、ハードディスクドライブ2224、DVD-ROM2201、またはICカードのような記録媒体内に提供される送信バッファ処理領域に格納された送信データを読み取り、読み取られた送信データをネットワークに送信し、またはネットワークから受信された受信データを記録媒体上に提供される受信バッファ処理領域等に書き込む。
【0061】
また、CPU2212は、ハードディスクドライブ2224、DVD-ROMドライブ2226(DVD-ROM2201)、ICカード等のような外部記録媒体に格納されたファイルまたはデータベースの全部または必要な部分がRAM2214に読み取られるようにし、RAM2214上のデータに対し様々なタイプの処理を実行してよい。CPU2212は次に、処理されたデータを外部記録媒体にライトバックする。
【0062】
様々なタイプのプログラム、データ、テーブル、およびデータベースのような様々なタイプの情報が記録媒体に格納され、情報処理を受けてよい。CPU2212は、RAM2214から読み取られたデータに対し、本開示の随所に記載され、プログラムの命令シーケンスによって指定される様々なタイプの操作、情報処理、条件判断、条件分岐、無条件分岐、情報の検索/置換等を含む、様々なタイプの処理を実行してよく、結果をRAM2214に対しライトバックする。また、CPU2212は、記録媒体内のファイル、データベース等における情報を検索してよい。例えば、各々が第2の属性の属性値に関連付けられた第1の属性の属性値を有する複数のエントリが記録媒体内に格納される場合、CPU2212は、第1の属性の属性値が指定される、条件に一致するエントリを当該複数のエントリの中から検索し、当該エントリ内に格納された第2の属性の属性値を読み取り、それにより予め定められた条件を満たす第1の属性に関連付けられた第2の属性の属性値を取得してよい。
【0063】
上で説明したプログラムまたはソフトウェアモジュールは、コンピュータ2200上またはコンピュータ2200近傍のコンピュータ可読媒体に格納されてよい。また、専用通信ネットワークまたはインターネットに接続されたサーバーシステム内に提供されるハードディスクまたはRAMのような記録媒体が、コンピュータ可読媒体として使用可能であり、それによりプログラムを、ネットワークを介してコンピュータ2200に提供する。
【0064】
以上、本発明を実施の形態を用いて説明したが、本発明の技術的範囲は上記実施の形態に記載の範囲には限定されない。上記実施の形態に、多様な変更または改良を加えることが可能であることが当業者に明らかである。その様な変更または改良を加えた形態も本発明の技術的範囲に含まれ得ることが、特許請求の範囲の記載から明らかである。
【0065】
特許請求の範囲、明細書、および図面中において示した装置、システム、プログラム、および方法における動作、手順、ステップ、および段階等の各処理の実行順序は、特段「より前に」、「先立って」等と明示しておらず、また、前の処理の出力を後の処理で用いるのでない限り、任意の順序で実現しうることに留意すべきである。特許請求の範囲、明細書、および図面中の動作フローに関して、便宜上「まず、」、「次に、」等を用いて説明したとしても、この順で実施することが必須であることを意味するものではない。
【符号の説明】
【0066】
1 警備システム
2 電気錠
4 装置
5 ファイルサーバ
10 通信ネットワーク
20 認証部
21 駆動部
22 インジケータ
41 検出部
43 制御部
44 監視カメラ
45 送信部
2200 コンピュータ
2201 DVD-ROM
2210 ホストコントローラ
2212 CPU
2214 RAM
2216 グラフィックコントローラ
2218 ディスプレイデバイス
2220 入/出力コントローラ
2222 通信インタフェース
2224 ハードディスクドライブ
2226 DVD-ROMドライブ
2230 ROM
2240 入/出力チップ
2242 キーボード
図1
図2
図3