(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-12-05
(45)【発行日】2022-12-13
(54)【発明の名称】情報処理装置、情報処理方法、プログラム、ホストコンピュータ
(51)【国際特許分類】
G06F 8/30 20180101AFI20221206BHJP
【FI】
G06F8/30
(21)【出願番号】P 2018152861
(22)【出願日】2018-08-15
【審査請求日】2021-07-06
(73)【特許権者】
【識別番号】000232092
【氏名又は名称】NECソリューションイノベータ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100124811
【氏名又は名称】馬場 資博
(74)【代理人】
【識別番号】100088959
【氏名又は名称】境 廣巳
(74)【代理人】
【識別番号】100097157
【氏名又は名称】桂木 雄二
(74)【代理人】
【識別番号】100187724
【氏名又は名称】唐鎌 睦
(72)【発明者】
【氏名】菅 孝徳
【審査官】杉浦 孝光
(56)【参考文献】
【文献】特開平07-104983(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06F 8/00- 8/77
G06F 40/00-40/197
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
テキストデータにおいて行番号と行の中身とを対応させる行番号の数え方をするホストと接続される、テキストデータにおいて行番号と行の中身とを対応させない行番号の数え方をする情報処理装置であって、
前記ホストで用いられる行番号を示す情報を保持する保持部を有
し、
前記保持部は、前記ホストで用いられる行番号を自身が有する表示部では表示されない状態に変換したうえで、テキストデータの行頭に前記ホストの行番号を示す情報を配置することで、前記ホストで用いられる行番号を示す情報を保持する
情報処理装置。
【請求項2】
請求項1に記載の情報処理装置であって、
前記保持部は、テキストデータの行頭に前記ホストの行番号を配置することで、前記ホストで用いられる行番号を示す情報を保持する
情報処理装置。
【請求項3】
請求項
1に記載の情報処理装置であって、
前記保持部は、前記ホストで用いられる行番号を、幅を持たない文字であるゼロ幅文字に符号化することで、自身が有する表示部では表示されない状態に変換する
情報処理装置。
【請求項4】
請求項
1に記載の情報処理装置であって、
前記保持部は、前記ホスト上の行番号を、文字システムに登録されていない文字である外字に変換することで、自身が有する表示部では表示されない状態に変換する
情報処理装置。
【請求項5】
請求項
1に記載の情報処理装置であって、
前記保持部は、前記ホストで用いられる行番号を表現する基数を変換する読み替える処理を行った後、テキストデータの行頭に前記ホストの行番号を配置することで、前記ホストで用いられる行番号を示す情報を保持する
情報処理装置。
【請求項6】
テキストデータにおいて行番号と行の中身とを対応させる行番号の数え方をするホストと接続される、テキストデータにおいて行番号と行の中身とを対応させない行番号の数え方をする情報処理装置において実行される情報処理方法であって、
前記ホストから当該ホストで用いられる行番号を示す情報を含むテキストデータを受信し、
前記ホストで用いられる行番号を示す情報を保持
し、
行番号を示す情報を保持する際は、前記ホストで用いられる行番号を自身が有する表示部では表示されない状態に変換したうえで、テキストデータの行頭に前記ホストの行番号を示す情報を配置することで、前記ホストで用いられる行番号を示す情報を保持する
情報処理方法。
【請求項7】
テキストデータにおいて行番号と行の中身とを対応させる行番号の数え方をするホストと接続される、テキストデータにおいて行番号と行の中身とを対応させない行番号の数え方をする情報処理装置に、
前記ホストで用いられる行番号を示す情報を保持する保持部を実現
させ、
前記保持部は、前記ホストで用いられる行番号を自身が有する表示部では表示されない状態に変換したうえで、テキストデータの行頭に前記ホストの行番号を示す情報を配置することで、前記ホストで用いられる行番号を示す情報を保持する
プログラム。
【請求項8】
テキストデータにおいて行番号と行の中身とを対応させない行番号の数え方をする情報処理装置と接続される、テキストデータにおいて行番号と行の中身とを対応させる行番号の数え方をするホストであって、
ホストで用いられる行番号を示す情報を、前記情報処理装置が有する表示部では表示されない状態に変換する変換部を有する
ホスト。
【請求項9】
テキストデータにおいて行番号と行の中身とを対応させない行番号の数え方をする情報処理装置と接続される、テキストデータにおいて行番号と行の中身とを対応させる行番号の数え方をするホストに、
前記ホストで用いられる行番号を示す情報を、前記情報処理装置が有する表示部では表示されない状態に変換する変換部を実現するためのプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、情報処理装置、情報処理方法、プログラム、ホストコンピュータに関する。
【背景技術】
【0002】
メインフレームなどのホストコンピュータのソフトウェアをパーソナルコンピュータなどの開発用PC(personal computer)を用いて開発するなど、複数の情報処理装置を用いてソフトウェアの開発を行うことがある。
【0003】
このような複数の情報処理装置を用いてソフトウェアの開発を行う状況において用いられる技術の一例として、例えば、特許文献1がある。特許文献1には、開発コンピュータ・システム上で開発されたコードをターゲット・コンピュータ・システム上でコンパイルする方法が記載されている。具体的には、上記方法では、開発コンピュータ・システム上でコンパイル・コマンドをインターセプトし、コンパイル・パラメータをターゲット・コンピュータ・システム上で使用可能な形式に変換し、変換されたパラメータを含むコンパイル・コマンドをターゲット・コンピュータ・システムに送ってコードをコンパイルする。また、上記方法では、ターゲット・コンピュータ・システムで生成されたエラー・メッセージを開発コンピュータ・システム上で使用可能な形式に変換し、開発コンピュータ・システム上でコンパイルの結果を表示する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
メインフレームなどのホストコンピュータでは、オープン環境のテキストエディタでよくみられる行番号の考え方と異なる考え方の行番号を用いることがある。例えば、オープン環境の場合、先頭行から数えて1行目、2行目と、自動的に採番する。そのため、例えば、行の挿入を行うと、追加した行以降の行の行番号はずれることになる。一方、メインフレームなどのホストコンピュータでは、単純に先頭行から行を数えるのではなく、行番号と行の中身を対応させることがある。例えば、100行目、200行目、300行目など、予め行の間をあけた採番を行っておき、300行と400行の間に行を挿入する際に、310行目などあらたな行番号を採番する。このような構成のため、メインフレームなどのホストコンピュータで用いられる行番号の場合、行の挿入を行っても挿入した行以降の行の行番号がずれることはない。
【0006】
このように行番号の考え方が異なる環境で開発を行うと、行番号の情報を維持することが出来ない、という問題があった。例えば、オープン環境のテキストエディタで開発したソフトウェアをホストコンピュータに送信すると、ホストコンピュータの側で新たに行番号を振りなおすことが必要となる。ここで、上述したように、オープン環境の場合、先頭行から数えて1行目、2行目と、自動的に採番されている。そのため、上記オープン環境から受信したデータに対してホストコンピュータの側で新たに行番号を振りなおす場合、100番目、200番目、300番目など、予め定められた所定の間隔をあけた採番を行うしかない。その結果、310番など追加した行の情報を保持し続けることが出来なかった。これにより、例えば、過去の情報と行番号が変わってしまい、過去の情報を活用することが難しくなるおそれがある、などの問題が生じていた。
【0007】
このような、行番号の考え方が異なる情報処理装置においてソフトウェアの開発を行う場合、行番号の情報を保持し続けることが難しいことがある、という問題に対しては、行番号の扱いに触れていない特許文献1の技術では対応できない。そのため、特許文献1があったとしても、依然として、上述したような問題が残っていた。
【0008】
そこで、本発明の目的は、行番号の考え方が異なる情報処理装置においてソフトウェアの開発を行う場合、行番号の情報を保持し続けることが難しいことがある、という問題を解決する情報処理装置、情報処理方法、プログラム、ホストコンピュータを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
かかる目的を達成するため本発明の一形態である情報処理装置は、
テキストデータにおいて行番号と行の中身とを対応させる行番号の数え方をするホストと接続される、テキストデータにおいて行番号と行の中身とを対応させない行番号の数え方をする情報処理装置であって、
前記ホストで用いられる行番号を示す情報を保持する保持部を有する
という構成をとる。
【0010】
また、本発明の他の形態である情報処理方法は、
テキストデータにおいて行番号と行の中身とを対応させる行番号の数え方をするホストと接続される、テキストデータにおいて行番号と行の中身とを対応させない行番号の数え方をする情報処理装置において実行される情報処理方法であって、
前記ホストから当該ホストで用いられる行番号を示す情報を含むテキストデータを受信し、
前記ホストで用いられる行番号を示す情報を保持する
という構成をとる。
【0011】
また、本発明の他の形態であるプログラムは、
テキストデータにおいて行番号と行の中身とを対応させる行番号の数え方をするホストと接続される、テキストデータにおいて行番号と行の中身とを対応させない行番号の数え方をする情報処理装置に、
前記ホストで用いられる行番号を示す情報を保持する保持部を実現するためのプログラムである。
【0012】
また、本発明の他の形態であるホストは、
テキストデータにおいて行番号と行の中身とを対応させない行番号の数え方をする情報処理装置と接続される、テキストデータにおいて行番号と行の中身とを対応させる行番号の数え方をするホストであって、
前記ホストで用いられる行番号を示す情報を、前記情報処理装置が有する表示部では表示されない状態に変換する変換部を有する
という構成をとる。
【0013】
また、本発明の他の形態であるプログラムは、
テキストデータにおいて行番号と行の中身とを対応させない行番号の数え方をする情報処理装置と接続される、テキストデータにおいて行番号と行の中身とを対応させる行番号の数え方をするホストに、
前記ホストで用いられる行番号を示す情報を、前記情報処理装置が有する表示部では表示されない状態に変換する変換部を実現するためのプログラムである。
【発明の効果】
【0014】
本発明は、以上のように構成されることにより、行番号の考え方が異なる情報処理装置においてソフトウェアの開発を行う場合、行番号の情報を保持し続けることが難しいことがある、という問題を解決する情報処理装置、情報処理方法、プログラム、ホストコンピュータを提供することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【
図1】本発明の第1の実施形態における開発システムの構成の一例を示すブロック図である。
【
図2】開発用PCにおける行番号の考え方の一例を示す図である。
【
図3】ホストコンピュータにおける行番号の考え方の一例を示す図である。
【
図4】行番号情報変換部による処理の一例を示す図である。
【
図5】行番号情報変換部による他の処理の一例を示す図である。
【
図6】表示部上の表示と、開発用PC及びホストコンピュータにおけるテキストファイルの対応の一例を示す図である。
【
図7】開発用PCにおける動作の一例を示すフローチャートである。
【
図8】開発用PCにおける他の動作の一例を示すフローチャートである。
【
図9】開発システムの他の構成の一例を示すブロック図である。
【
図10】開発システムの活用例・応用例を示す図である。
【
図11】開発システムの他の活用例・応用例を示す図である。
【
図12】本発明の第2の実施形態における情報処理装置の構成の一例を示すブロック図である。
【
図13】本発明の第2の実施形態におけるホストコンピュータの構成の一例を示すブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
[第1の実施形態]
本発明の第1の実施形態を
図1から
図11までを参照して説明する。
図1は、開発システム100の構成の一例を示すブロック図である。
図2は、開発用PC10における行番号の考え方の一例を示す図である。
図3は、ホストコンピュータ20における行番号の考え方の一例を示す図である。
図4は、行番号情報変換部12による処理の一例を示す図である。
図5は、行番号情報変換部12による他の処理の一例を示す図である。
図6は、表示部13上の表示と、開発用PC10及びホストコンピュータ20におけるテキストファイルの対応の一例を示す図である。
図7、
図8は、開発用PC10における動作の一例を示すフローチャートである。
図9は、開発システム100の他の構成の一例を示すブロック図である。
図10、
図11は、開発システムの活用例・応用例を示す図である。
【0017】
本発明の第1の実施形態では、ソースファイルなどのテキストデータの編集を、ホストコンピュータ20上の行番号を維持しながら開発用PC10上の任意のテキストエディタ11で行うことが出来る開発システム100について説明する。後述するように、本実施形態の開発用PC10は、ホストコンピュータ20上の行番号を開発用PC10上で表示されないよう変換してテキストファイルの行頭に配置する。これにより、開発用PC10は、ホストコンピュータ20で用いられる行番号を保持する。
【0018】
図1は、開発システム100の構成の一例を示している。
図1を参照すると、開発システム100は、開発用PC10と、ホストであるホストコンピュータ20と、を有している。
図1で示すように、開発用PC10とホストコンピュータ20とは、互いに通信可能なよう接続されている。
【0019】
図2は、開発用PC10における行番号の考え方を示している。
図2で示すように、開発用PC10において、行番号は、先頭行から数えて1行目、2行目と、自動的に採番する。そのため、例えば、行の挿入を行うと、追加した行以降の行の行番号はずれる。換言すると、開発用PC10においては、ソースファイルなどのテキストデータにおいて、行番号と行の中身とを対応させない行番号の考え方を採用している。そのため、行の挿入や削除などにより、行番号に対応する行の中身はずれる。
【0020】
図3は、ホストコンピュータ20における行番号の考え方を示している。具体的には、
図3(A)は、ホストコンピュータ20における行番号の振り方の一例を示しており、
図3(B)は、新たに行を挿入した場合の行番号の振り方の一例を示している。
図3で示すように、ホストコンピュータ20においては、ソースファイルなどのテキストデータにおいて、単純に先頭行から行を数えるのではなく、行番号と行の中身を対応させる行番号の数え方を採用している。例えば、
図3(A)で示すように、ホストコンピュータ200上では、100行目、200行目、300行目など、予め行の間をあけた採番を行っておく。そして、例えば、300行と400行の間に行を挿入するなど新たな行の挿入を行う場合、
図3(B)で示すように、310行目などあらたな行番号を採番して追加する。このような構成のため、ホストコンピュータ20で用いられる行番号の場合、行の挿入を行っても、挿入した行以降の行の行番号がずれることはない。例えば、
図3の場合、行番号310の追加の有無にかかわらず、行番号400は「JKL」と対応している。
【0021】
以上のように、本実施形態における開発システム100は、行番号の考え方の異なる開発用PC10とホストコンピュータ20とから構成されている。
【0022】
なお、
図1では、開発システム100が1台の開発用PC10と1台のホストコンピュータ20とを有する場合について例示している。しかしながら、開発システム100が有する構成は、
図1で例示した場合に限定されない。例えば、開発システム100は、2以上の複数の開発用PC10を有することが出来る。同様に、開発システム100は、2以上の複数のホストコンピュータ20を有しても構わない。
【0023】
開発用PC10は、オープン環境の任意のテキストエディタ11が動作する情報処理装置である。開発用PC10では、テキストエディタ11を用いて、テキストデータの編集を行うことが出来る。上述したように、開発用PC10では、先頭行から数えて1行目、2行目と、自動的に採番する行番号の数え方を採用している。なお、開発用PC10は、例えば、ホストコンピュータ20から、当該ホストコンピュータ20で用いられる行番号を示す情報を含むテキストファイルを受信する。
【0024】
図1を参照すると、開発用PC10は、本実施形態に特徴的な構成として、テキストエディタ11と、行番号情報変換部12(保持部)と、表示部13と、を有している。開発用PC10は、その他、情報処理装置として一般的な構成を有しても構わない。
【0025】
例えば、開発用PC10は、CPU(Central Processing Unit)などの演算装置と、プログラムを記憶した記憶装置と、を有している。例えば、開発用PC10は、記憶装置が記憶するプログラムを演算装置が実行することで、上述した各処理部を実現する。
【0026】
テキストエディタ11上では、ソースファイルなどのテキストデータの編集を行うことが出来る。本実施形態においては、テキストエディタ11を特に限定しない。つまり、テキストエディタ11は、任意のものであって構わない。
【0027】
上述したように、テキストエディタ11を用いてテキストデータの編集を行う場合、先頭行から数えて1行目、2行目と、自動的に行番号を採番する。そのため、テキストエディタ11上で行の挿入を行うと、追加した行以降の行の行番号はずれることになる。
【0028】
行番号情報変換部12は、ホストコンピュータ20から受信したテキストデータに対して、ホストコンピュータ20上の行番号を開発用PC10上では表示されない状態に変換したうえで、テキストデータの行頭に配置する。また、行番号情報変換部12は、テキストエディタ11で行の追加を行う場合、追加された行に応じたホストコンピュータ20上の行番号に応じた情報を開発用PC10上では表示されない状態で追加配置することが出来る。また、行番号情報変換部12は、ホストコンピュータ20に対してテキストファイルの送信を行う際などにおいて、変換した行番号を示す情報を元の状態に再変換することが出来る。
【0029】
図4は、行番号情報変換部12による処理の一例を示している。
図4を参照すると、行番号情報変換部12は、例えば、ホストコンピュータ20上の行番号を2進数に読み替える。つまり、ホストコンピュータ20は、行番号を表現する基数を読み替える処理を行う。その後、ホストコンピュータ20は、読み替えた2進数をゼロ幅文字に変換して、テキストデータの行頭に配置する。
【0030】
具体的には、
図4では、ホストコンピュータ20上の行番号が、行番号「000001」、行番号「000005」、行番号「000010」、行番号「000015」の場合について例示している。この場合、行番号情報変換部12は、上記各行番号を2進数に読み替えて、「0001」、「0101」、「1010」、「1111」とする。その後、行番号情報変換部12は、読み替えた各行番号をゼロ幅文字に符号化して、各行頭に配置する。例えば、行番号情報変換部12は、2進数の行番号「0001」を、「(ゼロ幅文字0)(ゼロ幅文字0)(ゼロ幅文字0)(ゼロ幅文字1)」と、「0」や「1」を表すゼロ幅文字に符号化してテキストデータの行頭に配置する。
【0031】
なお、ゼロ幅文字とは、幅を持たない文字のことをいう。ゼロ幅文字は、幅を持たないため、開発用PC10上で表示されない。ゼロ幅文字としては、例えば、Unicodeにおいて、「ZERO WIDTH SPACE」(ゼロ幅スペース)や「ZERO WIDTH NO-BREAK SPACE」(ゼロ幅ノーブレークスペース)などがある。ゼロ幅文字には、上記例示した以外の幅を持たない文字を用いても構わない。行番号情報変換部12は、例えば、「ZERO WIDTH SPACE」に0を割り当てて(ゼロ幅文字0)とするとともに、「ZERO WIDTH NO-BREAK SPACE」に1を割り当てて(ゼロ幅文字1)とする。このように、行番号情報変換部12は、2進数に読み替えた上でゼロ幅文字に符号化することで、テキストエディタ11上でホストコンピュータ20上の行番号を示す情報が表示されないようにする。
【0032】
なお、行番号情報変換部12は、2進数以外に読み替えても構わないし、10進数のまま読み替えなくても構わない。つまり、行番号情報変換部12は、幅を持たない文字をn種類用いるn進法で表すよう構成することが出来る(nは任意の数)。
【0033】
また、行番号情報変換部12は、ゼロ幅文字の代わりに、表示部13により表示されない状態の外字を用いるよう構成しても構わない。例えば、行番号情報変換部12は、「ZERO WIDTH SPACE」などに相当する幅を持たない外字を外字領域に追加することが出来る。行番号情報変換部12は、サポート外の外字を表示しないテキストエディタ11を対象とする場合などにおいて、上記以外の外字を用いても構わない。
【0034】
なお、外字とは、JISコードなどの標準的な文字システムに登録されていない文字のことをいう。また、外字の追加方法は、一般的に行われる外字の追加方法と同様で構わない。
【0035】
図5は、外字を用いる場合の行番号情報変換部12による処理の一例を示している。
図5で例示する場合、行番号情報変換部12は、10進数のまま読み替えずにホストコンピュータ20上の行番号を外字に変換している。このように、ゼロ幅文字に符号化する代わりに外字に変換することでも、テキストエディタ11上は見えない形で、行頭に行番号を配置することが出来る。
【0036】
なお、行番号情報変換部12は、外字を用いる場合であっても、2進数などn進数に読み替えた上で外字に変換するよう構成しても構わない。
【0037】
行番号情報変換部12は、例えば以上のように、ゼロ幅文字や外字を用いてホストコンピュータ20上の行番号を開発用PC10上では表示されない状態に変換したうえで、テキストデータの行頭にホストコンピュータ上の行番号を配置する。これにより、開発用PC10は、ホストコンピュータ20で用いられる行番号を保持することが可能となる。
【0038】
また、行番号情報変換部12は、テキストエディタ11で行の追加を行う場合、追加された行に応じたホストコンピュータ20上の行番号に応じた情報を開発用PC10上では表示されない状態で追加配置することが出来る。つまり、行番号情報変換部12は、テキストエディタ11で行の追加を行う場合、行番号310などの行番号をゼロ幅文字や外字などを用いて開発用PC10で表示されないようにして、追加する行の行頭に配置することが出来る。追加する行において新たに採番される行番号は、例えば、ホストコンピュータ20と同様のルールを用いて採番される。なお、テキストエディタ11で行の追加を行う場合、開発用PC10側では行頭に新たな配置を行わなくても構わない。この場合、ホストコンピュータ20の側で、行の間に新たな行の挿入が行われたと判断して、行番号をふることになる。また、行番号情報変換部12は、例えば、行の追加を行う際に、ホストコンピュータ20から行番号を示す情報を取得するよう構成しても構わない。
【0039】
また、行番号情報変換部12は、ホストコンピュータ20に対してテキストファイルの送信を行う際、変換した行番号を示す情報を元の状態に再変換することが出来る。例えば、
図4で示すように、2進数に読み替えた上でゼロ幅文字に符号化していた場合、行番号情報変換部12は、ゼロ幅文字を通常の文字に復号するとともに、10進数に読み替えることが出来る。開発用PC10は、再変換した後のホストコンピュータ20で用いられる行番号を示す情報を含むテキストファイルをホストコンピュータ20に対して送信する。
【0040】
表示部13は、開発用PC10の内部または外部に備えられており、例えば、LCD(Liquid Crystal Display、液晶ディスプレイ)などの画面表示装置からなる。表示部13は、テキストエディタ11上のテキストファイルの表示などを行う。
【0041】
図6は、表示部13による表示と、開発用PC10及びホストコンピュータ20におけるテキストファイルの対応の一例を示す図である。
図6で示すように、開発用PC10のテキストファイルには、行番号情報変換部12により変換されたゼロ幅文字(外字であっても構わない)が配置されている。このような状態のため、表示部13によるテキストエディタ11上の表示には、行頭に配置されたホストコンピュータ20の行番号を示す情報は表示されない。
【0042】
以上が、開発用PC10の構成の一例である。
【0043】
ホストコンピュータ20は、例えば、メインフレームなどともいわれる情報処理装置である。ホストコンピュータ20は、汎用機などとも呼ばれうる。上述したように、ホストコンピュータ20では、単純に先頭行から行を数えるのではなく、行番号と行の中身を対応させる考え方を採用している。ホストコンピュータ20は、例えば、開発用PC10に対して、ホストコンピュータ20で用いられる行番号を示す情報を含むテキストファイルを送信する。
【0044】
なお、ホストコンピュータ20は、行番号と行の中身を対応させる考え方を採用する情報処理装置であれば、メインフレームなど以外であっても構わない。
【0045】
以上が、開発システム100の構成の一例である。続いて、
図7、
図8を参照して、開発用PC10の動作の一例について説明する。
【0046】
まず、
図7を参照して、開発用PC10の動作の一例について説明する。
図7は、ホストコンピュータ20上の行番号を開発用PC10上では表示されない状態に変換したうえでテキストデータの行頭に配置する際の処理の一例を示している。
図7で示す処理は、例えば、ホストコンピュータ20からテキストファイルを受信した際などに行われる。
図7で示す処理は、テキストエディタ11上にテキストファイルを表示しようとする際など、上記例示した以外のタイミングで行われても構わない。
【0047】
図7を参照すると、行番号情報変換部12は、ホストコンピュータ20上の行番号をn進数に読み替える(ステップS101)。通常、ホストコンピュータ20上では、10進数などで行番号を表現している。そこで、行番号情報変換部12は、10進数などで表現された行番号を2進数などn進数(nは任意の数)に読み替える。なお、行番号情報変換部12は、10進数の表現をそのまま用いるよう構成しても構わない。つまり、ステップS101の処理は省略可能である。
【0048】
行番号情報変換部12は、読み替えた各行番号を開発用PC10で表示されない状態に変換する(ステップS102)。例えば、行番号情報変換部12は、読み替えた行番号を、ゼロ幅文字に符号化する。又は、行番号情報変換部12は、読み替えた行番号を、表示部13により表示されない状態の外字に変換する。その後、行番号情報変換部12は、表示されない状態に変換した結果であるゼロ幅文字や外字を行頭に配置する(ステップS103)。
【0049】
上記のような処理の結果、表示部13によるテキストエディタ11上の表示では表示されない状態で、ホストコンピュータ20の行番号を行頭に配置することが出来る。
【0050】
次に、
図8を参照して、開発用PC10の他の動作の一例について説明する。
図8は、
図7で示す処理で変換した行番号を示す情報を元の状態に再変換する際の処理の一例について説明する。
図8で示す処理は、例えば、ホストコンピュータ20に対してテキストファイルの送信を行う際などに行われる。
図8で示す処理は、上記例示した以外のタイミングで行われても構わない。
【0051】
図8を参照すると、行番号情報変換部12は、変換した情報を復号する(ステップS201)。例えば、行番号情報変換部12は、符号化されたゼロ文字を復号する。又は、行番号情報変換部12は、外字を元の文字に再変換する。このように、行番号情報変換部12は、開発用PC10で表示されない状態から元の状態に変換する。
【0052】
行番号情報変換部12は、n進数への読み替えが行われていた場合、ホストコンピュータ20上での進数への再読み替えを行う(ステップS202)。例えば、行番号情報変換部12は、2進数などn進数に読み替えられていた値を、ホストコンピュータ20上で用いられる状態(例えば、10進数)へと再読み替えを行う。なお、行番号情報変換部12によりn進数への読み替えが行われていなかった場合、この処理は省略して構わない。
【0053】
その後、開発用PC10は、行番号を示す情報を含むテキストファイルを送信することが出来る。
【0054】
以上が、開発用PC10の動作の一例である。
【0055】
このように、開発システム100は、開発用PC10と、ホストコンピュータ20と、を有している。また、開発用PC10は、行番号情報変換部12を有している。このような構成により、行番号情報変換部12は、ホストコンピュータ20から受信したテキストデータに対して、ホストコンピュータ20上の行番号を開発用PC10上では表示されない状態に変換したうえで、テキストデータの行頭に配置することが出来る。その結果、上記のように行頭に行番号が配置されるため、開発用PC10とホストコンピュータ20とのように行番号の考え方が異なる情報処理装置においてソフトウェアの開発を行う場合であっても、行番号の情報を保持し続けることが可能となる。また、上記のように、本実施形態の場合、ホストコンピュータ20上の行番号を開発用PC10上では表示されない状態に変換したうえで保持する。その結果、開発システム100は、開発用PC10のユーザにホストコンピュータ20側の行番号を意識させることなく、ホストコンピュータ20上の行番号を維持したまま、任意のテキストエディタ11を用いてテキストデータの編集を行うことを可能とする。
【0056】
なお、本実施形態においては、開発用PC10がテキストデータの行頭に行番号を示す情報を配置する場合について例示した。しかしながら、開発用PC10は、行番号を示す情報を保持可能ならば、テキストデータの行頭に配置する以外の方法で行番号を示す情報を保持しても構わない。
【0057】
また、開発システム100の構成は、上述した場合に限定されない。
図9は、開発システム100の構成の他の一例を示している。
図9を参照すると、ホストコンピュータ20が行番号情報変換部21を有している。行番号情報変換部21は、例えば、ホストコンピュータ20が有する記憶装置に格納されたプログラムを、ホストコンピュータ20が有するCPUなどの演算装置が実行することで実現される。
【0058】
行番号情報変換部21の機能は、上述した行番号情報変換部12と同様である。そのため、詳細な説明は省略する。
【0059】
このように、開発用PC10の代わりにホストコンピュータ20が行番号情報変換部としての機能を有しても構わない。なお、行番号情報変換部としての機能は、開発用PC10とホストコンピュータ20の両方が有しても構わない。
【0060】
また、上述したような開発システム100の構成は、例えば、
図10、
図11で示すような場面で活用することが出来る。
図10は、開発システム100の活用例・応用例を示している。
図10を参照すると、開発用PC10は、テキストエディタ11と行番号情報変換部12と表示部13とに加えて、メッセージ翻訳部14を有している。メッセージ翻訳部14は、例えば、開発用PC10が有する記憶装置に格納されたプログラムを、開発用PC10が有するCPUなどの演算装置が実行することで実現される。また、開発用PC10は、ホストコンピュータ20へのコンパイルを指示可能なよう構成されている。
【0061】
メッセージ翻訳部14は、ホストコンピュータ20が有するコンパイラからのメッセージを受信すると、当該受信したメッセージに含まれるホストコンピュータ20上の行番号を示す情報を開発用PC10上の行番号を示す情報に変換する。例えば、
図10で示す場合、ホストコンピュータ20から「15行目でエラー」というメッセージを受信すると、メッセージ翻訳部14は、上記メッセージのうちの行番号を示す情報を変換して、「(先頭行から数えて)4行目でエラー」というメッセージにする。その結果、表示部13は、ホストコンピュータ20のコンパイラから「(先頭行から数えて)4行目でエラー」というメッセージを受信した旨を表示する。
【0062】
このように、開発システム100の活用例・応用例としては、コンパイル結果の行番号をエディタ上の行番号に変換して開発用PC10のユーザに提示することが考えられる。このような構成により、開発用PC10のユーザにホストコンピュータ20側の行番号をより意識させることなく、任意のテキストエディタ11を用いてテキストデータの編集を行うことを可能とすることが出来る。
【0063】
また、
図11は、開発システム100の他の活用例・応用例を示している。
図11を参照すると、開発用PC10は、テキストエディタ11と行番号情報変換部12と表示部13とに加えて、デバックコマンド15を有している。デバックコマンド15は、例えば、開発用PC10が有する記憶装置に格納されたプログラムを、開発用PC10が有するCPUなどの演算装置が実行することで実現される。
【0064】
デバックコマンド15は、ホストコンピュータ20でのデバックを開発用PC10のテキストエディタ11上の行番号を用いて行うコマンドである。例えば、デバックコマンド15は、「(先頭行から数えて)4行目で停止せよ」という指示を入力されると、行番号をホストコンピュータ20上のものに変換して、「15行目で停止せよ」という指示をホストコンピュータ20のデバッガに対して送信する。また、デバックコマンド15は、例えば、ホストコンピュータ20のデバッガから「15行目で停止中」という通知を受信すると、行番号を開発用PC10上のものに変換して、「(先頭行から数えて)4行目で停止中」という通知に翻訳する。開発用PC10の表示部13には、上記翻訳した結果が表示される。
【0065】
このように、開発システム100の構成は様々な変形例・活用例・応用例を含むことが出来る。開発システム100は、上記例示した変形例・活用例・応用例のうちのいずれか一つを有しても構わないし、複数を有しても構わない。また、開発システム100は、例示した以外の変形例・応用例・活用例を有しても構わない。
【0066】
[第2の実施形態]
次に、
図12、
図13を参照して、本発明の第2の実施形態について説明する。第2の実施形態では、
図12を参照して情報処理装置30について説明するとともに、
図13を参照してホスト40について説明する。
【0067】
情報処理装置30は、テキストデータにおいて行番号と行の中身とを対応させない行番号の数え方をする。情報処理装置30は、テキストデータにおいて行番号と行の中身とを対応させる行番号の数え方をするホスト(ホスト40など)と接続される。
【0068】
図12は、情報処理装置30の構成の一例を示している。
図12を参照すると、情報処理装置30は、保持部31を有している。
【0069】
例えば、情報処理装置30は、プログラムを記憶する記憶装置と、CPUなどの演算装置と、を有している。例えば、情報処理装置30は、記憶装置に格納されたプログラムを演算装置が実行することで、上記処理部を実現する。
【0070】
保持部31は、ホストで用いられる行番号を示す情報を保持する。本実施形態においては、ホストで用いられる行番号を示す情報の保持方法については、特に限定しない。
【0071】
このように、情報処理装置30は、保持部31を有している。このような構成により、情報処理装置30は、情報処理装置30やホストなどのように行番号の考え方が異なる情報処理装置においてソフトウェアの開発を行う場合であっても、行番号の情報を保持し続けることが出来る。
【0072】
また、上述した情報処理装置30は、当該情報処理装置30に所定のプログラムが組み込まれることで実現できる。具体的に、本発明の他の形態であるプログラムは、テキストデータにおいて行番号と行の中身とを対応させる行番号の数え方をするホストと接続される、テキストデータにおいて行番号と行の中身とを対応させない行番号の数え方をする情報処理装置30に、ホストで用いられる行番号を示す情報を保持する保持部31を実現するためのプログラムである。
【0073】
また、上述した情報処理装置30により実行される情報処理方法は、テキストデータにおいて行番号と行の中身とを対応させる行番号の数え方をするホストと接続される、テキストデータにおいて行番号と行の中身とを対応させない行番号の数え方をする情報処理装置30において実行される情報処理方法であって、ホストから当該ホストで用いられる行番号を示す情報を含むテキストデータを受信し、ホストで用いられる行番号を示す情報を保持する、という方法である。
【0074】
上述した構成を有する、プログラム、又は、情報処理方法、の発明であっても、上記情報処理装置30と同様の作用を有するために、上述した本発明の目的を達成することが出来る。
【0075】
ホスト40は、テキストデータにおいて行番号と行の中身とを対応させる行番号の数え方をする。ホスト40は、テキストデータにおいて行番号と行の中身とを対応させない行番号の数え方をする情報処理装置(情報処理装置30など)と接続される。
【0076】
図13は、ホスト40の構成の一例を示している。
図13を参照すると、ホスト40は、変換部41を有している。
【0077】
例えば、ホスト40は、プログラムを記憶する記憶装置と、CPUなどの演算装置と、を有している。例えば、ホスト40は、記憶装置に格納されたプログラムを演算装置が実行することで、上記処理部を実現する。
【0078】
変換部41は、ホスト40で用いられる行番号を示す情報を、当該ホスト40と接続される情報処理装置が有する表示部では表示されない状態に変換する。例えば、ホスト40は、変換した後の行番号を示す情報をホスト40と接続される情報処理装置に対して送信する。
【0079】
このように、ホスト40は、変換部41を有している。このような構成により、ホスト40は、変換部41により変換した後の行番号を示す情報をホスト40と接続される情報処理装置に対して送信することが出来る。その結果、ホスト40と接続される情報処理装置は、ホスト40の行番号を意識することなくホスト40の行番号を保持することが可能となる。
【0080】
また、上述したホスト40は、当該ホスト40に所定のプログラムが組み込まれることで実現できる。具体的に、本発明の他の形態であるプログラムは、テキストデータにおいて行番号と行の中身とを対応させない行番号の数え方をする情報処理装置と接続される、テキストデータにおいて行番号と行の中身とを対応させる行番号の数え方をするホスト40に、ホスト40で用いられる行番号を示す情報を、情報処理装置が有する表示部では表示されない状態に変換する変換部41を実現するためのプログラムである。
【0081】
また、上述したホスト40により実行される情報処理方法は、テキストデータにおいて行番号と行の中身とを対応させない行番号の数え方をする情報処理装置と接続される、テキストデータにおいて行番号と行の中身とを対応させる行番号の数え方をするホスト40が、ホスト40で用いられる行番号を示す情報を、情報処理装置が有する表示部では表示されない状態に変換し、変換した行番号を示す情報を情報処理装置に対して送信する、という方法である。
【0082】
上述した構成を有する、プログラム、又は、情報処理方法、の発明であっても、上記ホスト40と同様の作用を有するために、上述した本発明の目的を達成することが出来る。
【0083】
<付記>
上記実施形態の一部又は全部は、以下の付記のようにも記載されうる。以下、本発明における情報処理装置などの概略を説明する。但し、本発明は、以下の構成に限定されない。
【0084】
(付記1)
テキストデータにおいて行番号と行の中身とを対応させる行番号の数え方をするホストと接続される、テキストデータにおいて行番号と行の中身とを対応させない行番号の数え方をする情報処理装置であって、
前記ホストで用いられる行番号を示す情報を保持する保持部を有する
情報処理装置。
(付記2)
付記1に記載の情報処理装置であって、
前記保持部は、テキストデータの行頭に前記ホストの行番号を配置することで、前記ホストで用いられる行番号を示す情報を保持する
情報処理装置。
(付記3)
付記1または付記2に記載の情報処理装置であって、
前記保持部は、前記ホストで用いられる行番号を自身が有する表示部では表示されない状態に変換したうえで、テキストデータの行頭に前記ホストの行番号を示す情報を配置することで、前記ホストで用いられる行番号を示す情報を保持する
情報処理装置。
(付記4)
付記3に記載の情報処理装置であって、
前記保持部は、前記ホストで用いられる行番号を、幅を持たない文字であるゼロ幅文字に符号化することで、自身が有する表示部では表示されない状態に変換する
情報処理装置。
(付記5)
付記3に記載の情報処理装置であって、
前記保持部は、前記ホストで用いられる行番号を、文字システムに登録されていない文字である外字に変換することで、自身が有する表示部では表示されない状態に変換する
情報処理装置。
(付記6)
付記2から付記5までのいずれか1項に記載の情報処理装置であって、
前記保持部は、前記ホストで用いられる行番号を表現する基数を変換する読み替える処理を行った後、テキストデータの行頭に前記ホストの行番号を配置することで、前記ホストで用いられる行番号を示す情報を保持する
情報処理装置。
(付記7)
テキストデータにおいて行番号と行の中身とを対応させる行番号の数え方をするホストと接続される、テキストデータにおいて行番号と行の中身とを対応させない行番号の数え方をする情報処理装置において実行される情報処理方法であって、
前記ホストから当該ホストで用いられる行番号を示す情報を含むテキストデータを受信し、
前記ホストで用いられる行番号を示す情報を保持する
情報処理方法。
(付記7-1)
付記7に記載の情報処理方法であって、
テキストデータの行頭に前記ホストの行番号を配置することで、前記ホストで用いられる行番号を示す情報を保持する
情報処理方法。
(付記7-2)
付記7または付記7-1に記載の情報処理方法であって、
前記ホストで用いられる行番号を自身が有する表示部では表示されない状態に変換したうえで、テキストデータの行頭に前記ホストの行番号を示す情報を配置することで、前記ホストで用いられる行番号を示す情報を保持する
情報処理方法。
(付記8)
テキストデータにおいて行番号と行の中身とを対応させる行番号の数え方をするホストと接続される、テキストデータにおいて行番号と行の中身とを対応させない行番号の数え方をする情報処理装置に、
前記ホストで用いられる行番号を示す情報を保持する保持部を実現するためのプログラム。
(付記8-1)
付記8に記載のプログラムであって、
前記保持部は、テキストデータの行頭に前記ホストの行番号を配置することで、前記ホストで用いられる行番号を示す情報を保持する
プログラム。
(付記8-2)
付記8または付記8-1に記載のプログラムであって、
前記保持部は、前記ホストで用いられる行番号を自身が有する表示部では表示されない状態に変換したうえで、テキストデータの行頭に前記ホストの行番号を示す情報を配置することで、前記ホストで用いられる行番号を示す情報を保持する
プログラム。
(付記9)
テキストデータにおいて行番号と行の中身とを対応させない行番号の数え方をする情報処理装置と接続される、テキストデータにおいて行番号と行の中身とを対応させる行番号の数え方をするホストであって、
前記ホストで用いられる行番号を示す情報を、前記情報処理装置が有する表示部では表示されない状態に変換する変換部を有する
ホスト。
(付記9-1)
付記9に記載のホストであって、
前記変換部は、前記ホストで用いられる行番号を、幅を持たない文字であるゼロ幅文字に符号化することで、前記情報処理装置が有する表示部では表示されない状態に変換する
ホスト。
(付記9-2)
付記9または付記9-1に記載のホストであって、
前記変換部は、前記ホストで用いられる行番号を表現する基数を変換する読み替える処理を行った後、前記ホストで用いられる行番号を示す情報を、前記情報処理装置が有する表示部では表示されない状態に変換する
ホスト。
(付記10)
テキストデータにおいて行番号と行の中身とを対応させない行番号の数え方をする情報処理装置と接続される、テキストデータにおいて行番号と行の中身とを対応させる行番号の数え方をするホストに、
前記ホストで用いられる行番号を示す情報を、前記情報処理装置が有する表示部では表示されない状態に変換する変換部を実現するためのプログラム。
(付記10-1)
付記10に記載のプログラムであって、
前記変換部は、前記ホストで用いられるの行番号を、幅を持たない文字であるゼロ幅文字に符号化することで、前記情報処理装置が有する表示部では表示されない状態に変換する
プログラム。
(付記10-2)
付記10または付記10-1に記載のプログラムであって、
前記変換部は、前記ホストで用いられる行番号を表現する基数を変換する読み替える処理を行った後、前記ホストで用いられる行番号を示す情報を、前記情報処理装置が有する表示部では表示されない状態に変換する
プログラム。
(付記11)
テキストデータにおいて行番号と行の中身とを対応させない行番号の数え方をする情報処理装置と接続される、テキストデータにおいて行番号と行の中身とを対応させる行番号の数え方をするホストが、
前記ホストで用いられる行番号を示す情報を、前記情報処理装置が有する表示部では表示されない状態に変換し、
変換した行番号を示す情報を前記情報処理装置に対して送信する
情報処理方法。
(付記11-1)
付記11に記載の情報処理方法であって、
前記ホストで用いられる行番号を、幅を持たない文字であるゼロ幅文字に符号化することで、前記情報処理装置が有する表示部では表示されない状態に変換する
情報処理方法。
(付記11-2)
付記11または付記11-1に記載のプログラムであって、
前記ホストで用いられる行番号を表現する基数を変換する読み替える処理を行った後、前記ホストで用いられる行番号を示す情報を、前記情報処理装置が有する表示部では表示されない状態に変換する
情報処理方法。
【0085】
なお、上記各実施形態及び付記において記載したプログラムは、記憶装置に記憶されていたり、コンピュータが読み取り可能な記録媒体に記録されていたりする。例えば、記録媒体は、フレキシブルディスク、光ディスク、光磁気ディスク、及び、半導体メモリ等の可搬性を有する媒体である。
【0086】
以上、上記各実施形態を参照して本願発明を説明したが、本願発明は、上述した実施形態に限定されるものではない。本願発明の構成や詳細には、本願発明の範囲内で当業者が理解しうる様々な変更をすることが出来る。
【符号の説明】
【0087】
100 開発システム
10 開発用PC
11 テキストエディタ
12 行番号情報変換部
13 表示部
14 メッセージ翻訳部
15 デバックコマンド
20 ホストコンピュータ
21 行番号情報変換部
30 情報処理装置
31 保持部
40 ホスト
41 変換部