(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-12-05
(45)【発行日】2022-12-13
(54)【発明の名称】ルート案内情報提供装置、ルート案内情報提供システム、ルート案内情報提供方法及びプログラム
(51)【国際特許分類】
G01C 21/26 20060101AFI20221206BHJP
G08G 1/0969 20060101ALI20221206BHJP
G06Q 50/30 20120101ALI20221206BHJP
【FI】
G01C21/26 P
G08G1/0969
G06Q50/30
(21)【出願番号】P 2020077179
(22)【出願日】2020-04-24
【審査請求日】2020-04-24
(73)【特許権者】
【識別番号】000227205
【氏名又は名称】NECプラットフォームズ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100103894
【氏名又は名称】家入 健
(72)【発明者】
【氏名】斉藤 寛子
【審査官】佐々木 佳祐
(56)【参考文献】
【文献】特開2018-155498(JP,A)
【文献】特開2019-099069(JP,A)
【文献】特開2016-094044(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G01C 21/00-25/00
G08G 1/00-99/00
G06Q 50/30
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ユーザ端末から送信される出発地、到着地及び列車車両内環境条件を含むルート検索条件を取得するルート検索条件取得部と、
前記ルート検索条件取得部により取得された前記出発地から前記到着地に至るルートであって、前記ルート検索条件取得部により取得された前記列車車両内環境条件を満たす列車車両を含むルートを検索するルート検索部と、
前記検索されたルートに含まれる列車のうち前記列車車両内環境条件を満たす列車車両を特定する列車車両特定部と、
前記ルート検索部により検索されたルートを案内するルート案内情報及び
前記特定された列車車両を前記ユーザ端末に送信するルート案内情報提供部と、を備え、
前記列車車両内環境条件は、ユーザにより前記出発地及び前記到着地を入力する際に入力されたものであるルート案内情報提供装置。
【請求項2】
前記列車車両内環境条件は、列車車両内の臭気強度、混雑度、男女比率、体型分布及び犯罪危険度のうち少なくとも一つを含む請求項1に記載のルート案内情報提供装置。
【請求項3】
前記ルート案内情報は、前記ルート検索部により検索されたルートに含まれる列車のうち前記列車車両内環境条件を満たす列車車両を表す表示を含む請求項1又は2に記載のルート案内情報提供装置。
【請求項4】
列車車両内から送信される列車車両内環境情報検出センサにより検出された列車車両内環境情報、前記列車車両内環境情報検出センサの実装位置、前記列車車両内環境情報の検出時刻及び前記列車車両内環境情報検出センサが設置されている列車の列車識別情報を取得する列車車両内環境情報取得部と、
前記列車車両内環境情報取得部により取得された前記列車車両内環境情報を解析する解析処理部と、
前記解析処理部により解析された解析結果と、前記列車車両内環境情報取得部により取得された前記実装位置、前記検出時刻及び前記列車識別情報とが対応付けて登録される解析データ記憶部と、をさらに備え、
前記ルート検索部は、少なくとも前記解析データ記憶部の記憶内容に基づいて、前記列車車両内環境条件を満たす列車車両を含むルートを検索する請求項1から3のいずれか1項に記載のルート案内情報提供装置。
【請求項5】
前記列車車両内環境情報検出センサは、前記列車車両内に設置された臭気センサ、カメラ及びマイクのうち少なくとも一つである請求項4に記載のルート案内情報提供装置。
【請求項6】
ユーザ端末から送信される出発地、到着地及び列車車両内環境条件を含むルート検索条件を取得するルート検索条件取得部と、
前記ルート検索条件取得部により取得された前記出発地から前記到着地に至るルートであって、前記ルート検索条件取得部により取得された前記列車車両内環境条件を満たす列車車両を含むルートを検索するルート検索部と、
前記検索されたルートに含まれる列車のうち前記列車車両内環境条件を満たす列車車両を特定する列車車両特定部と、
前記ルート検索部により検索されたルートを案内するルート案内情報及び
前記特定された列車車両を前記ユーザ端末に送信するルート案内情報提供部と、を備え、
前記列車車両内環境条件は、ユーザにより前記出発地及び前記到着地を入力する際に入力されたものであるルート案内情報提供システム。
【請求項7】
前記列車車両内環境条件は、列車車両内の臭気強度、混雑度、男女比率、体型分布及び犯罪危険度のうち少なくとも一つを含む請求項6に記載のルート案内情報提供システム。
【請求項8】
ルート案内情報提供装置が、ユーザ端末から送信される出発地、到着地及び列車車両内環境条件を含むルート検索条件を取得するルート検索条件取得ステップと、
前記ルート案内情報提供装置が、前記ルート検索条件取得ステップにより取得された前記出発地から前記到着地に至るルートであって、前記ルート検索条件取得ステップにより取得された前記列車車両内環境条件を満たす列車車両を含むルートを検索するルート検索ステップと、
前記ルート案内情報提供装置が、前記検索されたルートに含まれる列車のうち前記列車車両内環境条件を満たす列車車両を特定する列車車両特定ステップと、
前記ルート案内情報提供装置が、前記ルート検索ステップにより検索されたルートを案内するルート案内情報及び
前記特定された列車車両を前記ユーザ端末に送信するルート案内情報提供ステップと、を備え、
前記列車車両内環境条件は、ユーザにより前記出発地及び前記到着地を入力する際に入力されたものであるルート案内情報提供方法。
【請求項9】
少なくとも1つのプロセッサを備えた電子デバイスに、
ユーザ端末から送信される出発地、到着地及び列車車両内環境条件を含むルート検索条件を取得するルート検索条件取得処理と、
前記ルート検索条件取得処理により取得された前記出発地から前記到着地に至るルートであって、前記ルート検索条件取得処理により取得された前記列車車両内環境条件を満たす列車車両を含むルートを検索するルート検索処理と、
前記検索されたルートに含まれる列車のうち前記列車車両内環境条件を満たす列車車両を特定する列車車両特定処理と、
前記ルート検索処理により検索されたルートを案内するルート案内情報及び
前記特定された列車車両を前記ユーザ端末に送信するルート案内情報提供処理と、を実行させるためのプログラムであって、
前記列車車両内環境条件は、ユーザにより前記出発地及び前記到着地を入力する際に入力されたものであるプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ルート案内情報提供装置、ルート案内情報提供システム、ルート案内情報提供方法及び記録媒体に関する。
【背景技術】
【0002】
列車車両内の乗客が身につけたセンサ装置(位置センサ、温度センサ、湿度センサ、臭気センサ、音センサ、CO2センサ)の検出結果に基づいて各列車車両内の快適度を算出し、より快適度の高い列車車両を、駅のホームに存在するユーザに通知するように構成されたシステムが例えば特許文献1に記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、特許文献1においては、出発地から到着地に至るルートであって、ユーザが入力した列車車両内環境条件(例えば、臭気強度、混雑度、男女比率、体型分布、犯罪危険度)を満たす列車車両を含むルート(つまり、ユーザの感性にあった乗り換えルート)を案内するルート案内情報を提供することについては全く提案されていない。
【0005】
本発明の目的は、上述した課題を鑑み、出発地から到着地に至るルートであって、ユーザが入力した列車車両内環境条件(例えば、臭気強度、混雑度、男女比率、体型分布、犯罪危険度)を満たす列車車両を含むルート(つまり、ユーザの感性にあった乗り換えルート)を案内するルート案内情報を提供することができるルート案内情報提供装置、ルート案内情報提供システム、ルート案内情報提供方法及び記録媒体を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明のルート案内情報提供装置は、ユーザ端末から送信される出発地、到着地及び列車車両内環境条件を含むルート検索条件を取得するルート検索条件取得部と、前記ルート検索条件取得部により取得された前記出発地から前記到着地に至るルートであって、前記ルート検索条件取得部により取得された前記列車車両内環境条件を満たす列車車両を含むルートを検索するルート検索部と、前記ルート検索部により検索されたルートを案内するルート案内情報を前記ユーザ端末に送信するルート案内情報提供部と、を備える。
【0007】
本発明のルート案内情報提供システムは、ユーザ端末から送信される出発地、到着地及び列車車両内環境条件を含むルート検索条件を取得するルート検索条件取得部と、前記ルート検索条件取得部により取得された前記出発地から前記到着地に至るルートであって、前記ルート検索条件取得部により取得された前記列車車両内環境条件を満たす列車車両を含むルートを検索するルート検索部と、前記ルート検索部により検索されたルートを案内するルート案内情報を前記ユーザ端末に送信するルート案内情報提供部と、を備える。
【0008】
本発明のルート案内情報提供方法は、ユーザ端末から送信される出発地、到着地及び列車車両内環境条件を含むルート検索条件を取得するルート検索条件取得ステップと、前記ルート検索条件取得ステップにより取得された前記出発地から前記到着地に至るルートであって、前記ルート検索条件取得ステップにより取得された前記列車車両内環境条件を満たす列車車両を含むルートを検索するルート検索ステップと、前記ルート検索ステップにより検索されたルートを案内するルート案内情報を前記ユーザ端末に送信するルート案内情報提供ステップと、を備える。
【0009】
本発明の記録媒体は、少なくとも1つのプロセッサを備えた電子デバイスに、ユーザ端末から送信される出発地、到着地及び列車車両内環境条件を含むルート検索条件を取得するルート検索条件取得処理と、前記ルート検索条件取得処理により取得された前記出発地から前記到着地に至るルートであって、前記ルート検索条件取得処理により取得された前記列車車両内環境条件を満たす列車車両を含むルートを検索するルート検索処理と、前記ルート検索処理により検索されたルートを案内するルート案内情報を前記ユーザ端末に送信するルート案内情報提供処理と、を実行させるためのプログラムを記録したコンピュータ読取可能な記録媒体である。
【発明の効果】
【0010】
本発明により、出発地から到着地に至るルートであって、ユーザが入力した列車車両内環境条件(例えば、臭気強度、混雑度、男女比率、体型分布、犯罪危険度)を満たす列車車両を含むルート(つまり、ユーザの感性にあった乗り換えルート)を案内するルート案内情報を提供することができるルート案内情報提供装置、ルート案内情報提供システム、ルート案内情報提供方法及び記録媒体を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【
図1】ルート案内情報提供装置40の概略構成図である。
【
図2】ルート案内情報提供装置40の動作(ルート検索処理)の一例のフローチャートである。
【
図3】実施形態2にかかるルート案内情報提供システム1の構成を示すブロック図である。
【
図4】列車車両内環境情報検出センサ10の構成例である。
【
図7】表示部32(表示面)に表示されるルート検索条件入力画面G1の一例である。
【
図8】表示部32(表示面)に表示されるルート案内情報G2の一例である。
【
図9】ルート案内情報提供装置40の構成例である。
【
図10】ルート案内情報提供装置40の動作(列車車両内環境情報解析・登録処理)の一例のフローチャートである。
【
図11】ルート案内情報提供装置40の動作(乗客情報解析・登録処理)の一例のフローチャートである。
【
図12】ルート案内情報提供装置40の動作(ルート検索処理)の一例のフローチャートである。
【
図13】路線データ記憶部41b及び混雑統計データ記憶部41cに記憶されたデータに基づいて検索されるルートの一例である。
【
図14】ルート案内情報提供システム1のシーケンス図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
(実施形態1)
まず、
図1を用いて、実施形態1のルート案内情報提供システム1を構成するルート案内情報提供装置40(乗換案内装置)の構成例について説明する。
【0013】
図1は、ルート案内情報提供装置40の概略構成図である。
【0014】
図1に示すように、ルート案内情報提供装置40は、ユーザ端末30から送信される出発地、到着地及び列車車両内環境条件(例えば、臭気強度、混雑度、男女比率、体型分布、犯罪危険度)を含むルート検索条件を取得するルート検索条件取得部42dと、ルート検索条件取得部42dにより取得された出発地から到着地に至るルートであって、ルート検索条件取得部42dにより取得された列車車両内環境条件を満たす列車車両を含むルート(つまり、ユーザの感性にあった乗り換えルート)を検索するルート検索部42eと、ルート検索部42eにより検索されたルートを案内するルート案内情報をユーザ端末30に送信するルート案内情報提供部42fと、を備えている。
【0015】
次に、上記構成のルート案内情報提供装置40の動作の一例について説明する。
【0016】
図2は、ルート案内情報提供装置40の動作(ルート検索処理)の一例のフローチャートである。
【0017】
まず、ルート検索条件取得部42dが、ユーザ端末30から送信されるユーザが入力した出発地、到着地及び列車車両内環境条件(例えば、臭気強度、混雑度、男女比率、体型分布、犯罪危険度)を含むルート検索条件を取得する(ステップS1)。
【0018】
次に、ルート検索部42eが、ステップS1で取得された出発地から到着地に至るルートであって、ステップS1で取得された列車車両内環境条件を満たす列車車両を含むルートを検索する(ステップS2)。
【0019】
次に、ルート案内情報提供部42fが、ステップS2で検索されたルートを案内するルート案内情報をユーザ端末30に送信する(ステップS3)。
【0020】
以上説明したように、実施形態1によれば、出発地から到着地に至るルートであって、ユーザが入力した列車車両内環境条件(例えば、臭気強度、混雑度、男女比率、体型分布、犯罪危険度)を満たす列車車両を含むルート(つまり、ユーザの感性にあった乗り換えルート)を案内するルート案内情報を提供することができる。
【0021】
(実施形態2)
以下、本発明の実施形態2として、ルート案内情報提供システム1について詳細に説明する。以下、ユーザ端末30として第2ユーザ端末を用いる。以下、第2ユーザ端末30と記載する。
【0022】
図3は、実施形態2にかかるルート案内情報提供システム1の構成を示すブロック図である。
【0023】
図3に示すように、ルート案内情報提供システム1は、列車車両内環境情報検出センサ10、第1ユーザ端末20、第2ユーザ端末30、ルート案内情報提供装置40(乗換案内装置)を備えている。
【0024】
まず、ルート案内情報提供システム1の概要について説明する。
【0025】
図3に示すように、列車車両内環境情報検出センサ10により検出された列車車両内環境情報及び列車車両内の乗客が第1ユーザ端末20に入力した乗客情報は、ルート案内情報提供装置40に無線送信される。ルート案内情報提供装置40は、この無線送信される各情報を取得(受信)すると、当該取得した各情報を解析し、解析結果を解析データ記憶部41dに記憶する。
【0026】
また、ユーザが第2ユーザ端末30に入力したルート検索条件は、ルート案内情報提供装置40に送信される。ルート案内情報提供装置40は、この送信されるルート検索条件を取得(受信)すると、ルート検索用データ41b~41dを参照して、当該取得した出発地から到着地に至るルートであって、当該取得した列車車両内環境条件(例えば、臭気強度、混雑度、男女比率、体型分布、犯罪危険度)を満たす列車車両を含むルート(つまり、ユーザの感性にあった乗り換えルート)を検索し、その検索されたルートを案内するルート案内情報をルート検索条件送信元の第2ユーザ端末30に送信する。第2ユーザ端末30は、この送信されるルート案内情報を取得(受信)すると、当該取得したルート案内情報を表示部に表示する。
【0027】
次に、列車車両内環境情報検出センサ10の構成例について説明する。
【0028】
図4は、列車車両内環境情報検出センサ10の構成例である。
【0029】
列車車両内環境情報検出センサ10は、列車車両内に設置されている。例えば、列車車両内環境情報検出センサ10は、鉄道会社により列車車両のドアごとに設置されている。列車車両内環境情報検出センサ10は、列車車両内の環境情報を検出するためのセンサで、例えば、
図4に示すように、臭気センサ11、カメラ12、マイク13である。臭気センサ11は、列車車両内(例えば、当該臭気センサ11が設置されたドア付近)のニオイ(臭気)を検出する。カメラ12は、列車車両内(例えば、当該カメラ12が設置されたドア付近)の乗客を含む画像を撮影する。カメラ12により撮影される画像は、静止画であってもよいし、動画であってもよい。マイク13は、列車車両内(例えば、当該マイク13が設置されたドア付近)の音声を集音する。
【0030】
図3に示すように、列車車両内環境情報検出センサ10により検出された列車車両内環境情報、例えば、臭気センサ11の検出結果(ニオイ情報)、カメラ12により撮影された画像及びマイク13により集音された音声は、ルート案内情報提供装置40に定期的に無線送信される。なお、列車車両内環境情報検出センサ10により検出された列車車両内環境情報は、列車内車両に設けられた通信部(図示せず)により無線送信される。その際、列車車両内環境情報検出センサ10の実装(設置)位置(例えば、列車車両番号及びドア番号)、列車車両内環境情報の検出時刻及び列車車両内環境情報検出センサ10が設置されている列車の列車識別情報もルート案内情報提供装置40に無線送信される。なお、列車車両内環境情報検出センサ10の実装(設置)位置(例えば、列車車両番号及びドア番号)及び列車車両内環境情報検出センサ10が設置されている列車の列車識別情報は、例えば、列車車両内環境情報検出センサ10等に設けられたROM等の記憶部(図示せず)に予め記憶されている。
【0031】
次に、第1ユーザ端末20の構成例について説明する。
【0032】
【0033】
第1ユーザ端末20は、列車車両内の乗客が所持する情報処理装置(携帯端末)である。例えば、第1ユーザ端末20は、スマートフォン、タブレット端末、ノート型のパーソナルコンピュータである。
図5に示すように、第1ユーザ端末20は、乗客情報入力部21、表示部22、現在位置取得部23及び通信部24を備えている。
【0034】
乗客情報入力部21は、例えば、タッチパネルである。以下、タッチパネル21と呼ぶ。タッチパネル21は、表示部22の表示面を覆っている。表示部22は、例えば、液晶ディスプレイ等の表示装置である。タッチパネル21は、乗客情報を入力するために用いられる。乗客情報は、例えば、暴力、暴言、喧嘩、痴漢、酔っ払い等の犯罪行為又は迷惑行為を表す情報である。
【0035】
列車車両内の乗客は、列車車両内で暴力、暴言、喧嘩、痴漢、酔っ払い等の犯罪行為又は迷惑行為を目撃した場合、タッチパネル21を介して当該犯罪行為又は迷惑行為を表す乗客情報を入力する。
【0036】
現在位置取得部23は、例えば、第1ユーザ端末20が備えるGPS受信機(図示せず)が受信したGPS衛星からの電波等に基づいて算出される現在位置を取得する。
【0037】
通信部24は、ルート案内情報提供装置40との間で無線通信(例えば、WiFi(登録商標)による無線通信)する通信装置である。
【0038】
図3に示すように、列車車両内の乗客がタッチパネル21を介して入力した乗客情報は、通信部24を介してルート案内情報提供装置40に無線送信される。その際、現在位置取得部23により取得された現在位置、乗客情報の入力時刻及び乗客情報を入力した乗客が乗車している列車の列車識別情報も通信部24を介してルート案内情報提供装置40に無線送信される。
【0039】
次に、第2ユーザ端末30の構成例について説明する。
【0040】
【0041】
第2ユーザ端末30は、出発地から到着地に至るルートを検索しようとするユーザが操作する情報処理装置である。例えば、第2ユーザ端末30は、スマートフォン、タブレット端末、ノート型又は据え置き型のパーソナルコンピュータである。
図6に示すように、第2ユーザ端末30は、ルート検索条件入力部31、表示部32、ルート案内情報取得部33及び通信部34を備えている。
【0042】
ルート検索条件入力部31は、例えば、タッチパネルである。以下、タッチパネル31と呼ぶ。タッチパネル31は、表示部32の表示面を覆っている。表示部32は、例えば、液晶ディスプレイ等の表示装置である。タッチパネル31は、ルート検索条件を入力するために用いられる。
図3に示すように、ルート検索条件は、基本検索条件及び列車車両内環境条件を含む。基本検索条件は、例えば、出発地、到着地、日時(出発日時又は到着日時)である。列車車両内環境条件は、ユーザの感性にあわせた検索条件(乗り換え条件)で、例えば、臭気強度、混雑度、男女比率、体型分布、犯罪危険度である。
【0043】
ルート検索条件は、例えば、表示部32(表示面)に表示されるルート検索条件入力画面G1をタッチパネル31を介して操作することで入力することができる。
【0044】
図7は、表示部32(表示面)に表示されるルート検索条件入力画面G1の一例である。
【0045】
図7に示すように、ルート検索条件入力画面G1は、出発地入力欄G1a、到着地入力欄G1b、日時入力欄G1c(到着日時又は到着日時入力欄)、列車車両内環境条件入力欄G1d、送信ボタンG1eを含む。
【0046】
出発地入力欄G1aには、例えば、出発駅名が入力される。到着地入力欄G1bには、例えば、到着駅名が入力される。ルート検索条件入力画面G1中の「出発」にチェック入力された場合、日時入力欄G1cには、出発日時が入力される。一方、ルート検索条件入力画面G1中の「到着」にチェック入力された場合、日時入力欄G1cには、到着日時が入力される。
【0047】
列車車両内環境条件入力欄G1dには、ユーザが希望する列車車両内環境条件が入力される。
【0048】
「臭気強度」には、例えば、臭気強め、臭気弱め、臭気無しのいずれかが入力される。なお、「臭気強度」には、臭気強度を表す数字、例えば、臭気強めを表す数字(例えば、2)、臭気弱めを表す数字(例えば、1)、臭気無しを表す数字(例えば、0)を入力してもよい。
【0049】
「混雑度」には、例えば、混雑、やや混雑、混雑無しのいずれかが入力される。なお、「混雑度」には、混雑度を表す数字、例えば、混雑を表す数字(例えば、2)、やや混雑を表す数字(例えば、1)、混雑無しを表す数字(例えば、0)を入力してもよい。
【0050】
「男女比率」には、例えば、男性多め(女性少なめ)、男女均等、男性少なめ(女性多め)のいずれかが入力される。なお、「男女比率」には、男女比率を表す数字、例えば、男1:女2を入力してもよい。
【0051】
「体型分布」には、例えば、ふくよか体型多め、ふくよか体型少なめのいずれかが入力される。なお、「体型分布」には、体型分布を表す数字、例えば、ふくよか体系0%を入力してもよい。
【0052】
「犯罪危険度」には、例えば、犯罪危険度(考慮しない)、犯罪危険度無しのいずれかが入力される。
【0053】
図3に示すように、ユーザがタッチパネル31を介して入力したルート検索条件は、タッチパネル31を介して送信ボタンG1eがタップされた場合、通信部34を介してルート案内情報提供装置40に無線送信される。
【0054】
ルート案内情報取得部33は、ルート案内情報提供装置40から送信されるルート案内情報を取得する。具体的には、ルート案内情報提供装置40から送信されるルート案内情報を通信部34が受信し、ルート案内情報取得部33は、この通信部34が受信したルート案内情報を取得する。ルート案内情報取得部33により取得されたルート案内情報は、表示部32(表示面)に表示される。
【0055】
図8は、表示部32(表示面)に表示されるルート案内情報G2の一例である。
【0056】
ルート案内情報G2は、ルート検索条件に基づいてルート案内情報提供装置40が検索した出発地から到着地に至るルートを案内するための情報で、
図8に示すように、出発地G2a、出発時刻G2b、到着地G2c、到着時刻G2d、路線名G2e、車両番号G2f、ドア番号G2gを含む。なお、車両番号G2f、ドア番号G2gは、省略される場合がある。
【0057】
出発地G2aには、出発駅名が表示される。出発時刻G2bには、出発時刻が表示される。到着地G2cには、到着駅名が表示される。到着時刻G2dには、到着時刻が表示される。路線名G2eには、路線名が表示される。車両番号G2fには、列車車両内環境条件を満たす列車車両の車両番号が表示される。ドア番号G2gには、列車車両内環境条件を満たす列車車両のドア番号が表示される。
【0058】
通信部34は、ルート案内情報提供装置40との間で無線通信(例えば、WiFiによる無線通信)する通信装置である。
【0059】
次に、ルート案内情報提供装置40の構成例について説明する。
【0060】
図9は、ルート案内情報提供装置40の構成例である。
【0061】
図9に示すように、ルート案内情報提供装置40は、記憶部41、制御部42、メモリ43及び通信部44を備えている。
【0062】
記憶部41は、例えば、ハードディスク装置やROM等の不揮発性の記憶部である。記憶部41には、プログラム41a、路線データ記憶部41b、混雑統計データ記憶部41c、解析データ記憶部41dが格納(記憶)されている。
【0063】
プログラム41aは、制御部42(プロセッサ)により実行されるプログラムである。路線データ記憶部41bには、出発地から到着地に至るルートを検索するために用いられるデータ(路線データ)が記憶されている。混雑統計データ記憶部41cには、混雑統計データ(例えば、路線、曜日、時間帯ごとの乗車率)が記憶されている。路線データ記憶部41b、混雑統計データ記憶部41cとしては、公知のものを用いることができる(例えば、特開2008-273275号公報参照)。
【0064】
解析データ記憶部41dには、解析処理部42cの解析結果が記憶されている。解析データ記憶部41dは、ユーザが入力した列車車両内環境条件を満たす列車車両を含むルート(つまり、ユーザの感性にあった乗り換えルート)を検索するために用いられる。この点は後述する。
【0065】
制御部42は、図示しないが、プロセッサを備えている。プロセッサは、例えば、CPU(Central Processing Unit)である。プロセッサは、1つの場合もあるし、複数の場合もある。プロセッサは、記憶部41からメモリ43(例えば、RAM)に読み込まれたプログラム41aを実行することで、列車車両内環境情報取得部42a、乗客情報取得部42b、解析処理部42c、ルート検索条件取得部42d、ルート検索部42e、ルート案内情報提供部42fとして機能する。これらの一部又は全部は、ハードウェアで実現してもよい。
【0066】
列車車両内環境情報取得部42aは、列車車両から定期的に送信される列車車両内環境情報検出センサ10により検出された列車車両内環境情報(
図3参照)を取得する。その際、列車車両内環境情報取得部42aは、列車車両内環境情報と共に送信される列車車両内環境情報検出センサ10の実装(設置)位置(例えば、列車車両番号及びドア番号)、列車車両内環境情報の検出時刻及び列車車両内環境情報検出センサ10が設置されている列車の列車識別情報も取得する。具体的には、列車車両から送信される列車車両内環境情報、実装位置、検出時刻及び列車識別情報を通信部44が受信し、列車車両内環境情報取得部42aは、この通信部44が受信した列車車両内環境情報、実装位置、検出時刻及び列車識別情報を取得する。
【0067】
乗客情報取得部42bは、第1ユーザ端末20から送信される乗客情報(
図3参照)を取得する。その際、乗客情報取得部42bは、乗客情報と共に送信される現在位置取得部23により取得された現在位置、乗客情報の入力時刻及び乗客情報を入力した乗客が乗車している列車の列車識別情報も取得する。具体的には、第1ユーザ端末20から送信される乗客情報、現在位置、入力時刻及び列車識別情報を通信部44が受信し、乗客情報取得部42bは、この通信部44が受信した乗客情報、現在位置、入力時刻及び列車識別情報を取得する。
【0068】
解析処理部42cは、列車車両内環境情報取得部42aにより取得された列車車両内環境情報を解析して列車車両内の「臭気強度」、「混雑度」、「男女比率」、「体型分布」、「犯罪危険度」を算出(例えば、定量化)する。また、解析処理部42cは、乗客情報取得部42bにより取得された乗客情報を解析して列車車両内の「犯罪危険度」を算出(例えば、定量化)する。
【0069】
「臭気強度」は、列車車両内環境情報取得部42aにより取得された列車車両内環境情報(臭気センサ11の検出結果(ニオイ情報))を解析することで算出することができる。例えば、臭気センサ11の検出結果(ニオイ情報)が第1閾値を超えている場合、臭気強めを表す数字(例えば、2)を算出し、臭気センサ11の検出結果(ニオイ情報)が第1閾値と第2閾値(第1閾値>第2閾値)の間の場合、臭気弱めを表す数字(例えば、1)を算出し、臭気センサ11の検出結果(ニオイ情報)が第2閾値を超えていない場合、臭気無しを表す数字(例えば、0)を算出する。
【0070】
「混雑度」は、列車車両内環境情報取得部42aにより取得された列車車両内環境情報(カメラ12により撮影された画像)中の乗客数を解析することで算出することができる。例えば、カメラ12により撮影された画像に対して所定の画像処理を実行することで乗客数を検出する。そして、検出された乗客数が第3閾値を超えている場合、混雑を表す数字(例えば、2)を算出し、検出された乗客数が第3閾値と第4閾値(第3閾値>第4閾値)の間の場合、やや混雑を表す数字(例えば、1)を算出し、検出された乗客数が第4閾値を超えていない場合、混雑無しを表す数字(例えば、0)を算出する。
【0071】
「男女比率」は、列車車両内環境情報取得部42aにより取得された列車車両内環境情報(カメラ12により撮影された画像)中の乗客の身体的特徴点(例えば、骨格の特徴点)を解析することで算出することができる。例えば、カメラ12により撮影された画像に対して所定の画像処理を実行することで乗客の身体的特徴点(例えば、骨格の特徴点)を検出する。そして検出された身体的特徴点に基づいて男性乗客数、女性乗客数をカウントし、この男性乗客数と女性乗客数とを比較することで、男女比率を表す数字を算出することができる。なお、身体的特徴点(例えば、骨格の特徴点)は、既存技術(例えば、OpenPose(登録商標))により検出することができる。
【0072】
「体型分布」は、例えば、列車車両内環境情報取得部42aにより取得された列車車両内環境情報(カメラ12により撮影された画像)中の乗客の身体的特徴点(例えば、骨格の特徴点)を解析することで算出することができる。例えば、カメラ12により撮影された画像に対して所定の画像処理を実行することで乗客の身体的特徴点(例えば、骨格の特徴点)を検出する。そして検出された身体的特徴点に基づいてふくよか体型の乗客数、ふくよか体型未満の体型の乗客数をカウントし、ふくよか体型の乗客数を全乗客数(ふくよか体型の乗客数+ふくよか体型未満の体型の乗客数)で除算することで算出することができる。
【0073】
「犯罪危険度」は、列車車両内環境情報取得部42aにより取得された列車車両内環境情報(マイク13により集音した音声)を解析することで算出することができる。例えば、マイク13により集音した音声の音量が第5閾値を超えている場合、犯罪危険度が高いを表す数字(例えば、2)を算出し、マイク13により集音した音声の音量が第5閾値と第6閾値(第5閾値>第6閾値)の間の場合、犯罪危険度がやや高いを表す数字(例えば、1)を算出し、マイク13により集音した音声の音量が第6閾値を超えていない場合、犯罪危険度無しを表す数字(例えば、0)を算出する。また、「犯罪危険度」は、マイク13により集音した音声の音色(例えば、周波数成分)を解析することででも算出することができる。また、「犯罪危険度」は、乗客情報取得部42bにより取得された乗客情報を解析することでも算出することができる。例えば、第1ユーザ端末20(複数)から一定時間内に一定数以上の乗客情報を受信した場合、犯罪危険度が高いを表す数字(例えば、2)を算出し、第1ユーザ端末20から一定時間内に一定数以上の乗客情報を受信しない場合、犯罪危険度無しを表す数字(例えば、0)を算出する。
【0074】
ルート検索条件取得部42dは、第2ユーザ端末30から送信されるルート検索条件を取得する。具体的には、第2ユーザ端末30から送信されるルート検索条件を通信部44が受信し、ルート検索条件取得部42dは、この通信部44が受信したルート検索条件を取得する。
【0075】
ルート検索部42eは、ルート検索条件取得部42dにより取得されたルート検索条件中の出発地から到着地に至るルートを検索する。例えば、ルート検索用データ41b~41d(
図3参照)を参照して、出発地から到着地に至るルートであって、ルート検索条件取得部42dにより取得されたルート検索条件中の列車車両内環境条件(例えば、臭気強度、混雑度、男女比率、体型分布、犯罪危険度)を満たす列車車両を含むルート(つまり、ユーザの感性にあった乗り換えルート)を検索する。
【0076】
ルート案内情報提供部42fは、ルート検索部42eにより検索されたルートを案内するルート案内情報を、通信部44を介してルート検索条件送信元の第2ユーザ端末30に送信する。
【0077】
通信部44は、列車車両(例えば、列車内車両に設けられた通信部(図示せず))、第1ユーザ端末20及び第2ユーザ端末30との間で無線通信(例えば、WiFiによる無線通信)する通信装置である。
【0078】
次に、ルート案内情報提供装置40の動作(列車車両内環境情報解析・登録処理)の一例について説明する。
【0079】
図10は、ルート案内情報提供装置40の動作(列車車両内環境情報解析・登録処理)の一例のフローチャートである。
【0080】
まず、ルート案内情報提供装置40(列車車両内環境情報取得部42a)は、列車車両から定期的に送信される列車車両内環境情報検出センサ10により検出された列車車両内環境情報(
図3参照)を取得する(ステップS10)。その際、列車車両内環境情報取得部42aは、列車車両内環境情報と共に送信される列車車両内環境情報検出センサ10の実装(設置)位置(例えば、列車車両番号及びドア番号)、列車車両内環境情報の検出時刻及び列車車両内環境情報検出センサ10が設置されている列車の列車識別情報も取得する。
【0081】
次に、ルート案内情報提供装置40(解析処理部42c)は、ステップS10で取得された列車車両内環境情報を解析して列車車両内の「臭気強度」、「混雑度」、「男女比率」、「体型分布」、「犯罪危険度」を算出する(ステップS11)。
【0082】
次に、ルート案内情報提供装置40(例えば、制御部42)は、ステップS11で解析された解析処理部42cの解析結果を、ステップS10で取得された列車車両内環境情報検出センサ10の実装(設置)位置(例えば、列車車両番号及びドア番号)、列車車両内環境情報の検出時刻及び列車車両内環境情報検出センサ10が設置されている列車の列車識別情報と対応付けて解析データ記憶部41dに登録する(ステップS12)。
【0083】
次に、ルート案内情報提供装置40の動作(乗客情報解析・登録処理)の一例について説明する。
【0084】
図11は、ルート案内情報提供装置40の動作(乗客情報解析・登録処理)の一例のフローチャートである。
【0085】
まず、ルート案内情報提供装置40(乗客情報取得部42b)は、第1ユーザ端末20から送信される乗客情報(
図3参照)を取得する(ステップS20)。その際、乗客情報取得部42bは、乗客情報と共に送信される現在位置取得部23により取得された現在位置、乗客情報の入力時刻及び乗客情報を入力した乗客が乗車している列車の列車識別情報も取得する。
【0086】
次に、ルート案内情報提供装置40(解析処理部42c)は、ステップS20で取得された乗客情報を解析して列車車両内の「犯罪危険度」を算出する(ステップS21)。
【0087】
次に、ルート案内情報提供装置40(例えば、制御部42)は、ステップS21で解析された解析処理部42cの解析結果を、ステップS20で取得された現在位置取得部23により取得された現在位置、乗客情報の入力時刻及び乗客情報を入力した乗客が乗車している列車の列車識別情報と対応付けて解析データ記憶部41dに登録する(ステップS22)。
【0088】
次に、ルート案内情報提供装置40の動作(ルート検索処理)の一例について説明する。
【0089】
図12は、ルート案内情報提供装置40の動作(ルート検索処理)の一例のフローチャートである。
【0090】
まず、ルート案内情報提供装置40(ルート検索条件取得部42d)は、第2ユーザ端末30から送信されるルート検索条件を取得する(ステップS30)。
【0091】
次に、ルート案内情報提供装置40(ルート検索部42e)は、路線データ記憶部41b及び混雑統計データ記憶部41cに記憶されたデータに基づいて、ステップS30で取得されたルート検索条件中の出発地から到着地に至るルートを検索する(ステップS31)。ここでは、
図13に示すように、二つのルートが検索されたとする。
図13は、路線データ記憶部41b及び混雑統計データ記憶部41cに記憶されたデータに基づいて検索されるルートの一例である。なお、ルート案内情報提供装置40(ルート検索部42e)は、ルート検索に際して(ステップS31)、列車が通常運行の場合、混雑統計データ記憶部41cに記憶されたデータを用い、列車が通常運行ではない場合(事故等で遅延が発生している場合)、解析データ記憶部41dに記憶された混雑度を用いてもよい。
【0092】
次に、ステップS30で取得されたルート検索条件が列車車両内環境条件を含む場合(ステップS32:YES)、ルート案内情報提供装置40(例えば、制御部42)は、解析データ記憶部41dを参照して、ステップS31で検索されたルートに含まれる列車のうち列車車両内環境条件を満たす列車車両(実装位置)を検索する(ステップS33)。例えば、解析データ記憶部41d中のステップS31で検索されたルートに含まれる列車の列車識別情報及び最新時刻が対応づけられてる臭気強度、混雑度、男女比率、体型分布、犯罪危険度と、ステップS30で取得されたルート検索条件中の列車車両内環境条件(臭気強度、混雑度、男女比率、体型分布、犯罪危険度)とを比較し、両者が一致している列車車両(実装位置)を特定する。なお、一致している列車車両(実装位置)が存在しない場合、一部一致している列車車両(実装位置)を特定してもよい。例えば、列車車両内環境条件(臭気強度、混雑度、男女比率、体型分布、犯罪危険度)に優先度を設け、優先度の高い列車車両内環境条件(例えば、臭気強度、混雑度)が一致し、かつ、優先度の低い列車車両内環境条件(例えば、男女比率、体型分布、犯罪危険度)が一致していない列車車両(実装位置)を特定してもよい。ここでは、
図13中左側のルートに含まれる列車のうち列車車両内環境条件を満たす列車車両(実装位置)として8号車3番ドアが検索(特定)され、
図13中右側のルートに含まれる列車のうち列車車両内環境条件を満たす列車車両(実装位置)が検索(特定)されなかったとする。
【0093】
次に、該当する列車車両(実装位置)を検索できた場合(ステップS34:YES)、ルート案内情報提供装置40(ルート案内情報提供部42f)は、ステップS31で検索されたルートのうちステップS33で検索された列車車両を含むルート(つまり、ユーザの感性にあった乗り換えルート。ここでは、
図13中左側のルート)及びステップS33で検索された列車車両(ここでは、8号車3番ドア)を案内するルート案内情報(
図8参照)を、通信部44を介してルート検索条件送信元の第2ユーザ端末30に送信する(ステップS35)。
【0094】
一方、ステップS30で取得されたルート検索条件が列車車両内環境条件を含まない場合(ステップS32:NO)、又は、該当する列車車両を検索できなかった場合(ステップS34:NO)、ルート案内情報提供装置40(ルート案内情報提供部42f)は、ステップS31で検索されたルートを案内するルート案内情報(
図13参照)を、通信部44を介してルート検索条件送信元の第2ユーザ端末30に送信する(ステップS36)。
【0095】
次に、上記構成のルート案内情報提供システム1の動作の一例について説明する。
【0096】
図14は、ルート案内情報提供システム1のシーケンス図である。
【0097】
まず、出発地から到着地に至るルート(ユーザの感性にあった乗り換えルート)を検索しようとするユーザは、第2ユーザ端末30の表示部32(表示面)にルート検索条件入力画面G1(
図7参照)を表示し、このルート検索条件入力画面G1をタッチパネル31を介して操作することで、ルート検索条件を入力する(ステップS40)。ルート検索条件は、出発地、到着地、日時(出発日時又は到着日時)、列車車両内環境条件(臭気強度、混雑度、男女比率、体型分布、犯罪危険度のうち一部又は全部)を含む。
【0098】
次に、第2ユーザ端末30(通信部34)は、ルート検索条件入力画面G1に表示された送信ボタンG1eがタッチパネル31を介してタップされた場合、ステップS40で入力されたルート検索条件をルート案内情報提供装置40に無線送信する(ステップS41)。
【0099】
次に、ルート案内情報提供装置40は、ルート検索処理(
図12参照)を実行する(ステップS42)。
【0100】
次に、ルート案内情報提供装置40(ルート案内情報提供部42f)は、ルート検索処理の結果、例えば、ステップS31で検索されたルートのうちステップS33で検索された列車車両を含むルート(つまり、ユーザの感性にあった乗り換えルート。例えば、
図13中左側のルート)及びステップS33で検索された列車車両(例えば、8号車3番ドア)を案内するルート案内情報(例えば、
図8参照)を、通信部44を介してルート検索条件送信元の第2ユーザ端末30に送信する(ステップS43)。
【0101】
次に、第2ユーザ端末30は、ステップS43で送信されるルート案内情報を通信部34を介して取得(受信)し、当該取得したルート案内情報(例えば、
図8参照)を表示部32に表示する(ステップS44)。
【0102】
以上説明したように、実施形態2によれば、出発地から到着地に至るルートであって、ユーザが入力した列車車両内環境条件(例えば、臭気強度、混雑度、男女比率、体型分布、犯罪危険度)を満たす列車車両を含むルート(つまり、ユーザの感性にあった乗り換えルート)を案内するルート案内情報を提供することができる。
【0103】
また、実施形態2によれば、鉄道会社は、解析データ記憶部41に記憶された犯罪危険度を参照することで、大きな犯罪を予測したり、防止することが可能となる。
【0104】
上記実施形態1、2において、プログラムは、様々なタイプの非一時的なコンピュータ可読媒体(non-transitory computer readable medium)を用いて格納され、コンピュータに供給することができる。非一時的なコンピュータ可読媒体は、様々なタイプの実体のある記録媒体(tangible storage medium)を含む。非一時的なコンピュータ可読媒体の例は、磁気記録媒体(例えばフレキシブルディスク、磁気テープ、ハードディスクドライブ)、光磁気記録媒体(例えば光磁気ディスク)、CD-ROM(Read Only Memory)、CD-R、CD-R/W、半導体メモリ(例えば、マスクROM、PROM(Programmable ROM)、EPROM(Erasable PROM)、フラッシュROM、RAM(Random Access Memory))を含む。また、プログラムは、様々なタイプの一時的なコンピュータ可読媒体(transitory computer readable medium)によってコンピュータに供給されてもよい。一時的なコンピュータ可読媒体の例は、電気信号、光信号、及び電磁波を含む。一時的なコンピュータ可読媒体は、電線及び光ファイバ等の有線通信路、又は無線通信路を介して、プログラムをコンピュータに供給できる。
【0105】
上記実施形態で示した数値は全て例示であり、これと異なる適宜の数値を用いることができるのは無論である。
【0106】
上記実施形態はあらゆる点で単なる例示にすぎない。上記実施形態の記載によって本発明は限定的に解釈されるものではない。本発明はその精神または主要な特徴から逸脱することなく他の様々な形で実施することができる。
【符号の説明】
【0107】
1 ルート案内情報提供システム
10 列車車両内環境情報検出センサ
11 臭気センサ
12 カメラ
13 マイク
20 第1ユーザ端末
21 タッチパネル(乗客情報入力部)
22 表示部
23 現在位置取得部
24 通信部
30 第2ユーザ端末(ユーザ端末)
31 タッチパネル(ルート検索条件入力部)
32 表示部
33 ルート案内情報取得部
34 通信部
40 ルート案内情報提供装置
41 記憶部
41a プログラム
41b 路線データ記憶部
41c 混雑統計データ記憶部
41d 解析データ記憶部
42 制御部
42a 列車車両内環境情報取得部
42b 乗客情報取得部
42c 解析処理部
42d ルート検索条件取得部
42e ルート検索部
42f ルート案内情報提供部
43 メモリ
44 通信部
G1 ルート検索条件入力画面
G1a 出発地入力欄
G1b 到着地入力欄
G1c 日時入力欄
G1d 列車車両内環境条件入力欄
G1e 送信ボタン
G2 ルート案内情報
G2a 出発地
G2b 出発時刻
G2c 到着地
G2d 到着時刻
G2e 路線名
G2f 車両番号
G2g ドア番号