(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-12-05
(45)【発行日】2022-12-13
(54)【発明の名称】部品の歪を測定するためのシステムと方法
(51)【国際特許分類】
G01B 7/16 20060101AFI20221206BHJP
F01D 5/02 20060101ALI20221206BHJP
F01D 5/12 20060101ALI20221206BHJP
F01D 9/02 20060101ALI20221206BHJP
F01D 9/04 20060101ALI20221206BHJP
F01D 25/00 20060101ALI20221206BHJP
F01D 25/24 20060101ALI20221206BHJP
F02C 7/00 20060101ALI20221206BHJP
F23R 3/42 20060101ALI20221206BHJP
G01M 15/14 20060101ALI20221206BHJP
G01M 99/00 20110101ALI20221206BHJP
G01N 27/22 20060101ALI20221206BHJP
【FI】
G01B7/16 C
F01D5/02
F01D5/12
F01D9/02 101
F01D9/04
F01D25/00 V
F01D25/00 W
F01D25/24 S
F02C7/00 A
F02C7/00 E
F23R3/42 D
G01M15/14
G01M99/00 A
G01N27/22 C
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2016218491
(22)【出願日】2016-11-09
【審査請求日】2019-10-31
【審判番号】
【審判請求日】2022-01-17
(32)【優先日】2015-11-20
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】390041542
【氏名又は名称】ゼネラル・エレクトリック・カンパニイ
(74)【代理人】
【識別番号】100105588
【氏名又は名称】小倉 博
(74)【代理人】
【識別番号】100129779
【氏名又は名称】黒川 俊久
(74)【代理人】
【識別番号】100151286
【氏名又は名称】澤木 亮一
(72)【発明者】
【氏名】ブライアン・ジョセフ・ジャーマン
(72)【発明者】
【氏名】ウィリアム・エフ・ランソン
【合議体】
【審判長】岡田 吉美
【審判官】中塚 直樹
【審判官】濱本 禎広
(56)【参考文献】
【文献】特開昭54-119285(JP,A)
【文献】特表平1-501654(JP,A)
【文献】米国特許第5373245(US,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G01B 7/00- 7/34
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
タービン部品(10)を監視するためのシステムであって、
内蔵された送信電極と受信電極を使用して基準ゾーン(40)に亘って電界を分析するための電界スキャナ(60)であって、前記基準ゾーン(40)は、前記電界に影響を与えるように前記タービン部品(10)の外面(12)上に構成された複数の基準(42)を有し、前記複数の基準(42)の各々が前記外面(12)に形成され、前記電界スキャナ(60)は、前記基準ゾーン(40)に
取り外し可能に配置される、電界スキャナ(60)と、
前記電界スキャナ(60)と通信動作可能なプロセッサ(100)であって、互いに直交するX軸とY軸に沿って電界値を測定するために、および、前記測定された電界値に従ってデータ点の組を含む3次元ゾーンプロファイルを構築するために、動作可能である、プロセッサ(100)と
を備えたシステム。
【請求項2】
前記電界スキャナ(60)が、前記基準ゾーン(40)に亘って静電容量を測定するように構成された静電容量スキャナ(60)を含む請求項1記載のシステム。
【請求項3】
前記静電容量スキャナ(60)が、Y軸方向に延びる複数の互いに平行な第1の検出電極を備える第1の電極層(64)とX軸方向に延びる複数の互いに平行な第2の検出電極を備える第2の電極層(66)とを有し、X軸とY軸においてインチ当たり200点とインチ当たり1000点との間の解像度を有する請求項2記載のシステム。
【請求項4】
各基準(42)が、前記タービン部品(10)の前記外面(12)上に形成された突起を含む請求項1乃至3のいずれかに記載のシステム。
【請求項5】
前記突起が、一体的に形成された隆起及び/又は、複数の縞模様隆起線を含む請求項4に記載のシステム。
【請求項6】
前記電界スキャナ(60)が、
前記タービン部品(10)の前記外面(12)の形状と調和するように非破壊的に変形することができる、曲げ易いシート基板(70)と、
X軸の方向に延びる複数の互いに平行な検出電極(68)を有する第1の電極層(64)と、
Y軸の方向に延びる複数の互いに平行な検出電極(68)を有する第2の電極層(66)と、
を備え、
前記第1の電極層(64)の電極(68)が前記第2の電極層(66)の電極(68)に重なる交点(72)において、静電容量が検出される請求項1乃至5のいずれかに記載のシステム。
【請求項7】
前記第1の電極層(64)が、送信電極であり、
前記第2の電極層(66)が、受信電極である請求項6に記載のシステム。
【請求項8】
前記プロセッサ(100)が、複数の3次元ゾーンプロファイルを比較するためにさらに動作可能である請求項1乃至7のいずれかに記載のシステム。
【請求項9】
タービン部品(10)を監視するための方法であって、
電界スキャナ(60)に内蔵された送信電極と受信電極を使用して第1の時間に互いに直交するX軸とY軸に沿って基準ゾーン(40)に亘って電界値を測定するステップであって、前記基準ゾーン(40)は、前記電界値に影響を与えるように前記タービン部品(10)の外面(12)上に構成された複数の基準(42)を有し、前記電界スキャナ(60)を前記基準ゾーン(40)に
取り外し可能に配置するステップを含む、測定するステップと、
前記測定された電界値に従ってデータ点の組を含む第1の3次元ゾーンプロファイルを構築するステップと
を含む方法。
【請求項10】
前記測定ステップが、前記基準ゾーン(40)に亘って静電容量における変化を測定するステップを含む請求項9記載の方法。
【請求項11】
前記測定するステップが、X軸とY軸に直交するZ軸におけるZ軸データ点の組を計算するステップを含み、
前記構築するステップが、X軸データ点の組、Y軸データ点の組とZ軸データ点の組に基づいて前記基準ゾーン(40)の3次元ゾーンプロファイルを構築するステップを含む請求項9または10に記載の方法。
【請求項12】
前記基準(42)が複数の縞模様隆起線を含み、
前記測定するステップが、前記隆起線を静電容量スキャナ(60)に係合させるステップと、前記スキャナ(60)において静電容量の変動を特定するステップとを含み、
前記計算するステップが、静電容量における前記変動に従ってZ軸データ値を決定するステップを含む請求項11記載の方法。
【請求項13】
前記基準(42)がマトリックスグリッドとして形成された複数の隆起を含み、
検出するステップは、前記隆起を静電容量スキャナ(60)に係合させるステップと、前記スキャナ(60)において静電容量の変動を特定するステップとを含み、
前記計算するステップが、静電容量における前記変動に従ってZ軸データ値を決定するステップを含む請求項11記載の方法。
【請求項14】
前記測定するステップが、第1の時間に起こり、
第2の時間に前記基準ゾーン(40)に亘って電界値を測定するステップであって、前記第2の時間は前記第1の時間とは異なる、測定するステップと、
前記測定された電界値に従って第2のデータ点の組を含む第2の3次元ゾーンプロファイルを構築するステップと
をさらに含む請求項9乃至13のいずれかに記載の方法。
【請求項15】
前記第1の3次元ゾーンプロファイルと前記第2の3次元ゾーンプロファイルとを比較するステップをさらに含む請求項14記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、一般的には、部品の歪を測定するためのシステムと方法に関し、より詳細には、部品の外面の電界の測定とスキャンを提供するシステムと方法に関する。
【背景技術】
【0002】
さまざまな産業上の応用に亘って、装置の部品は、多くの極度の状態(たとえば、高温、高圧力、大きな応力負荷など)にさらされる。時間が経つにつれて、装置の個々の部品は、部品の可使時間を縮めることがあるクリープおよび/または変形を受ける場合がある。そのような懸念は、たとえば、ある種のターボ機械にあてはまる場合がある。
【0003】
ターボ機械は、発電装置や航空機エンジンのような分野において広く利用されている。たとえば、従来のガスタービンシステムは、圧縮部、燃焼部と少なくとも1つのタービン部を備えている。圧縮部は、空気がその圧縮部を通って流れるときに空気を圧縮するように構成される。そして、空気は、圧縮部から燃焼部へ流され、そこで燃料と混合されて燃焼させられ、熱いガス流を生成する。熱いガス流は、タービン部に提供され、タービン部は、熱いガス流からエネルギを取り出し、圧縮機、発電機と他のさまざまな負荷に動力を提供することによって熱いガス流を利用する。
【0004】
ターボ機械の動作中、タービンブレードのような、ターボ機械内、特にターボ機械のタービン部内のさまざまな部品は、高温とストレスのせいでクリープを受け得る。タービンブレードに対して、クリープは、ブレードの部分または全体を伸長させる場合があることによって、ブレードの端が、静止している構造物、たとえば、タービンの筐体に接触し、不必要な振動および/または動作中の性能低下を、潜在的に引き起こし得る。
【0005】
したがって、部品は、クリープに対して監視されてもよい。クリープに対して部品を監視することの1つのアプローチは、部品上に歪センサを構成し、さまざまな間隔で歪センサを分析してクリープ歪に関連する変形を監視することである。しかし、そのような変形は、多くの場合、最初の寸法の0.01%の程度であり得、したがって歪の監視のための特化した装置が必要となる。
【0006】
たとえば、特化した装置は、歪センサの視覚画像を得て、関連する部品に対して、変化する時間においてとられた画像における歪センサの寸法を比較するために用いられることができる。2つの軸に沿った寸法が、そのような画像において直接に測定され、一方第3の軸に沿った寸法が推測できる。しかし、そのようなアプローチは、センサと部品への直接視認を必要とする場合がある。さらに、部品を監視するために、かなりの空間と分解が必要とされる場合がある。結果として、本来の場所での測定は、たいていの既存のシステムを用いて不可能ではないにしても、難しいものとなり得る。
【0007】
したがって、部品の歪を監視するための代わりシステムと方法が、当分野において望まれる。特に、より小さい空間を要する、組み立てられた装置上でなされるべき本来の場所での測定を可能にするシステムと方法である。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
【文献】米国特許出願公開第2013/0202192号明細書
【発明の概要】
【0009】
発明の態様と利点が、以下の記載にある程度述べられ、またはその記載から明らかであることもあり、または発明の実施を通じて分かることもあるであろう。
【0010】
本開示の1つの実施形態に基づいて、部品のためのシステムが提供される。システムは、基準ゾーンに亘って電界を分析するための電界スキャナと電界スキャナと通信動作可能なプロセッサを備えることができる。基準ゾーンは、電界に影響を与えるように部品上に構成された複数の基準を含むことができる。プロセッサは、互いに直交するX軸とY軸に沿って電界値を測定するため、測定された電界値に従ってデータ点の組を含むゾーンプロファイルを構築するために、動作可能であり得る。
【0011】
本開示の別の実施形態に従って、部品を監視する方法が提供される。方法は、第1の時間に互いに直交するX軸とY軸に沿って基準ゾーンに亘って電界値を測定するステップを含み得、基準ゾーンは電界値に影響を与えるように構成された少なくとも1つの基準を含む。方法は、測定された電界値に従って第1のデータ点の組を含む第1のゾーンプロファイルを構築するステップをさらに含むことができる。
【0012】
本発明のこれらと他の特徴、態様および利点は、以下の記載と添付された特許請求の範囲を参照してよりよく理解されるであろう。添付の図面は、この明細書に組み込まれその一部を構成するが、発明の実施形態を表し、この記載と共に、発明の原理を説明することに資する。
【0013】
その最良の実施形態を含む、当業者に向けられた、本発明の全部のおよび実施可能な程度の開示は、これは添付の図面を参照するが、明細書に述べられている。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【
図1】本開示の1つまたは複数の実施形態に従う、電界スキャナと基準ゾーンを含む例示的な部品の斜視図である。
【
図2】本開示の1つまたは複数の実施形態に従う、部品上に設けられた電界スキャナを含む例示的な部品の概略側面図である。
【
図3】本開示の1つまたは複数の実施形態に従う、複数の基準マーカを上からみた図である。
【
図4】本開示の1つまたは複数の実施形態に従う、複数の基準マーカを上からみた図である。
【
図5】本開示の1つまたは複数の実施形態に従う、複数の基準マーカを上からみた図である。
【
図6】本開示の1つまたは複数の実施形態に従う、例示的な電界スキャナの実施形態の分解斜視図である。
【
図7】本開示の1つまたは複数の実施形態に従う、部品の変形を監視するための方法を表すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0015】
図面に1つまたは複数の例が表されている発明の実施形態が、以下に詳細に参照される。各例は、発明の限定としてではなく、発明の説明の手段として提供される。実際に、本発明においてさまざまな改変と変形が発明の範囲と趣旨から逸脱することなしになされ得ることが、当業者に明らかであろう。たとえば、1つの実施形態の部分として表されまたは記載されている特徴は、別の実施形態と共に用いられることができ、さらにもう1つの実施形態を生ずるであろう。このように、本発明は、添付の特許請求の範囲とそれらの均等なものの内に入るそのような改変と変形に及ぶ。
【0016】
以下
図1と2を参照すると、部品10が、部品の外面12の一部上に構成された基準ゾーン40と共に表されている。示されているように、フィールドスキャナ60は、基準ゾーン40および/または外面12の上に設けられることができる。
図1に示されたこの例の部品10の実施形態は、タービンブレードを備えるタービン部品を含む。しかし、部品10(及びより具体的には部品10全体の基板11)は、たとえば、高温の応用に利用され部品(たとえば、ニッケルまたはコバルトをベースとする超合金)のような、さまざま異なる応用に用いられるさまざまな種類の部品を含み得る。いくつかの実施形態では、部品10は、燃焼部品または熱ガス経路部品のような工業用のガスタービンまたは蒸気タービンの部品を含み得る。いくつかの実施形態では、部品10は、タービンブレード、コンプレッサブレード、翼、ノズル、シュラウド、回転子、トランジッションピースまたは筐体を含み得る。任意の実施形態において、部品10は、ガスタービン、蒸気タービンなど用の任意の他の部品のようなタービンの任意の他の部品を含み得る。いくつかの実施形態では、部品は、これらには限定されないが、自動車部品(たとえば、自動車、トラックなど)、航空機部品(たとえば、飛行機、ヘリコプタ、スペースシャトル、アルミニウム部品など)、機関車または鉄道の部品(たとえば、列車、鉄道線路など)、構造物の、基盤のまたは土木工学の部品(たとえば、橋、建物、建設機械など)、および/または、発電装置または化学処理用部品(たとえば、高温応用に用いられるパイプ)を、含み得る。
【0017】
図2から
図5に表されているように、基準ゾーン40は、複数の基準42を含むことができる。いくつかの実施形態では、各基準42は、部品10の外面12上の突起として形成される。一般的に、各基準42は、互いに直交するX、YおよびZ軸で規定され得る。任意の実施形態において、各基準42は、部品10のベース部分44から外に向かって延びる。各基準42の間に、間を空ける間隔Dを規定できる。結果として、各突起基準42は、部品ベース部分44に相対的な高さH(たとえば、最大の高さ)およびベース部分44にほぼ沿って厚みT(たとえば、最大の厚み)を有する。任意の実施形態では、各基準42は、複数の高さHおよび厚みTの測定を含む。いくつかの実施形態では、各基準42は、その高さHに沿って実質的に均一な厚みTを持つ。そのような実施形態は、基準42の間のその後の歪計算のためのより正確な測定を容易にすることを助けることができる。各基準42の高さHは、下部の部品10の性能に著しく影響を与えることなく、その後の識別のために適切である任意の適切な高さであってよい。たとえば、いくつかの基準42の実施形態は、0.01mmと5mmとの間の高さHを含み得る。追加のまたは代わりの基準42の実施形態は、0.001mmと5mmとの間の厚みTを含み得る。さらに、各基準42の高さHと厚みTは、他の基準42と実質的に同一であり得るか、または所定のパターンに従って特有であり得る。
【0018】
本開示に従う各基準42は、一体的またはモノリシック形成、堆積技術、適切な付加製造技術、または、付着する、溶接する、ろう付けするなどのような、適切な取付け装置または技術を用いて前に形成された基準ゾーン42の取付けを含む、任意の適切な技術を用いて、部品10上に構成することができる。たとえば、いくつかの基準42の実施形態は、一体の部材が部品10のベース部分44上にしっかりと取り付けられ得るように形成された突起を含む。任意の基準42の実施形態は、部品10上にまたは内に設けられた1つまたは複数の静電容量が変化させられた材料を含み得る。そのような実施形態では、静電容量材料は、部品10から識別可能に固有な導電性または静電容量値を持ち得る。たとえば、基準材料は、部品10を形成する材料よりも実質的に大きい静電容量値を持っていてもよい。あるいは、基準材料は、部品10を形成する材料よりも実質的に小さい静電容量値を持っていてもよい。
【0019】
いくつかの基準ゾーン40の実施形態では、基準42は、部品10の外面12上の所定のパターンとして構成することができる。表されているように、電界スキャナ60は、基準ゾーン40を分析するために、基準ゾーン40の基準42の上方におよび/または接して選択的に配置することができる。さらに、プロセッサ100は、以下に記載されるように、基準ゾーン40に亘って基準42によって影響を受ける電界値を測定するために、電界スキャナ60と通信動作可能であり得る。
【0020】
基準ゾーン40は、複数の時間間隔で測定され得る少なくとも2つの基準42aと42bとの間の間を空ける間隔Dを有する所定のパターンで、前記少なくとも2つの基準42aと42bを、一般的には有する。当分業者に理解されるように、これらの測定は、部品10のその領域において、歪、歪率、クリープ、疲労、ストレスなどの量を決定することを助けることができる。少なくとも2つの基準42aと42bは、その間の間隔Dが測定され得る限り、特定の部品10に依存する、さまざまな間隔でおよびさまざまな位置に設けられることができる。さらに、少なくとも2つの基準42aと42bは、それらが相当に識別可能でありそして間を空ける間隔Dを測定するために用いられ得る限り、円形の隆起、高められた縞模様隆起線、または任意の他の幾何学的なまたは非幾何学的な形状を有し得る。示されているように、さまざまな間隔に空けられた複数の基準42は、いくつかの実施形態において形成され得る。そのような実施形態は、最も外側の基準の間、2つの基準の間、または外部の基準、または任意のそれらの組合せのようなよりさまざまな間隔測定値Dを提供することができる。より広範な多様性は、よりさまざまな位置に亘って歪測定を提供することによって、部品10の特定の部分上でのより強力な歪分析をさらに提供することができる。
【0021】
基準ゾーン40は、さまざまな部品10の1つまたは複数のさまざまな位置に構成することができる。たとえば、上述したように、基準ゾーン40は、タービンブレード、翼、ノズル、シュラウド、回転子、トランジションピースまたは筐体上に構成することができる。そのような実施形態において、基準ゾーン40は、エーロフォイル、プラットフォーム、先端または任意の他の適切な位置上または近接したような、ユニットの動作中にさまざまな力を経験することが知られている1つまたは複数の位置に、構成することができる。さらに、基準ゾーン40は、上昇した温度を経験することが知られている1つまたは複数の位置に形成されることもできる。たとえば、基準ゾーン40は、高温ガス経路または燃焼部品10上に構成することができる。
【0022】
いくつかの実施形態では、複数の基準ゾーン40を、単一の部品10または複数の部品10上に構成することができる。たとえば、複数の基準ゾーン40を、歪が個々の部品10の回りのはるかに多くの位置において決定され得るように、さまざまな位置における単一の部品10(たとえば、タービンブレード)上に構成することができる。あるいはまたは加えて、複数の類似する部品10(たとえば、複数のタービンブレード)それぞれが、標準の位置に構成された基準ゾーン40を有し得ることによって、各特定の部品10によって経験される歪の量が、他の類似の部品10と比較できる。さらにいくつかの実施形態では、同一の装置の複数の異なる部品10(たとえば、同一のタービン用のタービンブレードと翼)それぞれが、その上に構成された基準ゾーン40を有し得ることによって、装置全体内の異なる位置で経験される歪の量が決定できる。
【0023】
複数の部品10、または部品の部分は、それぞれの所定のパターンを持つ、個々に適応させられた基準ゾーン40を有することができる。言い換えれば、1つの部品10または部分の所定のパターンは、別の部品10または部分の所定の基準パターンと区別ができて異なり得る。これは、それぞれの部品および/または部分が部品10の寿命に亘って識別され追跡されることを可能にすることができる。
【0024】
基準ゾーン40の寸法は、たとえば、部品10、基準ゾーン40の位置、測定の目標とされた正確さ、応用技術、および電界測定技術に、依存し得る。たとえば、いくつかの実施形態では、基準ゾーン40は、10mm未満から300mmより大きい範囲に亘る長さLおよび幅Wを有することができる。
【0025】
図3に示されているように、基準ゾーン40の1つの例示的な実施形態は、複数の一体的に形成された突出隆起を含む。このゆえに、各隆起は、部品10と実質的に同一の材料から形成することができる。隆起は、互いに直交するXおよびY軸に沿って所定のマトリックスパターンに設けられる。マトリックスパターンは、各隣接する隆起の間の間隔Dを規定する前もって選択された列間隙46および前もって選択された行間隙48を有することができる。同様に、
図4の例示的な実施形態では、基準ゾーン40は、複数の突出縞模様隆起線を有する。縞模様隆起線は、互いに直交するXおよびY軸にそって、所定の波のパターンに設けられている。波パターンは、各隣接する波の間の間隔Dを規定する、前もって選択された波間隙を有する。さらに、各波基準42は、突出高さにおいて変化を生じさせる、Z軸で谷52に相対的に高められた山を有し得る。
図5に表されているように、システムが各基準42の相対的な移動を測定し、これによって、部品10の変形を測定して、基準ゾーン40上の動きMを、追跡できる。さらに、所定のパターンを含む実施形態において、所定のパターンからの測定された使用前の偏差が、部品および/または部品製造プロセスにおける欠陥の兆候として、観察されまたは検出できる。
【0026】
図2から
図6を参照すると、電界スキャナ60は、基準ゾーン40に亘って電界を分析するように構成されている。
図2に表されているように、電界スキャナ60は、互いに直交するX軸およびY軸に沿って基準ゾーン40および部品10の上方に配置することができる。任意の実施形態では、電界スキャナ60は、1つまたは複数の基準42に直接接して配置することができる。そのため、電界スキャナ60は、XおよびY軸に直交するZ軸において部品10に実質的に平行となり得る。使用の間、電界スキャナ60は、基準ゾーン40に亘って基準42によって影響を受ける電界を分析することができる。プロセッサ100は、電界スキャナ60に動作可能に接続され、電界の測定のため動作可能であり、対応するゾーンプロファイルを構築することができる。特に、プロセッサ100は、互いに直行するX軸およびY軸に沿って電界値を測定するために、そして、測定された電界値に従ってデータ点の組を含むゾーンプロファイルを構築するために、動作可能である。任意に、データ点の組は、X軸データ点の組およびY軸データ点の組を含み得る。
【0027】
一般的に、ここに用いられているように、用語「processor(プロセッサ)」は、コンピュータに備えられている当分野において呼ばれる集積回路ばかりではなく、コントローラ、マイクロコントローラ、マイクロコンピュータ、プログラマブルロジックコントローラ(PLC)、特定用途向け集積回路、および他のプログラマブル回路も指す。プロセッサ100は、電界スキャナ60のような、プロセッサ100が通信するさまざまな他の部品から入力を受けそしてそれへ制御信号を送るためのさまざまな入力/出力チャンネルもまた有し得る。プロセッサ100は、電界スキャナ60からの入力およびデータを保存し分析するための、および、ここに記載されたように方法のステップを一般的に実行するための、適切なハードウェアおよび/またはソフトウェアを、さらに含み得る。
【0028】
一般的に、プロセッサ100は、互いに直行するX軸およびY軸に沿って基準ゾーン40を測定するために動作可能である。プロセッサ100は、データ点の組を少なくとも部分的に形成するX軸データ点および/またはY軸データ点を得るために、X軸およびY軸に沿った信号からの電界値を測定することができる。Xデータ点およびYデータ点の双方が得られるいくつかの実施形態では、データ点の組は、X軸データ点の組およびY軸データ点の組を含み得る。上述した通り、電界値は、基準42の存在および/または位置によって影響を受け得る。任意に、プロセッサ100は、1つまたは複数の基準を特定するために動作可能であり得る。いくつかの実施形態では、プロセッサ100は、各基準に関連付けられたそれぞれの電界値を特定することができる。
【0029】
いくつかの追加のまたは代わりの実施形態では、プロセッサ100は、Z軸におけるZ軸データ点の組の部分としてZ軸データ点を計算するためにさらに動作可能である。X軸データ点、Y軸データ点およびZ軸データ点は、基準ゾーン40の測定に関連する寸法のデータ点である。たとえば、データ点は、部品10の外面12のような基準表面に相対的な、または互いに対して相対的な1つまたは複数の軸における表面および/または基準42の位置を示し得る。
【0030】
プロセッサ100は、また、データ点の組に基づいて、1つまたは複数のゾーンプロファイルを構築するために動作可能でもあり得る。任意に、データ点の組は、それぞれのX軸データ点の組およびY軸データ点の組を含み得る。いくつかの実施形態では、プロセッサ100は、X軸データ点の組、Y軸データ点の組およびZ軸データ点の組に基づいて、基準ゾーン40の1つまたは複数の3次元プロファイルを構築するために、さらに動作可能である。ゾーンプロファイルは、ターボ機械または他の動作の使用における使用の前およびそのような使用の後またはそのような使用の、変化する期間の後のような、関連付けられた部品10のための異なる時間に、測定および構築することができる。そして、プロファイルにおける寸法の相違は、たとえば、その後の歪計算において測定および利用することができる。
【0031】
図2から
図6に示されているように、例示的な電界スキャナ60の実施形態を述べる。特に、電界スキャナ60は、基準ゾーン40に亘って静電容量の電界の変動を検出するための静電容量スキャナを含むことができる。そのような実施形態は、複数の、点、突起、および/またはスキャナ60に接触することになる基準42を分析し特定するように構成することができる。たとえば、例示的な静電容量スキャナは、多層静電容量格子62を有し得る。そのような実施形態では、2つの直角な電極層64と66が、X軸およびY軸に亘って直接に点を分析することを容易にするために、1つまたは複数の基板に接合させられることができる。示されているように、第1の電極層64は、同一方向に延びる複数の互いに平行な検出電極68を有する。第2の電極層66は、第1の電極層64の方向に直交する同一方向に延びる複数の互いに平行な検出電極68を有する。双方の電極層64および66は、均一な基板70に付着して互いに隣接して配置され得る。いくつかの実施形態では、1つまたは複数の分離層(不図示)が、電極層64と66との間に配置され得、それらの間の潜在的な干渉を防止する。
【0032】
いくつかの実施形態では、均一な基板70は、曲げ易い材料から形成され実質的な弾性変形を可能にするように構成され得る。使用の間、静電容量スキャナは、部品10および/または外面12の形状と実質的に調和するように非破壊的に変形することができる。任意の実施形態では、基板70は、ポリエチレンテレフタラートから形成された曲げ易いシートを含む。
【0033】
検出電極68は、均一な基板70上に積層される1つまたは複数の伝導性のある材料から形成することができる。いくつかの実施形態では、これは、酸化イリジウムスズまたは他の適切な材料を含む。そのような実施形態では、電極層64、66は、適切なスパッタリング技術を用いて均一な基板70の上へ付着かまたは積層することができる。組み立てられたとき、第1の層64の電極68が第2の層の電極68に重なる点で、複数の交点72が生ずる。そのような実施形態では、静電容量は、さまざまな交点72において検出されて、格子状の静電容量の像を生成し得る。静電容量スキャナは、基準42における動きMと変動を検出するために適切である任意の解像度を有することができる。たとえば、いくつかの実施形態の静電容量スキャナは、X軸とY軸においてインチ当たり200点とインチ当たり1000点との間の解像度を有する。
【0034】
任意に、電気的スキャナ60は、基準42における幾何学的な変動を検出するために相互容量を利用することができる。したがって、第1の電極層64は、たとえば、送信電極であり得、一方、第2の電極66は受信電極であり得る。したがって、第1の層64の電極68は、次々に律動させられることができ、第2の層66の電極68は、基準42がスキャナ60に接触するところで静電容量の変化について測定することができる。任意の特定のX、Y交点72における変化は、特定の位置に関連付けられる。そのような変化が感知されたとき、信号がプロセッサ100に送られ、プロセッサ100は、信号を測定し、この信号に基づいて電界値を確立する。各交点の値は、X軸データ点の組とY軸データ点の組に編成される。任意の実施形態では、変動と全部の静電容量フィールドの強さは、アレイ66からのセンサの距離を示すZ軸データ点を計算するために利用され得る。述べたように、データ点は、それぞれのX軸、Y軸およびZ軸データ点の組に集められることができる。
【0035】
これも述べたように、X軸データ点とY軸データ点が基準ゾーン40に対して得られた後に、基準42を含む、基準ゾーン40のゾーンプロファイルは、プロセッサ100になどによって、構築することができる。したがって、ゾーンプロファイルは、データ点の組に基づき得る。さらに、データ点の組は、X軸のデータ点の組またはY軸のデータ点の組の1つまたは複数を含むことができる。たとえば、プロセッサ100は、データ点を集め、関連のあるX軸とY軸に沿って全てのデータ点の図を出力することができる。任意の実施形態は、計算されたZ軸データ点とデータ点の組をさらに含み得、関連のあるX、YおよびZ軸に沿った全てのデータ点の図の出力を可能にする。
【0036】
さらに、複数のゾーンプロファイルは、プロセッサ100などによって、比較することができる。たとえば、複数のプロファイルの間の、基準ゾーン40のさまざまの特徴の、X軸、Y軸および(任意の実施形態において)Z軸に沿った位置における相違が、その後の歪計算における使用のために、観察お及び測定することができる。さらに、そのような歪の計算が、実行できる。
【0037】
例示的な実施形態では、別のプロファイルと比較される基準ゾーン40の各プロファイルは、部品10に対して異なる時間に得られたX軸データ点とY軸データ点に基づく。たとえば、第1のゾーンプロファイルは、第1の時間に得られたデータ点の組に基づき得、第2のゾーンプロファイルは、第2の時間に得られたデータ点の組に基づき得る。第1の時間は、ターボ機械の稼働の使用の前または他の動作の前に起こり得、またはある量のそのような動作の後に起こり得る。第2の時間は、ある量のそのような動作の後に、例示的な実施形態では第1の時間が起こった後に、起こり得る。たとえば、第1の時間は、新しく製造された部品10について、ゼロであり、第2の時間は、部品10の稼働の時間の特定の期間の後に起こり得る。これらの変化する時間における基準ゾーン40の測定によって、変形などおよび稼働における部品10の使用による結果の歪が、計算できる。
【0038】
述べられたように、そして
図7を参照すると、本開示は、部品10の変形を監視するための方法200にもまた向けられている。例示的な実施形態におけるそのような方法200は、上述したように、プロセッサ100によって実行することができる。方法200は、第1のデータ点の組、たとえば、第1のX軸データ点の組と第1のY軸データ点の組を得るために、互いに直交するX軸とY軸に沿って基準ゾーン40に亘って電界値を測定するステップ210を、たとえば含むことができる。測定ステップ210は、静電容量スキャナにおける静電容量フィールドの測定を含むことができる。上記のように、スキャナ60は、外面12および/または基準42に直接接触して配置することができる。さらに、スキャナ60は、外面12の輪郭に調和するように非破壊的に変形されまたは曲げられることができる。
【0039】
方法200は、第1のデータ点の組に基づいて、基準ゾーン40の第1のゾーンプロファイルを構築するステップ220をさらに含む。任意に、ステップ220は、X軸とY軸に直交するZ軸において第1のZ軸データ点の組を計算するステップであって、第1のX軸データ点の組および第1のY軸データ点の組に基づいている計算するステップを、含むことができる。そのような実施形態では、ステップ230は、第1のX軸データ点の組、第1のY軸データ点の組、および第1のZ軸データ点の組に基づいて、基準ゾーン40の第1の3次元プロファイルを構築するステップを含むことができる。
【0040】
上述のように、ステップ210は、第1の時間に起こり得、ゾーンプロファイルは、第1の時間におけるX軸データ点の組およびY軸データ点の組に基づき得る。上述のように、方法の実施形態200は、したがって、たとえば、第2のデータ点の組たとえば第2のX軸データ点の組および第2のY軸データ点の組を得るために、第2の時間にX軸およびY軸に沿って基準ゾーン40を測定するステップ230を、さらに含むことができる。第2の時間は、第1の時間とは異なり、例示的な実施形態では、第1の時間の後であり得る。さらに、上に述べたように、方法200は、たとえば、第2の時間におけるX軸データ点およびY軸データ点に基づいてゾーンセンサの第2のゾーンプロファイルを構築するステップ240を、含むことができる。さらに、上に述べたように、方法200は、たとえば、第1の3次元プロファイルおよび第2の3次元プロファイルを比較するステップ250を、含むことができる。
【0041】
この明細書は、最良の形態を含んで、発明を開示するための、また、任意の装置またはシステムを作ることと使用することおよび任意の組み込まれた方法を実行することを含んで、当分業者が発明を実施することを可能とするための、例を用いている。発明の特許可能な範囲は、特許請求の範囲によって規定され、当業者に対して起こる他の例を含み得る。そのような他の例は、それらが特許請求の範囲の文言と異ならない構成要素を含む場合、またはそれらが特許請求の範囲の文言と異なる実質的な相違を有する均等の構成要素を含む場合、特許請求の範囲内に入ることが意図されている。
【0042】
最後に、代表的な実施態様を以下に示す。
[実施態様1]
部品(10)を監視するためのシステムであって、
基準ゾーン(40)に亘って電界を分析するための電界スキャナ(60)であって、前記基準ゾーン(40)は、前記電界に影響を与えるように前記部品(10)上に構成された複数の基準(42)を有する、電界スキャナ(60)と、
前記電界スキャナ(60)と通信動作可能なプロセッサ(100)であって、互いに直交するX軸とY軸に沿って電界値を測定するために、および、前記測定された電界値に従ってデータ点の組を含むゾーンプロファイルを構築するために、動作可能である、プロセッサ(100)と
を備えたシステム。
[実施態様2]
前記電界スキャナ(60)が、前記基準ゾーン(40)に亘って静電容量を測定するように構成された静電容量スキャナ(60)を含む実施態様1に記載のシステム。
[実施態様3]
前記静電容量スキャナ(60)が、一対の垂直の電極層を有する多層静電容量格子を有する実施態様2に記載のシステム。
[実施態様4]
前記静電容量スキャナ(60)が、少なくとも1つの検出電極を支持する曲げ易い均一な基板を有する実施態様2に記載のシステム。
[実施態様5]
各基準(42)が、前記部品(10)の外面(12)上に形成された突起を含む実施態様1に記載のシステム。
[実施態様6]
前記突起が、一体的に形成された隆起を含む実施態様5に記載のシステム。
[実施態様7]
前記突起が、複数の縞模様隆起線を有する実施態様5に記載のシステム。
[実施態様8]
前記部品(10)が、タービン部品(10)である実施態様1に記載のシステム。
[実施態様9]
前記静電容量スキャナ(60)が、X軸とY軸においてインチ当たり200点とインチ当たり1000点との間の解像度を有する実施態様2に記載のシステム。
[実施態様10]
前記プロセッサ(100)が、複数のゾーンプロファイルを比較するためにさらに動作可能である実施態様1に記載のシステム。
[実施態様11]
部品(10)を監視するための方法であって、
第1の時間に互いに直交するX軸とY軸に沿って基準ゾーン(40)に亘って電界値を測定するステップであって、前記基準ゾーン(40)は、前記電界値に影響を与えるように前記部品(10)上に構成された複数の基準(42)を有する、測定するステップと、
前記測定された電界値に従ってデータ点の組を含む第1のゾーンプロファイルを構築するステップと
を含む方法。
[実施態様12]
前記部品(10)が、タービン部品(10)を含み、前記測定ステップが、前記基準ゾーン(40)に亘って静電容量における変化を測定するステップを含む実施態様11に記載の方法。
[実施態様13]
前記測定するステップが、X軸とY軸に直交するZ軸におけるZ軸データ点の組を計算するステップを含み、
前記構築するステップが、X軸データ点の組、Y軸データ点の組とZ軸データ点の組に基づいて前記基準ゾーン(40)の3次元ゾーンプロファイルを構築するステップを含む実施態様11に記載の方法。
[実施態様14]
前記基準(42)が複数の縞模様隆起線を含み、
前記測定するステップが、前記隆起線を静電容量スキャナ(60)に係合させるステップと、前記スキャナ(60)において静電容量の変動を特定するステップとを含み、
前記計算するステップが、静電容量における前記変動に従ってZ軸データ値を決定するステップを含む実施態様13に記載の方法。
[実施態様15]
前記基準(42)がマトリックスグリッドとして形成された複数の隆起を含み、
検出するステップは、前記隆起を静電容量スキャナ(60)に係合させるステップと、前記スキャナ(60)において静電容量の変動を特定するステップとを含み、
前記計算するステップが、静電容量における前記変動に従ってZ軸データ値を決定するステップを含む実施態様13に記載の方法。
[実施態様16]
前記測定するステップが、前記基準ゾーン(40)に直接接して前記部品(10)上に電界スキャナ(60)を配置するステップを含む実施態様11に記載の方法。
[実施態様17]
前記電界スキャナ(60)を配置するステップが、前記外面(12)のなぞられた形状に調和するように前記スキャナ(60)を変形するステップを含む実施態様16に記載の方法。
[実施態様18]
前記電界スキャナ(60)が、少なくとも1つの検出電極に曲げ易い基板を支持するステップを含み、変形するステップが前記スキャナ(60)を非破壊的に曲げるステップを含む実施態様17に記載の方法。
[実施態様19]
前記測定するステップが、第1の時間に起こり、
第2の時間に前記基準ゾーン(40)に亘って電界値を測定するステップであって、前記第2の時間は前記第1の時間とは異なる、測定するステップと、
前記測定された電界値に従って第2のデータ点の組を含む第2のゾーンプロファイルを構築するステップと
をさらに含む実施態様11に記載の方法。
[実施態様20]
前記第1のゾーンプロファイルと前記第2のゾーンプロファイルとを比較するステップをさらに含む実施態様19に記載の方法。
【符号の説明】
【0043】
10 部品
12 外面
40 基準ゾーン
42、42a、42b 基準(第1の基準、第2の基準、第3の基準)
44 (タービン部品の)ベース部分
46 列間隙
48 行間隙
50 山
52 谷
60 電界スキャナ
62 多層静電容量格子
64 第1の電極層
66 第2の電極層
68 検出電極
70 均一な基板
72 交点
100 プロセッサ
200 方法
210 方法ステップ
220 方法ステップ
230 方法ステップ
240 方法ステップ
250 方法ステップ
D 間隔
L (基準ゾーンの)長さ
W (基準ゾーンの)幅
T (基準ゾーンの)厚み
H (基準ゾーンの)高さ