IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ エルジー エレクトロニクス インコーポレイティドの特許一覧

特許7189256任意接続チャネル信号を送信する方法とユーザ機器、及び任意接続チャネル信号を受信する方法及び基地局
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-12-05
(45)【発行日】2022-12-13
(54)【発明の名称】任意接続チャネル信号を送信する方法とユーザ機器、及び任意接続チャネル信号を受信する方法及び基地局
(51)【国際特許分類】
   H04L 27/26 20060101AFI20221206BHJP
   H04W 74/08 20090101ALI20221206BHJP
   H04W 72/04 20090101ALI20221206BHJP
【FI】
H04L27/26 114
H04W74/08
H04W72/04 136
H04L27/26 420
【請求項の数】 14
(21)【出願番号】P 2021065862
(22)【出願日】2021-04-08
(62)【分割の表示】P 2019521442の分割
【原出願日】2018-04-27
(65)【公開番号】P2021108482
(43)【公開日】2021-07-29
【審査請求日】2021-05-07
(31)【優先権主張番号】62/501,086
(32)【優先日】2017-05-03
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(31)【優先権主張番号】62/507,752
(32)【優先日】2017-05-17
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(31)【優先権主張番号】62/517,198
(32)【優先日】2017-06-09
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(31)【優先権主張番号】62/535,941
(32)【優先日】2017-07-23
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】502032105
【氏名又は名称】エルジー エレクトロニクス インコーポレイティド
【氏名又は名称原語表記】LG ELECTRONICS INC.
【住所又は居所原語表記】128, Yeoui-daero, Yeongdeungpo-gu, 07336 Seoul,Republic of Korea
(74)【代理人】
【識別番号】100099759
【弁理士】
【氏名又は名称】青木 篤
(74)【代理人】
【識別番号】100123582
【弁理士】
【氏名又は名称】三橋 真二
(74)【代理人】
【識別番号】100165191
【弁理士】
【氏名又は名称】河合 章
(74)【代理人】
【識別番号】100114018
【弁理士】
【氏名又は名称】南山 知広
(74)【代理人】
【識別番号】100159259
【弁理士】
【氏名又は名称】竹本 実
(72)【発明者】
【氏名】キム ウンソン
(72)【発明者】
【氏名】コ ヒョンソ
(72)【発明者】
【氏名】キム キチュン
(72)【発明者】
【氏名】ユン ソクヒョン
【審査官】谷岡 佳彦
(56)【参考文献】
【文献】特許第6867480(JP,B2)
【文献】LG Electronics,Discussion on NR PRACH Preamble format details[online],3GPP TSG RAN WG1 adhoc_NR_AH_1706 R1-1710268,Internet<URL:http://www.3gpp.org/ftp/tsg_ran/WG1_RL1/TSGR1_AH/NR_AH_1706/Docs/R1-1710268.zip>,2017年06月17日
【文献】Samsung,RACH preamble design,3GPP TSG RAN WG1 NR #88 R1-1702908,2017年02月07日
【文献】ZTE, ZTE Microelectronics,PRACH Design Considerations,3GPP TSG RAN WG1 AH_NR Meeting R1-1700103,2017年01月10日
【文献】ZTE Corporation, ZTE Microelectronics,Random access preamble structure and signaling,3GPP TSG RAN WG1 Meeting #87 R1-1611271,2016年11月05日
【文献】NTT DOCOMO, INC.,NR PRACH design,3GPP TSG RAN WG1 Meeting #88 R1-1702830,2017年02月07日
【文献】LG Electronics,Discussion on NR PRACH Preamble for Single-beam and Multi-beam Operation,3GPP TSG RAN WG1 Meeting #87 R1-1611790,2016年11月09日
【文献】CATT,Short random access preamble parameters considerations for FS2,3GPP TSG RAN WG1 Meeting #51b R1-080521,2008年01月19日
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04L 27/26
H04W 74/08
H04W 72/04
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
無線通信システムにおいてユーザ機器が任意接続チャネル(RACH)プリアンブルを送信する方法であって、
プリアンブルフォーマット情報を含むRACH設定を受信するステップと、
第1フォーマット及び第2フォーマットの組み合わせを示す前記プリアンブルフォーマット情報に基づいて、スロット内のRACHリソースで、前記第1フォーマットのRACHプリアンブル又は前記第2フォーマットのRACHプリアンブルを送信するステップと、を含み、
前記RACHリソースは、時間ドメインにおいて、N個のOFDMシンボルの長さを有し、Nは1より大きく、
前記第1フォーマットのRACHプリアンブル及び前記第2フォーマットのRACHプリアンブルのそれぞれは、i)1つの循環前置(CP)部分、及びii)前記CP部分の全体の後に前記時間ドメインに配置される1つのシーケンス部分を含み、
前記第1フォーマットのRACHプリアンブルの前記CP部分の長さに前記第1フォーマットのRACHプリアンブルの前記シーケンス部分の長さを加えた長さは、前記時間ドメインにおける前記N個のOFDMシンボルの長さと等しく、
前記第2フォーマットのRACHプリアンブルの前記CP部分の長さに前記第2フォーマットのRACHプリアンブルの前記シーケンス部分の長さを加えた長さは、前記時間ドメインにおける前記N個のOFDMシンボルの長さより短く、
前記第1フォーマット及び前記第2フォーマットの組み合わせを示す前記プリアンブルフォーマット情報に基づいて、前記スロット内のRACHリソースで、前記第1フォーマットのRACHプリアンブル又は前記第2フォーマットのRACHプリアンブルを送信するステップは、
前記時間ドメインにおける前記スロットのRACHリソースのうち、最後のRACHリソースではないRACHリソースに基づいて、前記第1フォーマットのRACHプリアンブルを送信するステップと、
前記時間ドメインにおける前記スロットのRACHリソースのうち、前記最後のRACHリソースであるRACHリソースに基づいて、前記第2フォーマットのRACHプリアンブルを送信するステップと、を含む、RACHプリアンブル送信方法。
【請求項2】
前記第1フォーマットのRACHプリアンブルの前記シーケンス部分は、プリアンブルシーケンスをN回含む、請求項に記載のRACHプリアンブル送信方法。
【請求項3】
無線通信システムにおけるユーザ機器用の装置であって、
プロセッサと、
メモリと、を含み、
前記メモリは、前記プロセッサに、
プリアンブルフォーマット情報を含む任意接続チャネル(RACH)設定を受信し、
第1フォーマット及び第2フォーマットの組み合わせを示す前記プリアンブルフォーマット情報に基づいて、スロット内のRACHリソースで、前記第1フォーマットのRACHプリアンブル又は前記第2フォーマットのRACHプリアンブルを送信することを含む動作を実行させる少なくとも1つのプログラムを格納し、
前記RACHリソースは、時間ドメインにおいて、N個のOFDMシンボルの長さを有し、Nは1より大きく、
前記第1フォーマットのRACHプリアンブル及び前記第2フォーマットのRACHプリアンブルのそれぞれは、i)1つの循環前置(CP)部分、及びii)前記CP部分の全体の後に前記時間ドメインに配置される1つのシーケンス部分を含み、
前記第1フォーマットのRACHプリアンブルの前記CP部分の長さに前記第1フォーマットのRACHプリアンブルの前記シーケンス部分の長さを加えた長さは、前記時間ドメインにおける前記N個のOFDMシンボルの長さと等しく、
前記第2フォーマットのRACHプリアンブルの前記CP部分の長さに前記第2フォーマットのRACHプリアンブルの前記シーケンス部分の長さを加えた長さは、前記時間ドメインにおける前記N個のOFDMシンボルの長さより短く、
前記第1フォーマット及び前記第2フォーマットの組み合わせを示す前記プリアンブルフォーマット情報に基づいて、前記スロット内のRACHリソースで、前記第1フォーマットのRACHプリアンブル又は前記第2フォーマットのRACHプリアンブルを送信することは、
前記時間ドメインにおける前記スロットのRACHリソースのうち、最後のRACHリソースではないRACHリソースに基づいて、前記第1フォーマットのRACHプリアンブルを送信することと、
前記時間ドメインにおける前記スロットのRACHリソースのうち、前記最後のRACHリソースであるRACHリソースに基づいて、前記第2フォーマットのRACHプリアンブルを送信することと、を含む、ユーザ機器用の装置。
【請求項4】
前記第1フォーマットのRACHプリアンブルの前記シーケンス部分の長さは、前記時間ドメインにおいて、N*NSEQと等しく、NSEQはOFDMシンボル当たりのデータ部分の長さである、請求項に記載のユーザ機器用の装置。
【請求項5】
前記第1フォーマットのRACHプリアンブルの前記CP部分の長さは、前記時間ドメインにおいて、前記N個のOFDMシンボルの長さからN*NSEQを引いた長さと等しい、請求項に記載のユーザ機器用の装置。
【請求項6】
SEQは、前記時間ドメインにおいて、2048*Tと等しく、Tはサンプリング時間である、請求項またはに記載のユーザ機器用の装置。
【請求項7】
前記第1フォーマットのRACHプリアンブルの前記シーケンス部分は、プリアンブルシーケンスをN回含む、請求項3~6のいずれか一項に記載のユーザ機器用の装置。
【請求項8】
無線通信システムにおいて基地局が任意接続チャネル(RACH)プリアンブルを受信する方法であって、
プリアンブルフォーマット情報を含むRACH設定を送信するステップと、
第1フォーマット及び第2フォーマットの組み合わせを示す前記プリアンブルフォーマット情報に基づいて、スロット内のRACHリソースで、前記第1フォーマットのRACHプリアンブル又は前記第2フォーマットのRACHプリアンブルを検出することを試みるステップと、を含み、
前記RACHリソースは、時間ドメインにおいて、N個のOFDMシンボルの長さを有し、Nは1より大きく、
前記第1フォーマットのRACHプリアンブル及び前記第2フォーマットのRACHプリアンブルのそれぞれは、i)1つの循環前置(CP)部分、及びii)前記CP部分の全体の後に前記時間ドメインに配置される1つのシーケンス部分を含み、
前記第1フォーマットのRACHプリアンブルの前記CP部分の長さに前記第1フォーマットのRACHプリアンブルの前記シーケンス部分の長さを加えた長さは、前記時間ドメインにおける前記N個のOFDMシンボルの長さと等しく、
前記第2フォーマットのRACHプリアンブルの前記CP部分の長さに前記第2フォーマットのRACHプリアンブルの前記シーケンス部分の長さを加えた長さは、前記時間ドメインにおける前記N個のOFDMシンボルの長さより短く、
前記第1フォーマット及び前記第2フォーマットの組み合わせを示す前記プリアンブルフォーマット情報に基づいて、前記スロット内のRACHリソースで、前記第1フォーマットのRACHプリアンブル又は前記第2フォーマットのRACHプリアンブルを検出することを試みるステップは、
前記時間ドメインにおける前記スロットのRACHリソースのうち、最後のRACHリソースではないRACHリソースに基づいて、前記第1フォーマットのRACHプリアンブルを検出することを試みるステップと、
前記時間ドメインにおける前記スロットのRACHリソースのうち、前記最後のRACHリソースであるRACHリソースに基づいて、前記第2フォーマットのRACHプリアンブルを検出することを試みるステップと、を含む、RACHプリアンブル受信方法。
【請求項9】
前記第1フォーマットのRACHプリアンブルの前記シーケンス部分は、プリアンブルシーケンスをN回含む、請求項に記載のRACHプリアンブル受信方法。
【請求項10】
無線通信システムにおける基地局用の装置であって、
プロセッサと、
メモリと、を含み、
前記メモリは、前記プロセッサに、
プリアンブルフォーマット情報を含む任意接続チャネル(RACH)設定を送信し、
第1フォーマット及び第2フォーマットの組み合わせを示す前記プリアンブルフォーマット情報に基づいて、スロット内のRACHリソースで、前記第1フォーマットのRACHプリアンブル又は前記第2フォーマットのRACHプリアンブルを検出することを試みることを含む動作を実行させる少なくとも1つのプログラムを格納し、
前記RACHリソースは、時間ドメインにおいて、N個のOFDMシンボルの長さを有し、Nは1より大きく、
前記第1フォーマットのRACHプリアンブル及び前記第2フォーマットのRACHプリアンブルのそれぞれは、i)1つの循環前置(CP)部分、及びii)前記CP部分の全体の後に前記時間ドメインに配置される1つのシーケンス部分を含み、
前記第1フォーマットのRACHプリアンブルの前記CP部分の長さに前記第1フォーマットのRACHプリアンブルの前記シーケンス部分の長さを加えた長さは、前記時間ドメインにおける前記N個のOFDMシンボルの長さと等しく、
前記第2フォーマットのRACHプリアンブルの前記CP部分の長さに前記第2フォーマットのRACHプリアンブルの前記シーケンス部分の長さを加えた長さは、前記時間ドメインにおける前記N個のOFDMシンボルの長さより短く、
前記第1フォーマット及び前記第2フォーマットの組み合わせを示す前記プリアンブルフォーマット情報に基づいて、前記スロット内のRACHリソースで、前記第1フォーマットのRACHプリアンブル又は前記第2フォーマットのRACHプリアンブルを検出することを試みることは、
前記時間ドメインにおける前記スロットのRACHリソースのうち、最後のRACHリソースではないRACHリソースに基づいて、前記第1フォーマットのRACHプリアンブルを検出することを試みることと、
前記時間ドメインにおける前記スロットのRACHリソースのうち、前記最後のRACHリソースであるRACHリソースに基づいて、前記第2フォーマットのRACHプリアンブルを検出することを試みることと、を含む、基地局用の装置。
【請求項11】
前記第1フォーマットのRACHプリアンブルの前記シーケンス部分の長さは、前記時間ドメインにおいて、N*NSEQと等しく、NSEQはOFDMシンボル当たりのデータ部分の長さである、請求項10に記載の基地局用の装置。
【請求項12】
前記第1フォーマットのRACHプリアンブルの前記CP部分の長さは、前記時間ドメインにおいて、前記N個のOFDMシンボルの長さからN*NSEQを引いた長さと等しい、請求項11に記載の基地局用の装置。
【請求項13】
SEQは、前記時間ドメインにおいて、2048*Tと等しく、Tはサンプリング時間である、請求項11または12に記載の基地局用の装置。
【請求項14】
前記第1フォーマットのRACHプリアンブルの前記シーケンス部分は、プリアンブルシーケンスをN回含む、請求項10~13のいずれか一項に記載の基地局用の装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は無線通信システムに関し、より詳しくは、任意接続チャネル(random access channel、RACH)信号を送受信する方法及び装置に関する。
【背景技術】
【0002】
機器間(Machine-to-Machine、M2M)通信と、高いデータ送信量を要求するスマートフォン、タブレットPCなどの様々な装置及び技術が出現及び普及されている。これに伴い、セルラー網(cellular network)で処理されることが要求されるデータ量も急増している。このように急増しているデータ処理要求量を満たすために、より多くの周波数帯域を効率的に用いるための搬送波集約(carrier aggregation)技術、認知無線(cognitive radio)技術などと、限られた周波数内で送信されるデータ容量を高めるための多重アンテナ技術、多重基地局協調技術などが発展している。
【0003】
一般の無線通信システムは、1つの下りリンク(downlink、DL)帯域とこれに対応する1つの上りリンク(uplink、UL)帯域でデータ送/受信を行ったり(周波数分割デュプレックス(frequency division duplex、FDD)モードの場合)、所定の無線フレーム(Radio Frame)を時間ドメイン(time domain)で上りリンク時間ユニットと下りリンク時間ユニットとに区分し、上りリンク/下りリンク時間ユニットでデータ送/受信を行う(時分割デュプレックス(time division duplex、TDD)モードの場合)。基地局(base station、BS)とユーザ機器(user equipment、UE)は、所定の時間ユニット(unit)、例えば、サブフレーム(subframe、SF)内で、スケジュールされたデータ及び/又は制御情報を送受信する。データは、上りリンク/下りリンクサブフレームに設定されたデータ領域を通じて送受信され、制御情報は、上りリンク/下りリンクサブフレームに設定された制御領域を通じて送受信される。そのために、無線信号を搬送する様々な物理チャネルが上りリンク/下りリンクサブフレームに設定される。これに対し、搬送波集約技術は、より広い周波数帯域を用いるために複数の上りリンク/下りリンク周波数ブロックを集めてより大きい上りリンク/下りリンク帯域幅を用いることによって、単一搬送波が用いられる場合に比べて多量の信号を同時に処理することができる。
【0004】
一方、UEが周辺で接続(access)し得るノード(node)の密度が高くなる方向に通信環境が進化している。ノードとは、1つ以上のアンテナを有し、UEと無線信号を送信/受信できる固定した地点(point)のことを指す。高い密度のノードを備えた通信システムは、ノード間の協調によってより高い性能の通信サービスをUEに提供することができる。
【0005】
さらに多い通信装置がより大きな通信容量を要求することにより、レガシー無線接続技術(radio access technology、RAT)に比べて向上したモバイル広帯域(enhanced mobile broadband、eMBB)通信の必要性が高まっている。また、多数の機器及びモノ(object)を連結していつでもどこでも多様なサービスを提供する大規模機械タイプ通信(massive machine yype communications、mMTC)が次世代通信の主要争点の1つになっている。
【0006】
さらに信頼性及び待機時間などに敏感なサービス/UEを考慮して設計される通信システムも考えられている。次世代無線接続技術の導入は、eMBB通信、mMTC、超信頼性及び低待機時間通信(ultra-reliable and low latency communication、URLLC)などを考慮して論議されている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
新しい無線通信技術の導入から、基地局が所定リソース領域でサービスを提供すべきUEの個数が増加するだけでなく、上記基地局がサービスを提供するUEと送受信するデータと制御情報の量も増加している。基地局がUEとの通信に利用可能な無線リソースの量は有限であるため、基地局が有限の無線リソースを用いて上りリンク/下りリンクデータ及び/又は上りリンク/下りリンク制御情報をUEから/に効率的に受信/送信するための新しい方案が要求される。
【0008】
また技術の発達に伴い、遅れ(delay)或いは遅延(latency)の克服が重要な問題となっている。遅れ/遅延により性能が大きく左右されるアプリケーションが増加している。従って、既存のシステムに比べて遅れ/遅延を減少させる方案が求められている。
【0009】
さらに高周波帯域を用いて新しい無線接続技術を支援するシステムにおいて信号を送受信する方法が求められている。
【0010】
本発明で遂げようとする技術的課題は、以上で言及した事項に限定されず、言及していない他の技術的課題は、以下の本発明の詳細な説明から、本発明の属する技術の分野における通常の知識を有する者によって明確に理解されるであろう。
【課題を解決するための手段】
【0011】
本発明の一態様として、無線通信システムにおいてユーザ機器が任意接続チャネル(random access channel、RACH)信号を送信する方法が提供される。該方法は、第1フォーマットを指示するプリアンブルフォーマット情報を含むRACH設定情報を受信、及び第1フォーマットのRACHプリアンブルを送信することを含む。第1フォーマットのRACHプリアンブルは時間ドメインにおいて循環前置(cyclic prefix、CP)部分とシーケンス部分を含んで構成される。第1フォーマットのRACHプリアンブルは以下を満たす。第1フォーマットのRACHプリアンブルのCP長さはOFDMシンボルのCP長さNCPのN倍である、ここで、NはRACHプリアンブルの送信に使用されるOFDMシンボルの数であり、1より大きい。
【0012】
本発明の他の様相として、無線通信システムにおいて任意接続チャネル(random access channel、RACH)信号を送信するユーザ機器が提供される。該ユーザ機器は、トランシーバ、及び該トランシーバを制御するように構成されたプロセッサを含んで構成される。プロセッサは、第1フォーマットを指示するプリアンブルフォーマット情報を含むRACH設定情報を受信するようにトランシーバを制御、及び第1フォーマットのRACHプリアンブルを送信するようにトランシーバを制御するように構成される。第1フォーマットのRACHプリアンブルは、時間ドメインにおいて循環前置(cyclic prefix、CP)部分とシーケンス部分を含んで構成される。第1フォーマットのRACHプリアンブルは以下を満たす。第1フォーマットのRACHプリアンブルのCP長さはOFDMシンボルのCP長さNCPのN倍である、ここで、NはRACHプリアンブルの送信に使用されるOFDMシンボルの数であり、1より大きい。
【0013】
本発明のさらに他の様相として、無線通信システムにおいて基地局が任意接続チャネル(random access channel、RACH)信号を受信する方法が提供される。該方法は、第1フォーマットを指示するプリアンブルフォーマット情報を含むRACH設定情報を送信、及び第1フォーマットのRACHプリアンブルを検出することを含む。第1フォーマットのRACHプリアンブルは時間ドメインにおいて循環前置(cyclic prefix、CP)部分とシーケンス部分を含んで構成される。第1フォーマットのRACHプリアンブルは以下を満たす。第1フォーマットのRACHプリアンブルのCP長さはOFDMシンボルのCP長さNCPのN倍である、ここで、NはRACHプリアンブルの送信に使用されるOFDMシンボルの数であり、1より大きい。
【0014】
本発明のさらに他の様相として、無線通信システムにおいて任意接続チャネル(random access channel、RACH)信号を受信する基地局が提供される。該基地局は、トランシーバ、及び該トランシーバを制御するように構成されたプロセッサを含んで構成される。プロセッサは、第1フォーマットを指示するプリアンブルフォーマット情報を含むRACH設定情報を送信するようにトランシーバを制御、及び第1フォーマットのRACHプリアンブルを検出するように構成される。第1フォーマットのRACHプリアンブルは時間ドメインにおいて循環前置(cyclic prefix、CP)部分とシーケンス部分を含んで構成される。第1フォーマットのRACHプリアンブルは以下を満たす。第1フォーマットのRACHプリアンブルのCP長さはOFDMシンボルのCP長さNCPのN倍である、ここで、NはRACHプリアンブルの送信に使用されるOFDMシンボルの数であり、1より大きい。
【0015】
本発明の各様相において、第1フォーマットのRACHプリアンブルの長さは第1フォーマットのRACHプリアンブルの送信に使用されるOFDMシンボルの総長さと同一である。
【0016】
本発明の各様相において、第1フォーマットは長さN*144*TのCP部分と長さN*2048*Tのシーケンス部分からなるプリアンブルフォーマットであることができる。ここで、Tはサンプリング時間である。
【0017】
本発明の各様相において、144*TはNCPと同一であり、2048*TはOFDMシンボルごとのデータ部分の長さと同一である。
【0018】
本発明の各様相において、第1フォーマットはNが2であるプリアンブルフォーマット、Nが4であるプリアンブルフォーマット又はNが6であるプリアンブルフォーマットである。
【0019】
本発明の各様相において、シーケンス部分は長さ139のZadoff ChuシーケンスをN回含む。
【0020】
本発明の各様相において、RACH設定情報はさらにRACH用スロットに関する情報を含む。
【0021】
本発明の各様相において、プリアンブルフォーマット情報が第1プリアンブルフォーマット及び第2プリアンブルフォーマットの組み合わせを指示すると、ユーザ機器は、スロットのRACHリソースのうち、ユーザ機器が検出した同期信号(synchronization signal、SS)ブロックと連関するRACHリソースが時間ドメインにおいてスロットの最後のRACHリソースではないと、連関するRACHリソースで第1フォーマットのRACHプリアンブルを送信し、連関するRACHリソースがスロットの最後のRACHリソースであると、連関するリソースで第2フォーマットのRACHプリアンブルを送信する。
【0022】
本発明の各様相において、プリアンブルフォーマット情報が第1プリアンブルフォーマット及び第2プリアンブルフォーマットの組み合わせを指示すると、基地局は、スロットのRACHリソースのうち、時間ドメインにおいてスロットの最後のRACHリソースではないRACHリソースでは第1フォーマットのRACHプリアンブルに対する検出を試み、最後のRACHリソースでは第2フォーマットのRACHプリアンブルに対する検出を試みる。
【0023】
本発明の各様相において、第2フォーマットは第2フォーマットのRACHプリアンブルフォーマット内のシーケンス部分の後に信号がないガード時間を伴うプリアンブルフォーマットである。
【0024】
上記の課題解決方法は、本発明の実施例の一部に過ぎず、本願発明の技術的特徴が反映された様々な実施例が、当該技術の分野における通常の知識を有する者によって、以下に説明する本発明の詳細な説明から導出されて理解されるであろう。
【発明の効果】
【0025】
本発明によれば、NRシステムに適合する任意接続チャネルがUEにより送信され、BSにより受信されることができる。任意接続チャネルを効率的に送受信できることにより、NRシステムの処理量が向上する。
【0026】
本発明で得られる効果は、以上で言及した効果に制限されず、言及していない他の効果は、以下の発明の詳細な説明から、本発明の属する技術の分野における通常の知識を有する者によって明確に理解されるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0027】
図1】既存のLTE/LTE-Aシステムにおいて任意接続プリアンブルフォーマットを例示する図である。
図2】新しい無線接続技術(new radio access technology、NR)において利用可能なスロット構造を例示する図である。
図3】送受信器ユニット(transceiver unit、TXRU)及び物理的アンテナ観点でハイブリッドビームフォーミング構造を抽象的に示す図である。
図4】新しい無線接続技術(new radio access technology、NR)システムのセルを例示する図である。
図5】SSブロックの送信及びSSブロックにリンクされたRACHリソースを例示する図である。
図6】任意接続チャネル(random access channel、RACH)プリアンブルの構成/フォーマットと受信機器能を例示する図である。
図7】RACHプリアンブルを受信するためにgNBに形成される受信(receiving、Rx)ビームを例示する図である。
図8】RACH信号及びRACHリソースに関連して、本発明の説明に使用される用語を説明する図である。
図9】RACHリソースセットを例示する図である。
図10】RACHリソースの境界整列に関する本発明を説明するための図である。
図11】BCが有効である場合に対するRACH用スロット(SLOTRACH)内にミニスロットを設定する方法を例示する図である。
図12】BCが有効である場合に対するRACH用スロット(SLOTRACH)内にミニスロットを設定する他の方法を例示する図である。
図13】BCが有効ではない場合に対するRACH用スロット(SLOTRACH)内にミニスロットを設定する方法を例示する図である。
図14】ガード時間を用いてミニスロットを設定する方法を例示する図である。
図15】BCが有効であり、正規スロットと同じ長さでミニスロットの連接(concatenation)を行ってデータを送信する例を示す図である。
図16】時間ドメインにおけるRACHリソース設定を例示する図である。
図17】時間ドメインにおけるRACHリソース設定を例示する図である。
図18】RACH時間リソース情報を例示する図である。
図19】RACHプリアンブルシーケンスの割り当て例を示す図である。
図20】RACHリソースブロックを例示する図である。
図21】本発明によるRACH設定区間を例示する図である。
図22】RACHリソースブロック内のRACHリソースごとの設定を例示する図である。
図23】スロット構造を例示する図である。
図24】OFDMシンボル内のRACHプリアンブルフォーマットを例示する図である。
図25】シンボル内のRACHプリアンブルの整列を例示する図である。
図26】シンボル内のRACHプリアンブルの整列を例示する図である。
図27】CP長さを長くしてRACHプリアンブルとシンボル境界を整列させる本発明によるRACHプリアンブルフォーマットを例示する図である。
図28】7つのシンボルで構成されたスロットに対するRACHリソースとプリアンブルの繰り返し回数によるRACHプリアンブルのマッピングを例示する図である。
図29】RACHシンボル以後に位置するnull OFDMシンボルを例示する図である。
図30】スロット内にRACHリソースを多重化する方法を例示する図である。
図31】2つのシンボルと整列される2つのシンボル長さのRACHプリアンブルの送信フォーマットを例示する図である。
図32】表9のプリアンブルフォーマット1に該当するプリアンブルフォーマットを例示する図である。
図33】RACHスロットタイプによるスロット内のRACHリソースの位置を例示する図である。
図34】RACHスロットタイプによるスロット内のRACHリソースの位置を例示する図である。
図35】RACHスロットタイプによるスロット内のRACHリソースの位置を例示する図である。
図36】本発明を行う送信装置10及び受信装置20の構成要素を示すブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0028】
以下、本発明に係る好適な実施の形態を、添付図面を参照して詳しく説明する。添付図面と共に以下に開示される詳細な説明は、本発明の例示的な実施形態を説明するためのものであり、本発明が実施し得る唯一の実施形態を示すためのものではない。以下の詳細な説明は、本発明の完全な理解を提供するために具体的な細部事項を含む。しかし、当業者にとってはこのような具体的な細部事項なしにも本発明を実施できることは明らかである。
【0029】
場合によって、本発明の概念が曖昧になることを避けるために、公知の構造及び装置を省略したり、各構造及び装置の核心機能を中心にしたブロック図の形式で示すことができる。また、この明細書全体を通じて同一の構成要素については同一の図面符号を付して説明する。
【0030】
以下に説明する技法(technique)及び装置、システムは、様々な無線多重接続システムに適用することができる。多重接続システムの例には、CDMA(code division multiple access)システム、FDMA(frequency division multiple access)システム、TDMA(time division multiple access)システム、OFDMA(orthogonal frequency division multiple access)システム、SC-FDMA(single carrier frequency division multiple access)システム、MC-FDMA(multi carrier frequency division multiple access)システムなどがある。CDMAは、UTRA(Universal Terrestrial Radio Access)又はCDMA2000のような無線技術(technology)によって具現することができる。TDMAは、GSM(Global System for Mobile communication)、GPRS(General Packet Radio Service)、EDGE(Enhanced Data Rates for GSM Evolution)(i.e.,GERAN)などのような無線技術によって具現することができる。OFDMAは、IEEE(Institute of Electrical and Electronics Engineers)802.11(Wi-Fi)、IEEE802.16(WiMAX)、IEEE802-20、E-UTRA(evolved-UTRA)などのような無線技術によって具現することができる。UTRAは、UMTS(Universal Mobile Telecommunication System)の一部であり、3GPP(3rd Generation Partnership Project)LTE(Long Term Evolution)は、E-UTRAを用いるE-UMTSの一部である。3GPP LTEは、下りリンク(downlink、DL)ではOFDMAを採択し、上りリンク(uplink、UL)ではSC-FDMAを採択している。LTE-A(LTE-advanced)は、3GPP LTEの進化した形態である。説明の便宜のために、以下では、本発明が3GPP基盤通信システム、例えば、LTE/LTE-A、NRに適用される場合を仮定して説明する。しかし、本発明の技術的特徴がこれに制限されるものではない。例えば、以下の詳細な説明が、移動通信システムが3GPP LTE/LTE-A/NRシステムに対応する移動通信システムに基づいて説明されても、3GPP LTE/LTE-A/NR特有の事項以外は、他の任意の移動通信システムにも適用可能である。
【0031】
例えば、本発明は、3GPP LTE/LTE-Aシステムのように、eNBがUEに下りリンク/上りリンク時間/周波数リソースを割り当て、UEがeNBの割当てによって下りリンク信号を受信し、上りリンク信号を送信する非-競合ベース(non-contention based)通信だけでなく、Wi-Fiのような競合ベース(contention based)通信にも適用することができる。非-競合ベース通信技法は、接続ポイント(access point、AP)或いは上記接続ポイントを制御する制御ノード(node)が、UEと上記AP間の通信のためのリソースを割り当てるが、競合ベース通信技法は、APに接続しようとする複数UE間の競合によって通信リソースが占有される。競合ベース通信技法についして簡略に説明すると、競合ベース通信技法の一種として搬送波感知多元接続(carrier sense multiple access、CSMA)がある。CSMAとは、ノード或いは通信機器が周波数帯域(band)のような、共有送信媒体(shared transmission medium)(共有チャネルともいう)上でトラフィック(traffic)を送信する前に、同一の共有送信媒体上に他のトラフィックがないことを確認する確率的(probabilistic)媒体接続制御(media access control、MAC)プロトコル(protocol)を指す。CSMAにおいて送信装置は受信装置にトラフィックを送信することを試みる前に、他の送信が進行中であるか否か決定する。換言すれば、送信装置は、送信を試みる前に、他の送信装置からの搬送波(carrier)の存在を検出(detect)することを試みる。搬送波が感知されると、送信装置は、自身の送信を開始する前に、進行中の他の送信装置によって送信が完了(finish)することを待つ。結局、CSMAは、“sense before transmit”或いは“listen before talk”の原理に基づいてした通信技法といえる。CSMAを用いる競合ベース通信システムにおいて送信装置間の衝突を回避するための技法としてCSMA/CD(Carrier Sense Multiple Access with Collision Detection)及び/又はCSMA/CA(Carrier Sense Multiple Access with Collision Avoidance)が用いられる。CSMA/CDは、有線LAN環境での衝突検出技法であり、イーサネット(ethernet)環境で通信をしようとするPC(Personal Computer)やサーバー(server)がまず、ネットワーク上で通信が行われているか確認した後、他の装置(device)がデータを上記ネットワーク上で載せて送っていると、待ってからデータを送る。すなわち、2人以上のユーザ(例、PC、UEなど)が同時にデータを乗せて送る場合、上記同時送信間に衝突が発生するが、CSMA/CDは、上記衝突を監視し、柔軟性あるデータ送信がなされるようにする技法である。CSMA/CDを用いる送信装置は、特定規則を用いて他の送信装置によるデータ送信を感知し、自身のデータ送信を調節する。CSMA/CAは、IEEE802.11標準に明示されている媒体接近制御プロトコルである。IEEE802.11標準に従うWLANシステムは、IEEE802.3標準で用いられたCSMA/CDを用いず、CA、すなわち、衝突を回避する方式を用いている。送信装置は、常にネットワークの搬送波を感知しているが、ネットワークが空になると、目録に登載された自身の位置によって、定められた時間を待ってからデータを送る。目録内で送信装置間の優先順位を決め、これを再設定(reconfiguration)するためには様々方法を用いることができる。IEEE802.11標準の一部バージョンに従うシステムでは、衝突が起きることがあり、この場合には衝突感知手順が行われる。CSMA/CAを用いる送信装置は、特定規則を用いて、他の送信装置によるデータ送信と自身のデータ送信間の衝突を回避する。
【0032】
後述する本発明の実施例において、装置が“仮定する”という表現は、チャネルを送信する主体が該当の“仮定”に符合するようにチャネルを送信することを意味する。チャネルを受信する主体は、チャネルが該当“仮定”に符合するように送信されたという前提の下に、該当“仮定”に符合する形態でチャネルを受信或いは復号するものであることを意味する。
【0033】
本発明において、特定のリソースでチャネルがパンクチャリングされるとは、チャネルのリソースマッピング過程でチャネルの信号が特定のリソースにマッピングされるものの、チャネルの送信時にパンクチャリングされるリソースにマッピングされた信号部分は除外されたまま送信されることを意味する。言い換えれば、パンクチャリングされる特定のリソースは、該当チャネルのリソースマッピング過程で該当チャネルのリソースとしてカウントされるものの、該当チャネルの信号のうち、特定のリソースにマッピングされた信号は実際には送信されない。該当チャネルの受信装置はパンクチャリングされた特定のリソースにマッピングされた信号部分は送信されなかったと仮定し、該当チャネルを受信、復調或いは復号する。反面、特定のリソースでチャネルがレートマッチングされるとは、チャネルのリソースマッピング過程でチャネルが特定のリソースに全くマッピングされないことにより、チャネルの送信に使用されないことを意味する。言い換えれば、レートマッチングされる特定のリソースは、該当チャネルのリソースマッピング過程で該当チャネルのリソースとして全くカウントされない。該当チャネルの受信装置はレートマッチングされた特定のリソースが該当チャネルのマッピング及び送信に全然使用されなかったと仮定して、該当チャネルを受信、復調又は復号する。
【0034】
本発明において、UEは、固定していても移動性を有してもよく、基地局(base station、BS)と通信してユーザデータ及び/又は各種制御情報を送受信する各種機器がこれに属する。UEは、端末(Terminal Equipment)、MS(Mobile Station)、MT(Mobile Terminal)、UT(User Terminal)、SS(Subscribe Station)、無線機器(wireless device)、PDA(Personal Digital Assistant)、無線モデム(wireless modem)、携帯機器(handheld device)などと呼ぶこともできる。また、本発明において、BSは、一般に、UE及び/又は他のBSと通信する固定局(fixed station)のことをいい、UE及び他のBSと通信して各種データ及び制御情報を交換する。BSは、ABS(Advanced Base Station)、NB(Node-B)、eNB(evolved-NodeB)、BTS(Base Transceiver System)、接続ポイント(Access Point)、PS(Processing Server)などの他の用語と呼ぶこともできる。特に、UTRANの基地局はNode-Bに、E-UTRANの基地局はeNBに、また新しい無線接続技術ネットワーク(new radio access technology network)の基地局はgNBとも呼ばれる。以下、説明の便宜のために、BSをgNBと呼ぶ。
【0035】
本発明でいうノード(node)とは、UEと通信して無線信号を送信/受信し得る固定した地点(point)のことを指す。様々な形態のgNBを、その名称に関係なくノードとして用いることができる。例えば、BS、NB、eNB、ピコセルeNB(PeNB)、ホームeNB(HeNB)、gNB、リレー、リピータなどをノードとすることができる。また、ノードは、gNBでなくてもよい。例えば、無線リモートヘッド(radio remote head、RRH)、無線リモートユニット(radio remote unit、RRU)とすることもできる。RRH、RRUなどは、一般にgNBの電力レベル(power level)よりも低い電力レベルを有する。RRH或いはRRU(以下、RRH/RRU)は、一般に、光ケーブルなどの専用回線(dedicated line)でgNBに接続されているため、一般に、無線回線で接続されたgNBによる協調通信に比べて、RRH/RRUとgNBによる協調通信を円滑に行うことができる。1つのノードには少なくとも1つのアンテナが設置される。このアンテナは物理アンテナを意味することもでき、アンテナポート、仮想アンテナ、又はアンテナグループを意味することもできる。ノードはポイント(point)とも呼ばれる。
【0036】
本発明でいうセル(cell)とは、1つ以上のノードが通信サービスを提供する一定の地理的領域を指す。従って、本発明で特定セルと通信するということは、上記特定セルに通信サービスを提供するgNB或いはノードと通信するということを意味できる。また、特定セルの下りリンク/上りリンク信号は、上記特定セルに通信サービスを提供するgNB或いはノードからの/への下りリンク/上りリンク信号を意味する。UEに上りリンク/下りリンク通信サービスを提供するセルを特にサービングセル(serving cell)という。また、特定セルのチャネル状態/品質は、上記特定セルに通信サービスを提供するgNB或いはノードとUE間に形成されたチャネル或いは通信リンクのチャネル状態/品質を意味する。3GPP基盤通信システムにおいて、UEは、特定ノードからの下りリンクチャネル状態を、上記特定ノードのアンテナポートが上記特定ノードに割り当てられたCRS(Cell-specific Reference Signal)リソース上で送信されるCRS及び/又はCSI-RS(Channel State Information Reference Signal)リソース上で送信するCSI-RSを用いて測定することができる。
【0037】
一方、3GPP基盤通信システムは、無線リソースを管理するためにセルの概念を用いているが、無線リソースと関連付くセルは、地理的領域のセルと区別される。
【0038】
地理的領域の“セル”は、ノードが搬送波を用いてサービスを提供できるカバレッジ(coverage)と理解することができ、無線リソースの“セル”は、上記搬送波によって設定(configure)される周波数範囲である帯域幅(bandwidth、BW)に関連する。ノードが有効な信号を送信できる範囲である下りリンクカバレッジと、UEから有効な信号を受信できる範囲である上りリンクカバレッジは、当該信号を運ぶ搬送波に依存するので、ノードのカバレッジは、上記ノードが用いる無線リソースの“セル”のカバレッジと関連することもある。従って、“セル”という用語は、時にはノードによるサービスのカバレッジを、時には無線リソースを、時には上記無線リソースを用いた信号が有効な強度で到達できる範囲を意味することに用いることができる。
【0039】
一方、3GPP通信標準は無線リソースを管理するためにセルの概念を使う。無線リソースに関連した“セル”とは下りリンクリソース(DL resources)と上りリンクリソース(UL resources)の組合せ、つまりDLコンポーネント搬送波(component carrier、CC)とUL CCの組合せと定義される。セルはDLリソース単独、又はDLリソースとULリソースの組合せに設定されることができる。搬送波集成が支援される場合、DLリソース(又は、DL CC)の搬送波周波数とULリソース(又は、UL CC)の搬送波周波数の間のリンケージ(linkage)は、システム情報によって指示されることができる。例えば、システム情報ブロックタイプ2(System Information Block Type2、SIB2)リンケージ(linkage)によってDLリソースとULリソースの組合せが指示されることができる。ここで、搬送波周波数とは、各セル又はCCの中心周波数と同じであることができる。以下では、1次周波数(primary frequency)上で動作するセルを1次セル(primary cell、Pcell)又はPCCと言い、2次周波数(Secondary frequency)(又はSCC)上で動作するセルを2次セル(secondary cell、Scell)又はSCCと言う。下りリンクでPcellに対応する搬送波は下りリンク1次CC(DL PCC)と言い、上りリンクでPcellに対応する搬送波はUL1次CC(DL PCC)と言う。ScellとはRRC(Radio Resource Control)連結開設(connection establishment)がなされた後に設定可能であり、追加的な無線リソースを提供するために使われることができるセルを意味する。UEの性能(capabilities)によって、ScellがPcellと一緒に、前記UEのためのサービングセルの集団を形成することができる。下りリンクでScellに対応する搬送波はDL2次CC(DL SCC)と言い、上りリンクで前記Scellに対応する搬送波はUL2次CC(ULSCC)と言う。RRC_CONNECTED状態にあるが、搬送波集成が設定されていないか搬送波集成を支援しないUEの場合、Pcellにだけ設定されたサービングセルがただ一つ存在する。
【0040】
3GPP基盤通信標準は、上位層から生じる情報を運ぶリソース要素に対応する下りリンク物理チャネルと、物理層によって用いられるが、上位層から生じる情報を搬送しないリソース要素に対応する下りリンク物理信号を定義する。例えば、物理下りリンク共有チャネル(physical downlink shared channel、PDSCH)、物理ブロードキャストチャネル(physical broadcast channel、PBCH)、物理マルチキャストチャネル(physical multicast channel、PMCH)、物理制御フォーマット指示子チャネル(physical control format indicator channel、PCFICH)、物理下りリンク制御チャネル(physical downlink control channel、PDCCH)及び物理ハイブリッドARQ指示子チャネル(physical hybrid ARQ indicator channel、PHICH)が下りリンク物理チャネルとして定義されており、参照信号と同期信号が下りリンク物理信号として定義されている。パイロット(pilot)とも呼ばれる参照信号(reference signal、RS)は、gNBとUEが互いに知っている既に定義された特別な波形の信号を意味するが、例えば、セル特定的RS(cell specific RS)、UE-特定的RS(UE-specific RS、UE-RS)、ポジショニングRS(positioning RS、PRS)及びチャネル状態情報RS(channel state information RS、CSI-RS)が下りリンク参照信号として定義される。3GPP LTE/LTE-A標準は、上位層から生じる情報を搬送するリソース要素に対応する上りリンク物理チャネルと、物理層によって用いられるが、上位層から生じる情報を搬送しないリソース要素に対応する上りリンク物理信号を定義している。例えば、物理上りリンク共有チャネル(physical uplink shared channel、PUSCH)、物理上りリンク制御チャネル(physical uplink control channel、PUCCH)、物理任意接続チャネル(physical random access channel、PRACH)が上りリンク物理チャネルとして定義され、上りリンク制御/データ信号のための復調参照信号(demodulation reference signal、DMRS)と上りリンクチャネル測定に用いられるサウンディング参照信号(sounding reference signal、SRS)が定義される。
【0041】
本発明で、PDCCH(Physical Downlink Control CHannel)/PCFICH(Physical Control Format Indicator CHannel)/PHICH((Physical Hybrid automatic retransmit request Indicator CHannel)/PDSCH(Physical Downlink Shared Channel)はそれぞれ、DCI(Downlink Control Information)/CFI(Control Format Indicator)/下りリンクACK/NACK(ACKnowlegement/Negative ACK)/下りリンクデータを搬送する時間-周波数リソースの集合或いはリソース要素の集合を意味する。また、PUCCH(Physical Uplink Control CHannel)/PUSCH(Physical Uplink Shared CHannel)/PRACH(Physical Random Access CHannel)はそれぞれ、UCI(Uplink Control Information)/上りリンクデータ/任意(random)接続信号を搬送する時間-周波数リソースの集合或いはリソース要素の集合を意味する。本発明では、特に、PDCCH/PCFICH/PHICH/PDSCH/PUCCH/PUSCH/PRACHに割り当てられたり、これに属した時間-周波数リソース或いはリソース要素(resource element、RE)をそれぞれ、PDCCH/PCFICH/PHICH/PDSCH/PUCCH/PUSCH/PRACH RE又はPDCCH/PCFICH/PHICH/PDSCH/PUCCH/PUSCH/PRACHリソースと称する。以下では、ユーザ機器がPUCCH/PUSCH/PRACHを送信するという表現は、それぞれ、PUSCH/PUCCH/PRACH上で/或いはそれを通じて、上りリンク制御情報/上りリンクデータ/任意(random)接続信号を送信することと同じ意味で使われる。また、gNBがPDCCH/PCFICH/PHICH/PDSCHを送信するという表現は、それぞれ、PDCCH/PCFICH/PHICH/PDSCH上で/或いはそれを通じて、下りリンクデータ/制御情報を送信することと同じ意味で使われる。
【0042】
以下では、CRS/DMRS/CSI-RS/SRS/UE-RS/TRSが割り当てられた或いは設定された(configured)OFDMシンボル/副搬送波/REを、CRS/DMRS/CSI-RS/SRS/UE-RS/TRSシンボル/搬送波/副搬送波/REと称する。例えば、トラッキングRS(tracking RS、TRS)が割り当てられた或いは設定されたOFDMシンボルは、TRSシンボルと称し、TRSが割り当てられた或いは設定された副搬送波は、TRS副搬送波と称し、TRSが割り当てられた或いは設定されたREはTRS REと称する。また、TRS送信のために設定された(configured)スロットを、TRSスロットと称する。また、ブロードキャスト信号が送信されるスロットを、ブロードキャストスロット或いはPBCHスロットと称し、同期信号(例えば、PSS及び/又はSSS)が送信されるスロットを、同期信号サスロット或いはPSS/SSSスロットと称する。PSS/SSSが割り当てられた或いは設定された(configured)OFDMシンボル/副搬送波/REをそれぞれ、PSS/SSSシンボル/副搬送波/REと称する。
【0043】
本発明で、CRSポート、UE-RSポート、CSI-RSポート、TRSポートとは、それぞれ、CRSを送信するように設定された(configured)アンテナポート、UE-RSを送信するように設定されたアンテナポート、CSI-RSを送信するように設定されたアンテナポート、TRSを送信するように設定されたアンテナポートを意味する。CRSを送信するように設定されたアンテナポートは、CRSポートによってCRSが占有するREの位置によって相互区別でき、UE-RSを送信するように設定された(configured)アンテナポートは、UE-RSポートによってUE-RSが占有するREの位置によって相互区別でき、CSI-RSを送信するように設定されたアンテナポートは、CSI-RSポートによってCSI-RSが占有するREの位置によって相互区別できる。したがって、CRS/UE-RS/CSI-RS/TRSポートという用語が、一定リソース領域内でCRS/UE-RS/CSI-RS/TRSが占有するREのパターンを意味する用語として用いられることもある。
【0044】
本発明で使用される用語及び技術のうち、具体的に説明されていない用語及び技術については、3GPP LTE/LTE-A標準文書、例えば、3GPP TS 36.211、3GPP TS 36.212、3GPP TS 36.213、3GPP TS 36.321及び3GPP TS 36.331などと、3GPP NR 標準文書、例えば、3GPP TS 38.211、3GPP TS 38.212、3GPP 38.213、3GPP 38.214、3GPP 38.215、3GPP TS 38.321及び3GPP TS 38.331などを参照できる。
【0045】
LTE/LTE-Aシステムにおいて、UEは、電源が入れたか又は新しくセルに接続する場合、セルとの時間及び周波数同期を得、セルの物理階層セル識別子(physical layer cell identity)Ncell IDを検出するなどのセル探索(initial cell search)過程を行う。このために、UEはeNBから同期信号、例えば、1次同期信号(Primary Synchronization Signal、PSS)及び2次同期信号(Secondary Synchronization Signal、SSS)を受信して、eNBと同期を合わせ、セル識別子(identity、ID)などの情報を得る。初期セル探索を終えたUEは、eNBへの接続を完了するために、任意接続過程(random access procedure)を行う。このために、UEは物理任意接続チャネル(physical random access channel、PRACH)を介してプリアンブルを送信し、PDCCH及びPDSCHを介してプリアンブルに対する応答メッセージを受信する。このような手順を行ったUEは、その後、一般的な上/下りリンク信号の送信手順としてPDCCH/PDSCH受信及びPUSCH/PUCCH送信を行う。任意接続過程は任意接続チャネル(random access channel、RACH)過程とも呼ばれる。任意接続過程は初期接続、任意接続過程は初期接続、上りリンク同期調整、リソース割り当て、ハンドオーバーなどの用途で多様に使用できる。
【0046】
RACHプリアンブルの送信後、UEは所定の時間ウィンドウ内で任意接続応答(random access response、RAR)受信を試みる。具体的には、LTE/LTE-Aシステムにおいて、UEは時間ウィンドウ内でRA-RNTI(Random Access RNTI)を有するPDCCH(以下、RA-RNTI PDCCH)(例えば、PDCCHでCRCがRA-RNTIにマスキングされる)の検出を試みる。RA-RNTI PDCCHの検出時、UEはRA-RNTI PDCCHに対応するPDSCH内に自分のためのRARが存在するか否かを確認する。RARはUL同期化のためのタイミングオフセット情報を示すタイミングアドバンス(timing advance、TA)情報、ULリソース割り当て情報(ULグラント情報)、臨時端末識別子(例えば、temporary cell-RNTI、TC-RNTI)などを含む。UEはRAR内のリソース割り当て情報及びTA値によってUL送信(例えば、Msg3)を行うことができる。RARに対応するUL送信にはHARQが適用される。従って、UEはMsg3の送信後、Msg3に対応する受信応答情報(例えば、PHICH)を受信することができる。
【0047】
図1は既存のLTE/LTE-Aシステムにおいて任意接続プリアンブルフォーマットを例示する図である。
【0048】
既存のLTE/LTE-Aシステムにおいて、任意接続プリアンブル、即ち、RACHプリアンブルは、物理階層においてTCPの循環前置(cyclic prefix)及び長さTSEQのシーケンス部分で構成される。パラメータ値TCPのTSEQは以下の表にリストされており、フレーム構造と任意接続の設定に依存する。プリアンブルフォーマットは上位階層により制御される。3GPP LTE/LTE-Aシステムにおいて、セルのシステム情報及び移動性制御情報によりPRACH設定情報をシグナリングする。PRACH設定情報は該当セル内のRACH過程に使用される、ルートシーケンスインデックス、Zadoff-Chuシーケンスの循環遷移ユニット(NCS)、ルートシーケンスの長さ、プリアンブルフォーマットなどを示す。3GPP LTE/LTE-Aシステムにおいて、プリアンブルフォーマット及びRACHプリアンブルが送信可能な時であるPRACH機会は、RACH設定情報の一部であるPRACH設定インデックスにより指示される(3GPP TS 36.211のセクション5.7及び3GPP TS 36.331の"PRACH-Config"参照)。RACHプリアンブルに使用されるZCシーケンスの長さは、プリアンブルフォーマットにより決められる(表4参照)。
【0049】
【表1】
【0050】
LTE/LTE-Aシステムにおいて、RACHプリアンブルはULサブフレームで送信される。任意接続プリアンブルの送信は特定の時間及び周波数リソースにより制限される。かかるリソースをPRACHリソースといい、PRACHリソースは、インデックス0が無線フレームで低い番号のPRB及びサブフレームに対応するように、無線フレーム内のサブフレーム番号と、周波数ドメインにおけるPRBの増加順に番号が付けられる。任意接続リソースがPRACH設定インデックスにより定義される(3GPP TS 36.211 標準文書参照)。PRACH設定インデックスは(eNBにより送信される)上位階層信号により与えられる。
【0051】
RACHプリアンブルのうち、シーケンス部分(以下、プリアンブルシーケンス)はZadoff-Chuシーケンスを用いる。RACHのためのプリアンブルシーケンスは、1つ又はいくつかのルートZadoff-Chuシーケンスから生成された、ゼロ相関ゾーンを有するZadoff-Chuシーケンスから生成される。ネットワークはUEの使用が許容されたプリアンブルシーケンスのセットを設定する。既存のLTE/LTE-Aシステムにおいて、各セル内で利用可能な64個のプリアンブルシーケンスがある。セル内の64個のプリアンブルシーケンスのセットは、まず増加する循環遷移の順に、論理インデックスRACH_ROOT_SEQUENCEを有するルートZadoff-Chuシーケンスの全ての利用可能な循環遷移を含むことにより見つけられる(found)。ここで、RACH_ROOT_SEQUENCEは(該当セルの)システム情報の一部としてブロードキャストされる。64個のプリアンブルシーケンスが単一のルートZadoff-Chuシーケンスから生成できない場合、64個のプリアンブルシーケンスを全て見つけるまで追加(additional)プリアンブルシーケンスが連続的(consecutive)論理インデックスを有するルートシーケンスから得られる(obtain)。論理ルートシーケンスの順は循環的であり、論理インデックス0が論理インデックス837に連続する。論理ルートシーケンスインデックスと物理ルートシーケンスインデックスuの間の関係は、プリアンブルフォーマット0~3に対しては表2のように与えられ、プリアンブルフォーマット4に対しては表3のように与えられる。
【0052】
【表2-1】
【0053】
【表2-2】
【0054】
【表2-3】
【0055】
【表3】
【0056】
u番目のルートZadoff-Chuシーケンスは、以下の式により定義される。
【0057】
【数1】
【0058】
【表4】
【0059】
u番目のルートZadoff-Chuシーケンスから、長さNZC-1のゼロ相関ゾーンを有する任意接続プリアンブルがxu,v(n)=x((n+C)mod NZC)による循環遷移により定義される。ここで、循環遷移は以下の式により与えられる。
【0060】
【数2】
【0061】
CSはプリアンブルフォーマット0~3に対して表5のように与えられ、プリアンブルフォーマット4に対して表6のように与えられる。
【0062】
【表5】
【0063】
【表6】
【0064】
パラメータzeroCorrelationZoneConfigの上位階層により提供される。上位階層により提供されるパラメータHigh-speed-flagは、制限されない(unrestricted)セット又は制限された(restricted)セットが使用されることを決定する。
【0065】
変数(variable)dはサイズ1/TSEQのドップラー偏移に該当する循環遷移であり、以下の式のように表される。
【0066】
【数3】
【0067】
pは(pu)mod NZC=1を満たす最小の負ではない整数である。循環遷移の制限されたセットに対するパラメータはdに依存する。NZC≦<NZC/3に対して、パラメータは以下の通りである。
【0068】
【数4】
【0069】
ZC/3≦du<(NZC-NCS)/2に対しては、パラメータが以下の通りである。
【0070】
【数5】
【0071】
の全ての値に対して、制限されたセット内にはいかなる循環遷移もない。
【0072】
RACHの基底帯域(baseband)信号である時間-連続(time-continuous)任意接続信号s(t)は以下の式により定義される。
【0073】
【数6】
【0074】
ここで、0≦t<TSEQ-TCP、βPRACHは、3GPP TS 36.213に特定された送信電力PPRACHに合わせるための振幅(amplitude)スケーリング因子(factor)であり、k=nRA PRBRB sc-NUL RBRB sc/2である。NRB scは1つのRBを構成する副搬送波の数を示す。NUL RBはULスロットにおけるRBの数を示し、UL送信帯域幅に依存する。周波数ドメイン内の位置は3GPP TS 36.211のセクション5.7.1から導き出される、パラメータnRA PRBにより制御される。因子K=△f/△fRAは、任意接続プリアンブルと上りリンクデータ送信の間の副搬送波間隔の差を説明する。任意接続プリアンブルのための副搬送波間隔である変数△fRAと物理リソースブロック内の任意接続プリアンブルの周波数=ドメイン位置を決定する固定されたオフセットである変数φが以下の表の通りである。
【0075】
【表7】
【0076】
LTE/LTE-Aシステムにおいて、副搬送波間隔△fは15kHz或いは7.5kHzであるが、表7に示したように、任意接続プリアンブルのための副搬送波間隔△fRAは1.25kHz或いは0.75kHzである。
【0077】
さらに多い通信装置がより大きな通信容量を要求することにより、既存の無線接続技術(radio access technology、RAT)に比べて向上したモバイルブロードバンド通信の必要性が高まっている。また、多数の機器及びモノを連結していつでもどこでも多様なサービスを提供する大規模の(massive)MTCが次世代通信の主要争点の1つになっている。さらに信頼性及び遅延(latency)に敏感なサービス/UEを考慮した通信システムのデザインも考えられている。このように進歩したモバイルブロードバンド通信、mMTC、URLLC(Ultra-Reliable and Low Latency Communication)などを考慮した次世代RATの導入が論議されている。現在、3GPPではEPC以後の次世代移動通信システムに対する研究が進行中である。本発明では便宜上、該当技術を新しいRAT(new RAT、NR)或いは5G RATと呼ぶ。
【0078】
NR通信システムは、データレート、容量(capacity)、遅延、エネルギー消費及び費用の面で、既存の4世代(4G)システムより相当に優れる性能の支援が要求されている。従って、NRシステムは帯域幅、スペクトル、エネルギー、シグナリング効率及びビット当たりの費用の領域において相当な進歩が必要である。
【0079】
<OFDMニューマロロジー>
【0080】
新しいRATシステムはOFDM送信方式又は類似する送信方式を使用する。例えば、新しいRATシステムはLTEのOFDMパラメータとは異なるOFDMパラメータに従う。又は新しいRATシステムは、既存のLTE/LTE-Aのニューマロロジーをそのまま従うが、より大きいシステム帯域幅(例えば、100MHz)を有することができる。又は、1つのセルが複数のニューマロロジーを支援することもできる。即ち、互いに異なるニューマロロジーで動作するUEが1つのセル内に共存することができる。
【0081】
<サブフレームの構造>
【0082】
3GPP LTE/LTE-Aシステムで用いられる無線フレームは、10ms(307200Ts)の長さを有し、10個の均等なサイズのサブフレーム(subframe、SF)で構成される。1無線フレーム内の10個のサブフレームにはそれぞれ番号を与えることができる。ここで、Tはサンプリング時間を示し、T=1/(2048*15kHz)で表示される。LTE用の基本(basic)時間ユニットはTである。各々のサブフレームは1msの長さを有し、2個のスロットで構成される。1無線フレーム内において20個のスロットは0から19まで順にナンバリングされる。各々のスロットは0.5msの長さを有する。1サブフレームを送信するための時間は、送信時間間隔(transmission time interval、TTI)で定義される。時間リソースは無線フレーム番号(或いは無線フレームインデックスともいう)、サブフレーム番号(或いはサブフレーム番号ともいう)、スロット番号(或いはスロットインデックス)などにより区分される。TTIとは、データがスケジューリング可能な間隔を意味する。例えば、現在のLTE/LTE-Aシステムにおいて、ULグラント或いはDLグランドの送信機会(opportunity)は1msごとに存在し、1msより短い時間内にUL/DLグラント機会(opportunity)が複数存在することではない。従って、既存のLTE/LTE-AシステムにおいてTTIは1msである。
【0083】
図2は新しい無線接続技術(new radio access technology、NR)において利用可能なスロット構造を例示する図である。
【0084】
データ送信遅延を最小化するために、5世代の新しいRATでは制御チャネルとデータチャネルが時間分割多重化(time division multiplexing、TDM)されるスロットの構造が考えられている。
【0085】
図2において、斜線領域はDCIを運ぶDL制御チャネル(例えば、PDCCH)の送信領域を示し、黒色部分はUCIを運ぶUL制御チャネル(例えば、PUCCH)の送信領域を示す。ここで、DCIはgNBがUEに伝達する制御情報であり、DCIはUEが分かるべきセル設定(configuratoin)に関する情報、DLスケジューリングなどのDL特定的情報、またULグラントのようなUL特定的情報などを含む。またUCIはUEがgNBに伝達する制御情報であり、UCIはDLデータに対するHARQ ACK/NACK報告、DLチャネル状態に対するCSI報告、またスケジューリング要請(scheduling request,SR)などを含む。
【0086】
図2において、シンボルインデックス1からシンボルインデックス12までのシンボル領域は、下りリンクデータを運ぶ物理チャネル(例えば、PDSCH)の送信、又は上りリンクデータを運ぶ物理チャネル(例えば、PDCCH)の送信に使用される。図2のスロット構造によると、1つのスロット内においてDL送信とUL送信が順に行われて、DLデータの送信/受信とDLデータに対するUL ACK/NACKの受信/送信が1つのスロット内で行われる。結果として、データ送信エラーの発生時にデータの再送信までにかかる時間を短縮させることにより、最終データ伝達の遅延を最小化することができる。
【0087】
このようなスロットの構造では、gNB及びUEは送信モードから受信モードへの転換過程又は受信モードから送信モードへの転換過程のための時間ギャップ(time gap)が必要である。このような送信モードと受信モードの間の転換過程のために、スロット構造においてDLからULに転換される時点の一部OFDMシンボルがガード期間(guard period、GP)に設定される。
【0088】
既存のLTE/LTE-Aシステムにおいては、DL制御チャネルはデータチャネルとTDMされ、制御チャネルであるPDCCHはシステムの全帯域に広がって送信される。しかし、新しいRATでは、1つのシステムの帯域幅が最小約100MHzに達すると予想されるので、制御チャネルを全帯域に拡散して送信することは無理である。UEがデータ送受信のために下りリンク制御チャネル受信のために全帯域をモニタリングすることは、UEのバッテリー消耗増大及び効率性低下を招く。従って、本発明ではDL制御チャネルをシステム帯域、即ちチャネル帯域内の一部の周波数帯域でローカライズ(localize)して送信するか、或いは分散して送信することができる。
【0089】
NRシステムにおいて、基本送信ユニット(basic transmission unit)はスロットである。スロット区間(duration)は正規(normal)循環プレフィックス(cyclic prefix、CP)を有する14個のシンボルからなるか、又は拡張CPを有する12個のシンボルからなる。また、スロットは使用された副搬送波間隔の関数であって、時間でスケーリングされる。即ち、副搬送波間隔が大きくなると、スロットの長さは短くなる。例えば、スロット当たりのシンボル数が14である場合、10msのフレーム内におけるスロット数が15kHzの副搬送波間隔について10個であると、30kHzの副搬送波間隔については20個、60kHzの副搬送波間隔については40個になる。副搬送波間隔が大きくなると、OFDMシンボルの長さも短くなる。スロット内におけるOFDMシンボルの数は、正規CPであるか又は拡張CPであるかによって変化し、副搬送波間隔によっては変化しない。LTE用の基本時間ユニットであるTsはLTEの基本副搬送波間隔15kHzと最大FFTサイズの2048を考慮して、Ts=1/(15000*2048)秒に定義され、これは15kHzの副搬送波間隔に対するサンプリング時間である。NRシステムにおいては、15kHzの副搬送波間隔以外に様々な副搬送波間隔を使用でき、副搬送波間隔と該当時間の長さは反比例するので、15kHzより大きい副搬送波間隔に対応する実際のサンプリング時間は、Ts=1/(15000*2048)秒より短くなる。例えば、副搬送波間隔30kHz、60kHz、120kHzに対する実際のサンプリング時間は各々、1/(2*15000*2048)秒、1/(4*15000*2048)秒、1/(8*15000*2048)秒になる。
【0090】
<アナログビームフォーミング(analog beamforming)>
【0091】
最近論議されている5世代移動通信システムは広い周波数帯域を用いて多数のユーザに高い送信率を維持しながらデータを送信するために高い超高周波帯域、即ち、6GHz以上のミリメートル周波数帯域を用いる方案を考慮している。3GPPではこれをNRと称しており、以下本発明ではNRシステムと称する。しかし、ミリメートル周波数帯域は非常に高い周波数帯域を用いるため、距離による信号減殺が急激であるという周波数特性を有する。従って、少なくとも6GHz以上の帯域を使用するNRシステムでは、急激な電波減殺特性を補償するために、信号送信を全方向ではなく特定の方向にエネルギーを集めて送信することにより、急激な電波減殺によるカーバリッジ減少の問題を解決する狭ビーム(narrow beam)送信技法を使用している。しかし、1つの狭ビームのみでサービスする場合、1つの基地局がサービスを提供する範囲が狭くなるので、基地局は多数の狭ビームを集めて広帯域にサービスを提供する。
【0092】
ミリメートル周波数帯域、即ち、ミリメートル波長(millimeter wave、mmW)では波長が短くなって、同じ面積に多数のアンテナ要素を設けることが可能になる。例えば、1cm程度の波長を有する30GHz帯域においては5by5cmのパネルに0.5λ(波長)間隔で2次元配列形態で総100個のアンテナ要素を設けることができる。よって、mmWでは、多数のアンテナ要素を使用してビームフォーミング利得を高めてカバレッジを増加させるか、或いは処理量(throughput)を高めることが考えられる。
【0093】
ミリメートル周波数帯域において狭ビームを形成する方法として、基地局やUEから多数のアンテナに適切な位相差を用いて同じ信号を送信することにより、特定の方向でのみエネルギーが高くなるビームフォーミング方式が主に考えられている。このようなビームフォーミング方式には、デジタル基底帯域(baseband)信号に位相差を形成するデジタルビームフォーミング、変調されたアナログ信号に時間遅延(即ち、循環遷移)を用いて位相差を形成するアナログビームフォーミング、デジタルビームフォーミングとアナログビームフォーミングを全て利用するハイブリッドビームフォーミングなどがある。アンテナ要素ごとに送信パワー及び位相調節ができるようにトランシーバユニット(transceiver unit、TXRU)を有すると、周波数リソースごとに独立したビームフォーミングが可能になる。しかし、100余個の全てのアンテナ要素にTXRUを設けることは費用面で実効性が乏しい。即ち、ミリメートル周波数帯域は急激な電波減殺特性を補償するために多数のアンテナを使用する必要があり、デジタルビームフォーミングはアンテナ数ほどのRFコンポーネント(例えば、デジタルアナログコンバータ(DAC)、ミキサー(mixer)、電力増幅器(power amplifier)、線形増幅器(linear amplifier)など)を必要とするので、ミリメートル周波数帯域においてデジタルビームフォーミングを具現するためには通信機器の単価が上がる問題がある。従って、ミリメートル周波数帯域のようにアンテナが多く必要な場合には、アナログビームフォーミング又はハイブリッドビームフォーミング方式が考慮される。アナログビームフォーミング方式は、1つのTXRUに多数のアンテナ要素をマッピングし、アナログ位相遷移器(analog phase shifter)でビームの方向を調節する。かかるアナログビームフォーミング方式は全体帯域において1つのビーム方向のみを形成するので、周波数選択的ビームフォーミング(beamforming、BF)ができない短所がある。ハイブリッドBFはデジタルBFとアナログBFの中間形態であって、Q個のアンテナ要素より少ない数であるB個のTXRUを有する方式である。ハイブリッドBFの場合、B個のTXRUとQ個のアンテナ要素の連結方式によって差はあるが、同時に送信可能なビームの方向はB個以下に制限される。
【0094】
上述したように、デジタルビームフォーミングは、送信又は受信デジタルの基底帯域信号に対して信号処理を行うので、多重ビームを用いて同時に複数の方向に信号を送信又は受信できる反面、アナログビームフォーミングは、送信又は受信アナログ信号を変調した状態でビームフォーミングを行うので、1つのビームがカバーする範囲を超える複数の方向に信号を同時に送信又は受信することができない。通常、基地局は広帯域送信又は多重アンテナ特性を用いて同時に多数のユーザと通信を行うが、基地局がアナログ又はハイブリッドビームフォーミングを使用し、1つのビーム方向にアナログビームを形成する場合には、アナログビームフォーミングの特性上、同じアナログビーム方向内に含まれるユーザとのみ通信が可能である。後述する本発明によるRACHリソース割り当て及び基地局のリソース活用方案は、アナログビームフォーミング又はハイブリッドビームフォーミングの特性により発生する制約事項を反映して提案される。
【0095】
<ハイブリッドアナログビームフォーミング(hybrid analog beamforming)>
【0096】
図3は送受信器ユニット(transceiver unit、TXRU)及び物理的アンテナの観点でハイブリッドビームフォーミングの構造を抽象的に示す図である。
【0097】
複数のアンテナが使用される場合、デジタルビームフォーミング及びアナログビームフォーミングを結合したハイブリッドビームフォーミング技法が考えられている。この時、アナログビームフォーミング(又はRFビームフォーミング)は、RFユニット(トランシーバともいう)がプリコーディング(又は結合(combining))を行う動作を意味する。ハイブリッドビームフォーミングにおいて、基底帯域(baseband)ユニットとRFユニットは各々プリコーティング(又は結合)を行い、これによりRFチェーンの数とD/A(又はA/D)コンバータの数を減らしながらデジタルビームフォーミングに近接する性能を得られるという長所がある。説明の便宜上、ハイブリッドビームフォーミングの構造は、N個のTXRUとM個の物理的アンテナで表すことができる。この時、送信端から送信するL個のデータレイヤに対するデジタルビームフォーミングは、L-by-L行列で表され、その後、変換されたN個のデジタル信号はTXRUを介してアナログ信号に変換され、変換された信号に対してM-by-N行列で表されるアナログビームフォーミングが適用される。図3において、デジタルビームの数はLであり、アナログビームの数はNである。さらに、NRシステムにおいては、アナログビームフォーミングをシンボル単位で変更できるように基地局を設計して、特定の地域に位置したUEに効率的なビームフォーミングを支援する方向が考えられている。また、N個のTXRUとM個のRFアンテナを1つのアンテナパネルと定義した時、NRシステムにおいては、互いに独立したハイブリッドビームフォーミングが適用可能な複数のアンテナパネルを導入する方案も考えられている。以上のように基地局が複数のアナログビームを活用する場合、UEごとに信号の受信に有利なアナログビームが異なるので、少なくとも同期信号、システム情報、ページング(paging)などについては、特定のスロット又はサブフレームにおいて基地局が適用する複数のアナログビームをシンボルごとに変化させて全てのUEが受信機会を有するようにするビームスイーピング(beam sweeping)動作が考えられている。
【0098】
最近3GPP標準化団体では、5G無線通信システムである新しいRATシステム、即ち、NRシステムにおいて単一の物理ネットワーク上に複数の論理ネットワークを具現するネットワークスライシングが考慮されている。論理ネットワークは様々な要求条件を有する様々なサービス(例えば、eMBB、mMTC、URLLCなど)を支援する必要があり、NRシステムの物理階層システムでは、様々なサービスによる可変的なニューマロロジーを有し得る直交周波数分割多重化(orthogonal frequency division multiplexing、OFDM)方式を支援する方案が考慮されている。言い換えれば、NRシステムでは、時間及び周波数リソース領域ごとに互いに独立したニューマロロジーを有するOFDM方式(又は多重接続方式)が考慮されている。
【0099】
また、最近スマート機器の登場によってデータトラフィックが急増することにより、NRシステムではより高い通信容量(例えば、データ収率など)の支援が求められている。通信容量を高める1つの方案として、多数の送信(又は受信)アンテナを活用してデータ送信を行う方法が考えられる。多数のアンテナに対してデジタルビームフォーミングを適用する場合、各アンテナごとにRFチェーン(例えば、電力増幅器(power amplifier)、ダウンコンバータ(down converter)などのRF素子からなるチェーン)とデジタル-to-アナログ(digital-to-Analog、D/A)又はアナログ-to-デジタル(analog-to-digital、A/D)コンバータが必要であるが、かかる構造は、高いハードウェア複雑度と高い電力消耗を引き起こして実用的ではない。従って、NRシステムでは、多数のアンテナが使用される場合、上述したデジタルビームフォーミングとアナログビームフォーミングを混用するハイブリッドビームフォーミング技法が台頭されている。
【0100】
図4は新しい無線接続技術(new radio access technology、NR)システムのセルを例示する図である。
【0101】
図4を参照すると、NRシステムにおいて、既存のLTEなどの無線通信システムに1つの基地局が1つのセルを形成したこととは異なり、複数のTRPが1つのセルを構成する方案が論議されている。複数のTRPが1つのセルを構成すると、UEをサービスするTRPが変わっても中断されずに通信が続行され、UEの移動性管理が容易である。
【0102】
LTE/LTE-Aシステムにおいて、PSS/SSSは全-方位的(omni-direction)に送信されることに反して、mmWaveを適用するgNBがビーム方向を全-方位的に変化しながらPSS/SSS/PBCHなどの信号をビームフォーミングして送信する方法が考えられている。このように、ビーム方向を変化しながら信号を送信/受信することをビームスイーピング(beam sweeping)又はビームスキャニングという。例えば、gNBが最大N個のビーム方向を有すると仮定すると、N個のビーム方向に対して各々PSS/SSS/PBCHなどの信号を送信する。即ち、gNBは自分が有し得る又は支援しようとする方向をスイーピングしながら各々の方向に対してPSS/SSS/PBCHなどの同期信号を送信する。又はgNBがN個のビームを形成できる場合、いくつずつのビームを集めて1つのビームグループを構成でき、ビームグループごとにPSS/SSS/PBCHを送信/受信することができる。この時、1つのビームグループは1つ以上のビームを含む。同じ方向に送信されるPSS/SSS/PBCHなどの信号が1つのSSブロックと定義されることができ、1つのセル内に複数のSSブロックが存在することができる。複数のSSブロックが存在する場合、各SSブロックの区分のために、SSブロックインデックスを使用できる。例えば、1つのシステムにおいて10つのビーム方向にPSS/SSS/PBCHが送信される場合、同方向へのPSS/SSS/PBCHが1つのSSブロックを構成することができ、該当システムでは10つのSSブロックが存在すると理解できる。本発明において、ビームインデックスはSSブロックインデックスと解析できる。
【0103】
図5はSSブロックの送信及びSSブロックにリンクされたRACHリソースを例示する図である。
【0104】
gNBが1つのUEと通信するためには、gNBとUEの間の最適のビーム方向を分かる必要がある。またUEが動くことにより最適のビーム方向も変わるので、最適のビーム方向を持続的に追跡しなければならない。gNBとUEの間の最適のビーム方向を把握する過程をビーム獲得(beam acquisition)過程といい、最適のビーム方向を持続的に追跡する過程をビーム追跡(beam tracking)過程という。ビーム獲得過程は、1)UEがgNBに最初に接続を試みる初期接続、2)UEが1つのgNBから他のgNBに移るハンドオーバー、3)UEとgNBの間の最適のビームを探すビームトラッキング中に最適のビームを失い、gNBとの通信が最適の状態を持続できないか、又は通信不可能になった状態、即ちビーム失敗(beam failure)を復旧するためのビーム回復(beam recovery)などに必要である。
【0105】
現在開発中であるNRシステムの場合、多重ビームを使用する環境でビーム獲得のために多段階のビーム獲得過程が論議されている。多段階ビーム獲得過程において、gNBとUEが初期接続段階では広いビームを用いて連結セットアップを進行し、連結セットアップの完了後、gNBとUEは狭いビームを用いて最適の品質で通信を行う。本発明で主に論議するNRシステムのビーム獲得のために様々な方式が論議されているが、現在盛んに論議されている方式は以下の通りである。
【0106】
1)gNBはUEが初期接続段階でgNBを探して、即ちセル探索(cell search)又はセル獲得(cell acquisition)を行って、広いビームのビームごとのチャネル品質を測定してビーム獲得の1次段階で使用する最適の広いビームを探すために広いビームごとに同期ブロック(synchronization block)を送信する。2)UEはビームごとの同期ブロックに対してセル探索を行い、ビームごとのセル検出結果を用いて下りリンクビーム獲得を行う。3)UEは自分が探したgNBに自分が接続することを知らせるために、RACH過程を行う。4)UEがRACH過程と同時に広いビームレベルで下りリンクビーム獲得結果(例えば、ビームインデックス)をgNBに知らせるために、gNBはビームごとに送信された同期ブロックとRACH送信のために使用されるRACHリソースを連結又は連関させる。UEは自分が探した最適のビーム方向に連結されたRACHリソースを用いてRACH過程を行うと、gNBはRACHプリアンブルを受信する過程でUEに適合する下りリンクビームに関する情報が得られる。
【0107】
<ビーム対応性(beam correspondence、BC)>
【0108】
多重-ビーム環境では、UEと送信及び受信ポイント(transmission and reception point、TRP)の間のTxビーム及び/又は受信(reception、Rx)ビーム方向をUE及び/又はTRPが正確に決定できるかが問題になる。多重-ビーム環境において、TRP(例えば、eNB)又はUEのTX/RX相互能力によって、信号送信の繰り返し又は信号受信のためのビームスイーピングが考えられる。TX/RX相互能力はTRP及びUEにおけるTX/RXビーム対応性(correspondence)ともいう。多重-ビーム環境において、TRP及びUEでTX/RX相互能力が有効ではないと、UEは自分が下りリンク信号を受信したビーム方向に上りリンク信号を送れないことがある。ULの最適の経路とDLの最適の経路が異なることがあるためである。TRPにおけるTX/RXビーム対応性は、TRPがTRPの1つ以上のTXビームに対するUEの下りリンクの測定に基づいて該当上りリンク受信のためのTRP RXビームを決定できると、及び/又はTRPがTRPの1つ以上のRXビームに対するTRP'の上りリンクの測定に基づいて該当下りリンク送信に対するTRP TXビームを決定できると、有効である。UEにおけるTX/RXビーム対応性は、UEがUEの1つ以上のRXビームに対するUEの下りリンクの測定に基づいて該当上りリンク送信のためのUE RXビームを決定できると、及び/又はUEがUEの1つ以上のTXビームに対する上りリンクの測定に基づくTRPの指示に基づいて該当下りリンクの受信に対するUE TXビームを決定できると、有効である。
【0109】
LTEシステム及びNRシステムにおいて、gNBへの初期接続、即ちgNBが使用するセルを通じたgNBへの初期接続のために使用するRACH信号は、以下の要素を用いて構成される。
【0110】
*循環プレフィックス(cyclic prefix、CP):以前の/前の(OFDM)シンボルからの干渉を防ぎ、多様な時間遅延を有してgNBに到着するRACHプリアンブル信号を1つの同時間帯に集める役割を果たす。即ち、セルの最大半径に合うようにCPを設定すると、セル内のUEが同一のリソースで送信したRACHプリアンブルがRACH受信のためにgNBが設定したRACHプリアンブル長さに該当するRACH受信ウィンドウ内に入る。CPの長さは一般的に最大の往復遅延(maximum round trip delay)より大きいか又は等しく設定される。
【0111】
*プリアンブル:信号が送信されたことをgNBが検出するためのシーケンスが定義され、プリアンブルはこのシーケンスを運ぶ役割を果たす。
【0112】
*ガード時間(guard time、GT):RACHカーバリッジ上、gNBと最も遠いところから送信され、遅延されてgNBに入るRACH信号が、RACHシンボル区間以後に入る信号に干渉を与えないようにするために定義された区間であって、この区間ではUEが信号を送信しないので、GTはRACH信号として定義されないこともできる。
【0113】
図6はRACHプリアンブルの構成/フォーマットと受信器の機能を例示する図である。
【0114】
UEは同期信号により得たgNBのシステムタイミングに合わせて指定されたRACHリソースによりRACH信号を送信する。gNBは複数のUEからの信号を受信する。gNBは一般的にRACH受信のために図5に例示された過程を行う。RACH信号に対してCPは最大の往復遅延以上に設定されるので、gNBは最大の往復遅延とCP長さの間の任意の地点を信号受信のための境界と設定する。境界地点を信号受信のための開始点とし、この開始点からシーケンス長さに該当する長さほどの信号に対して相関(correlation)を適用すると、gNBはRACH信号の存在有無と循環遷移情報を得ることができる。
【0115】
gNBが運用する通信環境がミリメートル帯域のように多重ビームを使用する環境である場合、RACH信号が複数の方向からgNBに入り、gNBは複数の方向から入るRACH受信のためにビーム方向を変更しながらRACHプリアンブル(即ち、PRACH)に対する検出を行う必要がある。上述したように、アナログビームを使用する場合、gNBは一時点では一方向のみに対してRACH受信を行うしかない。かかる理由によって、gNBがRACHプリアンブル検出を適切に行うためのRACHプリアンブル及びRACH過程が設計される必要がある。本発明は、gNBでビーム対応性(beam correspondence、BC)が有効である場合と、BCが有効ではない場合とを考慮して、NRシステム、特にビームフォーミングが適用可能な高周波帯域のためのRACHプリアンブル及び/又はRACH過程を提案する。
【0116】
図7はRACHプリアンブルを受信するためにgNBに形成される受信(receiving、Rx)ビームを例示する図である。
【0117】
BCが有効ではない場合、SSブロックに対してRACHリソースがリンクされていても、gNBはSSブロックの送信ビーム方向に受信ビームを形成してもビーム方向が外れることができるので、多数の方向に対して、即ち受信ビームを変更しながらRACHプリアンブル検出を行う/試みるビームスキャンを行うように、図7(a)に例示するフォーマットでRACHプリアンブルが設定されることができる。反面、BCが有効である場合、同期信号ブロック(SSブロック)に対してRACHリソースがリンクされているので、gNBは1つのRACHリソースに対してSSブロックを送信するために使用したビーム方向に受信ビームを形成して、その方向に対してのみRACHプリアンブル検出を行えばよい。従って、図7(b)に例示したフォーマットでRACHプリアンブルが設定されることができる。
【0118】
上述したように、UEの下りリンクビーム獲得報告及び下りリンク選好(preferred)ビーム報告と、gNBのBCによるビームスキャンというRACH過程の2つの目的を反映して、RACH信号及びRACHリソースを構成しなければならない。
【0119】
図8はRACH信号及びRACHリソースに関連して、本発明の説明に使用される用語を説明する図である。以下、本発明ではRACH信号が以下の形態で設定されることができる。
【0120】
*RACHリソース要素(RACH resource element): RACHリソース要素は、UEがRACH信号を送信する基本ユニットである。他のRACHリソース要素は各々異なるUEによりRACH信号送信のために使用可能であるので、各RACHリソース要素内のRACH信号にCPが挿入される。UEの間の信号に対する保護は、予めCPにより維持されるので、GTはRACHリソース要素の間では不要である。
【0121】
*RACHリソース(RACH resource):RACHリソースは、1つのSSブロックに連結されている連接したRACHリソース要素の集合として定義される。RACHリソースが連続して隣接して割り当てられる場合、RACHリソース要素と同様に、連続する2つのRACHリソースが各々異なるUEによる信号送信に使用できるので、各RACHリソース内のRACH信号にCPが挿入されることができる。CPにより時間遅延による信号検出の歪曲が防止されるので、RACHリソースとRACHリソースの間にGTは不要である。但し、1つのRACHリソースで構成される場合、即ち、RACHリソースが連続して構成されない場合、RACHリソースの後にPUSCH/PUCCHが割り当てられることができるので、PUSCH/PUCCHの前にGTが挿入されることができる。
【0122】
*RACHリソースセット(RACH resource set):RACHリソースセットは、連接したRACHリソースの集合である。セルに多数のSSブロックが存在し、多数のSSブロックに各々(respectively)連結されたRACHリソースが連接する場合、連接したRACHリソースが1つのRACHリソースセットとして定義されることができる。RACHリソースからなるRACHリソースセットがPUSCH/PUCCHのような他の信号と接することができる部分であるRACHリソースセットの最後の部分にGTが挿入される。GTは上述したように信号を送信しない区間であるので、信号として定義されないこともできる。GTは図8に図示されていない。
【0123】
*RACHプリアンブル繰り返し(RACH preamble repetition):gNBの受信ビームスキャンのためのRACHプリアンブルを構成する場合、即ち、gNBが自分が受信ビームスキャンを行えるようにRACHプリアンブルフォーマットを設定する場合、RACHプリアンブル内で同一の信号(即ち、同一のシーケンス)が繰り返されると、繰り返される信号自体がCPの役割を果たすので、繰り返される信号の間にCPが不要であるが、他の信号を用いてプリアンブルがRACHプリアンブル内で繰り返す場合には、プリアンブルとプリアンブルの間にCPが必要である。RACHプリアンブルとRACHプリアンブルの間にはGTが不要である。以下、同一の信号の繰り返しを仮定して本発明を説明する。例えば、RACHプリアンブルが'CP+プリアンブル+プリアンブル'の形態で構成される場合、RACHプリアンブル内のプリアンブルは同一のシーケンスからなると仮定して、本発明が説明される。
【0124】
図8はgNBの観点で複数のSSブロックに対するRACHリソースと各RACHリソース内のRACHプリアンブルを示した図であり、gNBはRACHリソースが設定された時間領域で該当セル上の各RACHリソース内のRACHプリアンブルの受信を試みる。UEはセルの全てのSSブロックに対するRACHリソースのRACHプリアンブルではなく、特定のSSブロック(例えば、受信品質のよいSSブロック)にリンクされたRACHリソースを介して自分のRACHプリアンブルを送信する。上述したように、互いに異なるRACHリソース要素又は互いに異なるRACHリソースは、互いに異なるUEによるRACHプリアンブルの送信に使用されることができる。
【0125】
図9はRACHリソースセットを例示する図である。図9(a)はBCが有効であるgNBのセル上にRACHリソース当たり2つのRACHリソース要素が設定された場合を例示しており、図9(b)はBCが有効であるgNBのセル上にRACHリソース当たり1つのRACHリソース要素が設定された場合を例示している。図9(a)によれば、SSブロックにリンクされたRACHリソース内で2つのRACHプリアンブルが送信されることができる。図9(b)によれば、SSブロックにリンクされたRACHリソース内で1つのRACHプリアンブルが送信されることができる。
【0126】
図8に示したRACH信号構成の特性を用いて、RACHリソースの効率性を最大化するようにRACHリソースセットが図9のように構成されることができる。図9に示したように、RACHリソースの使用/割り当ての効率性を高めるためには、RACHリソースセット内のRACHリソースの間に空の区間を割り当てず、RACHリソース又はRACHリソース要素が完全に連続して使用されるように設定することができる。
【0127】
しかし、図9のようにRACHリソースを設定する場合、以下のような問題が発生し得る。1)BCが有効であり、SSブロック#Nに該当するRACHリソースの受信のためにgNBがSSブロック#Nの方向にビームを形成して受信する場合、データ又は制御チャネルのために定義されたOFDMシンボル(OFDM symbol、OS)の中間で受信ビームが変更されるので、RACHリソースに割り当てられた周波数リソース以外のリソースを部分的に使用するしかないという問題がある。即ち、図9(a)の例から分かるように、SSブロック#1を受信するためにgNBが受信ビームを形成すると、OS#4をデータチャネル又は制御チャネル用として使用できないという問題がある。2)BCが有効ではなく、gNBがRACHリソース要素内でRxビームスキャンを行う時、SSブロック#1に対応するRACHリソースについては、OS#1/OS#2/OS#3の境界に合わせてOSの各々でRxビームを形成してデータ/制御信号を受信しながらRACHプリアンブル検出を行うことができるが、SSブロック#2に該当するRACHリソースに対するビームスキャンを行う時、OS#4に該当する区間でデータ/制御信号の受信のためのビーム方向とRACHプリアンブル受信のためのビーム方向が合わず、RACHプリアンブルの検出に問題が発生することができる。
【0128】
即ち、RACH信号受信のためにgNBが受信ビームの方向を変更しながらビームスキャンを行い、受信ビームを変更する時点がデータ又は制御チャネルのために定義されるOFDMシンボル境界から外れる場合、RACHリソースとして割り当てられた周波数リソースではない周波数領域でサービスされるデータ又は制御チャネルのリソース使用/割り当て効率性が落ちる問題が発生し得る。かかる問題を解決するために、本発明は、多重ビームのシナリオにおいて、gNBがビーム方向を変更しながらRACHプリアンブルを検出可能にすると同時に、gNBがRACHリソース以外の全ての無線リソースをデータ及び制御チャネルのために使用可能にするために、OFDMシンボル境界と整列される構造でRACHリソースを割り当てることを提案する。例えば、BCが有効である場合、RACHリソース又はRACHリソースで送信されるRACHプリアンブルは、図10に示したように、2つの方法でOFDMシンボル境界と整列されることができる。
【0129】
図10はRACHリソースの境界整列についての本発明を説明するための図である。図10はBCが有効でありながら、1つのRACHリソースに2つのRACHリソース要素が送信される場合を例示する図である。BCが有効ではない場合、図7(a)又は図8(a)に示したように、1つのRACHプリアンブルが1つのCPと複数の連続するプリアンブルとで構成され、この場合にも以下の本発明を適用できる。1つのRACHリソースに1つのRACHリソース要素のみが送信されることもあり、この場合にも以下の本発明を適用できる。
【0130】
1)OFDMシンボル境界とRACHリソース境界を一致させる1つの方法(以下、方法1)では、図10(a)に示したように、gNBによるRACHプリアンブル検出能力、gNBのカーバリッジ及びRACHプリアンブルの副搬送波間隔を反映して、RACHプリアンブルのCP長さとプリアンブル長さを決めた後、これを用いてRACHリソース要素を設定する。gNBはRACHリソース容量(capacity)を反映してRACHリソース当たりのRACHリソース要素数を決めてRACHリソースを設定する。gNBは、連続して使用するRACHリソースの各々の境界とデータ及び制御チャネルのために使用するOFDMシンボル境界が一致するようにRACHリソースを設定する。この場合、RACHリソースの間には空の区間が発生することができる。この空の区間はいかなる信号も送信しない区間として設定される。又はRACHリソース内の最後のRACHリソース要素のみに限って、ポストフィックス(post-fix)でさらに信号が送信されることができる。即ち、RACHリソース内のRACHリソース要素のうち、時間ドメインにおいて最も最後のRACHリソース要素を使用してRACHプリアンブルを送信するUEは、自分のRACHプリアンブルにポストフィックス信号を追加して送信し、最後のRACHリソース要素ではないRACHリソース要素を使用してRACHプリアンブルを送信するUEは、ポストフィックス信号を追加せずそのまま送信することができる。
【0131】
2)OFDMシンボル境界とRACHリソース境界を一致させる他の方法(以下、方法2)では、図10(b)に示したように、RACHリソース境界をOFDMシンボル境界と整列させるためにCPの長さ及びプリアンブルの長さを設定する。しかし、RACHリソース当たりのRACHリソース要素の数が変わることができるので、RACHプリアンブルの長さをOFDMシンボル境界に合わせて変更する場合、RACHプリアンブル内のプリアンブルシーケンスの特性が変わる恐れがある。即ち、プリアンブルの生成に使用されるZCシーケンスの長さが、表4に示したように、プリアンブルフォーマットによって839又は139に決められているが、RACHプリアンブルの長さをOFDMシンボル境界に合わせるためにプリアンブルの長さを調節する場合、プリアンブルシーケンスであるZCシーケンスの特性が変わる恐れがある。従って、RACHプリアンブルフォーマットが決められ、RACHリソース当たりのRACHリソース要素が決められると、RACHプリアンブルの長さは固定し、RACHリソースがOFDMシンボル境界と整列されるようにCPの長さをRACHプリアンブルフォーマットの設定において決められた長さより長くすることが可能である。即ち、この方法は、プリアンブルシーケンスの特性が維持されるようにRACHプリアンブル内の各プリアンブルの長さは固定し、CPの長さをOFDMシンボル境界に合わせて長くすることにより、RACHリソースの境界、即ち、RACHリソースで送信/受信されるRACHプリアンブルの境界をデータ/制御チャネルの送信用のOFDMシンボル(即ち、一般OFDMシンボル)境界と合わせることである。この場合、gNBは、一部RACHリソース要素のCP長さのみが長くなるように設定(即ち、一部RACHプリアンブルのCP長さのみが長くなるように設定)するか、又は全てのRACHリソース要素のCP長さが適切に長くなるように設定(即ち、各RACHプリアンブルのCP長さが適切に長くなるように設定)することができる。従って、例えば、gNBがOFDMシンボルで構成された時間領域にRACHリソースを設定する場合、gNBはCPの長さとシーケンス部分の長さを示すプリアンブルフォーマットを設定するが、シーケンス部分の長さは、該当RACHプリアンブルに含まれるプリアンブルの数によって特定の長さ(例えば、RACHのためのZCシーケンスの長さ)から得られたプリアンブル長さの正の整数倍であり、CPの長さは、一般OFDMシンボルの総長さからプリアンブル部分の長さを引いた値と同一になるようにプリアンブルフォーマットを設定してシグナリングすることができる。OFDMシンボルの長さがいずれも同一である場合、本発明によるRACHプリアンブルフォーマットは、プリアンブルの所定の長さ(例えば、所定の長さのZCシーケンスから得られたプリアンブルの長さ)の正の整数倍とCP長さの和がOFDMシンボル長さの複数倍と同一になるように定義される。UEはセルのSSブロックを検出し、SSブロックに連結されたRACHリソースで送信するRACHプリアンブルを生成する時、gNBが設定したプリアンブルフォーマットによって特定の長さのシーケンス(例えば、ZCシーケンス)を用いてRACHプリアンブルに含まれる各プリアンブルを生成し、CPをプリアンブル又はプリアンブルの繰り返しの前に付加してRACHプリアンブルを生成する。
【0132】
方法1と方法2は、BCが有効ではなく、gNBがRxビームスキャンを行う場合にも同様に適用できる。方法1と方法2について、BCが有効である場合は、RACHプリアンブルが1つのプリアンブルを含むフォーマットで構成される可能性が高い反面、BCが有効ではない場合には、RACHプリアンブルがプリアンブルの繰り返しを含むように構成される可能性が高いことを除外すると、図10を示された方法1と方法2は、BCが有効ではなく、gNBがRxビームスキャンを行おうとする場合にも同様に適用できる。例えば、BCが有効ではなく、gNBがRxビームスキャンを行おうとする場合、gNBはRACHプリアンブルがプリアンブルの繰り返しを含む形態でプリアンブルフォーマット(例えば、図7(a)又は図8(a)参照)を設定してシグナリングするが、方法1の形態でRACHリソースを設定して、1つのRACHリソースの終わりから次のRACHリソースの開始直前までを空の区間又はポストフィックス区間としてRACHプリアンブルをモニタリングするか、又は方法2の形態でRACHリソースを構成して、RACHプリアンブルの境界がOFDMシンボル境界と一致すると仮定して、gNBが設定した各RACHリソース内でRACHプリアンブルをモニタリングすることができる。
【0133】
本発明で提案したRACHリソース割り当て方案は、RACHリソースのために使用される1つのスロット又は多数のスロットでRACHリソースが占める周波数リソース以外の周波数リソースをデータリソース又は制御チャネルリソースとして効率的に使用するためのものである。よって、RACHリソースを考慮したデータ/制御チャネルリソースの効率的な使用のために、gNBは、RACHリソースとして割り当てたスロットに対してビームをどの単位で形成するかに関する情報を用いて、データ又は制御チャネルをスケジューリングする必要がある。またUEは、gNBがどの単位のOFDMシンボル単位でスケジューリングするかに関する情報を受信することにより、情報に基づいてデータ又はデータチャネルを送信することができる。このために、gNBがデータ又は制御チャネルをRACHリソースが割り当てられた時間領域にスケジューリングするために2つの方法が考えられる。
【0134】
*ミニスロットの割り当て
【0135】
RACHリソースが割り当てられた時間領域にスケジューリングされる場合、スケジューリングされるチャネルは1つのビーム領域に含まれなければならないので、そのチャネルが割り当てられたリソースの時間長さはRACHリソースの時間長さより短く、1つのRACHリソースに対して多数の短いスロットが含まれることができる。
【0136】
gNBがRACHリソースごとにビーム方向を設定して動作し、RACHリソースが割り当てられた時間領域とRACHリソースが割り当てられない時間領域においてgNBがUEにリソースを割り当てる時間単位が一致しない場合、gNBはRACHリソースが占める時間領域でスケジューリングのためのスロットを定義して、これに関連する情報をUEに知らせる必要がある。以下、RACHリソースが占める時間領域においてスケジューリングに使用されるスロットをミニスロットという。このような構造では、ミニスロットでデータ又は制御チャネルを送信するためには、いくつかの考慮すべき事項がある。例えば、以下のような事項を考慮しなければならない。
【0137】
1)RACHリソースが割り当てられたスロットに対して1つのミニスロットを定義する場合:
【0138】
図11はBCが有効である場合に対するRACH用スロット(SLOTRACH)内にミニスロットを設定する方法を例示する図である。
【0139】
UEはシステム情報によりgNBが使用するRACHリソースに関する情報を全部知っている。よって、SSブロック当たりに割り当てられたRACHリソースを全て含む最小のOFDMシンボルの集合が1つのミニスロットとして定義されることができる。また、gNBがRACHリソースが割り当てられた時間にスケジューリングを行う場合、UEはミニスロットをTTIの長さと解釈してデータ又は制御チャネルを送信する。1つの正規(normal)スロット内に多数のミニスロットが含まれる場合、UEはどのミニスロットでデータ/制御チャネルを送信するかを決定しなければならない。UEがデータ/制御チャネルの送信に使用するミニスロットを決定する方法には大きく以下の2つがある。
【0140】
>A.gNBが上りリンクデータ/制御チャネルの送信をスケジューリングする場合、DCIを介してスロット内におけるどのミニスロットで送信するかをUEに指定することができる。
【0141】
>B.UEは多重ビームのシナリオにおいて持続的にビーム追跡を行う。この時、UEは、現在自分にサービスされているサービングビームがどのSSブロックに連結されているかに関する情報がgNBから予め伝達されると、サービングビームに連関するSSブロックに連結されたRACHリソースと同一の時間領域を自分が送信する時間であると解釈する。UEがスケジューリングされたスロット内にUEのサービングビームに関連するSSブロックに連結されたRACHリソースが存在しない場合、UEはビーム不一致(mismatch)が発生したと判断できる。
【0142】
2)RACHリソースが割り当てられたスロットに対して多数のミニスロットを定義する場合:
【0143】
図12はBCが有効である場合に対するRACH用スロット(SLOTRACH)内にミニスロットを設定する他の方法を例示する図である。
【0144】
RACHリソースが割り当てられたスロットに対して多数のミニスロットを定義することは、1つのRACHリソースが割り当てられたスロット内に多数のミニスロットが存在することを除いては、基本的にRACHリソースが割り当てられたスロットに対して多数のミニスロットを定義することと類似する。図11に示した方法と同様に動作するものの、図12に示したように、RACHリソースを全て含む最小限のOFDMシンボルの集合がいくつかに分かれ、各々をミニスロットと定義する。この場合、gNBは1次にRACHリソースを含む最小限のOFDMシンボルの集合をどのように分けるかをUEに知らせる必要がある。例えば、gNBはビットマップ形態でRACHリソースを含む最小限のOFDMシンボルがどのように分かれるかをUEに指示することができる。又は、RACHリソースを含む最小限のOFDMシンボルを等分できる場合、割り当てるミニスロットの数を知らせることもできる。また、スケジューリングされたUEが多数のミニスロットのうち、どのミニスロットを介してデータ/制御チャネルの送信を行うかをgNBが指示しなければならない。gNBはどのミニスロットを介してデータ/制御チャネルの送信を行うかをDCIを介して直接指示するか、又はRACHリソースが割り当てられた時間領域でUEがスケジューリングされる場合、どのミニスロットを使用するかを予め(例えば、連結セットアップ時に)UEに知らせることができる。又は、UE IDのようなUEとgNBが共有している情報を用いて予め決められた規則によって使用するミニスロットが決定されることも可能である。
【0145】
3)BCが有効ではなく、プリアンブル繰り返しの間にビームスキャンが行われる場合:
【0146】
図13はBCが有効ではない場合に対するRACH用スロット(SLOTRACH)内にミニスロットを設定する方法を例示する図である。
【0147】
BCが有効ではない場合は、上述したように、gNBは1つのRACHリソースが割り当てられたスロット内で受信器のビーム方向を変更しながらビームスキャンを行う。よって、BCが有効であり、RACHリソースが割り当てられたスロット内に多数のミニスロットが存在する場合と類似する方式で運用できる。このために、図12に示した方法と同様に、RACHリソースを含む最小限のOFDMシンボルの集合に対してビームスキャンをどのように行うかに関する情報と各々のビームがどのSSブロックに連結されているかに関する情報を伝達し、UEはこれらの情報を自分がどのミニスロットにスケジューリングされるかに関する情報として用いることができる。この場合、UEは自分がスケジューリングされる多数のミニスロットのうち、データ/制御チャネルがどのミニスロットにスケジューリングされたかを、図12に示した方法と同様にDCIを介するか、RRC信号により予め決められるか、又はgNBとUEが共有する情報を用いて予め定義された規則により定義することができる。
【0148】
4)グラントフリー(Grant-free)スケジューリングの場合:
【0149】
>A.UEがグラントフリーリソースで送信するデータ/制御チャネルの時間リソースとRACHリソースとが重なる場合、データ/制御チャネルがRACHリソースの時間領域に対して定義されたミニスロットで送信されることができる。しかし、グラントフリースケジューリングであり、UEがグラントフリースケジューリングにより、即ちグラントフリーリソースにより送信するデータ/制御チャネルの信号フォーマットが正規スロットであるか、又は正規スロットより短いものの、RACHリソース領域に対して定義されたミニスロットよりは長い場合、又はミニスロットの長さが正規スロットの長さに比べて短すぎてミニスロットを介したデータ/制御チャネルの送信が指定したコーディング率に比べて高くなる場合、UEはi)送信をドロップするか、ii)輸送ブロックのサイズ(transport block size)を変更するか、iii)多数のミニスロットが利用可能な場合には、多数のミニスロットを用いて該当データ/制御チャネルを送信することができる。反面、ミニスロットの長さで送信しても指定コーディング率に比べて低い場合には、指定されている輸送ブロックのサイズで送信することもできる。
【0150】
>B.グラントフリースケジューリングであり、UEがグラントフリースケジューリングにより、即ち、グラントフリーリソースにより送信するデータ/制御チャネルの信号フォーマットがミニスロットより短い場合は、上述した方式により決められたミニスロットの位置を通じて正常に送信することができる。即ち、グラントフリースケジューリングによるデータ/制御チャネルが時間ドメインでミニスロットより短いリソースを必要とする場合、UEはRACHリソース(即ち、RACHプリアンブル)の長さに合わせて設定されたミニスロットのうち、データ/制御チャネルと同一のgNB Rxビームに該当するミニスロットを介してデータ/制御チャネルを送信する。この時、輸送ブロックのサイズを予め設定された信号フォーマットに比べてミニスロット長さに比例して所定の規則により大きくすることができる。例えば、グラントフリースケジューリングにより送信する信号フォーマットが2つのOFDMシンボルを使用することと定義され、RACHスロット内のミニスロットの長さが3つのOFDMシンボルである場合は、グラントフリースケジューリングのデータ/制御チャネルが運搬できる輸送ブロックのサイズが1.5倍に増加する。
【0151】
5)ガード時間又は空の区間(blank duration)にミニスロットの割り当て:
【0152】
図14はガード時間を用いてミニスロットを設定する方法を例示する図である。
【0153】
gNBは、ガード時間として設定された区間の一部、又はガード時間の用途ではなくても1つのスロット内にRACHリソースを構成した後に残ったスロット内の空の区間については、自由に受信ビームを設定できる。よって、gNBは、RACHリソースに関連する情報と共に、スロット内でRACHリソース受信のためのビームと独立して使用できるミニスロットに関する情報をUEに知らせ、UEはガード時間に設定されたミニスロットに対して動的スケジューリングがあると期待できる。割り当てられたミニスロットの位置には、上述した方法(例えば、RACHスロット内に設定されるミニスロットの長さ、位置、ビーム方向などを知らせる方法)を使用できる。
【0154】
6)短いPUCCHリソースの割り当て:
【0155】
TDDシステムの場合、制御チャネルを短く構成して、1つのスロット内の一部区間に送信する方式が可能である。NRシステムの場合、1つのスロットに対してスロットの前部分には下りリンク制御チャネルを、スロットの最後の部分には上りリンク制御チャネルを送信する方式が論議されており、特に、このように送信される上りリンク制御チャネルを短いPUCCHという。短いPUCCHは、スロットの最後の1~2個のシンボルに送信されるようにチャネルが構成されるので、上述したミニスロットに送信されることができる。しかし、上述したように、1つのスロット内でビーム方向が変わることができるので、短いPUCCHをスロットの最後の部分に無条件位置付けることができない場合もある。よって、短いPUCCHがRACHリソースが割り当てられたスロット領域にスケジューリングされる場合、UEは自分にサービスされているビームと同じ方向のビーム(即ち、gNB Rxビーム、又はgNB Rxビームに相応するUE TXビーム)又はgNBが予め短いPUCCHに対してリンクを形成したビーム(即ち、gNB Rxビーム、又はgNB Rxビームに相応するUE TXビーム)が存在するミニスロットで短いPUCCH送信を行う。この時、PUCCHは、ミニスロット内の最後のシンボル位置、gNBがシグナリングにより指定するシンボル位置、又は規則により決定されるシンボル位置で送信されることができる。しかし、UEは、自分にサービスされているビームと同じ方向のビーム又はgNBが予め短いPUCCHに対してリンクを形成したビームが存在しない場合には、短いPUCCH送信をドロップすることができる。
【0156】
*ミニスロットの連接(concatenation)
【0157】
RACHリソースセットに対する受信ビームを形成する段階において、RACHリソースごとの受信ビームの方向が大きく異ならない場合、RACHリソースセット区間にわたって送信する長いスロットを介してデータ又は制御チャネルが送信されることもできる。これを、上述したミニスロットを連接して使用する、ミニスロットの連接と呼ぶことができる。
【0158】
図15はBCが有効であり、正規スロットと同じ長さでミニスロットの連接を行ってデータを送信する例を示す図である。特に、図15はBCが有効である場合、RACHリソース区間において連接するミニスロットの送信及び参照信号の挿入を例示する図である。例えば、正規スロットと同じ長さになるようにミニスロットが連接して得られる長いスロット(long slot)にわたって1つのデータパケットが送信されることができる。この場合、1つのデータパケットは長いスロット内のミニスロットに分けられて送信される。
【0159】
このように連接したミニスロットを用いたデータ送信の場合、gNBがSSブロック送信方向情報を用いてRACHリソースごとに受信ビームを形成するので、UEは各々SSブロックを最高の品質で受信可能な方向に信号を送信することが好ましい。よって、gNBはRACHリソース時間領域において、(BCが有効ではない場合は)OFDMシンボルごとに又は(BCが有効である場合は)RACHリソースごとに受信ビームの形成に関連する情報(例えば、SSブロックとの連関情報)をUEに知らせる。この時、連結されたミニスロットを送信し、正規スロットに対して定義されたフォーマットで参照信号(reference signal)を送信する場合、UEによる信号送信中にgNBの受信ビーム方向が変化するので、データチャネルの受信が円滑にならないことがある。よって、gNBの受信ビーム方向の変化を反映してgNBの受信ビーム方向の変化単位で参照信号が挿入される必要がある。このためには、RACHリソース区間に割り当てられる連接したミニスロットのための参照信号構造が定義されることが好ましい。RACHリソース区間に連接したミニスロットフォーマットのデータ又は制御チャネルが割り当てられたUEは、連接したミニスロットフォーマットの参照信号を送信しなければならない。
【0160】
PUSCH又はPUCCHの送信時、PUSCH又はPUCCHのUE Txビーム方向に対して安定した1つのgNB Rxビームが存在しないか、又は多数のビームが類似品質を有する場合、ビームダイバーシティの特性を利用できるように連接したミニスロットを介してPUSCH又はPUCCHを送信することにより、PUSCH又は長いPUCCHの安定した受信が可能になる。この場合、gNBはRACHリソース領域でPUSCH又はPUCCHを送信することにより、RACHリソースが割り当てられた時間リソースを効率的に利用できる。
【0161】
さらに、gNBは多重ビーム環境においてサービスを安定して維持するために、最高の品質を有するビームをサービングビームとして維持するように送信ビーム又は受信ビームに対するビームトラッキングを行う。よって、gNBは、RACHリソースが割り当てられたスロット区間内でgNBが受信ビームを変更する特性を用いて、UEがPUSCH、長いPUCCH、又は短いPUCCHのRACHリソース領域ごとに繰り返し送信又はビームトラッキングのために定義されるRSを多数のミニスロットにわたって送信するように指示することにより、gNBはgNB受信ビーム又はUE送信ビームに対する品質を測定し、ビームトラッキングを行うことができる。即ち、ビームトラッキングに対するリソースの効率的な利用のために、RACHリソースが割り当てられた時間領域に対して適合する物理チャネルの送信を指示し、これをビームトラッキングのためのリソースとして利用できる。言い換えれば、ビームトラッキングに対するリソースの効率的な利用のために、gNBはRACHリソースが割り当てられた時間領域に設定されたミニスロットの各々に適合するUE Txビームで物理チャネルを送信するようにUEに指示し、各ミニスロット内の物理チャネルをビームトラッキングのために使用することができる。ビームトラッキングのための信号をUEが効率的に送信するためには、上述したように、gNBがビーム方向の変更情報をUEに知らせ、UEはこの情報と予め定義された規則によって参照信号をgNBの受信ビームごとに挿入して送信する。gNBはこのように送信された参照信号を用いて受信ビーム区間に対するチャネル推定用信号又はビームトラッキングのための信号品質測定用信号として参照信号を使用できる。
【0162】
ビームダイバーシティによるgNBにおける受信のために送信されたPUSCH又は長いPUCCHの送信時、gNBは受信ビーム区間ごとに信号受信を試みるので、アンテナ利得が異なる特性を有することができる。よって、UEは、受信ビーム方向ごとに(例えば、RACHリソース領域ごとに)PUSCH/PUCCHの送信電力を異なるように設定する。このために、gNBはUEに各々のRACHリソース領域ごとに開ループ(open loop)電力制御用の経路損失(pathloss)計算のための参照チャネル/信号情報及び電力制御パラメータを別に設定するように知らせることができる。UEはこの情報を用いてRACHリソース時間領域ごとに異なる送信電力を設定して送信する。
【0163】
一方、ビームトラッキング(又はビーム管理)のための用途として信号を多数のRACHリソース領域ごとに送信する場合には、gNBによる受信信号の品質を測定するために、RACHリソース領域ごとに送信電力が同一に維持される必要がある。よって、この場合、1つの電力制御のための参照チャネル/信号が1つだけ必要であり、参照チャネル/信号に関する情報をgNBが知らせるか又は規則により予め定義されると、UEは参照チャネル/信号を用いて送信電力のサイズを決定し、送信電力を全領域に同様に適用してPUSCH/PUCCHを送信することができる。
【0164】
各ULチャネルごとに、gNBはRACHリソース送信時間領域、即ち該当セルにRACHリソースが設定された時間領域を通じたULデータ又は制御チャネルが、ビームダイバーシティのための用途であるか又はビームトラッキングのための用途であるかをUEに知らせ、その用途に合わせてUEが電力制御動作を行うことができる。
【0165】
<PRACH設定>
【0166】
PRACHの設定はRACHリソースの時間/周波数情報を含み、残りの最小システム情報(Remaining Minimum System Information、RMSI)に含まれることができる。RMSIはSIB1(System Information Block 1)と解釈でき、PBCH(Physical Broadcast Channel)を介してMIB(Master System Information Block)の受信以後にUEが獲得すべきシステム情報である。PRACH設定情報を受信すると、UEはPRACH設定に含まれたプリアンブルセットのうちの1つのプリアンブルを使用して、指定された時間及び周波数リソース上でPRACHメッセージ1(Msg1)を送信する。またPRACH設定情報内のプリアンブルフォーマットはCP長さ、繰り返し回数、副搬送波間隔及びシーケンス長さなどを提供できる。以下、PRACH設定に関する詳しい事項について説明する。
【0167】
1.時間ドメインにおけるRACHリソース設定
【0168】
図16及び図17は時間ドメインにおけるRACHリソース設定を例示する図である。
【0169】
図16及び図17を参照して、時間ドメインにおけるRACHリソース設定について説明する。ここで、RACHリソースはPRACH Msg1が送信可能な時間/周波数リソースを意味する。特に、RACHリソースは選好する下りリンクの送信ビーム方向を識別可能にするためにSSブロックに連関し、時間ドメインにおける各RACHリソースはSSブロックインデックスに連関する。
【0170】
また、時間ドメインにおけるRACHリソースセットは、セル内でSSブロックのデフォルト周期(default periodicity)の観点で定義できる。1つのSSブロックと連関する多数の機会(occasion)のRACHリソースが、時間ドメインにおいてRACHリソースセット内に存在することができる。図16を参照すると、SSブロック周期及びRACHリソースセット周期が図16に示したように設定される。RACHリソースセットの周期はSSブロック周期に基づいて決定され、RACHリソースセットの周期内で多数のRACHリソースが設定されることができる。なお、RACHリソースセットの周期は、上述したようにPRACH設定情報により設定され、かかる場合、RACHリソースセットの周期はPRACHの設定周期と同一であることができる。本発明において、PRACHの設定周期、即ちRACH設定周期は、該当RACH設定によるRACHリソースのセットが示される時間周期を意味することができる。
【0171】
図16において、RACHリソースが割り当てられる各々の時間インスタンス(time instance)は、RACH機会(occasion)と呼ばれる。即ち、シーケンスドメインを考慮せず、時間ドメイン及び周波数ドメインのみを考慮すれば、1つのRACHリソースは1つのRACH機会(occasion)と呼ばれることができる。RACHリソースセットの周期がSSブロック周期に基づいて決定されると、正確なタイミングインスタンス(timing instance)は該当RACHリソースに連関するSSブロックの送信タイミングからのオフセットとして指示されることができる。RACHリソースセット内のRACH機会の正確な位置もUEに提供される。
【0172】
図17はSSブロックとRACHリソースの間の連関を指示する方法を示す図である。各RACHリソースセットはSSブロック周期を用いて設定される。時間ドメインにおける正確な開始位置はSSブロックに対応するRACHリソースセットごとに異なり、各々のSSブロックから対応RACHリソースセットまでのタイミングオフセットがシグナリングされることができる。
【0173】
RACHリソースの持続期間(duration)はPRACHプリアンブルフォーマットにより決定される。ガード時間を含むRACHプリアンブルの長さ(例えば、プリアンブルフォーマット)はセルカバレッジにより設定される。また、プリアンブルの繰り返し回数はRACHリソースの持続期間(duration)を決定する。よって、RACHリソースの設定はCP長さに対するRACHプリアンブルフォーマットと共に、プリアンブル長さの指示のためのRACHシーケンスの繰り返し回数を含む。
【0174】
なお、上述したように、多重ビームを使用するNRシステムにおいて、初期下りリンクビームの獲得過程は、最良の受信品質を有するSSブロックに対する検出により優先して行われる。これにより、UEが選好する下りリンクビームに関する情報を、初期RACH過程で基地局に知らせる。従って、NRシステムでは、UEが検出したSSブロックに該当するビームインデックスに関する情報を、RACHプリアンブル送信のためのリソース位置により間接的に知らせることができる。例えば、図5に示したように、RACHリソースは各々のSSブロックにリンクされており、UEは基地局に各々のSSブロックに連結されたRACHリソースの形態でビームインデックスに関する情報を知らせる。即ち、自分が検出したSSブロックと連関するRACHリソースを用いてPRACH送信することにより、UEは基地局に自分が選好する下りリンクビーム、即ちSSブロックを知らせることができる。
【0175】
このように基本的にRACHリソースの時間/周波数リソースはSSブロックに連結されているので、初期接続段階で使用するSSブロックの基本送信周期に基づいてRACHリソースが割り当てられることが好ましい。但し、基地局のセルに位置するUEの数が少ない場合には、RACHリソースも基本送信周期に比べて間欠的に割り当てられることができる。よって、本発明ではRACHリソースが割り当てられたスロットをRACHスロットと定義し、RACHスロットの周期をSSブロックの基本送信周期の倍数に割り当てることを提案する。上記説明は多重のビーム環境に基づいて説明したが、単一のビーム環境でも同一の構造を維持するために同一の方式でRACHリソースを割り当てることが効率的である。また、RACHスロットの周期は、上述したPRACH設定情報により設定されるRACH設定周期に連関することができ、1つのRACH設定周期内において同じ位置にある或いは同じインデックスを有するRACHスロットの間の周期は、RACH設定周期と同一であることができる。ネットワーク/gNBがUEに送信するRACHリソース割り当て情報のうち、RACH時間リソースに関する情報は以下を含む。
【0176】
1)連関するSSブロックインデックス
【0177】
2)SSブロックからRACHスロットの位置
【0178】
3)SSブロック周期の倍数或いはSSブロック周期の関数で表されるRACHスロットの周期
【0179】
4)SSブロック周期に対するRACHスロット周期が1より大きい時、曖昧ではなく正確な位置を知らせるためのオフセット値。この時、オフセット値はサブフレーム番号0を基準として設定される。
【0180】
このようにRACHリソースが割り当てられる時間/周波数リソースがSSブロックに連結される場合、UEがRACH送信可能な時点であるRACHリソースの数は、基本的にSSブロックの数と同一である。一般的に、RACHリソースはRACHプリアンブルを送信可能な時間、周波数、コードドメインリソースを全て含むが、本発明では説明の便宜上、一般的にRACHリソースがRACHプリアンブルを送信可能な時間/周波数リソースブロックの意味で使用する。但し、プリアンブルシーケンスと共に言及されるRACHリソースは、シーケンスドメイン、即ちコードドメインを含む概念として使用されることもある。例えば、RACHリソースが同一の時間/周波数リソースを共有すると表現される場合、RACHリソースは時間/周波数リソースの観点では1つのRACHリソースであるが、シーケンスドメインまで考慮すると、複数のRACHリソースに該当することができる。
【0181】
しかし、基地局内に存在するUEの数が多くない環境では、SSブロックごとに異なるRACHリソースが割り当てられることは非効率的である。よって、基地局が同一の受信ビームでRACHプリアンブルを受信できるか、又は同時に多数のビームでRACHプリアンブルを受信できる場合には、多数のSSブロックに連結されたRACHリソースに対して同一の時間/周波数リソースを割り当てることができる。即ち、多数のSSブロックが1つのRACH時間-周波数リソースに連関されることもできる。この場合、RACHリソースに対するSSブロックは、RACHリソースで使用されるプリアンブルインデックス又はプリアンブルインデックスセットにより区分できる。即ち、RACHリソースの数はSSブロックの数と等しいか又は少ないように割り当てられる。
【0182】
基地局はRACHリソースをどの時間/周波数領域に割り当てるかを決定して、これらに関連する情報をシステム情報によりUEに知らせる。LTEシステムの場合、プリアンブルフォーマットにより1つ又は2つのサブフレームがRACHスロットを構成するので、基地局がPRACH設定情報により特定のサブフレーム位置を指定すると、UEは時間ドメインにおいてRACHリソースの位置を把握することができる。反面、NRシステムは基地局の設定及び環境によってこれとは異なる形態の情報を必要とする。特に、NRシステムにおいてRACHプリアンブルは高いドップラー周波数に対する剛健性(robustness)、受信ビームスキャニング(Rx beam scanning)、TDD/FDDに一致する設計などの理由で短い基本シーケンスを定義し、これをビームスキャニング及びカバレッジの確保のために基本シーケンスを繰り返す形態で設定するので、基地局或いは環境によってRACH時間リソースの位置が非常に可変的である。さらに、NRシステムでは非常に小さい多数のスモールセルでシステムが構成される。この場合、RACHプリアンブルの長さが非常に短くなり、時間ドメインにおいて多数のRACHプリアンブルが送信可能なRACHスロットを設定できる。例えば、図18に示したように、RACH時間リソース情報がUEに提供されることができる。
【0183】
図18はRACH時間リソース情報を例示する図である。RACHリソースの時間リソース関連情報、即ち、PRACH時間リソース情報は以下の情報を含む:
【0184】
1)RACHリソースのSSブロック位置に対するRACHリソース/スロットの相対的位置、或いはSS周期に対するRACHスロットの位置;
【0185】
2)RACHスロット内でRACHリソースの開始するOFDMシンボルの位置;
【0186】
3)RACHリソースに対するプリアンブルフォーマット(即ち、CP長さ、シーケンス長さ)及びシーケンス繰り返し回数;及び/又は
【0187】
4)上記のように定義されたRACHリソースを時間軸にいくつに割り当てるかに関する情報。多数のRACHリソースが割り当てられ、この多数のRACHリソースが時間軸上で連続(consecutive)しない場合、各々の位置に対応する情報、例えば、各々のRACHリソースに対する相対的な位置或いは絶対的な位置。
【0188】
一方、多数のSSブロックに連結されたRACHリソースが同一の時間/周波数リソースを共有しても、UEはビーム獲得情報を基地局に伝達するために、同一の時間/周波数リソースに対してどのSSブロックに連結されたRACHリソースに対するものであるかを区分してRACHプリアンブルを送信しなければならない。このために、1つのRACHリソース内で利用可能なプリアンブルシーケンスがSSブロックごとに分かれて割り当てられる必要がある。LTE及びNRシステムにおけるプリアンブルシーケンスは、基本シーケンスを決定するルートシーケンス、各ルートシーケンス内でゼロ相関特性を有する循環遷移されたバージョンのシーケンス及び直交カバーシーケンスの組み合わせで構成される。この時、リソースの効率性を高めるために、RACHリソース内でプリアンブルシーケンスの数を多く確保するために、多数のルートシーケンスが割り当てられることもできる。一般的にルートシーケンスの間の交差相関(cross correlation)が、循環遷移されたバージョンが異なるか又は直交カバーシーケンスが異なるシーケンスの間の交差相関より大きい。また、UEに適合するビームとは異なるビームからの信号は、ビーム特性により受信信号が弱いので、UEに対するビーム方向と異なるビーム方向については、該当シーケンスの間に交差相関が少し大きくてもRACH受信性能には大きい影響を与えない。よって、同一の時間/周波数リソースを多数のRACHリソースが共有する場合、各々のRACHリソースは可能であれば小さい交差相関を有するプリアンブルシーケンスで構成されることが好ましい。もし、上述した実施例のように、RACHプリアンブルシーケンスがルートシーケンスとルートシーケンス内の循環遷移バージョン又は直交カバーシーケンスが異なるシーケンスの組み合わせで構成される場合、優先して同一のルートシーケンス内の循環遷移バージョンが異なるプリアンブルシーケンス又は同一のルートシーケンス内の直交カバーシーケンスが異なるプリアンブルシーケンスが同一であるビーム、即ち1つのSSブロックに連結されたRACHリソースに対して割り当てられ、その後、互いに異なるルートシーケンスインデックスが割り当てられる。例えば、図19に示したように、プリアンブルシーケンスがRACH時間/周波数リソースに割り当てられることができる。
【0189】
図19はRACHプリアンブルシーケンスの割り当て例を示す図である。
【0190】
図19を参照すると、1つの時間/周波数リソースに対して、ルートシーケンスとして{15、27、127、138}が割り当てられ、各々のルートシーケンスに対して直交カバー{0、1}及び循環遷移バージョン{0、1、2、3}が割り当てられる。この時、時間/周波数リソースに対して2つのRACHリソースが割り当てられる場合、N-th SSブロックに連結されたRACHリソースに対して、OCCインデックスと循環遷移バージョンで構成されたZCインデックスとが優先して割り当てられ、2つのルートシーケンス{15、27}で構成されるRACHプリアンブルシーケンスセットが割り当てられる。(N+1)-th SSブロックに連結されたRACHリソースについても同様の順でRACHプリアンブルシーケンスセットが割り当てられる。基地局はRACHリソースをUEに知らせるために、RACHリソースごとのRACHプリアンブルシーケンスセットを構成するための情報を知らせ、所定の規則によりRACHプリアンブルシーケンスセット内のRACHプリアンブルシーケンスの順を決定する。この時、予め定義された規則は{OCCインデックス、循環遷移バージョン}に対して優先してRACHプリアンブルシーケンスインデックスを増加させ、次にルートシーケンスインデックスに基づいて次のRACHプリアンブルシーケンスインデックスを増加させる。即ち、シーケンス間の交差相関が、特性が低い順に優先してRACHプリアンブルシーケンスインデックスが増加する。
【0191】
2.周波数ドメインにおけるRACHリソース設定
【0192】
PRACH設定は、周波数ドメインにおいてRACHリソースを提供することができる。UEがまだセルに接していない状態でUEがPRACH送信を試みる時、全体システム帯域幅又はリソースブロックインデクシングを認識できないことがある。
【0193】
LTEシステムでは、同期化信号がシステム帯域幅の中心で送信され、PBCHはシステム帯域幅を提供するので、UEはRACHリソースの正確な位置を容易に得ることができる。しかし、NRの場合、同期化信号がシステム帯域幅の中心から送信されることが保障されない。よって、NRの場合、UEがPRACHを送信するためのリソースブロックインデクシングを得ることが容易ではない。よって、周波数ドメインにおいてRACHリソースの位置を提供する方法が求められる。
【0194】
IDLEモードのUEはSSブロックに基づいて周波数同期を得るので、RACHリソースの周波数位置に関する情報はSSブロック帯域幅の観点で提供されることが好ましい。即ち、周波数ドメインにおけるRACHリソースは、UEがSSブロックを検出するSSブロック帯域幅内に位置しなければならない。RACHプリアンブルの送信帯域幅はPSS/SSS/PBCHの15kHzデフォルトの副搬送波間隔で固定された値を有する。例えば、RACHプリアンブルの送信帯域幅は15kHzのデフォルト副搬送波間隔で1.08MHzに固定されることができる。また、RACHプリアンブルの送信帯域幅が1.08MHzである場合、15kHz副搬送波間隔を仮定したSSブロックの送信帯域幅はRACH送信帯域幅の4倍である。ネットワークはSSブロック内の周波数ドメインにおいてRACHリソースの正確な位置を提供する必要がある。
【0195】
もし、ネットワークがPSS/SSS/PBCHが送信されるSSブロックの外にRACHリソースを設定する場合、RACHリソースに関する情報はSSブロックの帯域幅及びRACHの帯域幅に基づいてシグナリングされる必要がある。この時、全体システム帯域幅はSSブロック帯域幅の単位でインデクシングされる。
【0196】
3.時間ドメインにおけるリソースの数
【0197】
NR PRACHプリアンブルのために短いZCシーケンスが使用される場合、この短いZCシーケンスは(CP及びRACHプリアンブルで定義された)時間リソースにおいてシーケンス不足を引き起こすことができる。この問題を解決するために、RACHスロット内の多数の時間及び周波数リソースがRACHリソースのために割り当てられ、gNBは周波数リソース情報の他にRACHスロットにおいてどのくらい多い時間リソースが使用されるかをUEに知らせる必要がある。
【0198】
4.シーケンス情報
【0199】
LTEシステムでは、64個のシーケンスがRACHリソースに割り当てられ、ルートコード(即ち、ルートシーケンス)が割り当てられると、ゼロ交差相関の特性によって他のルートコードを使用する前にまずルートコードの循環シフトバージョンがプリアンブルインデックスにマッピングされる。
【0200】
NR-PRACHでも同様の特性を再使用することができる。ゼロ交差相関の特性を有するシーケンスがRCHプリアンブルのために先に割り当てられることができ、ここでゼロ交差相関は循環遷移バージョン及び(定義されると)既に定義された直交カバーにより提供される。ルートコードが割り当てられると、直交カバーは予め定義された規則又は設定によって割り当てられ、ルートコード及び直交カバーを有する循環シフトバージョンがプリアンブルインデックスにマッピングされる。
【0201】
要すると、gNBによりUEにシグナリングされるPRACHの設定は以下のパラメータを含むことができる:
【0202】
-時間/周波数ドメインにおけるRACHリソース割り当て:プリアンブルフォーマット(CP持続時間及びZCシーケンスの繰り返し回数)
【0203】
-シーケンス情報:ルートコードインデックス、(定義されると)直交カバーインデックス、循環遷移長さ
【0204】
5.RACHリソースとSSブロックインデックスの間の連携
【0205】
以下、初期接続状態で基地局の送信ビーム方向とRACHリソースに関する連結情報をUEにシグナリングする方法について具体的に説明する。基地局の送信ビーム方向とは、上述したように、SSブロックのビーム方向を称し、さらにUEが初期接続状態でSSブロック以外に特定のRSを観測/測定できる場合、該当RSを称することができる。例えば、上記特定のRSはCSI-RSであることができる。
【0206】
NRでは基地局のビーム数によって多数のSSブロックが形成されて送信される。また各々のSSブロックごとに固有のインデックスを有し、UEはPSS/SSSを検出してPBCHをデコーディングすることにより該当PSS/SSS/PBCHが属するSSブロックのインデックスを類推することができる。その後、基地局が送信するシステム情報にはRACH設定情報が含まれるが、RACH設定情報は多数のRACHリソースに対するリスト、多数のRACHリソースを識別するための情報、及び各RACHリソースとSSブロックに関する連結情報を含む。
【0207】
上記説明において、UEがRACHリソースをPRACHプリアンブルを送信可能な時間/周波数リソースに限定したことと同様に、以下でもRACHリソースは時間/周波数リソースに限定される。以下、時間軸におけるRACH位置だけではなく、周波数軸におけるRACH位置を指示するための方法について説明する。上記では1つのRACHリソースは1つ以上のSSブロックに連結され、時間軸に連続しているRACHリソースをRACHリソースセットと定義している。時間軸だけではなく、周波数軸に連続している複数のRACHリソースセットも1つのRACHリソースブロックとして定義する。
【0208】
図20はRACHリソースブロックを例示する図である。
【0209】
図20に示したように、RACHリソースブロックはRACHリソースが集まっている1つの時間/周波数チャンク(chunk)と定義でき、RACHリソースブロック内の各々のRACHリソースは時間/周波数位置により決定される固有のインデックスを有する。
【0210】
RACHリソースブロック内のRACHリソースインデックスは特定の規則によりマッピングされる。例えば、周波数-時間順又は時間-周波数順の方式でRACHリソースインデックスが付与される。例えば、図20を参照すると、周波数-時間順の方式である場合、RACHリソースブロック内のRACHリソースが以下のようにインデックスされることができる。
【0211】
-RACHリソース#0(時間、周波数):(0、0)、
【0212】
-RACHリソース#1:(1、0)
【0213】
-RACHリソース#2:(2、0)
【0214】
-・・・
【0215】
ここで、RACHリソースブロックにおいて時間軸長さの単位はRACHプリアンブルフォーマットにより決定され、周波数軸長さの単位はRACHリソース帯域幅(例えば、1.08MHz)又はリソースブロックグループ(Resource Block Group、RBG)単位により決定される。
【0216】
なお、UEが特定のRACHプリアンブルを送信することによりシステム情報送信を要請する場合、1つのシステム/セル内にはSSブロック数又はシステム情報送信の目的のために多数のRACHリソースブロックが指定されることができる。特に、SSブロックの数が多い場合は、上述したように、各々のSSブロックに該当するRACHリソースが全て連続するように設定される場合、上りリンク/下りリンクデータサービスに大きい制約が加えられるので、ネットワークは時間/周波数軸に連続するRACHリソースをRACHリソースブロックとして設定し、設定されたRACHリソースブロックの各々を不連続に配置することができる。よって、複数のRACHリソースブロックが設定されて、各々のRACHリソースブロックも固有のインデックスを有することができる。
【0217】
即ち、RACHリソースブロックが設定された区間(以下、RACH設定区間)が1つのシステム/セル内で指定され、RACH設定区間内に1つ以上のRACHブロックが存在することができる。図21は本発明によるRACH設定区間を例示する図である。ネットワーク/gNBがUEに知らせる情報としては、RACH設定区間の長さ、RACHリソースブロック(即ち、RACHブロック)の数、各RACHブロックの位置などがある。図21に示したように、RACH設定区間内の各RACHブロック間の間隔がUEに通知されることができる。例えば、ネットワーク/gNBはRACHブロック#0からのスロットの数又は絶対時間単位のオフセット情報のような相対的位置をRACHブロック位置情報として知らせるか、又はRACH設定区間内でRACHブロックの開始スロットインデックスを各RACHブロックごとに直接知らせることができる。
【0218】
RACHリソースブロック内のRACHリソースごとに固有の設定を有することもできる。この場合、各RACHリソースごとにRACHリソースの発生頻度及び周期が異なり、各RACHリソースごとに特定のSSブロック、CSI-RS又は下りリンクビーム方向に連結されることができる。かかる連結関係を有する場合、連結関係に関する情報もUEに提供される。図22はRACHリソースブロック内におけるRACHリソースごとの設定を例示する図である。特定のRACHリソース周期内でRACHリソースとして予約可能なスロットインデックスが標準文書により定義され、図22に示したように、RACHリソースの発生頻度によって互いに異なる設定番号が割り当てられる。ネットワーク/gNBはシステム情報により特定の設定番号を知らせることにより、特定のRACHリソースがどのような発生頻度/周期を有するかをUEに知らせることができる。
【0219】
ネットワークはUEにRACHリソースブロック(即ち、RACHブロック)の数及びRACHリソースブロックごとの開始時点(例えば、スロットインデックス)を知らせることができる。また、ネットワークは各RACHリソースブロックに関する情報をUEに知らせる時、時間軸でのRACHリソースの数(Nt)、周波数軸でのRACHリソースの数(Nf)を知らせる。Nt及びNfはRACHリソースブロックごとに異なることができる。ネットワーク/gNBはRACHリソースブロック内でRACHリソースインデックスをRACHリソースの時間/周波数位置によってマッピングし、各RACHリソースごとに周期/発生頻度を知らせる情報(例えば、設定番号)、連結されるSSブロック又はCSI-RSインデックスなどの情報をUEに知らせる。この時、各RACHリソースごとの周期/発生頻度は、上述したように、RACHリソースの発生頻度によって設定された特定の設定番号を指示することにより知らせることができる。
【0220】
また、RACHプリアンブルフォーマットはRACHリソースごとに設定されることができる。勿論、システムにおいて全てのRACHプリアンブルフォーマットを同一に構成することもできるが、現実的にはRACHリソースブロック内では副搬送波間隔、繰り返し回数などを同様に維持し、RACHリソースブロックの間には上述したRACHプリアンブルフォーマットを異なるように設定することができる。但し、同一のRACHリソースブロック内においてRACHプリアンブルの繰り返し回数は同一に設定されるが、該当RACHリソースブロックに含まれた各々のRACHリソースは互いに異なるプリアンブルシーケンスを使用するように設定することができる。例えば、RACHリソースブロック内の各々のRACHリソースはルートインデックス又は循環遷移(cyclic shift、CS)バージョンなどが互いに異なるように設定される。
【0221】
RACH設定に対するシグナリングの観点からすると、ネットワークはRACHプリアンブル送信のための時間/周波数リソース、即ちRACHリソースを識別する過程を行う。このために、本発明において、RACHリソースインデックスはRACHリソースブロックインデックスとRACHリソースブロック内のRACHリソースインデックスにより決定され、各RACHリソースインデックスごとのRACHリソース発生頻度/周期は、複数のRACH設定番号の各々に対応することができる。さらに、ネットワークは各RACHリソースごとに使用可能なRACHプリアンブル情報をUEに送信し、連結されているSSブロックインデックス又はCSI-RSインデックス情報を送信する。これにより、UEは特定の下りリンクビーム方向についてRACHを行う時、使用するRACH時間/周波数リソース及びプリアンブルリソースに関する情報を得ることができ、該当リソースを用いてRACHを行うことができる。
【0222】
<スロット/シンボル境界整列のためのRACHプリアンブルフォーマット>
【0223】
以下、図10を参照して説明したRACHプリアンブルフォーマットについて詳しく説明する。図10に示したNRにおけるRACHプリアンブルフォーマットの特徴及び要件を考慮して、本発明によるRACHリソースと本発明によるRACHプリアンブルフォーマットの関係、また本発明のRACHプリアンブルフォーマットがNRシステムのULスロット、スロット境界(boundary)とどのように整列されるかが説明される。
【0224】
一般的にLTEにおけるRACHプリアンブルのシーケンス部分は、1.25kHzの副搬送波間隔(subcarrier spacing、SCS)を有する長さ839のZadoff Chuシーケンスを使用し、LTEのRACHプリアンブルは普通1msのサブフレームを占める。LTEシステムにおけるRACHプリアンブルフォーマットは表1に示されている。同じシーケンス長さを有してもRACHプリアンブルが支援しようとするカバレッジが異なる場合は、RACHプリアンブルは互いに異なるCP長さを有することができる。CP長さが長いほど該当セルが支援可能なカバレッジが大きく、CP長さが短いほど該当セルが支援可能なカバレッジが小さい。プリアンブルを構成するシーケンスの長さが長いほど、受信端でより多いエネルギーを集めて受信できるので、結合(combining)利得を得ることができ、RACHの検出性能が改善される。
【0225】
NRシステムでは2種類のRACHシーケンスが定義されるが、LTEと同様に、広いカバレッジを支援するための長いシーケンスとUEのRACH繰り返し及び基地局のRxビームスイーピングのための短いシーケンスが定義されることができる。短いシーケンスは、UEによるRACH繰り返し及び基地局によるRxビームスイーピングの目的以外に、高速支援、また長すぎるリソースをULリソースとして予約しないことにより、通信システムが遅延が致命的な(critical)サービスに対して直ちにサービスを提供するという目的を有する。
【0226】
広いカバレッジ支援のための長いRACHシーケンスは、LTEのものをそのまま借用するか、又は一部変形して類似する形態でNRシステムに導入することができる。但し、短いRACHシーケンスはその目的に合わせてプリアンブルフォーマットが設計され、該当RACHプリアンブルが送信されるRACHリソースがUL PUSCHの送信と調和する必要がある。
【0227】
図23はスロット構造を例示する図である。特に、図23(a)は14個のシンボルを有するスロット内のスロット構造を、図23(b)は7個のシンボルを有するスロット内のスロット構造を例示する。NRでは、1つのスロットを7個のシンボル又は14個のシンボルで構成することを考慮している。図23において"DD/UD"は、該当シンボルに下りリンクデータ又は上りリンクデータがスケジューリングされることを意味する。同様に、図23において"Gap/DC/DD"は、1番目のシンボルである下りリンク制御(DL control、DC)シンボルの後にギャップ、或いは下りリンク制御、或いは下りリンクデータが送信可能であることを意味する。
【0228】
本発明ではネットワークがRACHリソースと上りリンクデータ(例えば、PUSCH)リソースを効率的に運用する方法について提案している。本発明では、短いRACHシーケンスのSCSは該当セルのデフォルトPUSCH SCSと同一の値を使用することにより、PRACHとPUSCHのサンプリングレートを合わせる。
【0229】
図24はOFDMシンボル内におけるRACHプリアンブルフォーマットを例示する図である。図24のように短いRACHシーケンスを用いて1つのシンボルRACHプリアンブルを送信すると、CP長さが短すぎて該当RACHプリアンブルが支援可能なカバレッジが非常に小さくなり、1つのシンボルRACHプリアンブルは事実上RACHプリアンブルとしての機能を果たすことができない。よって、本発明は、短いRACHシーケンスの送信時に2つのシンボルを最小RACHシンボルの単位とし、必要によってCP長さを増加させるか又はRACHシンボル数を拡張して繰り返し回数を調節する。RACHシンボルの数は基本単位の倍数に拡張できる。
【0230】
図25及び図26はスロット内におけるRACHプリアンブルの整列を例示する図である。特に、図25及び図26はRACHプリアンブルが2、4、6、12個のシンボル長さを有する場合、14個のシンボルを有するスロット内にRACHプリアンブルが送信可能なシンボルの位置、即ちスロット内のRACHリソースを例示している。図25及び図26において、"RACH(x)"のxはプリアンブルの繰り返し回数(即ち、RACHシーケンスの繰り返し回数)を示し、以下、"RACH(x)"はx個のシンボルRACH、x個のシンボルRACHリソース、又はx個のシンボルRACHプリアンブルと呼ばれる。
【0231】
図25(a)を参照すると、14個のシンボルRACHの場合、即ち1個のシンボル長さのRACHプリアンブルが14回繰り返されるRACHの場合、該当RACHプリアンブルは1ms長さのスロットを全部占める。該当RACHプリアンブルが送信されるスロット以後にすぐ隣接するスロットにおいて、RACHプリアンブル以外の他の信号が送信される場合、即ちDL制御/データ又はUL制御/データが送信される場合、14回繰り返すRACHプリアンブルの最後にガード時間(guard time、GT)を挿入して一定時間の間に信号を送信しないことにより、隣接するデータ/制御信号を保護する。同様に、1つのプリアンブルを12回繰り返すRACHの場合、例えば、図25(b)の12個のシンボルRACHの場合、RACHの直後のシンボルにRACHプリアンブルではない他のデータ/制御信号が送信されると、該当RACHプリアンブルの後部分にGTを挿入する。図25(a)は該当スロットがUL単独スロットである場合に使用可能なプリアンブルフォーマットを例示している。DL制御として該当スロットの1番目のOFDMシンボルが使用され、UL制御送信のために最後の14番目のシンボルが予約された場合、最も長いRACHプリアンブルフォーマットは図25(b)である。
【0232】
DL制御のために1つのシンボル、及びUL制御のために1つのシンボルが使用されると仮定すると、2つのシンボルRACH、4つのシンボルRACH、6つのシンボルRACHに対して、1つのスロット内でRACHプリアンブルが送信可能な位置が図25及び図26に例示されている。図25は、14つのシンボル長さのRACHプリアンブルフォーマットである図25(a)を除いては、スロットの1番目のシンボルがDL制御として使用され、最後のシンボルのUL制御領域を保護するように最初と最後のシンボルを除いた位置にRACHリソースを設定した場合を示している。図26は、1番目のシンボルのDL制御信号を避け、基地局のDL to ULスイッチングタイムを考慮して2番目のシンボルを空け、3番目のシンボルからRACHプリアンブルを送信する場合を示している。RACHプリアンブルがスロットの最後のシンボルであるUL制御領域まで占めるように設定された場合、該当シンボル区間においてはUL制御よりRACH信号が優先する。即ち、UEがUL制御を送信すべき時間/周波数領域内の特定の時間/周波数リソースがRACHリソースとして設定された場合、UEは該当時間/周波数リソースにおけるUL制御送信をドロップする。
【0233】
図25及び図26の(b)~(e)に示したように、RACHのために設定された1つのスロット内で複数のRACHリソースが設定されることができ、該当RACHリソースは互いに連続(consecutive)することができる。ネットワークが複数のRACHリソースを設定するにおいて、これらが時間軸に連接する場合、連接するRACHリソースで送信されるRACHプリアンブルのCP長さが十分であるという前提下で連接するRACHリソースの間にはGTを挿入する必要がない。即ち、時間軸に連接するRACHリソースのセットをRACHブロック(或いはRACHバースト)とすると、RACHブロック内のRACHリソースで送信されるRACHプリアンブルにはGTが挿入される必要がない。ここで、GT挿入は、該当時間区間の間に信号送信を行わないこと、即ち、該当時間区間を無効化(nulling)することを意味する。RACHブロック内において時間軸で最後側に位置するRACHリソースで送信されるRACHプリアンブルにはGTを挿入することにより、即ち、一定時間区間の間に信号送信を行わないギャップ時間を設定することにより、RACHプリアンブル後に送信される他の信号を保護する。プリアンブルの繰り返しを含むRACHプリアンブルフォーマットの場合、プリアンブルが繰り返されてもRACHリソース内では連続する信号が送信される。
【0234】
RACHプリアンブルを繰り返して送信する場合、繰り返し回数が増加するほど、即ちRACH送信に使用されるシンボル数が増加するほど、CP長さを長くすることができる。例えば、2つのシンボル内のデータ送信フォーマットは、CP-データ-CP-データの形態で構成されるが、即ち、2つのシンボルのうち、一方のシンボル内でCP+データ、他方のシンボル内でCP+データが送信されるが、RACHプリアンブルの場合、カバレッジ拡張のためにCP-CP-シーケンス-シーケンス-(GT)の形態でRACHプリアンブルが送信されることができる。図27はCP長さを長くしてRACHプリアンブルとシンボル境界を整列させる本発明によるRACHプリアンブルフォーマットを例示している。具体的には、図27はRACHプリアンブルの繰り返し回数によってCP長さを長くする。これにより、RACHプリアンブルを繰り返し、即ちRACHシーケンスを繰り返すことにより、該当RACHプリアンブルフォーマットが支援するセルカバレッジを拡張させることができる。図27のRACHプリアンブルフォーマットでは、時間ドメインにおいてRACHブロック内の最後に位置するRACHリソース内にGTが位置する。
【0235】
図28は7つのシンボルで構成されたスロットに対するRACHリソースとプリアンブル繰り返し回数によるRACHプリアンブルマッピングを例示している。上述したように、RACHリソース以後に他のデータ/制御信号が送信される場合、このデータ/制御信号の直前のRACHリソースにはGTが挿入される。即ち、GTの間を空けて信号を送信しない。
【0236】
図29はRACHシンボル以後に位置するnull OFDMシンボルを例示する図である。
【0237】
連接するRACHリソースが終了する時点、即ちRACHブロックの最後の位置にGTが挿入されることにより、以後の信号を保護する。RACH以後の信号を保護する他の方法は、RACHリソース以後、即ちRACHブロック直後のシンボルを空けることである。即ち、RACHブロック直後のシンボルにはいかなる信号も送信されない。RACHブロック以後のシンボルを空ける場合、RACHブロックの最後のシンボルにGTが挿入される必要がない。即ち、RACHブロック直後のシンボルを空けることにより該当null OFDMシンボルをGTとして使用して、該当null OFDMシンボル以後に送信される信号を保護することができる。特定のOFDMシンボルが無効化されることは、基地局がUEに予めシグナリングするか又は標準で規定することができる。例えば、基地局がUEにPRACH設定を伝達しながら、特定のシンボルが無効化されるとシグナリングすることができる。或いは、基地局がRACHリソースを時間上で連接して設定する場合、UEはかかる情報を全部受信するが、連続するRACHリソースが終了する時点、即ちRACHブロック直後のシンボルを無効化することはUEと基地局の間で約束されることができる。或いは、ブロック直後のシンボルが無効化されるか否かがシグナリングされることもでき、基地局がRACHブロック直後のシンボルを無効化すると命令した場合は、UEはRACHブロック直後のシンボルを無効化し、RACHブロック内のRACHプリアンブルにはGTを挿入しない。RACHブロック直後のシンボルを無効化しないという命令を受信したUEがRACHブロック内で時間軸で最も後行するRACHリソース内でプリアンブルを送信する場合、UEはこのプリアンブルを送信した後に信号を送信しないGTを該当RACHリソース内に設定する。
【0238】
RACHリソースが時間軸に連接するこの方法の長所は、毎RACHプリアンブルごとにGTを挿入しなくてもよいということである。1つのRACHプリアンブルに続いてすぐ後行するRACHリソースで送信されるRACHプリアンブルのCP長さが十分に長いので、該当CPを以前のRACHリソースで送信されたRACHプリアンブルのGPとして使用できるためである。よって、本発明では、まずRACHリソースを時間軸にインデクシングし、その後周波数軸にインデクシングすることを提案する。即ち、図20を参照すると、RACHリソースはまず時間軸によって設定される。その後、RACHリソースが不足した場合は、周波数軸に拡張してRACHリソースが設定される。よって、RACHブロック内のRACHリソースのインデクシングは時間軸で先に行われることが好ましい。
【0239】
以下、互いに異なる繰り返し長さを有するRACHプリアンブルフォーマットのためのRACHリソースを同じスロット内に多重化する方法を図30を参照しながら説明する。図30はスロット内にRACHリソースを多重化する方法を例示している。図30において、"RACH(x)"のxは該当RACHリソースにおけるプリアンブルの繰り返し回数(即ち、RACHシーケンスの繰り返し回数)を示し、以下"RACH(x)"はx個のシンボルRACH、x個のシンボルRACHリソース、或いはx個のシンボルRACHプリアンブルとも呼ばれる。
【0240】
多重ビームを考慮した時、同じ時間における互いに異なる周波数に位置するRACHリソースの間のターゲットDL受信方向は同一でなければならない。即ち、基地局の受信方向が同一でなければならない。例えば、図30(a)を参照すると、シンボルインデックス3であるシンボルから始まる6つのシンボルRACHリソース(図30において"RACH(6)")に対する基地局の受信方向と該当時点で該当RACHリソースによりネスト(nest)される、即ちRACH(6)のシンボル境界内に位置する、RACH(4)とRACH(2)の基地局の受信方向は同一でなければならない。これはRACHリソースに連関する基地局のDLチャネル/信号が同一でなければならないことを意味し、代表的に該当RACHリソースに連関するSSブロックのインデックスが同一であることを意味する。例えば、図30(a)を参照すると、RACH(6)は6回繰り返されたRACHシーケンスを有するRACHプリアンブルフォーマットのために使用され、RACH(6)の時間区間内の他の周波数上ではRACH(4)及びRACH(2)は、4回繰り返されたRACHシーケンスを有するRACHプリアンブルフォーマットのための1つのRACH(4)及び2回繰り返されたRACHシーケンスを有するRACHプリアンブルフォーマットのための1つのRACH(2)が時間軸に連続して設定されることができ、RACH(6)の時間区間内のさらに他の周波数上では3つのRACH(2)が時間軸に連続して設定されることができる。このように同じSSブロックに連関しているにも関わらず、RACHシーケンスの長さが異なって、結局、RACHプリアンブルフォーマットを異なるようにして、互いに異なるRACHリソースを設定するこの方法は、競争基盤のRACHリソースと競争-フリー(contention-free)RACHリソースとを区分するために使用されるか、又はRACH送信がシステム情報要請に使用される場合にシステム情報要請用に別のRACHリソースを設定するために活用されることができる。一般的に競争基盤の初期接続のためのRACHリソースは、長い(即ち、多数の)シンボルを占め、UEがターゲットセルのカバレッジをどの程度把握している可能性が高いハンドオーバーやシステム情報要請などの目的のためのRACHリソースは、相対的に短い(即ち、少数の)シンボルを占めて送信されることができる。
【0241】
以下、上述した本発明に基づいてNRシステムにおけるRACHプリアンブルフォーマットを具体的に提案する。NRシステムのためのRACHプリアンブルフォーマットに関連して、本発明は1つのOFDMシンボル内のデータシンボル(即ち、有効シンボル区間であって、純データ/情報信号に該当)の長さは2048*T、CP長さは144*Tと仮定した。よって、データ送信に利用可能な1つのOFDMシンボル長さは(2048+144)*Tである。ここで、Tはサンプリング時間である。以下、説明の便宜上、シンボル長さを言及する時にはTを省略する。表8は副搬送波間隔15kHzであり、RACHシーケンス長さ139であるプリアンブルの1つのOFDMシンボル長さ基準のニューマロロジーを示している。表8において有効シンボル長さ2048は、OFDMシンボル区間のうち、CPではない部分の長さである。特に、表8は15kHz SCS及び2048FFTに基づいてサンプリング周波数が30.72MHzである場合、時間サンプリング単位をT=1/(15000*2048)とする時、スロットを構成するOFDMシンボルのニューマロロジーを示す。この時、長さ144のCPが支援する多重経路(multipath)のプロファイルは最大4.68usecである。
【0242】
【表8】
【0243】
SCSが30kHz、60kHz、120kHzに対するニューマロロジーにおいて、Tは該当SCSが15kHzの何倍であるかによって15kHzに対するT値に反比例するようにスケーリングされる。但し、OFDMシンボルの有効シンボル長さ及びCP長さは基本原則は2048と144に維持される。
【0244】
以下の表は本発明によるプリアンブルフォーマットを示している。特に、表9は15kHz SCSのプリアンブルシーケンス(preamble sequence with 15kHz SCS)の場合のプリアンブルフォーマットを例示しており、表10は30kHz SCSのプリアンブルシーケンス(preamble sequence with 30kHz SCS)の場合のプリアンブルフォーマットを例示しており、表11は60kHz SCSのプリアンブルシーケンス(preamble sequence with 60kHz SCS)の場合のプリアンブルフォーマットを例示しており、表12は120kHz SCSのプリアンブルシーケンス(preamble sequence with 120kHz SCS)の場合のプリアンブルフォーマットを例示している。表9乃至表11において、ガード期間(guard period)はプリアンブルフォーマットA1又はA2のためのRACHバーストの終了後のOFDMシンボルに設定される。
【0245】
【表9】
【0246】
【表10】
【0247】
【表11】
【0248】
【表12】
【0249】
表9乃至表12において、有効シンボル長さ(effective symbol length)は、RACHプリアンブルにおいてCPではない情報部分の長さ、即ちシーケンス部分の長さTSEQである。
【0250】
表9のプリアンブルフォーマット1に基づいて本発明で提案するNR用プリアンブルフォーマットを詳しく説明する。プリアンブルフォーマット1は、RACHプリアンブルが2個のシンボル長さであり、同一のプリアンブルが2個のシンボルにわたって2回繰り返される。図31は2つのシンボルと整列される2個のシンボル長さのRACHプリアンブル(以下、2個のシンボルRACHプリアンブル)の送信フォーマットを例示する図である。RACHプリアンブルを送信するUEに2個のシンボル長さのRACHリソースが設定され、該当RACHリソースに合うRACHプリアンブルフォーマットが指示される場合、UEは図31に示したように、288個のサンプル長さほどのCP以後の2048個のサンプル長さのプリアンブルを2回繰り返して送信する。但し、基地局が図31に示したようなRACHプリアンブルを受信する時、どのような方式で受信するかによってRACHプリアンブルが支援可能なセルカバレッジが変化する。
【0251】
図32は表9のプリアンブルフォーマット1に該当するプリアンブルフォーマットを例示する図である。特に、図32(a)は表9のプリアンブルフォーマット1のA2(以下、プリアンブルフォーマット1-A2)を示し、図32(b)は表9のプリアンブルフォーマット1のA1(以下、プリアンブルフォーマット1-A1)を示し、図32(c)は表9のプリアンブルフォーマット1のB(以下、プリアンブルフォーマット1-B)を示す。
【0252】
図32(a)を参照すると、例えば、表9のプリアンブルフォーマット1-A2は、基地局がプリアンブルが1回繰り返された信号であると仮定して、RACHプリアンブルを受信する。この場合、上記基地局は2048長さのシーケンス以外の部分はCPとGP(ガード期間、GTと同一)であると仮定する。但し、基地局はプリアンブルフォーマット1-A2によるRACHプリアンブルのシーケンス以後の最大2048サンプルをGPと仮定して、RACHプリアンブルを受信する。RACHリソースが互いに連接する場合、連接するRACHリソースのCP長さが十分であるので、後行するRACHプリアンブルのCP区間だけをGPと仮定してRACHプリアンブルを受信しても、隣接RACHリソースにおいて他のRACHプリアンブルの受信には問題がない。よって、表9のプリアンブルフォーマット1-A2の場合、基地局の受信の観点でCP長さは2336、GP長さは2048と思われ、RACHプリアンブルの繰り返し回数は1になる。十分なGP長さにより、該当フォーマットは最大セル半径9297mまで支援できる。
【0253】
一方、セル半径が小さいセルの場合、図31のような形態でUEが送信したRACHプリアンブルについて、基地局はプリアンブルシーケンス信号が2回繰り返された信号であると見なして受信することができる。即ち、図32(b)を参照すると、CP長さを288、シーケンス部分の長さを4096と仮定でき、該当RACHプリアンブルのシーケンス部分は、長さ2048のシーケンスが2回繰り返された信号と理解できる。これはプリアンブルフォーマット1-A1に該当する。勿論、GPは該当RACHリソースの後の、即ち該当RACHリソースに後行するシンボルを無効化(nulling)することにより確保できる。或いは、後行するシンボルのCP長さ内に入る事実上のGP長さは、後行するCP長さにより限定される。即ち、RACHプリアンブルのGPの場合、RACHプリアンブル以後のシンボルを無効化するか又は以後のシンボルで送信される信号のCPをGPとして使用できるが、後者の場合、以後の信号のCPをGPとして使用するので、GPの長さがCPの長さより大きくない。言い換えれば、RACHリソースが時間ドメインにおいて連続する場合、連続するRACHリソースのうちの最後のRACHリソースではない、任意の1RACHリソースの後の信号がRACHプリアンブルであり、RACHリソースに隣接したRACHプリアンブルがプリアンブルフォーマット1-A1である場合は、RACHプリアンブルのCP長さは288になる。結局、プリアンブルフォーマット1-A1の場合、CP及びGP長さによって該当プリアンブルフォーマットが支援可能な最大半径が制限される。表9に示したように、RACHプリアンブルが15kHzを仮定した時、プリアンブルフォーマット1-A1が支援する最大のセル半径は703mになる。
【0254】
これとは異なり、プリアンブルフォーマット1-Bの場合、CP-シーケンス-GPがいずれも1つのRACHリソース内に含まれるように設計される。即ち、UEは図31に示したように、シーケンスを2回繰り返して送信するが、基地局は該当RACHプリアンブル送信区間内でCPとGPをいずれも確保してシーケンスを検出する。この場合、図32(c)を参照すると、基地局は1つのRACHプリアンブルが2つのシンボルを占める場合には、シーケンスの最大繰り返し回数を1回と見なすことができる。もし、1つのRACHプリアンブルがN個のシンボルを占める場合は、基地局はシーケンスの繰り返し回数をN-1回と見なすことができる。
【0255】
本発明をより一般化するために、RACHプリアンブル送信のために6つのシンボルを使用する場合について説明する。RACHプリアンブルのSCS=15kHzである表9を参照して説明する。RACHプリアンブルの送信に6つのシンボルを使用するRACHプリアンブルフォーマットをプリアンブルフォーマット3とすると、プリアンブルフォーマット3-Bは、プリアンブルフォーマット1-Bに対して、上述したように、該当RACHリソース区間、即ち6つのOFDMシンボル区間の間にUEはデータCPの6倍長さのCPを送信し、続いて同じプリアンブルを6回繰り返して送信する。しかし、基地局がこれを受信する時は、該当RACHリソース内でGPを確保するためにプリアンブルが5回繰り返されたと仮定し、該当RACHプリアンブに対する繰り返し利得は6ではなく5が得られる。UEが同じプリアンブルを6回繰り返して送信するので、基地局が6回繰り返し利得を得ようとする場合(プリアンブルフォーマット3-A1)には該当プリアンブルシーケンスが支援する最大セル半径が3516mになり、5回繰り返し利得を得ようとする場合(プリアンブルフォーマット3-A2)には該当プリアンブルシーケンスが支援可能な最大セル半径は9297mになる。言い換えれば、6回繰り返されたプリアンブルを有するプリアンブルフォーマットでRACHプリアンブルを送信するとUEに命令した時、基地局のセル半径が3516mより小さい場合は、基地局はRACHプリアンブルから6回の繰り返し利得を得ることができるが、これより大きいセル半径を支援すると、基地局が得られる繰り返し利得は5回しかない。
【0256】
即ち、表9乃至表12において、プリアンブルフォーマット1、2、3、4、5の数は、UEがRACHプリアンブルをいくつのシンボル区間の間に何回繰り返して送信するかを指示する値である。プリアンブルフォーマット1は2回繰り返し(或いは2つのシンボル)、プリアンブルフォーマット2は4回繰り返し(或いは4つのシンボル)、プリアンブルフォーマット3は6回繰り返し(或いは6つのシンボル)、プリアンブルフォーマット4は12回繰り返し(或いは12つのシンボル)、プリアンブルフォーマット5は14回繰り返し(或いは14つのシンボル)を意味する。表9乃至表12において、A1、A2、Bは、基地局のセル半径によって基地局が該当信号をどのように検出するかに関する。基地局がRACHプリアンブルをどのように検出するかに関しては、具現イッシュ(implementation issue)であることもできるが、基地局がどのように検出を行うかによってUEが使用できる又は基地局が割り当てることができるRACHシーケンスの循環遷移値(即ち、NCS)が変化する。即ち、セル半径が大きい場合、同一のルートインデックスを有するZadoff Chuシーケンスに対して相互隣接するCSを使用することは、RACHの性能を阻害することができる。従って、かかる場合、互いに差が大きいCSを使用/割り当てることが好ましい。
【0257】
表9乃至表12において、プリアンブルフォーマット4、5は各々プリアンブルを12回、14回繰り返すフォーマットであるが、プリアンブルフォーマット1、2、3とは異なって、フォーマットA1又はA2がフォーマットBに比べて有する利得がほぼない。プリアンブルフォーマット1、2、3において、フォーマットA1又はA2がフォーマットBに比べて有する利得は広いセル半径を支援するに反して、プリアンブルフォーマット4、5では、スロット内で該当長さを有する複数のRACHリソースが連続して存在するとは見なされない。特に、プリアンブルフォーマット5の場合、14個のシンボルを全部RACHリソースとして使用するので、セル半径の拡張のためには、14個のシンボル以後の1つのシンボルをGPと設定して無効化する必要があるが、今後スロットのDL制御チャネル送信が起こるシンボルを無効化することが負担になるので、プリアンブルフォーマット5は仕方なくRACHリソース内で確保できるGPのみを活用するしかない。よってプリアンブルフォーマット5の場合、さらに確保できるGPよりは、14個のシンボル内で確保できるGPにより最大セル半径が決定される。プリアンブルフォーマット4もプリアンブルフォーマット5と同様に、RACHリソース内で確保可能なGPにより最大のセル半径が決定される。従って、プリアンブルフォーマット4、5はフォーマットA1及び/又はA2よりはフォーマットBのみを支援することが好ましい。
【0258】
反面、プリアンブルフォーマット1、2、3の場合、フォーマットA2とフォーマットBは同一の繰り返し利得が得られるに反して、フォーマットBがフォーマットA2に比べて支援可能なセル半径がより小さい。よって、プリアンブルフォーマット1、2、3の場合、フォーマットA1及び/又はA2のみを支援し、フォーマットBを支援しないことが好ましい。
【0259】
NR標準文書において、フォーマットA1とA2又はフォーマットBの区分は事実上無意味であるが、RACHプリアンブルフォーマットを規定する時、該当RACHプリアンブルフォーマットにより支援しようとするセル半径を明確にする必要があるので、かかる目的のために、該当フォーマットが互いに区分されて定義される。特に、フォーマットA1とA2の場合、各フォーマットが支援できるセル半径の差によって、PRACHプリアンブルのCSが変化し、よってUEが選択できるCS値のセットが変化する。勿論、ネットワークが同一のRACHプリアンブルフォーマットを指示することにより、例えば、表9乃至表12においてプリアンブルフォーマット1/2/3/4/5の数のみでプリアンブルフォーマットを指定して、基地局が支援するカバレッジによって各フォーマットごとのCS値を異なるように指定してシグナリングすることもできる。
【0260】
上記本発明のRACHプリアンブルフォーマットについては、表9の15kHz SCSを代表として説明しているが、他のSCSを有する表10乃至表12のプリアンブルフォーマットにも上述した本発明の説明を同様に適用できる。勿論、支援するセル半径はSCSの長さによりスケーリングダウンされる。
【0261】
本発明で提案するプリアンブルフォーマットは、以下のような方案に変形することもできる。
【0262】
*方案1)短いシーケンス基盤のRACHプリアンブルは、データ送信に使用されるOFDMシンボルの長さのN倍(Nは1より大きい自然数)に合わせて構成される。ここで、シーケンスを最大M回繰り返す場合、RACHプリアンブルはOFDMシンボル長さのM倍に該当する長さと等しいか又は短く構成される。反面、シーケンスを最大K回(KはMより大きい自然数)繰り返す場合には、RACHプリアンブルはOFDMシンボル長さのK倍に該当する長さより短く構成される。例えば、14つのOFDMシンボルで構成されるスロットにおいて、RACHプリアンブルを送信する場合、短いシーケンス基盤のRACHプリアンブルはシーケンスがM回繰り返され(例えば、M=2,4,6,12,14)、各々CPが形成される。この時、RACHプリアンブルの長さによっては、RACHプリアンブルがスロット内で時間的に多数のリソースに区分されることができる。例えば、14つのOFDMシンボルで構成されるスロットにおいて、シーケンスが6回繰り返されるRACHプリアンブルのためには、スロット内において時間で区分される2つのRACHリソースがあり得る。反面、シーケンスが12回繰り返されるRACHプリアンブルのためには、スロット内において時間で区分されるRACHリソース1つがあり得る。M=12,14の場合、OFDMシンボル長さのM倍より短いRACHプリアンブルが定義される。反面、M=2,4,6の場合には、OFDMシンボル長さのM倍より短いRACHプリアンブルだけではなく、同じ長さのRACHプリアンブルが定義されることもできる。
【0263】
*方案2)短いシーケンス基盤のRACHプリアンブルのための時間及び周波数区間のリソースが定義されることができる。この時、M個のRACHリソースを時間/周波数リソースを使用して構成する場合、まず時間を使用してRACHリソースを構成する。
【0264】
NRの多重ビーム環境において、RACHプリアンブルを送信するための物理的な時間/周波数リソースは複数個が必要である。特定のスロットにおいてRACHリソースとして設定可能な位置はRACHプリアンブルのプリアンブル繰り返し回数と連関する。勿論、RACHリソースとして設定されるスロットにおけるスロットフォーマットにより正確なRACHリソースの位置、例えば、シンボル番号が決定される。RACHリソースが設定されるスロットをRACHスロットとすると、RACHスロットのスロットタイプによって、RACHプリアンブルフォーマットごとにRACHプリアンブルを送信できる正確なリソース位置が決定される。RACHスロットタイプはRACH設定(configuration)によりUEに指示されて、準-静的(semi-static)に固定される。ここで、RACHスロットタイプを指示するとは、該当スロットにおけるDL制御チャネル及びUL制御チャネルが送信可能なシンボルの数及び位置を指示することであり、スロットフォーマット指示であると理解できる。スロット内のRACHリソースの位置及び個数はRACH設定により決定される。
【0265】
図33乃至図35はRACHスロットタイプによるスロット内のRACHリソースの位置を例示する図である。図33乃至図35に提案したRACHスロットタイプは例示に過ぎず、図33乃至図35に例示した開始位置以外にも、RACHリソースは該当スロットのどの時点であってもシステムで指定する時点で開始することができる。
【0266】
図33乃至図35を参照すると、基地局はRACHリソースをUEにシグナリングする時、各RACHリソースが属するスロットのスロットタイプ及び該当スロットにおいて各RACHリソースが何回目のリソースであるか、いくつのOFDMシンボルで構成されるかなどの情報を共に提供する。ネットワークは1つ以上のRACHリソース(即ち、RACH時間/周波数リソース)を設定し、これらをUEに知らせなければならない。ここで、RACHリソースとは、1つのRACHプリアンブルフォーマットが送信可能な時間/周波数リソースを称する。各RACHリソースごとに使用されるRACHプリアンブルフォーマットが指定されてシグナリングされる必要がある。表9乃至表12から分かるように、RACHプリアンブルフォーマットによりRACHリソースのOFDMシンボル長さが決定され、RACHリソースごとに指定されるRACHプリアンブルフォーマット情報を用いてUEはRACHリソースのシンボル長さ(即ち、OFDMシンボルの数)を分かることができる。本発明によるプリアンブルフォーマットを例示した表9乃至表12において、各プリアンブルフォーマットごとのシンボル持続期間(symbol duration)は、プリアンブルの長さ、正確にはプリアンブルの繰り返しによって該当プリアンブルフォーマットが占めるOFDMシンボルの数を意味する。但し、初期接続などのための休止(IDLE)状態で使用されるRACHプリアンブルの持続期間の場合、ネットワークが複数個のRACHリソースを設定するとしてもRACHリソースごとにプリアンブル持続期間を異なるように設定する理由がほぼない。これは、該当セルが支援する最大セルのカバレッジを支援しなければならないので、あるRACHリソースにおけるプリアンブル持続期間は長く設定し、他のRACHリソースにおけるプリアンブル持続期間は短く設定する理由がないためである。従って、RACHリソースごとにプリアンブル持続期間を同一に設定すると、基地局はRACHリソースごとにプリアンブルフォーマットを指定せず、RACHリソースに共通に(common)プリアンブルフォーマットを指定することができる。又はRACHリソースをRACHリソースグループ(例えば、長いRACHプリアンブルグループ、短いRACHプリアンブルグループなど)に区分し、RACHリソースグループごとにプリアンブルフォーマットを指定することができる。RACHリソースに共通に又はRACHリソースグループごとにプリアンブルフォーマットを指定する場合、表9乃至表12を参照して説明したように、ネットワークはプリアンブルフォーマット1、2、3、4、5のうちの1つをシグナリングすることができる。例えば、ネットワークがシグナリングしたプリアンブルフォーマットがプリアンブルフォーマット2であると、1つのRACHリソースは4つのシンボルで構成される。4つのOFDMシンボル長さのRACHリソース3つが予約される場合、連続して時間分割多重化(time division multiplexing、TDM)される3つのRACHリソースに対して先行する1番目、2番目のRACHリソースではフォーマットA(即ち、フォーマットA1又はフォーマットA2)をプリアンブルフォーマットとして適用し、RACHブロックの最後のRACHリソースにはフォーマットBをプリアンブルフォーマットとして適用するように強制することができる。即ち、RACHブロックの最後のRACHリソースでRACHプリアンブルを送信する時、UEをしてギャップ区間を必ず挿入するようにする。
【0267】
又はRACHリソースが連続して存在する場合、ネットワークは連続して設定された各RACHリソースについてRACHプリアンブルフォーマットのセットをシグナリングすることができる。例えば、プリアンブルフォーマット1が使用され、3つの連続するRACHリソースが設定される場合、RACHプリアンブルフォーマットのセット、例えば、{A1、B}、{A1、A1}、{A2、A2}、又は{A2、B}、などの形態でRACHリソースブロックに適用可能なRACHプリアンブルフォーマットをRACHリソースブロックごとに、或いは全てのRACHリソースブロックに同様に適用されるようにシグナリングすることができる。ネットワークが{A1、B}の組み合わせをシグナリングする場合、UEは連続するRACHリソースのうち、最後のRACHリソースではプリアンブルフォーマット1-Bを使用し、最後のRACHリソースを除いた残りのRACHリソースではいずれもプリアンブルフォーマット1-A1を使用する。即ち、ネットワークがフォーマットの組み合わせをシグナリングした場合、例えば、{A1、B}の組み合わせをシグナリングした場合、UEは検出したSSブロックに連関するRACHリソースが時間ドメインにおいてRACHスロットのRACHリソースのうちの最後のRACHリソースではないと、連関するRACHリソースにおいてプリアンブルフォーマットA1のRACHプリアンブルを送信し、連関するRACHリソースがRACHスロットの最後のRACHリソースであると、プリアンブルフォーマットBのRACHプリアンブルを送信する。
【0268】
ネットワークが設定する1つ以上のRACHリソースがある時、各RACHリソースに対する識別のために、RACHリソースごとに固有のインデックスが付与される。RACHリソースインデックスごとに特定すべき情報は以下の通りである。
【0269】
>連関するSSブロックインデックス(或いはインデックス):連関するSSブロックインデックスが複数個である場合、SSブロックごとにプリアンブルシーケンスリソースを区分してシグナリングする。
【0270】
>RACHプリアンブルのためのシーケンスリソース(例えば、ルートインデックス、CSなど):該当RACHリソースで使用可能なRACHプリアンブルのルートインデックス情報、循環遷移情報などがシグナリングされる。
【0271】
>RACHプリアンブルフォーマット:該当RACHリソースで使用されるプリアンブルフォーマット、RACHリソースの長さ(例えば、シンボルの数)が指示される。
【0272】
>時間ドメイン情報:該当RACHリソースの時間情報。時間ドメイン情報は以下を含むことができる:
【0273】
i.該当RACHリソースが属するスロットインデックス、フレーム番号;
【0274】
ii.該当RACHリソースが属するスロットのタイプ情報、即ち、RACHスロットタイプ情報;及び/又は
【0275】
iii.該当RACHリソースが属するスロット内のシンボル位置。RACHリソースが属するスロット内のシンボル位置を示す情報は、該当RACHリソースが始まるシンボル番号と該当RACHリソースの持続期間(例えば、シンボル数)に関する情報である。或いは、RACHリソースが属するスロット内のシンボル位置を示す情報は、該当RACHリソースがRACHスロット内の何回目に位置するRACHリソースであるかを指示する情報であることができる。RACHスロット内において、RACHリソース数及びシンボル数はRACHプリアンブルフォーマットによりUEが類推でき、上述したRACHスロットタイプ情報によりRACHリソースがスロット内で何回目のシンボルから始まるかを把握することができる。かかる情報は、例えば、図33乃至図35を参照すると、スロット内のRACHリソースユニット番号(即ち、RACHスロット内のRACHリソース)はRACHプリアンブルフォーマットの長さ(即ち、持続期間)によって以下のようにシグナリングされる:
【0276】
(a)シンボル12個のプリアンブルフォーマットの場合、省略可能
【0277】
(b)シンボル6個のプリアンブルフォーマットの場合、1ビット(0又は1)
【0278】
(c)シンボル4個のプリアンブルフォーマットの場合、2ビット
【0279】
(d)シンボル3個のプリアンブルフォーマットの場合、2ビット
【0280】
(e)シンボル2個のプリアンブルフォーマットの場合、3ビット
【0281】
(f)シンボル1個のプリアンブルフォーマットの場合、4ビット
【0282】
>周波数ドメイン情報:該当RACHリソースの周波数位置情報。RACHリソースの周波数位置に対する基準点を知らせるために、RACHリソースが位置できる最低の(又は最高の)周波数位置に関する情報がシグナリングされることができる。例えば、上述したRACHリソースブロックが開始される周波数位置がシグナリングされることができる。RACHリソースの周波数位置情報はRACH設定内でRACHリソース共通(common)情報としてシグナリングされる。RACHリソースの帯域幅、即ちRACH帯域幅がシグナリングされる。或いは、RACHリソースのサブバンドのサイズ、即ちRACH帯域幅はRACHプリアンブルフォーマットに依存的に決定でき、長いシーケンス基盤のプリアンブルが使用される時のRACH帯域幅と短いシーケンス基盤のプリアンブルが使用される時のRACH帯域幅が互いに異なるように決定される。即ち、プリアンブルフォーマットが各RACHリソースごとに或いはRACHリソースグループごとにシグナリングされると、UEは副搬送波間隔を考慮して、長いシーケンス基盤のプリアンブルのRACH帯域幅と短いシーケンス基盤のプリアンブルのRACH帯域幅を容易に把握できる。
【0283】
図36は、本発明を実行する送信装置10及び受信装置20の構成要素を示すブロック図である。
【0284】
送信装置10及び受信装置20は、情報及び/又はデータ、信号、メッセージなどを搬送する無線信号を送受信できるRFユニット13,23と、無線通信システム内における通信に関連した各種情報を記憶するメモリ12,22と、上記RFユニット13,23及びメモリ12,22などの構成要素と動作的に連結され、これらの構成要素を制御して該当装置が前述した本発明の実施例の少なくとも1つを行うようにメモリ12,22及び/又はRFユニット13,23を制御するように構成されたプロセッサ11,21とをそれぞれ備える。
【0285】
メモリ12,22は、プロセッサ11,21の処理及び制御のためのプログラムを格納することができ、入/出力される情報を臨時記憶する。メモリ12,22をバッファーとして活用することができる。
【0286】
プロセッサ11,21は、通常、送信装置又は受信装置内の各種モジュールの全般的な動作を制御する。特に、プロセッサ11,21は、本発明を実行するための各種の制御機能を実行することができる。プロセッサ11,21は、コントローラ(controller)、マイクロコントローラ(microcontroller)、マイクロプロセッサ(microprocessor)、マイクロコンピュータ(microcomputer)などとも呼ばれる。プロセッサ11,21は、ハードウェア(hardware)、ファームウェア(firmware)、ソフトウェア、又はそれらの結合によって具現することができる。ハードウェアを用いて本発明を具現する場合、本発明を実行するように構成されたASICs(application specific integrated circuits)、DSPs(digital signal processors)、DSPDs(digital signal processing devices)、PLDs(programmable logic devices)、FPGAs(field programmable gate arrays)などをプロセッサ11,21に具備することができる。一方、ファームウェアやソフトウェアを用いて本発明を具現する場合には、本発明の機能又は動作を実行するモジュール、手順又は関数などを含むようにファームウェアやソフトウェアを構成することができ、本発明を実行するように構成されたファームウェア又はソフトウェアは、プロセッサ11,21内に設けられてもよく、メモリ12,22に記憶されてプロセッサ11,21によって駆動されてもよい。
【0287】
送信装置10のプロセッサ11は、プロセッサ11又はプロセッサ11と接続されたスケジューラからスケジュールされて外部に送信される信号及び/又はデータに対して所定のコーディング(coding)及び変調(modulation)を行った後にRFユニット13に送信する。例えば、プロセッサ11は、送信しようとするデータ列を逆多重化及びチャネルコーディング、スクランブリング、変調過程などを経てK個のレイヤに変換する。コーディングされたデータ列はコードワードとも呼ばれ、MAC階層が提供するデータブロックである送信ブロックと等価である。1送信ブロック(transport block,TB)は1コードワードに符号化され、各々のコードワードは1つ以上のレイヤ形態で受信装置に送信される。周波数アップコンバートのためにRFユニット13はオシレーター(oscillator)を備えることができる。RFユニット13は、N個(Nは1以上の正の整数)の送信アンテナを有することができる。
【0288】
受信装置20の信号処理過程は、送信装置10の信号処理過程の逆に構成される。プロセッサ21の制御下で受信装置20のRFユニット23は送信装置10によって送信された無線信号を受信する。RFユニット23はN個の受信アンテナを有することができ、RFユニット23は受信アンテナで受信した信号のそれぞれを周波数ダウンコンバート(frequency down-convert)して基底帯域信号に復元する。RFユニット23は周波数ダウンコンバートのためにオシレーターを備えることができる。プロセッサ21は受信アンテナで受信した無線信号に対する復号(decoding)及び復調(demodulation)を行い、送信装置10が本来送信しようとするデータを復元することができる。
【0289】
RFユニット13,23は1つ以上のアンテナを具備する。アンテナはプロセッサ11,21の制御下で本発明の一実施例によってRFユニット13,23によって処理された信号を外部に送信したり、外部から無線信号を受信してRFユニット13,23に伝達する機能を果たす。アンテナはアンテナポートとも呼ばれる。各アンテナは1つの物理アンテナに該当してもよく、1つよりも多い物理アンテナ要素(element)の組合せによって構成されてもよい。各アンテナから送信された信号は受信装置20でそれ以上分解することができない。該当アンテナに対応して送信された参照信号(reference signal、RS)は受信装置20の観点で見たアンテナを定義し、チャネルが1つの物理アンテナからの単一(single)無線チャネルであるか、或いは上記アンテナを含む複数の物理アンテナ要素(element)からの合成(composite)チャネルであるかに関係なく、受信装置20にとってアンテナに対するチャネル推定を可能にする。即ち、アンテナは、該アンテナ上のシンボルを伝達するチャネルが上記同一アンテナ上の他のシンボルが伝達される上記チャネルから導出されうるように定義される。複数のアンテナを用いてデータを送受信する多重入出力(Multi-Input Multi-Output、MIMO)機能を支援するRFユニットの場合、2個以上のアンテナと連結することができる。本発明において、RFユニットはトランシーバとも呼ばれる。
【0290】
本発明において、RFユニット13,23は受信ビームフォーミングと送信ビームフォーミングを支援できる。例えば、本発明において、RFユニット13,23は図3に示した機能を行うように構成される。
【0291】
本発明の実施例において、UEは、上りリンクでは送信装置10として動作し、下りリンクでは受信装置20として動作する。本発明の実施例において、gNBは、上りリンクでは受信装置20として動作し、下りリンクでは送信装置10として動作する。以下、UEに具備されたプロセッサ、トランシーバ及びメモリをUEプロセッサ、UEトランシーバ及びUEメモリとそれぞれ称し、gNBに具備されたプロセッサ、トランシーバ及びメモリをgNBプロセッサ、gNBトランシーバ及びgNBメモリとそれぞれ称する。
【0292】
本発明のgNBプロセッサは、本発明によるRACH設定情報を送信するようにgNBトランシーバを制御する。RACH設定情報はプリアンブルフォーマットを示すことができ、プリアンブルフォーマットは本発明によるプリアンブルフォーマットのうちの1つである。RACH設定情報はRACHプリアンブルが送信可能なスロット、即ちRACHリソースが設定されたスロット(以下、RACHスロット)を示す情報を含む。RACHスロット情報はRACHスロット内のRACH時間リソースの数を示す情報を含む。RACH設定情報はRACHリソースで使用可能なプリアンブルシーケンス情報を含む。gNBプロセッサはRACHスロット内のRACHリソースで信号を受信するようにgNBトランシーバを制御できる。gNBプロセッサはRACHリソースに該当するプリアンブルフォーマットによってRACHプリアンブルの検出を試みることができる。例えば、RACH設定情報がプリアンブルフォーマット1-A1(表9乃至表12を参照)を示すと、gNBプロセッサはプリアンブルフォーマット1-A1に合うRACHプリアンブルを検出するように試みることができる。他の例として、RACH設定情報が本発明で提案するプリアンブルフォーマットA1とBの組み合わせであるプリアンブルフォーマットを示すと、gNBプロセッサはRACHスロット内の連続するRACHリソースのうち、時間ドメインにおいて最後のRACHリソースではないRACHリソースではプリアンブルフォーマットA1によってRACHプリアンブルの検出を試み、最後のRACHリソースではプリアンブルBによってRACHプリアンブルの検出を試みることができる。
【0293】
本発明のUEトランシーバはRACH設定情報を受信し、UEプロセッサはRACH設定情報に基づいてRACHプリアンブルを送信するようにUEトランシーバを制御する。例えば、UEトランシーバが本発明で提案されたプリアンブルフォーマットA1を指示するプリアンブルフォーマット情報を含むRACH設定情報を受信した場合、UEプロセッサはプリアンブルフォーマットA1のRACHプリアンブルを送信するようにUEトランシーバを制御する。RACHプリアンブルは時間ドメインでCP部分とシーケンス部分を含むが、UEプロセッサはRACH設定情報内のプリアンブルフォーマット情報によるプリアンブルフォーマットに合うようにRACHプリアンブルを生成し、UEトランシーバを制御してRACHプリアンブルを送信する。例えば、RACH設定情報が指示するプリアンブルフォーマットがプリアンブルフォーマットA1である場合、UEプロセッサはRACHプリアンブルのCP長さがRACHプリアンブル用SCSと同じSCSを使用するデータ用OFDMシンボルのCP長さNCPのN倍になるようにRACHプリアンブルを生成できる。ここで、NはRACHプリアンブルの送信に使用されるOFDMシンボルの数であり、1より大きい値である。例えば、表9乃至表12を参照すると、プリアンブルフォーマット1-A1を示すRACH設定情報を受信した場合にはN=2、プリアンブルフォーマット2-A1を示すRACH設定情報を受信した場合にはN=4、プリアンブルフォーマット3-A1を示すRACH設定情報を受信した場合にはN=6になるようにRACHプリアンブルを生成できる。RACHプリアンブルのシーケンス部分の長さもNに比例して増加する。UEプロセッサは長さ139であるZadoff ChuシーケンスをN回含むようにシーケンス部分を生成できる。UEプロセッサは本発明でプリアンブルフォーマットA1或いはA2の場合、RACHプリアンブル用SCSと同じSCSを有するデータ用OFDMシンボルのN倍と同一になるようにRACHプリアンブルを生成できる。UEプロセッサはRACHプリアンブルをデータ用のOFDMシンボルN個の境界と一致して送信するようにUEトランシーバを制御できる。例えば、UEプロセッサはプリアンブルフォーマットA1のRACHプリアンブルをRACHプリアンブルの送信に使用されるN個のOFDMシンボルの総長さと同一になるように生成し、N個のOFDMシンボルの開始に合わせてRACHプリアンブルを送信するようにUEトランシーバを制御することができる。
【0294】
RACH設定情報内のプリアンブルフォーマット情報がプリアンブルフォーマットA1或いはA2とプリアンブルフォーマットBの組み合わせを指示することもできる。例えば、プリアンブルフォーマット1-A1及びプリアンブルフォーマット1-Bの組み合わせが指示された場合、ユーザ機器がRACH送信に使用するRACHリソースがRACHスロットの時間ドメインにおいて最後のRACHリソースではないと、プリアンブルフォーマット1-A1によってRACHプリアンブルを生成し、UEトランシーバを制御してRACHプリアンブルをRACHリソースで送信する。一方、ユーザ機器がRACH送信に使用するRACHリソースがRACHスロットの時間ドメインにおいて最後のRACHリソースであると、プリアンブルフォーマット1-BによってRACHプリアンブルを生成し、UEトランシーバを制御してRACHプリアンブルをRACHリソースで送信する。UEプロセッサはセル上で検出されたSSブロックに連結されたRACHリソースでRACHプリアンブルを送信するようにUEトランシーバを制御する。セル上において複数のSSブロックが送信され、UEプロセッサが検出されたSSブロックのうち、特定の基準によってSSブロックを選択し、選択されたSSブロックに連関するRACHリソースをRACHプリアンブル送信に使用することができる。
【0295】
以上の本発明の好適な実施形態についての詳細な説明は、当業者が本発明を具現して実施できるように提供された。以上では本発明の好適な実施形態に挙げて本発明を説明したが、該当技術分野における熟練した当業者には、添付の特許請求の範囲に記載された本発明の思想及び領域を逸脱しない範囲内で、本発明を様々に修正及び変更できるということは明らかである。したがって、本発明は、具体的な実施形態に制限されるものではなく、ここに開示された原理及び新規の特徴と一致する最も広い範囲を有するものである。
【産業上の利用可能性】
【0296】
上述した任意接続チャネルを送信する方法及びそのために装置は、5世代NewRATシステムに適用される例を中心として説明したが、5世代NewRATシステム以外にも様々な無線通信システムに適用することができる。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16
図17
図18
図19
図20
図21
図22
図23
図24
図25
図26
図27
図28
図29
図30
図31
図32
図33
図34
図35
図36