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特許7189261ワイヤレスハンドオーバのターゲットセルにアクセスするためのビームの識別
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-12-05
(45)【発行日】2022-12-13
(54)【発明の名称】ワイヤレスハンドオーバのターゲットセルにアクセスするためのビームの識別
(51)【国際特許分類】
   H04W 36/08 20090101AFI20221206BHJP
   H04W 76/25 20180101ALI20221206BHJP
   H04W 16/28 20090101ALI20221206BHJP
   H04B 7/0408 20170101ALI20221206BHJP
   H04L 27/26 20060101ALI20221206BHJP
【FI】
H04W36/08
H04W76/25
H04W16/28
H04B7/0408
H04L27/26 100
【請求項の数】 17
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2021069415
(22)【出願日】2021-04-16
(62)【分割の表示】P 2019523714の分割
【原出願日】2017-11-03
(65)【公開番号】P2021119681
(43)【公開日】2021-08-12
【審査請求日】2021-05-12
(31)【優先権主張番号】62/417,714
(32)【優先日】2016-11-04
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】598036300
【氏名又は名称】テレフオンアクチーボラゲット エルエム エリクソン(パブル)
(74)【代理人】
【識別番号】100109726
【弁理士】
【氏名又は名称】園田 吉隆
(74)【代理人】
【識別番号】100161470
【弁理士】
【氏名又は名称】冨樫 義孝
(74)【代理人】
【識別番号】100194294
【弁理士】
【氏名又は名称】石岡 利康
(74)【代理人】
【識別番号】100194320
【弁理士】
【氏名又は名称】藤井 亮
(74)【代理人】
【識別番号】100150670
【弁理士】
【氏名又は名称】小梶 晴美
(72)【発明者】
【氏名】ペイサ, ヤンネ
(72)【発明者】
【氏名】ダ シルヴァ, イカロ エル.イェー.
【審査官】▲高▼木 裕子
(56)【参考文献】
【文献】国際公開第2016/043502(WO,A1)
【文献】特表2014-531852(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04B 7/24 - 7/26
H04W 4/00 - 99/00
H04B 7/0408
H04L 27/26
3GPP TSG RAN WG1-4
SA WG1-4
CT WG1、4
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ハンドオーバのためにワイヤレスデバイスによって実施される方法であって、
ソースセルに関連するソースネットワークノードからRRCConnectionReconfigurationメッセージを受信することであって、前記RRCConnectionReconfigurationメッセージは、ターゲットセルの識別と、前記ターゲットセルに関連するアクセス情報とを含み、前記ターゲットセルは前記ソースセルとは異なり、かつ、前記ターゲットセルは1つまたは複数のビームを含み、前記アクセス情報は、前記ターゲットセルの1つまたは複数のビームに関連する共通ランダムアクセス設定情報と前記ターゲットセルの1つまたは複数のビームに関連する専用ランダムアクセス設定情報を含むビーム関連情報を含む、こと、
前記RRCConnectionReconfigurationメッセージからの前記ターゲットセルの前記識別および前記アクセス情報に基づいて、前記ターゲットセルの前記1つまたは複数のビームの中から前記ターゲットセルの少なくとも1つのビームを使用して前記ターゲットセルにアクセスすること、および
確認メッセージをターゲットネットワークノードに送信すること
を含む方法。
【請求項2】
前記ターゲットセルが第2のネットワークノードに関連付けられ、前記第2のネットワークノードが前記ソースネットワークノードとは異なる請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記アクセス情報がランダムアクセスチャネル(RACH)情報を含む請求項1に記載の方法。
【請求項4】
前記ターゲットセルが少なくとも2つのビームを含み、前記アクセス情報が、前記ターゲットセルに関連する、許容されるビームの指示を含み、前記許容されるビームが、前記ターゲットセルの前記ビームのすべてよりも少ないビームを含む請求項1に記載の方法。
【請求項5】
前記アクセス情報が、前記ターゲットセルの前記許容されるビームのそれぞれにマッピングされるランダムアクセスプリアンブルを含む請求項4に記載の方法。
【請求項6】
前記許容されるビームの指示に基づいて、前記許容されるビームを識別する、請求項4に記載の方法。
【請求項7】
識別された少なくとも1つのビームを使用して前記ターゲットセルにアクセスすることが、コンテンションベースのランダムアクセス手順を使用して前記ターゲットセルにアクセスすることを含む請求項1に記載の方法。
【請求項8】
識別された少なくとも1つのビームを使用して前記ターゲットセルにアクセスすることが、前記ターゲットセルに関連するシステム情報を最初に読み取ることなく前記ターゲットセルにアクセスすることを含む請求項1に記載の方法。
【請求項9】
ハンドオーバのためのワイヤレスデバイスであって、
ソースセルに関連するソースネットワークノードからRRCConnectionReconfigurationメッセージを受信するように設定されたワイヤレスインターフェースであって、前記RRCConnectionReconfigurationメッセージが、ターゲットセルの識別と、前記ターゲットセルに関連するアクセス情報とを含み、前記ターゲットセルは前記ソースセルとは異なり、前記ターゲットセルは1つまたは複数のビームを含み、前記アクセス情報は前記ターゲットセルの1つまたは複数のビームに関連する共通ランダムアクセス設定情報と前記ターゲットセルの1つまたは複数のビームに関連する専用ランダムアクセス設定情報を含むビーム関連情報を含む、ワイヤレスインターフェース(211、310)と、
前記RRCConnectionReconfigurationメッセージからの前記ターゲットセルの前記識別および前記アクセス情報に基づいて、前記ターゲットセルの前記1つまたは複数のビームの中から前記ターゲットセルの少なくとも1つのビームを使用して前記ターゲットセルにアクセスするように設定され、前記ワイヤレスインターフェースは確認メッセージをターゲットネットワークノードに送信するようにさらに設定されている、処理回路と、
入力情報を受信し、出力情報を提供するように設定された入力および出力インターフェースと、
前記ワイヤレスインターフェース、処理回路、ならびに入力および出力インターフェースに電力を供給するように設定された電源とを備え、
前記ワイヤレスインターフェースが、識別された少なくとも1つのビームを使用して前記ターゲットセルにアクセスするようにさらに設定されるワイヤレスデバイス。
【請求項10】
前記ターゲットセルが第2のネットワークノードに関連付けられ、前記第2のネットワークノードが前記ソースネットワークノードとは異なる請求項9に記載のワイヤレスデバイス。
【請求項11】
前記アクセス情報がランダムアクセスチャネル(RACH)情報を含む請求項9に記載のワイヤレスデバイス。
【請求項12】
前記ターゲットセルが少なくとも2つのビームを有し、前記アクセス情報が、前記ターゲットセルに関連する、許容されるビームの指示を含み、前記許容されるビームが、前記ターゲットセルの前記ビームのすべてよりも少ないビームを含む請求項9に記載のワイヤレスデバイス。
【請求項13】
前記アクセス情報が、前記ターゲットセルの前記許容されるビームのそれぞれにマッピングされるランダムアクセスプリアンブルを含む請求項12に記載のワイヤレスデバイス。
【請求項14】
前記処理回路は、前記許容されるビームの指示に基づいて前記許容されるビームを識別するようにさらに設定される、請求項12に記載のワイヤレスデバイス。
【請求項15】
識別された少なくとも1つのビームを使用して前記ターゲットセルにアクセスするように設定された前記ワイヤレスインターフェースが、コンテンションベースのランダムアクセス手順を使用して前記ターゲットセルにアクセスするように設定される請求項9に記載のワイヤレスデバイス。
【請求項16】
識別された少なくとも1つのビームを使用して前記ターゲットセルにアクセスするように設定された前記ワイヤレスインターフェースが、前記ターゲットセルに関連するシステム情報を最初に読み取ることなく前記ターゲットセルにアクセスするように設定される請求項9に記載のワイヤレスデバイス。
【請求項17】
ハンドオーバのためのワイヤレス通信システムであって、
各ネットワークノードがそれぞれのセルに関連する、少なくとも2つのネットワークノードと、
前記少なくとも2つのネットワークノードのうちの第1のネットワークノードにワイヤレスに接続された少なくとも1つのワイヤレスデバイスとを備え、
前記第1のネットワークノードが、
前記少なくとも1つのワイヤレスデバイスについての前記少なくとも2つのネットワークノードのうちの第2のネットワークノードに関連するアクセス情報を取得し、
前記少なくとも1つのワイヤレスデバイスに送信されるべき前記第2のネットワークノードに関連する前記アクセス情報を準備する
ように設定され、
前記少なくとも1つのワイヤレスデバイスが、
前記第1のネットワークノードからRRCConnectionReconfigurationメッセージを受信することであって、前記RRCConnectionReconfigurationメッセージが、ターゲットセルに関連する識別と、前記ターゲットセルに関連するアクセス情報とを含み、前記ターゲットセルは、ソースセルと異なり、前記ターゲットセルは、1つまたは複数のビームを含み、前記アクセス情報は、前記ターゲットセルの1つまたは複数のビームに関連する共通ランダムアクセス設定情報と前記ターゲットセルの1つまたは複数のビームに関連する専用ランダムアクセス設定情報を含むビーム関連情報を含む、ことと、
前記ターゲットセルの前記識別および前記RRCConnectionReconfigurationメッセージからの前記アクセス情報に基づいて、前記ターゲットセルの前記少なくとも1つのビームの中の前記ターゲットセルの少なくとも1つのビームを使用して前記ターゲットセルにアクセスすることと、
確認メッセージをターゲットネットワークノードに送信することと
を行うように設定されるシステム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本明細書で提示される実施形態はワイヤレスハンドオーバに関し、詳細には、ワイヤレスハンドオーバのための方法、ネットワークノード、ワイヤレスデバイス、コンピュータプログラム、またはコンピュータプログラム製品に関する。
【背景技術】
【0002】
5Gワイヤレス通信のためのNew Radio(NR)の設計目標の1つは、高周波数(例えば、28GHz)上の動作をサポートすることであり、高周波数では、十分な無線カバレッジを維持するために大量のビーム形成が必要とされる。これは、ハンドオーバ(HO)などのモビリティ手順を含む、いくつかのシステム機能に影響を及ぼす。レガシーLong Term Evolution(LTE)(例えば、4Gワイヤレス通信)で使用されるHO手順が図1に示されている。
【0003】
レガシーワイヤレス通信システムでは、ユーザ機器(UE)が、イベントベースのレポートトリガリング基準と共に設定されていた。トリガリング基準が満たされると、UEは、無線リソース制御(RRC)を介してソースeNB(UEが現在接続されているeNB)に測定レポートを送る。ネットワークによって提供される測定レポーティングパラメータは、ピンポン障害ならびにハンドオーバ障害の両方を最小限に抑えることを目指す。イントラ周波数モビリティでは、これは通常、近隣セルがサービングセルよりも数dB良好であることが判明したときにレポートがトリガされるようにA3測定イベントを設定することによって達成される。不良無線条件での測定誤差のために、かつ必要なフィルタリングのために、実際の信号強度の差は、設定されたイベントしきい値によって予想されるものよりも悪いことがある。この結果、多くの測定レポートおよび後続のモビリティ関連RRCシグナリングが、困難な無線条件で交換され、したがって誤りが生じがちとなる。
【0004】
モビリティのためにLTEで設計される機構は、ビームベースのシステムでのモビリティのための十分な機構を提供しない。具体的には、NRのようなビームベースのシステム、特に高い周波数帯では、UEに対するサービング無線リンクが、従来のLTE配置よりもずっと急速に損なわれることがある。UEが現サービングビームカバレッジエリアの外に移動しているとき、HO手順を完了するためにサービングノードを介してRRCシグナリングを実施することが不可能であることがある。
【発明の概要】
【0005】
本明細書での実施形態の目的は、ビームベースのシステムをサポートする、ハンドオーバなどのモビリティ機構を提供することである。いくつかの実施形態によれば、ハンドオーバのためにワイヤレスデバイスによって実施される方法が、ソースセルに関連するソースネットワークノードから第1のハンドオーバメッセージを受信することを含む。第1のハンドオーバメッセージは、ターゲットセルの識別と、ターゲットセルに関連するアクセス情報とを含む。ターゲットセルはソースセルとは異なり、1つまたは複数のビームを含む。アクセス情報はビーム関連情報を含む。方法はまた、第1のハンドオーバメッセージからのターゲットセルの識別およびアクセス情報に基づいて、ターゲットセルの1つまたは複数のビームの中から少なくとも1つのビームを識別することをも含む。方法はさらに、識別された少なくとも1つのビームを使用してターゲットセルにアクセスすることを含む。
【0006】
いくつかの実施形態では、ターゲットセルが、ソースネットワークノードとは異なる第2のネットワークノードに関連付けられる。いくつかの実施形態では、アクセス情報はランダムアクセスチャネル(RACH)情報を含む。特定の実施形態では、ターゲットセルは少なくとも2つのビームを有する。そのような実施形態では、アクセス情報は、ターゲットセルに関連する、許容されるビームの指示を含み得る。許容されるビームは、ターゲットセルのビームのすべてよりも少ないことがある。いくつかの実施形態では、アクセス情報は、ターゲットセルの許容されるビームのそれぞれにマッピングされるランダムアクセスプリアンブルを含み得る。いくつかの実施形態では、アクセス情報は、共通ランダムアクセス設定情報および許容されるビームのための専用ランダムアクセスリソースを含む。いくつかの実施形態では、識別された少なくとも1つのビームを使用してターゲットセルにアクセスすることは、コンテンションベースのランダムアクセス手順を使用してターゲットセルにアクセスすることを含み得る。特定の実施形態では、識別された少なくとも1つのビームを使用してターゲットセルにアクセスすることは、ターゲットセルに関連するシステム情報をまず読み取ることなく、ターゲットセルにアクセスすることを含み得る。
【0007】
いくつかの実施形態によれば、ハンドオーバのためのワイヤレスデバイスが、ソースネットワークノードから第1のハンドオーバメッセージを受信するように設定されたワイヤレスインターフェースを含む。ソースネットワークノードはソースセルに関連付けられる。第1のハンドオーバメッセージは、ターゲットセルの識別と、ターゲットセルに関連するアクセス情報とを含む。ターゲットセルはソースセルとは異なり、1つまたは複数のビームを含む。ワイヤレスデバイスはまた、第1のハンドオーバメッセージからのターゲットセルの識別およびアクセス情報に基づいて、ターゲットセルの1つまたは複数のビームの中から少なくとも1つのビームを識別するように設定された処理回路をも含む。ワイヤレスデバイスはまた、入力情報を受け取り、出力情報を提供するように設定される入力および出力インターフェースをも含む。ワイヤレスデバイスは、ワイヤレスインターフェース、処理回路、ならびに入力および出力インターフェースに電力を供給するように設定される電源をさらに含む。ワイヤレスインターフェースは、識別された少なくとも1つのビームを使用してターゲットセルにアクセスするようにさらに設定される。
【0008】
いくつかの実施形態によれば、ハンドオーバのためのワイヤレス通信システムが少なくとも2つのネットワークノードを含む。ワイヤレス通信システムはまた、少なくとも2つのネットワークノードのうちの第1のネットワークノードにワイヤレスに接続された少なくとも1つのワイヤレスデバイスをも含む。第1のネットワークノードは、少なくとも1つのワイヤレスデバイスについての少なくとも2つのネットワークノードのうちの第2のネットワークノードに関連するアクセス情報を決定するように設定される。第1のネットワークノードはまた、少なくとも1つのワイヤレスデバイスに送信されるべき第2のネットワークノードに関連するアクセス情報を準備するように設定される。少なくとも1つのワイヤレスデバイスは、第1のネットワークノードからハンドオーバメッセージを受信するように設定される。ハンドオーバメッセージは、第2のネットワークノードに関連する識別と、第2のネットワークノードに関連するアクセス情報とを含む。少なくとも1つのワイヤレスデバイスはまた、第2のネットワークノードからの少なくとも1つのビームを識別および選択するように設定される。少なくとも1つのワイヤレスデバイスは、ハンドオーバメッセージからのアクセス情報に基づいて、識別および選択された少なくとも1つのビームを使用して、第2のネットワークノードにアクセスするようにさらに設定される。
【0009】
いくつかの実施形態によれば、ハンドオーバのためのワイヤレスデバイスが、プロセッサおよびコンピュータ可読記憶媒体を備える。記憶媒体は、プロセッサによって実行可能な命令を含む。命令が実行されるとき、ワイヤレスデバイスは、ソースセルに関連するソースネットワークノードから第1のハンドオーバメッセージを受信するように動作可能である。第1のハンドオーバメッセージは、ターゲットセルの識別と、ターゲットセルに関連するアクセス情報とを含む。ターゲットセルはソースセルとは異なり、1つまたは複数のビームを含む。ワイヤレスデバイスはまた、第1のハンドオーバメッセージからのターゲットセルの識別およびアクセス情報に基づいて、ターゲットセルの1つまたは複数のビームの中から少なくとも1つのビームを識別するように動作可能である。ワイヤレスデバイスは、識別された少なくとも1つのビームを使用してターゲットセルにアクセスするようにさらに動作可能である。
【0010】
いくつかの実施形態によれば、ハンドオーバのためのワイヤレスデバイスが、ソースセルに関連するソースネットワークノードから第1のハンドオーバメッセージを受信するように設定された受信機ユニットを備える。第1のハンドオーバメッセージは、ターゲットセルの識別と、ターゲットセルに関連するアクセス情報とを含む。ターゲットセルはソースセルとは異なり、1つまたは複数のビームを含む。ワイヤレスデバイスはまた、第1のハンドオーバメッセージからのターゲットセルの識別およびアクセス情報に基づいて、ターゲットセルの1つまたは複数のビームの中から少なくとも1つのビームを識別するように設定された識別ユニットをも備える。ワイヤレスデバイスは、識別された少なくとも1つのビームを使用してターゲットセルにアクセスするように設定されたアクセスユニットをさらに含む。
【0011】
有利には、1つまたは複数の実施形態は、近隣セル内のターゲットビームに関係するハンドオーバコマンドの内容内の追加の情報を提供する。さらに、1つまたは複数の実施形態は、ターゲットセル内のビームの選択を可能にするように同期およびランダムアクセス手順の拡張を提供する。いくつかの実施形態は、ハンドオーバコマンドを条件に(例えば、RRCConnectionReconfigurationをmobilityControlInfoに)関連付ける能力をさらに提供する。履行されるべき条件をUEが決定するとすぐに、UEは、ハンドオーバコマンドに従ってハンドオーバを実行する。
【0012】
一般に、特許請求の範囲で使用されるすべての用語は、本明細書で別段に明示的に規定されていない限り、技術分野における通常の意味に従って解釈されるべきである。「要素、装置、構成要素、手段、ステップ(a/an/the element, apparatus, component, means, step)など」に対するすべての参照は、別段に明記されていない限り、要素、装置、構成要素、手段、ステップなどの少なくとも1つの例を参照すると公然と解釈されるべきである。本明細書で開示される任意の方法のステップは、明記されていない限り、開示される厳密な順序で実施される必要はない。
【0013】
適切な場合はいつでも、上記の実施形態のいずれかの任意の特徴が任意の他の実施形態に適用され得ることに留意されたい。同様に、本明細書の実施形態のいずれかの任意の利点が他の実施形態に適用され得、逆も同様である。開示される実施形態の他の目的、特徴、および利点が、以下の詳細な開示、添付の特許請求の範囲、および図面から明らかとなるであろう。
【0014】
次に、添付の図面を参照しながら、特定の実施形態が例として説明される。
【図面の簡単な説明】
【0015】
図1】レガシーLTEワイヤレス通信システムでのアクティブモードモビリティについてのシグナリング図である。
図2】特定の実施形態によるワイヤレスネットワークのブロック図を示す図である。
図3】特定の実施形態によるユーザ機器のブロック図である。
図4】特定の実施形態によるハンドオーバのシグナリング図である。
図5】特定の実施形態による、ダウンリンク受信信号測定値に基づく条件付きハンドオーバ実行のシグナリング図である。
図6】特定の実施形態による、ワイヤレスハンドオーバのための方法のフローチャートである。
図7】特定の実施形態による、ワイヤレスデバイスおよびネットワークノードの機能単位のブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
これから、特許請求の範囲によって企図される実施形態のいくつかが、添付の図面を参照しながら以下でより完全に説明される。しかしながら、特許請求の範囲内には他の実施形態が含まれ、特許請求の範囲が本明細書に記載の実施形態のみに限定されると解釈すべきではなく、むしろ、これらの実施形態は、本開示が本発明の概念の範囲を当業者に伝達するのを助けるために、例として与えられる。説明全体にわたって同様の番号は同様の要素を指す。
【0017】
本明細書で説明される実施形態は、任意の適切な構成要素を使用して、任意の適切なタイプのシステムで実装され得るが、本明細書で説明される特定の実施形態は、図2に示される例示的ワイヤレス通信ネットワークなどのワイヤレスネットワークで実装され得る。図2に示される例示的実施形態では、ワイヤレス通信ネットワークは、1つまたは複数のワイヤレスデバイスに通信および他のタイプのサービスを提供する。図示される実施形態では、ワイヤレス通信ネットワークは、ワイヤレス通信ネットワークによって、およびワイヤレス通信ネットワークを通じて提供されるサービスへのワイヤレスデバイス210のアクセスおよび/またはサービスの使用を容易にするネットワークノード220および220aを含む。ワイヤレス通信ネットワークは、ワイヤレスデバイスの間、またはワイヤレスデバイスと、固定電話などの別の通信デバイスとの間の通信をサポートするのに適した追加の要素をさらに含み得る。
【0018】
ネットワーク250は、1つまたは複数のバックボーンネットワーク、IPネットワーク、公衆交換電話網(PSTN)、パケットデータネットワーク、光ネットワーク、広域ネットワーク(WAN)、ローカルエリアネットワーク(LAN)、ワイヤレスローカルエリアネットワーク(WLAN)、ワイヤードネットワーク、ワイヤレスネットワーク、大都市圏ネットワーク、およびデバイス間の通信を可能にするための他のネットワークを含み得る。
【0019】
ワイヤレス通信ネットワークは、任意のタイプの通信ネットワーク、電気通信ネットワーク、データネットワーク、セルラネットワーク、および/または無線ネットワーク、あるいは他のタイプのシステムを表し得る。特定の実施形態では、ワイヤレス通信ネットワークは、特定の規格または他のタイプの事前定義された規則もしくは手順に従って動作するように設定され得る。したがって、ワイヤレス通信ネットワークの特定の実施形態は、Global System for Mobile Communications (GSM)、Universal Mobile Telecommunications System (UMTS)、Long Term Evolution (LTE)、および/または他の適切な2G、3G、4G、もしくは5G規格などの通信規格、IEEE 802.11規格などのワイヤレスローカルエリアネットワーク(WLAN)規格、ならびに/あるいはWorldwide Interoperability for Microwave Access(WiMAX)、Bluetooth、および/またはZigBee規格などの任意の他の適切なワイヤレス通信規格を実装し得る。
【0020】
図2には、特定の実施形態による、ネットワークノード220およびワイヤレスデバイス(WD)210のより詳細な図を含むワイヤレスネットワークが示されている。簡単にするために、図2は、ネットワーク250、ネットワークノード220および220a、ならびにWD210のみを示す。ネットワークノード220の詳細な図は、インターフェース221、アンテナ221a(集合的にインターフェースまたはワイヤレスインターフェースと呼ばれることがある)、プロセッサ222、およびストレージ223のハードウェア構成要素を備える。同様に、WD210の詳細な図は、インターフェース211およびアンテナ211a(集合的にインターフェースまたはワイヤレスインターフェースと呼ばれることがある)、プロセッサ212、およびストレージ213のハードウェア構成要素を備える。これらの構成要素は、ワイヤレスネットワーク内のワイヤレス接続を提供すること、および/またはビームベースのネットワーク内のワイヤレス接続のハンドオーバを容易にすることなどの、ネットワークノードおよび/またはワイヤレスデバイス機能を提供するために協働し得る。異なる実施形態では、ワイヤレスネットワークは、ワイヤード接続またはワイヤレス接続を介してデータおよび/または信号の通信を容易にし、またはそれに参加し得る任意の数のワイヤードもしくはワイヤレスネットワーク、ネットワークノード、基地局、コントローラ、ワイヤレスデバイス、中継局、および/または任意の他の構成要素を備え得る。
【0021】
ネットワークノードは、ワイヤレスデバイスへのワイヤレスアクセスが可能であり、かつ/またはワイヤレスアクセスを提供する、あるいはワイヤレス通信ネットワークにアクセスしたワイヤレスデバイスに何らかのサービスを提供するワイヤレス通信ネットワーク内のワイヤレスデバイスおよび/または他の機器と直接的または間接的に通信することができる、通信するように設定された、通信するように構成された、かつ/または通信するように動作可能な機器を指すことがある。限定はしないが、ネットワークノードの例には、アクセスポイント(AP)、具体的には無線アクセスポイント、および無線基地局などの基地局(BS)が含まれる。無線基地局の特定の例は、ノードB、およびエボルブドノードB(eNB)を含む。基地局は、基地局が提供するカバレッジの量(または、別の言い方をすれば、基地局の送信電力レベル)に基づいて分類され得、したがって基地局は、フェムト基地局、ピコ基地局、マイクロ基地局、またはマクロ基地局とも呼ばれ得る。ネットワークノードはまた、中央デジタルユニットおよび/またはリモート無線ヘッド(RRH)とも呼ばれることのあるリモートラジオユニット(RRU)などの分散無線基地局の1つまたは複数の(またはすべての)部分をも含み得る。そのようなリモートラジオユニットは、アンテナ一体型ラジオとしてアンテナと一体化されることがあり、またはされないことがある。分散無線基地局の各部分は、分散アンテナシステム(DAS)内のノードとも呼ばれることがある。特定の非限定的な例として、基地局は、リレーノードまたはリレーノードを制御するリレードナーノードであり得る。
【0022】
ネットワークノードのさらに別の例は、MSR BSなどのマルチスタンダード無線(MSR)ラジオ機器、無線ネットワークコントローラ(RNC)や基地局コントローラ(BSC)などのネットワークコントローラ、送受信基地局(BTS)、送信ポイント、送信ノード、マルチセル/マルチキャスト協調エンティティ(MCE)、コアネットワークノード(例えば、MSC、MME)、O&Mノード、OSSノード、SONノード、位置決めノード(例えば、E-SMLC)、および/またはMDTを含む。
【0023】
図2では、ネットワークノード220の構成要素は、単一のより大きいボックス内に配置された単一のボックスとして示される。しかしながら実際には、ネットワークノードは、単一の図示される構成要素を構成する複数の異なる物理構成要素を備え得る(例えば、インターフェース221は、ワイヤード接続用のワイヤを結合するための端末と、ワイヤレス接続用の無線トランシーバとを備え得る)。別の例として、ネットワークノード2
20は、複数の異なる物理的に別々の構成要素がその中で対話してネットワークノード220の機能を提供する仮想ネットワークノードであり得る(例えば、プロセッサ222は、3つの別々エンクロージャ内に配置された3つの別々のプロセッサを備え得、各プロセッサは、ネットワークノード220の特定のインスタンスについての異なる機能の任を担う)。同様に、ネットワークノード220は、複数の物理的に別々の構成要素(例えば、NodeB構成要素およびRNC構成要素、BTS構成要素およびBSC構成要素など)から構成され得、構成要素は、それ自体のプロセッサ、ストレージ、およびインターフェース構成要素をそれぞれ有し得る。ネットワークノード220が複数の別々の構成要素(例えば、BTSおよびBSC構成要素)を備えるいくつかのシナリオでは、別々の構成要素のうちの1つまたは複数が、いくつかのネットワークノードの間で共有され得る。例えば、単一のRNCが複数のNodeBを制御し得る。そのようなシナリオでは、それぞれの固有のNodeBおよびRNC対が、別々のネットワークノードと見なされ得る。いくつかの実施形態では、ネットワークノード220は、複数の無線アクセス技術(RAT)をサポートするように設定され得る。そのような実施形態では、いくつかの構成要素が複製され得(例えば、異なるRATについて別々のストレージ223)、いくつかの構成要素が再利用され得る(例えば、同一のアンテナ221aがRATによって共有され得る)。
【0024】
プロセッサ222は、マイクロプロセッサ、コントローラ、マイクロコントローラ、中央演算処理装置、デジタル信号プロセッサ、特定用途向け集積回路、フィールドプログラマブルゲートアレイ、または任意の他の適切なコンピューティングデバイス、リソースのうち1つまたは複数の組合せ、あるいは単独で、またはストレージ223などの他のネットワークノード220構成要素と共に、ネットワークノード220機能を提供するように動作可能なハードウェアおよびソフトウェアおよび/または符号化された論理の組合せであり得る。例えば、プロセッサ222は、ストレージ223内に記憶された命令を実行し得る。そのような機能は、本明細書で開示される特徴または利点のいずれかを含む、本明細書で論じられる様々なワイヤレス特徴をWD210などのワイヤレスデバイスに提供することを含み得る。
【0025】
ストレージ223は、限定はしないが、永続的ストレージ、固体メモリ、リモートに取り付けられたメモリ、磁気媒体、光媒体、ランダムアクセスメモリ(RAM)、読取り専用メモリ(ROM)、取外し可能媒体、または任意の他の適切なローカルもしくはリモートメモリ構成要素を含む、任意の形態の非一時的揮発性または不揮発性コンピュータ可読メモリを備え得る。ストレージ223は、ネットワークノード220によって利用される、ソフトウェアおよび/または符号化された論理を含む、任意の適切な命令、データ、または情報を記憶し得る。ストレージ223は、プロセッサ222によって行われた任意の計算、および/またはインターフェース221を介して受信された任意のデータを記憶するために使用され得る。
【0026】
ネットワークノード220はまた、ネットワークノード220、ネットワーク250、および/またはWD210の間のシグナリングおよび/またはデータのワイヤードまたはワイヤレス通信で使用され得るインターフェース221をも備える。例えば、インターフェース221は、ネットワークノード220がワイヤード接続を介してネットワーク250からデータを送り、受信することを可能とするために必要とされ得る任意のフォーマット、コーディング、または変換を実施し得る。インターフェース221はまた、アンテナ221aに結合され、またはアンテナ221aの一部であり得る無線送信機および/または受信機をも含み得る。無線は、ワイヤレス接続を介して他のネットワークノードまたはWDに送り出されるべきデジタルデータを受信し得る。無線は、適切なチャネルおよび帯域幅パラメータを有する無線信号にデジタルデータを変換し得る。次いで無線信号は、アンテナ221aを介して適切な受信側(例えば、WD210)に送信され得る。無線信号は1つまたは複数のビームを含み得る。
【0027】
アンテナ221aは、ワイヤレスにデータおよび/または信号を送信および受信することのできる任意のタイプのアンテナであり得る。いくつかの実施形態では、アンテナ221aは、例えば1GHzから100GHzの間の無線信号を送信/受信するように動作可能な1つまたは複数の全方向性アンテナ、セクタアンテナ、またはパネルアンテナを備え得る。全方向性アンテナは、任意の方向の無線信号を送信/受信するために使用され得、セクタアンテナは、特定のエリア内のデバイスから無線信号を送信/受信するために使用され得、パネルアンテナは、比較的直線に無線信号を送信/受信するために使用される視線アンテナであり得る。
【0028】
ワイヤレスデバイス(WD)は、ネットワークノードおよび/または他のワイヤレスデバイスとワイヤレスに通信することが可能であり、そのように設定され、構成され、かつ/または動作可能であるデバイスを指し得る。ワイヤレスに通信することは、電磁的信号、電波、赤外線信号、および/または大気を通じて情報を搬送するのに適した他のタイプの信号を使用してワイヤレス信号を送信および/または受信するものであり得る。特定の実施形態では、ワイヤレスデバイスは、直接的な人間の対話なしに情報を送信および/または受信するように設定され得る。例えば、ワイヤレスデバイスは、所定のスケジュールで、内部または外部イベントによってトリガされたとき、またはネットワークからの要求に応答して、ネットワークに情報を送信するように設計され得る。ワイヤレスデバイスの例には、限定はしないが、スマートフォンなどのユーザ機器(UE)が含まれる。別の例には、ワイヤレスカメラ、ワイヤレス対応タブレットコンピュータ、ラップトップ組込み機器(LEE)、ラップトップ搭載機器(LME)、USBドングル、および/またはワイヤレス顧客構内機器(CPE)が含まれる。いくつかの実施形態では、ワイヤレスデバイスは、例えばサイドリンク通信用の3GPP規格を実装することによって、デバイス間(D2D)通信をサポートし得、このケースではD2D通信デバイスと呼ばれることがある。
【0029】
1つの特定の例として、ワイヤレスデバイスは、第3世代パートナーシッププロジェクト(3GPP)のGSM、UMTS、LTE、および/または5G規格などの、3GPPによって公表された1つまたは複数の通信規格に従う通信のために設定されたUEを表し得る。UEは、関連するデバイスを所有および/または操作する人間のユーザという意味での「ユーザ」を必ずしも有さないことがある。その代わりに、UEは、人間のユーザへの販売、または人間のユーザによる操作が意図されるが、当初は特定の人間のユーザに関連付けられないことのある、スマートセンサやスマートメータなどのデバイスを表し得る。WDに関連して説明される特徴、機能、ステップ、および利点は、UEに等しく適用可能であり、逆も同様である。
【0030】
さらに別の特定の例として、モノのインターネット(IOT)シナリオでは、ワイヤレスデバイスは、監視および/または測定を実施し、そのような監視および/または測定の結果を別のワイヤレスデバイスおよび/またはネットワークノードに送信するマシンまたは他のデバイスを表し得る。このケースでは、ワイヤレスデバイスはマシンツーマシン(M2M)デバイスであり得、M2Mデバイスは、3GPPの文脈ではマシン型通信(MTC)デバイスと呼ばれることがある。1つの特定の例として、ワイヤレスデバイスは、3GPPナローバンドモノのインターネット(NB-IoT)規格を実装するUEであり得る。そのようなマシンまたはデバイスの特定の例は、センサ、電力計などの計量デバイス、産業機械、またはホームアプライアンスもしくはパーソナルアプライアンス、例えば、冷蔵庫、テレビジョン、腕時計などのパーソナルウェアラブルなどである。他のシナリオでは、ワイヤレスデバイスは、その動作ステータスまたはその動作に関連する他の機能を監視および/またはレポートすることができる車両または他の機器を表し得る。
【0031】
前述のようなワイヤレスデバイスはワイヤレス接続のエンドポイントを表し得、そのケースでは、デバイスはワイヤレス端末と呼ばれることがある。さらに、前述のようなワイヤレスデバイスはモバイルであり得、そのケースでは、ワイヤレスデバイスはモバイルデバイスまたはモバイル端末と呼ばれることがある。
【0032】
図2に示されるように、WD210は、ネットワークノード220または220aおよび/または他のWDなどのネットワークノードとの間でデータおよび/または信号をワイヤレスに送り、受信することのできる、ワイヤレスエンドポイント、移動局、携帯電話、ワイヤレスローカルループフォン、スマートフォン、ユーザ機器、デスクトップコンピュータ、PDA、セルフォン、タブレット、ラップトップ、VoIPフォン、またはハンドセットを含む任意のタイプの前述のワイヤレスデバイスであり得る。ネットワークノード220と同様に、WD210の構成要素が、単一のより大きいボックス内に配置された単一のボックスとして示されているが、実際には、ワイヤレスデバイスは、単一の図示される構成要素を構成する複数の異なる物理構成要素を備え得る(例えば、ストレージ213は複数の別個のマイクロチップを備え得、各マイクロチップは全記憶容量の一部を表す)。さらに、いくつかの実施形態では、いくつかの構成要素はWD210からリモートであり得る(例えば、ストレージ213は何らかのローカルストレージおよび何らかのクラウドベースの記憶容量を含み得る)。
【0033】
プロセッサ212は、マイクロプロセッサ、コントローラ、マイクロコントローラ、中央演算処理装置、デジタル信号プロセッサ、特定用途向け集積回路、フィールドプログラマブルゲートアレイ、または任意の他の適切なコンピューティングデバイス、リソースのうち1つまたは複数の組合せ、あるいは単独で、またはストレージ213などの他のWD210構成要素と共に、WD210機能を提供するように動作可能なハードウェアおよびソフトウェアおよび/または符号化された論理の組合せであり得る。そのような機能は、本明細書で開示される特徴または利点のいずれかを含む、本明細書で論じられる様々なワイヤレス特徴を提供することを含み得る。
【0034】
ストレージ213は、限定はしないが、永続的ストレージ、固体メモリ、リモートに取り付けられたメモリ、磁気媒体、光媒体、ランダムアクセスメモリ(RAM)、読取り専用メモリ(ROM)、取外し可能媒体、または任意の他の適切なローカルもしくはリモートメモリ構成要素を含む、任意の形態の揮発性または不揮発性メモリであり得る。ストレージ213は、WD210によって利用される、ソフトウェアおよび符号化された論理を含む、任意の適切なデータ、命令、または情報を記憶し得る。ストレージ213は、プロセッサ212によって行われた任意の計算、および/またはインターフェース211を介して受信された任意のデータを記憶するために使用され得る。
【0035】
インターフェース211は、WD210とネットワークノード220との間のシグナリングおよび/またはデータのワイヤレス通信で使用され得る。例えば、インターフェース211は、WD210がワイヤレス接続を介してネットワークノード220からデータを送り、受信することを可能とするために必要とされ得る任意のフォーマット、コーディング、または変換を実施し得る。インターフェース211はまた、アンテナ211aまたはアンテナ211aの一部に結合され得る無線送信機および/または受信機をも含み得る。無線は、ワイヤレス接続を介してネットワークノード220に送り出されるべきデジタルデータを受信し得る。無線は、適切なチャネルおよび帯域幅パラメータを有する無線信号にデジタルデータを変換し得る。次いで無線信号は、アンテナ211aを介してネットワークノード220に送信され得る。
【0036】
アンテナ211aは、ワイヤレスにデータおよび/または信号を送信および受信することのできる任意のタイプのアンテナであり得る。いくつかの実施形態では、アンテナ211aは、例えば1GHzから100GHzの間の無線信号を送信/受信するように動作可能な1つまたは複数の全方向性アンテナ、セクタアンテナ、またはパネルアンテナを備え得る。簡単にするために、アンテナ211aは、ワイヤレス信号が使用されている範囲で、インターフェース211の一部と見なされ得る。
【0037】
図3は、UEのブロック図を示す。図3に示す通り、UE300は例示的ワイヤレスデバイスである。UE300は、アンテナ305、無線フロントエンド回路310、処理回路315、入力インターフェース320、出力インターフェース325、コンピュータ可読記憶媒体330、および電源335を含む。アンテナ305は、1つまたは複数のアンテナまたはアンテナアレイを含み得、ワイヤレス信号を送り、かつ/または受信するように設定され、無線フロントエンド回路310に接続される。いくつかの代替実施形態では、UE300はアンテナ305を含まないことがあり、その代わりに、アンテナ305はUE300とは別々のものであり、インターフェースまたはポートを通じてUE300に接続可能であり得る。
【0038】
無線フロントエンド回路310は、様々なフィルタおよび増幅器を備え得、アンテナ305および処理回路315に接続され、アンテナ305と処理回路315との間で通信される信号を調整するように設定される。いくつかの代替実施形態では、UE300は無線フロントエンド回路310を含まないことがあり、その代わりに処理回路315が、無線フロントエンド回路310なしでアンテナ305に接続され得る。
【0039】
処理回路315は、無線周波数(RF)トランシーバ回路、ベースバンド処理回路、およびアプリケーション処理回路のうちの1つまたは複数を含み得る。いくつかの実施形態では、RFトランシーバ回路、ベースバンド処理回路、およびアプリケーション処理回路は、別々のチップ上、またはチップのセット上にあり得る。代替実施形態では、ベースバンド処理回路およびアプリケーション処理回路の部分またはすべてが、1つのチップ、またはチップのセット内に組み合わされ得、RFトランシーバ回路は、別々のチップ上、またはチップのセット上にあり得る。さらに代替の実施形態では、RFトランシーバ回路およびベースバンド処理回路の部分またはすべては、同一のチップ、またはチップのセット上にあり得、アプリケーション処理回路は別々のチップ、またはチップのセット上にあり得る。さらに別の代替実施形態では、RFトランシーバ回路、ベースバンド処理回路、およびアプリケーション処理回路の部分またはすべてが、同一のチップ、またはチップのセット内に組み合わされ得る。処理回路315は、例えば、1つまたは複数の中央演算処理装置(CPU)、1つまたは複数のマイクロプロセッサ、1つまたは複数の特定用途向け集積回路(ASIC)、および/または1つまたは複数のフィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)を含み得る。
【0040】
特定の実施形態では、ワイヤレスデバイスまたはUEによって提供されるものとして本明細書で説明される機能のいくつかまたはすべてが、コンピュータ可読記憶媒体330上に記憶された命令を実行する処理回路315によって提供され得る。代替実施形態では、機能のいくつかまたはすべてが、ハードワイヤード式などで、コンピュータ可読媒体上に記憶された命令を実行することなく、処理回路315によって提供され得る。それらの特定の実施形態のいずれでも、コンピュータ可読記憶媒体上に記憶された命令を実行するか否かに関わらず、処理回路は、記載の機能を実施するように設定されると言うことができる。そのような機能によって提供される利点は、処理回路315単独、またはUE300の他の構成要素に限定されず、ワイヤレスデバイスによって全体として享受され、かつ/またはエンドユーザおよびワイヤレスネットワークによって全般的に享受される。
【0041】
アンテナ305、無線フロントエンド回路310、および/または処理回路315は、ワイヤレスデバイスによって実施されるものとして本明細書で説明される任意の受信動作を実施するように設定され得る。任意の情報、データ、および/または信号が、ネットワークノードおよび/または別のワイヤレスデバイスから受信され得る。
【0042】
処理回路315は、ワイヤレスデバイスまたはUEによって実施されるものとして本明細書で説明される任意の決定動作を実施するように設定され得る。処理回路315によって実施される決定は、例えば処理回路315によって得られた情報を他の情報に変換することによって、得られた情報を処理すること、得られた情報または変換された情報をワイヤレスデバイス内に記憶された情報と比較すること、および/または得られた情報または変換された情報に基づいて1つまたは複数の動作を実施すること、ならびに前記処理の結果として決定を行うことを含み得る。
【0043】
アンテナ305、無線フロントエンド回路310、および/または処理回路315は、ワイヤレスデバイスによって実施されるものとして本明細書で説明される任意の送信または受信動作を実施するように設定され得る。任意の情報、データ、および/または信号が、ネットワークノードおよび/または別のワイヤレスデバイスまたはUEに送信または受信され得る。これらの構成要素は、データおよび/または信号の送信または受信のために使用したとき、集合的にインターフェースと呼ばれることがある。
【0044】
コンピュータ可読記憶媒体330は一般に、論理、規則、コード、テーブルなどのうちの1つまたは複数を含む、コンピュータプログラム、ソフトウェア、アプリケーションなどの命令、および/またはプロセッサによって実行することのできる他の命令を記憶するように動作可能である。コンピュータ可読記憶媒体330の例には、コンピュータメモリ(例えば、ランダムアクセスメモリ(RAM)または読取り専用メモリ(ROM))、大容量記憶媒体(例えば、ハードディスク)、取外し可能記憶媒体(例えば、コンパクトディスク(CD)またはデジタルビデオディスク(DVD))、ならびに/あるいは処理回路315によって使用され得る情報、データ、および/または命令を記憶する任意の他の揮発性または不揮発性の非一時的コンピュータ可読および/またはコンピュータ実行可能メモリデバイスが含まれる。いくつかの実施形態では、処理回路315およびコンピュータ可読記憶媒体330は一体化されると見なされ得る。
【0045】
図2には示されていないが、図3には入力インターフェース320および出力インターフェース325が示されている。これらは、入力情報を受信し、出力情報を提供するように設定され得る。例えば、WD210に関連するユーザは、入力インターフェース320を使用して、出力インターフェース325上の再生のためにWD210にストリーミングされるべきオーディオまたはビデオコンテンツを選択し得る。WD210がソースセルに関連する地理的エリアとターゲットセルに関連する地理的エリアとの間を移動するとき、ストリーミングされるコンテンツは、WD210にストリーミングされ得る。
【0046】
示されるように、UE300は入力インターフェース320を含む。入力インターフェース320は、UE300への情報の入力を可能にするように設定された任意のデバイスおよび回路を備え得、処理回路315が入力情報を処理することを可能にするように処理回路315に接続される。例えば、入力インターフェース320は、マイクロフォン、近接センサもしくは他のセンサ、キー/ボタン、タッチディスプレイ、1つまたは複数のカメラ、USBポート、または他の入力要素を含み得る。
【0047】
出力インターフェース325は、UE300からの情報の出力を可能にするように設定された任意のデバイスおよび回路を含み得、処理回路315がUE300からの情報を出力することを可能にするように処理回路315に接続される。例えば、出力インターフェース315は、スピーカ、ディスプレイ、振動回路、USBポート、ヘッドフォンインターフェース、または他の出力要素を含み得る。1つまたは複数の入力インターフェース320および出力インターフェース325を使用して、UE300は、エンドユーザおよび/またはワイヤレスネットワークと通信し、それらが本明細書で説明される機能から恩恵を受けることを可能にし得る。
【0048】
図2には示されていないが、図3には、WD210が電源335をも備えることが示されている。電源335は、ワイヤレスインターフェース211、処理回路212、ストレージ213、入力インターフェース320、出力インターフェース325、および動作するために電力に依拠するWD210の任意の他の構成要素などのWD210の様々な構成要素に電力を供給するように設定され得る。
【0049】
示されるように、UE300は電源335を含む。電源335は電力管理回路を備え得る。電源335は、電力供給から電力を受け得、電力供給は、電源335内に含まれ、または電源335の外部にあり得る。例えば、UE300は、電源335に接続され、または電源335内に一体化される電池またはバッテリパックの形態の電力供給を備え得る。光起電デバイスなどの他のタイプの電源も使用され得る。別の例として、UE300は、電気ケーブルなどの入力回路またはインターフェースを介して外部電力供給(電気アウトレットなど)に接続可能であり得、それによって外部電力供給が電源335に電力を供給する。電源335は、無線フロントエンド回路310、処理回路315、および/またはコンピュータ可読記憶媒体330に接続され得、処理回路315を含むUE300に、本明細書で説明される機能を実施するための電力を供給するように設定され得る。
【0050】
UE300はまた、例えばGSM、WCDMA、LTE、NR、Wi-Fi、Bluetoothワイヤレス技術などの、ワイヤレスデバイス300内に統合される相異なるワイヤレス技術のための処理回路315、コンピュータ可読記憶媒体330、無線回路310、および/またはアンテナ305の複数のセットをも含み得る。これらのワイヤレス技術は、ワイヤレスデバイス300内の同一のチップもしくは異なるチップまたはチップおよび他の構成要素のセット内に統合され得る。
【0051】
UE300の代替実施形態は、本明細書で説明される機能、および/または本明細書で説明される解決策をサポートするのに必要な任意の機能のいずれかを含むUEの機能のいくつかの側面を提供する任を担い得る、図3に示されるもの以外の追加の構成要素を含み得る。
【0052】
以下の説明は、どのように図2および3の構成要素が本明細書で開示されるいくつかの実施形態のワイヤレスハンドオーバの特徴および利点を提供するように働き得るかを示す助けとなり得る。簡単のために、以下の説明は、図2の構成要素に焦点を当てるが、図3の対応する構成要素に等しく適用可能である。以下で説明されるシナリオでは、ネットワークノード220はワイヤレスアクセスのためのWD210の電流源であるので、ネットワークノード220はソースネットワークノードと呼ばれることがある。ソースネットワークノード220は1つまたは複数のセルに関連付けられ得る。各セルは、特定の地理的エリアに関連付けられ、特定の地理的エリアについてのワイヤレスカバレッジを提供する。WD210によって現在使用されているセルは、ソースセルと呼ばれることがあり、WD210がハンドオーバされるセルは、ターゲットセルと呼ばれることがある。ソースセルとターゲットセルの両方が同一のネットワークノードによって提供され得るが、本明細書では簡単のために、ソースセルがネットワークノード220に関連付けられ、ターゲットセルがネットワークノード220aに関連付けられると仮定され得る。ターゲットネットワークノード220aが、ターゲットセル内のワイヤレスカバレッジを提供する際に複数のビームを使用することも仮定され得る。
【0053】
インターフェース211は、エアインターフェースを介してデータ、メッセージ、シグナリング、および/または他の情報(集合的に「データ」)を送り、受信するのに適したワイヤレスインターフェースを含み得る。いくつかの実施形態では、ワイヤレスインターフェース211は、ネットワークノード220から第1のハンドオーバメッセージを受信するように設定され得る。いくつかの実施形態では、第1のハンドオーバメッセージは、ソースセルからターゲットセルへのハンドオーバでWD210によって使用され得る複数の情報を含み得る。例えば、ハンドオーバメッセージは、ターゲットセルの識別と、ターゲットセルについてのターゲットネットワークノード220aによって提供されるビームに関係する情報などの、ターゲットセルに関連するアクセス情報とを含み得る。提供されるビームは、ターゲットセルに関連するすべてのビーム、またはそのサブセットを含み得る。サブセットは、所定のサブセット(例えば、ハンドオーバのために予約されたいくつかのビーム)であり得、または1つまたは複数の条件(例えば、ターゲットセルに関連するビームの現負荷)に基づいて選択され得る。いくつかの実施形態では、アクセス情報は、ターゲットセルに関連するランダムアクセスチャネル(RACH)情報であり得る。いくつかの実施形態では、アクセス情報は、ターゲットセルの許容されるビームのそれぞれにマッピングされるランダムアクセスプリアンブルを含み得る。いくつかの実施形態では、アクセス情報は、共通ランダムアクセス設定情報および許容されるビームのための専用ランダムアクセスリソースを含み得る。許容されるビームは、WD210がターゲットセルにアクセスするために使用するのが許可されるビームであり得る。許容されるビームは、ターゲットセルに関連するビームのサブセット、またはターゲットセルに関連する利用可能なビームであり得る。
【0054】
ハンドオーバメッセージは、ソースネットワークノード220によって決定および送信され得る。より具体的には、ソースネットワークノード220のインターフェース221は、ターゲットネットワークノード220aから一定の情報(例えば、利用可能なビーム、許容されるビーム、ビームについての設定/同期情報など)を受信し得る。次いで、処理回路222が、情報をWD210からの情報と共に使用して、WD210に提供されるハンドオーバメッセージ内に含まれるべきアクセス情報を決定し得る。
【0055】
ワイヤレスデバイス210の処理回路212は、ターゲットセルの1つまたは複数のビームの中から少なくとも1つのビームを識別するために使用され得る。ただ1つのビームが提供される場合、そのビームは識別されたビームであり得、複数のビームが提供される場合、プロセッサ212は、WD210に最も適したビームを決定し得る。ビームは、第1のハンドオーバメッセージからのターゲットセルの識別およびアクセス情報に基づいて識別され得る。いくつかの実施形態および/またはシナリオでは、ビームは、ターゲットネットワークノードによって提供されるビームで行われる測定に基づいて識別され得る。測定は、インターフェース211によって受信される任意の/すべてのビームに対して、またはいくつかの指定されたビームに対して行われ得る。ビームは、WD210に提供され、事前設定されてストレージ213内に記憶され、またはその他の方式でWD210に提供されるメッセージにおいてなどの、様々な異なる方式のいずれかで指定され得る。いくつかの実施形態では、指定されたビームは、ターゲットセルのビームのすべてよりも少ないことがあり、またはWD210によって検出可能なビームのすべてよりも少ないことがある。いくつかの実施形態では、WD210は、ターゲットセルのビームの1つまたは複数の特性を測定し、次いでインターフェース211を介してソースネットワークノード220にレポートを送り得る。レポートからの情報は、ビームを識別する際に使用され得る。
【0056】
処理回路212が適切なビームを選択し、任意の他のハンドオーバ前提条件が満たされると、ワイヤレスインターフェース211は、識別された少なくとも1つのビームを使用してターゲットセルにアクセスするように設定され得る。いくつかの実施形態では、ワイヤレスインターフェース211は、コンテンションベースのランダムアクセス手順を使用してターゲットセルにアクセスし得る。このアクセスは、ハンドオーバメッセージで受信された情報に基づき得る。いくつかの実施形態では、ワイヤレスインターフェース211は、ターゲットセルに関連するシステム情報(例えば、ランダムアクセスパラメータまたはRACH)をまず読み取る必要なしに、ターゲットセルにアクセスし得る。すなわち、ソースノード220は、ターゲットノード220aからのその情報を必要とすることなくWD210がターゲットセルにアクセスすることを可能にするように、アクセス情報内に十分な詳細を含み得る。
【0057】
図2および3に関連して上記で説明された構成要素は、レガシーモビリティ手順(図1に図示)を修正するために使用され得る。図4は、特定の実施形態によるハンドオーバ手順のシグナリング図を示す。信号の順序はレガシー手順と同様であるが、情報と、どのように情報が決定され、使用されるかは異なる。実施形態に応じて、これらの違いは、ハンドオーバコマンド430内に含まれる情報と、対応する同期およびランダムアクセス手順440とに基づいて論じられ得る。いくつかの実施形態では、図4に示されるデバイスは、前述と同様の構成要素を備え、同様の機能を提供し得、UE410はWD210に対応し得、サービングgNB420はネットワークノード220に対応し得、ターゲットgNB420aはネットワークノード220aに対応し得る。
【0058】
いくつかの実施形態では、UE410にターゲットgNB420aの識別を提供することに関連して、HOコマンド430は、ターゲットgNB420aに関連するセル識別のみを含み得る。セル識別は、例えばモビリティ参照信号(MRS)設定を介して、明示的または暗黙的にシグナリングされ得る。HOコマンド430は、RRCConnectionReconfigurationおよびmobilityControlInfoを含み得る。セル識別がUE410のインターフェースによって受信され、処理されると、UE410内のプロセッサが、UE410のインターフェースによって検出された正しいセル識別を有する任意のビームを選択し得る。次いで、UE410は、システム情報からランダムアクセスパラメータを読み取り、選択されたビームに関する初期同期およびランダムアクセス440のためにランダムアクセスパラメータを使用する。いくつかの実施形態では、ランダムアクセスは、コンテンションベースのランダムアクセス手順であり得る。これらの実施形態は、HOコマンド430内の必要とするシグナリングおよびネットワーク設定が比較的少量であるという利点を有するが、その結果、同時にランダムアクセスを求めて競合する他のユーザがいる場合、ハンドオーバ障害が生じ得る。
【0059】
いくつかの実施形態では、ターゲットgNB420aのセル識別に加えて、HOコマンド430は、ターゲットセルについての物理ランダムアクセスチャネル(PRACH)設定情報をさらに含み得る。この情報は、HOコマンド430で明示的にシグナリングされ得、またはモビリティ参照信号の設定などを介して、他のパラメータから導出され得る。シナリオおよび/または実施形態に応じて、異なるビームまたはビームグループについて異なるランダムアクセス(RA)パラメータを可能にするように、複数のPRACH設定が提供され得る。UE410のインターフェースはHOコマンド430を受信し得、次いでUE410のプロセッサが、正しいセル識別に関連するビームを自律的に選択し得る。次いで、UE410は、選択されたビームに関する初期同期およびランダムアクセス440のために、HOコマンド430から提供されたPRACHパラメータを使用する。これは、ネットワークがUE410についての専用のハンドオーバ設定を提供することを可能にするという利点を有するが、HOコマンド430の部分として何らかの追加の設定およびシグナリングを必要とする。
【0060】
いくつかの実施形態では、ターゲットgNB420aのセル識別およびPRACH設定情報に加えて、HOコマンド430は、ターゲットgNB420aからの許容されるビームのリストをさらに含み得る。許容されるビームのリストは、ビームIDのリストを含み得る。ビームIDのリストは、ターゲットgNB420aに関連するすべてのビームより少ないことがある。このターゲットセル情報(ビームのリストを含む)が明示的にシグナリングされ得、またはモビリティ参照信号の設定などの他のパラメータから導出され得る。シナリオおよび/または実施形態に応じて、異なるビームまたはビームグループについて異なるRAパラメータを可能にするように、複数のPRACH設定が提供され得る。HOコマンド430はUE410のインターフェースによって受信され、次いでUE410のプロセッサが、現セル識別に関連する、許容されるビームのリストから、ビームを自律的に選択し得る。次いで、UE410は、HOコマンド430からのランダムアクセスパラメータを使用し、選択されたビームに関する初期同期およびランダムアクセス440のためにランダムアクセスパラメータを使用する。これは、ネットワークがUE410についての専用のハンドオーバ設定を提供することを可能にし、UE410が選択し得る可能なビームの数を限定するという利点を有するが、やはり追加の設定およびシグナリングを必要とする。さらに、いくつかのシナリオでは、最適なビームが、HOコマンド430で提供される、許容されるビームのリスト上にない場合、UE410が、最適ではないビームとなり得る。
【0061】
いくつかの実施形態では、ターゲットgNB420aのセル識別およびPRACH設定情報に加えて、HOコマンド430は、単一の許容されるビームの指示を含み得る。このターゲットセル情報は明示的にシグナリングされ得、またはモビリティ参照信号の設定などの他のパラメータから導出され得る。UE410のインターフェースはHOコマンド430を受信し得る。許容されるビームが1つだけあるので、UE410のプロセッサは、ビームの選択を行う必要がなく、UE410のプロセッサは、HOコマンド430内で提供されるビームIDに基づいて、正しいセル識別を有する、提供されるビームに同期する。次いで、UE410は、初期同期およびランダムアクセス440のために、HOコマンド430からのランダムアクセスパラメータを使用する。これは、ネットワークがUE410についての専用のハンドオーバ設定を提供することを可能にし、特定のビームにユーザを明示的に割り当てるという利点を有するが、追加の設定およびシグナリングを必要とし、その結果、UEが最適ではないビームとなる可能性がより高くなり得る。
【0062】
いくつかの実施形態では、セル識別、PRACH設定情報、および許容されるビームのリストに加えて、HOコマンド430はまた、許容されるビームとRAプリアンブル(またはアクセス設定の何らかの他の部分)との間のマッピングをも含み得る。この情報は明示的にシグナリングされ得、またはMRSの設定などの他のパラメータから導出され得る。UE410のインターフェースはHOコマンド430を受信し得、次いでUE410のプロセッサが、許容されるビームIDのリストから、正しいセル識別を有するビームを自律的に選択し、選択されたビーム識別子に対応する値にランダムアクセスプリアンブル値をセットし得る。次いで、UE410は、初期同期およびランダムアクセス440内の選択されたビームに対応するPRACH設定情報およびRAプリアンブルを使用し得る。これは、ネットワークがUE410についての専用のハンドオーバ設定を提供することを可能にし、UE410が選択し得る可能なビームの数を限定し、どのビームをUEが選択したかをネットワークが直ちに検出することを可能にするという利点を有するが、やはり追加の設定およびシグナリングを必要とし、その結果、UE410が最適ではないビームを使用し得る。
【0063】
図5は、特定の実施形態による、ダウンリンク受信信号測定値に基づく条件付きハンドオーバ実行のシグナリング図を示す。レガシーシステムを使用するいくつかのシナリオでは、UEがターゲットセルのカバレッジエリア内に既に移動した時の、ソースセルからのRRCシグナリング送信の依存性のために、ハンドオーバ障害の確率が増加し得る。UEがハンドオーバを実行すべき時(および無線条件)の、サービング無線リンクに対する望ましくない依存性を回避するために、いくつかの実施形態は、より早くUE510にRRCシグナリング530を提供し得る。例えば、レガシーシステムでのRRCシグナリングの送信をトリガするはずのトリガリングイベントの発生前に、RRCシグナリング530が送られ得る。これは、例えば、ハンドオーバを条件と関連付けることによって行われ得、条件が満たされるとき、UE510は、HOコマンド530内で提供される情報に従って、ハンドオーバを実行し得る。
【0064】
ハンドオーバをトリガし得る1つのそのような条件は、ターゲットセルまたはビームの参照信号がサービングセルまたはビームの参照信号よりも「x」dB強くなることであり得る。その場合、先行する測定レポーティングイベントで使用されるしきい値は、ハンドオーバ実行条件でのしきい値よりも低く選ばれ得る。これにより、初期の測定レポートの受信時にサービングセルがハンドオーバを準備し、ソースネットワークノードとUEとの間の無線リンクが依然として安定している時に、RRCConnectionReconfigurationにmobilityControlInfoを提供することが可能となる。ハンドオーバの実行は、ハンドオーバ実効のために最適と考えられる後の時点(およびしきい値)で行われる。
【0065】
図5は、適切なサービングノード520および単一のターゲットノード520aを有する一例を示すが、実際には、多くの場合、UE510がその先行するRRM測定値に基づいて可能な候補としてレポートした多くのノードからの多くのセルまたはビームがあり得る。その場合、RANは、いくつかの候補ネットワークノードについての条件付きハンドオーバ命令を発行する自由を有し得る。それらの候補のそれぞれについて、RRCConnectionReconfigurationは異なり得る。例えば、HO実行条件(測定すべきRSおよび超過すべきしきい値)に関連して、ならびに条件が満たされるときに送られるべきRAプリアンブル(Uplink Sigunature Signalと表される)の点である。例えば、異なるRAプリアンブルによって、候補ターゲットビームのうちのどれをUEが選択したか(例えば、どのビームがHO実行条件を履行したか)をUEが示す場合、HO成功率を増加させ得る。
【0066】
いくつかの実施形態では、初期のHOコマンドについてのRRCConnectionReconfigurationは、例えば、サービングノードと隣接ノードの両方が受信しようと試みる(RAプリアンブルと同様の)UL参照信号を送るための設定をも含み得る。ネットワークは、観測されたアップリンク信号に基づいて、最も適切なセルを決定し、UEが前提条件付けされたHOコマンドを実行するときにダウンリンク参照信号を発行し得る。極めて短いHO中断でURLLCをサポートすることを目標とするUEが、ターゲットノードとのデータ交換を確立しながら、ソースノードとのデータ交換を維持するように設定され得る。前の研究で指摘されているように、これは、UE内の追加のハードウェア要素を必要とし得、したがってすべてのUEによってサポートされるわけではないことがある。
【0067】
図6は、特定の実施形態による、ワイヤレスハンドオーバのための方法のフローチャートを示す。方法はステップ600で始まる。各ステップは、デバイスが図6に示される実施形態でのステップを実施する指示を含む。説明を簡単にするために、指示されるデバイスが設けられるが、指定のデバイスが指示されるステップを実施することが必ずしも必要とされるわけではない。他の実施形態では、ステップのうちの1つまたは複数を実施するために異なるデバイスが使用され得る。図6で言及されるデバイスには、ワイヤレスデバイス、ソースネットワークノード、およびターゲットネットワークノードが含まれる。ソースネットワークノードは、方法の開始時にワイヤレスデバイスにワイヤレスサービスを提供するネットワークノードである。このサービスはソースセル内で提供される。ターゲットネットワークノードは、ワイヤレスデバイスがハンドオーバされるべきネットワークノードである。ターゲットネットワークノードは、ターゲットセル内のワイヤレスサービスを提供する。いくつかのシナリオでは、ソースセルおよびターゲットセルが同一の物理ネットワークノード(例えば、MSRネットワークノード)によって提供され得る。
【0068】
ステップ605では、ソースネットワークノードが、ターゲットセルについての関連するアクセス情報を決定する。ターゲットセルはソースセルとは異なり、1つまたは複数のビームを含む。アクセス情報は、ターゲットネットワークノードによって提供される情報に基づいて決定され得る。いくつかの実施形態では、アクセス情報は特定のUEに特有のものであり得、または任意のUEに適用可能となるような汎用的なものであり得る(または、UE特有のアクセス情報を生み出すために使用され得る一般的情報であり得る)。特定の実施形態では、アクセス情報は、許容されるビームの指示を含み得る。いくつかの実施形態では、アクセス情報は、ターゲットセルの許容されるビームのそれぞれにマッピングされるランダムアクセスプリアンブルを含む。いくつかの実施形態では、アクセス情報は、共通ランダムアクセス設定情報および許容されるビームのための専用ランダムアクセスリソースを含む。
【0069】
ステップ610では、ソースネットワークノードが、ターゲットセルにアクセスするためにワイヤレスデバイスによって使用され得る情報を含むハンドオーバメッセージを送信する。例えば、ハンドオーバメッセージは、ターゲットセルの識別を含み得る。別の例として、ハンドオーバメッセージはまた、ターゲットセルに関連するビーム関連情報を含むアクセス情報をも含み得る。いくつかの実施形態では、アクセス情報はランダムアクセスチャネル(RACH)情報を含み得る。いくつかの実施形態では、ビーム関連情報は、ターゲットセルの利用可能なビームのすべてより少ないビームに関係し得る。
【0070】
ステップ615では、ワイヤレスデバイスが、ソースネットワークノードからハンドオーバメッセージを受信する。いくつかの実施形態では、ハンドオーバメッセージは、トリガリングイベント(例えば、ソース信号品質がしきい値未満に降下する、ターゲット信号品質がしきい値を超える、など)に応答して受信され得る。このタイミングは、いつハンドオーバメッセージが送られるかという点で、レガシータイミングと同様であり得る。いくつかの実施形態では、トリガリングイベントが発生する前にハンドオーバメッセージが受信され得る。これにより、(トリガリングイベンが発生するのを待機するのと比較して)ソースネットワークノードとワイヤレスデバイスとの間の信号品質が良好となる時に、ソースネットワークノードが、ワイヤレスデバイスにターゲットセルについてのアクセス情報を提供することが可能となる。
【0071】
ステップ620では、ワイヤレスデバイスが、ハンドオーバメッセージ内の情報(例えば、ターゲットセルの識別と、ターゲットセルに関連するアクセス情報)に基づいて、ターゲットセルからの少なくとも1つのビームを識別する。いくつかの実施形態では、ワイヤレスデバイスは、ターゲットセルに関連する、利用可能な/許容されるビームの1つまたは複数の品質特性に基づいてビームを識別し得る。いくつかのシナリオでは、ただ1つのビームが提供されていることがあり、ワイヤレスデバイスは、提供されたビームを単に選択する。
【0072】
ステップ625では、ワイヤレスデバイスが、識別された少なくとも1つのビームを使用してターゲットセルにアクセスする。ターゲットセルは、ステップ615で受信されたハンドオーバメッセージ内で受信されたアクセス情報に基づいてアクセスされ得る。ワイヤレスデバイスがターゲットセルに関連するシステム情報をまず読み取る必要なしに、ターゲットセルはアクセスされ得る。いくつかの実施形態では、識別された少なくとも1つのビームを使用してターゲットセルにアクセスすることが、コンテンションベースのランダムアクセス手順を使用してターゲットセルにアクセスすることを含み得る。
【0073】
前述のステップはいくつかの実施形態の例示に過ぎない。すべての実施形態が上記のすべてのステップを組み込むことも、ステップが図6に示される厳密な順序で実施されることも必要ではない。さらに、いくつかの実施形態は、図6に示されていないステップを含み得る。例えば、いくつかの実施形態では、ワイヤレスデバイスは、ターゲットノードからの1つまたは複数のビームに関連する信号品質の指示をソースネットワークノードに提供し得る。
【0074】
図7は、特定の実施形態による、ワイヤレスデバイスおよびネットワークノードの機能単位のブロック図である。具体的には、特定のワイヤレスデバイス710およびネットワークノード720の機能単位が示されている。他の実施形態は、より多くの機能単位、より少ない機能単位、または異なる機能単位を含み得る。さらに、単一の図示されるユニットが、複数の類似のユニットを表し得る。例えば、決定ユニット722は、異なる決定を行うように設定された複数の決定ユニットを表し得る。ユニットは、ソフトウェア、コンピュータプログラム、サブルーチン、ライブラリ、ソースコード、または例えばプロセッサによって実行される任意の他の形態の実行可能命令を含み得る。この図7では、ワイヤレスデバイス710は、受信機ユニット712、識別ユニット714、およびアクセスユニット716を備え、ネットワークノード720は、決定ユニット722、準備ユニット724、送信ユニット726、および受信ユニット728を備える。
【0075】
WD710の構成要素から始めると、受信機ユニット712は、ソースセルに関連するソースネットワークノードから第1のハンドオーバメッセージを受信するように設定される。第1のハンドオーバメッセージは、ターゲットセルの識別と、ターゲットセルに関連するアクセス情報とを含む。いくつかの実施形態では、3つ以上の潜在的なターゲットセルがあり得る。ターゲットセルはソースセルとは異なり、1つまたは複数のビームを含む。いくつかの実施形態では、ターゲットセルが、ソースネットワークノードとは異なる第2のネットワークノードに関連付けられる。いくつかの実施形態では、アクセス情報はランダムアクセスチャネル(RACH)情報を含む。いくつかの実施形態では、ターゲットセルは少なくとも2つのビームを有し、アクセス情報は、ターゲットセルに関連する、許容されるビームの指示を含む。そのような実施形態では、許容されるビームは、ターゲットセルのビームのすべてよりも少ないことがある。特定の実施形態では、アクセス情報は、ターゲットセルの許容されるビームのそれぞれにマッピングされたランダムアクセスプリアンブルを含む。いくつかの実施形態では、アクセス情報は、共通ランダムアクセス設定情報および許容されるビームのための専用ランダムアクセスリソースを含む。
【0076】
識別ユニット714は、第1のハンドオーバメッセージからのターゲットセルの識別およびアクセス情報に基づいて、ターゲットセルの1つまたは複数のビームの中から少なくとも1つのビームを識別するように設定される。
【0077】
アクセスユニット716は、識別された少なくとも1つのビームを使用してターゲットセルにアクセスするように設定される。いくつかの実施形態では、アクセスユニット716は、コンテンションベースのランダムアクセス手順を使用してターゲットセルにアクセスするようにさらに設定される。いくつかの実施形態では、アクセスユニット716は、ターゲットセルに関連するシステム情報をまず読み取ることなく、ターゲットセルにアクセスするようにさらに設定される。
【0078】
ここでネットワークノード720を見ると、決定ユニット722が、少なくとも1つのワイヤレスデバイスについての第2のネットワークノードに関連するアクセス情報を決定するように設定される。アクセス情報は、ターゲットセルから受信された情報から決定され得る。いくつかの実施形態では、ターゲットセルからの情報が、ネットワークノード720によって記憶された情報と組み合わされ、第2のネットワークノードに関連するアクセス情報が決定され得る。
【0079】
準備ユニット724が、ワイヤレスデバイス710などのワイヤレスデバイスに送信されるべき第2のネットワークノードに関連するアクセス情報を準備するように設定される。
【0080】
送信ユニット726が、ワイヤレスデバイスにアクセス情報を送信するように設定される。
【0081】
受信ユニット728が、他のネットワークノードからアクセス情報を受信するように設定される。受信されたアクセス情報は、ネットワークノード720によって行われるアクセス情報への修正と共に、または修正を伴わずにワイヤレスデバイスに送られることになる(例えば、ネットワークノードは、ターゲットセルによって提供されたアクセス情報を単に転送し得、またはターゲットセルによって提供された情報を修正し得る)。
【0082】
任意の適切なステップ、方法、または機能は、例えば前述の図のうちの1つまたは複数に示される構成要素および機器によって実行され得るコンピュータプログラム製品を通じて実施され得る。例えば、ストレージ223は、コンピュータプログラムがその上に記憶され得るコンピュータ可読手段を含み得る。コンピュータプログラムは、プロセッサ222(および、インターフェース221やストレージ223などの、任意の動作可能に結合されたエンティティおよびデバイス)に本明細書に記載の実施形態による方法を実施させる命令を含み得る。したがって、コンピュータプログラムおよび/またはコンピュータプログラム製品は、本明細書で開示される任意のステップを実施するための手段を提供し得る。
【0083】
本発明の概念のいくつかの態様が、主にいくつかの実施形態を参照しながら上記で説明された。しかしながら、当業者は容易に理解するように、上記で開示されたもの以外の実施形態が等しく可能であり、本発明の概念の範囲内にある。同様に、いくつかの異なる組合せが論じられたが、すべての可能な組合せが開示されたわけではない。他の組合せが存在し、本発明の概念の範囲内にあることを当業者なら理解されよう。さらに、当業者は理解するように、本明細書で開示される実施形態は、他の規格および通信システムにも適用可能なものであり、他の特徴と共に開示される特定の図からの任意の特徴が、任意の他の図に適用可能であり、または異なる特徴と組み合わされ得る。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7