(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-12-05
(45)【発行日】2022-12-13
(54)【発明の名称】ロックアウトタグアウト装置及びバルブ
(51)【国際特許分類】
F16K 35/10 20060101AFI20221206BHJP
【FI】
F16K35/10
(21)【出願番号】P 2021088416
(22)【出願日】2021-05-26
(62)【分割の表示】P 2018568732の分割
【原出願日】2016-07-12
【審査請求日】2021-05-26
(73)【特許権者】
【識別番号】598057523
【氏名又は名称】パーカー・ハニフィン・コーポレーション
(74)【代理人】
【識別番号】100118902
【氏名又は名称】山本 修
(74)【代理人】
【識別番号】100106208
【氏名又は名称】宮前 徹
(74)【代理人】
【識別番号】100186613
【氏名又は名称】渡邊 誠
(72)【発明者】
【氏名】スミス,ザッカリー・スペンサー
【審査官】橋本 敏行
(56)【参考文献】
【文献】特開2010-255663(JP,A)
【文献】特開2005-344918(JP,A)
【文献】米国特許第05046523(US,A)
【文献】中国実用新案第202158253(CN,U)
【文献】特開2011-038622(JP,A)
【文献】米国特許第04614203(US,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
F16K 35/00-35/16
F16K 31/44-31/62
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
バルブアセンブリであって、
バルブハウジングと、
バルブハウジング内のバルブアクチュエータを開位置と閉位置との間で作動させるために作動軸の周りを移動可能なハンドルと、を有し、
前記ハンドルは第1開口部を有し、前記バルブハウジングは第2開口部を有し、前記バルブアクチュエータが前記閉位置にあるとき、前記第1開口部は、前記閉位置から前記開位置への前記バルブアクチュエータの移動を防止するロックアウト部材を受け入れることができるように前記第2開口部と整列し、
前記バルブアセンブリは、前記バルブアクチュエータが前記閉位置にあるときにのみロックアウトすることができ、
前記第1開口部及び前記第2開口部は、
前記作動軸を通過する方向に且つ前記作動軸に対して横方向に延び、
前記ハンドルは、前記バルブハウジングの開口部内を軸方向に且つ回転自在に移動可能であり、前記第1開口部の中心軸は、前記バルブアクチュエータが
前記閉位置にあるとき、
前記作動軸に沿って前記第2開口部の中心軸と
軸方向位置において整列し、前記バルブアクチュエータが
前記開位置にあるとき、前記第1開口部の前記中心軸は、前記作動軸に沿って前記第2開口部の前記中心軸の軸方向の上方にある、バルブアセンブリ。
【請求項2】
請求項1に記載されたバルブアセンブリにおいて、
前記バルブアクチュエータが前記開位置にあるとき、前記第1開口部は前記第2開口部と整列していない、バルブアセンブリ。
【請求項3】
請求項1に記載されたバルブアセンブリにおいて、
前記第1開口部及び前記第2開口部は、前記作動軸に対して垂直に配向する、バルブアセンブリ。
【請求項4】
請求項1に記載されたバルブアセンブリにおいて、
前記第1開口部及び前記第2開口部は、前記作動軸に対して垂直な水平面に対して非ゼロの角度で配向される、バルブアセンブリ。
【請求項5】
請求項4に記載されたバルブアセンブリにおいて、
前記非ゼロの角度は、約2.5度から3度である、バルブアセンブリ。
【請求項6】
請求項1に記載されたバルブアセンブリにおいて、
前記ハンドルは、前記ハンドルの両側に一対の第1開口部を有し、前記バルブハウジングは、前記バルブハウジングの両側に一対の第2開口部を有し、前記バルブアクチュエータが前記閉位置にあるとき、前記一対の第1開口部及び前記一対の第2開口部は、前記ロックアウト部材の受け入れを可能にするように整列される、バルブ
アセンブリ。
【請求項7】
請求項1に記載されたバルブアセンブリにおいて、
前記第1開口部は、前記バルブアクチュエータが前記閉位置にあるときに前記作動軸の周りで前記第2開口部と角度的に整列する、バルブ
アセンブリ。
【請求項8】
請求項1に記載されたバルブアセンブリにおいて、
前記バルブアクチュエータが前記開位置にあるときの前記第1開口部の位置は、前記バルブアクチュエータが前記閉位置にあるときの前記第1開口部の位置から90度離れる、バルブ
アセンブリ。
【請求項9】
請求項1に記載されたバルブアセンブリにおいて、
前記バルブアクチュエータは、1/4回転アクチュエータである、バルブ
アセンブリ。
【請求項10】
請求項1に記載されたバルブアセンブリにおいて、
前記ハンドルは、前記ハンドルを回して前記バルブアクチュエータを任意の様々な開位置に移動させるように構成され、
前記バルブアクチュエータが様々な開位置の任意の一つにあるとき、前記第1開口部は、前記作動軸に沿って前記第2開口部の軸方向の上方にある、バルブアセンブリ。
【請求項11】
請求項1に記載されたバルブアセンブリにおいて、
前記バルブハウジングの中央本体は、下部ハウジングと、上部ハウジングと、を含み、
前記ハンドルは、前記上部ハウジングの開口内で軸方向且つ回転方向に移動可能である、バルブアセンブリ。
【請求項12】
請求項1に記載されたバルブアセンブリにおいて、
前記バルブアセンブリは、前記バルブアセンブリを閉じるように前記ハンドルを回すと前記ハンドルを前記作動軸に沿って下方に移動させ且つ前記作動軸回りで回転させ、前記バルブアセンブリを開くように前記ハンドルを回すと前記ハンドルを前記作動軸に沿って上方に移動させ且つ前記作動軸回りで回転させるように構成される、バルブアセンブリ。
【請求項13】
請求項12に記載されたバルブアセンブリにおいて、
前記作動軸に沿った前記ハンドルの下方への移動は、前記ハンドルの前記第1開口部を、前記バルブハウジングの前記第2開口部の前記作動軸に沿った高さまで、軸方向に下げる効果を有する、バルブアセンブリ。
【請求項14】
請求項13に記載されたバルブアセンブリにおいて、
前記作動軸回りの前記ハンドルの回転運動は、前記ハンドルの前記第1開口部を移動させて前記バルブハウジングの前記第2開口部と角度的に整列させる効果を有する、バルブアセンブリ。
【請求項15】
請求項12に記載されたバルブアセンブリにおいて、
前記作動軸に沿った前記ハンドルの上方への移動は、前記ハンドルの前記第1開口部を、前記バルブハウジングの前記第2開口部の前記作動軸に沿った高さよりも高く上昇させる効果を有する、バルブアセンブリ。
【請求項16】
請求項15に記載されたバルブアセンブリにおいて、
前記作動軸回りの前記ハンドルの回転運動は、前記ハンドルの前記第1開口部を回転させて前記バルブハウジングの前記第2開口部との角度的な整列から外す効果を有する、バルブアセンブリ。
【請求項17】
請求項16に記載されたバルブアセンブリにおいて、
前記ハンドルを任意の開位置に回転させることは、前記ハンドルの前記第1開口部を移動させて前記バルブハウジングの前記第2開口部と軸方向及び角度的な整列から外す効果を有し、
前記第1開口部及び前記第2開口部が軸方向及び角度的な整列から外れた状態で、前記バルブアセンブリは前記ロックアウト部材でロックできない、バルブアセンブリ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、概してロックアウトタグアウト装置に関し、より詳細には、バルブのロックアウトタグアウト装置に関する。
【背景技術】
【0002】
ロックアウトタグアウト装置は、化学、油圧、空気圧又は熱のいずれかの危険なエネルギー源の放出を防止するために、例えばメンテナンス中に機械の部品へのアクセスをロックアウトするために様々な用途に使用される。ロックアウトに続いて、警告タグが使用され得、警告タグは、タグが取り除かれ且つ部品がアンロックされるまでエネルギー分離部品及び制御される機械が作動され得ないことを示す。そのような1つの用途は半導体製造装置であり得、半導体製造装置では、部品が、機械への、機械からの、又は機械内のガス又は液体の流れを制御するバルブであり得る。メンテナンス中は、バルブは閉じられ得、危険なエネルギー内容物を取り除くためにラインが切断又はパージされる。
【0003】
いくつかの既存のロックアウトタグアウト装置は、特定の用途に関して欠点、障害、及び不利益がある。例えば、バルブ用途では、バルブは、ロックアウトタグアウトを促進するために追加のハードウェアを要し得る。いくつかの用途では、バルブは、開位置でのみロックアウトされ得る。したがって、この技術分野におけるさらなる貢献が必要である。
【発明の概要】
【0004】
本発明は、バルブアセンブリの構造に組み込まれ、バルブアセンブリを閉位置においてロックアウトすることを可能にするロックアウトタグアウト装置を対象とする。本発明の一態様によれば、バルブアセンブリは、バルブハウジングと、バルブハウジング内のバルブアクチュエータを開位置と閉位置との間で作動させるために作動軸の周りを移動可能なハンドルとを含む。ハンドルは第1開口部を有し、バルブハウジングは第2開口部を有する。バルブアクチュエータが閉位置にあるとき、第1開口部は、閉位置から開位置へのバルブアクチュエータの移動を防止するロックアウト部材の受け入れを可能にするために、第2開口部と整列する。
【0005】
本発明の実施形態は、以下の追加の特徴のうちの1つ以上を別々に又は組み合わせて含み得る。
バルブアクチュエータが開位置にあるとき、第1開口部は、第2開口部と整列しなくてもよい。
【0006】
第1及び第2開口部は、作動軸に対して横方向に延びてもよい。
第1及び第2開口部は、作動軸に対して垂直に配向されてもよい。
第1及び第2の開口部は、作動軸に垂直な水平面に対して非ゼロの角度に配向されてもよい。
【0007】
非ゼロの角度は約2.5から3度であってもよい。
バルブアクチュエータは、マルチターンアクチュエータであってもよい。
バルブアセンブリは、ハンドルの動きに応じてハンドルに対して摺動可能に動くように構成されたインジケータステムをさらに含んでもよい。インジケータステムは、第3開口部を有してもよい。バルブアクチュエータが閉位置にあるとき、第1開口部は、閉位置から開位置へのバルブアクチュエータの移動を防止するためのロックアウト部材の受け入れを可能にするため、第3開口部と整列してもよい。
【0008】
バルブアクチュエータが開位置にあるとき、第1開口部は、第3開口部と整列しなくてもよい。
バルブアクチュエータが開位置にあるとき、第1及び第2開口部は、第3開口部と整列してなくてもよい。
【0009】
バルブアクチュエータが開位置にあるとき、第1開口部は、第2開口部と整列しなくてもよい。
インジケータステムは、閉位置と開位置との間でバルブアクチュエータを作動させるためにハンドルが動くときに、ハンドルの壁に鉛直に延びる開口部を通じてスライドするカムを有し得る。
【0010】
ハンドルは、ハンドルの両側に一対の第1開口部を有し得、バルブハウジングは、バルブハウジングの両側に一対の第2開口部を有し得る。バルブアクチュエータが閉位置にあるとき、一対の第1開口部、一対の第2開口部、及び第3開口部は、ロックアウト部材の受け入れを可能にするように整列されてもよい。
【0011】
第1開口部は、バルブアクチュエータが閉位置にあるときに作動軸の周りで第2開口部と角度的に整列してもよい。
バルブアクチュエータが開位置にあるときの第1開口部の位置は、バルブアクチュエータが閉位置にあるときの第1開口部の位置から90度離れていてもよい。
【0012】
第1開口部は、バルブアクチュエータが閉位置にあるとき、作動軸に沿って第2開口部と軸方向に整列してもよい。
バルブアクチュエータが開位置にあるとき、第1開口部は、作動軸に沿って第2開口部の軸方向上方にあってもよい。
【0013】
バルブアクチュエータは、1/4回転アクチュエータであってもよい。
別の特徴として、バルブアセンブリは、バルブアクチュエータが閉位置にあるときにのみロックアウトされ得る。
【0014】
以下、本発明の上記及び他の特徴を、添付の図面を参照してより詳細に説明する。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【
図1】
図1は、本発明による例示的なバルブアセンブリの斜視図である。
【
図3】
図3は、
図2の線3-3から見た
図1のバルブアセンブリの断面図であり、開位置におけるバルブアセンブリを示している。
【
図4】
図4は、
図2の線3-3から見た
図1のバルブアセンブリの断面図であるが、バルブアセンブリが閉位置の状態である。
【
図5】
図5は、本発明による他の例示的なバルブアセンブリの正面図である。
【
図7】
図7は、
図6の線7-7から見た
図5のバルブアセンブリの断面図であり、開位置におけるバルブアセンブリを示している。
【
図8】
図8は、
図6の線7-7から見た
図5のバルブアセンブリの断面図であるが、バルブアセンブリが閉位置の状態である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
本発明は多くの異なる形態を取ることができるが、本発明の原理の理解を促進する目的で、図面に示される実施形態が参照され、特定の言語がこれを説明するために使用される。それにもかかわらず、それにより本発明の範囲を限定するものではないことを理解され
たい。記載された実施形態の任意の変更及びさらなる修正、並びに本明細書に記載される本発明の原理のさらなる適用は、本発明が関連する当業者に通常起こるように企図される。
【0017】
図1から
図4は、発明の一態様による例示的なバルブアセンブリ10及びロックアウトタグアウト装置12を示す。図示されたバルブアセンブリ10は、半導体製造用途に必要とされ得るような高純度ガス/流体システムに適したダイアフラム型バルブを含む。理解されるように、バルブアセンブリ10及びロックアウトタグアウト装置12は、
図1から
図4に示す特定の構成に限定されず、他の実施形態も考えられる。例えば、ロックアウトタグアウト装置12は、バルブ以外の構成要素と共に、他のタイプのバルブアセンブリと共に使用され得る。さらに、図示のバルブアセンブリ10は手動で作動されるが、バルブアセンブリ10は、例えば電気、空気圧及び/又は油圧を含む、他の又は追加のタイプの作動によって制御され得ることが理解される。
【0018】
バルブアセンブリ10は、概して長手方向軸Xに沿った入口ポート管20及び出口ポート管22と、概して鉛直軸Yに沿った中央本体26とを有するバルブハウジング18を含む。中央本体26は、バルブチャンバ30を含み、バルブチャンバ30においてバルブアクチュエータ34は、
図3及び
図4に示すように、バルブアセンブリ10をそれぞれ開閉するための閉位置と開位置との間の移動のために支持される。ハンドル40は、バルブアクチュエータ34を閉位置と開位置との間で移動させるためにバルブアクチュエータ34に連結される。インジケータステム38は、次に、ハンドル40の移動に応答してハンドル40に対して摺動可能に構成される。バルブハウジング18、ハンドル40、及びインジケータステム38は、ハンドル40の回転によって整列及び非整列され得る、開口部44,46,48をそれぞれ有する。以下により詳細に説明するように、バルブアクチュエータ34を閉位置に動かすためにハンドル40を回すことは、開口部44,46,48を整列状態に移動させる効果を有する。このような閉状態では、
図3に示すように、ロック50などのロックアウト部材は、例えばそのメンテナンス中に、バルブアセンブリ10への予期せぬアクセス又は無許可のアクセスを防止するために、開口部44,46,48を通じて挿入され(且つ必要に応じてタグ付けされ)得る。他方、バルブアクチュエータ34を任意の様々な開位置に移動させるためにハンドル40を回転させることは、開口部44,4
6,48を非整列状態に移動させる効果を有する。このような開状態では、例えば
図4に
示すように、バルブアセンブリ10をロックアウトすることができない。
図1から
図4に示される実施形態では、バルブアセンブリ10は、閉位置でロックアウトタグアウトされ、ロックアウトタグアウト機構はバルブアセンブリ10自身に組み込まれる。
【0019】
ここで、
図3及び
図4をさらに詳細に参照すると、バルブハウジング18は、ベースプレート60及びその上に取り付けられたバルブ本体64を含む。バルブ本体64は、
図3及び
図4の左右にそれぞれ示されている、入口及び出口ポート管20,22と、バルブチ
ャンバ30の底部を形成する中間通路66を含む。バルブハウジング18の中央本体26は、下部ハウジング70及び上部ハウジング72を含み、ともにバルブチャンバ30の上部を画定する。理解されるように、中間通路66は、入口ポート管20と出口ポート管20との間の流体連通を可能にする。さらに理解されるように、ポート管20又は22のいずれかが入口又は出口ポート管として機能することができる。バルブハウジング18は、ポリテトラフルオロエチレン、ステンレス鋼、又はETFE若しくはPVDF等の硬質熱可塑性樹脂を含む任意の適切な材料で作られ得る。
【0020】
チャンバ30内に取り付けられたバルブアクチュエータ34は、バルブチャンバ30の上部及び下部を分離するダイアフラム80を含む。ダイアフラム80は、上方を下部ハウジング70、下方をバルブ本体64によってその端部が支持される。ダイアフラム80は、中央に位置するプラグ82を含み、Y軸に沿ってプラグ82の柔軟な鉛直移動を可能に
するために、PTFE,PFA、それらの変形、及び/又は他の材料等の適切な材料で作られる。プラグ82は、バルブ本体64のバルブシート88に対して封止するように構成される。プラグ82は、閉位置(
図3)と開位置(
図4)との間で移動可能であり、流体が入口ポート管20から、中間通路66を通って出口ポート管22に流れることができる。
【0021】
バルブアクチュエータ34は、ピストン90とピストンドライバ92とを含む。ピストン90は、下部ハウジング70のボア96内でY軸に沿って摺動可能に取り付けられる。ピストン90は、その下端においてダイアフラム80に固定して接続され、ピストン90の上下動によりダイアフラム80に上下方向の撓みと、バルブシート84に対するプラグ82の封止及び開封を生じさせる。その上端部において、ピストン90は、ピストンドライバ92のドライバスレッド102と螺合する被ドライバスレッド100を有する。ピストンドライバ92は、下部ハウジング70及び上部ハウジング72の内部表面110,1
12,114によって回転運動するように支持される。次いで、ハンドル40は、ハンド
ル40の回転によりピストンドライバ92の回転を引き起こすように、例えば118においてスプライン接続を介してピストンドライバ92の上端部に結合される。それぞれのピストン90及びピストンドライバ92の被ドライバスレッド100及びドライビングスレッド102のねじ結合により、ハンドル40の時計回り及び反時計回りの回転はピストン90をそれぞれ下方及び上方に駆動する働きをし、ダイアフラム80及びプラグ82にバルブアセンブリ10をそれぞれ開閉させる。
【0022】
インジケータステム38は、ピストン90の上部のキャビティ126内に位置し、キャビティ126の底部表面128と摺動可能に隣接接触する下部を有する。インジケータステム38は、ピストンドライバ92の上壁134の開口部130を通って延在する。開口部130は、インジケータステム38が開口部130内で回転し、ピストンドライバ92の上壁134に対して開口部130を通じて軸方向に移動するための、十分な隙間を提供する。付勢バネ140は、インジケータステム38をキャビティ126の底部表面128に向かって下方に付勢するために、ハンドル40の上壁146とインジケータステム38の上部レッジ148との間に配置される。その上端部において、インジケータステム38は、レッジ148の近くのその下部156からその上部遠位端部158まで螺旋状のカム面154を形成するようにわずかに旋回する方形の形状を有するタブ152を含む。ハンドル40の上壁146は、そこを通じたタブ152のカム154の摺動及び回転又はねじれを可能にする、対応する形状の開口160を有する。理解されるように、ハンドル40及びしたがってピストンドライバ92は、例えば
図3の閉位置から
図4の開位置へ、Y軸に沿って軸方向に上方にピストン90を移動させるように回転されると、ピストン90は、バネ140の付勢に打ち勝つので、インジケータステム38をピストンドライバ92の開口部130を通って上方へ付勢する。インジケータステム38が上方に付勢されると、タブ152のカム154は、ハンドル40の上壁146の開口部160の内側表面に沿って摺動し、タブ152が開口部160を通じて摺動するにつれて、タブ152及びしたがってインジケータステム38を回転する効果を有する。
図4に示されるように、開位置において、インジケータステム38のタブ152は、ハンドル40の上壁146の上方に突出し、バルブアセンブリ10が開いていることを示す機能を奏する。
【0023】
図4に最も良く示されているように、インジケータステム38はさらに開口部48を含む。開口部48は、インジケータステム38の垂直移動軸線を横切って延在し、図示の実施形態ではY軸を横切る。
図3に最もよく示されているように、開口部48は、長手方向軸Xに平行な水平面Pに対して僅かな角度Aにあってもよい。図示の実施形態では、角度Aは約2.5から3度である。
【0024】
バルブハウジング18及びハンドル40は同様に、Y軸に対して横方向に延びる開口部
44,46を含む。図示の実施形態における開口部44,46は、同様に、水平面Pに対して約2.5から3度の角度Aに向けられている。バルブハウジング18の開口部44は、バルブハウジング18の上部72におけるバルブアセンブリ10の両側に配置される。図示の実施形態では、開口部44は、
図3及び
図4に示されるように、ハウジングの左側及び右側に配置される;言い換えれば、Y軸を見下ろして見たときに180°離れて、又はバルブアセンブリ10の入口及び出口ポート管20,22の上方にそれぞれ見える。ハンドル40の開口部46は、ハンドル40の両側に配置される。図示の実施形態では、開口部46は、Y軸を見下ろして180度離れて配置される。ハンドル40の回転は、ハンドル40内の開口部46を、Y軸の周りに角度的に且つY軸に沿って軸線方向に、バルブハウジング18の開口部44と共に、整列状態に及び整列状態から移動させ、且つインジケータステム38の開口部48との角度及び軸方向の整列状態に及び整列状態から移動させる。開口部44,46,48は、ロックアウト部材50、例えばロックのシャックルを受けるのに適した大きさである。
【0025】
図3及び
図4は、それぞれ閉位置及び開位置におけるバルブアセンブリ10を示す。
図3に示すように、バルブアセンブリ10を閉じるためにハンドル40を回転させることは、ハンドル44の開口部46を、バルブハウジング18の開口部44と角度方向及び軸方向に整列させ、且つインジケータステム38の開口部48と角度方向及び軸方向に整列させるように位置させる。
図3では、開口部44,46,48は、整列軸Lに沿って整列している。理解されるように、整列軸Lは、開口部44,46,48がそれぞれハウジング18、ハンドル40、インジケータステム38に配置される角度Aに対応し、図示された実施形態では水平面Pに対して約2.5から3度である。開口部44,46,48をこの
ように整列させた状態で、ロック50等のロックアウト部材が、開口部44,46,48を通って挿入され得る。理解されるように、ロック50のシャックルは、ハンドル40の回転運動を防止し、したがってバルブアセンブリ10を閉位置にロックする。ロックアウト部材50は、例えばそのメンテナンスの間の、バルブアセンブリ10への予期しない又は無許可のアクセスを防止することができる。ロックアウト部材50には、ロックアウト手順などの適切な識別のためにタグ付けされ得る。
【0026】
バルブアセンブリ10は、ロックアウト部材50を取り外し、ハンドル40を回転させることによって開くことができる。例えばハンドル40を
図4に示す位置に回すことにより、ピストン90及びインジケータステム38をY軸に沿って上方に促す。ハンドル40の閉位置からの360度の回転である
図4の開位置では、ハンドル40の開口部46は、バルブハウジング18の開口部44と角度的に及び軸方向に整列していることに留意されたい。しかしながら、インジケータステム38が上方に付勢されると、インジケータステム38のタブ152は、ハンドル40の上壁146の開口部160を通って摺動し、タブのらせん状のカム面154により、インジケータステム38を回転させる。したがって、インジケータステム38の開口部48が上昇してハンドル40の開口部46及びバルブハウジング18の開口部44と軸方向の整列から外れる。理解されるように、例えば
図4に示すようにハンドル40を任意の開位置に回転させることは、ハンドル40の開口部46及びバルブハウジング18の開口部44とのY軸に沿った軸方向の整列から外れるようにインジケータステム38の開口部48を移動させる効果を有する。開口部44,46,48がずれると、バルブアセンブリ10は、例えばロックアウト部材50によってロックすることができない。ロックアウト部材50を挿入しようとする試みは、例えば、ハンドル40の外壁又はインジケータステム38の本体によって妨害される。ハンドル40の上壁146に対して上方に突出するタブ152は、バルブアセンブリ10が開いており、ロックできないことを示すインジケータとして機能する。
【0027】
ハンドル40は、他の開位置、例えば、閉位置から90度又は180度に回転させることもできる。90度では、角度的にハンドル40の開口部46の間のハンドル40の外壁
は、バルブハウジング18の開口部44を塞ぎ、ロックアウト部材50の挿入を防止する。180度では、
図3の左から右へと開口部46が減少する代わりに(ここでは開口部46がロックアウトを可能にするために開口部44,48と整列している)、開口部46が左から右に傾くように、ハンドル40の開口部46が側面を切り替える。このようにして、ハンドル40の左側の開口部46の中心が、バルブハウジング18の左側の開口部44の中心よりも下方に位置し、したがって軸方向の整列から外れ、ハンドル40の右側の開口部46の中心が、バルブハウジング18の右側の開口部44の中心の上方に上がり、したがって軸方向の整列から外れ、ハンドル40の開口部46をバルブハウジング18の開口部44とのY軸に沿った軸方向の整列から外し、ロックアウト部材50の挿入を阻止する。
【0028】
図1から
図4のバルブアセンブリ10は、マルチターン作動型バルブアセンブリであり得る。そのようなバルブアセンブリのため、ハンドル40は、閉位置と任意の数の開位置との間で360度より大きく回転され得る。このようなマルチターン作動型バルブのために、ハンドル40の開口部46は、ハンドル40が閉位置から360度回転するごとに、又は完全に回転することで、バルブハウジング18の開口部44と角度的且つ軸方向に整列することが理解される。しかしながら、上述したように、バルブアセンブリ10がそのような360度の位置に開放されると、ハンドル40の開口部46はバルブハウジング18の開口部44と整列するが、インジケータステム38の開口部48は整列しない。インジケータステム38は、むしろ、例えば
図4に示すように上昇位置にあり、その開口部48は、ハンドル40の開口部46及びバルブハウジング18の開口部44と軸方向に上方にあり、軸方向に整列していない。したがって、ロッキング部材50の挿入の試みは、ハンドル40及びバルブハウジング18の整列した開口部44,46を通過することができるが、それにもかかわらずインジケータステム38の本体によって妨害されることになる。したがって、このようなインジケータステム38を有する
図1から
図4のバルブアセンブリ10は、バルブアセンブリ10が閉位置にあるときにのみロックアウトすることができ、開位置においては、インジケータステム38はロッキングを許容せず、バルブハウジング18の開口部44に対するハンドル40の開口部46の位置ずれがロッキングを許容しない。
【0029】
バルブアセンブリ10は、
図1から
図4に示す構成に限定される必要はなく、他の実施形態も考えられることが理解されよう。例えば、バルブアセンブリ10は、バルブアセンブリを閉位置から全開位置に移動する際に、ハンドル40及びバルブアクチュエータ34が部分的、すなわち360度未満にしか回転できない、部分ターン作動型バルブであってもよい。このような部分ターン作動型バルブのため、閉位置において、開口部44,46,48は、ロックアウトを可能にするために整列軸Lに沿って整列する。しかし、ハンドル40が例えば90度又は180度に回転された開位置では、ハンドル40の開口部46は、バルブハウジング18の開口部44及びインジケータステム38の開口部48と角度的及び軸方向の整列から外れ、ロックアウトを防止する。このような部分ターン作動型バルブのため、ハンドル40のみで閉位置でのロックアウトを可能にし、開位置でのロックアウトを防止することができるので、インジケータステム38を省略することができることが理解されよう。したがって、バルブアセンブリ10が部分ターン作動型バルブとして構成されている場合、ここでもバルブアセンブリ10は閉位置にのみロックアウトすることができ、開位置では、バルブハウジング18の開口部44に対するハンドル40の開口部46の位置ずれがロックを許容しない。このような部分作動型バルブに設けられている場合には、インジケータステム38はまた、開位置でのロックを許容しない。
【0030】
図1から
図4のバルブアセンブリ10は、水平面Pに対して2.5から3度の角度Aで各々配置される開口部44,46,48を有する。バルブアセンブリ10はそのように限定される必要が無いことは理解されよう。実施形態では、開口部44,46,48は、水
平面Pに対して0度の角度で方向づけられ得る、つまりY軸に直交する。そのようなバルブのため、ハンドル40の開口部46は、ハンドル40の180度、又は半回転毎にバルブハウジング18の開口部44と角度的に且つ軸方向に整列する。バルブアセンブリ10が閉じられると、開口部44,46,48は、ロックアウト部材50の挿入を可能にするために、角度的にかつ軸方向に互いに整列する、即ち0度の角度Aのために水平に整列する。しかしながら、バルブアセンブリ10がハンドル40を例えば180度回転させることによって開かれると、ハンドル40の開口部46が、角度Aが0度であるバルブハウジング18の開口部44と整列するが、インジケータステム38の開口部48は整列しない。ハンドル40がバルブを開くために回転されると、インジケータステム38及びその開口部48は、ハンドル40の開口部46及びバルブハウジング18の開口部44の上方に上昇し、軸方向の整列から外れる。したがって、ハンドル40及びバルブハウジング18の整列した開口部44,46を通過することができるが、ロッキング部材50を挿入する試みは、それにもかかわらずインジケータステム38の本体によって妨害される。したがって、バルブアセンブリ10は角度Aが0度となるように構成され、ここでもまた、バルブアセンブリ10は、閉位置においてのみロックアウトされ得、開位置では、インジケータステム38はロックを許容しない。バルブハウジング18の開口部44に対するハンドル40の開口部46の位置ずれはまた、ロックを許容しない。
【0031】
ここで、
図5から
図8を参照すると、バルブアセンブリ210の別の例示的な実施形態が示される。
図5から
図8のバルブアセンブリ210は、
図1から
図4の上述したバルブアセンブリ10と多くの点で類似しており、したがって、200でインデックスされた同じ参照符号は、バルブアセンブリ10の類似構造に対応する構造を示すのに使用される。また、
図1から
図4のバルブアセンブリ10の前述の記載は、以下で説明されることを除いて
図5から
図8のバルブアセンブリ210にも同様に適用可能である。さらに、明細書を読んで理解するときに、バルブアセンブリ10,210の特徴は、互いに置き換え得られ得、又は適用可能であれば互いに組み合わせて使用され得ることが理解されるであろう。
【0032】
バルブアセンブリ210は、概して長手方向軸Xに沿った入口ポート管220及び出口ポート管222と、概して鉛直軸Yに沿った中央本体226とを有するバルブハウジング218を含む。中央本体226は、バルブチャンバ230を含み、ここでは、バルブアクチュエータ234が、
図7及び
図8に示すように、バルブアセンブリ210を開閉するためにそれぞれ開位置と閉位置との間で移動するように支持されている。ハンドル240は、弁アクチュエータ234を開位置と閉位置との間で移動させるためにバルブアクチュエータ234に連結される。バルブハウジング218及びハンドル240は、ハンドル240の回転によって整列状態に出入りされ得るそれぞれの開口244,246を有する。以下でより詳細に説明するように、ハンドル240を回してバルブアクチュエータ234を閉位置に移動させることは、開口244,246を整列状態に移動させる効果を有する。このような閉状態では、
図8に示すように、例えばメンテナンスの間にバルブアセンブリ210への予期しないアクセス又は無許可のアクセスを防止するために、(
図1から
図3に示すような)ロック等のロックアウト部材が開口244,246を通じて挿入され(且つ必要に応じてタグ付けされ)得る。一方、ハンドル240を回してバルブアクチュエータ234を任意の様々な開位置に移動させることは、開口244,246を非整列状態に移動させる効果を有する。このような開状態では、例えば
図7に示すように、バルブアセンブリ210はロックアウトすることができない。
図5から
図8の図示の実施形態では、バルブアセンブリ210は、閉位置においてロックアウトタグアウトされ、ロックアウトタグアウト機構は、バルブアセンブリ210自身に組み込まれる。
【0033】
ここで、
図7及び
図8をさらに詳細に参照すると、バルブハウジング218は、ベースプレート260と、その上に取り付けられたバルブ本体264とを含む。バルブ本体26
4は、
図7及び
図8の左右にそれぞれ示される、入口及び出口ポート管220,222と、バルブチャンバ230の底部を形成する中間通路266とを含む。バルブハウジング218の中央本体226は、共にバルブチャンバ230の上部を画定する、下部ハウジング270及び上部ハウジング272を含む。理解されるように、中間通路266は、入口及び出口ポート管220,222の間の流体連通を可能にする。さらに理解されるように、ポート管220又は222のいずれかが、入口又は出口ポート管として機能することができる。バルブハウジング218は、ポリテトラフルオロエチレン、ステンレス鋼、又はETFE若しくはPVDF等の硬質熱可塑性樹脂を含む任意の適切な材料で形成され得る。
【0034】
チャンバ230内に取り付けられたバルブアクチュエータ234は、バルブチャンバ230の上部及び下部を分離するダイアフラム280を含む。ダイアフラム280は、上方が下部ハウジング270によって、下方がバルブ本体264によって、その端部が支持される。ダイアフラム280は、中心に位置するプラグ282を含み、Y軸に沿ってプラグ282の柔軟な鉛直移動を可能にするために、PTFE、PFA、それらの変形、及び/又は他の材料などの適切な材料で作られる。プラグ282は、バルブ本体264のバルブシート288に対してシールするように構成される。プラグ282は、開位置(
図7)と閉位置(
図8)との間で移動可能であり、流体が、入口ポート管220から中間通路266を通じて出口ポート管222に流れることができる。
【0035】
バルブアクチュエータ234は、ピストン290と、ピストンドライバ292とを含む。ピストン290は、下部ハウジング270のボア296内でのY軸に沿った摺動移動が可能なように取り付けられる。その下端部において、ピストン290の上方及び下方の移動が、ダイアフラム280の上方及び下方のたわみ、及びバルブシート284に対するプラグ282の対応する封止及び非封止を引き起こすように、ピストン290がダイアフラム280に固定して接続される。その上端部において、ピストン290は、ピストンドライバ292に隣接する。ピストンドライバ292は、上部ハウジング272のボア298内でのY軸に沿った摺動移動が可能なように取り付けられる。次に、ハンドル240は、ピストンドライバ292の上端部に結合される。ハンドル240は、上部ハウジング272の開口304内での軸方向且つ回転方向に移動可能である。付勢ばね340は、ピストン290及びピストンドライバ292をハンドル240の底部に向かって上向きに付勢するために、ピストン290の外側レッジ346と下部ハウジング270の上方向き環状面348との間に配置される。上部ハウジング272は、内側の傾斜又はカム表面350を有する。ピストンドライバ282は、ハンドル292及びピストンドライバ292が回転すると内側カム表面350に対して上方及び下方に角度的に摺動する、対応する外側傾斜又はカム表面352を有する。理解されるように、ピストンドライバ292のカム表面352と上部ハウジング272のカム表面350との間の滑り表面接触と、ばね340の上向きの付勢のため、ハンドル240の時計回り及び反時計回りの回転が、ピストンドライバ292及びピストン290をそれぞれ下方及び上方に駆動する働きをし、今度は、ダイアフラム280とプラグ282に、それぞれバルブアセンブリ210を閉開するように促す。ドライバピストン292と上部ハウジング272は、ハンドル292の閉位置への回転及び閉位置からの回転に、触知性のしるし及びかすかな抵抗を提供する協同するノッチ等を含み得る。
【0036】
バルブハウジング218及びハンドル240はそれぞれ、Y軸に対して横方向に延びる開口部244,246を含む。図示された実施形態における開口244,246は、長手方向軸Xに平行な水平面に対して0度の角度で配向されている。言い換えれば、開口244,246は、Y軸に垂直に向けられている。開口部244,246は、ロックアウト部材50、(例えば、
図1から
図3に示されるような)例えばロックのシャックルを受け入れるように適切にサイズ決めされる。
【0037】
図7及び
図8は、それぞれ開位置及び閉位置におけるバルブアセンブリ210を示す。まず
図8を参照すると、バルブアセンブリ210を閉じるためにハンドル240を回転させることは、ハンドル240と上部ハウジング272の雌ねじ304とのねじ結合により、ハンドル240のY軸に沿った下方への移動及びY軸周りの回転を引き起こす。Y軸に沿ったハンドル240の下方への移動は、ハンドル240の開口部246を、バルブハウジング218の開口244のY軸の高さまで軸方向に下げる効果を有する。Y軸周りのハンドル240の回転移動は、ハンドル240の開口部246を、バルブハウジング218の開口部244に角度的に整列させる効果を有する。開口部244,246を整列させた状態で、ロック50のようなロックアウト部材は、開口部244,246を通して挿入され得る。理解されるように、ロック50のシャックルは、ハンドル240の回転運動を防止し、したがってバルブアセンブリ210を閉位置にロックする。ロックアウト部材50は、例えばそのメンテナンスの間、バルブアセンブリ210への予期せぬ又は不正なアクセスを防止することができる。ロックアウト部材50は、ロックアウト手順などの適切な識別のためにタグ付けされ得る。理解されるように、このような1/4回転作動型バルブ
のため、バルブアセンブリ210は、閉位置でのみロックアウトされ得る。
【0038】
バルブアセンブリ210は、ロックアウト部材50を取り外してハンドル240を回転させることによって開くことができる。ハンドル240を回転させてバルブアセンブリ210を開くと、ピストン駆動部292のカム表面352と上部ハウジング272のカム表面350との間の摺動面接触と、スプリング340の上向きの付勢とのため、ハンドル240はY軸に沿って上方に移動し、Y軸周りに回転する。ハンドル240のY軸に沿った上方への移動は、ハンドル240の開口246をバルブハウジング218の開口244のY軸の高さよりも高く上昇させる効果を有する。ハンドル240のY軸周りの回転運動は、ハンドル240の開口部246をバルブハウジング218の開口部244との角度的な整列から外す効果を有する。理解されるように、例えば、
図7に示すように、ハンドル240を任意の開位置に回転させることは、ハンドル240の開口部246を、バルブハウジング218の開口部244との軸方向及び角度的な整列から外す効果を有する。開口部244,246が整列しないとき、バルブアセンブリ210は、例えば、ロックアウト部材50によってロックできない。ロックアウト部材50を挿入しようとする試みは、ハンドル240の外壁によって妨害される。
【0039】
図5から
図8の実施形態では、バルブアセンブリ210は、1/4回転型のバルブであり、開口部244,246の整列は、このような1/4回転方式に従う。したがって、ハ
ンドル240は、Y軸の周りを反時計回りに1/4回転又は90度回転して、バルブアクチュエータ234を
図8の閉位置から
図7の開位置に促し、それによってバルブアセンブリ210を開く。ハンドル240が反時計回りに1/4回転すると、ハンドル240の開口部246の軸線Hも同様に、バルブハウジング218の開口部244の軸線Vに対して直角、すなわち90度の位置に1/4回転だけ回転する。同様に、ハンドル240は、Y
軸回りで時計回りに1/4回転又は90度回転して、バルブアクチュエータ234を
図7
の開位置から
図8の閉位置まで促し、それによりバルブアセンブリ210を閉じる。ハンドル240が時計回りに1/4回転すると、ハンドル240の開口部246の軸線Hも同様に、バルブハウジング218の開口部244の軸線Vと整列するように1/4回転する。
【0040】
本発明は、特定の実施形態に関して図示されかつ記述されたが、本明細書および添付の図面を読みかつ理解すれば等価な変更および修正が当業者に思い浮かぶであろうことは、明らかである。具体的には、上記の要素(構成要素、組立体、デバイス、組成、等)によって実行される様々な機能に関して、そのような要素を説明するために使用される用語(「手段」への言及を含む)は、特に指示のない限り、たとえ本明細書に示された本発明の例示的な実施形態における機能を実行する開示された構造と機能的に等価でなくとも、説
明された要素の特定の機能を実行する(すなわち、機能的に等価な)任意の要素に対応するように意図されている。さらに、いくつかの示された実施形態のうちの1つのみまたは複数に関して本発明の特定の特徴を説明していることがあるが、そのような特徴は、所望に応じて、また、任意の所与のまたは特定の用途にとって有利に、他の実施形態の1つまたは複数の他の特徴と組み合わせられ得る。