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特許7189292車椅子構成要素のためのヒンジアセンブリ
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-12-05
(45)【発行日】2022-12-13
(54)【発明の名称】車椅子構成要素のためのヒンジアセンブリ
(51)【国際特許分類】
   F16C 11/04 20060101AFI20221206BHJP
   F16C 11/10 20060101ALI20221206BHJP
   A47C 7/38 20060101ALI20221206BHJP
【FI】
F16C11/04 F
F16C11/10 B
A47C7/38
【請求項の数】 31
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2021153043
(22)【出願日】2021-09-21
(62)【分割の表示】P 2020530442の分割
【原出願日】2018-08-10
(65)【公開番号】P2022003271
(43)【公開日】2022-01-11
【審査請求日】2021-09-21
(31)【優先権主張番号】62/544,158
(32)【優先日】2017-08-11
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】520049019
【氏名又は名称】ザ コンフォート カンパニーズ, エルエルシー
(74)【代理人】
【識別番号】100078282
【弁理士】
【氏名又は名称】山本 秀策
(74)【代理人】
【識別番号】100113413
【弁理士】
【氏名又は名称】森下 夏樹
(74)【代理人】
【識別番号】100181674
【弁理士】
【氏名又は名称】飯田 貴敏
(74)【代理人】
【識別番号】100181641
【弁理士】
【氏名又は名称】石川 大輔
(74)【代理人】
【識別番号】230113332
【弁護士】
【氏名又は名称】山本 健策
(72)【発明者】
【氏名】クレイグ カルバー
(72)【発明者】
【氏名】スティーブン デュフレスネ
【審査官】糟谷 瑛
(56)【参考文献】
【文献】実開昭59-121111(JP,U)
【文献】特開2002-081434(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
F16C 11/00
A47C 7/00
A61G 5/00
F21V 21/00
E05D 11/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1の外側開口を画定する第1の外側フィンガと第1の内側開口を画定する少なくとも1つの第1の内側フィンガとを含む第1のヒンジ部材であって、前記第1の外側開口は、第1の円周方向テーパ状表面を含む、第1のヒンジ部材と、
第2の外側開口を画定する第2の外側フィンガと第2の内側開口を画定する少なくとも1つの第2の内側フィンガとを含む第2のヒンジ部材であって、前記第2の外側開口は、第2の円周方向テーパ状表面を含む、第2のヒンジ部材と、
第1のハブと第2のハブと締結具とを含む締結具アセンブリであって、前記第1のハブは、前記第1の円周方向テーパ状表面を補完する円周方向テーパ状表面を含み、前記第2のハブは、前記第2の円周方向テーパ状表面を補完する円周方向テーパ状表面を含む、締結具アセンブリと
を備えるヒンジアセンブリであって、
前記第1のハブは、開口部を画定し、前記第2のハブは、前記第1のハブおよび前記第2のハブを相互係止するように前記開口部によって受け取られる突起を含み、
前記第1のヒンジ部材の前記第1の外側フィンガおよび前記少なくとも1つの第1の内側フィンガは、前記第2のヒンジ部材の前記第2の外側フィンガおよび前記少なくとも1つの第2の内側フィンガと相互噛合されており、前記第1の外側開口および前記第2の内側開口および前記第1の内側開口および前記第2の外側開口は、整列されており、かつ、前記締結具アセンブリを受け取るように構成されており、
前記締結具アセンブリは、前記第1のハブの円周方向テーパ状表面が前記第1の外側開口の第1の円周方向テーパ状表面に係合するように、前記第1の外側開口によって受け取られている前記第1のハブによって、前記第1のヒンジ部材を前記第2のヒンジ部材に接続するように構成されており、前記第2のハブは、前記第2のハブの円周方向テーパ状表面が前記第2の外側開口の第2の円周方向テーパ状表面に係合するように、前記第2の外側開口によって受け取られ、前記締結具は、前記第1のハブを前記第2のハブに結合し、前記締結具アセンブリは、前記相互噛合されたフィンガを一緒圧縮する、ヒンジアセンブリ。
【請求項2】
前記第1のハブは、それを通して第1の通路を画定し、前記第2のハブは、それを通して第2の通路を画定し、前記締結具は、前記第1の通路および前記第2の通路によって受け取られる、請求項1に記載のヒンジアセンブリ。
【請求項3】
前記締結具は、ねじ山付き部分を含み、前記ねじ山付き部分は、前記第1の通路によって受け取られ、前記第2の通路内の補完的ねじ山付き部分に係合する、請求項2に記載のヒンジアセンブリ。
【請求項4】
前記開口部は、相互係止されることに応答して前記第1のハブが前記第2のハブに対して回転することを制限されるように、前記突起の形状を補完する形状を有する、請求項1に記載のヒンジアセンブリ。
【請求項5】
相互係止されることに応答して、前記第2のハブは、前記第1のハブに対して回転することを制限される、請求項4に記載のヒンジアセンブリ。
【請求項6】
前記第1のハブは、前記第1のハブを通して延在しかつ前記開口部に接続される第1の通路を画定し、前記第2のハブは、前記突起および前記第2のハブを通して延在する第2の通路を画定し、前記締結具は、前記第1の通路および前記第2の通路によって受け取られる、請求項1に記載のヒンジアセンブリ。
【請求項7】
前記締結具は、ねじ山付き部分を含み、前記ねじ山付き部分は、前記第1の通路によって受け取られ、前記開口部を通して延在し、前記第2の通路内の補完的ねじ山付き部分に係合する、請求項6に記載のヒンジアセンブリ。
【請求項8】
前記少なくとも1つの第1の内側フィンガは、第1の空間によって前記第1の外側フィンガから分離されており、
前記少なくとも1つの第2の内側フィンガは、第2の空間によって前記第2の外側フィンガから分離されている、請求項1に記載のヒンジアセンブリ。
【請求項9】
前記第1のヒンジ部材が前記第2のヒンジ部材に接続されることに応答して、前記少なくとも1つの第2の内側フィンガは、前記第1の空間内に受け取られ、前記少なくとも1つの第1の内側フィンガは、前記第2の空間内に受け取られる、請求項8に記載のヒンジアセンブリ。
【請求項10】
前記第1の内側開口の直径は、前記第1の外側開口の直径を超えない、請求項1に記載のヒンジアセンブリ。
【請求項11】
前記第2の内側開口の直径は、前記第2の外側開口の直径を超えない、請求項10に記載のヒンジアセンブリ。
【請求項12】
前記第1のヒンジ部材は、頭部支持体の第1の関節運動式部材であり、前記第2のヒンジ部材は、前記頭部支持体の第2の関節運動式部材であり、前記頭部支持体は、人間の頭部を支持するように構成されている、請求項1に記載のヒンジアセンブリ。
【請求項13】
複数の第1のフィンガを含む第1のヒンジ部材であって、各第1のフィンガは、第1の開口を画定する、第1のヒンジ部材と、
複数の第2のフィンガを含む第2のヒンジ部材であって、各第2のフィンガは、第2の開口を画定する、第2のヒンジ部材と、
第1のハブと第2のハブと締結具とを含む締結具アセンブリであって、前記第1のハブは、開口部を画定し、前記第2のハブは、突起を含む、締結具アセンブリと
を備えるヒンジアセンブリであって、
前記締結具アセンブリは、前記第1の開口および前記第2の開口によって受け取られるように構成されており、前記第1のハブによって画定される前記開口部は、前記第2のハブの突起を受け取り、前記第1のヒンジ部材を前記第2のヒンジ部材に選択的に接続するように構成されており、前記締結具アセンブリは、前記複数の第1のフィンガおよび前記複数の第2のフィンガを一緒に圧縮し、
前記第1のハブは、前記第1のハブを通して延在しかつ前記開口部に接続される第1の通路を画定し、前記第2のハブは、前記突起および前記第2のハブを通して延在する第2の通路を画定し、前記締結具は、前記第1の通路および前記第2の通路によって受け取られる、ヒンジアセンブリ。
【請求項14】
前記締結具は、ねじ山付き部分を含み、前記ねじ山付き部分は、前記第1の通路によって受け取られ、前記開口部を通して延在し、前記第2の通路内の補完的ねじ山付き部分に係合する、請求項13に記載のヒンジアセンブリ。
【請求項15】
前記第1のハブによって画定される前記開口部は、前記第2のハブの前記突起を受け取り、前記第1のハブおよび前記第2のハブを相互係止するように構成されており、相互係止されることに応答して、前記第1のハブは、前記第2のハブに対して回転することを制限される、請求項13に記載のヒンジアセンブリ。
【請求項16】
前記第1の開口のうちの1つの周囲に円周方向に延在する第1のテーパ状表面と、
前記第1のハブの周囲に円周方向に延在する第2のテーパ状表面と
をさらに備え、
前記第1のハブが前記第1の開口によって受け取られることに応答して、前記第1のテーパ状表面は、前記第2のテーパ状表面に係合する、請求項13に記載のヒンジアセンブリ。
【請求項17】
前記第2の開口のうちの1つの周囲に円周方向に延在する第1のテーパ状表面と、
前記第2のハブの周囲に円周方向に延在する第2のテーパ状表面と
をさらに備え、
前記第2のハブが前記第2の開口によって受け取られることに応答して、前記第1のテーパ状表面は、前記第2のテーパ状表面に係合する、請求項13に記載のヒンジアセンブリ。
【請求項18】
第1の外側開口を画定する第1の外側フィンガと第1の内側開口を画定する第1の内側フィンガとを含む第1のヒンジ部材であって、前記第1の外側開口は、第1の円周方向テーパ状表面を含む、第1のヒンジ部材と、
第2の外側開口を画定する第2の外側フィンガと第2の内側開口を画定する第2の内側フィンガとを含む第2のヒンジ部材であって、前記第2の外側開口は、第2の円周方向テーパ状表面を含む、第2のヒンジ部材と、
第1のハブと第2のハブと締結具とを含む締結具アセンブリであって、前記第1のハブは、前記第1の円周方向テーパ状表面を補完する円周方向テーパ状表面を含み、前記第2のハブは、前記第2の円周方向テーパ状表面を補完する円周方向テーパ状表面を含む、締結具アセンブリと
を備えるヒンジアセンブリであって、
前記締結具アセンブリは、前記第1のハブの円周方向テーパ状表面が前記第1の外側開口の第1の円周方向テーパ状表面に係合するように、前記第1の外側開口によって受け取られている前記第1のハブによって、前記第1のヒンジ部材を前記第2のヒンジ部材に接続するように構成されており、前記第2のハブは、前記第2のハブの円周方向テーパ状表面が前記第2の外側開口の第2の円周方向テーパ状表面に係合するように、前記第2の外側開口によって受け取られ、前記締結具は、前記第1のハブを前記第2のハブに結合し、前記締結具アセンブリは、前記第1の外側フィンガおよび前記第1の内側フィンガおよび前記第2の外側フィンガおよび前記第2の内側フィンガを一緒に圧縮し、
前記第1のヒンジ部材は、頭部支持体の第1の関節運動式部材であり、前記第2のヒンジ部材は、前記頭部支持体の第2の関節運動式部材であり、前記頭部支持体は、人間の頭部を支持するように構成されている、ヒンジアセンブリ。
【請求項19】
前記第1の外側開口および前記第1の内側開口および前記第2の外側開口および前記第2の内側開口は、整列して前記締結具アセンブリを受け取る、請求項18に記載のヒンジアセンブリ。
【請求項20】
前記第1のハブは、それを通して第1の通路を画定し、前記第2のハブは、それを通して第2の通路を画定し、前記締結具は、前記第1の通路および前記第2の通路によって受け取られる、請求項18に記載のヒンジアセンブリ。
【請求項21】
前記締結具は、ねじ山付き部分を含み、前記ねじ山付き部分は、前記第1の通路によって受け取られ、前記第2の通路内の補完的ねじ山付き部分に係合する、請求項20に記載のヒンジアセンブリ。
【請求項22】
前記第1のハブは、開口部を画定し、前記第2のハブは、前記第1のハブおよび前記第2のハブを相互係止するように前記開口部によって受け取られる突起を含む、請求項18に記載のヒンジアセンブリ。
【請求項23】
前記開口部は、相互係止されることに応答して前記第1のハブが前記第2のハブに対して回転することを制限されるように、前記突起の形状を補完する形状を有する、請求項22に記載のヒンジアセンブリ。
【請求項24】
相互係止されることに応答して、前記第2のハブは、前記第1のハブに対して回転することを制限される、請求項23に記載のヒンジアセンブリ。
【請求項25】
前記第1のハブは、前記第1のハブを通して延在しかつ前記開口部に接続される第1の通路を画定し、前記第2のハブは、前記突起および前記第2のハブを通して延在する第2の通路を画定し、前記締結具は、前記第1の通路および前記第2の通路によって受け取られる、請求項22に記載のヒンジアセンブリ。
【請求項26】
前記締結具は、ねじ山付き部分を含み、前記ねじ山付き部分は、前記第1の通路によって受け取られ、前記開口部を通して延在し、前記第2の通路内の補完的ねじ山付き部分に係合する、請求項25に記載のヒンジアセンブリ。
【請求項27】
前記締結具アセンブリは、前記第1のヒンジ部材の前記第1の内側フィンガおよび前記第1の外側フィンガによって、前記第1のヒンジ部材を前記第2のヒンジ部材に接続するように構成されており、前記第1のヒンジ部材の前記第1の内側フィンガおよび前記第1の外側フィンガは、前記第2のヒンジ部材の前記第2の内側フィンガおよび前記第2の外側フィンガと相互噛合する、請求項18に記載のヒンジアセンブリ。
【請求項28】
前記第1の内側フィンガは、第1の空間によって前記第1の外側フィンガから分離されており、
前記第2の内側フィンガは、第2の空間によって前記第2の外側フィンガから分離されている、請求項18に記載のヒンジアセンブリ。
【請求項29】
前記第1のヒンジ部材が前記第2のヒンジ部材に接続されることに応答して、前記第2の内側フィンガは、前記第1の空間内に受け取られ、前記第1の内側フィンガは、前記第2の空間内に受け取られ、前記フィンガを相互噛合する、請求項28に記載のヒンジアセンブリ。
【請求項30】
前記第1の内側開口の直径は、前記第1の外側開口の直径を超えない、請求項27に記載のヒンジアセンブリ。
【請求項31】
前記第2の内側開口の直径は、前記第2の外側開口の直径を超えない、請求項30に記載のヒンジアセンブリ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
(関連出願に対する相互参照)
本願は、「ARTICULATING HEAD SUPPORT」と題され、2017年8月11日に出願された米国仮特許出願第62/544,158号の優先権を主張し、その内容全体が、参照することにより、本明細書に援用される。
【0002】
(分野)
本開示は、関節運動式車椅子構成要素のためのヒンジアセンブリに関する。より具体的には、本開示は、広い可動域、改良された強度を提供し、かつ、車椅子の構成要素(例えば、頭部支持体)を支持するために使用されることができる改良されたヒンジアセンブリに関する。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0003】
(要旨)
一実施形態では、本開示は、ヒンジアセンブリを提供し、ヒンジアセンブリは、第1の開口を画定する第1の外側フィンガを含む第1のヒンジ部材であって、第1の開口は、第1の円周方向テーパ状表面を含む、第1のヒンジ部材と、第2の開口を画定する第2の外側フィンガを含む第2のヒンジ部材であって、第2の開口は、第2の円周方向テーパ状表面を含む、第2のヒンジ部材と、第1のハブと第2のハブと締結具とを含む締結具アセンブリであって、第1のハブは、第1の円周方向テーパ状表面を補完する円周方向テーパ状表面を含み、第2のハブは、第2の円周方向テーパ状表面を補完する円周方向テーパ状表面を含む、締結具アセンブリとを含む。締結具アセンブリは、第1のハブの円周方向テーパ状表面が第1の開口の第1の円周方向テーパ状表面に係合するように、第1の開口によって受け取られている第1のハブによって、第1のヒンジ部材を第2のヒンジ部材に接続するように構成され、第2のハブは、第2のハブの円周方向テーパ状表面が第2の開口の第2の円周方向テーパ状表面に係合するように、第2の開口によって受け取られ、締結具は、第1のハブを第2のハブに結合する。
【0004】
別の実施形態では、本開示は、ヒンジアセンブリを提供し、ヒンジアセンブリは、第1の開口を画定する第1の外側フィンガを含む第1のヒンジ部材と、第2の開口を画定する第2の外側フィンガを含む第2のヒンジ部材と、第1のハブと第2のハブと締結具とを含む締結具アセンブリであって、第1のハブは、開口部を画定し、第2のハブは、突起を含む、締結具アセンブリとを含む。締結具アセンブリは、第1の開口および第2の開口によって受け取られるように構成され、第1のハブによって画定される開口部は、第2のハブの突起を受け取り、第1のヒンジ部材を第2のヒンジ部材に選択的に接続するように構成される。
【0005】
別の実施形態では、本開示は、関節運動式アームを含む関節運動式頭部支持体を提供する。関節運動式アームは、少なくとも、第1の部材と、第2の部材とを含む。第1の部材および第2の部材は、各々、第1の端部と、第1の端部の反対側の第2の端部とを含む。各端部は、複数の離間したフィンガを含み、各フィンガは、開口を画定する。第1の部材は、締結具を受け取るように開口が整列するフィンガの噛合関係によって、第2の部材に結合する。整列された開口はまた、軸を画定する。第1の部材および第2の部材は、軸の周りで相互に対して回転する。
【0006】
本発明の他の側面は、詳細な説明および付随の図面の考慮によって明白になる。
本発明は、例えば、以下を提供する。
(項目1)
第1の開口を画定する第1の外側フィンガを含む第1のヒンジ部材であって、前記第1の開口は、第1の円周方向テーパ状表面を含む、第1のヒンジ部材と、
第2の開口を画定する第2の外側フィンガを含む第2のヒンジ部材であって、前記第2の開口は、第2の円周方向テーパ状表面を含む、第2のヒンジ部材と、
第1のハブと第2のハブと締結具とを含む締結具アセンブリであって、前記第1のハブは、前記第1の円周方向テーパ状表面を補完する円周方向テーパ状表面を含み、前記第2のハブは、前記第2の円周方向テーパ状表面を補完する円周方向テーパ状表面を含む、締結具アセンブリと
を備えるヒンジアセンブリであって、
前記締結具アセンブリは、前記第1のハブの円周方向テーパ状表面が前記第1の開口の第1の円周方向テーパ状表面に係合するように、前記第1の開口によって受け取られている前記第1のハブによって、前記第1のヒンジ部材を前記第2のヒンジ部材に接続するように構成され、前記第2のハブは、前記第2のハブの円周方向テーパ状表面が前記第2の開口の第2の円周方向テーパ状表面に係合するように、前記第2の開口によって受け取られ、前記締結具は、前記第1のハブを前記第2のハブに結合する、ヒンジアセンブリ。
(項目2)
前記第1の開口および前記第2の開口は、整列して前記締結具アセンブリを受け取る、項目1に記載のヒンジアセンブリ。
(項目3)
前記第1のハブは、それを通して第1の通路を画定し、前記第2のハブは、それを通して第2の通路を画定し、前記締結具は、前記第1の通路および前記第2の通路によって受け取られる、項目1に記載のヒンジアセンブリ。
(項目4)
前記締結具は、ねじ山付き部分を含み、前記ねじ山付き部分は、前記第1の通路によって受け取られ、前記第2の通路内の補完的ねじ山付き部分に係合する、項目3に記載のヒンジアセンブリ。
(項目5)
前記第1のハブは、開口部を画定し、前記第2のハブは、前記第1のハブおよび前記第2のハブを相互係止するように前記開口部によって受け取られる突起を含む、項目1に記載のヒンジアセンブリ。
(項目6)
前記開口部は、相互係止されることに応答して前記第1のハブが前記第2のハブに対して回転することを制限されるように、前記突起の形状を補完する形状を有する、項目5に記載のヒンジアセンブリ。
(項目7)
相互係止されることに応答して、前記第2のハブは、前記第1のハブに対して回転することを制限される、項目6に記載のヒンジアセンブリ。
(項目8)
前記第1のハブは、前記第1のハブを通して延在しかつ前記開口部に接続される第1の通路を画定し、前記第2のハブは、前記突起および前記第2のハブを通して延在する第2の通路を画定し、前記締結具は、前記第1の通路および前記第2の通路によって受け取られる、項目5に記載のヒンジアセンブリ。
(項目9)
前記締結具は、ねじ山付き部分を含み、前記ねじ山付き部分は、前記第1の通路によって受け取られ、前記開口部を通して延在し、前記第2の通路内の補完的ねじ山付き部分に係合する、項目8に記載のヒンジアセンブリ。
(項目10)
前記第1のヒンジ部材上に含まれる第1の内側フィンガであって、前記第1の内側フィンガは、第3の開口を画定し、前記第1の内側フィンガは、第1の空間によって前記第1の外側フィンガから分離される、第1の内側フィンガと、
前記第2のヒンジ部材上に含まれる第2の内側フィンガであって、前記第2の内側フィンガは、第4の開口を画定し、前記第2の内側フィンガは、第2の空間によって前記第2の外側フィンガから分離される、第2の内側フィンガと
をさらに備え、
前記締結具アセンブリは、前記第1のヒンジ部材を前記第2のヒンジ部材に接続するように、前記第1の開口、前記第4の開口、前記第3の開口、および前記第2の開口によって受け取られる、項目1に記載のヒンジアセンブリ。
(項目11)
前記第1のヒンジ部材が前記第2のヒンジ部材に接続されることに応答して、前記第2の内側フィンガは、前記第1の空間内に受け取られ、前記第1の内側フィンガは、前記第2の空間内に受け取られる、項目10に記載のヒンジアセンブリ。
(項目12)
前記第3の開口の直径は、前記第1の開口の直径を超えない、項目9に記載のヒンジアセンブリ。
(項目13)
前記第4の開口の直径は、前記第2の開口の直径を超えない、項目12に記載のヒンジアセンブリ。
(項目14)
前記第1のヒンジ部材は、頭部支持体の第1の関節運動式部材であり、前記第2のヒンジ部材は、前記頭部支持体の第2の関節運動式部材である、項目1に記載のヒンジアセンブリ。
(項目15)
第1の開口を画定する第1の外側フィンガを含む第1のヒンジ部材と、
第2の開口を画定する第2の外側フィンガを含む第2のヒンジ部材と、
第1のハブと第2のハブと締結具とを含む締結具アセンブリであって、前記第1のハブは、開口部を画定し、前記第2のハブは、突起を含む、締結具アセンブリと
を備えるヒンジアセンブリであって、
前記締結具アセンブリは、前記第1の開口および前記第2の開口によって受け取られるように構成され、前記第1のハブによって画定される前記開口部は、前記第2のハブの突起を受け取り、前記第1のヒンジ部材を前記第2のヒンジ部材に選択的に接続するように構成される、ヒンジアセンブリ。
(項目16)
前記第1のハブは、前記第1のハブを通して延在しかつ前記開口部に接続される第1の通路を画定し、前記第2のハブは、前記突起および前記第2のハブを通して延在する第2の通路を画定し、前記締結具は、前記第1の通路および前記第2の通路によって受け取られる、項目15に記載のヒンジアセンブリ。
(項目17)
締結具は、ねじ山付き部分を含み、前記ねじ山付き部分は、前記第1の通路によって受け取られ、前記開口部を通して延在し、前記第2の通路内の補完的ねじ山付き部分に係合する、項目16に記載のヒンジアセンブリ。
(項目18)
前記第1のハブによって画定される前記開口部は、前記第2のハブの前記突起を受け取り、前記第1のハブおよび前記第2のハブを相互係止するように構成され、相互係止されることに応答して、前記第1のハブは、前記第2のハブに対して回転することを制限される、項目15に記載のヒンジアセンブリ。
(項目19)
前記第1の開口の周囲に円周方向に延在する第1のテーパ状表面と、
前記第1のハブの周囲に円周方向に延在する第2のテーパ状表面と
をさらに備え、
前記第1のハブが前記第1の開口によって受け取られることに応答して、前記第1のテーパ状表面は、前記第2のテーパ状表面に係合する、項目15に記載のヒンジアセンブリ。
(項目20)
前記第2の開口の周囲に円周方向に延在する第1のテーパ状表面と、
前記第2のハブの周囲に円周方向に延在する第2のテーパ状表面と
をさらに備え、
前記第2のハブが前記第2の開口によって受け取られることに応答して、前記第1のテーパ状表面は、前記第2のテーパ状表面に係合する、項目15に記載のヒンジアセンブリ。
【図面の簡単な説明】
【0007】
図1図1は、椅子と併用するための関節運動式頭部支持体の実施形態の斜視図である。
【0008】
図2図2は、図1の関節運動式頭部支持体の分解図である。
【0009】
図3図3は、図1の関節運動式頭部支持体において使用するための2つの関節運動式部材の分解斜視図であり、ヒンジアセンブリを図示するように提供される。
【0010】
図4図4は、図1の関節運動式頭部支持体と併用するための第1のヒンジ部材の実施形態の側面図であり、ヒンジアセンブリの構成要素を図示する。
【0011】
図5図5は、図4の線5-5に沿ってとられた図4の第1のヒンジ部材の断面図である。
【0012】
図6図6は、図1の関節運動式頭部支持体と併用するための第2のヒンジ部材の実施形態の側面図であり、ヒンジアセンブリの構成要素を図示する。
【0013】
図7図7は、図6の線7-7に沿ってとられた図6の第2のヒンジ部材の断面図である。
【0014】
図8図8は、ヒンジアセンブリと併用するための締結具アセンブリの一部の分解図である。
【0015】
図9図9は、図8の線9-9に沿ってとられた図8の締結具アセンブリの一部の断面図である。
【0016】
図10図10は、図1の関節運動式頭部支持体の第1の側面図である。
【0017】
図11図11は、図1の関節運動式アームの第2の側面図であり、第2の側面図は、図10の第1の側面図の反対側である。
【0018】
図12図12は、図1の調節可能な頭部支持体の平面図である。
【発明を実施するための形態】
【0019】
(詳細な説明)
本発明の任意の実施形態が詳細に解説される前に、本発明が、その用途において、以下の説明に記載される、または、以下の図面に図示される構成要素の構造および配列の詳細に限定されないことを理解されたい。本発明は、他の実施形態が可能であり、かつ、種々の方法で実践または実施されることが可能である。
【0020】
本開示は、椅子(より具体的には、車椅子)と併用するために構成される関節運動式頭部支持体10を図示するが、関節運動式頭部支持体10は、車椅子との併用のために限定されないことを理解されたい。関節運動式頭部支持体10は、着席している間に個人を支持するために適切である任意の適切な椅子または支持デバイスと併用されることができる。故に、本明細書で使用される場合、用語「椅子」は、車椅子、肘掛け椅子、揺り椅子、車の座席、回転椅子、事務椅子、リクライニングチェア、ディレクターズチェア、幼児用椅子、ソファ、背付きスツール、および/または任意の臨床/医療用椅子(例えば、外科用椅子、歯科用椅子、カイロプラクティックチェア、またはマッサージチェア)を含むことができるが、これらに限定されない。故に、関節運動式頭部支持体10は、任意のそのような適切な椅子に接続され(その上に搭載され)、次いで、椅子に着席している個人のために頭部支持を提供するように調節されることができる。
【0021】
加えて、本開示は、頭部支持体10の関節運動式アーム14と併用するためのヒンジアセンブリ200を図示する。ヒンジアセンブリ200は、頭部支持体10と併用するために限定されず、任意の2つの適切な部材を接続するために使用されることができることを理解されたい。例えば、ヒンジアセンブリ200は、車椅子の他の構成要素に使用されることができ、車椅子の他の構成要素は、切断患者支持体、側方胴体支持体、側方骨盤支持体あるいは大腿部支持体、脚支持体、足支持体、または、車椅子に取付可能な任意の他の適切な構造を含むが、これらに限定されない。さらに、ヒンジアセンブリ200は、調節可能なヒンジを有することが有利である任意の他の構造と併用されることができる。
【0022】
ここで図を参照すると、図1図10は、関節運動式頭部支持体10および関連付けられるヒンジアセンブリ200の実施形態を図示する。関節運動式頭部支持体10は、適切な椅子(例えば、車椅子(図示せず))に搭載されるように構成される。関節運動式頭部支持体10はまた、(図1に示される)X軸、Y軸およびZ軸の周りで3次元で調節され、椅子に着席している個人のために頭部支持を提供するように構成される。
【0023】
ここで図1を参照すると、関節運動式頭部支持体10は、関節運動式アーム14を含む。関節運動式アーム14は、第1の端部において高さ調節部材18に、および、第1の端部の反対側の第2の端部において玉継手アセンブリ22に結合される。関節運動式アーム14は、高さ調節部材18と玉継手アセンブリ22との間に配置される関節運動式部分26を含む。図示されていないが、関節運動式頭部支持体10は、椅子取付アセンブリに移動可能に結合されることができる。例えば、高さ調節部材18は、Y軸に沿った高さ調節部材18の調節を容易にするように、搭載ブラケット(または他の取付アセンブリ)(図示せず)によって椅子に摺動可能に(または移動可能に)結合されることができる。加えて、頭部支持体(またはヘッドレスト)は、関節運動式頭部支持体10に移動可能に(または枢動可能に)結合されることができる。例えば、頭部支持体が、玉継手アセンブリ22に対して移動(または枢動)し、頭部支持体の調節および/または再配置を容易にすることができるように、玉継手アセンブリ22は、頭部支持体(図示せず)に係合することができる。
【0024】
関節運動式部分26は、複数の相互接続された関節運動式部材30、34、38を含む。図示される実施形態では、3つの関節運動式部材30、34、38は、関節運動式アーム14の関節運動式部分26を画定する。しかしながら、他の実施形態では、1つ、2つ、または4つ以上の部材が、アーム14の関節運動式部分26を画定することができる。
【0025】
図2を参照すると、関節運動式部材30、34、38の各々は、第1の端部46と、第1の端部46の反対側の第2の端部50とを含む。各端部46、50は、少なくとも1つのフィンガ54を含む。各フィンガ54は、個別の第1の端部46および第2の端部50から延在(または突出)する。図示される実施形態では、関節運動式部材30、34、38の各端部46、50は、複数のフィンガ54(より具体的には、2つのフィンガ54)を含む。他の実施形態では、各端部は、単一のフィンガ54または3つ以上のフィンガ54を含むことができる。複数のフィンガ54を組み込む実施形態では、空間58が、各隣接するフィンガ54の間に位置付けられる。
【0026】
図2を継続して参照すると、第1の関節運動式部材30は、関節運動式部分26を高さ調節部材18に結合する。第1の関節運動式部材30は、第1の端部46と、第1の端部46の反対側の第2の端部50と、中央区分60とを含む。
【0027】
フィンガ54は、第1の端部46から延在し、空間58によって離間される。フィンガ54は、各々、開口62を含み、開口は、整列される。第2の端部50から延在するフィンガ54も、各々、開口62を含み、開口62は、整列される。第1の端部46および第2の端部50上のフィンガ54は、オフセットされる(例えば、90度だけ回転オフセットされる等)。換言すると、第1の端部46上に位置付けられるフィンガ54内の開口62は、第2の端部50上のフィンガ54内の開口62が沿って整列される第2の開口軸と垂直(または直交)である第1の開口軸に沿って整列される。他の実施形態では、第1の開口軸は、第2の開口軸に対して任意の適切な角度で配向されることができる。
【0028】
第1の関節運動式部材30は、締結具アセンブリ82によって第2の関節運動式部材34に結合される。第2の関節運動式部材34は、第1の端部46と、第1の端部46の反対側の第2の端部50と、中央区分64とを含む。中央区分64は、弓状(または曲線状)形状を有する。しかしながら、他の実施形態では、中央区分64は、直線状であり得る、または、任意の適切な形状を有し得る。締結具アセンブリ82は、ヒンジアセンブリ200を画定するように、第1の関節運動式部材30および第2の関節運動式部材34上のフィンガ54の整列された開口62によって受け取られる。より具体的には、第1の関節運動式部材30の第2の端部50上のフィンガ54は、第2の関節運動式部材34の第1の端部46上のフィンガ54と介在(または相互噛合)される。換言すると、第1の関節運動式部材30および第2の関節運動式部材34上のフィンガ54のうちの一方は、それぞれ、第2の関節運動式部材34および第1の関節運動式部材30のうちの他方上の空間58によって受け取られる。これは、第1の関節運動式部材30のフィンガ54の開口62が、第2の関節運動式部材34のフィンガ54の開口62と整列するように位置付けられることをもたらす。整列された開口62は、締結具アセンブリ82を受け取り、第1の関節運動式部材30および第2の関節運動式部材34を結合するように構成される。整列された開口62および/または締結具アセンブリ82はまた、(図1および図10に示される)第1の軸66も画定する。第1の関節運動式部材30は、第1の軸66の周りで第2の関節運動式部材34に対して移動(または回転)するように構成される。同様に、第2の関節運動式部材34は、第1の軸66の周りで第1の関節運動式部材30に対して移動(または回転)するように構成される。
【0029】
第2の関節運動式部材34は、同様に、締結具アセンブリ82によって第3の関節運動式部材38に結合される。第3の関節運動式部材38は、第1の端部46と、第1の端部46の反対側の第2の端部50と、中央区分64とを含む。中央区分64は、弓状(または曲線状)形状を有する。しかしながら、他の実施形態では、中央区分64は、直線状であり得る、または、任意の適切な形状を有し得る。締結具アセンブリ82は、別のヒンジアセンブリ200を画定するように、第2の関節運動式部材34および第3の関節運動式部材38上のフィンガ54の整列された開口62によって受け取られる。開口62は、第2の関節運動式部材34の第2の端部50におけるフィンガ54を第3の関節運動式部材38の第1の端部50におけるフィンガ54と介在させる(または相互噛合する)ことによって、整列される。換言すると、第2の関節運動式部材34および第3の関節運動式部材38上のフィンガ54のうちの一方は、それぞれ、第3の関節運動式部材38および第2の関節運動式部材34のうちの他方上の空間58によって受け取られる。これは、第2の関節運動式部材34のフィンガ54の開口62が、第3の関節運動式部材38のフィンガ54の開口62と整列するように位置付けられることをもたらす。整列された開口62は、締結具アセンブリ82を受け取り、第2の関節運動式部材34および第3の関節運動式部材38を結合するように構成される。整列された開口62および/または締結具アセンブリ82はまた、(図6に示される)第2の軸70も画定する。第2の関節運動式部材34は、第2の軸70の周りで第3の関節運動式部材38に対して移動(または回転)するように構成される。同様に、第3の関節運動式部材38は、第2の軸70の周りで第2の関節運動式部材34に対して移動(または回転)するように構成される。加えて、第2の軸70は、第1の軸66と略平行である。
【0030】
図3は、ヒンジアセンブリ200をより詳細に図示する。ヒンジアセンブリ200は、締結具アセンブリ82によって第2のヒンジ部材208に結合される第1のヒンジ部材204を含む。図示される実施形態では、第1のヒンジ部材204が、第2の関節運動式部材34として図示される一方で、第2のヒンジ部材208は、第3の関節運動式部材38として図示される。他の実施形態では、結合されるように構成されるいずれか2つの連続部材は、ヒンジアセンブリ200を画定するように締結具アセンブリ82によって接続されるヒンジ部材204、208であり得る。例えば、ヒンジ部材204、208は、第1の関節運動式部材30および第2の関節運動式部材34、支持ステム110および第1の関節運動式部材30、第3の関節運動式部材38および玉継手支持体134等を含むことができる。
【0031】
図3図5を参照すると、第1のヒンジ部材204は、部材204の端部46、50上に位置付けられる第1の外側フィンガ212を含む。第1の外側フィンガ212は、締結具アセンブリ82の一部を受け取るように構成される開口216(または第1の開口216あるいは第1の外側開口216)を画定する。第1の開口216の円周は、テーパ状表面220(または傾斜表面220)を含む。テーパ状表面220は、円錐台形断面形状を画定する。より具体的には、図5に示されるように、第1の開口216の断面が直径に沿ってとられると、対向テーパ状表面220は、角度Θを画定する。角度Θは、約20度(20°)~約40度(40°)であり得る。第1の開口216は、テーパ状表面220に沿ってとられる直径よりも小さい直径を含む出口部分224を含む。他の実施形態では、出口部分224は、対向テーパ状表面220を横断してとられる最小直径(または最短直径)に等しい(またはそれと同程度である、あるいは、それよりも小さい)直径を有することができる。第1の開口216のテーパ状表面220は、円錐台形断面形状を画定するが、他の実施形態では、第1の開口216は、円周の周囲にテーパ状表面220を有する幾何学的、偏心、または他の形状を画定することができる。
【0032】
図5を継続して参照すると、第1の外側フィンガ212は、第1のヒンジ部材204の対応する端部46、50の幅232(または厚さ232)未満である幅228(または厚さ228)を含む。第1のヒンジ部材204はまた、部材204の端部46、50上に位置付けられる少なくとも1つの内側フィンガ236を含むこともできる。図示される実施形態では、第1のヒンジ部材204は、単一の内側フィンガ236を含む。しかしながら、他の実施形態では、第1のヒンジ部材204は、複数の内側フィンガ236を含むことができる、または、第1のヒンジ部材204は、いかなる内側フィンガ236も含まない(すなわち、外側フィンガ212のみを含む)。各内側フィンガ236は、次の連続フィンガから離間(またはオフセット)される。図3および5に示されるように、内側フィンガ236は、空間240によって第1の外側フィンガ212から離間される。内側フィンガ236は、開口244(または内側開口244)を画定する。内側開口244は、第1の開口216の出口部分224にほぼ等しい直径を有する。別の言い方をすれば、内側開口244の直径は、第1の開口216の対向テーパ状表面220を横断してとられる最小直径(または最短直径)に等しい(またはそれと同程度である、あるいは、それよりも小さい)直径を有することができる。内側開口244は、締結具アセンブリ82の一部を受け取るように構成される。各内側フィンガ236は、それを通して位置付けられる内側開口244を含む。
【0033】
第1のヒンジ部材204の図示される実施形態では、ヒンジアセンブリ200の一部のための構成要素は、第1のヒンジ部材204の両端上に位置付けられる。これは、直列での複数のヒンジ部材への関節運動式接続を容易にし、各関節運動式接続は、ヒンジアセンブリ200によって画定される。1つのヒンジアセンブリ200のみを組み込む他の実施形態では、第1のヒンジ部材204と関連付けられる上記に列挙される構成要素は、ヒンジアセンブリ200の第1の部分を提供するように、第1のヒンジ部材204の1つの端部(または1つの部分)上に位置付けられる。
【0034】
ヒンジアセンブリ200の第2の部分は、第2のヒンジ部材208上に提供される。第1のヒンジ部材204と関連して上記に列挙される構成要素は、同様に、第2のヒンジ部材208上に提供されることを理解されたい。
【0035】
図3および図6図7を参照すると、第2のヒンジ部材208は、第2の外側フィンガ248を含む。第2の外側フィンガ248は、部材208の端部46、50上に位置付けられる。第2の外側フィンガ248は、締結具アセンブリ82の一部を受け取るように構成される開口252(または第2の外側開口252あるいは第2の開口252)を画定する。第2の開口252の円周は、テーパ状表面256(または傾斜表面256)を含む。テーパ状表面256は、円錐台形断面形状を画定する。より具体的には、図7に示されるように、第2の開口252の断面が直径に沿ってとられると、対向テーパ状表面256は、角度Θを画定する。角度Θは、約20度(20°)~約40度(40°)であり得る。第2の開口252は、テーパ状表面256に沿ってとられる直径よりも小さい直径を含む出口部分260を含む。他の実施形態では、出口部分260は、対向テーパ状表面256を横断してとられる最小直径(または最短直径)に等しい(またはそれと同程度である、あるいは、それよりも小さい)直径を有することができる。第2の開口252のテーパ状表面256は、円錐台形断面形状を画定するが、他の実施形態では、第2の開口252は、円周の周囲にテーパ状表面256を有する幾何学的、偏心、または他の形状を画定することができる。
【0036】
図7を継続して参照すると、第2の外側フィンガ248は、第2のヒンジ部材208の対応する端部46、50の幅268(または厚さ268)未満である幅264(または厚さ264)を含む。第2のヒンジ部材208はまた、部材208の端部46、50上に位置付けられる少なくとも1つの内側フィンガ272を含むこともできる。図示される実施形態では、第2のヒンジ部材208は、単一の内側フィンガ272を含む。しかしながら、他の実施形態では、第2のヒンジ部材208は、複数の内側フィンガ272を含むことができる、または、第2のヒンジ部材208は、いかなる内側フィンガ272も含まない(すなわち、外側フィンガ248のみを含む)。各内側フィンガ272は、次の連続フィンガから離間(またはオフセット)される。図3および図7に示されるように、内側フィンガ272は、空間276によって第2の外側フィンガ248から離間される。内側フィンガ272は、開口280(または内側開口280)を画定する。内側開口280は、第1の開口252の出口部分260にほぼ等しい直径を有する。別の言い方をすれば、内側開口280の直径は、第2の開口252の対向テーパ状表面256を横断して得られる最小直径(または最短直径)に等しい(またはそれと同程度である、あるいは、それよりも小さい)直径を有することができる。内側開口280は、締結具アセンブリ82の一部を受け取るように構成される。各内側フィンガ272は、それを通して位置付けられる内側開口280を含む。
【0037】
第2のヒンジ部材208の図示される実施形態では、ヒンジアセンブリ200の一部のための構成要素は、第2のヒンジ部材208の両端上に位置付けられる。これは、直列での複数のヒンジ部材への関節運動式接続を容易にし、各関節運動式接続は、ヒンジアセンブリ200によって画定される。1つのヒンジアセンブリ200のみを組み込む他の実施形態では、第2のヒンジ部材208と関連付けられる上記に列挙される構成要素は、ヒンジアセンブリ200の第2の部分を提供するように、第2のヒンジ部材208の1つの端部(または1つの部分)上に位置付けられる。
【0038】
ヒンジアセンブリ200を形成するために、第1のヒンジ部材204および第2のヒンジ部材208の外側フィンガ212、248は、外側開口216、252が整列されるように整列される。加えて、少なくとも1つの内側フィンガ236、272を含む実施形態では、フィンガ212、236、248、272が、介在(または相互噛合)される。より具体的には、内側フィンガ236、272は、他のヒンジ部材208、204の関連付けられる空間276、240内に受け取られる(または位置付けられる)。したがって、内側開口244、280は、外側開口216、252と整列し、締結具アセンブリ82を受け取るように構成される通路を画定する。ヒンジ部材204、208が各部材204、208上に同数のフィンガ212、236、248、272を有することを理解されたい。別の言い方をすれば、ヒンジアセンブリ200は、偶数合計のフィンガ(例えば、2、4、6、8等)を含む。説明しやすくするために、フィンガ212、236、248、272はまた、集合的にフィンガ54と称される一方で、空間240、276はまた、集合的に空間58と称される一方で、開口216、244、280、252はまた、集合的に開口62と称されることを理解されたい。
【0039】
図3を参照すると、締結具アセンブリ82は、締結具284と、第1のハブ288(またはメス型部分288)と、第2のハブ292(またはオス型部分292)とを含む。締結具284は、ねじ山付き部分296と、頭部分300とを含む。頭部分300は、工具(例えば、六角レンチ、プラスドライバ等)(図示せず)を受け取るように構成されることができる。他の実施形態では、頭部分300は、締結具284の「工具を必要としない」調節を容易にするようにレバー300Aと取り替えられることができる。締結具284は、ねじ、または、ハブ288、292との選択的係合を容易にするための他の適切なねじ山付き部材であり得る。締結具284は、ハブ288、292との係合の前にワッシャ304(または係止ワッシャ304)によって受け取られてもよい。ワッシャ304は、締結具284の意図的ではない弛緩の支援を提供することができる。
【0040】
ここで図8図9を参照すると、第1のハブ288は、シャフト部分308と、テーパ状部分312とを含む。テーパ状部分312は、第1のハブ288の周囲に円周方向に延在し、第1の開口216に対する補完的テーパを有する。より具体的には、テーパ状部分312は、(図5に示される)第1の開口216のテーパ状表面220を補完する。別の言い方をすれば、第1のハブ288のテーパ状部分312は、直径に沿った断面に沿ってとられると、角度Θを画定し、角度Θは、約20度(20°)~約40度(40°)である。シャフト部分308は、(図5に示される)出口部分224を補完する直径を有する。さらに、シャフト部分308は、内側開口244、280を補完する直径を有する。これは、シャフト部分308が出口部分224と各内側フィンガ236、272の内側開口244、280とによって受け取られることを可能にする。図9に示されるように、第1のハブ288はまた、第1のハブ288を通って延在する通路316(またはチャネル316)も画定する。通路316は、締結具284のねじ山付き部分296を受け取るように構成される。図示される実施形態では、通路316は、ねじ山付き部分296に係合するための補完的ねじ山を含まない。他の実施形態では、通路316は、ねじ山付き部分296に係合するように構成されるねじ山を含むことができる。
【0041】
第1のハブ288はまた、テーパ状部分312の反対端上の通路316に沿って位置付けられる開口部320(または陥凹320)も画定する。開口部320は、第2のハブ292上のキー状突起324を受け取るように構成される。突起324は、開口部320の幾何学形状を補完する幾何学形状を有する。これは、開口部320が突起324を受け取ることを可能にし、ハブ288、292を結合する(またはハブ288、292を相互係止する)一方で、また、第2のハブ292に対する第1のハブ288(または第1のハブ288に対する第2のハブ292)の回転を制限する。図示される実施形態では、突起324が、正方形を有する一方で、開口部320は、補完的正方形を有する。他の実施形態では、突起324および開口部320は、ハブ288、292の係合を容易にするため、かつ、相互に対するハブ288、292の回転を制限するための任意の適切な補完的噛合形状を含むことができる。例えば、突起324および開口部320は、任意の適切な補完的幾何学的形状(例えば、三角形、長方形、五角形等)、偏心形状、非円形形状、または無作為形状を含むことができる。
【0042】
図8図9に示されるように、第2のハブ292はまた、テーパ状部分328も含む。テーパ状部分328は、第1のハブ288の周囲に円周方向に延在し、第2の開口252に対する補完的テーパを有する。より具体的には、テーパ状部分328は、(図7に示される)第2の開口252のテーパ状表面256を補完する。別の言い方をすれば、第2のハブ292のテーパ状部分328は、直径に沿った断面に沿ってとられると、角度Θを画定し、角度Θは、約20度(20°)~約40度(40°)である。図9に示されるように、第2のハブ292はまた、第2のハブ292を通って延在する通路332(またはチャネル332)も画定する。通路332は、締結具284のねじ山付き部分296を受け取るように構成される。通路332は、締結具284のねじ山付き部分296に係合するための補完的ねじ山を含む。
【0043】
動作時、ヒンジアセンブリ200は、対応する外側開口216、252が整列されるように、第1のヒンジ部材204および第2のヒンジ部材208の外側フィンガ212、248を整列させることによって形成される。部材204、208上に少なくとも1つの内側フィンガ236、272を有する実施形態では、フィンガ212、236、248、272が、介在(または相互噛合もしくは間置)される。より具体的には、第1のヒンジ部材204の各内側フィンガ236は、第2のヒンジ部材208の関連付けられる空間276によって受け取られる(またはその中に位置付けられる)。同様に、第2のヒンジ部材208の各内側フィンガ272は、第1のヒンジ部材204の関連付けられる空間240によって受け取られる(またはその中に位置付けられる)。内側開口244、280は、故に、外側開口216、252と整列し、通路を画定する。締結具アセンブリ82は、次いで、通路の中に位置付けられる。より具体的には、第1のハブ288は、第1のヒンジ部材204の第1の外側開口216によって受け取られる(またはその中に位置付けられる)。第1のハブ288のテーパ状部分312は、第1の外側開口216の補完的テーパ状表面220に係合する。シャフト部分308は、出口部分224によって受け取られ、内側フィンガ236、272の任意の内側開口244、280によっても受け取られる。第2のハブ292は、第2のヒンジ部材208の第2の外側開口252によって受け取られる(またはその中に位置付けられる)。第2のハブ292のテーパ状部分328は、第2の外側開口252の補完的テーパ状表面256に係合する。第2のハブ292の突起324は、第2の外側開口252を通って出口部分260を通って延在(または退出)する。突起324は、次いで、第1のハブ288の対応する開口部320によって受け取られ、ハブ288、292を相互係止し、第2のハブ292に対する第1のハブ288(または第1のハブ288に対する第2のハブ292)の回転を制限する。締結具284は、次いで、接続されたハブ288、292と螺合係合するように設置される。より具体的には、締結具284は、第1のハブ288によって受け取られ、ねじ山付き部分296は、第1のハブ288によって画定される通路316によって受け取られる。ねじ山付き部分は、次いで、第2のハブ292によって画定される通路332によって受け取られる。通路332は、ねじ山付き部分296に係合するための補完的ねじ山を含む。したがって、(例えば、工具、レバー300A等による)締結具284の回転は、第1のハブ288および第2のハブ292を圧縮する。さらに、締結具284の回転は、外側フィンガ212、248および内側フィンガ236、272をともに圧縮する。より具体的には、外側フィンガ212、248は、ハブ288、292のテーパ状部分312、328によって相互に向かって引き寄せられる。第1のハブ288および第2のハブ292の圧縮は、連続フィンガ212、272、236、248の間の空間を最小限にする一方で、また、連続フィンガ212、272、236、248の間の摩擦力と係合する。圧縮力(または締め付け力)および摩擦力は、相互に対するヒンジ部材204、208の移動を限定することをともに支援する。
【0044】
図3に戻って参照すると、第2の関節運動式部材34および第3の関節運動式部材38は、中央区分64の側面から側方に外向きに延在する突起86を含む。突起86は、外側フィンガ54が部材34、38の端部46、50に結合される(またはそれと形成あるいは一体的に形成される)場所に対応する関節運動式部材34、38の部分に沿って延在する。図示される実施形態では、突起86は、中央区分64の両側から延在する。他の実施形態では、突起86は、中央区分64の片側のみから延在することができる。突起86は、関連付けられる部材の強度/剛性を増加させるように提供される。加えて、突起86は、取り付けられた部材が回転することができる距離を限定する。例えば、第2の関節運動式部材34が、第3の関節運動式部材38に対して回転すると、第2の関節運動式部材34上の突起86が、第3の関節運動式部材38の一部と接触し、第2の軸70の周りのさらなる移動を制限するまで、第2の関節運動式部材34は、回転し続ける。同様に、第3の関節運動式部材38が、第2の関節運動式部材34に対して回転すると、第3の関節運動式部材38上の突起86が、第2の関節運動式部材34の一部と接触し、第2の軸70の周りのさらなる移動を制限するまで、第3の関節運動式部材38は、回転し続ける。突起86は、第1の関節運動式部材30および/または玉継手アセンブリ22上に位置付けられることもできる。
【0045】
図1および図2に図示されるように、関節運動式アーム14の関節運動式部分26の第1の端部は、支持ステム110を通して高さ調節部材18に接続される。図2を具体的に参照すると、高さ調節部材18の上端114は、支持ステム110の底部上の陥凹(図示せず)を通して延在する。ピン118は、支持ステム110を高さ調節部材18に結合する。ピン118は、支持ステム110の第1の端部126上に位置する第1の開口122a、および、高さ調節部材18の上端114上の第2の開口122bを通して、延在する。開口122a、bが整列して位置付けられることに応答して、ピン118は、開口によって受け取られ、高さ調節部材18を支持ステムに結合するように構成される。支持ステム110はまた、第2の端部130から延在するフィンガ54も含む。支持ステム110上のフィンガ54は、第1の関節運動式部材30上のフィンガ54に対応する。換言すると、支持ステム110上のフィンガ54の間の空間58は、第1の関節運動式部材30のフィンガ54のうちの1つを受け取る。同様に、第1の関節運動式部材30上のフィンガ54の間の空間58は、支持ステム110のフィンガ54のうちの1つを受け取る。相互接続されたフィンガ54は、フィンガ54上の開口62を整列させ、(図1および図11に示される)第3の軸74およびヒンジアセンブリ200を画定する。第3の軸74は、第1の関節運動式部材30が支持ステム110に対して回転することができる回転軸を提供する。第1の部材30の第1の端部46上のフィンガ54および支持ステム110の第2の端部130上のフィンガ54は、締結具アセンブリ82と接続される。第3の軸74は、第1の軸66および第2の軸70と垂直に配向される。
【0046】
図1および図2を参照すると、関節運動式アーム14の関節運動式部分26の第2の端部は、玉継手アセンブリ22に接続される。玉継手アセンブリ22は、玉継手支持体134と、玉継手138とを含む。図2を具体的に参照すると、玉継手138は、玉継手支持体134の第1の端部146から延在するシャフト142を受け取るように構成されるレセプタクル(図示せず)を有する。ピン118は、玉継手138およびシャフト142内の整列された開口122によって受け取られ、玉継手138を玉継手支持体134に固定するように構成される。玉継手支持体134はまた、玉継手支持体134の第2の端部150から延在するフィンガ54を含む。加えて、突起154は、玉継手支持体134の側面から側方に延在する。図示される実施形態では、第3の関節運動式部材38の第2の端部50上のフィンガ54および玉継手支持体134の第2の端部150上のフィンガ54は、個別の開口62を整列させるように介在(または相互噛合)される。フィンガ54は、次いで、ヒンジアセンブリ200を形成するように(図1および図12に示される)締結具アセンブリ82と接続される。整列された開口62および/または締結具アセンブリ82は、(図1および図12に示される)第4の軸78を画定する。第3の関節運動式部材38および玉継手支持体134は、第4の軸78の周りで相互に対して回転するように構成される(例えば、第3の関節運動式部材38は、玉継手支持体134に対して回転することができ、玉継手支持体134は、第3の関節運動式部材38に対して回転することができる等)。玉継手支持体134上の突起154は、第3の関節運動式部材38上の(図8に示される)突起86と接触し、玉継手アセンブリ22が第4の軸78の周りで回転することができる距離(または第3の関節運動式部材38が第4の軸78の周りで回転することができる距離)を限定することができる。図1および図12に図示されるように、第4の軸78は、第1の軸66および第2の軸70と略平行であり得る。したがって、第1の軸66、第2の軸70、および第4の軸78は、第2の関節運動式部材34、第3の関節運動式部材38、および玉継手支持体134が、それぞれ、第1の方向に沿って(または図1に示されるようなX軸に沿って)、および第2の方向に沿って(または図1に示されるようなY軸に沿って)移動(または関節運動)することを可能にする。図1および図9に図示されるように、第3の軸74は、第1の部材30が第3の方向に沿って(または図1に示されるようなZ軸に沿って)高さ調節部材18に対して移動することを可能にする。
【0047】
図1図11、および図12を参照すると、第3の部材38を玉継手アセンブリ22に結合する締結具284Aは、頭部分300の代わりにレバー300A(またはハンドル300A)を含む。レバー300Aは、ユーザが、玉継手アセンブリ22と第3の関節運動式部材38との間のヒンジアセンブリ200と関連付けられる締結具アセンブリ82の締結具284aを選択的に緊締または弛緩することを可能にする。このように、締結具284Aは、レバー162を使用する代わりに、アセンブリによって提供される接続を選択的に緊締または弛緩するために工具を必要としないため、「工具を必要としない」締結具である。弛緩されたとき、ユーザは、第3の関節運動式部材38に対して玉継手アセンブリ22の位置を調節することができる。関節運動式アーム14の他の実施形態では、玉継手アセンブリ22、関節運動式部材30、34、38、および/または高さ調節部材18は、レバー162を含む締結具アセンブリ284Aによって結合され、締結具アセンブリ82の工具を必要としない調節を提供することができる。
【0048】
玉継手アセンブリ22は、頭部支持パッド(図示せず)に接続するように構成される。玉継手138は、ソケット(図示せず)によって頭部支持パッド(図示される)内に受け取られる。玉継手138は、ソケット内で枢動し、玉継手138に対する頭部支持パッドの調節を容易にすることを可能にされる。頭部支持パッド、ソケット、および玉継手138は、米国特許出願第15/429,987号に開示される頭部支持パッド、ソケット、および玉継手と実質的に同一であり、その内容全体が、参照により、本明細書に援用される。したがって、玉継手アセンブリ22および関連付けられる玉継手138に対する頭部支持パッドの動作および関連付けられる移動は、その中に開示されるものと同一である。
【0049】
図示される実施形態の動作では、関節運動式頭部支持体10は、椅子(図示せず)に取り付けられる。関節運動式頭部支持体10は、ユーザのための頭部支持を提供するために、(図1に示される)X軸、Y軸およびZ軸に対して3次元で調節され、椅子(または椅子におけるユーザ)に関連して任意の所望の位置または場所に頭部支持パッドを位置付けるように構成される。
【0050】
関節運動式アーム14の位置を調節するために、高さ調節部材18は、Y軸に沿って所望の高さまで椅子(図示せず)に対して再配置されることができる。例えば、高さ調節部材18は、Y軸に沿って搭載ブラケット(図示せず)に対して摺動することができる。第1の関節運動式部材30はまた、高さ調節部材18に対して再配置されることもできる。例えば、ユーザは、ヒンジアセンブリ200の締結具アセンブリ82を弛緩し、第3の軸74の周りで高さ調節部材18に対して第1の関節運動式部材30を回転させ、Y-Z面内で関節運動式部分26を再配置することができる。第2の関節運動式部材34は、第1の関節運動式部材30に対して再配置されることができる。例えば、ユーザは、ヒンジアセンブリ200の締結具アセンブリ82を弛緩し、第1の軸66の周りで第1の関節運動式部材30に対して第2の関節運動式部材34を回転させ、X-Y面内で関節運動式部分26を再配置することができる。第3の関節運動式部材38はまた、第2の関節運動式部材34に対して再配置されることもできる。例えば、ユーザは、ヒンジアセンブリ200の締結具アセンブリ82を弛緩し、第2の軸70の周りで第2の関節運動式部材34に対して第3の関節運動式部材38を回転させ、X-Y面内で関節運動式部分26を再配置することができる。玉アセンブリ22はまた、第3の関節運動式部材38に対して再配置されることもできる。例えば、ユーザは、ヒンジアセンブリ200の締結具アセンブリ82を弛緩し、第4の軸78の周りで第3の関節運動式部材38に対して玉アセンブリ22を回転させ、X-Y面内で玉アセンブリ22を再配置することができる。頭部支持体(図示せず)は、玉継手138に対する頭部支持体の回転によって、X軸、Y軸、およびZ軸の周りで調節されることができる。
【0051】
椅子用の関節運動式頭部支持体10の1つまたは複数の側面は、ある利点を提供する。例えば、関節運動式頭部支持体は、異なる体形、機能障害(例えば、対麻痺、四肢麻痺等)、疾患および/または障害を含む要因を考慮しながら、(X軸、Y軸、および/またはZ軸に沿って)3次元で関節運動式アーム14および頭部支持パッドの調節を提供し、椅子を使用する異なる個人に頭部支持体を提供する。
【0052】
加えて、ヒンジアセンブリ200および関連付けられる締結具アセンブリ82は、ある利点を提供する。例えば、ヒンジアセンブリ200および関連付けられる締結具アセンブリ82は、回転に対する反対方向の抵抗を提供し、緊密な接続を維持する。第1のハブ288および第2のハブ292は、ねじ山付き部材284と係合されたときに相互係止する。相互係止は、ねじ山付き部材284の挿入中における第2のハブ292の回転を制限する(すなわち、第2のハブ292は、ねじ山付き部材284が回転するにつれて、回転しない)。加えて、各ハブ288、292の関連付けられるテーパ状部分312、328は、個別の外側開口216、252の関連付けられるテーパ状表面220、256に摩擦係合する。故に、この摩擦係合は、相互係止されたハブ288、292と組み合わせて、回転に対する反対方向の抵抗を提供し、接続を維持する。別の言い方をすれば、ヒンジ部材204、208のうちの1つに回転力を印加するとき、反対のヒンジ部材208、204上のハブ部材292、288は、反対のヒンジ部材208、204上のハブ部材292、288のテーパ状表面の間の摩擦係合によって回転に対抗する。したがって、反対のヒンジ部材208、204上のハブ部材292、288は、反対方向の力を印加し、ヒンジ部材204、208上の回転力によって回転されているハブ部材288、292の回転に抵抗する。加えて、ヒンジアセンブリ200および関連付けられる締結具アセンブリ82は、向上された強度ならびに締め付け力を提供し、ヒンジアセンブリ200の選択された位置を維持する。個別のテーパ状表面220、256に係合するハブ288、292上のテーパ状部分312、328によって、外側フィンガ212、248に、第1のハブ288および第2のハブ292によって印加される締め付け力、および、連続フィンガ212、272、236、248に印加される後続の締め付け力は、ヒンジアセンブリ200の選択された位置を維持することを支援する。加えて、テーパ状表面220、256のテーパ角は、有利なこととして、ハブ288、292と個別の外側フィンガ212、248との間の摩擦力の平衡を提供する一方で、個別の外側開口216、252からのハブ288、292の容易な除去も提供する。さらに、ヒンジアセンブリ200および関連付けられる締結具アセンブリ82は、向上された強度特性を提供しながら、迅速かつ容易に位置付けられる、および/または、再配置されることができる。締結具アセンブリ82(例えば、ハブ288、292等)から締結具284を係合解除することは、他方のヒンジ部材208、204に対する一方のヒンジ部材204、208の回転を可能にする。ヒンジ部材204、208の標的位置または所望の位置(あるいは配向)が達成されると、締結具284は、ヒンジ部材204、208の標的位置または所望の位置を維持するように締結具アセンブリ82(例えば、ハブ288、292等)と再係合される。
【0053】
本発明の付加的特徴および利点は、本開示および以下の請求項に記載される。

図1
図2
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図5
図6
図7
図8
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図10
図11
図12