(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-12-05
(45)【発行日】2022-12-13
(54)【発明の名称】メタルデコのデジタルプルーフ工程
(51)【国際特許分類】
B41J 2/525 20060101AFI20221206BHJP
H04N 1/54 20060101ALI20221206BHJP
H04N 1/60 20060101ALI20221206BHJP
【FI】
B41J2/525
H04N1/54
H04N1/60 110
(21)【出願番号】P 2022511063
(86)(22)【出願日】2020-08-21
(86)【国際出願番号】 US2020047302
(87)【国際公開番号】W WO2021035105
(87)【国際公開日】2021-02-25
【審査請求日】2022-02-18
(32)【優先日】2019-08-21
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】507385165
【氏名又は名称】サン ケミカル コーポレイション
(74)【代理人】
【識別番号】100108453
【氏名又は名称】村山 靖彦
(74)【代理人】
【識別番号】100110364
【氏名又は名称】実広 信哉
(74)【代理人】
【識別番号】100133400
【氏名又は名称】阿部 達彦
(72)【発明者】
【氏名】リチャード・ヘイデン
(72)【発明者】
【氏名】ロビン・カーター
【審査官】井出 元晴
(56)【参考文献】
【文献】米国特許第06717673(US,B1)
【文献】特開2016-139223(JP,A)
【文献】特開2009-089374(JP,A)
【文献】特開2012-227591(JP,A)
【文献】特開2018-192405(JP,A)
【文献】特表2010-509609(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2007/0062388(US,A1)
【文献】米国特許出願公開第2004/0233463(US,A1)
【文献】米国特許出願公開第2012/0031540(US,A1)
【文献】米国特許第06381036(US,B1)
【文献】国際公開第2012/077729(WO,A1)
【文献】国際公開第2015/114833(WO,A1)
【文献】国際公開第2016/163266(WO,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B41J 2/525
B41J 29/38
G06F 3/12
H04N 1/54
H04N 1/60
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
メタルデコのターゲットカラーに対するベストマッチを識別し、前記ベストマッチを利害関係者に配給するための方法であって、
A)i)コンピューター実装環境で使用するためにホワイトおよびメタリック線形化グラデーション曲線を確立し、
ii)メタルデコ用インクのカラーのデータベースから、メタルデコのターゲットカラーに対するマッチとして第1の候補カラーを選択するステップと、
B)
前記ホワイトおよびメタリック線形化グラデーション曲線を使用して、カラー配置を前記コンピューター実装環境で生成するステップであって、前記カラー配置が、前記第1の候補カラー、およびカラーの漸変が互いに異なる1つ以上のさらなる候補カラー、を含む、生成するステップと、
C)前記カラー配置を透明なシートに印刷して、複数のカラーのデジタルプルーフを作成するステップと、
D)前記デジタルプルーフをメタル基板の上に置いて、前記メタル基板に対するメタルデコ着色インクの塗布シミュレーションを提供するステップと、
E)前記メタルデコのターゲットカラーに対するベストマッチとして、前記デジタルプルーフ上の前記カラー配置の中からカラーを選択するステップと、
F)他の関係者による検索のために、前記メタルデコのターゲットカラーに対する前記ベストマッチのカラーデータをコンピューターのストレージ場所に記憶するステップであって、前記カラーデータが、CIELABカラー空間情報を含む、記憶するステップと、を含む、方法。
【請求項2】
前記メタルデコのターゲットカラーに対する前記ベストマッチのカラーデータが、プリンター
色分解、デジタルプルーファーに関する情報、およびデジタルプルーファー設定のうちの1つ以上をさらに含む、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記メタルデコのターゲットカラーに対する前記ベストマッチである前記カラーの印刷物が、所望の許容範囲内で
、デジタルプルーファーの出力が所望のカラーの以前に定義されたデジタル表現を正確に再現することを評価するために使用されるデータを提供することであって、前記所望のカラーの前記以前に定義されたデジタル表現の前記データがデータベースに記憶される、提供することと、前記印刷されたカラーを、前記所望のカラーの前記以前に定義されたデジタル表現に対して検証するための検証データを提供することと、を行うために
、光学デバイスによって測定される、請求項1または2に記載の方法。
【請求項4】
前記ターゲットカラーおよび前記メタルデコのターゲットカラーに対する前記ベストマッチが、スポットカラーである、請求項1から3のいずれか一項に記載の方法。
【請求項5】
前記スポットカラーが、オーダーメイドのスポットカラーである、請求項4に記載の方法。
【請求項6】
前記ターゲットカラーが
、ターゲットカラー表現によって提供される、請求項1から5のいずれか一項に記載の方法。
【請求項7】
前記ステップAの第1の候補カラーの選択が、メタルデコカラーデータベースからカラーを選択することによって実施される、請求項1から6のいずれか一項に記載の方法。
【請求項8】
前記ステップAの第1の候補カラーの選択が、前記メタルデコのターゲットカラーを含む物理的な標本を分光光度計で光学的に分析して、前記ターゲットカラーの表現のため
のカラーデータを取得すること、および次いで、同じデータをステップBの前記コンピューター実装環境に割り当てることによって実施される、請求項1から7のいずれか一項に記載の方法。
【請求項9】
前記第1の候補カラーおよび互いに漸変的に異なる1つ以上のさらなる候補カラーが、前記CIELABカラー空間の1つ以上およびプリンター
色分解において漸変的に異なる、請求項1から8のいずれか一項に記載の方法。
【請求項10】
前記メタルデコのターゲットカラーに対する前記ベストマッチの前記保存されたカラーデータが
、プリンター
色分解を含む、請求項1から9のいずれか一項に記載の方法。
【請求項11】
前記第1の候補カラーおよび1つ以上のさらなる候補カラーが
、前記第1の候補カラーおよび1つ以上のさらなる候補カラーに対応するセルから構成される配列で視覚的に配置される、請求項1から10のいずれか一項に記載の方法。
【請求項12】
ステップEで選択される前記メタルデコのターゲットカラーに対する前記ベストマッチが
、前記カラー配置のコンピューター生成された視覚的な表現に存在するのと同じものに対応するセルを選択して保存することによってコンピューターのストレージに保存される、請求項1から11のいずれか一項に記載の方法。
【請求項13】
ステップEで選択される前記メタルデコのターゲットカラーに対する前記ベストマッチ
のプリンター
色分解が、コンピューターのストレージに保存される、請求項1から12のいずれか一項に記載の方法。
【請求項14】
ステップDの前記メタル基板が、曲面を有する、請求項1から13のいずれか一項に記載の方法。
【請求項15】
ステップEにおける前記ベストマッチの前記選択が、前記第1の候補カラーおよび1つ以上のさらなる候補カラーを含む前記デジタルプルーフを、前記
デジタルプルーフがライトボックス内の前記メタル基板上に位置決めされたときに評価することと、D50光源下で0°、45°、および90°の角度で各カラーを検査し、次いで、前記メタルデコのターゲットカラーに対する前記ベストマッチを選択することと、を含む、請求項1から14のいずれか一項に記載の方法。
【請求項16】
ステップEにおいて前記メタルデコのターゲットカラーに対するベストマッチとして選択される前記カラーが、次いで、ステップAの前記第1の候補カラーとして選択され、次いで、ステップBからF、および任意選択で、ステップF1および/またはF2が、再度実施され、
ステップF1は、前記メタルデコのターゲットカラーに対する前記ベストマッチのカラーデータが、プリンター
色分解、CIELABカラー空間情報
、デジタルプルーファーに関する情報、およびデジタルプルーファー設定から選択される他の関連情報とともに、コンピューターのストレージに保存されるステップであって、前記カラーデータが、前記ストレージデバイスへのアクセス権を有する1人以上の関係者に配給可能であるか、または当該関係者によって検索可能である、保存されるステップであり、
ステップF2は、前記メタルデコのターゲットカラーに対する前記ベストマッチである前記印刷されたカラーが、前記デジタルプルーファー
の出力
が所望のカラー
の以前に定義されたデジタル表現を正確に再現するかどうかを決定するため、および前記印刷されたカラーを、前記所望のカラーの前記以前に定義されたデジタル表現に対して検証するための検証データを提供するために、光学デバイスによって測定されるステップである、請求項1から15のいずれか一項に記載の方法。
【請求項17】
前記メタルデコのターゲットカラーに対する前記ベストマッチである前記カラーの前記印刷物を測定するために使用される前記光学デバイスが分光光度計である、請求項3に記載の方法。
【請求項18】
前記ターゲットカラーが、基板上に印刷された前記ターゲットカラーである、カラー見本によって提供される、請求項6に記載の方法。
【請求項19】
前記第1の候補カラーおよび1つ以上のさらなる候補カラーが、前記第1の候補カラーおよび1つ以上のさらなる候補カラーに対応するセルから構成されるハニカム配列で視覚的に配置され、
ステップEで選択される前記メタルデコのターゲットカラーに対する前記ベストマッチが、カラーの前記ハニカム配列に存在するものと同じものに対応するセルを選択して保存することによってコンピューターのストレージに保存される、請求項11に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本出願は、2019年8月21日に出願された米国仮特許出願第62/889,597号の優先権を主張し、その全体がすべての目的のために参照により本明細書に組み込まれる。
【0002】
本開示は、デジタル印刷工程による塗布など、着色されたメタルデコ用インクが塗布されるメタル物品のためのカラーの設計、および本明細書に記載のデジタルプルーフ工程を通じてターゲットカラーに対するカラーのベストマッチを提供することに関する。かかるメタル物品には、アルミニウム缶などの包装材が含まれるが、フラットパネル看板およびアートワークなどの他のメタル物品が含まれ得る。
【背景技術】
【0003】
包装用のメタル表面(例えば、アルミニウム缶)および他の物品上に印刷するための顧客のカラーのカラー選択は、現在、インク会社、缶製造業者、または加工販売業者が、メタル表面上にインクを実際に物理的に印刷することを必要とする、時間がかかり、手間のかかる工程である。最初は、問題は単純なもののように見えるかもしれないが、実際には、ターゲットカラーに応じるという顧客の要求を満たすためには、例えば、CIELABカラー空間において単に漸変的に異なる文字どおり数百の密接に関連したカラーの中から1つの特定のカラーを選択する必要がある場合があるため、工程は複雑である。例えば、Pantoneブックなどのカラーライブラリーブックからカラーを選択することから開始することができるが、そのカラーが、実際に基板に印刷されたときにどのように現れるかは期待に応えることができない場合がある。カラーが実際にどのように現れ得るかを探る要因には、採光環境、およびカラーが印刷される材料が含まれる。メタル表面に印刷または塗布されたときに、カラーが実際にどのように現れ得るかに影響を及ぼす可能性がある他の要因としては、(缶の曲面によって影響が及ぼされる可能性がある)メタル表面の反射率、および印刷されるカラーの不透明度/透明度が挙げられる。メタメリズムが問題になる場合もある。したがって、Pantoneライブラリーブックで紙のカラー見本を選択すると、不確かになるか、主観的になるか、またはこれらの両方になる可能性がある。
【0004】
メタルデコのカラーは、メタルデコの塗布工程またはメタルデコの塗布工程をシミュレートする方法(実験室条件におけるIGTプルーファーのような)を使用して、メタルデコレーション用基板に塗布される、印刷の目的に適したインクのカラーである。
【0005】
カラーターゲットのベストマッチを識別する経験豊富な着色担当者の意見に依存することは、ベストマッチを選択するための1つの可能な方法であるが、そのアプローチは依然として個々の解釈に開放されたままである。
【0006】
現在、メタリック基板に塗布するためのメタルデコ用インク配合を着色することができる測定されたカラーファイル(PantoneLIVEカラーファイルであってもよい、事前に定義されたPantoneメタルデコカラーファイルなど)を、そのカラーのメタル基板上での物理的な表現に、かかる基板の実際のサンプルもしくはインクのプルーフを調製することなく、またはウェットインクを供給することなく、変換するための方法は存在しない。また、例えば、開発者、印刷業者、顧客、および製造業者であり得る設計プロジェクトの関係者は通常、国の異なる地域、またはさらには世界の異なる地域で互いにリモートに位置する。基板上に印刷されるインクの物理的なサンプルを、カラーアピアランスを評価し、かつ当該サンプルがターゲットカラーにマッチするかどうかを評価するために、各関係者に出荷する必要がある場合がある。これは、出荷時間が評価およびカラー承認工程を遅くするため、問題を悪化させる。上で考察されるような事前に定義されたカラーファイルの利点は、それが事前に定義されたものであるため、インクのマッチングを実施するとき、およびインクを配合するときに解釈を必要としないカラーであることである。測定されるカラーファイルは、PantoneLIVEライブラリーに見出されるような事前に定義されたデジタルターゲットである。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0007】
本明細書において、ターゲットカラーに対するベストマッチであるメタルデコのカラーをデジタルカラーデータベースから選択するためのデジタルプルーフ工程について記載する。マッチングは、高い精度で行われる。
【0008】
1つの態様では、本明細書において、メタルデコのターゲットカラーに対するベストマッチを識別し、ベストマッチを利害関係者に配給するための方法であって、
A)メタルデコ用インクのカラーのデータベースから、メタルデコのターゲットカラーに対するマッチとして第1の候補カラーを選択するステップと、
B)カラー配置をコンピューター実装環境で生成するステップであって、カラー配置が、第1の候補カラー、およびカラーの漸変が互いに異なる1つ以上のさらなる候補カラー、を含む、生成するステップと、
C)カラー配置を透明なシートに印刷して、複数のカラーのデジタルプルーフを作成するステップと、
D)デジタルプルーフをメタル基板の上に置いて、メタル基板に対するメタルデコ着色インクの塗布シミュレーションを提供するステップと、
E)メタルデコのターゲットカラーに対するベストマッチとして、デジタルプルーフ上のカラー配置の中からカラーを選択するステップと、
F)他の関係者による検索のために、メタルデコのターゲットカラーに対するベストマッチのカラーデータをコンピューターのストレージ場所に記憶するステップと、を含む、方法を記載する。
【0009】
1つの態様では、ステップFは、メタルデコのターゲットカラーに対するベストマッチのカラーデータが、他の関連情報(例えば、プリンター色分解、CIELABカラー空間情報、プルーファーモデルなどのデジタルプルーファーに関する情報、およびデジタルプルーファー設定など)とともに、クラウドストレージデバイスなどのコンピューターのストレージに保存され、ここで、カラーデータが、ストレージデバイスへのアクセスを有する1人以上の関係者に配給され得るか、または当該関係者によって検索され得る、ステップF1である。これらの関係者のうちの少なくとも1人以上は、ステップA~Eなど、本明細書に記載のデジタルプルーフ工程で用いられる条件および構成要素を複製し、かつそうすることにより、選ばれたカラーがベストマッチであることの確定を提供するか、またはベストマッチの決定を認めない場合がある。かかる1人以上の関係者は、Windows7以上のオペレーティングシステム(16GB RAM、512HDD(可能であればSSD)、および互換性のあるグラフィックスカード)で走らせることができるORIS CGS Flex Packソフトウェアへのアクセスを有する関係者であってもよい。
【0010】
別の態様では、ステップFは、メタルデコのターゲットカラーに対するベストマッチである印刷されたカラーが、容認できる許容範囲内で、デジタルプルーファーの出力が所望のカラーの以前に定義されたデジタル表現を正確に再現するかどうかを決定するため、および印刷されたカラーを、所望のカラーの以前に定義されたデジタル表現に対して検証するための検証データを提供するために、分光光度計などの光学デバイスによって測定される、ステップF2である。分光光度計の測定値から取得されたデータは、SunColorQCソフトウェアプラットフォームを介してアクセスされ得るmyColorCloudなどのクラウドベースのソリューションで利用可能な、Sun Digital Proofing MD 2Pデータベースまたはスポットカラーデータベースなどのデータベースに記憶され得る。このようにして、所与のプレス上の現在のインクの混合を使用して、指定された許容範囲内でカラーを達成し続けることができるかどうかに関する品質制御のレポートおよび情報を提供することができる。記憶されるデータには、CIELABカラー座標および反射率データが含まれる。
【0011】
インクジェット印刷の測定データは、メタルデコ用インクの印刷の測定値と相関せず、ひいては、選択されたベストマッチカラーの承認工程は、視覚的なものである。したがって、デジタル印刷の標準のカラーとPantoneLIVEの物理的な印刷とのマッチングは、視覚的なものであり、視覚的な工程を通じて標準が設定される。着色担当者、すなわち、マッチングおよび検証を実施するカラーマッチャーは、長年の経験になり得る、着色担当者自身の経験に基づいてカラーの小さな違いを見分けるように訓練されているため、選択および定義されたデジタルプルーフカラーは、設計プロジェクトのすべての関係者を満足させるであろうPantoneLIVEの物理的なターゲットカラーとの比較に関して、所望の許容範囲内に該当することになる。
【0012】
上で参照される検証データは、デジタルプルーフが、Sun Digital Proofing MD 2Pデータベースに入れられている事前に定義されたターゲットカラーにマッチするかどうかを示す品質制御ソフトウェアによって生成されるレポートである。これは、デジタルプルーフが容認できる許容範囲内にあることを示す適合証明書に類似している。
【0013】
1つの態様では、ステップAにおける第1の候補カラーの選択は、PantoneLIVEカラーまたはオーダーメイドのカラーの選択である。
【0014】
1つの態様では、スポットカラーデータベースは、オーダーメイドのスポットカラーデータベースである。
【0015】
1つの態様では、ステップF1およびF2のうちの一方または両方が実施され得る。
【0016】
1つの態様では、ターゲットカラー、およびメタルデコのターゲットカラーに対するベストマッチは、例えば、オーダーメイドのスポットカラーなどのスポットカラーである。
【0017】
オーダーメイドのカラーは、Pantone/PantoneLIVEの基準カラーではないカラーである。
【0018】
1つの態様では、ターゲットカラーは、基板上に印刷されたターゲットカラーを含む、カラー見本などのターゲットカラー表現によって提供される。
【0019】
1つの態様では、ステップAのデータベースは、例えば、メタルデコのカラーに関するPantoneLIVE(商標)カラーライブラリーなどの、メタルデコのカラーの1つ以上のPantoneライブラリーを含むデータベースである。
【0020】
1つの態様では、ステップBにおいて述べられるコンピューター実装環境は、CGS ORIS Flex Packソフトウェアスイートを走らせる中央プロセッサーユニット(CPU)を含む。ステップAのデータベースはまた、CPUによってアクセスされ得る。CPUは、マイクロプロセッサーであってもよい。代替的な配置では、ソフトウェアおよびデータベースは、クラウドコンピューティング環境など、リモートで記憶され得る。
【0021】
1つの態様では、ステップAの第1の候補カラーの選択は、PantoneLIVE(商標)メタルデコカラーデータベースから、またはPantoneLIVEによってホストされるmyColorCloudライブラリーにおいてホストされる関係者のオーダーメイドのカラーデータベースから、カラーを選択することによって実施される。
【0022】
1つの態様では、Pantoneカラーデータベースは、CGS ORIS Flex Packソフトウェアスイートにリンクされ、ステップAの第1の候補カラーの選択は、CGS ORIS Flex Packソフトウェアスイートを用いて、例えば、PantoneLIVE(商標)メタルデコカラーデータベースなどのPantoneデータベースからカラーを選択することによって実施される。
【0023】
1つの態様では、ステップAの第1の候補カラーの選択は、メタルデコのターゲットカラーを含む物理的な標本を光学分析器で光学的に分析して、ターゲットカラーの表現のためのプリンター色分解などのカラーデータを取得すること、および次いで、同じデータをステップBにおいて述べられる環境などの、カラー選択を行うことができるコンピューターシステムに割り当てることによって実施される。コンピューターシステムは、Pantoneメタルデコカラーデータベース、すなわち、PantoneLIVE(商標)メタルデコカラーデータベースにリンクされたCGS ORIS Flex Packソフトウェアスイートを走らせるものであってもよい。物理的な標本は、カラー見本であってもよい。光学分析器は、分光光度計であってもよい。光学分析は、ライトブース内で実施され得る。
【0024】
1つの態様では、ステップAのPantoneメタルデコカラーデータベースからの第1の候補カラーの選択は、CGS ORIS Flex Packソフトウェアスイートにリンクされたデータベースから同じものを選択する関係者によって行われる。
【0025】
1つの態様では、第1の候補カラーおよび互いに漸変的に異なる1つ以上のさらなる候補カラーは、CIELABカラー空間などのカラー空間などにおいて異なり、かつまたはプリンター色分解において漸変的に異なり、これらの候補カラーは、カラーの各々(すなわち、第1の候補カラーおよび1つ以上のさらなる候補カラー)を含むカラーの混合である。
【0026】
1つの態様では、コンピューターのストレージ場所に記憶されている、メタルデコのターゲットカラーに対するベストマッチに関連付けられたカラーデータは、プリンター色分解、CIELABカラー空間情報、およびデジタルプルーファーに関する情報のうちの1つ以上である。
【0027】
1つの態様では、ステップCにおけるデジタルプルーフの印刷は、Roland Versa CAMM VS-300i Eco Solvent Inkjet PrinterなどのRolandデジタルプルーファー上で行われる。
【0028】
1つの態様では、第1の候補カラーおよび1つ以上のさらなる候補カラーは、第1の候補カラーおよび1つ以上のさらなる候補カラーに対応するセルから構成される配列で視覚的に配置される。
【0029】
1つの態様では、配列は、第1の候補カラーおよび1つ以上のさらなる候補カラーに対応するセルから構成されるハニカム配列である。
【0030】
1つの態様では、ステップEで選択されるメタルデコのターゲットカラーに対するベストマッチは、カラーの配列、例えば、カラーのハニカム配列などの、カラー配置のコンピューター生成された視覚的な表現に存在する最適マッチに対応するセルを選択することによってコンピューターのストレージに保存される。
【0031】
1つの態様では、ステップEで選択されるデジタルプルーフからのカラーのプリンター色分解は、コンピューターのストレージに保存される。
【0032】
1つの態様では、ステップDのメタル基板は、曲面を有する。
【0033】
1つの態様では、ステップEにおけるベストマッチの選択は、第1の候補カラーおよび1つ以上のさらなる候補カラーを含むデジタルプルーフを、デジタルプルーフがライトボックス内のメタル基板上に位置決めされたときに評価することと、
図18A、
図18B、および
図18Cに示されるように、D50光源下で0°、45°、および90°の角度で各カラーを検査し、次いで、メタルデコのターゲットカラーに対するベストマッチを選択することと、を含む。
【0034】
別の態様では、ステップEにおいてメタルデコのターゲットカラーに対するベストマッチとして選択されるカラーは、ステップAの第1の候補カラーであるように選択され、次いで、ステップB~F、および任意選択で、ステップF1および/またはF2が、再度実施される。
【0035】
別の態様では、本明細書において、ターゲットカラーに対する最も近いマッチを表現する特定のカラーのメタルデコ用インクのデジタルプルーフを作成するためのシステムであって、システムが、1つ以上の入力であって、1つ以上の入力を介して、ターゲットカラーマッチの第1の候補カラーがシステムによって受信される、(手動選択によって入力され得るか、または光学分析器から受信された情報を介して入力され得る)1つ以上の入力と、第1の候補カラーおよびカラーの漸変が互いに異なる1つ以上のさらなる候補カラーを含む複数のカラーを生成するターゲットカラーマッチ生成器と、複数のカラーを透明なシート上に印刷して、シートに印刷された複数のカラーを含むデジタルプルーフを作成するためのデジタルプルーファーと、メタルデコのターゲットカラーに対するベストマッチとしてデジタルプルーフ上に印刷されたさらなる候補カラーの配列の中からカラーを選択するための入力と、ベストマッチのカラーデータを記憶するためのアクセス可能なストレージと、を含む、システムを記載する。
【0036】
1つの態様では、デジタルプルーフは、Rolandインクジェットプリンター上に印刷される。
【0037】
1つの態様では、本システムは、分光光度計、好ましくは球形分光光度計などの、光学分析器をさらに含む。
【0038】
1つの態様では、本システムによって受信されるターゲットカラーマッチの第1の候補カラーは、データベースから受信されるか、または手動によるカラーターゲットの入力から受信される。
【0039】
「異なる(differ)」または「異なっている(differing)」、「カラーの漸変が互いに異なる」という用語は、1つ以上のカラーの方向におけるプリンター色分解の漸変的な違いを指す。
【0040】
別の態様では、本明細書において、標準カラーをベストマッチカラーとして選択し、検証する方法であって、
A)Pantone基準カラーを含むデータベースにアクセスすることと、
B)データベースに存在するアクセス可能な設計ファイルに存在するPantone基準カラーをデジタルプルーフカラーターゲットに相関させることと、
C)デジタルプルーフカラーターゲットを透明なシートに印刷して、デジタルプルーフを提供することと、
D)デジタルプルーフをメタル基板の上に置いて、メタル基板に対するメタルデコ着色インクの塗布シミュレーションを提供することと、
E)デジタルプルーフを、メタル基板の上に置かれている間に球面分光光度計を用いて測定し、生成された分光光度計データを、デジタルプルーフカラーターゲットの再現としてデジタルプルーフを検証するために、さらなるデータベースに存在するデジタルプルーフカラーターゲットの対応するデータと比較することと、を含む、方法を記載する。
【0041】
さらなる態様では、Pantone基準カラーは、設計ファイルに存在する。
【0042】
別の態様では、アクセス可能な設計ファイルは、CGS ORIS FlexPackソフトウェアにインポートされるものである。
【0043】
さらなる態様では、データベースは、Sun Digital Proofing MD 2Pデータベースである。
【0044】
別の態様では、データベースは、CGSクラウドなどのクラウドコンピューティング環境でホストされる。
【0045】
さらなる態様では、デジタルプルーフカラーターゲットは、SUN 485D O 2PまたはSUN 485D T 2P Sun Digital Proofing MD 2PターゲットにマッピングされたPMS 485C、すなわち、SUN 485D O 2PまたはSUN 485D T 2PにマッピングされたPMS 485CなどのPantoneターゲットである。
【0046】
さらなる態様では、デジタルプルーフカラーターゲットは、不透明または透明なカラーである。
【0047】
さらなる態様では、さらなるデータベースは、SunColorQCデータベースである。
【0048】
さらなる態様では、SunColorQCデータベースは、myColorCloudに記憶されている。
【0049】
相関は、同じカラー基準を使用することに関し、例えば、PMS 485 Cは、SUN 485 D O 2 PまたはSUN 485 D T 2 Pと相関する。オーダーメイドの(PantoneLIVEではない)カラーの場合、ユーザーは、所望のオーダーメイドのカラーの物理的な印刷もしくはロールアウトを測定するか、またはさらにはターゲットカラーのcxf測定値が供給され、この情報は、PantoneLIVE VisualizerまたはX-Rite Color iQCソフトウェアにインポートすることができ、これにより、この測定値をPantoneLIVEライブラリー全体と比較して、このオーダーメイドのターゲットを所望の許容範囲内にマッチさせる既存のPantoneLIVEカラーがあるかどうかを決定する。見つかった場合、このPantoneLIVEカラーを、オーダーメイドのカラーの代わりに使用することができる。なかった場合、オーダーメイドのカラーが使用され、ユーザーは、単に、事前に定義されたPantoneLIVEカラーを使用するのではなく、先に記載のようにデジタルマッチを作成する。
【0050】
本開示に記載の発明は、ハニカム配列などの、印刷されたカラーの配置を含むインクジェット印刷された透明なフィルムをメタル基板に巻き付けることによりメタルデコのカラーに対するシミュレーションを作成すること、ならびにインクジェットプリンター色分解の値およびシミュレーション工程の再現においてリモートで使用される測定されたカラーデータの両方としてカラーデータをキャプチャすることによって、既存の問題を解決する。本明細書に記載の工程は、カラーの不透明度を設定してカラーの反復を生成し、ターゲットカラーに対するベストマッチを選択し、任意選択で、さらなる相互作用を用いてベストマッチを微細化し、決定されたベストマッチを検証することによって、物理的に印刷されたメタルデコ用インクのデジタル印刷されたインクジェット版を作成する。この工程は、PantoneLIVE(商標)メタルデコ依存ライブラリーに見出されるカラーの選択を、ターゲットカラーに対するベストマッチの候補カラーとして行うことによって実施され得る。ベストマッチカラーに対して実施される後続の配給および品質制御は、継続的な検証を提供する。
【0051】
カラーの不透明度および/または透明度の量は、最終生産時にブランドオーナーが反射カラー/透明なカラーを望み得るか、または上にカラーが印刷されるアルミニウム缶を、白を加えることによってわずかにマスキングして、印刷されたインクの不透明度を増加させることを望み得る際の、設計の選択肢(ブランドオーナーによって行われる選択など)である。ブランドオーナーは、コントラストと効果を与えるために、設計に透明なカラーと不透明なカラーの混合を求める場合があるこれらは、本明細書に記載のカラー選択およびカラー作成の工程中に調節され得る。
【0052】
別の態様では、本明細書において、データベースにアクセスして、PantoneLIVE(商標)カラーとターゲットカラーとの間のマッチを見出すことができる、デジタルライブラリーに記憶されているカラーから構成されるデジタルデータベースを作成するための方法を記載する。データベースは、定義されたデジタルインクジェット標準を、所望の許容範囲内のPantoneLIVE(商標)、つまり、ステップA~Eで作成された事前に定義されたデジタルプルーフデータベース、または換言すれば、PantoneLIVE(商標)カラーのデジタルプルーフ表現に設定する。その結果、関係者は、カラーに関する独自の解釈に従事する必要はない。関係者がカラーに関する独自の解釈に従事した場合、デジタル印刷およびプルーフを作成する際の混乱および複雑さが加わることになる。
【0053】
ベストマッチとしてのカラーの選択およびその承認は視覚的であり、所見に依存するため、出願人は、デジタルプルーフ標準を、デジタルプルーフ上でマッチを評価および承認する際に使用するためのPantoneLIVEカラーの表現を通じて、PantoneLIVE標準に設定することができる。マッチは、顧客を含む関係者にとって、所望の視覚的許容範囲内に該当する。したがって、顧客は、デジタルプルーフを、PantoneLIVE標準に対する良好なマッチとして容認する。
【0054】
記載のシステムおよび方法では、PantoneLIVE(商標)メタルデコ用インク依存ライブラリーに対応する事前に定義されたデータベースが作成される。データベースは、メタルデコ用インクで印刷される包装材などのブランド材料の作成に関与する利害関係者に対して利用可能にすることができ、かかる包装材には、アルミニウム缶が含まれる。本システムおよび方法は、カラーデータの情報をストレージデバイスにアップロードした後、情報がすべての関係者の間で共有されるため、設計プロジェクトの関係者が、彼ら独自の、PantoneLIVE(商標)メタルデコカラーの解釈をインクジェットプリンター上で作成する必要性を排除する。本システムおよび方法はまた、継続的な品質制御のために、デジタルプルーフから導出されたターゲットデータの配給を提供する。さらに、本方法およびシステムは、リモートデジタルプルーファーの校正を可能にし、その結果、カラー選択の照合および検証に関与する関係者は、一定の標準と一貫性のある印刷を行う。
【0055】
記載の方法によれば、PantoneLIVE(商標)2Pメタルデコ依存ライブラリーに存在するカラーなど、定義されたメタルデコのカラー候補の中から、ターゲットカラーに対するベストマッチを見出すためのデジタルプルーフを作成することによって、ターゲットカラーに対するカラーのベストマッチを見出す時間および労力が、現在の最先端技術と比較して低減される。さらに、デジタルデータベースの作成は、時間と労力を節約し、事前に測定されたカラーについて、定義されたデジタルインクジェット標準を所望の許容範囲内で設定する。
【図面の簡単な説明】
【0056】
【
図1】本明細書に記載の方法の例示的な実施形態のワークフロー図である。
【
図2】本明細書に記載の方法の別の例示的な実施形態のワークフロー図である。
【
図3】本明細書に記載のシステムの例示的な実施形態を示す。
【
図5】カラーライブラリーおよびライブラリー内のカラーを表示するコンピューターモニターのスクリーンショットである。
【
図6】ターゲットカラーに対するカラーのベストマッチを選択するための方法の視覚的な比較態様を描いている。
【
図7A】ソフトウェアスイートによって生成された印刷キューのための印刷要件および工程要件を表示するコンピューターモニターのスクリーンショットである。
【
図7B】ソフトウェアスイートによって生成された印刷キューのための印刷要件および工程要件を表示するコンピューターモニターのスクリーンショットである。
【
図7C】ソフトウェアスイートによって生成された印刷キューのための印刷要件および工程要件を表示するコンピューターモニターのスクリーンショットである。
【
図7D】ソフトウェアスイートによって生成された印刷キューのための印刷要件および工程要件を表示するコンピューターモニターのスクリーンショットである。
【
図8】スポットカラー補正ファイルを表示するコンピューターモニターのスクリーンショットである。
【
図9】「手動でスポットカラーを入力する」ウィンドウを表示するコンピューターモニターのスクリーンショットである。
【
図10】カラー出力の変更を行っている「手動でスポットカラーを入力する」ウィンドウを表示するコンピューターモニターのスクリーンショットである。
【
図11】「SC MD 100C」のカラーが選択された状態の「スポットカラー補正」ウィンドウを表示するコンピューターモニターのスクリーンショットである。
【
図12】「手動でスポットカラーを入力する」ウィンドウを表示するコンピューターモニターのスクリーンショットであり、元のデバイスカラーに対するデバイスカラーの変化を示す。
【
図13A】「SC MD 100C」のための開かれた「視覚的なスポットカラーの最適化」ウィンドウを表示するコンピューターモニター、およびSC MD 100CのためのCGS ORIS Flex Packソフトウェアによって生成されたカラー配置のスクリーンショット示す。
【
図13B】「SC MD 100C」のための開かれた「視覚的なスポットカラーの最適化」ウィンドウを表示するコンピューターモニター、およびSC MD 100CのためのCGS ORIS Flex Packソフトウェアによって生成されたカラー配置のスクリーンショット示す。
【
図14】
図13Bのカラー配置からカラーを選択した後の、「スポットカラー補正ウィンドウ」を表示するコンピューターモニターのスクリーンショットである。
【
図15】「標準測定」モードの「カラーiControl」ウィンドウを表示するコンピューターモニターのスクリーンショットである。
【
図16】測定された標準を表示するコンピューターモニターのスクリーンショットであり、実験室基準が示されている。
【
図17】測定されたトライアルを表示するコンピューターモニターのスクリーンショットであり、測定された標準と比較した、テンプレートに記載された差を示している。
【
図18A】カラーの比較および選択が行われるべき視認角度を描いている。
【
図18B】カラーの比較および選択が行われるべき視認角度を描いている。
【
図18C】カラーの比較および選択が行われるべき視認角度を描いている。
【発明を実施するための形態】
【0057】
図1を参照して、記載の方法100の実施形態を記載する。ブロック105では、カラーは、ターゲットカラーに対する可能なベストマッチとしての第1の候補カラーとして選択される。
図4に示されるように、ターゲットカラーは、カラー見本などの物理的な標本上に提供され得る。
【0058】
ターゲットカラーの仕様により、CGSソフトウェアはRolandインクジェットプリンターのインクジェット色分解の第1の予測を行うことができる。さらに、Rolandプリンタープロファイルは、情報のデータベースの一部として提供される(本明細書において後で説明される)ので、第1の予測は、ターゲットに近い必要があり、生成される第1のハニカムに存在する必要がある。
【0059】
1つの態様では、関係者は、PantoneLIVE(商標)依存ライブラリーなどのメタルデコデジタルカラーライブラリーから第1の候補カラーを手動で選択することができる。選択されるカラーは、ライブラリーのカラーを列挙したスポットカラーテーブルに列挙されているものであってもよい。かかるライブラリーおよびカラーテーブルを
図5に示す。別の態様では、ターゲットカラーは、そのカラーデータをキャプチャするために、光学的に分析され得る。例えば、光学分析器として球形分光光度計を使用して、ターゲットカラーのスペクトルデータはキャプチャされる。球形スペクトロフォトマーは、反射面で測定する場合に最善である。多角度分光光度計を使用することもできる。データ(D50/2SPIN)は、CGSソフトウェアのスポットカラーテーブルに入れられる。スポットカラーテーブルは、標準デバイスプロファイル(すなわち、基準プリンターのカラー空間)にリンクされ、ブロック110の対象であるデジタルカラーシミュレーションを生成するために、Rolandインクジェットプリンター上でのインクジェット構成要素の
分解の初期予測を計算する。標準デバイスプロファイルにより、すべてのプリンターを、どこに(すなわち、異なる関係者の場所に)置かれていようとも、事実上一定の方法で整列させ、実施することができる。デジタルプルーフは、D50/2照明を標準として用いる。好適な球形分光光度計は、X-Rite Ci64である。「/2」とは、角度であるため、/2SPINは、鏡面に含まれ、測定モードである。
【0060】
オーダーメイドのカラーの、またはPantoneLIVEから得られたスペクトルカラーデータがCGS ORISソフトウェアに入力されると、D50/2 LAB値がデバイスプロファイルにマッピングされ、ソフトウェアはインクジェット色分解/組み合わせに必要な基準のプロファイルカラー空間のカラーを決定する。これは、所望のカラーがPantoneLIVEカラーであっても、Rolandプリンターのカラー空間に基づいたオーダーメイドのカラーであっても、そのカラーをどのように達成するかについての第1の予測である。例えば、レッドの場合、ソフトウェアは、レッドを達成するようにカラーの量を決定し、例えば、所望のカラーを達成するように、Rolandプリンターからのマゼンタの量xとイエローの量y(インクジェットヘッド色分解/組み合わせ)を決定する。しかしながら、これは、必ずしも正確ではない第1の予測であるため、カラーのハニカム配列を提供して、潜在的なマッチ候補を増加させる。
【0061】
ブロック110では、第1の候補カラーに加えて、カラーを含むカラー配置が生成される。例示的なカラーの生成が
図13Aおよび
図13Bに示されており、これらの図は、CGS ORISソフトウェアによって生成されたカラー配置を表示するコンピューターモニターのスクリーンショットを示している。カラー配置は、ハニカム配列である。
図13Aおよび
図13Bは、スポットカラー名(「SC MD 100C」)、LABカラー座標、プリンター
色分解、および方向カラーを示す。
図13Aおよび
図13Bは、ハニカム配列の中心における第1の候補カラーを示す。これらの図の左にある6つのポイントを有する星形は、6つの異なる着色されたポイントを有し、
図13Aではシアン、マゼンタ、イエロー、シアン、マゼンタ、およびイエローに対応し、
図13Bではシアン、マゼンタ、イエロー、オレンジ、オレンジ、およびイエローに対応する方向カラーを示す(プリンター
色分解に反映される、ユーザーによって行われるカラーの変更を反映する)。これらの図の各々において、各方向カラーの色合いステップは5.0%である。
図13Aで選択されるシェルの数は4つであり、これは、ハニカムセルまたはパッチの数を描写するインデントの数に対応することに留意されたい(例えば、
図14Aのハニカムの頂部では、シェルは1~4つであり、左側上部では、シェルはA~Dであり、以下同様である)。
図13Bにおいて、シェルの数は8つである(ユーザーによる選択)。ハニカムの各セルは、中央の第1の候補セルから離れる方向に5%の色合いステップの漸変に対応するカラーの漸変的な変化を表現する。カラーの色合いステップは、中央のセルから離れる方向に対応する星形のポイントに対応する。例えば、
図13Bにおいて、9の横にあるセルはシアン(および第1の候補カラー)の存在を示し、17に最も近いセルはマゼンタ(および第1の候補カラー)の存在を示し、Qに最も近いセルはオレンジ(および第1の候補カラー)の存在を示し、以下同様である。カラーの漸変的な変化は、所与の方向カラーに従うことによって視認可能である。さらに、方向カラー間のセルは、中心のセルと9および17に最も近いセルとの間のセルにおける、シアンおよびマゼンタのブレンドなどの方向カラーのブレンドならびに第1の候補カラーの存在を示す。
【0062】
したがって、
図13Aおよび
図13Bに描かれるスクリーンショットは、ターゲットカラーに対するベストマッチの候補のカラー配置の視認可能な表現を提供する。表現は、仮想的である。すなわち、表現は、コンピューターモニターのスクリーン上に表示される。
【0063】
ここでもまた、ソフトウェアは必ずしも色分解を正確に予測するわけではないため、カラーのハニカムが生成され、カラーのハニカムもまた、各カラーがカラー独自の分解を有するため、様々なインクジェット色分解のハニカムである。マッチは、第1のハニカムで見出される必要があり、第2の反復を印刷する時間を節約する。
【0064】
ブロック115において、カラー配置は、Rolandインクジェットプリンターなどのデジタルプルーファーを使用して印刷される。印刷は、透明なシート上で行われる。これにより、配列の印刷されたカラーと物理的なターゲットカラーとの視覚的な比較が可能になる。これによりまた、SunColorQCに記憶されており、アクセスされるmyColorCloudデジタルプルーフ標準に対するデジタルプルーフのチェックも可能になる。これは、高い精度でデジタルプルーフのベストマッチを検証するための能力をユーザーに提供する。
【0065】
ブロック120において、ターゲットカラーに対するベストマッチが選択される。
図6に示されるように、ベストマッチの選択は、印刷面を下にして、カラーの配列の印刷物をメタル基板上にオーバーレイすることによって実施され得る。カラーのハニカム配列の印刷物は、(この例では、缶の表面をシミュレートするために湾曲している)メタル基板上に直接位置決めされる。
【0066】
好ましい配置では、ベストマッチは以下のように選択される。ハニカム配列の透明な印刷物は、上記に示されるように、および
図6に示されるように、メタル基板の上に位置決めされる。
図18A、
図18B、および
図18Cに示されるように、カラーのハニカムは、ライトボックスの内側で視認され、カラーは各々、D50光源下で、0°、45°、および90°の角度で評価される。この評価の方法は、様々な条件下でカラーを比較するときに行われ得るメタメリズムの可能性を低減すると考えられる。さらに、3つの異なる角度で評価することは、缶などの完成品がブランドオーナーまたは消費者によってどのように認識され得るかをよりよく複製すると考えられる。
【0067】
好ましい配置の別の態様では、4人の着色担当者は各々、上で概説された手順に従うことによって、(
図6に存在する見本に示される)ターゲットカラーに対するベストマッチを選択する。着色担当者は、見本上のターゲットカラーをメタル基板上に表示された配置で印刷されたカラーと視覚的に比較して、印刷されたメタル物体(この場合はアルミニウム缶)をシミュレートする。ここでもまた、比較は、上述の3つの光の角度で行われる。
【0068】
このアプローチは、将来の再現の容易さを提供し、デジタルプルーフ標準を作成するときの主題の解釈を最小化する。
【0069】
ブロック125において、選択されたベストマッチがターゲットカラーに対して満足のいくベストマッチであるかどうかが判断される。
【0070】
1つの態様では、4人の着色担当者のうちの少なくとも3人がベストマッチに同意すると、満足のいくベストマッチに達する。
【0071】
マッチが満足のいくものではない場合、工程はブロック105に戻り、手順が再開され、ブロック110、115、120、および125を通して再び進められる。
図13Aおよび
図13Bに表示されるハニカム配列の他のセルに示されるカラーのうちの1つは、ベストマッチの第1の候補として、または全体で選択される新しいスポットカラーとして選ばれ得る。
【0072】
着色担当者がベストマッチに同意した場合、関係者は依然として、任意選択で、ブロック105に戻って、ベストマッチに基づいてカラーのさらなる反復および微細化を生成し、再びブロック110、115、120、および125に進むことを選ぶことができる。
【0073】
満足のいくマッチ、すなわち、ターゲットカラーに対するベストマッチが見出されると、工程は、ブロック130および140のうちの一方または両方に進む。ブロック130において、ベストマッチを表現するセルまたはパッチは、CGS Oris Flex Packソフトウェアスイートで利用可能な「保存する」オプションを使用して保存される。プリンター色分解、他のカラー空間情報(例えば、CIELAB座標)、プリンター設定、デジタルプルーファーに関する他の情報などのような他の情報を保存することもできる。カラー情報は、SUN 485D O2PまたはSUN 485D T 2Pなどの名前付け規則を使用して保存され得る。数字は、Pantone基準であり、Dは、デジタルを表し、Oは、不透明を表し、Tは、透明を表し、2Pは、2片の缶の印刷工程を指す。参照番号はカラーごとに変化し、さらに、「PantoneリフレックスブルーC」など、いくつかのパントーンカラーが参照される。その場合、名前付けは、SUNリフレックスブルーD O 2PまたはSUNリフレックスブルーD T 2Pになることになる。
【0074】
このステップにおいて提供されるカラーデータを記憶することにより、リモートの場所でカラーを再現するための手段を関係者に提供する。これは、PantoneLIVEカラーの場合、デジタル標準であり、したがって、将来の解釈に従事する必要性を除去する。
【0075】
ブロック135において、ブロック130のカラーデータは、CGSクラウドに記憶されているSUNデジタルプルーフデータベースにアップロードされ、この情報へのアクセスを有することを許可された関係者によって検索することができる。これは、関係者が互いにリモートに位置することが予想され得るが、このようにカラーデータを配給することで、すべての関係者が、標準化された手順に従って評価を行うことができるため、有利である。
【0076】
この情報を検索するリモートの関係者のうちの少なくとも1人は、ソフトウェアスイート、デジタルプルーファー、および/またはデータベースアクセスの観点から同一のセットアップを有することになり、かつ透明なデジタルプルーフを印刷し、当該関係者の、ターゲットカラーに対するベストマッチの複製を確定することになる。リモートの関係者はまた、初期のベストマッチの結果が再現可能かどうかについてフィードバックを提案し得る。この配置では、更新、および将来利用可能になる新しいPantoneまたはオーダーメイドのカラーをデータベースに追加し、関係者および顧客に対してアクセス可能にすることができる。
【0077】
ブロック140において、選択されたカラーのベストマッチは、(メタリック表面上に位置決めされたときに測定される)X-Rite Color iQCなどのカラー品質ソフトウェアパッケージに測定され、先に示されるように、すなわち、SUN 485D O 2PまたはSUN 485D T 2Pと名前付けされる。カラーの測定は、ネットプロファイルの球形分光光度計を用いて行い、カラー品質ソフトウェアパッケージに入れることができる。これにより、インクジェットプルーフを測定し、次いで、将来のプルーフの品質制御のためのターゲット標準として記憶することができる。PantoneLIVEメタルデコライブラリーデータは、PantoneLIVEデータが、メタルデコ用インクを含む、メタルデコの基板上のカラーの測定に関係しているため、品質制御のために使用することはできない。これは、プルーフの目的では比較できない。この場合、分光光度計は、本実施例のインクジェットプルーフなどの別の技術を使用した場合、カラーを異なる方法で読み取る。カラー品質ソフトウェアパッケージに組み込まれるこの測定方法は、品質制御の目的で、一緒に作用する比較可能な標準を提供することで、この懸念に対処する。
【0078】
ブロック145において、myColorCloudで利用可能であり、SunColorQCソフトウェアプラットフォームを介してアクセスされる、Sun Digital Proofing MD 2Pデータベース。この情報は、カラーの継続的な検証のために利害関係者によってアクセスすることができる。ベストマッチのカラーターゲットは、myColorCloudから、PantoneLIVE(商標)対応の品質制御ソフトウェアにダウンロードすることができ、ローカルで印刷されたデジタルプルーフとの比較を行って、結果として得られるカラーが容認できる許容範囲内であることを確保することができる。
【0079】
ブロック145の手順は、例えば、ターゲットカラーのベストマッチの最終承認時に実装され得る。設計は、いくつかの異なるカラーを用いる場合があり、そのため、ベストマッチの選択、ベストマッチの再現および確定、ならびに継続的な検証といった記載の工程を、所与のプロジェクトに対して1回以上繰り返すことができることを理解されたい。
【0080】
この配置では、更新、および将来利用可能になる新しいPantoneまたはオーダーメイドのカラーをデータベースに追加し、関係者および顧客に対してアクセス可能にすることができる。
【0081】
ユーザーは、PantoneLIVE(商標)ライセンス、およびX-Riteアカウントにリンクされた関連する権限を用いてmyColorCloudデータベースにアクセスすることができ、PantoneLIVE(商標)ライセンスは、許可されたmyColorCloudライブラリーにアクセスするために使用される。SunColorQCは、データベースにアクセスし、データベースに対して測定するために、サーバー上でホストされるX-Rite Color iQCソフトウェアである。
【0082】
スポットカラーテーブルは、使用するためのアクセス権を付与された関係者がCGSソフトウェアを通じてアクセス可能である、本明細書に言及されるものなどのクラウドデータベースにアップロードされる。次いで、関係者は、「SunColorBox Metal Deco MD Digital Proofing - Proofing Process Guide, version 1.0」(「ユーザーガイド」)に従うことによって、承認されたカラーをリモートの場所で複製することができます。本ガイドは、本明細書において説明され、かつまた、参照により本明細書に組み込まれる。
【0083】
Sun Chemicalが作成したPantoneLIVE(商標)依存ライブラリーは、インクジェットプルーフおよび品質制御データベースとともに、デジタルカラー管理ワークフローのための完全なソリューションをメタルデコプリンターに提供する。これは、ユニークなソリューションだと考えられる。
【0084】
図2は、
図1のブロックフロー
図100に描かれる方法に相補的なものであり、かつそれを補完する、本開示による工程の別のブロックフロー
図200を描いている。ブロック205において、PantoneLIVE(商標)クラウドメタルデコ依存不透明および透明ライブラリーは、クラウドストレージデバイスからダウンロードされる。
【0085】
ブロック210では、ライブラリーは、CGS ORIS Flex Packソフトウェアにインポートされる。後で考察される
図5を参照されたい。次いで、ライブラリーは、ブロック215に示されるように、ベストマッチの第1の候補カラーおよびさらなる候補カラーを含む、デジタルプルーフハニカムのデジタル印刷による作成のために使用され得る。
【0086】
ブロック215は、本質的に、
図1のブロック105、110、115、120、および125を組み込む。これらのブロックの説明は、参照によりこのセクションに組み込まれる。
【0087】
満足のいくマッチ、すなわち、ターゲットカラーに対するベストマッチが見出されると、工程は、ブロック220および230のうちの一方または両方に進む。ブロック220において、ベストマッチを表現するセルまたはパッチは、CGS Oris Flex Packソフトウェアスイートで利用可能な「保存する」オプションを使用して保存される。プリンター色分解、他のカラー空間情報(例えば、CIELAB座標)、プリンター設定、デジタルプルーファーに関する他の情報などのような他の情報を保存することもできる。カラー情報は、SUN 485D O 2PまたはSUN 485D T 2Pの名前付け規則を使用して保存され得る。
【0088】
ブロック225において、ブロック220のカラーデータは、CGSクラウドに記憶されているSUNデジタルプルーフデータベースにアップロードされ、この情報へのアクセスを有することを許可された関係者によって検索することができる。これは、関係者が互いにリモートに位置することが予想され得るが、このようにカラーデータを配給することで、すべての関係者が、標準化された手順に従って評価を行うことができるため、有利である。
【0089】
この情報を検索するリモートの関係者のうちの少なくとも1人は、ソフトウェアスイート、デジタルプルーファー、および/またはデータベースアクセスの観点から同一のセットアップを有することになり、かつベストマッチを含むカラー配置の透明なデジタルプルーフを印刷し、ターゲットカラーに対するベストマッチの選択を確定するか、または確定しないために、上に記載された手順を行うことになる。リモートの関係者はまた、初期のベストマッチの結果が再現可能かどうかについてフィードバックを提案し得る。
【0090】
ブロック230において、選択されたカラーのベストマッチは、(メタリック表面上に位置決めされたときに測定される)X-Rite Color iQCなどのカラー品質ソフトウェアパッケージに測定され、先に示されるように、すなわち、SUN 485D O2PまたはSUN 485D 2TPと名前付けされる。カラーの測定は、ネットプロファイルの球形分光光度計を用いて行い、カラー品質ソフトウェアパッケージに入れることができる。
【0091】
ブロック235において、myColorCloudで利用可能であり、SunColorQCソフトウェアプラットフォームを介してアクセスされる、Sun Digital Proofing MD 2Pデータベース。この情報は、SunColorQCデータベースに記憶されている場合、カラーの継続的な検証のために利害関係者によってアクセスすることができる。ベストマッチのカラーターゲットは、PantoneLIVE(商標)対応の品質制御ソフトウェアにダウンロードすることができ、ローカルで印刷されたデジタルプルーフとの比較を行って、結果として得られるカラーが容認できる許容範囲内であることを確保することができる。
【0092】
ブロック235の手順は、例えば、ターゲットカラーのベストマッチの最終承認時に実装され得る。設計は、いくつかの異なるカラーを用いる場合があり、そのため、ベストマッチの選択、ベストマッチの再現および確定、ならびに継続的な検証といった記載の工程を、所与のプロジェクトに対して2回以上繰り返すことができることを理解されたい。専用のスポットカラーテーブルを作成することができる。
【0093】
デジタルプルーフを2つ以上のリモートの場所で作成し、かつ依然として、カラーを正確に再現することができ、その結果、リモートの場所の至るところでカラーの一貫した評価および選択を行うことができる、本明細書に記載の能力は、デジタルプルーフプリンターが一定にセットアップされることを必要とする。換言すれば、設定は、互いに一貫している必要がある。設定は、ユーザーガイドに見出すことができ、本明細書にも現れる。CGS XGインクを使用したRoland VS-300iインクジェットプリンターには、以下の設定を実装した。これらの設定は、セットアップウィザードを使用して、CGS ORIS Flex Packソフトウェアに実装することができ、
連続したトーンのデフォルト選択(CTデータからのプルーフ)、
以下の測定デバイスの設定、が含まれる。
【0094】
測定デバイススクリーンで、0/45 X-Rite分光光度計であるデバイスEye One iO(「Eye One」は「i1」とも称される)を選択する。iOは、Rolandプリンターなどのインクジェットプルーファーを校正するために使用される測定テーブルである。これにより、中央基準プロファイルを参照して、リモートプルーフの精度を確保することができる。
【0095】
XRGA標準を使用する。
【0096】
応答ステータス:ステータスE(ISO5-3)。
【0097】
フィルター:なし。
【0098】
測定方法ISO13655 M0。
【0099】
Delta E公式:DE2000。
【0100】
基準プリンターのプロファイルを使用する必要があるかどうかを尋ねられたら、「はい」を選択する。
【0101】
必要な基準プリンターファイル(.rfp)*の記憶場所までナビゲートし、[OK]を選択およびクリックして進む。CGSがSun Chemical用に作成した正しいRFPが利用可能であることを確かめる。
【0102】
エクスプレス校正を実施するオプションを拒否する。
【0103】
紙のソース:ロール紙(24インチ);紙サイズ:エンドレス(バナー);幅420mm、高さ2000mm。
【0104】
調節およびサイズ:元のサイズおよび向き;スケール:係数;スケーリングファクトx100;比率の維持;向き:「R」。
【0105】
Postscript/PDFオプション:PostScript/PDF Mediaboxでページサイズおよびオフセットを定義する。
【0106】
「画像のスポットカラーの色分解を保つ」および「オーバープリントコマンドを使用する」のボックスにチェックを入れる。
【0107】
線形化-校正ウィンドウで「新しい線形化」を選択する。
【0108】
線形化テストチャートを印刷する。
【0109】
テストチャートを印刷した後、テストチャートを測定するオプションを選択する。
【0110】
テストチャートをEye-One iO測定床に設置し、「測定を開始する」を選択する。測定モードを変更するオプションが表示された場合、M1、M2、M3などではなく、モードM0で測定を行う必要がある。ウィザードに従って、Eye-One iO「サイト」を必要な印刷エリア上に設置し、デバイスの物理的な測定ボタンを押す。最後の位置決めポイントが選択されるとすぐに測定が始まる。
【0111】
コンピューターモニター上に表示されるカラーチップは、測定されると透明から単色に変化し、チャートが正常に測定されるとメッセージが表示される。
【0112】
プリンターのターゲット密度が基準プリンター(RFP)のターゲット密度にマッチするように、RFP密度下の「使用する」を選択する。「次へ」をクリックする。
【0113】
線形化を最適化するために、2つの測定値が推奨される。「戻る」をクリックして、再印刷と最適化のためにさらなる測定を行う。「次へ」をクリックして先に進む。
【0114】
「次へ」をクリックして、校正テストチャートの印刷を始める。必要に応じて、ここで、「ホワイト/メタリック線形化を変更する」ボタンを使用して、ホワイトおよびメタリック線形化グラデーション曲線を調節することができる。
【0115】
印刷されたチャートをEye-One iO測定床に設置し、線形化チャートで以前に行ったように位置決めウィザードに従う。印刷が完了した後、再度M0測定モードを使用して、測定する前に、印刷物を10分間乾燥させておく必要がある。
【0116】
追加のチャートページの工程を繰り返すと、正常な測定の後に、カラーチップが外観上、単色になる。「次へ」をクリックして進む。
【0117】
測定値が表示され、ここでは、さらなる測定により結果を改善するためのオプションがある。これにより、最適化されたチャートを印刷する目的で、手順が校正テストチャートステップの印刷に戻る。測定結果が容認できるまで最適化に従い、次いで、「次へ」をクリックする。
【0118】
次の2つのウィンドウでは、方法のカラー補正を指定するためのオプションが与えられる。これらのオプションは、「なし」のままにすることができる。「次へ」をクリックして進む。
【0119】
ここで、プリンターのセットアップおよび校正の工程が完了する。「次へ」をクリックして、セットアップウィザードを終了する。ここで、新しいキューは、ソフトウェアスイートの視認可能なメインスクリーン上の指定されたプリンター下で利用可能である。
【0120】
ユーザーガイドに従って、新しい印刷キューを追加する必要がある。ソフトウェアスイートのツールバー上で、「ファイル」>「キューを複写する」(Ctrl+S)を選択する。
【0121】
新しいキューを名前付けして、「OK」をクリックする(本実施例では、「プリンター1 MD透明」と名前付けされる)。不透明なキューを選ぶこともできる。
【0122】
これにより、「『プリンター1 MD透明』キューの設定」が開く。
【0123】
キューの任意の印刷/工程要件をチェックおよび調節する。
図7A、
図7B、
図7C、および
図7Dは、使用され得るセットアップの実施例を示す。
【0124】
「『プリンター1 MD透明』キューの設定」ウィンドウのまま、「スポットカラー補正」タブをクリックし、「新規」をクリックすることによってスポットカラー補正テービルを入力する。これにより、「スポットカラー補正」ウィンドウが開く。第2の閲覧ボタンをクリックし、次いで、必要なICCプロファイルまでナビゲートする。例えば、「SunChemical_not_Wh03F080icc」を選ぶことができる。
【0125】
スポットカラー補正ウィンドウ上で「名前を付けて保存する」をクリックして、ファイルを作成する。新しい名前を入力し、「保存する」をクリックする。
【0126】
例えば、「PantoneLIVE(商標)をインポートする」ボタンをクリックすることによって、ここで、スポットカラーをファイルに追加することができる。次に、例えば、「メタルデコアルミニウム透明グロスV」ライブラリーなどの「PantoneLIVE(商標)」ライブラリーを選択し、「選択をインポートする」をクリックする。
図5を参照されたい。これらは、CGS ORISソフトウェアがベストマッチの予測を行うために使用するターゲットであるメタルデコカラー標準(不透明または透明のいずれか)のPantoneLIVE(商標)ライブラリーである。ここで、カラー標準が、「スポットカラー補正」ファイルに現れる。
図8を参照されたい。「保存する」をクリックして、追加されたカラー標準をファイルに記憶する。「スポットカラー補正]ファイルには、定義されたプリンター
色分解、またはターゲットカラーに対するベストマッチを達成するように微細化されているプリンター
色分解が記憶されている。
【0127】
スポットカラー補正ウィンドウでは、LABデータを入力することも、スポットカラーをインポートするオプションを使用して、ターゲットカラーを測定するための.cxfファイルをアプリケーションに直接インポートすることもできる。
【0128】
スポットカラー補正ウィンドウ内では、スポットカラーを微細化し、ベストマッチとしての第1の候補カラーとして選択することができる。
図8に示されるように、カラー標準、この場合はPantoneLIVE P100C LPAQ標準が、「スポットカラー補正」ウィンドウ内で選択される。「変更する」ボタンをクリックすると、
図9の「手動でスポットカラーを入力する」ウィンドウが開く。この実施例では、PantoneLIVE(商標)カラーに対して行われた任意の変更は、カラーがPantoneLIVE(商標)ライブラリーから再度追加または更新された場合に、デフォルトに戻るため、新しいスポットカラーが作成される。これにより、カラーの配列、すなわち、ハニカムが作成される。カラーは、SUN 100D O 2PまたはSUN 100D T 2Pの名前付け規則の下で保存され得る。
【0129】
「手動でスポットカラーを入力する」ウィンドウ内では、
図10に示されるように、名前および「デバイスカラー」を含む、カラー出力の変更を行うことができる。「OK」をクリックして、カラーをスポットカラーリストに追加する。本明細書では、ここでSC MD 100Cと名前付けされたカラーに対する変更が行われおり、これは、
図9と
図10とを比較すると明らかである。
図10は、
図9に示される元のデバイスカラーの値が変更されたことを示している。(例えば、ここで、Cは、
図10では0であるが、
図9の元のデバイスカラーでは75.78であった。M、Y、K、Or、およびGrの値についても同様である。WhおよびMtは各々、変更されないままである(Mtは銀またはメタリックである)。これは、中心のセル以外のハニカム上のセルを選択した後に行われる。これにより、1つ以上のC、M、Y、K、Or、およびGrの値が変更される。
【0130】
「スポットカラー補正」ウィンドウで新しいカラーまたは微細化されたカラー(すなわち、「SC MD 100C」)をダブルクリックすることにより、「手動でスポットカラーを入力する」ウィンドウが再度開く。
図11を参照されたい。
【0131】
第1の候補カラーおよび追加の候補カラーを含む候補カラーのハニカム配列は、
図12に示される開かれた「手動でスポットカラーを入力する」ウィンドウ内の「視覚的に最適化する」ウィンドウをクリックすることによって作成され得る。
【0132】
図13Aおよび
図13Bは、「SC MD 100C」のための開かれた「視覚的なスポットカラーの最適化」ウィンドウを示す。このウィンドウが開いた状態で、スクリーン上での視覚化および印刷物内のセルの数を増加させるように変更を行うことができる。また、「デバイスカラー」に応じて、カラーの方向カラーの変化を調節することができる。
【0133】
図13Aおよび
図13Bは、ハニカム配列の中心における第1の候補カラーを示す。これらの図の左にある6つのポイントを有する星形は、6つの異なる着色されたポイントを有し、
図13Aではシアン、マゼンタ、イエロー、シアン、マゼンタ、およびイエローに対応し、
図13Bではシアン、マゼンタ、イエロー、オレンジ、オレンジ、およびイエローに対応する方向カラーを示す。これらの図の各々において、各方向カラーの色合いステップは5.0%である。
図13Aで選択されるシェルの数は4つであり、これは、ハニカムセルまたはパッチの数を描写するインデントの数に対応することに留意されたい(例えば、
図13Aのハニカムの頂部では、シェルは1~4で番号付けされ、左側上部では、シェルはA~Dで文字付けされ、以下同様である)。
図13Bにおいて、シェルの数は8つである(ユーザーによる選択)。ハニカムの各セルは、中央の第1の候補セルから離れる方向に5%の色合いステップの漸変に対応するカラーの漸変的な変化を表現する。カラーの色合いステップは、中央のセルから離れる方向に対応する星形のポイントに対応する。例えば、
図13Bにおいて、9の横にあるセルはシアン(および第1の候補カラー)の存在を示し、17に最も近いセルはマゼンタ(および第1の候補カラー)の存在を示し、Qに最も近いセルはオレンジ(および第1の候補カラー)の存在を示し、以下同様である。カラーの漸変的な変化は、所与の方向カラーに従うことによって視認可能である。さらに、方向カラー間のセルは、中心のセルと9および17に最も近いセルとの間のセルにおける、シアンおよびマゼンタのブレンドなどの方向カラーのブレンドならびに第1の候補カラーの存在を示す。
【0134】
したがって、
図13Aおよび
図13Bに描かれるスクリーンショットは、ターゲットカラーに対するベストマッチの候補のカラー配置の視認可能な表現を提供する。表現は、仮想的である。すなわち、表現は、コンピューターモニターのスクリーン上に表示される。
【0135】
ハニカムは、「印刷する」をクリックすることによって、デジタルプルーファーによって印刷される。印刷時に、もはや仮想的ではなく、むしろ、ターゲットカラーに対するベストマッチの候補であるカラーの物理的な表現である。
【0136】
ハニカムを(ここでもまた、透明な基板上に)印刷した後、ターゲットカラーに対するベストマッチであるカラーを選択するための視覚的な評価が行われる。この評価は、上に記載されており、ブロック125(
図1)および215(
図2)に対応する。また、
図6を参照されたい。
図6の考察は、本開示の前半に提供される。視覚的な評価は、缶の表面をシミュレートする湾曲したメタル基板などの、メタリックフィルムまたはメタル基板の上に、カラーのハニカム配列で印刷されたデジタルプルーフを設置することによって行われる。ハニカムカラーは、カラー見本上のターゲットカラーと比較される。比較は、ターゲットカラーに対するベストマッチを見出すために、0°、45°、および90°の角度で、D50光を発するライトボックス内で行われる。示されるように、評価は、経験豊富な着色担当者によって実施される。評価する4人の着色担当者のうちの少なくとも3人がベストマッチに同意すると、コンセンサスに到達する。
【0137】
この時点で、関係者は、ベストマッチがターゲットカラーに対する満足のいくマッチであると判断し得るか、ベストマッチが満足のいくマッチではないと判断し、カラーをさらに微細化することを判断し得るか、またはベストマッチが満足のいくベストマッチであるが、カラーのさらなる微細化が賢明であり得ると単に判断し得る(
図1のブロック125)。
図13Aおよび
図13Bに示されるようなカラーセル(例えば、「ベストマッチ」カラーセル)をクリックし、「OK」をクリックすることによって、満足のいくベストマッチのさらなるカラーの微細化または選択が行われる。これにより、デバイスカラー設定が再度変更される。中心のセル以外のセルをクリックすると、そのセルを次の反復でハニカムの中心にすることができる。
【0138】
選択したセルをクリックすることによって、CGS Oris Flex Packソフトウェア内のスポットカラーを更新するために、全体的なベストマッチのセルの場所を記録する。
【0139】
スポットカラーは、
図10に示す「手動でスポットカラーを入力する」ウィンドウを再度開き、「視覚的に最適化する」ボタンをクリックすることによって更新することができます。これにより、
図13Aおよび
図13Bに示される「視覚的なスポットカラーの最適化」ウィンドウが開く。実際に開くのは、選択されたシェルの数を有するバージョンであり、シェルの数は、この実施例では、
図13Bに対応する8である。
【0140】
このウィンドウに表示されるハニカムの設定が、カラー方向の変更、パーセンテージ差、およびセル番号を含む、元々印刷のために使用されたものと同じであることをチェックする。これらの設定は、印刷されたハニカム上に提示される。
【0141】
視覚的な検証工程の間に見出された全体的なベストマッチのセルの場所を見つけ、それをクリックする。これにより、「OK」をクリックした後に、「デバイスカラー」設定が更新される。
【0142】
「視覚的なスポットカラーの最適化」ウィンドウが閉じ、「手動でスポットカラーを入力する」ウィンドウが表示され、ここで、
図14に示されるように、更新された「デバイスカラー」設定が表示される。「OK」を押してウィンドウを閉じる。更新されたスポットカラーは、「スポットカラー補正」ウィンドウのリスト内に表示される。「保存する」をクリックして、更新された値をスポットカラーリストに記憶する(保存せずに「OK」をクリックすると、更新された「デバイスカラー」設定は記憶されず、「スポットカラー補正」ウィンドウが再度開かれたときに、元の値に戻る)。
【0143】
先に示されるように、ならびに
図1および
図2に関して考察されるように、CGS Oris Flex PackソフトウェアおよびRolandインクジェットプリンターを使用して、ベストマッチカラーが上記の手順で判断されると、新しいカラー標準が作成され得る。標準は、光学測定デバイスを用いてColor iQCソフトウェアに入力される。1つの実施形態では、光学測定デバイスは、ネットプロファイルの球形デバイス、すなわち、X-Rite Ci64球形スペクトロフォトマーである。
【0144】
「ネットプロファイルの」または「ネットプロファイル用の」とは、標準プロファイルとマッチするように分光光度計をプロファイルし、それにより、そのようにプロファイルされたすべての分光光度計が、同じように、または互いに可能な限り近接して測定される方法である。
【0145】
Sun chemicalのサーバーSunColorQC上でホストされる品質制御ソフトウェアパッケージであるX-Rite Color iQCソフトウェアが開かれた状態で、ツールバー上に位置する「テンプレートから新規」アイコンをクリックする。これは、「Color iControl」ウィンドウの一番左のアイコンである。
【0146】
「事前に定義されたジョブテンプレートに基づいてジョブを作成する」ウィンドウで、所望のテンプレートを選択する。例えば、「ジョブの例.jt5」を選択する。「開く」ボタンをクリックする。
【0147】
「Color iControl」ウィンドウのツールバー上にある「標準を測定する」アイコンをクリックする。これにより、
図15に示されるように、「標準を測定する」ウィンドウが開かれる。
【0148】
「次へ」ボタンをクリックし、プロンプトが「トリガー読み取り1を待機中」に変更される。
【0149】
本システムが「タイムアウト」する前に、5秒以内に分光光度計で標準を測定する(分光光度計は、USBポートまたはBluetooth接続を介してコンピューターと通信する)。測定値は、継続的な品質制御のために使用されるデジタルプルーフの標準ターゲットを作成するため、メタリック表面に設置されたデジタルプルーフサンプルを測定する場合、ネットプロファイルの分光光度計のもの以外、さらなる測定判断基準は必要ない。
【0150】
測定された標準がスクリーン上に現れ、実験室基準が表示される。
図16を参照されたい。
【0151】
「閉じる」をクリックして、「標準を測定する」ウィンドウから出る。
【0152】
データフォルダー内の測定値を選択し、myColorCloudデータベースへのアップロードのために.cxfファイルとしてエクスポートするか、またはiQCデータベースに保存することができる。
【0153】
myColorCloudまたはiQCデータベースからインポートされたすべてのカラー標準は、カラーの違いの標準に照らしてトライアルを測定することによって、将来のプルーフの検証のために使用され得る。これを行うために、前述の「Color iControl」ウィンドウを開く。
【0154】
必要なジョブが開かれ、標準がロードされた状態で、双眼鏡アイコンをクリックし、データベース、この場合は、Sun Digital Proofing MD 2Pデータベースから所望の標準を選択することによって行われ、ツールバー上の「トライアルを測定する」アイコンをクリックする。
【0155】
「トライアルを測定する」ウィンドウが開かれる。サンプル名(例えば、ブルーの例001-0001)をダイアログボックスに入れると、測定の準備ができたときに「次へ」をクリックするためのプロンプトがある。
【0156】
「次へ」ボタンをクリックし、プロンプトが「トリガー読み取り1を待機中」に変更される。
【0157】
5秒以内に、本システムが「タイムアウト」する前に、トライアルを取り付けられた分光光度計で測定する。
【0158】
測定されたトライアルがスクリーン上に現れ、標準と比較してテンプレートに記載されている差が表示される。
図17を参照されたい。トライアルはまた、現在の標準に関連付けられた測定値として示され、これは、選択した標準の下に測定されたトライアルカラーが反転した状態でスクリーンの左に示される。
【0159】
「閉じる」をクリックして、「トライアルを測定する」ウィンドウから出る。「Color iControl」タスクバー上の「e-job」をクリックし、次いで、測定値を保存する。
【0160】
本明細書ではまた、ターゲットカラーに最も近いマッチを表現する特定のカラーのメタルデコ用インクのデジタルプルーフを作成するためのシステムについて記載する。例示的なシステムが
図3に描かれている。
【0161】
本開示の一実施形態によるシステム300は、システム300を利用することができる動作環境に関して示される。システム300は、1つ以上のプロセッサー316と、ソフトウェアアプリケーション(CGS ORIS Flex Packソフトウェアスイートなど)、モジュール、および他のデータを記憶するためのメモリー310と、を含む、メタルデコカラーデジタルプルーフ作成および検証システム302を含む。1つの実施形態では、メモリーユニット310は、例えば、計算、データ生成、およびデータ分析が実施され得る多数のメモリーブロックを含む。システム300はまた、本開示に示される様々なコンピューターモニターのスクリーンショットなどのコンテンツを視認するための1つ以上のディスプレイ312を含み得る。ディスプレイ312は、ユーザーが本システムならびにその構成要素および機能と相互作用することを可能にし得る。これは、マウス、キーボード、ジョイスティック、タッチスクリーン、あるいはシステムおよび/またはそのデバイスとのユーザーインタラクションを可能にするための任意の他の周辺機器もしくは制御を含み得る、ユーザーインターフェース314を含むことによって容易にすることができる。本システムの構成要素および機能は、1つ以上の別個のシステムもしくはワークステーションとして表現され得るか、またはより大きなシステムもしくはワークステーションの一部として統合され得ることを理解されたい。
【0162】
システム300は、本原理の一実施形態に従ってメタルデコのカラーデジタルプルーフを作成および検証し、それによって、顧客のスポットカラーなどのターゲットカラーに対するカラーのベストマッチを得るためのコンピューター実装システムとして描かれている。
【0163】
システム300は、ターゲットカラーに対するベストマッチの第1の候補カラーの選択であり得る、入力304を受信する。例えば、カラーの選択は、透明および/または不透明なカラーのメタルデコカラーデータベースといったPantoneLIVE(商標)カラーデータベースなどの、310として示されるカラーデータベースから同じものを選択することによって行われ得る。かかるカラーの選択は、例えば、先に考察される
図11に示される。入力はまた、分光光度計による分析中に収集されたデータなどのスペクトルカラーデータの入力であってもよい。かかる光学分析デバイス(分光光度計など)は、310で示されるユーザーインターフェースとして本システムと直接インターフェースすることができる。デジタルプルーファーに関する情報、基板情報などといった他のデータ307を本システムに入力することができる。かかるデータは、ソフトウェア、デジタルプルーファー、および基準プリンターのセットアップ中に本システムに入力され得る。
【0164】
メタルデコカラーデジタルプルーフ作成および検証システム302は、カラーデータベース318、カラーマッチ生成器320、および任意選択で、他のデータベース322を含む。カラーデータベース318は、先に示される方法で、ベストマッチの候補についてアクセスおよび/または照会される。これらには、メタルデコのカラーのためのPantoneLIVE(商標)カラーデータベースが含まれる。カラーマッチ生成器320は、例えば、
図13Aおよび
図13B、ならびにこれらの図の、本開示に提供される対応する説明に示されるように、1つ以上のカラー方向において第1の候補カラーから漸変的に異なるカラーを生成する。カラー生成器は、1つの態様では、
図13Bに示されるように、第1の候補カラーの入力に基づいて、漸変的なカラーを生成する。
【0165】
本システムは、データ326を、本明細書に記載の第1の候補カラーおよびさらなる候補カラーの視覚的な表現、ならびにこれらのカラーの、本明細書において考察されるカラー配置において印刷されたデジタルプルーフとして出力する。さらに、選択されたターゲットカラーに対するベストマッチは、本システムから出力326され、ベストマッチとして指定されたときに、その指定によって、本明細書に記載されるように(例えば、カラーのベストマッチに対応するハニカムのセルを選択することによって)本システムに入力304される。
【0166】
本システムは、ベストマッチに関連するカラーデータを記憶するため、および選択されたベストマッチの継続的な検証のための、アクセス可能なデータベース328をさらに含む。この情報は、とりわけ
図1および
図2に関係する考察において示されるように、生成および記憶される。記憶される情報としては、例えば、ベストマッチのカラーデータ、および
図15~
図17で生成されるデータが挙げられる。これらのアクセス可能なデータベースは、クラウドストレージデータベースであり得る。例示的なデータベースには、Sun Chemicalのプラットフォーム(SunColorQC)上でホストされるX-Rite Color iQCのようなQCソフトウェアパッケージを介してアクセス可能な、SUNデジタルプルーフMD 2PデータベースおよびMyColorCloudデータベースが含まれる。
図1および
図2を参照されたい。
【0167】
次の工程に従って、カラーのデジタルライブラリーを作成することができ、この工程では、メタリック基板へのメタルデコ用インクの物理的な印刷物である「ロールアウト」が、限定されるものではないが、Pantoneカラーブックに存在するカラー(またはオーダーメイドのカラー)にマッチされる。ロールアウトに存在するカラーは、分光光度計(例えば、球形分光光度計)で測定され、デジタルカラーデータは、CGS FlexPackソフトウェアスイートを介してアクセス可能なPantoneLIVEクラウドに存在する、PantoneLIVEメタルデコ依存ライブラリー(メタルデコアルミニウム不透明グロスVおよびメタルデコアルミニウム透明グロスV)などのメタルデコカラーのデジタルデータベースにアップロードされる。
【0168】
本工程は、メタルデコ用インクを用いてアルミニウム基板上に印刷する際にPantoneブックの最善の解釈となるPantoneLIVEライブラリーについて記載する。CGSクラウド内のSUN 2Pデジタルプルーフデータベースは、Rolandプリンターを使用して、CGSソフトウェアを通じて実現されるそのPantoneLIVE標準のデジタル表現であり、かつ次いで、myColorCloud内のSUN 2Pデジタルプルーフデータベースは、そのデジタルプルーフの複製を確定するための継続的な検証のためのものである。
【0169】
好適な分光光度計は、ネットプロファイルのものである必要があるCi64球形スペクトロフォトマーである。光源および観察者の角度は、Color iQCでD50/2°に設定する必要がある。測定を行う前に、スペクトロフォトマーおよびロールアウトを、測定前に2時間、周囲温度に平衡化させる。
【0170】
スペクトロフォトマーを用いて測定する場合、2P(すなわち、2片)の缶ホルダーも使用される。缶ホルダーは、空の開口部を有し、頂部の2片は、ロールアウトが缶の上に位置決めされた状態で、缶ホルダーのシリンダーの上に位置決めされ得る。缶ホルダーは、分光光度計を受容し保持するためのホルダーを含み、そのため、読み取りは、缶の円周が平らではなく丸いものと考慮して行われ得る。
【0171】
ロールアウトは、メタルデコレーション用のマシンプレスをシミュレートするために、制御された条件下でメタルインクをアルミニウムに塗布するプルーフマシンであるIGTプルーファを使用して、可撓性のメタリック基板材料にメタルデコのカラーインクを印刷することによって調製される。プルーファーは、プルーフ工程の前に、インクを受容するための平らな表面を提供する、切断され平らになったアルミニウム缶などの可撓性のアルミニウムの上に印刷する。印刷されたインクの上にオーバープリントワニスを塗布し、結果として得られる材料を210℃で硬化させる。上述の待機期間の後、印刷されたメタルデコのカラーが、0°、45°、90°の角度でD50およびTL84の光を発するライトボックスのライトボックス内側で視認される。
【0172】
1つの態様において、ロールアウトには、3つの平行なストリップ(カラーストリップの上にオーバープリントワニス(OPV)が塗布されている)などの、印刷されたカラーのいくつかの平行なストリップが含まれる。印刷されたストリップは、塗布されたインク重量が異なっていてもよく、例えば、1つのストリップは、最も少ないインク重量のセットのものであってもよく(より軽い印刷物を表現する)、別のストリップは、最も大きなインク重量のセットのものであってもよく(最も暗い印刷物を表現する)、別のストリップは、他の2つのインク重量の中間のものであってもよい。
【0173】
次いで、ロールアウト上に提示されるメタルデコ用インクのカラーは、Pantoneブックのカラーと比較され、ライトボックス内で視認され、選択されたカラーにマッチされる。このようにして、メタルデコ用インクのカラーをマッチさせて、データベース内に存在する対応するデジタルプルーフ標準を定義するために使用することができる。例えば、PantoneLIVEカラーの場合、SUN 2Pデジタルプルーフデータベースが使用されることになり、例えば、PantoneLIVE P485C LPAVまたはP485C LPAQをSUN 485D T 2PまたはSUN 485D O 2Pに相関させる。
【0174】
分光光度計を用いた光学分析のために、ロールアウト上の印刷されたカラーの特定のエリアが選択される。これは、ロールアウトの上にテンプレートを置き、テンプレートによって定義されたターゲット測定エリア(例えば、テンプレート内の開口部によって定義されたエリアであって、将来の基準および評価の目的のために評価者によってマーキングされる、エリア)を測定することによって選択されたエリアを識別することにより行われ得る。
【0175】
球形分光光度計を用いてスペクトルデータを測定することにより、異なるフィルム重量0.15cc(明るい)、0.20cc(標準)、および0.25cc(暗い)を表現する、ロールアウトの最も明るいバージョン、標準(すなわち、中間)バージョン、および最も暗いバージョンに対応する、3つのデータベースに対してエントリーを作成することができる。これは、すべてのカラーがマッチし、iQCデータベースにロードされた状態で行われた(このデータベースの名前付けプロトコルは以下のとおりである)。次いで、カラーデータおよびその他の識別情報が、PantoneLIVEデジタルライブラリーにアップロードされるが、通常、このライブラリーに設置されるのは標準フィルム重量データのみである。
【0176】
分光光度計を有する缶ホルダーを使用する場合、缶ホルダーと分光光度計の測定ベースとの間の隙間を最小化するか、または排除するために、分光光度計を位置決めする必要がある。これは、隙間がなくなるように、分光光度計をそのホルダーに押し込むことによって行うことができる。
iQCデータベースの名前付けプロトコルは、次のとおりである。これは、このデータがPantoneLIVEライブラリー標準を作成するためにx-riteに送信されるため、中間の名前付け規則である。そのため、測定値は、チェックされ、平均化され、かつ検証され、次いで、正しいPantoneLIVE名前付け規則、例えば、P524C LPAVまたはP524C LPAQでアップロードされる。
MDは、メタルデコの測定値であり、
ALは、基板(アルミニウム)であり、
OまたはTは、不透明または透明で使用されるバージョンであり、
L/S/Dは、フィルム重量、明るい/標準/暗い、0.15cc/0.2cc/0.25ccであり、
1/2/3は、読み取り角度0°/45°/90°である。
したがって、P524C MDAL O L 2は、45度で0,15cc(明るい)で測定された、不透明なアルミニウム上のメタルデコのためのPMS 524 Cであることになる。
【0177】
本発明を、その好ましい実施形態を含めて詳細に記載してきた。しかしながら、当業者は、本開示を考慮した上で、本発明の範囲および趣旨の範囲内に該当する、本発明に対する修正および/または改善を行うことができることを理解されよう。
【符号の説明】
【0178】
302 メタルデコデジタルプルーフ作成およびカラー検証システム
304 入力
306 カラーの選択
307 その他のデータ
310 メモリー
312 ディスプレイ
314 ユーザーインターフェース
316 プロセッサー
318 カラーデータベース
320 カラーマッチ生成器
326 出力
328 ベストマッチのカラーデータおよびカラーを検証するための情報を含むアクセス可能なデータベース