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特許7189483情報処理装置、情報処理方法、及びプログラム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-12-06
(45)【発行日】2022-12-14
(54)【発明の名称】情報処理装置、情報処理方法、及びプログラム
(51)【国際特許分類】
   G06Q 50/10 20120101AFI20221207BHJP
   A63F 13/69 20140101ALI20221207BHJP
   A63F 13/825 20140101ALI20221207BHJP
   A63F 13/53 20140101ALI20221207BHJP
   A63F 13/5375 20140101ALI20221207BHJP
【FI】
G06Q50/10
A63F13/69 510
A63F13/69 520
A63F13/825
A63F13/69
A63F13/53
A63F13/69 500
A63F13/5375
【請求項の数】 23
(21)【出願番号】P 2022042282
(22)【出願日】2022-03-17
【審査請求日】2022-03-22
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】500033117
【氏名又は名称】株式会社MIXI
(74)【代理人】
【識別番号】100152984
【弁理士】
【氏名又は名称】伊東 秀明
(74)【代理人】
【識別番号】100149401
【弁理士】
【氏名又は名称】上西 浩史
(72)【発明者】
【氏名】得地 賢吾
(72)【発明者】
【氏名】栗山 幸介
(72)【発明者】
【氏名】松本 雅矩
(72)【発明者】
【氏名】小牧 信貴
(72)【発明者】
【氏名】大脇 遼平
【審査官】阿部 潤
(56)【参考文献】
【文献】特開2020-156840(JP,A)
【文献】特開2020-130843(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06Q 10/00 - 99/00
A63F 13/00 - 13/98
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1端末にて利用可能な第1ソフトウェアにより実行可能な抽選を、前記第1端末を操作して実施したユーザに結果を付与する第1抽選部と、
前記第1端末からのデータが伝送される第2端末にて、前記第1ソフトウェアとは異なる第2ソフトウェアが利用可能である場合に、前記第2ソフトウェアにより実行可能な抽選を、前記第2端末を操作して実施したユーザに結果を付与する第2抽選部と、
前記第1ソフトウェア及び前記第2ソフトウェアの両方にて抽選が実施されることを条件として、該条件を満たすユーザに報酬を付与する報酬付与部と、を備える情報処理装置。
【請求項2】
前記報酬付与部は、前記報酬として、前記第1ソフトウェア又は前記第2ソフトウェアにおいて利用可能な価値を付与する、請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項3】
前記報酬付与部は、前記第1ソフトウェア及び前記第2ソフトウェアの利用順序に応じて決められる前記報酬を付与する、請求項2に記載の情報処理装置。
【請求項4】
前記報酬付与部は、前記第2ソフトウェアでの抽選を実施したユーザに、前記第2ソフトウェアで使用可能であり、且つ前記第1ソフトウェアでの抽選で得られた結果と対応する結果を、前記報酬として付与する、請求項1乃至のいずれか一項に記載の情報処理装置。
【請求項5】
前記報酬付与部は、前記第1ソフトウェア又は前記第2ソフトウェアでの抽選で得られる結果を含む複数の合成素材を合成することで得られる合成結果を、前記報酬として付与する、請求項1又は2に記載の情報処理装置。
【請求項6】
前記第1ソフトウェアでの抽選と前記第2ソフトウェアでの抽選との連動を設定する連動設定部を備え、
前記報酬付与部は、前記連動が設定されているアカウントを有するユーザに前記報酬を付与する、請求項1乃至のいずれか一項に記載の情報処理装置。
【請求項7】
前記第1ソフトウェア及び前記第2ソフトウェアの各々において抽選が実施される場合に、該抽選に関する演出を実施する演出部をさらに備え、
前記連動が設定された場合、前記演出部は、前記第2ソフトウェアでの前記演出を、前記連動が設定されていない場合とは異なる態様で実施する、請求項に記載の情報処理装置。
【請求項8】
前記第1ソフトウェア及び前記第2ソフトウェアが同じ端末にて利用され、且つ、前記端末の表示画面が複数の領域に分割されている場合、
前記報酬付与部は、前記複数の領域のうち、第1領域に前記第1ソフトウェアの利用画面が表示され、且つ、前記第1領域と隣接する第2領域に前記第2ソフトウェアの利用画面が表示されている状態において、前記第1ソフトウェア及び前記第2ソフトウェアの両方にて抽選が実施されることを条件として、該条件を満たすユーザに前記報酬を付与する、請求項1乃至のいずれか一項に記載の情報処理装置。
【請求項9】
前記報酬付与部は、前記第1ソフトウェアでの抽選と前記第2ソフトウェアでの抽選との連動が設定されているアカウントを有するユーザに、前記報酬を付与する、請求項1乃至のいずれか一項に記載の情報処理装置。
【請求項10】
第1ユーザが前記第1ソフトウェアにおいて抽選を実施し、前記第1ユーザとは異なる第2ユーザが前記第2ソフトウェアにおいて抽選を実施し、且つ、前記第1ユーザのアカウントと前記第2ユーザのアカウントとが関連付けられている場合に、前記報酬付与部は、前記第1ユーザ及び前記第2ユーザに前記報酬を付与する、請求項1乃至のいずれか一項に記載の情報処理装置。
【請求項11】
予め設定された期間内において、互いに関連付けられた前記第1ユーザのアカウント及び前記第2ユーザのアカウントに対して、前記第1ソフトウェアでの抽選と前記第2ソフトウェアでの抽選との連動を設定する連動設定部を有し、
前記連動が設定された状態で、前記期間内に、前記第1ユーザが前記第1ソフトウェアにて抽選を実施した場合には、該抽選に連動して、前記第2ユーザを前記第2ソフトウェアでの抽選に誘導する、請求項10に記載の情報処理装置。
【請求項12】
前記連動が設定されたアカウントを有する前記第1ユーザ及び前記第2ユーザに対して、前記連動の設定に基づく情報を通知する情報通知部をさらに備える、請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項13】
前記連動が設定された状態で、前記第1ソフトウェアでの抽選が実施された場合に、前記第1ソフトウェアでの抽選に関する抽選画像を、前記第2ユーザが利用する端末の表示画面に表示させる抽選画像表示部をさらに備える、請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項14】
前記抽選画像表示部は、前記第2ソフトウェアの利用中、前記端末に表示される前記第2ソフトウェアの利用画面の一部の領域において、前記抽選画像を縮小画像として表示する、請求項13に記載の情報処理装置。
【請求項15】
前記報酬の付与に対する制限を設定する制限設定部をさらに有し、
前記報酬付与部は、前記制限の下で前記報酬を付与する、請求項1乃至14のいずれか一項に記載の情報処理装置。
【請求項16】
前記制限設定部は、前記報酬の付与回数を規定回数以内に制限し、
前記報酬付与部は、前記条件を満たすユーザへの前記報酬の付与回数が前記規定回数以内である場合に、前記条件を満たすユーザに前記報酬を付与する、請求項15に記載の情報処理装置。
【請求項17】
前記第1ソフトウェア及び前記第2ソフトウェアの各々のユーザに対して、前記制限に基づく情報を通知する情報通知部を備える、請求項15又は16に記載の情報処理装置。
【請求項18】
前記第1ソフトウェアの利用画面において、前記第2ソフトウェアでの抽選に誘導するためのオブジェクトを表示させるオブジェクト表示部をさらに備える、請求項1乃至17のいずれか一項に記載の情報処理装置。
【請求項19】
前記第1ソフトウェアのユーザが前記オブジェクトに対して行った操作に基づいて、前記第2ソフトウェアを起動させて、且つ、前記第2ソフトウェアにおける抽選用の画面を表示させる、請求項18に記載の情報処理装置。
【請求項20】
前記報酬付与部は、予め設定された期間内において前記第1ソフトウェア及び前記第2ソフトウェアの両方にて抽選が実施されることを条件として、該条件を満たすユーザに前記報酬を付与する、請求項1乃至19のいずれか一項に記載の情報処理装置。
【請求項21】
前記期間の終了時点までの残り時間が所定時間に達した場合に、前記報酬が付与されていない前記第1ソフトウェアのユーザ、及び前記報酬が付与されていない前記第2ソフトウェアのユーザに対して、前記残り時間に応じた情報を通知する情報通知部を備える、請求項2に記載の情報処理装置。
【請求項22】
プロセッサにより、第1端末にて利用可能な第1ソフトウェアにより実行可能な抽選を、前記第1端末を操作してユーザに結果を付与し、
前記第1端末からのデータが伝送される第2端末にて、前記第1ソフトウェアとは異なる第2ソフトウェアが利用可能である場合に、プロセッサにより、前記第2ソフトウェアにより実行可能な抽選を、前記第2端末を操作して実施したユーザに結果を付与し、
プロセッサにより、前記第1ソフトウェア及び前記第2ソフトウェアの両方にて抽選が実施されることを条件として、該条件を満たすユーザに報酬を付与する、情報処理方法。
【請求項23】
第1端末にて利用可能な第1ソフトウェアにより実行可能な抽選を、前記第1端末を操作して実施したユーザに結果を付与する処理と、
前記第1端末からのデータが伝送される第2端末にて、前記第1ソフトウェアとは異なる第2ソフトウェアが利用可能である場合に、前記第2ソフトウェアにより実行可能な抽選を、前記第2端末を操作して実施したユーザに結果を付与する処理と、
前記第1ソフトウェア及び前記第2ソフトウェアの両方にて抽選が実施されることを条件として、該条件を満たすユーザに報酬を付与する処理と、をプロセッサに実行させるためのプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、情報処理装置、情報処理方法、及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
端末にダウンロードして利用可能なアプリケーションソフトウェア(以下、アプリ)は、今日では数多く存在しているため、アプリの提供者は、自らが提供するアプリの利用促進や普及を図るため、様々な施策を講じている。アプリのダウンロード及び利用に対するインセンティブとしては、例えば、アプリ利用中に抽選を実施可能とし、抽選を実施したアプリ利用者に対して所定の結果を付与することがある。ゲームのアプリで実施可能な、所謂「ガチャ」と呼ばれる抽選が、その一例に該当する。
【0003】
特許文献1には、ゲームにおけるガチャの実施に関連するプログラムが記載されており、このプログラムは、ゲームプレイヤが所有コンテンツを用いてクエスト(対戦)を行う際に、所定期間内に実施可能なガチャで入手されたコンテンツを優先的に登場させる処理を実行することで、ガチャの実施を促すものである。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【文献】特開2020-75097号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ところで、今後、提供されるアプリは、さらに増えていき、普及目的で上記の抽選が実施できるアプリの数も増加していくものと予想される。そのような状況において、アプリの提供者は、各アプリ利用者が複数のアプリを利用することを期待している。そのため、複数のアプリの利用を促すための技術、特に、各アプリでの抽選が複数のアプリの利用促進に貢献できるような情報処理技術の開発が求められている。
【0006】
そこで、本発明は、抽選が実施可能な複数のソフトウェアについて、抽選を通じてソフトウェアの利用を促すことが可能な情報処理装置、情報処理方法及びプログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の一つの態様に係る情報処理装置は、第1ソフトウェアにより実行可能な抽選を実施したユーザに結果を付与する第1抽選部と、第1ソフトウェアとは異なる第2ソフトウェアにより実行可能な抽選を実施したユーザに結果を付与する第2抽選部と、第1ソフトウェア及び第2ソフトウェアの両方にて抽選が実施されることを条件として、条件を満たすユーザに報酬を付与する報酬付与部と、を備えることを特徴とする。
【発明の効果】
【0008】
本発明の一つの態様によれば、第1ソフトウェア及び第2ソフトウェアの両方での抽選を実施するインセンティブとしての報酬を付与することにより、第1ソフトウェア及び第2ソフトウェアの各々の利用を促すことができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1】連動抽選による報酬付与のイメージ図である。
図2】本発明の一つの実施形態に係る情報処理装置及びユーザ端末の構成を示す図出る。
図3】情報処理装置に記憶されるユーザ情報の一例を示す図である。
図4】本発明の第1実施形態に係る情報処理装置の機能についての説明図である。
図5】第1ゲームのプレイ中に表示されるゲーム画面の一例として、ホーム画面を示す図である。
図6】本発明の第1実施形態に係る情報処理フローの流れを示す図である。
図7】本発明の第1実施形態に係る情報処理フロー中での、ユーザ端末の表示画面の遷移を示す図である(その1)。
図8】本発明の第1実施形態に係る情報処理フロー中での、ユーザ端末の表示画面の遷移を示す図である(その2)。
図9】連動抽選を誘導するためのオブジェクトの変形例を示す図である。
図10】第1ソフトウェアの利用画面と、第2ソフトウェアの利用画面とが同時に表示された画面例を示す図である。
図11】本発明の第2実施形態に係る情報処理装置の機能についての説明図である。
図12】連動設定に基づく情報が表示された状態の、第1ユーザ及び第2ユーザの各々のユーザ端末を示す図である。
図13】誘導オブジェクトが表示された第2ユーザの端末の画面例を示す図である。
図14】抽選画像が表示された第2ユーザの端末の画面例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
<本発明の概要>
以下、本発明の情報処理装置、情報処理方法、及びプログラムについて、具体的な実施形態を挙げて、添付の図面を参照しながら説明する。
【0011】
なお、以下では、説明上の便宜から、GUI(Graphic User Interface)の観点で説明する場合がある。ただし、その内容を実現するための基礎的なデータ処理技術(通信/伝送技術、データ取得技術、データ記録技術、データ加工/解析技術、画像処理技術、及び可視化技術等)は、公知の技術であるため、それに関する説明については省略することとする。
【0012】
また、本明細書において、「ユーザ」とは、本発明の情報処理装置の機能を利用する者であり、詳しくは、所定の機器を操作することで、本発明の情報処理装置の機能が齎す恩恵(サービス)を享受することができる。所定の機器は、ユーザが所有する機器(例えば、後述のユーザ端末)でもよいし、店舗等に設置された機器であって、ユーザが所有していないものの店舗等に来店した際に暗証番号やパスワード等を入力したり、あるいは入金等したりすることで利用可能な端末やコンピュータであってもよい。
【0013】
本発明は、複数のソフトウェアの利用を促す情報処理技術に関し、具体的には、互いに異なる第1ソフトウェア及び第2ソフトウェアのそれぞれで抽選をユーザに実施させるための技術に関する。ソフトウェアは、例えばユーザが利用する端末(以下、ユーザ端末ともいう)にダウンロード及びインストールされることで、ユーザ端末にて実行可能なアプリケーションソフトウェアである。第1ソフトウェアと第2ソフトウェアは、それぞれ、個別に起動して固有の機能を発揮し、また、個々のコンテンツを提供する。また、ユーザは、各ソフトウェアを利用する際に、ソフトウェア起動用の端末操作(具体的には、ソフトウェアのアイコンをタッチ又はクリックする操作等)をソフトウェア毎に行う。
【0014】
以下では、第1ソフトウェア及び第2ソフトウェアが、ゲーム用のソフトウェアである場合を想定して説明することとする。なお、第1ソフトウェアによって利用(プレイ)可能なゲームを「第1ゲーム」と称し、第2ソフトウェアによって利用(プレイ)可能なゲームを「第2ゲーム」と称することとする。ここで、第1ゲーム及び第2ゲームは、相対的な概念であり、2種類以上のゲームを二分した場合の各ゲームの分類を表している。
【0015】
<第1ゲーム及び第2ゲームについて>
第1ゲーム及び第2ゲームの各々は、ユーザが端末(ユーザ端末)を操作してプレイすることができ、例えば、オンラインゲームである。オンラインゲームには、ウェブブラウザを利用したブラウザゲーム、SNS(Social Networking Service)上で提供されるソーシャルゲーム等、モバイルゲーム等のように専用のアプリケーションソフトをダウンロードしてプレイ可能なゲーム、及びプレイバイウェブ(PBW)等の定期更新型オンラインゲーム等が含まれる。
【0016】
なお、第1ゲーム及び第2ゲームのジャンルは、特に限定されるものではない。また、第1ゲーム及び第2ゲームは、一人のユーザが単独でプレイするゲームであってもよく、あるいは、他のプレイヤと共同で同じゲーム内イベントをプレイ可能な共同プレイ対応型のゲーム(所謂、マルチプレイゲーム)であってもよい。また、第1ゲーム及び第2ゲームは、無料でプレイ可能でもよく、プレイが有料、若しくは一部のゲーム内イベントのプレイが有料であるゲームであってもよい。
【0017】
ユーザは、ゲームプレイ用のアカウントを取得し、取得アカウントでログインして第1ゲーム及び第2ゲームをプレイすることができる。本発明の具体的な一つの実施形態においては、例えば、第1ゲームのプレイ用アカウントと、第2ゲームのプレイ用アカウントが、共通する一つのアカウントからなる。このアカウントを取得したユーザは、当該アカウントを用いることで、第1ゲーム及び第2ゲームの各々をプレイすることができる。換言すると、第1ゲーム及び第2ゲームは、ユーザのアカウントを介して互いに関連づけられている。
【0018】
なお、アカウントの識別IDは、アカウント登録時にユーザが入力する情報、具体的にはメールアドレス等に基づいて決められてもよいし、ユーザ端末12固有の端末識別情報、又はMAC(Media Access Control)アドレスに基づいて決められてもよい。あるいは、第1/第2ソフトウェアのインストール時に付与された通し番号(各ソフトウェアをインストールした順序を示す番号)を、アカウントの識別IDとして設定してもよい。また、アカウントとは別に、各ゲームのプレイ用のID及びパスワードが、第1ゲーム及び第2ゲームのそれぞれのプレイヤに付与されてもよい。
【0019】
第1ゲーム及び第2ゲームにおいて、ユーザは、各種のゲーム内イベント(要素ゲーム)をプレイすることができる。ゲーム内イベントは、ゲーム内の単位コンテンツであり、ユーザの意思に応じて進行し、詳しくはゲーム中にユーザ端末12を通じて行われるユーザ操作の内容に基づいて進行する。ゲーム内イベントとしては、例えば、ゲーム内空間の探索、クエスト、ミッション(課題)、ミニゲーム、イベントのクリア又は失敗に応じた視聴覚的演出、ゲーム媒体の入手、強化及び合成等が挙げられる。
【0020】
ゲーム媒体は、ゲーム内でユーザによって利用可能なデータであり、取得(入手)、所有、使用(消費)、管理、交換、合成、強化、売却、廃棄、又は贈与等の対象となる。なお、ゲーム媒体の利用態様は、本明細書で明示されるものに限られない。本発明の一つの実施形態に係るゲーム媒体は、例えば、キャラクタ、アバター、アイテム、ゲーム内通貨等の価値、カード、チケット、及びその他の任意の媒体等を含む。また、本明細書において、ゲーム媒体は、広義に解釈され、上記以外の媒体、例えば、レベル情報、ステータス情報、パラメータ情報(体力値や攻撃力など)、能力情報(スキル、アビリティ、特殊能力、呪文、及びジョブなど)、及びその他の項目等もゲーム媒体の範疇に含まれるものとする。
【0021】
ゲーム内イベントのうち、強化及び合成について補足すると、ゲーム媒体の強化は、例えば、強化対象のゲーム媒体(具体的にはキャラクタ等)を指定し、強化用のゲーム媒体を消費することで実施される。そして、強化を実施することで、レベル情報、ステータス情報又は能力情報が向上したゲーム媒体を強化結果として得ることができる。
ゲーム媒体の合成は、複数のゲーム媒体を合成素材として指定し、合成素材を消費することで実施される。そして、合成を実施することで、合成前のゲーム媒体とは別のゲーム媒体を合成結果として得ることができる。
【0022】
また、第1ゲーム及び第2ゲームの各々において、ユーザは、ガチャ等のような抽選を実施(プレイ)することができる。抽選は、所定の確率で選択された結果をユーザに付与するゲーム内イベントである。結果は、抽選の実施により得られるデータであり、具体的には、ゲーム媒体、ゲームプレイ中に発動される効果(例えば、一時的にキャラクタの能力情報を向上させる効果等)、ゲーム中に実施される演出(例えば、所定の映像や音声等)、並びに、ゲーム内イベントの追加及び変更等を含む。さらに、結果には、ユーザがゲーム以外で利用可能な価値が含まれてもよく、具体的には、実際の店舗等又は電子商取引等で使用可能な電子通貨、暗号資産、代替性トークン又は非代替性トークン、有価ポイント、割引用/交換用のクーポン、及びサービス利用チケット等等が含まれてもよい。
【0023】
抽選によって結果が付与されるユーザは、抽選を実施したユーザ本人であってもよく、そのユーザと紐付けられた他のユーザ(例えば、フレンド関係にあるユーザ)であってもよく、あるいは、その両方のユーザであってもよい。
【0024】
また、抽選において取得可能な結果は、複数種類あり、各種類の結果に対して、選定確率が設定されている。抽選によってユーザに付与される結果の種類は、それぞれの選定確率に応じて決められる。また、複数種類の結果は、選定確率に応じてランク付けされてもよく、通常(本発明の一実施形態を含む)、選定確率が低いほど、上位のランクの結果である。なお、以下では、所定のランク以上の結果、例えばレアキャラクタやレアカード、レアアイテム等を「希少結果」と称する。
【0025】
本発明の一つの実施形態において抽選を実施する場合、ユーザは、ゲーム内通貨や抽選用チケット等のような所定のゲーム媒体(具体的には、ゲーム内通貨)をゲーム内で消費するか、あるいは、課金料金の支払い(決済)を行う必要がある。ただし、これに限定されるものではなく、ゲーム内通貨の消費及び課金の支払いを要さずに、抽選が実施できてもよい。
【0026】
また、ユーザは、抽選を実施する際の抽選方式を選択できてもよい。選択可能な抽選方式は、特に限定されないが、例えば、抽選を1回のみ実施する単発方式、及び、N回(Nは2以上の自然数)の抽選を連続して実施する連続方式のうちのいずれかを選択してもよい。
【0027】
また、本発明の一つの実施形態において、ユーザは、第1ゲームでの抽選の実施と、第2ゲームでの抽選の実施とを連動させる設定(以下、連動設定)を行うことができる。具体的に説明すると、第1ゲーム及び第2ゲームは、前述したように、ユーザのアカウントを介して互いに関連づけられており、ユーザは、上記のアカウントにより、第1ゲーム及び第2ゲームのそれぞれをプレイすることができる。また、ユーザは、第1ゲームのプレイ中又は第2ゲームのプレイ中にユーザ端末12にて連動設定用の操作を実施することで、連動設定を行うことができる。
【0028】
連動設定を行った場合、ユーザは、第1ゲームで抽選を実施すると、これに連動して第2ゲームで抽選を実施するようになる。抽選を連動させる手順については、特に限定されないが、例えば、第1ゲームで抽選を実施した場合に第1ゲームプレイ中の表示画面(ゲーム画面)に、第2ゲームでの抽選の実施を促すメッセージを表示させ、これを契機にして第2ゲームを起動して第2ゲームでの抽選が実施されるようにしてもよい。
【0029】
なお、連動設定によって第1ゲームでの抽選と第2ゲームでの抽選とが連動して実施されることを、以下では「連動抽選」とも呼ぶここととする。ここで、連動抽選には、第1ゲームでの抽選と第2ゲームでの抽選とが同じタイミングで実施される場合と、第1ゲームでの抽選の後に第2ゲームでの抽選が実施される場合とが含まれる。また、以下の説明では、第1ゲームでの抽選の実施後に第2ゲームでの抽選を実施することを、「連動抽選」と便宜上呼ぶこともある。
【0030】
また、連動設定を行ったユーザが、第1ゲーム及び第2ゲームのそれぞれで抽選を行った場合(つまり、連動抽選を行った場合)、図1に示すように、そのユーザに対して報酬が付与される。報酬は、ユーザが利用可能な価値のデータであり、価値は、利用されることで一定の効果を齎すデータである。
【0031】
本発明の一つの実施形態において報酬は、第1ゲーム又は第2ゲームで利用可能な価値、例えば、第1ゲーム又は第2ゲームで利用可能なゲーム媒体でもよい。より具体的な例を挙げると、報酬は、例えば、第2ゲームにて利用可能であり、第1ゲームの抽選で得られたゲーム媒体と対応するゲーム媒体でもよい。ここで、第1ゲームの抽選で得られたゲーム媒体と対応するゲーム媒体とは、例えば、第1ゲームの抽選で得られたゲームキャラクタと同じデザイン、同じ特徴を有するキャラクタ等であり、分かり易くは、第1ゲーム及び第2ゲームの両方で登場するキャラクタ(一例を挙げると、図7及び8に示すキャラクタJ)である。
【0032】
また、第1ゲーム又は第2ゲームの抽選で得られるゲーム媒体(結果)を含む複数の合成素材を合成することで得られる合成後ゲーム媒体(合成結果)を、報酬として付与してもよい。あるいは、第1ゲーム又は第2ゲームの抽選で得られるゲーム媒体(結果)を強化することで得られる強化後ゲーム媒体(強化結果)を、報酬として付与してもよい。
【0033】
なお、報酬としてのゲーム媒体は、上記以外のゲーム媒体、例えばゲーム内通貨やチケットでもよい。また、報酬は、ゲーム媒体以外の媒体でもよく、例えば、電子マネー(電子通貨)、暗号資産、代替性トークン又は非代替性トークン、有価ポイント、割引用/交換用のクーポン、及びサービス利用チケット等でもよい。
【0034】
報酬が付与される時期(タイミング)、及び、付与される報酬の個数は、特に限定されず、任意に決めることができる。報酬の付与タイミングについては、例えば、第1ゲーム及び第2ゲームのそれぞれで抽選が実施された後でもよいし、ユーザが指定するタイミングでもよい。なお、「報酬をユーザに付与する」とは、報酬のデータをユーザが利用可能な状態でユーザのアカウントに紐付けて記憶させることを意味する。
【0035】
また、連動設定が行える期間、及び、連動抽選の実施により報酬が得られる期間は、予め設定された一定の期間に制限されてもよい。例えば、第1ゲーム及び/又は第2ゲームのプロモーション用のキャンペーン期間を設定し、当該キャンペーン期間内に限り、連動設定を行うことができ、また、上記のキャンペーン期間中に連動抽選を実施したユーザに対して報酬が付与されるとよい。
【0036】
さらに、一人のユーザが連動抽選の実施により報酬が得られる回数は、規定回数以内に制限されてもよい。つまり、連動抽選の実施回数が規定回数未満である場合には、連動抽選が実施される度に、報酬がユーザに付与される。一方、連動抽選の実施回数が規定回数に達した場合には、その後に連動抽選を実施したとしても報酬の付与がなされなくてもよい。
【0037】
なお、上記の規定回数は、任意に決めることができる。例えば、ユーザの第1ゲーム及び/又は第2ゲームの総プレイ時間、課金総額、所定期間(例えば、直近1カ月)におけるプレイ回数、及びフレンド数;第1ゲーム及び第2ゲームのプレイ用のアカウントを保有する登録ユーザの総人数;第1ソフトウェア及び/又は第2ソフトウェアの提供者の意思等に基づいて規定回数を決めることができる。
【0038】
[本発明の一実施形態の情報処理装置及びユーザ端末について]
次に、本発明の一つの実施形態(以下、第1実施形態)に係る情報処理装置及びユーザ端末について、図2を参照しながら説明する。なお、図2では、図示の便宜上、ユーザ端末12の台数が1台のみとなっているが、実際には、情報処理装置の機能を利用するユーザの人数に応じた台数のユーザ端末が存在する。
【0039】
第1実施形態において、情報処理装置は、サーバコンピュータ(以下、サーバ10)によって構成され、サーバ10は、通信用ネットワークNを介してユーザ端末12と通信可能である。サーバ10及びユーザ端末12は、情報処理システム(通信システム)を構成し、ユーザは、このシステムを通じて、サーバ10が提供するサービスを利用することができる。つまり、ユーザ端末12が通信用ネットワークNを通じてサーバ10と通信することで、ユーザは、第1ゲーム及び第2ゲームのそれぞれを利用し、詳しくは各ゲームでのゲーム内イベントをプレイすることができる。通信用ネットワークNは、例えばインターネット又はモバイル通信ネットワークからなる通信回線網であり、LAN(Local Area Network)、WAN(Wide Area Network)、イントラネット及びイーサネット(登録商標)等を含んでもよい。
【0040】
第1ゲーム及び第2ゲームのそれぞれのプレイ中、サーバ10側では、ゲーム進行に関する一連の情報の工程(ただし、情報の入力及び表示を除く)が実行され、ユーザ端末12側では、サーバ10に引き渡す情報の入力、及びサーバ10から配信される情報の出力等が行われる。
【0041】
ユーザ端末12は、ユーザが第1ゲーム及び第2ゲームをプレイするために利用する端末(クライアント端末)であり、例えば、パソコン、スマートフォン、携帯電話、タブレット端末、ゲーム機、情報入力が可能なテレビ受像機、又はウェアラブル端末等によって構成される。ユーザ端末12には、第1ソフトウェア及び第2ソフトウェアがインストールされており、ユーザによる起動操作(例えば、画面上における第1ソフトウェア/第2ソフトウェアのアイコンをタッチ又はクリックする操作等)を契機として各ソフトウェアが起動し、これにより、第1ゲーム又は第2ゲームのプレイが開始される。
【0042】
ユーザ端末12は、ゲームのプレイ中、ユーザにより操作され、その操作に応じたデータを生成し、生成されたデータをサーバ10に向けて送信する。また、ユーザ端末12は、ディスプレイ等の表示デバイスを備える。ユーザ端末12は、ゲームのプレイ中、当該ゲームの表示画面であるゲーム画面を表示デバイスに表示するとともに、サーバ10から随時送られてくる表示データを展開し、その表示データが示す映像及び文字情報等をゲーム画面中に表示させる。
【0043】
なお、ゲーム画面には、ゲーム中においてゲーム内イベントをプレイする前の段階で表示される待機画面、すなわちホーム画面(図5参照)が含まれる。また、ゲームプレイ中ではない非プレイ期間において、ユーザ端末12の表示デバイスには、待ち受け画面のような初期画面(つまり、ゲーム画面とは異なる画面)が表示される。
【0044】
サーバ10は、ゲーム進行に必要なデータの生成及び送受信等を行うとともに、ゲーム進行に関する各種の情報処理を実行するコンピュータであり、例えば、SNSサーバ、若しくはクラウドサービス用のサーバコンピュータによって構成される。クラウドサービス用のサーバコンピュータには、ASP(Application Service Provider)、SaaS(Software as a Service)、PaaS(Platform as a Service)又はIaaS(Infrastructure as a Service)用のサーバコンピュータ等が含まれる。また、サーバ10は、1台のコンピュータでもよく、並列分散された複数台のコンピュータでもよい。
【0045】
サーバ10は、ハードウェア機器として、図2に示すように、プロセッサ10A、メモリ10B、通信用インタフェース10C、及びストレージ10Dを有し、これらがバス10Eを介して電気的に接続されている。
【0046】
プロセッサ10Aは、CPU(Central Processing Unit)、MPU(Micro-Processing Unit)、MCU(Micro Controller Unit)、GPU(Graphics Processing Unit)、DSP(Digital Signal Processor)、TPU(Tensor Processing Unit)又はASIC(Application Specific Integrated Circuit)等によって構成されるとよい。
メモリ10Bは、ROM(Read Only Memory)及びRAM(Random Access Memory)等の半導体メモリによって構成されるとよい。
【0047】
通信用インタフェース10Cは、例えばネットワークインターフェースカード、又は通信インタフェースボード等によって構成されるとよい。通信用インタフェース10Cによるデータ通信の規格については、特に限定されるものではなく、Wi-fi(登録商標)に基づく無線LANによる通信、3G~5G若しくはそれ以降の世代の移動通信システムによる通信、又はLTE(Long Term Evolution)に基づく通信等が挙げられる。
【0048】
ストレージ10Dは、フラッシュメモリ、HDD(Hard Disc Drive)、SSD(Solid State Drive)、FD(Flexible Disc)、MOディスク(Magneto-Optical disc)、CD(Compact Disc)、DVD(Digital Versatile Disc)、SDカード(Secure Digital card)、又はUSBメモリ(Universal Serial Bus memory)等によって構成されるとよい。ストレージ10Dは、サーバ10内に内蔵されてもよく、外付け形式でサーバ本体に取り付けてもよいし、又はNAS(Network Attached Storage)等であってもよい。
【0049】
また、ストレージ10Dは、サーバ10と通信可能に接続された第三のコンピュータ、例えば、データベースサーバやオンラインストレージ等によって構成されてもよい。この場合、サーバ10は、ストレージ10Dを構成する第三のコンピュータとともに本発明の情報処理装置を構成することになる。さらにまた、価値に関する電子データを記録し管理する技術としては、不正なデータ改竄等を回避する目的からブロックチェーンのような分散型台帳技術を用いてもよい。
【0050】
ストレージ10Dには、ゲームの進行制御に関する各種の情報が記憶され、蓄積されている。ゲームの進行制御に関する情報としては、各ゲームの抽選における各種類の結果の選定確率が含まれる。
【0051】
また、ストレージ10Dには、例えば、図3に示すユーザ情報がユーザ毎に蓄積されてデータベースを構築している。ユーザ情報は、例えば、第1ゲーム及び第2ゲームを利用(プレイ)可能なユーザ、つまり、ゲームプレイ用のアカウントを有するユーザに関する情報であり、個人情報、第1ゲーム及び第2ゲームの各々のプレイ履歴に関する情報、及び、各ゲームにおける各種の設定内容に関する情報等を含む。
【0052】
ユーザの個人情報には、図3の左上に記載されているように、ユーザの氏名、ユーザの識別ID、ゲームプレイ用のアカウント、アカウント発行時に登録した情報(例えば、メールアドレス又は電話番号等)、フレンド等のようにユーザと関連付けられたユーザ(関連ユーザ)の有無、関連ユーザを有する場合には当該関連ユーザに関する情報、並びに、第1ソフトウェア及び第2ソフトウェアの各々のインストールの有無等が含まれ得る。
【0053】
ゲームのプレイ履歴に関する情報には、図3の左下に記載されているように、各ゲームのプレイ時間、各ゲームにて入手したゲーム媒体の種類及び個数、入手済みのゲーム媒体の中で現在所持しているゲーム媒体の種類及び個数、各ゲームでの抽選の実施回数が含まれる。また、プレイ履歴に関する情報には、図3の右下に記載されているように、連動設定がなされている場合には連動抽選の実施の有無、及び、連動抽選を実施したことがある場合には連動抽選の実施回数等が含まれる。
【0054】
ゲームにおける設定内容に関する情報には、図3の右側部に記載されているように、各ゲームにおいてユーザ毎に変更可能なプレイ条件に関する情報、例えば、ゲームの難易度、抽選時における各種類の結果の選定確率(特に、希少結果の選定確率)、及び各種情報の通知条件(例えば、通知頻度や通知時期)等が含まれる。また、設定内容の情報には、連動設定の有無がさらに含まれる。
【0055】
なお、ユーザ情報は、上記の情報に限定されず、ユーザに関する情報として図3に示す情報以外の情報がさらに含まれてもよい。また、ユーザ情報に関するデータ構造についても、特に限定されず、当然ながら図3に示す構造以外であってもよい。
【0056】
サーバ10には、オペレーティングシステム(OS)用のプログラム、及び、ゲーム進行用の情報処理プログラムがインストールされている。これらのプログラムは、本発明の「プログラム」に相当し、コンピュータであるサーバ10を制御するプログラムである。つまり、上記のプロセッサ10Aによって実行されることにより、サーバ10が本発明の情報処理装置としての機能を発揮する。
【0057】
なお、上記の情報処理プログラムは、コンピュータが読み取り可能な記録媒体(メディア)から読み込むことで取得できてもよく、あるいは、インターネット又はイントラネット等のネットワークを介して取得(ダウンロード)できてもよい。
【0058】
<サーバの機能について>
次に、図4を参照しながら、サーバ10の構成について機能面から改めて説明する。サーバ10は、第1ゲーム用の機能部として、第1受付部21、第1抽選部23、第1進行部25及び第1演出部27を有し、第2ゲーム用の機能部として、第2受付部22、第2抽選部24、第2進行部26及び第2演出部28を有する。また、サーバ10は、ゲーム間で共通の機能部として、連動設定部29、制限設定部30、情報通知部31、報酬付与部32、及びオブジェクト表示部33を有する。これらの機能部は、サーバ10を構成する各種のハードウェア機器と、サーバ10にインストールされたプログラムとが協働することで実現される。以下、各機能部について、それぞれ詳しく説明する。
【0059】
(第1受付部/第2受付部)
第1受付部21は、第1ゲームのプレイ中にユーザがユーザ端末12を通じて行うゲーム進行用の操作(ユーザ操作)を受け付け、詳しくは、ユーザ操作の内容を示すデータを、通信用ネットワークNを介してユーザ端末12から取得する。
第2受付部22は、第2ゲームのプレイ中にユーザがユーザ端末12を通じて行うユーザ操作を受け付け、詳しくは、ユーザ操作の内容を示すデータを、通信用ネットワークNを介してユーザ端末12から取得する。
第1受付部21及び第2受付部22が受け付けるユーザ操作には、ゲームプレイ中における各種の選択、指定、指示、要求、命令、許可又は拒否、登録及びその他の入力操作等が含まれる。また、要求には、それぞれのゲームにおける抽選の実施要求が含まれる。
【0060】
(第1抽選部/第2抽選部)
第1抽選部23は、第1ゲームでの抽選(第1ソフトウェアにより実施可能な抽選)を実施したユーザに、複数種類の結果の中から、各結果の選定確率に基づいて選定された結果を付与する。
第2抽選部24は、第2ゲームでの抽選(第2ソフトウェアにより実施可能な抽選)を実施したユーザに、複数種類の結果の中から、各結果の選定確率に基づいて選定された結果を付与する。
【0061】
各ゲームにおける各結果の選定確率は、サーバ10のストレージ10Dに記憶されており、第1抽選部23及び第2抽選部24は、ストレージ10Dに記憶された各選定確率に基づいて、ユーザに付与する結果を選定する。また、例えば、あるユーザ(詳しくは、選定確率の変動条件を満たすユーザ)について希少結果の選定確率が変動した状況において、当該ユーザが抽選を実施した場合、第1抽選部23及び第2抽選部24は、変動後の選定確率に基づいて選定された結果を、ユーザに付与する。
【0062】
(第1進行部/第2進行部)
第1進行部25は、第1ゲームのプレイ中、ユーザから受け付けたゲーム進行用の操作に応じてゲームを進行させ、ゲームの進行状況に応じたゲーム画面を表示させる表示データを生成してユーザ端末12に向けて送信する。また、第1進行部25は、ユーザの第1ゲームの進行状況に応じて、ストレージ10Dに記憶されたユーザ情報のうち、第1ゲームの進行に関する情報を更新する。
第2進行部26は、第2ゲームのプレイ中、ユーザから受け付けたゲーム進行用の操作に応じてゲームを進行させ、ゲームの進行状況に応じたゲーム画面を表示させる表示データを生成してユーザ端末12に向けて送信する。また、第2進行部26は、ユーザの第2ゲームの進行状況に応じて、ストレージ10Dに記憶されたユーザ情報のうち、第2ゲームの進行に関する情報を更新する。
【0063】
なお、ゲームの進行状況は、ユーザ操作の内容に応じて決まるゲーム内イベントの進展又は進捗に関する現時点の状況であり、具体的には、対戦の勝敗、問題に対する回答の正否、クエストやミッションのクリアの有無、ゲーム媒体の変動(例えば、ゲーム媒体の入手、消費、交換、合成、強化、売却、廃棄、又は贈与等)、抽選の実施、及び、ゲーム内空間における各キャラクタの位置の変更等を含む。
【0064】
(第1演出部/第2演出部)
第1演出部27及び第2演出部28は、いずれも演出部に相当する。第1演出部27は、第1ゲームのプレイ中、演出実行条件が成立した場合にゲーム内演出を実施し、詳しくは、ゲーム内演出の出力データを生成してユーザ端末12に向けて送信する。
第2演出部28は、第2ゲームのプレイ中、演出実行条件が成立した場合にゲーム内演出を実施し、詳しくは、ゲーム内演出の出力データを生成してユーザ端末12に向けて送信する。
【0065】
ゲーム内演出とは、ゲームのプレイ中にゲームの進行状況に応じて出力される視聴覚的演出であり、例えば、所定の映像をゲーム画面に表示すること、所定の音声をユーザ端末12のスピーカから出力すること、ユーザ端末12に搭載された発光部(ライト)を発光させること、ユーザ端末12に備わったバイブレーション機能により振動を発生させること、及び、ユーザ端末12と通信可能な機器(例えば、可動ロボット等)を制御して動作させること等である。
【0066】
第1ゲームにおいて抽選が実施された場合、第1演出部27は、その抽選に関する演出として、例えば、抽選結果を知らせるための演出(詳しくは、抽選によって得られるゲーム媒体等を表示する演出)を実施する。同様に、第2ゲームにおいて抽選が実施された場合、第2演出部28は、その抽選に関する演出として、例えば、抽選結果を知らせるための演出(詳しくは、抽選によって得られるゲーム媒体等を表示する演出)を実施する。
【0067】
さらに、第1演出部27及び第2演出部28の各々は、抽選開始用の演出を行ってもよい。抽選開始用の演出は、抽選開始時にユーザをゲーム画面に注目させてユーザの高揚感を喚起するための演出であり、例えば、くじ引き等の機器が抽選用の動作(具体的には回転動作)を行う画像を表示したり、抽選結果を隠す画像(具体的には煙幕又はシルエット等)を表示したりする演出である。
【0068】
(連動設定部)
連動設定部29は、第1ゲームでの抽選(第1ソフトウェアでの抽選)と、第2ゲームでの抽選(第2ソフトウェアでの抽選)との連動を設定する。具体的に説明すると、ユーザが第1ゲーム又は第2ゲームのプレイ中に連動設定用の操作を行うと、その操作内容を示すデータがユーザ端末12からサーバ10に向けて送信される。連動設定部29は、上記のデータを受信すると、連動設定用の操作を行ったユーザに対して連動設定を行う。詳しくは、連動設定部29は、連動設定用の操作を行ったユーザについて、ストレージ10Dに記憶されたユーザ情報を読み出し、そのユーザ情報に含まれた連動設定に関する情報を「連動設定あり」と更新する。これにより、連動設定が、連動設定用の操作を行ったユーザのアカウントと対応付けられる(紐付けられる)。
【0069】
なお、連動設定部29が上記の連動設定を行うことが可能な期間は、予め設定された期間(例えば、第1ゲーム及び/又は第2ゲームのプロモーション用のキャンペーン期間)に限られてもよい。
【0070】
(制限設定部)
制限設定部30は、連動抽選の実施による報酬の付与に対する制限を設定する。例えば、制限設定部30は、連動抽選の実施により報酬が得られる期間を所定期間に制限することができる。この場合、所定期間後に連動抽選が実施されたとしても、期間経過後の連動抽選を実施したユーザには報酬は付与されない。また、制限設定部30は、連動抽選の実施による報酬の付与回数を規定回数以内に制限することができる。この場合、連動抽選を実施したユーザの、これまでの報酬の付与回数が規定回数以内である場合に限り、そのユーザに報酬が付与される。
【0071】
なお、報酬の付与期間、及び報酬の付与回数の上限(規定回数)は、任意に決めることができる。また、規定回数は、一人のユーザについての報酬付与回数の総数として設定されてもよいし、一人のユーザに対して単位期間(例えば、1カ月)あたりに付与可能な回数として設定されてもよい。
【0072】
(情報通知部)
情報通知部31は、第1ゲーム及び第2ゲームのうち少なくとも一方を利用可能(プレイ可能)なユーザに、プレイ可能なゲームに関連する情報を通知する。例えば、制限設定部30が報酬付与に関する制限を設定した場合に、情報通知部31は、第1ゲーム及び第2ゲームの各々のユーザに対して、当該制限に基づく情報を通知する。
【0073】
具体的に説明すると、連動抽選の実施により報酬が得られる期間が所定期間に制限された場合、情報通知部31は、期間終了時点までの残り時間が所定時間に達した時点で未だ連動抽選を行っていないユーザに、期間終了時点までの残り時間に応じた情報を通知する。残り時間に応じた情報は、例えば、残り時間を表す文字情報、並びに、残り時間が短いことをユーザに認識させるための警告メッセージ及び警告音等を含んでもよい。
なお、未だ連動抽選を行っていないユーザには、連動抽選による報酬が付与されていない第1ソフトウェア(第1ゲーム)のユーザ、及び、連動抽選による報酬が付与されていない第2ソフトウェア(第2ゲーム)のユーザが含まれる。
【0074】
また、連動抽選の実施により報酬が得られる回数が規定回数以内に制限された場合、情報通知部31は、連動抽選を行ったことがあるユーザに、連動抽選の実施により報酬が得られる回数の残り(残り回数)を通知する。
【0075】
(報酬付与部)
報酬付与部32は、第1ゲーム及び第2ゲームの両方にて抽選が実施されることを条件として、その条件を満たすユーザ、つまり連動抽選を実施したユーザに報酬を付与する。第1実施形態では、同一のユーザが第1ゲーム及び第2ゲームの両方にて抽選を実施する場合、報酬付与部32が、第1ゲーム及び第2ゲームの両方にて抽選を実施したユーザに報酬を付与する。
【0076】
より詳しく説明すると、第1ゲームでの抽選と第2ゲームでの抽選との連動が設定されたアカウントを有するユーザが、連動抽選を実施した場合に、報酬付与部32は、そのユーザに報酬を付与する。ここで、報酬付与の対象となる連動抽選は、第1ゲームでの抽選の実施時点から所定時間以内に第2ゲームでの抽選が実施されるケースに限定されてもよい。つまり、報酬付与部32は、第1ゲームでの抽選の実施時点からの経過時間が所定時間に達するまでの間に第2ゲームでの抽選を実施したユーザに限り、報酬を付与してもよい。なお、上記の所定時間は、特に限定されず、例えば1時間又は数時間~1日又は数日程度に設定してもよい。
【0077】
また、報酬付与部32は、報酬として、第1ゲーム又は第2ゲームにおいて利用可能な価値、具体的にはゲーム媒体を付与してもよい。この場合、報酬付与部32は、下記g1~g3のいずれかに該当するゲーム媒体、下記g1~g3の組み合わせを報酬として付与することができる。
報酬g1:第1ゲームでの抽選で得られたゲーム媒体と対応するゲーム媒体(例えば、第1ゲームでの抽選で得られたキャラクタと同じデザインや特徴を有するキャラクタ等)
報酬g2:第1ゲーム又は第2ゲームの抽選で得られるゲーム媒体を含む複数のゲーム媒体(合成素材)を合成することで得られる合成後ゲーム媒体(合成結果)
報酬g3:第1ゲーム又は第2ゲームの抽選で得られるゲーム媒体を強化することで得られる強化後ゲーム媒体(強化結果)
【0078】
また、制限設定部30により制限が設定された場合、報酬付与部32は、設定された制限の下で報酬を付与する。具体的に説明すると、連動抽選の実施により報酬が得られる期間が所定期間(予め設定された期間)に制限される場合、報酬付与部32は、当該期間内において連動抽選が実施されることを条件として、その条件を満たすユーザに報酬を付与する。また、連動抽選の実施による報酬の付与回数が規定回数以内に制限される場合、報酬付与部32は、連動抽選を実施したユーザへの報酬の付与回数が規定回数以内である場合に限り、そのユーザに報酬を付与する。
【0079】
(オブジェクト表示部)
オブジェクト表示部33は、連携設定を行ったユーザが第1ゲームをプレイしている間、第1ゲームのゲーム画面(例えば、ホーム画面)において誘導オブジェクトを表示させる。誘導オブジェクトは、連動抽選、すなわち、第1ゲームでの抽選の実施後に第2ゲームでの抽選に誘導させるために表示されるオブジェクトであり、具体的には、図5に示すような誘導ボタンB1でもよい。
【0080】
第1ゲームをプレイしているユーザが、誘導ボタンB1に対して所定の操作(例えば、ボタンをタッチ又はクリックする操作)を行うと、第1ゲームがプレイ中(つまり、第1ソフトウェアの利用中)のユーザ端末12において第2ソフトウェアが起動する。そして、ユーザ端末12には、第2ゲームでの抽選用の画面(図9参照)が表示される。つまり、誘導ボタンB1は、第2ゲームでの抽選へのショートカット用の操作ボタンであり、誘導ボタンB1に対する操作を契機に第2ソフトウェアを起動させて、且つ、第2ソフトウェアにおける抽選用の画面を表示させることができる。
【0081】
なお、誘導オブジェクトは、ユーザ端末12に第1ソフトウェア及び第2ソフトウェアの両方がインストールされている場合に限り表示されることとし、いずれか一方のソフトウェアがインストールされていない場合には表示されなくてもよい。また、誘導オブジェクトは、連動抽選の実施によって付与される報酬の内容を報知又は示唆するものであってもよい。具体的には、報酬として入手可能な価値の種類、その入手確率を示す文字情報が誘導オブジェクトに表示されてもよい。
【0082】
<本発明の一つの実施形態に係る情報処理方法について>
次に、第1実施形態に係る情報処理装置を用いた情報処理フローとして、第1ゲームでの抽選と第2ゲームでの抽選との連動に関連するフロー(以下、単に情報処理フローと称する)について説明する。
【0083】
情報処理フローは、本発明の情報処理方法を採用している。換言すると、情報処理フロー中の各ステップ(具体的には、図6に示す各ステップ)は、本発明の情報処理方法の構成要素に該当する。また、以下に説明する情報処理フローは、あくまでも一例であり、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において不要なステップを削除したり、新たなステップを追加したり、ステップの実施順序を入れ替えてもよい。
【0084】
情報処理フローにおいて、情報処理装置を構成するサーバ10は、第1ゲーム及び第2ゲームをプレイしているユーザ(以下、ユーザU)のユーザ端末12と通信し、ユーザ端末12との間でデータの送受信を行う。また、サーバ10のプロセッサ10Aは、ユーザ端末12から受信したデータに基づいて情報処理フローを実施し、具体的には、図6に示す流れにて情報処理フローを進める。また、情報処理フローの実施中、ユーザ端末12の表示画面が、フローの進行状況に応じて図7及び8に示すように遷移する。
以下では、サーバ10側の処理については、図6のフロー図を参照しながら説明することとし、ユーザ端末12側の処理について、図7及び8に示す画面遷移の観点から説明することとする。
【0085】
情報処理フローに際して、ユーザUのユーザ端末12には、第1ソフトウェア及び第2ソフトウェアの両方がインストールされており、ユーザUは、第1ゲーム及び第2ゲームのプレイ用アカウントを取得している。情報処理フローは、例えば、ユーザUが第1ゲームをプレイしている間に開始される。
【0086】
情報処理フローでは、先ず、ユーザUが第1ゲームのプレイ中に連動設定の操作を行う。具体的には、ユーザUが、第1ゲームのホーム画面(図5参照)に表示された「各種設定」のボタンをタッチ又はクリックすると、第1ゲームの画面(ゲーム画面)が、図7の左図に示す連動設定用画面に切り替わる。ユーザUがこの画面を通じて連動設定用の操作を行うと、その操作内容を示すデータがユーザ端末12からサーバ10に向けて伝送される。サーバ10のプロセッサ10Aは、上記のデータを受信することで、ユーザUによる連動設定用の操作を受け付ける(S001)。
【0087】
その後、プロセッサ10Aは、ユーザUについて、第1ゲームでの抽選と第2ゲームでの抽選との連動を設定する(S002)。詳しくは、プロセッサ10Aは、ユーザUのアカウントと対応付けて連動設定を行う。また、連動設定に伴い、プロセッサ10Aは、ストレージ10Dに記憶されたユーザUのユーザ情報、特に、連動設定に関するフラグ情報を更新する。
【0088】
連動設定後、ユーザUが、第1ゲームのプレイ中に抽選用の操作(抽選を実施する操作)を行うと、抽選要求のデータがユーザ端末12からサーバ10に向けて伝送される。抽選用の操作を行う際には、第1ゲームのホーム画面(図5参照)に表示された「抽選実施」のボタンをタッチ又はクリックする。これにより、第1ゲームの画面(ゲーム画面)が図7の中央図に示す抽選用画面に切り替わる。ユーザUは、画面上で抽選方式(図7の抽選用画面では、「単発」又は「10回連続」のいずれか)を選択することで抽選用の操作を行う。
【0089】
プロセッサ10Aは、第1ゲームでの抽選の要求をユーザUから受け付けると(S003)、第1ゲームでの抽選を実施して、抽選にて選定された結果をユーザUに付与する(S004)。抽選結果の付与に伴い、プロセッサ10Aは、抽選結果を知らせるための演出を実施し、具体的には、演出用のデータを生成してユーザUのユーザ端末12に向けて送信する。ユーザ端末12側では、受信された演出用のデータに基づいて、抽選結果を知らせる演出(例えば、図7の右図に示す抽選結果の報知映像)が表示される。
【0090】
第1ゲームでの抽選を実施した後、第1ゲームのホーム画面には、第2ゲームでの抽選を誘導する誘導ボタンB1が表示される(図5参照)。ユーザUが誘導ボタンB1をタッチ又はクリックすると、ユーザ端末12において、第2ソフトウェアが起動して第2ゲームが開始され、さらに、第2ゲームの画面(ゲーム画面)として、図8の左図に示す抽選用画面が表示される。第2ゲームの抽選用画面では、通常の(連動抽選ではない)抽選と、連動抽選とが選択可能であり、また、それぞれの抽選について抽選方式(図8の抽選用画面では、「単発」又は「10回連続」のいずれか)が選択可能である。
【0091】
ユーザUが抽選用画面にて連動抽選を選択した場合には、連動抽選の要求データがユーザ端末12からサーバ10に向けて送信される。プロセッサ10Aは、連動抽選の要求をユーザUから受け付けると(S005)、第2ゲームでの抽選を実施して、抽選にて選定された結果をユーザUに付与する(S006)。抽選結果の付与に伴い、プロセッサ10Uは、抽選結果を知らせるための演出を実施し、具体的には、演出用のデータを生成してユーザUのユーザ端末12に向けて送信する。ユーザ端末12側では、受信された演出用のデータに基づいて、抽選結果を知らせる演出(例えば、図8の右図に示す抽選結果の報知映像)が表示される。
【0092】
そして、連動抽選を実施したユーザUには、報酬が付与される(S007)。つまり、プロセッサ10Aは、第1ゲーム及び第2ゲームの両方にて抽選が実施されることを条件として、その条件を満たすユーザに報酬を付与する。報酬の付与に対して制限が設けられている場合には、プロセッサ10Aは、制限の下で報酬を付与することになり、例えば、報酬が付与可能な所定期間内に限り、報酬をユーザUに付与する。また、プロセッサ10Aは、ユーザUへの報酬の付与回数が規定回数以内である場合に限り、ユーザUに報酬を付与する。
【0093】
以上までのステップが終了した時点で、情報処理フローが終了する。また、情報処理フローは、連動抽選を実施するユーザのそれぞれについて、連動抽選が実施される毎に繰り返し実施される。
【0094】
<その他の実施形態>
以上までに本発明の具体的な実施形態を説明したが、上記の実施形態は、本発明の理解を容易にするために挙げた一例にすぎず、本発明を限定するものではない。すなわち、本発明は、その趣旨を逸脱しない限りにおいて、上記の実施形態から変更又は改良され得る。また、本発明には、その等価物が含まれる。
【0095】
また、上記の実施形態についての説明において参照された図面が示す画面例も一例に過ぎず、画面の構成例、表示される情報の内容、及びGUI(Graphical User Interface)等は、システム設計の仕様及びユーザの好み等に応じて自由に設計することができ、また適宜変更し得るものである。
【0096】
また、上記の実施形態における「データ」は、長期的に保存されるデータでもよく、あるいは、ワンタイムパスワード等のように、照合又は認証等に利用された後、一定時間経過後に消去される一時的なデータであってもよい。
【0097】
また、上記の実施形態における「情報の通知」について、その通知手段は、特に限定されず、例えば、メールによる通知であってもよく、第1/第2ソフトウェアの利用中にメッセージを表示したり音/音声を再生したりして通知してもよい。また、SNSアカウントを有するユーザに対して情報を通知する場合には、SNSでの投稿やメッセージ交換等を活用して情報を通知してもよい。また、メッセージ等を表示させる画面は、第1/第2ソフトウェアの利用時に表示される画面(利用画面)であってもよく、あるいは、ユーザ端末12の初期画面(待ち受け画面)であってもよい。
【0098】
また、上記の実施形態における「端末の表示画面」は、端末自体に備わった表示器によって構成される画面でもよく、あるいは、端末に有線又は無線形式で接続された表示器によって構成される画面でもよい。なお、端末に接続された表示器には、一般的な据え置き型のディスプレイの他に、VRゴーグル等のHMD(Head Mounted Display)が含まれ得る。
【0099】
また、上記の実施形態における「ゲームプレイ用のアカウント」は、SNS用のアカウントと兼用されてもよい。SNS用のアカウントは、SNSのサイトに記事や画像、動画等を投稿したり、SNS利用者同士でメッセージや画像等の交換を行ったりするためのアカウントである。また、ゲームプレイ用のアカウントと、SNS用のアカウントが紐付けされてもよい。例えば、ゲームプレイ用のアカウントを有するユーザが、第1ゲームにて抽選を実施した場合に、その旨を示す記事、動画(具体的には、抽選実施時のゲーム動画)又はメッセージ等が、上記のユーザのSNS用アカウントでSNSサイトに投稿されたり(例えば、タイムラインに掲載される)、上記のユーザのフレンド(例えば、第1ゲーム等に関するコミュニティグループに所属する他のユーザ)に送られてもよい。
【0100】
また、本発明に関しては、上記の実施形態とは異なる他の実施形態(変形例)が複数考えられ得る。以下、それぞれの変形例について説明する。なお、以下では、上記の実施形態と相違する点を主として説明し、共通する点については説明を省略することとする。
【0101】
(情報処理装置の構成に関する変形例)
本発明の情報処理装置は、サーバ10によって構成される場合に限定されず、本発明の情報処理装置が備える機能のうちの一部が、ユーザ端末12に備わってもよい。その場合には、サーバ10とユーザ端末12との協働によって本発明の情報処理装置が構成されることになる。
【0102】
(第1ソフトウェア及び第2ソフトウェアに関する変形例)
第1ソフトウェア及び第2ソフトウェアは、ユーザ端末にダウンロードされて利用可能であり、ソフトウェア利用中に抽選を実施できるものであれば、ゲーム用のアプリケーションプログラム以外のソフトウェアでもよい。例えば、第1ソフトウェア及び/又は第2ソフトウェアは、店舗への来店を促すために店舗に関する情報や割引クーポン等をユーザに提供するアプリケーションプログラム(店舗アプリ)であってもよい。また、第1ソフトウェアと第2ソフトウェアのジャンルは、互いに異なってもよく、例えば、ゲーム用のアプリケーションソフトウェアと決済ソフトウェアのアプリケーションソフトウェアのような組み合わせであってもよい。また、双方のソフトウェアのジャンルの組み合わせに応じて報酬を変えてもよい。ここで、ジャンルの違いとは、例えば、ソフトウェアの実行により提供可能なサービス(ゲーム、教育、医療、金融、保険、及び仕事支援などのソフトウェアが果たす目的や用途)の種類が異なること、あるいは、同一分野のサービスにおける内容等による区分・分類 (例えば、ゲームソフトウェアにおける、パズルゲーム及びアクションゲーム等のような違い)が異なること等が挙げられる。
【0103】
(第1ソフトウェア及び第2ソフトウェアの数に関する変形例)
第1ソフトウェアとの間で連動設定が可能な第2ソフトウェアは、複数存在してもよい。例えば、一台のユーザ端末12に、一つの第1ソフトウェアと、2以上の第2ソフトウェアがインストールされており、それぞれの第2ソフトウェアについて、第1ソフトウェアとの連動設定が行われてもよい。また、第1ソフトウェア自体も一台のユーザ端末12に複数存在(インストール)してもよい。また、連動させた数によって報酬を変えてよく、例えば、連動させた数が多いほど、より良い報酬が付与されてもよい。
【0104】
(連動設定が行える期間、及び、連動抽選の実施により報酬が得られる期間の変形例)
第1ソフトウェア及び第2ソフトウェアが利用可能な期間中において、常時、連動設定が行うことができてもよく、また、第1ソフトウェア及び第2ソフトウェアが利用可能な期間中に連動抽選を実施した場合には、いつでも報酬が得られるようにしてもよい。また、連動設定が行える期間、及び、連動抽選の実施により報酬が得られる期間は、一定の期間に制限される一方で、その期間が定期的に繰り返し設けられてもよい。
【0105】
(連動抽選の変形例)
連動抽選において、第2ソフトウェアでの抽選の実施時期は、必ずしも第1ソフトウェアでの抽選の実施後でなくてもよく、例えば、第1ソフトウェアでの抽選と第2ソフトウェアでの抽選とが同時に実施されてもよい。
【0106】
(第1ゲーム及び第2ゲームのアカウントに関する変形例)
第1ゲームのプレイ用アカウントと、第2ゲームのプレイ用アカウントは、それぞれ独自に発行されてもよい。この場合、各ゲームのプレイ用アカウントは、アカウントを取得したユーザの識別情報と紐付けられるとよい。このようにすれば、第1ゲームのプレイ用アカウントと、第2ゲームのプレイ用アカウントとが互いに関連づけられる。そして、互いに関連づけられたアカウントを有するユーザが、第1ゲームでの抽選と、第2ゲームでの抽選とを実施した場合に、そのユーザに対して報酬を付与するとよい。
なお、ユーザの識別情報は、ユーザ自身の識別ID(ユーザID)、ユーザのユーザ端末12に固有の識別情報(機器ID)又はMACアドレス等を含み得る。
【0107】
(連動設定に関する変形例)
第1ソフトウェアでの抽選と第2ソフトウェアでの抽選との連動を設定するためのユーザ操作は、第1ソフトウェア及び第2ソフトウェアが利用されていない間に行うことができてもよく、例えば、ユーザ端末12の初期画面(待ち受け画面)上で行うことができてもよい。また、連動設定は、ユーザの操作に依拠せず、システム側(具体的には、情報処理装置を構成するサーバ)で自動的になされてもよい。その場合には、連動設定がなされている旨をユーザに通知するのが望ましい。連動設定がなされている旨の通知は、メール又はSNSを通じて行われてもよく、あるいは、第1ソフトウェア及び/又は第2ソフトウェアの利用画面において行われてもよい。
【0108】
(連動抽選に誘導するオブジェクトに関する変形例)
ユーザを連動抽選に誘導するためのオブジェクトとして、誘導ボタンB1のように第2ソフトウェアを起動させて第2ソフトウェアにおける抽選用の画面を表示させるオブジェクトは、第1ソフトウェアの利用画面のうち、ホーム画面以外の画面、例えば、抽選用の画面に表示されてもよい。また、上記のオブジェクトは、第1ソフトウェアの利用画面以外の画面、例えば、ユーザ端末12の初期画面(待ち受け画面)上に表示してもよく、あるいは、SNSの利用画面上(例えば、利用画面の隅部)に表示されてもよい。
【0109】
また、連動抽選に誘導する手段としては、上記のオブジェクト以外にも挙げられ、例えば、図9に示すように、連動抽選を実施した場合に得られる報酬の内容を報知又は示唆するオブジェクトB4であってもよい。具体的には、第1ソフトウェアでの抽選で得られた結果と対応する結果(詳しくは、第1ソフトウェアでの抽選で得られたキャラクタと同じデザインや特徴を有するキャラクタ:図9では「キャラクタJ」)が報酬として入手し得ること、及び、その入手確率を示すオブジェクトB4でもよい。このようなオブジェクトB4は、例えば、第1ソフトウェアでの抽選の実施後に第2ソフトウェアを起動して第2ソフトウェアの利用画面を表示させた際に、その利用画面上で表示させてもよい。
【0110】
また、第1ソフトウェアでの抽選が実施されて、その抽選結果を知らせる演出としての映像がユーザ端末12にて表示される間に、連動抽選に誘導するための通知情報(例えば、連動抽選を促すメッセージ)が併せて表示されてもよい。
【0111】
その他、ユーザを連動抽選に誘導し得る手段であれば、制限なく使用可能である。
また、第1ソフトウェアがインストールされた端末と、第2ソフトウェアがインストールされた端末とが分かれている場合、連動抽選に誘導させるためのオブジェクトは、一方の端末、又は両方の端末に表示されてもよい。
【0112】
(第1ソフトウェアでの抽選後に表示させるオブジェクトに関する変形例)
例えば、第1ソフトウェアがインストールされている一方で、第2ソフトウェアがインストールされていないユーザ端末において、第1ソフトウェアでの抽選が実施された場合には、第1ソフトウェアの利用画面に、第2ソフトウェアのダウンロード及びインストールを誘導させるためのオブジェクトが表示されてもよい。
【0113】
(ユーザ端末の使用台数に関する変形例)
各ユーザが第1ソフトウェア及び第2ソフトウェアを利用する際に用いるユーザ端末12の台数は、2台以上でもよい。また、第1ソフトウェアの利用に用いられるユーザ端末12(以下、第1端末)と、第2ソフトウェアの利用に用いられるユーザ端末12(以下、第2端末)とが、分かれていて、互いに別の端末であってもよい。この場合において、第1ソフトウェアでの抽選を実施する操作を第1端末が受け付けた時点と、第2ソフトウェアでの抽選を実施する操作を第2端末が受け付けた時点とが所定の条件を満たす場合に、報酬付与部32は、第1端末及び第2端末の各々を操作するユーザに報酬を付与してもよい。ここで、所定の条件とは、第1ソフトウェアでの抽選を実施する操作を第1端末が受け付けた時点から、第2ソフトウェアでの抽選を実施する操作を第2端末が受け付けた時点までの経過時間が所定時間以内(例えば、1時間又は数時間、あるいは1日又は数日以内)である、又は、それぞれの操作受付時点が同時であるという条件である。
また、第1端末にて第1ソフトウェアが利用されている間に第1ソフトウェアでの抽選が実施された場合、その旨を通知するデータが第1端末から第2端末に伝送されてもよい。
【0114】
(ユーザ端末の表示画面に関する変形例)
第1ソフトウェア及び第2ソフトウェアが同じユーザ端末12にて利用される場合において、当該ユーザ端末12の表示画面には、一つのソフトウェアの利用画面がフルサイズで表示されてもよい。この場合、第1ソフトウェア及び第2ソフトウェアを同時に利用する際には、いずれか一方のソフトウェアの利用画面を表示させ、画面切り替え操作等を行うことで、表示対象の画面を別のソフトウェアの利用画面に切り替えることができる。
【0115】
ただし、上記の構成に限定されるものではなく、第1ソフトウェア及び第2ソフトウェアが同じユーザ端末12にて利用される状況において、そのユーザ端末12の表示画面が、図10に示すように複数の領域に分割されてもよい。図10に示すケースでは、ユーザ端末12の表示画面が2つの領域に分割(詳しくは等分)され、一方の領域(第1領域R1)に第1ソフトウェアの利用画面が表示され、第1領域R1と隣接するもう一方の領域(第2領域R2)に第2ソフトウェアの利用画面が表示されている。この状態において、第1ソフトウェア及び第2ソフトウェアの両方において抽選が実施されることを条件として、報酬付与部32が、その条件を満たすユーザに報酬を付与してもよい。
【0116】
なお、ユーザ端末12の表示画面が分割した際の領域数は、三つ以上でもよく、同時に利用される複数のソフトウェア(詳しくは、第1ソフトウェア及び第2ソフトウェア)の数に応じた領域数とすればよい。例えば、2つの第1ソフトウェアと2つの第2ソフトウェアを同時に利用する場合には、表示画面を四分割し、各領域に、対応するソフトウェアの利用画面を表示すればよい。
【0117】
また、ユーザが複数台のユーザ端末12を所持し、各ユーザ端末12で複数のソフトウェアを同時に利用する場合、各ユーザ端末12の表示画面を、上記のように、同時に利用するソフトウェアの数に応じて分割してもよい。例えば、2台のユーザ端末12を所持するユーザが、一方のユーザ端末12にて2つの第1ソフトウェアを同時に利用し、他方のユーザ端末12にて2つの第2ソフトウェアを同時に利用する場合には、それぞれのユーザ端末12の表示画面を二分割し、各領域に、対応するソフトウェアの利用画面を表示すればよい。
【0118】
さらに、メタバース技術等を活用してVR空間内において画面表示領域を広く(略無限に)確保し得る場合には、多数のソフトウェアの利用画面を一度に表示してもよい。
【0119】
(報酬付与の条件に関する変形例)
上記の実施形態では、連動設定を行って連動抽選を実施すること(つまり、第1ソフトウェアでの抽選と第2ソフトウェアでの抽選とを実施すること)を条件として報酬が付与されることとしたが、これに限定されるものではない。例えば、連動設定を行うことを報酬付与の条件としてもよく、つまり、報酬付与部32は、連動が設定されたユーザに報酬を付与してもよい。
あるいは、報酬付与部32は、連動設定を行っていないユーザであっても、第1ソフトウェアでの抽選及び第2ソフトウェアでの抽選を実施することを条件として、そのユーザに報酬を付与してもよい。
【0120】
(報酬に関する変形例:その1)
連動抽選を実施するユーザに対して付与される報酬は、第1ソフトウェア及び/又は第2ソフトウェアでの抽選において所定の結果の選定確率を上昇させることでもよい。つまり、報酬付与部32は、第1ソフトウェア及び/又は第2ソフトウェアでの抽選における所定の結果の選定確率を上昇させる報酬を付与してもよい。ここで、所定の結果は、選定確率に応じたランクが所定ランク以上である希少結果(つまり、レアキャラクタ、レアカード又はレアアイテム等)であってもよい。あるいは、所定の結果は、第1ソフトウェアでの抽選で得られた結果と対応する結果(具体的には、第1ソフトウェアでの抽選で得られたキャラクタと同じデザインや特徴を有するキャラクタ等)であってもよい。この場合、第1ソフトウェアと第2ソフトウェアの組み合わせの種類に応じて報酬が変わるようにしてもよい。
なお、所定の結果についての選定確率を上昇させる場合の上昇率は、ランダムに決定されてもよく、あるいは所定の規則に従って決定されてもよい。
【0121】
(報酬に関する変形例:その2)
連動抽選を実施するユーザに対して付与される報酬は、そのユーザにより選択可能であってもよい。つまり、ユーザに付与可能な報酬の種類が複数あってもよく、例えば、所定の結果の選定確率を上昇させること、特定の価値(例えば、ゲーム媒体)、及びその他の恩恵等を報酬の候補として用意してもよい。この場合、報酬付与部32は、連動抽選を実施したユーザにより選択された種類の報酬を付与してもよい。
また、報酬について、第1ソフトウェア及び第2ソフトウェアのうち、どちらで利用可能な価値にするのかを選択できてもよい。
また、報酬は、取得経路が報酬付与に限定されている価値(つまり、通常の抽選では入手できない価値)であってもよい。
【0122】
(報酬に関する変形例:その3)
報酬は、第1ソフトウェア及び第2ソフトウェアの利用順序に応じて決められてもよい。具体的に説明すると、第1ソフトウェア及び第2ソフトウェアのうち、少なくとも一方には、複数の種類のソフトウェアが存在することとする。ユーザは、第1ソフトウェア及び第2ソフトウェアを含む複数のソフトウェアを利用する際に、それぞれのソフトウェアの利用順序を指定する。その指定結果は、ユーザ端末12からサーバに向けて送信される。報酬付与部32は、ユーザ端末12から受信した指定結果、すなわち、第1ソフトウェア及び第2ソフトウェアの利用順序(厳密には、各ソフトウェアでの抽選が実施される順序)を特定し、その順序に応じた報酬をユーザに付与する。つまり、ユーザに付与される報酬は、どのソフトウェアでの抽選をどの順序で実施したかに応じて変わる。
【0123】
また、第1ソフトウェアを利用した場合に、報酬付与部32は、第1ソフトウェアの利用後に利用する第2ソフトウェアに応じて決められる報酬の情報を通知してもよい。具体例を挙げて説明すると、第1ソフトウェアでの抽選の実施後に、ある種類の第2ソフトウェア(以下、第2Aソフトウェア)での抽選を実施するケースでは報酬Iが得られ、別の種類の第2ソフトウェア(以下、第2Bソフトウェア)での抽選を実施するケースでは報酬Jが得られることとする。この場合、それぞれのケースにおいて、報酬付与部32は、取得可能な報酬を示す情報をユーザに通知する。例えば、第1ソフトウェアの利用後に第2Aソフトウェアを利用することを指定したユーザに対しては、連動抽選の実施によって報酬Iが得られることを通知する。また、第1ソフトウェアの利用後に第2Bソフトウェアを利用することを指定したユーザに対しては、連動抽選の実施によって報酬Jが得られることを通知する。
【0124】
また、第1ソフトウェア、第2Aソフトウェア、第2Bソフトウェアがこの順で利用される場合に報酬Kが得られるとする。この場合、報酬付与部32は、この利用順序で上記3つのソフトウェアを利用することを指定したユーザに対して、連動抽選(この場合の連動抽選は、上記3つのソフトウェアの各々での抽選)を実施することで報酬Kが得られることを通知する。
【0125】
なお、ソフトウェアの利用順序に基づく報酬を通知する方法としては、前述の誘導オブジェクトに表示してもよく、その場合には、報酬毎に誘導オブジェクトを分けて表示するのが好ましい。
【0126】
(報酬に関する変形例:その4)
ユーザに付与可能な報酬の種類が複数あってもよく、また、複数の報酬がランク付けされてもよい。この場合、利用される第1ソフトウェア及び第2ソフトウェアの組み合わせ、利用される第2ソフトウェアの数、及び、各ソフトウェアでの抽選を実施した回数に応じて、付与される報酬のランクが決められてもよい。例えば、複数種類の第2ソフトウェア(具体的には、第2Aソフトウェア、第2Bソフトウェア)が利用可能であるとする。この場合、第1ソフトウェア、第2Aソフトウェア及び第2Bソフトウェアを利用して連動抽選を実施した際に付与される報酬が、第1ソフトウェア及び第2Aソフトウェアを利用して連動抽選を実施した際に付与される報酬より上位のランクであってもよい。また、第1ソフトウェア及び第2Aソフトウェアを利用するケースにおいて、第2Aソフトウェアでの抽選の実施回数が多いほど、付与される報酬のランクが上がってもよい。
【0127】
(連動抽選に関する変形例)
上記の実施形態では、連動抽選を円滑に実施する目的から、第1ソフトウェアでの抽選を実施した後に、第2ゲームでの抽選に誘導させるための誘導オブジェクト(詳しくは、誘導ボタンB1)を表示し、そのオブジェクトから、第2ソフトウェアにおける抽選用画面に遷移できることとした。画面遷移後には、ユーザの意思(ユーザ操作)に応じて第2ソフトウェアでの抽選が実施され、具体的には、ユーザが抽選用の操作を行うことで抽選が実施される。ただし、これに限定されず、第1ソフトウェアでの抽選の実施後に、ユーザ操作を要さず自動的に(強制的に)、第2ソフトウェアでの抽選が実施されてもよい。
【0128】
(連動抽選を実施した際の演出に関する変形例)
連動抽選を実施した場合の演出(具体的には、例えばゲーム内演出)は、通常の抽選を実施した場合の演出とは異なる趣向の演出であってもよい。具体的に説明すると、連動設定がなされた状態において、第2演出部28が連動抽選(すなわち、第2ソフトウェアでの抽選)に関する演出を行う場合に、連動設定がなされていない場合とは異なる態様で実施してもよい。具体的に説明すると、連動抽選に対する演出では、抽選結果の表示タイミングを、通常の抽選に対する演出よりも遅くしてもよい(つまり、演出開始時点から抽選結果の表示までの経過時間をより長くしてもよい)。
【0129】
(演出の実施態様に関する変形例)
演出の実施態様は、ソフトウェアの利用中に所定の映像を表示したり、所定の音声を再生することの他に、例えば、所定の周期(時間間隔)で振動を発生させることでもよく、ユーザ端末12に設けられた発光部(発光ランプ)を発光又は点滅させることでもよく、あるいは、ユーザ端末12周辺の機器を制御して当該機器を動作させてもよい。
【0130】
(連動抽選の実施者に関する変形例)
第1ソフトウェアでの抽選を実施するユーザ(以下、第1ユーザ)と、第2ソフトウェアでの抽選を実施するユーザ(以下、第2ユーザ)とが異なる場合に、第1ユーザと第2ユーザとの間で抽選の連動が設定されてもよい。つまり、第1ユーザによる抽選に連動させる抽選(連動抽選)は、第1ユーザと異なる第2ユーザによって実施されてもよい。そして、第1ユーザが第1ソフトウェアでの抽選を実施し、第2ユーザが第2ソフトウェアでの抽選(連動抽選)を実施した場合に、第1ユーザ及び第2ユーザのいずれか、あるいは両方のユーザに報酬を付与してもよい。かかる実施形態を本発明の第2実施形態とし、以下に詳しく説明する。
【0131】
なお、以下の説明では、上述の第1実施形態と同様、第1ユーザが第1ソフトウェアの利用によって第1ゲームをプレイし、第2ユーザが第2ソフトウェアの利用によって第2ゲームをプレイするケースを例に挙げて説明することとする。
【0132】
<本発明の第2実施形態>
第2実施形態において、情報処理装置は、第1実施形態と同様、サーバ10Xによって構成され、図11に示すように、第1実施形態に係る情報処理装置の機能(図4参照)と同じ機能を有する。
【0133】
第2実施形態において、第1ユーザが利用するユーザ端末12(第1端末)には第1ソフトウェアがインストールされており、第1ユーザは、第1ゲームのプレイ用アカウントを保有している。また、第2ユーザが利用するユーザ端末12(第2端末)には、第2ソフトウェアがインストールされており、第2ユーザは、第2ゲームのプレイアカウントを保有している。また、第2ユーザは、第1ユーザと関連付けられており、例えば、第1ユーザのフレンドとして登録されている。この場合、第2ユーザのアカウントは、第1ユーザのアカウントと関連付けられて記憶されている。
【0134】
なお、関連付けられる第1ユーザ及び第2ユーザの各々のアカウントは、ゲームプレイ用のアカウントに限定されず、例えばSNS用の登録アカウントでもよい。また、第1ユーザのアカウントに関連付けられる第2ユーザのアカウント数は、特に限定されず、例えば、一人の第1ユーザのアカウントに対して、複数の第2ユーザの各々のアカウントが関連付けられてもよい。
【0135】
第2実施形態では、第1ゲーム又は第2ゲームのプロモーション用のキャンペーン期間等のような、予め設定された期間(以下、設定期間)内において、情報処理装置の連動設定部29が、互いに関連付けられた第1ユーザのアカウント及び第2ユーザのアカウントに対して、第1ゲームでの抽選と第2ゲームでの抽選との連動を設定する。そして、連動設定の下で、第1ユーザが第1ゲームで抽選を実施し、第2ユーザが第2ゲームで抽選を実施した場合に、情報処理装置の報酬付与部32が、第1ユーザ及び第2ユーザに報酬を付与する。
【0136】
より具体的に説明すると、第1ユーザが第1ゲームの利用(プレイ)に用いる第1端末と、第2ユーザが第2ゲームの利用(プレイ)に用いる第2端末とは、互いに異なるユーザ端末12である。つまり、第1ユーザは、第1端末と対応するユーザであり、第1ユーザが第1ゲームでの抽選を実施する操作(抽選用の操作)は、第1端末によって受け付けられる。他方、第2ユーザは、第2端末と対応するユーザであり、第2ユーザが第2ゲームでの抽選を実施する操作(抽選用の操作)は、第2端末によって受け付けられる。
【0137】
そして、第1端末が抽選用の操作を受け付けた時点と、第2端末が抽選用の操作を受け付けた時点とが所定の条件を満たす場合に、報酬付与部32が第1ユーザ及び第2ユーザに報酬を付与する。ここで、所定の条件とは、第1端末による抽選用の操作の受け付け時点から、第2端末による抽選用の操作の受け付け時点までの経過時間が所定時間以内(例えば、1時間~数時間、あるいは1日~数日以内)である、又は、それぞれの操作受付時点が同時であるという条件である。
【0138】
また、第2実施形態では、情報処理装置の情報通知部31が、連動が設定されたアカウントを有する第1ユーザ及び第2ユーザに対して、連動設定に基づく情報を通知する。連動設定に基づく情報は、図12に示すような連動抽選ができる旨のメッセージ等(図12中、「連動抽選をフレンドにやってもらおう」、「連動抽選ができます!」と表記)であり、例えば、各ゲームの開始時(各ソフトウェアの起動時)にホーム画面にて表示される。第1ユーザ及び第2ユーザは、各々のユーザ端末12(つまり、第1端末及び第2端末)にて、通知された情報を確認し、これにより連動抽選が実施可能であることを知ることができる。
【0139】
また、第2実施形態では、連動設定がなされた状態で、上記の設定期間内に第1ユーザが第1ゲームで抽選を実施すると、当該抽選に連動して、第2ユーザを第2ゲームでの抽選に誘導することができる。詳しく説明すると、第1ユーザが設定期間内に第1ゲームで抽選を実施した場合、オブジェクト表示部33が、その第1ユーザと抽選の結果を特定し、特定結果に基づいて誘導オブジェクトの表示データを生成して、生成された表示データを第2端末に向けて送信する。第2端末では、受信された表示データが展開されることで、図13に示す誘導オブジェクト(詳しくは、誘導ボタンB2、B3)が表示される。
【0140】
上記の誘導オブジェクトは、第1ゲームで抽選を実施した第1ユーザに関する情報(例えば、ユーザ名)、及び、連動抽選を実施した場合に得られる可能性がある結果(以下、期待結果)に関する情報等を示している。期待結果は、第1ユーザが第1ゲームで実施した抽選にて得られた結果と対応する結果であり、例えば、第1ユーザが抽選で入手したキャラクタと同じデザインや特徴を有するキャラクタである。そして、連動抽選としての第2ゲームでの抽選における期待結果の選定確率は、連動抽選が実施される場合に付与される報酬によって、通常時の確率よりも上昇する。上昇後の選定確率は、上記の誘導オブジェクトに表示されてもよい。
【0141】
また、上記の誘導オブジェクトは、抽選用画面へのショートカット用の誘導ボタンB2、B3であってもよい。この場合、第2ユーザがユーザ端末12(第2端末)にて誘導ボタンB2、B3をタッチ又はクリックすることで、第2端末では、そのボタン操作に基づいて、表示画面が第2ゲームでの抽選用の画面へと遷移する。
【0142】
また、第2ユーザが複数の第1ユーザとフレンド関係にある場合、つまり、一人の第2ユーザのアカウントが複数の第1ユーザのアカウントと関連付けられている場合において、複数の第1ユーザが同時期に第1ゲームで抽選を実施したとする。この場合、図13に示すように、抽選を実施した第1ユーザの各人について、誘導オブジェクト(すなわち、誘導ボタンB2、B3)を第1ユーザ毎に第2端末の表示画面に表示させてもよい。その際には、各誘導オブジェクト(誘導ボタンB2、B3)に対して優先順位を設定し、優先順位に応じた表示態様にて各誘導オブジェクトを表示してもよい。
【0143】
優先順位は、第2端末を利用する第2ユーザの意思に応じて決めてもよい。あるいは、第2ユーザが入手していない結果(例えば、キャラクタ)を期待結果として表示している誘導オブジェクトに対する優先順位を、より上位に決めてもよい。また、第2ユーザがアカウントを取得済みのゲーム(すなわち、第2ユーザがプレイ可能なゲーム)で使用できる結果を期待結果として表示している誘導オブジェクトに対する優先順位を、より上位に決めてもよい。また、選定確率が所定値以上である結果(例えば、報酬付与によって選定確率が上昇したレアキャラクタ等)を期待結果として表示している誘導オブジェクトに対する優先順位を、より上位に決めてもよい。また、特定の結果が得られることが確定していることを示す(報知する)誘導オブジェクトに対する優先順位を、より上位に決めてもよい。
【0144】
誘導オブジェクトの表示態様は、第2端末の表示画面における誘導オブジェクトの表示位置、表示色、及び表示時の視聴覚的効果(例えば、点滅や発光、及び音声発生等)を含む。そして、優先順位が高い誘導オブジェクトについては、第2ユーザにとってより認識し易い表示態様にて表示されるとよい。
【0145】
また、第2実施形態では、第1実施形態と同様、連動設定を行うことが可能な期間、及び、連動抽選の実施により報酬が得られる期間が上記の設定期間(例えば、キャンペーン期間)に限られてもよい。その場合、情報通知部31は、設定期間の終了時点までの残り時間が所定時間に達した時点で、その旨を第1ユーザ及び/又は第2ユーザに通知するのがよい。具体的に説明すると、情報通知部31は、設定期間の終了時点までの残り時間を示すメッセージ又は警告等を、第1ゲーム/第2ゲームのホーム画面又は抽選用画面に表示させる。
【0146】
さらに、第2実施形態では、連動抽選の実施により報酬が得られる回数が規定回数以内に制限されてもよい。その場合、情報通知部31は、第1ユーザ及び/又は第2ユーザに、連動抽選の実施により報酬が得られる残り回数を通知するとよい。なお、第2実施形態では、第1ユーザによる第1ゲームでの抽選を第1抽選とし、第2ユーザによる第2ゲームでの抽選を第2抽選とした場合に、1回の第1抽選に対して連携可能な第2抽選の回数の上限数が規定回数として規定されてもよい。
【0147】
また、第2実施形態に係る情報処理装置を構成するサーバ10Xは、図11に示すように、抽選画像表示部34をさらに有する。抽選画像表示部34は、連動が設定された状態において第1ユーザが第1ゲームでの抽選を実施した場合に、第1ゲームでの抽選に関する抽選画像EIを、第2ユーザのユーザ端末12(第2端末)の表示画面に表示させる。
【0148】
図14を参照しながら説明すると、例えば、第1ユーザが、オンライン通信で、第2ゲームをプレイ中の第2ユーザ(つまり、第1ユーザのフレンド)に対して連動抽選への勧誘を行ったとする。その勧誘に応じた第2ユーザの人数が指定数に達すると、第1ユーザのユーザ端末12(すなわち、第1端末)では、第1ゲームでの抽選が実施されて抽選用の演出が行われる。具体的には、抽選実施中の演出画面を示すデータがサーバ10Xから送信され、そのデータが第1端末によって受信及び展開されることで、上記の演出画面が第1端末の表示画面にゲーム画面として表示される。
なお、勧誘に応じた第2ユーザに対して設定される上記の指定人数は、任意の人数に決めることができるが、例えば、2~4人程度であるのが好ましい。
【0149】
他方、第1端末で抽選用の演出が行われている間、抽選画像表示部34は、図14に示すように、第1ユーザの勧誘に応じた指定数の第2ユーザの各々の第2端末と通信する。そして、抽選画像表示部34は、それぞれの第2端末に表示されている第2ゲームのゲーム画面(すなわち、第2ソフトウェアの利用画面)の一部の領域に、抽選画像EIを表示する。
【0150】
詳しく説明すると、抽選画像表示部34は、各第2端末でプレイ中の第2ゲームを一旦中断させ、第2ゲームのゲーム画面の所定領域に抽選画像EIをポップアップ表示させる。抽選画像EIは、図14から分かるように、第1端末側で表示されている抽選実施中の演出画面の縮小画像であり、詳しくはサムネイル形式の動画(映像)である。抽選画像EIの表示により、各第2ユーザは、第1端末側で行われている抽選用の演出を、第2端末を通じてリアルタイムで見ることができる。これにより、連動抽選への勧誘に応じた各第2ユーザの高揚感を喚起することができる。
【0151】
また、例えば、第1ユーザが第1ゲームでの抽選によってレアキャラクタ等の希少結果を入手した場合、連動抽選の報酬として、その希少結果と対応する結果(例えば、上記のレアキャラクタと同じデザインや特徴を有するキャラクタ)が第2ゲームでの抽選で得られる可能性がある。その場合、各第2ユーザに対して、第2ゲームでの抽選を実施する動機付けを与え、つまり、連動抽選に上手く誘導することができる。
ちなみに、第2端末に抽選画像EIが表示される第2ユーザの人数は、上述の指定数に限定される。つまり、第2実施形態では、第1ユーザとの関係で連動抽選を実施することが可能な第2ユーザの人数について、制限を設けることができる。
【0152】
なお、第2実施形態において、第1ユーザ及び第2ユーザは、複数のユーザ端末12を所有してもよく、その場合には、それぞれのユーザ端末12で第1ソフトウェア及び/又は第2ソフトウェアを利用して第1ゲーム及び/又は第2ゲームをプレイしてもよい。
【0153】
また、第2実施形態において、複数のユーザのうち、第1ソフトウェアがインストールされたユーザ端末12を利用するユーザが第1ユーザとなり、第2ソフトウェアがインストールされたユーザ端末12にユーザが第2ユーザとなってもよい。そして、第1ユーザが第1ゲームのプレイ中に実施する抽選と、第2ユーザが第2ゲームのプレイ中に実施する抽選とを連動させるとよい。
【0154】
また、第2実施形態において、複数のユーザの各々が、第1ソフトウェア及び第2ソフトウェアがインストールされたユーザ端末12を利用し、第1ゲーム及び第2ゲームの総法をプレイできてもよい。この場合、複数のユーザのうち、第1ユーザとして第1ゲームでの抽選を実施する者と、第2ユーザとして第2ゲームでの抽選を実施する者とは、事前に所定の規則等に従って決められるとよい。また、上記の場合において、各ユーザは、第1ゲームと第2ゲームを同時にプレイしてもよく、その際には、各ユーザのユーザ端末12の表示画面を二分割し、各領域に、対応するゲームの画面を表示すればよい。
【0155】
<まとめ>
本発明は、以下の[1]~[31]に示す構成により達成され、それぞれの構成により、種々の効果を奏することができる。
[1] 第1ソフトウェアにより実行可能な抽選を実施したユーザに結果を付与する第1抽選部と、第1ソフトウェアとは異なる第2ソフトウェアにより実行可能な抽選を実施したユーザに結果を付与する第2抽選部と、第1ソフトウェア及び第2ソフトウェアの両方にて抽選が実施されることを条件として、該条件を満たすユーザに報酬を付与する報酬付与部と、を備える情報処理装置。
上記の情報処理装置によれば、第1ソフトウェア及び第2ソフトウェアの両方にて抽選を実施するインセンティブとしての報酬を付与することで、抽選に対するユーザの意欲を喚起することができる。これにより、第1ソフトウェア及び第2ソフトウェアのそれぞれの利用促進を図ることができる。
【0156】
[2] 報酬付与部は、報酬として、第1ソフトウェア又は第2ソフトウェアにおいて利用可能な価値を付与する、[1]に記載の情報処理装置。
上記の構成であれば、報酬が第1ソフトウェア又は第2ソフトウェアで利用できるため、ユーザが感じる報酬の魅力(恩恵)が増え、抽選を実施させるインセンティブとしての報酬の効果をより高めることができる。
【0157】
[3] 報酬付与部は、第1ソフトウェア及び第2ソフトウェアの利用順序に応じて決められる報酬を付与する、[2]に記載の情報処理装置。
上記の構成であれば、ユーザに付与される報酬が、第1ソフトウェア及び第2ソフトウェアの利用順序に応じて変わる。これにより、報酬のバリエーションが増えるので、抽選を実施させるインセンティブとしての報酬の効果をより一層高めることができる。
【0158】
[4] 第1ソフトウェアを利用した場合に、報酬付与部は、第1ソフトウェアの利用に続けて利用する第2ソフトウェアに応じて決められる報酬の情報を通知する、[3]に記載の情報処理装置。
上記の構成であれば、第1ソフトウェア及び第2ソフトウェアの利用順序に応じて報酬が変わる場合において、利用される第1ソフトウェア及び第2ソフトウェアの組み合わせ及び利用順序から、どの報酬が付与されるのかをユーザに知らせることができる。これにより、ユーザは、所望の報酬が入手できるような組み合わせ及び利用順序を把握した上で、各ソフトウェアを利用して抽選を実施することができる。
【0159】
[5] 第1抽選部及び第2抽選部は、抽選において、複数種類の結果の中から、それぞれの結果に対する選定確率に基づいて選定された結果を付与し、報酬付与部は、抽選における所定の結果の選定確率を上昇させる報酬を付与する、[1]又は[2]に記載の情報処理装置。
上記の構成であれば、報酬により、抽選において所定の結果が得られる確率(選定確率)が上昇し、例えば、レアキャラクタのような希少な抽選結果が得られ易くなる。これにより、ユーザが感じる報酬の魅力(恩恵)が増え、抽選を実施させるインセンティブとしての報酬の効果をより高めることができる。
【0160】
[6] 報酬付与部は、第2ソフトウェアでの抽選を実施したユーザに、第2ソフトウェアで使用可能であり、且つ第1ソフトウェアでの抽選で得られた結果と対応する結果を、報酬として付与する、[1]~[5]のいずれかに記載の情報処理装置。
上記の構成によれば、例えば、第1ソフトウェアでの抽選で得られたキャラクタと同じデザインや特徴を有する第2ソフトウェア用のキャラクタを、報酬として得ることができる。この場合、第1ソフトウェアでの抽選と、第2ソフトウェアでの抽選との連動性(関連付け)を高め、第1ソフトウェアで抽選を実施したユーザを、第2ソフトウェアでの抽選に導き易くなる。特に、第1ソフトウェアでの抽選で得られたキャラクタを好むユーザにとって、そのキャラクタと同じデザインや特徴を有するキャラクタを、第2ソフトウェアでの抽選によって得られることは、魅力的なことである。これにより、抽選を実施させるインセンティブとしての報酬の効果をさらに高めることができる。
【0161】
[7] 報酬の種類が複数ある場合に、報酬付与部は、条件を満たすユーザにより選択された種類の報酬を付与する、[1]~[6]のいずれかに記載の情報処理装置。
上記の構成であれば、ユーザが報酬の種類を決めることができるため、各ソフトウェアでの抽選を実施しようとするユーザの意欲を、より喚起し易くなる。
【0162】
[8] 報酬付与部は、第1ソフトウェア又は第2ソフトウェアでの抽選で得られる結果を含む複数の合成素材を合成することで得られる合成結果を、報酬として付与する、[1]又は[2]に記載の情報処理装置。
上記の構成であれば、ユーザは、合成の手間を要さずに、合成結果を報酬として入手することができる。これにより、抽選を実施させるインセンティブとしての報酬の効果をより一層高めることができる。
【0163】
[9] 報酬付与部は、第1ソフトウェア又は第2ソフトウェアでの抽選で得られる結果を強化することで得られる強化結果を、報酬として付与する、[1]又は[2]に記載の情報処理装置。
上記の構成であれば、ユーザは、強化の手間を要さずに、強化結果を報酬として入手することができるため、抽選を実施させるインセンティブとしての報酬の効果をより一層高めることができる。
【0164】
[10] 第1ソフトウェアでの抽選と第2ソフトウェアでの抽選との連動を設定する連動設定部を備え、報酬付与部は、連動が設定されたユーザに報酬を付与する、[1]~[9]のいずれかに記載の情報処理装置。
上記の構成であれば、第1ソフトウェアでの抽選と第2ソフトウェアでの抽選との連動が設定されたユーザに対して報酬が付与されるため、連動設定に対するインセンティブとして報酬を利用することができる。
【0165】
[11] 第1ソフトウェア及び第2ソフトウェアの各々において抽選が実施される場合に、抽選に関する演出を実施する演出部をさらに備え、連動が設定された場合、演出部は、第2ソフトウェアにおける上記の演出を、連動が設定されていない場合とは異なる態様で実施する、[10]に記載の情報処理装置。
上記の構成であれば、連動が設定された場合の抽選に関する演出の態様が、通常の抽選(連動が設定されていない場合の抽選)に関する演出と異なるため、連動が設定されているか否かを、演出の態様から容易に区別することができる。また、通常とは異なる態様の演出であることから、連動が設定された場合の抽選に関する演出へのユーザの注意や関心を惹き易くなる。
【0166】
[12] 報酬付与部は、第1ソフトウェアでの抽選の実施時点からの経過時間が所定時間に達するまでの間に第2ソフトウェアでの抽選を実施したユーザに報酬を付与する、[1]~[11]のいずれかに記載の情報処理装置。
上記の構成であれば、第1ソフトウェアでの抽選を実施してから、所定時間以内に、第2ソフトウェアでの抽選が実施されるように、報酬の付与を活用することができる。この結果、第1ソフトウェアと第2ソフトウェアとの間における抽選の連動(詳しくは、第1ソフトウェアでの抽選を実施した後の第2ソフトウェアでの抽選の実施)を、ユーザに促し易くなる。
【0167】
[13] 第1ソフトウェアの利用に用いられる第1端末と、第2ソフトウェアの利用に用いられる第2端末とが異なる場合に、第1ソフトウェアにて抽選を実施する操作を第1端末が受け付けた時点と、第2ソフトウェアにて抽選を実施する操作を第2端末が受け付けた時点とが所定の条件を満たす場合に、報酬付与部は、第1端末及び第2端末の各々と対応するユーザに報酬を付与する、[1]~[12]のいずれかに記載の情報処理装置。
上記の構成であれば、第1ソフトウェアと第2ソフトウェアが互いに異なる端末によって利用される状況において、報酬の付与により、それぞれの端末での抽選用の操作を促すことができる。また、それぞれの端末が抽選用の操作を受け付けるタイミングについて、所定の条件(例えば、時間的制約)を設けることで、第1ソフトウェアと第2ソフトウェアとの間における抽選の連動を、ユーザに促し易くなる。
【0168】
[14] 第1ソフトウェア及び第2ソフトウェアが同じ端末にて利用され、且つ、端末の表示画面が複数の領域に分割されている場合、報酬付与部は、複数の領域のうち、第1領域に第1ソフトウェアの利用画面が表示され、且つ、第1領域と隣接する第2領域に第2ソフトウェアの利用画面が表示されている状態において、第1ソフトウェア及び第2ソフトウェアの両方にて抽選が実施されることを条件として、条件を満たすユーザに報酬を付与する、[1]~[12]のいずれかに記載の情報処理装置。
上記の構成であれば、第1ソフトウェアの利用画面と第2ソフトウェアの利用画面とを同じ端末に表示する構成において、報酬を付与することによって、第1ソフトウェア及び第2ソフトウェアの両方にて抽選を実施するユーザの意欲を喚起することができる。
【0169】
[15] 同一のユーザが第1ソフトウェア及び第2ソフトウェアの両方にて抽選を実施する場合、報酬付与部は、第1ソフトウェア及び第2ソフトウェアの両方にて抽選を実施したユーザに報酬を付与する、[1]~[14]のいずれかに記載の情報処理装置。
上記の構成であれば、第1ソフトウェア及び第2ソフトウェアの両方を利用するユーザについて、それぞれのソフトウェアで抽選を実施する意欲を喚起することができる。
【0170】
[16] 報酬付与部は、第1ソフトウェアでの抽選と第2ソフトウェアでの抽選との連動が設定されているアカウントを有するユーザに、報酬を付与する、[1]~[15]のいずれかに記載の情報処理装置。
上記の構成であれば、第1ソフトウェアでの抽選と第2ソフトウェアでの抽選との連動が設定されているアカウントを有するユーザに対して、報酬を付与することにより、抽選の連動を促すことができる。なお、連動が設定されるアカウントは、一人のユーザのアカウントであってもよく、複数人のユーザのアカウントを含んでもよい。
【0171】
[17] 第1ユーザが第1ソフトウェアにおいて抽選を実施し、第1ユーザとは異なる第2ユーザが第2ソフトウェアにおいて抽選を実施し、且つ、第1ユーザのアカウントと第2ユーザのアカウントとが関連付けられている場合に、報酬付与部は、第1ユーザ及び第2ユーザに報酬を付与する、[1]~[14]のいずれかに記載の情報処理装置。
上記の構成であれば、互いに関連付けられたアカウントを有する第1ユーザ及び第2ユーザが抽選を実施した場合に、各ユーザに報酬を付与することで、第1ユーザ及び第2ユーザのそれぞれについて、各ソフトウェアでの抽選を実施する意欲を喚起することができる。
【0172】
[18] 予め設定された期間内において、互いに関連付けられた第1ユーザのアカウント及び第2ユーザのアカウントに対して、第1ソフトウェアでの抽選と第2ソフトウェアでの抽選との連動を設定する連動設定部を有し、連動が設定された状態で、上記の期間内に、第1ユーザが第1ソフトウェアにて抽選を実施した場合には、抽選に連動して、第2ユーザを第2ソフトウェアでの抽選に誘導する、[17]に記載の情報処理装置。
上記の構成であれば、第1ユーザと第2ユーザとの間で抽選の連動設定を促すことができる。また、第1ユーザが第1ソフトウェアにて抽選を実施した場合に、第2ユーザを第2ソフトウェアでの抽選に誘導することにより、各ソフトウェア(特に第2ソフトウェア)での抽選の実施を促し易くなる。
【0173】
[19] 連動が設定されたアカウントを有する第1ユーザ及び第2ユーザに対して、連動の設定に基づく情報を通知する情報通知部をさらに備える、[18]に記載の情報処理装置。
上記の構成であれば、互いに異なるユーザ間で抽選の連動が設定された場合に、その内容を各ユーザに知らせることができる。これにより、抽選の連動が設定された各ユーザは、連動抽選により報酬が付与される機会を有効に活用することができる(換言すると、報酬付与の機会を見逃してしまう事態を避けることができる)。
【0174】
[20] 連動が設定された状態で、第1ソフトウェアでの抽選が実施された場合に、第1ソフトウェアでの抽選に関する抽選画像を、第2ユーザが利用する端末の表示画面に表示させる抽選画像表示部をさらに備える、[18]に記載の情報処理装置。
上記の構成であれば、第1ユーザとの間で抽選の連動が設定された第2ユーザに、第1ユーザによる第1ソフトウェアでの抽選の実施状況を見せる(共有させる)ことができる。これにより、第2ユーザの高揚感を喚起させることができ、また、第2ソフトウェアでの抽選を実施しようとする第2ユーザの意欲を刺激し易くなる。
【0175】
[21] 抽選画像表示部は、第2ソフトウェアの利用中、端末に表示される第2ソフトウェアの利用画面の一部の領域において、抽選画像を縮小画像として表示する、[20]に記載の情報処理装置。
上記の構成によれば、第2ユーザが第2ソフトウェア利用中であったとしても、抽選画像を第2端末の表示画面に表示することができ、これにより、第1ユーザによる第1ソフトウェアでの抽選の実施状況を、第2ユーザに適切に共有させることができる。
【0176】
[22] 第2ソフトウェアを利用している第2ユーザの人数が指定数に達した場合に、抽選画像表示部が、指定数の第2ユーザの各々の端末にて、抽選画像を表示する、[20]又は[21]に記載の情報処理装置。
上記の構成によれば、複数人の第2ユーザに抽選画像を見せることで、各第2ユーザについて、第2ソフトウェアでの抽選を実施する意欲を喚起することができる。また、抽選画像を見せる第2ユーザの人数を指定数に限定することで、第1ユーザとの関係で抽選を連動させることができる第2ユーザの人数を制限することができる。
【0177】
[23] 報酬の付与に対する制限を設定する制限設定部をさらに有し、報酬付与部は、制限の下で報酬を付与する、[1]~[22]のいずれかに記載の情報処理装置。
上記の構成によれば、報酬の付与に対して制限を設けることで、報酬の価値を維持し、報酬の付与による効果についての実効性を確保することができる。
【0178】
[24] 制限設定部は、報酬の付与回数を規定回数以内に制限し、報酬付与部は、条件を満たすユーザへの報酬の付与回数が規定回数以内である場合に、条件を満たすユーザに報酬を付与する、[23]に記載の情報処理装置。
上記の構成によれば、報酬の付与回数に対して制限を設けることで、報酬の価値を維持し、報酬の付与による効果についての実効性を確保することができる。
【0179】
[25] 第1ソフトウェア及び第2ソフトウェアの各々のユーザに対して、制限に基づく情報を通知する情報通知部を備える、[23]又は[24]に記載の情報処理装置。
上記の構成によれば、報酬の付与に対する制限に関する内容をユーザに知らせることができ、ユーザは、制限の内容を把握した上で、第1ソフトウェア及び第2ソフトウェアの両方で抽選を実施して報酬を入手するか否かを検討することができる。
【0180】
[26] 第1ソフトウェアの利用画面において、第2ソフトウェアでの抽選に誘導するためのオブジェクトを表示させるオブジェクト表示部をさらに備える、[1]~[25]のいずれかに記載の情報処理装置。
上記の構成によれば、第1ソフトウェアの利用画面において、第2ソフトウェアでの抽選に誘導するためのオブジェクトを表示させることで、第1ソフトウェアでの抽選の実施後に第2ソフトウェアでの抽選の実施を促し易くなる。
【0181】
[27] 第1ソフトウェアのユーザが上記のオブジェクトに対して行った操作に基づいて、第2ソフトウェアを起動させて、且つ、第2ソフトウェアにおける抽選用の画面を表示させる、[26]に記載の情報処理装置。
上記の構成によれば、誘導オブジェクトに対する操作を契機に、第2ソフトウェアにおける抽選用の画面を表示させることができるので、第1ソフトウェアでの抽選の実施後に第2ソフトウェアでの抽選の実施を、より一層促し易くなる。
【0182】
[28] 報酬付与部は、予め設定された期間内において第1ソフトウェア及び第2ソフトウェアの両方にて抽選が実施されることを条件として、該条件を満たすユーザに報酬を付与する、[1]~[27]のいずれかに記載の情報処理装置。
上記の構成によれば、報酬付与の条件となる抽選の実施期間が一定期間に限られることで、報酬の価値を維持し、報酬の付与による効果についての実効性を確保することができる。
【0183】
[29] 上記の期間の終了時点までの残り時間が所定時間に達した場合に、報酬が付与されていない第1ソフトウェアのユーザ、及び報酬が付与されていない第2ソフトウェアのユーザに対して、残り時間に応じた情報を通知する情報通知部を備える、[28]に記載の情報処理装置。
上記の構成によれば、上記の期間の終了時点までの残り時間を、報酬が付与されていないユーザに知らせることができるので、そのユーザは、上記の期間の経過によって報酬付与の機会を見逃してしまう事態を回避することができる。
【0184】
[30] プロセッサにより、第1ソフトウェアにより実行可能な抽選を実施したユーザに結果を付与し、プロセッサにより、第1ソフトウェアとは異なる第2ソフトウェアにより実行可能な抽選を実施したユーザに結果を付与し、プロセッサにより、第1ソフトウェア及び第2ソフトウェアの両方にて抽選が実施されることを条件として、該条件を満たすユーザに報酬を付与する、情報処理方法。
上記の情報処理方法によれば、第1ソフトウェア及び第2ソフトウェアの両方にて抽選を実施するインセンティブとしての報酬を付与することで、第1ソフトウェア及び第2ソフトウェアのそれぞれについて、抽選の実施を促して利用促進を図ることができる。
【0185】
[31] 第1ソフトウェアにより実行可能な抽選を実施したユーザに結果を付与する処理と、第1ソフトウェアとは異なる第2ソフトウェアにより実行可能な抽選を実施したユーザに結果を付与する処理と、第1ソフトウェア及び第2ソフトウェアの両方にて抽選が実施されることを条件として、該条件を満たすユーザに報酬を付与する処理と、をプロセッサに実行させるためのプログラム。
上記のプログラムがプロセッサに実行されることで、第1ソフトウェア及び第2ソフトウェアのそれぞれについて、抽選の実施を促して利用促進を図ることができる。
【符号の説明】
【0186】
10 サーバ(情報処理装置)
10A プロセッサ
10B メモリ
10C 通信用インタフェース
10D ストレージ
10E バス
12 ユーザ端末(端末)
21 第1受付部
22 第2受付部
23 第1抽選部
24 第2抽選部
25 第1進行部
26 第2進行部
27 第1演出部
28 第2演出部
29 連動設定部
30 制限設定部
31 情報通知部
32 報酬付与部
33 オブジェクト表示部
34 抽選画像表示部
B1、B2、B3 誘導ボタン
B4 オブジェクト
EI 抽選画像
N 通信用ネットワーク
R1 第1領域
R2 第2領域
【要約】
【課題】抽選が実施可能な複数のソフトウェアの各々の利用を、抽選を通じて促すことが可能な情報処理装置、情報処理方法及びプログラムを提供することを目的とする。
【解決手段】 本発明では、第1ソフトウェアにより実行可能な抽選を実施したユーザに結果を付与し、第1ソフトウェアとは異なる第2ソフトウェアにより実行可能な抽選を実施したユーザに結果を付与し、第1ソフトウェア及び第2ソフトウェアの両方にて抽選が実施されることを条件として、当該条件を満たすユーザに報酬を付与する。
【選択図】図1
図1
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図10
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