IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ ザ・ボーイング・カンパニーの特許一覧

特許7189660電子チェックリストシステムにおける複数の入力を一括処理するための装置および方法
<>
  • 特許-電子チェックリストシステムにおける複数の入力を一括処理するための装置および方法 図1
  • 特許-電子チェックリストシステムにおける複数の入力を一括処理するための装置および方法 図2
  • 特許-電子チェックリストシステムにおける複数の入力を一括処理するための装置および方法 図3
  • 特許-電子チェックリストシステムにおける複数の入力を一括処理するための装置および方法 図4
  • 特許-電子チェックリストシステムにおける複数の入力を一括処理するための装置および方法 図5
  • 特許-電子チェックリストシステムにおける複数の入力を一括処理するための装置および方法 図6
  • 特許-電子チェックリストシステムにおける複数の入力を一括処理するための装置および方法 図7
  • 特許-電子チェックリストシステムにおける複数の入力を一括処理するための装置および方法 図8
  • 特許-電子チェックリストシステムにおける複数の入力を一括処理するための装置および方法 図9
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-12-06
(45)【発行日】2022-12-14
(54)【発明の名称】電子チェックリストシステムにおける複数の入力を一括処理するための装置および方法
(51)【国際特許分類】
   B64D 47/00 20060101AFI20221207BHJP
【FI】
B64D47/00
【請求項の数】 10
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2017199448
(22)【出願日】2017-10-13
(65)【公開番号】P2018079919
(43)【公開日】2018-05-24
【審査請求日】2020-10-12
(31)【優先権主張番号】15/299,352
(32)【優先日】2016-10-20
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】500520743
【氏名又は名称】ザ・ボーイング・カンパニー
【氏名又は名称原語表記】The Boeing Company
(74)【代理人】
【識別番号】100086380
【弁理士】
【氏名又は名称】吉田 稔
(74)【代理人】
【識別番号】100103078
【弁理士】
【氏名又は名称】田中 達也
(74)【代理人】
【識別番号】100130650
【弁理士】
【氏名又は名称】鈴木 泰光
(74)【代理人】
【識別番号】100135389
【弁理士】
【氏名又は名称】臼井 尚
(74)【代理人】
【識別番号】100161274
【弁理士】
【氏名又は名称】土居 史明
(74)【代理人】
【識別番号】100168044
【弁理士】
【氏名又は名称】小淵 景太
(74)【代理人】
【識別番号】100168099
【弁理士】
【氏名又は名称】鈴木 伸太郎
(74)【代理人】
【識別番号】100200609
【弁理士】
【氏名又は名称】齊藤 智和
(72)【発明者】
【氏名】ジョシュア リー.ダウンズ
(72)【発明者】
【氏名】マーク アイ.ニコリッチ
(72)【発明者】
【氏名】ポール ティー.スノウ
(72)【発明者】
【氏名】ヴィクラム エイチ.パンディヤ
(72)【発明者】
【氏名】アレックス ジェイ.キャンパイズ
(72)【発明者】
【氏名】デイヴィッド エー.グリーン
【審査官】藤井 浩介
(56)【参考文献】
【文献】国際公開第02/035303(WO,A2)
【文献】米国特許出願公開第2012/0209468(US,A1)
【文献】米国特許出願公開第2013/0066487(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B64D 47/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
電子ディスプレイに電子チェックリスト及び一覧ページを表示し、
前記電子チェックリストが、前記電子チェックリストに関連するサブシステムの複数のコンポーネントの状態に関するチェックリスト項目を含むか否か、を判断し、
前記電子チェックリストが、前記複数のコンポーネントの状態に関連する前記チェックリスト項目を含む、との判断に基づいて、前記チェックリスト項目がアクティブであるかどうか判断し、
前記チェックリスト項目がアクティブであるとの判断に基づいて、前記複数のコンポーネントを指定された特定の状態に設定すべく、前記複数のコンポーネントに制御コマンドを送信するために選択可能な単一オプションを前記一覧ページに表示する、ことを含む方法。
【請求項2】
前記単一オプションの選択に応答して、前記複数のコンポーネントに前記制御コマンドを送信することを、さらに含む、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記単一オプションの選択に応答して、前記電子ディスプレイにポップアップウィンドゥを表示することをさらに含み、前記ポップアップウィンドゥの内容は、前記複数のコンポーネントの状態判断に応じて決定される、請求項1又は2に記載の方法。
【請求項4】
前記ポップアップウィンドゥから前記複数のコンポーネントのうちの1つのコンポーネントの状態の表示を削除するか、前記ポップアップウィンドゥを介した前記コンポーネントの制御を無効化するか、或いは、この両方を行うことを、さらに含む、請求項3に記載の方法。
【請求項5】
前記ポップアップウィンドゥが表示された後において、前記一覧ページにおける入力に応答して、前記示が削除されるとともに、前記ポップアップウィンドゥを介した前記1つのコンポーネントの制御が無効化される、請求項4に記載の方法。
【請求項6】
前記入力は、前記一覧ページにおける前記1つのコンポーネントを表示する部分にて行われる、請求項5に記載の方法。
【請求項7】
複数のコンポーネントを含むサブシステムと、
電子ディスプレイと、
前記電子ディスプレイに接続されたプロセッサと、を含むシステムであって、前記プロセッサは、
前記電子ディスプレイに、前記サブシステムに関連する電子チェックリスト及び一覧ページを表示させ、
前記電子チェックリストが、前記複数のコンポーネントの状態に関連するチェックリスト項目を含むか否か、を判断し、
前記電子チェックリストが、前記複数のコンポーネントの状態に関連する前記チェックリスト項目を含む、との判断に基づいて、前記チェックリスト項目がアクティブであるかどうか判断し、
前記チェックリスト項目がアクティブであるとの判断に基づいて、前記複数のコンポーネントを指定された特定の状態に設定すべく、前記複数のコンポーネントに制御コマンドを送信するために選択可能な単一オプションを前記電子ディスプレイにおいて前記一覧ページに表示させるように構成されている、システム。
【請求項8】
前記プロセッサは、前記チェックリスト項目が次の処理対象チェックリスト項目又は選択されたチェックリスト項目である場合に、前記単一オプションを前記電子ディスプレイにおける前記一覧ページに表示させるように構成されている、請求項7に記載のシステム。
【請求項9】
前記プロセッサは、さらに、前記単一オプションの選択に応答して、前記電子ディスプレイにポップアップウィンドゥを表示させるように構成されており、前記ポップアップウィンドゥの内容は、前記複数のコンポーネントの状態判断に応じて決定される、請求項7又は8に記載のシステム。
【請求項10】
前記プロセッサは、さらに、前記ポップアップウィンドゥが表示された後の前記電子ディスプレイにおける入力に応答して前記ポップアップウィンドゥから前記複数のコンポーネントのうちの1つのコンポーネントの状態の示を削除するか、前記ポップアップウィンドゥが表示された後の前記入力に応答して前記ポップアップウィンドゥを介した前記コンポーネントの制御を無効化するか、或いは、この両方を行うように構成されている、請求項9に記載のシステム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、電子チェックリストに関する。
【背景技術】
【0002】
航空機用チェックリストは、航空機の適切な設定及び操作を容易にするために用いられる。各チェックリストは、実行すべきステップ、実行すべき検査などに対応する複数のチェックリスト項目を含む。チェックリストには、パイロット又はオペレータに、複数のコンポーネントを同じ状態に設定するように指示するものも存在しうる。複数のコンポーネントが同じ状態になるように順次及び個々に設定することは、不必要に手間がかかりうる。
【発明の概要】
【0003】
特定の実施形態において、方法は、電子ディスプレイに電子チェックリストを表示することを含む。前記方法は、前記電子チェックリストが、前記電子チェックリストに関連するサブシステムの複数のコンポーネントの状態に関するチェックリスト項目を含むか否か、を判断することを、さらに含む。前記方法は、前記電子チェックリストが、前記複数のコンポーネントの状態に関連する前記チェックリスト項目を含む、との判断に基づいて、前記複数のコンポーネントに制御コマンドを送信するために選択可能な単一オプションを前記電子ディスプレイに表示することを、さらに含む。
【0004】
他の特定の実施形態においては、システムは、複数のコンポーネントを有するサブシステムを含む。前記システムは、電子ディスプレイと、前記電子ディスプレイに接続されたプロセッサと、を含む。前記プロセッサは、前記電子ディスプレイに、前記サブシステムに関連する電子チェックリストを表示させるように構成されている。前記プロセッサは、前記電子チェックリストが、前記複数のコンポーネントの状態に関連するチェックリスト項目を含むか否か、を判断するように、さらに構成されている。前記プロセッサは、前記電子チェックリストが、前記複数のコンポーネントの状態に関連するチェックリスト項目を含む、との判断に基づいて、前記複数のコンポーネントに制御コマンドを送信するために選択可能な単一オプションを前記電子ディスプレイに表示させるように、さらに構成されている。
【0005】
他の特定の実施形態においては、非一時的プロセッサ可読媒体は、プロセッサ実行可能命令を格納している。前記命令は、プロセッサによって実行されると、前記プロセッサが、電子ディスプレイに電子チェックリストを表示させるように、前記プロセッサを制御する。前記命令は、さらに、前記プロセッサに、前記電子チェックリストが前記電子チェックリストに関連するサブシステムの複数のコンポーネントの状態に関するチェックリスト項目を含むか否か、を判断させる。前記命令は、さらに、前記プロセッサに、前記電子チェックリストが、前記複数のコンポーネントの状態に関連する前記チェックリスト項目を含む、との判断に基づいて、前記複数のコンポーネントに制御コマンドを送信するために選択可能な単一オプションを前記電子ディスプレイに表示させる。
【0006】
本明細書で説明する特徴、機能、及び利点は、様々な例において個々に実現可能であり、また、他の例との組み合わせも可能である。この詳細については、以下の記載と図面を参照しながら開示されている。
【図面の簡単な説明】
【0007】
図1】電子チェックリストと、一覧ページと、航空機のサブシステムの複数のコンポーネントに制御コマンドを送信するために選択可能な単一のオプションと、を表示するように構成された表示システムを含む航空機の一例を示す図である。
図2図1に示すディスプレイが、図1に示す電子チェックリスト、一覧ページ、及び、単一オプションを表示する例を示す図である。
図3図2に示すディスプレイが、図2に示す電子チェックリスト、一覧ページ、及び、単一オプションを表示するとともに、個別機能の実行中にダイアログウィンドゥを表示する例を示す図である。
図4図2に示すディスプレイが、図2に示す電子チェックリスト、一覧ページ、及び、単一オプションを表示するとともに、マクロ機能の実行中にダイアログウィンドゥを表示する例を示す図である。
図5】複数のコンポーネントを同じ状態に設定するためにマクロ機能が実行された後の、図2のディスプレイの例を示す図である。
図6図4に示すディスプレイにおいて、複数のコンポーネントのうちの1つのコンポーネントの選択解除に応答して、図4に示すダイアログウィンドゥが変更されている例を示す図である。
図7】マクロ機能を有する概要パネルを提供する方法を示す。
図8図1に示す表示システムを含む航空機のライフサイクルを示すフロー図である。
図9図1に示す表示システムを含む航空機の具体例を示すブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0008】
図面を参照しながら、本開示の特定の実施例について以下に説明する。本明細書中、共通の特徴は、図面全体を通して共通の参照数字で示している。
【0009】
図面及び以下の説明は、特定の例を示すものである。したがって、本明細書に明瞭に説明又は図示されていなくても、その説明に従った請求の範囲内において本開示の原理を具現化する様々な変形が可能であることは、当業者であれば理解するであろう。さらに、本明細書で説明されている例は、本開示の原理に対する理解を助けることを意図するものであり、限定を示すものではないと解釈すべきである。したがって、本開示は、以下に説明する特定の例に限定されるものではなく、請求の範囲及びその均等物によって限定されるものである。
【0010】
本明細書に開示する実施形態においては、電子ディスプレイに表示された選択可能な単一のオプションを用いることにより、チェックリストに関連するサブシステムの複数のコンポーネントを制御することが可能である。前記チェックリストに関連するシステムは、前記複数のコンポーネントを含む前記サブシステムと、前記電子ディスプレイと、前記電子ディスプレイに接続されたプロセッサとを含む。前記プロセッサは、前記電子ディスプレイに、前記サブシステムに関連する電子チェックリストを表示させるように構成されている。前記プロセッサは、さらに、前記電子チェックリストが前記複数のコンポーネントの状態に関連するチェックリスト項目を含むか否かを判断するように構成されている。前記プロセッサは、さらに、前記電子チェックリストが、前記複数のコンポーネントの状態に関連するチェックリスト項目を含む、との判断に基づいて、前記複数のコンポーネントに制御コマンドを送信するために選択可能な単一オプションを前記電子ディスプレイに表示するように構成されている。
【0011】
以下で説明する実施形態は、航空機の環境における実施に焦点を当てているが、本明細書に記載の電子チェックリストシステム及び方法は、様々な輸送機(例えば、潜水艦や宇宙船など)や、位置が固定されている環境(例えば、発電所、化学プラント、又は製造工場)などの、他の環境において実施することも可能である。例えば、図1~9を参照しながら以下で説明する電子チェックリストシステムに関連するサブシステムは、潜水艦、宇宙船、又は、発電所のサブシステムに対応しうる。また、図1~9を参照しながら以下で説明する複数のコンポーネントは、潜水艦、宇宙船、又は、発電所のサブシステムの複数のコンポーネントに対応しうる。これらの実施形態において、図1~9を参照しながら以下で説明する電子チェックリストシステム及び方法は、航空機のサブシステム及びコンポーネントを参照しながら以下で説明する電子ディスプレイに表示される選択可能な単一のオプションを利用して、潜水艦、宇宙船、又は、発電所のサブシステムの複数のコンポーネントを制御することが可能である。
【0012】
図1は、航空機100の略図である。航空機100は、当該航空機のサブシステムの複数のコンポーネント(例えば、コンポーネント132、133)と、プロセッサ102及び電子ディスプレイ104を備える表示システム101と、を含む。いくつかの実施形態において、電子ディスプレイ104は、(例えば、ユーザからのタッチ入力に反応する)タッチスクリーンディスプレイである。サブシステムは、燃料サブシステム、電気サブシステム、油圧サブシステムなどの任意の航空機サブシステムを含みうる。コンポーネント132、133は、ノズル、ポンプ、バルブ、パック(packs)、回路、スイッチ、制御可能/可動/選択可能な航空機表面(例えば、フラップ)などの機械コンポーネント、電気コンポーネント、電気機械コンポーネント、又は、これらの組み合わせを含みうる。一例として、サブシステムは、燃料サブシステムを含みうる。また、複数のコンポーネント132、133は、複数の燃料投棄ノズルを含みうる。
【0013】
プロセッサ102は、電子ディスプレイ104に、サブシステムに関連する電子チェックリスト106を表示させるように構成されている。電子チェックリスト106は、航空機100のサブシステムのチェックリストであり、チェックリスト項目112、114、…Nなどの、1つ又は複数のチェックリスト項目を含む。チェックリスト項目112、114、…Nの各々は、(チェックリスト項目に関連する)1つ又は複数のコンポーネントを特定の状態に設定するように指示することができる。電子チェックリスト106の作業は、チェックリスト項目112、114、…Nの各々に対処することにより完了することができる。チェックリスト項目112、114、…Nは、チェックリスト項目112、114、…Nに関連する処理を実行することにより、及び/又は、チェックリスト項目112、114、…Nに関連するコンポーネントが、チェックリスト項目112、114、…Nに関連する状態に設定されるように制御することにより、対処してもよい。
【0014】
いくつかの例においては、プロセッサ102は、特定の順序に従って、チェックリスト項目112、114、…Nの作業を進めるように構成することができる。例えば、最初にチェックリスト項目112に対処して、その後チェックリスト項目112の作業が完了してからチェックリスト項目114に対処することを指示するコマンドを、メモリ(例えば、図9に示す非一時的プロセッサ可読媒体981)に格納してもよい。この例においては、プロセッサ102は、最初にチェックリスト項目112に対処して、その後チェックリスト112の作業が完了してからチェックリスト項目114に対処することにより、電子チェックリスト106の作業を進めるように構成することができる。これに代えて、或いは、これに加えて、チェックリスト項目112、114、…Nに対処する順序を制御するために、(例えば、パイロットやオペレータなどのユーザにより)電子チェックリスト106の個々のチェックリスト項目を選択することができる。例えば、チェックリスト項目112に対処する前にチェックリスト項目114に対応することを、ユーザが望んでいる場合がある。この例においては、ユーザは、チェックリスト項目112に対処する前に、チェックリスト項目114を(例えば、電子ディスプレイ104における入力により)選択することができる。したがって、電子チェックリスト106の作業を進める順序は、ユーザからの(電子ディスプレイ104における)入力に基づくものであってもよい。
【0015】
図1に示す実施形態においては、チェックリスト項目112は、1つのコンポーネントの状態に関連している。例えば、チェックリスト項目112は、特定の位置に設定された単一スイッチと対応している。さらに、図1に示す実施形態においては、チェックリスト項目114は、複数のコンポーネントの状態に関連している。例えば、チェックリスト項目114は、コンポーネント132、133の状態に関連付けられてもよい。例えば、複数のコンポーネント132、133は、複数のノズルを含み、チェックリスト項目114は、複数のノズルが特定の状態に設定されるように指示することができる。
【0016】
図示の実施形態においては、プロセッサ102は、電子ディスプレイ104に一覧ページ108を表示させるように構成されている。一覧ページ108は、電子チェックリスト106と同じ電子ディスプレイに表示されることが示されているが、他の実施形態においては、一覧ページ108は、電子チェックリスト106が示される電子ディスプレイ104とは別の電子ディスプレイに表示される。また、他の実施形態においては、一覧ページ108は、電子チェックリスト106と同時に表示されなくてもよい。
【0017】
一覧ページ108は、サブシステムのコンポーネントの状態を説明するコンポーネント状態データを(例えば、状態表示記号を用いて)示す。さらに、一覧ページ108は、コンポーネントのコマンド状態データ(例えば、オン/オフ(on/off)、待機/待機解除(armed/unarmed)など)を示すように構成されている。コンポーネントに関連するコンポーネント状態データ及びコマンド状態データは、当該コンポーネントに関連する領域内に表示される。例を挙げて説明すると、コンポーネント132、133は、第1ノズル(例えば、コンポーネント132)と、第2ノズル(例えば、コンポーネント133)とを含みうる。この例において、コンポーネント状態データは、第1ノズルがオフであることを示す記号144(領域152内)と、第2ノズルがオンであることを示す第2記号146(領域154内)とを含む。また、コマンド状態データは、第1ノズルがオフであることを示すテキスト140(領域152内)と、第2ノズルがオンであることを示すテキスト142(領域154内)とを含む。
【0018】
このように、一覧ページ108は、サブシステムのコンポーネントのうちの、アクティブな電子チェックリスト106に関連する1つ又は複数のコンポーネントの現在の状態を示す記号及びテキストを、一覧ページ108のうちの当該コンポーネントに関連する領域内に提示する。これにより、一覧ページ108は、ユーザが、コンポーネントの状態に対処する際に見ると考えられる領域と同じ領域に、コンポーネントの状態に関する情報を提示する。コンポーネントの表示の近くに状態情報を提示することにより、電子制御インターフェース上(例えば、タッチスクリーン上)に状態データを表示しない電子チェックリストシステムや、電子制御インターフェース上のコンポーネントの表示領域とは異なる領域に状態データを表示する電子チェックリストシステムと比較すると、コンポーネントの状態を判断するためにユーザが払うべき視覚的注意の程度を低減することができる。
【0019】
いくつかの例においては、プロセッサ102は、アクティブなチェックリスト項目に関連する一覧ページ108の領域又は一覧ページ108におけるコンポーネントの表示を、ハイライト又は強調するように構成されている。例えば、チェックリスト項目114がアクティブである場合、プロセッサ102は、コンポーネント132及び133に関連する領域152及び154をハイライト又は強調する。アクティブなチェックリスト項目に関連するコンポーネントを強調することにより、電子ディスプレイ104上の関連する(アクティブな)コンポーネントにユーザの注意を促すことができるので、(タッチスクリーンを用いる現行の電子チェックリストシステムと比較して)ユーザが払うべき視覚的注意の程度を低減することができる。
【0020】
これに加え、或いはこれに代えて、プロセッサ102は、アクティブなチェックリスト項目に関連する、航空機100における物理的な制御部(図示略)の周囲の縁取り線又はラインを強調するように構成されてもよい。例えば、チェックリスト項目がアクティブな場合、バックライトを用いて、チェックリスト項目に関連する物理的な制御部の周囲の縁取り線又はラインを照らしてもよい(また、チェックリスト項目が非アクティブな場合、これらを照らさなくてもよい)。
【0021】
図2及び図3を参照しながら以下に詳述するように、一覧ページ108は、サブシステムの個々のコンポーネントの状態又は設定を制御するために選択可能な1つ又は複数の機能(例えば、1つ又は複数の個別機能)を含む。一覧ページ108は、コンポーネントの設定を特定の状態(例えば、同じ状態)にするように指示することを含む、1つ又は複数のチェックリスト項目に関連する1つ又は複数のマクロ機能(macro-functions)をさらに含みうる。マクロ機能は、複数のコンポーネントの状態又は設定を制御するために実行可能又は選択可能であってもよい。
【0022】
マクロ機能を実行するために、プロセッサ102は、電子チェックリスト106が当該電子チェックリスト106に関連するサブシステムの複数のコンポーネントの状態に関連するチェックリスト項目を含むか否か、を判断するように構成されている。例を挙げると、マクロ機能を実行するために、プロセッサ102は、電子チェックリスト106がコンポーネント132、133の状態に関連するチェックリスト項目を含むか否か、を判断するように構成されている。例えば、チェックリスト項目114は、コンポーネント132及び133が同じ状態に設定されることに関連付けられてもよい。例えば、コンポーネント132は、第1ノズルに対応し、コンポーネント133は、第2ノズルに対応し、チェックリスト項目114は、コンポーネント132及びコンポーネント133の両方が、OFF状態に設定されることを含んでもよい。これに代えて、チェックリスト項目114は、コンポーネント132及びコンポーネント133の両方が、ON状態に設定されることを含んでもよい。なお、チェックリスト項目114は、サブシステムの2つのコンポーネント(例えば、コンポーネント132及び133)に関連するものとして説明したが、チェックリスト項目114は、サブシステムの3つ以上のコンポーネントに関連付けられてもよい。
【0023】
マクロ機能を実行するために、プロセッサ102は、電子チェックリスト106が複数のコンポーネントに関連するチェックリスト項目を含む、との判断に基づいて、(複数のコンポーネントの状態を設定するために選択可能な)単一のオプションを選択的に表示するように、さらに構成されている。例えば、プロセッサ102は、電子チェックリスト106がコンポーネント132及び133の状態に関連する(コンポーネント132、133が同じ状態に設定されることに関連する)チェックリスト項目114を含む、との判断に基づいて、電子ディスプレイ104に、単一オプション118を表示するように、さらに構成されている。いくつかの例においては、一覧ページ108に、単一オプション118が提示される。これに代えて、或いは、これに加えて、いくつかの実施形態においては、電子ディスプレイ104の電子チェックリスト106の部分に、単一オプション118が提示される。
【0024】
単一オプション118は、当該単一オプション118に関連するチェックリスト項目がアクティブな場合(例えば、次の処理対象チェックリスト項目であるか、或いは、ユーザにより選択されている場合)に表示されるようにしてもよい。例えば、単一オプション118は、チェックリスト項目114に関連付けられ、プロセッサ102は、チェックリスト項目112が実行された後にチェックリスト項目114が次のチェックリスト項目になるように、電子チェックリスト106の作業を進めるように構成されてもよい。この例においては、プロセッサ102は、次の処理対象チェックリスト項目がチェックリスト項目114であると判断した場合、単一オプション118を表示させる。これに代えて、単一オプション118は、チェックリスト項目114に関連付けられ、ユーザが、電子チェックリストに対して入力を実行することにより、チェックリスト項目114を選択してもよい。プロセッサは、ユーザによるチェックリスト項目の選択に応答して、単一オプション118を表示させてもよい。
【0025】
いくつかの例においては、単一オプション118に関連するチェックリスト項目がアクティブでない場合(例えば、次の処理対象チェックリスト項目でないか、或いは、選択されたチェックリスト項目でない場合)、単一オプション118は表示されなくてもよい。例えば、次の処理対象チェックリスト項目、又は、選択されたチェックリスト項目がチェックリスト項目112である場合、単一オプション118は表示されない。これに代えて、或いは、これに加えて、単一オプション118に関連するチェックリスト項目が、次のチェックリスト項目でないか、或いは、選択されたチェックリスト項目でない場合、単一オプション118は、表示されてはいるが非アクティブ(例えば、選択不可能)な状態であってもよい。例えば、次の処理対象チェックリスト項目、又は、選択されたチェックリスト項目がチェックリスト項目112である場合、単一オプション118は、表示されてはいるが非アクティブな状態であってもよい。したがって、単一オプション118は、当該単一オプション118に関連するチェックリスト項目がアクティブな場合にのみ、表示されている状態、又は、アクティブな状態であってもよい。
【0026】
マクロ機能を実行する場合、複数のコンポーネント(例えば、コンポーネント132及び133)に制御コマンド162、164を送信するために、単一オプション118を選択することができる。いくつかの実施形態においては、単一オプション118は、電子ディスプレイ104において追加の入力を行わずにコンポーネント132及び133に制御コマンド162、164を送信するために選択可能なオプションである。例えば、単一オプション118の選択により、プロセッサ102は、電子ディスプレイ104における追加の入力を示すダイアログウィンドゥ(例えば、ポップアップウィンドゥ)を提示することなく、サブシステムコントローラ120に、コンポーネント132及び133に制御コマンド162、164を送信させることができる。このように、単一オプション118は、当該単一オプション118の選択に応答してコンポーネント132、133に制御コマンド162、164を送信するために、選択可能である。
【0027】
これに代えて、或いは、これに加えて、いくつかの実施形態においては、単一オプション118の選択により、プロセッサ102が、電子ディスプレイ104を制御して、当該電子ディスプレイに、ダイアログウィンドゥ(例えば、ポップアップウィンドゥ)を提示させるようにしてもよい。さらに、プロセッサ102は、サブシステムコントローラ120を制御して、当該コントローラが、ダイアログウィンドゥにおける入力に応答して制御コマンド162、164をコンポーネント132及び133に送信するようにしてもよい。図4を参照しながら以下に詳述するように、いくつかの例においては、単一オプション118の選択に応答して提示されるダイアログウィンドゥは、コンポーネント132、133の状態を示すコンポーネント状態データと、コマンド状態データとを含む。図4を参照しながら以下に詳述するように、いくつかの例においては、ダイアログウィンドゥは、非アクティブコマンド部分と、アクティブコマンド部分とを含む。例えば、単一オプション118は、コンポーネント132、133をOFF状態に設定することを指示するチェックリスト項目に関連している。この例においては、ダイアログウィンドゥは、OFFコマンドに対応する領域と、ONコマンドに対応する領域とを表示している。この例においては、OFFコマンドに対応する領域は、アクティブ(例えば、選択可能)であり、ONコマンドに対応する領域は、非アクティブ(例えば、選択不可能)である。したがって、ダイアログウィンドゥにより、チェックリスト項目に関連する状態と一致するコマンド状態を選択可能にするとともに、チェックリスト項目に関連する状態と一致しないコマンド状態を選択不可能にすることができる。他の例としては、図4を参照しながら以下に詳述するように、非アクティブコマンド部分及びアクティブコマンド部分は、コンポーネント132、133の状態判断に基づいたものであってもよい。
【0028】
このように、電子ディスプレイ104は、単一の選択操作(例えば、単一のタッチ入力)により複数のコンポーネントの状態を制御するために選択可能なマクロ機能を含みうる。したがって、電子ディスプレイ104は、(例えば、個別機能を介して)コンポーネントを個別に制御するために、又は、マクロ機能の実行により複数のコンポーネントを制御するために、電子対話型制御インターフェース(例えば、タッチスクリーン)を提供する。電子対話型制御インターフェースを用いてコンポーネントの状態を制御することにより、物理的な制御パネルを用いるシステムと比較して、大きさ、重量、製造費、及び、維持費を抑えることができる。さらに、マクロ機能により、一回のやりとり(例えば、電子対話型制御インターフェースにおける単一のタッチ入力)で複数のコンポーネントを制御することができるため、表示システム101は、ユーザ入力(例えば、タッチ入力)毎に単一のコンポーネントの状態しか制御できない表示システムと比較すると、複数のコンポーネントに関連するチェックリスト項目の作業を完了するために行うユーザと電子ディスプレイ(例えば、タッチスクリーン)との間のやりとりを少なくすることができる。
【0029】
さらに、図6を参照しながら以下に詳述するように、マクロ機能の実行にダイアログウィンドゥを用いるいくつかの実施形態においては、単一オプション118に関連する1つ又は複数の機能の選択を解除することができる。これらの例においては、プロセッサ102は、複数のコンポーネント132、133のうちの一方のコンポーネント(例えば、選択解除されたコンポーネント)の状態の標示をダイアログウィンドゥから削除して、マクロ機能のうち、選択解除されたコンポーネントに関連する機能を無効化又は回避するか、或いは、これらの両方を行うことにより、ダイアログウィンドゥの入力によって、選択解除されたコンポーネントに制御コマンドが送信されるのを防止する(例えば、ダイアログウィンドゥを介して、選択解除されたコンポーネントが制御されるのを防止する)ように構成することができる。例えば、選択解除されたコンポーネントは、コンポーネント133に対応している。この場合、図6を参照しながら以下に詳述するように、コンポーネント133の選択を解除することにより、プロセッサ102は、サブシステムコントローラ120に対して制御コマンド164の送信を指示しないので、制御コマンド164の送信は行われない。したがって、ダイアログウィンドゥが表示された後の一覧ページ108における入力に応答して、選択解除されたコンポーネントが、ダイアログウィンドゥを介して制御されるのを無効化することができる。コンポーネント132、133のうちの選択解除されたコンポーネント(例えば、コンポーネント133)に関連する、マクロ機能における機能が無効化又は回避されるので、単一オプション118を選択しても、制御コマンド164が選択解除されたコンポーネントに送信されることはない。したがって、いくつかの実施形態においては、表示システム101(例えば、プロセッサ102)は、サブシステムコントローラ120に、サブシステムのコンポーネントのうちの1つ又は複数の選択解除に基づいて単一オプション118に関連付けられたサブシステムのコンポーネントの部分集合(例えば、コンポーネントの全てではなく一部)に対して、単一オプション118に関連するユーザ入力に基づいて、1つ又は複数の制御コマンドを送信させるように構成することができる。
【0030】
図2は、電子チェックリスト106と、個別機能及びマクロ機能を有する一覧ページ108と、を含む(例えば、提示又は表示する)、電子ディスプレイ104の例を示す。この例においては、電子チェックリスト106及び一覧ページ108は、燃料サブシステムに関連付けられている。燃料サブシステムは、図1に示すコンポーネント132、133などの、複数のコンポーネントを含む。例えば、コンポーネント132、133は、複数の燃料投棄ノズルに対応している。この例においては、電子チェックリスト106は、燃料投棄処理に関連するチェックリスト項目を含む。例えば、電子チェックリスト106は、燃料投棄準備スイッチ(fuel jettison arm switch)を待機状態にする(armed)ことに関連するチェックリスト項目202と、燃料残量セレクタ(fuel to remain selector)を設定することに関連するチェックリスト項目203と、コンポーネント132、133をON状態に設定することに関連するチェックリスト項目204と、コンポーネント132、133をOFF状態に設定することに関連するチェックリスト項目114と、燃料投棄準備スイッチをOFF状態に設定することに関連するチェックリスト項目205とを含む。したがって、電子チェックリスト106は、複数のコンポーネントの状態に関連するチェックリスト項目204と、複数のコンポーネントの状態に関連するチェックリスト項目114を含む。
【0031】
電子ディスプレイ104及びプロセッサ102は、一覧ページ108において、1つのコンポーネントに対応する領域で行われる入力に応じて、個別機能を実行するように構成されうる。例えば、領域208は、単一スイッチ(図示略)の状態を示す記号を含みうる。プロセッサ102は、領域208における入力に応答して、単一スイッチの状態を制御するための機能を実行又は開始するように構成されうる。例えば、プロセッサ102は、領域208における入力を検出するように構成されうる。領域208における入力に応答して、プロセッサ102は、単一スイッチの状態の変更を開始する。例えば、単一スイッチは、最初、ON状態であり、プロセッサ102は、領域208における入力を検出する。プロセッサ102は、領域208における入力に応答して、単一スイッチをOFF状態に設定することを示す信号をサブシステムコントローラ120に送信する。サブシステムコントローラ120は、単一スイッチに制御コマンドを送信して、当該スイッチをOFF状態に設定する。これに加え、或いはこれに代えて、プロセッサ102は、領域208における入力に応答して単一スイッチの状態を変更する際、図3を参照しながら以下に詳述するように、ダイアログウィンドゥを表示させるとともに、当該ダイアログウィンドゥへの入力に応答して、サブシステムコントローラ120に信号を送信することにより、スイッチの状態の変更を開始してもよい。したがって、図1に示すプロセッサ102及び図2に示す電子ディスプレイ104は、一覧ページ108における入力、具体的には、一覧ページ108における1つのコンポーネントに関連する領域に対する入力に基づいて、(例えば、複数のコンポーネントとは対照的に)1つのコンポーネントの状態を制御するための個別機能を含むように構成される。
【0032】
電子ディスプレイ104及びプロセッサ102は、マクロ機能を実行するように、さらに構成される。マクロ機能を実行するために、図1に示すプロセッサ102は、電子チェックリスト106が、複数のコンポーネントに関連する少なくとも1つのチェックリスト項目を含むか否か、を判断してもよい。例えば、図1に示すプロセッサ102は、電子チェックリスト106が、コンポーネント132及び133に関連するチェックリスト項目204を含むか否か、及び、コンポーネント132及び133に関連するチェックリスト項目114を含むか否か、を判断する。いくつかの実施形態においては、電子チェックリスト106は、特定の項目が複数のコンポーネントに関連することを示すデータを含み、プロセッサ102は、このデータに基づいて、電子チェックリスト106が複数のコンポーネントに関連する少なくとも1つのチェックリスト項目を含むか否か、を判断する。プロセッサ102は、電子チェックリスト106が、複数のコンポーネントの状態(例えば、同じ状態に設定された複数のコンポーネント)に関連する少なくとも1つのチェックリスト項目(例えば、チェックリスト項目204又はチェックリスト項目114)を含む、との判断に基づいて(このように判断した場合)、電子ディスプレイ104に単一オプション118を表示させる。単一オプション118は、どの瞬間をとっても1つのチェックリスト項目にしか関連付けられていないが、電子チェックリスト106の作業を行う過程においては、複数のチェックリスト項目に関連付けられてもよい。例えば、チェックリスト項目204がアクティブな場合(例えば、次の処理対象チェックリスト項目である場合、又は、選択されているチェックリスト項目である場合)、単一オプション118はチェックリスト項目204に関連付けられ、チェックリスト項目114がアクティブな場合、単一オプション118はチェックリスト項目114に関連付けられる。
【0033】
いくつかの例においては、単一オプション118は、記述テキスト219を含み、当該テキストは、複数のコンポーネントを特定の状態に設定することを指示するアクティブなチェックリスト項目に関連するコンポーネントを示している(記述している)。例えば、チェックリスト項目114がアクティブであって、コンポーネント132及び133が燃料投棄ノズルに対応する場合、記述テキスト219は、燃料投棄ノズルを示している(記述している)。プロセッサ102は、当該プロセッサ102が、電子チェックリスト106の作業を進めるにつれて、記述テキスト219を変更するように構成してもよい。例えば、チェックリスト項目204は、チェックリスト項目114に関連するコンポーネントとは異なるコンポーネントに関連していてもよく、チェックリスト項目204がアクティブなときの記述テキスト219は、チェックリスト項目114がアクティブなときの記述テキスト219とは異なるコンポーネントを示す異なるテキストであってもよい。
【0034】
単一オプション118に関連するチェックリスト項目がアクティブな場合、プロセッサ102は、電子ディスプレイ104に単一オプション118を表示させる。例えば、チェックリスト項目203に対応する、燃料残量を選択する処理が完了すると、電子チェックリスト106の自動進行に基づき、チェックリスト項目204が、次の処理対象チェックリスト項目になる。プロセッサ102は、チェックリスト項目204が次の処理対象チェックリスト項目であると判断すると、チェックリスト項目204に関連する単一オプション118を表示させる。これに代えて、チェックリスト項目204は、ユーザが、電子ディスプレイ104に入力を行うことにより選択されてもよい。プロセッサ102は、ユーザによるチェックリスト項目204の選択に応答して、チェックリスト項目204に関連する単一オプション118を表示させてもよい。
【0035】
他の例として、チェックリスト項目204に対応する燃料投棄処理が完了すると、電子チェックリスト106の自動進行に基づき、チェックリスト項目114が、次の処理対象チェックリスト項目になってもよい。プロセッサ102は、チェックリスト項目114が次の処理対象チェックリスト項目であると判断すると、チェックリスト項目114に関連する単一オプション118を表示させる。これに代えて、チェックリスト項目114は、ユーザが、電子ディスプレイ104に入力を行うことにより選択されてもよい。プロセッサ102は、ユーザによるチェックリスト項目114の選択に応答して、チェックリスト項目114に関連する単一オプション118を表示させてもよい。
【0036】
いくつかの例においては、複数のコンポーネントに関連するチェックリスト項目がアクティブでない場合(例えば、次の処理対象チェックリスト項目でないか、或いは、選択されたチェックリスト項目でない場合)、単一オプション118は表示されない。例えば、次の処理対象チェックリスト項目、又は、選択されたチェックリスト項目がチェックリスト項目203である場合、単一オプション118は表示されない。これに代えて、或いは、これに加えて、複数のコンポーネントに関連するチェックリスト項目が、アクティブでない場合、単一オプション118は、表示されてはいるが非アクティブ(例えば、選択不可能)な状態であってもよい。例えば、次の処理対象チェックリスト項目、又は、選択されたチェックリスト項目がチェックリスト項目203である場合、単一オプション118は、表示されてはいるが、非アクティブな状態であってもよい。したがって、単一オプション118は、複数のコンポーネントに関連するチェックリスト項目が現在のチェックリスト項目である場合にのみ、表示されている状態、又は、アクティブな状態であってもよい。
【0037】
単一オプション118は、一覧ページ108に表示されることが図示されているが、他の例においては、単一オプション118は、電子チェックリスト106に表示されてもよい。例えば、単一オプション118は、コンポーネント132、133の両方をON状態に設定するために選択可能であってもよく、単一オプション118は、チェックリスト項目204の近傍に(例えば、同じライン上に)表示されてもよい。これに代えて、単一オプション118は、コンポーネント132、133の両方をOFF状態に設定するために選択可能であってもよく、単一オプション118は、チェックリスト項目114の近傍に(例えば、同じライン上に)表示されてもよい。
【0038】
単一オプション118は、コンポーネント132及び133(例えば、サブシステムの複数のコンポーネント)に対して、図1に示す制御コマンド162、164を送信するために選択可能なオプションである。例えば、チェックリスト項目204がアクティブな場合(例えば、次の処理対象チェックリスト項目、又は、選択されたチェックリスト項目である場合)、当該チェックリスト204に示された状態又はこれに関連する状態に従ってコンポーネント132、133を設定すべく当該コンポーネント132、133に制御コマンド162、164を送信するために、単一オプション118を選択することができる。他の例としては、チェックリスト項目114がアクティブな場合、当該チェックリスト114に示された状態又はこれに関連する状態に従ってコンポーネント132、133を設定すべく当該コンポーネント132、133に制御コマンド162、164を送信するために、単一オプション118を選択することができる。
【0039】
いくつかの実施形態においては、(電子ディスプレイ104において追加の入力を行わずに)単一オプション118の選択に応答して、コンポーネント132及び133に制御コマンド162、164を直接送信するために、単一オプション118を選択することができる。例えば、単一オプション118の選択により、プロセッサ102は、電子ディスプレイ104における追加の入力を示すダイアログウィンドゥ(例えば、ポップアップウィンドゥ)を提示することなく、サブシステムコントローラ120により、コンポーネント132及び133に制御コマンド162、164を送信させることができる。
【0040】
例えば、次の処理対象チェックリスト項目又は選択されたチェックリスト項目は、(例えば、電子チェックリスト106の自動進行、又は、ユーザからの入力に基づき)チェックリスト項目204に対応しており、プロセッサ102は、チェックリスト項目204に関連する単一オプション118を表示する。ユーザは、単一オプション118を選択することができる。例えば、電子ディスプレイ104は、タッチスクリーン式ディスプレイであり、ユーザは、単一オプション118に対応する電子ディスプレイ104の領域でタッチ入力を行う。プロセッサ102は、単一オプション118の選択を検出し、コンポーネント132、133をON状態に設定することを示す信号(例えば、命令)を、サブシステムコントローラ120に送信する。サブシステムコントローラ120は、プロセッサ102から信号を受信すると、コンポーネント132、133の各々をON状態に設定するために、コンポーネント132、133に制御コマンド162、164(例えば、複数の制御コマンド)を送信する。他の例として、次の処理対象チェックリスト項目又は選択されたチェックリスト項目は、(例えば、電子チェックリスト106の自動進行、又は、ユーザからの入力に基づき)チェックリスト項目114に対応しており、プロセッサ102は、チェックリスト項目114に関連する単一オプション118を表示する。ユーザは、(例えば、上述したようにタッチ入力により)単一オプション118を選択することができる。プロセッサ102は、単一オプション118の選択を検出し、コンポーネント132、133をOFF状態に設定することを示す信号(例えば、命令)を、サブシステムコントローラ120に送信する。サブシステムコントローラ120は、プロセッサ102から信号を受信すると、コンポーネント132、133の各々をOFF状態に設定するために、コンポーネント132、133に制御コマンド162、164を送信する。
【0041】
したがって、単一オプション118を(例えば、タッチ入力により)選択すると、当該単一オプション118の選択に応答して複数のコンポーネント132、133に制御コマンド162、164が送信されるようにしてもよい。これに代えて、或いは、これに加えて、いくつかの実施形態においては、単一オプション118を選択すると、当該単一オプション118の選択に応答してコンポーネント132及び133に制御コマンド162、164が間接的に送信されるようにしてもよい。例えば、先に図1を参照して詳細に説明したように、さらに、以下に図4を参照して詳細に説明するように、単一オプション118を選択すると、当該単一オプション118の選択に応答して表示されるダイアログウィンドゥでの入力に基づいて(応答して)コンポーネント132、133に制御コマンド162、164が送信されるようにしてもよい。
【0042】
図3は、個別機能の実行中における図2の電子ディスプレイ104の例を示す。電子ディスプレイ104は、単一スイッチ(例えば、右側メイン前方スイッチ(right main forward switch))に関連する領域208に応答して表示されるダイアログウィンドゥ(例えば、ポップアップウィンドゥ)302を含む。領域208における入力に応答して、一覧ページ108における領域208以外の部分を反強調表示(de-emphasized)することで(例えば、グレー表示する)、領域208を強調することができる。ポップアップウィンドゥ302は、領域208に関連する単一スイッチの記号表示308と、領域208に関連する単一スイッチの現在の状態を示すテキスト310とを含む。ポップアップウィンドゥ302は、さらに、複数のコマンド実行ブロックを表示する。例えば、ポップアップウィンドゥ302は、OFFコマンド実行ブロック304と、ONコマンド実行ブロック306と、CANCELコマンド実行ブロック312とを表示する。
【0043】
いくつかの例においては、対応するスイッチ又はコンポーネントの現在の状態に対応するコマンド実行ブロックは、非アクティブ(例えば、選択不可能)であってもよい。例えば、領域208(例えば、領域208における状態データ)は、単一スイッチがON状態であることを示しているため、ONコマンド実行ブロック306は非アクティブ状態であってもよい。この例においては、領域208に関連する単一スイッチをOFF状態に設定するために、OFFコマンド実行ブロック304がアクティブ(例えば、選択可)である。例えば、ポップアップウィンドゥ302は、領域208における入力に応答して表示される。ユーザは、OFFコマンド実行ブロック304を選択することができる。プロセッサ102は、OFFコマンド実行ブロック304の選択を検出し、領域208に関連する単一スイッチをOFF状態に設定することを示す信号(例えば、命令)を、サブシステムコントローラ120に送信する。サブシステムコントローラ120は、領域208に関連する単一スイッチに制御コマンドを送信して、当該スイッチをOFF状態に設定する。
【0044】
したがって、領域208を選択することにより、当該領域208に関連する単一スイッチを制御することができる。このように、一覧ページ108は、1つのコンポーネントを制御するために選択可能な少なくとも1つの部分又は領域を含むことにより、個別機能を実現している。
【0045】
図4は、マクロ機能の実行中における図2の電子ディスプレイ104の例を示す。電子ディスプレイ104は、単一オプション118における入力に応答してポップアップウィンドゥ402を表示する。単一オプション118における入力に応答して、一覧ページ108における単一オプション118以外の部分を反強調表示することで(例えば、グレー表示する)、単一オプション118を強調することができる。ポップアップウィンドゥ402は、複数のコンポーネント132、133の記号表示(状態データ408及び414)を含む。ポップアップウィンドゥ402は、さらに、複数のコマンド実行ブロックを表示する。例えば、ポップアップウィンドゥ402は、OFFコマンド実行ブロック404と、ONコマンド実行ブロック406と、CANCELコマンド実行ブロック412とを表示する。
【0046】
いくつかの例においては、ポップアップウィンドゥ402の内容又は機能は、複数のコンポーネントの状態判断によって異なる。例えば、複数のコンポーネントが同じ状態であると判断された場合、判断された対応するスイッチ又はコンポーネントの状態に対応するコマンド実行ブロックは、非アクティブ(例えば、選択不可能)であってもよい。例えば、プロセッサ102は、コンポーネント132及び133がON状態であると判断する。この例においては、プロセッサ102によりコンポーネント132及び133の両方がON状態であると判断されたことに基づいて、ONコマンド実行ブロック406が、非アクティブ(例えば、選択不可能)である。
【0047】
これに代えて、或いは、これに加えて、コンポーネント132及び133が異なる状態にあると判断された場合、両方の状態に対応するコマンド実行ブロックがアクティブであってもよい。例えば、プロセッサ102は、コンポーネント132がON状態であり、コンポーネント133がOFF状態であると判断する。この例においては、OFFコマンド実行ブロック404及びONコマンド実行ブロック406は、両方ともアクティブであり、プロセッサ102は、サブシステムコントローラ120に、選択された状態にないコンポーネントに対して制御コマンドを送信させるように構成されてもよい。具体的には、上記例において、ユーザがOFFコマンド実行ブロック404を選択した場合、プロセッサ102は、コンポーネント132をOFF状態に設定することを指示する信号をサブシステムコントローラ120に送信することにより、サブシステムコントローラ120に、コンポーネント132をOFF状態に設定するための制御コマンドをコンポーネント132に対して送信させてもよい。これに代えて、或いは、これに加えて、プロセッサ102は、コンポーネントの現在の状態がどうであれ、サブシステムコントローラ120に、単一オプション118に関連するコンポーネントの全てに制御コマンドを送信させるように、構成されてもよい。具体的には、上記例において、ユーザがOFFコマンド実行ブロック404を選択した場合、プロセッサ102は、コンポーネント132、133をOFF状態に設定することを指示する信号をサブシステムコントローラ120に送信することにより、サブシステムコントローラ120に、コンポーネント132、133をOFF状態に設定するための制御コマンドをコンポーネント132、133に対して送信させてもよい。
【0048】
これに加えて、或いはこれに代えて、アクティブなチェックリスト項目に関連する状態以外の状態に対応するコマンド実行ブロックは、非アクティブ(例えば、選択不可能)であってもよい。例えば、アクティブなチェックリスト項目は、チェックリスト項目114であり、コンポーネント132及び133は、両方ともON状態である。この例においては、ONコマンド実行ブロック406は、非アクティブである。この例においては、コンポーネント132及び133をOFF状態に設定するために、OFFコマンド実行ブロック404はアクティブ(例えば、選択可能)である。例えば、ポップアップウィンドゥ402は、単一オプション118における入力(例えば、タッチ入力)に応答して表示される。ユーザは、(例えば、タッチ入力により)OFFコマンド実行ブロック404を選択することができる。プロセッサ102は、OFFコマンド実行ブロック404の選択を検出し、コンポーネント132、133をOFF状態に設定することを示す信号(例えば、命令)を、サブシステムコントローラ120に送信する。サブシステムコントローラ120は、コンポーネント132及び133にコマンドを送信して、コンポーネント132及び133をOFF状態に設定する。
【0049】
このように、単一オプション118の選択に応答して、ポップアップウィンドゥ402が表示される。複数のコンポーネント(例えば、コンポーネント132及び133)にコマンドを送信してこれらのコンポーネントの状態を制御するために、ポップアップウィンドゥ402の1つのコマンド実行ブロックが選択される。
【0050】
図5は、図4のOFFコマンド実行ブロック404を選択した後の、図2の電子ディスプレイ104の例を示す。図4に示すOFFコマンド実行ブロック404の選択に応答して、コンポーネント132、133がOFF状態に設定される(例えば、ON状態からOFF状態に変更される)。プロセッサ102は、コンポーネント132、133がOFF状態に設定されたことを示す標示(indication)を検出又は受信し、一覧ページ108に、複数のコンポーネントに対応するコンポーネント状態データ及びコマンド状態データを調節させて、検出された複数のコンポーネントの状態を表示させる。例えば、プロセッサは、コンポーネント132、133がOFF状態に設定されたことを示す標示の検出又は受信に応答して、コンポーネント132、133に関連するテキスト(例えば、コマンド状態データ)140、142をOFF表示にするとともに、コンポーネント132、133に関連する記号(例えば、コンポーネント状態データ)144、146を、コンポーネント132、133がOFF状態に設定されたことを示す記号に変更する。
【0051】
プロセッサ102は、アクティブなチェックリスト項目の作業が完了すると、電子チェックリスト106に、当該チェックリスト項目の作業が完了したことを表示させてから、次の処理対象チェックリスト項目に進む。例えば、プロセッサ102は、チェックリスト項目114の作業が完了すると、電子チェックリスト106を制御して、当該電子チェックリストが、チェックリスト項目114の近傍(例えば、同じライン上)に標示(例えば、チェックマークなどの印)を表示するようにする。この例においては、プロセッサ102は、チェックリスト項目114の作業が完了すると、チェックリスト項目205に進む。例えば、プロセッサ102は、チェックリスト項目114の作業が完了すると、電子ディスプレイ104のチェックリスト項目205を強調するとともに、チェックリスト項目205が複数のコンポーネントに関連しているか否か、を判断する。この例において、チェックリスト項目205は、複数のコンポーネントに関連していないので、プロセッサは、単一オプション118を表示しないか、或いは、単一オプション118を非アクティブ状態(例えば、選択不可)にする。
【0052】
図6は、マクロ機能のうち、チェックリスト項目114に関連する機能の選択を解除した後の、図2の電子ディスプレイ104の例を示す。電子ディスプレイ104は、一覧ページ108における入力に基づいて変更された図4のポップアップウィンドゥ402を含む。この例においては、プロセッサ102は、図4のポップアップウィンドゥ402の表示後の一覧ページ108における入力に基づいて、コンポーネント132、133のうちの一方のコンポーネント(例えば、選択解除されたコンポーネント)の状態の標示を、ポップアップウィンドゥ402から削除するとともに、ポップアップウィンドゥ402におけるコマンド実行ブロックと選択解除されたコンポーネントとの関連付けを解除する。これにより、プロセッサ102は、選択解除されたコンポーネントに関連するマクロ機能を回避又は無効化する(例えば、選択解除されたコンポーネントがポップアップウィンドゥ402を介して制御されるのを不可能にする)。
【0053】
この例においては、ポップアップウィンドゥ402が表示された後に、選択解除されたコンポーネントの状態の標示が削除される。例えば、先に図4を参照しながら説明したように、図4に示すポップアップウィンドゥ402は、コンポーネント132に関連する状態データ408、416と、コンポーネント133に関連する状態データ414、410とを含んで表示される。先に図4を参照しながら説明したように、図4のポップアップウィンドゥ402が表示されている間は、コマンド実行ブロック404は、コンポーネント132及びコンポーネント133に関連付けられており、コマンド実行ブロック404の選択により、コンポーネント132とコンポーネント133との両方がOFF状態に設定されるようになっている。図4のポップアップウィンドゥ402が表示されている状態で、ユーザは、コンポーネント133(例えば、選択解除されたコンポーネント)に対応する一覧ページ108の領域154において入力を行うことができる。プロセッサ102は、領域154における入力に応答して、ポップアップウィンドゥ402から、選択解除されたコンポーネント133に対応するコンポーネント状態データ414及びコマンド状態データ410を削除する。これに加えて、或いはこれに代えて、プロセッサ102は、領域154における入力に応答して、選択解除されたコンポーネント133に関連する機能(マクロ機能)を無効化又は回避し、これにより、ポップアップウィンドゥ402における入力によりコンポーネント133の状態が制御されないようにする。
【0054】
例えば、図4のポップアップウィンドゥ402が表示された後、ユーザは、コンポーネント133(例えば、選択解除されたコンポーネント)に対応する一覧ページ108の領域154において入力(例えば、タッチ入力)を行う。この例においては、ユーザは、その後、ポップアップウィンドゥ402のOFFコマンド実行ブロック404を(例えば、タッチ入力により)選択する。プロセッサ102は、OFFコマンド実行ブロック404の選択に応答して、コンポーネント132をOFF状態に設定することを示す信号(例えば、命令)を、サブシステムコントローラ120に送信する。この信号は、コンポーネント133をOFF状態に設定することは示していない。サブシステムコントローラ120は、プロセッサ102からの信号に応答して、コンポーネント132をOFF状態に設定するためにコンポーネント132にコマンドを送信し、コンポーネント133にはコマンドを送信しない。したがって、コンポーネント132の動作は、OFFコマンド実行ブロック404の選択に応答して停止されるが、コンポーネント133の動作は、OFFコマンド実行ブロック404の選択に応じて停止されない。
【0055】
このように、プロセッサ102は、複数のコンポーネントのうちの1つのコンポーネント(例えば、選択解除されたコンポーネント)に対応する一覧ページの特定の部分における入力に応答して、ポップアップウィンドゥから状態データを削除するように構成されている。プロセッサは、さらに、サブシステムコントローラ120が、ポップアップウィンドゥにおけるコマンド実行ブロックの選択に応答して、選択解除されたコンポーネントに対するコマンドを送信しないように、選択解除されたコンポーネントに関連するマクロ機能のうちの1つ又は複数の機能を回避又は無効化するように構成されている。したがって、マクロ機能は、一覧ページ108における入力により、当該マクロ機能のうちの1つ又は複数の機能の選択が解除されるように構成することができる。
【0056】
図7は、マクロ機能を有する概要パネルを提供する方法700を示す。図7に示す方法700は、図1に示す表示システム101により実行されてもよい。
【0057】
方法700は、702において、電子ディスプレイに電子チェックリストを表示することを含む。電子ディスプレイは、図1~6に示す電子ディスプレイ104に対応し、電子チェックリストは、図1~6に示す電子チェックリスト106に対応している。
【0058】
方法700は、704において、電子チェックリストが電子チェックリストに関連するサブシステムの複数のコンポーネントの状態に関するチェックリスト項目を含むか否か、を判断する。複数のコンポーネントは、図1に示す複数のコンポーネント132及び133に対応し、チェックリスト項目は、図1~6に示すチェックリスト項目114及び/又は図2~6に示すチェックリスト項目204に対応し、先に図1及び2を参照しながら説明したように、図1に示すプロセッサ102は、電子チェックリストがチェックリスト項目114又はチェックリスト項目204を含むか否か、を判断する。
【0059】
方法700は、706において、電子チェックリストが、複数のコンポーネントの状態に関連するチェックリスト項目を含む、との判断に基づいて、複数のコンポーネントに制御コマンドを送信するために選択可能な単一オプションを、電子ディスプレイに表示することを含む。単一オプション118は、図1~6に示す単一オプション118に対応している。先に図1及び2を参照しながら説明したように、単一オプションは、電子ディスプレイに表示される。例えば、先に図1及び2を参照しながら説明したように、単一オプションは、これに対応する、複数のコンポーネントに関連するチェックリスト項目がアクティブな場合にのみ表示される。これに加えて、或いはこれに代えて、先に図1及び2を参照しながら説明したように、単一オプションは、一覧ページ又は電子チェックリストに表示されてもよい。
【0060】
いくつかの実施形態において、図7に示す方法700は、電子ディスプレイに一覧ページを表示することを、さらに含む。一覧ページは、先に図1~6を参照しながら述べた一覧ページ108に対応している。
【0061】
いくつかの実施形態においては、図7に示す方法700は、単一オプションの選択に応答して、複数のコンポーネントに制御コマンドを送信することを、さらに含む。例えば、先に図1及び2を参照しながら説明したように、図1に示すプロセッサ102は、図1~6に示す単一オプション118の選択を検出し、複数のコンポーネントの特定の状態を示す信号をサブシステムコントローラ120に送信する。また、サブシステムコントローラ120は、複数の制御コマンド(例えば、制御コマンド162、164)を複数のコンポーネント(例えば、コンポーネント132、133)に送信する。
【0062】
いくつかの実施形態においては、先に図4に示すポップアップウィンドゥ402を参照しながら説明したように、図7に示す方法700は、単一オプションの選択に応答して、電子ディスプレイにポップアップウィンドゥを表示することを、さらに含む。先に図4を参照しながら説明したように、ポップアップウィンドゥの内容は、判断された複数のコンポーネントの状態判断に応じて決定される。
【0063】
いくつかの実施形態においては、図7に示す方法700は、先に図1及び6を参照しながら説明したように、ポップアップウィンドゥから、複数のコンポーネントのうちの1つのコンポーネントの状態の標示を削除するか、ポップアップウィンドゥを介した1つのコンポーネントの制御を無効化するか、或いは、この両方を行うことを、さらに含む。いくつかの実施形態においては、先に図6を参照しながら説明したように、ポップアップウィンドゥが表示された後の一覧ページにおける入力に応答して、標示が削除されるとともにポップアップウィンドゥを介した1つのコンポーネントの制御が無効化される。いくつかの実施形態においては、先に図6に示す領域154を参照しながら説明したように、上記1つのコンポーネントの表示に関連する一覧ページの一部において、入力が実行される。
【0064】
いくつかの実施形態においては、図7に示す方法700は、アクティブなチェックリスト項目に関連する、一覧ページ108の領域、又は、一覧ページ108におけるコンポーネントの表示をハイライト又は強調するように構成されている。例えば、チェックリスト項目114がアクティブな場合、プロセッサ102は、コンポーネント132及び133に関連する領域152及び154をハイライト又は強調する。これに加えて、或いはこれに代えて、いくつかの実施形態においては、図7に示す方法700は、アクティブなチェックリスト項目に関連する航空機100における物理的な制御部(図示略)の周囲を縁取り線又はラインで強調することを、さらに含む。例えば、チェックリスト項目がアクティブな場合、バックライトを用いて、チェックリスト項目に関連する物理的な制御部の周囲の縁取り線又はラインを照らしてもよい(また、チェックリスト項目が非アクティブな場合、これらを照らさなくてもよい)。
【0065】
図8を参照すると、マクロ機能を有するように構成された表示システムを含む航空機のライフサイクルを示すフロー図が示されている。生産開始前の工程として、例示的な方法800は、802において、図1に示す航空機100などの航空機の仕様決定及び設計を含む。航空機の仕様決定及び設計中の工程として、方法800は、820において、表示システムの仕様決定及び設計を含みうる。表示システムは、(図1~6を参照して説明した)図1に示す表示システム101に対応しうる。方法800は、804において、材料調達を含む。方法800は、830において、表示システムのための材料を調達することを含む。
【0066】
生産中の工程として、方法800は、806において、部品及び小組立品の製造を含み、808において、プラットフォームのシステムインテグレーションを含む。方法800は、840において、部品及び小組立品の製造(例えば、電子ディスプレイの製造)を含みうる。また、850において、表示システムのシステムインテグレーションを含みうる。例えば、表示システムは、航空機に搭載される。方法800は、810において、航空機の認可及び納品を含み、812において、航空機を就航させる。認可及び納品の工程は、860における、表示システムの認可を含みうる。方法800は、870において、航空機を就航させる。顧客による就航期間中、航空機は、定例の整備及び保守(これは、改良、再構成、改修などを含みうる)に組み込まれうる。方法800は、814において、航空機の整備及び保守を行うことを含む。方法800は、880において、表示システムの整備及び保守を行うことを含む。例えば、武器・制御システムの整備及び保守は、表示システムの電子ディスプレイにおける1つ又は複数のコンポーネントを交換することを含みうる。
【0067】
方法800における各工程は、システムインテグレーター、第三者、及び/又は、オペレータ(例えば、顧客)によって実行又は実施することができる。説明のために言及すると、システムインテグレーターは、メーカー及び主要システム下請業者をいくつ含んでいてもよいが、これに限定されない。第三者は、売主、下請業者、及び供給業者をいくつ含んでいてもよいが、これに限定されない。オペレータは、航空会社、リース会社、軍事団体、サービス組織などであってもよい。
【0068】
図9を参照すると、マクロ機能を有するように構成された表示システム101を含む航空機100の例を示すブロック図が示されている。図9に示すように、航空機は、機体918と、内装922と、1つ又は複数のエンジン944と、サブシステムコントローラ120と、命令982を格納した非一時的プロセッサ可読媒体981と、複数のシステム920と、を含む。システム920は、1つ又は複数の揚力及び推進系980と、電気系926と、油圧系928と、環境系930と、プロセッサ102及び電子ディスプレイ104を含む表示システム101と、通信系960と、コンポーネント132及び133を含む燃料システム970と、を含みうる。なお、その他のシステムをいくつ含んでもよい。1つ又は複数のエンジン944は、揚力及び推進系980の一部であってもよい。コンポーネント132及び133は、燃料系970の一部として示されているが、コンポーネント132及び133は、揚力及び推進系980、電気系926、油圧系928、環境系930、通信系960、及び、これらの組み合わせにおける複数のコンポーネントに対応していてもよい。
【0069】
命令982は、プロセッサ102により実行されると、上述した機能のうちの任意のものをプロセッサ102に実行させることができる。例えば、命令982は、プロセッサ102により実行されると、先に図1~7を参照しながら説明したように、プロセッサ102が電子ディスプレイ104に電子チェックリスト106を表示させるように、当該プロセッサを制御することができる。命令982は、プロセッサ102により実行されると、先に図1~7を参照しながら説明したように、プロセッサ102に、電子チェックリスト106が当該電子チェックリスト106に関連するサブシステム(例えば、燃料系970)の複数のコンポーネント(例えば、コンポーネント132、133)の状態についてのチェックリスト項目が含まれているか否か、を判断させることができる。命令982は、プロセッサ102により実行されると、先に図1~7を参照しながら説明したように、プロセッサ102に、電子チェックリスト106が、複数のコンポーネントの状態に関連するチェックリスト項目を含む、との判断に基づいて、電子ディスプレイ104に、複数のコンポーネントに制御コマンドを送信するために選択可能な単一オプション118を表示させるようにすることができる。プロセッサ102は、オペレータによる1つ又は複数の入力(例えば、オペレータによる、単一オプション118を選択する入力)に応答して、サブシステムコントローラ120に1つ又は複数のコマンドを送信して、図9に示すシステム920のうちの1つ又は複数のシステムにおける1つ又は複数のコンポーネントの状態を変更することができる。
【0070】
本明細書で具現化される装置及び方法は、方法800における1つ又は複数のどの段階において採用してもよい。例えば、製造工程806に対応する部品又は小部品は、例えば、812において、航空機100が就航している期間に製造されるコンポーネント又は小部品と同様に作製又は製造することができる。また、1つ又は複数の装置の実施例、方法の実施例、又は、これらの組み合わせを、例えば、812において、航空機100が就航している期間に用いてもよく、具体的には、814において、整備及び保守に用いてもよいが、これに限定されない。
【0071】
さらに、本開示は、以下の付記による例を含む。
【0072】
付記1.電子ディスプレイ(104)に電子チェックリスト(106)を表示し、
前記電子チェックリストが、前記電子チェックリストに関連するサブシステムの複数のコンポーネント(132、133)の状態に関するチェックリスト項目(112、114、202~205)を含むか否か、を判断し、
前記電子チェックリストが、前記複数のコンポーネントの状態に関連する前記チェックリスト項目を含む、との判断に基づいて、前記複数のコンポーネントに制御コマンド(162、164)を送信するために選択可能な単一オプション(118)を、前記電子ディスプレイに表示する、ことを含む方法。
【0073】
付記2.前記単一オプションの選択に応答して、前記複数のコンポーネントに前記制御コマンドを送信することを、さらに含む、付記1に記載の方法。
【0074】
付記3.前記電子ディスプレイに一覧ページ(108)を表示することをさらに含み、前記単一オプションは、前記一覧ページに表示される、付記1に記載の方法。
【0075】
付記4.前記単一オプションは、前記チェックリスト項目が次の処理対象チェックリスト項目である場合に、前記電子ディスプレイに表示される、付記1に記載の方法。
【0076】
付記5.前記単一オプションは、前記チェックリスト項目が、選択されたチェックリスト項目である場合に表示される、付記1に記載の方法。
【0077】
付記6.前記単一オプションの選択に応答して、前記電子ディスプレイにポップアップウィンドゥ(302、402)を表示することをさらに含み、前記ポップアップウィンドゥの内容は、前記複数のコンポーネントの状態判断に応じて決定される、付記1に記載の方法。
【0078】
付記7.前記ポップアップウィンドゥから前記複数のコンポーネントのうちの1つのコンポーネントの状態の標示を削除するか、前記ポップアップウィンドゥを介した前記コンポーネントの制御を無効化するか、或いは、この両方を行うことを、さらに含む、付記6に記載の方法。
【0079】
付記8.前記電子ディスプレイに一覧ページを表示することをさらに含み、前記ポップアップウィンドゥが表示された後の前記一覧ページにおける入力に応答して、前記標示が削除されるとともに、前記ポップアップウィンドゥを介した前記1つのコンポーネントの制御が無効化される、付記7に記載の方法。
【0080】
付記9.前記入力は、前記一覧ページにおける前記1つのコンポーネントを表示する部分にて行われる、付記8に記載の方法。
【0081】
付記10.複数のコンポーネント(132、133)を含むサブシステムと、
電子ディスプレイ(104)と、
前記電子ディスプレイに接続されたプロセッサ(102)と、を含むシステムであって、前記プロセッサは、
前記電子ディスプレイに、前記サブシステムに関連する電子チェックリスト(106)を表示させ、
前記電子チェックリストが、前記複数のコンポーネントの状態に関連するチェックリスト項目(112、114、202~205)を含むか否か、を判断し、
前記電子チェックリストが、前記複数のコンポーネントの状態に関連する前記チェックリスト項目を含む、との判断に基づいて、前記複数のコンポーネントに制御コマンド(162、164)を送信するために選択可能な単一オプション(118)を、前記電子ディスプレイに表示するように構成されている、システム(100)。
【0082】
付記11.前記電子ディスプレイはタッチスクリーン式ディスプレイである、付記10に記載のシステム。
【0083】
付記12.前記プロセッサは、前記単一オプションを前記電子ディスプレイに表示された一覧ページ(108)に表示させるように構成されている、付記10に記載のシステム。
【0084】
付記13.前記プロセッサは、前記チェックリスト項目が次の処理対象チェックリスト項目である場合に、前記単一オプションを前記電子ディスプレイに表示させるように構成されている、付記10に記載のシステム。
【0085】
付記14.前記プロセッサは、前記チェックリスト項目が選択されたチェックリスト項目である場合に、前記単一オプションを前記電子ディスプレイに表示させるように構成されている、付記10に記載のシステム。
【0086】
付記15.前記プロセッサは、さらに、前記単一オプションの選択に応答して、前記電子ディスプレイにポップアップウィンドゥ(302、402)を表示させるように、構成されており、前記ポップアップウィンドゥの内容は、前記複数のコンポーネントの状態判断に応じて決定される、付記10に記載のシステム。
【0087】
付記16.前記プロセッサは、さらに、前記ポップアップウィンドゥが表示された後の前記電子ディスプレイにおける入力に応答して前記ポップアップウィンドゥから前記複数のコンポーネントのうちの1つのコンポーネントの状態の標示を削除するか、前記ポップアップウィンドゥが表示された後の前記入力に応答して前記ポップアップウィンドゥを介した前記コンポーネントの制御を無効化するか、或いは、この両方を行うように構成されている、付記15に記載のシステム。
【0088】
付記17.プロセッサ実行可能命令(982)を格納する非一時的プロセッサ可読媒体(981)であって、前記プロセッサ実行可能命令は、プロセッサ(102)によって実行されると、前記プロセッサが、
電子ディスプレイ(104)に電子チェックリスト(106)を表示させ、
前記電子チェックリストが、前記電子チェックリストに関連するサブシステムの複数のコンポーネント(132、133)の状態に関するチェックリスト項目(112、114、202~205)を含むか否か、を判断し、
前記電子チェックリストが、前記複数のコンポーネントの状態に関連する前記チェックリスト項目を含む、との判断に基づいて、前記複数のコンポーネントに制御コマンド(162、164)を送信するために選択可能な単一オプション(118)を、前記電子ディスプレイに表示させる、ように前記プロセッサを制御する、非一時的プロセッサ可読媒体。
【0089】
付記18.前記プロセッサ実行可能命令は、複数の命令をさらに含み、前記複数の命令は、前記プロセッサによって実行されると、前記プロセッサにより、前記サブシステムコントローラ(120)が、前記単一オプションの選択に応答して前記複数のコンポーネントに前記制御コマンドを送信するように、前記プロセッサを制御する、付記17に記載の非一時的プロセッサ可読媒体。
【0090】
付記19.前記プロセッサ実行可能命令は、複数の命令をさらに含み、前記複数の命令は、前記プロセッサによって実行されると、前記プロセッサが前記電子ディスプレイに一覧ページ(108)を表示し、前記プロセッサが前記一覧ページに前記単一オプションを表示するように、前記プロセッサを制御する、付記17に記載の非一時的プロセッサ可読媒体。
【0091】
付記20.前記プロセッサ実行可能命令は、複数の命令をさらに含み、前記複数の命令は、前記プロセッサによって実行されると、前記プロセッサにより、サブシステムコントローラが、1つ又は複数の制御コマンドを前記複数のコンポーネントの一部に送信するように、前記プロセッサを制御し、前記複数のコンポーネントの前記一部は、前記複数のコンポーネントのうちの選択解除されたコンポーネントを含まない、付記17に記載の非一時的プロセッサ可読媒体。
【0092】
本明細書で説明した例を示す図面は、様々な実施例の構造を全体的に理解できるようにすることを意図している。これらの図面は、本明細書で説明した構造や方法を用いる装置及びシステムの要素及び特徴の全てを完全に説明するものではない。本開示を検討すれば、当業者には他の多くの実施例が明らかであろう。本開示から他の実施例を利用したり導き出したりすることが可能であり、本開示の範囲から逸脱することなく構造的及び論理的な代替及び変形を行うことが可能である。例えば、方法ステップは、図示の順序とは異なる順序で実行してもよいし、1つ又は複数の方法ステップを省略することも可能である。したがって、本開示及び図面は、限定的ではなく、例示的なものとみなされるべきである。
【0093】
さらに、本明細書において特定の例を図示及び説明してきたが、記載されている特定の実施例に代えて、同じ又は類似した結果を達成するために設計される将来の構成を用いることも可能である。本開示は、様々な実施例の将来における全ての改変及び変形を範囲に包含することを意図している。本開示を検討すれば、当業者には、上記実施例の組み合わせ、及び、本明細書に明示されていない他の実施例が明らかであろう。
【0094】
提出される要約書は、請求の範囲又は意味を解釈又は限定するためのものではない。また、上述した詳細な説明において、本開示を簡素化するために、様々な特徴をまとめたり、1つの実施例で説明したりする場合がある。以下の請求の範囲が示すように、請求される要旨は、本開示の実施例の全ての特徴に関するものではない場合もある。
【0095】
上述した例は本開示を説明するものであって、何ら限定を加えるものではない。なお、本開示の原理に従って、種々の改変及び変形が可能である。したがって、本開示の範囲は、以下の請求の範囲及びその均等物により規定される。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9