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特許7189869情報処理装置、プログラム、情報処理システム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-12-06
(45)【発行日】2022-12-14
(54)【発明の名称】情報処理装置、プログラム、情報処理システム
(51)【国際特許分類】
   G06Q 50/10 20120101AFI20221207BHJP
【FI】
G06Q50/10
【請求項の数】 12
(21)【出願番号】P 2019520256
(86)(22)【出願日】2018-05-22
(86)【国際出願番号】 JP2018019603
(87)【国際公開番号】W WO2018216678
(87)【国際公開日】2018-11-29
【審査請求日】2021-05-11
(31)【優先権主張番号】P 2017101333
(32)【優先日】2017-05-23
(33)【優先権主張国・地域又は機関】JP
(73)【特許権者】
【識別番号】000001959
【氏名又は名称】株式会社 資生堂
(74)【代理人】
【識別番号】230116816
【弁護士】
【氏名又は名称】成川 弘樹
(74)【代理人】
【識別番号】100146123
【弁理士】
【氏名又は名称】木本 大介
(74)【代理人】
【識別番号】100174850
【弁理士】
【氏名又は名称】大崎 絵美
(72)【発明者】
【氏名】酒井 加代子
【審査官】山内 裕史
(56)【参考文献】
【文献】特開2001-137216(JP,A)
【文献】登録実用新案第3152026(JP,U)
【文献】特開2006-345162(JP,A)
【文献】特開2013-191203(JP,A)
【文献】特開2004-121530(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06Q 10/00 - 99/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ユーザの生活環境に関する生活環境情報を取得する手段を備え、
前記取得された生活環境情報に基づいて、複数のカテゴリのそれぞれに関する肌に与えられるダメージを示す肌レベルを判定する手段を備え、
肌レベル及びカテゴリの組合せに関連付けられた複数のアドバイス情報の中から、前記判定された肌レベルのうち所定条件を満たす肌レベルのカテゴリに関連付けられたアドバイス情報を選択する手段を備え、
各アドバイス情報は、前記ユーザの肌のケアに関するアドバイスを含む情報であり、
前記複数のアドバイス情報には、肌レベル毎の順番を示すルールが割り当てられており、
前記選択する手段は、前記ルールに従って、同一のアドバイス情報が連続して提示されないように、前記アドバイス情報を選択し、
前記選択されたアドバイス情報を提示する手段を備える、
情報処理装置。
【請求項2】
前記所定条件は、前記ダメージが最も高いことを示す肌レベルである、
請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項3】
前記所定条件は、前記ダメージが所定の閾値以上であることを示す肌レベルである、
請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項4】
前記選択する手段は、さらに、時期に関連付けられた複数のアドバイス情報の中から、前記アドバイス情報を提示する時期に関連付けられたアドバイス情報を選択する、請求項1~請求項3の何れかに記載の情報処理装置。
【請求項5】
前記選択する手段は、1つの時期に関連付けられた複数のアドバイス情報のそれぞれに割り当てられた順番を示すルールに従って、前記アドバイス情報を選択する、請求項4に記載の情報処理装置。
【請求項6】
前記選択する手段は、さらに、年齢に関連付けられた複数のアドバイス情報の中から、前記ユーザの年齢に関連付けられたアドバイス情報を選択する、請求項1~請求項5の何れかに記載の情報処理装置。
【請求項7】
前記生活環境情報は、気温に関する情報、湿度に関する情報、紫外線の強さを示す情報、及び、花粉の飛散量に関する情報の少なくとも1つを含む、請求項1~請求項6の何れかに記載の情報処理装置。
【請求項8】
前記判定する手段は、前記紫外線の強さ及び前記湿度の組合せに基づいて、肌荒れのレベルを判定する、請求項7に記載の情報処理装置。
【請求項9】
前記判定する手段は、前記気温及び前記湿度の組合せに基づいて、肌のべたつきのレベルを判定する、請求項7又は請求項8に記載の情報処理装置。
【請求項10】
前記判定する手段は、前記気温に基づいて、肌冷えのレベルを判定する、請求項7~請求項9の何れかに記載の情報処理装置。
【請求項11】
コンピュータを、請求項1~請求項10の何れかに記載の各手段として機能させるための、プログラム。
【請求項12】
クライアント端末と、サーバと、を含む情報処理システムであって、
請求項1~請求項10の何れかに記載の各手段が、前記クライアント端末及び前記サーバの何れか一方に設けられた、情報処理システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、情報処理装置、プログラム、及び、情報処理システムに関する。
【背景技術】
【0002】
一般に、最適な肌のケアは、ユーザの固有の事情によって異なる。従来、肌のケアに関するアドバイスを提供する技術が知られている。例えば、特許文献1は、ユーザが指定した悩みに応じたアドバイスを表示する技術を開示している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開2002-056281号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
肌は、ユーザの生活環境から影響を受ける。つまり、ユーザの生活環境も考慮して肌のケアを考えることが好ましい。
しかし、特許文献1では、ユーザが指定した悩みに応じたアドバイスを提供するが、ユーザの生活環境は考慮していない。したがって、ユーザの生活環境に応じたアドバイスを提供することはできない。
【0005】
本発明の目的は、ユーザの生活環境に応じたアドバイスをユーザに提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の一態様は、
ユーザの生活環境に関する生活環境情報を取得する手段を備え、
前記取得された生活環境情報に基づいて、肌レベルを判定する手段を備え、
肌レベルに関連付けられた複数のアドバイス情報の中から、前記判定された肌レベルに関連付けられたアドバイス情報を選択する手段を備え、
各アドバイス情報は、前記ユーザの肌のケアに関するアドバイスを含む情報であり、
前記選択されたアドバイス情報を提示する手段を備える、
情報処理装置である。
【発明の効果】
【0007】
本発明によれば、ユーザの生活環境に応じたアドバイスをユーザに提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1】本実施形態の情報処理システムの構成を示すブロック図。
図2】本実施形態のアプリケーションの機能を示す図。
図3】本実施形態のユーザ情報データベースのデータ構造を示す図。
図4】本実施形態の生活環境情報データベースのデータ構造を示す図。
図5】本実施形態のアドバイス情報データベースのデータ構造を示す図。
図6】本実施形態の情報処理のフローチャート。
図7】本実施形態の情報処理において表示される画面例を示す図。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、本発明の一実施形態について、図面に基づいて詳細に説明する。なお、実施形態を説明するための図面において、同一の構成要素には原則として同一の符号を付し、その繰り返しの説明は省略する。
【0010】
(1)情報処理システムの構成
情報処理システムの構成について説明する。図1は、本実施形態の情報処理システムの構成を示すブロック図である。
【0011】
図1に示すように、情報処理システム1は、クライアント端末10と、サーバ30と、外部データベース70と、を備える。
クライアント端末10及びサーバ30は、ネットワーク(例えば、インターネット又はイントラネット)NWを介して接続される。
【0012】
クライアント端末10は、サーバ30にリクエストデータを送信する情報処理装置の一例である。クライアント端末10は、例えば、スマートフォン、タブレット端末、又は、パーソナルコンピュータである。
【0013】
サーバ30は、クライアント端末10から送信されたリクエストデータに応じたレスポンスデータをクライアント端末10に提供する情報処理装置の一例である。サーバ30は、例えば、ウェブサーバである。
【0014】
外部データベース70は、サーバ30がアクセス可能なデータベースである。外部データベース70には、場所毎に、ユーザの生活環境に関する情報(以下「生活環境情報」という)が格納される。生活環境情報は、例えば、気温を示す情報、湿度を示す情報、紫外線の強さの指数(以下「紫外線指数」という)、及び、花粉の飛散量を示す情報である。
【0015】
(1-1)クライアント端末の構成
図1を参照して、クライアント端末10の構成について説明する。
【0016】
図1に示すように、クライアント端末10は、記憶装置11と、CPU(Central Processing Unit)12と、入出力インタフェース13と、通信インタフェース14と、を備える。
【0017】
記憶装置11は、プログラム及びデータを記憶するように構成される。記憶装置11は、例えば、ROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)、及び、ストレージ(例えば、フラッシュメモリ又はハードディスク)の組合せである。
プログラムは、例えば、OS(Operating System)のプログラム、情報処理を実行するアプリケーションのプログラムである。アプリケーションは、スキンケアアプリケーション120(図2)を含む。
データは、例えば、以下のデータを含む。
・情報処理において参照されるデータ
・情報処理を実行することによって得られるデータ(つまり、情報処理の実行結果)
【0018】
CPU12は、記憶装置11に記憶されたプログラムを起動することによって、クライアント端末10の機能を実現するように構成される。
【0019】
入出力インタフェース13は、クライアント端末10に接続される入力デバイスからユーザの指示を受け付け、かつ、クライアント端末10に接続される出力デバイスに情報を出力するように構成される。
入力デバイスは、例えば、キーボード、ポインティングデバイス、タッチパネル、又は、それらの組合せである。
出力デバイスは、例えば、ディスプレイである。
【0020】
通信インタフェース14は、クライアント端末10とサーバ30との間の通信を制御するように構成される。
【0021】
(1-2)サーバの構成
図1を参照して、サーバ30の構成について説明する。
【0022】
図1に示すように、サーバ30は、記憶装置31と、CPU32と、通信インタフェース34とを備える。
【0023】
記憶装置31は、プログラム及びデータを記憶するように構成される。記憶装置31は、例えば、ROM、RAM、及び、ストレージ(例えば、フラッシュメモリ又はハードディスク)の組合せである。
プログラムは、例えば、OSのプログラム、情報処理を実行するアプリケーションのプログラム等である。
データは、例えば、以下のデータを含む。
・情報処理において参照されるデータベース
・情報処理を実行することによって得られるデータ(つまり、情報処理の実行結果)
【0024】
CPU32は、記憶装置31に記憶されたプログラムを起動することによって、サーバ30の機能を実現するように構成される。
【0025】
入出力インタフェース33は、サーバ30に接続される入力デバイスからユーザの指示を受け付け、かつ、サーバ30に接続される出力デバイスに情報を出力するように構成される。
入力デバイスは、例えば、キーボード、ポインティングデバイス、タッチパネル、又は、それらの組合せである。
出力デバイスは、例えば、ディスプレイである。
【0026】
通信インタフェース34は、サーバ30と、クライアント端末10及び外部データベース70との間の通信を制御するように構成される。
【0027】
(1-3)アプリケーションの機能
本実施形態のアプリケーションの機能について説明する。図2は、本実施形態のアプリケーションの機能を示す図である。
【0028】
図1のCPU12は、記憶装置11に記憶されたプログラムを実行することにより、スキンケアアプリケーション120の機能を実現する。
【0029】
図2に示すように、スキンケアアプリケーション120は、生活環境情報をサーバ30に送信する。
サーバ30は、スキンケアアプリケーション120から送信された情報に応じたアドバイス情報をスキンケアアプリケーション120に送信する。
スキンケアアプリケーション120は、サーバ30から送信されたアドバイス情報をディスプレイに表示する。
【0030】
(2)データベース
本実施形態のデータベースについて説明する。以下のデータベースは、記憶装置31に記憶されている。
【0031】
(2-1)ユーザ情報データベース
本実施形態のユーザ情報データベースについて説明する。図3は、本実施形態のユーザ情報データベースのデータ構造を示す図である。
【0032】
ユーザ情報データベースには、ユーザに関する情報(以下「ユーザ情報」という)が格納される。
図3に示すように、ユーザ情報データベースは、「ユーザID」フィールドと、「ユーザ名」フィールドと、「年齢」フィールドと、「性別」フィールドと、「ロケーション」フィールドと、を含む。各フィールドは、互いに関連付けられている。
【0033】
「ユーザID」フィールドには、ユーザIDが格納される。ユーザIDは、ユーザを識別する情報である。「ユーザID」フィールドの情報は、サーバ30によって決められる。
【0034】
「ユーザ名」フィールドには、ユーザ名に関する情報(例えば、テキスト)が格納される。「ユーザ名」フィールドの情報は、ユーザによって決められる。
【0035】
「年齢」フィールドには、ユーザの年齢を示す情報が格納される。「年齢」フィールドの情報は、ユーザによって決められる。
【0036】
「性別」フィールドには、ユーザの性別を示す情報が格納される。「性別」フィールドの情報は、ユーザによって決められる。
【0037】
「ロケーション」フィールドには、ユーザの位置情報が格納される。「ロケーション」フィールドの情報は、ユーザによって決められた情報、又は、クライアント端末10から取得した情報(例えば、GPS(Global Positioning System)情報)である。
【0038】
(2-2)生活環境情報データベース
本実施形態の生活環境情報データベースについて説明する。図4は、本実施形態の生活環境情報データベースのデータ構造を示す図である。
【0039】
生活環境情報データベースには、生活環境情報が格納される。
図4に示すように、生活環境情報データベースは、ユーザIDに関連付けられている。
生活環境情報データベースは、「日付」フィールドと、「生活環境情報」フィールドと、「肌レベル」フィールドと、を含む。各フィールドは、互いに関連付けられている。
【0040】
「日付」フィールドには、生活環境情報に対応する日付を示す情報が格納される。
【0041】
「生活環境情報」フィールドは、「気温」フィールドと、「湿度」フィールドと、「紫外線」フィールドと、「花粉」フィールドと、を含む。
「気温」フィールドには、ユーザの生活環境の気温を示す情報が格納される。
「湿度」フィールドには、ユーザの生活環境の湿度を示す情報が格納される。
「紫外線」フィールドには、ユーザの生活環境の紫外線指数を示す情報が格納される。
「花粉」フィールドには、ユーザの生活環境の花粉の飛散量を示す情報が格納される。
【0042】
「肌レベル」フィールドは、「肌荒れ」フィールドと、「べたつき」フィールドと、「肌冷え」フィールドと、「紫外線」フィールドと、「花粉」フィールドと、を含む。
「肌荒れ」フィールドには、肌荒れに起因する肌のダメージレベルの判定結果を示す情報が格納される。
「べたつき」フィールドには、肌のべたつきに起因する肌のダメージレベルの判定結果を示す情報が格納される。
「肌冷え」フィールドには、肌冷えに起因する肌のダメージレベルの判定結果を示す情報が格納される。
「紫外線」フィールドには、紫外線に起因する肌のダメージレベルの判定結果を示す情報が格納される。
「花粉」フィールドには、花粉に起因する肌のダメージレベルの判定結果を示す情報が格納される。
各フィールドの肌レベルが高いほど、肌に与えられるダメージが大きいことを意味する。
【0043】
図4は、2017年1月1日に関して、気温がT1であり、湿度がH1であり、紫外線指数がUV1であり、花粉の飛散量がP1であり、肌荒れに関する肌レベルがLv1であり、べたつきに関する肌レベルがLv2であり、肌冷えに関する肌レベルがLv1であり、紫外線に関する肌レベルがLv1であり、花粉に関する肌レベルがLv1であることを示している。
【0044】
(2-3)アドバイス情報データベース
本実施形態のアドバイス情報データベースについて説明する。図5は、本実施形態のアドバイス情報データベースのデータ構造を示す図である。
【0045】
アドバイス情報データベースには、アドバイス情報が格納される。
図5に示すように、アドバイス情報データベースは、ユーザIDに関連付けられている。
アドバイス情報データベースは、「時期」フィールドと、「肌レベル」フィールドと、「ルール」フィールドと、を含む。各フィールドは、互いに関連付けられている。
【0046】
「時期」フィールドには、アドバイス情報を提供する時期に関する情報が格納される。
【0047】
「肌レベル」フィールドには、肌レベルの各カテゴリ(「肌荒れ」、「べたつき」、「肌冷え」、「紫外線」、及び、「花粉」)の肌レベルを示す情報が格納される。
【0048】
「ルール」フィールドは、「順番1」フィールド~「順番3」フィールドを含む。
「順番1」フィールド~「順番3」フィールドには、それぞれ、アドバイス情報を識別するアドバイスIDと、フラグと、が格納される。
アドバイス情報は、例えば、肌状態の解説に関する情報、及び、スキンケアの提案に関する情報の少なくとも1つを含む。
フラグは、アドバイス情報が提示済であるか否かを示す情報である。フラグ「F0」は、アドバイス情報が未提示であることを示している。フラグ「F1」は、アドバイス情報が提示済であることを示している。
つまり、アドバイス情報には、肌レベル毎に、提示する順番が割り当てられている。フラグによって、次に提示すべきアドバイス情報が特定される。
【0049】
図5は、以下の例を示している。
・時期「1月~2月」における「肌荒れ」の肌レベル「Lv1」に対応するアドバイス情報について、アドバイスID「Ada11」によって識別されるアドバイス情報、「Ada12」によって識別されるアドバイス情報、「Ada13」によって識別されるアドバイス情報の順に提示する。
・時期「1月~2月」における「肌荒れ」の肌レベル「Lv2」に対応するアドバイス情報について、アドバイスID「Adb11」及び「Adb12」によって識別されるアドバイス情報が提示済であり、かつ、アドバイスID「Adb13」によって識別されるアドバイス情報が未提示である(次に、提示すべきアドバイス情報は、アドバイスID「Adb13」によって識別されるアドバイス情報である)。
【0050】
(3)情報処理のフロー
本実施形態の情報処理のフローについて説明する。図6は、本実施形態の情報処理のフローチャートである。図7は、本実施形態の情報処理において表示される画面例を示す図である。
【0051】
本実施形態の情報処理は、クライアント端末10及びサーバ30によって実行される。クライアント端末10の処理の各ステップは、スキンケアアプリケーション120の機能である。
【0052】
図6に示すように、クライアント端末10は、アドバイスリクエスト(S100)を実行する。
具体的には、ユーザがクライアント端末10に対して所定の操作(例えば、スキンケアアプリケーション120の起動の指示)を行うと、CPU12は、アドバイスリクエストデータをサーバ30に送信する。アドバイスリクエストデータは、ユーザIDを含む。
【0053】
ステップS100の後、サーバ30は、生活環境情報の取得(S300)を実行する。
具体的には、CPU32は、ユーザ情報データベース(図3)において、アドバイスリクエストデータに含まれるユーザIDに関連付けられた「ロケーション」フィールドの情報を特定する。
次に、CPU32は、外部データベース70から、特定した「ロケーション」フィールドの情報に対応する生活環境情報(例えば、温度を示す情報、湿度を示す情報、紫外線指数、及び、花粉の飛散量を示す情報)を取得する。
【0054】
ステップS300の後、サーバ30は、肌レベルの判定(S301)を実行する。
具体的には、CPU32は、ユーザ情報データベース(図3)において、アドバイスリクエストデータに含まれるユーザIDに関連付けられた「年齢」フィールドの情報を特定する。
次に、CPU32は、アドバイスリクエストデータに含まれる湿度を示す情報と、ステップS300で取得した紫外線指数と、に基づいて、肌荒れの肌レベルを判定する。
次に、CPU32は、アドバイスリクエストデータに含まれる生活環境情報(つまり、気温を示す情報及び湿度を示す情報)に基づいて、べたつきの肌レベルを判定する。
次に、CPU32は、アドバイスリクエストデータに含まれる気温を示す情報に基づいて、肌冷えの肌レベルを判定する。
次に、CPU32は、ステップS300で取得した紫外線指数に基づいて、紫外線の肌レベルを判定する。
次に、CPU32は、ステップS300で取得した花粉の飛散量を示す情報に基づいて、花粉の肌レベルを判定する。
【0055】
ステップS301の後、サーバ30は、アドバイス情報の選択(S302)を実行する。
具体的には、CPU32は、ステップS301で判定した肌レベルが最も高いカテゴリを、アドバイス情報を提示すべきカテゴリとして特定する。一例として、CPU32は、「肌荒れ」の肌レベルが最も高い場合、カテゴリ「肌荒れ」を特定する。
次に、CPU32は、アドバイス情報データベース(図5)において、特定したカテゴリの「順番1」フィールド~「順番3」フィールドの順に、フラグ「F0」に対応するアドバイスID(つまり、次に提示すべきアドバイス情報)を、提示すべきアドバイス情報を識別するアドバイスIDとして特定する。一例として、CPU32は、図5の時期「1月~2月」における「肌荒れ」の肌レベル「Lv3」に対応するアドバイス情報について、「順番2」フィールドのアドバイスID「Adc12」を特定する。
【0056】
ステップS302の後、サーバ30は、データベースの更新(S303)を実行する。
具体的には、CPU32は、生活環境情報データベース(図4)において、情報処理の実行日を示す情報を「日付」フィールドに格納し、ステップS301で参照した生活環境情報(気温を示す情報、湿度を示す情報、紫外線指数、及び、花粉の飛散量を示す情報)を「生活環境情報」フィールドに格納し、ステップS301で判定した肌レベル(肌荒れの肌レベル、べたつきの肌レベル、肌冷えの肌レベル、紫外線の肌レベル、及び、花粉の肌レベル)を「肌レベル」フィールドに格納する。
次に、CPU32は、アドバイス情報データベース(図5)において、ステップS302で特定したアドバイスIDに対応する「フラグ」フィールドに、フラグ「F1」を格納する。
【0057】
ステップS303の後、サーバ30は、アドバイスレスポンス(S304)を実行する。
具体的には、CPU32は、アドバイスレスポンスをクライアント端末10に送信する。アドバイスレスポンスデータは、ステップS301で判定した肌レベルを示す情報と、ステップS302で特定したアドバイスIDによって識別されるアドバイス情報と、を含む。
【0058】
ステップS304の後、クライアント端末10は、アドバイス情報の提示(S101)を実行する。
具体的には、CPU12は、画面P100(図7)をディスプレイに表示する。
【0059】
図7に示すように、画面P100は、領域A100a~A100cを含む。
領域A100aには、情報処理の実行日が表示される。
領域A100bには、アドバイスレスポンスデータに含まれる肌レベルを示す情報がカテゴリ毎に表示される。
領域A100cには、アドバイスレスポンスデータに含まれるアドバイス情報が表示される。
【0060】
画面P100は、2017年1月3日に、肌荒れの肌レベル「LV3」に応じたアドバイス情報(アドバイスID「Adc12」)を提示する例を示している。
【0061】
画面P101は、2017年1月4日に、べたつきの肌レベル「LV4」に応じたアドバイス情報(アドバイスID「Adb11」)を提示する例を示している。
【0062】
画面P102は、2017年1月5日に、肌荒れの肌レベル「LV4」に応じたアドバイス情報(アドバイスID「Adc12」)を提示する例を示している。
【0063】
(4)変形例
本実施形態の変形例について説明する。
【0064】
(4-1)変形例1
本実施形態の変形例1について説明する。変形例1は、各ユーザの肌レベルの統計情報を提示する例である。
【0065】
変形例1のCPU32は、ユーザ情報データベース(図3)のユーザ情報(例えば、「年齢」フィールド、「性別」フィールド、及び、「ロケーション」フィールドの情報)毎に、生活環境情報データベース(図4)の「肌レベル」フィールドの情報の統計情報を作成する。例えば、統計情報は、各ユーザの肌レベルのランキングを示す情報、各ユーザの肌レベルの平均値、及び、各ユーザの肌レベルの最大値及び最小値の少なくとも1つを含む。
次に、CPU32は、作成した統計情報をクライアント端末10に送信する。
次に、CPU12は、サーバ30から送信された統計情報を含む画面をディスプレイに表示する。
【0066】
変形例1によれば、ユーザは、自分の肌レベルと他のユーザの肌レベルとを容易に比較することができる。
【0067】
(4-2)変形例2
本実施形態の変形例2について説明する。変形例2は、外部データベース70以外の装置から生活環境情報を取得する例である。
【0068】
変形例2の通信インタフェース14は、ウェアラブルデバイスに接続される。ウェアラブルデバイスは、ユーザの生活環境情報を取得するように構成される。
【0069】
一例として、ウェラブルデバイスが全ての生活環境情報を取得する場合、変形例2のCPU12は、図6のステップS100の前に、ウェラブルデバイスから生活環境情報を取得する。この場合、アドバイスリクエストデータは、ステップS100で取得した情報に加えて、生活環境情報も含む。
CPU32は、ステップS300を省略して、ステップS301を実行する。
【0070】
別の例として、ウェラブルデバイスが一部の生活環境情報(例えば、気温を示す情報、及び、湿度を示す情報)を取得する場合、変形例2のCPU12は、図6のステップS100の前に、ウェラブルデバイスから一部の生活環境情報を取得する。この場合、アドバイスリクエストデータは、ステップS100で取得した情報に加えて、一部の生活環境情報も含む。
CPU32は、ステップS300において、残りの生活環境情報(例えば、紫外線指数、及び、花粉の飛散量を示す情報)を取得する。
【0071】
変形例2によれば、ユーザの生活環境により適合したアドバイス情報を提供することができる。
【0072】
(4-3)変形例3
本実施形態の変形例3について説明する。変形例3は、複数のアドバイス情報を提示する例である。
【0073】
変形例3のCPU32は、図6のアドバイス情報の選択(S302)において、ステップS301で判定した肌レベルが所定の閾値以上であるカテゴリを、アドバイス情報を提示すべきカテゴリとして特定する。この閾値は、アドバイス情報の要否を判定するための肌レベルを示している。
次に、CPU32は、アドバイス情報データベース(図5)において、特定したカテゴリの「順番1」フィールド~「順番3」フィールドの順に、フラグ「F0」に対応するアドバイスID(つまり、次に提示すべきアドバイス情報)を、提示すべきアドバイス情報を識別するアドバイスIDとして特定する。
【0074】
変形例3によれば、ダメージレベルが一定以上であるカテゴリに関するアドバイス情報を提供することができる。
【0075】
(5)本実施形態の小括
本実施形態について小括する。
【0076】
本実施形態の情報処理装置(30)は、
ユーザの生活環境に関する生活環境情報を取得する手段(S300)を備え、
取得された生活環境情報に基づいて、肌レベルを判定する手段(S301)を備え、
肌レベルに関連付けられた複数のアドバイス情報の中から、判定された肌レベルに関連付けられたアドバイス情報を選択する手段(S302)を備え、
アドバイス情報は、ユーザの肌のケアに関するアドバイスを含む情報であり、
選択されたアドバイス情報を提示する手段(S304)を備える。
【0077】
これにより、ユーザの生活環境に応じたアドバイスをユーザに提供することができる。
【0078】
上記選択する手段(S302)は、同一のアドバイス情報が連続して提示されないように、前記アドバイス情報を選択しても良い。
また、上記選択する手段(S302)は、複数のアドバイス情報のそれぞれに割り当てられた順番を示すルールに従って、アドバイス情報を選択しても良い。
【0079】
これにより、アドバイスを提供する度に、アドバイスの内容を変えることができる。
【0080】
上記選択する手段(S302)は、さらに、時期に関連付けられた複数のアドバイス情報の中から、アドバイス情報を提示する時期に関連付けられたアドバイス情報を選択しても良い。
【0081】
これにより、アドバイスを提供する時期に応じたアドバイスを提供することができる。
【0082】
上記選択する手段(S302)は、1つの時期に関連付けられた複数のアドバイス情報のそれぞれに割り当てられた順番を示すルールに従って、アドバイス情報を選択しても良い。
【0083】
これにより、ユーザに提供するアドバイスのバリエーションを広げることができる。
【0084】
上記選択する手段は、さらに、年齢に関連付けられた複数のアドバイス情報の中から、ユーザの年齢に関連付けられたアドバイス情報を選択しても良い。
【0085】
これにより、ユーザの年齢に応じたアドバイスを提供することができる。
【0086】
上記生活環境情報は、気温に関する情報、湿度に関する情報、紫外線の強さを示す情報、及び、花粉の飛散量に関する情報の少なくとも1つを含んでも良い。
【0087】
上記判定する手段(S301)は、紫外線の強さ及び湿度の組合せに基づいて、肌荒れのレベルを判定しても良い。
【0088】
上記判定する手段(S301)は、気温及び湿度の組合せに基づいて、肌のべたつきのレベルを判定しても良い。
【0089】
(6)その他の変形例
【0090】
記憶装置11は、ネットワークNWを介して、クライアント端末10と接続されてもよい。記憶装置31は、ネットワークNWを介して、サーバ30と接続されてもよい。
【0091】
情報処理の各ステップは、クライアント端末10及びサーバ30の何れか一方が実行可能である。クライアント端末10が全てのステップを実行するか、又は、サーバ30が全てのステップを実行してもよい。
【0092】
以上、本発明の実施形態について詳細に説明したが、本発明の範囲は上記の実施形態に限定されない。また、上記の実施形態は、本発明の主旨を逸脱しない範囲において、種々の改良や変更が可能である。また、上記の実施形態及び変形例は、組合せ可能である。
【符号の説明】
【0093】
1 :順番
1 :情報処理システム
3 :順番
10 :クライアント端末
11 :記憶装置
12 :CPU
13 :入出力インタフェース
14 :通信インタフェース
30 :サーバ
31 :記憶装置
32 :CPU
33 :入出力インタフェース
34 :通信インタフェース
70 :外部データベース
120 :スキンケアアプリケーション
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7