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特許7190008メッセージ送信に応じて所定の処理を実行するためのシステム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-12-06
(45)【発行日】2022-12-14
(54)【発明の名称】メッセージ送信に応じて所定の処理を実行するためのシステム
(51)【国際特許分類】
   G06Q 50/00 20120101AFI20221207BHJP
【FI】
G06Q50/00 300
【請求項の数】 16
(21)【出願番号】P 2021129101
(22)【出願日】2021-08-05
【審査請求日】2021-12-24
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】511249637
【氏名又は名称】株式会社Cygames
(74)【代理人】
【識別番号】100094569
【弁理士】
【氏名又は名称】田中 伸一郎
(74)【代理人】
【識別番号】100109070
【弁理士】
【氏名又は名称】須田 洋之
(74)【代理人】
【識別番号】100067013
【弁理士】
【氏名又は名称】大塚 文昭
(74)【代理人】
【識別番号】100086771
【弁理士】
【氏名又は名称】西島 孝喜
(74)【代理人】
【識別番号】100120525
【弁理士】
【氏名又は名称】近藤 直樹
(74)【代理人】
【識別番号】100139712
【弁理士】
【氏名又は名称】那須 威夫
(74)【代理人】
【識別番号】100196612
【弁理士】
【氏名又は名称】鎌田 慎也
(72)【発明者】
【氏名】倉林 修一
【審査官】梅岡 信幸
(56)【参考文献】
【文献】特開2014-142835(JP,A)
【文献】特開2020-017158(JP,A)
【文献】特開2022-019137(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06Q 10/00-99/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
サーバ及びクライアント端末を含む、所定のキャンペーンに関連するメッセージ送信に応じて該メッセージを送信したユーザに定の報酬を付与するためのシステムであって、
前記システムは、ユーザに対してゲームを提供するためのシステムであり、
前記サーバは、前記クライアント端末を介して一のユーザより所定のキャンペーンに関連するリクエスト情報を受信した場合、ゲームにおいて該一のユーザを識別可能なユーザ識別情報である又は該ユーザ識別情報に基づく第1の識別子及び所定の文字列に基づいて該第1の識別子を含む第2の識別子を生成又は決定し、該第1の識別子を含む情報を該クライアント端末へ送信し、
前記クライアント端末は、前記サーバから第1の識別子を含む情報を受信した場合、SNSサーバへ、該第1の識別子及び前記所定の文字列に基づいて該第1の識別子を含む第2の識別子を生成し、該第2の識別子を含んだメッセージを送信するための画面を表示し、又は該メッセージを送信し、
前記クライアント端末が前記メッセージをSNSサーバへ送信した場合、前記サーバは、該メッセージが含む第2の識別子に対する該SNSサーバからのアクセスに基づいてユーザ識別情報を取得し、ゲームにおいて該ユーザ識別情報に関連付けて定の報酬を付与する、
システム。
【請求項2】
前記サーバが送信する第1の識別子を含む情報は、第1の識別子又は第2の識別子である、請求項1に記載のシステム。
【請求項3】
サーバ及びクライアント端末を含む、所定のキャンペーンに関連するメッセージ送信に応じて該メッセージを送信したユーザに所定の報酬を付与するためのシステムであって、
前記システムは、ユーザに対してゲームを提供するためのシステムであり、
前記サーバは、前記クライアント端末を介して一のユーザより所定のキャンペーンに関連するリクエスト情報を受信した場合、ゲームにおいて該一のユーザを識別可能なユーザ識別情報である又は該ユーザ識別情報に基づく第1の識別子を含む第2の識別子を生成又は決定し、該第2の識別子を含む情報を該クライアント端末へ送信し、
前記クライアント端末は、前記サーバから第2の識別子を含む情報を受信した場合、SNSサーバへ、該第2の識別子を含んだメッセージを送信するための画面を表示し、又は該メッセージを送信し、
前記クライアント端末が前記メッセージをSNSサーバへ送信した場合、前記サーバは、該メッセージが含む第2の識別子に対する該SNSサーバからのアクセスに基づいてユーザ識別情報を取得し、ゲームにおいて該ユーザ識別情報に関連付けて所定の報酬を付与する、
システム。
【請求項4】
前記サーバが生成又は決定する第2の識別子は、一のユーザを識別可能なユーザ識別情報に関連付けられた一時的な識別子である、請求項1から3のいずれか1項に記載のシステム。
【請求項5】
前記サーバが生成又は決定する第2の識別子が含む第1の識別子は、一のユーザを識別可能な非一時的なユーザ識別情報であるか、又は該ユーザ識別情報に紐付けられた識別子である、請求項1から3のいずれか1項に記載のシステム。
【請求項6】
前記クライアント端末は、前記サーバから第1の識別子又は第2の識別子を含む情報を受信した場合、SNSアプリケーションを起動し、SNSサーバへ、該第1の識別子を含む第2の識別子を含んだメッセージを送信するための画面を表示し、又は該メッセージを送信する、請求項1からのいずれか1項に記載のシステム。
【請求項7】
前記クライアント端末は、前記サーバと通信し、かつゲームアプリケーションがインストールされており、
第2の識別子が含む第1の識別子は、前記ゲームアプリケーションにおいて用いられる非一時的なユーザ識別情報又は該ユーザ識別情報に紐付けられた識別子である、請求項1からのいずれか1項に記載のシステム。
【請求項8】
前記クライアント端末は、ユーザ識別情報を用いてログインした状態で前記ゲームアプリケーションが動作するとき、SNSサーバへのメッセージ送信を受け付けるためのインタフェースを介したユーザ操作に応じて、前記サーバに対して該ユーザ識別情報を含む前記リクエスト情報を送信する、請求項に記載のシステム。
【請求項9】
前記サーバは、ユーザ識別情報と、第2の識別子とを関連付けて記憶する管理用データベースを含み、
前記サーバは、前記クライアント端末が送信したメッセージが含む第2の識別子に対するSNSサーバからのアクセスを受け付けると、前記管理用データベースにおいて該第2の識別子と関連付けられたユーザ識別情報を取得する、請求項1から8のいずれか1項に記載のシステム。
【請求項10】
前記サーバは、前記所定の報酬の付与を既に実行したか否かを示す実行情報をユーザ識別情報に関連付けて前記管理用データベースに記憶し、前記所定の報酬の付与を実行すると、前記管理用データベースに記憶される対応する実行情報を更新する、請求項9に記載のシステム。
【請求項11】
前記サーバは、一のユーザより前記所定のキャンペーンに関連するリクエスト情報を受信すると、前記管理用データベースが記憶するユーザ識別情報及び実行情報に基づいて、該一のユーザからの前記所定のキャンペーンに関連するリクエスト情報が実行済みか否かを判定する、請求項10に記載のシステム。
【請求項12】
所定のキャンペーンに関連するメッセージ送信に応じて該メッセージを送信したユーザに定の報酬を付与するためのサーバであって、
前記サーバは、ユーザに対してゲームを提供するためのサーバであり、
クライアント端末を介して一のユーザより所定のキャンペーンに関連するリクエスト情報を受信した場合、ゲームにおいて該一のユーザを識別可能なユーザ識別情報である又は該ユーザ識別情報に基づく第1の識別子及び所定の文字列に基づいて該第1の識別子を含む第2の識別子を生成又は決定し、該第1の識別子を含む情報を該クライアント端末へ送信し、
前記クライアント端末が、前記サーバから受信した第1の識別子及び前記所定の文字列に基づいて生成した該第1の識別子を含む第2の識別子を含んだメッセージをSNSサーバへ送信した場合、該メッセージが含む第2の識別子に対する該SNSサーバからのアクセスに基づいてユーザ識別情報を取得し、ゲームにおいて該ユーザ識別情報に関連付けて定の報酬を付与する、
サーバ。
【請求項13】
所定のキャンペーンに関連するメッセージ送信に応じて該メッセージを送信したユーザに所定の報酬を付与するためのサーバであって、
前記サーバは、ユーザに対してゲームを提供するためのサーバであり、
クライアント端末を介して一のユーザより所定のキャンペーンに関連するリクエスト情報を受信した場合、ゲームにおいて該一のユーザを識別可能なユーザ識別情報である又は該ユーザ識別情報に基づく第1の識別子を含む第2の識別子を生成又は決定し、該第2の識別子を含む情報を該クライアント端末へ送信し、
前記クライアント端末が、前記サーバから受信した第2の識別子を含んだメッセージをSNSサーバへ送信した場合、該メッセージが含む第2の識別子に対する該SNSサーバからのアクセスに基づいてユーザ識別情報を取得し、ゲームにおいて該ユーザ識別情報に関連付けて所定の報酬を付与する、
サーバ。
【請求項14】
サーバ及びクライアント端末を含むシステムにおいて、所定のキャンペーンに関連するメッセージ送信に応じて該メッセージを送信したユーザに定の報酬を付与するための方法であって、
前記システムは、ユーザに対してゲームを提供するためのシステムであり、
前記サーバにおいて、前記クライアント端末を介して一のユーザより所定のキャンペーンに関連するリクエスト情報を受信すると、ゲームにおいて該一のユーザを識別可能なユーザ識別情報である又は該ユーザ識別情報に基づく第1の識別子及び所定の文字列に基づいて該第1の識別子を含む第2の識別子を生成又は決定し、該第1の識別子を含む情報を該クライアント端末へ送信するステップと、
前記クライアント端末において、前記サーバから第1の識別子を含む情報を受信すると、SNSサーバへ、該第1の識別子及び前記所定の文字列に基づいて該第1の識別子を含む第2の識別子を生成し、該第2の識別子を含んだメッセージを送信するための画面を表示するステップ、又は該メッセージを送信するステップと、
前記クライアント端末において前記メッセージをSNSサーバへ送信した場合、前記サーバにおいて、該メッセージが含む第2の識別子に対する該SNSサーバからのアクセスに基づいてユーザ識別情報を取得し、ゲームにおいて該ユーザ識別情報に関連付けて定の報酬を付与するステップと、
を含む、方法。
【請求項15】
サーバ及びクライアント端末を含むシステムにおいて、所定のキャンペーンに関連するメッセージ送信に応じて該メッセージを送信したユーザに所定の報酬を付与するための方法であって、
前記システムは、ユーザに対してゲームを提供するためのシステムであり、
前記サーバにおいて、前記クライアント端末を介して一のユーザより所定のキャンペーンに関連するリクエスト情報を受信すると、ゲームにおいて該一のユーザを識別可能なユーザ識別情報である又は該ユーザ識別情報に基づく第1の識別子を含む第2の識別子を生成又は決定し、該第2の識別子を含む情報を該クライアント端末へ送信するステップと、
前記クライアント端末において、前記サーバから第2の識別子を含む情報を受信すると、SNSサーバへ、該第2の識別子を含んだメッセージを送信するための画面を表示するステップ、又は該メッセージを送信するステップと、
前記クライアント端末において前記メッセージをSNSサーバへ送信した場合、前記サーバにおいて、該メッセージが含む第2の識別子に対する該SNSサーバからのアクセスに基づいてユーザ識別情報を取得し、ゲームにおいて該ユーザ識別情報に関連付けて所定の報酬を付与するステップと、
を含む、方法。
【請求項16】
請求項14又は15に記載の方法の各ステップをコンピュータに実行させるプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、メッセージ送信に応じて所定の処理を実行するためのシステム、サーバ、方法、及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
ネットワークを通じて参加可能なオンラインゲームを楽しむユーザは増えており、オンラインゲームのゲームアプリの利用を促進するため、他のシステムや媒体を利用して様々なキャンペーンが行われることがある。例えば特許文献1は、シリアルコードを用いたキャンペーンによりゲームアプリの利用を促進するための技術を開示している。一方で、最近ではSNSを利用するユーザも多く、ゲーム運営者は、ハッシュタグがトレンド入りすることをキャンペーンの成否とする「トレンドキャンペーン」や、公式アカウントのフォロー及びリツイートで応募できる「RTキャンペーン」を行うことなどにより、SNSと連動したゲームアプリのプロモーションを行うことがある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開2016-062105号公報
【文献】特許第6745744号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ゲームアプリなどのプロモーション対象のアプリに対するキャンペーンを行うにあたっては、当該アプリとSNSが密接に連動し、キャンペーンに参加したユーザに何らかの報酬を与えるようなシステムが必要である。このようなシステムを、ユーザがより簡易な方法で参加可能な方式で実現することが求められていた。
【0005】
本発明は、このような課題を解決するためになされたものであり、対象のアプリにおいてSNSと連動した所定のキャンペーンを行う場合に、ユーザがより簡易な方法で参加することが可能なシステム等を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
〔1〕本発明の一実施形態のシステムは、
サーバ及びクライアント端末を含む、所定のキャンペーンに関連するメッセージ送信に応じて該メッセージを送信したユーザに関連する所定の処理を実行するためのシステムであって、
前記サーバは、前記クライアント端末を介して一のユーザより所定のキャンペーンに関連するリクエスト情報を受信した場合、該一のユーザを識別可能なユーザ識別情報である又は該ユーザ識別情報に基づく第1の識別子を含む第2の識別子を生成又は決定し、該第1の識別子を含む情報を該クライアント端末へ送信し、
前記クライアント端末は、前記サーバから第1の識別子を含む情報を受信した場合、SNSサーバへ、該第1の識別子を含む第2の識別子を含んだメッセージを送信するための画面を表示し、又は該メッセージを送信し、
前記クライアント端末が前記メッセージをSNSサーバへ送信した場合、前記サーバは、該メッセージが含む第2の識別子に対する該SNSサーバからのアクセスに基づいてユーザ識別情報を取得し、該ユーザ識別情報に関連付けて前記所定の処理を実行する、
システムである。
【0007】
〔2〕本発明の一実施形態では、
前記サーバが生成又は決定する第2の識別子は、一のユーザを識別可能なユーザ識別情報に関連付けられた一時的な識別子である、〔1〕のシステム。
【0008】
〔3〕本発明の一実施形態では、
前記サーバが生成又は決定する第2の識別子が含む第1の識別子は、一のユーザを識別可能な非一時的なユーザ識別情報であるか、又は該ユーザ識別情報に紐付けられた識別子である、〔1〕のシステム。
【0009】
〔4〕本発明の一実施形態では、
前記クライアント端末は、前記サーバから第1の識別子を含む情報を受信した場合、SNSアプリケーションを起動し、SNSサーバへ、該第1の識別子を含む第2の識別子を含んだメッセージを送信するための画面を表示し、又は該メッセージを送信する、〔1〕から〔3〕のいずれか1つのシステム。
【0010】
〔5〕本発明の一実施形態では、
前記クライアント端末は、前記サーバと通信し、かつユーザ識別情報を用いてユーザを識別する所定のアプリケーションがインストールされており、
第2の識別子が含む第1の識別子は、前記所定のアプリケーションにおいて用いられる非一時的なユーザ識別情報又は該ユーザ識別情報に紐付けられた識別子である、〔1〕から〔4〕のいずれか1つのシステム。
【0011】
〔6〕本発明の一実施形態では、
前記システムは、ユーザに対してゲームを提供するためのシステムであり、
前記所定のアプリケーションは、ゲームに関するアプリケーションであり、
前記所定の処理は、ユーザ識別情報に関連付けて実行される所定の報酬の付与である、
〔5〕のシステム。
【0012】
〔7〕本発明の一実施形態では、
前記クライアント端末は、ユーザ識別情報を用いてログインした状態で前記所定のアプリケーションが動作するとき、SNSサーバへのメッセージ送信を受け付けるためのインタフェースを介したユーザ操作に応じて、前記サーバに対して該ユーザ識別情報を含む前記リクエスト情報を送信する、〔5〕又は〔6〕のシステム。
【0013】
〔8〕本発明の一実施形態では、
前記サーバが送信する第1の識別子を含む情報は、第1の識別子又は第2の識別子である、〔1〕から〔7〕のいずれか1つのシステム。
【0014】
〔9〕本発明の一実施形態では、
前記サーバは、ユーザ識別情報と、第2の識別子とを関連付けて記憶する管理用データベースを含み、
前記サーバは、前記クライアント端末が送信したメッセージが含む第2の識別子に対するSNSサーバからのアクセスを受け付けると、前記管理用データベースにおいて該第2の識別子と関連付けられたユーザ識別情報を取得する、〔1〕から〔8〕のいずれか1つのシステム。
【0015】
〔10〕本発明の一実施形態では、
前記サーバは、前記所定の処理を既に実行したか否かを示す実行情報をユーザ識別情報に関連付けて前記管理用データベースに記憶し、前記所定の処理を実行すると、前記管理用データベースに記憶される対応する実行情報を更新する、〔9〕のシステム。
【0016】
〔11〕本発明の一実施形態では、
前記サーバは、一のユーザより前記所定のキャンペーンに関連するリクエスト情報を受信すると、前記管理用データベースが記憶するユーザ識別情報及び実行情報に基づいて、該一のユーザからの前記所定のキャンペーンに関連するリクエスト情報が実行済みか否かを判定する、〔10〕のシステム。
【0017】
〔12〕本発明の一実施形態のサーバは、
所定のキャンペーンに関連するメッセージ送信に応じて該メッセージを送信したユーザに関連する所定の処理を実行するためのサーバであって、
クライアント端末を介して一のユーザより所定のキャンペーンに関連するリクエスト情報を受信した場合、該一のユーザを識別可能なユーザ識別情報である又は該ユーザ識別情報に基づく第1の識別子を含む第2の識別子を生成又は決定し、該第1の識別子を含む情報を該クライアント端末へ送信し、
前記クライアント端末が、前記サーバから受信した情報に基づいて第1の識別子を含む第2の識別子を含んだメッセージをSNSサーバへ送信した場合、該メッセージが含む第2の識別子に対する該SNSサーバからのアクセスに基づいてユーザ識別情報を取得し、該ユーザ識別情報に関連付けて前記所定の処理を実行する、
サーバである。
【0018】
〔13〕本発明の一実施形態の方法は、
サーバ及びクライアント端末を含むシステムにおいて、所定のキャンペーンに関連するメッセージ送信に応じて該メッセージを送信したユーザに関連する所定の処理を実行するための方法であって、
前記サーバにおいて、前記クライアント端末を介して一のユーザより所定のキャンペーンに関連するリクエスト情報を受信すると、該一のユーザを識別可能なユーザ識別情報である又は該ユーザ識別情報に基づく第1の識別子を含む第2の識別子を生成又は決定し、該第1の識別子を含む情報を該クライアント端末へ送信するステップと、
前記クライアント端末において、前記サーバから第1の識別子を含む情報を受信すると、SNSサーバへ、該第1の識別子を含む第2の識別子を含んだメッセージを送信するための画面を表示するステップ、又は該メッセージを送信するステップと、
前記クライアント端末において前記メッセージをSNSサーバへ送信した場合、前記サーバにおいて、該メッセージが含む第2の識別子に対する該SNSサーバからのアクセスに基づいてユーザ識別情報を取得し、該ユーザ識別情報に関連付けて前記所定の処理を実行するステップと、
を含む、方法である。
【0019】
〔14〕本発明の一実施形態のプログラムは、〔13〕に記載の方法の各ステップをコンピュータに実行させる。
【発明の効果】
【0020】
本発明によれば、対象のアプリにおいてSNSと連動した所定のキャンペーンを行う場合に、ユーザがより簡易な方法で参加することができる。
【図面の簡単な説明】
【0021】
図1】本発明の一実施形態のシステム1の全体構成図である。
図2】本発明の一実施形態のサービス提供サーバのハードウェア構成を示すブロック図である。
図3】本発明の一実施形態のクライアント端末のハードウェア構成を示すブロック図である。
図4】本発明の一実施形態のサービス提供サーバ10の機能ブロック図である。
図5】管理用データベースの一例を示す図である。
図6】本発明の一実施形態のシステム1の処理のフローチャートを示す図である。
図7】クライアント端末のタッチパネルに表示されるメッセージを投稿するための画面の一例である。
【発明を実施するための形態】
【0022】
以下、図面を参照して、本発明の実施形態について説明する。本実施形態のシステム1は、所定のキャンペーンに関連するメッセージ投稿に応じて該メッセージを投稿したユーザに関連する所定の処理を実行するためのシステムである。所定のキャンペーンに関連するメッセージ投稿は、例えばゲームアプリなどのキャンペーンに関連するSNSへのユーザのメッセージの投稿であり、所定の処理は、例えばメッセージを送信したユーザにゲームアプリにおいて報酬を付与する処理である。本明細書において、「キャンペーン」は、一般的なキャンペーンの他、所定の期間が設定されたイベントなどを含むものである。本明細書において、「SNS(ソーシャルネットワーキングサービス)」は、社会的なネットワークの構築が可能な又は構築を支援するサービス又はウェブサイト全般を含むことができる。本明細書において、「メッセージ投稿」は、メッセージを送信することの1つの例示である。したがって、システム1は、所定のキャンペーンに関連するメッセージ送信(投稿以外の方法によるメッセージシェア)に応じて該メッセージを送信したユーザに関連する所定の処理を実行するためのシステムであってもよい。本明細書において、アプリ又はアプリケーションは、主としてスマートフォンやタブレット端末においてインストールされるアプリを意味するが、アプリケーション全般やプログラム全般を意味することができる。
【0023】
図1は、本発明の一実施形態のシステム1の全体構成図である。図1に示すように、システム1は、サービス提供サーバ10と、クライアント端末30と、SNSサーバ50と、を含み、サービス提供サーバ10とクライアント端末30とSNSサーバ50とは、インターネットなどのネットワーク2に接続され、互いに通信可能である。
【0024】
SNSサーバ50は、ユーザに対してソーシャルネットワーキングサービス(SNS)を提供するサーバであり、Webサーバやアプリケーションサーバなどから構成される既知のSNSシステムの一例である。クライアント端末30は、SNSアプリ又はウェブブラウザを介して、SNSサーバ50に接続し、ユーザID及びパスワードなどを用いて識別、認証されると、該ユーザIDのユーザのための情報を取得することができる。
【0025】
SNSサーバ50は、既知のSNSサービスを提供するものであり、ユーザがメッセージを投稿する機能を有する。また、SNSサーバ50は、OGP(Open Graph Protocol)という仕様に基づいて、シェアされたURLのサムネイルを作成する機能を有する。これは、Twitter(登録商標)やFacebook(登録商標)に代表されるSNSサービスや、slack(登録商標)等の業務用チャットサービスなどのURLをシェアする機能を有するサービスが有する機能である。本実施形態では、このような機能をクローラと呼ぶ。クローラは、SNS上でURL又はURI等の識別子がシェアされた(投稿された)ときに、当該URLに自動的にアクセス(OGPアクセス)し、そのHTMLにOGPの仕様に沿って定義されたタイトル、説明、サムネイル画像などを収集し、SNSサーバ50のキャッシュに保存する。これにより、SNS上では元サイトのレスポンス速度に影響を受けることなく、高速にSNSメッセージを、サムネイル付きで表示することができる。クローラに関する技術として、例えば特許文献2は、OGPタグが含まれるウェブページを優先して収集するためのクローラを開示している。
【0026】
例えば、SNSサーバ50が提供するSNSは、Twitter(登録商標)、Facebook(登録商標)、Instagram(登録商標)、LinkedIn(登録商標)、LINE(登録商標)などである。
【0027】
本実施形態のシステム1は、上記のような既知のSNSサーバ50の動作を利用するものであり、システム1の構成としては、SNSサーバ50を含まないものとすることができる。
【0028】
サービス提供サーバ10は、1又は複数のサーバ装置を含んで構成されるサーバシステムの1つの例であり、クラウドシステムにより実現されてもよいし、1つの装置により実現されてもよい。サービス提供サーバ10は、各クライアント端末30からのアクセスを受け付けて、ネットワーク2を介したゲームサービスを提供する既知のゲームサーバを含むものであるか、又は既知のゲームサーバの機能を備えるものである。本実施形態では、説明の便宜上、サービス提供サーバ10は、1つの装置により実現されるものとして説明する。
【0029】
図2は本発明の一実施形態のサービス提供サーバ10のハードウェア構成を示すブロック図である。サービス提供サーバ10は、プロセッサ11、入力装置12、表示装置13、記憶装置14、及び通信装置15を備える。これらの各構成装置はバス16によって接続される。なお、バス16と各構成装置との間には必要に応じてインタフェースが介在しているものとする。サービス提供サーバ10は、一般的なサーバやPC等と同様の構成を含むことができる。
【0030】
プロセッサ11は、サービス提供サーバ10全体の動作を制御する。例えばプロセッサ11は、CPUである。プロセッサ11は、記憶装置14に格納されているプログラムやデータを読み込んで実行することにより、様々な処理を実行する。プロセッサ11は、複数のプロセッサから構成されてもよい。
【0031】
入力装置12は、サービス提供サーバ10に対するユーザからの入力を受け付けるユーザインタフェースであり、例えば、タッチパネル、タッチパッド、キーボード、マウス、又はボタンである。表示装置13は、プロセッサ11の制御に従って、アプリケーション画面などをサービス提供サーバ10のユーザに表示するディスプレイである。
【0032】
記憶装置14は、主記憶装置及び補助記憶装置を含む。主記憶装置は、例えばRAMのような半導体メモリである。RAMは、情報の高速な読み書きが可能な揮発性の記憶媒体であり、プロセッサ11が情報を処理する際の記憶領域及び作業領域として用いられる。主記憶装置は、読み出し専用の不揮発性記憶媒体であるROMを含んでいてもよい。補助記憶装置は、様々なプログラムや、各プログラムの実行に際してプロセッサ11が使用するデータを格納する。補助記憶装置は、情報を格納できるものであればいかなる不揮発性ストレージ又は不揮発性メモリであってもよく、着脱可能なものであっても構わない。
【0033】
通信装置15は、ネットワークを介してユーザ端末又はサーバなどの他のコンピュータとの間でデータの授受を行うものであり、例えば無線LANモジュールである。通信装置15は、Bluetooth(登録商標)モジュールなどの他の無線通信用のデバイスやモジュールなどとすることもできるし、イーサネット(登録商標)モジュールやUSBインタフェースなどの有線通信用のデバイスやモジュールなどとすることもできる。
【0034】
図3は本発明の一実施形態のクライアント端末30のハードウェア構成を示すブロック図である。クライアント端末30は、プロセッサ31、入力装置32、表示装置33、記憶装置34、及び通信装置35を備える。これらの各構成装置はバス36によって接続される。なお、バス36と各構成装置との間には必要に応じてインタフェースが介在しているものとする。プロセッサ31、入力装置32、表示装置33、記憶装置34、及び通信装置35の各要素は、前述したプロセッサ11、入力装置12、表示装置13、記憶装置14、及び通信装置15に各々対応するものであり、同様の構成を有するため、説明は省略する。本実施形態では、クライアント端末30は、スマートフォンである。したがって、入力装置32は、タッチパネルであり、表示装置33(ディスプレイ)と一体となった構造である。ただし、クライアント端末30は、上記の構成を備える携帯可能な端末であれば、タブレット型コンピュータ、タッチパッド等の接触型入力装置を備えるコンピュータなどの端末とすることができる。
【0035】
図4は本発明の一実施形態のサービス提供サーバ10の機能ブロック図である。サービス提供サーバ10は、ゲームサーバ部21、識別子生成部22、アクセス取得部23、キャンペーンデータ記憶部24、及び管理用データ記憶部25を備える。本実施形態においては、プログラムがプロセッサ11により実行されることにより又は記憶装置14により、これらの機能が実現される。例えば実行されるプログラムは、記憶装置14に記憶されている又は通信装置15を介して受信したプログラムである。このように、各種機能がプログラム読み込みにより実現されるため、1つのパート(機能)の一部又は全部を他のパートが有していてもよい。ただし、各機能の一部又は全部を実現するための電子回路等を構成することによりハードウェアによってもこれらの機能は実現してもよい。なお、例えばサービス提供サーバ10がデータベース機能を備える場合、記憶装置14がデータベース用のデータ(例えばテーブル)やプログラムを記憶し、プログラムが実行されることにより、データベースは実現される。
【0036】
ゲームサーバ部21は、各クライアント端末30からのアクセスを受け付けて、ネットワーク2を介したゲームサービスを提供する既知のゲームサーバの機能を備える。ゲームサーバ部21は、クライアント端末30からユーザID及びパスワード等を受け取ってユーザを認証し、認証したクライアント端末30と通信し、ゲームサービスを提供するために必要なデータを送信する。ゲームサーバ部21は、クライアント端末30においてゲームアプリが起動している間、クライアント端末30と通信状態にある。1つの例では、ゲームサーバ部21は、クライアント端末30においてゲームアプリが起動している間、該クライアント端末30と定期的又は断続的に通信し、該クライアント端末30でのゲーム操作入力に応じてゲームを実行し、その実行結果を該クライアント端末30に送信する。1つの例では、ゲームサーバ部21は、データベース機能を備え、各ユーザIDに紐付けてユーザのゲーム進行状況等のデータやログを記憶する。ユーザIDは、ユーザを一意に識別可能なユーザ識別情報の1つの例である。
【0037】
識別子生成部22は、クライアント端末30を介して一のユーザより所定のキャンペーンに関連するリクエスト情報を受信した場合、該一のユーザを識別可能なユーザIDである又は該ユーザIDに基づく第1の識別子を含む第2の識別子を生成する。リクエスト情報は、一のユーザのユーザIDを含む。ユーザIDは、ゲームサーバ部21がユーザを識別するためのIDであり、ユーザがゲームをプレイする際に利用するIDである。ユーザIDは、非一時的なIDである。第1の識別子は、ユーザIDの文字列又はユーザIDに基づく文字列である。本実施形態では、第1の識別子は、ユーザIDに紐付けられたランダム文字列である。第2の識別子は、第1の識別子を含む識別子であり、一時的な(ワンタイムの)識別子である。本実施形態では、第2の識別子は、URLである。第1の識別子は、ユーザIDそのもの(例えばユーザIDの文字列)とすることもできるし、ユーザIDに紐付けられた一時的又は非一時的な識別子とすることもできるし、ユーザIDに基づいて算出された一時的又は非一時的な識別子とすることもできる。
【0038】
アクセス取得部23は、SNSサーバ50へ送信されたメッセージが含む第2の識別子に対するSNSサーバ50からのアクセスに基づいてユーザIDを取得する。1つの例では、アクセス取得部23は、識別子生成部22が生成する第2の識別子(URL)をホストするWebサーバ又はWebサーバ機能の1つとして実装される。1つの例では、SNSサーバ50は、第2の識別子(URL)が初めてシェアされたときは、OGP情報をキャッシュするために、第2の識別子(URL)にアクセスする。アクセス取得部23は、第2の識別子に何らかのシステムがアクセスしたときに、そのアクセス元情報を用いて、OGP情報をキャッシュするためのアクセス(OGPアクセス)の有無を検出する。1つの例では、アクセス取得部23は、SNSサーバ50のクローラが使用するユーザエージェント文字列、又はアクセス元のIPアドレスを手がかりとして、SNSサーバ50へ第2の識別子(URL)が投稿されたことを認識することができる。アクセス元情報としては、例えばFacebookクローラは、Facebook上でシェアされたウェブサイトのHTMLをクロールするときに、「facebookexternalhit/1.1」というユーザエージェント文字列を使用する。1つの例では、アクセス取得部23を実装するWebサーバ又はWebサーバ機能は、SNSサーバ50のクローラに適切なタイトル、説明、サムネイル画像を返却する。このタイトル、説明、サムネイル画像としては、例えば、キャンペーンへの応募が成功したことを示すタイトル、説明、サムネイル画像が設定される。
【0039】
キャンペーンデータ記憶部24は、キャンペーンに関するデータを記憶する。1つの例では、キャンペーンに関するデータは、キャンペーンを一意に識別可能なキャンペーンID、キャンペーンを開催する期間、報酬付与条件、報酬付与対象のデータや、ゲーム内に表示される画像、イラスト、テキスト、レイアウトに関するデータなどを含む。
【0040】
管理用データ記憶部25は、ユーザIDと、第2の識別子とを関連付けて記憶する。本実施形態では、管理用データ記憶部25は、管理用データベース(管理用DB)により実現される。管理用DBは、第1の識別子を含む第2の識別子と、ユーザIDとを関連付けている点で、第1の識別子とユーザIDとを関連付けるものである。管理用DBは、第1の識別子と、ユーザIDとを直接関連付けて記憶してもよい。また管理用DBは、更に付加的な情報をユーザIDなどに関連付けて記憶してもよい。図5は、管理用DBの一例を示す図である。「One-Time URL」は、一時的な識別子である第2の識別子を示し、「User ID」はユーザIDを示し、「Optional Data」は、付加的な情報である付加情報を示す。例えば付加情報の各々は、JSONのデータ形式で記述される。
【0041】
識別子生成部22は、受信したユーザIDと、生成した第2の識別子とを関連付けて管理用DB25に記憶する。アクセス取得部23は、OGPアクセスがあったとき、SNSサーバ50へ投稿されたメッセージに記載された第2の識別子を認識し、管理用DB25を用いて該第2の識別子と関連付けられたユーザIDを取得し、ゲームサーバ部21へ通知する(受け渡す)。アクセス取得部23は、取得したユーザIDに管理用DB25において関連付けられた付加情報をゲームサーバ部21へ通知してもよい。
【0042】
ゲームサーバ部21は、アクセス取得部23が取得したユーザIDに関連付けて、キャンペーンIDのキャンペーンにおける所定の報酬の付与を実行する。これにより、例えば当該ユーザIDでプレイするユーザは、ゲームにおいて所定のアイテムを取得するなどの所定の報酬が付与される。
【0043】
クライアント端末30は、OSとしてiOS(登録商標)がインストールされるとともに、当該OS上で動作可能な複数のアプリがインストールできるように構成される。クライアント端末30は、ゲームアプリ41及びSNSアプリ42がインストールされている。なお、説明の便宜上、クライアント端末30にインストールされるOSはiOS(登録商標)としたが、これに限定されず、Windows(登録商標)やAndroid(登録商標)などの他のOSがインストールされていてもよい。
【0044】
ゲームアプリ41は、クライアント端末30上で起動されると、ゲームサーバ部21と通信し、ユーザIDを用いてユーザを識別し、クライアント端末30(又はそのユーザ)に対してゲームサービスを提供する。SNSアプリ42は、クライアント端末30上で起動されると、SNSサーバ50と通信し、クライアント端末30(又はそのユーザ)に対してソーシャルネットワーキングサービスを提供する。
【0045】
図6は、本発明の一実施形態のシステム1の処理のフローチャートを示す図である。本フローチャートにおいては、ゲームアプリ41が提供するゲームとSNSアプリ42が提供するSNSとが連動したキャンペーンAをゲーム運営者が設定した場合を想定している。この場合、キャンペーンデータ記憶部24はキャンペーンAに関するデータを記憶する。
【0046】
また本フローチャート開始時においては、クライアント端末30は、ユーザIDを用いてログインした状態でゲームアプリ41が動作している状態にある。このとき、クライアント端末30は、キャンペーンAに関連するSNSへのメッセージ投稿を受け付けるための画面を表示装置33に表示する。例えば、ゲームサーバ部21は、キャンペーンデータ記憶部24を参照し、クライアント端末30に提供するゲーム内に、キャンペーンAの内容を表示してキャンペーンAへの参加を受け付けるためのキャンペーン領域を生成する。キャンペーン領域は、通常のゲーム画面からアクセス可能なキャンペーンページであってもよいし、通常のゲーム画面の所定領域に表示される領域であってもよい。キャンペーン領域は、キャンペーンAへの参加を受け付けるための「SNSへ投稿する」というテキストを伴うボタン等のGUIを含む。例えば、ユーザがクライアント端末30のタッチパネルに表示されたキャンペーンAへの参加を受け付けるためのGUIをタッチすることにより、クライアント端末30はキャンペーンAに参加するためのリクエスト情報をゲームサーバ部21へ送信する。
【0047】
ステップ101で、クライアント端末30は、キャンペーンAへ参加するためのSNSサーバ50へのメッセージ送信を受け付けるためのインタフェースを介したユーザ操作に応じて、ユーザIDを含むリクエスト情報をサービス提供サーバ10へ送信する。例えば、クライアント端末30は、ユーザ操作によりキャンペーンAへの参加を受け付けるためのGUIに対する入力を受け付けると、ユーザIDを含むリクエスト情報をサービス提供サーバ10へ送信する。リクエスト情報は、キャンペーンAに参加するための情報であることをサービス提供サーバ10により認識可能な情報を含む。
【0048】
ステップ102で、識別子生成部22は、クライアント端末30からリクエスト情報を受信すると、受信したリクエスト情報に含まれるユーザIDに紐付けられた第1の識別子を含む第2の識別子(URL)を生成する。識別子生成部22は、受信したユーザIDと、生成した第2の識別子とを関連付けて管理用DB25に記憶する。
【0049】
ステップ103で、サービス提供サーバ10は、ユーザIDに紐付けられた第1の識別子を含む情報をクライアント端末30へ送信する。
【0050】
ステップ104で、クライアント端末30は、サービス提供サーバ10から第1の識別子を受信すると、第1の識別子を含む第2の識別子を生成し、生成した第2の識別子を実質的に含むディープリンクを生成する。クライアント端末30は、生成したディープリンクを用いて、SNSアプリ42を起動し、第2の識別子を含むメッセージを投稿するための画面を表示する。例えば、クライアント端末30は、カスタムURLスキームを用いて、第2の識別子を含むSNSメッセージを渡しながら、SNSアプリ42を起動する。
【0051】
ステップ105で、クライアント端末30は、ユーザ操作に応じて、第2の識別子を含んだメッセージをSNSサーバ50へ送信する。
【0052】
図7は、クライアント端末30のタッチパネルに表示されるメッセージを投稿するための画面60の一例である。ステップ104において自動的に起動されるSNSアプリ42の画面60は、第2の識別子が自動的に入力された投稿用メッセージ61と、投稿ボタン62とを含んでいる。例えばステップ105で、クライアント端末30は、ユーザがタッチパネルに表示される投稿ボタン62をタッチすることにより、投稿用メッセージ61として第2の識別子をSNSサーバ50へ送信する。
【0053】
ステップ106で、SNSサーバ50は、OGP情報をキャッシュするために、第2の識別子(URL)にアクセスする。
【0054】
ステップ107で、アクセス取得部23は、ステップ106のSNSサーバ50からのOGPアクセスからSNSサーバ50へ投稿された第2の識別子を認識し、該第2の識別子に基づいてユーザIDを取得する。アクセス取得部23は、取得したユーザIDをゲームサーバ部21へ通知する。ステップ108で、ゲームサーバ部21は、ゲームアプリ41において、取得したユーザIDに関連付けて、キャンペーンAに関連する所定の報酬の付与を実行する。
【0055】
1つの例では、ステップ102で生成する第2の識別子は、「https://<hostname>/<one-time-user-id>」のような形式で記述されるURLである。「<hostname>」の部分は、サービス提供サーバ10のホスト名を示す部分であり、例えば「cygames.com」のように記述される。「<hostname>」の部分は、ポート番号を含んでもよい。「<one-time-user-id>」の部分は、パス名を示す部分であり、例えば「YUI31SAY329SAGHJ」のように記述される。「<one-time-user-id>」の部分は、ユーザIDに紐付けられたランダム文字列であり、第1の識別子に相当する部分である。例えば、識別子生成部22は、ユーザID「0000001」にランダムに紐付けられた「YUI31SAY329SAGHJ」を「<one-time-user-id>」として記述する。クライアント端末30は、ゲームアプリ41が起動している間はゲームサーバ部21と通信を行っているため、ホスト名「https://cygames.com」に関する情報を予め取得している。そのため、ステップ102で、識別子生成部22は、ユーザID「0000001」を含むリクエスト情報を受信すると、ユーザIDをランダム文字列である第1の識別子「YUI31SAY329SAGHJ」に紐付け、取得したホスト名「https://cygames.com」を用いて、第2の識別子(URL)「https://cygames.com/YUI31SAY329SAGHJ」を生成することができる。なお、「<one-time-user-id>」の部分は、パス名であるため、サービス提供サーバ10の構成に応じて変更されうる部分である。1つの例では、「<hostname>」の部分は、キャンペーンIDなどのキャンペーンに関連する情報を含むこともできるし、ゲームを一意に識別するための情報を含むこともできる。
【0056】
本例示においては、ステップ104で、クライアント端末30は、第1の識別子「YUI31SAY329SAGHJ」を受信すると、第2の識別子「https://cygames.comYUI31SAY329SAGHJ」を生成する。起動するSNSアプリがTwitter(登録商標)のアプリである場合、クライアント端末30は、カスタムURLスキームとして、「twitter://post?message=https%3A%2F%2Fcygames.com%2FYUI31SAY329SAGHJ」の文字列(ディープリンク)を生成する。「twitter://post」の部分は、任意のアプリからTwitterアプリを起動するためのURL文字列であり、「?message=」の部分は、Twitterアプリに、「投稿メッセージのドラフトとして、=以下の文字列を入れて欲しい」という指示を意味する。「https%3A%2F%2Fcygames.com%2FYUI31SAY329SAGHJ」の部分は、第2の識別子「https://cygames.com/YUI31SAY329SAGHJ」をURLエンコードという方式でエンコードした文字列である。このように、クライアント端末30が生成するディープリンクは、第2の識別子に対応する情報を含むものである。クライアント端末30は、生成したディープリンクを用いて、Twitterアプリを起動すると、「https://cygames.com/YUI31SAY329SAGHJ」という文字列(第2の識別子)が入力済みのSNS投稿画面を表示する。
【0057】
本例示においては、ステップ105で、クライアント端末30は、ユーザ操作に応じて、「https://cygames.com/YUI31SAY329SAGHJ」という第2の識別子(URL)のメッセージ入力を受け付け、当該メッセージをSNSサーバ50へ送信する。
【0058】
本例示においては、ステップ106で、SNSサーバ50は、OGP情報をキャッシュするためにURL「https://cygames.com/YUI31SAY329SAGHJ」にアクセスする。SNSサーバ50の当該URLへのアクセスは、SNSサーバ50のクローラによるOGPメタデータ取得のためのアクセスであり、Webブラウザにおける通常のURLへのアクセスとは異なる。例えば、SNSサーバ50のクローラによるアクセスは、通常のhttpリクエストと異なり、ユーザエージェントヘッダに、Twitterの場合は"Twitterbot/1.0"、Facebookの場合は"facebookexternalhit/1.1"、LINEの場合は"facebookexternalhit/1.1;line-poker/1.0"、Slackの場合は"Slackbot-LinkExpanding 1.0"のSNS固有の文字列が設定されているため、アクセス取得部23は、当該文字列により、SNSサーバ50のSNSの種別と該SNSのクローラからのアクセスであることを識別することができる。
【0059】
次に、本発明の実施形態のサービス提供サーバ10の主な作用効果について説明する。本実施形態では、クライアント端末30は、例えばユーザIDを用いてログインした状態でゲームアプリ41が動作している場合においてユーザ操作によりキャンペーンへの参加を受け付けるための入力を受け付けると、ユーザIDを含むリクエスト情報をサービス提供サーバ10へ送信する。サービス提供サーバ10は、リクエスト情報を受信した場合、ユーザIDに基づく第1の識別子を含む第2の識別子(URL)を生成し、該第1の識別子を含む情報をクライアント端末30へ送信する。クライアント端末30は、第1の識別子を含む情報を受信した場合、該第1の識別子を含む第2の識別子を含んだメッセージを投稿するための画面を表示し、ユーザ操作に応じて、第2の識別子を含んだメッセージをSNSサーバ50へ送信する。SNSサーバ50は、当該第2の識別子(URL)が初めてシェアされたときは、OGP情報をキャッシュするために、第2の識別子(URL)にアクセスし、サービス提供サーバ10は、当該OGPアクセスに基づいてユーザIDを取得し、該ユーザIDに関連付けて所定の処理を実行する。
【0060】
このように、本実施形態では、SNSシステムのクローラがユーザにより投稿されたURLに反応して、当該URLに自動的にアクセスすることを利用する構成とすることにより、「特定のユーザに一意に与えたURLへ、SNSシステムのクローラからアクセスがあった」ことをトリガにして、SNSへの投稿とゲームアプリ41のユーザIDとを紐づけることが可能となる。またユーザにより投稿されたURLは、キャンペーンIDなどのキャンペーンに関するデータを含むことができるため、サービス提供サーバ10は、SNSへの投稿とゲームアプリ41のユーザIDとキャンペーンに関するデータとを紐付けることも可能となる。更に、本実施形態のシステム1は、従来技術が必要としたアカウント連携(例えば、ゲームアプリ41のアカウントとSNSアプリ42のアカウントのアカウントの紐付け)を必要としない。そのため、プロモーション対象のゲームアプリ41においてSNSと連動した所定のキャンペーンを行う場合に、ユーザがより簡易な方法で参加することが可能となる。また従来技術が必要としたアカウント連携を必要としないことから、個人情報の移動も無いため、ユーザの個人情報に関する漏洩などのリスクを低減させることが可能となる。
【0061】
上記のとおり、本実施形態では、サービス提供サーバ10は、OGPアクセスに基づいて取得したユーザIDに関連付けてゲームにおける所定の報酬の付与などの所定の処理を実行するため、ユーザ毎の投稿状況に応じて、個別に報酬を付与することが可能となる。これにより、キャンペーンに関するユーザの投稿意欲を高め、SNS上でのゲームアプリ41のプロモーションをより活発化することが可能となる。
【0062】
また本実施形態では、クライアント端末30のユーザが所定のキャンペーンに参加するために行う操作は、リクエスト情報を送信するためのタッチとSNSメッセージを投稿するためのタッチの2回のタッチで、投稿内容に応じた報酬を受け取ることができる。このような構成とすることにより、本実施形態では、ユーザがより簡易な方法で参加することが可能である。
【0063】
本実施形態のシステム1は、SNSサーバ50のプライバシー機能の外側の機能であるOGPアクセスを用いるため、いわゆる鍵付きアカウントやslackのようなクローズドなSNSにおいても、SNSサーバ50がクローラを用いてURLのサムネイルを生成しようとする限りにおいて、有効に機能することができる。
【0064】
また本実施形態では、サービス提供サーバ10が生成する第2の識別子は、ユーザIDに関連付けられた一時的な識別子とすることができる。識別子生成部22は、イベント×ユーザ数の分だけ、第2の識別子(URL)を生成する必要があるため、第2の識別子を一時的な識別子とすることにより、より容易に本機能を実装することが可能となる。
【0065】
また本実施形態では、サービス提供サーバ10が生成する第2の識別子が含む第1の識別子は、ユーザIDに紐付けられた一時的な識別子とすることができる。このような構成とすることにより、本実施形態では、ユーザの個人情報に関する漏洩などのリスクをより低減させることが可能となる。
【0066】
上記の作用効果は、特に言及が無い限り、他の実施形態や変形例においても同様である。
【0067】
本発明の他の実施形態では、上記で説明した本発明の実施形態の機能やフローチャートに示す情報処理を実現するプログラムや該プログラムを格納したコンピュータ読み取り可能な記憶媒体とすることもできる。また他の実施形態では、上記で説明した本発明の実施形態の機能やフローチャートに示す情報処理を実現する方法とすることもできる。また他の実施形態では、上記で説明した本発明の実施形態の機能やフローチャートに示す情報処理を実現するプログラムをコンピュータに供給することができるサーバとすることもできる。また他の実施形態では、上記で説明した本発明の実施形態の機能やフローチャートに示す情報処理を実現する仮想マシン又はクラウドシステムとすることもできる。
【0068】
本発明の1又は複数の実施形態では、管理用DB25は、ステップ108における所定の処理を既に実行したか否かを示す実行情報をユーザIDに関連付けて記憶するように構成することができる。管理用DB25が実行情報をユーザIDに関連付けて記憶するように構成する実施形態について以下に説明する。この実施形態では、ステップ108において、サービス提供サーバ10は、所定の処理を実行すると、管理用DB25に記憶される対応する実行情報を「実行済み」に更新する。またこの実施形態では、ステップ102の前に、サービス提供サーバ10は、一のユーザより所定のキャンペーンに関連するリクエスト情報を受信すると、管理用DB25が記憶するユーザID及び実行情報に基づいて、該一のユーザからの当該キャンペーンに関連するリクエスト情報が実行済みか否かを判定する。このような構成とすることにより、本実施形態のシステム1は、1人のユーザが何度も同一のキャンペーンに参加して報酬が付与されることを防ぐことが可能となる。
【0069】
本発明の1又は複数の実施形態では、第1の識別子は、ユーザIDから算出されたハッシュ値とすることもできる。第1の識別子は、永続的にユーザIDと1対1対応するハッシュ値とすることもできるし、ワンタイムでユーザIDと1対1対応するハッシュ値とすることもできる。
【0070】
本発明の1又は複数の実施形態では、第2の識別子は、URL以外のURIや同様の機能を有する他の識別子とすることもできる。
【0071】
本発明の1又は複数の実施形態では、識別子生成部22は、リクエスト情報を受信したタイミングで第2の識別子を生成するのではなく、ゲーム画面を更新するたびに、又はゲーム起動時などの所定のタイミングで、予め生成することができる。このような識別子生成部22が第2の識別子を予め生成する実施形態では、ステップ102で、識別子生成部22は、クライアント端末30からリクエスト情報を受信すると、受信したリクエスト情報に含まれるユーザIDを認識し、予め生成された該ユーザIDを含む第2の識別子を決定する。この実施形態では、識別子生成部22は、受信したユーザIDと、決定した第2の識別子とを関連付けて管理用DB25に記憶する。
【0072】
本発明の1又は複数の実施形態では、ステップ103で、サービス提供サーバ10がクライアント端末30に送信する情報は、第1の識別子を含む情報であればよく、サービス提供サーバ10は、第2の識別子を送信してもよい。このようなサービス提供サーバ10が第2の識別子を送信する実施形態では、ステップ104で、クライアント端末30は、サービス提供サーバ10から第2の識別子を受信すると、受信した第2の識別子を実質的に含むディープリンクを生成する。例えばクライアント端末30は、生成したディープリンクを用いて、SNSアプリ42を起動し、第2の識別子を含むメッセージを投稿するための画面を表示する。
【0073】
本発明の1又は複数の実施形態では、ステップ103におけるサービス提供サーバ10の送信は、ゲームサーバ部21とクライアント端末30が行うゲームサービスを提供するために必要なデータの通信において行ってもよい。
【0074】
本発明の1又は複数の実施形態では、ステップ104で、クライアント端末30は、生成したディープリンクを用いて、SNSアプリ42を起動する代わりに、生成したディープリンクを用いて、Webブラウザを起動してSNSサーバ50が提供するWebページにアクセスし、第2の識別子を含むメッセージを投稿するための画面を表示するように構成されてもよい。本発明の1又は複数の実施形態では、ステップ104で、クライアント端末30は、生成したディープリンクを用いて、SNSアプリ42を起動する代わりに、生成したディープリンクを用いて、起動中のWebブラウザにおいて新たなウィンドウやタブを生成してSNSサーバ50が提供するWebページにアクセスし、第2の識別子を含むメッセージを投稿するための画面を表示するように構成されてもよい。
【0075】
本発明の1又は複数の実施形態では、ステップ105で、クライアント端末30は、ユーザにより操作を受け付けることなく、第2の識別子を含んだメッセージをSNSサーバ50へ送信するように構成されてもよい。このようなクライアント端末30がサービス提供サーバ10から第1の識別子を受信すると自動的に第2の識別子を含んだメッセージをSNSサーバ50へ送信する実施形態では、ステップ104で、クライアント端末30は、第2の識別子を含むメッセージを投稿するための画面を表示しないように構成されてもよい。
【0076】
本発明の1又は複数の実施形態では、キャンペーン領域が含む「SNSへ投稿する」というテキストを伴うGUIは、SNSの種類ごとに配置されてもよい。例えば、キャンペーン領域は、「Twitterへ投稿する」ボタンと、「Facebookへ投稿する」ボタンなどを含むものとすることができる。
【0077】
本発明の1又は複数の実施形態では、同時期に開催するキャンペーンが1つしかないなど、キャンペーンIDを設定する必要が無い場合、第2の識別子は、キャンペーンIDを含まなくてもよく、キャンペーンデータ記憶部24は、キャンペーンIDを記憶しなくてもよい。このような第2の識別子がキャンペーンIDを含まない実施形態では、リクエスト情報は、キャンペーンに参加するための情報であることをサービス提供サーバ10により認識可能な情報を含めばよく、リクエスト情報は、その他のキャンペーンに関連する情報を含まなくてもよい。
【0078】
本発明の1又は複数の実施形態では、リクエスト情報は、所望のキャンペーン(例えばキャンペーンA)に参加するための情報であることをサービス提供サーバ10により認識可能な情報を含めばよく、リクエスト情報は、キャンペーンIDを含まなくてもよい。
【0079】
本発明の1又は複数の実施形態では、ステップ101でクライアント端末30が送信するリクエスト情報は、キャンペーンIDを含むことができる。リクエスト情報がキャンペーンIDを含む場合の実施形態について、以下に説明する。この実施形態では、キャンペーンデータ記憶部24はキャンペーンAのキャンペーンIDを記憶する。
【0080】
この実施形態では、ステップ101で、クライアント端末30は、キャンペーンAへ参加するためのSNSサーバ50へのメッセージ送信を受け付けるためのインタフェースを介したユーザ操作に応じて、ユーザID及びキャンペーンIDを含むリクエスト情報をサービス提供サーバ10へ送信する。例えば、クライアント端末30は、ユーザ操作によりキャンペーンAへの参加を受け付けるためのGUIに対する入力を受け付けると、ユーザID及びキャンペーンIDを含むリクエスト情報をサービス提供サーバ10へ送信する。ステップ102で、識別子生成部22は、クライアント端末30からリクエスト情報を受信すると、受信したリクエスト情報に含まれるユーザIDに紐付けられた第1の識別子と、該リクエスト情報に含まれるキャンペーンIDとを含む第2の識別子(URL)を生成する。ステップ107で、アクセス取得部23は、取得したユーザID及び第2の識別子から得られるキャンペーンIDをゲームサーバ部21へ通知する。ステップ108で、ゲームサーバ部21は、ゲームアプリ41において、取得したユーザIDに関連付けて、キャンペーンIDのキャンペーンAに関連する所定の報酬の付与を実行する。
【0081】
この実施形態の1つの例では、ステップ102で生成する第2の識別子は、「https://<hostname>/<game-id>/<campaign-id>/<one-time-user-id>」のような形式で記述されるURLである。「<game-id>/<campaign-id>/<one-time-user-id>」の部分が、パス名であり、例えば「great_game/c01234/YUI31SAY329SAGHJ」のように記述される。「<game-id>」の部分は、ゲームアプリ41のゲームを一意に識別するための文字列である。「<campaign-id>」の部分は、キャンペーンAのキャンペーンIDを示す文字列である。「<one-time-user-id>」の部分は、ユーザIDに紐付けられたランダム文字列であり、第1の識別子に相当する部分である。例えば、識別子生成部22は、ユーザID「0000001」にランダムに紐付けられた「YUI31SAY329SAGHJ」を「<one-time-user-id>」として記述する。クライアント端末30は、ゲームアプリ41が起動している間はゲームサーバ部21と通信を行っているため、ホスト名「https://cygames.com」、ゲームID「great_game」、及びキャンペーンID「c01234」に関する情報を予め取得している。そのため、ステップ102で、識別子生成部22は、ユーザID「0000001」及びキャンペーンID「c01234」を含むリクエスト情報を受信すると、ユーザIDをランダム文字列である第1の識別子「YUI31SAY329SAGHJ」に紐付け、取得したホスト名「https://cygames.com」、ゲームID「great_game」、及びキャンペーンID「c01234」を用いて、第2の識別子(URL)「https://cygames.com/great_game/c01234/YUI31SAY329SAGHJ」を生成することができる。
【0082】
なお、本例示においては、ゲームサーバ部21により提供されるキャンペーン領域は、キャンペーンA以外のキャンペーンへの参加を受け付けるためのGUIを含むことができ、クライアント端末30は他のキャンペーンに関する情報も予め取得することができる。この場合、ステップ101で、クライアント端末30は、ユーザ操作に応じてキャンペーンAへの参加を受け付けるためのGUIに対する入力を受け付けると、リクエスト情報をサービス提供サーバ10に送信するとともにキャンペーンID「c01234」を取得する。
【0083】
本例示においては、ステップ104で、クライアント端末30は、第1の識別子「YUI31SAY329SAGHJ」を受信すると、第2の識別子「https://cygames.com/great_game/c01234/YUI31SAY329SAGHJ」を生成する。起動するSNSアプリがTwitter(登録商標)のアプリである場合、クライアント端末30は、カスタムURLスキームとして、「twitter://post?message=https%3A%2F%2Fcygames.com%2Fgreat_game%2Fc01234%2FYUI31SAY329SAGHJ」の文字列(ディープリンク)を生成する。クライアント端末30は、生成したディープリンクを用いて、Twitterアプリを起動すると、「https://cygames.com/great_game/c01234/YUI31SAY329SAGHJ」という文字列(第2の識別子)が入力済みのSNS投稿画面を表示する。
【0084】
本例示においては、ステップ105で、クライアント端末30は、ユーザ操作に応じて、「https://cygames.com/great_game/c01234/YUI31SAY329SAGHJ」という第2の識別子(URL)のメッセージ投稿を受け付ける。本例示においては、ステップ106で、SNSサーバ50は、OGP情報をキャッシュするためにURL「https://cygames.com/great_game/c01234/YUI31SAY329SAGHJ」にアクセスする。
【0085】
本発明の1又は複数の実施形態では、ステップ102で生成する第2の識別子は、サービス提供サーバ10が備えるWebサーバ又はWebサーバ機能の設計に応じて記述の方式を変更することができる。例えば、第2の識別子は、パス名の部分に「<campaign-id>」と「<one-time-user-id>」のみを含んだ「https://<hostname>/<campaign-id>/<one-time-user-id>」のような形式で記述することもできる。また例えば、第2の識別子は、更に付加的な情報<additional-data>を含んだ「https://<hostname>/<game-id>/<campaign-id>/<one-time-user-id>/<additional-data>」のような形式で記述することもできる。この場合、<additional-data>は、図5に示す「Optional Data」の少なくとも一部に対応する情報を含むものである。
【0086】
本発明の1又は複数の実施形態では、第2の識別子は、ユーザIDと、キャンペーンIDと、キャンペーン用の付加情報とを含むことができる。このような第2の識別子がユーザIDとキャンペーンIDと付加情報とを含む実施形態では、例えばキャンペーン領域は、所定のキャンペーンへの参加を受け付けるためのユーザインタフェースとともに推しキャラ投票時のキャラクタIDなどの付加情報を受け付けるユーザインタフェースを含む。この実施形態では、ステップ101で、クライアント端末30は、上記のユーザインタフェースを介したユーザ操作に応じて、ユーザID、キャンペーンID、及び付加情報を含むリクエスト情報をサービス提供サーバ10へ送信する。この実施形態では、ステップ102で、識別子生成部22は、受信したユーザIDと、生成した第2の識別子と、付加情報とを関連付けて管理用DB25に記憶する。この実施形態では、ステップ107で、アクセス取得部23は、SNSサーバ50からのOGPアクセスに基づいて取得したユーザIDと、第2の識別子から得られるキャンペーンIDと付加情報とをゲームサーバ部21へ通知する。この実施形態では、ステップ108で、ゲームサーバ部21は、取得したユーザIDに関連付けて、キャンペーンIDのキャンペーンにおける付加情報に応じた所定の報酬の付与を実行する。
【0087】
本発明の1又は複数の実施形態では、リクエスト情報は、ユーザIDとキャンペーンIDと付加情報とを含み、第2の識別子は、付加情報を含まないように構成されてもよい。このようなリクエスト情報がユーザIDとキャンペーンIDと付加情報とを含んで第2の識別子が付加情報を含まない実施形態では、ステップ102で、識別子生成部22は、受信したユーザIDと、生成した第2の識別子と、付加情報とを関連付けて管理用DB25に記憶する。この実施形態では、ステップ107で、アクセス取得部23は、SNSサーバ50からのOGPアクセスに基づいて取得したユーザIDと、第2の識別子から得られるキャンペーンIDと、取得したユーザIDに管理用DB25において関連付けられた付加情報とをゲームサーバ部21へ通知する。この実施形態では、ステップ108で、ゲームサーバ部21は、取得したユーザIDに関連付けて、キャンペーンIDのキャンペーンにおける付加情報に応じた所定の報酬の付与を実行する。
【0088】
本発明の1又は複数の実施形態では、第2の識別子(URL)へのアクセスを受け付けたサービス提供サーバ10は、OGP情報として、管理用データ記憶部25において第2の識別子と関連付けて記憶されるユーザIDのゲーム情報に基づいてレスポンスを送信することができる。例えば、サービス提供サーバ10は、OGP情報として、当該ユーザIDのユーザがキャンペーンに参加したことを確認することができる画像をサムネイルとして生成して返すことができる。
【0089】
本発明の1又は複数の実施形態では、SNSサーバ50は、クローラとして、OGPの仕様に基づいてシェアされたURLのサムネイルを作成する機能の代わりに、他の同様の機能を有することができる。例えば、SNSサーバ50のクローラは、Twitter Cardの仕様に基づいてシェアされたURLのサムネイルを作成する機能を備えることができる。この場合、クローラは、SNS上でURL又はURI等の識別子がシェアされた(投稿された)ときに、当該URLに自動的にアクセスし、そのHTMLにTwitter Cardの仕様に沿って定義されたタイトル、説明、サムネイル画像などを収集し、SNSサーバ50のキャッシュに保存する。
【0090】
本発明の1又は複数の実施形態では、ステップ108で、ゲームサーバ部21は、ゲームアプリ41などのアプリにおいて、所定のキャンペーンに関連する所定の報酬の付与する以外の所定の処理を実行するように構成されてもよい。
【0091】
本発明の1又は複数の実施形態では、ステップ108で、ゲームサーバ部21は、SNSサーバ50への投稿する頻度(例えば毎日の投稿)に応じて、ゲームアプリ41において、所定のキャンペーンに関連する所定の処理を実行するように構成されてもよい。
【0092】
本発明の1又は複数の実施形態では、ゲームアプリ41は、ゲーム以外の他のアプリであってもよい。ゲームアプリ41がゲーム以外の他のアプリである実施形態では、サービス提供サーバ10は、ゲームサーバ部21の代わりにアプリサーバ部を備える。この実施形態では、アプリサーバ部は、既知のゲームサーバの機能の代わりに他のアプリを提供するために必要な機能を備える以外は、ゲームサーバ部21と同様の機能を備える。この実施形態では、例えば、ユーザIDは、ユーザがアプリを利用する際に用いるIDであり、アプリサーバ部が認識するIDである。
【0093】
本発明の1又は複数の実施形態では、ゲームサーバ部21は、他の機能ブロック22~25とは物理的に異なるゲームサーバ又はゲームサーバシステムにより実現されてもよいし、仮想的に異なるクラウドによりゲームサーバシステムとして実現されてもよい。
【0094】
本発明の1又は複数の実施形態では、アクセス取得部23は、他の機能ブロック21~22、24~25とは物理的に異なるWebサーバ又はWebサーバシステムにより実現されてもよいし、仮想的に異なるクラウドによりWebサーバシステムとして実現されてもよい。
【0095】
本発明の1つの変形実施形態では、第2の識別子は、非一時的な識別子とすることもできる。当該非一時的な識別子は、例えば所定時間経過後に、削除されるように構成されてもよい。
【0096】
以上に説明した処理又は動作において、あるステップにおいて、そのステップではまだ利用することができないはずのデータを利用しているなどの処理又は動作上の矛盾が生じない限りにおいて、処理又は動作を自由に変更することができる。また以上に説明してきた各実施例は、本発明を説明するための例示であり、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。本発明は、その要旨を逸脱しない限り、種々の形態で実施することができる。
【符号の説明】
【0097】
1 システム
2 ネットワーク
10 サービス提供サーバ
11 プロセッサ
12 入力装置
13 表示装置
14 記憶装置
15 通信装置
16 バス
21 ゲームサーバ部
22 識別子生成部
23 アクセス取得部
24 キャンペーンデータ記憶部
25 管理用データ記憶部
30 ユーザ端末
31 プロセッサ
32 入力装置
33 表示装置
34 記憶装置
35 通信装置
36 バス
50 SNSサーバ
60 画面
61 投稿用メッセージ
62 投稿ボタン
【要約】
【課題】対象のアプリにおいてSNSと連動した所定のキャンペーンを行う場合に、ユーザがより簡易な方法で参加することが可能なシステムを提供する。
【解決手段】本発明の一実施形態のシステムは、所定のキャンペーンに関連するメッセージ送信に応じてメッセージを送信したユーザに関連する所定の処理を実行するためのシステムであって、サーバは、クライアント端末を介して一のユーザより所定のキャンペーンに関連するリクエスト情報を受信した場合、第1の識別子を含む第2の識別子を生成又は決定し、第1の識別子を含む情報をクライアント端末へ送信し、クライアント端末がサーバから受信した情報に基づいて第1の識別子を含む第2の識別子を含んだメッセージをSNSサーバへ送信した場合、メッセージが含む第2の識別子に対するSNSサーバからのアクセスに基づいてユーザ識別情報を取得し、ユーザ識別情報に関連付けて所定の処理を実行する。
【選択図】図1
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7