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  • 特許-車両のボディサイド下部構造 図1
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-12-07
(45)【発行日】2022-12-15
(54)【発明の名称】車両のボディサイド下部構造
(51)【国際特許分類】
   B62D 25/22 20060101AFI20221208BHJP
   B60R 3/00 20060101ALI20221208BHJP
【FI】
B62D25/22
B60R3/00
【請求項の数】 2
(21)【出願番号】P 2021153752
(22)【出願日】2021-09-22
【審査請求日】2021-12-15
(73)【特許権者】
【識別番号】000000170
【氏名又は名称】いすゞ自動車株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100107238
【弁理士】
【氏名又は名称】米山 尚志
(72)【発明者】
【氏名】三根 康平
【審査官】姫島 卓弥
(56)【参考文献】
【文献】特開2017-087922(JP,A)
【文献】特開2017-039420(JP,A)
【文献】特開2017-039421(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B62D 25/22
B60R 3/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
車両のフロアパネルの車幅方向外側でキャブボディサイドが車両前後方向に沿って起立し、前記フロアパネルの車幅方向外端縁部が前記キャブボディサイドに対して固定され、前記フロアパネル及び前記キャブボディサイドが車室の下方及び車幅方向を区画し、乗員が前記車室へ乗降するためのドア開口が前記キャブボディサイドに設けられ、前記ドア開口を開閉するドアを回転自在に支持するドア支持部が前記キャブボディサイドに設けられる車両のボディサイド下部構造であって、
ステップ被取付部と補強部材被取付部とを有し、前記キャブボディサイドの下部を構成するサイド下板部と、
前記サイド下板部の前記ステップ被取付部に固定されるステップ上部と、前記ステップ上部の下方に配置される踏板部とを有する昇降ステップと、
前記サイド下板部の前記補強部材被取付部に固定されるサイド側固定部と、前記フロアパネルに固定されるフロア側固定部と、前記昇降ステップが固定されるステップ支持部とを有するサイド下部補強部材と、を備え、
前記サイド下部補強部材の前記フロア側固定部は、前記サイド側固定部及び前記ステップ支持部の上方且つ車幅方向内側で、前記フロアパネルの下面に下方から面接触した状態で重なって前記フロアパネルに接合される
ことを特徴とする車両のボディサイド下部構造。
【請求項2】
請求項1に記載のボディサイド下部構造であって、
前記サイド下部補強部材の前記フロア側固定部は、前記フロアパネルの補強部材接合部の下面に下方から面接触した状態で重なって前記補強部材接合部に接合され、
前記フロアパネルの前記補強部材接合部の下面は、車両方向内側に向かって下方へ傾斜する
ことを特徴とする車両のボディサイド下部構造。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、車両のボディサイド下部構造に関する。
【背景技術】
【0002】
フロアパネルの車幅方向外側でキャブボディサイドが車両前後方向に沿って起立する車両のキャブ構造が公知である。フロアパネルの車幅方向外端縁部は、キャブボディサイドに対して固定され、フロアパネル及びキャブボディサイドは、車室の下方及び車幅方向を区画する。キャブボディサイドには、乗員が車室へ乗降するためのドア開口が設けられ、ドア開口の車両前方のキャブボディサイドのドア支持部には、ドア開口を開閉するドアが回転自在に支持される(例えば、特許文献1)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開2017-39424号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上記従来の構造では、ドアを開放限界よりもさらに開移動させたり、開放されたドアに下方への荷重が加えられた場合、キャブボディサイドの下部を車幅方向内側へ移動させる荷重がドア支持部を介してキャブボディサイドへ入力する。また、ボディサイドの下部に昇降ステップが固定されている場合、昇降ステップに乗員の荷重が加わると、車幅方向内側への荷重がキャブボディサイドの下部へ入力する。キャブボディサイドへ入力する上記荷重が過大になると、キャブボディサイドに変形が生じる可能性がある。
【0005】
そこで本開示は、キャブボディサイドの下部を車幅方向内側へ移動させる荷重の入力に起因したキャブボディサイドの変形を抑制することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記目的を達成すべく、本開示の第1の態様は、車両のフロアパネルの車幅方向外側でキャブボディサイドが車両前後方向に沿って起立し、フロアパネルの車幅方向外端縁部がキャブボディサイドに対して固定され、フロアパネル及びキャブボディサイドが車室の下方及び車幅方向を区画し、乗員が車室へ乗降するためのドア開口がキャブボディサイドに設けられ、ドア開口を開閉するドアを回転自在に支持するドア支持部がキャブボディサイドに設けられる車両のボディサイド下部構造であって、サイド下板部と昇降ステップとサイド下部補強部材とを備える。
【0007】
サイド下板部は、ステップ被取付部と補強部材被取付部とを有し、キャブボディサイドの下部を構成する。昇降ステップは、サイド下板部のステップ被取付部に固定されるステップ上部と、ステップ上部の下方に配置される踏板部とを有する。サイド下部補強部材は、サイド下板部の補強部材被取付部に固定されるサイド側固定部と、フロアパネルに固定されるフロア側固定部と、昇降ステップが固定されるステップ支持部とを有する。サイド下部補強部材のフロア側固定部は、サイド側固定部及びステップ支持部の上方且つ車幅方向内側で、フロアパネルの下面に下方から面接触した状態で重なってフロアパネルに接合される。
【0008】
上記構成では、ドアを開放限界よりもさらに開移動させたり、開放されたドアに下方への荷重が加えられた場合、キャブボディサイドの下部(サイド下板部)を車幅方向内側へ移動させる荷重がキャブボディサイドのドア支持部へ入力する。また、昇降ステップに乗員の荷重が加わった場合、車幅方向内側への荷重がキャブボディサイドの下部(サイド下板部)へ入力する。サイド下板部の補強部材被取付部にはサイド下部補強部材のサイド側固定部が固定され、サイド下部補強部材のステップ支持部には昇降ステップが固定され、サイド下部補強部材のフロア側固定部は、サイド側固定部及びステップ支持部の上方且つ車幅方向内側でフロアパネルに固定されているので、サイド下板部を車幅方向内側へ移動させる荷重を、サイド下部補強部材を介してフロアパネルに分散して支持することができる。また、サイド下部補強部材のフロア側固定部は、フロアパネルの下面に下方から面接触した状態で重なってフロアパネルに接合されているので、サイド下部補強部材からフロアパネルへ入力する荷重を、偏ることなく(応力を集中させることなく)広範囲に分散させることができる。
【0009】
従って、キャブボディサイドの下部を車幅方向内側へ移動させる荷重の入力に起因したキャブボディサイドの変形を抑制することができる。
【0010】
本開示の第2の態様は、第1の態様の車両のボディサイド下部構造であって、サイド下部補強部材のフロア側固定部は、フロアパネルの補強部材接合部の下面に下方から面接触した状態で重なって補強部材接合部に接合される。フロアパネルの補強部材接合部の下面は、車両方向内側に向かって下方へ傾斜する。
【0011】
上記構成では、フロアパネルの補強部材接合部の下面が車両方向内側に向かって下方へ傾斜しているので、サイド下部補強部材のフロア側固定部を車幅方向外側からフロアパネルの補強部材接合部の下面に組付ける際に、係る組付作業を容易に行うことができる。
【発明の効果】
【0012】
本開示のボディサイド下部構造によれば、キャブボディサイドの下部を車幅方向内側へ移動させる荷重の入力に起因したキャブボディサイドの変形を抑制することができる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
図1】本発明の一実施形態に係る車両のボディサイド下部構造の分解斜視図である。
図2図1の組付後のボディサイド下部構造を車幅方向外側斜め前方から視た斜視図である。
図3図2のボディサイド下部構造を前方から視た前面図である。
図4図2のIV-IV矢視断面図である。
図5図2のキャブボディサイド及びステップを車幅方向外側斜め前方から視た斜視図である。
図6図2のキャブボディサイド及びステップを車幅方向内側斜め前方から視た斜視図である。
図7図2のキャブボディサイド及びステップを車幅方向外側斜め後方から視た斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下、本発明の一実施形態について図面を参照して説明する。なお、以下の説明におい
て、前後方向は車両の前後方向を意味する。また、図中の矢印FRは車両の前方を、UP
は上方を、INは車幅方向内側をそれぞれ示す。
【0015】
図1図3に示すように、本実施形態に係る車両のキャブは、車室1の車幅方向を区画する左右(右側の図示を省略)のキャブボディサイド2と、車室1の下方を区画するフロアパネル3とを備える。キャブボディサイド2は、フロアパネル3の車幅方向外側で車両前後方向に沿って起立し、フロアパネル3の車幅方向外端縁部は、キャブボディサイド2に対して固定される。フロアパネル3の前部3Fは、前斜め上方へ傾斜する。なお、以下では、本発明のボディサイド下部構造をキャブの左側に適用した例について説明するが、左右の任意の一方又は双方に適用することが可能である。
【0016】
キャブボディサイド2は、車幅方向内側のボディサイドインナパネル4と車幅方向外側のボディサイドアウタパネル5とを有し、ボディサイドインナパネル4とボディサイドアウタパネル5とは、両者の周縁部が接合されて閉断面を形成する。キャブボディサイド2には、その前端部で上下方向に延びるフロントピラー6と、乗員が車室1へ乗降するためのドア開口7とが設けられる。ドア開口7の前側は、フロントピラー6によって区画され、フロントピラー6は、キャブボディサイド2のうちドア開口7の前方部分を構成する。
【0017】
フロントピラー6には、ドア開口7を開閉するドア8がドアヒンジ9を介して回転自在に支持される。ドアヒンジ9は、フロントピラー6の車幅方向外側面(ボディサイドアウタパネル5)の上下2箇所のドア支持部10に設けられる。ドアヒンジ9の回転軸(図示省略)は上下方向に延び、ドアヒンジ9の回転軸を中心としてドア8が傾動することにより、ドア開口7が開閉する。ボディサイドアウタパネル5のドア支持部10は、ヒンジ補強部材11によって補強される(図4参照)。
【0018】
ボディサイドインナパネル4は、キャブボディサイド2の前側下部に配置されるボディサイドインナ前下部(サイド下板部)21を有し、ボディサイドアウタパネル5は、ボディサイドインナ前下部21に車幅方向外側から対向するボディサイドアウタ前下部(サイド下板部)22を有する。ボディサイドインナ前下部21の下縁部とボディサイドアウタ前下部22の下縁部とは、フロアパネル3の前部3Fの車幅方向外端部(フロア前外端部)16よりも下方で車幅方向に重なって接合され、ボディサイド前下縁部23を形成する。
【0019】
図1図7に示すように、キャブボディサイド2の前側下部の下方には、乗員の乗降を補助する昇降ステップ24が取付けられる。昇降ステップ24には、キャブボディサイド2の下方を車幅方向外側から覆うクロージング25と、ドア開口7から車室1へ乗降する乗員の足場となる踏板部26とが一体形成される。なお、クロージング25と踏板部26を別体で形成し、踏板部26をクロージング25に取付けてもよい。
【0020】
クロージング25は、前後方向と交叉するクロージング前板部27と、クロージング前板部27の後方に離間して対向するクロージング後板部28と、クロージング前板部27の車幅方向内端縁とクロージング後板部28の車幅方向内端縁との間を塞ぐクロージング奥板部29とを有する。踏板部26は、クロージング前板部27の下端縁部とクロージング後板部28の下端縁部とクロージング奥板部29の下端縁部とによって支持される。
【0021】
クロージング25の上端縁部(クロージング上端縁部)30は、ボディサイド前下縁部23に車幅方向外側から重なり、前後に並ぶ3つのボルト(前ボルト12、中ボルト13、後ボルト14)をナット15にそれぞれ螺合して締付けることよってボディサイド前下縁部23に締結固定される。すなわち、ボディサイド前下縁部23は、サイド下板部のステップ被取付部を構成し、クロージング上端縁部30は、ステップ被取付部に固定されるステップ上部を構成し、踏板部26は、ステップ上部の下方に配置される。
【0022】
クロージング25の後側は、ステップ後サポート31を介してキャブボディサイド2に支持され、クロージング25の前側は、ステップ前サポート(サイド下部補強部材)32を介してキャブボディサイド2に支持される。
【0023】
図6及び図7に示すように、ステップ後サポート31は、後サポート起立板部33とボディサイド後連結板部34とを一体的に有する。後サポート起立板部33は、前後方向と交叉して起立し、クロージング後板部28の後面に後方から重なって締結固定される。ボディサイド後連結板部34は、後サポート起立板部33の上部の車幅方向内端縁から前方へ曲折し、ボディサイド前下縁部23の後部に車幅方向内側から重なり、後ボルト14によってボディサイド前下縁部23の後部に締結固定される。すなわち、クロージング上端縁部30の後部とボディサイド前下縁部23の後部とボディサイド後連結板部34とは、車幅方向に重なり、後ボルト14によって共締めされ固定される。
【0024】
図6に示すように、ステップ前サポート32は、前サポート起立板部35とボディサイド前連結板部36とフロア連結板部37とを一体的に有する。前サポート起立板部35は、フロアパネル3の前部3Fの車幅方向外端部(フロア前外端部)16の下方に配置され、前後方向と交叉して起立する。前サポート起立板部35には、剛性を高めるための補強リブ38が一体形成されている。補強リブ38は、前サポート起立板部35から前方へ膨出して上下方向に延び、補強リブ38の上端は、フロア連結板部37に連続する。
【0025】
前サポート起立板部35の下部は、クロージング前板部27の前面に前方から重なって締結固定される。ボディサイド前連結板部36は、前サポート起立板部35の中間部の車幅方向外端縁から前方へ曲折し、ボディサイド前下縁部23の前部に車幅方向内側から重なり、前ボルト12によってボディサイド前下縁部23の前部に締結固定される。すなわち、クロージング上端縁部30の前部とボディサイド前下縁部23の前部とボディサイド前連結板部36とは、車幅方向に重なり、前ボルト12によって共締めされ固定される(図4参照)。ボディサイド前下縁部23の前部は、サイド下板部の補強部材被取付部を構成し、ステップ前サポート32のボディサイド前連結板部36は、サイド下板部の補強部材被取付部に固定されるサイド側固定部と昇降ステップ24が固定されるステップ支持部とを構成し、ステップ前サポート32の前サポート起立板部35の下部は、昇降ステップ24が固定されるステップ支持部を構成する。
【0026】
前サポート起立板部35は、ボディサイド前連結板部36よりも上方へ延びる。フロア連結板部37は、前サポート起立板部35の上端縁から前斜め上方へ曲折し、フロアパネル3のフロア前外端部16の下面に、下方から面接触した状態で重なりスポット溶接等によって接合される。すなわち、フロア前外端部16は、フロアパネル3の補強部材接合部を構成し、ステップ前サポート32のフロア連結板部37は、補強部材接合部に固定されるフロア側固定部を構成する。ステップ前サポート32のフロア連結板部37は、前サポート起立板部35、ボディサイド前連結板部36及びボディサイド前下縁部23の上方且つ車幅方向内側で、フロア前外端部16の下面に下方から面接触した状態で重なってフロア前外端部16に接合される。
【0027】
フロア前外端部16は車両方向内側に向かって下方へ傾斜し、これに対応してフロア連結板部37も車両方向内側に向かって下方へ傾斜する(図3図4参照)。
【0028】
本実施形態では、ドア8を開放限界(ドアヒンジ9の開限界)よりもさらに開移動させたり、開放されたドア8に下方への荷重が加えられた場合、キャブボディサイド2の下部(ボディサイド前下縁部23)を車幅方向内側へ移動させる荷重がドアヒンジ9を介してキャブボディサイド2のドア支持部10へ入力する。また、昇降ステップ24に乗員の荷重が加わった場合、車幅方向内側への荷重がキャブボディサイド2の下部(ボディサイド前下縁部23)へ入力する。キャブボディサイド2のボディサイド前下縁部23にはステップ前サポート32のボディサイド前連結板部36が固定され、ステップ前サポート32の前サポート起立板部35とボディサイド前連結板部36とには昇降ステップ24が固定され、ステップ前サポート32のフロア連結板部37は、前サポート起立板部35、ボディサイド前連結板部36及びボディサイド前下縁部23の上方且つ車幅方向内側で、フロアパネル3のフロア前外端部16に固定されているので、キャブボディサイド2の下部(ボディサイド前下縁部23)を車幅方向内側へ移動させる荷重を、ステップ前サポート32を介してフロアパネル3に分散して支持することができる。また、ステップ前サポート32のフロア連結板部37は、フロアパネル3のフロア前外端部16の下面に下方から面接触した状態で重なってフロア前外端部16に接合されているので、ステップ前サポート32からフロアパネル3へ入力する荷重を、偏ることなく(応力を集中させることなく)広範囲に分散させることができる。
【0029】
従って、キャブボディサイド2の下部を車幅方向内側へ移動させる荷重の入力に起因したキャブボディサイド2の変形を抑制することができる。
【0030】
また、フロアパネル3のフロア前外端部16の下面が車両方向内側に向かって下方へ傾斜しているので、ステップ前サポート32のフロア連結板部37を車幅方向外側からフロア前外端部16の下面に組付ける際に、係る組付作業を容易に行うことができる。
【0031】
また、昇降ステップ24を支持するステップ前サポート32にフロア連結板部37を設けたので、部品点数の増大を抑制することができる。
【0032】
以上、本発明について、上記実施形態に基づいて説明を行ったが、本発明は上記実施形態の内容に限定されるものではなく、当然に本発明を逸脱しない範囲で適宜変更が可能である。すなわち、この実施形態に基づいて当業者等によりなされる他の実施形態、実施例および運用技術等は全て本発明の範疇に含まれることは勿論である。
【0033】
例えば、上記実施形態ではステップ前サポート32をサイド下部補強部材として機能させているが、これに代えて又は加えてステップ後サポート31をサイド下部補強部材として機能させてもよく、またステップ前サポート32及びステップ後サポート31とは別にサイド下部補強部材を設けてもよい。
【0034】
また、上記実施形態ではボディサイドインナ前下部21とボディサイドアウタ前下部22とによってサイド下板部を構成したが、ボディサイドインナ前下部21及びボディサイドアウタ前下部22の何れか一方によってサイド下板部を構成してもよい。
【産業上の利用可能性】
【0035】
本発明は、昇降ステップを備える車両に広く適用することができる。
【符号の説明】
【0036】
1:車室
2:キャブボディサイド
3:フロアパネル
3F:フロアパネルの前部
4:ボディサイドインナパネル
5:ボディサイドアウタパネル
6:フロントピラー
7:ドア開口
8:ドア
9:ドアヒンジ
10:ドア支持部
11:ヒンジ補強部材
12:前ボルト
13:中ボルト
14:後ボルト
15:ナット
16:フロア前外端部(補強部材接合部)
21:ボディサイドインナ前下部(サイド下板部)
22:ボディサイドアウタ前下部(サイド下板部)
23:ボディサイド前下縁部(ステップ被取付部、補強部材被取付部)
24:昇降ステップ
25:クロージング
26:踏板部
27:クロージング前板部
28:クロージング後板部
29:クロージング奥板部
30:クロージング上端縁部(ステップ上部)
31:ステップ後サポート
32:ステップ前サポート(サイド下部補強部材)
33:後サポート起立板部
34:ボディサイド後連結板部
35:前サポート起立板部(ステップ支持部)
36:ボディサイド前連結板部(サイド側固定部、ステップ支持部)
37:フロア連結板部(フロア側固定部)
38:補強リブ
【要約】
【課題】キャブボディサイドの下部を車幅方向内側へ移動させる荷重の入力に起因したキャブボディサイドの変形を抑制する。
【解決手段】サイド下部補強部材32は、キャブボディサイド2の補強部材被取付部23に固定されるサイド側固定部36と、フロアパネル3に固定されるフロア側固定部37と、昇降ステップ24が固定されるステップ支持部35,36とを有する。サイド下部補強部材32のフロア側固定部37は、サイド側固定部36及びステップ支持部35,36の上方且つ車幅方向内側で、フロアパネル3の下面に下方から面接触した状態で重なってフロアパネル3に接合される。
【選択図】図6
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7