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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-12-07
(45)【発行日】2022-12-15
(54)【発明の名称】ランプシェード
(51)【国際特許分類】
   F21V 1/12 20060101AFI20221208BHJP
   F21Y 101/00 20160101ALN20221208BHJP
【FI】
F21V1/12 300
F21Y101:00 100
【請求項の数】 3
(21)【出願番号】P 2019039576
(22)【出願日】2019-03-05
(65)【公開番号】P2020145033
(43)【公開日】2020-09-10
【審査請求日】2022-01-14
(73)【特許権者】
【識別番号】503438920
【氏名又は名称】有限会社アスポ
(74)【代理人】
【識別番号】110001036
【氏名又は名称】弁理士法人暁合同特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】雨宮 勇
【審査官】竹中 辰利
(56)【参考文献】
【文献】実開昭50-136286(JP,U)
【文献】特開2006-269395(JP,A)
【文献】特開2015-46314(JP,A)
【文献】特開昭50-4885(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
F21V 1/12
F21Y 101/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数のシート部材が周方向に並んで組み合わされることにより環状のシート部材集合体が構成され、複数の前記シート部材集合体が放射状に配置されることで全体として球状をなすとともに、内部に光源が収容されるランプシェードであって、
前記シート部材は、前記光源に向けられた折り返し線と、前記折り返し線の両側に配置された一対のパーツと、を備え、展開状態における一対の前記パーツは、前記折り返し線の中点に関して点対称に配置されており、
前記シート部材集合体において、前記パーツの周方向左側に隣接するパーツを左側パーツと定義し、前記パーツの周方向右側に隣接するパーツを右側パーツと定義し、
前記パーツは、
前記光源の放射方向と交差する方向に並ぶ一対の頂点部と、
一対の前記頂点部同士を結ぶライン上に設けられ、前記ラインに対して直交する方向に延びて開口しており、前記左側パーツの前記頂点部が挿通され、挿通された前記頂点部が開口縁に当接することで前記頂点部を抜け止め状態で保持する直交スリット部と、
前記ラインに関して前記折り返し線と反対側に設けられ、前記ラインと前記直交スリット部の双方に対して傾いて開口しており、前記右側パーツの前記頂点部が挿通され、挿通された前記頂点部が開口縁に当接することで、前記頂点部を抜け止め状態で保持する斜めスリット部と、を有しているランプシェード。
【請求項2】
前記折り返し線は、前記ラインに対して傾いている請求項1に記載のランプシェード。
【請求項3】
前記折り返し線の長さは、一対の前記頂点部間の長さに対し、15パーセント以上25パーセント以下の比率の長さである請求項1または請求項2に記載のランプシェード。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本明細書によって開示される技術は、照明器具に用いられるランプシェードに関する。
【背景技術】
【0002】
従来のランプシェードの一例として、下記特許文献1に記載のランプシェードが知られている。このランプシェードは、中央に光源を取り付ける軸孔を有し、外周部に等間隔で複数の固定用突部を有する取付部材と、固定用突部に対する係止孔を有する複数枚のシート材と、を備えている。
【0003】
シート材は、対角上に位置する2つの頂部に配された差込突部と、2つの頂部の内側に配された2つのスリットと、を有している。隣り合う一対のシート材の間で一方のシート材の差込突部が他方のシート材のスリットに差し込まれることで隣り合う一対のシート材が連結した状態となる。この作業が連続的に行われることにより、複数枚のシート材が環状に連結される。環状に連結された複数枚のシート材の中央には取付部材が配置されている。この取付部材に設けられた固定用突部が、シート材に設けられた係止孔に差し込まれることにより、複数枚のシート材が取付部材に固定される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【文献】特許第5873050号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
例えば、複数の上記シート材を用いて一つの面が三角形である多面体状のランプシェードを形成する場合、3つのシート材が組み合わされることで、内部が三角形状に開口する、一つの組合せ部品が形成される。この組合せ部品同士を連結することで、一つの面が三角形である多面体状のランプシェードが形成される。しかしながら、複数の組合せ部品の連結方向に対して直交する配置でスリットが形成されている場合、衝撃等により突起がスリットから抜ける等してランプシェードの形状が崩れることがあり得る。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本明細書で開示されるランプシェードは、複数のシート部材が周方向に並んで組み合わされることにより環状のシート部材集合体が構成され、複数の前記シート部材集合体が放射状に配置されることで全体として球状をなすとともに、内部に光源が収容されるランプシェードであって、前記シート部材は、前記光源に向けられた折り返し線と、前記折り返し線の両側に配置された一対のパーツと、を備え、展開状態における一対の前記パーツは、前記折り返し線の中点に関して点対称に配置されており、前記シート部材集合体において、前記パーツの周方向左側に隣接するパーツを左側パーツと定義し、前記パーツの周方向右側に隣接するパーツを右側パーツと定義し、前記パーツは、前記光源の放射方向と交差する方向に並ぶ一対の頂点部と、一対の前記頂点部同士を結ぶライン上に設けられ、前記ラインに対して直交する方向に延びて開口しており、前記左側パーツの前記頂点部が挿通され、挿通された前記頂点部が開口縁に当接することで前記頂点部を抜け止め状態で保持する直交スリット部と、前記ラインに関して前記折り返し線と反対側に設けられ、前記ラインと前記直交スリット部の双方に対して傾いて開口しており、前記右側パーツの前記頂点部が挿通され、挿通された前記頂点部が開口縁に当接することで、前記頂点部を抜け止め状態で保持する斜めスリット部と、を有している。
【0007】
上記構成とすることで、異なるシート部材集合体同士は、一対のパーツにより連結されることとなるため、従来のように、シート部材集合体同士を、それぞれに設けられた連結部により連結する場合(例えば、一方のシート部材集合体に設けられた連結用突起を、他方のシート部材集合体に設けられた連結用スリットに挿通して連結する場合)と比較して、ランプシェードの形状を崩れ難くすることができる。
【0008】
また、前記折り返し線は、前記ラインに対して傾いている構成としても良い。
【0009】
折り返し線は、ラインに対して傾いているため、シート部材集合体を組み合わせて球状に形成する際に、折り返し線の位置でシート部材を大きく湾曲させることなく、球状に形成することができる。
【0010】
また、前記折り返し線の長さは、一対の前記頂点部間の長さに対し、15パーセント以上25パーセント以下の比率の長さである構成としても良い。
【0011】
折り返し線の長さが、一対の頂点部間の長さに対する比率が大きい程(例えば、比率が30パーセント以上の場合)一対のパーツ同士は互いに湾曲させ難くなり、組立作業性が低下する。一方、折り返し線の長さが、一対の頂点部間の長さに対する比率が小さい程(例えば、比率が10パーセント以下の場合)、一対のパーツ同士は互いに湾曲させ易くなるが、シート部材の弾性が弱くなり、ランプシェード全体の形状を保つ力が弱くなる。そこで、一対の頂点部間の長さに対する折り返し線の長さの比率は、15パーセント以上25パーセント以下の比率の長さとすることが適切となる。
【発明の効果】
【0012】
本明細書に開示されるランプシェードによれば、ランプシェードの形状を崩れ難くすることができる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
図1】実施形態におけるランプシェードの全体図
図2】シート部材集合体の斜視図
図3】シート部材集合体の平面図
図4】2つのシート部材集合体同士を組み合わせた状態を示す斜視図
図5】2つのシート部材集合体同士を組み合わせた状態を示す平面図
図6】シート部材の展開状態の図
図7図2における頂点部及び直交スリット部付近の拡大図
図8】シート部材集合体の作成過程を示す図
図9】シート部材集合体の作成過程を示す図
図10】シート部材集合体の作成過程を示す図
【発明を実施するための形態】
【0014】
<実施形態>
図1から図10を参照して本実施形態を説明する。本実施形態のランプシェード10は、図1に示すように、光源12(例えば、白熱電球)からの光を和らげるものであって、複数のシート部材集合体14によって構成されている。複数のシート部材集合体14は放射状に配置され、ランプシェード10は、全体として球状の花柄を形成している。光源12は、ランプシェード10の内部に収容されている。
【0015】
シート部材集合体14は、図2図3に示すように、3つのシート部材16を湾曲させ、環状に組み合せることにより形成されている。それぞれのシート部材16は、光源12に向けられた折り返し線18の位置で折り返される。シート部材16には、透光性及び弾力性を有するシートが用いられ、例えば、厚さ0.38mm程度のPPシート(ポリプロピレンシート)を用いることができる。図1に示すように、ランプシェード10は、2色(乳白色及び桃色)のシート部材16を組み合わせて構成されている。
【0016】
シート部材16は、図6に示すように、一対のパーツ20により構成されている。一対のパーツ20は、折り返し線18の両側に位置しており、折り返し線18の中点18Aに関して点対称に配置されている。折り返し線18は、展開状態において、水平ラインHLに対して傾いており、折り返し線18の水平ラインHLに対する傾きの角度は、A1とされる。
【0017】
パーツ20は、図6に示すように、菱形状をなすパーツ本体22と、パーツ本体22の図示水平方向の頂点に設けられる一対の頂点部24と、を備えて構成されている。菱形とは幾何学的に厳密な意味での菱形を意味するものではなく、ランプシェード10を組み立て可能な範囲で幅を持つ意味である。一対の頂点部24は、図3に示すように、光源12の放射方向D1(図3における紙面奥側から手前側に向かう方向)と交差する方向に並んでいる。パーツ本体22には、直交スリット部26、及び、斜めスリット部28がそれぞれ開口して設けられている。
【0018】
図6に示すように、直交スリット部26の長さL1は、斜めスリット部28の長さL2と同じ長さとなっている。直交スリット部26は、一対の頂点部24同士を結ぶ水平ラインHL上に設けられ、水平ラインHLに対して直交する方向に延びている。一方、斜めスリット部28は、水平ラインHLと直交スリット部26の双方に対して傾いており、斜めスリット部28の水平ラインHLに対する傾きの角度は、A2とされる。
【0019】
頂点部24は、図6に示すように、ハート形状をなしている。以降の説明では、図7に示すように、頂点部24の基端における図示垂直方向の長さをL3、頂点部24の図示垂直方向の最大の長さをL4、頂点部24の側縁の直線方向の最大の長さをL5として説明する。
【0020】
直交スリット部26の長さL1、及び、斜めスリット部28の長さL2は、頂点部24における長さL3と同じ長さとされ、頂点部24における長さL5より長い長さとされ、頂点部24における長さL4より短い長さとされる。同じ長さとは厳密な意味での同じ長さを意味するものではなく、ランプシェード10を組み立て可能な範囲で幅を持つ意味であり、以下においても同様である。
【0021】
シート部材集合体14を構成する3つのシート部材16の各パーツ20は、図2図3に示すように、一対の頂点部24を隣接するパーツ20の直交スリット部26、及び、斜めスリット部28にそれぞれ挿通することで、互いに連結されている。ここで、一方の頂点部24を直交スリット部26に挿通する際は、直交スリット部26の長さL1及び斜めスリット部28の長さL2は、頂点部24の長さL5と同じ長さとなっていることから、頂点部24の側縁を直交スリット部26と平行となるようにパーツ20を湾曲させて挿通する。パーツ20の頂点部24が直交スリット部26に挿通されると、湾曲されたパーツ20が復元しようとする。ここで、頂点部24の長さL4は、直交スリット部26の長さL1よりも長いことから、パーツ20の頂点部24が隣接するパーツ20の直交スリット部26の開口縁に当接する。これにより、パーツ20は、隣接するパーツ20に抜け止め状態で保持される。他方の頂点部24についても同様に、隣接するパーツ20の斜めスリット部28に挿通される。
【0022】
斜めスリット部28は、図6に示すように、一対の頂点部24同士を結ぶ水平ラインHLに関して折り返し線18と反対側に設けられている。これにより、図3に示すように、シート部材集合体14を構成する3つのシート部材16における各パーツ20は、光源12の放射方向D1に延びる中心軸に対して傾くこととなり、シート部材集合体14の外観は、光源12の放射方向D1に向けて開く形状となり、ランプシェード10全体の中の一つの小さい花が形成される。
【0023】
斜めスリット部28の角度A2は、75度±5度未満の角度に設定される。このように角度A2を設定することで、シート部材集合体14における斜めスリット部28に挿通された頂点部24が、斜めスリット部28の開口縁に確実に当たることとなり、頂点部24が斜めスリット部28から抜けることを抑制できる。斜めスリット部28の角度A2が80度より大きい場合(例えば、斜めスリット部28の角度A2が、直交スリット部26と同じ90度の場合)、頂点部24は、斜めスリット部28に対して傾くこととなり、頂点部24が斜めスリット部28から抜けやすくなる。一方、斜めスリット部28の角度A2が70未満の場合、パーツ20を大きく湾曲させなければ頂点部24を斜めスリット部28に挿通することができず、組立作業性が悪化することとなる。なお、角度A2の適切な大きさは、シート部材集合体14を構成するシート部材16の数により異なる。
【0024】
シート部材集合体14の形成工程で各シート部材16が組み合わされる手順の一例は以下のように行われる。ここで、シート部材集合体14を構成する3つのシート部材16について、図2図3に示すように、3つのシート部材16のうちの1つのシート部材16を中央シート部材16Aと定義し、中央シート部材16Aの周方向左側に隣接するシート部材16を左側シート部材16Bと定義し、中央シート部材16の周方向右側に隣接するシート部材16を右側シート部材16Cと定義説明する。また、各シート部材16のパーツ20についても同様に、中央シート部材16Aのパーツ20を中央パーツ20Aとし、左側シート部材16Bのパーツ20を左側パーツ20Bとし、右側シート部材16Cのパーツ20を右側パーツ20Cとする。また、各シート部材16のパーツ本体22の面について、環状に組み合わされた3つのパーツ部材20(中央パーツ部材20A、左側パーツ部材20B、右側パーツ部材20C)の外側に位置する面を外面22Aと定義し、内側に位置する面を内面22Bと定義する。また、一対の頂点部24については、左側に位置する頂点部24を左頂点部24Aと定義し、右側に位置する頂点部24を右頂点部24Bと定義する。
【0025】
まず、図8に示すように、中央パーツ20Aの右頂点部24Bが、中央パーツ20Aを湾曲させつつ、右側パーツ20Cの内面22B側から、右側パーツ20Cの直交スリット部26に挿通される。同様に、右側パーツ20Cの右頂点部24Bが、右側パーツ20Bを湾曲させつつ、左側パーツ20Bの内面22B側から、左側パーツ20Bの直交スリット部26に挿通される。同様に、図8から図9に示すように、左側パーツ20Bの右頂点部24Bが、左側パーツ20Bを湾曲させつつ、中央パーツ20Aの内面22B側から、中央パーツ20Aの直交スリット部26に挿通される。
【0026】
次に、図9図10に示すように、右側パーツ20Cの左頂点部24Aが、右側パーツ20Cを湾曲させつつ、中央パーツ20Aの外面22A側から、中央パーツ20Aの斜めスリット部28に挿通される。同様に、左側パーツ20Bの左頂点部24Aが、左側パーツ20Bを湾曲させつつ、右側パーツ20Cの外面22A側から、右側パーツ20Cの斜めスリット部28に挿通される。同様に、中央パーツ20Aの左頂点部24Aが、中央パーツ20Cを湾曲させつつ、右側パーツ20Cの外面22A側から、右側パーツ20Cの斜めスリット部28に挿通される。これにより、図2に示すシート部材集合体14が形成される。なお、シート部材集合体14を形成工程で各シート部材16が組み合わされる手順は上記手順に限られることはなく、上記手順とは異なる手順でも良い。
【0027】
また、図4図5に示すように、左側シート部材16Bの一対の左側パーツ20Bのうち、上記シート部材集合体14に用いられない方の左側パーツ20Bについても、シート部材16D、16Eと組み合わされることで、シート部材集合体140が形成される。これにより、シート部材集合体14、及び、シート部材集合体140は互いに連結された状態となる。このように複数のシート部材集合体14、140が互いに連結されることで、図1に示す球状のランプシェード10が形成される。
【0028】
折り返し線18は、図6に示すように、水平ラインHLに対して角度A1だけ傾いているため、シート部材集合体14を組み合わせて球状に形成する際に、折り返し線18の位置でシート部材16を大きく湾曲させることなく、球状に形成することができる。このとき、角度A1は、8度以上13度以下の範囲で設定される。また、折り返し線18の長さL6は、一対の頂点部24間の長さL7に対し、15パーセント以上25パーセント以下の比率の長さで設定される。一般的に、折り返し線18の長さL6が、一対の頂点部24間の長さL7に対する比率が大きい程(例えば、比率が30パーセント以上の場合)一対のパーツ20同士は互いに湾曲させ難くなり、組立作業性が低下する。一方、折り返し線18の長さL6が、一対の頂点部24間の長さL7に対する比率が小さい程(例えば、比率が10パーセント以下の場合)、一対のパーツ20同士は互いに湾曲させ易くなるが、シート部材16の弾性が弱くなり、ランプシェード10全体の形状を保つ力が弱くなる。そこで、折り返し線18の長さL6の一対の頂点部24間の長さL7に対する比率は、15パーセント以上25パーセント以下の比率の長さとすることが適切となる。
【0029】
以上のように本実施形態によれば、異なるシート部材集合体14同士は、一対のパーツ20により連結されることとなるため、従来のように、シート部材集合体同士を、それぞれに設けられた連結部により連結する場合(例えば、一方のシート部材集合体に設けられた連結用突起を、他方のシート部材集合体に設けられた連結用スリットに挿通して連結する場合)と比較して、ランプシェード10の形状を崩れ難くすることができる。
【0030】
また、折り返し線18は、水平ライン(ライン)HLに対して傾いている構成としても良い。
【0031】
折り返し線18は、水平ライン(ライン)HLに対して傾いているため、シート部材集合体14を組み合わせて球状に形成する際に、折り返し線18の位置でシート部材16を大きく湾曲させることなく、球状に形成することができる。
【0032】
また、前記折り返し線の長さは、一対の前記頂点部間の長さに対し、15パーセント以上25パーセント以下の比率の長さである構成としても良い。
【0033】
折り返し線18の長さL6が、一対の頂点部24間の長さL7に対する比率が大きい程(例えば、比率が30パーセント以上の場合)一対のパーツ20同士は互いに湾曲させ難くなり、組立作業性が低下する。一方、折り返し線18の長さL6が、一対の頂点部24間の長さL7に対する比率が小さい程(例えば、比率が10パーセント以下の場合)、一対のパーツ20同士は互いに湾曲させ易くなるが、シート部材16の弾性が弱くなり、ランプシェード10全体の形状を保つ力が弱くなる。そこで、一対の頂点部24間の長さL7に対する折り返し線18の長さL6の比率は、15パーセント以上25パーセント以下の比率の長さとすることが適切となる。
【0034】
<他の実施形態>
本明細書によって開示される技術は上記記述及び図面によって説明した実施形態に限定されるものではなく、例えば次のような種々の態様も含まれる。
(1)上記実施形態では、シート部材集合体14は、3つのシート部材16から構成されることとしたが、例えば、4つのシート部材から構成されても良いし、5つのシート部材から構成されても良い。また、3つのシート部材から構成されるシート部材集合体、4つのシート部材から構成されるシート部材集合体、及び5つのシート部材から構成されるシート部材集合体を組み合わせてランプシェードを形成しても良い。また、シート部材集合体を構成するシート部材の数に応じて、斜めスリット部の角度A2を適宜変更しても良い。
(2)上記実施形態では、光源12は白熱電球であることとしたが、LED電球、ハロゲン電球や蛍光ランプの場合にも適用できる。
(3)シート部材16の色は、乳白色及び桃色の2色である構成としたが、単色(乳白色又は桃色のいずれか一方、又は、他の色)のみで構成としても良いし、さらに異なる色のシート部材を構成に加えても良い。
【符号の説明】
【0035】
10:ランプシェード
12:光源
14,140:シート部材集合体
16,16D,16E:シート部材
18:折り返し線
18A:中点
20:パーツ
20B:左側パーツ
20C:右側パーツ
24:頂点部
26:直交スリット部
28:斜めスリット部
D1:放射方向
HL:水平ライン(ライン)
L6:長さ
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10