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  • 特許-照明制御装置、および照明システム 図1
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-12-07
(45)【発行日】2022-12-15
(54)【発明の名称】照明制御装置、および照明システム
(51)【国際特許分類】
   H05B 47/175 20200101AFI20221208BHJP
   H05B 47/105 20200101ALI20221208BHJP
【FI】
H05B47/175
H05B47/105
【請求項の数】 7
(21)【出願番号】P 2018085159
(22)【出願日】2018-04-26
(65)【公開番号】P2019192528
(43)【公開日】2019-10-31
【審査請求日】2021-03-23
(73)【特許権者】
【識別番号】505455945
【氏名又は名称】コイズミ照明株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100168583
【弁理士】
【氏名又は名称】前井 宏之
(72)【発明者】
【氏名】岩村 祐輔
【審査官】野木 新治
(56)【参考文献】
【文献】特開平11-166780(JP,A)
【文献】特開2014-093204(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H05B 47/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
各々が照明器具を制御可能な複数の照明制御ユニットと、
前記複数の照明制御ユニットに接続可能な制御ユニットと
を備え、
前記制御ユニットは、
前記複数の照明制御ユニットが並列に接続される第1通信部と、
前記複数の照明制御ユニットを制御する第1制御部と
記憶部と
を含み、
前記第1通信部は、前記複数の照明制御ユニットの各々から、前記照明制御ユニットに対して設定された設定情報を受信し、
前記設定情報は、照明器具の状態である照明状態を示し、
前記第1制御部は、前記第1通信部の受信した前記設定情報に基づいて、前記複数の照明制御ユニットが連動するように、前記第1通信部を介して前記複数の照明制御ユニットを制御し、
前記照明制御ユニットは、
ユーザーによって操作される操作手段と、
前記照明制御ユニットに対して設定された前記設定情報を、前記操作手段が操作されたことに応じて、前記操作手段の操作情報に基づいて変更する第2制御部と、
変更後の前記設定情報を前記制御ユニットに送信する第2通信部と
を含み、
外部機器からの指示信号に基づいて前記記憶部が前記複数の照明制御ユニットを連動させることを示す連動有効データを記憶している場合、前記制御ユニットの前記第1制御部は、変更後の前記設定情報に基づいて、前記複数の照明制御ユニットが連動するように、前記第1通信部を介して前記複数の照明制御ユニットを制御
前記第1通信部が変更後の前記設定情報を受信した場合において、前記指示信号に基づいて前記記憶部が前記複数の照明制御ユニットを連動させないことを示す連動無効データを記憶している場合は、前記第1制御部は、前記複数の照明制御ユニットを連動させず、
前記設定情報は、少なくとも、操作種別データと、照明状態データとを含み、
前記操作種別データは、前記照明制御ユニットの前記操作手段が操作されたときの操作種別を示し、
前記操作種別は、オンオフ操作、調光操作、または、調色操作であり、
前記照明状態データは、前記照明状態を示し、
前記照明状態データの内容は、前記操作種別データの示す前記操作種別に応じて異なり、
前記操作種別データが前記オンオフ操作を示す場合は、前記照明状態データの示す前記照明状態は、点灯状態および消灯状態のいずれかを示し、
前記操作種別データが前記調光操作を示す場合は、前記照明状態データの示す前記照明状態は、照明器具の光量を示し、
前記操作種別データが前記調色操作を示す場合は、前記照明状態データの示す前記照明状態は、照明器具の光色を示し、
前記記憶部が前記連動有効データを記憶している場合において、変更後の前記設定情報の前記操作種別データが、前記調光操作または前記調色操作を示している場合は、前記第1制御部は、前記複数の照明制御ユニットのうち、調光機能または調色機能を有する2以上の照明制御ユニットを連動させるとともに、オンオフ機能だけを有する照明制御ユニットは連動させず、
前記記憶部が前記連動有効データを記憶している場合において、変更後の前記設定情報の前記操作種別データが、前記オンオフ操作を示している場合は、前記第1制御部は、前記オンオフ機能を有する全ての前記照明制御ユニットを連動させる、照明制御装置。
【請求項2】
前記複数の照明制御ユニットの各々が有する機能のうち、前記複数の照明制御ユニットが共通して有する機能が連動する、請求項1に記載の照明制御装置。
【請求項3】
前記複数の照明制御ユニットのうち少なくとも2つの照明制御ユニットは、照明器具の光量と光色とのうちの少なくとも1つを制御することが可能であり、
前記設定情報の示す前記照明状態は、照明器具の光量と光色とのうちの少なくとも1つを示し、
前記少なくとも2つの照明制御ユニットのうちのいずれかの照明制御ユニットにおいて、前記第2制御部は、前記照明制御ユニットに対して設定された前記設定情報を、前記操作手段が操作されたことに応じて、前記操作手段の操作情報に基づいて変更し、前記第2通信部は、変更後の前記設定情報を前記制御ユニットに送信し、
前記記憶部が前記連動有効データを記憶している場合、前記制御ユニットの前記第1制御部は、変更後の前記設定情報に基づく照明制御信号を、前記少なくとも2つの照明制御ユニットのうち、変更後の前記設定情報を送信した前記照明制御ユニットと異なる他の照明制御ユニットに対して送信するように、前記第1通信部を制御し、
前記照明制御信号は、変更後の前記設定情報の示す前記照明状態と同じ状態になるように照明器具を制御することを示す、請求項1または請求項2に記載の照明制御装置。
【請求項4】
前記複数の照明制御ユニットは、照明器具が接続されていない非接続の照明制御ユニットを含み、
前記第1通信部は、前記非接続の照明制御ユニットから、前記非接続の照明制御ユニットに対して設定された前記設定情報を受信し、
前記第1制御部は、前記第1通信部の受信した前記設定情報に基づいて、前記複数の照明制御ユニットが連動するように、前記複数の照明制御ユニットを制御する、請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の照明制御装置。
【請求項5】
前記制御ユニットは、前記外部機器から、前記指示信号を受信する受信部をさらに含み、
前記指示信号は、前記複数の照明制御ユニットを連動させるか否かを前記第1制御部に指示することを示前記連動有効データ又は前記連動無効データを含む、請求項1から請求項4のいずれか1項に記載の照明制御装置。
【請求項6】
前記制御ユニットは、前記外部機器から、照明器具の制御情報を示す第1制御信号を受信する受信部をさらに含み、
前記第1制御部は、前記第1制御信号を前記照明制御ユニットが認識可能な第2制御信号に変換する、請求項1から請求項4のいずれか1項に記載の照明制御装置。
【請求項7】
少なくとも1つの照明器具と、
各々が照明器具を制御可能な複数の照明制御ユニットと、
前記複数の照明制御ユニットに接続可能な制御ユニットと
を備え、
前記複数の照明制御ユニットのうちの少なくとも1つの照明制御ユニットには、前記少なくとも1つの照明器具が接続され、
前記制御ユニットは、
前記複数の照明制御ユニットが並列に接続される第1通信部と、
前記複数の照明制御ユニットを制御する第1制御部と
記憶部と
を含み、
前記第1通信部は、前記複数の照明制御ユニットの各々から、前記照明制御ユニットに対して設定された設定情報を受信し、
前記設定情報は、照明器具の状態である照明状態を示し、
前記第1制御部は、前記第1通信部の受信した前記設定情報に基づいて、前記複数の照明制御ユニットが連動するように、前記第1通信部を介して前記複数の照明制御ユニットを制御し、
前記照明制御ユニットは、
ユーザーによって操作される操作手段と、
前記照明制御ユニットに対して設定された前記設定情報を、前記操作手段が操作されたことに応じて、前記操作手段の操作情報に基づいて変更する第2制御部と、
変更後の前記設定情報を前記制御ユニットに送信する第2通信部と
を含み、
外部機器からの指示信号に基づいて前記記憶部が前記複数の照明制御ユニットを連動させることを示す連動有効データを記憶している場合、前記制御ユニットの前記第1制御部は、変更後の前記設定情報に基づいて、前記複数の照明制御ユニットが連動するように、前記第1通信部を介して前記複数の照明制御ユニットを制御
前記第1通信部が変更後の前記設定情報を受信した場合において、前記指示信号に基づいて前記記憶部が前記複数の照明制御ユニットを連動させないことを示す連動無効データを記憶している場合は、前記第1制御部は、前記複数の照明制御ユニットを連動させず、
前記設定情報は、少なくとも、操作種別データと、照明状態データとを含み、
前記操作種別データは、前記照明制御ユニットの前記操作手段が操作されたときの操作種別を示し、
前記操作種別は、オンオフ操作、調光操作、または、調色操作であり、
前記照明状態データは、前記照明状態を示し、
前記照明状態データの内容は、前記操作種別データの示す前記操作種別に応じて異なり、
前記操作種別データが前記オンオフ操作を示す場合は、前記照明状態データの示す前記照明状態は、点灯状態および消灯状態のいずれかを示し、
前記操作種別データが前記調光操作を示す場合は、前記照明状態データの示す前記照明状態は、照明器具の光量を示し、
前記操作種別データが前記調色操作を示す場合は、前記照明状態データの示す前記照明状態は、照明器具の光色を示し、
前記記憶部が前記連動有効データを記憶している場合において、変更後の前記設定情報の前記操作種別データが、前記調光操作または前記調色操作を示している場合は、前記第1制御部は、変更後の前記設定情報に基づいて、前記複数の照明制御ユニットのうち、調光機能または調色機能を有する2以上の照明制御ユニットを連動させるとともに、オンオフ機能だけを有する照明制御ユニットは連動させず、
前記記憶部が前記連動有効データを記憶している場合において、変更後の前記設定情報の前記操作種別データが、前記オンオフ操作を示している場合は、前記第1制御部は、前記オンオフ機能を有する全ての前記照明制御ユニットを連動させる、照明システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、制御ユニット、照明制御装置、および照明システムに関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1に記載された調光システムは、複数の調光装置と、複数の連動選択器とを備える。複数の調光装置は直列に接続される。そして、調光装置と調光装置との間に1つの連動選択器が配置される。各連動選択器は、シーン再生信号を中継して、複数の調光装置を連動させる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開2005-174881号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、特許文献1に記載された調光システムでは、複数の調光装置(複数の照明制御ユニット)が直列に接続されているため、連動時における各連動選択器および各調光装置の動作が複雑である。
【0005】
本発明は、上記問題に鑑みてなされたものであり、その目的は、簡素な制御によって複数の照明制御ユニットを連動できる制御ユニット、照明制御装置、および照明システムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本願に開示する照明制御装置は、照明制御ユニットと、制御ユニットとを備える。照明制御ユニットの各々は、照明器具を制御可能である。制御ユニットは、前記複数の照明制御ユニットに接続可能である。前記制御ユニットは、第1通信部と、第1制御部と、記憶部とを含む。第1通信部には、前記複数の照明制御ユニットが並列に接続される。第1制御部は、前記複数の照明制御ユニットを制御する。前記第1通信部は、前記複数の照明制御ユニットの各々から、前記照明制御ユニットに対して設定された設定情報を受信する。前記設定情報は、照明器具の状態である照明状態を示す。前記第1制御部は、前記第1通信部の受信した前記設定情報に基づいて、前記複数の照明制御ユニットが連動するように、前記第1通信部を介して前記複数の照明制御ユニットを制御する。前記照明制御ユニットは、操作手段と、第2制御部と、第2通信部とを含む。操作手段は、ユーザーによって操作される。第2制御部は、前記照明制御ユニットに対して設定された前記設定情報を、前記操作手段が操作されたことに応じて、前記操作手段の操作情報に基づいて変更する。第2通信部は、変更後の前記設定情報を前記制御ユニットに送信する。外部機器からの指示信号に基づいて前記記憶部が前記複数の照明制御ユニットを連動させることを示す連動有効データを記憶している場合、前記制御ユニットの前記第1制御部は、変更後の前記設定情報に基づいて、前記複数の照明制御ユニットが連動するように、前記第1通信部を介して前記複数の照明制御ユニットを制御する。前記第1通信部が変更後の前記設定情報を受信した場合において、前記指示信号に基づいて前記記憶部が前記複数の照明制御ユニットを連動させないことを示す連動無効データを記憶している場合は、前記第1制御部は、前記複数の照明制御ユニットを連動させない。前記設定情報は、少なくとも、操作種別データと、照明状態データとを含む。前記操作種別データは、前記照明制御ユニットの前記操作手段が操作されたときの操作種別を示す。前記操作種別は、オンオフ操作、調光操作、または、調色操作である。前記照明状態データは、前記照明状態を示す。前記照明状態データの内容は、前記操作種別データの示す前記操作種別に応じて異なる。前記操作種別データが前記オンオフ操作を示す場合は、前記照明状態データの示す前記照明状態は、点灯状態および消灯状態のいずれかを示す。前記操作種別データが前記調光操作を示す場合は、前記照明状態データの示す前記照明状態は、照明器具の光量を示す。前記操作種別データが前記調色操作を示す場合は、前記照明状態データの示す前記照明状態は、照明器具の光色を示す。前記記憶部が前記連動有効データを記憶している場合において、変更後の前記設定情報の前記操作種別データが、前記調光操作または前記調色操作を示している場合は、前記第1制御部は、前記複数の照明制御ユニットのうち、調光機能または調色機能を有する2以上の照明制御ユニットを連動させるとともに、オンオフ機能だけを有する照明制御ユニットは連動させない。前記記憶部が前記連動有効データを記憶している場合において、変更後の前記設定情報の前記操作種別データが、前記オンオフ操作を示している場合は、前記第1制御部は、前記オンオフ機能を有する全ての前記照明制御ユニットを連動させる。
【0011】
本願に開示する照明制御装置において、前記複数の照明制御ユニットの各々が有する機能のうち、前記複数の照明制御ユニットが共通して有する機能が連動することが好ましい。
【0012】
本願に開示する照明制御装置において、前記複数の照明制御ユニットのうち少なくとも2つの照明制御ユニットは、照明器具の光量と光色とのうちの少なくとも1つを制御することが可能であることが好ましい。前記設定情報の示す前記照明状態は、照明器具の光量と光色とのうちの少なくとも1つを示すことが好ましい。前記少なくとも2つの照明制御ユニットのうちのいずれかの照明制御ユニットにおいて、前記第2制御部は、前記照明制御ユニットに対して設定された前記設定情報を、前記操作手段が操作されたことに応じて、前記操作手段の操作情報に基づいて変更し、前記第2通信部は、変更後の前記設定情報を前記制御ユニットに送信することが好ましい。前記記憶部が前記連動有効データを記憶している場合、前記制御ユニットの前記第1制御部は、変更後の前記設定情報に基づく照明制御信号を、前記少なくとも2つの照明制御ユニットのうち、変更後の前記設定情報を送信した前記照明制御ユニットと異なる他の照明制御ユニットに対して送信するように、前記第1通信部を制御することが好ましい。前記照明制御信号は、変更後の前記設定情報の示す前記照明状態と同じ状態になるように照明器具を制御することを示すことが好ましい。
【0013】
本願に開示する照明制御装置において、前記複数の照明制御ユニットは、照明器具が接続されていない非接続の照明制御ユニットを含むことが好ましい。前記第1通信部は、前記非接続の照明制御ユニットから、前記非接続の照明制御ユニットに対して設定された前記設定情報を受信することが好ましい。前記第1制御部は、前記第1通信部の受信した前記設定情報に基づいて、前記複数の照明制御ユニットが連動するように、前記複数の照明制御ユニットを制御することが好ましい。
本願に開示する照明制御装置において、前記制御ユニットは、受信部をさらに含むことが好ましい。受信部は、前記外部機器から、前記指示信号を受信することが好ましい。前記指示信号は、前記複数の照明制御ユニットを連動させるか否かを前記第1制御部に指示することを示すことが好ましい。前記指示信号は、前記連動有効データ又は前記連動無効データを含むことが好ましい。
本願に開示する照明制御装置において、前記制御ユニットは、受信部をさらに含むことが好ましい。受信部は、前記外部機器から、照明器具の制御情報を示す第1制御信号を受信することが好ましい。前記第1制御部は、前記第1制御信号を前記照明制御ユニットが認識可能な第2制御信号に変換することが好ましい。
【0014】
本願に開示する照明システムは、少なくとも1つの照明器具と、各々が照明器具を制御可能な複数の照明制御ユニットと、前記複数の照明制御ユニットに接続可能な制御ユニットとを備える。前記複数の照明制御ユニットのうちの少なくとも1つの照明制御ユニットには、前記少なくとも1つの照明器具が接続される。前記制御ユニットは、第1通信部と、第1制御部と、記憶部とを含む。第1通信部には、前記複数の照明制御ユニットが並列に接続される。第1制御部は、前記複数の照明制御ユニットを制御する。前記第1通信部は、前記複数の照明制御ユニットの各々から、前記照明制御ユニットに対して設定された設定情報を受信する。前記設定情報は、照明器具の状態である照明状態を示す。前記第1制御部は、前記第1通信部の受信した前記設定情報に基づいて、前記複数の照明制御ユニットが連動するように、前記第1通信部を介して前記複数の照明制御ユニットを制御する。前記照明制御ユニットは、操作手段と、第2制御部と、第2通信部とを含む。操作手段は、ユーザーによって操作される。第2制御部は、前記照明制御ユニットに対して設定された前記設定情報を、前記操作手段が操作されたことに応じて、前記操作手段の操作情報に基づいて変更する。第2通信部は、変更後の前記設定情報を前記制御ユニットに送信する。外部機器からの指示信号に基づいて前記記憶部が前記複数の照明制御ユニットを連動させることを示す連動有効データを記憶している場合、前記制御ユニットの前記第1制御部は、変更後の前記設定情報に基づいて、前記複数の照明制御ユニットが連動するように、前記第1通信部を介して前記複数の照明制御ユニットを制御する。前記第1通信部が変更後の前記設定情報を受信した場合において、前記指示信号に基づいて前記記憶部が前記複数の照明制御ユニットを連動させないことを示す連動無効データを記憶している場合は、前記第1制御部は、前記複数の照明制御ユニットを連動させない。前記設定情報は、少なくとも、操作種別データと、照明状態データとを含む。前記操作種別データは、前記照明制御ユニットの前記操作手段が操作されたときの操作種別を示す。前記操作種別は、オンオフ操作、調光操作、または、調色操作である。前記照明状態データは、前記照明状態を示す。前記照明状態データの内容は、前記操作種別データの示す前記操作種別に応じて異なる。前記操作種別データが前記オンオフ操作を示す場合は、前記照明状態データの示す前記照明状態は、点灯状態および消灯状態のいずれかを示す。前記操作種別データが前記調光操作を示す場合は、前記照明状態データの示す前記照明状態は、照明器具の光量を示す。前記操作種別データが前記調色操作を示す場合は、前記照明状態データの示す前記照明状態は、照明器具の光色を示す。前記記憶部が前記連動有効データを記憶している場合において、変更後の前記設定情報の前記操作種別データが、前記調光操作または前記調色操作を示している場合は、前記第1制御部は、変更後の前記設定情報に基づいて、前記複数の照明制御ユニットのうち、調光機能または調色機能を有する2以上の照明制御ユニットを連動させるとともに、オンオフ機能だけを有する照明制御ユニットは連動させない。前記記憶部が前記連動有効データを記憶している場合において、変更後の前記設定情報の前記操作種別データが、前記オンオフ操作を示している場合は、前記第1制御部は、前記オンオフ機能を有する全ての前記照明制御ユニットを連動させる。
【発明の効果】
【0015】
本発明によれば、簡素な制御によって複数の照明制御ユニットを連動できる。
【図面の簡単な説明】
【0016】
図1】本発明の実施形態に係る照明システムを示す図である。
図2】本実施形態に係る照明システムの照明制御ユニットに対して設定される設定情報の内容を示す模式図である。
図3】本実施形態に係る照明システムの照明制御ユニットに送信される照明制御信号の内容を示す模式図である。
図4】本実施形態に係る照明システムの制御ユニットに送信される指示信号の内容を示す模式図である。
図5】本実施形態に係る照明システムの制御ユニットの処理を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0017】
以下、本発明の実施形態について、図面を参照しながら説明する。なお、図中、同一または相当部分については同一の参照符号を付して説明を繰り返さない。
【0018】
図1を参照して、本発明の実施形態に係る照明システム100を説明する。図1は、実施形態に係る照明システム100を示す図である。図1に示すように、照明システム100は、照明制御装置50と、少なくとも1つの照明器具6とを備える。本実施形態では、照明システム100は複数の照明器具6を備える。照明制御装置50は複数の照明器具6を制御する。具体的には、照明制御装置50は、制御ユニット2と、複数の照明制御ユニット4とを含む。
【0019】
制御ユニット2は、複数の照明制御ユニット4に接続可能である。従って、制御ユニット2は、複数の照明制御ユニット4に接続されて、複数の照明制御ユニット4を制御する。
【0020】
複数の照明制御ユニット4の各々は照明器具6を制御可能である。複数の照明制御ユニット4のうちの少なくとも1つの照明制御ユニット4には、少なくとも1つの照明器具6が接続される。
【0021】
具体的には、複数の照明制御ユニット4のうちの1以上の照明制御ユニット4の各々には、単数または複数の照明器具6が接続される。そして、照明制御ユニット4は、制御ユニット2の制御の下、照明制御ユニット4に接続された単数又は複数の照明器具6を制御する。
【0022】
また、複数の照明制御ユニット4のうちの他の1以上の照明制御ユニット4の各々には、照明器具6が接続されていない。つまり、複数の照明制御ユニット4は、照明器具6の接続されていない非接続の照明制御ユニット4を含む。なお、全部の照明制御ユニット4の各々に、単数又は複数の照明器具6が接続されていてもよい。
【0023】
さらに、複数の照明制御ユニット4の各々には、電源線が個別に接続され、個別に電源電圧が供給される。複数の照明制御ユニット4の各々は、例えば、ユーザーによって操作されるライトコントローラーである。
【0024】
照明器具6の各々は、照明器具6が接続された照明制御ユニット4の制御の下、光を出射する。照明器具6の各々は光源を含む。光源は、例えば、単数又は複数の発光ダイオード(Light Emitting Diode:LED)を含む。
【0025】
引き続き図1を参照して、制御ユニット2および照明制御ユニット4を詳細に説明する。制御ユニット2は、第1通信部20と、第1制御部21と、第1記憶部22と、送受信部23とを含む。第1通信部20は「通信部」の一例に相当する。第1制御部21は「制御部」の一例に相当する。送受信部23は「受信部」の一例に相当する。
【0026】
第1通信部20には、複数の照明制御ユニット4が並列に接続される。そして、第1通信部20は、複数の照明制御ユニット4の各々と通信する。本実施形態では、第1通信部20は、通信機であり、複数の照明制御ユニット4の各々とシリアル通信する。第1通信部20は、複数の照明制御ユニット4の各々から、照明制御ユニット4に対して設定された設定情報(以下、「設定情報210」と記載する。)を受信する。
【0027】
具体的には、第1通信部20は、照明器具6が接続された照明制御ユニット4から、照明制御ユニット4に対して設定された設定情報210を受信する。また、第1通信部20は、照明器具6が接続されていない非接続の照明制御ユニット4から、非接続の照明制御ユニット4に対して設定された設定情報210を受信する。設定情報210は、照明器具6の状態である照明状態を示す。
【0028】
図2は、設定情報210の内容を示す模式図である。図2に示すように、設定情報210は、少なくとも、操作種別データ211と、照明状態データ212とを含む。操作種別データ211は、照明制御ユニット4が操作されたときの操作種別を示す。操作種別は、「オンオフ操作」、「調光操作」、または、「調色操作」である。「オンオフ操作」は、照明器具6の点灯状態と消灯状態とを切り替える操作である。「調光操作」は、照明器具6の光量を変更する操作である。「調色操作」は、照明器具6の光色を変更する操作である。
【0029】
照明状態データ212は、照明器具6の照明状態を示す。照明状態データ212の内容は操作種別データ211の示す操作種別に応じて異なる。
【0030】
具体的には、操作種別データ211が「オンオフ操作」を示す場合は、照明状態データ212の示す照明状態は、点灯状態および消灯状態のいずれかを示す。
【0031】
操作種別データ211が「調光操作」を示す場合は、照明状態データ212の示す照明状態は、照明器具6の光量を示す。照明状態データ212は、照明器具6の光量を、直接示してもよいし、間接的に示してもよい。本実施形態では、照明状態データ212は、照明器具6の光量を間接的に示す。例えば、光量は、0%~100%の間の数値で示される。なお、例えば、照明状態データ212は、光量を光束値または照度値で示してもよい。
【0032】
操作種別データ211が「調色操作」を示す場合は、照明状態データ212の示す照明状態は、照明器具6の光色を示す。照明状態データ212は、照明器具6の光色を、直接示してもよいし、間接的に示してもよい。本実施形態では、照明状態データ212は、照明器具6の光色を間接的に示す。例えば、光色は、暖色から寒色までの間の複数段階の数値で示される。なお、例えば、照明状態データ212は、光色を色温度値で示してもよい。
【0033】
再び図1を参照して制御ユニット2の第1制御部21を説明する。第1制御部21は、第1通信部20を介して複数の照明制御ユニット4を制御する。具体的には、第1制御部21は、複数の照明制御ユニット4の各々を個別に制御するか、または、複数の照明制御ユニット4が連動するように複数の照明制御ユニット4を制御する。
【0034】
まず、複数の照明制御ユニット4を連動させる制御を説明する。第1制御部21は、第1通信部20の受信した設定情報210に基づいて、複数の照明制御ユニット4が連動するように、第1通信部20を介して複数の照明制御ユニット4を制御する。従って、本実施形態によれば、簡素な制御によって複数の照明制御ユニット4を連動できる。
【0035】
すなわち、本実施形態では、複数の照明制御ユニット4が第1通信部20に並列に接続されている。従って、制御ユニット2は、複数の照明制御ユニット4の各々から設定情報210を直接取得できるとともに、複数の照明制御ユニット4を直接制御できる。その結果、簡素な制御によって複数の照明制御ユニット4を連動できる。
【0036】
具体的には、複数の照明制御ユニット4のうちのいずれかの照明制御ユニット4の設定情報210が変更されたことに応じて、第1制御部21は、変更後の設定情報210に基づく照明制御信号(以下、「照明制御信号220」と記載する。)を他の照明制御ユニット4に対して送信するように、第1通信部20を制御する。従って、第1通信部20は、照明制御信号220を他の照明制御ユニット4に送信する。
【0037】
照明制御信号220は、変更後の設定情報210の示す照明状態と同じ状態になるように照明器具6を制御することを示す。従って、照明制御信号220を受信した照明制御ユニット4は、変更後の設定情報210の示す照明状態と同じ状態になるように照明器具6を制御する。つまり、本実施形態によれば、照明制御信号220を受信した照明制御ユニット4は、設定情報210の変更された照明制御ユニット4に連動する。その結果、照明制御信号220を受信した照明制御ユニット4に接続された照明器具6は、変更後の設定情報210の示す照明状態と同じ状態になる。
【0038】
例えば、照明制御信号220を受信した照明制御ユニット4に接続された照明器具6は、設定情報210の変更された照明制御ユニット4に接続された照明器具6と同じ状態になる。
【0039】
また、本実施形態では、第1通信部20は、照明器具6が接続されていない非接続の照明制御ユニット4からも設定情報210を受信する。従って、ユーザーは、非接続の照明制御ユニット4を操作して、非接続の照明制御ユニット4に、照明器具6の接続された照明制御ユニット4を連動させることができる。その結果、設定情報210の変更された照明制御ユニット4に照明器具6が接続されていない場合でも、照明制御信号220を受信した照明制御ユニット4に接続された照明器具6は、変更後の設定情報210の示す照明状態と同じ状態になる。
【0040】
例えば、建物の一階と二階とを連絡する階段の上方に照明器具6が設置されている場合を説明する。この場合、一階に設置された照明制御ユニット4が照明器具6に接続されておらず、二階に設置された照明制御ユニット4が照明器具6に接続されている。この場合、ユーザーは、一階の照明制御ユニット4を操作して設定情報210を変更することで、第1制御部21は、一階の照明制御ユニット4に二階の照明制御ユニット4を連動させる。その結果、階段の上方に設置された照明器具6が、一階の照明制御ユニット4の変更後の設定情報210の示す照明状態と同じ状態になる。
【0041】
次に、図3を参照して、照明制御信号220を説明する。図3は、照明制御信号220の内容を示す模式図である。図3に示すように、照明制御信号220は、少なくとも、コマンド221と、照明状態データ222とを含む。
【0042】
コマンド221は、照明制御ユニット4に対する命令である。コマンド221は、「オンオフコマンド」、「調光コマンド」、または、「調色コマンド」である。「オンオフコマンド」は、照明器具6の点灯と消灯とを切り替えることを示す。「調光コマンド」は、照明器具6の光量を変更することを示す。「調色コマンド」は、照明器具6の光色を変更することを示す。
【0043】
照明状態データ222は、照明器具6の照明状態を示す。照明状態データ222の内容は、コマンド221の種類に応じて異なる。
【0044】
具体的には、コマンド221が「オンオフコマンド」を示す場合は、照明状態データ222の示す照明状態は、点灯状態および消灯状態のいずれかを示す。
【0045】
コマンド221が「オンオフコマンド」を示し、照明状態データ222の示す照明状態が点灯状態を示す場合は、照明制御信号220は、照明器具6を消灯状態から点灯状態に切り替えることを示す。一方、コマンド221が「オンオフコマンド」を示し、照明状態データ222の示す照明状態が消灯状態を示す場合は、照明制御信号220は、照明器具6を点灯状態から消灯状態に切り替えることを示す。
【0046】
コマンド221が「調光コマンド」を示す場合は、照明状態データ222の示す照明状態は、照明器具6の光量を示す。照明状態データ222は、照明状態データ212(図2)と同様に、照明器具6の光量を、直接示してもよいし、間接的に示してもよい。本実施形態では、照明状態データ222は、照明器具6の光量を間接的に示す。
【0047】
コマンド221が「調光コマンド」を示す場合は、照明制御信号220は、照明器具6の光量を、照明状態データ222の示す光量に変更することを示す。
【0048】
コマンド221が「調色コマンド」を示す場合は、照明状態データ222の示す照明状態は、照明器具6の光色を示す。照明状態データ222は、照明状態データ212(図2)と同様に、照明器具6の光色を、直接示してもよいし、間接的に示してもよい。本実施形態では、照明状態データ222は、照明器具6の光色を間接的に示す。
【0049】
コマンド221が「調色コマンド」を示す場合は、照明制御信号220は、照明器具6の光色を、照明状態データ222の示す光色に変更することを示す。
【0050】
再び図1を参照して制御ユニット2の第1記憶部22および送受信部23を説明する。第1記憶部22は、コンピュータープログラムおよびデータを記憶する。第1記憶部22は、記憶装置であり、半導体メモリーのような主記憶装置、および、ハードディスクドライブまたは半導体メモリーのような補助記憶装置を含む。一方、第1制御部21は、CPU(Central Processing Unit)のようなプロセッサーを含む。従って、第1制御部21のプロセッサーは、第1記憶部22の記憶装置に記憶されたコンピュータープログラムを実行して、各種制御を実行する。
【0051】
送受信部23は、通信機であり、ネットワークNWに接続される。ネットワークNWには、外部機器EDが接続されている。従って、送受信部23は、ネットワークNWを介して、外部機器EDと通信する。
【0052】
外部機器EDは、例えば、通信端末またはシステム制御装置である。通信端末は、例えば、スマートフォン、タブレットコンピューター、ノートパソコン、または、デスクトップパソコンである。システム制御装置は照明システム100を制御する。システム制御装置は、例えば、HEMS(Home Energy Management System)コントローラーである。ネットワークNWは、例えば、インターネット、LAN(Local Area Network)、及び公衆電話網を含む。
【0053】
次に、図1および図4を参照して、制御ユニット2の第1制御部21に対する連動設定を説明する。送受信部23は、ネットワークNWを介して外部機器EDから、指示信号(以下、「指示信号8」と記載する。)を受信する。指示信号8は、複数の照明制御ユニット4を連動させるか否かを第1制御部21に指示することを示す。従って、本実施形態によれば、ユーザーは、外部機器EDを操作して指示信号8を制御ユニット2に送信することによって、複数の照明制御ユニット4を連動させること、または、複数の照明制御ユニット4を連動させないことを、制御ユニット2に容易に設定できる。
【0054】
図4は、指示信号8の内容を示す模式図である。図4に示すように、指示信号8は、コマンド80と、連動データ81と、グループデータ82とを含む。
【0055】
コマンド221は、制御ユニット2に対する「連動コマンド」を示す。「連動コマンド」は、2以上の照明制御ユニット4を連動させるか否かを設定することを示す。
【0056】
連動データ81は、連動有効データまたは連動無効データを含む。連動有効データは、2以上の照明制御ユニット4を連動させることを示すデータである。連動無効データは、2以上の照明制御ユニット4を連動させないことを示すデータである。
【0057】
グループデータ82は、複数の照明制御ユニット4のうち、互いに連動させる2以上の照明制御ユニット4を特定するデータを含む。具体的には、複数の照明制御ユニット4には、互いに異なるアドレスが個別に割り当てられている。そこで、グループデータ82は、複数の照明制御ユニット4のうち、互いに連動させる2以上の照明制御ユニット4に割り当てられたアドレスを含む。
【0058】
図1に示す制御ユニット2の第1制御部21は、送受信部23が指示信号8を受信すると、指示信号8(コマンド80、連動データ81、およびグループデータ82)を記憶するように、第1記憶部22を制御する。その結果、第1記憶部22は指示信号8を記憶する。
【0059】
そして、第1制御部21は、指示信号8に基づいて、複数の照明制御ユニット4を制御する。具体的には、指示信号8の連動データ81が連動有効データを含む場合には、第1制御部21は、グループデータ82が特定する2以上の照明制御ユニット4を連動させる。つまり、指示信号8の連動データ81が連動有効データを含む場合には、第1制御部21は、グループデータ82が特定する2以上の照明制御ユニット4に向けて照明制御信号220を送信するように、第1通信部20を制御する。
【0060】
一方、指示信号8の連動データ81が連動無効データを含む場合には、第1制御部21は、グループデータ82が特定する2以上の照明制御ユニット4を連動させない。
【0061】
次に、図1を参照して、複数の照明制御ユニット4の各々の個別の制御を説明する。外部機器EDは、照明器具6の制御情報を示す第1制御信号を生成する。
【0062】
具体的には、第1制御信号は、少なくとも、コマンド(以下、「コマンドCM1」と記載する。)と、照明状態データ(以下、「照明状態データST1」と記載する。)とを含む。コマンドCM1の内容は、照明制御信号220のコマンド221(図3)の内容と同様である。従って、コマンドCM1は、コマンド221と同様に、「オンオフコマンド」、「調光コマンド」、または、「調色コマンド」である。
【0063】
照明状態データST1の内容は、照明制御信号220の照明状態データ222(図3)の内容と同様である。従って、照明状態データST1は、照明状態データ222と同様に、照明器具6の照明状態を示す。そして、照明状態データST1の内容は、照明状態データ222と同様に、コマンドCMの種類に応じて異なる。
【0064】
すなわち、コマンドCM1が「オンオフコマンド」を示す場合は、照明状態データST1の示す照明状態は、点灯状態および消灯状態のいずれかを示す。コマンドCM1が「調光コマンド」を示す場合は、照明状態データST1の示す照明状態は、照明器具6の光量を示す。コマンドCM1が「調色コマンド」を示す場合は、照明状態データST1の示す照明状態は、照明器具6の光色を示す。
【0065】
また、第1制御信号は、第1通信プロトコルに準拠した信号形式を有する。外部機器EDと制御ユニット2の送受信部23とは、第1通信プロトコルに準拠した通信を実行するからである。第1通信プロトコルは、例えば、通信規格であるECHONET Lite(登録商標)に準拠している。なお、指示信号8(図4)は、第1通信プロトコルに準拠した信号形式を有する。
【0066】
送受信部23は、外部機器EDから第1制御信号を受信する。そして、第1制御部21は、第1制御信号を照明制御ユニット4が認識可能な第2制御信号に変換する。第2制御信号は照明器具6の制御情報を含む。そして、第1通信部20は、第2制御信号を照明制御ユニット4に送信する。従って、本実施形態によれば、複数の照明器具ごとに制御ユニットを設けることなく、複数の照明器具6を制御できる。その結果、コストを減少できる。
【0067】
具体的には、第1制御部21は、第1制御信号を、第2通信プロトコルに準拠した信号形式を有する第2制御信号に変換する。制御ユニット2と照明制御ユニット4の各々とは、第2通信プロトコルに準拠した通信を実行するからである。第2通信プロトコルは、例えば、シリアル通信に対する通信規格に準拠している。なお、設定情報210(図2)および照明制御信号220(図3)は、第2通信プロトコルに準拠した信号形式を有する。
【0068】
また、第2制御信号は、少なくとも、コマンド(以下、「コマンドCM2」と記載する。)と、照明状態データ(以下、「照明状態データST2」と記載する。)とを含む。コマンドCM2の内容は、照明制御信号220のコマンド221(図3)の内容と同様である。照明状態データST1の内容は、照明制御信号220の照明状態データ222(図3)の内容と同様である。すなわち、第2制御信号の内容は、照明制御信号220の内容と同様である。
【0069】
そして、照明制御ユニット4の第2通信部40が、制御ユニット2から第2制御信号を受信すると、第2制御部41は、第2制御信号に従って照明器具6を制御する。
【0070】
引き続き図1を参照して照明制御ユニット4を説明する。複数の照明制御ユニット4のうちの少なくとも2つの照明制御ユニット4Aは、照明器具6の光量と光色とのうちの少なくとも1つを制御することが可能である。本実施形態では、照明制御ユニット4Aは、照明器具6の光量と光色とを制御することが可能である。また、照明制御ユニット4Aは、照明器具6の点灯状態と消灯状態とを切り替えることが可能である。
【0071】
照明制御ユニット4Aは、第2通信部40と、第2制御部41と、操作部42Aと、第2記憶部43とを含む。第2通信部40は、通信機であり、第1通信部20に接続される。そして、第2通信部40は、第1通信部20から照明制御信号220または第2制御信号を受信する。第2制御部41は、第2通信部40が受信した照明制御信号220または第2制御信号に従って、照明器具6を制御する。
【0072】
操作部42Aは、ユーザーインターフェースであり、例えば、スライダー、ダイヤル、ボタン、およびタッチパネルのうちの1以上を含む。ユーザーは、操作部42Aを操作することによって、照明器具6を制御することができる。具体的には、ユーザーは、操作部42Aを操作することによって、照明器具6から発生する光の光量および光色の変更を指示することができる。また、ユーザーは、操作部42Aを操作することによって、照明器具6の状態を点灯状態と消灯状態との間で切り替えることができる。
【0073】
すなわち、操作部42Aは、ユーザーの操作に応じて、操作情報を第2制御部41に出力する。操作情報は、操作部42Aの操作種別および照明器具6の照明状態を示している。
【0074】
そして、第2制御部41は、操作部42Aの操作情報が光量を変更することを示している場合は、操作情報の示す光量になるように、照明器具6の光量を制御する。第2制御部41は、操作部42Aの操作情報が光色を変更することを示している場合は、操作情報の示す光色になるように、照明器具6の光色を制御する。
【0075】
第2制御部41は、操作部42Aの操作情報が照明器具6を消灯状態から点灯状態へ切り替えることを示している場合は、照明器具6が消灯状態から点灯状態になるように、照明器具6を制御する。第2制御部41は、操作部42Aの操作情報が照明器具6を点灯状態から消灯状態へ切り替えることを示している場合は、照明器具6が点灯状態から消灯状態になるように、照明器具6を制御する。
【0076】
第2記憶部43は、コンピュータープログラムおよびデータを記憶する。第2記憶部43は、記憶装置であり、半導体メモリーのような主記憶装置、および、半導体メモリーのような補助記憶装置を含む。一方、第2制御部41は、CPUのようなプロセッサーを含む。従って、第2制御部41のプロセッサーは、第2記憶部43の記憶装置に記憶されたコンピュータープログラムを実行して、各種制御を実行する。
【0077】
また、第2制御部41は、操作部42Aが操作されたことに応じて、第2記憶部43に記憶された設定情報210を、操作部42Aの操作情報の示す操作種別および照明状態に応じて更新する。つまり、第2制御部41は、操作部42Aの操作に応じて設定情報210を変更する。さらに、第2制御部41は、操作部42Aが操作されたことに応じて、更新された設定情報210を、制御ユニット2の第1通信部20に向けて送信するように、第2通信部40を制御する。その結果、第2通信部40は、更新された設定情報210を第1通信部20に送信する。更新された設定情報210は、「変更後の設定情報210」である。
【0078】
制御ユニット2の第1制御部21は、第1通信部20の受信した設定情報210を記憶するように、第1記憶部22を制御する。その結果、第1記憶部22は、更新された設定情報210を記憶する。また、第1制御部21は、更新された設定情報210に基づいて、複数の照明制御ユニット4を連動させる。
【0079】
複数の照明制御ユニット4のうちの照明制御ユニット4Bは、照明器具6の点灯状態と消灯状態とを切り替えることが可能である。照明制御ユニット4Bは、照明器具6の光量および光色を制御する機能を有していない。
【0080】
照明制御ユニット4Bは、第2通信部40と、第2制御部41と、スイッチ42Bと、第2記憶部43とを含む。以下、照明制御ユニット4Bの説明において、照明制御ユニット4Aと共通する事項の説明は省略する。
【0081】
第2制御部41は、第2通信部40が受信した照明制御信号220または第2制御信号に従って、照明器具6を制御する。照明制御信号220または第2制御信号が「調光コマンド」または「調色コマンド」を含む場合は、第2制御部41は、照明制御信号220および第2制御信号を破棄し、照明制御信号220および第2制御信号に基づく制御を実行しない。
【0082】
スイッチ42Bは、外部からの力を受けて、照明器具6に対する電力の供給と遮断とを機械的に切り替える。ユーザーは、スイッチ42Bを操作することによって、照明器具6の状態を点灯状態と消灯状態との間で切り替えることができる。
【0083】
すなわち、スイッチ42Bは、ユーザーの操作に応じて、操作情報を第2制御部41に出力する。操作情報は、スイッチ42Bの操作種別および照明器具6の照明状態を示している。
【0084】
そして、第2制御部41は、スイッチ42Bの操作情報が照明器具6を消灯状態から点灯状態へ切り替えることを示している場合は、照明器具6が消灯状態から点灯状態になるように、照明器具6を制御する。第2制御部41は、スイッチ42Bの操作情報が照明器具6を点灯状態から消灯状態へ切り替えることを示している場合は、照明器具6が点灯状態から消灯状態になるように、照明器具6を制御する。
【0085】
また、第2制御部41は、スイッチ42Bが操作されたことに応じて、第2記憶部43に記憶された設定情報210を、スイッチ42Bの操作情報の示す操作種別および照明状態に応じて更新する。つまり、第2制御部41は、スイッチ42Bの操作に応じて設定情報210を変更する。さらに、第2制御部41は、スイッチ42Bが操作されたことに応じて、更新された設定情報210を、制御ユニット2の第1通信部20に向けて送信するように、第2通信部40を制御する。その結果、第2通信部40は、更新された設定情報210を第1通信部20に送信する。更新された設定情報210は、「変更後の設定情報210」である。
【0086】
制御ユニット2の第1制御部21は、第1通信部20の受信した設定情報210を記憶するように、第1記憶部22を制御する。その結果、第1記憶部22は、更新された設定情報210を記憶する。また、第1制御部21は、更新された設定情報210に基づいて、複数の照明制御ユニット4を連動させる。
【0087】
以上、図1を参照して説明したように、操作部42Aが操作されて照明制御ユニット4Aの設定情報210が変更されると、照明制御ユニット4Aから変更後の設定情報210が制御ユニット2に送信される。また、スイッチ42Bが操作されて照明制御ユニット4Bの設定情報210が変更されると、照明制御ユニット4Bから変更後の設定情報210が制御ユニット2に送信される。
【0088】
従って、本実施形態によれば、制御ユニット2は、照明制御ユニット4Aの設定情報210が変更された場合でも、照明制御ユニット4Bの設定情報210が変更された場合でも、設定情報210の変更された照明制御ユニット4に、他の照明制御ユニット4を連動させることができる。
【0089】
具体的には、制御ユニット2は、調光機能および調色機能を有する照明制御ユニット4A同士を連動させることができる。調光機能は、照明器具6の光量を制御可能な機能を示す。調色機能は、照明器具6の光色を制御可能な機能を示す。また、制御ユニット2は、オンオフ機能だけを有する照明制御ユニット4B同士を連動させることができる。オンオフ機能は、照明器具6の消灯状態と点灯状態とを切り替える機能を示す。さらに、制御ユニット2は、調光機能および調色機能を有する照明制御ユニット4Aとオンオフ機能だけを有する照明制御ユニット4Bとを連動させることができる。
【0090】
その他、調光機能および調色機能を有する照明制御ユニット4A、オンオフ機能だけを有する照明制御ユニット4B、調光機能だけを有する照明制御ユニット4、および、調色機能だけを有する照明制御ユニット4のうち、2以上の照明制御ユニット4の組み合わせを連動させることができる。
【0091】
特に、調光機能および調色機能を有する照明制御ユニット4A、調光機能だけを有する照明制御ユニット4、および、調色機能だけを有する照明制御ユニット4のうち、2以上の照明制御ユニット4の組み合わせを連動させることができる理由の1つは、複数の照明制御ユニット4が制御ユニット2の第1通信部20に並列に接続され、かつ、複数の照明制御ユニット4の各々に電源線が個別に接続されているからである。
【0092】
本実施形態では、例えば、複数の照明制御ユニット4のうち少なくとも2つの照明制御ユニット4(以下、「照明制御ユニット4C」と記載する。)は、照明器具6の光量と光色とのうちの少なくとも1つを制御することが可能である。そして、設定情報210の示す照明状態は、照明器具6の光量と光色とのうちの少なくとも1つを示す。さらに、少なくとも2つの照明制御ユニット4Cのうちのいずれかの照明制御ユニット4Cの設定情報210が変更されたことに応じて、第1制御部21は、変更後の設定情報210に基づく照明制御信号220を、少なくとも2つの照明制御ユニット4Cのうちの他の照明制御ユニット4Cに対して送信するように、第1通信部20を制御する。
【0093】
そして、照明制御信号220を受信した照明制御ユニット4Cは、変更後の設定情報210の示す照明状態と同じ状態になるように照明器具6を制御する。その結果、照明器具6の光量と光色とのうちの少なくとも1つを制御することが可能な照明制御ユニット4C同士を連動できる。
【0094】
また、本実施形態では、制御ユニット2の制御によって、複数の照明制御ユニット4の各々が有する機能のうち、複数の照明制御ユニット4が共通して有する機能が連動する。従って、ユーザーは、操作部42Aまたはスイッチ42Bを操作することで、複数の照明制御ユニット4が共通して有する機能を連動させることができる。機能は、調光機能、調色機能、または、オンオフ機能を示す。
【0095】
例えば、変更後の設定情報210の操作種別データ211(図2)が「調光操作」または「調色操作」を示している場合は、複数の照明制御ユニット4のうち、調光機能または調色機能を有する2以上の照明制御ユニット4Aが、照明制御信号220に従って連動する。一方、オンオフ機能だけを有する照明制御ユニット4Bは連動しない。
【0096】
例えば、変更後の設定情報210の操作種別データ211(図2)が「オンオフ操作」を示している場合は、オンオフ機能を有する全ての照明制御ユニット4Aおよび照明制御ユニット4Bが連動する。
【0097】
なお、照明システム100において、複数の第2通信部40は、第1通信部20に並列に接続されている。そして、第1通信部20と複数の第2通信部40の各々とはシリアル通信する。従って、第1通信部20と複数の第2通信部40の各々とは、第1信号線および第2信号線によって接続される。例えば、第1信号線は、第1通信部20から第2通信部40へ信号を送信し、第2信号線は、第2通信部40から第1通信部20へ信号を送信する。例えば、第1信号線および第2信号線は、第1通信部20から第2通信部40へ差動信号を送信し、または、第2通信部40から第1通信部20へ差動信号を送信する。
【0098】
また、制御ユニット2は、複数の照明制御ユニット4のうちの1つの照明制御ユニット4に搭載されていてもよい。さらに、照明制御装置50は2以上の制御ユニット2を含んでいてもよい。この場合は、2以上の制御ユニット2が、それぞれ、2以上の照明制御ユニット4に搭載されていてもよい。
【0099】
次に、図1図5を参照して、制御ユニット2の処理を説明する。図5は、制御ユニット2の処理を示すフローチャートである。図5に示すように、制御ユニット2の処理は、ステップS1~ステップS9を含む。
【0100】
図1および図5に示すように、ステップS1において、制御ユニット2の第1制御部21は、複数の照明制御ユニット4のうちのいずれかの照明制御ユニット4から第1通信部20が設定情報210を受信したか否かを判定する。
【0101】
ステップS1で設定情報210を受信していないと判定された場合は、処理はステップS1に留まる。
【0102】
一方、ステップS1で設定情報210を受信したと判定された場合は、処理はステップS3に進む。
【0103】
ステップS3において、第1制御部21は、設定情報210が変更されたか否かを判定する。
【0104】
ステップS3で設定情報210が変更されていないと判定された場合は、処理はステップS1に戻る。
【0105】
一方、ステップS3で設定情報210が変更されたと判定された場合は、処理はステップS5に進む。
【0106】
具体的には、第1制御部21は、ステップS1で設定情報210を受信したと判定した場合には、ステップS3で設定情報210が変更されたと判定する。なぜなら、照明制御ユニット4の各々は、操作部42Aまたはスイッチ42Bの操作によって設定情報210が変更されたことに応答して、変更後の設定情報210を制御ユニット2に送信するからである。従って、ステップS3を省略してもよい。
【0107】
なお、第1制御部21は、ステップS1で受信された設定情報210と、第1記憶部22に記憶されている最新の設定情報210とを比較して、設定情報210が変更されたか否かを判定してもよい。最新の設定情報210は、ステップS1で受信された設定情報210を送信した照明制御ユニット4が、過去に送信した設定情報210のうちの最新の設定情報210である。
【0108】
ステップS5において、第1制御部21は、第1記憶部22に記憶された連動データ81(図4)が、連動有効データを含むか否かを判定する。
【0109】
ステップS5で連動データ81が連動有効データを含まないと判定した場合、つまり、ステップS5で連動データ81が連動無効データを含むと判定した場合は、処理はステップS1に戻る。
【0110】
一方、ステップS5で連動データ81が連動有効データを含むと判定した場合は、処理はステップS7に進む。
【0111】
ステップS7において、第1制御部21は、変更後の設定情報210に基づいて照明制御信号220を生成する。
【0112】
具体的には、図2および図3に示すように、変更後の設定情報210に基づいて、コマンド221および照明状態データ222を作成して、照明制御信号220を作成する。
【0113】
すなわち、第1制御部21は、変更後の設定情報210に含まれる操作種別データ211に対応するコマンドをコマンド221に設定する。コマンド221は、変更後の設定情報210に含まれる操作種別データ211の示す操作種別に対応している。具体的には、第1制御部21は、操作種別データ211が「調光操作」を示す場合は、コマンド221に「調光コマンド」を設定する。第1制御部21は、操作種別データ211が「調色操作」を示す場合は、コマンド221に「調色コマンド」を設定する。第1制御部21は、操作種別データ211が「オンオフ操作」を示す場合は、コマンド221に「オンオフコマンド」を設定する。
【0114】
加えて、第1制御部21は、変更後の設定情報210の照明状態データ212の示す照明状態と同じ照明状態を、照明状態データ222に設定する。
【0115】
再び図1および図5を参照して、ステップS9において、第1制御部21は、他の照明制御ユニット4に向けて照明制御信号220を送信するように、第1通信部20を制御する。その結果、他の照明制御ユニット4は、照明制御信号220に従って、ステップS1で受信された設定情報210を送信した照明制御ユニット4に連動する。なお、他の照明制御ユニット4は、複数の照明制御ユニット4のうち、ステップS1で受信された設定情報210を送信した照明制御ユニット4以外の照明制御ユニット4を示す。また、ステップS1で受信された設定情報210を送信した照明制御ユニット4にも、照明制御信号220を送信してもよい。
【0116】
以上、図面を参照しながら本発明の実施形態について説明した。但し、本発明は、上記の実施形態に限られるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々の態様において実施することが可能である。また、上記の実施形態に開示されている複数の構成要素を適宜組み合わせることによって、種々の発明の形成が可能である。例えば、実施形態に示される全構成要素から幾つかの構成要素を削除してもよい。さらに、異なる実施形態にわたる構成要素を適宜組み合わせてもよい。図面は、理解しやすくするために、それぞれの構成要素を主体に模式的に示しており、図示された各構成要素の厚み、長さ、個数、間隔等は、図面作成の都合上から実際とは異なる場合もある。また、上記の実施形態で示す各構成要素の材質、形状、寸法等は一例であって、特に限定されるものではなく、本発明の効果から実質的に逸脱しない範囲で種々の変更が可能である。
【産業上の利用可能性】
【0117】
本発明は、制御ユニット、照明制御装置、および照明システムに関するものであり、産業上の利用可能性を有する。
【符号の説明】
【0118】
2 制御ユニット
4、4A、4B 照明制御ユニット
6 照明器具
20 第1通信部(通信部)
21 第1制御部(制御部)
23 送受信部(受信部)
50 照明制御装置
100 照明システム
ED 外部機器
図1
図2
図3
図4
図5