(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-12-07
(45)【発行日】2022-12-15
(54)【発明の名称】ベッド装置
(51)【国際特許分類】
A61G 7/018 20060101AFI20221208BHJP
A47C 19/04 20060101ALI20221208BHJP
A61G 7/043 20060101ALI20221208BHJP
【FI】
A61G7/018
A47C19/04 A
A61G7/043
(21)【出願番号】P 2018228590
(22)【出願日】2018-12-05
【審査請求日】2021-03-15
(73)【特許権者】
【識別番号】390039985
【氏名又は名称】パラマウントベッド株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100108855
【氏名又は名称】蔵田 昌俊
(74)【代理人】
【識別番号】100103034
【氏名又は名称】野河 信久
(74)【代理人】
【識別番号】100153051
【氏名又は名称】河野 直樹
(74)【代理人】
【識別番号】100179062
【氏名又は名称】井上 正
(74)【代理人】
【識別番号】100199565
【氏名又は名称】飯野 茂
(74)【代理人】
【識別番号】100162570
【氏名又は名称】金子 早苗
(72)【発明者】
【氏名】窪田 伸之助
(72)【発明者】
【氏名】嶋田 竜也
(72)【発明者】
【氏名】下川 真人
(72)【発明者】
【氏名】椎野 俊秀
【審査官】井出 和水
(56)【参考文献】
【文献】特開2012-034979(JP,A)
【文献】特開2017-086269(JP,A)
【文献】特開2018-187022(JP,A)
【文献】特開2016-005518(JP,A)
【文献】特開2016-055150(JP,A)
【文献】特開2008-259630(JP,A)
【文献】国際公開第2015/040848(WO,A1)
【文献】特開2018-019996(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A61G 7/018
A47C 19/04
A47C 20/08
A61G 7/043
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
使用者を支持する支持部と、
前記支持部の動作を制御する制御部と、
を備え、
使用者が前記支持部を操作する場合における前記支持部の動作の速度は、
前記制御部が自動で前記支持部を動作させる速度よりも高速であり、
前記支持部の上げ動作が行われた状態において
、前記使用者が第1状態である場合に、前記制御部が自動で前記支持部の下げ動作を行うときに、
前記制御部は、
前記使用者が前記第1状態であると判定すると、前記支持部を第1速度で
下げ動作させた後、
前記第1速度で下げ動作をしている途中で、所定の時間の間、前記支持部を前記第1速度よりも低速な第2速度で
下げ動作させ、
前記所定の時間が経過したのちに、前記支持部を前記第2速度よりも高速な第3速度で
下げ動作させる
ベッド装置。
【請求項2】
前記制御部は、
使用者が起床しようとしている時刻の近傍で、使用者の体動を検知すると、
前記支持部を動作させる
請求項1に記載のベッド装置。
【請求項3】
前記制御部は、
使用者の呼吸が乱れた場合、
前記支持部を動作させる
請求項1に記載のベッド装置。
【請求項4】
前記制御部は、
使用者が前記支持部上に在床している場合における前記支持部の動作速度は、
使用者が前記支持部上に在床していない場合における前記支持部の動作速度よりも遅い
請求項1に記載のベッド装置。
【請求項5】
前記制御部は、
使用者が食事をして十分に時間が経っていない場合における前記支持部の動作速度は、
使用者が食事をして十分に時間が経っている場合における前記支持部の動作速度よりも低速である
請求項1に記載のベッド装置。
【請求項6】
前記制御部は、
使用者の前記支持部上における姿勢が第1姿勢の場合における前記支持部の動作速度は、
使用者の前記支持部上における姿勢が第2姿勢の場合における前記支持部の動作速度よりも高速である
請求項1に記載のベッド装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本実施形態は、ベッド装置に関する。
【背景技術】
【0002】
使用者Pや要介護者の荷重を支える複数のボトムと、各ボトムの位置を調整する複数の駆動部を備えるベッド装置が知られている。このようなベッド装置においては、各駆動部を動作することにより、各ボトムの位置を調整し、使用者(使用者Pや要介護者)の身体を適切に支えることができる。ベッド装置が各ボトムの位置を調整するためには、駆動部として例えばアクチュエータ等を採用することが考えられる(例えば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
高性能なベッド装置を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0005】
実施形態のベッド装置は、使用者を支持する支持部と、前記支持部の動作を制御する制御部と、を備え、使用者が前記支持部を操作する場合における前記支持部の動作の速度は、前記制御部が自動で前記支持部を動作させる速度よりも高速である。
【図面の簡単な説明】
【0006】
【
図1】
図1は、ベッド装置を含むベッドシステムを構造的に示す図である。
【
図2】
図2は、ベッド装置を含むベッドシステムを機能的に示す図である。
【
図4】
図4は、第1ユーザーインターフェースの表示操作部に表示される画面の例である。
【
図5】
図5は、第1ユーザーインターフェースの表示操作部に表示される画面の例である。
【
図6】
図6は、ベッドシステムの第1モードの動作を示すフロー図である。
【
図7】
図7は、ベッドシステムの第1モードにおける動作波形と、比較例に係るベッドシステムの動作波形と、を示す図である。
【
図8】
図8は、ベッドシステムの第1モードの変形例の動作を示すフロー図である。
【
図9】
図9は、ベッドシステムの第2モードの動作を示すフロー図である。
【
図10】
図10は、ベッドシステムの第3モードの動作を示すフロー図である。
【
図11】
図11は、ベッドシステムの第4モードの動作を示すフロー図である。
【
図12】
図12は、ベッドシステムの第4モードの動作を示すフロー図である。
【
図13】
図13は、ベッドシステムの第5モードの動作を示すフロー図である。
【
図14】
図14は、ベッドシステムの第7モードの動作を示すフロー図である。
【
図15】
図15は、ベッドシステムの第8モードの動作を示すフロー図である。
【
図16】
図16は、ベッドシステムの第9モードの動作を示すフロー図である。
【発明を実施するための形態】
【0007】
以下、実施形態の詳細を図面を参照して説明する。この説明に際し、全図にわたり、共通する部分には共通する参照符号を付す。
【0008】
<1>第1実施形態
<1-1>構成
<1-1-1>ベッドシステム
図1及び
図2を用いて、ベッド装置を含むベッドシステムについて説明する。
図1は構造的な説明の際に参照し、
図2は機能的な説明の際に参照する。
【0009】
図1に示すように、ベッドシステムは、ベッド装置1と、体動検知部2と、マットレス3と、第1ユーザーインターフェース4と、第2ユーザーインターフェース5と、を備える。ベッド装置1上にマットレス3が設けられ、ベッド装置1とマットレス3との間に体動検知部2が設けられる。
【0010】
図1に示すように、ベッド装置1は、基台10、背ボトム(back section)11、腰ボトム(seat section)12、膝ボトム(upper leg section)13、及び足ボトム(lower leg section)14を備えている。
【0011】
説明の便宜上、マットレス3のうち、使用者Pの頭に近い端部、及び足先に近い端部をそれぞれ頭側の端部及び足側の端部と呼ぶ。使用者Pが仰向けでマットレス3に寝た場合を基準にして、使用者Pの右側部分、左側部分をそれぞれ右側の部分、左側の部分と呼ぶ。このことは、ベッド装置1でも同様である。
【0012】
基台10の頭側から足側に向かって、背ボトム(第1ボトム)11、腰ボトム(第2ボトム)12、膝ボトム(第3ボトム)13、足ボトム(第4ボトム)14、が順に配置されている。本実施形態では、ベッド装置1は第1ボトム乃至第4ボトムを含むが、これ限定されることなく、第2ボトムがなくてもよいし、いわゆるキューマラインを採用してもよい。
【0013】
背ボトム11は、使用者の頭から背の荷重を支える。腰ボトム12は、使用者の腰の荷重を支える。膝ボトム13は、使用者の腰から膝の荷重を支える。足ボトム14は、使用者の膝から足の荷重を支える。
【0014】
なお、背ボトム11、腰ボトム12、膝ボトム13、足ボトム14を区別しない場合には、単に「ボトム(支持部)」と記載する。
【0015】
基台10は、コントロールボックス100と、フレーム110と、動作部120と、を備えている。
【0016】
フレーム110は、背ボトム11、腰ボトム12、膝ボトム13、足ボトム14を支持する金属製の枠である。
【0017】
コントロールボックス100は、各ボトムの位置(角度、または高さ)を変えるように動作部120を動作させる。
【0018】
動作部120は、コントロールボックス100から供給される信号及び電圧に基づいて各ボトムの位置(角度、または高さ)を変える。本実施形態では、動作部120は各ボトムの位置を変更することとしたが、これに限定されることなく、例えばフレーム110の位置(角度または高さ)をも変更できるとしてもよい。
【0019】
コントロールボックス100には、有線にて体動検知部2、および第2ユーザーインターフェース5が接続されている。コントロールボックス100は、体動検知部2、および第2ユーザーインターフェース5から、信号を受信することで動作する。
【0020】
体動検知部2は、使用者Pの状態を判定する。具体的には、体動検知部2は、使用者Pが就床すると、マットレス3を介して使用者Pの体動(振動)を検知する。そして、体動検知部2は、検知された体動(振動)に基づいて、使用者が覚醒している、または睡眠中か、または離床/在床(離在床とも記載する)を判定できる。 これらの使用者Pの離床・在床・位置・姿勢等を検知する方法としては、例えば特願2002-327624号(発明の名称:寝床への出入検出装置、出願日:2002年11月11日)に記載の出入検出の方法、特願2002-327632号(発明の名称:ベッド上の位置ずれ検出装置、出願日:2002年11月11日)に記載の検出の方法、特願2002-327633号(発明の名称:ベッド上の位置検出装置、出願日:2002年11月11日)に記載の検知の方法を援用できる。この特許出願は援用によりその全体が組み込まれる。
また、体動検知部2は、検知された体動から、使用者の心拍数、呼吸数も判定できる。また、体動検知部2は、使用者がマットレス3上に存在するか、存在しないか、を判定できる。使用者がマットレス3上に存在する状態を「在床」と記載する。使用者がマットレス3上に存在しない状態を「離床」と記載する。
【0021】
体動検知部2は、無線にて第1ユーザーインターフェース4から、信号を受信することで動作する。
【0022】
【0023】
図2に示すように、コントロールボックス100は、第1制御部101と、電源部102と、背リレー回路103と、膝リレー回路104と、高さリレー回路105と、第1メモリ106と、タイマ107と、を備えている。背リレー回路103と、膝リレー回路104と、高さリレー回路105と、を区別しない場合には、単に「リレー回路」と記載する。
【0024】
動作部120は、第1アクチュエータ130と、第2アクチュエータ140と、第3アクチュエータ150と、を備えている。第1アクチュエータ130は、背駆動部131と、背ポテンショメータ132と、を備えている。第2アクチュエータ140は、膝駆動部141と、膝ポテンショメータ142と、を備えている。第3アクチュエータ150は、高さ駆動部151と、高さポテンショメータ152と、を備えている。なお、第1アクチュエータ130と、第2アクチュエータ140と、第3アクチュエータ150と、を区別しない場合には、単に「アクチュエータ」と記載する。また、背駆動部131、膝駆動部141、高さ駆動部151、を区別しない場合には、単に「駆動部」と記載する。また、背ポテンショメータ132、膝ポテンショメータ142、高さポテンショメータ152を区別しない場合には、単に「ポテンショメータ」と記載する。
【0025】
体動検知部2は、検知部21と、体動検知制御部22と、第2メモリ23と、無線通信部24と、を備えている。
【0026】
第1ユーザーインターフェース4は、表示操作部42と、第1UI制御部43と、無線通信部44と、を備えている。
【0027】
第1ユーザーインターフェース4は、例えばタブレットやスマートフォンやPC(パーソナルコンピュータ)などである。第1UI制御部43はアプリケーションを表示操作部42に表示する。使用者は、表示操作部42に表示されるアプリケーションを介して、ベッドシステムへの命令を選択する。無線通信部44は、ベッドシステムへの命令を、信号Aとして体動検知部2に送信する。
【0028】
体動検知部2の検知部21は、上述したような使用者Pの体動(振動)を検知する。体動検知部2の体動検知制御部22は、検知された体動(振動)に基づいて、使用者の状態を判定できる。体動検知部2の第2メモリ23には、信号Aに関連する情報が記憶されている。無線通信部24は、第1ユーザーインターフェース4から信号Aを受信する。体動検知制御部22は、信号Aを受信すると、第2メモリ23を参照して信号Aに対応する「使用者の第1状態」を示す情報を読み出す。そして、体動検知制御部22は、読み出した情報に基づいて使用者の状態が第1状態であるかを検知する。そして、その検知の結果を、信号Cとして、コントロールボックス100に供給する。
【0029】
コントロールボックス100の第1メモリ106は、種々の情報を記憶する。具体的には、第1メモリ106は、信号Cに関する情報を記憶し、制御部101によってアクセスされる。また、第1メモリ106には、ポテンショメータから供給される位置情報を記憶する。
【0030】
タイマ107は、制御部101からの命令により計時(時間の計測)を行う。
【0031】
第1制御部101は、体動検知部2からの信号Cに基づいて、コントロールボックス100を制御する。具体的には、第1制御部101は、信号Cを受信すると、第1メモリ106にアクセスし、信号Cに対応する動作情報を読み出し、読み出した動作情報に基づいて、リレー回路に信号Bを供給し、電源部102に信号Dを供給する。第1制御部101は、アクチュエータに流れる電流値を監視する。例えば、アクチュエータに流れる電流値が所定の値(第1メモリ106に記憶)を超えると判定する場合、例えばボトムに負荷がかかっていると第1制御部101は判断する。
【0032】
電源部102は、第1制御部101からの信号Dに基づいて、第1極性(例えば正)を有する電圧をリレー回路に転送し、第2極性(例えば負)を有する電圧をアクチュエータに転送する。なお、電源部102は、外部からの電源に限らず、バッテリーや、手動の発電機などからの電源を受信しても良い。
【0033】
背リレー回路103は、第1制御部101からの信号Bに基づいて、背駆動部131と電源部102とを電気的に接続する。これにより、背駆動部131には、正電圧が供給される。膝リレー回路104は、第1制御部101からの信号Bに基づいて、膝駆動部141と電源部102とを電気的に接続する。これにより、膝駆動部141には、正電圧が供給される。高さリレー回路105は、第1制御部101からの信号Bに基づいて、高さ駆動部151と電源部102とを電気的に接続する。これにより、高さ駆動部151には、正電圧が供給される。
【0034】
背駆動部131は、第1電圧及び第2電圧が供給されることで動作する。
【0035】
背ポテンショメータ132は、背駆動部131の状態を検知し、位置情報として、コントロールボックス100に送信する。第1メモリ106は、受信した位置情報を記憶する。なお、この位置情報は、背ボトムの位置情報として取り扱うことができる。
【0036】
他の駆動部及びポテンショメータも同様である。
【0037】
ここでは、第1ユーザーインターフェース4にて、ベッドシステムを制御する事について説明したが、必ずしもこれに限らない。具体的には、
図2に示すように、第2ユーザーインターフェース5にて、ベッドシステムを制御してもよい。この第2ユーザーインターフェース5は、例えば手元スイッチと呼ばれる、コントロールボックス100のコントローラである。第2ユーザーインターフェース5は、表示部52と、操作部53と、第2UI制御部54と、を備えている。使用者は、表示部52に表示される画面、並びに操作部53を介して、ベッドシステムへの命令を選択する。第2UI制御部54は、ベッドシステムへの命令を、信号Aとしてコントロールボックス100へ送信する。第1制御部101は、第2ユーザーインターフェース5から信号Aを受信すると、体動検知部2へ転送する。これにより、体動検知部2は、信号Aに基づいて動作することができる。
【0038】
次に、
図3を用いて、各ボトムの動きについて説明する。
【0039】
図3(a)に示すように、背駆動部131は、背ボトム11を、基台10が配置される床面に対して傾斜させる。背ボトム11と床面との傾斜角度(背角度)θ1を大きくする動作を「背上げ(または頭上げ)」動作、傾斜角度θ1を小さくする動作を「背下げ(または頭下げ)」動作とする。
【0040】
図3(b)に示すように、膝駆動部141は、膝ボトム13を、床面に対して傾斜させる。膝ボトム13と床面との傾斜角度θ2を大きくする動作を「膝上げ(または足上げ)」動作、傾斜角度θ2を小さくする動作を「膝下げ(または足下げ)」動作とする。
【0041】
図3(b)に示すように、足ボトム124は、膝ボトム13と連動する。
【0042】
なお、
図3(c)に示すように、「背上げ」と、「足上げ」が連動して行なわれても良い。このような動作を「連動上げ」と記載する。同様に、「背下げ」と、「足下げ」が連動して行なわれても良い。このような動作を「連動下げ」と記載する。
【0043】
図3(d)に示すように、背ボトム11、腰ボトム12、膝ボトム13、及び足ボトム14について、高さ駆動部151により、床面から、マットレス3が配置されるボトムの上面高さH1が変更される。高さH1を高くする動作を「高さ上げ」動作、高さH1を低くする動作を「高さ下げ」動作とする。
【0044】
なお、「上げ」動作とは、「背上げ(または頭上げ)」動作、「膝上げ(または足上げ)」動作、及び「高さ上げ」動作の中の少なくとも一つの動作を意味する。また「下げ」動作とは、「背下げ(または頭下げ)」動作、「膝下げ(または足下げ)」動作、及び「高さ下げ」動作の中の少なくとも一つの動作を意味する。
【0045】
<1-1-2>第1ユーザーインターフェース
次に、
図4及び
図5を用いて、第1ユーザーインターフェース4の表示操作部42に表示される画面について説明する。
【0046】
第1UI制御部43は、アプリケーションに基づいて表示操作部42に任意の操作画面を表示する。簡単のため
図4及び
図5では、表示操作部42に表示される画面のみを示している。
【0047】
図4(a)に、表示操作部42に表示される画面42Aを示す。画面42Aは、例えばTOP画面であり、例えばベッドシステムのメニューに関する画面に遷移させるためのアイコン(「メニュー」)と、ベッドシステムの自動運転の設定に関する画面に遷移させるためのアイコン(「自動運転」)と、ベッド装置1の操作に関する画面に切り換えるためのアイコン(「画面切換」)と、を表示する。これらの3つ以外のアイコンを画面42Aが表示してもよい。
【0048】
第1UI制御部43は、画面42Aの「画面切換」のアイコンを、使用者により選択されたと判定すると、画面42B(
図4(b))に遷移させる。
【0049】
図4(b)に示すように、画面42Bは、ベッド装置1の操作に関する画面であり、ベッド装置1の各ボトムの位置やフレームの位置の情報を示す領域42B1と、ベッド装置1の動作モードを選択するための複数のアイコンを表示する領域42B2と、領域42B2によって選択されたモードを実行させるためのアイコン(「START」)と、を表示する。領域42B1は、現在のベッド装置1の各ボトムの位置やフレームの位置を示す概要図と、傾斜角度θ1と、傾斜角度θ2と、が表示される。第1UI制御部43は、領域42B2の目的別の姿勢に関するアイコン(「起き上がり」、「入眠」、「むくみ」、「腰痛」、「呼吸」、「くつろぎ」、「読書/TV」、「食事」、「フラット」)のいずれかが使用者により選択され、そのあと「START」のアイコンが選択されたと判定すると、選択された動作モードを実行するように、ベッド装置1に命令する。また、第1UI制御部43は、使用者により画面42Bがスワイプされたと判断する場合、画面42C(
図4(c))に遷移させる。
【0050】
なお、領域42B2の各アイコンの目的と姿勢は、以下のようになる。
【0051】
「起上り」のアイコンは、使用者Pが朝に目覚めた後、ベッドから起き上がる時に使用する背上げ姿勢(例えば傾斜角度θ1=X1°)」にするためのアイコンである。
【0052】
「入眠」のアイコンは、使用者Pの入眠を促すための背上げされた状態(呼吸しやすい、またはリラックスしやすい姿勢(例えば傾斜角度θ1=X2°))にするためのアイコンである。
【0053】
「むくみ」のアイコンは、使用者Pの足のむくみ軽減のために膝上げされた状態にするためのアイコンである。
【0054】
「腰痛」のアイコンは、使用者Pの腰部の負担を軽減するための背上げされた状態(腸腰筋の弛緩を促す姿勢(例えば傾斜角度θ1=X3°))にするためのアイコンである。
【0055】
「呼吸」のアイコンは、呼吸しやすく、無呼吸低減効果があると言われている背上げされた状態(例えば傾斜角度θ1=X4°)にするためのアイコンである。
【0056】
「くつろぎ」のアイコンは、呼吸が楽、ストレスを感じにくい0Gポジション(無重力のような理想的な寝姿勢)を想定した背上げおよび膝上げされた状態(例えば傾斜角度θ1=X5°、θ2=X6°)にするためのアイコンである。
【0057】
「読書/TV」のアイコンは、ベッド上で読書するまたはTVを鑑賞する時のベッドの状態(例えば傾斜角度θ1=X7°、θ2=X8°)にするためのアイコンである。
【0058】
「食事」のアイコンは、ベッド上で使用者が食事する時の椅子に近い状態(例えば傾斜角度θ1=X9°)にするためのアイコンである。
【0059】
「フラット」のアイコンは、傾斜角度θ1=0°、θ2=0°にするためのアイコンである。
【0060】
図4(c)に示すように、画面42Cは、操作に関する画面であり、ベッド装置1の各ボトムの位置やフレームの位置を示す領域42C1と、ベッド装置1を操作する領域42C2と、を表示する。領域42C1は、領域42B1と同様である。領域42C2は、ベッド装置1を操作するための複数のアイコンが表示されている。具体的には、領域42C2において、UBがラベルされたアイコンは、「上げ」動作に関連する。DBがラベルされたアイコンは、「下げ」動作に関連する。IBがラベルされたアイコンは、「連動」に関連する。HBがラベルされたアイコンは、「頭(背)」に関連する。FBがラベルされたアイコンは、「足(膝)」に関連する。GBがラベルされたアイコンは、「高さ」に関連する。第1UI制御部43は、使用者により各アイコンが選択されることで「上げ」または「下げ」動作するように、ベッド装置1に命令する。
【0061】
図5(a)に示すように、第1UI制御部43は、画面42Aの「メニュー」のアイコンを、使用者により選択されたと判定すると、画面42D(
図5(b))に遷移させる。また、第1UI制御部43は、画面42Aの「自動運転」のアイコンを、使用者により選択されたと判定すると、画面42H(
図5(f))に遷移させる。
【0062】
図5(b)に示すように、画面42Dは、ベッドシステムのメニューに関する画面であり、任意の項目が表示される。項目の例としては、例えば、ベッドシステムの自動運転の詳細な設定に関する画面に遷移させるためのアイコン(「自動運転設定」)と、体動検知部2から得られる使用者Pの状態を示す画面に遷移させるためのアイコン(「リアルタイムモニタ」)と、使用者に割り当てられたアカウントに係る画面に遷移させるためのアイコン(「アカウント」)と、ベッドシステムに登録された機器を示す画面に遷移させるためのアイコン(「登録機器」)と、ベッドシステムの各種設定を示す画面に遷移させるためのアイコン(「設定」)と、である。第1UI制御部43は、画面42Dの「自動運転設定」のアイコンを使用者により選択されたと判定すると、画面42E(
図5(c))に遷移させる。
【0063】
図5(c)に示すように、画面42Eは、ベッドシステムの自動運転設定に関する画面であり、「入眠時」または「起床時」に係る項目が表示される。第1UI制御部43は、画面42Eの「入眠時」のアイコンを使用者により選択されたと判定すると、画面42F(
図5(d))に遷移させる。また、第1UI制御部43は、画面42Eの「起床時」のアイコンを使用者により選択されたと判定すると、画面42G(
図5(e))に遷移させる。
【0064】
図5(d)に示すように、画面42Fは、入眠時の自動運転をオンにするか、オフにするかを選択するための画面である。
【0065】
図5(e)に示すように、画面42Gは、起床時の自動運転を設定するための画面である。画面42Gでは、使用者の起床予定時刻や、起床時のベッド装置1の動作パターン、起床時のアラームの有無などを設定することができる。
【0066】
図5(f)に示すように、画面42Dは、直近の自動運転の設定を行うための画面である。
【0067】
ここでは、第1ユーザーインターフェース4について説明したが、第2ユーザーインターフェース5でも同様の操作が可能であっても良い。
【0068】
また、第1ユーザーインターフェース4または第2ユーザーインターフェース5において、使用者Pが「上げ」動作に係るアイコン、または「下げ」動作に係るアイコンを選択することでベッド装置1を動かす速度よりも、自動運転モードでベッド装置1を動かす速度の方が遅くても良い。換言すると、使用者Pがベッド装置1を操作する場合におけるボトムの動作の速度は、ベッドシステムが自動でボトムを動作する(自動運転モード)速度よりも高速である。
【0069】
<1-2>動作
<1-2-1>第1モード
本実施形態に係るベッドシステムでは、例えば第1ユーザーインターフェース4を用いて「自動運転」を有効にすることでベッド装置1を自動運転させることができる。以下では、ベッド装置1の自動運転について説明する。ここでは、使用者の入眠(覚醒した状態から睡眠の状態に移行すること)時に関する自動運転(本例では第1モードとも記載)について説明する。使用者は、第1ユーザーインターフェース4の画面42F(
図5(d))または画面42H(
図5(f))において、「入眠時」の自動運転を「オン」にすることで、ベッド装置1を第1モードで動作させることができる。
【0070】
図6を用いて、本実施形態に係るベッドシステムの第1モードを説明する。
【0071】
[S1001]
使用者が第1ユーザーインターフェース4を用いて「第1モード」を選択すると、第1ユーザーインターフェース4はその旨を信号Aとして体動検知部2に送信する。
【0072】
[S1002]
体動検知制御部22は、「第1モード」に関する信号Aを受信すると、第1制御部101に対して、ボトムの現在の位置情報を要求する。第1制御部101は、第1メモリ106に記憶されているボトムの現在の位置情報を体動検知部2に送信する。
【0073】
[S1003]
体動検知制御部22は、受信したボトムの現在の位置情報に基づいて、第1条件(例えば、「0°<傾斜角度θ1≦α1°」)を満たしているか否かを判定する。体動検知制御部22は、受信した現在の位置情報が第1条件を満たさないと判定する場合(S1003、NO)は、第1制御部101に対して、ボトムの現在の位置情報を要求する。
【0074】
[S1004]
体動検知制御部22は、受信した現在の位置情報が第1条件を満たすと判定する場合(S1003、YES)は、検知部21に基づいて、使用者が入眠したか否かを判定する。体動検知制御部22は、使用者が入眠するまで、この判定を繰り返す。体動検知制御部22は、使用者が入眠したと判定する場合(S1004、YES)、第1制御部101に対して、第1速度で「下げ」動作を行うような信号Cを送信する。「下げ」動作としては、「背下げ」、「足下げ」、「連動下げ」、または「高さ下げ」が考えられる。
【0075】
[S1005]
第1制御部101は、信号Cを受信すると、第1メモリ106に記憶された情報を参照する。そして、第1制御部101は、第1速度で「下げ」動作を行うように、駆動部に信号Bを送信し、電源部102に信号Dを送信する。
【0076】
[S1006]
第1制御部101は、タイマ107を用いて、ステップS1005を実行してから、第1時間が経過したか否かを判定する。第1制御部101は、第1時間が経過するまでは、ステップS1005を繰り返す。
【0077】
[S1007]
第1制御部101は、第1時間が経過すると判定する場合(S1006、YES)、駆動部の下げ動作を停止する。なお、第1制御部101は、必ずしも停止に限らず、第2速度(第1速度よりも低速)にて下げ動作を行っても良い。
【0078】
[S1008]
第1制御部101は、タイマ107を用いて、ステップS1007を実行してから、第2時間が経過したか否かを判定する。第1制御部101は、第2時間が経過するまでは、ステップS1007を繰り返す。第1制御部101は、第2時間が経過すると判定する場合(S1008、YES)、第1メモリ106に記憶されているボトムの現在の位置情報を体動検知部2に送信する。
【0079】
[S1009]
体動検知部2は、ボトムの現在の位置情報に基づいて、第2条件(例えば、「傾斜角度θ1≦β1°」、ただしβ1<α1)を満たしているか否かを判定する。体動検知制御部22は、受信した現在位置の情報が第2条件を満たさないと判定する場合(S1009、NO)は、ステップS1005を実行する。
【0080】
[S1010]
体動検知制御部22は、受信した現在位置の情報が第2条件を満たすと判定する場合(S1009、YES)は、ボトムが第2位置(例えば傾斜角度θ1=0°)か否かを判定する。体動検知制御部22は、ボトムが第2位置であると判定する場合(S1010、YES)は、第1モードを終了する。体動検知制御部22は、ボトムが第2位置でないと判定する場合(S1010、NO)は、第1制御部101に対して、第3速度(第1速度と同程度であってもよく、第1速度よりも低速でも高速であってもよく、第2速度よりも高速)で「下げ」動作を行うような信号Cを送信する。
【0081】
[S1011]
第1制御部101は、信号Cを受信すると、第1メモリ106に記憶された情報を参照する。そして、第1制御部101は、第3速度で「下げ」動作を行うように、駆動部に信号Bを送信し、電源部102に信号Dを送信する。
【0082】
[S1012]
第1制御部101は、タイマ107を用いて、ステップS1005を実行してから、第3時間が経過したか否かを判定する。第1制御部101は、第3時間が経過するまでは、ステップS1010を繰り返す。
【0083】
[S1013]
第1制御部101は、第3時間が経過すると判定する場合(S1012、YES)、ステップS1007と、S1008を繰り返す。第1制御部101は、第2時間が経過すると判定する場合(S1008、YES)、第1メモリ106に記憶されているボトムの現在の位置情報を体動検知部2に送信する。
【0084】
[S1014]
体動検知部2は、ボトムの現在の位置情報に基づいて、第3条件(例えば、「傾斜角度θ1≦γ1°」、ただしγ1<β1)を満たしているか否かを判定する。体動検知制御部22は、受信した現在位置の情報が第3条件を満たさないと判定する場合(S1009、NO)は、ステップS1005を実行する。体動検知制御部22は、受信した現在位置の情報が第3条件を満たすと判定する場合(S1009、YES)は、ステップS1010を実行する。
【0085】
なお、第3速度で下げ動作後に「第1速度で下げ動作」となっているが、「第4速度(第1速度と同程度であってもよく、第1速度よりも低速でも高速であってもよく、第2速度よりも高速)」で下げ動作を行っても良い。
【0086】
<1-2-2>動作波形
次に、
図7を用いて、本実施形態に係るベッドシステムの第1モードにおける動作波形と、比較例に係るベッドシステムの動作波形について説明する。
【0087】
ここでは、第1実施形態に係るベッドシステムの第1モードにおける動作の理解を容易にするために、比較例についても説明する。比較例では、第1実施形態と動作波形が異なる。
【0088】
図7に示すように、時刻T1において、使用者が第1モードを選択すると、第1ユーザーインターフェース4から「第1モード」を示す信号Aが体動検知部2に入力される。これにより、体動検知部2は、第1制御部101に「第1モード」を示す信号Cを供給する。
【0089】
時刻T2において、第1制御部101は、各ボトムを「第1位置」にするための“H”レベルの信号Bを生成し、各リレー回路に供給する。リレー回路は、“H”レベルの信号Bを受信すると、電源部102からの正電圧を駆動部に転送可能な状態とする。そして、第1制御部101は、時刻T3において、“H”レベルの信号Dを電源部102に供給する。信号Dが“H”レベルの期間、電源部102から各リレー回路に正電圧を供給する。信号Dの“H”レベルの期間を可変にすることで、各駆動部の動作速度も変わる。具体的には、信号Dの“H”レベルの期間が長くなると、各駆動部の動作速度が速くなり、信号Dの“L”レベルの期間が長くなると、各駆動部の動作速度が遅くなる。
【0090】
時刻T4において、第1制御部101は、体動検知部2から使用者が入眠したことを示す信号Cを受信すると、ステップS1005~S1014を実行する。
【0091】
なお、各リレー回路は、信号Bを受信することで電源部102と各駆動部とを電気的に接続するが、この接続の際に、使用者の耳に届く大きさの音が生じることで、入眠後の使用者を覚醒させる可能性がある。そのため、第1実施形態の第1制御部101は、第1モードが終了するまで“H”レベルの信号Bを維持する。これにより、使用者の耳には、第1モード選択時と、第1モード終了時に各リレー回路に起因する音が聞こえることとなる。
図7のA1内に示すように、比較例では、時刻各駆動部を動作させる度にリレー制御信号のレベルを変更している。このため、比較例では、第1実施形態と比較して、各リレー回路に起因する音の発生回数が多くなる。
【0092】
<1-3>効果
上述した実施形態に係るベッドシステムによれば、体動検知部2からの信号に基づいて、ベッド装置1を自動運転させている。また、自動運転時において、ベッド装置1は、複数回の「下げ」動作を行なっている。
【0093】
<1-3-1>第1効果
まずは、第1実施形態の第1効果について説明する。
【0094】
使用者の睡眠時において、例えば背ボトム11の傾斜角度θ1がX°(0<X)の位置にあると、入眠に好ましいことがある。しかしながら、使用者が睡眠状態になっているにも関わらず、背ボトム11の傾斜角度θ1がX°よりも大きいと、使用者が寝返りしにくい。
【0095】
そのため、使用者が睡眠状態の場合、寝返りがしやすいように背ボトム11の傾斜角度θ1は0°であることが望ましい。
【0096】
第1実施形態では、ベッド装置1は、使用者が入眠するまでは背ボトム11の傾斜角度θ1をX°にし、体動検知部2からの信号に基づいて使用者の入眠を判定する。そして、ベッド装置1は、使用者が入眠した後に、背ボトム11の傾斜角度θ1を0°にする。これにより、使用者の入眠を促しつつ、睡眠後の使用者の安全を担保することができる。
【0097】
<1-3-2>第2効果
続いて、第1実施形態の第2効果について説明する。
【0098】
背上げをする場合、基台10と、背ボトム11との間に、人体等が入る空間(隙間)ができる。このような空間に、使用者の身体(例えば腕)、または他者の身体(ペット等も含む)が存在することがある。このような状態において、背下げを行なわなければ問題はない。しかし、このような場合、自動的に背下げを行うと、使用者の身体、または他者の身体が、基台10と、背ボトム11と、に挟まれてしまい、怪我をすることがある。
【0099】
第1実施形態では、使用者が入眠後、自動的にボトムの「下げ」動作を行うものの、途中(第2位置)で一定時間、低速、または停止する。これにより、使用者の身体、または他者の身体が、基台10と、背ボトム11と、に挟まれている場合でも、怪我をする前に背ボトム11が停止する。このように、段階的に動作させることで安全性を向上することができる。
【0100】
<1-3-3>第3効果
続いて、第1実施形態の第3効果について説明する。
【0101】
上述したように、各リレー回路は、電源部102と各駆動部とを電気的に接続するが、この接続の際に、使用者の耳に届く大きさの音が生じる。使用者の睡眠への影響を鑑みると、できる限り静かに(音/振動等)下げ動作を行うことが望ましい。例えば
図7で説明した比較例では、駆動部を駆動させる度にリレー回路に起因する音が発生する。
【0102】
しかしながら、上述した実施形態によれば、自動運転において、必要最低限の回数のみリレー回路に起因する音が発生する。そのため、睡眠中の使用者への睡眠の影響を必要最低限にとどめることができる。
【0103】
以上のように、上述した実施形態に係るベッドシステムによれば、使用者の状態(睡眠/覚醒など)を検知することで、入眠を促し、安全性を確保し、且つ睡眠への影響を必要最低限にとどめることができる。その結果、高品質なベッドシステムを提供することができる。
【0104】
<1-4>変形例1
上述した
図6に係るフローにおける、第1速度、第2速度、第2位置、または第1時間は、使用者のリラックス度に基づいて決定されても良い。使用者のリラックス度は、例えば体動検知部2で計測してもよい。制御部101は、使用者のリラックス度に基づいて、第1速度、第2速度、第2位置、及び第1時間を決定する。ベッドシステムは、このようにして第1モードを実行しても良い。
【0105】
<1-5>変形例2
上述した
図6に係るフローにおける、第1速度、第2速度、第2位置、または第1時間は、使用者の眠りの深さ(睡眠状態)に基づいて決定されても良い。使用者の睡眠状態は、例えば体動検知部2などで計測される。制御部101は、使用者の睡眠状態に基づいて、第1速度、第2速度、第2位置、及び第1時間を決定する。ベッドシステムは、このようにして第1モードを実行しても良い。
【0106】
<1-6>変形例3
ここでは、第1ユーザーインターフェース4にて、ベッドシステムを制御する事について説明したが、第2ユーザーインターフェース5にて、ベッドシステムを制御してもよい。
図8に示すように、第2ユーザーインターフェース5は、ベッドシステムへの命令を、信号Aとして第1制御部101へ送信する。第1制御部101は、第2ユーザーインターフェース5から信号Aを受信すると、体動検知部2へ転送する。これにより、
図6で示したフローと同じ動作を行うことができる。
【0107】
使用者が自動運転でなく第1ユーザーインターフェース4または第2ユーザーインターフェースを用いて手動で「下げ動作」(または「上げ動作))を行うとき、ベッドの下げ動作の動作する速度は、第1速度、第2速度、第3速度、第4速度のいずれよりも速くしてもよい。その結果、本発明は第1効果及び第2効果を奏する。
【0108】
<2>第2実施形態
第2実施形態について説明する。第1実施形態では、入眠を促す自動運転について説明した。第2実施形態では、覚醒(起床)を促す自動運転について説明する。尚、第2実施形態に係るベッドシステムの基本的な構成及び基本的な動作は、上述した第1実施形態に係るベッドシステムと同様である。従って、上述した第1実施形態で説明した事項及び上述した第1実施形態から容易に類推可能な事項についての説明は省略する。
【0109】
<2-1>第2モード
図9を用いて、本実施形態に係るベッドシステムの第2モードを説明する。第2モードは、使用者が設定した起床予定時刻(使用者が起床しようとしている時刻)の近傍で、使用者の睡眠が浅い(体動があるなど)時に背ボトムを上げて覚醒させるモードである。
【0110】
[S2001]、[S2002]
使用者は、第1ユーザーインターフェース4を介して第2モードを選択し、起床予定時刻およびスヌーズ機能ON/OFFを設定する。具体的に使用者は、例えば第1ユーザーインターフェース4を用いて、使用者自身の起床予定時刻およびスヌーズ機能ON/OFFをベッド装置1に設定する。
【0111】
[S2003]
体動検知部2は、第2モード及び起床予定時刻およびスヌーズ機能ON/OFFに係る信号Aを受信すると、第2メモリ23に起床予定時刻およびスヌーズ機能ON/OFFに係る情報を記憶する。
【0112】
[S2004]
体動検知部2は、第2メモリ23に記憶されている起床予定時刻の近傍(直前)において、検知部21から、使用者の体動、心拍、呼吸等を検知したか否かを判定する。起床予定時刻の近傍の一例としては、起床予定時刻の30分前が考えられる。しかし、起床予定時刻の近傍はこれに限らない。例えば、使用者が「午前6時」を設定している場合、体動検知部2は「午前5時半-午前6時」体動が検知されたか否かを判定する。
【0113】
[S2005]
体動検知制御部22は、起床予定時刻の近傍において体動を検知すると判定する場合(S2004、YES)は、検知部21に基づいて、使用者が睡眠状態か否かを判定する。体動検知制御部22は、使用者が入眠するまで、この判定を繰り返す。体動検知制御部22は、使用者が入眠したと判定する場合(S2005、YES)、第1制御部101に対して、ボトムの現在の位置情報を要求する。第1制御部101は、要求に基づいて、第1メモリ106に記憶されているボトムの現在の位置情報を体動検知部2に供給する。
【0114】
[S2006]
体動検知制御部22は、受信したボトムの現在の位置情報に基づいて、第4条件(例えば、「0°<傾斜角度θ1」)を満たしているか否かを判定する。
【0115】
[S2007]
体動検知制御部22は、受信した現在の位置情報が第4条件を満たすと判定する場合(S2006、YES)、ベッドシステムはステップS1005~S1008を実行する。 [S2008]
ステップS2007を行った後、体動検知部2は、第1制御部101から供給されるボトムの位置情報に基づいて、ボトムが第3位置(例えば傾斜角度θ1=0°)か否かを判定する。体動検知部2は、ボトムが第3位置であると判定する場合(S2008、YES)、ステップS2006を繰り返す。体動検知部2は、ボトムが第3位置でないと判定する場合(S2008、NO)、ステップS2007を繰り返す。
【0116】
[S2009]
体動検知制御部22は、受信した現在の位置情報が第4条件を満たさないと判定する場合(S2006、NO)、第1制御部101に対して、第5速度(第1速度と同程度であってもよく、第1速度よりも低速でも高速であってもよく、第2速度よりも高速)で上げ動作を行うような信号Cを送信する。第1制御部101は、信号Cを受信すると、第1メモリ106にアクセスし、第5速度で上げ動作を行うように駆動部を制御する。
【0117】
なお、第5速度は、S2009を繰り返す度に適宜変更可能である。また、ここでは、背上げ動作を想定して記載しているが、これに限らず、膝上げ動作や高さ上げ動作を同時に行っても良い。
【0118】
[S2010]
第1制御部101は、第5条件(例えば、傾斜角度θ1=α2°)を満たしているか否かを判定する。第1制御部101は、第5条件を満たしていないと判定する場合(S2010、NO)、ステップS2009を繰り返す。
【0119】
[S2011]
第1制御部101は、第5条件を満たしている判定する場合(S2010、YES)、その旨を体動検知部2に送信し、体動検知部2はスヌーズのON/OFF判定を行う。
【0120】
体動検知部2はスヌーズがOFFであると判定する場合(S2011、NO)、第2モードを終了する。
【0121】
[S2012]
体動検知部2はスヌーズがONであると判定する場合(S2011、YES)、第6条件(例えば、睡眠中であること)を満たすか否かを判定する。
【0122】
体動検知部2は第6条件を満たさないと判定する場合(S2012、NO)、第2モードを終了する。
【0123】
[S2013]
体動検知部2は第6条件を満たすと判定する場合(S2012、YES)、第7条件(例えば、スヌーズ回数、または背上げ/背下げの往復回数が、所定値以下であること)を満たすか否かを判定する。
【0124】
体動検知部2は第7条件を満たさないと判定する場合(S2013、NO)、第2モードを終了する。
【0125】
[S2014]
体動検知部2は第7条件を満たすと判定する場合(S2013、YES)、ベッドシステムは、ステップS1005~S1008を実行する。
【0126】
[S2015]
体動検知部2は、体動検知部2は、第1制御部101から供給されるボトムの位置情報に基づいて、ボトムが第3位置(例えば傾斜角度θ1=0°)か否かを判定する。体動検知部2は、ボトムが第3位置であると判定する場合(S2015、YES)、ステップS2006を繰り返す。体動検知部2は、ボトムが第3位置でないと判定する場合(S2015、NO)、ステップS2014を繰り返す。
【0127】
なお、第2モードの終了から一定時間経過後に、体動検知部2にて再度、使用者の入眠が確認された場合は、「S2005~S2015」を繰り返す。
【0128】
なお、第2モードにおける動作波形は、第1モードにおける動作波形と同様なので、説明を割愛する。なお、「起床」に係る第2モードでは、<1-2-2>で説明した比較例と同様の波形であっても良い。
【0129】
<2-2>第2モードの効果
使用者の覚醒を促す際には、「上げ」動作、または「下げ」動作が好ましいことがある。特に、使用者の眠りが浅い場合(体動がある場合)に「上げ」動作、または「下げ」動作を行うと、使用者の覚醒を促すことができる。特に、「上げ」動作及び「下げ」動作を相互に繰り返すことで使用者の覚醒を促すことができる。第2モードでは、使用者の起床予定時刻の近傍で使用者の体動を検知すると「上げ」動作、またが「下げ」動作を行う。その結果、使用者の起床予定時刻に、使用者の覚醒を促すことができる。
【0130】
また、第2実施形態においては、第1実施形態と同様の部分に関して、同様の効果も得ることができる。
<3>第3実施形態
第3実施形態について説明する。第1実施形態では、入眠を促す自動運転について説明した。第3実施形態では、使用者の呼吸などを落ち着かせるための自動運転について説明する。尚、第3実施形態に係るベッドシステムの基本的な構成及び基本的な動作は、上述した第1実施形態に係るベッドシステムと同様である。従って、上述した第1実施形態で説明した事項及び上述した第1実施形態から容易に類推可能な事項についての説明は省略する。
【0131】
<3-1>第3モード
図10を用いて、本実施形態に係るベッドシステムの第3モードを説明する。第3モードは、使用者の睡眠中に呼吸が乱れた時に用いられるモードである。
【0132】
背ボトムの傾斜角を0°よりも大きくした方が、使用者の横隔膜が下がって気道を確保しやすくなり、呼吸がしやすくなる。そこで、第3モードでは、使用者の呼吸が乱れた際(例えば使用者が過呼吸の場合)、「上げ」動作を行い、一定時間経過してから呼吸数の状態を確認して「上げ」動作をするか否か判断する。
【0133】
[S3001]
第1ユーザーインターフェース4は、第3モードのON/OFFを判定する。第1ユーザーインターフェース4は、第3モードがOFFであると判定する場合(S3001、NO)、動作を終了する。
【0134】
第1ユーザーインターフェース4は、第3モードがONであると判定する場合(S3001、YES)、その旨を信号Aとして体動検知部2に送信する。
【0135】
[S3002]、[S3003]
体動検知制御部22は、「第2モード」に関する信号Aを受信すると、検知部21によって、使用者の呼吸数を検知し、呼吸数が第1値(例えばα3回/分)を満たすか否かを判定する。体動検知制御部22は、呼吸数が第1値未満であると判定する場合(S3003、NO)、ステップS3003を繰り返す。
この場合に限定されることなく、例えば体動検知制御部22は、「第2モード」に関する信号Aを受信すると、検知部21によって、使用者の呼吸数の変動を検知してもよい。具体的には、変動がある閾値を超えるとき、ステップS3004に進み、変動がある閾値を超えない場合に、ステップS3003を繰り返してもよい。
【0136】
[S3004]
体動検知制御部22は、呼吸数が第1値以上であると判定する場合(S3003、YES)、第6速度で「上げ」動作を行うような信号Cを送信する。なお、第6速度は、S3004を繰り返す度に適宜変更可能である。
【0137】
第1制御部101は、信号Cを受信すると、第1メモリ106に記憶された情報を参照する。そして、第1制御部101は、第6速度で「上げ」動作を行うように、駆動部に信号Bを送信し、電源部102に信号Dを送信する。
【0138】
[S3005]
体動検知制御部22は、ボトムが第4位置(例えば傾斜角度θ1=β3°)か否かを判定する。体動検知制御部22は、ボトムが第4位置でないと判定する場合(S3005、NO)は、ステップS3004を繰り返す。
【0139】
[S3006]
体動検知制御部22は、ボトムが第4位置であると判定する場合(S3005、YES)は、駆動部の上げ動作を停止する。なお、第1制御部101は、必ずしも停止に限らず、第6速度よりも低速な第2速度にて上げ動作を行っても良い。
【0140】
[S3007]
第1制御部101は、ステップS3006から第4時間経過したか否かを判定する。第1制御部101は、第4時間経過していないと判定する場合(S3007、NO)、ステップS3006を繰り返す。第1制御部101は、第4時間経過していると判定する場合(S3007、YES)、ステップS3003を繰り返す。
【0141】
なお、ステップS3005、及びS3007の判定として、「第4位置か否か」という判定と「第4時間経過したか否か」という判定を同時に行っても良い。
【0142】
<3-2>第3モードの効果
第3モードでは、使用者の呼吸に異変が起きた場合でも、使用者が呼吸しやすいように自動運転することができる。
【0143】
また、第3実施形態では、第1及び第2実施形態と同様の部分に関して、同様の効果を得ることが可能である。
【0144】
<3-3>第4モード
図11及び
図12を用いて、本実施形態に係るベッドシステムの第4モードを説明する。第4モードは、使用者の睡眠中に、無呼吸やいびきなどの呼吸障害が発生した時に用いられるモードである。
【0145】
第4モードでは、使用者の呼吸が乱れた際、症状が重度か軽度かを判定し、重度である場合と、軽度である場合と、で異なる制御を行うモードである。
【0146】
[S4001]
使用者が第1ユーザーインターフェース4を用いて「第4モード」を選択すると、制御部101は、「第4モード」としてベッド装置1を制御する。
【0147】
[S4002]
体動検知部2は、使用者の呼吸数が第2値(例えば、α4回/分)以下か否かを判定する。呼吸数が第2値以下である場合(S4002、YES)、使用者の呼吸障害は、重度であると判定できる。
【0148】
[S4003]
体動検知部2は、使用者の呼吸数が第2値以下であると判定する場合(S4002、YES)、ベッド装置1を第7速度で「上げ」動作させる。この第7速度は例えば後述する第9速度よりも速い。
【0149】
[S4004]
体動検知部2は、ボトムが第5位置(例えば、傾斜角度θ1=β4°)になったか否かを判定する。制御部101は、各ボトムが第5位置になるまでステップS4003を繰り返す。なお、ステップS4003~S4007を繰り返す度に、第5位置は更新されても良い。
【0150】
[S4005]
体動検知部2は、各ボトムが第5位置になったと判定する場合(S4004、YES)、上げ動作を停止する。なお、第1制御部101は、第7速度よりも低速な第8速度にて「上げ」動作を行っても良い。
【0151】
[S4006]
体動検知部2は、ステップS4006の開始時刻から第5時間が経過したか否かを判定する。体動検知部2は、ステップS4005の開始時刻から第5時間が経過していないと判定する場合(S4006、NO)、ステップS4005を繰り返す。
【0152】
[S4007]
体動検知部2は、ステップS4005の開始時刻から第3時間が経過していると判定する場合(S4006、YES)、ボトムが第6位置(例えば、傾斜角度θ1=γ4°、γ4>β4)になったか否かを判定する。制御部101は、ボトムが第6位置になってないと判定する場合(S4007、NO)、ステップS4002を繰り返す。
【0153】
[S4008]
体動検知部2は、使用者の呼吸数が第2値以下でないと判定する場合(S4003、NO)、使用者の呼吸数が第3値(ω4回/分、ω4>α4)以下か否かを判定する。呼吸数が第3値以下である場合(S4008、YES)、使用者の呼吸障害は、軽度であると判定できる。
【0154】
[S4009]
体動検知部2は、使用者の呼吸数が第3値以下であると判定する場合(S4008、YES)、第9速度で「上げ」動作を行う。この第9速度は、例えば第7速度よりも低速であっても良い。このように、第4モードでは、重度である場合は高速に「上げ」動作を行い、軽度である場合は低速に「上げ」動作を行う。
【0155】
[S4010]
体動検知部2は、ボトムが第7位置(例えば、傾斜角度θ1=δ4°、δ4<β4)になったか否かを判定する。体動検知部2は、ボトムが第7位置になるまでステップS4009を繰り返す。この第7位置は、例えば第5位置よりも低い位置(傾斜角度が小さい)でも良い。なお、ステップS4009~S4013を繰り返す度に、第7位置は更新されても良い。
【0156】
[S4011]
体動検知部2は、各ボトムが第7位置になったと判定する場合(S4011、YES)、上げ動作を停止する。なお、第1制御部101は、第9速度よりも低速な第10速度にて「上げ」動作を行っても良い。
【0157】
[S4012]
体動検知部2は、ステップS4012の開始時刻から第6時間が経過したか否かを判定する。体動検知部2は、ステップS4011の開始時刻から第6時間が経過していないと判定する場合(S4012、NO)、ステップS4011を繰り返す。
【0158】
[S4013]
体動検知部2は、ステップS4011の開始時刻から第6時間が経過していると判定する場合(S4012、YES)、ボトムが第6位置になったか否かを判定する。体動検知部2は、ボトムが第6位置になってないと判定する場合(S4013、NO)、ステップS4002を繰り返す。
【0159】
[S4014]
図12を用いて、ステップS4007、及びS4013の続きを説明する。
【0160】
体動検知部2は、ボトムが第6位置になっている場合(S4007、S4013、Yes)、使用者の呼吸数が第2値以下か否かを判定する。
【0161】
[S4015]
体動検知部2は、使用者の呼吸数が第2値以下であると判定する場合(S4014、YES)、第11速度で「下げ」動作を行う。この第11速度は例えば後述する第13速度よりも速い。
【0162】
[S4016]
体動検知部2は、ボトムが第8位置になったか否かを判定する。体動検知部2は、ボトムが第8位置になるまでステップS4015を繰り返す。なお、ステップS4015~S4018を繰り返す度に、第8位置はより低い位置(より小さい傾斜角度)に更新される。
【0163】
[S4017]
体動検知部2は、ボトムが第8位置になったと判定する場合(S4016、YES)、上げ動作を停止する。なお、第1制御部101は、第11速度よりも低速な第12速度にて「下げ」動作を行っても良い。
【0164】
[S4018]
体動検知部2は、ステップS4017の開始時刻から第7時間が経過したか否かを判定する。体動検知部2は、ステップS4017の開始時刻から第7時間が経過していないと判定する場合(S4018、NO)、ステップS4017を繰り返す。
【0165】
[S4019]
体動検知部2は、ステップS4017の開始時刻から第7時間が経過していると判定する場合(S4018、YES)、ボトムが第9位置になったか否かを判定する。体動検知部2は、ボトムが第9位置になってないと判定する場合(S4019、NO)、ステップS4014を繰り返す。体動検知部2は、ボトムが第9位置になっていると判定する場合(S4019、YES)、ステップS4002を繰り返す。体動検知部2は、ボトムが第9位置になっていないと判定する場合(S4019、NO)、ステップS4014を繰り返す。
【0166】
[S4020]
体動検知部2は、使用者の呼吸数が第2値以下でないと判定する場合(S4014、NO)、使用者の呼吸数が第3値以下か否かを判定する。
【0167】
[S4021]
体動検知部2は、使用者の呼吸数が第3値以下であると判定する場合(S4020、YES)、第13速度で「下げ」動作を行う。この第13速度は、例えば第11速度よりも低速であっても良い。このように、第4モードでは、重度である場合は高速に「下げ」動作を行い、軽度である場合は低速に「下げ」動作を行う。
【0168】
[S4022]
体動検知部2は、ボトムが第10位置(例えば、傾斜角度θ1=ε4°、β4<ε4<γ4)になったか否かを判定する。体動検知部2は、ボトムが第10位置になるまでステップS4021を繰り返す。この第10位置は、例えば第8位置よりも高い位置(傾斜角度が大きい)でも良い。なお、ステップS4021~S4024を繰り返す度に、第10位置を更新しても良い。
【0169】
[S4023]
体動検知部2は、ボトムが第10位置になったと判定する場合(S4022、YES)、上げ動作を停止する。なお、第1制御部101は、第13速度よりも低速な第14速度にて「下げ」動作を行っても良い。なお、第14速度は、S4023を繰り返す度に適宜変更可能である。
【0170】
[S4024]
体動検知部2は、ステップS4023の開始時刻から第8時間が経過したか否かを判定する。体動検知部2は、ステップS4023の開始時刻から第8時間が経過していないと判定する場合(S4024、NO)、ステップS4023を繰り返す。
【0171】
[S4025]
体動検知部2は、ステップS4023の開始時刻から第8時間が経過していると判定する場合(S4024、YES)、ボトムが第9位置になったか否かを判定する。体動検知部2は、ボトムが第9位置になってないと判定する場合(S4025、NO)、ステップS4014を繰り返す。体動検知部2は、ボトムが第9位置になっていると判定する場合(S4025、YES)、ステップS4002を繰り返す。
【0172】
尚、ベッドシステムは、第4モードを実行してから、所定の時間(第1メモリ106、または第2メモリ23に記憶された時間、または第1ユーザーインターフェース4から供給される時間)経過後に、第4モードを終了しても良い。
【0173】
<3-6>第4モードの効果
以上のように、第4モードでは、使用者の呼吸に異変が起きた場合でも、使用者が呼吸しやすいように他のモードよりも細かく自動運転することができる。
【0174】
また、第3実施形態では、第1及び第2実施形態と同様の部分に関して、同様の効果を得ることが可能である。
【0175】
<4>第4実施形態
第4実施形態について説明する。第1実施形態では、入眠を促す自動運転について説明した。第4実施形態では、安全に自動運転を行う方法について説明する。尚、第4実施形態に係るベッドシステムの基本的な構成及び基本的な動作は、上述した第1実施形態に係るベッドシステムと同様である。従って、上述した第1実施形態で説明した事項及び上述した第1実施形態から容易に類推可能な事項についての説明は省略する。
【0176】
<4-1>第5モード
図13を用いて、本実施形態に係るベッドシステムの第5モードを説明する。第5モードは、使用者が安全に自動運転を行う時に用いられるモードである。具体的には、使用者Pが在床している際は、離床している際よりも低速に動作するモードである。
【0177】
[S5001]、[S5002]
使用者は、第1ユーザーインターフェース4を介して第5モードを選択し、上げ操作を行なう。
【0178】
[S5003]
体動検知部2は、第5モードと、「上げ」操作に係る信号Aを受信する。
【0179】
[S5004]
体動検知部2は、使用者が離床しているか否かを判定する。
【0180】
[S5005]
体動検知部2は、使用者が離床していないと判定する場合(S5004、NO)、第1制御部101に、第14速度にて「上げ」動作をさせる信号Cを送信する。第1制御部101は、信号Cに基づいて、第14速度にて「上げ」動作を行う。なお、第14速度は、S5005を繰り返す度に適宜変更可能である。
【0181】
[S5006]
体動検知部2は、第1制御部101からボトムの現在の位置情報を受信する。
【0182】
これにより、体動検知部2は、第8条件(例えば、「使用者が離床している」、または「条件無し」)を満たすか否かを判定する。
【0183】
[S5007]
体動検知部2は、第8条件を満たさないと判定する場合(S5006、NO)、第9条件(例えば、「傾斜角度θ1がα5°以下」、または「S5005からβ5秒経過」)を満たすか否かを判定する。体動検知部2は、第9条件を満たさないと判定する場合(S5007、NO)、第1制御部101はステップS5005を実行する。
【0184】
[S5008]
体動検知部2は、第9条件を満たすと判定する場合(S5007、YES)、ボトムが第11位置にあるか否かを判定する(例えば、傾斜角度θ1=γ5°、α5<γ5)。体動検知部2は、第11位置にあると判定する場合、動作を終了する。
【0185】
[S5009]
体動検知部2は、第11位置にないと判定する場合、上げ動作を停止させる信号Cを送信する。第1制御部101は、信号Cに基づいて上げ動作を停止させる。なお、第1制御部101は、第14速度よりも低速な第15速度にて「上げ」動作を行っても良い。
【0186】
[S5010]
体動検知部2は、第1制御部101からボトムの現在の位置情報を受信する。
【0187】
これにより、体動検知部2は、第8条件(例えば、「使用者が離床している」、または「条件無し」)を満たすか否かを判定する。
【0188】
[S5011]
体動検知部2は、第8条件を満たさないと判定する場合(S5010、NO)、ステップS5009から第9時間経過したか否かを判定する。体動検知部2は、第9時間を経過したと判定する場合(S5011、YES)、第1制御部101は、ステップS5005を実行する。体動検知部2は、第9時間を経過していない判定する場合(S5011、NO)、第1制御回路101は、ステップS5009を実行する。
【0189】
[S5012]
体動検知部2は、使用者が離床していると判定する場合(S5004、YES)、第1制御部101に、第16速度(第14速度と同程度であってもよく、第14速度よりも低速でも高速であってもよく、第15速度よりも高速)にて「上げ」動作をさせる信号Cを送信する。第1制御部101は、信号Cに基づいて、第16速度にて「上げ」動作を行う。なお、第16速度は、S5012を繰り返す度に適宜変更可能である。
【0190】
[S5013]
体動検知部2は、第1制御部101からボトムの現在の位置情報を受信する。
【0191】
これにより、体動検知部2は、第8条件を満たすか否かを判定する。
【0192】
体動検知部2は、第8条件を満たさないと判定する場合(S5013、NO)、ステップS5007を繰り返す。
【0193】
[S5014]
体動検知部2は、第8条件を満たすと判定する場合(S5006、S5010、S5013、YES)、ボトムが第11位置にあるか否かを判定する。体動検知部2は、第11位置にあると判定する場合(S5014、YES)、動作を終了する。体動検知部2は、第11位置にないと判定する場合(S5014、NO)、第1制御部101は、ステップS5012を繰り返す。
【0194】
<4-2>第5モードの効果
以上のように、第5モードでは、細かく使用者の離在床を監視しているので、より安全にベッド装置を動作させることができる。
【0195】
なお、第5モードでは、体動検知部2が使用者の離在床について検知しているが、これに限らない。体動検知部2は、使用者の体動を検知し、離在床の情報の代わりに、体動情報を用いても良い。また、第5モードでは、「上げ」動作に限定して説明したが、「下げ」動作(第6モード)にも適用可能である。その場合、第9条件が、例えば「傾斜角度θ1がω5°以下」、または「S5005からε5秒経過」、という条件になり、第11位置が、例えば「傾斜角度θ1=0°」となる。
【0196】
また、第4実施形態では、第1及び第2実施形態と同様の部分に関して、同様の効果を得ることが可能である。
【0197】
<5>第5実施形態
第5実施形態について説明する。第1実施形態では、入眠を促す自動運転について説明した。第5実施形態では、食後の誤嚥予防や、心拍や呼吸状態に異常予兆があった場合に適切に対応できる方法について説明する。尚、第5実施形態に係るベッドシステムの基本的な構成及び基本的な動作は、上述した第1実施形態に係るベッドシステムと同様である。従って、上述した第1実施形態で説明した事項及び上述した第1実施形態から容易に類推可能な事項についての説明は省略する。
【0198】
<5-1>第7モード
図14を用いて、本実施形態に係るベッドシステムの第7モードを説明する。第7モードは、食後の誤嚥予防を考慮した自動運転を行う時に用いられるモードである。
【0199】
使用者が食事をした後の場合、食後一定時間は背を上げ、徐々に「下げ」動作は低速で行われることが望ましい。一方で、手動で徐々に動作を行う場合、操作者の負担が大きく、一度に動作を行うと誤嚥や心拍・呼吸の異常を引き起こす場合がある。第7モードでは、使用者が食後の場合、低速で「下げ」動作を行う。そして、一旦停止した後、心拍や呼吸の異常を検知し、心拍や呼吸の異常が無ければ「下げ」動作を継続する。
【0200】
[S7001]、[S7002]、[S7003]
使用者は、第1ユーザーインターフェース4を介して第7モードを選択し、食後の有無に関する設定をし、下げ操作を行なう。
【0201】
[S7004]
体動検知部2は、第7モードと、食後の有無に関する情報と、「上げ」操作に係る信号Aを受信する。
【0202】
[S7005]
体動検知部2は、受信した信号Aに基づき、食後判定を行なう。具体的には、第2メモリ23に、「食後」を規定するための閾値時間が記憶されており、使用者の食事情報と現在の時刻とを比較し、閾値時間以内か否かを判定する。そして、体動検知部2は、閾値時間以内であると判定する場合は、「食後」であると判定する(S7005、YES)。また、体動検知部2は、閾値時間以内でない、つまり十分に時間が経過していると判定する場合は、「食後」でないと判定する(S7005、NO)。
【0203】
体動検知部2は「食後ではない」と判定する場合(S7005、NO)、ベッドシステムはステップS5012~5014に相当する「下げ」動作を行う。
【0204】
[S7006][S7007]、[S7008]
体動検知部2は「食後である」と判定する場合(S7005、YES)、ベッドシステムはS1005~S1007と同様の動作を行う。
【0205】
[S7009]
体動検知部2は、使用者の心拍や呼吸に異常予兆があるか否かを判定する。具体的には、例えば第2メモリ23に、心拍数または呼吸数の閾値が記憶されており、使用者の心拍数または呼吸数が閾値を超えると体動検知部2が判定する場合、「異常予兆」があると判定する。
【0206】
[S7010]
体動検知部2は、使用者の心拍や呼吸に異常予兆がないと判定する場合(S7009、NO)、ステップS1009と同様の動作をする。体動検知部2は、第2条件を満たさないと判定する場合(S7010、NO)、ステップS7006を繰り返す。
【0207】
[S7011]
体動検知部2は、第2条件を満たすと判定する場合(S7010、YES)、ステップS1010と同様の動作を行う。体動検知部2は、第2位置であると判定する場合(S7011、YES)は、動作を終了する。
【0208】
[S7012]
体動検知部2は、第2位置でないと判定する場合(S7011、NO)は、第1制御部101は、ステップS1011を行う。
【0209】
[S7013]
第1制御部101は、ステップS1012を行う。
【0210】
第1制御部101は、第3時間経過していないと判定する場合(S7013、NO)は、ステップS7012を繰り返す。
【0211】
[S7014]
第1制御部101は、第3時間経過していると判定する場合(S7013、YES)は、体動検知部2はステップS7009と同様の動作を行う。
【0212】
[S7015]
体動検知部2は、使用者の心拍や呼吸に異常予兆がないと判定する場合(S7014、NO)、ステップS1014と同様の動作を行う。体動検知部2は、第3条件を満たすと判定する場合(S7015、YES)、ステップS7006を繰り返す。体動検知部2は、第3条件を満たさないと判定する場合(S7015、NO)、ステップS7012を繰り返す。
【0213】
[S7016]
体動検知部2は、使用者の心拍や呼吸に異常予兆があると判定する場合(S7014、Yes)、第1制御部101はステップS1007と同様の動作を行う。なお、ここでは、完全に停止である必要はなく、低速で「下げ」動作を行っても良い。
【0214】
[S7017]
第1制御部101は、ステップS7016から第11時間経過したか否かを判定する。第1制御部101は、第11時間経過していないと判定する場合(S7017、NO)、ステップS7016を繰り返す。第1制御部101は、第11時間経過していると判定する場合(S7017、YES)、ステップS7015を繰り返す。
【0215】
[S7018]
体動検知部2は、使用者の心拍や呼吸に異常予兆があると判定する場合(S7009、Yes)、第1制御部101はステップS1007と同様の動作を行う。なお、ここでは、完全に停止である必要はなく、低速で「下げ」動作を行っても良い。
【0216】
[S7019]
第1制御部101は、ステップS7018から第11時間経過したか否かを判定する。第1制御部101は、第11時間経過していないと判定する場合(S7019、NO)、ステップS7018を繰り返す。第1制御部101は、第11時間経過していると判定する場合(S7019、YES)、ステップS7009を繰り返す。
【0217】
<5-2>第7モードの効果
以上のように、第7モードでは、使用者の食事の状況に基づいて適切に動作を行う。これにより、食後の誤嚥予防や、心拍や呼吸状態に異常予兆があった場合に適切に対応でき、また操作者の負担を軽減することができる。
【0218】
また、第5実施形態では、第1及び第2実施形態と同様の部分に関して、同様の効果を得ることが可能である。
【0219】
<6>第6実施形態
第6実施形態について説明する。第1実施形態では、入眠を促す自動運転について説明した。第6実施形態では、使用者の状態に併せて適切に自動運転する方法について説明する。尚、第6実施形態に係るベッドシステムの基本的な構成及び基本的な動作は、上述した第1実施形態に係るベッドシステムと同様である。従って、上述した第1実施形態で説明した事項及び上述した第1実施形態から容易に類推可能な事項についての説明は省略する。
【0220】
<6-1>第8モード
図15を用いて、本実施形態に係るベッドシステムの第8モードを説明する。第8モードは、使用者のベッド上端座位を支援する自動運転を行う時に用いられるモードである。
【0221】
第8モードでは、まずは使用者の背上げし、使用者がベッドから足を下ろし、端座位の姿勢になった後に、更に背を起こすモードである。
【0222】
[S8001]、[S8002]
使用者は、第1ユーザーインターフェース4を介して第8モードを選択し、上げ操作を行なう。
【0223】
[S8003]
体動検知部2は、第8モードと、「上げ」操作に係る信号Aを受信する。そして、体動検知部2は、第21速度で上げ動作を行わせる信号Cを、送信する。
【0224】
[S8004]
第1制御部101は、信号Cを受信することで、駆動部を第21速度で上げ動作させる。
【0225】
[S8005]
第1制御部101は、ボトムが第13位置(傾斜角度θ1=α8°)か否かを判定する。第1制御部101は、ボトムが第13位置になるまでステップS8004を繰り返す。
【0226】
[S8006]
第1制御部101は、ボトムが第13位置になると判定すると、「上げ」動作を停止する。なお、第1制御部101は、必ずしも停止に限らず、第22速度(第21速度よりも低速)にて上げ動作を行っても良い。
【0227】
[S8007]
体動検知部2は、使用者の姿勢を判定する。具体的には、体動検知部2は、使用者がベッドから足を下ろし、端座位の姿勢(ベッド上端座位)になり、且つボトムが第14位置(傾斜角度θ1=β8°、α8<β8)か否かを判定する。体動検知部2は、使用者がベッド上端座位になり、且つ第14位置であると判定する場合(ステップS8007、Yes)、ステップS8006を繰り返す。
【0228】
この場合に限定されることなく、例えばステップS8007でボトムの位置が第14位置にあるか否かを判断せずに使用者の姿勢だけで判断してもよい。
【0229】
[S8008]
体動検知部2は、使用者がベッド上端座位になっていないと判定する場合(ステップS8007、No)、第23速度(第21速度と同程度であってもよく、第21速度よりも低速でも高速であってもよく、第22速度よりも高速)で上げ動作を行わせる信号Cを送信する。これにより、第1制御部101は、信号Cに基づいて、駆動部を第23速度で上げ動作させる。
【0230】
[S8009]
第1制御部101は、ボトムが第15位置(傾斜角度θ1=γ8°、β8<γ8)か否かを判定する。第1制御部101は、ボトムが第15位置になるまでステップS8008を繰り返す。第1制御部101は、ボトムが第15位置になると判定すると、動作を終了する。
【0231】
<6-2>第8モードの効果
以上のように、第8モードでは、使用者がベッド上端座位の姿勢になるように、支援することができる。
【0232】
また、第6実施形態では、第1及び第2実施形態と同様の部分に関して、同様の効果を得ることが可能である。
【0233】
<6-3>第9モード
図16を用いて、本実施形態に係るベッドシステムの第9モードを説明する。第9モードは、任意の条件において、低速で動作させるモードである。
【0234】
[S9001]、[S9002]
使用者は、第1ユーザーインターフェース4を介して第9モードを選択し、上げ操作、または下げ操作を行なう。
【0235】
[S9003]
体動検知部2は、第9モードと、上げ操作、または下げ操作に係る信号Aを受信する。そして、体動検知部2は、第24速度で動作を行わせる信号Cを、送信する。
【0236】
[S9004]
第1制御部101は、信号Cを受信することで、駆動部を第24速度で動作させる。
【0237】
[S9005]
体動検知部2は、第13条件(例えば、「使用者の心拍数変化量が所定の値を超える」、または「使用者の寝姿勢がうつ伏せ」、または「アクチュエータに流れる電流値が所定の値を超える」のいずれか)を満たすか否かを判定する。
【0238】
[S9006]
体動検知部2は、第13条件を満たさないと判定する場合(S9005、NO)、ボトムが第16位置(任意の位置)か否かを判定する。体動検知部2は、ボトムが第16位置であると判定する場合(S9006、YES)、動作を終了する。体動検知部2は、ボトムが第16位置でないと判定する場合(S9006、NO)は、第1制御部101はステップS9004を繰り返す。
【0239】
尚、ステップS9004~S9006を繰り返す毎に、第16位置を更新しても良い。具体的には、上げ操作の場合は、傾斜角度θ1=α9°(0°<α9°)、下げ操作の場合は、傾斜角度θ1=0°まで更新して動作する。
【0240】
[S9007]
体動検知部2は、第13条件を満たすと判定する場合(S9005、YES)、第1制御部101の動作を停止させる。なお、第1制御部101は、必ずしも停止に限らず、第25速度(第24速度よりも低速)にて動作を行っても良い。
【0241】
[S9008]
第1制御部101は、ステップS9007から第12時間経過したか否かを判定する。なお、ここのステップは、時間でなくて、ボトムの位置を判定しても良い。
【0242】
第1制御部101は、第12時間経過していないと判定する場合(S9008、NO)、ステップS9007を繰り返す。
【0243】
第1制御部101は、第12時間経過していると判定する場合(S9008、YES)、ステップS9005を繰り返す。
【0244】
<6-4>第12モードの効果
以上のように、第12モードでは、任意の条件では低速に動作させることができる。
【0245】
また、第6実施形態では、第1及び第2実施形態と同様の部分に関して、同様の効果を得ることが可能である。
【0246】
<7>その他
なお、マットレス3として、複数の領域に分けて空気圧を制御するエアマットレスを採用する場合においても上述した実施形態を適用できる。マットレス3としてエアマットレスを採用する場合、エアマットレスの内圧を調整している間は、「上げ」動作、または「下げ」動作は行わないことが好ましい。
【0247】
また、上述した各実施形態において、各動作速度、または時間などは、マットレス3の高さに依存して調整されても良い。例えば、マットレス3の位置が床から離れていると、使用者が転落した際に怪我をしてしまう可能性がある。そのため、例えば、マットレス3の位置が高い場合は、動作速度を遅くし、また低速(または停止)動作の時間を長くすることが好ましい。
【0248】
また、上述した各実施形態において、各動作速度、または時間などは、使用者の体重(ベッド装置1にかかる負荷)に依存して調整されても良い。例えば、使用者の体重が重いと、使用者が転落した際に怪我をしてしまう可能性がある。そのため、例えば、使用者の体重が重い場合は、動作速度を遅くし、また低速(または停止)動作の時間を長くすることが好ましい。
【0249】
また、上述した各モードはそれぞれ組み合わせられても良い。
【0250】
また、各速度は、一定として示しているが、時間軸で変更しても良い。例えば、時間の経過とともにだんだん高速になり、速度が閾値に達すると、だんだん低速になっても良い。また、例えば時間軸において最初の頃は速度の上スピードが緩やかで、次第に速度の上昇スピードを急激にし、一定の時間を超えると、速度の上昇スピードを緩やかにしても良い。
【0251】
以上、本発明の実施形態を説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、その趣旨を逸脱しない範囲内において種々変形して実施することが可能である。さらに、上記実施形態には種々の段階の発明が含まれており、開示された構成要件を適宜組み合わせることによって種々の発明が抽出される。例えば、開示された構成要件からいくつかの構成要件が削除されても、所定の効果が得られるものであれば、発明として抽出され得る。
【符号の説明】
【0252】
1…ベッド装置
2…体動検知部
3…マットレス
4…ユーザーインターフェース
5…ユーザーインターフェース
10…基台
11…背ボトム
12…腰ボトム
13…膝ボトム
100…コントロールボックス
101…制御回路
101…制御部
102…電源部
103…背リレー回路
104…膝リレー回路
105…高さリレー回路
106…メモリ
107…タイマ
110…フレーム
120…動作部