(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-12-07
(45)【発行日】2022-12-15
(54)【発明の名称】家禽の脚もしくは家禽の脚の一部から皮膚を剥ぎ取るための装置および方法
(51)【国際特許分類】
A22C 21/00 20060101AFI20221208BHJP
【FI】
A22C21/00 Z
(21)【出願番号】P 2020177019
(22)【出願日】2020-10-22
【審査請求日】2020-10-22
(32)【優先日】2019-10-23
(33)【優先権主張国・地域又は機関】NL
(73)【特許権者】
【識別番号】514175841
【氏名又は名称】メイン フード プロセシング テクノロジー ベー.フェー.
(74)【代理人】
【識別番号】110001298
【氏名又は名称】弁理士法人森本国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】アンデヴェーク、ペーター マルティン
【審査官】高橋 武大
(56)【参考文献】
【文献】特開2019-088278(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2003/0008606(US,A1)
【文献】特表2009-518034(JP,A)
【文献】特表2002-520035(JP,A)
【文献】豪国特許出願公開第2010249206(AU,A1)
【文献】特開2016-54740(JP,A)
【文献】特表2010-512784(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A22C 21/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
家禽の脚(2)もしくは家禽の脚の一部から皮膚を剥ぎ取るための装置(1)であって、
家禽の脚(2)もしくは家禽の脚の一部をその足首により吊り下げることができるシャックル(3′)を備えたコンベア(3)と、
コンベア(3)の下にあり、反対方向に回転することができ、家禽の脚(2)もしくは家禽の脚の一部から皮膚(2′)を剥ぎ取るために、シャックル(3′)で足首により吊り下げられた家禽の脚(2)もしくは家禽の脚の一部の皮膚(2′)を噛み込むことができる噛み合い歯(4′)を備え、水平方向を向いている複数のローラ(4)と、
により構成され、
前記噛合い歯(4′)を備える複数のローラ(4)は、上下に移動することができるとともに、1番目の位置から、その位置より上方に位置する2番目の位置まで、上方へ移動することができ、
前記複数のローラ(4)は、使用の際に、まず複数のローラ(4)の噛合い歯(4′)が家禽の脚(2)もしくは家禽の脚の一部の皮膚(2′)を掴み、そしてそれら複数のローラ(4)は、家禽の脚(2)もしくは家禽の脚の一部から皮膚(2′)を引き離すために、足首でシャックル(3′)に吊り下げられた家禽の脚(2)もしくは家禽の脚の一部に沿って、上方に動くように配置されていることを特徴とする皮膚を剥ぎ取るための装置(1)。
【請求項2】
家禽の脚(2)の皮膚(2′)を掴むために、複数のローラ(4)が回転して家禽の脚(2)の皮膚(2′)を噛み込むように配置されていることを特徴とする請求項1の皮膚を剥ぎ取るための装置(1)。
【請求項3】
家禽の脚(2)の皮膚(2′)を掴むために、前記複数のローラ(4)が、それら複数のローラ(4)が家禽の脚(2)もしくは家禽の脚の一部を向く側から視て、その噛合い歯(4′)が互いに向かって動くように回転する構造であることを特徴とする請求項2の皮膚を剥ぎ取るための装置(1)。
【請求項4】
皮膚を剥ぎ取るための装置が、複数のローラ(4)の動作中に、家禽の脚(2)の安定した位置決めを行うためのクランプを行う手段を備えることを特徴とする請求項1から3のいずれか1項の皮膚を剥ぎ取るための装置(1)。
【請求項5】
クランプを行う手段が、シャックル(3′)から離れた位置(2′′)で家禽の脚(2)をクランプするよう配置されていることを特徴とする請求項4の皮膚を剥ぎ取るための装置(1)。
【請求項6】
クランプを行う手段(5)と複数のローラ(4)とから選ばれた要素が、家禽の脚(2)もしくは家禽の脚の一部への複数のローラ(4)の操作を開始するために、使用の際に家禽の脚(2)もしくは家禽の脚の一部が吊り下げられている位置に向かって、水平面上を動くことが可能であることを特徴とする請求項1から5のいずれか1項の皮膚を剥ぎ取るための装置(1)。
【請求項7】
クランプを行う手段(5)と複数のローラ(4)とから選ばれた要素が、家禽の脚(2)もしくは家禽の脚の一部に対する複数のローラ(4)の操作を完了するために、使用の際に家禽の脚(2)もしくは家禽の脚の一部が足首で吊り下げられている位置から離れた方向に向けて水平面上を移動することが可能であることを特徴とする請求項1から6のいずれか1項の皮膚を剥ぎ取るための装置(1)。
【請求項8】
複数のローラ(4)が皮膚を掴んだ後に上方へ移動する際における、複数のローラ(4)が家禽の脚(2)から離れるよう皮膚(2′)を引っ張る間に、複数のローラ(4)は、皮膚(2′)の保持を維持するように回転を停止するよう配置されていることを特徴とする請求項1から7のいずれか1項の皮膚を剥ぎ取るための装置(1)。
【請求項9】
家禽の脚(2)もしくは家禽の脚の一部から引き裂かれた皮膚(2′)を複数のローラ(4)から離すために、それら複数のローラ(4)が家禽の脚(2)もしくは家禽の脚の一部から離れた時に、それら複数のローラ(4)が家禽の脚(2)もしくは家禽の脚の一部を向く側から視て、ローラ(4)が、それらの噛合い歯(4′)が互いから離れるよう回転するように備えられていることを特徴とする請求項1から
8のいずれか1項の皮膚を剥ぎ取るための装置(1)。
【請求項10】
請求項1から9までのいずれか1項の皮膚を剥ぎ取るための装置を少なくとも備えていることを特徴とする家禽の処理ライン。
【請求項11】
家禽の脚(2)もしくは家禽の脚の一部から皮膚を剥ぎ取る方法であって、
家禽の脚(2)もしくは家禽の脚の一部が足首で吊り下げて保持しながらそれらを運搬し、
水平方向を向き、かつ噛合い歯(4′)を有して反対方向に回転することができるとともに、足首で吊り下げられかつ保持されている家禽の脚に沿って上下方向に移動させることができる複数のローラ(4)を、家禽の脚(2)もしくは吊り下げられた家禽の脚の一部の皮膚(2′)と噛み合わせ、
複数のローラ(4)が家禽の脚(2)もしくは家禽の脚の一部の皮膚(2′)を掴むために家禽の脚(2)もしくは家禽の脚の一部を噛み込んだ後、家禽の脚(2)もしくは家禽の脚の一部から離れるように家禽の脚(2)もしくは家禽の脚の一部の皮膚(2′)を引っ張るために、複数のローラ(4)を上方に移動させることを特徴と
する皮膚を剥ぎ取る方法。
【請求項12】
複数のローラ(4)を回転させて、前記皮膚(2′)を掴むためにそれら複数のローラ(4)を家禽の脚(2)に噛み込ませることを特徴とする請求項11の皮膚を剥ぎ取る方法。
【請求項13】
家禽の脚(2)もしくは家禽の脚の一部に複数のローラ(4)を噛み込ませる際に、それら複数(4)のローラ(4)を家禽の脚(2)もしくは家禽の脚の一部を向く側において、それら複数のローラ(4)を、その噛合い歯(4′)が互いに向かって動くように回転させることを特徴とする請求項11または12の皮膚を剥ぎ取る方法。
【請求項14】
複数のローラ(4)が皮膚を掴んだ後に上方へ移動する際における、複数のローラ(4)が家禽の脚(2)から離れるよう皮膚(2′)を引っ張る間に、皮膚(2′)の保持を維持するように、複数のローラ(4)の回転を停止させることを特徴とする請求項11から13のいずれか1項の皮膚を剥ぎ取る方法。
【請求項15】
皮膚を剥ぎ取る際、前記家禽の脚(2)の安定した位置決めを行うために、家禽の脚(2)をクランプすることを特徴とする請求項11から14のいずれか1項の皮膚を剥ぎ取る方法。
【請求項16】
家禽の脚(2)を、その家禽の脚(2)を足首で吊り下げているシャックル(3′′)から離れた位置(2′′)でクランプすることを特徴とする請求項15の皮膚を剥ぎ取る方法。
【請求項17】
家禽の脚(2)もしくは家禽の脚の一部への複数のローラ(4)の操作を開始するために、使用の際に家禽の脚(2)もしくは家禽の脚の一部が吊り下げられる位置に向かって、クランプを行う手段(5)と複数のローラ(4)とから選ばれた要素を移動させること特徴とする請求項11から16のいずれか1項の皮膚を剥ぎ取る方法。
【請求項18】
家禽の脚(2)もしくは家禽の脚の一部への複数のローラ(4)の操作を完了するために、使用の際に家禽の脚(2)もしくは家禽の脚の一部が足首で吊り下げられている位置から離れた方向に、クランプする手段(5)と複数のローラ(4)とから選ばれた要素を移動させることを特徴とする請求項11から17のいずれか1項の皮膚を剥ぎ取る方法。
【請求項19】
家禽の脚(2)もしくは家禽の脚の一部から引き裂かれた皮膚(2′)を解放するために、複数のローラ(4)が家禽の脚(2)もしくは家禽の脚の一部から離れた時に、複数のローラ(4)を、家禽の脚(2)もしくは家禽の脚の一部を向く側において、それらの噛合い歯(4′)が互いに離れるように回転させることを特徴とする請求項11から18のいずれか1項の皮膚を剥ぎ取る方法。
【請求項20】
家禽の脚(2)もしくは家禽の脚の一部から引き裂かれた皮膚(2′)を解放するために、複数のローラ(4)を家禽の脚(2)もしくは家禽の脚の一部から離し、そして複数のローラ(4)を、家禽の脚(2)もしくは家禽の脚の一部を向く側から視て噛合い歯(4′)が互いに離れるように回転させることを特徴とする請求項11から18のいずれか1項の皮膚を剥ぎ取る方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、家禽の脚もしくは家禽の脚の一部から皮膚を剥ぎ取るための方法と装置とに関する。この方法と装置は、家禽の脚もしくは家禽の脚の一部を吊り下げることができるコンベアフックを備えたコンベアと、コンベアの下にあり、反対方向に回転することができ、家禽の脚もしくは家禽の脚の一部から皮膚を剥ぎ取るために、コンベアフックに吊り下げられた家禽の脚もしくは家禽の脚の一部の皮膚を噛み込むことができる噛合い歯を備える複数のローラと、により構成される。
【背景技術】
【0002】
このような方法と装置の例は欧州特許出願公開第3485735号明細書により知られている。その文献では、家禽の脚もしくは家禽の脚の一部の反対側と接触する複数の底部ローラの組と、それよりも上側の複数の上部ローラの組とを使用している。それら複数のローラは水平に向けられている。
【0003】
もう一つの例は欧州特許出願公開第3068229号明細書により知られている。その文献ではコンベアの軌道に沿って配置された複数ローラの組が使用され、家禽の脚全体から皮膚を取り除くに適合している。それら複数のローラは垂直に向けられている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【文献】欧州特許出願公開第3485735号明細書
【文献】欧州特許出願公開第3068229号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明は、剥ぎ取られた皮に付属する肉を最小として皮膚を剥ぎ取る高い効率を確保しながら、1時間あたりにおよそ15,000またはそれ以上を数える脚の高い生産率に適している方法と装置とを提供することを目的としている。
【0006】
本目的は、添付の請求項の1つもしくはそれ以上の特徴の実施である方法と装置とにより達成もしくは一部が促進される。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明における基本態様では、複数のローラは水平に向いており、上下に移動することができる。
【0008】
それら複数のローラが上下に移動することができることで、複数のローラが家禽の脚もしくは家禽の脚の一部の皮膚を掴むために、家禽の脚もしくは家禽の脚の一部を噛み込んだ後、家禽の脚もしくは家禽の脚の一部から家禽の脚もしくは家禽の脚の一部の皮膚を剥ぎ取るために、複数のローラが上方に移動することを可能にする。家禽の脚の皮膚を掴むために、複数のローラは回転して家禽の脚の皮を噛み込むように配置されている。好ましくは、複数のローラは、それら複数のローラが家禽の脚もしくは家禽の脚の一部を向く面より視て、それらの噛合い歯が互いに向かって動くように回転する。
【0009】
さらに本発明の皮膚を剥ぎ取るための装置は、噛合い歯を備える複数のローラが1番目の位置から、その位置より上方に位置する2番目の位置まで、上方へ移動することができる好適な特徴を有し、それら複数のローラは、使用の際に、まず複数のローラの噛合い歯が家禽の脚もしくは家禽の脚の一部の皮膚を掴み、そしてそれら複数のローラは、家禽の脚もしくは家禽の脚の一部から離れるように皮膚を引っ張り、足首でコンベアフックに吊り下げられた家禽の脚もしくは家禽の脚の一部に沿って、上方に移動するように配置される。複数のローラが皮膚を掴んだ後、それらが上方へ移動する際に、複数のローラが家禽の脚から離れるように皮膚を引っ張る間、複数のローラを皮膚の保持を維持するよう設けるために、それら複数のローラが回転を停止するよう配置する。これにより、家禽の脚もしくは家禽の脚の一部からの皮膚の制御された剥離が容易になる。
【0010】
さらに好ましくは、装置は、複数のローラの動作中に、家禽の脚の安定した位置決めを行うためのクランプを行う手段を備える。
【0011】
好ましくは、クランプを行う手段は、例えば足首で吊り下げられた家禽の脚から突き出ている腰骨のように、コンベアフックから離れた位置で家禽の脚をクランプするよう配置される。
【0012】
1つの態様では、家禽の脚もしくは家禽の脚の一部への複数のローラの操作を開始するために、複数のローラは、使用の際に家禽の脚もしくは家禽の脚の一部が吊り下げられている位置に向かって、水平面上を動くことが可能である。この態様では、好ましくは複数のローラが、家禽の脚もしくは家禽の脚の一部の複数のローラの操作を完了するために、使用の際に家禽の脚もしくは家禽の脚の一部が足首で吊り下げられている位置から離れた方向に向けて水平面上を移動することも可能である。
【0013】
もう1つの態様では、家禽の脚もしくは家禽の脚の一部への複数のローラの操作を開始するために、クランプを行う手段は、使用の際に家禽の脚もしくは家禽の脚の一部が足首で吊り下げられている位置に向かって水平面上を移動することが可能である。そして、好ましくはクランプを行う手段が、家禽の脚もしくは家禽の脚の一部への複数のローラの操作を完了するために、使用の際に家禽の脚もしくは家禽の脚の一部が足首で吊り下げられている位置から離れた方向に向けて水平面上を移動することも可能である。
【0014】
さらに好ましくは、家禽の脚もしくは家禽の脚の一部から皮膚が引き離された後に、複数のローラから皮膚を離し、複数のローラから皮膚を引き裂くために、それら複数のローラが家禽の脚もしくは家禽の脚の一部から離れた時に、それら複数のローラが家禽の脚もしくは家禽の脚の一部を向く面より視て、それら複数のローラが、それらの噛合い歯が互いから離れるよう回転するように備えられる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【
図1】本発明による皮膚を剥ぎ取る装置の側面図である。
【
図2】本発明による皮膚を剥ぎ取る装置の右からの斜め側面から視た図であって、本発明の皮膚を剥ぎ取る装置の複数のローラが、吊り下げられた家禽の脚と噛み合う際の図である。
【
図4】本発明による皮膚を剥ぎ取る装置の右からの斜め側面から視た図であって、本発明の皮膚を剥ぎ取る装置の複数のローラが、吊り下げられた家禽の脚に沿って上方に移動した際の図である。
【
図5】本発明による皮膚を剥ぎ取る装置の右からの斜め側面から視た図であって、本発明の皮膚を剥ぎ取る装置の複数のローラが、吊り下げられた家禽の脚から皮膚を引き裂いた際の図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
特許請求の範囲を限定しないところの、本発明の皮膚を剥ぎ取る装置のいくつかの例示的な実施形態の図面を参照して、以下において本発明を詳細に説明する。
【0017】
複数の図において、同一の参照番号が使用されている場合、それらは同一の部位を示す。
【0018】
まず
図1を参照すると、家禽の脚2から皮膚2′を剥ぎ取るために使用される、本発明の皮膚を剥ぎ取るための装置1が示されている。
【0019】
皮膚を剥ぎ取る装置1は、知られた方法であるコンベアフックを含むコンベア3により構成される。家禽の脚2もしくは家禽の脚の一部は足首でコンベアフックより吊り下げられており、コンベアフックはたいていシャックル3′である。シャックル3′は、本発明の皮膚を剥ぎ取る装置1の特徴が提供される軌道に沿って、もしくは本発明の皮膚を剥ぎ取る装置1の特徴が隣接して提供される軌道に沿って、矢印Aで示される搬送方向に移動する。
【0020】
図1で示すように、皮膚を剥ぎ取る装置1は、好ましくは家禽の脚2もしくは家禽の脚の一部から皮膚を剥ぎ取る2つの協動する垂直のローラを1組として使用する複数のローラ4により構成される。複数のローラ4は、本目的のために、好ましくは複数の自由度を備えている。特筆すべき点は、複数のローラ4は、矢印Bに示されるように、時計回りもしくは反時計回りに回転することができ、矢印Cに示されるように上下方向に移動することができる。選択肢としては、家禽の脚2もしくは家禽の脚の一部の足首で吊り下げられている位置に向かって、そしてその位置から、複数のローラ4は水平面上を移動することができる。この機能によると、複数のローラ4を家禽の脚2と噛み込ませることができる。しかしながら、これら複数ローラ4と家禽の脚2とを噛み込ませる機能は、クランプを行う手段5の操作により達成することも可能で、これは以降で説明される。
図1はさらに、2つの協動するローラ4が常に反対方向の回転となるよう、2つのローラ4が噛合い歯4′を有することを示している。
【0021】
図2と、より詳細な
図3とは、クランプを行う手段5が、吊り下げられた家禽の脚2に向かって、
図1に示す矢印Dによる水平方向の移動が完了した後に配置された状況を示す。前記水平方向の移動は、家禽の脚2をローラ4の近くに運び、複数のローラ4が家禽の脚の皮膚2′を噛み込み、家禽の脚2の皮膚2′の掴む動作を開始することを可能にする。皮膚2′を掴むための複数のローラ4の回転は矢印B′により表される。皮膚2′を掴んだ後と、そのあとの上方への移動の際において、複数のローラ4は回転を停止するよう配置される。それ以降、複数のローラ4は、家禽の脚2から離れるように皮膚2′を引っ張り、単に皮膚2′の保持の維持を行う。
【0022】
家禽の脚2を噛み込む際と、複数のローラ4が上方へ移動する際とにおいても、クランプを行う手段5は、家禽の脚2を好ましくはシャックル3′より離れた位置2′′でクランプする。この例では家禽の脚2は、家禽の脚2の肉から延びる腰の付け根の関節でクランプされる。
【0023】
最終的に
図5は、皮膚2′が家禽の脚2もしくは家禽の脚の一部から完全に引き離され、そして家禽の脚2から複数のローラ4が離れた後の状況を示す。その場合、複数のローラ4が家禽の脚2もしくは家禽の脚の一部を向く面より視て、複数のローラ4は、その噛合い歯が互いから離れるように回転することができる。これは家禽の脚2もしくは家禽の脚の一部から引き離された皮膚2′を複数のローラ4から離す。この回転の動作は矢印B′′により表される。
【0024】
本発明の皮膚を剥ぎ取るための装置とその操作方法について、いくつかの例示的な実施形態を参照して説明したが、本発明はこれらの特定の実施形態に限定されない。これらの特定の実施形態は、本発明の範囲から逸脱することなしに、さらに多くの方法にて変化を加えることができる。したがって、ここに説明された例示的な実施形態は、この実施形態にしたがって添付の特許請求の範囲を厳密に解釈するために使用されるべきではない。一方で、これらの実施形態は、添付の特許請求の範囲をこれらの例示的な実施形態に限定することを意図せずに、同特許請求の範囲の文言を説明することのみを意図するものである。したがって、本発明の保護の範囲は、添付の特許請求の範囲にしたがってのみ解釈されるべきものであり、特許請求の範囲における曖昧な可能性がある文言について、これらの例示的な実施形態を使用して解決されるものとする。