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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-12-08
(45)【発行日】2022-12-16
(54)【発明の名称】照明システム
(51)【国際特許分類】
   H05B 47/195 20200101AFI20221209BHJP
   H05B 45/325 20200101ALI20221209BHJP
   H05B 45/10 20200101ALI20221209BHJP
【FI】
H05B47/195
H05B45/325
H05B45/10
【請求項の数】 13
(21)【出願番号】P 2021574268
(86)(22)【出願日】2020-07-06
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2022-09-06
(86)【国際出願番号】 IB2020056327
(87)【国際公開番号】W WO2021001808
(87)【国際公開日】2021-01-07
【審査請求日】2021-12-14
(31)【優先権主張番号】201910599911.3
(32)【優先日】2019-07-04
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(73)【特許権者】
【識別番号】314012076
【氏名又は名称】パナソニックIPマネジメント株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110001210
【氏名又は名称】弁理士法人YKI国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】チェン ヨン フー
(72)【発明者】
【氏名】ダイ シン
【審査官】安食 泰秀
(56)【参考文献】
【文献】特開2013-008703(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H05B 47/195
H05B 45/325
H05B 45/10
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の制御グループに分けられ、各々の前記制御グループに少なくとも一つ以上の光ユニットが編成されるように構成された複数の光ユニットと、
少なくとも一つの前記光ユニットに設置される赤外線受信ユニットと、
前記複数の光ユニットと接続し、前記制御グループごとに前記複数の制御グループを制御する無線通信ユニットが内蔵されるリモコンとを備え、
前記リモコンに設置され、発する赤外線信号は、前記光ユニットの前記赤外線受信ユニットに受信されることによって、前記リモコンと係る光ユニットの単独制御を確立させる赤外線送信ユニットを備えることを特徴とする照明システム。
【請求項2】
前記リモコンは赤外線モードを有し、前記赤外線送信ユニットは、前記リモコンの赤外線モードでの操作に基づき、赤外線テスト信号を発信し、前記赤外線送信ユニットの指向性を確認することを特徴とする請求項1記載の照明システム。
【請求項3】
各々の前記光ユニットに逐一対応して設けられた告知部を更に備え、前記告知部は、所定の方法に基づき、前記赤外線テスト信号を受け取った光ユニットにおいて、当該光ユニットの赤外線受信ユニットは前記リモコンの前記赤外線送信ユニットと通信確立されたことを告知するように構成された請求項2記載の照明システム。
【請求項4】
前記告知部は、前記光ユニットに設置される指示ランプまたはブザーであることを特徴とする請求項3記載の照明システム。
【請求項5】
前記リモコンは、複数のギアを有する手動スイッチで構成されるグルーピングスイッチを備え、それぞれのギアは一つの前記制御グループに対応するように構成され、
前記手動スイッチが特定の制御グループに対応する特定のギアに設定された際に、当該特定の制御グループ内に編成される光ユニットの前記赤外線受信ユニットのみが、前記赤外線送信ユニットから発される赤外線信号に反応することを特徴とする請求項1記載の照明システム。
【請求項6】
前記赤外線受信ユニットは、複数のデータチャンネルを有し、複数の前記赤外線受信ユニットはそれぞれ複数のデータチャンネルの赤外線信号に対応するように設定され、前記リモコンの前記赤外線送信ユニットは前記複数のデータチャンネルから選択的に特定のデータチャンネルの赤外線信号を発することができることを特徴とする請求項1記載の照明システム。
【請求項7】
リモコンと光ユニットの間の無線通信の信号強度を計測する信号強度計測モジュールと、
前記信号強度計測モジュールと接続するチャンネル選択モジュールとを備え、
前記リモコンと特定の前記光ユニットとの間の無線通信接続の信号強度が所定値を超えた場合、前記チャンネル選択モジュールは、前記無線通信接続を通じて特定の前記光ユニットに対応する前記赤外線受信ユニットの使用されるデータチャンネル情報を前記リモコンに送信することを特徴とする請求項6記載の照明システム。
【請求項8】
前記リモコンは、
複数の前記データチャンネルから、前記データチャンネル情報に対応するデータチャンネルを選択して赤外線信号の発信するように構成され、
または、
前記リモコンは、前記データチャンネル情報に基づいて告知情報を発するように構成された、
ことを特徴とする請求項7記載の照明システム。
【請求項9】
前記リモコンの前記赤外線送信ユニットと赤外線通信が確立された光ユニットに対して、前記リモコンは、係る光ユニットの輝度、色温度、消灯遅延機能、ブザー制御機能のうち、少なくとも1項以上を独立して制御できることを特徴とする請求項3~5のいずれか1項記載の照明システム。
【請求項10】
前記リモコンまたは前記光ユニットは更にメモリ装置を有し、前記リモコンによって単独制御された係る光ユニットの調光パラメータは、前記メモリ装置に収納されることを特徴とする請求項9記載の照明システム。
【請求項11】
同一の制御グループに編成された各光ユニットの前記調光パラメータに基づき、当該制御グループに適用される照明シーンを形成するシーン生成モジュールを、前記リモコンに更に備えることを特徴とする請求項10記載の照明システム。
【請求項12】
前記リモコンと前記光ユニットの各々は、メッシュネットワークのグリッドであることを特徴とする請求項1~8、10~11項のいずれか1項記載の照明システム。
【請求項13】
前記メッシュネットワークはBluetooth(登録商標)プロトコルに基づくことを特徴とする請求項12記載の照明システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は照明分野に関し、更に詳しくは、照明の制御技術分野に関する。
【背景技術】
【0002】
スマート産業やIoT時代の到来に伴い、益々多くの電気製品がIoTに組み込まれ、スマート化された統一管理が行われている。照明業界でも同様の変化が起こっており、IoT技術の普及に伴い、スマート化やインタラクティブの需要に適応できるよう、益々多くの照明器具にも通信モジュールが取り付けられ、または接続されている。
【0003】
同時に、室内または室外照明に対して、ユーザーも単独の照明器具により充分な照度を得るといった簡単なニーズに飽き足らず、照明自身の装飾性機能に益々注目するようになってきている。光ユニット(例えば照明器具類の光源やブラインド、ランプシェード、遮蔽板などの光源である照明の状態を変更できる部材)の種類、型式、調光性能等のパラメータを組み合わせることで、複雑で美しい各種照明シーンに組み合わせることができ、このような科学技術と芸術の組み合わせは商業用照明でも家庭用照明の分野でも既に広がっている。
【0004】
グループ制御はユーザーにとって複雑で美しい照明シーンを構築、再現するのに便利であるが、操作や制御の柔軟性から見れば、多くの場合において、単独制御は依然として捨てがたいものがある。以上の理由から、制御システムは単独制御とグループ制御の要求を同時に満たす必要があるため、ユーザーと相互に行う選択可能、または調整可能な項目は益々多くなり、実施されるシステムも益々複雑となってくる。
【0005】
より複雑なヒューマンマシンインタラクション機能を提供するために、現在、一般的にはスマートフォンにインストールされた端末アプリを用いてシステムの制御が実施されており、端末アプリにて提供されるGUIは異なる光ユニットで単独のウィジェットを生成できる。ユーザーはあるウィジェットを開いて、対応する光ユニットに対して単独制御を実施するができ、また、複数の光ユニットを1つの独立した制御グループに編成して、ユーザーが編成した制御グループ情報を保存し、制御グループごとに、グループ制御を実施することもできる。
【0006】
しかし、スマートフォンにより照明システムの制御を実施する場合、ソフトウェアやGUI等を作成するコストが高く、また、スマートフォンの普及率が充分ではない一部の国や地域、および一部の特定の使用習慣を持つ人々(例えば高齢者)はスマート移動端末を使用したインストールや制御を行わない傾向があるため、上記端末アプリは実際の普及において依然として多くの困難に直面している。
【発明の概要】
【0007】
従来技術の上記問題に鑑み、本発明はコストが低く、GUIが無い、または簡単なGUIしか無いリモコンを使用し、複雑な照明システムのグループ制御と単独制御の機能を兼ね備えることができる照明システムを提供する。
【0008】
本発明が提供する照明システムは、複数の制御グループに分けられ、各々に少なくとも1つ以上の光ユニットが編成される複数の光ユニットと、少なくとも1つの光ユニットに設置される赤外線受信ユニットと、複数の光ユニットと接続が確立され、制御グループごとに、複数の制御グループをグループ制御する無線通信ユニットが内蔵されるリモコンとを備え、リモコンは、発する赤外線信号が現在の光ユニットの赤外線受信ユニットに受信され、現在の光ユニットに対するリモコンの制御を確立させる赤外線送信ユニットを更に備える。
【0009】
当該照明システム内の各光ユニット、各制御グループのグループ制御と単独制御は同一のリモコンで実施でき、制御端末の集積度を大幅に高めることができる。また、リモコンはGUIを必要とせず、または簡単なGUIを備えるだけで、元々スマートフォンが複雑なGUIを利用してしか実現できない機能を実現することができ、スマートフォンのAPP制御を用いた照明システムのコストが高く、使用や普及が難しいという従来の問題を効果的に解決できる。
【0010】
本発明の好ましい技術手段において、赤外線送信ユニットは、赤外線送信ユニットの指向性を示せるよう、リモコンの赤外線モードでの操作に反応して赤外線テスト信号を送信できる。
【0011】
本発明の好ましい技術手段において、照明システムは、複数の光ユニットに一対一で対応して設けられた告知部を更に備え、告知部は、現在の光ユニットが受信した赤外線テスト信号に反応して、所定の方法により、現在の光ユニットの赤外線受信ユニットはリモコンの赤外線送信ユニットと通信が確立されたことを告知できる。
【0012】
本発明の好ましい技術手段において、告知部は、光ユニットに取り付けられる指示ランプまたはブザーである。
【0013】
本発明の好ましい技術手段において、リモコンは、各々が1つの制御グループに対応する複数のギアを有する手動スイッチであるグルーピングスイッチを備え、手動スイッチが手動で第一の制御グループに対応するギアまで動かされると、第一の制御グループ内の光ユニットの赤外線受信ユニットのみが赤外線送信ユニットから発せられる信号に反応する。
【0014】
本発明の好ましい技術手段において、赤外線受信ユニットは、複数のデータチャンネルを有し、複数の赤外線受信ユニットはそれぞれ複数のデータチャンネルの赤外線信号を受信できるように設定され、リモコンの赤外線送信ユニットは複数のデータチャンネルから選択された特定のデータチャンネルの赤外線信号を発することができる。
【0015】
本発明の好ましい技術手段において、照明システムは、リモコンと光ユニットの間の無線通信接続の信号強度を検出するための信号強度計測モジュールを備え、照明システムは、リモコンと特定の光ユニットの間の無線通信接続の信号強度が閾値を超えた場合、無線通信接続を通じて、特定の光ユニットに対応する赤外線受信ユニットが使用するデータチャンネル情報をリモコンに送信するステップを実行できる、信号強度計測モジュールと結合するチャンネル選択モジュールを更に備える。
【0016】
本発明の好ましい技術手段において、リモコンは、複数のデータチャンネルから、データチャンネル情報に対応するデータチャンネルを選択して赤外線信号の送信を行うように構成され、または、リモコンは、データチャンネル情報に基づいて告知情報を発するように構成される。
【0017】
本発明の好ましい技術手段において、リモコンの赤外線送信ユニットと赤外線通信が既に確立された光ユニットに対して、リモコンは、光ユニットの輝度、色温度、消灯遅延機能、ブザー制御機能のうち、いずれか1つまたは複数を独立して制御することができる。
【0018】
本発明の好ましい技術手段において、リモコンまたは光ユニットは更にメモリ装置を備え、リモコンによって単独調整された光ユニットの調光パラメータはメモリ装置に保存される。
【0019】
本発明の好ましい技術手段において、照明システムは、保存された同一制御グループ内の複数の光ユニットの調光パラメータに基づき、当該制御グループにシーンを形成する、リモコンに設けられたシーン生成モジュールを更に備える。
【0020】
本発明の好ましい技術手段において、無線通信ユニットと複数の光ユニットはいずれもメッシュネットワークのグリッドである。
【0021】
本発明の好ましい技術手段において、メッシュネットワークはBluetooth(登録商標)プロトコルに基づき構築される。
【図面の簡単な説明】
【0022】
図1】本発明の実施の形態における照明システムの構造概略図である。
図2】本発明の実施の形態における光ユニットの構造概略図である。
図3】本発明の実施の形態におけるリモコンの構造概略図である。
図4】本発明の実施の形態における初期設定方法のフローチャート概略図である。
図5】本発明の実施の形態における単独制御方法のフローチャート概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0023】
以下に、図面を参照しながら本発明の好ましい実施の形態について大まかに説明する。また、本発明の実施の形態は下記の実施の形態に限られるものではなく、本発明の技術思想を逸脱しない範囲の各種の様々な実施の形態を採用することができる。
【0024】
本実施の形態は、まず、照明システムを提供する。以下、図1を参照し、各方面から本実施の形態にて提供される照明システムについて紹介する。
【0025】
無線通信ネットワーク
本実施の形態において、各光ユニット10およびリモコン20はいずれもBluetooth(登録商標)標準プロトコルに基づく無線通信ユニット(Bluetooth(登録商標)通信モジュール)を有する。複数の光ユニット10間および複数の光ユニット10とリモコン20の間はBluetooth(登録商標)メッシュネットワーク(Bluetooth Mesh)で接続される。更に、本実施の形態におけるBluetooth(登録商標)メッシュネットワークはBluetooth(登録商標)標準プロトコル4.0以上の低消費電力バージョンに基づき構築されたネットワークトポロジー、即ちBluetooth(登録商標)低消費電力メッシュネットワーク(BLE Mesh、Bluetooth Low Energy Mesh)である。
【0026】
各光ユニット10およびリモコン20が具備するBluetooth(登録商標)通信モジュール(10BLE、20BLE)はいずれも当該Bluetooth(登録商標)低消費電力メッシュネットワークの1つのグリッドであり、Bluetooth(登録商標)低消費電力メッシュネットワークのグリッド間は双方向に互いに通信することができ、光ユニット10のBluetooth(登録商標)通信モジュール10BLEはリモコン20のBluetooth(登録商標)通信モジュール20BLEの信号を中継でき、これにより、リモコン20は光ユニット10間のネットワーク接続によりデータを送信することができ、制御信号がリモコン20の信号送信動作の距離外の光ユニット10部分に送信されて制御が実施される。
【0027】
従来の照明器具の制御方法では、夜寝る前に現在の部屋の照明器具を消してから離れなければならないが、室内に他の照射光源がない場合、ユーザーは現在の部屋の照明器具を消してから別の部屋の照明器具をつけるまでの間、暗い中を行動しなければならず、ユーザーの使い勝手は良くない。一方、上記のメッシュネットワーク接続によれば、ユーザーは現在の部屋の照明器具を消さずに別の部屋に移動した後、携帯するリモコン20で前の部屋の照明を消すことができ、暗い中を移動する必要がない。また、これにより照明器具の初期設計レイアウト時に考慮すべき使用要求も下げることができる。
【0028】
赤外線通信ネットワーク
本実施の形態にて提供される照明システムにおいて、グループ制御はBLE Meshネットワークに基づき実行される。そして、各光ユニット10の単独制御はBLE Meshネットワークのグリッドとしてのリモコン20の赤外線送信ユニット20IRと、同じくBLE Meshネットワークのグリッドとしての光ユニット10の赤外線受信ユニット10IRとのインタラクティブに基づき完了される。
【0029】
本実施の形態において、各光ユニット10のいずれにも赤外線受信ユニット10IRが設けられ、リモコン20には赤外線通信により指令を各光ユニット10に送信できる赤外線送信ユニット20IRが設けられる。
【0030】
リモコン20のBluetooth(登録商標)通信モジュール20BLEと照明システム内の各光ユニット10のBluetooth(登録商標)通信モジュール10BLEはいずれも通信接続を確立でき、かつ、リモコン20が単独制御として使われる場合、ユーザーは通常、照明システムの複数の光ユニット10から単独制御を実施しようとする光ユニット10を選択する。光ユニット10の数が多く、また、リモコン20にはGUIが無い(または簡単なGUIしか無い)照明システムに対して、この選択過程は極めて煩雑なものとなる。
【0031】
従来の照明システムにおいて、通常は、光ユニット10と一対一でペアリングされる赤外線リモコンを用いて単独制御を実施するが、グループ制御はスマートフォンを用いてWiFi(登録商標)で相互に接続される光ユニット10に対して行われ、照明システム全体の制御は複数の制御装置と複数の制御システムに依存しなければならず、集積度は低く、ユーザーの使い勝手は良くない。各光ユニット10がペアリングされる赤外線リモコンを同一のリモコンに集積すると、赤外光は完全なポイントツーポイントの制御ではなく、一定範囲がカバーされ、かつ、壁や他の物体に反射されるため、赤外線信号は隣接する複数の光ユニット10に受信され、単独制御を正確に実施するのが困難になる問題を起こす。
【0032】
上記問題を解決するために、本実施の形態にて提供される照明システムにおいては、赤外線受信ユニット10IRと赤外線送信ユニット20IRの間の通信接続は複数のデータチャンネルを有する。本実施の形態において、異なるデータチャンネルのエンコード、デコード方式は異なるため、隣接する光ユニット10の赤外線受信ユニット10IRを異なるデータチャンネルに割り当ててデータ転送し、赤外線送信ユニット20IRから送信された赤外線信号が隣接する複数の光ユニット10に受信されても、隣接する複数の光ユニットが異なるデータチャンネルに設定されているため、それをデコードすることはなく、これにより、隣接する照明器具に対する誤設定を回避でき、単独制御の正確性を高めることができる。
【0033】
一部の実施の形態において、同一制御グループに編入される光ユニット10の数には上限値があり、当該上限値はデータチャンネルの数以下に割り当てられる。上記方法により、同一制御グループ内の各光ユニット10に異なるデータチャンネルを割り当てることができる。異なる光ユニット10は異なるデータチャンネルにあるため、異なるデータチャンネルを用いて異なる光ユニット10を一対一でマッチさせることができ、これにより、単独の赤外線信号により異なる光ユニット10の反応が生じることはなく、単独制御の指向性の正確性を高めることができる。
【0034】
光ユニット
一部の実施の形態において、光ユニット10は白熱灯、装飾用白熱灯、密閉型電球、赤外線ランプ、ハロゲンランプ、LEDランプ、蛍光灯、昼光ランプ、ナトリウムランプ、キセノンランプ、シーリングランプ、シャンデリア、シーリング吊り下げランプ、天井ランプ、埋め込み式シーリングランプ、ウォールランプ、壁掛けランプ、壁直付ランプ、テーブルランプ、フロアランプ、街灯、ガーデンライト、ドアランプ、懐中電灯、ポケットライト、ハンドランプ、サーチライト、スポットライト、または他の任意の適切な制御可能な光源の1つまたは複数の組み合わせから選択してもよく、また、上記の任意の適切な制御可能な光源および自然光の光源、蝋燭、オイルランプ等の任意の適切な制御不可能な光源と光源の照明状態を変更できる付属品、例えば、制御可能なブラインドカーテン、ランプシェード、遮蔽板等の組み合わせであってもよく、更には、上記の任意の1つまたは複数の光源もしくは付属品における制御可能なモジュールまたはアセンブリであってもよい。
【0035】
図2を参照し、本実施の形態において、光ユニット10はLEDランプであり、LEDランプはPWM調光回路102を用いて駆動電源104を通じてLEDランプの発光部材106を調光制御する。本実施の形態において、シーンは出荷時に予め設定することができる。例えば、異なる輝度でそれぞれ構築できる。また、ユーザーが自ら設定することもできる。例えば、単独の設定結果を固定し、保存することで得られる。
【0036】
本実施の形態において、LEDランプ(光ユニット10)は更に低消費電力のBluetooth(登録商標)通信モジュール10BLEを有し、当該Bluetooth(登録商標)通信モジュール10BLEは光ユニット10のPWM調光回路102と電気的に接続され、または、PWM調光回路102と同一のマスターコントロールチップ10Cに集積され、Bluetooth(登録商標)通信モジュール10BLEが取得した制御指令に基づき、光ユニット10のスイッチおよび調光パラメータを調節できる。PWM調光回路102をBluetooth(登録商標)通信モジュール10BLEに集積するとコストを効果的に低減できる。この他、集積されたBluetooth(登録商標)通信モジュール10BLEとPWM調光回路102が異なる種類の光ユニット10に適合できるよう、複数タイプのチップを採用してそれぞれ適合させてもよいし、異なるタイプの光ユニットに適合させるコストを低減できるよう、汎用のBluetooth(登録商標)モジュールを用いて異なる周辺回路に合わせる形式で適合させてもよい。
【0037】
一部の実施の形態において、少なくとも部分的に付属品を利用して光の性能を制御する一部の光ユニット10に対して、Bluetooth(登録商標)通信モジュール10BLEは更に付属品の動作状態を制御できるよう、その付属品の制御部分と通信接続できる。例えば、ランプシェードの開閉度を調節できるよう、ランプシェードの駆動部と通信接続する。
【0038】
本実施の形態において、光ユニット10は更に機械スイッチ108(例えば、壁面スイッチ)を備え、機械スイッチ108は光ユニット10と電気的に接続され、光ユニット10に対してスイッチ制御を実施できる。
【0039】
この他、本実施の形態における光ユニット10のマスターコントロールチップ10Cはメモリ装置10MEMOを集積または接続し、マスターコントロールチップ10Cは光ユニット10のスイッチ状態および調光パラメータを取得でき、収集したスイッチ状態および調光パラメータに関する実行データをメモリ装置10MEMOに保存する。一部の実施の形態において、照明システム内の一部の光ユニット10のマスターコントロールチップ10Cだけにメモリ装置10MEMOを設けてもよく、メモリ装置10MEMOが設けられた当該1つのまたは複数のマスターコントロールチップ10CはBluetooth(登録商標)通信モジュール10BLEにより確立されたメッシュネットワークを通じて、他の光ユニット10の実行データを取得し、実行データをメモリ装置10MEMOに保存できる。一部の光ユニット10のマスターコントロールチップ10Cだけにメモリ装置10MEMOを設ければ、システムのハードウエアコストを効果的に低減できる。
【0040】
一部の実施の形態において、メモリ装置10MEMOは不揮発性メモリ装置を含むことができる。例えば、リードオンリーメモリ装置(ROM)、プログラマブルリードオンリーメモリ装置(PROM)、消去可能プログラマブルリードオンリーメモリ装置(EPROM)、フラッシュメモリ装置(FLASH)もしくは応用電力を有するまたは有さない状況でプログラム指令またはデータを記憶できる任意の他の装置を含むことができる。メモリ装置は更に揮発性メモリ装置を含むことができる。例えば、ランダムアクセスメモリ装置(RAM)、静的ランダムアクセスメモリ装置(SRAM)、動的ランダムアクセスメモリ装置(DRAM)および同期動的ランダムアクセスメモリ装置(SDRAM)を含むことができ、更に他のタイプのRAMにより記憶を実現してもよい。メモリ装置10MEMOは1つのメモリ装置モジュールまたは複数のメモリ装置モジュールにより実現することができ、また、光ユニット10またはリモコン20とは別に設けられるクラウドメモリ装置としてもよい。
【0041】
光ユニット10の赤外線受信ユニット10IRとプロセッサ10MCUは互いに通信接続され、ユーザーの単独制御指令を取得でき、プロセッサは当該単独制御指令に基づき、PWM調光回路により、発光部材106の調光パラメータを設定し、設定結果をメモリ装置10MEMOに保存できる。
【0042】
グルーピング
本実施の形態は家庭用照明を例に説明する。そのうち、同一の照明システムにおける複数の光ユニット10はその位置する空間位置(本実施の形態においては所在する部屋をグルーピング条件とする)に基づいて2つの制御グループに分けられる。そのうち、居間にある5つの光ユニット10は第一の制御グループ1aに、寝室にある3つの光ユニットは第二の制御グループ1bに分けられ、同一制御グループ内の各光ユニット10間はいずれも互いに接続されたBluetooth(登録商標)通信チャンネルを有し、異なる制御グループの少なくとも一部の光ユニット10間もBluetooth(登録商標)通信チャンネルを有する。
【0043】
本発明の別の実施の形態において、当該照明システムは商業用照明、野外照明等の他の照明形式にも使用でき、異なる空間またはエリアのシーンに照明を提供できる。この他、グルーピング条件も光ユニット10に基づく空間位置に限られず、実際の使用ロジック(例えば、互いに離れているが同一エリアに向かって光を放つ放射ランプを1グループとする)またはそれ自身の特性(例えば、ランプ光の色や強さによる)等に基づきグルーピングしてもよい。この他、本実施の形態において、同一の光ユニット10は照明システムにおいて単独制御グループに分けられるが、本発明の一部の実施の形態において、同一の光ユニットは異なる制御グループで兼用されてもよい。また、制御グループの数も本実施の形態において採用される2つに限定されず、実際の需要に応じて3つまたは4つ以上設けてもよい。
【0044】
リモコン
図3を参照し、本実施の形態において照明システムに使用されるリモコン20はグルーピングスイッチ200、シーンスイッチ202、チャンネル切換ボタン204、フィードバックボタン206、調光ボタン208および赤外線送信ユニット20IR、Bluetooth(登録商標)通信モジュール20BLE、メモリ装置20MEMOおよびプロセッサ20MCUを備える。各ボタン、Bluetooth(登録商標)通信モジュール20BLE、メモリ装置20MEMOのいずれもプロセッサ20MCUの入力ポートに接続され、Bluetooth(登録商標)通信モジュール20BLE、メモリ装置20MEMOおよび赤外線送信ユニット20IRは更にプロセッサ20MCUの出力ポートに接続される。
【0045】
そのうち、グルーピングスイッチ200は手動スイッチであり、システム内の複数の光ユニット10は2つの制御グループに分けられてそれぞれ制御される。これに対応して、2段手動スイッチを採用して2つの制御グループの間で切換が行われる。本発明の別の実施の形態において、3段以上の手動スイッチを用いてもよく、例えば、4段手動スイッチを用いて4つの制御グループの間の切換を行ってもよい。この他、更に制御グループに対応しない他のギアを増やして制御機能を充実させてもよい。
【0046】
グルーピングスイッチ200はユーザーとのインタラクティブ過程において、対応すべき制御グループのナンバーを指示する。例えば、グルーピングスイッチ200が第一の制御グループ1aの位置にある場合、グルーピング過程において、今回のグルーピング動作はグルーピングされる光ユニット10を第一の制御グループ1aに分配するよう指示する。制御過程において、今回の制御動作は第一の制御グループ1a内の光ユニット10に対して実施されるよう指示する。グルーピングを解除または初期化する過程において、第一の制御グループ1a内の光ユニット10のグルーピングを解除する、または、第一の制御グループ1a内の光ユニット10を初期化設定するよう指示する。単独制御過程において、第一の制御グループ1aの複数の光ユニット10のうちの1つに対して単独制御を実施するよう指示する。
【0047】
本実施の形態において、リモコン20のシーンスイッチ202は、ユーザーが押せるように、消灯ボタンと2つの予め設定されたシーンボタンを備え、これにより、対応する制御グループ内のすべての光ユニットを消す(消灯)、50%の光の強さ(シーン一の出荷設定)にする、または100%の光の強さ(シーン二の出荷設定)にする。本発明の別の実施の形態において、シーンスイッチ202のボタンの数も制御機能の必要に応じて追加または削減できる。本実施の形態において、ユーザーは単独調節方式を採用でき、制御グループ内の光ユニット10の調光パラメータを満足できる状態まで調節した後、シーン一およびシーン二等のシーンスイッチ202の出荷設定を修正できるよう、光ユニット10の調光パラメータをリモコン20または光ユニット10のメモリ装置10MEMOまたは20MEMOに保存する。具体的なシステム設定と操作方法は後述の方法のフローチャート部分を参照されたし。
【0048】
本発明の一部の実施の形態において、リモコン20は更に複数あり、かつ、いずれもBLE Meshネットワークのグリッドとして使用でき、異なるリモコン20間の設定および保存の情報は同期で保持でき、ユーザーは各部屋に対応したリモコン20を用いて制御を実施できる。
【0049】
本実施の形態において、シーンスイッチがトリガされたのに反応して、Bluetooth(登録商標)通信モジュール20BLEを通じて、シーン制御指令が送信される。調光ボタン208がトリガされたのに反応して、赤外線送信ユニット20IRを通じて、単独制御指令が送信される。同一のリモコン20が赤外線送信ユニット20IRとBluetooth(登録商標)通信モジュール20BLEを備えるため、赤外線送信ユニット20IRにより単独制御指令が送信され、Bluetooth(登録商標)通信モジュール20BLEによりシーン制御指令が送信される。出荷時に各種設定動作に対して好ましい信号転送方式の割り当てを完了でき、ユーザーは実施時に手動で選択する必要はない。
【0050】
本実施の形態において、リモコン20のチャンネル切換ボタン204により、ユーザーはリモコン20の赤外線送信ユニット20IRが現在使用しているデータチャンネルを手動で選択できる。データチャンネルの選択は光ユニット10のBLE Meshネットワークを通じたフィードバックに基づき確定してもよい。例えば、BLE meshネットワークの信号強度検出機能を利用でき、リモコン20が特定の光ユニット位置の近くまで移動し、特定の光ユニットとリモコン20の間のBluetooth(登録商標)接続信号の強度が閾値を超えたと検出された場合、特定の光ユニットのデータチャンネル情報をリモコン20に送信し、リモコン20は当該データチャンネル情報を受信した後、赤外線送信ユニット20IRが現在使用しているデータチャンネルを自動的に確定できる。また、マッチするデータチャンネルに切り換えて単独制御を実施するようユーザーに告知できるよう、チャンネル指示ランプ212により告知情報を発してもよい。信号強度検出機能により、グルーピング、単独制御の単独実行に合わせ、ユーザーは制御すべき光ユニット10の近くに行き、対応する調光ボタン208を直接押すだけで、ターゲットの光ユニット10に対して単独制御を正確に実施でき、操作が簡単で使いやすく、指向性の精度も高い。
【0051】
方法フローチャート(初期設定方法)
本実施の形態は上記照明システムに応用できる初期設定方法を更に提供する。
【0052】
図4を参照し、本実施の形態にて提供される初期設定方法は具体的に以下のステップを含む:
【0053】
S01 通電。
ユーザーが購入し、取り付けた後、各光ユニット10およびリモコン20の電源を入れる。
【0054】
S02 初期化
各光ユニット10およびリモコン20がファームウェアの初期データを読み取り、光ユニットの設定を初期化する。
【0055】
S03 ネットワーク構築
各光ユニット10およびリモコン20はペアリング待機モードに入り、ペアリング待機モードにおいて、光ユニット10のBluetooth(登録商標)通信モジュール10BLEは短距離通信モードで互いに通信する。ペアリングされる光ユニット10が他の照明システムのネットワークに誤ってバンドリングされる可能を少なくできるよう、短距離送信モードにおいて、信号強度の閾値を設定することによって、信号強度閾値未満の信号は無視されるようになる。
【0056】
本実施の形態において、光ユニット10はその機械スイッチ108の動作(またはスイッチ状態)を検出でき、上記の動作または状態が予め設定された条件を満たしたことに反応して、光ユニット10を強制的に初期化する。上記の方法により、一部の光ユニット10が他のネットワークに誤ってバンドリングされても、その機械スイッチ108を用いて光ユニット10の初期化をトリガし、誤ってバンドリングされた光ユニット10のバンドリングを他のネットワークから強制的に解除できる。
【0057】
例えば、一定時間内に機械スイッチ108を繰り返しオン・オフする動作(またはスイッチ状態の繰り返し切換の検出)を光ユニット10の初期化のトリガ動作とし、当該トリガ動作を検出したことに反応して、光ユニット10は強制的に出荷状態に初期化されて既にペアリングが完了しているBLE Meshネットワークから取り除かれる。一部の実施の形態において、異なる部屋またはエリアからのそれぞれの確認に反応して、これらの異なる部屋またはエリア内の光ユニット10を同一のネットワークに加える。
【0058】
S04 ネットワーク構築結果の確認。
ユーザーは光ユニット10およびリモコン20上の指示ランプ110、210の指示によりネットワーク構築結果を得られる。光ユニット10とリモコン20のペアリングが完了すれば、光ユニット10とリモコン20上の指示ランプ110、210は点滅行為、点灯消滅、点滅頻度、通知ランプの変化等の方式によりネットワーク構築結果をユーザーに通知する。
【0059】
ユーザーがフィードバックボタン206によりネットワーク構築の成功を確認すると、S05グルーピングステップに移る。本実施の形態において、ネットワーク構築の成功後、指示ランプ110は予め設定された告知方式として1回点滅した後に点灯する。
【0060】
ユーザーがフィードバックボタン206によりネットワーク構築の結果を取り消すと、S01通電ステップに移る。
【0061】
S05 グルーピング。
光ユニット10は自動的に、またはリモコン20の指令に反応して、グルーピング設定モードに入る。
【0062】
グルーピング設定モードにおいて、任意の適切な方式で、光ユニット10のグルーピングに対して、照明システムにおける複数の光ユニット10を複数の制御グループに編成することを実現できる。
【0063】
S06 グルーピング結果の確認。
ユーザーがフィードバックボタン206によりグルーピング結果を確認すると、S07チャンネル分配ステップに移る。
【0064】
フィードバックボタン206によりグルーピング結果が取消しされると、S05グルーピングステップに移る。
【0065】
S07 チャンネル分配ステップ。
BLE Meshネットワークにより、リモコン20は同一制御グループ内の各光ユニット10とポイントツーポイントの接続を確立し、各光ユニット10に赤外線受信ユニット10IRが採用するデータチャンネルを設定することができる。単独制御の指向性の精度が高められるよう、同一制御グループ内で位置が隣接する光ユニット10に異なるデータチャンネルを分配するのが好ましい。
【0066】
方法フローチャート(グループ制御方法)
初期設定完了後、リモコン20上の手動スイッチ200が手動で第一ギア(グループ一)まで動かされると、当該ギアに対応する第一の制御グループ1a内の複数の光ユニット10が1つの全体としてグループ制御される。この他、一部の実施の形態において、リモコン20の他のスイッチと合わせてグループ内の光ユニット10のグルーピングの解除(まだネットワーク内にある)とネットワークのバンドリング解除の操作も実現できる。例えば、手動スイッチ200が手動で第一ギア(グループ一)まで動かされたとき、リモコンに対するユーザーの所定動作が検出されると、第一の制御グループ1aを解除できる。ネットワークのバンドリング解除の操作は光ユニット10部分で光ユニット10に取り付けられた機械部品により起動して実施でき、1つの光ユニットを初期化してバンドリングをネットワークから解除する。また、リモコン20部分からグループ的に行うこともできる。例えば、手動スイッチ200を手動で第一ギア(グループ一)まで動かし、所定動作により、第一の制御グループ1a内のすべての光ユニット10を初期化し、バンドリングをネットワークから解除することができる。
【0067】
方法フローチャート(単独制御方法)
上記初期設定方法によりグルーピングを既に完了したシステムに対して、本実施の形態は更に、グループ制御を実施できるリモコン20を用いて単独制御を実施する制御方法を提供する。図5を参照し、図5の左側はリモコン20が単独制御方法において実行する動作であり、図5の右側は光ユニット10が単独制御方法において実行する動作である。
【0068】
通常の場合、赤外線送信ユニット20IRは指向性を有するため、単独制御を実施しようとするターゲットの光ユニット10にリモコン20の照準を定めた後、調光ボタン208を押すと自動的に赤外線モードが起動し、直接、当該光ユニット10の調光パラメータを調整できる。
【0069】
しかし、一部の光ユニット10の間が近すぎて、リモコン20の発する単独制御用の赤外線信号が反射した後に複数の光ユニット10に受信される、または、赤外線信号が複数の光ユニット10を直接カバーする場合がある。本実施の形態はこのような状況に対する単独制御方法も提供する。当該単独制御方法は以下のステップを含む:
【0070】
S08 信号検出ステップでは、チャンネル切換ボタン204を長押しするユーザーの操作に反応して、リモコン20の信号検出モードが起動される。信号検出モードにおいて、リモコン20は各光ユニット10とリモコン20が確立したBluetooth(登録商標)通信接続の信号強度を検出でき、特定のBluetooth(登録商標)通信接続の信号強度が閾値より高い、または、各Bluetooth(登録商標)通信接続の信号強度の最大値である場合、対応する特定の光ユニットとリモコン20の空間位置は最も近いと判断される。
【0071】
S09 チャンネルマッチステップでは、当該特定の光ユニットに対する信号を送信して当該特定の光ユニットに通知し、当該特定の光ユニットの赤外線受信ユニット10IRが現在使用しているデータチャンネル情報をBLE Meshネットワークを通じてリモコン20に送信する。リモコン20が当該データチャンネル情報を受信した後、その赤外線送信ユニット20IRが採用するデータチャンネルと特定の光ユニットのデータチャンネルを自動的にマッチさせる、または、チャンネル指示ランプにより告知情報を発し、マッチするデータチャンネル設定をユーザーに告知する。
【0072】
S10 単独制御ステップでは、通信接続が確立された特定の光ユニットに対して単独制御を実施し、調光ボタン208に対する操作により生成されたユーザーの単独制御指令に基づき、特定の光ユニットの調光パラメータを調整する。
【0073】
本実施の形態において、リモコン20は光ユニット10の輝度を調節できる調光ボタン208を備える。本発明の別の実施の形態において、リモコン20は更に他の調光機能を備えてもよい。例えば、リモコン20と特定の光ユニットの間の通信制御接続が確立された後、リモコン20は特定の光ユニットの色温度、消灯遅延機能、ブザー制御機能のうち、少なくとも1つ以上を調整できる。
【0074】
S11 設定保存ステップでは、ユーザーのフィードバックボタン206によるフィードバックの確認情報を受信すると、特定の光ユニットの調光パラメータが変更され、変更後の調光パラメータがメモリ装置10MEMOまたはメモリ装置20MEMOに保存され、そして、シーン一とシーン二等のシーンスイッチ202に対応する調光パラメータの出荷設定が修正される。
【0075】
S12 シーン生成ステップでは、保存された同一制御グループ内の各光ユニット10の調光パラメータに基づき、当該制御グループにシーンを形成してメモリ装置20MEMOに保存する。
【0076】
一部の実施の形態において、ユーザーはリモコン20上のシーン設定キー(図示せず)によりシーン設定モードに入ることができ、制御グループ内で調光パラメータを調整すべき光ユニットのいずれに対しても単独制御を完了させた後、最終的な単独制御結果を確定し、まとめて、シーンに生成し、当該シーンをメモリ装置20MEMOに保存し、これにより、ユーザーが自ら定義したシーン設定を再現できるよう、リモコン20が後の制御過程においてシーンスイッチ202により直接使用できるようになる。
【0077】
上記方法により、本実施の形態にて提供される制御方法は、GUIが無い、または簡単なGUIしか無いリモコン20により、複雑な照明システムに対するグループ制御と単独制御を実現できる。また、システム内の各光ユニット10、各制御グループの制御は同一のリモコン20で実施でき、制御設備の集積度を大幅に高めることができる。更に、操作過程が簡単で使いやすく、単独制御の指向性の精度も高く、単独制御結果に基づき、ユーザーにより自ら定義されたシーンを生成することもでき、これにより、グループ制御のシーンスイッチ202を直接使用できるようになる。
【0078】
なお、本実施の形態においては信号強度検出の方法によってユーザーが現在制御しようとしている特定の光ユニットに対して判断を行ったが、本発明の別の実施の形態においては、任意の他の適切な方法で当該判断を行うこともできる。例えば、リモコンの赤外線モードの操作に反応して、赤外線テスト信号を送信し、テスト信号は単独制御指令を含まず、各光ユニット10の赤外線信号の受信状況をテストするだけにしてもよい。光ユニット10が赤外線テスト信号を受信すると、その指示ランプ110により通信の確立をユーザーに告知できる。ユーザーは空間位置、リモコンの向き等を調整する方法により、単独制御を実施するターゲットの光ユニットの指示ランプ110だけを光らせるように確保し、単独制御の精確性を確保できる。または、他のスイッチにより通信が既に確立された各光ユニット10から選択することで単独制御が単独のターゲットの光ユニット10だけに対して実施されることを確保することもできる。
【0079】
以上、図面と合わせて本発明の技術手段を説明したが、本発明の保護範囲は明らかにこれら具体的な実施の形態に限られるものではないということは当業者であれば容易に理解できる。本発明の原理を逸脱しない前提で、当業者は関連の技術的特徴に対して均等の変更や差替えを行うことができ、これら変更や差替えを行った後の技術手段もすべて本発明の保護範囲内に入る。
【符号の説明】
【0080】
1a-第一の制御グループ、 1b-第二の制御グループ、 10-光ユニット、 102-PWM調光回路、 104-駆動電源、 106-発光部材、 108-機械スイッチ、 110-光ユニットの指示ランプ、 10IR-赤外線受信ユニット、 10C-光ユニットのマスターコントロールチップ、 10BLE-光ユニットのBluetooth通信モジュール、 10MCU-光ユニットのプロセッサ、 10MEMO-光ユニットのメモリ装置、 20-リモコン、 200-グルーピングスイッチ、 202-シーンスイッチ、 204-チャンネル切換ボタン、 206-フィードバックボタン、 208-調光ボタン、 210-光ユニットの指示ランプ、 212-チャンネル指示ランプ、 20IR-赤外線送信ユニット、 20C-リモコンのマスターコントロールチップ、 20BLE-リモコンのBluetooth通信モジュール、 20MCU-リモコンのプロセッサ、 20MEMO-リモコンのメモリ装置。
図1
図2
図3
図4
図5