(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-12-08
(45)【発行日】2022-12-16
(54)【発明の名称】問い合わせシステム、問い合わせ装置、および問い合わせプログラム
(51)【国際特許分類】
H04L 51/046 20220101AFI20221209BHJP
G06Q 50/10 20120101ALI20221209BHJP
【FI】
H04L51/046
G06Q50/10
(21)【出願番号】P 2019182570
(22)【出願日】2019-10-03
【審査請求日】2022-09-05
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】515298589
【氏名又は名称】株式会社フィール
(74)【代理人】
【識別番号】100168952
【氏名又は名称】藤田 壮一郎
(72)【発明者】
【氏名】細川 智美
【審査官】岩田 玲彦
(56)【参考文献】
【文献】特開2007-265325(JP,A)
【文献】国際公開第2013/001972(WO,A1)
【文献】特開2019-086852(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04L 51/046
G06Q 50/10
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
インターネット上のサイトを利用する利用者が操作する利用者端末と、前記サイトの運営者が操作する運営者端末とを備えた問い合わせシステムであって、
前記利用者端末は、
前記利用者から問い合わせの入力を受け付ける問い合わせ受付手段と、
前記問い合わせ受付手段で入力を受け付けた問い合わせの内容を示す問い合わせ情報を前記運営者端末へ送信する問い合わせ情報送信手段と、
問い合わせに対する前記運営者からの回答の内容を示す回答情報を受信する回答情報受信手段と、
前記回答情報受信手段で受信した回答情報を表示する回答情報表示手段と、
前記運営者との音声通話またはビデオ通話の可否を判定する判定手段と、
前記判定手段で音声通話またはビデオ通話が可能であると判定した場合に、前記利用者から前記運営者への音声通話またはビデオ通話の要求を可能にする通話可能化手段と、
前記利用者から音声通話またはビデオ通話の要求を受け付けたときに、前記運営者端末へ通話要求を送信する通話要求送信手段と、
前記運営者端末で通話が承認された場合に、前記運営者端末との間で音声通話またはビデオ通話を開始する第1の通話開始手段とを備え、
前記運営者端末は、
前記利用者端末から前記問い合わせ情報を受信する問い合わせ情報受信手段と、
前記問い合わせ情報受信手段で受信した前記問い合わせ情報を表示する問い合わせ情報表示手段と、
前記運営者から問い合わせに対する回答の入力を受け付ける回答受付手段と、
前記回答受付手段で入力を受け付けた回答の内容を示す前記回答情報を前記利用者端末へ送信する回答情報送信手段と、
前記利用者端末から前記通話要求を受信したときに、前記運営者へ通話要求があったことを通知する通知手段と、
前記運営者によって通話が承認されたときに、前記利用者端末との間で音声通話またはビデオ通話を開始する第2の通話開始手段とを備え
、
前記判定手段は、前記利用者の質問の中にあらかじめ設定されたキーワードが含まれる場合に、前記運営者との音声通話またはビデオ通話を可能と判定することを特徴とする問い合わせシステム。
【請求項2】
請求項1に記載の問い合わせシステムにおいて、
前記判定手段は、前記利用者の質問とそれに対する前記運営者の回答からなる対話の回数が所定の回数以上となったときに、前記運営者との音声通話またはビデオ通話を可能と判定することを特徴とする問い合わせシステム。
【請求項3】
請求項1または2に記載の問い合わせシステムにおいて、
前記判定手段は、前記利用者の問い合わせが開始してからの経過時間が所定時間以上となったときに、前記運営者との音声通話またはビデオ通話を可能と判定することを特徴とする問い合わせシステム。
【請求項4】
請求項1~
3のいずれか一項に記載の問い合わせシステムにおいて、
前記判定手段は、前記利用者が前記運営者との音声通話またはビデオ通話を可能な利用者としてあらかじめ登録されている場合に、前記運営者との音声通話またはビデオ通話を可能と判定することを特徴とする問い合わせシステム。
【請求項5】
請求項1~
4のいずれか一項に記載の問い合わせシステムにおいて、
前記通話可能化手段は、前記判定手段が音声通話またはビデオ通話が可能であると判定した場合に、音声通話またはビデオ通話を発信するためのアイコンを画面上に表示することにより、前記利用者から前記運営者への音声通話またはビデオ通話の要求を可能にすることを特徴とする問い合わせシステム。
【請求項6】
請求項1~
4のいずれか一項に記載の問い合わせシステムにおいて、
前記通話可能化手段は、前記判定手段が音声通話またはビデオ通話が可能であると判定した場合に、音声通話またはビデオ通話を発信するためのアイコンを画面上で有効化することにより、前記利用者から前記運営者への音声通話またはビデオ通話の要求を可能にすることを特徴とする問い合わせシステム。
【請求項7】
インターネット上のサイトを利用する利用者から問い合わせの入力を受け付ける問い合わせ受付手段と、
前記問い合わせ受付手段で入力を受け付けた問い合わせの内容を示す問い合わせ情報を前記サイトの運営者が操作する運営者端末へ送信する問い合わせ情報送信手段と、
問い合わせに対する前記運営者からの回答の内容を示す回答情報を受信する回答情報受信手段と、
前記回答情報受信手段で受信した回答情報を表示する回答情報表示手段と、
前記運営者との音声通話またはビデオ通話の可否を判定する判定手段と、
前記判定手段で音声通話またはビデオ通話が可能であると判定した場合に、前記利用者から前記運営者への音声通話またはビデオ通話の要求を可能にする通話可能化手段と、
前記利用者から音声通話またはビデオ通話の要求を受け付けたときに、前記運営者端末へ通話要求を送信する通話要求送信手段と、
前記運営者端末で通話が承認された場合に、前記運営者端末との間で音声通話またはビデオ通話を開始する通話開始手段とを備え
、
前記判定手段は、前記利用者の質問の中にあらかじめ設定されたキーワードが含まれる場合に、前記運営者との音声通話またはビデオ通話を可能と判定することを特徴とする問い合わせ装置。
【請求項8】
請求項
7に記載の問い合わせ装置において、
前記判定手段は、前記利用者の質問とそれに対する前記運営者の回答からなる対話の回数が所定の回数以上となったときに、前記運営者との音声通話またはビデオ通話を可能と判定することを特徴とする問い合わせ装置。
【請求項9】
請求項
7または
8に記載の問い合わせ装置において、
前記判定手段は、前記利用者の問い合わせが開始してからの経過時間が所定時間以上となったときに、前記運営者との音声通話またはビデオ通話を可能と判定することを特徴とする問い合わせ装置。
【請求項10】
請求項
7~
9のいずれか一項に記載の問い合わせ装置において、
前記判定手段は、前記利用者が前記運営者との音声通話またはビデオ通話を可能な利用者としてあらかじめ登録されている場合に、前記運営者との音声通話またはビデオ通話を可能と判定することを特徴とする問い合わせ装置。
【請求項11】
請求項
7~
10のいずれか一項に記載の問い合わせ装置において、
前記通話可能化手段は、前記判定手段が音声通話またはビデオ通話が可能であると判定した場合に、音声通話またはビデオ通話を発信するためのアイコンを画面上に表示することにより、前記利用者から前記運営者への音声通話またはビデオ通話の要求を可能にすることを特徴とする問い合わせ装置。
【請求項12】
請求項
7~
10のいずれか一項に記載の問い合わせ装置において、
前記通話可能化手段は、前記判定手段が音声通話またはビデオ通話が可能であると判定した場合に、音声通話またはビデオ通話を発信するためのアイコンを画面上で有効化することにより、前記利用者から前記運営者への音声通話またはビデオ通話の要求を可能にすることを特徴とする問い合わせ装置。
【請求項13】
インターネット上のサイトを利用する利用者から問い合わせの入力を受け付ける問い合わせ受付手順と、
前記問い合わせ受付手順で入力を受け付けた問い合わせの内容を示す問い合わせ情報を前記サイトの運営者が操作する運営者端末へ送信する問い合わせ情報送信手順と、
問い合わせに対する前記運営者からの回答の内容を示す回答情報を受信する回答情報受信手順と、
前記回答情報受信手順で受信した回答情報を表示する回答情報表示手順と、
前記運営者との音声通話またはビデオ通話の可否を判定する判定手順と、
前記判定手順で音声通話またはビデオ通話が可能であると判定した場合に、前記利用者から前記運営者への音声通話またはビデオ通話の要求を可能にする通話可能化手順と、
前記利用者から音声通話またはビデオ通話の要求を受け付けたときに、前記運営者端末へ通話要求を送信する通話要求送信手順と、
前記運営者端末で通話が承認された場合に、前記運営者端末との間で音声通話またはビデオ通話を開始する通話開始手順とをコンピュータに実行させるための問い合わせプログラム
であって、
前記判定手順は、前記利用者の質問の中にあらかじめ設定されたキーワードが含まれる場合に、前記運営者との音声通話またはビデオ通話を可能と判定することを特徴とする問い合わせプログラム。
【請求項14】
請求項1
3に記載の問い合わせプログラムにおいて、
前記判定手順は、前記利用者の質問とそれに対する前記運営者の回答からなる対話の回数が所定の回数以上となったときに、前記運営者との音声通話またはビデオ通話を可能と判定することを特徴とする問い合わせプログラム。
【請求項15】
請求項1
3または1
4に記載の問い合わせプログラムにおいて、
前記判定手順は、前記利用者の問い合わせが開始してからの経過時間が所定時間以上となったときに、前記運営者との音声通話またはビデオ通話を可能と判定することを特徴とする問い合わせプログラム。
【請求項16】
請求項1
3~1
5のいずれか一項に記載の問い合わせプログラムにおいて、
前記判定手順は、前記利用者が前記運営者との音声通話またはビデオ通話を可能な利用者としてあらかじめ登録されている場合に、前記運営者との音声通話またはビデオ通話を可能と判定することを特徴とする問い合わせプログラム。
【請求項17】
請求項1
3~1
6のいずれか一項に記載の問い合わせプログラムにおいて、
前記通話可能化手順は、前記判定手順が音声通話またはビデオ通話が可能であると判定した場合に、音声通話またはビデオ通話を発信するためのアイコンを画面上に表示することにより、前記利用者から前記運営者への音声通話またはビデオ通話の要求を可能にすることを特徴とする問い合わせプログラム。
【請求項18】
請求項1
3~1
6のいずれか一項に記載の問い合わせプログラムにおいて、
前記通話可能化手順は、前記判定手順が音声通話またはビデオ通話が可能であると判定した場合に、音声通話またはビデオ通話を発信するためのアイコンを画面上で有効化することにより、前記利用者から前記運営者への音声通話またはビデオ通話の要求を可能にすることを特徴とする問い合わせプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、問い合わせシステム、問い合わせ装置、および問い合わせプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
次のような顧客応対支援システムが知られている。この顧客応対支援システムでは、化粧品会社のカウンセラーに対して化粧品に関する質問や美容に関する相談を行いたい顧客が、顧客端末を操作して顧客応対支援システムにアクセスし、テキスト対話サービスもしくは音声対話サービスを指定した対話要求を行って、カウンセラーとの間でチャットや通話を行うことができる(例えば、特許文献1)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
顧客からの問い合わせに対応するために、テキストを用いたチャット、音声通話、ビデオ通話などを用いる方法は知られている。従来のシステムでは、顧客がテキスト対話サービスもしくは音声対話サービスを指定した対話要求を行って、カウンセラーとの間でチャットや通話を行うことができる構成となっていたが、音声対話サービスが不要な場合でもカウンセラーは顧客からの要求で音声対話サービスに対応する必要があった。しかしながら、顧客からの問い合わせに対応するに当たっては、テキストを用いたチャットのみで対応が完了できる場合と音声通話やビデオ通話を利用した方が好ましい場合があることから、音声通話やビデオ通話を利用した対応が必要な場合にのみこれらに対応できるようにするシステムが求められているが、従来のシステムではこの点については何ら検討されていなかった。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明による問い合わせシステムは、インターネット上のサイトを利用する利用者が操作する利用者端末と、サイトの運営者が操作する運営者端末とを備え、利用者端末は、利用者から問い合わせの入力を受け付ける問い合わせ受付手段と、問い合わせ受付手段で入力を受け付けた問い合わせの内容を示す問い合わせ情報を運営者端末へ送信する問い合わせ情報送信手段と、問い合わせに対する運営者からの回答の内容を示す回答情報を受信する回答情報受信手段と、回答情報受信手段で受信した回答情報を表示する回答情報表示手段と、運営者との音声通話またはビデオ通話の可否を判定する判定手段と、判定手段で音声通話またはビデオ通話が可能であると判定した場合に、利用者から運営者への音声通話またはビデオ通話の要求を可能にする通話可能化手段と、利用者から音声通話またはビデオ通話の要求を受け付けたときに、運営者端末へ通話要求を送信する通話要求送信手段と、運営者端末で通話が承認された場合に、運営者端末との間で音声通話またはビデオ通話を開始する第1の通話開始手段とを備え、運営者端末は、利用者端末から問い合わせ情報を受信する問い合わせ情報受信手段と、問い合わせ情報受信手段で受信した問い合わせ情報を表示する問い合わせ情報表示手段と、運営者から問い合わせに対する回答の入力を受け付ける回答受付手段と、回答受付手段で入力を受け付けた回答の内容を示す回答情報を利用者端末へ送信する回答情報送信手段と、利用者端末から通話要求を受信したときに、運営者へ通話要求があったことを通知する通知手段と、運営者によって通話が承認されたときに、利用者端末との間で音声通話またはビデオ通話を開始する第2の通話開始手段とを備え、判定手段は、利用者の質問の中にあらかじめ設定されたキーワードが含まれる場合に、運営者との音声通話またはビデオ通話を可能と判定することを特徴とする。
本発明による問い合わせ装置は、インターネット上のサイトを利用する利用者から問い合わせの入力を受け付ける問い合わせ受付手段と、問い合わせ受付手段で入力を受け付けた問い合わせの内容を示す問い合わせ情報をサイトの運営者が操作する運営者端末へ送信する問い合わせ情報送信手段と、問い合わせに対する運営者からの回答の内容を示す回答情報を受信する回答情報受信手段と、回答情報受信手段で受信した回答情報を表示する回答情報表示手段と、運営者との音声通話またはビデオ通話の可否を判定する判定手段と、判定手段で音声通話またはビデオ通話が可能であると判定した場合に、利用者から運営者への音声通話またはビデオ通話の要求を可能にする通話可能化手段と、利用者から音声通話またはビデオ通話の要求を受け付けたときに、運営者端末へ通話要求を送信する通話要求送信手段と、運営者端末で通話が承認された場合に、運営者端末との間で音声通話またはビデオ通話を開始する通話開始手段とを備え、判定手段は、利用者の質問の中にあらかじめ設定されたキーワードが含まれる場合に、運営者との音声通話またはビデオ通話を可能と判定することを特徴とする。
本発明による問い合わせプログラムは、インターネット上のサイトを利用する利用者から問い合わせの入力を受け付ける問い合わせ受付手順と、問い合わせ受付手順で入力を受け付けた問い合わせの内容を示す問い合わせ情報をサイトの運営者が操作する運営者端末へ送信する問い合わせ情報送信手順と、問い合わせに対する運営者からの回答の内容を示す回答情報を受信する回答情報受信手順と、回答情報受信手順で受信した回答情報を表示する回答情報表示手順と、運営者との音声通話またはビデオ通話の可否を判定する判定手順と、判定手順で音声通話またはビデオ通話が可能であると判定した場合に、利用者から運営者への音声通話またはビデオ通話の要求を可能にする通話可能化手順と、利用者から音声通話またはビデオ通話の要求を受け付けたときに、運営者端末へ通話要求を送信する通話要求送信手順と、運営者端末で通話が承認された場合に、運営者端末との間で音声通話またはビデオ通話を開始する通話開始手順とをコンピュータに実行させるためのプログラムであって、判定手順は、利用者の質問の中にあらかじめ設定されたキーワードが含まれる場合に、運営者との音声通話またはビデオ通話を可能と判定することを特徴とする。
【発明の効果】
【0006】
本発明によれば、運営者との音声通話またはビデオ通話の可否を判定し、音声通話またはビデオ通話が可能であると判定した場合に、利用者から運営者への音声通話またはビデオ通話の要求を可能にするようにしたので、音声通話やビデオ通話を利用した対応が好ましい場合や必要な場合に、利用者は運営者に対して音声通話またはビデオ通話を要求することができ、運営者はこれに対応することができる。
【図面の簡単な説明】
【0007】
【
図1】問い合わせシステム10の一実施の形態の構成を示すブロック図である。
【
図2】管理サーバー100の一実施の形態の構成を示すブロック図である。
【
図3】利用者端末200の一実施の形態の構成を示すブロック図である。
【
図4】運営者端末300の一実施の形態の構成を示すブロック図である。
【
図5】管理サーバー100で実行される処理の流れを示すフローチャート図である。
【
図6】利用者端末200で実行される処理の流れを示すフローチャート図である。
【
図7】運営者端末300で実行される処理の流れを示すフローチャート図である。
【発明を実施するための形態】
【0008】
図1は、本実施の形態における問い合わせシステム10の一実施の形態の構成を示すブロック図である。問い合わせシステム10は、管理サーバー100と、利用者端末200と、運営者端末300で構成される。本実施の形態では、管理サーバー100と利用者端末200、および管理サーバー100と運営者端末300は、例えばインターネットや携帯電話網等の通信回線を介してそれぞれ接続される。なお、
図1では、問い合わせシステム10は、管理サーバー100、利用者端末200、運営者端末300とがそれぞれ1台ずつで構成される例を示しているが問い合わせシステム10の構成はこれに限定されない。
【0009】
図2は、本実施の形態における管理サーバー100の一実施の形態の構成を示すブロック図である。管理サーバー100は、接続インターフェース101と、制御装置102と、記憶媒体103とを備えている。
【0010】
接続インターフェース101は、管理サーバー100をインターネット等の通信回線に接続するためのインターフェースであり、例えば、インターネットに有線で接続するための有線LANモジュールや、インターネットに無線で接続するための無線LANモジュールなどが用いられる。本実施の形態では、管理サーバー100は、この接続インターフェース101を介して利用者端末200や運営者端末300と通信する。
【0011】
制御装置102は、CPU、メモリ、およびその他の周辺回路によって構成され、管理サーバー100の全体を制御する。なお、制御装置102を構成するメモリは、例えばSDRAM等の揮発性のメモリである。このメモリは、CPUがプログラム実行時にプログラムを展開するためのワークメモリや、データを一時的に記録するためのバッファメモリとして使用される。例えば、接続インターフェース101を介して読み込まれたデータは、バッファメモリに一時的に記録される。
【0012】
記憶媒体103は、管理サーバー100が蓄える種々のデータや、制御装置102が実行するためのプログラムのデータ等を記録するための記憶媒体であり、例えばHDD(Hard Disk Drive)やSSD(Solid State Drive)等が用いられる。なお、記憶媒体103に記録されるプログラムのデータは、CD-ROMやDVD-ROMなどの記録媒体に記録されて提供されたり、ネットワークを介して提供され、操作者が取得したプログラムのデータを記憶媒体103にインストールすることによって、制御装置102がプログラムを実行できるようになる。
【0013】
利用者端末200は、インターネット上のサイトを利用する利用者が操作する端末である。利用者端末200としては、例えばスマートフォン、タブレット端末、パソコン等の情報端末が用いられる。
【0014】
図3は、本実施の形態における利用者端末200としてスマートフォンを用いた場合の一実施の形態の構成を示すブロック図である。利用者端末200は、タッチパネル201と、通信モジュール202と、制御装置203とを備えている。
【0015】
タッチパネル201は、液晶パネル等の表示装置とタッチパッドのような位置入力装置を組み合わせた電子部品であり、画面上の表示を押すことで機器を操作することができる入力装置である。例えば、利用者端末200のユーザは、液晶パネル上に表示されたボタンやアイコンやメニュー等の表示項目を指やタッチペンを用いてタッチまたはスライドさせることにより、利用者端末200を操作することができる。タッチパネル201は、ユーザによるタッチやスライドといった操作を検出して、その検出信号を制御装置203へ出力する。
【0016】
通信モジュール202は、無線または有線により、LANや携帯電話通信網を介してインターネットに接続するためのモジュールが用いられる。利用者端末200は、この通信モジュール202を介して管理サーバー100と通信を行う。
【0017】
制御装置203は、CPU、メモリ、およびその他の周辺回路によって構成され、利用者端末200の全体を制御する。なお、制御装置203を構成するメモリは、例えばSDRAM等の揮発性のメモリやフラッシュメモリ等の不揮発性のメモリを含む。揮発性のメモリは、CPUがプログラム実行時にプログラムを展開するためのワークメモリや、データを一時的に記録するためのバッファメモリとして使用される。また、不揮発性のメモリには、利用者端末200を動作させるためのファームウェアや種々のアプリケーションを動作させるためのソフトウェアのプログラムデータが記録される。
【0018】
運営者端末300は、ウェブサイトの運営者が操作する端末である。運営者端末300としては、例えばスマートフォン、タブレット端末、パソコン等の情報端末が用いられる。
【0019】
図4は、本実施の形態における運営者端末300としてスマートフォンを用いた場合の一実施の形態の構成を示すブロック図である。運営者端末300は、タッチパネル301と、通信モジュール302と、制御装置303とを備えている。
【0020】
タッチパネル301は、液晶パネル等の表示装置とタッチパッドのような位置入力装置を組み合わせた電子部品であり、画面上の表示を押すことで機器を操作することができる入力装置である。例えば、運営者端末300のユーザは、液晶パネル上に表示されたボタンやアイコンやメニュー等の表示項目を指やタッチペンを用いてタッチまたはスライドさせることにより、運営者端末300を操作することができる。タッチパネル301は、ユーザによるタッチやスライドといった操作を検出して、その検出信号を制御装置303へ出力する。
【0021】
通信モジュール302は、無線または有線により、LANや携帯電話通信網を介してインターネットに接続するためのモジュールが用いられる。運営者端末300は、この通信モジュール302を介して管理サーバー100と通信を行う。
【0022】
制御装置303は、CPU、メモリ、およびその他の周辺回路によって構成され、運営者端末300の全体を制御する。なお、制御装置303を構成するメモリは、例えばSDRAM等の揮発性のメモリやフラッシュメモリ等の不揮発性のメモリを含む。揮発性のメモリは、CPUがプログラム実行時にプログラムを展開するためのワークメモリや、データを一時的に記録するためのバッファメモリとして使用される。また、不揮発性のメモリには、運営者端末300を動作させるためのファームウェアや種々のアプリケーションを動作させるためのソフトウェアのプログラムデータが記録される。
【0023】
本実施の形態における問い合わせシステム10では、インターネット上のサイトを利用する利用者は、利用者端末200を操作して、サイト上に公開されている商品やサービスについて、サイトの運営者に問い合わせを行うことができる。サイトの運営者は、利用者から問い合わせがあった場合には、運営者端末300を操作して、問い合わせに対して回答することができる。
【0024】
利用者が利用するサイトとしては、運営者が運営するブログ、商品紹介サイト、サービス紹介サイト、自社サイトなどが想定される。例えば、商品を販売するサイトである場合には、利用者は運営者に対して、商品のサイズ、色、在庫の有無などの詳細について、不明点を問い合わせることができる。また、利用者が利用するサイトがサービスの内容を紹介するサイトである場合には、利用者は運営者に対して、サービスの内容、予約状況、価格などの詳細について、不明点を問い合わせることができる。
【0025】
問い合わせシステム10に対応するサイトには、ウェブページ上の任意の位置にユーザが問い合わせをするためのウィジェットが貼り付けられている。利用者は、利用者端末200上でサイトを閲覧して不明点等が生じた場合には、サイト上に配置されている問い合わせ用のウィジェットにタッチするなどして、運営者への問い合わせを開始することができる。
【0026】
このウィジェットには、問い合わせ用のチャットを開始するためのプログラムが割り当てられており、利用者が問い合わせ用のウィジェットにタッチするとウェブページに埋め込まれている問い合わせ用のチャットプログラムが実行され、制御装置203は、タッチパネル201に問い合わせ用のチャット画面を表示する。問い合わせ用のチャット画面には、問い合わせ内容をテキスト入力するための入力欄が設けられている。これによって、利用者は、チャット画面上で問い合わせ内容をテキスト入力することができる。
【0027】
制御装置203は、利用者によって問い合わせ内容の送信が指示されると、チャット画面上で入力された問い合わせ内容を示すテキスト情報を問い合わせ情報として運営者端末300へ送信する。なお、本実施の形態では、利用者端末200から運営者端末300への問い合わせ情報の送信は管理サーバー100を介して行うものとする。このために、制御装置203は、問い合わせ情報を管理サーバー100へ送信する。
【0028】
管理サーバー100では、制御装置102は、利用者端末200から問い合わせ情報を受信すると、受信した問い合わせ情報を運営者端末300へ送信する。このとき、制御装置102は、受信した問い合わせ情報を記憶媒体103に記録してから運営者端末300へ送信するようにしてもよい。
【0029】
運営者端末300では、制御装置303は、管理サーバー100から問い合わせ情報を受信すると、タッチパネル301上に問い合わせ情報を受信したことを示す通知を表示することによりプッシュ通知を行う。これによって、運営者端末300のユーザである運営者は、利用者から問い合わせがあったことを把握することができる。
【0030】
運営者は、利用者からの問い合わせを確認する場合には、タッチパネル301上でアイコンをタッチするなどにより回答用ソフトウェアの起動を指示する。回答用ソフトウェアは、あらかじめインストールされて制御装置303の不揮発性のメモリにプログラムが記録されているものとする。
【0031】
制御装置303は、運営者が回答用ソフトウェアの起動を指示したことを検出した場合には、該回答用ソフトウェアを起動し、タッチパネル301に利用者からの問い合わせ一覧を表示する。これによって、複数の利用者から問い合わせが届いている場合には、それを一覧で確認することができる。
【0032】
運営者が一覧表示された問い合わせの中から回答する問い合わせを選択すると、制御装置303は、回答用のチャット画面を表示し、受信した問い合わせ情報に基づいて回答用のチャット画面上に利用者からの問い合わせ内容をテキスト表示する。これによって、運営者は利用者からの問い合わせ内容を把握することができる。
【0033】
回答用のチャット画面には、利用者への回答をテキスト入力するための入力欄が設けられており、運営者は、該入力欄に利用者からの問い合わせに対する回答をテキストで入力する。制御装置303は、運営者によって回答内容の送信が指示されると、チャット画面上で入力された回答内容を示すテキスト情報を回答情報として利用者端末200へ送信する。なお、本実施の形態では、利用者端末200から運営者端末300への回答情報の送信は管理サーバー100を介して行うものとする。このために、制御装置303は、回答情報を管理サーバー100へ送信する。
【0034】
また、制御装置303は、回答内容の送信が指示されると、回答用のチャット画面上に入力された回答内容を表示して画面を更新する。このとき、利用者からの問い合わせの下に回答を表示することにより、回答用のチャット画面上に問い合わせ内容と回答内容の履歴を表示することができる。
【0035】
管理サーバー100では、制御装置102は、運営者端末300から回答情報を受信すると、受信した回答を利用者端末200へ送信する。このとき、制御装置102は、受信した回答情報を記憶媒体103に記録してから利用者端末200へ送信するようにしてもよい。
【0036】
利用者端末200では、制御装置203は、管理サーバー100から回答情報を受信すると、問い合わせ用のチャット画面上に、受信した回答情報に基づく回答内容をテキスト表示する。このとき、制御装置203は、利用者からの問い合わせの下に運営者からの回答を表示することにより、問い合わせ用のチャット画面上に問い合わせ内容と回答内容の履歴を表示することができる。これによって、利用者は、自身の問い合わせに対するサイトの運営者からの回答を確認することができる。テキストチャットを用いた利用者と運営者の対話は、繰り返し行うことができるため、利用者は、疑問が解消するまで運営者に問い合わせを行うことができる。
【0037】
本実施の形態における問い合わせシステム10では、利用者端末200の制御装置203は、運営者からの回答を問い合わせ用のチャット画面に表示したときに、利用者と運営者との間での音声通話またはビデオ通話の可否を判定する。
【0038】
本実施の形態では、制御装置203は、下記の(A)~(D)のいずれかの条件を満たしたときに、利用者と運営者との間で音声通話またはビデオ通話が可能と判断する。
(A)利用者の質問とそれに対する運営者の回答からなる対話の回数が所定の回数以上となったとき。
(B)チャットが開始されてからの経過時間が所定時間以上となったとき。
(C)利用者の質問の中にあらかじめ設定されたキーワードが含まれるとき。
(D)利用者が運営者との音声通話またはビデオ通話を可能な利用者としてあらかじめ登録されているとき。
【0039】
制御装置203は、利用者の質問と運営者の回答を一つの対とし、これがあらかじめ設定された所定回数、例えば3回以上になったときに上記(A)の判定を行い、利用者と運営者との間で音声通話またはビデオ通話が可能と判断する。これによって、対話の回数が所定回数以上の場合には、テキストによるチャットのみでは十分ではない可能性が高いことを加味して、利用者と運営者の音声通話またはビデオ通話を可能にすることができる。
【0040】
制御装置203は、チャットが開始されてからの経過時間があらかじめ設定された所定時間、例えば5分以上になったときに上記(B)の判定を行い、利用者と運営者との間で音声通話またはビデオ通話が可能と判断する。これによって、チャットセッションの継続時間が所定時間以上の場合には、テキストによるチャットのみでは十分ではない可能性が高いことを加味して、利用者と運営者の音声通話またはビデオ通話を可能にすることができる。
【0041】
制御装置203は、利用者の質問の中にあらかじめ設定されたキーワードが含まれるときに上記(C)の判定を行い、利用者と運営者との間で音声通話またはビデオ通話が可能と判断する。本実施の形態では、テキストによるチャットよりも音声通話またはビデオ通話の方が好ましいことが推測されるキーワードがあらかじめ設定されており、利用者の質問の中にこのキーワードが含まれている場合に音声通話またはビデオ通話が可能とすることで、テキストによるチャットのみでは十分ではない可能性が高い場合に、利用者と運営者の音声通話またはビデオ通話を可能にすることができる。キーワードとしては、例えば「相談」、「中身」、「査定」、「添削」など、実際に利用者と運営者が会話した方が好ましいいものがあらかじめ設定されているものとする。
【0042】
制御装置203は、利用者がメールアドレスを登録済みのユーザであったり、運営者が顧客登録をしているユーザである場合など、利用者が運営者との音声通話またはビデオ通話を可能な利用者としてあらかじめ登録されているときに上記(D)の判定を行い、利用者と運営者との間で音声通話またはビデオ通話が可能と判断する。これによって、登録済みのユーザは、テキストによるチャットのみではなく、音声通話またはビデオ通話を希望している可能性があることを加味して、利用者と運営者の音声通話またはビデオ通話を可能にすることができる。
【0043】
制御装置203は、音声通話またはビデオ通話が可能であると判断した場合に、利用者から運営者への音声通話またはビデオ通話の要求を可能にする。例えば、問い合わせ用のチャット画面上に、音声通話を開始するためのアイコンを表示したり、ビデオ通話を開始するためのアイコンを表示したりすることにより、利用者が音声通話またはビデオ通話の開始を要求できるようにする。なお、音声通話とビデオ通話は、あらかじめどちらか一方が利用可能な通話手段として指定されており、制御装置203は、指定されている方の通話手段を可能にするためにアイコン表示を行ってもよいし、利用者が音声通話とビデオ通話のいずれか一方を選択できるように、音声通話を開始するためのアイコンとビデオ通話を開始するためのアイコンの両方を表示するようにしてもよい。
【0044】
利用者は、チャット画面上に表示されたアイコンにタッチすることにより、音声通話またはビデオ通話の開始を要求することができる。制御装置203は、利用者から音声通話またはビデオ通話の要求を受け付けた場合に、運営者端末300へ通話要求を送信する。なお、本実施の形態では、利用者端末200から運営者端末300への通話要求の送信は管理サーバー100を介して行うものとする。このために、制御装置203は、通話要求を管理サーバー100へ送信する。
【0045】
管理サーバー100では、制御装置102は、利用者端末200から通話要求を受信すると、受信した通話要求を運営者端末300へ送信する。
【0046】
運営者端末300では、制御装置303は、管理サーバー100から通話要求を受信すると、タッチパネル301上に通話要求があったことを示す着信通知を表示する。これによって、運営者端末300のユーザである運営者は、利用者から通話要求があったことを把握することができる。
【0047】
運営者は、利用者からの通話要求に応じる場合は、タッチパネル301上で応答ボタンをタッチするなどして、通話を承認する。制御装置303は、運営者によって通話が承認されると、通話承認を管理サーバー100へ送信する。管理サーバー100では、制御装置102は、運営者端末300から通話承認を受信すると、利用者端末200と運営者端末300との間の音声通話またはビデオ通話を開始する。これによって利用者端末200と運営者端末300との間で音声通話またはビデオ通話のための通信が確立され、利用者と運営者は音声通話またはビデオ通話を行うことが可能となる。なお、利用者端末200と運営者端末300との間で音声通話またはビデオ通話を実現するための技術や方法については、公知のため説明を省略する。
【0048】
上述したように、本実施の形態における問い合わせシステム10に対応するサイトには、ウェブページ上の任意の位置にユーザが問い合わせをするためのウィジェットが貼り付けられている。このウィジェットは運営者によってあらかじめ作成されてウェブページ内に配置されている。ここでは、本実施の形態における問い合わせ用のウィジェットについて説明する。
【0049】
ウィジェットの作成時に、ウィジェットに対して一意なウィジェットハッシュコードが割り当てられており、問い合わせシステム10に対応するサイトのウェブページにはウィジェットのソースコードが埋め込まれている。そして、利用者がウィジェットのソースコードが埋め込まれているウェブページを閲覧した際に、該利用者に対して一意なユーザハッシュコードを作成する。ユーザハッシュコードはブラウザのCookieに保存されるようにし、利用者がウェブページにアクセスするのが2回目以降の場合はCookieに保存されたハッシュコードの値を取得してユーザハッシュコードとして利用する。
【0050】
利用者が問い合わせ用のウィジェットにタッチした場合は、ウィジェットハッシュコードとユーザハッシュコードを管理サーバー100へ送信し、管理サーバー100の制御装置102は、ユーザハッシュコードをもとにチャットのチャンネルを作成する。
【0051】
また、管理サーバー100では、制御装置102は、ウィジェットハッシュコードをもとに利用者によってタッチされたウィジェットを特定する。利用者によってウィジェットがタッチされて問い合わせチャットの開始が要求された場合には、管理サーバー100は、タッチされたウィジェットを作成した運営者の運営者端末300へ上述したプッシュ通知を行う。
【0052】
利用者がチャット画面上で音声通話またはビデオ通話のアイコンにタッチした場合には、音声通話とビデオ通話のどちらを選択したかの情報とウィジェットハッシュコードとユーザハッシュコードを管理サーバー100へ送信し、管理サーバー100の制御装置102は、ユーザハッシュコードをもとに音声通話またはビデオ通話のチャンネルを作成する。この際にペイロードで音声通話またはビデオ通話のどちらを選択したかの情報とウィジェットハッシュコードとユーザハッシュコードを運営者端末300へ配信する。
【0053】
運営者端末300では、制御装置303は、受信したペイロードをもとにビデオ通話又は音声通話の分岐を行い、Callkitを利用してタッチパネル301にビデオ通話又は音声通話用のユーザインタフェースを表する。制御装置303は、運営者が応答のための操作を行った場合に、ペイロードにて受信したユーザハッシュコードをもとに、あらかじめ作成しておいた音声通話またはビデオ通話のチャンネルに接続し、そのチャンネルに対して音声通話またはビデオ通話のための通信を開始する。
【0054】
図5は、本実施の形態における管理サーバー100で実行される処理の流れを示すフローチャートである。
図5に示す処理は、管理サーバー100上で起動が指示されると起動するプログラムとして、制御装置102によって実行される。なお、当該プログラムは、サーバー装置100の管理者が操作により起動を指示してもよいし、サーバー装置100の電源がオンされると自動的に起動するようにしてもよい。
【0055】
ステップS10において、制御装置102は、利用者端末200から上述した問い合わせ情報を受信したか否かを判断する。ステップS10で肯定判断した場合には、ステップS20へ進む。
【0056】
ステップS20では、制御装置102は、受信した問い合わせ情報を運営者端末300へ送信する。その後、ステップS30へ進む。
【0057】
ステップS30において、制御装置102は、運営者端末300から上述した回答情報を受信したか否かを判断する。ステップS30で肯定判断した場合には、ステップS40へ進む。
【0058】
ステップS40では、制御装置102は、受信した回答情報を利用者端末200へ送信する。その後、ステップS50へ進む。
【0059】
ステップS50において、制御装置102は、利用者端末200から上述した通話要求を受信したか否かを判断する。ステップS50で肯定判断した場合には、ステップS60へ進む。
【0060】
ステップS60では、制御装置102は、受信した通話要求を運営者端末300へ送信する。その後、ステップS70へ進む。
【0061】
ステップS70において、制御装置102は、運営者端末300から上述した通話承認を受信したか否かを判断する。ステップS70で肯定判断した場合には、ステップS80へ進む。
【0062】
ステップS80では、制御装置102は、利用者端末200と運営者端末300との間の音声通話またはビデオ通話を開始する。その後、処理を終了する。
【0063】
図6は、本実施の形態における利用者端末200で実行される処理の流れを示すフローチャートである。
図6に示す処理は、上述したように、利用者が問い合わせ用のウィジェットにタッチしたことを検出したときに起動するプログラムとして、制御装置203によって実行される。
【0064】
ステップS110において、制御装置203は、上述したように問い合わせ用のチャットプログラムを実行し、タッチパネル201に問い合わせ用のチャット画面を表示する。その後、ステップS120へ進む。
【0065】
ステップS120では、制御装置203は、利用者によって問い合わせ内容がテキスト入力され、問い合わせ内容の送信が指示されたか否かを判断する。ステップS120で肯定判断した場合には、ステップS130へ進む。
【0066】
ステップS130では、制御装置203は、チャット画面上で入力された問い合わせ内容を示すテキスト情報を問い合わせ情報として管理サーバー100へ送信する。その後、ステップS140へ進む。
【0067】
ステップS140では、制御装置203は、管理サーバー100から回答情報を受信したか否かを判断する。ステップS140で肯定判断した場合には、ステップS150へ進む。
【0068】
ステップS150では、制御装置203は、問い合わせ用のチャット画面上に、受信した回答情報に基づく回答内容をテキスト表示する。その後、ステップS160へ進む。
【0069】
ステップS160では、制御装置203は、利用者によってチャットの終了が指示されたか否かを判断する。ステップS160で肯定判断した場合には、処理を終了する。これに対して、ステップS160で否定判断した場合には、ステップS170へ進む。
【0070】
ステップS170では、制御装置203は、上述したように、利用者と運営者との間での音声通話またはビデオ通話の可否を判定するための処理を実行する。その後、ステップS180へ進む。
【0071】
ステップS180では、制御装置203は、ステップS170での処理の結果、音声通話またはビデオ通話が可能であるか否かを判断する。ステップS180で否定判断した場合には、ステップS120へ戻る。これに対して、ステップS180で肯定判断した場合には、ステップS190へ進む。
【0072】
ステップS190では、制御装置203は、問い合わせ用のチャット画面上に、音声通話を開始するためのアイコンを表示したり、ビデオ通話を開始するためのアイコンを表示したりすることにより、利用者が音声通話またはビデオ通話の開始を要求できるようにする。その後、ステップS200へ進む。
【0073】
ステップS200では、制御装置203は、利用者から音声通話またはビデオ通話の要求があったか否かを判断する。ステップS200で肯定判断した場合には、ステップS210へ進む。
【0074】
ステップS210では、制御装置203は、管理サーバー100を介して運営者端末300へ通話要求を送信する。その後、ステップS220へ進む。
【0075】
ステップS220では、制御装置203は、管理サーバー100によって運営者端末300との間での音声通話またはビデオ通話が開始されたか否かを判断する。ステップS220で肯定判断した場合には、ステップS230へ進む。
【0076】
ステップS230では、制御装置203は、運営者端末300との間での音声通話またはビデオ通話を開始する。その後、ステップS240へ進む。
【0077】
ステップS240では、制御装置203は、通話が終了されたか否かを判断する。ステップS240で肯定判断した場合には、処理を終了する。
【0078】
図7は、本実施の形態における運営者端末300で実行される処理の流れを示すフローチャートである。
図7に示す処理は、管理サーバー100から上述した問い合わせ情報を受信すると起動するプログラムとして、制御装置303によって実行される。
【0079】
ステップS310において、制御装置303は、タッチパネル301上に問い合わせ情報を受信したことを示す通知を表示することによりプッシュ通知を行う。その後、ステップS320へ進む。
【0080】
ステップS320では、制御装置303は、回答用ソフトウェアの起動が指示されることにより、利用者からの問い合わせ内容の確認が指示されたか否かを判断する。ステップS320で肯定判断した場合には、ステップS330へ進む。
【0081】
ステップS330では、制御装置303は、上述した回答用ソフトウェアを起動し、タッチパネル301に利用者からの問い合わせ一覧を表示する。その後、ステップS340へ進む。
【0082】
ステップS340では、制御装置303は、一覧表示された問い合わせの中からいずれかの問い合わせが選択されたか否かを判断する。ステップS340で肯定判断した場合には、ステップS350へ進む。
【0083】
ステップS350では、制御装置303は、回答用のチャット画面を表示し、受信した問い合わせ情報に基づいて回答用のチャット画面上に利用者からの問い合わせ内容をテキスト表示する。その後、ステップS360へ進む。
【0084】
ステップS360では、制御装置303は、運営者によって回答内容がテキスト入力され、回答内容の送信が指示されたか否かを判断する。ステップS360で肯定判断した場合には、ステップS370へ進む。
【0085】
ステップS370では、制御装置303は、チャット画面上で入力された回答内容を示すテキスト情報を回答情報として管理サーバー100へ送信する。その後、ステップS380へ進む。
【0086】
ステップS380では、制御装置303は、運営者によってチャットの終了が指示されたか否かを判断する。ステップS380で肯定判断した場合には、処理を終了する。これに対して、ステップS380で否定判断した場合には、ステップS390へ進む。
【0087】
ステップS390では、制御装置303は、管理サーバー100を介して運営者端末200からの通話要求を受信したか否かを判断する。ステップS390で肯定判断した場合には、ステップS400へ進む。
【0088】
ステップS400では、制御装置303は、タッチパネル301上に通話要求があったことを表示して着信通知を行う。その後、ステップS410へ進む。
【0089】
ステップS410では、制御装置303は、運営者によって通話が承認されたか否かを判断する。ステップS410で肯定判断した場合には、ステップS420へ進む。
【0090】
ステップS420では、制御装置303は、通話承認を管理サーバー100へ送信する。その後、ステップS430へ進む。
【0091】
ステップS430では、制御装置303は、利用者端末200との間での音声通話またはビデオ通話を開始する。その後、ステップS440へ進む。
【0092】
ステップS440では、制御装置303は、通話が終了されたか否かを判断する。ステップS440で肯定判断した場合には、処理を終了する。
【0093】
以上説明した本実施の形態によれば、以下のような作用効果を得ることができる。
(1)利用者端末200では、制御装置203は、利用者から問い合わせの入力を受け付け、入力を受け付けた問い合わせの内容を示す問い合わせ情報を運営者端末300へ送信し、問い合わせに対する運営者からの回答の内容を示す回答情報を受信し、受信した回答情報を表示するようにした。そして、制御装置203は、運営者との音声通話またはビデオ通話の可否を判定し、音声通話またはビデオ通話が可能であると判断した場合に、利用者から運営者への音声通話またはビデオ通話の要求を可能にし、利用者から音声通話またはビデオ通話の要求を受け付けたときに、運営者端末300へ通話要求を送信し、運営者端末300で通話が承認された場合に、運営者端末300との間で音声通話またはビデオ通話を開始するようにした。また、運営者端末300では、制御装置303は、利用者端末200から利用者からの問い合わせ情報を受信し、受信した問い合わせ情報を表示し、運営者から問い合わせに対する回答の入力を受け付け、入力を受け付けた回答の内容を示す回答情報を利用者端末200へ送信するようにした。そして、制御装置303は、利用者端末200から通話要求を受信したときに、運営者へ通話要求があったことを通知し、運営者によって通話が承認されたときに、利用者端末200との間で音声通話またはビデオ通話を開始するようにした。これによって、運営者との音声通話またはビデオ通話の可否を判定し、音声通話またはビデオ通話が可能であると判断した場合に、利用者から運営者への音声通話またはビデオ通話の要求を可能にするようにしたので、音声通話やビデオ通話を利用した対応が必要な場合に、利用者は運営者に対して音声通話またはビデオ通話を要求することができ、運営者はこれに対応することができる。また、従来からサイト上での利用者と運営者のコミュニケーション手段としては、チャット、音声通話、ビデオ通話などが用いられているが、これらは個別かつバラバラに管理されている状況であり、これらを統合して管理する仕組みが提供されていなかったが、本実施の形態における問い合わせシステム10は、このような問題を解決することができる。特に、まずはテキストによるチャットを利用して問い合わせを行い、必要と思われる場合のみ音声通話やビデオ通話を可能としたことによって、利用者と運営者とのコミュニケーションをスムーズかつストレスなしに実現することができ、利用者はウェブ上でリアル店舗で受ける接客に近い応対を受けることができるようになる。
【0094】
さらに、人材不足や求人難の現状においては、顧客からの問い合わせに対応するための最適な方法を考える必要がある。この点について、本実施の形態における問い合わせシステム10のように、音声通話やビデオ通話が可能であると判断した場合に利用者からの音声通話またはビデオ通話の要求を受け付けるようにすれば、最適なタイミングで利用者から運営者への音声通話またはビデオ通話の要求を可能にすることができるため、人材不足や求人難の現状においても顧客からの問い合わせに対応するための最適な方法を提供することができる。
【0095】
(2)制御装置203は、利用者の質問とそれに対する運営者の回答からなる対話の回数が所定の回数以上となったときに、運営者との音声通話またはビデオ通話を可能と判定するようにした。これによって、対話の回数が所定回数以上の場合には、テキストによるチャットのみでは十分ではない可能性が高いことを加味して、利用者と運営者の音声通話またはビデオ通話を可能にすることができる。
【0096】
(3)制御装置203は、利用者の問い合わせが開始してからの経過時間が所定時間以上となったときに、運営者との音声通話またはビデオ通話を可能と判定するようにした。これによって、チャットセッションの継続時間が所定時間以上の場合には、テキストによるチャットのみでは十分ではない可能性が高いことを加味して、利用者と運営者の音声通話またはビデオ通話を可能にすることができる。
【0097】
(4)制御装置203は、利用者の質問の中にあらかじめ設定されたキーワードが含まれる場合に、運営者との音声通話またはビデオ通話を可能と判定するようにした。これによって、テキストによるチャットのみでは十分ではない可能性が高いキーワードが含まれる場合に、利用者と運営者の音声通話またはビデオ通話を可能にすることができる。
【0098】
(5)制御装置203は、利用者が運営者との音声通話またはビデオ通話を可能な利用者としてあらかじめ登録されている場合に、運営者との音声通話またはビデオ通話を可能と判定するようにした。これによって、登録済みのユーザは、テキストによるチャットのみではなく、音声通話またはビデオ通話を希望している可能性があることを加味して、利用者と運営者の音声通話またはビデオ通話を可能にすることができる。
【0099】
(6)制御装置203は、音声通話またはビデオ通話が可能であると判断した場合に、音声通話またはビデオ通話を発信するためのアイコンを画面上に表示することにより、利用者から運営者への音声通話またはビデオ通話の要求を可能にするようにした。これによって、音声通話またはビデオ通話が可能である場合にのみ、音声通話またはビデオ通話を発信するためのアイコンを画面上に表示して利用者からの通話要求を受け付けることができる。
【0100】
―変形例―
なお、上述した実施の形態の問い合わせシステムは、以下のように変形することもできる。
(1)上述した実施の形態では、利用者端末200では、制御装置203は、音声通話またはビデオ通話を開始する条件を満たしたと判定した場合には、問い合わせ用のチャット画面上に、音声通話を開始するためのアイコンを表示したり、ビデオ通話を開始するためのアイコンを表示したりすることにより、利用者が音声通話またはビデオ通話を開始できるようにする例について説明した。しかしながら、音声通話を開始するためのアイコンやビデオ通話を開始するためのアイコンは、あらかじめ問い合わせ用のチャット画面上に表示されており、制御装置203は、音声通話またはビデオ通話を開始する条件を満たすまではこれらのアイコンを無効化してユーザがタッチしても反応しないようにしておき、音声通話またはビデオ通話を開始する条件を満たしたと判定したときにこれらのアイコンを有効化して利用者からのタッチを受け付けるようにしてもよい。
【0101】
(2)上述した実施の形態では、利用者が利用するサイトは、運営者が運営するブログ、商品紹介サイト、サービス紹介サイト、自社サイトなどを想定したが、本発明が適用可能なサイトであれば、サイトの内容はこれらに限定されない。
【0102】
なお、本発明の特徴的な機能を損なわない限り、本発明は、上述した実施の形態における構成に何ら限定されない。また、上述の実施の形態と複数の変形例を組み合わせた構成としてもよい。
【符号の説明】
【0103】
10 問い合わせシステム
100 管理サーバー
101 接続インターフェース
102 制御装置
103 記憶媒体
200 利用者端末
201 タッチパネル
202 通信モジュール
203 制御装置
300 運営者端末
301 タッチパネル
302 通信モジュール
303 制御装置