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特許7190900基板処理装置、キャリア搬送方法およびキャリアバッファ装置
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-12-08
(45)【発行日】2022-12-16
(54)【発明の名称】基板処理装置、キャリア搬送方法およびキャリアバッファ装置
(51)【国際特許分類】
   H01L 21/677 20060101AFI20221209BHJP
   H01L 21/027 20060101ALI20221209BHJP
【FI】
H01L21/68 A
H01L21/30 564C
H01L21/30 569C
H01L21/30 562
H01L21/30 567
【請求項の数】 18
(21)【出願番号】P 2018248739
(22)【出願日】2018-12-28
(65)【公開番号】P2020109788
(43)【公開日】2020-07-16
【審査請求日】2021-06-18
(73)【特許権者】
【識別番号】000207551
【氏名又は名称】株式会社SCREENホールディングス
(74)【代理人】
【識別番号】100093056
【弁理士】
【氏名又は名称】杉谷 勉
(74)【代理人】
【識別番号】100142930
【弁理士】
【氏名又は名称】戸高 弘幸
(74)【代理人】
【識別番号】100175020
【弁理士】
【氏名又は名称】杉谷 知彦
(74)【代理人】
【識別番号】100180596
【弁理士】
【氏名又は名称】栗原 要
(74)【代理人】
【識別番号】100195349
【弁理士】
【氏名又は名称】青野 信喜
(72)【発明者】
【氏名】▲桑▼原 丈二
【審査官】杢 哲次
(56)【参考文献】
【文献】特開2002-246439(JP,A)
【文献】韓国公開特許第10-2010-0023259(KR,A)
【文献】特開平10-247674(JP,A)
【文献】特開2008-277764(JP,A)
【文献】特開2010-278254(JP,A)
【文献】特開2010-192855(JP,A)
【文献】特開平11-097505(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01L 21/677
H01L 21/027
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の基板を収納することが可能なキャリアを載置するための少なくとも1つの第1キャリア載置台が設けられた第1インデクサブロックと、
前記第1インデクサブロックに対して水平方向に連結された第1処理ブロックと、
前記第1インデクサブロックおよび前記第1処理ブロックの少なくとも一方の上に搭載され、前記キャリアを各々保管する複数のキャリア保管棚と、
前記第1インデクサブロックおよび前記第1処理ブロックの少なくとも一方の上に搭載され、前記少なくとも1つの第1キャリア載置台と前記複数のキャリア保管棚との間で前記キャリアを搬送するキャリア搬送機構と、
を備え
前記少なくとも1つの第1キャリア載置台は、前記第1処理ブロックの上面よりも高い位置に設けられていることを特徴とする基板処理装置。
【請求項2】
請求項1に記載の基板処理装置において、
前記第1処理ブロックは、1列に配置された複数の処理ブロックで構成され、
前記第1インデクサブロックは、前記複数の処理ブロックのうちの一端の処理ブロックに水平方向に連結し、
前記複数のキャリア保管棚は、前記第1インデクサブロックおよび前記複数の処理ブロックの少なくともいずれかの上に搭載され、前記キャリアを各々保管し、
前記キャリア搬送機構は、前記第1インデクサブロックおよび前記複数の処理ブロックの少なくともいずれかの上に搭載され、前記少なくとも1つの第1キャリア載置台と前記複数のキャリア保管棚との間で前記キャリアを搬送することを特徴とする基板処理装置。
【請求項3】
請求項2に記載の基板処理装置において、
前記複数の処理ブロックのうちの他端の処理ブロックに水平方向に連結し、前記キャリアを載置するための少なくとも1つの第2キャリア載置台が設けられた第2インデクサブロックを更に備え、
前記複数のキャリア保管棚は、前記第1インデクサブロック、前記複数の処理ブロックおよび前記第2インデクサブロックの少なくともいずれかの上に搭載され、前記キャリアを各々保管し、
前記キャリア搬送機構は、前記第1インデクサブロック、前記複数の処理ブロックおよび前記第2インデクサブロックの少なくともいずれかの上に搭載され、前記少なくとも1つの第1キャリア載置台、前記複数のキャリア保管棚および前記少なくとも1つの第2キャリア載置台の間で前記キャリアを搬送することを特徴とする基板処理装置。
【請求項4】
請求項2に記載の基板処理装置において、
前記複数の処理ブロックのうちの一端側の処理ブロックと他端側の処理ブロックとの間に配置され、前記キャリアを載置するための少なくとも1つの第2キャリア載置台が設けられた第2インデクサブロックを更に備え、
前記複数のキャリア保管棚は、前記第1インデクサブロック、前記複数の処理ブロックおよび前記第2インデクサブロックの少なくともいずれかの上に搭載され、前記キャリアを各々保管し、
前記キャリア搬送機構は、前記第1インデクサブロック、前記複数の処理ブロックおよび前記第2インデクサブロックの少なくともいずれかの上に搭載され、前記少なくとも1つの第1キャリア載置台、前記複数のキャリア保管棚および前記少なくとも1つの第2キャリア載置台の間で前記キャリアを搬送することを特徴とする基板処理装置。
【請求項5】
1列に配置された複数の処理ブロックと、
前記複数の処理ブロックのうちの一端の処理ブロックに水平方向に連結された第1インデクサブロックであって、複数の基板を収納することが可能なキャリアを載置するための少なくとも1つの第1キャリア載置台が設けられた前記第1インデクサブロックと、
前記複数の処理ブロックのうちの一端側の処理ブロックと少なくとも1つの他端側の処理ブロックとの間に配置され、前記キャリアを載置するための少なくとも1つの第2キャリア載置台が設けられた第2インデクサブロックと、
前記第1インデクサブロック、前記複数の処理ブロックおよび前記第2インデクサブロックの少なくとも一方の上に搭載され、前記キャリアを各々保管する複数のキャリア保管棚と、
前記第1インデクサブロックおよび前記一端側の処理ブロックの少なくとも一方の上に搭載され、前記少なくとも1つの第1キャリア載置台、前記複数のキャリア保管棚および前記少なくとも1つの第2キャリア載置台の間で前記キャリアを搬送する第1キャリア搬送機構と、
前記第2インデクサブロックを挟んで前記第1キャリア搬送機構の反対側でかつ前記少なくとも1つの他端側の処理ブロックの上に搭載され、前記キャリアを搬送する第2キャリア搬送機構と、を備えていることを特徴とする基板処理装置。
【請求項6】
請求項5に記載の基板処理装置において、
前記第2インデクサブロックの上に配置された中継用キャリア載置台を更に備え、
前記第1キャリア搬送機構は、前記中継用キャリア載置台を用いて、前記第2キャリア搬送機構に前記キャリアを搬送し、また、
前記第2キャリア搬送機構は、前記中継用キャリア載置台を用いて、前記第1キャリア搬送機構に前記キャリアを搬送することを特徴とする基板処理装置。
【請求項7】
1列に配置された複数の処理ブロックと、
前記複数の処理ブロックのうちの一端の処理ブロックに水平方向に連結された第1インデクサブロックであって、複数の基板を収納することが可能なキャリアを載置するための少なくとも1つの第1キャリア載置台が設けられた前記第1インデクサブロックと、
前記複数の処理ブロックのうちの一端側の処理ブロックと他端側の処理ブロックとの間に配置され、前記キャリアを載置するための少なくとも1つの第2キャリア載置台が設けられた第2インデクサブロックと、
前記第1インデクサブロック、前記複数の処理ブロックおよび前記第2インデクサブロックの少なくとも一方の上に搭載され、前記キャリアを各々保管する複数のキャリア保管棚と、
前記第1インデクサブロック、前記複数の処理ブロックおよび前記第2インデクサブロックの少なくとも一方の上に搭載され、前記少なくとも1つの第1キャリア載置台、前記複数のキャリア保管棚および前記少なくとも1つの第2キャリア載置台の間で前記キャリアを搬送するキャリア搬送機構と、
を備え、
記キャリア搬送機構は、前記キャリアを把持する把持部と、前記把持部が取り付けられたアームと、前記アームを支持する駆動部と、前記複数の処理ブロックのうちの少なくとも2つの処理ブロックおよび前記第2インデクサブロックの上に搭載されたガイドレールと、を備え、
前記駆動部は、前記把持部および前記アームを前記ガイドレールに沿って移動可能に構成され、
前記ガイドレールは、前記第2インデクサブロックに形成された溝部上に搭載されていることを特徴とする基板処理装置。
【請求項8】
1列に配置された複数の処理ブロックと、
前記複数の処理ブロックのうちの一端の処理ブロックに水平方向に連結された第1インデクサブロックであって、複数の基板を収納することが可能なキャリアを載置するための少なくとも1つの第1キャリア載置台が設けられた前記第1インデクサブロックと、
前記第1インデクサブロックおよび前記複数の処理ブロックの少なくとも一方の上に搭載され、前記キャリアを各々保管する複数のキャリア保管棚と、
前記第1インデクサブロックおよび前記複数の処理ブロックの少なくとも一方の上に搭載され、前記少なくとも1つの第1キャリア載置台と前記複数のキャリア保管棚との間で前記キャリアを搬送するキャリア搬送機構と、
を備え、
前記キャリア搬送機構は、前記キャリアを把持する把持部と、前記把持部が取り付けられたアームと、前記アームを支持する駆動部と、前記複数の処理ブロックのうちの少なくとも2つの処理ブロックの上に搭載されたガイドレールと、を備え、
前記駆動部は、前記把持部および前記アームを前記ガイドレールに沿って移動可能に構成されていることを特徴とする基板処理装置。
【請求項9】
複数の基板を収納することが可能なキャリアを載置するための少なくとも1つの第1キャリア載置台が設けられた第1インデクサブロックと、
前記第1インデクサブロックに対して水平方向に連結された第1処理ブロックと、
前記第1インデクサブロックおよび前記第1処理ブロックの少なくとも一方の上に搭載され、前記キャリアを各々保管する複数のキャリア保管棚と、
前記第1インデクサブロックおよび前記第1処理ブロックの少なくとも一方の上に搭載され、前記少なくとも1つの第1キャリア載置台と前記複数のキャリア保管棚との間で前記キャリアを搬送するキャリア搬送機構と、
前記第1処理ブロックに対して前記第1インデクサブロックの反対側に連結され、前記キャリアを載置するための少なくとも1つの第2キャリア載置台に設けられた第2インデクサブロックと、を備え、
前記複数のキャリア保管棚は、前記第1インデクサブロック、前記第1処理ブロックおよび前記第2インデクサブロックの少なくともいずれかの上に搭載され、前記キャリアを各々保管し、
前記キャリア搬送機構は、前記第1インデクサブロック、前記第1処理ブロックおよび前記第2インデクサブロックの少なくともいずれかの上に搭載され、前記少なくとも1つの第1キャリア載置台、前記複数のキャリア保管棚および前記少なくとも1つの第2キャリア載置台の間で前記キャリアを搬送することを特徴とする基板処理装置。
【請求項10】
請求項に記載の基板処理装置において、
前記少なくとも1つの第1キャリア載置台は、前記第1処理ブロックの上面よりも高い位置に設けられていることを特徴とする基板処理装置。
【請求項11】
請求項1または10に記載の基板処理装置において、
前記少なくとも1つの第1キャリア載置台は、前記第1処理ブロックの上方に設けられていることを特徴とする基板処理装置。
【請求項12】
請求項1または10に記載の基板処理装置において、
前記少なくとも1つの第1キャリア載置台は、平面視で、前記第1インデクサブロックおよび前記第1処理ブロックの少なくとも一方の領域に収まるように配置されていることを特徴とする基板処理装置。
【請求項13】
請求項3、4、5、7のいずれかに記載の基板処理装置において、
前記少なくとも1つの第2キャリア載置台は、前記複数の処理ブロックの上面よりも高い位置に設けられていることを特徴とする基板処理装置。
【請求項14】
請求項13に記載の基板処理装置において、
前記第2インデクサブロックは、基板を搬送する基板搬送機構を備え、
前記少なくとも1つの第2キャリア載置台は、複数の第2キャリア載置台であり、
前記複数の第2キャリア載置台は、平面視で、前記基板搬送機構の周囲に設けられていることを特徴とする基板処理装置。
【請求項15】
複数の基板を収納することが可能なキャリアを載置するための少なくとも1つの第1キャリア載置台が設けられた第1インデクサブロックと、
前記第1インデクサブロックに対して水平方向に連結された第1処理ブロックと、
前記第1インデクサブロックおよび前記第1処理ブロックの少なくとも一方の上に搭載され、前記キャリアを各々保管する複数のキャリア保管棚と、
前記第1インデクサブロックおよび前記第1処理ブロックの少なくとも一方の上に搭載され、前記少なくとも1つの第1キャリア載置台と前記複数のキャリア保管棚との間で前記キャリアを搬送するキャリア搬送機構と、
前記第1インデクサブロックに設けられ、前記第1インデクサブロックの上面側と床面側との間で前記第1キャリア載置台を昇降する昇降機構と、を備えていることを特徴とする基板処理装置。
【請求項16】
請求項1から15のいずれかに記載の基板処理装置において、
前記第1キャリア載置台に載置されたキャリアから基板を通過させる開口部と、
前記開口部を開閉するシャッタ部材と、
前記シャッタ部材を前記開口部に沿って水平方向に前記シャッタ部材を移動させるシャッタ部材駆動機構と、を備えていることを特徴とする基板処理装置。
【請求項17】
複数の基板を収納することが可能なキャリアを載置するための少なくとも1つの第1キャリア載置台が設けられた第1インデクサブロックおよび、前記第1インデクサブロックに対して水平方向に連結された第1処理ブロックを備える基板処理装置のキャリア搬送方法において、
前記第1インデクサブロックおよび前記第1処理ブロックの少なくともいずれかの上に搭載された複数のキャリア保管棚により、前記キャリアを各々保管する工程と、
前記第1インデクサブロックおよび前記第1処理ブロックの少なくともいずれかの上に搭載されたキャリア搬送機構により、前記少なくとも1つの第1キャリア載置台と前記複数のキャリア保管棚との間で前記キャリアを搬送する工程と、
を備え
前記少なくとも1つの第1キャリア載置台は、前記第1処理ブロックの上面よりも高い位置に設けられていることを特徴とするキャリア搬送方法。
【請求項18】
複数の基板を収納することが可能なキャリアを載置するための少なくとも1つの第1キャリア載置台が設けられた第1インデクサブロックおよび、前記第1インデクサブロックに対して水平方向に連結された第1処理ブロックを備える基板処理装置本体に設けられるキャリアバッファ装置において、
前記第1インデクサブロックおよび前記第1処理ブロックの少なくともいずれかの上に搭載され、前記キャリアを各々保管する複数のキャリア保管棚と、
前記第1インデクサブロックおよび前記第1処理ブロックの少なくともいずれかの上に搭載され、前記少なくとも1つの第1キャリア載置台と前記複数のキャリア保管棚との間で前記キャリアを搬送するキャリア搬送機構と、
を備え
前記少なくとも1つの第1キャリア載置台は、前記第1処理ブロックの上面よりも高い位置に設けられていることを特徴とするキャリアバッファ装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、基板を処理する基板処理装置、キャリア搬送方法およびキャリアバッファ装置に関する。基板は、例えば、半導体基板、液晶表示装置や有機EL(electroluminescence)表示装置などのFPD(Flat Panel Display)用の基板、フォトマスク用ガラス基板、光ディスク用基板、磁気ディスク用基板、セラミック基板、太陽電池用基板等がある。
【背景技術】
【0002】
従来の基板処理装置は、基板処理装置本体と、キャリアバッファ装置(ストッカ装置)とを備えている(例えば、特許文献1参照)。基板処理装置本体は、インデクサブロックと処理ブロックを備えている。処理ブロックは、インデクサブロックに対して水平方向に連結されている。インデクサブロックは、基板搬送ロボットを内蔵する。インデクサブロックの外壁には、キャリア載置台が設けられている。キャリア載置台は、複数の基板を収納することが可能なキャリアを載置する。キャリア載置台は、搬送ロボットを挟んで処理ブロックの反対側に設けられている。
【0003】
キャリアバッファ装置は、キャリアを保管する複数のキャリア保管棚と、キャリア搬送機構とを備えている。キャリア搬送機構は、複数のキャリア保管棚とキャリア載置台との間でキャリアを搬送するように構成されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【文献】特開2011-187796号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
従来のキャリアバッファ装置は、インデクサブロックを挟んで処理ブロックの反対側、すなわち、インデクサブロックからキャリア載置台側に水平方向に延長するように配置されている。このような従来のキャリアバッファ装置は、基板処理装置の設置面積であるフットプリントを大きくしている可能性がある。
【0006】
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであって、基板処理装置のフットプリントを小さくすることができる基板処理装置、キャリア搬送方法およびキャリアバッファ装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明は、このような目的を達成するために、次のような構成をとる。すなわち、本発明に係る基板処理装置は、複数の基板を収納することが可能なキャリアを載置するための少なくとも1つの第1キャリア載置台設けられた第1インデクサブロックと、前記第1インデクサブロックに対して水平方向に連結された第1処理ブロックと、前記第1インデクサブロックおよび前記第1処理ブロックの少なくとも一方の上に搭載され、前記キャリアを各々保管する複数のキャリア保管棚と、前記第1インデクサブロックおよび前記第1処理ブロックの少なくとも一方の上に搭載され、前記少なくとも1つの第1キャリア載置台と前記複数のキャリア保管棚との間で前記キャリアを搬送するキャリア搬送機構と、を備え、前記少なくとも1つの第1キャリア載置台は、前記第1処理ブロックの上面よりも高い位置に設けられていることを特徴とするものである。
【0008】
本発明に係る基板処理装置によれば、キャリア搬送機構は、少なくとも1つの第1キャリア載置台と複数のキャリア保管棚との間でキャリアを搬送する。複数のキャリア保管棚およびキャリア搬送機構は各々、第1インデクサブロックおよび第1処理ブロックの少なくともいずれかの上に搭載されている。そのため、インデクサブロックから水平方向に延長して設けなくてもよくなり、水平方向に延長していた設置面積を削減することができる。すなわち、基板処理装置のフットプリントを小さくすることができる。
また、第1インデクサブロックおよび第1処理ブロックの少なくとも一方の上に搭載されたキャリア搬送機構は、第1キャリア載置台に載置されたキャリアを搬送させやすくできる。
【0009】
また、上述の基板処理装置において、前記第1処理ブロックは、他の処理ブロックと共に、1列に配置された複数の処理ブロックを構成し、前記第1インデクサブロックは、前記複数の処理ブロックのうちの一端の第1処理ブロックに水平方向に連結し、前記複数のキャリア保管棚は、前記第1インデクサブロックおよび前記複数の処理ブロックの少なくともいずれかの上に搭載され、前記キャリアを各々保管し、前記キャリア搬送機構は、前記第1インデクサブロックおよび前記複数の処理ブロックの少なくともいずれかの上に搭載され、前記少なくとも1つの第1キャリア載置台と前記複数のキャリア保管棚との間で前記キャリアを搬送することが好ましい。
【0010】
これにより、1列に配置された複数の処理ブロックを備える基板処理装置において、基板処理装置のフットプリントを小さくすることができる。
【0011】
また、上述の基板処理装置において、前記複数の処理ブロックのうちの他端の処理ブロックに水平方向に連結し、前記キャリアを載置するための少なくとも1つの第2キャリア載置台に設けられた第2インデクサブロックを更に備え、前記複数のキャリア保管棚は、前記第1インデクサブロック、前記複数の処理ブロックおよび前記第2インデクサブロックの少なくともいずれかの上に搭載され、前記キャリアを各々保管し、前記キャリア搬送機構は、前記第1インデクサブロック、前記複数の処理ブロックおよび前記第2インデクサブロックの少なくともいずれかの上に搭載され、前記少なくとも1つの第1キャリア載置台、前記複数のキャリア保管棚および前記少なくとも1つの第2キャリア載置台の間で前記キャリアを搬送することが好ましい。
【0012】
これにより、2つのインデクサブロックの間に複数の処理ブロックが配置される基板処理装置において、基板処理装置のフットプリントを小さくすることができる。
【0013】
また、上述の基板処理装置において、前記複数の処理ブロックのうち少なくとも1つの一端側の処理ブロックと少なくとも1つの他端側の処理ブロックとの間に配置され、前記キャリアを載置するための少なくとも1つの第2キャリア載置台が設けられた第2インデクサブロックを更に備え、前記複数のキャリア保管棚は、前記第1インデクサブロック、前記複数の処理ブロックおよび前記第2インデクサブロックの少なくともいずれかの上に搭載され、前記キャリアを各々保管し、前記キャリア搬送機構は、前記第1インデクサブロック、前記複数の処理ブロックおよび前記第2インデクサブロックの少なくともいずれかの上に搭載され、前記少なくとも1つの第1キャリア載置台、前記複数のキャリア保管棚および前記少なくとも1つの第2キャリア載置台の間で前記キャリアを搬送することが好ましい。
【0014】
これにより、2つの処理ブロックの間に第2インデクサブロックが配置される基板処理装置において、基板処理装置のフットプリントを小さくすることができる。
【0015】
また、本発明の基板処理装置は、1列に配置された複数の処理ブロックと、前記複数の処理ブロックのうちの一端の処理ブロックに水平方向に連結された前記第1インデクサブロックであって、複数の基板を収納することが可能なキャリアを載置するための少なくとも1つの第1キャリア載置台が設けられた前記第1インデクサブロックと、前記複数の処理ブロックのうちの一端側の処理ブロックと少なくとも1つの他端側の処理ブロックとの間に配置され、前記キャリアを載置するための少なくとも1つの第2キャリア載置台が設けられた第2インデクサブロックと、前記第1インデクサブロック、前記複数の処理ブロックおよび前記第2インデクサブロックの少なくとも一方の上に搭載され、前記キャリアを各々保管する複数のキャリア保管棚と、前記第1インデクサブロックおよび前記一端側の処理ブロックの少なくとも一方の上に搭載され、前記少なくとも1つの第1キャリア載置台、前記複数のキャリア保管棚および前記少なくとも1つの第2キャリア載置台の間で前記キャリアを搬送する第1キャリア搬送機構と、前記第2インデクサブロックを挟んで前記第1キャリア搬送機構の反対側でかつ前記少なくとも1つの他端側の処理ブロックの上に搭載され、前記キャリアを搬送する第2キャリア搬送機構と、を備えていることを特徴とするものである。
本発明に係る基板処理装置によれば、第1キャリア搬送機構は、少なくとも1つの第1キャリア載置台と複数のキャリア保管棚との間でキャリアを搬送する。複数のキャリア保管棚は、第1インデクサブロックおよび複数の処理ブロックおよび第2インデクサブロックの少なくとも一方の上に搭載されている。また、第1キャリア搬送機構は、第1インデクサブロックおよび一端側の処理ブロックの少なくとも一方の上に搭載されている。そのため、インデクサブロックから水平方向に延長して設けなくてもよくなり、水平方向に延長していた設置面積を削減することができる。すなわち、基板処理装置のフットプリントを小さくすることができる。
また、1列に配置された複数の処理ブロックを備える基板処理装置において、基板処理装置のフットプリントを小さくすることができる。
また、2つの処理ブロックの間に第2インデクサブロックが配置される基板処理装置において、基板処理装置のフットプリントを小さくすることができる。
また、キャリアを2台のキャリア搬送機構で搬送するので、キャリア搬送効率を向上させることができる。そのため、基板処理装置のスループットを向上させることができる。
【0016】
また、上述の基板処理装置において、前記第2インデクサブロックの上に配置された中継用キャリア載置台を更に備え、前記第1キャリア搬送機構は、前記中継用キャリア載置台を用いて、前記第2キャリア搬送機構に前記キャリアを搬送し、また、前記第2キャリア搬送機構は、前記中継用キャリア載置台を用いて、前記第1キャリア搬送機構に前記キャリアを搬送することが好ましい。第2インデクサブロックの上の領域を、2つのキャリア搬送機構の中継用載置台として利用することができる。そのため、キャリアの引き渡しをより円滑に行うことができる。
【0017】
また、本発明の基板処理装置は、1列に配置された複数の処理ブロックと、前記複数の処理ブロックのうちの一端の処理ブロックに水平方向に連結された第1インデクサブロックであって、複数の基板を収納することが可能なキャリアを載置するための少なくとも1つの第1キャリア載置台が設けられた前記第1インデクサブロックと、前記複数の処理ブロックのうちの一端側の処理ブロックと他端側の処理ブロックとの間に配置され、前記キャリアを載置するための少なくとも1つの第2キャリア載置台が設けられた第2インデクサブロックと、前記第1インデクサブロック、前記複数の処理ブロックおよび前記第2インデクサブロックの少なくとも一方の上に搭載され、前記キャリアを各々保管する複数のキャリア保管棚と、前記第1インデクサブロック、前記複数の処理ブロックおよび前記第2インデクサブロックの少なくとも一方の上に搭載され、前記少なくとも1つの第1キャリア載置台、前記複数のキャリア保管棚および前記少なくとも1つの第2キャリア載置台の間で前記キャリアを搬送するキャリア搬送機構と、を備え、記キャリア搬送機構は、前記キャリアを把持する把持部と、前記把持部が取り付けられたアームと、前記アームを支持する駆動部と、前記複数の処理ブロックのうちの少なくとも2つの処理ブロックおよび前記第2インデクサブロックの上に搭載されたガイドレールと、を備え、前記駆動部は、前記把持部および前記アームを前記ガイドレールに沿って移動可能に構成され、前記ガイドレールは、前記第2インデクサブロックに形成された溝部上に搭載されていることを特徴とするものである
本発明に係る基板処理装置によれば、キャリア搬送機構は、少なくとも1つの第1キャリア載置台と複数のキャリア保管棚との間でキャリアを搬送する。複数のキャリア保管棚およびキャリア搬送機構は各々、第1インデクサブロック、複数の処理ブロックおよび第2インデクサブロックの少なくともいずれかの上に搭載されている。そのため、インデクサブロックから水平方向に延長して設けなくてもよくなり、水平方向に延長していた設置面積を削減することができる。すなわち、基板処理装置のフットプリントを小さくすることができる。
また、1列に配置された複数の処理ブロックを備える基板処理装置において、基板処理装置のフットプリントを小さくすることができる。
また、2つの処理ブロックの間に第2インデクサブロックが配置される基板処理装置において、基板処理装置のフットプリントを小さくすることができる。
また、ガイドレールは、第2インデクサブロックに形成された溝部上に搭載されているので。キャリア搬送機構の高さを抑えると共に、第2インデクサブロックを挟んでキャリア搬送機構と反対側の領域をキャリア保管棚として利用できる。
【0018】
また、本発明の基板処理装置は、1列に配置された複数の処理ブロックと、前記複数の処理ブロックのうちの一端の処理ブロックに水平方向に連結された第1インデクサブロックであって、複数の基板を収納することが可能なキャリアを載置するための少なくとも1つの第1キャリア載置台が設けられた前記第1インデクサブロックと、前記第1インデクサブロックおよび前記複数の処理ブロックの少なくとも一方の上に搭載され、前記キャリアを各々保管する複数のキャリア保管棚と、前記第1インデクサブロックおよび前記複数の処理ブロックの少なくとも一方の上に搭載され、前記少なくとも1つの第1キャリア載置台と前記複数のキャリア保管棚との間で前記キャリアを搬送するキャリア搬送機構と、を備え、前記キャリア搬送機構は、前記キャリアを把持する把持部と、前記把持部が取り付けられたアームと、前記アームを支持する駆動部と、前記複数の処理ブロックのうちの少なくとも2つの処理ブロックの上に搭載されたガイドレールと、を備え、前記駆動部は、前記把持部および前記アームを前記ガイドレールに沿って移動可能に構成されていることを特徴とするものである
本発明に係る基板処理装置によれば、キャリア搬送機構は、少なくとも1つの第1キャリア載置台と複数のキャリア保管棚との間でキャリアを搬送する。複数のキャリア保管棚およびキャリア搬送機構は各々、第1インデクサブロックおよび複数の処理ブロックの少なくともいずれかの上に搭載されている。そのため、インデクサブロックから水平方向に延長して設けなくてもよくなり、水平方向に延長していた設置面積を削減することができる。すなわち、基板処理装置のフットプリントを小さくすることができる。
また、1列に配置された複数の処理ブロックを備える基板処理装置において、基板処理装置のフットプリントを小さくすることができる。
また、キャリア搬送機構のキャリア搬送範囲を広げることができると共に、多くの領域をキャリア保管棚として利用できる。
【0019】
また、本発明の基板処理装置は、複数の基板を収納することが可能なキャリアを載置するための少なくとも1つの第1キャリア載置台が設けられた第1インデクサブロックと、前記第1インデクサブロックに対して水平方向に連結された第1処理ブロックと、前記第1インデクサブロックおよび前記第1処理ブロックの少なくとも一方の上に搭載され、前記キャリアを各々保管する複数のキャリア保管棚と、前記第1インデクサブロックおよび前記第1処理ブロックの少なくとも一方の上に搭載され、前記少なくとも1つの第1キャリア載置台と前記複数のキャリア保管棚との間で前記キャリアを搬送するキャリア搬送機構と、前記第1処理ブロックに対して前記第1インデクサブロックの反対側に連結され、前記キャリアを載置するための少なくとも1つの第2キャリア載置台に設けられた第2インデクサブロックと、を備え、前記複数のキャリア保管棚は、前記第1インデクサブロック、前記第1処理ブロックおよび前記第2インデクサブロックの少なくともいずれかの上に搭載され、前記キャリアを各々保管し、前記キャリア搬送機構は、前記第1インデクサブロック、前記第1処理ブロックおよび前記第2インデクサブロックの少なくともいずれかの上に搭載され、前記少なくとも1つの第1キャリア載置台、前記複数のキャリア保管棚および前記少なくとも1つの第2キャリア載置台の間で前記キャリアを搬送することを特徴とするものである。
【0020】
本発明に係る基板処理装置によれば、キャリア搬送機構は、少なくとも1つの第1キャリア載置台と複数のキャリア保管棚との間でキャリアを搬送する。複数のキャリア保管棚およびキャリア搬送機構は各々、第1インデクサブロックおよび第1処理ブロックの少なくともいずれかの上に搭載されている。そのため、インデクサブロックから水平方向に延長して設けなくてもよくなり、水平方向に延長していた設置面積を削減することができる。すなわち、基板処理装置のフットプリントを小さくすることができる。
また、2つのインデクサブロックで単一の処理ブロックを挟み込む基板処理装置において、基板処理装置のフットプリントを小さくすることができる。
【0021】
また、上述の基板処理装置において、前記少なくとも1つの第1キャリア載置台は、前記第1処理ブロックの上面よりも高い位置に設けられていることが好ましい。第1インデクサブロックおよび第1処理ブロックの少なくとも一方の上に搭載されたキャリア搬送機構を、第1キャリア載置台に載置されたキャリアを搬送させやすくできる。
【0022】
また、上述の基板処理装置において、前記少なくとも1つの第1キャリア載置台は、前記第1処理ブロックの上方に設けられていることが好ましい。第1キャリア載置台をキャリア搬送機構に向けることができる。それにより、キャリア搬送機構が第1キャリア載置台に載置されたキャリアを搬送させやすくできる。また、平面視で、第1インデクサブロックから第1キャリア載置台が出っ張ることを抑えることができるので、基板処理装置のフットプリントを更に小さくすることができる。
【0023】
また、上述の基板処理装置において、前記少なくとも1つの第1キャリア載置台は、平面視で、前記第1インデクサブロックおよび前記第1処理ブロックの少なくとも一方の領域に収まるように配置されていることが好ましい。比較的、第1キャリア載置台をキャリア搬送機構に向けることができる。それにより、キャリア搬送機構が第1キャリア載置台に載置されたキャリアを搬送させやすくできる。
【0024】
また、上述の基板処理装置において、前記少なくとも1つの第2キャリア載置台は、前記複数の処理ブロックの上面よりも高い位置に設けられていることが好ましい。搭載されたキャリア搬送機構(第1キャリア搬送機構)は、第2キャリア載置台に載置されたキャリアを搬送させやすくできる。
【0025】
また、上述の基板処理装置において、前記第2インデクサブロックは、基板を搬送する基板搬送機構を備え、前記少なくとも1つの第2キャリア載置台は、複数の第2キャリア載置台であり、前記複数の第2キャリア載置台は、平面視で、前記基板搬送機構の周囲に設けられていることが好ましい。1台の基板搬送機構により複数の第2キャリア載置台にキャリアを搬送できる。
【0026】
また、本発明の基板処理装置は、複数の基板を収納することが可能なキャリアを載置するための少なくとも1つの第1キャリア載置台が設けられた第1インデクサブロックと、前記第1インデクサブロックに対して水平方向に連結された第1処理ブロックと、前記第1インデクサブロックおよび前記第1処理ブロックの少なくとも一方の上に搭載され、前記キャリアを各々保管する複数のキャリア保管棚と、前記第1インデクサブロックおよび前記第1処理ブロックの少なくとも一方の上に搭載され、前記少なくとも1つの第1キャリア載置台と前記複数のキャリア保管棚との間で前記キャリアを搬送するキャリア搬送機構と、前記第1インデクサブロックと前記第1キャリア載置台との間に介在するように設けられ、前記第1インデクサブロックの上面側と床面側との間で前記第1キャリア載置台を昇降する昇降機構と、を備えていることを特徴とするものである。
本発明に係る基板処理装置によれば、キャリア搬送機構は、少なくとも1つの第1キャリア載置台と複数のキャリア保管棚との間でキャリアを搬送する。複数のキャリア保管棚およびキャリア搬送機構は各々、第1インデクサブロックおよび第1処理ブロックの少なくともいずれかの上に搭載されている。そのため、インデクサブロックから水平方向に延長して設けなくてもよくなり、水平方向に延長していた設置面積を削減することができる。すなわち、基板処理装置のフットプリントを小さくすることができる。
また、第1キャリア載置台が昇降機構により昇降することにより、作業者が載置台にキャリアを直接載置できる高さまで下げることができる。例えば評価時やメンテナンス時などの非生産時に基板処理装置を使用する場合、外部搬送機構ではなく、作業者が手搬送することが多い、その際に、作業者が第1キャリア載置台に直接載置できるので、評価時やメンテナンス時に基板処理装置をフレキシブルに使用することができ、作業効率が向上する。
【0027】
また、上述の基板処理装置において、前記第1キャリア載置台に載置されたキャリアから基板を通過させる開口部と、前記開口部を開閉するシャッタ部材と、前記シャッタ部材を前記開口部に沿って水平方向に前記シャッタ部材を移動させるシャッタ部材駆動機構と、を備えていることが好ましい。開口部の下方の領域に例えば基板載置部を配置するスペースを確保することができる。
【0028】
また、本発明に係るキャリア搬送方法は、複数の基板を収納することが可能なキャリアを載置するための少なくとも1つの第1キャリア載置台設けられた第1インデクサブロックおよび、前記第1インデクサブロックに対して水平方向に連結された第1処理ブロックを備える基板処理装置のキャリア搬送方法において、前記第1インデクサブロックおよび前記第1処理ブロックの少なくともいずれかの上に搭載された複数のキャリア保管棚により、前記キャリアを各々保管する工程と、前記第1インデクサブロックおよび前記第1処理ブロックの少なくともいずれかの上に搭載されたキャリア搬送機構により、前記少なくとも1つの第1キャリア載置台と前記複数のキャリア保管棚との間で前記キャリアを搬送する工程と、を備え、前記少なくとも1つの第1キャリア載置台は、前記第1処理ブロックの上面よりも高い位置に設けられていることを特徴とするものである。
【0029】
本発明に係るキャリア搬送方法によれば、キャリア搬送機構は、少なくとも1つの第1キャリア載置台と複数のキャリア保管棚との間でキャリアを搬送する。複数のキャリア保管棚およびキャリア搬送機構は各々、第1インデクサブロックおよび第1処理ブロックの少なくともいずれかの上に搭載されている。そのため、インデクサブロックから水平方向に延長して設けなくてもよくなり、水平方向に延長していた設置面積を削減することができる。すなわち、基板処理装置のフットプリントを小さくすることができる。
また、第1インデクサブロックおよび第1処理ブロックの少なくとも一方の上に搭載されたキャリア搬送機構は、第1キャリア載置台に載置されたキャリアを搬送させやすくできる。
【0030】
また、本発明に係るキャリアバッファ装置は、複数の基板を収納することが可能なキャリアを載置するための少なくとも1つの第1キャリア載置台設けられた第1インデクサブロックおよび、前記第1インデクサブロックに対して水平方向に連結された第1処理ブロックを備える基板処理装置本体に設けられるキャリアバッファ装置において、前記第1インデクサブロックおよび前記第1処理ブロックの少なくともいずれかの上に搭載され、前記キャリアを各々保管する複数のキャリア保管棚と、前記第1インデクサブロックおよび前記第1処理ブロックの少なくともいずれかの上に搭載され、前記少なくとも1つの第1キャリア載置台と前記複数のキャリア保管棚との間で前記キャリアを搬送するキャリア搬送機構と、を備え、前記少なくとも1つの第1キャリア載置台は、前記第1処理ブロックの上面よりも高い位置に設けられていることを特徴とするものである。
【0031】
本発明に係るキャリアバッファ装置によれば、キャリア搬送機構は、少なくとも1つの第1キャリア載置台と複数のキャリア保管棚との間でキャリアを搬送する。複数のキャリア保管棚およびキャリア搬送機構は各々、第1インデクサブロックおよび第1処理ブロックの少なくともいずれかの上に搭載されている。そのため、インデクサブロックから水平方向に延長して設けなくてもよくなり、水平方向に延長していた設置面積を削減することができる。すなわち、基板処理装置のフットプリントを小さくすることができる。
また、第1インデクサブロックおよび第1処理ブロックの少なくとも一方の上に搭載されたキャリア搬送機構は、第1キャリア載置台に載置されたキャリアを搬送させやすくできる。
【発明の効果】
【0032】
本発明に係る基板処理装置、キャリア搬送方法およびキャリアバッファ装置によれば、基板処理装置のフットプリントを小さくすることができる。
【図面の簡単な説明】
【0033】
図1】実施例1に係る基板処理装置の縦断面図である。
図2】(a)は、実施例1に係る基板処理装置の横断面図であり、(b)は、開口部、シャッタ部材およびシャッタ部材駆動機構を示す図である。
図3】実施例1に係る基板処理装置の右側面図である。
図4】実施例1に係る基板処理装置の左側面図である。
図5】実施例1に係るキャリアバッファ装置を示す平面図である。
図6】キャリア搬送機構を示す図である。
図7】実施例2に係る基板処理装置の縦断面図である。
図8】実施例2に係る基板処理装置の横断面図である。
図9】実施例2に係る基板処理装置の右側面図である。
図10】実施例2に係る基板処理装置の左側面図である。
図11】実施例2に係るキャリアバッファ装置を示す平面図である。
図12】実施例3に係る基板処理装置の縦断面図である。
図13】実施例3に係る基板処理装置の横断面図である。
図14】実施例3に係る基板処理装置の右側面図である。
図15】実施例3に係るキャリアバッファ装置を示す平面図である。
図16】実施例3の変形例に係るキャリアバッファ装置を示す平面図である。
図17】(a)は、第2インデクサブロックに設けられた溝部と、溝部上の長手部を示す部分的な正面図であり、(b)は、その右側面を部分的に示す図である。
図18】実施例4に係る基板処理装置の縦断面図である。
図19】実施例4に係る基板処理装置の横断面図である。
図20】実施例4に係る基板処理装置の右側面図である。
図21】実施例4に係るキャリアバッファ装置を示す平面図である。
図22】変形例に係る基板処理装置の構成および動作を説明するための図である。
図23】変形例に係る基板処理装置の構成および動作を説明するための図である。
図24】変形例に係るオープナ(載置台)の配置を示す図である。
図25】(a)は、変形例に係るオープナ(載置台)の配置を示す図であり、(b)は、その右側面を部分的に示す図である。
図26】(a)は、変形例に係るオープナ(載置台)の配置を示す図であり、(b)は、その右側面を部分的に示す図である。
図27】変形例に係るオープナ(載置台)の配置を示す図である。
図28】変形例に係るキャリアバッファ装置を示す平面図である。
図29】変形例に係る基板処理装置を示す横断面図である。
【実施例1】
【0034】
以下、図面を参照して本発明の実施例1を説明する。図1は、実施例1に係る基板処理装置の縦断面図である。図2(a)は、基板処理装置の横断面図である。図3は、基板処理装置の右側面図である。図4は、基板処理装置の左側面図である。なお、例えば基板載置部PS4Aは、図2(a)に示すように、液処理部28と熱処理部29の間に配置されるが、図3図4において、説明のために、例えば基板載置部PS4Aを表示している。
【0035】
<基板処理装置1の構成>
図1図2(a)を参照する。基板処理装置1は、第1インデクサブロック(以下適宜「第1のIDブロック」と呼ぶ)2、第1処理ブロック3およびキャリアバッファ装置8を備えている。
【0036】
〔第1インデクサブロック2の構成〕
第1のIDブロック2は、2つのオープナ9,10(図2(a)参照)と、2つの基板搬送機構(ロボット)TM1,TM2とを備えている。第1のIDブロック2に設けられた2つのオープナ(キャリア載置部)9,10は各々、キャリアCを載置する。
【0037】
キャリアCは、水平姿勢の複数(例えば25枚)の基板Wを収納することが可能である。キャリアCは、例えばフープ(FOUP:Front Open Unified Pod)が用いられるが、フープ以外の容器(例えばSMIF(Standard Mechanical Inter Face)ポッド)であってもよい。キャリアCは、例えば、基板Wを出し入れするための開口部を有し、基板Wが収納されるキャリア本体と、キャリア本体の開口部を塞ぐための蓋部とを有する。
【0038】
各オープナ9,10は、キャリアCが載置される載置台13と、基板Wを通すための開口部14と、開口部14の開閉を行うと共にキャリア本体に対して蓋部の着脱を行うシャッタ部材16(図2(b)参照)と、シャッタ部材16を駆動させるシャッタ部材駆動機構18とを備えている。シャッタ部材駆動機構18は、電動モータを備えている。なお、シャッタ部材16は、キャリア本体から蓋部を外した後、例えば下方向あるいは、開口部14に沿って水平方向(Y方向)に移動される。
【0039】
載置台13は、処理ブロック3の屋上に設けられている。図1に示すように、載置台13は、処理ブロック3よりも高い位置に、すなわち、処理ブロック3の上方に設けられている。載置台13は、処理ブロック3上、すなわち、処理ブロック3の上面に接して設けられていてもよい。なお、載置台13は、本発明の第1キャリア載置台に相当する。また、IDブロック2および第1処理ブロックは、本発明の基板処理装置本体に相当する。
【0040】
2つの基板搬送機構TM1,TM2は各々、2つのハンド21、進退駆動部23および昇降回転駆動部25を備えている。2つのハンド21は各々、基板Wを保持する。また、2つのハンド21は各々、進退駆動部23に移動可能に取り付けられている。進退駆動部23は、2つのハンド21の両方を同時にキャリアC内に進入することができ、また、進退駆動部23は、2つのハンド21を個々に進退することができる。そのため、2つのハンド21の一方をキャリアC内に進入することができる。
【0041】
昇降回転駆動部25は、進退駆動部23を昇降および回転させることで、2つのハンド21を昇降および回転させる。すなわち、昇降回転駆動部25は、進退駆動部23を上下方向(Z方向)に移動することができると共に、進退駆動部23を垂直軸AX1周りに回転させることができる。進退駆動部23および昇降回転駆動部25は各々、電動モータを備えている。なお、2つの基板搬送機構TM1,TM2は各々、水平方向(特にY方向)に移動できないように、第1のIDブロック2の床部に固定されている。
【0042】
第1のIDブロック2と、後述する4つの処理層3A~3Dとの間には、送り用の4つの基板載置部PS1A~PS4A、および戻り用の4つの基板載置部PS1B~PS4Bが設けられている。8つの基板載置部PS1A~PS4A,PS1B~PS4Bは、1枚の基板Wを載置可能であってもよいし、2枚以上の基板Wを載置可能であってもよい。なお、後述する基板載置部等(例えば基板載置部PS11または載置兼冷却部P-CP)も、1枚の基板Wを載置可能であってもよいし、2枚以上の基板Wを載置可能であってもよい。
【0043】
第1基板搬送機構TM1は、オープナ9に載置されたキャリアC、および4つの基板載置部PS1~PS4の間で、基板Wを搬送できる。第2基板搬送機構TM2は、オープナ10に載置されたキャリアC、および4つの基板載置部PS1~PS4の間で、基板Wを搬送できる。なお、第1基板搬送機構TM1は、オープナ10に載置されたキャリアCに対して基板Wの取り出しおよび収納を行うことができない。また、第2基板搬送機構TM2は、オープナ9に載置されたキャリアCに対して基板Wの取り出しおよび収納を行うことができない。
【0044】
〔第1処理ブロック3の構成〕
第1処理ブロック3は、第1のIDブロック2に対して水平方向に連結する。第1処理ブロック3は、基板Wに対して塗布処理を行う。
【0045】
第1処理ブロック3は、4つの処理層3A~3Dを備えている。4つの処理層3A~3Dは、上下方向(Z方向)に積層されて配置されている。4つの処理層3A~3Dは各々、単一の第3基板搬送機構TM3、搬送スペース27、液処理部28および熱処理部29を備えている。4つの処理層3A~3Dは互いに同じように構成されている。
【0046】
第3基板搬送機構TM3は、各処理層3A~3Dにおいて、基板Wを搬送するためのものである。第3基板搬送機構TM3は、2つのハンド31、進退駆動部32、回転駆動部33、第1移動機構34および第2移動機構35を備えている。
【0047】
2つのハンド31は各々、基板Wを保持する。2つのハンド31は各々、進退駆動部32に移動可能に取り付けられている。進退駆動部32は、2つのハンド31を個々に進退させる。回転駆動部33は、進退駆動部32を垂直軸AX2周りに回転させる。これにより、2つのハンド31の向きを変えることができる。第1移動機構34は、回転駆動部33を図1の前後方向(X方向)に移動させる。これにより、進退駆動部32をX方向に移動させることができる。第2移動機構35は、第1移動機構34を上下方向(Z方向)に移動させる。これにより、進退駆動部32をZ方向に移動させることができる。
【0048】
なお、進退駆動部32、回転駆動部33、第1移動機構34および第2移動機構35は各々、電動モータを備えている。
【0049】
第3基板搬送機構TM3は、図2(a)に示すように、搬送スペース27に設けられている。搬送スペース27は、水平方向(X方向)に直線状に延びるように構成されている。液処理部28と熱処理部29は、搬送スペース27を挟むように配置されている。
【0050】
図3は、第1処理ブロック3の液処理部28の配置を示す右側面図である。4つの塗布処理層3A~3Dは各々、4つの液処理部28を備えている。この4つの液処理部28は、水平方向に4列かつ上下方向に1段の4列×1段で配置されている。4つの液処理部28のうち、第1のIDブロック2側の2つの液処理部28は、塗布ユニットBARCである。また、その他の2つの液処理部28は、塗布ユニットRESISTである。塗布ユニットBARCは、基板Wに反射防止膜を形成するものである。塗布ユニットRESISTは、基板Wにフォトレジストなどのレジスト膜を形成するものである。
【0051】
図2(a)に示すように、液処理部28は、保持回転部37、ノズル38およびノズル移動機構39を備えている。保持回転部37は、例えば真空吸着で基板Wの下面を保持して、保持した基板Wを垂直軸(Z方向)周りに回転させるものである。回転は、例えば電動モータによって行われる。ノズル38は、基板Wに塗布液(例えば反射防止膜形成用の液またはフォトレジスト液)を供給するものである。ノズル移動機構39は、ノズル38を任意の位置に移動させるものである。ノズル移動機構39は、例えば電動モータを備えている。
【0052】
図4は、第1処理ブロック3の液処理部28の配置を示す左側面図である。各処理層3A~3Dは、複数の熱処理部29を備えている。熱処理部29は、熱処理を行うものであり、基板Wが載置されるプレート41(図2(a)参照)を備えている。プレート41の加熱は、例えばヒータにより行われ、プレート41の冷却は、例えば水冷式の機構により行われる。
【0053】
4つの処理層3A~3Dにおいて、熱処理部29は、5列×3段で配置できるように構成されている。図4において、4つの処理層3A~3Dは各々、14個の熱処理部29を備えている。すなわち、4つの処理層3A~3Dは各々、3つの密着強化処理部PAHPと、2つの冷却部CPと、9つの加熱冷却部PHPとを備えている。なお、例えば第1処理ブロック3において、液処理部28および熱処理部29その他の処理ユニットの個数および種類は、適宜変更される。例えば、処理ユニットは、基板Wの周縁部の露光処理を行うエッジ露光部EEWを備えていてもよい。
【0054】
密着強化処理部PAHPは、ヘキサメチルジシラザン(HMDS)等の密着強化剤を基板Wに塗布して加熱することで、基板Wと反射防止膜との密着性を向上させるものである。密着強化処理部PAHPは、加熱後に基板Wを冷却する機能も有している。冷却部CPは、基板Wを冷却する。加熱冷却部PHPは、加熱処理と冷却処理をこの順番で続けて行う。
【0055】
〔キャリアバッファ装置8〕
キャリアバッファ装置8は、例えば第1のIDブロック2および処理ブロック3の上に搭載されている。キャリアバッファ装置8は、図5に示すように、キャリア搬送機構51とキャリア保管棚53とを備えている。
【0056】
図6を参照する。図6は、キャリア搬送機構51を示す図である。キャリア搬送機構51は、2つの多関節アーム61,62を備えている。第1多関節アーム61の一端には把持部63が設けられ、第2多関節アーム62の一端には把持部64が設けられている。また、第1多関節アーム61の他端は、支柱状の昇降駆動部65に上下方向に移動可能に支持され、第2多関節アーム62の他端は、昇降駆動部65に上下方向に移動可能に支持されている。
【0057】
2つの把持部63,64は各々、例えば、キャリアCの上面に設けられた突起部を把持するように構成されている。2つの把持部63,64は各々、電動モータを備えている。
【0058】
2つの多関節アーム61,62は各々、1つまたは2以上の電動モータを備えている。第1多関節アーム61は、第1把持部63を垂直軸AX3周りに360度回転駆動ができるように構成されている。第1多関節アーム61は、例えば、3つのアーム部材61A~61Cを備えている、アーム部材61Aは、後述する昇降駆動部65に昇降可能に支持されている。2つのアーム部材61A,61Bは、垂直軸AX4周りに回転可能に接続されている。また、2つのアーム部材61B,61Cは、垂直軸AX5周りに回転可能に接続されている。第2多関節アーム62は、第1多関節アーム61と同様に構成されている。第1多関節アーム61は、例えば、図5の上側のキャリアCの搬送を担当し、第2多関節アーム62は、図5の下側のキャリアCの搬送を担当する。
【0059】
昇降駆動部65は、2つの多関節アーム61,62を個別に昇降できるように構成されている。そのため、第1多関節アーム61が第2多関節アーム62よりも高い位置に移動されてもよいし、第1多関節アーム61が第2多関節アーム62よりも低い位置に移動されてもよい。昇降駆動部65は、電動モータを備えている。昇降駆動部65は、1つの多関節アームに対して、例えばベルトと複数のプーリを備えていてもよい。なお、昇降駆動部65は、2つの多関節アーム61,62を一体的に昇降させるように構成されていてもよい。
【0060】
前後駆動部67は、昇降駆動部65を支持する支持部67Aと、前後方向(X方向)に長手に延びる長手部67Bと、電動モータ(図示しない)とを備えている。例えば、長手部67Bがレール(ガイドレール)であり、支持部67Aが台車であってもよい。この場合、電動モータによって台車(支持部67A)がレール(長手部67B)に沿って移動するように構成されていてもよい。
【0061】
また、例えば電動モータ、複数のプーリ、ベルトおよびガイドレールが、長手部67Bに内蔵され、支持部67Aがベルトに固定されていてもよい。この場合、電動モータによってプーリが回転し、複数のプーリに掛けられたベルトが移動することによって、ガイドレールに沿って支持部67Aを移動させるようにしてもよい。また、例えば電動モータ、ねじ軸およびガイドレールが、長手部67Bに内蔵され、ねじ軸と噛み合うナット部が支持部67Aに設けられていてもよい。この場合、電動モータによってねじ軸が回転されることにより、ガイドレールに沿って支持部67Aを移動させるようにしてもよい。
【0062】
前後駆動部67は、キャリア搬送機構51のキャリア搬送範囲を広げることができると共に、キャリア搬送範囲が広いほど、多くのキャリア保管棚53を設置できる。
【0063】
図5に戻る。キャリア保管棚53は、入力ポート71、出力ポート72、未処理基板キャリア棚73、空キャリア棚74および処理済基板キャリア棚75を備えている。入力ポート71は、未処理の基板Wが収納されたキャリアCを外部搬送機構OHT(Overhead Hoist Transport)から受け取るための棚である。外部搬送機構OHTは、工場内でキャリアCを搬送するものである。未処理とは、本実施例において第1処理ブロック3による処理が行われていないことを言う。入力ポート71は、図1図5に示すように、第1のIDブロック2上、すなわち第1のIDブロック2の屋上に設けられている。第1のIDブロック2の上方には、外部搬送機構OHTのレール77が設けられている。外部搬送機構OHTは、2つの入力ポート71のいずれかにキャリアCを搬送する。
【0064】
未処理基板キャリア棚73は、入力ポート71に載置されたキャリアCであって、2つの載置台13にいずれにも搬送できなかった未処理の基板Wが収納されたキャリアCを載置する。空キャリア棚74は、載置台13で基板Wが全て取り出されたキャリアCを載置する。処理済基板キャリア棚75は、処理済の基板Wが収納されたキャリアCであって、2つの出力ポート72のいずれにも搬送できなかったキャリアCを載置する。処理済とは、本実施例1において第1処理ブロック3による処理が行われていることを言う。
【0065】
出力ポート72は、処理済の基板Wが収納されたキャリアCを外部搬送機構OHTに引き渡すための棚である。出力ポート72は、図1図5に示すように、第1のIDブロック2上、すなわち第1のIDブロック2の屋上に設けられている。キャリア搬送機構51は、載置台13および各棚71~75の間でキャリアCを自在に移動することができる。
【0066】
なお、キャリア搬送機構51は、2組の多関節アームおよび把持部を備えているが、1組または3組以上の多関節アームおよび把持部を備えていてもよい。また、昇降駆動部65は、支持部67Aに対して垂直軸周りに回転駆動されるように構成されていてもよい。また、レール77は、第1のIDブロック2の上方以外を通過してもよい。この場合、装置1の上方を通過する位置に入力ポート71および出力ポート72が設けられる。また、外部搬送機構OHTのレール77は、基板処理装置1の上方を2回以上通るように構成されていてもよい。例えばキャリア搬送機構51は、何かの層を介在して第1処理ブロック3上に設けられていてもよい。キャリア保管棚53の個数および種類は適宜変更される。
【0067】
また、基板処理装置1は、図2(a)に示すように、1つまたは複数の制御部79と、操作部80とを備えている。制御部79は、例えば中央演算処理装置(CPU)を備えている。制御部79は、基板処理装置1の各構成を制御する。操作部80は、表示部(例えば液晶モニタ)、記憶部および入力部を備えている。記憶部は、例えば、ROM(Read-Only Memory)、RAM(Random-Access Memory)、およびハードディスクの少なくとも1つを備えている。入力部は、キーボード、マウス、タッチパネルおよび各種ボタンの少なくとも1つを備えている。記憶部には、基板処理の各種条件および基板処理装置1の制御に必要な動作プログラム等が記憶されている。なお、図2(a)に示す第1のIDブロック2のスペースSPには、例えば制御部79を含む回路基板が設けられていてもよい。また、スペースSPには、回路基板に加えてまたは単独で、基板W(基板Wの表裏)を反転させる反転ユニットが設けられていてもよい。
【0068】
<基板処理装置1の動作>
次に、基板処理装置1の動作を説明する。まず、図5を参照して、キャリア搬送機構51の動作について説明する。なお、例えば、オープナ10は、キャリアCから基板Wを取り出すために用いられ、オープナ9は、キャリアCに基板Wを戻すために用いられるものとする。
【0069】
〔ステップS01〕入力ポート71からオープナ10へのキャリアCの搬送
外部搬送機構OHTは、レール77に沿って移動し、2つの入力ポート71の一方に未処理の基板Wが収納されたキャリアCを搬送する。キャリア搬送機構51は、入力ポート71に搬送されたキャリアCをオープナ10の載置台13に移動させる。オープナ10の載置台13にキャリアCを搬送できないとき、キャリア搬送機構51は、入力ポート71から4つの未処理基板キャリア棚73のいずれかにキャリアCを搬送する。また、4つの未処理基板キャリア棚73のいずれかにもキャリアCを搬送できないときは、入力ポート71にキャリアCを待機させる。なお、基本的に、入力ポート71に搬送された順番にキャリアCに収納された基板Wは第1処理ブロック3で処理される。
【0070】
〔ステップS02〕オープナ10からオープナ9へのキャリアCの搬送
第1のIDブロック2の第2基板搬送機構TM2は、オープナ10の載置台13に搬送されたキャリアCから基板Wを取り出し、取り出した基板Wを第1処理ブロック3に搬送する。全ての基板Wが取り出された空のキャリアCは、キャリア搬送機構51により、オープナ9の載置台13に搬送される。オープナ9の載置台13に空のキャリアCを搬送できないときは、キャリア搬送機構51は、4つの空キャリア棚74のいずれかに搬送する。また、空のキャリアCを空キャリア棚74のいずれにも搬送できないときは、オープナ10の載置台13に空のキャリアCを待機させる。
【0071】
〔ステップS03〕オープナ9から出力ポート72へのキャリアCの搬送
第1のIDブロック2の第1基板搬送機構TM1は、オープナ9の載置台13に搬送されたキャリアCに、処理ブロック3で処理された基板Wを収納する。基板Wが全て収納されたキャリアCは、キャリア搬送機構51により、2つの出力ポート72の一方に搬送される。2つの出力ポート72のいずれにもキャリアCを搬送できないときは、キャリア搬送機構51は、オープナ9の載置台13から4つの処理済基板キャリア棚75のいずれかに搬送する。また、4つの処理済基板キャリア棚75のいずれかにもキャリアCを搬送できないときは、オープナ9の載置台13にキャリアCを待機させる。
【0072】
その後、外部搬送機構OHTは、レール77に沿って移動し、2つの出力ポート72の一方から次の目的地に、処理済の基板Wが収納されたキャリアCを搬送する。
【0073】
次に、基板処理装置1全体の動作を説明する。図1を参照する。外部搬送機構OHTは、第1のIDブロック2上に設けられた入力ポート71にキャリアCを搬送する。キャリア搬送機構51は、入力ポート71からオープナ10の載置台13にキャリアCを搬送する。オープナ10のシャッタ部は、キャリアCの蓋部を外して蓋部を保持しつつ、開口部14を開放する。
【0074】
〔ステップS11〕第1のIDブロック2
第1のIDブロック2は、オープナ10の載置台13に載置されたキャリアCから基板Wを取り出して、取り出した基板Wを4つの処理層3A~3Dのいずれかに送る。例えば、第2基板搬送機構TM2は、オープナ10の載置台13に載置されたキャリアCから基板Wを取り出す。第2基板搬送機構TM2は、取り出した基板Wを基板載置部PS1Aに搬送する。また、第2基板搬送機構TM2は、取り出した基板Wを、例えば処理層3A~3Dにほぼ均等に搬送する。
【0075】
なお、キャリアCから全ての基板Wが取り出されたときは、オープナ10は、そのキャリアCに蓋を取り付けつつ、シャッタ部で開口部14を閉じる。その後、キャリア搬送機構51は、基板Wが取り出されて空になったキャリアCを、未処理の基板Wが収納された他のキャリアCに置き換える。そして、空になったキャリアCを例えばオープナ9の載置台13に搬送する。空になったキャリアCをオープナ9に搬送できないときは、キャリア搬送機構51は、空になったキャリアCを4つの空キャリア棚74のいずれかに搬送する。
【0076】
〔ステップS12〕第1処理ブロック3
第1処理ブロック3の各処理層3A~3Dは、送られた基板Wに対して塗布処理を行い、塗布処理が行われた基板Wを第1のIDブロック2に戻す。具体的に説明する。
【0077】
例えば、処理ブロック3の処理層3Aにおいて、第3基板搬送機構TM3は、基板載置部PS1Aから基板Wを受け取る。第3基板搬送機構TM3は、受け取った基板Wを、図3または図4に示す密着強化処理部PAHP、冷却部CP、塗布ユニットBARCの順番に搬送する。その後、第3基板搬送機構TM3は、塗布ユニットBARCで反射防止膜が形成された基板Wを、加熱冷却部PHP、冷却部CP、塗布ユニットRESIST、加熱冷却部PHPの順に搬送する。第3基板搬送機構TM3は、塗布ユニットRESISTでレジスト膜が形成された基板Wを基板載置部PS1Bに搬送する。なお、処理層3B~3Dは、処理層3Aと同様に、送られた基板Wに対して塗布処理を行う。
【0078】
〔ステップS13〕第1のIDブロック2
第1のIDブロック2は、処理層3A~3Dのいずれかで処理された基板Wを、オープナ9の載置台13に載置されたキャリアCに収納する。具体的に説明する。載置台47のキャリアCは、オープナ9によって、開口部14が開放された状態である。第1基板搬送機構TM1は、基板載置部PS1Bから基板Wを受け取り、受け取った基板Wをオープナ9の載置台13に載置されたキャリアCに戻す。なお、基板Wは、塗布処理が行われる前に収納されていたキャリアCに戻される。つまり、基板Wは元のキャリアCに戻される。
【0079】
キャリアCに処理済の基板Wが全て収納された後、オープナ9は、キャリアCに蓋部を取り付けながら、開口部14を閉じる。キャリア搬送機構51は、処理済の基板Wが収納されたキャリアCをオープナ9の載置台13から出力ポート72に搬送する。その後、外部搬送機構OHTは、出力ポート72から次の目的地にキャリアCを搬送する。
【0080】
本実施例によれば、キャリア搬送機構51は、2つのオープナ9,10の載置台13と複数のキャリア保管棚53との間でキャリアCを搬送する。複数のキャリア保管棚53およびキャリア搬送機構51は各々、第1処理ブロック3の上に搭載されている。そのため、従来のように、インデクサブロックから水平方向に延長して設けなくてもよくなり、水平方向に延長していた設置面積を削減することができる。すなわち、基板処理装置1のフットプリントを小さくすることができる。
【0081】
また、2つのオープナ9,10の載置台13は、第1処理ブロック3の上面よりも高い位置に設けられている。第1処理ブロック3の上に搭載されたキャリア搬送機構51を、載置台13に載置されたキャリアCを搬送させやすくできる。
【0082】
また、2つのオープナ9,10の載置台13は、第1処理ブロック3の上方に設けられている。載置台13をキャリア搬送機構51に向けることができる。それにより、キャリア搬送機構51が載置台13に載置されたキャリアCを搬送させやすくできる。また、平面視で、IDブロック2から載置台13が出っ張ることを抑えることができるので、基板処理装置1のフットプリントを更に小さくすることができる。
【0083】
また、基板処理装置1は、載置台13に載置されたキャリアCから基板Wを通過させる開口部14と、開口部14を開閉するシャッタ部材16と、シャッタ部材16を開口部14に沿って水平方向にシャッタ部材16を移動させるシャッタ部材駆動機構18とを備えている。開口部14の下方の領域に、例えば基板載置部を配置するスペースを確保することができる。
【実施例2】
【0084】
次に、図面を参照して本発明の実施例2を説明する。なお、実施例1と重複する説明は省略する。
【0085】
実施例1の基板処理装置1は、第1のIDブロック2と第1処理ブロック3を備えていた。これに対し、実施例2の基板処理装置1は、第1のIDブロック2および第1処理ブロック3に加えて、第2処理ブロック5およびインターフェースブロック(以下適宜、「IFブロック」と呼ぶ)6を更に備えている。
【0086】
図7は、実施例2に係る基板処理装置1の縦断面図である。図8は、基板処理装置1の横断面図である。図9は、基板処理装置1の右側面図である。図10は、基板処理装置1の左側面図である。
【0087】
図7図8を参照する。第2処理ブロック5は、第1処理ブロック3に対して水平方向に連結する。第1処理ブロック3は、第1処理である塗布処理を行い、第2処理ブロック5は、第2処理である現像処理を行う。
【0088】
第1処理ブロック3は、上側の塗布処理層3Aと下側の塗布処理層3Bを備えている。また、第2処理ブロック5は、上側の現像処理層5Aと下側の現像処理層5Bを備えている。4つの処理層3A,3B,4A,4Bは各々、第3基板搬送機構TM3、搬送スペース27(図2(a)参照)、液処理部28および熱処理部29を備えている。
【0089】
図7において、第1のIDブロック2と2つの塗布処理層3A,3Bとの間には、2つの基板載置部PS11,PS12が設けられている。上側の塗布処理層3Aと現像処理層5Aとの間には、基板載置部PS13が設けられ、下側の塗布処理層3Bと現像処理層5Bとの間には、基板載置部PS14が設けられている。また、上側の現像処理層5AとIFブロック6との間には、2つの基板載置部PS15,PS17および載置兼冷却部P-CP2が設けられ、下側の現像処理層5BとIFブロック6との間には、2つの基板載置部PS16,PS18および載置兼冷却部P-CP3が設けられている。
【0090】
図9に示すように、第1処理ブロック3の4つの液処理部28は、水平方向に2列かつ、上下方向に2段の2列×2段で配置されている。
【0091】
〔第2処理ブロック5の構成〕
図9に示すように、2つの現像処理層5A,5Bは各々、3つの液処理部28を備えている。この3つの液処理部28は、3列×1段で配置されている。また、3つの液処理部28は現像ユニットDEVである。現像ユニットDEVは、露光された基板Wを現像するものである。
【0092】
また、図10に示すように、2つの現像処理層5A,5Bにおいて、熱処理部29は、4列×5段で配置できるように構成されている。2つの現像処理層5A,5Bは各々、1つの冷却部CPと、12個の加熱冷却部PHPと、エッジ露光部EEWを備えている。エッジ露光部EEWは、基板Wの周縁部の露光処理を行う。なお、液処理部28および熱処理部29その他のユニットの個数および種類は、適宜変更される。
【0093】
〔インターフェースブロック(IFブロック)5〕
IFブロック6は、第2処理ブロック5に対して水平方向に連結する。IFブロック6は、第2のIDブロックとも呼ぶ。IFブロック6は、第3処理である露光処理を行う露光装置EXPに対して基板Wの搬入および搬出を行う。IFブロック6は、3つの基板搬送機構TM4~TM6、複数の露光前洗浄ユニット161、複数の露光後洗浄ユニット162、3つの載置兼冷却部P-CP、および基板載置部PS9を備えている。また、IFブロック6には、2つのオープナ45,46が設けられている(図8参照)。
【0094】
第4基板搬送機構TM4および第5基板搬送機構TM5は、前後方向(X方向)と直交するY方向に並んで配置されている。第6基板搬送機構TM6は、2つの基板搬送機構TM4,TM5の後方(図7の右側)に配置されている。露光後洗浄ユニット162と露光後洗浄ユニット162は、2つの基板搬送機構TM4,TM5を挟んで対向するように設けられている。露光前洗浄ユニット161は、露光処理前の基板Wを洗浄し、乾燥させる。露光後洗浄ユニット162は、露光処理後の基板Wを洗浄し、乾燥させる。各洗浄ユニット161,162は、基板Wを保持する保持回転部と、例えば洗浄液およびリンス液を基板Wに吐出するノズルとを備えている。また、各洗浄ユニット161,162は、ブラシ等を用いて基板Wの裏面、および端部(ベベル部)のポリッシング処理を行ってもよい。なお、基板Wの裏面は、例えば回路パターンが形成された面の反対側の面を言う。
【0095】
3つの基板搬送機構TM4~TM6の間には、3つの載置兼冷却部P-CPおよび基板載置部PS9が設けられている。3つの載置兼冷却部P-CPおよび基板載置部PS9は、上下方向に配置されている。
【0096】
第4基板搬送機構TM4は、5つの基板載置部PS15~PS18,PS9、5つの載置兼冷却部P-CP,P-CP2,P-CP3、露光前洗浄ユニット161、露光後洗浄ユニット162およびオープナ45に載置されたキャリアCの間で、基板Wを搬送することができる。なお、第4基板搬送機構TM4は、オープナ46に載置されたキャリアCに搬送できない。
【0097】
第5基板搬送機構TM5は、5つの基板載置部PS15~PS18,PS9、5つの載置兼冷却部P-CP,P-CP2,P-CP3、露光前洗浄ユニット161、露光後洗浄ユニット162およびオープナ46に載置されたキャリアCの間で、基板Wを搬送することができる。なお、第5基板搬送機構TM5は、オープナ45に載置されたキャリアCに搬送できない。
【0098】
第6基板搬送機構TM6は、基板載置部PS9、3つの載置兼冷却部P-CPおよび外部の露光装置EXPの間で基板Wを搬送することができる。3つの基板搬送機構TM4~TM6は各々、例えば第1基板搬送機構TM1とほぼ同様に構成されているので、その説明を省略する。
【0099】
IFブロック6に設けられた2つのオープナ45,46は各々、キャリアCを載置する。2つのオープナ45,46は各々、オープナ9と同様に、キャリアCが載置される載置台47と、基板Wを通すための開口部48と、開口部48の開閉を行うと共にキャリア本体に対して蓋部の着脱を行うシャッタ部材(図示しない)と、シャッタ部材を駆動させるシャッタ部材駆動機構(図示しない)とを備えている。シャッタ部材駆動機構は、電動モータを備えている。
【0100】
2つのオープナ45,46の載置台47は、第2処理ブロック5の屋上に設けられている。図1において、載置台47は、第2処理ブロック5よりも高い位置に、すなわち第2処理ブロック5の上方に設けられている。載置台47は、第2処理ブロック5上、すなわち、第2処理ブロック5に接して設けられていてもよい。なお、載置台47は、本発明の第2キャリア載置台に相当する。
【0101】
〔キャリアバッファ装置8〕
キャリアバッファ装置8は、図11に示すように、例えば第1のIDブロック2および2つの処理ブロック3,4の上に搭載されている。なお、キャリアバッファ装置8は、第1のIDブロック2、2つの処理ブロック3,4およびIFブロック6の少なくともいずれかの上に搭載されていてもよい。
【0102】
図11において、キャリア搬送機構51は、把持部63,64がそれぞれ取り付けられた2つの多関節アーム61.62と、2つの多関節アーム61.62を支持する駆動部65,67と、2つの処理ブロック3,4の上に搭載された長手部67Bとを備えている。駆動部65,67は、2つの把持部63,64および2つの多関節アーム61,62を長手部67Bに沿って移動可能に構成されている。なお、長手部67Bは、本発明のガイドレールに相当する。
【0103】
<基板処理装置1の動作>
次に、本実施例の基板処理装置1の動作を説明する。なお、例えば、2つのオープナ9,10は、キャリアCから基板Wを取り出すために用いられ、2つのオープナ45,46は、キャリアCに基板Wを戻すために用いられるものとする。
【0104】
〔ステップS21〕第1のIDブロック2
キャリア搬送機構51は、入力ポート71から例えばオープナ9の載置台13にキャリアCを搬送する。第1のIDブロック2の第1基板搬送機構TM1は、オープナ9の載置台13に載置されたキャリアCから基板Wを取り出して、取り出した基板Wを第1処理ブロック3の2つの塗布処理層3A,3Bの一方に搬送する。例えば、第1基板搬送機構TM1は、キャリアCから取り出した基板Wを基板載置部PS11に搬送する。
【0105】
なお、キャリアCから全ての基板Wが取り出されたときは、キャリア搬送機構51は、空になったキャリアCを載置台13から例えばオープナ45の載置台47に搬送する。
【0106】
〔ステップS22〕第1処理ブロック3
第1処理ブロック3は、第1のIDブロック2から送られた基板Wに対して塗布処理を行い、塗布処理が行われた基板Wを第2処理ブロック5に送る。このステップの動作は、実施例1のステップS12とほぼ同様であるので、このステップの説明を省略する。第3基板搬送機構TM3は、塗布処理層3Aで塗布処理が行われた基板Wを基板載置部PS13に送る。
【0107】
〔ステップS23〕第2処理ブロック5
第2処理ブロック5は、塗布処理が行われた基板Wに対して現像処理を行わず、第1処理ブロック3の塗布処理層3Aから送られた基板WをIFブロック6に送る。すなわち、上側の現像処理層5Aにおいて、第3基板搬送機構TM3は、基板載置部PS13から基板Wを受け取り、受け取った基板Wを基板載置部PS15に搬送する。
【0108】
〔ステップS24〕IFブロック6
IFブロック6は、第2処理ブロック5から送られた基板Wを露光装置EXPに搬出する。そして、IFブロック6は、露光処理が行われた基板Wを露光装置EXPから搬入し、露光処理が行われた基板Wを第2処理ブロック5の例えば上側の現像処理層5Aに送る。具体的に説明する。
【0109】
IFブロック6において、例えば第4基板搬送機構TM4は、基板載置部PS15から基板Wを受け取り、受け取った基板Wを、露光前洗浄ユニット161、載置兼冷却部P-CPの順番に搬送する。第6基板搬送機構TM6は、載置兼冷却部P-CPから露光装置EXPに基板Wを搬送する。露光装置EXPは、搬送された基板Wを露光する。
【0110】
第6基板搬送機構TM6は、露光装置EXPから基板載置部PS9に、露光装置EXPで露光された基板Wを搬送する。例えば第5基板搬送機構TM5は、基板載置部PS9から基板Wを受け取り、受け取った基板Wを、露光後洗浄ユニット162に搬送する。
【0111】
その後、図8の構成の場合、第2処理ブロック5の加熱冷却部PHPへのアクセスは、第5基板搬送機構TM5のみである(基本動作)。この場合、露光後洗浄ユニット162は、第5基板搬送機構TM5側に固定され(配置され)、露光前洗浄ユニット161は第4基板搬送機構TM側に固定されます。第2処理ブロック5の加熱冷却部PHPによる処理後は、第3基板搬送機構TM3が加熱冷却部PHPにアクセスし、現像ユニットDEVに搬送する。そのため、第5基板搬送機構TM5は、基本動作では、載置兼冷却部P-CP2は通過せず直接現像ブロック5の加熱冷却部PHPに基板Wを搬送する。ただし、トラブル発生時は、第5基板搬送機構TM5が加熱冷却部PHPから搬出し、基板載置部PS15に搬送する。そして、第3基板搬送機構TM3が現像ユニットDEVへ搬送する。一方、オプション動作として、基板載置部PS15を経由して加熱冷却部PHPに搬送する場合は、露光前洗浄ユニット161、露光後洗浄ユニット162は両側配置の構成も可能である。
【0112】
〔ステップS25〕第2処理ブロック5
第2処理ブロック5は、露光処理が行われた基板Wに対して現像処理を行い、現像処理が行われた基板WをIFブロック6に戻す。例えば現像処理層5Aにおいて、第3基板搬送機構TM3は、加熱冷却部PHPから基板Wを受け取り、受け取った基板Wを、現像ユニットDEV、加熱冷却部PHP、基板載置部PS17の順番に搬送する。
【0113】
〔ステップS26〕第2のIDブロック4
第2のIDブロック4は、現像処理が行われた基板Wをオープナ45の載置台47に載置されたキャリアCに戻す。第4基板搬送機構TM4は、基板載置部PS17から基板Wを受け取り、受け取った基板Wをオープナ45の載置台47に載置されたキャリアCに戻す。なお、基板Wは、塗布および現像の処理が行われる前に収納されていたキャリアCに戻される。また、オープナ46の載置台47に載置されたキャリアCに基板Wを戻す場合は、第5基板搬送機構TM5が用いられる。
【0114】
キャリアCに処理済の基板Wが全て収納された後、キャリア搬送機構51は、処理済の基板Wが収納されたキャリアCをオープナ45の載置台47から出力ポート72に搬送する。
【0115】
図7に示すように、第1のIDブロック2、第1処理ブロック3、第2処理ブロック5、IFブロック6がこの順番で配置されている。第1のIDブロック2には載置台13が設けられ、第2のIDブロック4には載置台47が設けられている。従来は、第1のIDブロック2だけにキャリア載置台が設けられていた。そのため、往路および復路の両方において、第1のIDブロック2とIFブロック6との間で基板Wを搬送させていた。本発明によれば、復路において、IFブロック6から第1のIDブロック2に基板Wを搬送せずに、第2処理ブロック5で処理された基板WをIFブロック6に基板Wを戻している。そのため、復路において、第1処理ブロック3による搬送工程が1工程削減される。1工程を減らすことで、他の搬送工程を行うことができる。その結果、基板W処理装置1全体のスループットを向上させることができる。
【0116】
本実施例によれば、第1のIDブロック2とIFブロック(第2のIDブロック)6の間に2つの処理ブロック3,5が配置される基板処理装置1において、基板処理装置1のフットプリントを小さくすることができる。
【0117】
なお、本実施例において、載置台13のキャリアCから基板Wを取り出して、2つの処理ブロック3,5で所定の処理を行った後、載置台47のキャリアCに基板Wを戻していた。この点、逆であってもよい。すなわち、載置台47のキャリアCから基板Wを取り出して、2つの処理ブロック3,5で所定の処理を行った後、載置台13のキャリアCに基板Wを戻してもよい。この場合、第1処理ブロック3が現像処理で、第2処理ブロック5が塗布処理であってもよい。なお、第5基板搬送機構TM5は、現像ブロック4の加熱冷却部PHPに基板Wを直接搬送していた。この点、第5基板搬送機構TM5が例えば基板
載置部PS15などの載置部に基板Wを搬送し、第3基板搬送機構TM3が載置部から加熱冷却部PHPに基板Wを搬送してもよい。
【0118】
また、2つのオープナ45,46の載置台47は、第1処理ブロック3の上面よりも高い位置に設けられている。第1処理ブロック3の上に搭載されたキャリア搬送機構51を、載置台47に載置されたキャリアCを搬送させやすくできる。
【実施例3】
【0119】
次に、図面を参照して本発明の実施例3を説明する。なお、実施例1,2と重複する説明は省略する。
【0120】
実施例2の基板処理装置1は、第1のIDブロック2、第1処理ブロック3、第2処理ブロック5およびIFブロック6を備えていた。これに対し、実施例3の基板処理装置1は、第1のIDブロック2、第1処理ブロック3、第2のIDブロック4、第2処理ブロック5およびIFブロック6を備えている。
【0121】
図12は、実施例3に係る基板処理装置1の縦断面図である。図13は、基板処理装置1の横断面図である。図14は、基板処理装置1の右側面図である。実施例3の基板処理装置1において、2つのオープナ45,46は、IFブロック6に設けられておらず、第2のIDブロック4に設けられている。
【0122】
〔第2インデクサブロック4の構成〕
図12図13に示すように、第2のIDブロック4は、第1処理ブロック3に連結し、第2処理ブロック5は、第2のIDブロック4に連結する。すなわち、第2のIDブロック4は、2つの処理ブロック3,5の間に配置されている。
【0123】
第2のIDブロック4は、2つのオープナ45,46(図13参照)および2つの基板搬送機構TM7,TM8を備えている。第2のIDブロック4に設けられた2つのオープナ45,46は各々、複数の基板Wを収納することが可能なキャリアCが配置される。
【0124】
各オープナ45,46は、オープナ9と同様に、キャリアCが載置される載置台47と、基板Wを通すための開口部48と、開口部48を開閉すると共にキャリア本体に対して蓋部の着脱を行うシャッタ部材(図示しない)と、シャッタ部材を駆動させるシャッタ部材駆動機構とを備えている。
【0125】
載置台47は、第1処理ブロック3の屋上に設けられている。図12において、載置台47は、第1処理ブロック3よりも高い位置に、すなわち第1処理ブロック3の上方に設けられている。載置台47は、第1処理ブロック3上、すなわち、第1処理ブロック3に接して設けられていてもよい。載置台47(オープナ45,46)は、第1処理ブロック3の上方ではなく、第2処理ブロック5の上方に設けられていてもよい。
【0126】
2つの基板搬送機構TM7,TM8は、例えば第1基板搬送機構TM1と同様に構成されている。第7基板搬送機構TM7は、基板載置部PS13,PS14,PS21~PS24およびオープナ45のキャリアCの間で基板Wを搬送することが可能である。一方、第8基板搬送機構TM8は、基板載置部PS13,PS14,PS21~PS24およびオープナ46のキャリアCの間で基板Wを搬送することが可能である。
【0127】
なお、図12において、第2のIDブロック4と上側の現像処理層5Aとの間には、送り用の基板載置部PS21および戻し用の基板載置部PS22が設けられている。また、第2のIDブロック4と下側の現像処理層5Bとの間には、送り用の基板載置部PS23および戻し用の基板載置部PS24が設けられている。更に、上側の現像処理層5AとIFブロック6との間には、送り用の基板載置部PS25および戻り用の載置兼冷却部P-CP2が設けられている。また、下側の現像処理層5BとIFブロック6との間には、送り用の基板載置部PS26および戻り用の載置兼冷却部P-CP3が設けられている。
【0128】
〔キャリアバッファ装置8〕
図15に示すキャリアバッファ装置8は、第1のIDブロック2、第1処理ブロック3および第2のIDブロック4の上に搭載されている。なお、2つの多関節アーム61,62の付け根部分を支持する支持部67Aは、長手部67Bに沿ってX方向に移動可能であるが、X方向およびY方向に移動できないようになっていてもよい。
【0129】
また、図16に示すキャリアバッファ装置8は、2つのIDブロック2,4および2つの処理ブロック3,5の上に搭載されている。なお、IFブロック6の上にもキャリアバッファ装置8が設けられていてもよい。また、キャリア搬送機構51の長手部67Bは2つの処理ブロック3,5および第2のIDブロック4の上に搭載されている。長手部67Bは、図17(a)、図17(b)に示すように、第2のIDブロック4に形成された溝部82上に搭載されている。
【0130】
長手部67Bは、第2のIDブロック4に形成された溝部82上に搭載されているので、キャリア搬送機構51の高さを抑えると共に、第2のIDブロック4を挟んで第1のIDブロック2と反対側の領域をキャリア保管棚53として利用できる。
【0131】
<基板処理装置1の動作>
次に、基板処理装置1の動作を説明する。図12図14を参照する。キャリア搬送機構51は、入力ポート71から例えばオープナ9の載置台13にキャリアCを搬送する。
【0132】
〔ステップS31〕第1のIDブロック2
第1のIDブロック2の第1基板搬送機構TM1は、例えばオープナ9の載置台13に載置されたキャリアCから基板Wを取り出して、取り出した基板Wを第1処理ブロック3に搬送する。すなわち、取り出した基板Wを2つの基板載置部PS11,PS12のいずれかに搬送する。
【0133】
なお、キャリアCから全ての基板Wが取り出されたときは、キャリア搬送機構51は、空になったキャリアCを例えばオープナ45の載置台47に搬送する。
【0134】
〔ステップS32〕第1処理ブロック3
第1処理ブロック3は、第1のIDブロック2から送られた基板Wに対して塗布処理を行い、塗布処理が行われた基板Wを第2のIDブロック4に送る。例えば、上側の塗布処理層3Aにおいて、第3基板搬送機構TM3は、基板載置部PS11から基板Wを受け取り、受け取った基板Wを、例えば塗布ユニットBARCおよび塗布ユニットRESISTに搬送する。第3基板搬送機構TM3は、塗布処理された基板Wを基板載置部PS13に搬送する。
【0135】
〔ステップS33〕第2のIDブロック4
第2のIDブロック4は、第1処理ブロック3から送られた基板Wを第2処理ブロック5に送る。すなわち、第2のIDブロック2の2つの基板搬送機構TM7,TM8の一方は、基板載置部PS13から基板Wを受け取り、受け取った基板Wを例えば基板載置部PS21に搬送する。なお、受け取った基板Wを基板載置部PS22(下側の現像処理層5B)に搬送することも可能である。
【0136】
〔ステップS34〕第2処理ブロック5
第2処理ブロック5は、塗布処理が行われた基板Wに対して現像処理を行わず、第2のIDブロック4から送られた基板WをIFブロック6に送る。すなわち、上側の現像処理層5Aにおいて、第3基板搬送機構TM3は、基板載置部PS21から基板Wを受け取り、受け取った基板Wを基板載置部PS25に搬送する。
【0137】
〔ステップS35〕IFブロック6
IFブロック6は、第2処理ブロック5から送られた基板Wを露光装置EXPに搬出する。そして、IFブロック6は、露光処理が行われた基板Wを露光装置EXPから搬入し、露光処理が行われた基板Wを第2処理ブロック5に送る。すなわち、露光処理が行われた基板Wは例えば載置兼冷却部P-CP2に送られる。
【0138】
〔ステップS36〕第2処理ブロック5
第2処理ブロック5は、露光処理が行われた基板Wに対して現像処理を行い、現像処理が行われた基板Wを第2のIDブロック4に送る。例えば現像処理層5Aにおいて、第3基板搬送機構TM3は、載置兼冷却部P-CP2から基板Wを受け取り、受け取った基板Wを例えば現像ユニットDEVに搬送した後、基板Wを基板載置部PS23に搬送する。
【0139】
〔ステップS37〕第2のIDブロック4
第2のIDブロック4は、現像処理が行われた基板Wを例えばオープナ45の載置台47に載置されたキャリアCに戻す。例えば第7基板搬送機構TM7は、基板載置部PS23からオープナ45のキャリアCに基板Wを搬送する。
【0140】
本実施例によれば、2つの処理ブロック3,5の間に第2のIDブロック4が配置される基板処理装置1において、基板処理装置1のフットプリントを小さくすることができる。
【実施例4】
【0141】
次に、図面を参照して本発明の実施例4を説明する。なお、実施例1~3と重複する説明は省略する。
【0142】
実施例1の基板処理装置1は、第1のIDブロック2と第1処理ブロック3を備えていた。これに対し、実施例4の基板処理装置1は、第1のIDブロック2と第1処理ブロック3と第2のIDブロック4とを備えている。
【0143】
図18は、実施例4に係る基板処理装置1の縦断面図である。図19は、基板処理装置1の横断面図である。図20は、基板処理装置1の右側面図である。
【0144】
図18図19を参照する。実施例4の基板処理装置1は、単一の処理ブロック(第1処理ブロック)3を備えている。単一の処理ブロック3は、1つまたは2つ以上の処理層を備えている。図18において、単一の処理ブロック3は、上下方向に配置された7つの処理層3A~3Gを備えている。なお、第1のIDブロック2と7つの処理層3A~3Gとの間には、7つの基板載置部PS1A~PS7Aが設けられている。また、7つの処理層3A~3Gと第2のIDブロック4との間には、7つの基板載置部PS1B~PS7Bが設けられている。
【0145】
図20に示すように、下側の2つの処理層3A,3Bは、基板Wに対して反射防止膜を形成するための塗布ユニットBARCである。中間の2つの処理層3C,3Dは、基板Wに対してレジスト膜を形成するための塗布ユニットRESISTである。また、上側の3つの処理層3E~3Gは、露光された基板Wに対して現像処理する現像ユニットDEVである。
【0146】
〔キャリアバッファ装置8〕
本実施例のキャリアバッファ装置8は、図21に示すように、第1のIDブロック2、処理ブロック3およびIFブロック(第2のIDブロック)6の上に搭載されている。図21において、入力ポート71および出力ポート72は、外部搬送機構OHTのレール77に沿ってY方向に配置されている。空キャリア棚74は、Y方向に並ぶようにIFブロック6の上に配置されている。キャリア搬送機構51の長手部67Bは、第1のIDブロック2とIFブロック6の間で、X方向に延びるように設けられている。未処理基板キャリア棚73と処理済基板キャリア棚75は、長手部67Bに沿って設けられている。
【0147】
<基板処理装置1の動作>
次に、本実施例の基板処理装置1の動作を説明する。図20を参照する。
【0148】
〔ステップS41〕第2のIDブロック4(IFブロック)
第2のIDブロック4は、2つのオープナ45,46のいずれかの載置台47に載置されたキャリアCから基板Wを取り出して、取り出した基板Wを2つの処理層3A,3Bのいずれかに搬送する。具体的に説明する。第2のIDブロック4において、例えば、第4基板搬送機構TM4は、オープナ45の載置台47に載置されたキャリアCから基板Wを取り出して、取り出した基板Wを基板載置部PS1Bに搬送する。
【0149】
なお、キャリアCから全ての基板Wが取り出されたときは、キャリア搬送機構51は、空になったキャリアCを例えばオープナ9の載置台13に搬送する。
【0150】
〔ステップS42〕処理ブロック3の処理層3A,3B(第1塗布処理)
処理層3A,3Bは各々、搬送された基板Wに対して第1塗布処理(例えば反射防止膜の形成)を行い、第1塗布処理が行われた基板Wを第1のIDブロック2に搬送する。例えば、処理ブロック3の処理層3Aにおいて、図18図19に示す第3基板搬送機構TM3は、基板載置部PS1Bから基板Wを受け取り、受け取った基板Wを少なくとも塗布ユニットBARCに搬送する。その後、第3基板搬送機構TM3は、塗布ユニットBARCで反射防止膜が形成された基板Wを基板載置部PS1Aに搬送する。
【0151】
〔ステップS43〕第1のIDブロック2
第1のIDブロック2は、第1塗布処理が行われ、かつ搬送された基板Wを処理層3Cに搬送する。すなわち、2つの基板搬送機構TM4,TM5の一方は、図15に示す基板載置部PS1Aから基板載置部PS3Aに基板Wを搬送する。なお、処理層3Bで第1塗布処理された基板Wは、処理層3Dに送られる。
【0152】
〔ステップS44〕処理ブロック3の処理層3C,3D(第2塗布処理)
各処理層3C,3Dは、搬送された基板Wに対して第2塗布処理(例えばレジスト膜の形成)を行い、第2塗布処理が行われた基板Wを第2のIDブロック2に搬送する。例えば、処理ブロック3の処理層3Cにおいて、図18図19に示す第3基板搬送機構TM3は、基板載置部PS3Aから基板Wを受け取る。第3基板搬送機構TM3は、受け取った基板Wを、少なくとも塗布ユニットRESISTに搬送する。第3基板搬送機構TM3は、塗布ユニットRESISTでレジスト膜が形成された基板Wを基板載置部PS3Bに搬送する。
【0153】
〔ステップS45〕第2のIDブロック4(露光装置による露光処理)
第2のIDブロック4は、処理層3Cで処理された基板Wを露光装置EXPに搬出する。また、第2のIDブロック4は、露光装置EXPにより露光処理が行われた基板Wを露光装置EXPから搬入する。第2のIDブロック4は、搬入した基板Wを3つの処理層3E~3Gのいずれかに搬送する。例えば、露光処理が行われ、その後、露光後洗浄ユニット162および第2のIDブロック4の加熱冷却部PHPで処理された基板Wは、基板載置部PS5Bに搬送される。
【0154】
〔ステップS46〕処理ブロック3の処理層3E~3G(現像処理)
処理ブロック3の3つの処理層3E~3Gは各々、搬送された基板Wに対して現像処理を行い、現像処理が行われた基板Wを第1のIDブロック2に搬送する。例えば処理層3Eにおいて、第3基板搬送機構TM3は、基板載置部PS5Bから基板Wを受け取り、少なくとも現像ユニットDEVに搬送し、その後、現像処理が行われた基板Wを基板載置部PS5Aに搬送する。
【0155】
〔ステップS47〕第1のIDブロック2
第1のIDブロック2は、処理層3E~3Gのいずれかで現像処理された基板Wを、2つのオープナ9,10のいずれかの載置台13に載置されたキャリアCに戻す。具体的に説明する。2つの基板搬送機構TM1,TM2の一方は、基板載置部PS5Aから基板Wを受け取り、受け取った基板Wをオープナ9の載置台13に載置されたキャリアCに戻す。
【0156】
本実施例によれば、第1のIDブロック2とIFブロック6で単一の処理ブロック3を挟み込む基板処理装置1において、基板処理装置1のフットプリントを小さくすることができる。
【0157】
本発明は、上記実施形態に限られることはなく、下記のように変形実施することができる。
【0158】
(1)上述した実施例1では、基板処理装置1は、1つの処理ブロック3を備えていたが、水平方向に1列に配置された複数の処理ブロック3を備えていてもよい。この場合、キャリア搬送機構51の長手部67Bは、複数の処理ブロック3のうちの一端の処理ブロックから他端の処理ブロックに掛けて延びるように配置されていてもよい。
【0159】
(2)上述した実施例1および変形例(1)では、処理ブロック3は、塗布処理を行っていた。この点、処理ブロック3は、現像処理であってもよい。また、処理ブロック3は、洗浄処理を行ってもよい。洗浄処理を行う洗浄ユニット(液処理ユニットSC)は、例えば、保持回転部、液供給部およびブラシ洗浄機構を備えている。保持回転部は、基板Wの端を3点以上で接触して保持し、保持した基板Wを回転させる。液供給部は、ノズルと、ノズルと連通する配管とを備え、保持回転部に保持された基板Wに処理液を供給する。ブラシ洗浄機構は、ブラシ洗浄具と、ブラシ洗浄具を回転可能に支持する支持アームとを備えている。
【0160】
洗浄するための処理液として、例えば、APM(アンモニア過酸化水素水混合溶液)、純水(DIW)、炭酸水、水素水、アンモニア水(NH4OH)、SC1、SC2、クエン酸水溶液、FOM(フッ化水素酸/オゾンの混合薬液)、FPM(フッ化水素酸/過酸化水素水/純水の混合薬液)、フッ化水素酸(HF)、HCl、IPA(イソプロピルアルコール)、TMAH(水酸化テトラメチルアンモニウム)、トリメチル-2-ヒドロキシエチルアンモニウムハイドロオキサイド水溶液(CHOLINE)が用いられてもよい。
【0161】
(3)上述した実施例2および各変形例では、基板処理装置1は、2つの処理ブロック3,5を備えていた。この点、基板処理装置1は、3つ以上の処理ブロックを備えていてもよい。図22において、基板処理装置1は、3つの処理ブロック101~103を備えている。一端の処理ブロック101は、例えば基板Wに反射防止膜を形成する第1塗布処理を行う。中間の処理ブロック102は、基板Wにレジスト膜を形成する第2塗布処理を行う。他端の処理ブロック103は、基板Wに現像処理を行う。図22に示す3つの処理ブロック101~103は各々、単一の処理層を備えているが、2つ以上の処理層であってもよい。
【0162】
IFブロック(第2のIDブロック)6は、3つの処理ブロック101~103のうちの他端の処理ブロック103に水平方向に連結する。キャリアバッファ装置8は、第1のIDブロック2からIFブロック6に掛けて配置されていてもよい。
【0163】
基板処理装置1の動作の一例を説明する。第1のIDブロック2は載置台13のキャリアCから基板Wを取り出す。この場合、取り出された基板Wは、第1処理ブロック101(第1塗布処理)、第2処理ブロック102(第2塗布処理)、第3処理ブロック103(通過)、IFブロック6、露光装置EXP、IFブロック6、第3処理ブロック(現像処理)、IFブロック6の順番に搬送される。そして、IFブロック6は、現像処理された基板Wを載置台47のキャリアCに収納する。
【0164】
(4)上述した実施例3および各変形例では、基板処理装置1は、2つの処理ブロック3,5を備えていた。この点、基板処理装置1は、3つ以上の処理ブロックを備えていてもよい。図23において、基板処理装置1は、3つの処理ブロック101~103を備えている。第2のIDブロック4は、例えば、2つの処理ブロック102,103の間に配置されている。
【0165】
基板処理装置1の動作の一例を説明する。第1のIDブロック2は載置台13のキャリアCから基板Wを取り出す。この場合、取り出された基板Wは、第1処理ブロック101(第1塗布処理)、第2処理ブロック102(第2塗布処理)、第2のIDブロック4、第3処理ブロック103(通過)、IFブロック6、露光装置EXP、IFブロック6、第3処理ブロック(現像処理)、第2のIDブロック4の順番に搬送される。そして、第2のIDブロック4は、現像処理された基板Wを載置台47のキャリアCに収納する。
【0166】
(5)上述した実施例2から4および各変形例では、基板処理装置1は、露光装置EXPと連結した。この点、基板処理装置1は、露光装置EXPと連結していなくてもよい。この場合、例えば図8において、第1処理ブロック3は、反射防止膜の形成する第1塗布処理を行い、第2処理ブロック5は、レジスト膜を形成するための第2塗布処理を行うようにしてもよい。第1塗布処理は、反射防止膜の形成およびレジスト膜の形成のための処理であり、第2塗布処理は、レジストカバー膜の形成のための処理であってもよい。
【0167】
(6)上述した実施例2,3の基板処理装置1において、2つのオープナ9,10は基板Wを取り出すために用いられ、2つのオープナ45,46は、基板Wを収納するために用いられていた。これらの役割を逆にしてもよい。すなわち、2つのオープナ45,46は基板Wを取り出すために用いられ、2つのオープナ9,10は、基板Wを収納するために用いられる。
【0168】
また、実施例4では、2つのオープナ45,46は基板Wを取り出すために用いられ、2つのオープナ9,10は、基板Wを収納するために用いられていた。これらの役割を逆にしてもよい。すなわち、2つのオープナ9,10は基板Wを取り出すために用いられ、2つのオープナ45,46は、基板Wを収納するために用いられる。
【0169】
(7)上述した各実施例および各変形例では、例えば図7において、オープナ9(載置台13)は処理ブロック3の方向に設けられ、オープナ45(載置台47)は処理ブロック3の方向に設けられた。これにより、キャリア搬送機構51は、載置台13,47にキャリアCを搬送しやすくなる。必要により、オープナ9は、図24に示すように、第1のIDブロック2を挟んで第1処理ブロック3の反対側の第1のIDブロック2の外壁に設けられていてもよい。また、オープナ45は、露光装置EXP側のIFブロック6の外壁に設けられていてもよい。
【0170】
また、図24に示す載置台13の少なくとも1つは、昇降可能であってもよい。基板処理装置1は、第1のIDブロック2と載置台13との間に介在するように設けられ、第1のIDブロック2の上面側と床面側との間で載置台13を昇降する昇降機構140を備えている。昇降機構140は、電動モータを備えている。載置台13が昇降機構140により昇降することにより、作業者が載置台13にキャリアCを直接載置できる高さまで下げることができる。例えば評価時やメンテナンス時などの非生産時に基板処理装置1を使用する場合、外部搬送機構OHTではなく、作業者が手搬送することが多い。その際に、作業者が載置台13に直接載置できるので、評価時やメンテナンス時に基板処理装置をフレキシブルに使用することができ、作業効率が向上する。
【0171】
また、例えば露光装置EXPがIFブロック6(または第2のIDブロック4)に連結されていないときは、載置台47が昇降機構により昇降可能であってもよい。例えばIFブロック6の側面に載置台13,47以外の載置台141が昇降機構により昇降可能であってもよい。この場合、載置台141が載置台47と同じ程度の高さまで上昇されたとき、キャリア搬送機構51は、載置台141から例えば載置台47にキャリアCを搬送する。
【0172】
(8)上述した各実施例および変形例において、載置台13(オープナ9,10)は、平面視で、第1のIDブロック2および第1処理ブロック3の少なくとも一方の領域に収まるように配置されている。例えば、載置台13(オープナ9,10)は、図25(a)、図25(b)に示すように、平面視で、第1のIDブロック2の領域に収まるように設けられていてもよい。
【0173】
また、載置台13(オープナ9,10)は、図26(a)、図26(b)に示すように、平面視で、第1のIDブロック2および第1処理ブロック3の領域に収まるように設けられていてもよい。図26(a)の平面視において、第1基板搬送機構TM1の周囲には、2つのオープナ9,85(2つの載置台13)が設けられている。また、第2基板搬送機構TM2の周囲には、2つのオープナ9,86(2つの載置台13)が設けられている。第1基板搬送機構TM1は、2つのオープナ9,85の各々のキャリアCから基板Wを取り出せるように構成されている。また、第2基板搬送機構TM2は、2つのオープナ10,86の各々のキャリアCから基板Wを取り出せるように構成されている。
【0174】
すなわち、4つのオープナ9,10,85,86の載置台13は、平面視で、第1のIDブロック2および第1処理ブロック3の少なくとも一方の領域に収まるように配置されている。これにより、比較的、載置台13をキャリア搬送機構51に向けることができるので、キャリア搬送機構51が載置台13に載置されたキャリアCを搬送させやすくできる。
【0175】
(9)上述した実施例2~4および各変形例では、例えば図7図10に示すように、IFブロック6の第4基板搬送機構TM4は、5つの基板載置部PS15~PS18,PS9、5つの載置兼冷却部P-CP,P-CP2,P-CP3、露光前洗浄ユニット161およびオープナ45に載置されたキャリアCの間で、基板Wを搬送していた。また、第5基板搬送機構TM5は、5つの基板載置部PS15~PS18,PS9、5つの載置兼冷却部P-CP,P-CP2,P-CP3、露光後洗浄ユニット162およびオープナ46に載置されたキャリアCの間で、基板Wを搬送していた。
【0176】
例えば、第5基板搬送機構TM5は、3つの基板載置部PS15,PS16、5つの載置兼冷却部P-CP,P-CP2,P-CP3、露光後洗浄ユニット162およびオープナ46に載置されたキャリアCの間で、基板Wを搬送してもよい。この場合、第4基板搬送機構TM4は、2つの基板載置部PS17,PS18、およびオープナ45のキャリアCの間で基板Wを搬送してもよい。この役割は、第4基板搬送機構TM4と第5基板搬送機構TM5との間で逆にしてもよい。
【0177】
第4基板搬送機構TM4がオープナ45のキャリアCに基板Wを搬送する場合、例えばオープナ46は設けなくてもよい。また、第4基板搬送機構TM4が複数(例えば2つ)のオープナ45,87のキャリアCに基板Wを搬送する場合、図27のように、2つのオープナ45,87(2つの載置台47)は、平面視で、第4基板搬送機構TM4の周囲に設けられている。
【0178】
すなわち、第2のIDブロック4は、基板Wを搬送する例えば第4基板搬送機構TM4を備えている。2つのオープナ45,46の載置台47は、平面視で、第4基板搬送機構TM4の周囲に設けられている。1台の例えば第4基板搬送機構TM4により複数の載置台47にキャリアCを搬送できる。なお、図27に示すオープナ46,88も同様である。
【0179】
(10)上述した各実施例および各変形例において、キャリアバッファ装置8は、キャリア搬送機構51に加えて、キャリアCを搬送する第2キャリア搬送機構91を更に備えていてもよい。例えば、図28に示すように、第2キャリア搬送機構91は、第2のIDブロック4を挟んでキャリア搬送機構51の反対側でかつ、第2処理ブロック5(少なくとも1つの他端側の処理ブロック)の上に搭載されていてもよい。なお、第2キャリア搬送機構91は、第2処理ブロック3およびIFブロック6の上に搭載されていてもよい。キャリアCを2台のキャリア搬送機構51,91で搬送するので、キャリア搬送効率を向上させることができる。そのため、基板処理装置1のスループットを向上させることができる。
【0180】
また、キャリアバッファ装置8は、図28に示すように、第2のIDブロック4の上に配置された中継用キャリア載置台93を更に備えていてもよい。キャリア搬送機構51は、中継用キャリア載置台93を用いて、第2キャリア搬送機構91にキャリアCを搬送する。すなわち、キャリア搬送機構51は、中継用キャリア載置台93にキャリアCを搬送し、第2キャリア搬送機構91が中継用キャリア載置台93に搬送されたキャリアCを受け取る。また、第2キャリア搬送機構91は、中継用キャリア載置台93を用いて、キャリア搬送機構51にキャリアCを搬送する。第2のIDブロック4の上の領域を、2つのキャリア搬送機構51,91の中継用キャリア載置台93として利用することができる。そのため、キャリアCの引き渡しをより円滑に行うことができる。なお、キャリア搬送機構は、3台以上設けられていてもよい。
【0181】
(11)上述した各実施例および各変形例では、例えば図5において、キャリア搬送機構51は、第1処理ブロック3の上に搭載されている。この点、キャリア搬送機構51は、第1のIDブロック2の上に搭載されていてもよい。また、キャリア搬送機構51は、第1のIDブロック2および第1処理ブロック3の上に搭載されていてもよい。
【0182】
キャリア保管棚53は、第1のIDブロック2および第1処理ブロック3の上に搭載されている。この点、キャリア保管棚53は、第1のIDブロック2または第1処理ブロック3の上に搭載されていてもよい。
【0183】
(12)上述した各実施例および各変形例では、第1のIDブロック2は、2つの基板搬送機構TM1,TM2を備えていた。図29に示すように、第1のIDブロック2は、単一の基板搬送機構TM1を備えていてもよい。この場合、複数(例えば4つ)の載置台13がY方向に並んで第1のIDブロック2の壁部206に設けられてもよい。これらの載置台13に載置されたキャリアCに対して基板Wの取り出しおよび収納を行うために、基板搬送機構TM1は、電動モータの駆動によりY方向に移動されるように構成されていてもよい。
【0184】
また、単一の基板搬送機構TM1は、実施例1のように、水平方向(特にY方向)に移動しないように第1のIDブロック2の床部に固定されていてもよい。また、第1のIDブロック2は、3つ以上の基板搬送機構を備えていてもよい。
【0185】
(13)上述した各実施例および各変形例では、第2のIDブロック4(またはIFブロック6)は、例えば2つの基板搬送機構TM4,TM5を備えていた。図29に示すように、第2のIDブロック4は、例えば単一の基板搬送機構TM4を備えていてもよい。この場合も、複数(例えば4つ)の載置台74がY方向に並んで第2のIDブロック4の壁部208に設けられてもよい。これらの載置台47に載置されたキャリアCに対して基板Wの取り出しおよび収納を行うために、基板搬送機構TM4は、電動モータの駆動によりY方向に移動されるように構成されていてもよい。
【0186】
また、単一の基板搬送機構TM1は、実施例1のように、水平方向(特にY方向)に移動しないように第2のIDブロック4の床部に固定されていてもよい。また、第2のIDブロック4は、3つ以上の基板搬送機構を備えていてもよい。
【0187】
(14)上述した各実施例および各変形例では、キャリア保管棚53に載置されるキャリアCは、図5に示すように、キャリアCの蓋部側の面210が内向き、すなわちキャリア搬送機構51に向くように載置されていたが、キャリア保管棚53に載置されるキャリアCの向きは、特に限定されない。例えば、図21において、キャリアCの蓋部側の面210の反対面に、各キャリアCの情報を記憶するICタグ(RFID:radio frequency identification)212が取り付けられているとする。この場合、ICタグ212が内向き、すなわちキャリア搬送機構51に向くように、キャリアCが載置されていてもよい。また、ICタグ212の情報を読み出すために、送受信機であるリーダライター214は、キャリア搬送機構51の把持部63,63の各々に設けられていてもよい。
【0188】
1 … 基板処理装置
2 … 第1インデクサブロック(第1のIDブロック)
3 … 第1処理ブロック
3A~3G … 処理層
4 … 第2インデクサブロック(第2のIDブロック)
5 … 第2処理ブロック
8 … キャリアバッファ装置
13,47 … 載置台
SC … 液処理部
BARC … 塗布ユニット
RESIST … 塗布ユニット
DEV … 現像ユニット
29 … 熱処理部
51,91 … キャリア搬送機構
79 … 制御部
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16
図17
図18
図19
図20
図21
図22
図23
図24
図25
図26
図27
図28
図29