(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-12-08
(45)【発行日】2022-12-16
(54)【発明の名称】不揮発性メモリ装置及びその初期化情報を読み取る方法
(51)【国際特許分類】
G11C 16/20 20060101AFI20221209BHJP
G11C 16/04 20060101ALI20221209BHJP
G11C 16/08 20060101ALI20221209BHJP
【FI】
G11C16/20
G11C16/04 170
G11C16/08 120
(21)【出願番号】P 2019002548
(22)【出願日】2019-01-10
【審査請求日】2021-11-08
(31)【優先権主張番号】10-2018-0042921
(32)【優先日】2018-04-12
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(73)【特許権者】
【識別番号】390019839
【氏名又は名称】三星電子株式会社
【氏名又は名称原語表記】Samsung Electronics Co.,Ltd.
【住所又は居所原語表記】129,Samsung-ro,Yeongtong-gu,Suwon-si,Gyeonggi-do,Republic of Korea
(74)【代理人】
【識別番号】100107766
【氏名又は名称】伊東 忠重
(74)【代理人】
【識別番号】100070150
【氏名又は名称】伊東 忠彦
(74)【代理人】
【識別番号】100091214
【氏名又は名称】大貫 進介
(72)【発明者】
【氏名】李 潤烈
(72)【発明者】
【氏名】韓 ▲うく▼基
【審査官】後藤 彰
(56)【参考文献】
【文献】特開2001-176290(JP,A)
【文献】特開2003-242795(JP,A)
【文献】特開2004-213804(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G11C 16/20
G11C 16/04
G11C 16/08
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数のワードラインに連結されるメモリセルに初期化情報を保存するメモリセルアレイと、
前記初期化情報を読み取る初期化情報読み取り動作において、選択されたワードラインに、第1読み取り電圧を印加し、非選択ワードラインに、第2読み取り電圧を印加するように制御する制御回路部と、
前記初期化情報読み取り動作時、前記制御回路部から提供される電圧制御信号に応答し、電源電圧を低くすることにより、前記第2読み取り電圧を発生させる電圧発生部と、を含む不揮発性メモリ装置。
【請求項2】
前記メモリセルは、1ビットデータを保存するシングルレベルセルであることを特徴とする請求項1に記載の不揮発性メモリ装置。
【請求項3】
前記第1読み取り電圧は、前記シングルレベルセルの消去状態と、プログラム状態とを判別する電圧レベルに設定されることを特徴とする請求項2に記載の不揮発性メモリ装置。
【請求項4】
前記第1読み取り電圧は、接地電圧に設定されることを特徴とする請求項3に記載の不揮発性メモリ装置。
【請求項5】
前記制御回路部は、パワーアップを感知して前記電圧制御信号を発生させることを特徴とする請求項1に記載の不揮発性メモリ装置。
【請求項6】
前記電圧発生部は、前記電圧制御信号に応答し、前記電源電圧をポンピング不可能にすることを特徴とする請求項1に記載の不揮発性メモリ装置。
【請求項7】
前記電圧発生部は、
前記電源電圧と接地電圧との間に直列接続された複数の抵抗を有し、前記複数の抵抗それぞれの両端で分圧電圧を発生させる電圧分圧部と、
前記電圧制御信号に応答し、前記分圧電圧のうち一つを、前記第2読み取り電圧に出力する選択部とを含むことを特徴とする請求項1に記載の不揮発性メモリ装置。
【請求項8】
当該不揮発性メモリ装置は、前記初期化情報読み取り動作で読み取った前記初期化情報でセッティングされる設定レジスタをさらに含むことを特徴とする請求項1に記載の不揮発性メモリ装置。
【請求項9】
少なくとも1つの不揮発性メモリ装置と、
前記少なくとも1つの不揮発性メモリ装置を制御するメモリコントローラと、を含み、
前記少なくとも1つの不揮発性メモリ装置は、
複数のワードラインに連結されるメモリセルに初期化情報を保存するメモリセルアレイと、
前記初期化情報を読み取る初期化情報読み取り動作において、選択されたワードラインに、第1読み取り電圧を印加し、非選択ワードラインに、第2読み取り電圧を印加するように制御する制御回路部と、
前記初期化情報読み取り動作時、前記制御回路部から提供される電圧制御信号に応答し、電源電圧を低くすることにより、前記第2読み取り電圧を発生させる電圧発生部と、を含む、メモリシステム。
【請求項10】
当該メモリシステムは、パワーアップ時、前記初期化情報読み取り動作を遂行することを特徴とする請求項9に記載のメモリシステム。
【請求項11】
当該メモリシステムは、前記パワーアップ時、前記少なくとも1つの不揮発性メモリ装置において、前記電源電圧をポンピング不可能にすることを特徴とする請求項10に記載のメモリシステム。
【請求項12】
前記少なくとも1つの不揮発性メモリ装置は、前記メモリコントローラを経由せずに、前記電源電圧を提供されることを特徴とする請求項9に記載のメモリシステム。
【請求項13】
パワーアップを感知する段階と、
前記パワーアップに基づいて、メモリセルに保存された初期化情報を読み取る段階と、
前記初期化情報の読み取り時、前記メモリセルに連結されるワードラインのうち選択されたワードラインに提供される第1読み取り電圧を発生させ、非選択ワードラインに提供される第2読み取り電圧を発生させる段階と、を含み、
前記第2読み取り電圧は、電源電圧を低くすることによって生じることを特徴とする不揮発性メモリ装置の読み取り方法。
【請求項14】
前記パワーアップに係わる電圧制御信号に応答し、前記電源電圧をポンピング不可能にする段階をさらに含むことを特徴とする請求項13に記載の不揮発性メモリ装置の読み取り方法。
【請求項15】
前記第2読み取り電圧を発生させる段階は、
前記パワーアップに係わる電圧制御信号に応答し、前記電源電圧を分圧して前記第2読み取り電圧を発生させる段階をさらに含むことを特徴とする請求項13に記載の不揮発性メモリ装置の読み取り方法。
【請求項16】
前記第1読み取り電圧は、シングルレベルセルの消去状態と、プログラム状態とを判別する電圧レベルに設定されることを特徴とする請求項15に記載の不揮発性メモリ装置の読み取り方法。
【請求項17】
前記第1読み取り電圧は、接地電圧に設定されることを特徴とする請求項16に記載の不揮発性メモリ装置の読み取り方法。
【請求項18】
前記第2読み取り電圧は、前記電源電圧と前記接地電圧との間の少なくとも1つの電圧レベルに設定されることを特徴とする請求項17に記載の不揮発性メモリ装置の読み取り方法。
【請求項19】
前記読み取った初期化情報を設定レジスタに設定する段階をさらに含むことを特徴とする請求項13に記載の不揮発性メモリ装置の読み取り方法。
【請求項20】
前記初期化情報は、メモリセルアレイ内でのプログラム/消去を禁止するか否かということの保護情報、プログラム/読み取り/消去動作モードでの動作電圧レベルをトリミングするためのトリミングデータ、フェイルされたビットラインを救済するカラムリペア情報、または不良メモリセルを含むバッドブロック情報を含むことを特徴とする請求項13に記載の不揮発性メモリ装置の読み取り方法。
【請求項21】
パワーアップ状態を感知する不揮発性メモリ装置において、
前記パワーアップ状態に応答し、当該不揮発性メモリ装置が、当該不揮発性メモリ装置のメモリセルアレイの第1メモリセルに保存された当該不揮発性メモリ装置に係わる初期化情報を読み取る段階と、
当該不揮発性メモリ装置に係わる前記初期化情報を、当該不揮発性メモリ装置のモードレジスタに保存する段階と、を含み、
当該不揮発性メモリ装置の前記メモリセルアレイの前記第1メモリセルに保存された当該不揮発性メモリ装置に係わる前記初期化情報を読み取る段階は、
前記第1メモリセルに連結された選択されたワードラインに、前記第1メモリセルの消去状態とプログラム状態とを判別するための第1読み取り電圧レベルを有する第1読み取り電圧を印加することと、
前記選択されたワードラインに、前記第1読み取り電圧を印加する間、前記第1メモリセルが連結されていない非選択ワードラインに、前記第1メモリセルのプログラム状態の電圧レベルより低い第2読み取り電圧レベルを有する第2読み取り電圧を印加することと、を含む、方法。
【請求項22】
当該方法は、
前記第1メモリセルの前記プログラム状態の電圧レベルより低い電源電圧を受ける段階と、
前記電源電圧を、前記第1メモリセルの前記プログラム状態の電圧レベルより低い前記第2読み取り電圧を発生させる低電圧発生回路に印加する段階と、をさらに含むことを特徴とする請求項21に記載の方法。
【請求項23】
前記第2読み取り電圧レベルは、接地電圧レベルと前記電源電圧のレベルとの間であることを特徴とする請求項22に記載の方法。
【請求項24】
前記第2読み取り電圧レベルは、接地電圧レベルであることを特徴とする請求項21に記載の方法。
【請求項25】
前記初期化情報は、当該不揮発性メモリ装置のプログラムまたは消去を禁止するか否かということの保護情報、当該不揮発性メモリ装置のプログラム、読み取りまたは消去動作モードでの動作電圧レベルをトリミングするためのトリミングデータ、当該不揮発性メモリ装置のフェイルされたビットラインを救済するカラムリペア情報、または当該不揮発性メモリ装置の不良メモリセルを示すバッドブロック情報を含むことを特徴とする請求項21に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、不揮発性メモリ装置に係り、さらに詳細には、初期化情報を読み取る動作の間、消費電流を減らすことができる不揮発性メモリ装置、その電圧発生方法及び読み取り方法、並びにそれを含むメモリシステム及び電子装置に関する。
【背景技術】
【0002】
ソリッドステートドライブ(SSD:solid state drive)は、不揮発性メモリ装置にデータを保存する高性能及び高速のストレージ装置である。SSDにアクセスするのに最適化された超高速データ伝送規格である不揮発性メモリエクスプレス(NVMe:non-volatile memory express)が適用されている。NVMeは、PCIe(peripheral component interconnect express)インターフェースに装着されるストレージデバイス(または、不揮発性メモリ装置)に対して、ダイレクト入出力(I/O)アクセスを提供する。
【0003】
ストレージデバイス及びホストを含むストレージシステムで使用するコンテンツの容量が増大している。それにより、大容量のストレージ装置への要求が持続的に提起されている。NVMe SSDは、ナンド(NAND)フラッシュメモリセルを含む複数の不揮発性メモリ装置から構成される大容量ストレージ装置であり、NVMe-oF(NVMe-over fabrics)は、NVMe SSD基盤のストレージアレイであり、大規模並列方式で通信することができるファブリックに拡張することができる。
【0004】
不揮発性メモリ装置は、製品仕様(product contents)を含む初期化情報を、ナンドフラッシュメモリセルに保存し、電源が印加されるブーティング時に読み取る必要がある。NVMe SSDまたはNVMe-oFに含まれる不揮発性メモリ装置の数が顕著に増加したとき、初期化情報を読み取らなければならない不揮発性メモリ装置の数の増加により、初期化情報読み取り動作による消費電流ピーク(peak)、消費電流増大のような問題が発生してしまう。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明が解決しようとする課題は、初期化情報を読み取る動作の間、消費電流を減らすことができる不揮発性メモリ装置、その電圧発生方法及び読み取り方法、並びにそれを含むメモリシステム及び電子装置を提供するところにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の一実施形態による不揮発性メモリ装置は、複数のワードラインに連結されるメモリセルに初期化情報を保存するメモリセルアレイ、初期化情報を読み取る初期化情報読み取り動作で選択されたワードラインに、第1読み取り電圧を印加し、非選択ワードラインに、第2読み取り電圧を印加するように制御する制御回路部、そして初期化情報読み取り動作時、制御回路部から提供される電圧制御信号に応答し、電源電圧を低くすることにより、第2読み取り電圧を発生させる電圧発生部を含む。
【0007】
本発明の一実施形態によるメモリシステムは、少なくとも1つの不揮発性メモリ装置と、該少なくとも1つの不揮発性メモリ装置を制御するメモリコントローラと、を含む。該少なくとも1つの不揮発性メモリ装置は、複数のワードラインに連結されるメモリセルに初期化情報を保存するメモリセルアレイ、初期化情報を読み取る初期化情報読み取り動作で選択されたワードラインに、第1読み取り電圧を印加し、非選択ワードラインに、第2読み取り電圧を印加するように制御する制御回路部、そして初期化情報読み取り動作時、制御回路部から提供される電圧制御信号に応答し、電源電圧を低くすることにより、第2読み取り電圧を発生させる電圧発生部を含む。
【0008】
本発明の一実施形態による不揮発性メモリ装置の読み取り方法は、パワーアップを感知する段階、パワーアップに基づいて、メモリセルに保存された初期化情報を読み取る段階、初期化情報の読み取り時、メモリセルに連結されるワードラインのうち選択されたワードラインに提供される第1読み取り電圧を発生させ、非選択ワードラインに提供される第2読み取り電圧を発生させる段階を含み、第2読み取り電圧は、電源電圧を低くすることによって生じる。
【0009】
本発明の一実施形態による方法は、パワーアップ状態を感知する不揮発性メモリ装置において、パワーアップ状態に応答し、当該不揮発性メモリ装置が、当該不揮発性メモリ装置のメモリセルアレイの第1メモリセルに保存された当該不揮発性メモリ装置に係わる初期化情報を読み取る段階と、当該不揮発性メモリ装置に係わる初期化情報を、当該不揮発性メモリ装置のモードレジスタに保存する段階と、を含む。当該不揮発性メモリ装置のメモリセルアレイの第1メモリセルに保存された当該不揮発性メモリ装置に係わる初期化情報を読み取る段階は、第1メモリセルに連結された選択されたワードラインに、第1メモリセルの消去状態とプログラム状態とを判別するための第1読み取り電圧レベルを有する第1読み取り電圧を印加することと、選択されたワードラインに第1読み取り電圧を印加する間、第1メモリセルが連結されていない非選択ワードラインに、第1メモリセルのプログラム状態の電圧レベルより低い第2読み取り電圧レベルを有する第2読み取り電圧を印加することと、を含む。
【発明の効果】
【0010】
本発明の一実施形態による不揮発性メモリ装置は、ブーティング時、初期化情報を読み取るとき、非選択ワードライン駆動に必要な電圧を、電源電圧以下に降下された電圧レベルで印加することにより、高電圧ポンピング動作を遂行しないことにより、消費電流を減らすことができる。
【0011】
また、大容量SSDに含まれる不揮発性メモリ装置の数が増加しても、初期化情報読み取り動作時に消費する電流は、許容値を超えないために、初期化動作を安定して遂行することができる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【
図1】本発明の一実施形態による不揮発性メモリ装置を適用した概念的実施形態の電子装置としてデータプロセシングシステムを示す図面である。
【
図2】本発明の一実施形態による不揮発性メモリ装置を含むメモリシステムであるSSDの概略的な構成を示すブロック図である。
【
図3】本発明の一実施形態による
図2の不揮発性メモリ装置について説明するブロック図である。
【
図4】
図3の第1メモリブロックについて説明する図面である。
【
図5】
図3の第1メモリブロックについて説明する図面である。
【
図6】本発明の初期化情報読み取り方法について概念的に説明する図面である。
【
図7】
図3の低電圧発生回路について例示的に説明する図面である。
【
図8】
図3の低電圧発生回路について例示的に説明する図面である。
【
図9】
図3の低電圧発生回路について例示的に説明する図面である。
【
図10】
図3の低電圧発生回路について例示的に説明する図面である。
【
図11】
図3の低電圧発生回路について例示的に説明する図面である。
【
図12】
図3の低電圧発生回路について例示的に説明する図面である。
【
図13】本発明の一実施形態による
図3の不揮発性メモリ装置の初期化情報読み取り方法を示すフローチャートである。
【
図14】
図13の初期化情報読み取り動作によってワードライン電圧が印加される例を示すテーブルである。
【
図15】本発明の一実施形態による
図3の不揮発性メモリ装置を利用し、初期化情報読み取り動作を遂行するときの、消費電流パターンを示す図面である。
【
図16】本発明の一実施形態による不揮発性メモリ装置が含まれたストレージ装置を適用することができるサーバシステムを示すブロック図である。
【
図17】本発明の一実施形態による不揮発性メモリ装置が含まれたストレージ装置を適用することができるストレージクラスタを示すブロック図である。
【
図18】本発明の一実施形態による不揮発性メモリ装置を含むシステムを示すブロック図である。
【
図19】本発明の一実施形態による不揮発性メモリ装置をメモリカードシステムに適用した例を示すブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
図1は、本発明の一実施形態による不揮発性メモリ装置を適用した概念的実施形態の電子装置としてデータプロセシングシステムを示す。
【0014】
図1を参照すれば、データプロセシングシステム100は、RDMA(remote direct memory access)プロトコルを利用し、互いに通信することができるピア(peers)110,120を含む。ピア110,120は、ネットワーク130を介してデータを送信したり受信したりすることができるストレージシステムまたはコンピューターシステムとし得る。そのようなピア110,120は、例として提供されるものであり、RDMA接続(remote direct memory access connections)は、例えば、さまざまなクライアント、さまざまなサーバ、サーバパーム、サーバクラスタ、アプリケーションサーバまたはメッセージサーバの間にある。
【0015】
ピア110,120は、サーバ110及びクライアント120として図示される。サーバ110は、ネットワーク130を介して、クライアント120の要請を受けてサービスを行い、その結果をクライアント120に伝送するピアを示し、クライアント120は、サーバ110に要請を行って応答を待つピアを示す。クライアント120は、ホストともされる。
【0016】
該RDMAは、1メモリから、他の装置やシステムのメモリへのデータ伝送を行う。そのようなデータ伝送は、中央処理装置(CPU)(または、プロセッサ)やオペレーティングシステムの介入なしに、ネットワーク130を介して、ダイレクトメモリアクセス(DMA)するものであり、高処理量、低レイテンシ及び低オーバーヘッドデータ伝送を可能にする。
【0017】
ネットワーク130は、個別的な単一ネットワークとして図示されるが、当業者によって一般的に理解されるいかなる類型のネットワークでもよい。ネットワーク130は、個人用または共用、有線または無線、全体または部分のネットワークであってもよい。一実施形態により、ネットワーク130は、インターネットやワールドワイドウェブ(略して「ウェブ」)のようなグローバルネットワーク、WAN(wide area network)またはLAN(local area network)であってもよい。
【0018】
サーバ110は、PCIe(peripheral component interconnect express)バス111に連結されるRNIC(RDMA network integrated circuit)112とストレージデバイス114とを含んでもよい。PCIeは、PCI,PCI-X及びAGP(accelerated graphics port)バス標準を代替するように設計された高速直列コンピュータ拡張バス標準である。PCIeは、さらに高い最大システムバススループット、さらに低いI/O(input/output)ピンカウント、さらに小さい物理的フットプリント、バスデバイスに対する良好な性能スケーリング、並びにさらに詳細なエラー検出及び報告のメカニズムを含む。
【0019】
RNIC112は、ネットワークインターフェースカード、ネットワークアダプダ、及び/またはRDMAを支援するネットワークインターフェースコントローラであってもよい。RNIC112に接続されたストレージデバイス114は、RDMAを利用するNVMe(non-volatile memory express)ストレージプロトコルによって具現され得る。NVMeストレージプロトコルは、例示的に、iWARP(internet wide area RDMA protocol)、Infiniband、RoCE(RDMA over converged Ethernet)のうち一つを含んでもよい。
【0020】
ストレージデバイス114は、複数のストレージ要素115-118を含み、ストレージ要素115-118は、NVMe SSDまたはPCIe SSDによって構成され得る。ストレージデバイス114は、NVMe-oFによって具現されてもよい。NVMeは、SSDを利用することができる企業、データセンター及びクライアントシステムのニーズを処理するように設計されたスケーリング可能なホストコントローラインターフェースである。NVMeは、ホストにストレージエンティティインターフェースを提示するためのSSDデバイスインターフェースとして利用される。NVMeは、PCIe SSDに対する最適化されたレジスタインターフェース、コマンドセット及び特徴セットを定義し、PCIe SSDの機能性(functionality)を利用し、PCIe SSDインターフェースを標準化するための位置にある。
【0021】
クライアント120は、RNIC122、メモリ124及びプロセッサ(または、CPU)126を含んでもよい。メモリ124は、システムメモリ、メインメモリ、揮発性メモリ及び不揮発性メモリを含んでもよい。メモリ124は、コンピュータ可読命令語、データ構造、プログラムモジュール、その他データのような情報保存のために、いかなる方法または技術によって具現された揮発性及び不揮発性、着脱型及び非着脱型のコンピュータ記録媒体であってもよい。該コンピュータ記録媒体は、RAM(random access memory)、ROM(read-only memory)、EEPROM(electrically erasable programmable read-only memory)、フラッシュメモリ、または他のメモリ技術;CD-ROM(compact disc read only memory)、DVD(digital versatile disc)、または他の光ストレージ;磁気カセット、磁気テープ、磁気ディスク、または他の磁気ストレージ;あるいは所望情報を保存するのに使用され、コンピュータシステムによってアクセスされるいかなる他の媒体を含んでもよいが、それらに限定されるものではない。
【0022】
プロセッサ126は、データプロセシングシステム100の全般的な動作を制御することができる。プロセッサ126は、複数のプロセシングコアを含み、各プロセシングコアは、複数のプロセシングエントリを含んでもよい。プロセッサ126は、プロセシングエントリにより、サーバ110のストレージデバイス114に/からデータを書き込んだり読み取ったりする動作を命令することができる。例えば、プロセッサ126は、ネットワーク130を介して、サーバ110に、データ伝送開始せよというコマンドを伝送することができる。
【0023】
RNIC122は、サーバ110のRNIC112と類似したネットワークインターフェースカード、ネットワークアダプダ及び/またはRDMAをサポートするネットワークインターフェースコントローラとし得る。RNIC112,122は、RDMAプロトコルをサポートすることができる。RNIC112,122は、ストレージデバイス114からメモリ124まで、そしてその反対に、データの直接伝送を許容するRDMAプロトコルをサポートすることができる。そのようなデータ伝送には、プロセッサ126の監督を必要とするか、あるいはそれを含まない。それにより、RDMAプロトコルは、その帯域幅、低レイテンシ及び低オーバーヘッドの利点がある。
【0024】
データプロセシングシステム100において、サーバ110のストレージ要素115-118、すなわち、SSDは、ブーティング時、パワーアップが感知されると、初期化動作を遂行することができる。SSDの初期化動作は、該SSDに内蔵されている不揮発性メモリ装置それぞれに保存された初期化情報を読み取り、設定レジスタにセッティングする動作を含む。
【0025】
SSDが大容量化されることにより、不揮発性メモリ装置の数が顕著に増加し、不揮発性メモリ装置が一斉に初期化情報読み取り動作を遂行することになれば、サーバ110の消費電流が増大してしまう。それにより、大容量SSDの初期化動作において、不揮発性メモリ装置の初期化情報読み取り動作による消費電流を減らすことができる方案が要求される。
【0026】
図2は、本発明の一実施形態による不揮発性メモリ装置を含むメモリシステムであるSSDの概略的な構成を示すブロック図である。
図2のSSDは、
図1のストレージ要素115~118に対応するものである。
【0027】
図2を参照すれば、SSD200は、メモリコントローラ210、複数の不揮発性メモリ装置(NVM)220~22n、そして揮発性メモリ装置(VM)230を含んでもよい。メモリコントローラ210は、SSD200と連結されるホストからの要請に応答し、複数の不揮発性メモリ装置220~22nの読み取り動作、プログラム動作、消去動作及び/または初期化情報読み取り動作を制御することができる。該ホストは、
図1のクライアント120に対応する。
【0028】
一実施形態により、該ホストは、個人用コンピュータ(PC:personal computer)、サーバコンピュータ(server computer)、ワークステーション(workstation)、ノート型パソコン(laptop)、携帯電話(mobile phone)、スマートフォン(smart phone)、個人情報端末機(PDA:personal digital assistant)、携帯型マルチメディアプレーヤ(PMP:portable multimedia player)、デジタルカメラ、デジタルTV(digital television)、セットトップボックス(set-top box)、音楽再生機、携帯用ゲームコンソール(portable game console)、ナビゲーションシステムのような任意のコンピュータシステムとし得る。
【0029】
複数の不揮発性メモリ装置220~22nは、SSD200の記録媒体として使用される。各不揮発性メモリ装置は、例えば、NANDフラッシュメモリ装置とし得る。複数の不揮発性メモリ装置220~22nは、チャネルを介して、メモリコントローラ210とも連結される。各不揮発性メモリ装置は、チャネルを介して提供されるホストからの要請に応答し、読み取り動作、プログラム動作及び消去動作を遂行し、ブーティング時、初期化情報読み取り動作を遂行することができる。
【0030】
揮発性メモリ装置230は、ホストから提供される書き込みデータあるいは、不揮発性メモリ装置220~22nから読み取ったデータを一時的に保存することができる。揮発性メモリ装置230は、不揮発性メモリ装置220~22nに保存されるメタデータやキャッシュデータを保存することができる。揮発性メモリ装置230には、DRAM(dynamic random access memory)、SRAM(static random access memory)などが含まれる。
【0031】
不揮発性メモリ装置220~22nそれぞれは、メモリセルアレイ310と設定レジスタ320とを含んでもよい。設定レジスタ320は、ブーティング時、初期化情報読み取り動作を介して読み取った当該不揮発性メモリ装置の製品仕様を示す初期化情報に設定されることができる。また、設定レジスタ320は、メモリコントローラ210から受信される当該不揮発性メモリ装置の動作オプション、機能、特性、そして動作モードのための制御信号及びデータとして設定される。
【0032】
不揮発性メモリ装置220~22nそれぞれは、プログラム/消去を禁止するか否かという保護情報、動作モードでの動作電圧レベルをトリミングするためのトリミングデータ、フェイルされたビットラインを救済するカラムリペア情報、不良メモリセルを含むバッドブロック情報などを初期化情報として、メモリセルアレイ310の一部分312(
図3)に保存することができる。該トリミングデータは、不揮発性メモリ装置220~22nそれぞれの動作モード、すなわち、読み取り動作、プログラム動作、消去動作における電圧調整だけではなく、センスアンプまたはページバッファの調整や、レファレンスセルの最適化などを設定するデータである。
【0033】
SSD200は、ブーティング時、パワーアップが感知されると、不揮発性メモリ装置220~22nそれぞれの初期化情報を読み取る動作を遂行することができる。大容量のSSD200において、不揮発性メモリ装置220~22nの数が顕著に増加すると、不揮発性メモリ装置220~22nが一度に初期化情報読み取り動作を遂行することにより、消費電流ピークが発生し、消費電流量が許容値を超す場合が生ずる。それは、初期化情報読み取り動作に必要な読み取りパス電圧が、不揮発性メモリ装置220~22nにおいて、一斉にポンピング動作を介して生じるからである。もし初期化情報読み取り動作に必要な読み取りパス電圧が、不揮発性メモリ装置220~22nにおいて、ポンピング動作なしに生じるのであるならば、消費電流ピーク及び消費電流量を減らすことができるであろう。
【0034】
以下では、
図2の不揮発性メモリ装置220~22nにおいて、代表的なものとして、不揮発性メモリ装置220の構成について具体的に説明する。
【0035】
図3は、本発明の一実施形態による
図2の不揮発性メモリ装置220について説明するブロック図である。
図3を参照すれば、不揮発性メモリ装置220は、メモリセルアレイ310、制御回路部330、アドレスデコーダ340、読み取り回路部350そして電圧発生部360を含んでもよい。図示されていないが、不揮発性メモリ装置220は、書き込み回路部と入出力回路部とをさらに含んでもよい。該書き込み回路部は、メモリコントローラ210(
図2)から、入出力ラインを介して、該入出力回路部に提供されるデータを伝達され、伝達されたデータをメモリセルアレイ310に保存する書き込みドライバとして構成され得る。該入出力回路部は、メモリコントローラ210から、入出力ラインを介して提供されるコマンド、アドレス、制御信号及びデータを一時保存することができる。該入出力回路部は、不揮発性メモリ装置220の読み取りデータを一時保存し、指定された時点に、入出力ラインを介して、メモリコントローラ210に出力することができる。
【0036】
メモリセルアレイ310は、複数のメモリセルを含み得るが、例えば、複数のメモリセルは、フラッシュメモリセルとし得る。以下では、複数のメモリセルがNANDフラッシュメモリセルである場合を例にして、本発明の一実施形態について詳細に説明する。メモリセルアレイ310は、複数のNANDストリングNSsを含む三次元メモリセルアレイを含んでもよい。
【0037】
該三次元メモリセルアレイは、シリコン基板上に配置される活性領域と、メモリセルの動作と係わる回路であり、前記基板上または前記基板内に形成された回路と、を有するメモリセルアレイの少なくとも1つの物理的レベルにモノリシックに形成される。用語「モノリシック」は、アレイを構成する各レベルの層が、前記アレイにおいて、各下部レベル層の真上に積層されていることを意味する。本発明の技術的思想による一実施形態において、該三次元メモリセルアレイは、少なくとも1つのメモリセルが、他のメモリセル上に位置するように垂直方向に配置されたNANDストリングを含む。前記少なくとも1つのメモリセルは、電荷トラップ層を含んでもよい。米国特許公開公報第7,679,133号、米国特許公開公報第8,553,466号、米国特許公開公報第8,654,587号、米国特許公開公報第8,559,235号及び米国特許出願公開公報第2011/0233648号は、三次元メモリアレイが、複数レベルで構成され、ワードライン及び/またはビットラインがレベル間に共有されている三次元メモリアレイに係わる適切な構成について詳細に説明するものであり、本明細書に引用形式として結合される。
【0038】
メモリセルアレイ310は、複数のメモリブロックBLK1~BLKnを含んでもよい。各メモリブロックは、ストリング選択ラインSSLs、ワードラインWLs、グラウンド選択ラインGSLs及びビットラインBLsに連結され得る。各メモリブロックは、ストリング選択ラインSSLs、ワードラインWLs及びグラウンド選択ラインGSLsを介して、アドレスデコーダ340に連結され、ビットラインBLsを介して、読み取り回路部350に連結され得る。
【0039】
第1メモリブロックBLK1は、複数のNANDストリングNSsを含み、各NANDストリングNSは、直列に連結されたストリング選択トランジスタSST、複数のメモリセルMCs及びグラウンド選択トランジスタGSTを含んでもよい。ストリング選択トランジスタSSTは、ストリング選択ラインSSLに連結され、複数のメモリセルMCsは、それぞれ対応するワードラインWL1~WL8に連結され、グラウンド選択トランジスタGSTは、グラウンド選択ラインGSLに連結される。ストリング選択トランジスタSSTは、対応するビットラインBL1~BLiに連結され、グラウンド選択トランジスタGSTは、共通ソースラインCSLに連結される。
【0040】
第1メモリブロックBLK1内のNANDストリングNSsの行及び列の数は、増加または減少する。NANDストリングNSsの行数変更により、ワードラインWLsの数が変更される。NANDストリングNSsの列数変更により、NANDストリングNSsのカラムに連結されるビットラインBLsの数、そして1本のストリング選択ラインSSLに連結されるNANDストリングNSsの数も変更される。NANDストリングNSsの高さは、増大または低減される。例えば、NANDストリングNSsそれぞれに積層されるメモリセルの数は、増加または減少される。
【0041】
第1メモリブロックBLK1~BLKnのメモリセルには、1ビットデータが保存される。1つのメモリセルに、1ビットデータを保存することができるメモリセルは、シングルレベルセルSLCまたはシングルビットセルとも称される。
【0042】
第1メモリブロックBLK1は、不揮発性メモリ装置220の初期化情報を保存するブロックとして設定され得る。例示的には、第1メモリブロックBLK1の全体または一部分(312)に、不揮発性メモリ装置220の初期化情報が保存されていると仮定する。
【0043】
第2メモリブロックBLK2ないし第nメモリブロックBLKnも、第1メモリブロックBLK1と同一に、複数のメモリセル、及び複数の選択トランジスタを含んでもよい。第2メモリブロックBLK2ないし第nメモリブロックBLKnは、メモリコントローラ210から伝達されたデータを保存するブロックとして設定され得る。第2メモリブロックBLK2ないし第nメモリブロックBLKnのメモリセルは、シングルレベルセル、または1つのメモリセルに2ビット以上のデータを保存することができるマルチレベルセル(または、マルチビットセル)として構成され得る。
【0044】
制御回路部330は、不揮発性メモリ装置220の諸般動作を制御することができる。制御回路部330は、メモリコントローラ210から受信されるコマンド、アドレス及び制御信号を基にし、メモリセルアレイ310に対する読み取り,プログラム及び/または消去動作を制御することができる。
【0045】
制御回路部330は、アドレスデコーダ340に、ロウアドレスを提供することができ、読み取り回路部350に、カラムアドレスを提供することができ、電圧発生部360に、電圧制御信号CTRL_Volを提供することができる。制御回路部330は、パワーアップを感知し、電圧制御信号CTRL_Volを発生させることができる。
【0046】
制御回路部330は、メモリセルアレイ310の第1メモリブロックBLK1に保存された初期化情報を読み取る動作を制御することができる。制御回路部330は、初期化情報読み取り動作遂行に必要な読み取りパス電圧Vreadレベルを制御することができる。制御回路部330は、電圧発生部360に提供される電圧制御信号CTRL_Volを利用し、初期化情報読み取り動作時、読み取りパス電圧Vreadレベルが、電源電圧VDDレベル以下になるように制御することができる。
【0047】
制御回路部330は、初期化情報読み取り動作で読み取った初期化情報でもって設定される設定レジスタ320を含んでもよい。一実施形態により、設定レジスタ320は、制御回路部330に内蔵されなくてもよいということは、当業者に一般的に知られている。
【0048】
アドレスデコーダ340は、メモリセルアレイ310の複数のメモリブロックBLK1~BLKnのうち一つを選択することができ、選択されたメモリブロックのワードラインWLsに、ワードライン電圧をそれぞれ伝達することができる。プログラム動作時、選択されたワードラインには、プログラム電圧Vpgmが印加され、非選択ワードラインには、パス電圧Vpassが提供される。読み取り動作時には、選択されたワードラインに、読み取り電圧Vrdが提供され、非選択ワードラインには、電源電圧VDDレベルより高い高電圧の読み取りパス電圧Vread_Hが提供される。初期化情報読み取り動作時には、選択されたワードラインに、読み取り電圧Vrdが提供され、非選択ワードラインには、電源電圧VDDを分圧した低電圧の読み取りパス電圧Vread_Lが提供される。本明細書において、読み取り電圧Vrdは、第1読み取り電圧とされ、読み取りパス電圧Vreadは、第2読み取り電圧とされる。
【0049】
読み取り回路部350は、読み取り動作時、メモリセルアレイ310の第2メモリブロックBLK2ないし第nメモリブロックBLKnからデータを読み取り、読み取ったデータを、メモリコントローラ210に出力するデータ入出力回路に伝達することができる。また、読み取り回路部350は、初期化情報読み取り動作時、メモリセルアレイ310の第1メモリブロックBLK1に保存された初期化情報を読み取り、読み取った初期化情報を、制御回路部330の設定レジスタ320にセッティングすることができる。読み取り回路部350は、データ読み取りを行うページバッファまたはページレジスタ、ビットラインBLsを選択するカラム選択回路などの構成要素を含んでもよい。
【0050】
電圧発生部360は、制御回路部330の制御に応答し、メモリセルアレイ310のワードラインWLsに提供される電圧、すなわち、ワードライン電圧を発生させることができる。電圧発生部360は、プログラム動作時に選択されたワードラインに提供されるプログラム電圧Vpgmと、非選択ワードラインに提供されるパス電圧Vpassと、を発生させることができる。電圧発生部360は、読み取り動作時に選択されたワードラインに提供される読み取り電圧Vrdと、非選択ワードラインに高電圧の読み取りパス電圧Vread_Hとを発生させることができる。電圧発生部360は、電源電圧VDDをポンピングすることによって生成される高電圧を利用し、プログラム電圧Vpgm、パス電圧Vpass、高電圧の読み取りパス電圧Vread_Hを発生させることができる。電源電圧VDDは、メモリコントローラ210から提供され得る。一実施形態により、電源電圧VDDは、メモリコントローラ210を経由せずに提供されてもよい。
【0051】
電圧発生部360は、制御回路部330から提供される電圧制御信号CTRL_Volに応答し、初期化情報読み取り動作時、非選択ワードラインに提供される低電圧の読み取り電圧Vread_Lを発生させる低電圧発生回路362を含み得る。低電圧発生回路362は、電源電圧VDDを利用し、初期化情報読み取り動作時、非選択ワードラインに提供される低電圧の読み取り電圧Vread_Lを発生させることができる。低電圧発生回路362は、電源電圧VDDを分圧した電圧として、低電圧の読み取りパス電圧Vread_Lを発生させることができる。低電圧発生回路362は、
図7ないし
図12で具体的に説明する。
【0052】
図4及び
図5は、
図3の第1メモリブロックBLK1について説明する図面である。
図4は、第1メモリブロックBLK1で初期化情報を保存するNANDストリングNSの回路ダイヤグラムである。
図5は、第1メモリブロックBLK1のシングルレベルセルの閾値電圧分布を示すグラフであり、横軸は、閾値電圧Vthを示し、縦軸は、メモリセルの個数を示す。
【0053】
図4を参照すれば、NANDストリングNSは、ストリング選択トランジスタSST、第1メモリセルMC1ないし第8メモリセルMC8、そしてグラウンド選択トランジスタGSTを含む。例示的には、第1メモリセルMC1ないし第8メモリセルMC8において、第4メモリセルMC4及び第5メモリセルMC5に初期化情報が保存されている。
【0054】
第4メモリセルMC4及び第5メモリセルMC5に初期化情報が保存される前、すなわち、プログラムされる前、第1メモリセルMC1ないし第8メモリセルMC8は、先に遂行された消去動作によって消去状態である。その後、初期化情報を、第1メモリセルMC1ないし第8メモリセルMC8のうち、第4メモリセルMC4及び第5メモリセルMC5に保存するプログラム動作が遂行される。それにより、第4メモリセルMC4及び第5メモリセルMC5は、プログラム状態にあり、残りの第1メモリセルMC1、第2メモリセルMC2及び第3メモリセルMC3、並びに第6メモリセルMC6、第7メモリセルMC7及び第8メモリセルMC8は、消去状態にある。
【0055】
初期化情報読み取り動作時、第4メモリセルMC4及び第5メモリセルMC5に保存された初期化情報を読み取るために、選択された第4ワードラインWL4及び第5ワードラインWL5には、読み取り電圧Vrdが順序によって印加され、非選択の第1ワードラインWL1、第2ワードラインWL2及び第3ワードラインWL3と、第6ワードラインWL6、第7ワードラインWL7及び第8ワードラインWL8とには、読み取りパス電圧Vreadが印加される。そして、ストリング選択ラインSSLとグラウンド選択ラインGSLとには、ストリング選択トランジスタSSTとグラウンド選択トランジスタGSTとをターンオンする電圧、例えば、読み取りパス電圧Vreadが印加される。
【0056】
例示的には、読み取り電圧Vrdは、メモリセルMC1~MC8のプログラム状態を判別するための電圧であり、メモリセルMC1~MC8のプログラム状態による閾値電圧分布間のレベルとし得る。
【0057】
一般的な読み取り方法を利用すれば、読み取りパス電圧Vreadは、メモリセルMC1~MC8のプログラム状態にかかわらず、メモリセルMC1~MC8をターンオンする電圧であり、高電圧でもある。
【0058】
初期化情報を保存するメモリセルMC1~MC8は、シングルレベルセルであるので、
図5に図示されているように、消去状態Eとプログラム状態Pとのうち一つを有することができる。それにより、消去状態Eによる分布と、プログラム状態Pによる分布との間にある接地電圧、すなわち、0V電圧を、選択された第4ワードラインWL4及び第5ワードラインWL5に印加される読み取り電圧Vrdとして設定することができる。非選択の第1ワードラインWL1、第2ワードラインWL2及び第3ワードラインWL3と、第6ワードラインWL6、第7ワードラインWL7及び第8ワードラインWL8とには、一般的な読み取り方法により、高電圧の読み取りパス電圧Vread_Hが印加される。高電圧の読み取りパス電圧Vread_Hは、プログラム状態Pによる閾値電圧分布よりさらに高い電圧であり得る。
【0059】
一方、その場合、電圧発生部360(
図3)は、電源電圧VDDを利用したポンピング動作を遂行し、高電圧の読み取りパス電圧Vread_Hを発生させなければならない。それにより、不揮発性メモリ装置220(
図3)は、初期化情報読み取り動作から高電圧の読み取りパス電圧Vread_H発生のために、ポンピング動作を遂行しなければならないために、その結果として、消費電流が増大される。
【0060】
図6は、本発明の初期化情報読み取り方法について概念的に説明する図面である。
【0061】
図4と連繋させて
図6を参照すれば、初期化情報を保存する第1メモリブロックBLK1(
図3)のメモリセルがシングルレベルセルである場合の、閾値電圧によるメモリセルの分布を示す。
図4のNANDストリングNSにおいて、第4メモリセルMC4及び第5メモリセルMC5は、プログラム状態Pにあり、残りの第1メモリセルMC1、第2メモリセルMC2及び第3メモリセルMC3、並びに第6メモリセルMC6、第7メモリセルMC7及び第8メモリセルMC8は、消去状態Eにある。消去状態EのメモリセルMC1,MC2,MC3,MC6,MC7,MC8は、負(-)電圧の閾値電圧Vthを有するために、図示されているように、第1読み取りパスVread_L0電圧ないし第5読み取りパス電圧Vread_L4のうち一つが、非選択ワードラインWL1,WL2,WL3,WL6,WL7,WL8に印加されても、メモリセルMC1,MC2,MC3,MC6,MC7,MC8は、ターンオンされる。
【0062】
例示的には、第1読み取りパス電圧Vread_L0は、0V、すなわち、接地電圧VSSレベルに設定され、第5読み取りパス電圧Vread_L4は、電源電圧VDDレベルに設定され得る。
図6に図示された読み取りパス電圧Vread_L0~Vread_L4は、接地電圧VSSと電源電圧VDDとの間の5個であるが、本発明は、それらに限定されるものではない。本発明の初期化情報読み取り動作時の低電圧の読み取りパス電圧Vread_Lは、接地電圧VSSと電源電圧VDDとの間の少なくとも1つの電圧に設定され得る。
【0063】
第1読み取りパスVread_L0電圧ないし第5読み取りパス電圧Vread_L4は、電源電圧VDDを分圧する低電圧発生回路362から提供され得る。低電圧発生回路362の具体的な構成は、以下の
図7ないし
図12を参照して説明する。
【0064】
図7ないし
図9は、
図3の低電圧発生回路362について例示的に説明する図面である。
【0065】
図7を参照すれば、低電圧発生回路362は、電圧分圧部710と選択部720とを含む。電圧分圧部710は、電源電圧VDDと接地電圧VSSとの間に直列連結された複数の抵抗R0~R3を含む。複数の抵抗R0~R3それぞれの両端電圧は、第1読み取りパス電圧Vread_L0ないし第5読み取りパス電圧Vread_L4として出力され得る。
【0066】
複数の抵抗R0~R3が同一抵抗値を有する場合、第1読み取りパス電圧Vread_L0ないし第5読み取りパス電圧Vread_L4は、
図6に図示されているように、均等な電圧差を有することができる。例示的には、複数の抵抗R0~R3が、互いに異なる抵抗値を有する場合、第1読み取りパス電圧Vread_L0ないし第5読み取りパス電圧Vread_L4は、
図8または
図9に図示されているように、互いに異なる電圧差を有することができる。
【0067】
図8においては、複数の抵抗R0~R3の抵抗値が、R3>R2>R1>R0であるときの電圧分圧部710から出力される第1読み取りパス電圧Vread_L0ないし第5読み取りパス電圧Vread_L4を示す。
【0068】
図9においては、複数の抵抗R0~R3の抵抗値が、R3<R2<R1<R0であるときの電圧分圧部710から出力される第1読み取りパス電圧Vread_L0ないし第5読み取りパス電圧Vread_L4を示す。
【0069】
選択部720は、制御回路部330から提供される電圧制御信号CTRL_Volに応答し、電圧分圧部710から出力される第1読み取りパス電圧Vread_L0ないし第5読み取りパス電圧Vread_L4のうち一つを選択し、低電圧の読み取りパス電圧Vread_Lに出力することができる。
【0070】
それにより、低電圧発生回路362は、初期化情報読み取り動作時、電圧制御信号CTRL_Volに応答し、接地電圧VSSと電源電圧VDDとの間の第1読み取りパス電圧Vread_L0ないし第5読み取りパス電圧Vread_L4のうち一つを、低電圧の読み取りパス電圧Vread_Lとして発生させることができる。
【0071】
図10ないし
図12は、
図3の低電圧発生回路362について例示的に説明する図面である。
【0072】
図10を参照すれば、低電圧発生回路362aは、電源電圧VDDと接地電圧VSSとの間に直列連結された第1抵抗Ra及び第2抵抗Rbを含み、第1抵抗Raと第2抵抗Rbとの間の連結ノードに、低電圧の読み取りパス電圧Vread_Lを出力する。第2抵抗Rbは、制御回路部330から提供される電圧制御信号CTRL_Volにより、抵抗値が可変される。
【0073】
低電圧発生回路362aは、初期化情報読み取り動作時、第1抵抗Ra及び第2抵抗Rbに基づいて電源電圧VDDを分圧した電圧として、低電圧の読み取りパス電圧Vread_Lを発生させることができる。
【0074】
図11を参照すれば、低電圧発生回路362bは、電源電圧VDDと接地電圧VSSとの間に直列接続される第1抵抗R、複数の抵抗RS0~RS3、そして複数の抵抗RS0~RS3それぞれの間に連結されるトランジスタMS0~MS3を含む。トランジスタMS0~MS3のゲートには、制御回路部330からビット情報として提供される電圧制御信号コードCTRL_Vol[0:3]に対応する電圧が印加される。
【0075】
低電圧発生回路362bは、第1抵抗Rと複数の抵抗RS0~RSとの連結ノードに、低電圧の読み取りパス電圧Vread_Lを出力する。第1抵抗Rと複数の抵抗RS0~RS3は、同一抵抗値を有することができる。一実施形態により、第1抵抗Rと複数の抵抗RS0~RS3は、互いに異なる抵抗値を有することができる。
【0076】
低電圧発生回路362bは、初期化情報読み取り動作時、電圧制御信号コードCTRL_Vol[0:3]によって短絡される抵抗RS0~RS3により、電源電圧VDDを分圧した電圧として、低電圧の読み取りパス電圧Vread_Lを発生させることができる。
【0077】
図12を参照すれば、低電圧発生回路362cは、電源電圧VDDに連結された第1抵抗R、第1抵抗Rと接地電圧VSSとの間に並列接続される複数の抵抗RP0~RP3、そして複数の抵抗RP0~RP3それぞれの間に連結されるトランジスタMP0~MP3を含む。トランジスタMP0~MP3のゲートには、制御回路部330から提供される電圧制御信号コードCTRL_Vol[0:3]に対応する電圧が印加される。
【0078】
低電圧発生回路362cは、第1抵抗Rと、複数の抵抗RP0~RP3との間の連結ノードに、低電圧の読み取りパス電圧Vread_Lを出力する。第1抵抗Rと、複数の抵抗RS0~RS3は、同一抵抗値を有することができる。一実施形態により、第1抵抗Rと、複数の抵抗RP0~RP3は、互いに異なる抵抗値を有することができる。
【0079】
低電圧発生回路362cは、初期化情報読み取り動作時、電圧制御信号コードCTRL_Vol[0:3]によって短絡される抵抗RP0~RP3により、電源電圧VDDを分圧した電圧として、低電圧の読み取りパス電圧Vread_Lを発生させることができる。
【0080】
図13は、本発明の一実施形態による
図3の不揮発性メモリ装置の初期化情報読み取り方法を示すフローチャートである。
図13を参照すれば、S1310段階において、不揮発性メモリ装置220(
図3)は、パワーアップを感知する。不揮発性メモリ装置220は、パワーアップに基づいて、電圧制御信号CTRL_Volを発生させることができる。
【0081】
S1320段階において、不揮発性メモリ装置220は、初期化情報読み取り動作時、電圧制御信号CTRL_Volに応答し、非選択ワードラインに提供される低電圧の読み取りパス電圧Vread_Lを、電源電圧VDDを分圧して発生させる。低電圧の読み取りパス電圧Vread_Lは、接地電圧VSSと電源電圧VDDとの間の少なくとも1つの電圧に設定され得る。不揮発性メモリ装置220は、電圧制御信号CTRL_Volに応答し、電源電圧をポンピング不可能にする。
【0082】
S1330段階において、不揮発性メモリ装置220は、非選択ワードラインに、低電圧の読み取りパス電圧Vread_Lを提供し、選択されたワードラインに読み取り電圧Vrdを提供し、第1メモリブロックBLK1のメモリセルに保存された初期化情報を読み取る。不揮発性メモリ装置220は、読み取った初期化情報を設定レジスタに設定することができる。
【0083】
図14は、
図13の初期化情報読み取り動作により、ワードライン電圧が印加される例を示すテーブルである。
図14のテーブルは、不揮発性メモリ装置の初期化情報読み取り動作を遂行する従来の方法(例、
図5)と本発明(例、
図6)とを比較説明するものである。
【0084】
図4と連繋して
図14のテーブルを参照すれば、従来の初期化情報読み取り方法においては、非選択の第1ワードラインWL1、第2ワードラインWL2及び第3ワードラインWL3、並びに第6ワードラインWL6、第7ワードラインWL7及び第8ワードラインWL8に、高電圧の読み取りパス電圧Vread_Hが印加され得る。高電圧の読み取りパス電圧Vread_Hは、電源電圧VDDをポンピングした電圧であり得る。選択された第4ワードラインWL4及び第5ワードラインWL5には、読み取り電圧Vrdが順序によって印加される。読み取り電圧Vrdは、メモリセルMC1~MC8のプログラム状態を判別するための電圧である。初期化情報を保存するメモリセルMC1~MC8は、シングルレベルセルであるので、
図5に図示されているように、消去状態Eとプログラム状態Pとのうち一つを有することができる。それにより、消去状態Eによる分布と、プログラム状態Pによる分布との間の0V電圧が選択された第4ワードラインWL4及び第5ワードラインWL5に印加される読み取り電圧Vrdに設定され得る。
【0085】
本発明の初期化情報読み取り方法は、従来の初期化情報読み取り方法と比較し、非選択の第1ワードラインWL1、第2ワードラインWL2及び第3ワードラインWL3、並びに第6ワードラインWL6、第7ワードラインWL7及び第8ワードラインWL8に、低電圧の読み取りパス電圧Vread_Lが印加される。低電圧の読み取りパス電圧Vread_Lは、電源電圧VDDを分圧した電圧であり、
図6、
図9及び
図10に図示されているように、第1読み取りパス電圧Vread_L0ないし第5読み取りパス電圧Vread_L4のうちいずれか一つに設定され得る。
【0086】
図15は、本発明の一実施形態による、
図3の不揮発性メモリ装置を利用し、初期化情報読み取り動作を遂行するときの、消費電流パターンを示す図面である。
【0087】
図15を参照すれば、不揮発性メモリ装置220(
図3)の初期化情報読み取り動作時、非選択ワードラインに印加される低電圧の読み取りパス電圧Vread_Lを、電源電圧VDDを分圧した電圧として印加した場合の、消費電流パターン1510を示す。そして、非選択ワードラインに、電源電圧VDDをポンピングした高電圧の読み取りパス電圧Vread_Hを印加した場合の、消費電流パターン1520を示す。消費電流パターン1520には、高電圧の読み取りパス電圧Vread_H発生のためのポンピング動作による消費電流ピーク1522を見ることができる。
【0088】
非選択ワードラインに、電源電圧VDDを分圧した低電圧の読み取りパス電圧Vread_Lを印加したときの消費電流パターン1510は、高電圧ポンピング電圧で、読み取りパス電圧Vread_Hを印加したときの消費電流パターン1520と比較し、消費電流が大きく減る。また、消費電流パターン1510には、高電圧ポンピング動作を遂行しないことにより、消費電流ピークが示されない。
【0089】
それにより、該SSDは、初期化情報読み取り動作時、非選択ワードラインに、電源電圧VDDを分圧した低電圧の読み取りパス電圧Vread_Lを印加する不揮発性メモリ装置220を利用するのが、消費電流を減らすのに有益である。また、大容量SSDは、不揮発性メモリ装置220の数を増加させても、初期化情報読み取り動作時に、消費電流ピークが発生しないために、初期化動作を安定して遂行することができる。
【0090】
図16は、本発明の一実施形態による不揮発性メモリ装置が含まれたストレージ装置を適用することができるサーバシステムを示すブロックダイヤグラムである。
【0091】
図16を参照すれば、サーバシステム1600は、複数のサーバ110_1,110_2,…,110_Nを含んでもよい。複数のサーバ110_1,110_2,…,110_Nは、管理者1610と連結され得る。複数のサーバ110_1,110_2,…,110_Nは、
図1で説明されたサーバ110と同一であっても類似していてもよい。
【0092】
複数のサーバ110_1,110_2,…,110_Nそれぞれは、大容量SSDを含み、大容量SSDは、複数の不揮発性メモリ装置を含み得る。不揮発性メモリ装置は、複数のメモリブロックにおいて、シングルレベルセルで構成される第1メモリブロックのメモリセルに初期化情報を保存し、残りのメモリブロックに、ユーザデータを保存することができる。該不揮発性メモリ装置は、ブーティング時、パワーアップが感知されると、初期化情報読み取り動作時に、非選択ワードラインに提供される低電圧の読み取りパス電圧を、電源電圧を分圧して発生させることができる。低電圧の読み取りパス電圧は、接地電圧と電源電圧との間の少なくとも1つの電圧に設定され得る。該不揮発性メモリ装置は、パワーアップに基づいて、初期化情報読み取り動作時、電源電圧をポンピング不可能にする。該不揮発性メモリ装置は、初期化情報読み取り動作時、第1メモリブロックを選択し、非選択ワードラインに低電圧の読み取りパス電圧を提供し、選択されたワードラインに読み取り電圧を提供し、第1メモリブロックのメモリセルに保存された初期化情報を読み取る。該不揮発性メモリ装置は、読み取った当該初期化情報を設定レジスタにセッティングすることができる。
【0093】
図17は、本発明の一実施形態による不揮発性メモリ装置が含まれたストレージ装置を適用することができるストレージクラスタを示すブロックダイヤグラムである。
【0094】
図17を参照すれば、ストレージクラスタ1700は、ビックデータと、人工知能(AI)時代に迎えての膨大なデータとを迅速に計算することができる高性能コンピュータインフラと見なされている。ストレージクラスタ1700は、大規模クラスタリングを介した並列コンピュータ環境を構成することにより、演算性能を極大化することができる。ストレージクラスタ1700は、ストレージメモリの量、及び物理的コンポーネントの柔軟性があり、再構成可能な配置により、ネットワーク連結されたストレージまたはストレージエリアネットワークを提供することができる。
【0095】
ストレージクラスタ1700は、複数のサーバシステム1600_1,1600_2,…,1600_Nによって具現されるデータセンター1705を含んでもよい。複数のサーバシステム1600_1,1600_2,…,1600_Nそれぞれは、
図16に図示されたサーバシステム1600と類似していてもよく、同一であってもよい。
【0096】
複数のサーバシステム1600_1,1600_2,…,1600_Nは、コンピュータネットワーク(例:LAN(local area network)またはWAN(wide area network))またはインターネットのようなネットワーク1710を介して、多様なストレージノード1720_1,1720_2,…,1720_Mと通信することができる。ストレージノード1720_1,1720_2,…,1720_Mは、一部実施形態により、シーケンシャルに配置されたり、隣接していたりする必要はない。例えば、ストレージノード1720_1,1720_2,…,1720_Mは、クライアントコンピュータ、多くのサーバ、遠隔データセンター、ストレージシステムのうちいずれか一つでとし得る。
【0097】
複数のサーバシステム1600_1,1600_2,…,1600_Nにおいて、ストレージノード1720_1,1720_2,…,1720_Mの要請を受信するいずれか1つのサーバシステムそれぞれは、大容量SSDを含み、大容量SSDは、複数の不揮発性メモリ装置を含み得る。不揮発性メモリ装置は、複数のメモリブロックにおいて、シングルレベルセルで構成される第1メモリブロックのメモリセルに初期化情報を保存し、残りのメモリブロックに、ユーザデータを保存することができる。該不揮発性メモリ装置は、ブーティング時、パワーアップが感知されると、初期化情報読み取り動作時に、非選択ワードラインに提供される低電圧の読み取りパス電圧を、電源電圧を分圧して発生させることができる。低電圧の読み取りパス電圧は、接地電圧と電源電圧との間の少なくとも1つの電圧に設定され得る。該不揮発性メモリ装置は、パワーアップに基づいて、初期化情報読み取り動作時、電源電圧をポンピング不可能にする。該不揮発性メモリ装置は、初期化情報読み取り動作時、第1メモリブロックを選択し、非選択ワードラインに低電圧の読み取りパス電圧を提供し、選択されたワードラインに読み取り電圧を提供し、第1メモリブロックのメモリセルに保存された初期化情報を読み取る。該不揮発性メモリ装置は、読み取った当該初期化情報を設定レジスタにセッティングすることができる。
【0098】
図18は、本発明の一実施形態による不揮発性メモリ装置を含むシステムを示すブロック図である。
図18を参照すれば、システム1800は、プロセシングユニット1810、揮発性メモリユニット1820、抵抗性メモリユニット1830そして大容量ストレージユニット1840を含んでもよい。システム1800は、モバイル機器、パーソナルコンピュータ、サーバコンピュータ及びプログラム可能な家電製品、メインフレームコンピュータのような汎用または特殊目的のコンピュータシステムとし得る。
【0099】
本実施形態で説明される機能的ユニットは、具現独立性(implementation independence)のために、モジュールとしても分類される。例えば、該モジュールは、カスタムVLSI回路またはゲートアレイ、論理チップ、トランジスタ、または他のディスクリートコンポーネントのような既成半導体を含むハードウェア回路として具現され得る。該モジュールは、プログラム可能なハードウェア装置、例えば、プログラム可能なゲートアレイ、プログラム可能なゲートロジック、プログラム可能なゲート装置などによって具現されてもよい。また、該モジュールは、実行可能なコード、オブジェクト、プロシージャまたは関数として構成されるソフトウェアによっても具現され得る。
【0100】
プロセシングユニット1810は、オペレーティングシステム、及び多数のソフトウェアシステムを実行し、特定計算またはタスクを遂行することができる。プロセシングユニット1810は、マイクロプロセッサまたは中央処理装置(CPU:central processing unit)とし得る。
【0101】
揮発性メモリユニット1820は、システム1800のワーキングメモリまたはキャッシュメモリとして、データを短期的にまたは一時的に保存する媒体を示す。揮発性メモリユニット1820は、1以上のメモリ装置、例えば、DRAMを含んでもよい。
【0102】
抵抗性メモリユニット1830は、大容量ストレージユニット1840のキャッシュとしての役割をはたすように利用され得る。抵抗性メモリユニット1830には、頻繁にアクセスされるか、あるいはアプリケーションまたはオペレーティングシステムの一部データが保存される。抵抗性メモリユニット1830は、少なくとも1以上のメモリ装置、例えば、PRAM(phase-change random access memory)を含んでもよい。
【0103】
大容量ストレージユニット1840は、SDD(solid state drive)、PCIeメモリモジュール、NVMeなどによって具現され得る。オプション的には、大容量ストレージユニット1840の1以上の階層(one or more tiers)は、1以上のネットワークアクセス可能な装置及び/またはサービス、例えば、NVMe-oF及び/またはRDMA接続された多くのクライアント、多くのサーバ、サーバパーム、サーバクラスタ、アプリケーションサーバまたはメッセージサーバによっても具現され得る。大容量ストレージユニット1840は、システム1800がユーザデータを長期的に保存する記録媒体を示す。大容量ストレージユニット1840は、アプリケーションプログラム、プログラムデータなどを保存することができる。
【0104】
大容量ストレージユニット1840は、複数の不揮発性メモリ装置を含み得る。不揮発性メモリ装置は、複数のメモリブロックにおいて、シングルレベルセルで構成される第1メモリブロックのメモリセルに初期化情報を保存し、残りのメモリブロックに、ユーザデータを保存することができる。該不揮発性メモリ装置は、ブーティング時、パワーアップが感知されると、初期化情報読み取り動作時に、非選択ワードラインに提供される低電圧の読み取りパス電圧を、電源電圧を分圧して発生させることができる。低電圧の読み取りパス電圧は、接地電圧と電源電圧との間の少なくとも1つの電圧に設定され得る。該不揮発性メモリ装置は、パワーアップに基づいて、初期化情報読み取り動作時、電源電圧をポンピング不可能にする。不揮発性メモリ装置は、初期化情報読み取り動作時、第1メモリブロックを選択し、非選択ワードラインに、低電圧の読み取りパス電圧を提供し、選択されたワードラインに、読み取り電圧を提供し、第1メモリブロックのメモリセルに保存された初期化情報を読み取る。該不揮発性メモリ装置は、読み取った当該初期化情報を設定レジスタにセッティングすることができる。
【0105】
図19は、本発明の一実施形態による不揮発性メモリ装置をメモリカードシステムに適用した例を示すブロック図である。
図19を参照すれば、メモリカードシステム1900は、ホスト1910及びメモリカード1920を含んでもよい。ホスト1910は、ホストコントローラ1911及びホスト接続部1912を含んでもよい。メモリカード1920は、カード接続部1921、カードコントローラ1922及びメモリ装置1930を含んでもよい。
【0106】
ホスト1910は、メモリカード1920にデータを書き込んだり、メモリカード1920に保存されたデータを読み取ったりすることができる。ホストコントローラ1911は、コマンドCMD、クロック信号CLK及びデータDATAを、ホスト接続部1912を介して、メモリカード1920に伝送することができる。
【0107】
カードコントローラ1922は、カード接続部1921を介して受信されたコマンドに応答し、カードコントローラ1922内にあるクロック発生器で発生したクロック信号に同期し、データをメモリ装置1923に保存することができる。メモリ装置1923は、ホスト1910から伝送されたデータを保存することができる。メモリ装置1923は、複数の不揮発性メモリ装置を含んでもよい。不揮発性メモリ装置は、複数のメモリブロックにおいて、シングルレベルセルで構成される第1メモリブロックのメモリセルに初期化情報を保存し、残りのメモリブロックにユーザデータを保存することができる。不揮発性メモリ装置は、ブーティング時、パワーアップが感知されると、初期化情報読み取り動作時に、非選択ワードラインに提供される低電圧の読み取りパス電圧を、電源電圧を分圧して発生させることができる。低電圧の読み取りパス電圧は、接地電圧と電源電圧との間の少なくとも1つの電圧に設定され得る。該不揮発性メモリ装置は、パワーアップに基づいて、初期化情報読み取り動作時、電源電圧をポンピング不可能にする。不揮発性メモリ装置は、初期化情報読み取り動作時、第1メモリブロックを選択し、非選択ワードラインに、低電圧の読み取りパス電圧を提供し、選択されたワードラインに、読み取り電圧を提供し、第1メモリブロックのメモリセルに保存された初期化情報を読み取る。該不揮発性メモリ装置は、読み取った当該初期化情報を設定レジスタにセッティングすることができる。
【0108】
メモリカード1920は、コンパクトフラッシュカード(登録商標(CFC:compact flash card))、マイクロドライブ、スマートメディアカード(SMC:smart media card)マルチメディアカード(MMC:multimedia card)、セキュアデジタルカード(SDC:secure digital card)、メモリスティック(memory stick)及びUSB(universal serial bus)フラッシュメモリドライバなどによって具現され得る。
【0109】
本開示は、図面に図示された実施形態を参照して説明したが、それらは、例示的なことに過ぎず、本技術分野の当業者であるならば、それらから多様な変形、及び均等な他の実施形態が可能であるという点を理解するであろう。従って、本開示の真の技術的保護範囲は、特許請求の範囲の技術的思想によって決められるものである。
【産業上の利用可能性】
【0110】
本発明の、不揮発性メモリ装置の初期化情報を読み取る方法は、例えば、データ保存関連の技術分野に効果的に適用可能である。
【符号の説明】
【0111】
100 プロセシングシステム
110 サーバ
111 PCIeバス
112、122 RNIC
114 ストレージデバイス
120 ホスト
124 メモリ
126 プロセッサ
130 ネットワーク
200 SSD
210 メモリコントローラ
220 不揮発性メモリ装置
230 揮発性メモリ装置
310 メモリセルアレイ
320 設定レジスタ
330 制御回路部
340 アドレスデコーダ
350 読み取り回路部
360 電圧発生部
362 低電圧発生回路