(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-12-08
(45)【発行日】2022-12-16
(54)【発明の名称】流体圧装置
(51)【国際特許分類】
F15B 15/14 20060101AFI20221209BHJP
F15B 15/28 20060101ALI20221209BHJP
【FI】
F15B15/14 340A
F15B15/28 C
(21)【出願番号】P 2019090881
(22)【出願日】2019-05-13
【審査請求日】2021-11-15
(31)【優先権主張番号】P 2018093846
(32)【優先日】2018-05-15
(33)【優先権主張国・地域又は機関】JP
(73)【特許権者】
【識別番号】000146847
【氏名又は名称】DMG森精機株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110001195
【氏名又は名称】弁理士法人深見特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】ジュンフイ ファン
(72)【発明者】
【氏名】土井 孝文
(72)【発明者】
【氏名】赤井 柊吉
【審査官】松浦 久夫
(56)【参考文献】
【文献】特開2013-007405(JP,A)
【文献】特開昭58-030504(JP,A)
【文献】特開2001-138156(JP,A)
【文献】特開2004-156783(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
F15B 15/14
F15B 15/28
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
外周面を含み、所定軸を中心とする円筒形状を有する第1部材と、
前記第1部材の内部に配置され、前記第1部材とともに、圧力流体が配置される流体室を区画形成する第2部材とを備え、
前記第1部材には、前記外周面に溝部が設けられ、
前記溝部は、少なくとも、前記所定軸の半径方向において前記流体室が前記外周面に投影される投影範囲において、前記所定軸の半径方向から見た場合に前記所定軸に対して傾斜するように設けられ
、さらに、
前記溝部に配置される配線を備える、流体圧装置。
【請求項2】
前記溝部は、前記所定軸に沿って螺旋状に周回するように設けられる、請求項1に記載の流体圧装置。
【請求項3】
前記溝部は、前記投影範囲において、前記所定軸に対して第1角度α1(0°<α1<90°)をなして延びる第1区間部と、前記投影範囲から外れた範囲において、前記所定軸に対して、前記第1角度α1よりも小さい第2角度α2(0°≦α2<90°)をなして延びる第2区間部とを有する、請求項1または2に記載の流体圧装置。
【請求項4】
前記溝部は、湾曲形状の断面をなす底部を有する、請求項1から3のいずれか1項に記載の流体圧装置。
【請求項5】
前記第2部材は、前記流体室に配置された圧力流体からの圧力を受けることにより、前記所定軸の軸方向に移動するピストンを含み、さらに、
前記ピストンの位置を検出する位置検出センサを備え、
前記配線は、前記位置検出センサから延出する、請求項
1から4のいずれか1項に記載の流体圧装置。
【請求項6】
前記第1部材には、複数の前記溝部が設けられ、
複数の前記溝部のうちの少なくとも1つの前記溝部は、流体が流れる流路を形成する、請求項1に記載の流体圧装置。
【請求項7】
前記外周面を覆うように設けられる熱収縮チューブをさらに備える、請求項
6に記載の流体圧装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、流体圧装置に関する。
【背景技術】
【0002】
たとえば、特開2000-317707号公報(特許文献1)には、工作機械の主軸装置が開示されている。
【0003】
特許文献1に開示される工作機械の主軸装置は、工具主軸と、工具主軸の軸孔に挿入され、工具をクランプ方向に付勢するドローバーと、ドローバーをアンクランプ方向に移動させるアンクランプシリンダとを備える。アンクランプシリンダは、円筒形状を有するシリンダブロックと、シリンダブロックの内側に配置されるピストンとを有する。シリンダブロックおよびピストンは、ピストンの作動油が供給される油室を区画形成している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
上述の特許文献1に開示されるように、従来の流体圧装置の一例として、油圧により主軸をアンクランプ動作させるアンクランプシリンダが知られている。
【0006】
このようなアンクランプシリンダにおいて、たとえば、ピストンの位置を検出するための位置検出センサの配線を配索することを目的に、シリンダブロックの外周面に溝部が設けられる場合がある。しかしながら、シリンダブロックに溝部を設ける形態によっては、油室からの油圧の作用が原因で溝部に過大な応力集中が発生し、アンクランプシリンダの耐久性が損なわれるおそれがある。
【0007】
そこでこの発明の目的は、上記の課題を解決することであり、過大な応力集中の発生が抑制される流体圧装置を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
この発明の1つの局面に従った流体圧装置は、外周面を含み、所定軸を中心とする円筒形状を有する第1部材と、第1部材の内部に配置され、第1部材とともに、圧力流体が配置される流体室を区画形成する第2部材とを備える。流体圧装置は、第1部材には、外周面に溝部が設けられる。溝部は、少なくとも、所定軸の半径方向において流体室が外周面に投影される投影範囲において、所定軸の半径方向から見た場合に所定軸に対して傾斜するように設けられる。流体圧装置は、溝部に配置される配線をさらに備える。
この発明の別の局面に従った流体圧装置は、外周面を含み、所定軸を中心とする円筒形状を有する第1部材と、第1部材の内部に配置され、第1部材とともに、圧力流体が配置される流体室を区画形成する第2部材とを備える。第1部材には、外周面に溝部が設けられる。溝部は、少なくとも、所定軸の半径方向において流体室が外周面に投影される投影範囲において、所定軸の半径方向から見た場合に所定軸に対して傾斜するように設けられる。
【0009】
このように構成された流体圧装置によれば、流体室からの流体圧が第1部材に作用することによって、特に所定軸の半径方向において流体室が外周面に投影される投影範囲において、溝部に所定軸の周方向に広がる方向の力が加わる。この際、溝部は、少なくともその投影範囲において、所定軸の半径方向から見た場合に所定軸に対して傾斜するように設けられるため、所定軸の軸方向における溝部の両側には、第1部材の肉厚部分が存在することになる。これにより、所定軸の周方向に広がる方向の力に対して、第1部材の剛性を溝部の周りで高めることができるため、溝部に過大な応力集中が発生することを抑制できる。
【0010】
また好ましくは、溝部は、所定軸に沿って螺旋状に周回するように設けられる。
このように構成された流体圧装置によれば、溝部を所定軸に対して傾斜するように設けつつ、溝部を所望の位置まで延ばすことができる。
【0011】
また好ましくは、溝部は、投影範囲において、所定軸に対して第1角度α1(0°<α1<90°)をなして延びる第1区間部と、投影範囲から外れた範囲において、所定軸に対して、第1角度よりも小さい第2角度α2(0°≦α2<90°)をなして延びる第2区間部とを有する。
【0012】
このように構成された流体圧装置によれば、溝部が所定軸に対してなす角度が大きいほど、所定軸の周方向に広がる方向の力に対して、第1部材の剛性を溝部の周りでより高めることができる。このため、投影範囲に設けられる第1区間部では、所定軸に対して相対的に大きい第1角度α1をなすように溝部を設け、投影範囲から外れた範囲に設けられる第2区間部では、所定軸に対して相対的に小さい第2角度α2をなすように溝部を設けることによって、溝部に過大な応力集中が発生することをより効果的に抑制することができる。
【0013】
また好ましくは、溝部は、湾曲形状の断面をなす底部を有する。
このように構成された流体圧装置によれば、溝部に過大な応力集中が発生することをより効果的に抑制することができる。
【0014】
また好ましくは、流体圧装置は、溝部に配置される配線をさらに備える。
このように構成された流体圧装置によれば、溝部に過大な応力集中が発生することを抑制しつつ、配線をシリンダの外周面に沿って配索することができる。
【0015】
また好ましくは、第2部材は、流体室に配置された圧力流体からの圧力を受けることにより、前記所定軸の軸方向に移動するピストンを含む。流体圧装置は、ピストンの位置を検出する位置検出センサをさらに備える。配線は、位置検出センサから延出する。
【0016】
このように構成された流体圧装置によれば、溝部に過大な応力集中が発生することを抑制しつつ、位置検出センサから延出する配線を、シリンダの外周面に沿って配索することができる。
【0017】
また好ましくは、第1部材には、複数の溝部が設けられる。複数の溝部のうちの少なくとも1つの溝部は、流体が流れる流路を形成する。
【0018】
このように構成された流体圧装置によれば、複数の溝部のうちの少なくとも1つの溝部が形成する流路に流体を流すことによって、流体圧装置の動作に伴って発熱する第1部材およびその周りを効果的に冷却することができる。
【0019】
また好ましくは、流体圧装置は、外周面を覆うように設けられる熱収縮チューブをさらに備える。
【0020】
このように構成された流体圧装置によれば、流体が流れる流路を形成する溝部の密閉度を高めて、冷却効率のさらなる向上を図ることができる。
【発明の効果】
【0021】
以上に説明したように、この発明に従えば、過大な応力集中の発生が抑制される流体圧装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0022】
【
図1】この発明の実施の形態1におけるアンクランプシリンダ(クランプ状態)を示す断面図である。
【
図2】この発明の実施の形態1におけるアンクランプシリンダ(アンクランプ状態)を示す断面図である。
【
図5】平面状に展開された外周側シリンダの外周面を示す図である。
【
図6】
図5中の2点鎖線VIで囲まれた範囲を示す図である。
【
図7】
図5中のVII-VII線上の矢視方向から見た外周側シリンダを示す断面図である。
【
図8】比較のための外周側シリンダを示す図である。
【
図9】
図5中に示す外周側シリンダの第1変形例を示す図である。
【
図10】
図9中の2点鎖線Xで囲まれた範囲を示す図である。
【
図11】
図5中に示す外周側シリンダの第2変形例を示す図である。
【
図12】
図11中の2点鎖線XIIで囲まれた範囲を示す図である。
【
図13】
図11中の2点鎖線XIIIで囲まれた範囲を示す図である。
【
図14】この発明の実施の形態2におけるアンクランプシリンダ(クランプ状態)を示す断面図である。
【
図15】
図14中のアンクランプシリンダにおける外周側シリンダおよび熱収縮チューブを示す側面図である。
【
図16】
図14中の2点鎖線XVIで囲まれた範囲を拡大して示す断面図である。
【
図17】
図14中のアンクランプシリンダにおける外周側シリンダを示す側面図である。
【
図18】
図14中のアンクランプシリンダにおける外周側シリンダを示す別の側面図である。
【
図19】平面状に展開された外周側シリンダの外周面を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0023】
この発明の実施の形態について、図面を参照して説明する。なお、以下で参照する図面では、同一またはそれに相当する部材には、同じ番号が付されている。
【0024】
(実施の形態1)
図1は、この発明の実施の形態1におけるアンクランプシリンダ(クランプ状態)を示す断面図である。
図2は、この発明の実施の形態1におけるアンクランプシリンダ(アンクランプ状態)を示す断面図である。
【0025】
図1および
図2を参照して、本実施の形態におけるアンクランプシリンダ10は、クランプされた工具を油圧によりアンクランプさせるための装置である。
図1中には、工具のクランプ時におけるアンクランプシリンダ10(クランプ状態)が示され、
図2中には、工具のアンクランプ時におけるアンクランプシリンダ10(アンクランプ状態)が示されている。
【0026】
代表的な例として、アンクランプシリンダ10は、工作機械(マシニングセンタ)の工具主軸に搭載されている。図中の左側が、主軸の前方側(工具が装着される主軸先端側)に対応し、図中の右側が、主軸の後方側に対応する。
【0027】
アンクランプシリンダ10は、外周側シリンダ21と、ハウジング14と、ピストン41と、内周側シリンダ51とを有する。
【0028】
外周側シリンダ21は、全体として、中心軸101を中心とする円筒形状を有する。中心軸101は、主軸における工具の回転中心軸と一致し、主軸前方側から主軸後方側に向けて延びている。外周側シリンダ21は、前方部26と、後方部27とを有する。外周側シリンダ21において、前方部26は、主軸前方側に設けられ、後方部27は、主軸後方側に設けられている。前方部26は、後方部27よりも小さい内径を有する。前方部26および後方部27は、同じ大きさの外径を有する。
【0029】
外周側シリンダ21は、外周面22を有する。外周面22は、中心軸101を中心とする円筒面である。外周側シリンダ21は、ハウジング14の内部に嵌合されている。外周面22は、ハウジング14の内周面と接触している。
【0030】
内周側シリンダ51は、外周側シリンダ21の内部に配置されている。内周側シリンダ51は、外周側シリンダ21の内部に嵌合されている。
【0031】
内周側シリンダ51は、全体として、中心軸101を中心とする円筒形状を有する。内周側シリンダ51は、前方部52と、後方部53とを有する。内周側シリンダ51において、前方部52は、主軸前方側に設けられ、後方部53は、主軸後方側に設けられている。前方部52および後方部53は、同じ大きさの内径を有する。前方部52は、後方部53よりも小さい外径を有する。
【0032】
内周側シリンダ51の後方部53は、外周側シリンダ21の後方部27の内部に嵌合されている。内周側シリンダ51の後方部53は、外周側シリンダ21の前方部26から主軸後方側に距離を隔てた位置に設けられている。外周側シリンダ21の前方部26および内周側シリンダ51の後方部53の間において、外周側シリンダ21の後方部27と、内周側シリンダ51の前方部52とが、中心軸101の半径方向に距離を隔てて対向している。内周側シリンダ51の前方部52の外径は、外周側シリンダ21の前方部26の内径よりも小さい。
【0033】
ピストン41は、外周側シリンダ21の内部に配置されている。ピストン41は、中心軸101の半径方向において、外周側シリンダ21および内周側シリンダ51の間に配置されている。ピストン41は、外周側シリンダ21および内周側シリンダ51の間において、中心軸101の軸方向に移動(摺動)可能なように設けられている。
【0034】
ピストン41は、全体として、中心軸101を中心とする円筒形状を有する。ピストン41は、前方部46と、後方部47とを有する。ピストン41において、前方部46は、主軸前方側に設けられて、後方部47は、主軸後方側に設けられている。前方部46および後方部47は、同じ大きさの内径を有する。前方部46は、後方部47よりも小さい外径を有する。
【0035】
ピストン41の前方部46は、中心軸101の半径方向において、内周側シリンダ51の前方部52および外周側シリンダ21の前方部26の間に設けられている。ピストン41の後方部47は、中心軸101の半径方向において、内周側シリンダ51の前方部52および外周側シリンダ21の後方部27の間に設けられている。
【0036】
図1に示されるように、外周側シリンダ21およびピストン41は、油室76を区画形成している。油室76は、中心軸101の半径方向において、ピストン41の前方部46および外周側シリンダ21の後方部27の間に区画され、中心軸101の軸方向において、外周側シリンダ21の前方部26およびピストン41の後方部47の間に区画されている。ピストン41には、油室76に連通する油路42が形成されている。
【0037】
図2に示されるように、外周側シリンダ21、内周側シリンダ51およびピストン41は、油室71を区画形成している。油室71は、中心軸101の半径方向において、内周側シリンダ51の前方部52および外周側シリンダ21の後方部27の間に区画されている。油室71は、中心軸101の軸方向において、ピストン41の後方部47および内周側シリンダ51の後方部53の間に区画されている。内周側シリンダ51には、油室71に連通する油路56が形成されている。
【0038】
代表的に
図1に示されるように、アンクランプシリンダ10を搭載する主軸には、工具を把持可能なコレット(不図示)と、中心軸101の軸方向に沿って前後移動することによって、コレットを開閉動作させるドローバー105と、ドローバー105に嵌装される皿バネ(不図示)とが備わっている。
【0039】
図1に示されるクランプ状態において、ドローバー105は、皿バネのバネ力により主軸後方側に向けて引き込まれる。これにより、コレットが閉動作し、工具が閉動作したコレットに把持されることによってクランプ状態が得られる。油室76は、作動油により満たされている。ピストン41は、ピストン41の後方部47が、中心軸101の軸方向において内周側シリンダ51の後方部53と当接する主軸後方側のストローク端に位置決めされている。
【0040】
図1に示されるクランプ状態から
図2に示されるアンクランプ状態に移行する場合、作動油が、油路56を通じて油室71に供給されるとともに、油室76内の作動油が、油路42を通じて外部に排出される。
【0041】
ピストン41は、ピストン41の後方部47が、中心軸101の軸方向において外周側シリンダ21の前方部26と当接する主軸前方側のストローク端に位置決めされる。ドローバー105は、ピストン41により主軸前方側に向けて押される。これにより、コレットが開動作し、工具が開動作したコレットから開放されることによってアンクランプ状態が得られる。
【0042】
図2に示されるアンクランプ状態から
図1に示されるクランプ状態に移行する場合、作動油が、油路42を通じて油室76に供給されるとともに、油室71内の作動油が、油路56を通じて外部に排出される。
【0043】
図3および
図4は、外周側シリンダを示す斜視図である。
図5は、平面状に展開された外周側シリンダの外周面を示す図である。
図5中において、0°と示された外周面22の上側の辺と、360°と示された外周面22の下側の辺とが、本来、中心軸101の軸周りの同位相で重なり合う。
図5中には、中心軸101の半径方向から見た溝部33(後述)が示されている。
【0044】
図1から
図5を参照して、アンクランプシリンダ10は、位置検出センサ61と、配線62とをさらに有する。位置検出センサ61は、ピストン41の位置を検出可能なように構成されている。配線62は、位置検出センサ61から延出する配線である。
【0045】
図1に示されるように、アンクランプシリンダ10を搭載する主軸には、ドローバー105と一体に設けられた移動部材110が備わっている。移動部材110は、突起部120を有する。突起部120は、中心軸101の半径方向外側に突出し、中心軸101の周方向に延在する鍔形状をなしている。位置検出センサ61は、中心軸101の半径方向において、移動部材110(突起部120)と対向して配置されている。
【0046】
位置検出センサ61は、近接センサからなる。移動部材110がドローバー105とともに中心軸101に軸方向に移動すると、位置検出センサ61に対する突起部120の位置関係が変化する。位置検出センサ61により突起部120が検出されるか否かによって、主軸のクランプ状態およびアンクランプ状態が検知される。
【0047】
外周側シリンダ21には、凹部31と、溝部33と、貫通孔32とが設けられている。凹部31は、中心軸101の軸周りの所定の位相位置において、外周面22において凹形状の断面を有する。凹部31は、外周側シリンダ21の前方部26に設けられている。凹部31は、外周側シリンダ21の主軸前方側に設けられている。凹部31には、位置検出センサ61が配置されている。
【0048】
貫通孔32は、中心軸101の半径方向において外周側シリンダ21を貫通する貫通孔からなる。貫通孔32は、凹部31から中心軸101の軸方向に距離を隔てた位置に設けられている。貫通孔32は、外周側シリンダ21の後方部27に設けられている。貫通孔32は、中心軸101の半径方向において内周側シリンダ51の後方部53と重なる位置に設けられている。
【0049】
溝部33は、外周面22に設けられている。溝部33は、外周面22において凹形状の断面を有する。溝部33は、凹部31および貫通孔32の間で延びている。
【0050】
配線62は、溝部33に配置されている。位置検出センサ61から延出した配線62は、溝部33を通って貫通孔32に挿入されている。貫通孔32に挿入された配線62は、内周側シリンダ51に設けられた配線用の孔(不図示)を通じて主軸後方側に引き出されている。
【0051】
続いて、外周側シリンダ21に設けられた溝部33の構成について詳細に説明する。
図5を参照して、外周面22上には、投影範囲81と、非投影範囲82および非投影範囲83とが規定されている。
【0052】
投影範囲81は、中心軸101の半径方向において油室71および油室76が外周面22に投影される範囲である。
【0053】
投影範囲81から中心軸101の半径方向内側に距離を隔てた位置に、作動油が流入可能に構成された油室71および油室76が存在する。主軸前方側における投影範囲81の端部の位置は、
図1に示される主軸前方側における油室76の端部の位置と一致している。主軸後方側における投影範囲81の端部の位置は、
図2に示される主軸後方側における油室71の端部の位置と一致している。
【0054】
非投影範囲82および非投影範囲83は、投影範囲81から外れた範囲である。非投影範囲82および非投影範囲83は、中心軸101の半径方向において油室71および油室76が外周面22に投影されない範囲である。
【0055】
非投影範囲82は、投影範囲81の主軸前方側に隣り合って規定されている。凹部31は、非投影範囲82に設けられている。非投影範囲83は、投影範囲81の主軸後方側に隣り合って規定されている。貫通孔32は、非投影範囲83に設けられている。
【0056】
図6は、
図5中の2点鎖線VIで囲まれた範囲を示す図である。
図7は、
図5中のVII-VII線上の矢視方向から見た外周側シリンダを示す断面図である。
【0057】
図5および
図6を参照して、溝部33は、少なくとも投影範囲81において、中心軸101の半径方向から見た場合に中心軸101に対して傾斜するように設けられている。溝部33は、少なくとも投影範囲81において、中心軸101の半径方向から見た場合に中心軸101と非平行となるように設けられている。
【0058】
溝部33は、傾斜部36と、平行部37とを有する。傾斜部36は、中心軸101の半径方向から見た場合に中心軸101に対して傾斜するように設けられている。傾斜部36は、中心軸101と角度αをなしている(0°<α<90°)。傾斜部36は、中心軸101に沿って螺旋状に周回するように設けられている。傾斜部36は、非投影範囲82、投影範囲81および非投影範囲83の間に渡って設けられている。傾斜部36は、主軸前方側の端部において、凹部31に接続されている。
【0059】
角度αは、0°を超え、90°未満の範囲であってもよい。角度αは、15°以上90°未満の範囲であってもよい。角度αは、30°以上90°未満の範囲であってもよい。角度αは、45°以上90°未満の範囲であってもよい。角度αは、60°以上90°未満の範囲であってもよい。角度αは、75°以上90°未満の範囲であってもよい。
【0060】
傾斜部36は、中心軸101の周方向において、360°以上の角度範囲に渡って設けられている。傾斜部36は、中心軸101の周方向において、180°以上360°未満の角度範囲に渡って設けられてもよい。傾斜部36は、中心軸101の周方向において、90°を超え180未満の角度範囲に渡って設けられてもよい。傾斜部36は、中心軸101の周方向において、0°を超え90未満の角度範囲に渡って設けられてもよい。
【0061】
平行部37は、中心軸101の半径方向から見た場合に中心軸101と平行に設けられている。平行部37は、非投影範囲83に設けられている。平行部37は、主軸前方側の端部において傾斜部36に接続され、主軸後方側の端部において貫通孔32に接続されている。
【0062】
溝部33は、底部34を有する。底部34は、溝部33の底部分である。底部34は、湾曲形状の断面をなしている。底部34は、半円形状の断面をなしている。
【0063】
図8は、比較のための外周側シリンダを示す図である。
図8には、
図6に対応する外周面22上の範囲が示されている。
図8を参照して、本比較例では、溝部33が、投影範囲81において、中心軸101の半径方向から見た場合に中心軸101と平行に延びるように設けられている。
【0064】
油室71および油室76からの油圧が外周側シリンダ21に作用することによって、特に投影範囲81においては、溝部33に中心軸101の周方向に広がる方向の力(
図6および
図8中の矢印に示す方向の力)が加わる。上記の比較例においては、溝部33に応力集中が発生することによって、クランプ動作およびアンクランプ動作の繰り返しに伴い、底部34に沿って線状のクラックが発生する懸念が生じる。
【0065】
図5から
図7を参照して、これに対して、本実施の形態では、溝部33が、少なくとも投影範囲81において、中心軸101の半径方向から見た場合に中心軸101に対して傾斜するように設けられている。
【0066】
このような構成によれば、中心軸101の軸方向における溝部33の両側には、外周側シリンダ21の肉厚部分25が存在することになる。これにより、中心軸101の周方向に広がる方向の力に対して、外周側シリンダ21の剛性を溝部33の周りで高めることができる。結果、溝部33に過大な応力集中が発生することを抑制して、外周側シリンダ21の耐久性を向上させることができる。
【0067】
また、本実施の形態では、溝部33の底部34が、湾曲形状の断面をなしている。このような構成により、溝部33に過大な応力集中が発生することをより効果的に抑制することができる。
【0068】
図9は、
図5中に示す外周側シリンダの第1変形例を示す図である。
図10は、
図9中の2点鎖線Xで囲まれた範囲を示す図である。
図9および
図10は、それぞれ、
図5および
図6に対応する図である。
【0069】
図9および
図10を参照して、本変形例では、溝部33の全体が、傾斜部38から構成されている。傾斜部38は、中心軸101に沿って螺旋状に周回するように設けられている。傾斜部38は、主軸前方側の端部において凹部31に接続され、主軸後方側の端部において貫通孔32に接続されている。
【0070】
このような構成においても、溝部33に過大な応力集中が発生することを抑制して、外周側シリンダ21の耐久性を向上させることができる。
【0071】
【0072】
図11から
図13を参照して、本変形例では、溝部33が、第1傾斜部86と、第2傾斜部87とを有する。第1傾斜部86および第2傾斜部87は、中心軸101の半径方向から見た場合に中心軸101に対して傾斜するように設けられている。
【0073】
第1傾斜部86は、中心軸101に沿って螺旋状に周回するように設けられている。第1傾斜部86は、非投影範囲82、投影範囲81および非投影範囲83の間に渡って設けられている。第1傾斜部86は、主軸前方側の端部において、凹部31に接続されている。
【0074】
第2傾斜部87は、非投影範囲83に設けられている。第2傾斜部87は、主軸前方側の端部において第1傾斜部86に接続され、主軸後方側の端部において貫通孔32に接続されている。
【0075】
溝部33は、投影範囲81において、中心軸101に対して第1角度α1(0°<α1<90°)をなして延びる第1区間部86jと、非投影範囲83において、中心軸101に対して第2角度α2(0°≦α2<90°)をなして延びる第2区間部87jとを有する。第1区間部86jは、第1傾斜部86のうちの投影範囲81に設けられる部分である。第2区間部87jは、第2傾斜部87の全部である。第2角度α2は、第1角度α1よりも小さい(α2<α1)。
【0076】
溝部33が中心軸101に対してなす角度が大きいほど、中心軸101の周方向に広がる方向の力に対して、外周側シリンダ21の剛性を溝部33の周りでより高めることができる。このため、投影範囲81に配置される第1区間部86jでは、中心軸101に対して相対的に大きい第1角度α1をなすように溝部33を設け、非投影範囲83に配置される第2区間部87jでは、中心軸101に対して相対的に小さい第2角度α2をなすように溝部33を設けることによって、溝部33に過大な応力集中が発生することを効果的に抑制することができる。
【0077】
また、
図9に示される第1変形例における外周側シリンダ21と、
図11に示される第2変形例における外周側シリンダ21とを比較する。溝部33の始点位置(凹部31の位置)および溝部33の終点位置(貫通孔32の位置)が、双方の変形例で同じであるとすると、
図11に示される第2変形例における外周側シリンダ21の方が、中心軸101の軸方向において第1傾斜部86の終点位置が始点位置に近づく分だけ、投影範囲81において溝部33が中心軸101となす角度を大きく設定することができる(
図12中のα1>
図10中のα3)。このため、投影範囲81と、非投影範囲82および非投影範囲83との間で、溝部33の傾きに適切な大小関係を設けることによって、溝部33に過大な応力集中が発生することをより効果的に抑制することができる。
【0078】
第1傾斜部86および第2傾斜部87は、中心軸101の半径方向から見た場合に中心軸101に対して傾斜するように設けられているが、第2区間部87jにおいて溝部33が中心軸101に対してなす角度α2は、0°であってもよく、この場合、第2区間部87jは、
図5に示される平行部37と同じ形態となる。
【0079】
以上に説明した、この発明の実施の形態1における流体圧装置としてのアンクランプシリンダ10の構造についてまとめて説明すると、本実施の形態におけるアンクランプシリンダ10は、外周面22を含み、所定軸としての中心軸101を中心とする円筒形状を有する第1部材としての外周側シリンダ21と、外周側シリンダ21の内部に配置され、外周側シリンダ21とともに、圧力流体としての作動油が配置される流体室としての油室71および油室76を区画形成する第2部材としてのピストン41および内周側シリンダ51とを備える。外周側シリンダ21には、外周面22に溝部33が設けられる。溝部33は、少なくとも、中心軸101の半径方向において油室71および油室76が外周面22に投影される投影範囲81において、中心軸101の半径方向から見て中心軸101に対して傾斜するように設けられる。
【0080】
このように構成された、この発明の実施の形態1におけるアンクランプシリンダ10によれば、溝部33において過大な応力集中が発生することを抑制して、外周側シリンダ21の耐久性を向上させることができる。
【0081】
なお、本発明における流体圧装置は、上記のアンクランプシリンダ10に限定されず、流体圧力が発生する各種の装置に適用される。本発明における流体圧装置は、たとえば、ワークを搬送するワーク搬送装置または自動工具交換装置における油圧アクチュエータに適用されてもよいし、油が流通する配管装置に適用されてもよい。また、流体圧装置で発生する圧力は、油圧に限られず、たとえば、空気圧であってもよいし、油以外の液体の圧力であってもよい。
【0082】
また、溝部に配置される配線は、センサ用の配線に限られず、各種の電力用ケーブルや信号用ケーブル、光ケーブルなどが溝部に配置されてもよい。さらに、本発明における溝部は、配線を配索するためのものに限られず、たとえば、センサ類を設置するための溝部であってもよいし、冷却水等の冷媒を流すための溝部であってもよいし、単に第1部材の外周上に空気層を設けるための溝部であってもよい。
【0083】
(実施の形態2)
図14は、この発明の実施の形態2におけるアンクランプシリンダ(クランプ状態)を示す断面図である。
図14中には、アンクランプシリンダの上半分の断面が示されている。
図15は、
図14中のアンクランプシリンダにおける外周側シリンダおよび熱収縮チューブを示す側面図である。
図16は、
図14中の2点鎖線XVIで囲まれた範囲を拡大して示す断面図である。
【0084】
図17および
図18は、
図14中のアンクランプシリンダにおける外周側シリンダを示す側面図である。
図19は、平面状に展開された外周側シリンダの外周面を示す図である。
【0085】
本実施の形態におけるアンクランプシリンダは、実施の形態1におけるアンクランプシリンダ10と比較して、基本的には同様の構造を備える。以下、重複する構造については、その説明を繰り返さない。
【0086】
図14から
図19を参照して、本実施の形態では、外周側シリンダ21に、螺旋溝210および貫通孔212と、螺旋溝220および貫通孔222とがさらに設けられている。
【0087】
貫通孔212および貫通孔222は、中心軸101の半径方向において外周側シリンダ21を貫通する貫通孔からなる。貫通孔212および貫通孔222は、中心軸101の周方向において互いにずれた位相位置に設けられている。貫通孔212および貫通孔222は、非投影範囲83に設けられている。貫通孔212および貫通孔222は、中心軸101の周方向において貫通孔32からずれた位相位置に設けられている。
【0088】
螺旋溝210および螺旋溝220は、外周面22に設けられている。螺旋溝210および螺旋溝220は、外周面22において凹形状の断面を有する。
【0089】
螺旋溝210および螺旋溝220は、中心軸101に沿って螺旋状に周回している。螺旋溝210、溝部33および螺旋溝220は、中心軸101の周方向において所定の位相だけ互いにずれながら、中心軸101を中心に螺旋状に周回している。螺旋溝210および螺旋溝220は、中心軸101の周方向において180°の位相だけずれながら、中心軸101を中心に螺旋状に周回している。螺旋溝210および螺旋溝220は、中心軸101の軸方向において、非投影範囲82、投影範囲81および非投影範囲83の間に渡って設けられている。
【0090】
螺旋溝210は、外周側シリンダ21の前方端と、貫通孔212との間で延びている。螺旋溝220は、外周側シリンダ21の前方端と、貫通孔222との間で延びている。
【0091】
螺旋溝210および螺旋溝220は、少なくとも投影範囲81において、中心軸101の半径方向から見た場合に中心軸101に対して傾斜するように設けられている。
【0092】
図19に示されるように、螺旋溝210は、傾斜部216と、第1平行部217と、第2平行部218とを有する。傾斜部216は、中心軸101の半径方向から見た場合に中心軸101に対して傾斜するように設けられている。傾斜部216は、溝部33の傾斜部36と平行に設けられている。螺旋溝210は、傾斜部216において、中心軸101に沿って螺旋状に周回している。傾斜部216は、非投影範囲82、投影範囲81および非投影範囲83の間に渡って設けられている。
【0093】
第1平行部217および第2平行部218は、中心軸101の半径方向から見た場合に中心軸101と平行に設けられている。第1平行部217は、主軸前方側の端部において傾斜部216に接続され、主軸後方側の端部において貫通孔212に接続されている。第2平行部218は、主軸前方側の端部において外周側シリンダ21の前方端に達し、主軸後方側の端部において傾斜部216に接続されている。第1平行部217および第2平行部218は、中心軸101の周方向において同一の位相位置に設けられている。傾斜部216は、第1平行部217および第2平行部218の間において、中心軸101を中心に360°周回している。
【0094】
螺旋溝220は、螺旋溝210の傾斜部216に対応する傾斜部226と、螺旋溝210の第1平行部217に対応する第1平行部227と、螺旋溝210の第2平行部218に対応する第2平行部228とを有する。傾斜部226、第1平行部227および第2平行部228は、それぞれ、螺旋溝210の傾斜部216、第1平行部217および第2平行部218と同じ態様で設けられている。傾斜部226は、非投影範囲82、投影範囲81および非投影範囲83の間に渡って設けられている。
【0095】
螺旋溝210および螺旋溝220は、空気が流れる流路240を形成している(
図16を参照のこと)。
図14に示されるように、アンクランプシリンダの後端側から外周側シリンダ21に空気(エアー)が導入される。空気は、貫通孔212および貫通孔222を通じて、それぞれ、螺旋溝210および螺旋溝220内の流路240に流入し、流路240を流れた後、アンクランプシリンダの前端側に排出される。
【0096】
このような構成によれば、アンクランプシリンダの動作に伴って発熱する外周側シリンダ21およびその周辺を効果的に冷却することができる。
【0097】
図14から
図16を参照して、本実施の形態におけるアンクランプシリンダは、熱収縮チューブ250をさらに有する。熱収縮チューブ250は、外周面22を覆うように設けられている。
【0098】
熱収縮チューブ250は、第2平行部218および第2平行部228の一部を除いて、螺旋溝210および螺旋溝220の全体を覆うように設けられている。熱収縮チューブ250は、少なくとも、螺旋溝210の傾斜部216と、螺旋溝220の傾斜部226とを覆うように設けられている。熱収縮チューブ250は、貫通孔212および貫通孔222を覆うように設けられている。熱収縮チューブ250は、溝部33および貫通孔32を覆うように設けられている。
【0099】
熱収縮チューブ250は、外周側シリンダ21に装着される前に、外周側シリンダ21の外周面22よりも大きい内径のチューブ形状を有している。熱収縮チューブ250の内側に外周側シリンダ21が挿入された状態で、熱収縮チューブ250が加熱される。これにより、熱収縮チューブ250が熱収縮し、外周側シリンダ21の外周面22に密着する。
【0100】
このような構成によれば、熱収縮チューブ250によって、溝部33からの配線62の脱落を防ぐとともに、螺旋溝210および螺旋溝220内の流路240の密閉度を高めて、冷却効率のさらなる向上を図ることができる。
【0101】
以上に説明した、この発明の実施の形態2におけるアンクランプシリンダにおいては、第1部材としての外周側シリンダ21に、複数の溝部としての螺旋溝210、溝部33および螺旋溝220が設けられている。複数の溝部のうちの少なくとも1つの溝部としての螺旋溝210および螺旋溝220は、流体としての空気が流れる流路240を形成している。
【0102】
なお、本発明において、流路用の溝部が設けられる形態は、特に限定されない。たとえば、本実施の形態では、外周側シリンダ21に、2本の螺旋溝210、220が設けられる場合について説明したが、これに限られず、1本の螺旋溝が設けられてもよいし、3本以上の複数本の螺旋溝が設けられてもよい。各螺旋溝が中心軸101を中心に周回する位相範囲は、360°よりも大きくもよいし、360°よりも小さくてもよい。螺旋溝がなす開口面積は、配線用の溝部がなす開口面積以上であってもよいし、配線用の溝部がなす開口面積よりも小さくてもよい。また、流路用の溝部には、空気等の気体に限られず、たとえば、冷却水等の液体が流されてもよい。
【0103】
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
【産業上の利用可能性】
【0104】
この発明は、油圧等の流体圧が発生する流体圧装置に適用される。
【符号の説明】
【0105】
10 アンクランプシリンダ、14 ハウジング、21 外周側シリンダ、22 外周面、25 肉厚部分、26,46,52 前方部、27,47,53 後方部、31 凹部、32,212,222 貫通孔、33 溝部、34 底部、36,38,216,226 傾斜部、37 平行部、41 ピストン、42,56 油路、51 内周側シリンダ、61 位置検出センサ、62 配線、71,76 油室、81 投影範囲、82,83 非投影範囲、86 第1傾斜部、86j 第1区間部、87 第2傾斜部、87j 第2区間部、101 中心軸、105 ドローバー、110 移動部材、120 突起部、210,220 螺旋溝、217,227 第1平行部、218,228 第2平行部、240 流路、250 熱収縮チューブ。