(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-12-09
(45)【発行日】2022-12-19
(54)【発明の名称】表示制御システム及び表示制御装置
(51)【国際特許分類】
G06Q 30/02 20120101AFI20221212BHJP
【FI】
G06Q30/02 380
(21)【出願番号】P 2018105886
(22)【出願日】2018-06-01
【審査請求日】2021-05-21
(31)【優先権主張番号】P 2018080515
(32)【優先日】2018-04-19
(33)【優先権主張国・地域又は機関】JP
(73)【特許権者】
【識別番号】515356214
【氏名又は名称】株式会社ハッピースマイル
(74)【代理人】
【識別番号】100166006
【氏名又は名称】泉 通博
(74)【代理人】
【識別番号】100154070
【氏名又は名称】久恒 京範
(74)【代理人】
【識別番号】100153280
【氏名又は名称】寺川 賢祐
(72)【発明者】
【氏名】山本 高之
【審査官】山内 裕史
(56)【参考文献】
【文献】特開2017-033103(JP,A)
【文献】特開2013-114043(JP,A)
【文献】特開2004-184752(JP,A)
【文献】国際公開第2012/161349(WO,A1)
【文献】特開2009-104634(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06Q 10/00 - 99/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
店舗で販売されている商品を撮像することにより商品画像を作成可能な情報端末と、前記情報端末において作成された前記商品画像を
前記店舗に設置された表示装置に表示させる表示制御装置と、
前記店舗の顧客が使用する顧客端末と、を備え、
前記表示制御装置は、
前記情報端末が商品を撮像して生成した前記商品画像を、前記情報端末で入力された、前記商品画像が示す商品の販売を促進するための販促情報とともに取得する画像取得部と、
複数の前記商品画像を、前記複数の商品画像それぞれに対応する前記販促情報とともに、前記表示
装置に順次表示させる表示制御部と、
を有
し、
前記表示制御部は、前記顧客に特売情報があることを知らせるために前記顧客端末にプッシュ通知を送信し、前記顧客端末が、前記プッシュ通知を表示させた後に前記顧客が前記プッシュ通知に対応する所定の操作をしたことに応じて、前記表示装置に表示させる前記複数の商品画像を、前記販促情報とともに前記顧客端末に表示させる、
表示制御システム。
【請求項2】
前記情報端末は、
前記商品画像を生成する画像生成部と、
前記画像生成部が生成した前記商品画像を前記
表示装置に表示させるタイミングを設定するための操作を受け付ける操作受付部と、
前記操作受付部が受け付けた操作により設定された前記タイミングを示すタイミング情報を送信する送信部と、
を有し、
前記表示制御装置は、前記タイミング情報を受信する受信部をさらに有し、
前記表示制御部は、前記受信部が受信した前記タイミング情報に基づくタイミングで前記複数の商品画像を前記
表示装置に順次表示させる、
請求項1に記載の表示制御システム。
【請求項3】
前記表示制御部は、所定の表示期間ごとに前記
表示装置に表示させる前記商品画像を切り替え、
前記操作受付部は、前記画像生成部が生成した1つの前記商品画像を、連続する複数の前記表示期間に表示させる第1モードと、前記1つの商品画像を離間した複数の前記表示期間に表示させる第2モードとのいずれかに設定するための操作を受け付け、
前記送信部は、前記操作受付部が受け付けた操作により設定されたモードを示すモード情報を送信し、
前記表示制御部は、前記受信部が受信した前記モード情報に基づいて決定した複数の前記表示期間に、前記商品画像を前記
表示装置に表示させる、
請求項2に記載の表示制御システム。
【請求項4】
前記表示制御部は、所定の数の前記商品画像を所定の長さの表示サイクルごとに繰り返して前記
表示装置に表示させ、前記受信部が受信した前記タイミング情報が示すタイミングが表示可能期間である場合に、前記商品画像を前記
表示装置に表示させ、前記受信部が受信した前記タイミング情報が示すタイミングが表示禁止期間である場合に、前記商品画像以外の所定の画像を前記
表示装置に表示させる、
請求項2又は3に記載の表示制御システム。
【請求項5】
前記操作受付部は、前記タイミングとして、前記表示サイクルに含まれる複数の前記表示可能期間のうち、前記商品画像を表示させる一以上の前記表示可能期間を設定するための操作を受け付ける、
請求項4に記載の表示制御システム。
【請求項6】
前記画像取得部は、複数の前記情報端末が生成した前記複数の商品画像を取得し、
前記表示制御部は、前記画像取得部が取得した前記複数の商品画像の数に基づいて前記所定の数を決定する、
請求項4又は5に記載の表示制御システム。
【請求項7】
前記表示制御部は、前記複数の商品画像を前記
表示装置に順次表示させている状態において、前記画像取得部が新たな前記商品画像を取得した場合に、前記
表示装置に順次表示させている前記複数の商品画像のうち前記画像取得部が取得した時刻が最も早い前記商品画像と入れ替えて、前記新たな商品画像を前記
表示装置に表示させる、
請求項1から6のいずれか一項に記載の表示制御システム。
【請求項8】
前記表示制御部は、前記複数の商品画像に対応する複数の商品が前記店舗に配置された順序に基づいて、前記複数の商品画像を前記
表示装置に表示させる順序を決定する、
請求項1から7のいずれか一項に記載の表示制御システム。
【請求項9】
前記表示制御部は、前記店舗に複数の入り口がある場合に、前記複数の商品画像を、前記
表示装置が設置された入り口に対応する順序で順次表示させる、
請求項8に記載の表示制御システム。
【請求項10】
前記表示制御部は、前記複数の商品画像を、前記
表示装置に順次表示させた後に、表示させた順序とは逆の順序で前記
表示装置に表示させる、
請求項1から9のいずれか一項に記載の表示制御システム。
【請求項11】
前記表示制御装置は、前記複数の商品画像が示す複数の商品に基づいて作ることができる料理を特定する特定部をさらに有し、
前記表示制御部は、前記特定部が特定した前記料理の材料となる複数の商品それぞれに対応する前記複数の商品画像を、前記
表示装置に連続して順次表示させる、
請求項1から10のいずれか一項に記載の表示制御システム。
【請求項12】
前記表示制御部は、前記複数の商品画像それぞれが示す商品の在庫数をさらに含む前記特売情報を、前記顧客端末に表示させる、
請求項1
から11のいずれか一項に記載の表示制御システム。
【請求項13】
前記表示制御部は、前記複数の商品画像それぞれが示す商品の売れ行き状況を示す販売状況情報をさらに含む前記特売情報を、前記顧客端末に表示させる、
請求項
1から12のいずれか一項に記載の表示制御システム。
【請求項14】
前記表示制御部は、前記情報端末から取得した前記商品画像の数が、前記複数の商品画像を前記表示装置に表示させることが可能な数である上限値を超える場合に、前記情報端末から取得した複数の前記商品画像から、前記商品画像に対応する商品の原価率が低い順に、前記表示装置に表示させる対象となる前記複数の商品画像を選択する、
請求項1から13のいずれか一項に記載の表示制御システム。
【請求項15】
店舗で販売されている商品を撮像することにより商品画像を作成可能な情報端末が前記商品を撮像して生成した前記商品画像を、前記情報端末で入力された、前記商品画像が示す商品の販売を促進するための販促情報とともに取得する画像取得部と、
複数の前記商品画像を、前記複数の商品画像それぞれに対応する前記販促情報とともに、前記店舗に設置された表示装置に順次表示させる表示制御部と、
を有
し、
前記表示制御部は、前記店舗の顧客に特売情報があることを知らせるために前記顧客の顧客端末にプッシュ通知を送信し、前記顧客端末が、前記プッシュ通知を表示させた後に前記顧客が前記プッシュ通知に対応する所定の操作をしたことに応じて、前記表示装置に表示させる前記複数の商品画像を、前記販促情報とともに前記顧客端末に表示させる、
表示制御装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、画像を表示させる表示制御システム及び表示制御装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、店舗内に設置された表示装置に、店舗において販売する商品の広告を表示させるシステムが知られている(例えば、特許文献1を参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
スーパーマーケットをはじめとする小売店では、時間帯又は商品の販売状況に応じて、商品の割引を行う場合がある。特許文献1のような技術を用いることによって、割引された商品の広告を店舗内に設置された表示装置に表示させることができる。しかしながら、この場合、店員は、表示装置に表示させる広告データを予め作成しなければならない。例えば、店員が、売れ行きが良くない商品の販売を促進するために、当該商品の割引を行おうとした場合において、当該商品の広告データが作成されていない場合、事務所に設置されたパソコンで広告データを作成し、作成した広告データを表示させる表示装置に登録するという作業を行う必要があり、店員にとって作業の負担が大きかった。
【0005】
そこで、本発明はこれらの点に鑑みてなされたものであり、商品の広告を容易に表示させることができる表示制御システム及び表示制御装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の第1の態様に係る表示制御システムは、店舗で販売されている商品を撮像することにより商品画像を作成可能な情報端末と、前記情報端末において作成された前記商品画像を表示部に表示させる表示制御装置と、を備え、前記表示制御装置は、前記情報端末が商品を撮像して生成した前記商品画像を、前記情報端末で入力された、前記商品画像が示す商品の販売を促進するための販促情報とともに取得する画像取得部と、複数の前記商品画像を、前記複数の商品画像それぞれに対応する前記販促情報とともに、前記表示部に順次表示させる表示制御部と、を有する。
【0007】
前記情報端末は、前記商品画像を生成する画像生成部と、前記画像生成部が生成した前記商品画像を前記表示部に表示させるタイミングを設定するための操作を受け付ける操作受付部と、前記操作受付部が受け付けた操作により設定された前記タイミングを示すタイミング情報を送信する送信部と、を有し、前記表示制御装置は、前記タイミング情報を受信する受信部をさらに有し、前記表示制御部は、前記受信部が受信した前記タイミング情報に基づくタイミングで前記複数の商品画像を前記表示部に順次表示させてもよい。
【0008】
前記表示制御部は、所定の表示期間ごとに前記表示部に表示させる前記商品画像を切り替え、前記操作受付部は、前記画像生成部が生成した1つの前記商品画像を、連続する複数の前記表示期間に表示させる第1モードと、前記1つの商品画像を離間した複数の前記表示期間に表示させる第2モードとのいずれかに設定するための操作を受け付け、前記送信部は、前記操作受付部が受け付けた操作により設定されたモードを示すモード情報を送信し、前記表示制御部は、前記受信部が受信した前記モード情報に基づいて決定した複数の前記表示期間に、前記商品画像を前記表示部に表示させてもよい。
【0009】
前記表示制御部は、所定の数の前記商品画像を所定の長さの表示サイクルごとに繰り返して前記表示部に表示させ、前記受信部が受信した前記タイミング情報が示すタイミングが表示可能期間である場合に、前記商品画像を前記表示部に表示させ、前記受信部が受信した前記タイミング情報が示すタイミングが表示禁止期間である場合に、前記商品画像以外の所定の画像を前記表示部に表示させてもよい。
【0010】
前記操作受付部は、前記タイミングとして、前記表示サイクルに含まれる複数の前記表示可能期間のうち、前記商品画像を表示させる一以上の前記表示可能期間を設定するための操作を受け付けてもよい。
【0011】
前記画像取得部は、複数の前記情報端末が生成した前記複数の商品画像を取得し、前記表示制御部は、前記画像取得部が取得した前記複数の商品画像の数に基づいて前記所定の数を決定してもよい。
【0012】
前記表示制御部は、前記複数の商品画像を前記表示部に順次表示させている状態において、前記画像取得部が新たな前記商品画像を取得した場合に、前記表示部に順次表示させている前記複数の商品画像のうち前記画像取得部が取得した時刻が最も早い前記商品画像と入れ替えて、前記新たな商品画像を前記表示部に表示させてもよい。
【0013】
前記表示制御部は、前記複数の商品画像に対応する複数の商品が前記店舗に配置された順序に基づいて、前記複数の商品画像を前記表示部に表示させる順序を決定してもよい。
前記表示制御部は、前記店舗に複数の入り口がある場合に、前記複数の商品画像を、前記表示部が設置された入り口に対応する順序で順次表示させてもよい。
前記表示制御部は、前記複数の商品画像を、前記表示部に順次表示させた後に、表示させた順序とは逆の順序で前記表示部に表示させてもよい。
【0014】
前記表示制御装置は、前記複数の商品画像が示す複数の商品に基づいて作ることができる料理を特定する特定部をさらに有し、前記表示制御部は、前記特定部が特定した前記料理の材料となる複数の商品それぞれに対応する前記複数の商品画像を、前記表示部に連続して順次表示させてもよい。
【0015】
前記表示制御部は、前記表示部に表示させた前記複数の商品画像と、前記複数の商品画像それぞれに対応する前記販促情報とを含む特売情報を、前記店舗の顧客が使用する顧客端末に表示させてもよい。
【0016】
前記表示制御部は、前記複数の商品画像それぞれが示す商品の在庫数をさらに含む前記特売情報を、前記顧客端末に表示させてもよい。
前記表示制御部は、前記複数の商品画像それぞれが示す商品の売れ行き状況を示す販売状況情報をさらに含む前記特売情報を、前記顧客端末に表示させてもよい。
【0017】
本発明の第2の態様に係る表示制御装置は、店舗で販売されている商品を撮像することにより商品画像を作成可能な情報端末が前記商品を撮像して生成した前記商品画像を、前記情報端末で入力された、前記商品画像が示す商品の販売を促進するための販促情報とともに取得する画像取得部と、複数の前記商品画像を、前記複数の商品画像それぞれに対応する前記販促情報とともに、前記店舗に設置された表示装置に順次表示させる表示制御部と、を有する。
【発明の効果】
【0018】
本発明によれば、商品の広告を容易に表示させることができるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【0019】
【
図1】表示制御システムの概要を説明するための図である。
【
図2】情報端末及び表示制御装置の構成を示す図である。
【
図3】表示装置に表示させる順序を模式的に表した図である。
【
図5】設定されたモードに基づく商品画像の表示順序について説明するための図である。
【
図7】情報端末の表示部に表示された画面について説明するための図である。
【
図8】顧客端末のディスプレイに表示された画面について説明するための図である。
【
図9】表示制御システムにおける処理の流れを示すシーケンス図である。
【発明を実施するための形態】
【0020】
[表示制御システムSの概要]
図1は、表示制御システムSの概要を説明するための図である。表示制御システムSは、店舗で販売されている商品が撮像された複数の商品画像を、店舗に設置したディスプレイに順次表示させるシステムである。店舗は、食品又は電化製品等の商品を販売する小売店であり、例えば、スーパーマーケット又はデパート等である。
【0021】
表示制御システムSは、情報端末1と、表示装置2と、表示制御装置3と、顧客端末4とを有する。
情報端末1は、店員が使用する端末であり、例えば、スマートフォン又はタブレットである。情報端末1は、店舗で販売されている商品を撮像することにより商品画像を作成可能な端末である。
表示装置2は、表示制御装置3の表示部として機能するディスプレイであり、例えば、デジタルサイネージ(電子看板)である。表示装置2は、店舗内に設置されている。表示装置2は、複数の商品画像を記憶する。
【0022】
表示制御装置3は、表示装置2を提供する企業が管理する装置であり、例えば、サーバである。表示制御装置3は、情報端末1において作成された商品画像を、表示部として機能する表示装置2に表示させる。表示制御装置3は、表示制御装置3自身が備えるディスプレイを表示部として、情報端末1において作成された商品画像を表示させてもよい。本明細書においては、表示装置2が表示部であるとして説明する。
【0023】
顧客端末4は、店舗の顧客が使用する端末であり、例えば、スマートフォン又はタブレットである。顧客端末4には、店舗の各種情報を閲覧するための顧客用アプリケーションソフトウェア(以下、アプリケーションという)がインストールされている。顧客端末4は、例えば、店舗に設置されたQRコード(登録商標)を読み取ることによって顧客用アプリケーションをダウンロードし、ダウンロードした顧客用アプリケーションをインストールする。
以下、商品の広告を表示装置2に表示させる流れについて説明する。
【0024】
はじめに、店員Aは、情報端末1aを用いて、割引された果物を撮像する(
図1の(1a))。店員Aは、撮像した果物の販売を促進するための販促情報として、割引価格を含むメッセージを情報端末1aに入力する(
図1の(2a))。店員Aは、撮像した果物の商品画像と、入力した販促情報とを表示制御装置3に送信する(
図1の(3a))。
【0025】
続いて、店員Bは、情報端末1bを用いて、割引された魚を撮像する(
図1の(1b))。店員Bは、撮像した魚の販売を促進するための販促情報として、割引価格を含むメッセージを情報端末1bに入力する(
図1の(2b))。店員Bは、撮像した魚の商品画像と、入力した販促情報とを表示制御装置3に送信する(
図1の(3b))。
【0026】
表示制御装置3は、情報端末1aから送信された果物の商品画像及び果物の販促情報と、情報端末1bから送信された魚の商品画像及び魚の販促情報とを取得すると、取得した複数の商品画像及び販促情報を表示装置2に送信する(
図1の(4))。また、表示制御装置3は、複数の商品画像及び販促情報を表示装置2に表示させる表示順序を決定し(
図1の(5))、決定した順序に基づいて、表示装置2に対して、表示させる商品画像を指示する(
図1の(6))。
【0027】
表示装置2は、表示制御装置3の指示に基づいて、商品画像を販促情報とともに順次表示する(
図1の(7))。表示制御装置3は、インターネットを介して、表示装置2に表示させた複数の商品画像と、複数の商品画像それぞれに対応する販促情報とを含む特売情報を顧客端末4に送信する(
図1の(8))。そして、顧客端末4は、表示制御装置3から取得した特売情報をディスプレイに表示する(
図1の(9))。このようにすることで、表示制御システムSは、店員が撮像した商品画像を容易に表示させることができる。
以下、情報端末1及び表示制御装置3の構成について説明する。
【0028】
[情報端末1及び表示制御装置3の構成]
図2は、情報端末1及び表示制御装置3の構成を示す図である。まず、情報端末1の構成について説明する。情報端末1は、撮像部11と、操作部12と、通信部13と、表示部14と、記憶部15と、制御部16とを有する。
撮像部11は、被写体を撮像するカメラである。
【0029】
操作部12は、入力デバイスであり、例えば、表示部14に重ねて設けられたタッチパネルである。
通信部13は、ネットワークに接続するためのインターフェイスであり、例えば無線通信コントローラを含んで構成されている。
表示部14は、文字又は画像を表示するディスプレイである。
【0030】
記憶部15は、例えば、ROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)及びハードディスク等の記憶媒体である。記憶部15は、制御部16が実行する各種のプログラムを記憶する。
制御部16は、例えばCPU(Central Processing Unit)である。制御部16は、記憶部15に記憶されたプログラムを実行することにより、画像生成部161、操作受付部162、及び送信部163として機能する。
【0031】
画像生成部161は、撮像部11が撮像した商品を含む商品画像を生成する。
操作受付部162は、操作部12を介して、店員の操作を受け付ける。具体的には、操作受付部162は、店員が商品を撮像する操作を受け付けたことに応じて、画像生成部161に商品画像を生成させる。また、操作受付部162は、商品画像が示す商品の販売を促進するための販促情報の入力を受け付ける。販促情報は、表示装置2に表示させるメッセージであり、例えば「タイムセール」、「大特価!!」、「大安売り!」、「本日の特売品」といったテキスト又は画像である。
【0032】
また、操作受付部162は、画像生成部161が生成した商品画像を表示装置2に表示させるタイミングを設定するための操作を受け付ける。
図3は、表示装置2に表示させる順序を模式的に表した図である。表示制御装置3は、所定の数の商品画像を所定の長さの表示サイクルごとに繰り返して表示装置2に表示させる。表示サイクルには、所定の数の商品画像それぞれを表示させる複数の表示期間が含まれており、
図3に示す例における表示サイクルには、所定の数として、5コマの表示期間が含まれている。1コマの表示期間には、1つのコンテンツが表示される。
【0033】
表示サイクルの長さ、1つの表示サイクルに含まれる表示期間の数、及び各表示期間の長さは、後述する表示制御部333が決定してもよいし、店員が予め決定してもよい。例えば、表示サイクルの長さが180秒、表示期間の長さが6秒、1つの表示サイクルに含まれる表示期間の数が30コマに設定される。
【0034】
この場合において、操作受付部162は、例えば、店員が、予め決定された5コマの表示期間のうちの第1期間を設定する操作を行うと、画像生成部161が生成した商品画像を表示装置2に表示させるタイミングとして、第1期間を設定する操作を受け付ける。操作受付部162は、画像生成部161が生成した商品画像と、店員が入力した販促情報と、店員が設定したタイミングを示すタイミング情報を送信部163に入力する。
【0035】
図2に戻り、送信部163は、通信部13を介して、画像生成部161が生成した商品画像と、操作受付部162が受け付けた販促情報とを表示制御装置3に送信する。送信部163は、通信部13を介して、商品画像と販促情報とを表示装置2に送信してもよい。また、送信部163は、通信部13を介して、操作受付部162が受け付けた操作により設定されたタイミングを示すタイミング情報を表示制御装置3に送信する。
【0036】
続いて、表示制御装置3の構成について説明する。表示制御装置3は、通信部31と、記憶部32と、制御部33とを有する。
通信部31は、ネットワークに接続するためのインターフェイスであり、例えば通信コントローラを含んで構成されている。
【0037】
記憶部32は、例えば、ROM、RAM及びハードディスク等の記憶媒体である。記憶部32は、制御部33が実行する各種のプログラムを記憶する。
制御部33は、例えばCPUである。制御部33は、記憶部32に記憶されたプログラムを実行することにより、画像取得部331、受信部332、表示制御部333、及び特定部334として機能する。
【0038】
画像取得部331は、通信部31を介して、情報端末1が商品を撮像して生成した商品画像を、情報端末1で入力された、商品画像が示す商品の販売を促進するための販促情報とともに取得する。画像取得部331は、商品画像を取得すると、取得した商品画像を識別する画像識別情報を生成する。
【0039】
画像取得部331は、生成した画像識別情報を表示制御部333に入力する。また、画像取得部331は、通信部31を介して、情報端末1から取得した商品画像と、販促情報と、画像識別情報とを表示装置2に送信する。
受信部332は、通信部31を介して、情報端末1から送信されたタイミング情報を受信する。受信部332は、受信したタイミング情報を表示制御部333に入力する。
【0040】
表示制御部333は、画像取得部331が複数の情報端末1から取得した複数の商品画像を、複数の商品画像それぞれに対応する販促情報とともに、表示装置2に順次表示させる。具体的には、表示制御部333は、受信部332が受信したタイミング情報に基づくタイミングで複数の商品画像を表示装置2に順次表示させる。
【0041】
より具体的には、表示制御部333は、まず、受信部332が受信した複数のタイミング情報に基づいて、複数の商品画像を表示装置2に表示させる順序を決定する。そして、表示制御部333は、通信部31を介して、決定した順序を示す順序情報を表示装置2に送信することによって、複数の商品画像を、複数の商品画像それぞれに対応する販促情報とともに、表示装置2に順次表示させる。
【0042】
図4は、順序情報を模式的に表した図である。
図4に示すように、順序情報には、画像識別情報と、表示サイクルに含まれる複数の表示期間のうちのいずれかの表示期間に表示させることを示す表示期間番号とが関連付けられている。表示装置2は、例えば、
図4に示す順序情報を取得した場合に、「F02」、「F16」、「F15」、「F01」、「F10」の順序で、それぞれの画像識別情報が示す商品画像を順次表示する。表示制御部333は、表示期間ごとに、当該表示期間に表示させる商品画像を示す画像識別情報を表示装置2に送信することによって、送信した画像識別情報が示す商品画像を表示装置2に表示させてもよい。
【0043】
ここで、表示サイクルに含まれる表示期間の数は、表示制御部333が決定してもよい。具体的には、表示制御部333は、画像取得部331が取得した、複数の情報端末1によって生成された複数の商品画像の数に基づいて所定の数を決定してもよい。より具体的には、表示制御部333は、表示サイクルに含めることができる表示期間の数の上限を設け、上限を超えない範囲で、画像取得部331が取得した商品画像の数を、表示サイクルに含まれる表示期間の数として決定してもよい。
【0044】
例えば、表示サイクルに含めることができる表示期間の数を5コマとする上限が設けられているとする。この場合において、表示制御部333は、画像取得部331が取得した商品画像の数が4つである場合、表示サイクルに含まれる表示期間の数を、上限以下である4コマに決定する。また、表示制御部333は、画像取得部331が取得した商品画像の数が6つである場合、表示サイクルに含まれる表示期間の数を上限である5コマに決定する。
【0045】
ところで、商品画像を表示制御装置3に送信する権限を持つ店員が複数いると、画像取得部331が複数の情報端末1から商品画像を取得する場合がある。上述のように、表示サイクルに含まれる表示期間の数に上限が設けられた場合において、画像取得部331が複数の情報端末1から取得した複数の商品画像の数の合計が上限を超えると、表示制御部333は、複数の商品画像から、上限以内となる数の商品画像を選択する必要がある。
【0046】
そこで、表示制御部333は、画像取得部331が複数の情報端末1から取得した複数の商品画像の数の合計が、表示サイクルに含めることができる表示期間の数として設けられた上限値を超える場合に、商品画像が示す商品の優先度に基づいて、表示装置2に表示させる複数の商品画像を選択する。商品の優先度は、予め表示制御装置3に設定されてもよいし、商品画像を送信した情報端末1を使用する店員が設定してもよい。また、商品の優先度は、商品ごとに設定されてもよいし、商品の売り場ごとに設定されてもよい。この場合、例えば、画像取得部331が取得した販促情報には、商品画像が示す商品に関する情報である商品情報が含まれる。商品情報は、例えば商品の名称及び商品の種別(青果、鮮魚等)である。
【0047】
例えば、「青果売り場」、「鮮魚売り場」、「精肉売り場」、「総菜売り場」の順に商品の優先度が設けられているとする。この場合において、表示制御部333は、画像取得部331が取得した複数の商品画像の数の合計が上限値を超える場合に、商品の優先度として設けられた「青果売り場」、「鮮魚売り場」、「精肉売り場」、「総菜売り場」の順に表示頻度が高くなるように、表示装置2に表示させる複数の商品画像を選択する。そして、表示制御部333は、選択した複数の商品画像を表示装置2に表示させる順序を決定し、選択した複数の商品画像を決定した順序で表示装置2に順次表示させる。
【0048】
表示制御部333は、画像取得部331が複数の情報端末1から取得した複数の商品画像の数の合計が上限値を超える場合に、複数の情報端末1それぞれを使用する複数の店員のうち、役職が高い店員を優先して、表示装置2に表示させる複数の商品画像を選択してもよい。この場合、表示制御装置3には、店員を識別する識別情報と、役職と、優先度とが関連付けて設定される。
【0049】
また、表示制御部333は、画像取得部331が複数の情報端末1から取得した複数の商品画像の数の合計が上限値を超える場合に、売り場ごとに均等になるように、表示装置2に表示させる複数の商品画像を選択してもよい。例えば、表示サイクルに含めることができる表示期間の数を20コマとする上限が設けられているとする。また、例えば、店舗には、青果売り場、鮮魚売り場、精肉売り場、総菜売り場があるとする。この場合において、表示制御部333は、画像取得部331が複数の情報端末1から取得した複数の商品画像の数の合計が上限値を超える場合に、各売り場に関する商品画像の数がそれぞれ5つになるように、表示装置2に表示させる複数の商品画像を選択してもよい。
【0050】
また、表示制御部333は、画像取得部331が複数の情報端末1から取得した複数の商品画像の数の合計が上限値を超える場合に、原価率が低い順に、表示装置2に表示させる複数の商品画像を選択してもよい。また、表示制御部333は、画像取得部331が複数の情報端末1から取得した複数の商品画像の数の合計が上限値を超える場合に、賞味期限又は消費期限が近い順に表示装置2に表示させる複数の商品画像を選択してもよい。
【0051】
表示制御部333は、特定部334から出力された、料理の材料となる複数の商品それぞれを示す複数の画像識別情報に基づいて、表示装置2に表示させる順序を決定してもよい。この場合、表示制御部333は、販促情報に含まれる商品情報と、商品画像を示す画像識別情報とを特定部334に入力する。
【0052】
特定部334は、複数の商品画像が示す複数の商品に基づいて作ることができる料理を特定する。具体的には、特定部334は、表示制御部333から入力された複数の商品情報が示す複数の商品のうち、所定の数以上(例えば3つ以上)の商品を材料とする料理を特定する。特定部334は、例えば、複数の商品情報が示す複数の商品に、カレーのルーと、ジャガイモと、牛肉とが含まれている場合に、3つの商品を材料とする料理として、カレーを特定する。特定部334は、特定した料理の材料となる複数の商品それぞれに対応する複数の広告識別情報を、表示制御部333に入力する。そして、表示制御部333は、特定部334が特定した料理の材料となる複数の商品それぞれに対応する複数の商品画像を、表示装置2に連続して順次表示させる。
【0053】
表示制御部333は、表示装置2に表示させた複数の商品画像と、複数の商品画像それぞれに対応する販促情報とを含む特売情報を、顧客端末4に表示させてもよい。具体的には、表示制御部333は、通信部31を介して特売情報を顧客端末4に送信し、顧客端末4が、特売情報に含まれる複数の商品画像を、複数の商品画像それぞれに対応する販促情報とともに表示することにより、特売情報を顧客端末4に表示させる。
【0054】
例えば、まず、表示制御部333は、通信部31を介して、顧客用アプリケーションがインストールされている顧客端末4に、特売情報を送信するとともに、顧客に特売情報を知らせるためにプッシュ通知をする。顧客は、顧客端末4のディスプレイに表示されたプッシュ通知を確認すると、顧客用アプリケーションを起動する操作を行う。そして、顧客端末4が、起動した顧客用アプリケーションにおいて、表示制御装置3から取得した特売情報を表示することにより、表示制御部333は、特売情報を顧客端末4に表示させる。
【0055】
このように、表示制御部333が、リアルタイムに特売情報を顧客に提示することにより、顧客は、店舗に行く前に、店舗が実施しているタイムセールの内容を確認することができる。また、顧客は、利用する店舗が複数ある場合において、複数の店舗それぞれが実施しているタイムセールの内容を確認することにより、どの店舗に行くかを決めることができる。
【0056】
表示制御部333は、種々の情報を含めた特売情報を顧客端末4に表示させてもよい。表示制御部333は、複数の商品画像それぞれが示す商品の在庫数をさらに含む特売情報を、顧客端末4に表示させてもよい。表示制御部333は、例えば、商品画像が示す商品の在庫数を店舗のPOS(Point Of Sale)システムから取得し、取得した商品の在庫数をさらに含む特売情報を顧客端末4に送信することにより、商品画像とともに、販促情報と在庫数とを顧客端末4に表示させてもよい。
【0057】
また、表示制御部333は、特売情報に含まれる在庫数を、記号を用いて顧客端末4に表示させてもよい。表示制御部333は、例えば、在庫数が所定の閾値(例えば10個)を超える場合に、在庫数が多いことを示す「〇」とし、在庫数が所定の閾値以下である場合に、在庫数が少ないことを示す「△」として顧客端末4に表示させてもよい。このように、表示制御部333が、商品の在庫数をさらに含む特売情報を顧客に提示することにより、顧客は、タイムセールによって割引された商品を購入するために、すぐに店舗に行くべきか否かを判断することができる。
【0058】
表示制御部333は、複数の商品画像それぞれが示す商品の売れ行き状況を示す販売状況情報をさらに含む特売情報を、顧客端末4に表示させてもよい。例えば、まず、表示制御部333は、POSシステムから商品画像が示す商品が売れた時刻である販売時刻を取得し、取得した販売時刻に基づいて、所定の時間内(例えば10分間)において当該商品が売れた数量を示す販売数を集計する。そして、表示制御部333は、販売状況情報として、集計した販売数を含む特売情報を顧客端末4に表示させる。その後、表示制御部333は、所定の時間ごとに、顧客端末4に表示させた販売数を更新する。
【0059】
また、例えば、表示制御部333は、POSシステムから取得した販売時刻に基づいて、商品画像が示す商品が完売する完売推定時刻を推定し、販売状況情報として、推定した完売推定時刻を含む特売情報を、顧客端末4に表示させてもよい。このように、表示制御部333が、販売状況情報をさらに含む特売情報を顧客に提示することにより、顧客は、タイムセールによって割引された商品を購入するために、すぐに店舗に行くべきか否かを判断することができる。
【0060】
[表示順序の決定方法]
続いて、表示制御部333が行う表示順序の決定方法について説明する。上述のとおり、表示制御部333は、商品画像を撮像した情報端末1を使用する店員が設定したタイミングで、当該商品画像を、情報端末1で入力された販促情報とともに表示装置2に順次表示させる。表示制御部333は、様々な方法で決定した表示順序に基づいて、所定の表示期間ごとに表示装置2に表示させる商品画像を切り替えてもよい。
【0061】
表示制御部333は、1つの商品画像を複数の表示期間に表示させるモードに基づいて、複数の商品画像を表示装置2に順次表示させてもよい。モードには、情報端末1の画像生成部161が生成した1つの商品画像を、連続する複数の表示期間に表示させる第1モードと、1つの商品画像を離間した複数の表示期間に表示させる第2モードとが含まれる。
【0062】
具体的には、まず、情報端末1の操作受付部162は、第1モードと第2モードとのいずれかに設定する操作を受け付ける。情報端末1の送信部163は、操作受付部162が受け付けた操作により設定されたモードを示すモード情報を送信する。そして、表示制御部333は、受信部332がモード情報を受信すると、受信したモード情報に基づいて決定した複数の表示期間に、1つの商品画像を表示装置2に表示させる。
【0063】
図5は、設定されたモードに基づく商品画像の表示順序について説明するための図である。
図5(a)は、第1モードが設定された場合の例を示し、
図5(b)は、第2モードが設定された場合の例を示す。表示制御部333は、受信部332が受信したモード情報が第1モードを示す場合、
図5(a)に示すように、果物の商品画像を、連続する複数の表示期間として、第2期間と第3期間とに表示させる順序を決定する。
【0064】
また、表示制御部333は、受信部332が受信したモード情報が第2モードを示す場合、
図5(b)に示すように、果物の商品画像を、離間した複数の表示期間として、第2期間と第4期間とに表示させる順序を決定する。このようにすることで、表示制御部333は、複数の商品画像のうち、より店舗に来店した顧客の注目を集めたい商品画像を、長い期間にわたって表示装置2に表示させることができる。
【0065】
ところで、表示装置2に表示させるコンテンツには、店舗に関する情報以外の情報が含まれる場合がある。店舗に関する情報以外の情報は、例えば、店舗の周辺地域に関する情報(避難場所の案内)、求人広告、又は他の企業から依頼された情報(広告)等である。このようなコンテンツは、商品画像と入れ替えずに、表示装置2に一定期間表示させる必要がある。そこで、表示制御部333は、受信部332が受信したタイミング情報が示すタイミングが、店舗に関する情報以外の情報を表示させる表示期間でない場合に、受信部332が受信したタイミング情報に対応する商品画像を、表示装置2に表示させてもよい。
【0066】
具体的には、表示制御部333は、受信部332が受信したタイミング情報が示すタイミングが、店舗に関する情報を表示させる表示期間であることを示す表示可能期間である場合に、商品画像を表示装置2に表示させる。一方、表示制御部333は、受信部332が受信したタイミング情報が示すタイミングが、店舗に関する情報以外の情報を表示させる表示期間であることを示す表示禁止期間である場合に、商品画像以外の所定の画像を表示装置2に表示させる。
【0067】
表示制御部333は、受信部332によって受信されたタイミング情報が示すタイミングが表示禁止期間である場合、タイミング情報に対応する商品画像を、表示禁止期間の次の表示可能期間に表示装置2に表示させてもよいし、設定されたタイミングが表示禁止期間であることを、タイミング情報を送信した情報端末1に通知してもよい。このようにすることで、表示制御部333は、店舗に関する情報以外の情報が、店員の設定によって店舗に関する情報に切り替わってしまうことを防ぐことができる。
【0068】
表示制御部333が商品画像を表示可能期間に表示させる処理は、情報端末1の操作受付部162が行ってもよい。具体的には、操作受付部162は、タイミングとして、表示サイクルに含まれる複数の表示可能期間のうち、商品画像を表示させる一以上の表示可能期間を設定するための操作を受け付けてもよい。表示期間を設定する画面については後述するが、操作受付部162は、例えば、表示可能期間に対応する表示期間のみ設定可能な状態で画面を表示し、商品画像を表示させる一以上の表示期間を設定するための店員による操作を受け付ける。
【0069】
表示制御部333は、複数の商品画像を表示装置2に順次表示させている状態において、画像取得部331が新たな商品画像を取得した場合に、表示装置2に順次表示させている複数の商品画像のうち画像取得部331が取得した時刻が最も早い商品画像と入れ替えて、新たな商品画像を表示装置2に表示させてもよい。例えば、
図3に示す表示サイクルに含まれる5コマの表示期間のうち、第3期間において表示装置2に表示させている商品画像が、最も早い時刻に画像取得部331によって取得された商品画像であるとする。
【0070】
この場合において、表示制御部333は、画像取得部331が新たな商品画像を取得した場合に、表示装置2に順次表示させている複数の商品画像のうち、画像取得部331が取得した時刻が最も早い商品画像として、第3期間に表示させている商品画像と入れ替えて、新たな商品画像を表示装置2に表示させる。このようにすることで、表示制御部333は、最新の商品画像を表示装置2に表示させることができる。
【0071】
表示制御部333は、店舗に設置された表示装置2の位置に基づいて、複数の商品画像を表示装置2に表示させる順序を決定してもよい。
図6は、店舗内を模式的に表した図である。
図6に示すように、店舗には、売り場ごとに表示装置2が設置されている。この場合、表示制御部333は、複数の表示装置2に対して、複数の商品画像を同じ順序で表示させるより、表示装置2が設置された位置に応じた順序で表示させる方が適切である場合がある。
【0072】
そこで、表示制御部333は、複数の商品画像に対応する複数の商品が店舗に配置された順序に基づいて、複数の商品画像を表示装置2に表示させる順序を決定してもよい。例えば、鮮魚売り場に設置されている表示装置2cの表示順序を決定する場合において、顧客が、店舗内を「青果売り場」、「鮮魚売り場」、「精肉売り場」、「総菜売り場」の順に進むことが想定されているとする。この場合において、表示制御部333は、複数の商品画像を表示装置2cに表示させる順序として、鮮魚に関する商品画像、精肉に関する商品画像、総菜に関する商品画像、青果に関する商品画像を順序とした表示順序を決定する。
【0073】
また、表示制御部333は、表示装置2cが設置された位置から先の売り場に関する複数の商品画像(青果に関する商品画像以外の商品画像)を表示装置2cに表示させてもよい。また、表示制御部333は、表示装置2cが設置された位置に近い売り場の順(例えば、「鮮魚売り場」、「精肉売り場」、「青果売り場」、「総菜売り場」の順)に、複数の商品画像を表示装置2に表示させる順序を決定してもよい。このようにすることで、表示制御部333は、顧客に対して、表示装置2が設置された位置に適した商品画像を表示させることができる。
【0074】
また、
図6に示すように、店舗に複数の出入り口がある場合がある。この場合、例えば、
図6に示す出入り口Xから入店した顧客は、「青果売り場」、「鮮魚売り場」、「精肉売り場」、「総菜売り場」の順に店舗内を進むことが想定され、出入り口Yから入店した顧客は、「総菜売り場」、「精肉売り場」、「鮮魚売り場」、「青果売り場」の順に店舗内を進むことが想定される。このように、店舗に複数の出入り口がある場合、複数の出入り口付近に設置された複数の表示装置2は、複数の商品画像を、設置された出入り口に応じた順序で表示させることが適切である。
【0075】
そこで、表示制御部333は、店舗に複数の入り口がある場合に、複数の商品画像を、表示装置2が設置された入り口に対応する順序で順次表示させてもよい。表示制御部333は、例えば、出入り口X付近に設置された表示装置2aの表示順序を決定する場合に、青果に関する商品画像、鮮魚に関する商品画像、精肉に関する商品画像、総菜に関する商品画像を順序とした表示順序を決定する。また、表示制御部333は、例えば、出入り口Y付近に設置された表示装置2fの表示順序を決定する場合に、総菜に関する商品画像、精肉に関する商品画像、鮮魚に関する商品画像、青果に関する商品画像を順序とした表示順序を決定する。このようにすることで、表示制御部333は、顧客に対して、複数の商品画像を、売り場の順序に沿った順序で複数の商品画像を表示させることができる。
【0076】
表示制御部333は、複数の商品画像を、表示装置2に順次表示させた後に、表示させた順序とは逆の順序で表示装置2に表示させてもよい。表示制御部333は、例えば、表示装置2に、青果に関する商品画像、鮮魚に関する商品画像、精肉に関する商品画像、総菜に関する商品画像の順に表示させた後に、表示させた順序とは逆の順序である、総菜に関する商品画像、精肉に関する商品画像、鮮魚に関する商品画像、青果に関する商品画像の順に表示させる。このようにすることで、表示制御部333は、出入り口ごとに表示装置2に表示させる表示順序を変えることなく、共通化させることができる。
【0077】
[操作画面]
続いて、情報端末1に表示される画面について説明する。
図7は、情報端末1の表示部14に表示された画面について説明するための図である。
図7に示す画面は、操作に応じて
図7(a)から
図7(d)の順に表示される。
図7(a)に示す撮像画面は、商品画像を撮像するための画面である。撮像画面は、例えば、情報端末1に予めインストールされた店員用アプリケーションを起動することによって表示される。
【0078】
図7(a)に示すように、操作受付部162は、撮像画面において、店員が、撮像部11の撮像範囲を示す画面中央の領域に果物を含めた状態で、画面下部にあるボタンを押下する操作を受け付けると、画像生成部161に対して、撮像部11が撮像した商品を含む商品画像を生成させる。操作受付部162は、画像生成部161が商品画像を生成すると、
図7(b)に示す販促情報入力画面を表示部14に表示させる。
【0079】
図7(b)に示すように、操作受付部162は、販促情報入力画面において、店員が、画面中央の入力領域に商品画像とともに表示させるメッセージを入力して、画面下部にある決定ボタンを押下すると、販促情報の入力を受け付ける。操作受付部162は、販促情報の入力を受け付けると、
図7(c)に示すモード選択画面を表示部14に表示させる。
【0080】
図7(c)に示すモード選択画面には、情報端末1の画像生成部161が生成した1つの商品画像を、連続する複数の表示期間に表示させる「第1モード」と、1つの商品画像を離間した複数の表示期間に表示させる「第2モード」と、1コマの表示期間に表示させる「モードなし」とが選択可能な状態で表示されている。
図7(c)に示すように、操作受付部162は、モード選択画面において、店員が、画面中央の「モードなし」を選択して、画面下部にある決定ボタンを押下すると、モードなしを設定する操作を受け付ける。操作受付部162は、いずれかのモードを設定する操作を受け付けると、
図7(d)に示す表示期間設定画面を表示部14に表示させる。
【0081】
図7(d)に示す表示期間設定画面には、表示サイクルに含まれる複数の表示期間が設定可能な状態で表示されている。
図7(d)に示すように、操作受付部162は、表示期間設定画面において、店員が、画面中央の第2期間を選択して、画面下部の決定ボタンを押下すると、商品画像を表示装置2に表示させるタイミングを設定する操作を受け付ける。
【0082】
送信部163は、操作受付部162がタイミングを設定する操作を受け付けると、通信部13を介して、画像生成部161が生成した商品画像と、操作受付部162が受け付けた販促情報とを表示制御装置3に送信する。また、送信部163は、通信部13を介して、操作受付部162が受け付けた操作により設定されたタイミングを示すタイミング情報を表示制御装置3に送信する。
【0083】
[顧客端末4の画面]
続いて、顧客端末4に表示される画面について説明する。
図8は、顧客端末4のディスプレイに表示された画面について説明するための図である。
図8(a)に示す画面は、ロック画面である。
図8(b)、(c)、(d)は、顧客端末4にインストールされた顧客用アプリケーションの画面である。
【0084】
図8(a)に示すように、表示制御部333が、顧客端末4に特売情報を送信するとともに、顧客に特売情報を知らせるためにプッシュ通知をすると、顧客端末4は、ロック画面にプッシュ通知を表示する。顧客端末4は、例えば、顧客が、
図8(a)に示すロック画面に表示されたプッシュ通知の表示領域をタッチすると、
図8(b)に示すように顧客用アプリケーションを起動し、プッシュ通知に対応する店舗の特売情報の一覧を表示させる。
【0085】
顧客端末4は、例えば、顧客が、
図8(b)に示す特売情報「5/22 16:00 タイムセールを実施して・・・」の表示領域をタッチすると、
図8(c)に示すように、当該特売情報として、商品画像とともに販促情報を表示させる。顧客端末4は、顧客が、ロック画面に表示されたプッシュ通知の表示領域をタッチすると、顧客用アプリケーションを起動し、複数の商品画像を、複数の商品画像それぞれに対応する販促情報とともに、ディスプレイに順次表示させてもよい。
【0086】
また、顧客端末4は、顧客用アプリケーションの画面において、所定のエリアに含まれる一以上の店舗それぞれに対応する特売情報を表示させてもよい。所定のエリアは、顧客端末4の現在位置に基づく地域でもよいし、不図示の顧客用アプリケーションのエリア検索画面においてユーザによって入力された情報に基づく地域でもよい。
【0087】
図8(d)に示す例において、顧客端末4は、顧客用アプリケーションを起動すると、不図示のGPS(Global Positioning System)機能によって位置情報を取得し、取得した位置情報に基づく所定のエリア「xxxエリア」に含まれる一以上の店舗として、「〇〇店」及び「〇×店」の特売情報を表示制御装置3から取得する。そして、顧客端末4は、顧客用アプリケーションの画面において、表示制御装置3から取得した「〇〇店」及び「〇×店」それぞれに対応する特売情報を表示してもよい。また、顧客端末4は、顧客用アプリケーションの画面において、ユーザがよく利用する店舗として予めお気に入りに登録された一以上の店舗それぞれに対応する特売情報を表示させてもよい。
【0088】
また、顧客端末4は、顧客用アプリケーションの画面において、ユーザによって設定された商品の種別に対応する一以上の特売情報を表示させてもよい。この場合、特売情報に含まれる販促情報には、商品の種別を示す商品情報が含まれている。
図8(d)に示す例において、顧客端末4は、顧客用アプリケーションの画面において、ユーザが商品種別を「青果」に設定した場合に、所定のエリア「xxxエリア」に含まれる「〇〇店」及び「〇×店」それぞれに対応し、かつユーザが設定した商品種別「青果」に対応する特売情報を表示してもよい。
【0089】
表示制御装置3の表示制御部333は、顧客端末4にインストールされた顧客用アプリケーションに特売情報を表示させたが、これに限らない。例えば、表示制御部333は、顧客端末4が所定のWebサイトにアクセスすることによって顧客端末4のディスプレイに表示されたWebサイト画面に特売情報を表示させてもよい。所定のWebサイトは、例えば、店舗のWebサイト、又は複数の店舗を運営する企業のWebサイトである。表示制御部333は、例えば、所定のWebサイトに顧客端末4がアクセスした場合において、所定のエリアに含まれる一以上の店舗に対応する特売情報を、Webサイト画面に表示させてもよい。また、表示制御部333は、例えば、所定のWebサイトに顧客端末4がアクセスした場合において、ユーザによって設定された商品の種別に対応する一以上の特売情報を、Webサイト画面に表示させてもよい。
【0090】
[表示制御システムSの処理]
続いて、表示制御システムSにおける処理の流れについて説明する。
図9は、表示制御システムSにおける処理の流れを示すシーケンス図である。本処理は、情報端末1において店員用アプリケーションが起動したことを契機として開始する。
【0091】
まず、情報端末1の操作受付部162は、撮像画面において、店員が商品を撮像する操作を受け付けると、画像生成部161に対して、撮像部11が撮像した商品を含む商品画像を生成させる(S1)。続いて、操作受付部162は、販促情報入力画面において、店員が、画面中央の入力領域に商品画像とともに表示させるメッセージを入力すると、販促情報の入力を受け付ける(S2)。
【0092】
続いて、操作受付部162は、表示期間設定画面において、店員が、表示サイクルに含まれる複数の表示期間のうちのいずれかの表示期間を設定すると、商品画像を表示装置2に表示させるタイミングを設定する操作を受け付ける(S3)。送信部163は、通信部13を介して、画像生成部161が生成した商品画像と、操作受付部162が受け付けた販促情報と、操作受付部162が受け付けた操作により設定されたタイミングを示すタイミング情報を表示制御装置3に送信する。
【0093】
表示制御装置3の画像取得部331は、通信部31を介して、情報端末1が商品を撮像して生成した商品画像を、情報端末1で入力された、商品画像が示す商品の販売を促進するための販促情報とともに取得する。受信部332は、通信部31を介して、情報端末1から送信されたタイミング情報を受信する。
【0094】
画像取得部331は、商品画像を取得すると、取得した商品画像を識別する画像識別情報を生成する(S4)。画像取得部331は、取得した商品画像と、販促情報と、生成した画像識別情報とを表示装置2に送信する。
【0095】
続いて、表示制御部333は、画像取得部331が複数の情報端末1から複数の商品画像を取得した場合に、取得した複数の商品画像の数の合計が上限値を超えるか否かを判定する(S5)。表示制御部333は、取得された複数の商品画像の数の合計が上限値を超えると判定した場合に(S5においてYESの場合)、取得された複数の商品画像から、上限値以内の数の商品画像を選択する(S6)。
【0096】
表示制御部333は、複数の商品画像を選択した後、又は取得された複数の商品画像の数の合計が上限値を超えないと判定した場合に(S5においてNOの場合)、受信部332が受信した複数のタイミング情報に基づいて、複数の商品画像を表示装置2に表示させる順序を決定する(S7)。表示制御部333は、通信部31を介して、決定した順序を示す順序情報を表示装置2に送信する。表示装置2は、取得した順序情報が示す順序に従って、複数の商品画像を、複数の商品画像それぞれに対応する販促情報とともに順次表示する(S8)。
【0097】
続いて、表示制御部333は、表示装置2に表示させた複数の商品画像と、複数の商品画像それぞれに対応する販促情報とを含む特売情報を、顧客端末4に送信する。顧客端末4は、特売情報を取得し、取得した特売情報に含まれる複数の商品画像を、複数の商品画像それぞれに対応する販促情報とともに、ディスプレイに表示する(S9)。なお、表示制御システムSは、表示制御部333が特売情報を顧客端末4に送信し、送信した特売情報を顧客端末4に表示させる処理を、S4からS8までの処理と並列して実行してもよいし、S4の処理の前に実行してもよい。
【0098】
[本実施の形態における効果]
以上説明したとおり、本実施の形態に係る表示制御システムSは、情報端末1が、商品画像及び販促情報を表示制御装置3に送信すると、表示制御装置3が、複数の情報端末1から取得した複数の商品画像を、当該複数の商品画像それぞれに対応する販促情報とともに表示装置2に順次表示させる。このようにすることで、表示制御システムSは、店舗内の売り場にいる店員が、情報端末1を用いて撮像した商品画像と、入力した販促情報とを表示装置2に表示させることができる。その結果、店員は、商品の広告を容易に表示装置2に表示させることができる。
【0099】
以上、本発明を実施の形態を用いて説明したが、本発明の技術的範囲は上記実施の形態に記載の範囲には限定されず、その要旨の範囲内で種々の変形及び変更が可能である。例えば、表示制御装置3は、表示装置2に表示させた複数の商品画像と、複数の商品画像それぞれに対応する販促情報とを含む特売情報を、顧客端末4に表示させたが、これに限らない。表示制御装置3は、表示装置2に表示させた商品画像とは異なる複数の顧客端末4用の商品画像と、複数の顧客端末4用の商品画像それぞれに対応する販促情報とを含む特売情報を、顧客端末4に表示させてもよい。
【0100】
例えば、装置の分散・統合の具体的な実施の形態は、以上の実施の形態に限られず、その全部又は一部について、任意の単位で機能的又は物理的に分散・統合して構成することができる。また、複数の実施の形態の任意の組み合わせによって生じる新たな実施の形態も、本発明の実施の形態に含まれる。組み合わせによって生じる新たな実施の形態の効果は、もとの実施の形態の効果を合わせ持つ。
【符号の説明】
【0101】
1 情報端末
11 撮像部
12 操作部
13 通信部
14 表示部
15 記憶部
16 制御部
161 画像生成部
162 操作受付部
163 送信部
2 表示装置
3 表示制御装置
31 通信部
32 記憶部
33 制御部
331 画像取得部
332 受信部
333 表示制御部
334 特定部
4 顧客端末