(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-12-09
(45)【発行日】2022-12-19
(54)【発明の名称】RACH電力オフセット
(51)【国際特許分類】
H04W 52/38 20090101AFI20221212BHJP
H04W 52/18 20090101ALI20221212BHJP
H04W 74/08 20090101ALI20221212BHJP
【FI】
H04W52/38
H04W52/18
H04W74/08
(21)【出願番号】P 2019560361
(86)(22)【出願日】2018-05-04
(86)【国際出願番号】 US2018031254
(87)【国際公開番号】W WO2018204887
(87)【国際公開日】2018-11-08
【審査請求日】2021-05-06
(32)【優先日】2017-05-04
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】503447036
【氏名又は名称】サムスン エレクトロニクス カンパニー リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100133400
【氏名又は名称】阿部 達彦
(74)【代理人】
【識別番号】100110364
【氏名又は名称】実広 信哉
(74)【代理人】
【識別番号】100154922
【氏名又は名称】崔 允辰
(72)【発明者】
【氏名】チョン, ヒョンスク
(72)【発明者】
【氏名】ディナン, エスマエル
(72)【発明者】
【氏名】ババエイ, アリレザ
(72)【発明者】
【氏名】パク, キュンミン
【審査官】倉本 敦史
(56)【参考文献】
【文献】国際公開第2010/052843(WO,A1)
【文献】Ericsson,On path loss estimation for UL power control,3GPP TSG-RAN WG1 #88bis R1-1705915,2017年03月25日,pp.1-4
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04W 4/00-99/00
3GPP TSG RAN WG1-4
SA WG1-4
CT WG1、4
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
無線通信システムにおける無線デバイスの方法であって、
前記無線デバイスによって、SS/PBCH(a synchronization signals and physical broadcast channel)ブロックを受信することと、
ランダムアクセス手順(procedure)のプリアンブルの送信のための制御指令を受信することと、
前記プリアンブルのための送信電力を決定することであって、
前記無線デバイスにチャネル状態情報参照信号(CSI-RS)が構成される場合、
前記CSI-RSの送信電力に関連付けられた電力オフセット値に基づいて
前記プリアンブルのための送信電力を決定し、前記CSI-RSの前記送信電力は、SS/PBCHブロックの
送信電力に関連付けられ、かつ、
前記無線デバイスに
前記CSI-RSが構成されない場合、
前記電力オフセット値に基づくことなく
前記SS/PBCHブロックの前記送信電力に基づく、決定することと、
前記送信電力に基づいて前記プリアンブルを送信することと、を含む、方法。
【請求項2】
前記CSI-RSが周期的CSI-RSである、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記電力オフセット値を指示する1つ以上の構成パラメータを受信することをさらに含む、請求項1に記載の方法。
【請求項4】
前記CSI-RSの周期性及びリソース要素の1つ以上のCSI-RSサブキャリアまたはCSI-RSシーケンスのうちの少なくとも1つを示す1つ以上の構成パラメータを受信することをさらに含む、請求項1に記載の方法。
【請求項5】
参照信号電力値、プリアンブル基地局が受信した目標電力、またはセルの構成された無線デバイス送信電力のうちの少なくとも1つを指示する1つ以上の構成パラメータを受信することをさらに含む、請求項1に記載の方法。
【請求項6】
前記送信電力が、プリアンブル基地局が受信した目標電力と伝搬損失測定の値との合計に基づく、請求項1に記載の方法。
【請求項7】
前記伝搬損失測定の前記値が、参照信号電力値から参照信号の測定された受信電力値を引いた値に基づき、
1つ以上の構成パラメータがCSI-RS構成パラメータを1つ以上含む場合、前記参照信号は前記CSI-RSであり、
前記1つ以上の構成パラメータが前記CSI-RS構成パラメータを含まない場合、前記参照信号は少なくとも1つの同期信号である、請求項6に記載の方法。
【請求項8】
前記送信電力の前記決定が、参照信号電力値にさらに基づく、請求項1に記載の方法。
【請求項9】
前記送信電力が、前記CSI-RSの受信電力に基づいて決定された伝搬損失測定の値を用いる、請求項1に記載の方法。
【請求項10】
1つ以上の構成パラメータが前記CSI-RSの1つ以上のパラメータを含む場合、
前記ランダムアクセス手順のプリアンブルの前記送信は少なくとも1つのランダムアクセスチャネルを使用し、前記1つ以上のメッセージが、
1つ以上の同期信号と前記CSI-RSとの間の関連付け、および
前記少なくとも1つのランダムアクセスチャネルと前記1つ以上の同期信号との間の関連付けを示す、請求項1~9のいずれかに記載の方法。
【請求項11】
無線通信システムにおける無線デバイスであって、
トランシーバと、
プロセッサと、を含み、
前記プロセッサは、
前記無線デバイスを介して、SS/PBCH(a synchronization signals and physical broadcast channel)ブロックを受信し、
前記トランシーバを介して、ランダムアクセス手順(procedure)のプリアンブルの送信のための制御指令を受信し、
チャネル状態情報参照信号(CSI-RS)が構成される場合、
前記CSI-RSの送信電力に
関連付けられた電力オフセット値に基づいて、前記プリアンブルのための送信電力を決定し、ここで、前記CSI-RSの前記送信電力は、SS/PBCHブロックの
送信電力に関連付けられ、
前記無線デバイスに
前記CSI-RSが構成されない場合、
前記電力オフセット値に基づくことなく
前記SS/PBCHブロックの前記送信電力に基づいて、前記プリアンブルのための送信電力を決定し、
前記送信電力に基づいて前記プリアンブルを送信することを特徴とする無線デバイス。
【請求項12】
前記CSI-RSが周期的CSI-RSである、請求項11に記載の無線デバイス。
【請求項13】
前記トランシーバを介して、前記電力オフセット値を指示する1つ以上の構成パラメータを受信する、請求項11に記載の無線デバイス。
【請求項14】
前記トランシーバを介して、前記CSI-RSの周期性及びリソース要素の1つ以上のCSI-RSサブキャリアまたはCSI-RSシーケンスのうちの少なくとも1つを示す1つ以上の構成パラメータを受信する、請求項11に記載の無線デバイス。
【請求項15】
前記トランシーバを介して、参照信号電力値、プリアンブル基地局が受信した目標電力、またはセルの構成された無線デバイス送信電力のうちの少なくとも1つを指示する1つ以上の構成パラメータを受信することをさらに含む、請求項11に記載の無線デバイス。
【請求項16】
前記送信電力が、プリアンブル基地局が受信した目標電力と伝搬損失測定の値との合計に基づく、請求項11に記載の無線デバイス。
【請求項17】
前記伝搬損失測定の前記値が、参照信号電力値から参照信号の測定された受信電力値を引いた値に基づき、
1つ以上の構成パラメータがCSI-RS構成パラメータを1つ以上含む場合、前記参照信号は前記CSI-RSであり、
前記1つ以上の構成パラメータが前記CSI-RS構成パラメータを含まない場合、前記参照信号は少なくとも1つの同期信号である、請求項16に記載の無線デバイス。
【請求項18】
前記送信電力の前記決定が、参照信号電力値にさらに基づく、請求項11に記載の無線デバイス。
【請求項19】
前記送信電力が、前記CSI-RSの受信電力に基づいて決定された伝搬損失測定の値を用いる、請求項11に記載の無線デバイス。
【請求項20】
1つ以上の構成パラメータが前記CSI-RSの1つ以上のパラメータを含む場合、
前記ランダムアクセス手順のプリアンブルの前記送信は少なくとも1つのランダムアクセスチャネルを使用し、前記1つ以上のメッセージが、
1つ以上の同期信号と前記CSI-RSとの間の関連付け、および
前記少なくとも1つのランダムアクセスチャネルと前記1つ以上の同期信号との間の関連付けを示す、請求項11~19のいずれかに記載の無線デバイス。
【発明の詳細な説明】
【背景技術】
【0001】
本出願は、2017年5月4日に出願された米国仮特許出願第62/501,505号の利益を主張し、その全体が参照により本明細書に組み込まれる。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0002】
本発明の例示的な実施形態は、キャリアアグリゲーションの動作を可能にする。本明細書で開示される技術の実施形態は、マルチキャリア通信システムの技術分野で用いられてもよい。より具体的には、本明細書で開示される技術の実施形態は、マルチキャリア通信システムにおける信号タイミングに関係し得る。
【0003】
本発明の例示的な実施形態は、様々な物理層変調および送信メカニズムを使用して実装されてもよい。例示的な送信メカニズムには、CDMA、OFDM、TDMA、ウェーブレット技術などが含まれるが、これらに限定されない。TDMA/CDMA、およびOFDM/CDMAなどのハイブリッド送信メカニズムも用いられ得る。物理層での信号送信には、さまざまな変調方式を適用できる。変調方式の例には、位相、振幅、コード、これらの組み合わせなどが含まれるが、これらに限定されない。例示的な無線送信方法は、BPSK、QPSK、16-QAM、64-QAM、256-QAMなどを使用してQAMを実装してもよい。物理的な無線送信は、送信要件と無線条件に応じて変調およびコーディング方式を動的または半動的に変更することにより強化できる。
【図面の簡単な説明】
【0004】
本発明の様々な実施形態のいくつかの例は、図面を参照して本明細書に記載されている。
【0005】
【
図1】本開示の実施形態の一態様による、OFDMサブキャリアの例示的なセットを示す図である。
【
図2】本開示の実施形態の一態様による、キャリアグループ内の2つのキャリアの例示的な送信時間および受信時間を示す図である。
【
図3】本開示の実施形態の一態様による、OFDM無線リソースを示す図である。
【
図4】本開示の実施形態の一態様による、基地局および無線デバイスのブロック図である。
【
図5A】本開示の実施形態の一態様による、アップリンクおよびダウンリンク信号送信の例示的な図である。
【
図5B】本開示の実施形態の一態様による、アップリンクおよびダウンリンク信号送信の例示的な図である。
【
図5C】本開示の実施形態の一態様による、アップリンクおよびダウンリンク信号送信の例示的な図である。
【
図5D】本開示の実施形態の一態様による、アップリンクおよびダウンリンク信号送信の例示的な図である。
【
図6】本開示の実施形態の一態様による、マルチコネクティビティを備えたプロトコル構造の例示的な図である。
【
図7】本開示の実施形態の一態様による、CAおよびDCを有するプロトコル構造の例示的な図である。
【
図8】本開示の実施形態の一態様による、TAG構成の例を示す。
【
図9】本開示の実施形態の一態様による、セカンダリTAGのランダムアクセスプロセスにおける例示的なメッセージフローである。
【
図10A】本開示の実施形態の一態様による、5Gコアネットワーク(例えば、NGC)と基地局(例えば、egNBおよびeLTE eNB)との間のインターフェースの例示的な図である。
【
図10B】本開示の実施形態の一態様による、5Gコアネットワーク(例えば、NGC)と基地局(例えば、egNBおよびeLTE eNB)との間のインターフェースの例示的な図である。
【
図11A】本開示の実施形態の一態様による、5G RAN(例えば、gNB)およびLTE RAN(例えば、(e)LTE eNB)の緊密な相互作用のアーキテクチャの例示的な図である。
【
図11B】本開示の実施形態の一態様による、5G RAN(例えば、gNB)およびLTE RAN(例えば、(e)LTE eNB)の緊密な相互作用のアーキテクチャの例示的な図である。
【
図11C】本開示の実施形態の一態様による、5G RAN(例えば、gNB)およびLTE RAN(例えば、(e)LTE eNB)の緊密な相互作用のアーキテクチャの例示的な図である。
【
図11D】本開示の実施形態の一態様による、5G RAN(例えば、gNB)およびLTE RAN(例えば、(e)LTE eNB)の緊密な相互作用のアーキテクチャの例示的な図である。
【
図11E】本開示の実施形態の一態様による、5G RAN(例えば、gNB)およびLTE RAN(例えば、(e)LTE eNB)の緊密な相互作用のアーキテクチャの例示的な図である。
【
図11F】本開示の実施形態の一態様による、5G RAN(例えば、gNB)およびLTE RAN(例えば、(e)LTE eNB)の緊密な相互作用のアーキテクチャの例示的な図である。
【
図12A】本開示の実施形態の一態様による、緊密に相互作用するベアラの無線プロトコル構造の例示的な図である。
【
図12B】本開示の実施形態の一態様による、緊密に相互作用するベアラの無線プロトコル構造の例示的な図である。
【
図12C】本開示の実施形態の一態様による、緊密に相互作用するベアラの無線プロトコル構造の例示的な図である。
【
図13A】本開示の実施形態の一態様による、gNB展開シナリオの例示的な図である。
【
図13B】本開示の実施形態の一態様による、gNB展開シナリオの例示的な図である。
【
図14】本開示の実施形態の一態様による、集中型gNB展開シナリオの機能分割オプションの例の例示的な図である。
【
図15A】本開示の実施形態の一態様による、競合ベースの4ステップRA手順および無競合RA手順の例示的な図である。
【
図15B】本開示の実施形態の一態様による、競合ベースの4ステップRA手順および無競合RA手順の例示的な図である。
【
図16】本開示の実施形態の一態様による、MAC PDUフォーマットの例示的な図である。
【
図17A】本開示の実施形態の一態様による、MAC RARフォーマットの例示的な図である。
【
図17B】本開示の実施形態の一態様による、MAC RARフォーマットの例示的な図である。
【
図17C】本開示の実施形態の一態様による、MAC RARフォーマットの例示的な図である。
【
図18】本開示の実施形態の一態様による、SSバーストセットの異なる構成の例示的な図である。
【
図19】本開示の実施形態の一態様による、RACH機会、RACHバーストおよびRACHバーストセットの例示的な図である。
【
図20A】本開示の実施形態の一態様による、PRACHリソースのTDMおよびFDMマッピングの例示的な図である。
【
図20B】本開示の実施形態の一態様による、PRACHリソースのTDMおよびFDMマッピングの例示的な図である。
【
図20C】本開示の実施形態の一態様による、PRACHリソースのTDMおよびFDMマッピングの例示的な図である。
【
図21A】本開示の実施形態の一態様による、SSブロックと1つ以上のCSI-RSとの間の関連付けの例示的な図である。
【
図21B】本開示の実施形態の一態様による、SSブロックと1つ以上のCSI-RSとの間の関連付けの例示的な図である。
【
図22A】本開示の実施形態の一態様による、ビーム固有プリアンブルとPRACH機会との間のマッピングの例示的な図である。
【
図22B】本開示の実施形態の一態様による、ビーム固有プリアンブルとPRACH機会との間のマッピングの例示的な図である。
【
図23】本開示の実施形態の一態様による、マルチビームによるRA手順の例示的な図である。
【
図24A】本開示の実施形態の一態様による、RARウィンドウの前の複数のプリアンブル送信の例示的な図である。
【
図24B】本開示の実施形態の一態様による、RARウィンドウの前の複数のプリアンブル送信の例示的な図である。
【
図25】本開示の実施形態の一態様による、ワイドビームおよびCSI-RSナロービームを備えたIDLEモードRSを送信するTRPの例示的な図である。
【
図26】本開示の実施形態の一態様による、カウンタの例示的な図である。
【
図27】本開示の実施形態の一態様による、カウンタの例示的な図である。
【
図28】本開示の実施形態の一態様による、プリアンブルフォーマットに基づいて決定されたDELTA_PREAMBLEの例示的な図である。
【
図29】本開示の実施形態の一態様による、K
PUSCHの例示的な図である。
【
図30A】本開示の実施形態の一態様による、δ
PUSCH,cの例示的な図である。
【
図30B】本開示の実施形態の一態様による、δ
PUSCH,cの例示的な図である。
【
図31】本開示の実施形態の一態様による、
PUCCHの例示的な図である。
【
図32】本開示の実施形態の一態様による、δ
PUCCHの例示的な図である。
【
図33】本開示の実施形態の一態様による、1つ以上のプリアンブル送信をドロップするための例示的な図である。
【
図34】本開示の実施形態の一態様による、電力オフセットを用いるための例示的な図である。
【
図35】本開示の実施形態の一態様による、カウンタを管理するための例示的な図である。
【
図36】本開示の実施形態の一態様による、ランピング電力を用いるための例示的な図である。
【
図37】本開示の実施形態の一態様による、例示的なフロー図である。
【
図38】本開示の実施形態の一態様による、例示的なフロー図である。
【
図39】本開示の実施形態の一態様による、例示的なフロー図である。
【
図40】本開示の実施形態の一態様による、例示的なフロー図である。
【
図41】本開示の実施形態の一態様による、例示的なフロー図である。
【
図42】本開示の実施形態の一態様による、例示的なフロー図である。
【
図43】本開示の実施形態の一態様による、例示的なフロー図である。
【
図44】本開示の実施形態の一態様による、例示的なフロー図である。
【発明を実施するための形態】
【0006】
以下の頭字語は、本開示全体で使用される。
【表1-1】
【表1-2】
【表1-3】
【表1-4】
【0007】
図1は、本発明の実施形態の一態様による、OFDMサブキャリアの例示的なセットを示す図である。この例に示すように、図の矢印は、マルチキャリアOFDMシステムのサブキャリアを示してもよい。OFDMシステムは、OFDM技術、DFTS-OFDM、SC-OFDM技術などの技術を使用してもよい。例えば、矢印101は、情報シンボルを送信するサブキャリアを示す。
図1は例示を目的とするものであり、典型的なマルチキャリアOFDMシステムは、キャリアにより多くのサブキャリアを含むことができる。例えば、キャリア内のサブキャリアの数は、10~10,000個のサブキャリアの範囲にあってもよい。
図1は、送信帯域内の2つの保護帯域106および107を示す。
図1に示すように、保護帯域106は、サブキャリア103とサブキャリア104との間にある。サブキャリアA102の例示的なセットは、サブキャリア103およびサブキャリア104を含む。
図1は、サブキャリアB105の例示的なセットも示す。図示のように、例示的なサブキャリアのセットB105の任意の2つのサブキャリア間に保護帯域はない。マルチキャリアOFDM通信システムのキャリアは、連続キャリア、非連続キャリア、または連続キャリアと非連続キャリアの両方の組み合わせであってもよい。
【0008】
図2は、本発明の実施形態の一態様による、2つのキャリアの例示的な送信時間および受信時間を示す図である。マルチキャリアOFDM通信システムは、例えば1~10キャリアの範囲の1つ以上のキャリアを含んでもよい。キャリアA204およびキャリアB205は、同じまたは異なるタイミング構造を有してもよい。
図2は2つの同期されたキャリアを示しているが、キャリアA204とキャリアB205は互いに同期してもしなくてもよい。FDDおよびTDDデュプレックスメカニズムでは、異なる無線フレーム構造がサポートされてもよい。
図2は、例示的なFDDフレームタイミングを示す。ダウンリンクおよびアップリンク送信は、無線フレーム201に編成されてもよい。この例では、無線フレーム期間は10ミリ秒である。例えば、1~100ミリ秒の範囲の他のフレーム期間もサポートされ得る。この例では、各10ミリ秒無線フレーム201は、10個の同じサイズのサブフレーム202に分割されてもよい。0.5ミリ秒、1ミリ秒、2ミリ秒、5ミリ秒など、他のサブフレーム期間もサポートされ得る。サブフレームは、2つ以上のスロット(スロット206および207など)で構成されてもよい。FDDの例では、10ミリ秒間隔ごとに10個のサブフレームがダウンリンク送信に使用でき、10個のサブフレームがアップリンク送信に使用できる。アップリンクとダウンリンクの送信は、周波数領域で分離されてもよい。スロットは、通常のCPで最大60kHzの同じサブキャリア間隔で7または14OFDMシンボルとすることができる。スロットは、通常のCPで60kHzを超える同じサブキャリア間隔で14OFDMシンボルとすることができる。スロットには、すべてのダウンリンク、すべてのアップリンク、またはダウンリンク部分とアップリンク部分などを含めることができる。スロットアグリゲーションをサポートでき、例えば、1つまたは複数のスロットにまたがるようにデータ送信をスケジュールできる。一例では、ミニスロットはサブフレーム内のOFDMシンボルで開始することができる。ミニスロットは、1つ以上のOFDMシンボルの期間を有することができる。スロットは、複数のOFDMシンボル203を含むことができる。スロット206内のOFDMシンボル203の数は、サイクリックプレフィックス長およびサブキャリア間隔に依存してもよい。
【0009】
図3は、本発明の実施形態の一態様による、OFDM無線リソースを示す図である。時間304および周波数305のリソースグリッド構造が
図3に示されている。ダウンリンクサブキャリアまたはRBの量は、少なくとも部分的に、セル内で構成されたダウンリンク送信帯域幅306に依存してもよい。最小の無線リソースユニットは、リソース要素と呼ばれる場合がある(例:301)。リソース要素は、リソースブロックにグループ化することができる(例:302)。リソースブロックは、リソースブロックグループ(RBG)と呼ばれるより大きな無線リソースにグループ化することができる(例:303)。スロット206内の送信信号は、複数のサブキャリアおよび複数のOFDMシンボルの1つまたはいくつかのリソースグリッドによって記述され得る。リソースブロックを使用して、特定の物理チャネルからリソース要素へのマッピングを記述することができる。物理リソース要素の他の事前定義されたグループ化は、無線技術に応じてシステムに実装することができる。例えば、24のサブキャリアは、5ミリ秒の期間、無線ブロックとしてグループ化することができる。例示的な例では、リソースブロックは、時間領域の1つのスロットと周波数領域の180kHzに対応してもよい(15KHzのサブキャリア帯域幅と12のサブキャリアの場合)。
【0010】
例示的な実施形態では、複数の数秘術がサポートされ得る。一例では、整数Nによって基本的なサブキャリア間隔をスケーリングすることにより、数秘術を導出することができる。一例では、スケーラブルな数秘術は、少なくとも15kHz~480kHzのサブキャリア間隔を可能にし得る。15kHzの数秘術と同じCPオーバーヘッドを持つ異なるサブキャリア間隔のスケーリングされた数秘術は、NRキャリアで1ミリ秒ごとにシンボル境界に整合してもよい。
【0011】
図5A、
図5B、
図5C、および
図5Dは、本発明の実施形態の一態様による、アップリンクおよびダウンリンク信号送信の例示的な図である。
図5Aは、例示的なアップリンク物理チャネルを示す。物理アップリンク共有チャネルを表すベースバンド信号は、以下のプロセスを実行してもよい。これらの機能は例として示されており、さまざまな実施形態で他のメカニズムを実装することができることが予想される。機能には、スクランブリング、スクランブルビットの変調による複素数値シンボルの生成、複素数値変調シンボルの1つ以上の送信層へのマッピング、プリコーディングの変換による複素数値シンボルの生成、複素数値シンボルのプリコーディング、プリコーディングされた複素数値シンボルのリソース要素へのマッピング、各アンテナポートの複素数値時間領域DFTS-OFDM/SC-FDMA信号の生成などが含まれてもよい。
【0012】
各アンテナポートの複素数値DFTS-OFDM/SC-FDMAベースバンド信号および/または複素数値PRACHベースバンド信号のキャリア周波数への変調およびアップコンバージョンの例を
図5Bに示す。送信前にフィルタリングを用いることができる。
【0013】
ダウンリンク送信の構造例は、
図5Cに示されている。ダウンリンク物理チャネルを表すベースバンド信号は、以下のプロセスを実行してもよい。これらの機能は例として示されており、さまざまな実施形態で他のメカニズムを実装することができることが予想される。機能には、物理チャネルで送信される各コードワードのコード化ビットのスクランブル、スクランブルビットの変調による複素数値変調シンボルの生成、複素数値変調シンボルの1つまたはいくつかの送信層上へのマッピング、アンテナポートで送信するための各層の複素数値変調シンボルのプリコーディング、各アンテナポートの複素数値変調シンボルのリソース要素へのマッピング、各アンテナポートの複素数値時間領域OFDM信号の生成などが含まれる。
【0014】
各アンテナポートの複素数値OFDMベースバンド信号のキャリア周波数への変調とアップコンバージョンの例を
図5Dに示す。送信前にフィルタリングを用いることができる。
【0015】
図4は、本発明の実施形態の一態様による、基地局401および無線デバイス406の例示的なブロック図である。通信ネットワーク400は、少なくとも1つの基地局401および少なくとも1つの無線デバイス406を含むことができる。基地局401は、少なくとも1つの通信インターフェース402、少なくとも1つのプロセッサ403、および非一時的メモリ404に格納され、少なくとも1つのプロセッサ403によって実行可能なプログラムコード命令405の少なくとも1つのセットを含むことができる。無線デバイス406は、少なくとも1つの通信インターフェース407、少なくとも1つのプロセッサ408、および非一時的メモリ409に格納され、少なくとも1つのプロセッサ408によって実行可能なプログラムコード命令410の少なくとも1つのセットを含むことができる。基地局401の通信インターフェース402は、少なくとも1つの無線リンク411を含む通信経路を介して無線デバイス406の通信インターフェース407と通信するように構成されてもよい。無線リンク411は、双方向リンクとすることができる。無線デバイス406の通信インターフェース407は、基地局401の通信インターフェース402との通信に従事するように構成されてもよい。基地局401および無線デバイス406は、複数の周波数キャリアを使用して無線リンク411を介してデータを送受信するように構成されてもよい。実施形態の様々な態様のうちのいくつかによれば、トランシーバが用いられてもよい。トランシーバは、トランスミッタとレシーバの両方を含むデバイスである。トランシーバは、無線デバイス、基地局、中継ノードなどのデバイスで用いることができる。通信インターフェース402、407および無線リンク411に実装される無線技術の例示的な実施形態は、
図1、
図2、
図3、
図5、および関連するテキストで示されている。
【0016】
インターフェースは、ハードウェアインターフェース、ファームウェアインターフェース、ソフトウェアインターフェース、および/またはそれらの組み合わせであってもよい。ハードウェアインターフェースは、コネクタ、ワイヤ、ドライバなどの電子デバイス、アンプなどを含むことができる。ソフトウェアインターフェースは、プロトコル、プロトコル層、通信ドライバ、デバイスドライバ、それらの組み合わせなどを実装するためにメモリデバイスに格納されたコードを含んでもよい。ファームウェアインターフェースには、接続、電子デバイス動作、プロトコル、プロトコル層、通信ドライバ、デバイスドライバ、ハードウェア動作、それらの組み合わせなどを実装するために、メモリデバイスに格納された、および/またはメモリデバイスと通信して埋め込まれたハードウェアとコードの組み合わせを含んでもよい。
【0017】
用語「構成された」は、デバイスが動作状態にあるか非動作状態にあるかにかかわらず、デバイスの容量に関連する場合がある。「構成された」とは、デバイスが動作状態にあるか非動作状態にあるかにかかわらず、デバイスの動作特性に影響するデバイスの特定の設定を指す場合もある。言い換えると、ハードウェア、ソフトウェア、ファームウェア、レジスタ、メモリ値などは、デバイスが特定の特性を提供するために、デバイスが動作状態または非動作状態にあるかどうかにかかわらず、デバイス内で「構成」され得る。「デバイスで発生する制御メッセージ」などの用語は、デバイスが動作状態か非動作状態かにかかわらず、制御メッセージにデバイスの特定の特性を構成するために使用できるパラメータがあることを意味する場合がある。
【0018】
実施形態の様々な態様のいくつかによれば、5Gネットワークは多数の基地局を含むことができ、無線デバイスに向けてユーザプレーンNR PDCP/NR RLC/NR MAC/NR PHYおよび制御プレーン(NR RRC)プロトコル終端を提供する。基地局は、他の基地局と相互接続することができる(Xnインターフェースを用いるなど)。基地局はまた、例えばNGCへのNGインターフェースを用いて接続されてもよい。
図10Aおよび
図10Bは、本発明の実施形態の一態様による、5Gコアネットワーク(例えば、NGC)と基地局(例えば、gNBおよびeLTE eNB)との間のインターフェースの例示的な図である。例えば、基地局は、NG-Cインターフェースを用いるNGC制御プレーン(例えば、NG CP)およびNG-Uインターフェースを用いるNGCユーザプレーン(例えば、UPGW)に相互接続されてもよい。NGインターフェースは、5Gコアネットワークと基地局間の多対多の関係をサポートすることができる。
【0019】
基地局には、例えば、1、2、3、4、または6つのセクターなど、多くのセクターが含まれる場合がある。基地局は、例えば1~50個以上のセルの範囲の多くのセルを含むことができる。セルは、例えばプライマリセルまたはセカンダリセルに分類できる。RRC接続の確立/再確立/ハンドオーバーでは、1つのサービングセルがNAS(非アクセス層)モビリティ情報(例えば、TAI)を提供し、RRC接続の再確立/ハンドオーバーでは、1つのサービングセルがセキュリティ入力を提供することができる。このセルは、プライマリセル(PCell)と呼ばれる場合がある。ダウンリンクでは、PCellに対応するキャリアはダウンリンクプライマリコンポーネントキャリア(DL PCC)とし、アップリンクでは、アップリンクプライマリコンポーネントキャリア(UL PCC)とすることができる。無線デバイスの機能に応じて、セカンダリセル(SCell)は、PCellとサービングセルのセットを一緒に形成するように構成することができる。ダウンリンクでは、SCellに対応するキャリアはダウンリンクセカンダリコンポーネントキャリア(DL SCC)であり、アップリンクではアップリンクセカンダリコンポーネントキャリア(UL SCC)である。SCellには、アップリンクキャリアを有する場合と有しない場合がある。
【0020】
ダウンリンクキャリアとオプションのアップリンクキャリアを含むセルには、物理セルIDとセルインデックスを割り当てることができる。キャリア(ダウンリンクまたはアップリンク)は1つのセルにのみ属することができる。セルIDまたはセルインデックスは、セルのダウンリンクキャリアまたはアップリンクキャリアも(使用されるコンテキストに応じて)識別することができる。本明細書では、セルIDは、キャリアIDと等しく呼ばれてもよく、セルインデックスは、キャリアインデックスと呼ばれてもよい。実装では、物理セルIDまたはセルインデックスをセルに割り当てることができる。セルIDは、ダウンリンクキャリアで送信される同期信号を使用して決定されてもよい。セルインデックスは、RRCメッセージを使用して決定されてもよい。例えば、仕様が第1のダウンリンクキャリアの第1の物理セルIDを指す場合、仕様は、第1のダウンリンクキャリアを含むセルの第1の物理セルIDを意味する場合がある。同じ概念が、例えば、キャリアのアクティベーションに適用される場合がある。仕様が第1のキャリアがアクティブになっていることを示している場合、その仕様は、第1のキャリアを含むセルがアクティブになっていることを等しく意味する場合がある。
【0021】
実施形態は、必要に応じて動作するように構成されてもよい。開示されたメカニズムは、例えば、無線デバイス、基地局、無線環境、ネットワーク、上記の組み合わせなどで、特定の基準が満たされたときに実行され得る。例示的な基準は、例えば、トラフィック負荷、初期システム設定、パケットサイズ、トラフィック特性、上記の組み合わせなどに少なくとも部分的に基づいてもよい。1つ以上の基準が満たされると、様々な例示的な実施形態が適用され得る。したがって、開示されたプロトコルを選択的に実装する例示的な実施形態を実装することが可能であり得る。
【0022】
基地局は、さまざまな無線デバイスと通信することができる。無線デバイスは、複数のテクノロジー、および/または同じテクノロジーの複数のリリースをサポートすることができる。無線デバイスは、その無線デバイスのカテゴリおよび/または機能に応じて、特定の機能を有してもよい。基地局は、複数のセクターを含んでもよい。本開示が複数の無線デバイスと通信する基地局に言及する場合、本開示は、カバレッジエリア内の全無線デバイスのサブセットに言及し得る。本開示は、例えば、所定の能力を備え、基地局の所定のセクターにある、所定のLTEまたは5Gリリースの複数の無線デバイスに言及し得る。本開示における複数の無線デバイスは、選択された複数の無線デバイス、および/または開示された方法などに従って実行するカバレッジエリア内の全無線デバイスのサブセットを指し得る。例えば、それらの無線デバイスは、LTEまたは5G技術の古いリリースに基づいて実行されるため、開示された方法に準拠しない場合があるカバレッジエリアに複数の無線デバイスが存在し得る。
【0023】
図6および
図7は、本発明の実施形態の一態様による、CAおよびマルチコネクティビティを備えたプロトコル構造の例示的な図である。NRはマルチコネクティビティ動作をサポートでき、それにより、RRC_CONNECTEDの複数のRX/TX UEは、非理想的または理想的なバックホールを介してXnインターフェース経由で接続された複数のgNBにある複数のスケジューラによって提供される無線リソースを利用するように構成することができる。特定のUEのマルチコネクティビティに関与するgNBは、2つの異なる役割を引き受けることができ、gNBは、マスターgNBまたはセカンダリgNBとして機能する。マルチコネクティビティでは、UEは1つのマスターgNBと1つ以上のセカンダリgNBに接続される。
図7は、マスターセルグループ(MCG)およびセカンダリセルグループ(SCG)が構成され、実装を制限しない場合の、UE側MACエンティティの構造の一例を示す。メディアブロードキャストマルチキャストサービス(MBMS)受信は、簡単にするためにこの図には示されていない。
【0024】
マルチコネクティビティでは、特定のベアラが使用する無線プロトコルアーキテクチャは、ベアラの設定によって異なる場合がある。
図6に示されるように、MCGベアラ、SCGベアラ、およびスプリットベアラの3つの代替手段が存在し得る。NR RRCはマスターgNBに配置することができ、SRBはMCGベアラタイプとして構成することができ、マスターgNBの無線リソースを使用することができる。マルチコネクティビティは、セカンダリgNBによって提供される無線リソースを使用するように構成された少なくとも1つのベアラを有するものとして説明することもできる。本発明の例示的な実施形態では、マルチコネクティビティを構成/実装してもしなくてもよい。
【0025】
マルチコネクティビティの場合、UEは複数のNR MACエンティティ(マスターgNBの1つのNR MACエンティティ、およびセカンダリgNBのその他のNR MACエンティティ)で構成することができる。マルチコネクティビティでは、UEのサービングセルの構成されたセットは、2つのサブセット(マスターgNBのサービングセルを含むマスターセルグループ(MCG)、およびセカンダリgNBのサービングセルを含むセカンダリセルグループ(SCG))で構成することができる。SCGの場合、次の1つ以上、すなわち、SCGの少なくとも1つのセルが構成されたUL CCを有し、PSCell(またはSCGのPCell、またはPCellと呼ばれることもある)という名前のそれらの1つがPUCCHリソースとともに構成されている、SCGが構成されている場合、少なくとも1つのSCGベアラまたは1つのスプリットベアラがある、PSCellでの物理層の問題またはランダムアクセスの問題の検出時、またはSCGに関連付けられたNR RLC再送信の最大数に到達したとき、またはSCGの追加またはSCGの変更中にPSCellでアクセス問題が検出されたとき、RRC接続の再確立手順がトリガーされない場合があり、SCGのセルへのUL送信が停止され、マスターgNBは、スプリットベアラについて、SCG障害タイプをUEによって通知される場合があり、マスターgNBを介したDLデータ転送が維持される、NR RLC AMベアラは、スプリットベアラ用に構成することができる、PCellと同様に、PSCellは非アクティブ化できない、PSCellは、SCGの変更(セキュリティキーの変更やRACH手順など)により変更できる、および/またはスプリットベアラとSCGベアラ間の直接ベアラタイプの変更、またはSCGとスプリットベアラの同時構成は、サポートされる場合とサポートされない場合がある、を適用できる。
【0026】
マルチコネクティビティのためのマスターgNBとセカンダリgNBとの間の相互作用に関して、次の原則のうちの1つ以上、すなわち、マスターgNBは、UEのRRM測定構成を維持し、(例えば、受信した測定レポート、トラフィック状態、またはベアラタイプに基づいて)、セカンダリgNBにUEに追加のリソース(サービングセル)を提供するよう依頼することを決定する、マスターgNBから要求を受信すると、セカンダリgNBは、UEの追加のサービングセルの構成をもたらすコンテナを作成する(または、利用可能なリソースがないと判断する)ことができる、UE機能調整の場合、マスターgNBはAS構成(およびその一部)をセカンダリgNBに提供することができる、マスターgNBとセカンダリgNBは、Xnメッセージで搬送されるNR RRCコンテナ(ノード間メッセージ)を用いることにより、UE構成に関する情報を交換できる、セカンダリgNBは、その既存のサービングセルの再構成を開始することができる(例えば、セカンダリgNBへのPUCCH)、セカンダリgNBは、どのセルがSCG内のPSCellであるかを決定できる、マスターgNBは、セカンダリgNBによって提供されるNR RRC構成の内容を変更しない場合がある、SCGの追加およびSCG SCellの追加の場合、マスターgNBはSCGセルの最新の測定結果を提供することができる、マスターgNBおよびセカンダリgNBの両方が、OAMによって互いのSFNとサブフレームオフセットを知っている場合がある(例えば、DRXアライメントと測定ギャップの識別のため)、を適用することができる。例では、新しいSCG SCellを追加するとき、SCGのPSCellのMIBから取得したSFNを除いて、CAに関してセルの必要なシステム情報を送信するために専用NR RRCシグナリングを使用できる。
【0027】
一例では、サービングセルは、TAグループ(TAG)にグループ化することができる。1つのTAGのサービングセルは、同じタイミング基準を使用できる。所定のTAGについて、ユーザ機器(UE)は少なくとも1つのダウンリンクキャリアをタイミング基準として使用できる。所定のTAGについて、UEは同じTAGに属するアップリンクキャリアのアップリンクサブフレームとフレーム送信タイミングを同期させることができる。一例では、同じTAが適用されるアップリンクを有するサービングセルは、同じレシーバによってホストされるサービングセルに対応してもよい。複数のTAをサポートするUEは、2つ以上のTAグループをサポートすることができる。1つのTAグループにはPCellが含まれ、プライマリTAG(pTAG)と呼ばれる場合がある。複数のTAG構成では、少なくとも1つのTAグループにPCellが含まれず、セカンダリTAG(sTAG)と呼ばれる場合がある。一例では、同じTAグループ内のキャリアは、同じTA値および/または同じタイミング基準を使用してもよい。DCが構成されている場合、セルグループ(MCGまたはSCG)に属するセルは、pTAGと1つ以上のsTAGを含む複数のTAGにグループ化することができる。
【0028】
図8は、本発明の実施形態の一態様による、TAG構成の例を示す。例1では、pTAGはPCellを含み、sTAGはSCell1を含む。例2では、pTAGはPCellとSCell1を含み、sTAGはSCell2とSCell3を含む。例3では、pTAGはPCellとSCell1を含み、sTAG1はSCell2とSCell3を含み、sTAG2はSCell4を含む。セルグループ(MCGまたはSCG)で最大4つのTAGをサポートでき、他のTAG構成の例も提供することができる。本開示の様々な例では、例示的なメカニズムがpTAGおよびsTAGについて説明されている。メカニズムの例のいくつかは、複数のsTAGを持つ構成に適用できる。
【0029】
一例では、eNBは、アクティブ化されたSCellに対するPDCCH指令を介してRA手順を開始することができる。このPDCCH指令は、このSCellのスケジューリングセル上で送信できる。セルにクロスキャリアスケジューリングが構成されている場合、スケジューリングセルはプリアンブル送信に用いられるセルとは異なる場合があり、PDCCH指令にはSCellインデックスが含まれる場合がある。少なくとも非競合ベースのRA手順は、sTAGに割り当てられたSCellでサポートされ得る。
【0030】
図9は、本発明の実施形態の一態様による、セカンダリTAGにおけるランダムアクセスプロセスにおける例示的なメッセージフローである。eNBは、アクティベーションコマンド600を送信して、SCellをアクティブ化する。プリアンブル602(Msg1)は、sTAGに属するSCell上のPDCCH指令601に応答してUEによって送信されてもよい。例示的な実施形態では、SCellのプリアンブル送信は、PDCCHフォーマット1Aを使用するネットワークによって制御されてもよい。SCell上のプリアンブル送信に応答するMsg2メッセージ603(RAR:ランダムアクセス応答)は、PCell共通探索空間(CSS)内のRA-RNTIにアドレス指定され得る。アップリンクパケット604は、プリアンブルが送信されたSCell上で送信されてもよい。
【0031】
実施形態の様々な態様のいくつかによれば、ランダムアクセス手順を通じて初期タイミングアラインメントを達成することができる。これには、ランダムアクセスプリアンブルを送信するUEと、ランダムアクセス応答ウィンドウ内で初期TAコマンドNTA(タイミングアドバンスの量)で応答するeNBが含まれる。ランダムアクセスプリアンブルの開始は、NTA=0と仮定して、UEでの対応するアップリンクサブフレームの開始と整合させることができる。eNBは、UEによって送信されたランダムアクセスプリアンブルからアップリンクタイミングを推定することができる。TAコマンドは、所望のULタイミングと実際のULタイミング間の差の推定に基づいてeNBによって導出されてもよい。UEは、プリアンブルが送信されるsTAGの対応するダウンリンクに対する初期アップリンク送信タイミングを決定することができる。
【0032】
サービングセルのTAGへのマッピングは、RRCシグナリングを備えたサービングeNBによって構成することができる。TAG構成および再構成のメカニズムは、RRCシグナリングに基づいてもよい。実施形態の様々な態様のうちのいくつかによれば、eNBがSCell追加構成を実行するとき、関連するTAG構成がSCell用に構成されてもよい。例示的な実施形態では、eNBは、SCellを除去(解放)し、更新されたTAG IDで新しいSCell(同じ物理セルIDおよび周波数を有する)を追加(構成)することにより、SCellのTAG構成を修正することができる。更新されたTAG IDを持つ新しいSCellは、更新されたTAG IDが割り当てられた後、最初は非アクティブであってもよい。eNBは、更新された新しいSCellをアクティブ化し、アクティブ化されたSCell上でパケットのスケジューリングを開始することができる。実装例では、SCellに関連付けられているTAGを変更できない場合があるが、SCellを削除し、新しいSCellを別のTAGに追加する必要があり得る。例えば、SCellをsTAGからpTAGに移動する必要がある場合、少なくとも1つのRRCメッセージ、例えば少なくとも1つのRRC再構成メッセージをUEに送信して、SCellを解放することによってTAG構成を再構成し、次に、SCellをpTAGの一部として構成することができる(TAGインデックスなしでSCellを追加/構成する場合、SCellをpTAGに明示的に割り当てることができる)。PCellはそのTAグループを変更せず、pTAGのメンバーである場合がある。
【0033】
RRC接続再構成手順の目的は、RRC接続を修正する(例えば、RBを確立、修正、および/または解放する、ハンドオーバーを実行する、測定を設定、修正、および/または解放する、追加、修正、および/またはSCellを解放する)ことである。受信したRRC接続再構成メッセージにsCellToReleaseListが含まれている場合、UEはSCellリリースを実行できる。受信したRRC接続再構成メッセージにsCellToAddModListが含まれている場合、UEはSCellの追加または修正を実行できる。
【0034】
LTE Release-10およびRelease-11 CAでは、PUCCHはPCell(PSCell)でのみeNBに送信される。LTE-Release 12以前では、UEは1つのセル(PCellまたはPSCell)上でPUCCH情報を所定のeNBに送信できる。
【0035】
CA対応UEの数および集約されたキャリアの数も増加すると、PUCCHの数およびPUCCHペイロードサイズも増加する可能性がある。PCellでPUCCH送信に対応すると、PCellで高いPUCCH負荷が発生する可能性がある。SCell上のPUCCHを導入して、PCellからPUCCHリソースをオフロードできる。例えば、PCell上のPUCCHとSCell上の別のPUCCHなど、複数のPUCCHを構成することができる。例示的な実施形態では、CSI/ACK/NACKを基地局に送信するためのPUCCHリソースで1つ、2つ、またはそれ以上のセルを構成することができる。セルは複数のPUCCHグループにグループ化することができ、グループ内の1つ以上のセルはPUCCHで構成することができる。構成例では、1つのSCellが1つのPUCCHグループに属する場合がある。基地局に送信される構成されたPUCCHを有するSCellは、PUCCH SCellと呼ばれる場合があり、同じ基地局に送信された共通のPUCCHリソースを有するセルグループは、PUCCHグループと呼ばれる場合がある。
【0036】
例示的な実施形態では、MACエンティティは、TAGごとに構成可能なタイマーtimeAlignmentTimerを有することができる。timeAlignmentTimerは、MACエンティティが関連するTAGに属するサービングセルをアップリンクの時間整合されていると見なす時間を制御するために使用できる。MACエンティティは、タイミングアドバンスコマンドのMAC制御要素を受信すると、指定されたTAGにタイミングアドバンスコマンドを適用して、指定されたTAGに関連付けられたtimeAlignmentTimerを開始または再起動することができる。MACエンティティは、TAGに属するサービングセルのランダムアクセス応答メッセージでタイミングアドバンスコマンドを受信した場合、および/またはランダムアクセスプリアンブルがMACエンティティによって選択されなかった場合、このTAGにタイミングアドバンスコマンドを適用して、このTAGに関連付けられたtimeAlignmentTimerを開始または再起動することができる。そうではなく、このTAGに関連付けられたtimeAlignmentTimerが実行されていない場合、このTAGのタイミングアドバンスコマンドが適用され、このTAGに関連付けられたtimeAlignmentTimerが開始され得る。競合解決が成功しなかったと見なされると、このTAGに関連付けられたtimeAlignmentTimerが停止する場合がある。そうでない場合、MACエンティティは受信したタイミングアドバンスコマンドを無視する場合がある。
【0037】
例示的な実施形態では、タイマーは、開始されると、停止されるか期限切れになるまで実行されるか、そうでない場合、実行されていない場合がある。タイマーは、実行されていない場合は開始でき、実行中の場合は再起動できる。例えば、タイマーは、初期値から開始または再起動できる。
【0038】
本発明の例示的な実施形態は、マルチキャリア通信の動作を可能にし得る。他の例示的な実施形態は、マルチキャリア通信の動作を引き起こすために1つ以上のプロセッサによって実行可能な命令を含む非一時的な有形のコンピュータ可読媒体を含むことができる。さらに他の例示的な実施形態は、プログラム可能なハードウェアがデバイス(例えば、無線通信機、UE、基地局など)にマルチキャリア通信の動作を可能にし得るために符号化された命令を有する非一時的な有形のコンピュータ可読機械アクセス可能媒体を含む製品を含むことができる。デバイスは、プロセッサ、メモリ、インターフェースなどを含むことができる。他の例示的な実施形態は、基地局、無線デバイス(またはユーザ機器:UE)、サーバ、スイッチ、アンテナなどのデバイスを含む通信ネットワークを含むことができる。
【0039】
図11A、
図11B、
図11C、
図11D、
図11E、および
図11Fは、本発明の実施形態の一態様による、5G RANとLTE RANとの間の緊密な相互作用のアーキテクチャの例示的な図である。緊密なインターワーキングにより、RRC_CONNECTEDの複数のRX/TX UEは、非理想的または理想的なバックホールを介して、LTE eNBとgNBとの間のXxインターフェース、またはeLTE eNBとgNBとの間のXnインターフェースを介して接続された2つの基地局(例えば、(e)LTE ENBおよびgNB)にある2つのスケジューラによって提供される無線リソースを利用するように構成することができる。特定のUEの緊密なインターワーキングに関与する基地局は、2つの異なる役割を引き受けており、基地局は、マスター基地局またはセカンダリ基地局として機能する。緊密なインターワーキングでは、UEは1つのマスター基地局と1つのセカンダリ基地局に接続される。緊密なインターワーキングで実装されるメカニズムは、3つ以上の基地局をカバーするように拡張されてもよい。
【0040】
図11Aおよび
図11Bでは、マスター基地局は、EPCノード(例えば、S1-Cインターフェースを介してMMEに、およびS1-Uインターフェースを介してS-GWに)に接続され得るLTE eNBとすることができ、かつ、セカンダリ基地局はgNBとすることができ、それは、LTE eNBへのXx-Cインターフェースを介して制御プレーン接続を有する非スタンドアロンノードとすることができる。
図11Aの緊密なインターワーキングアーキテクチャでは、gNBのユーザプレーンは、LTE eNBとgNBとの間のXx-UインターフェースおよびLTE ENBとS-GWとの間のS1-Uインターフェースを介したLTE eNBを通じて、S-GWに接続され得る。
図11Bのアーキテクチャでは、gNBのユーザプレーンは、gNBとS-GWとの間のS1-Uインターフェースを介してS-GWに直接接続され得る。
【0041】
図11Cおよび
図11Dでは、マスター基地局は、NGCノード(例えば、NG-Cインターフェースを介して制御プレーンコアノードに、NG-Uインターフェースを介してユーザプレーンコアノードに)に接続され得るgNBとすることができ、かつ、セカンダリ基地局はeLTE eNBとすることができ、それは、Xn-Cインターフェースを介してgNBへの制御プレーン接続を有する非スタンドアロンノードとすることができる。
図11Cの緊密なインターワーキングアーキテクチャでは、eLTE eNBのユーザプレーンは、eLTE eNBとgNBとの間のXn-UインターフェースおよびgNBとユーザプレーンコアノードとの間のNG-Uインターフェースを介したgNBを通じて、ユーザプレーンコアノードに接続され得る。
図11Dのアーキテクチャでは、eLTE eNBのユーザプレーンは、eLTE eNBとユーザプレーンコアノードとの間のNG-Uインターフェースを介してユーザプレーンコアノードに直接接続され得る。
【0042】
図11Eおよび
図11Fでは、マスター基地局は、NGCノード(例えば、NG-Cインターフェースを介して制御プレーンコアノードに、NG-Uインターフェースを介してユーザプレーンコアノードに)に接続され得るeLTE eNBとすることができ、かつ、セカンダリ基地局は、gNBとすることができ、それは、Xn-Cインターフェースを介してeLTE eNBへの制御プレーン接続を有する非スタンドアロンノードとすることができる。
図11Eの緊密なインターワーキングアーキテクチャでは、eLTE eNBとgNBとの間のXn-UインターフェースおよびeLTE eNBとユーザプレーンコアノードとの間のNG-Uインターフェースを介したeLTE eNBを通じてユーザプレーンコアノードに接続され得る。
図11Fのアーキテクチャでは、gNBのユーザプレーンは、gNBとユーザプレーンコアノードとの間のNG-Uインターフェースを介してユーザプレーンコアノードに直接接続され得る。
【0043】
図12A、
図12B、および
図12Cは、本発明の実施形態の一態様による、緊密なインターワーキングベアラの無線プロトコル構造の例示的な図である。
図12Aでは、LTE eNBはマスター基地局であり得、gNBはセカンダリ基地局であり得る。
図12Bでは、gNBはマスター基地局であり得、eLTE eNBはセカンダリ基地局であり得る。
図12Cでは、eLTE eNBはマスター基地局であり得、gNBはセカンダリ基地局であり得る。5Gネットワークでは、特定のベアラが使用する無線プロトコルアーキテクチャは、ベアラの設定によって異なる場合がある。
図12A、
図12B、および
図12Cに示すように、MCGベアラ、SCGベアラ、およびスプリットベアラの3つの代替手段が存在し得る。NR RRCは、マスター基地局に配置することができ、SRBは、MCGベアラタイプとして構成することができ、マスター基地局の無線リソースを使用することができる。緊密なインターワーキングは、セカンダリ基地局によって提供される無線リソースを使用するように構成された少なくとも1つのベアラを持つものとして説明することもできる。本発明の例示的な実施形態では、緊密なインターワーキングを構成/実装してもしなくてもよい。
【0044】
緊密なインターワーキングの場合、UEは2つのMACエンティティで構成することができ、1つのMACエンティティはマスター基地局用であり、もう1つのMACエンティティは、セカンダリ基地局用である。緊密なインターワーキングでは、UEのサービングセルの構成されたセットは、2つのサブセットで構成され、マスター基地局のサービングセルを含むマスターセルグループ(MCG)、およびセカンダリ基地局のサービングセルを含むセカンダリセルグループ(SCG)である。SCGの場合、次の1つ以上、すなわち、SCGの少なくとも1つのセルが構成されたUL CCを有し、PSCell(またはSCGのPCell、またはPCellと呼ばれることもある)という名前のそれらの1つにPUCCHリソースが構成されている、SCGが構成されている場合、少なくとも1つのSCGベアラまたは1つのスプリットベアラがある、PSCellでの物理層の問題またはランダムアクセスの問題の検出時、またはSCGに関連付けられた(NR)RLC再送信の最大数に到達したとき、またはSCGの追加またはSCGの変更中にPSCellでアクセス問題が検出されたとき、RRC接続の再確立手順がトリガーされない場合があり、SCGのセルへのUL送信が停止され、マスター基地局は、スプリットベアラについて、SCG障害タイプをUEによって通知される場合があり、マスター基地局を介したDLデータ転送が維持される、RLC AMベアラは、スプリットベアラ用に構成することができる、PCellと同様に、PSCellは非アクティブ化できない、PSCellは、SCGの変更(セキュリティキーの変更やRACH手順など)により変更できる、および/またはスプリットベアラとSCGベアラ間の直接ベアラタイプの変更も、SCGとスプリットベアラの同時構成もサポートされない、を適用できる。
【0045】
マスター基地局とセカンダリ基地局との間の相互作用に関して、次の原則のうちの1つ以上、すなわち、マスター基地局は、UEのRRM測定構成を維持し、(例えば、受信した測定レポート、トラフィック状態、またはベアラタイプに基づいて)、セカンダリ基地局にUEに追加のリソース(サービングセル)を提供するよう依頼することを決定する、マスター基地局から要求を受信すると、セカンダリ基地局は、UEの追加のサービングセルの構成をもたらすコンテナを作成する(または、利用可能なリソースがないと判断する)ことができる、UE機能調整の場合、マスター基地局はAS構成(およびその一部)をセカンダリ基地局に提供することができる、マスター基地局とセカンダリ基地局は、XnまたはXxメッセージで搬送されるRRCコンテナ(ノード間メッセージ)を用いることにより、UE構成に関する情報を交換できる、セカンダリ基地局は、その既存のサービングセルの再構成を開始することができる(例えば、セカンダリ基地局へのPUCCH)、セカンダリ基地局は、どのセルがSCG内のPSCellであるかを決定できる、マスター基地局は、セカンダリ基地局によって提供されるRRC構成の内容を変更しない場合がある、SCGの追加およびSCG SCellの追加の場合、マスター基地局はSCGセルの最新の測定結果を提供することができる、マスター基地局およびセカンダリ基地局の両方が、OAMによって互いのSFNとサブフレームオフセットを知っている場合がある(例えば、DRXアライメントと測定ギャップの識別のため)、を適用することができる。一例では、新しいSCG SCellを追加するとき、SCGのPSCellのMIBから取得したSFNを除いて、CAの場合にセルの必要なシステム情報を送信するために専用RRCシグナリングを使用できる。
【0046】
図13Aおよび
図13Bは、本発明の実施形態の一態様による、gNB展開シナリオの例示的な図である。
図13Aの非集中型展開シナリオでは、完全なプロトコルスタック(例えば、NR RRC、NR PDCP、NR RLC、NR MAC、およびNR PHY)が1つのノードでサポートされてもよい。
図13Bの集中型展開シナリオでは、gNBの上層は中央ユニット(CU)に位置し、gNBの下層は分散ユニット(DU)に位置してもよい。CUとDUを接続するCU-DUインターフェース(例えば、Fsインターフェース)は理想的である場合、または理想的ではない場合がある。Fs-CはFsインターフェースを介してコントロールプレーン接続を提供し、Fs-UはFsインターフェースを介してユーザプレーン接続を提供することができる。集中型展開では、CUとDUで異なるプロトコル層(RAN機能)を位置づけることにより、CUとDU間で異なる機能分割オプションが可能になる場合がある。機能分割は、サービス要件やネットワーク環境に応じて、CUとDU間でRAN機能を移動する柔軟性をサポートすることができる。機能分割オプションは、Fsインターフェースの設定手順後の動作中に変更される場合があり、または、Fs設定手順(つまり、Fs設定手順後の動作中の静的)中でのみ変更される場合がある。
【0047】
図14は、本発明の実施形態の一態様による、集中型gNB展開シナリオの異なる機能分割オプションの例の図である。分割オプションの例1では、NR RRCはCUにあり得、NR PDCP、NR RLC、NR MAC、NR PHY、およびRFはDUにあり得る。分割オプションの例2では、NR RRCおよびNR PDCPはCUにあり得、NR RLC、NR MAC、NR PHY、およびRFはDUにあり得る。分割オプションの例3では、NR RRC、NR PDCP、およびNR RLCの部分的な機能はCUにあり得、NR RLC、NR MAC、NR PHY、およびRFの他の部分的な機能はDUにあり得る。分割オプションの例4では、NR RRC、NR PDCP、およびNR RLCはCUにあり得、NR MAC、NR PHY、およびRFはDUにあり得る。分割オプション例の5では、NR RRC、NR PDCP、NR RLC、およびNR MACの部分的な機能はCUにあり得、NR MAC、NR PHY、およびRFの他の部分的な機能はDUにあり得る。分割オプションの例6では、NR RRC、NR PDCP、NR RLC、およびNR MACはCUにあり得、NR PHYおよびRFはDUにあり得る。分割オプションの例7では、NR RRC、NR PDCP、NR RLC、NR MAC、およびNR PHYの部分的な機能がCUにあり得、NR PHYおよびRFの他の部分的な機能がDUにあり得る。分割オプションの例8では、NR RRC、NR PDCP、NR RLC、NR MAC、およびNR PHYはCUにあり得、RFはDUにあり得る。
【0048】
機能分割は、CUごと、DUごと、UEごと、ベアラごと、スライスごと、または他の粒度で構成されてもよい。CUごとの分割では、CUに固定分割があり、DUはCUの分割オプションに一致するように構成することができる。DU分割ごとに、各DUは異なる分割で構成でき、CUは異なるDUに異なる分割オプションを提供することができる。UEごとの分割では、gNB(CUおよびDU)が異なるUEに異なる分割オプションを提供することができるベアラごとの分割では、異なるベアラタイプに異なる分割オプションを使用できる。スライスごとのスプライスでは、異なるスライスに異なる分割オプションを適用できる。
【0049】
例示的な実施形態では、新無線アクセスネットワーク(新RAN)は異なるネットワークスライスをサポートし、エンドツーエンドスコープで異なるサービス要件をサポートするようにカスタマイズされた差別化された処理を可能にし得る。新RANは、事前構成され得る異なるネットワークスライスのトラフィックの差別化された処理を提供し得、単一のRANノードが複数のスライスをサポートすることを可能にし得る。新RANは、UEまたはNGC(例えば、NG CP)によって提供される1つ以上のスライスIDまたはNSSAIによって、所定のネットワークスライスのRAN部分の選択をサポートすることができる。スライスIDまたはNSSAIは、PLMN内の事前構成されたネットワークスライスの1つ以上を識別できる。初期接続では、UEはスライスIDおよび/またはNSSAIを提供し、RANノード(例えば、gNB)は、初期NASシグナリングをNGCコントロールプレーン機能(例えばNG CP)にルーティングするために、スライスIDまたはNSSAIを使用することができる。UEがスライスIDまたはNSSAIを提供しない場合、RANノードはNASシグナリングをデフォルトのNGCコントロールプレーン機能に送信できる。後続のアクセスでは、UEはスライス識別用の一時IDを提供することができ、スライス識別はNGC制御プレーン機能によって割り当てられ、RANノードがNASメッセージを関連するNGC制御プレーン機能にルーティングできるようにする。新RANは、スライス間のリソース分離をサポートすることができる。RANリソース分離は、1つのスライス内の共有リソースの不足が別のスライスのサービスレベルアグリーメントに違反することを回避することで実現できる。
【0050】
セルラーネットワークを介して送信されるデータトラフィックの量は、今後何年も増加すると予想されている。ユーザ/デバイスの数は増加しており、各ユーザ/デバイスは、ビデオ配信、大きなファイル、画像など、ますます多くの種類のサービスにアクセスしている。これには、ネットワークの大容量だけでなく、双方向性と応答性に関する顧客の期待に応えるために、非常に高いデータレートを提供する必要がある。したがって、携帯電話事業者が増加する需要を満たすためには、より多くのスペクトルが必要である。シームレスなモビリティとともに高いデータレートに対するユーザの期待を考慮すると、セルラーシステムのスモールセルと同様にマクロセルを展開するためにより多くのスペクトルを利用できるようにすることが有益である。
【0051】
市場の需要に応えるために、無認可スペクトルを利用してトラフィックの増加に対応する補完的なアクセスを展開することに、事業者からの関心が高まっている。これは、事業者が展開する多数のWi-Fiネットワークと、LTE/WLANインターワーキングソリューションの3GPP標準化によって実証されている。この関心は、無認可スペクトルが存在する場合、ホットスポットエリアなどのいくつかのシナリオでトラフィックの爆発的増加に対処するのに役立つ携帯電話事業者のライセンススペクトルを効果的に補完できることを示す。LAAは、事業者が1つの無線ネットワークを管理しながら、無認可スペクトルを利用するための代替手段を提供し、ネットワークの効率を最適化する新しい可能性を提供する。
【0052】
例示的な実施形態では、LAAセルでの送信のためにリッスンビフォアトーク(クリアチャネルアセスメント)を実装することができる。リッスンビフォアトーク(LBT)手順では、チャネルを使用する前に、機器がクリアチャネルアセスメント(CCA)チェックを適用する場合がある。例えば、CCAは、少なくともエネルギー検出を利用して、チャネル上の他の信号の有無を判断し、チャネルが占有されているか、クリアであるかをそれぞれ判断する。例えば、ヨーロッパと日本の規制では、無認可帯域でのLBTの使用が義務付けられている。規制要件とは別に、LBTを介したキャリアセンシングは、無認可スペクトルを公平に共有するための1つの方法である。
【0053】
例示的な実施形態では、最大送信期間が制限された無認可キャリアでの不連続送信が有効にされてもよい。これらの機能の一部は、不連続LAAダウンリンク送信の開始から送信される1つ以上の信号によってサポートされる場合がある。チャネル予約は、成功したLBT動作を介してチャネルアクセスを取得した後、LAAノードによる信号の送信によって有効になり、特定の閾値を超えるエネルギーで送信信号を受信する他のノードが占有されるチャネルを感知できるようにする。不連続ダウンリンク送信でのLAA動作のために1つ以上の信号でサポートする必要がある機能には、UEによるLAAダウンリンク送信(セル識別を含む)の検出、UEの時間と周波数の同期のうちの1つ以上が含まれる。
【0054】
例示的な実施形態では、DL LAA設計は、CAによって集約されたサービングセルにわたるLTE-Aキャリアアグリゲーションタイミング関係に従ってサブフレーム境界アラインメントを用いてもよい。これは、eNB送信がサブフレーム境界でのみ開始できることを意味しない場合がある。LAAは、LBTに従ってサブフレーム内のすべてのOFDMシンボルを送信できるわけではない場合、PDSCHの送信をサポートする場合がある。PDSCHに必要な制御情報の配信もサポートされる場合がある。
【0055】
LBT手順は、LAAと他の事業者および無認可スペクトルで動作する技術との公正かつ友好的な共存のために用いられる場合がある。無認可スペクトルにおけるキャリアで送信しようとするノードでのLBT手順では、ノードがクリアチャネルアセスメントを実行して、チャネルが使用できるかどうかを判断する必要がある。LBT手順には、チャネルが使用されているかどうかを判断するための少なくともエネルギー検出が含まれる場合がある。例えば、ヨーロッパなど一部の地域の規制要件では、ノードがこの閾値を超えるエネルギーを受け取る場合、ノードはチャネルが空いていないと仮定するように、エネルギー検出閾値を指定する。ノードはこのような規制要件に従ってもよく、オプションで、規制要件で指定された閾値よりも低い閾値をエネルギー検出に使用してもよい。一例では、LAAは、エネルギー検出閾値を適応的に変更するメカニズムを用いてもよく、例えば、LAAは、上限からエネルギー検出閾値を適応的に低下させるメカニズムを用いてもよい。適応メカニズムは、閾値の静的または半静的な設定を妨げない場合がある。一例では、カテゴリ4LBTメカニズムまたは他のタイプのLBTメカニズムを実装することができる。
【0056】
さまざまな例のLBTメカニズムを実装することができる。一例では、一部の信号、一部の実装シナリオ、一部の状況、および/または一部の周波数では、送信エンティティによってLBT手順が実行されない場合がある。一例では、カテゴリ2(例えば、ランダムバックオフのないLBT)を実装することができる。送信エンティティが送信する前にチャネルがアイドル状態であると感知される期間は、決定論的であり得る。一例では、カテゴリ3(例えば、固定サイズのコンテンションウィンドウを使用したランダムバックオフのLBT)を実装することができる。LBT手順には、そのコンポーネントの1つとして次の手順がある。送信エンティティは、コンテンションウィンドウ内で乱数Nを描画できる。コンテンションウィンドウのサイズは、Nの最小値と最大値で指定できる。コンテンションウィンドウのサイズは固定できる。乱数Nは、送信エンティティがチャネル上で送信する前に、チャネルがアイドルであると感知される期間を決定するためにLBT手順で用いられてもよい。一例では、カテゴリ4(例えば、可変サイズのコンテンションウィンドウを使用したランダムバックオフのLBT)を実装することができる。送信エンティティは、コンテンションウィンドウ内で乱数Nを描画できる。コンテンションウィンドウのサイズは、Nの最小値と最大値で指定できる。送信エンティティは、乱数Nを描画するときにコンテンションウィンドウのサイズを変更できる。乱数Nは、LBT手順で使用して送信エンティティがチャネル上で送信する前に、チャネルがアイドル状態であると感知される期間を決定するためにLBT手順で使用される。
【0057】
LAAはUEでアップリンクLBTを用いることができる。UL LBTスキームは、例えば、LAA ULがUEのチャネル競合機会に影響を及ぼすスケジュールされたアクセスに基づいているため、(例えば、異なるLBTメカニズムまたはパラメータを使用することにより)DL LBTスキームと異なる場合がある。異なるUL LBTスキームを動機付けるその他の考慮事項には、単一のサブフレームでの複数のUEの多重化が含まれるが、これらに限定されない。
【0058】
一例では、DL送信バーストは、同じCC上の同じノードからの直前または直後に送信がないDL送信ノードからの連続送信とすることができる。UEの観点からのUL送信バーストは、同じCC上の同じUEからの直前または直後に送信がないUEからの連続送信とすることができる。一例では、UEの観点からUL送信バーストが定義される。一例では、UL送信バーストは、eNBの観点から定義されてもよい。一例では、同じ無認可キャリア上でDL+UL LAAを動作するeNBの場合、LAA上のDL送信バーストおよびUL送信バーストは、同じ無認可キャリア上でTDM方式でスケジュールされ得る。例えば、ある瞬間は、DL送信バーストまたはUL送信バーストの一部とすることができる。
【0059】
4ステップランダムアクセス(RA)手順には、
図15Aに示すように、第1のステップでのRAプリアンブル(RAP)送信、第2のステップでのランダムアクセス応答(RAR)送信、第3のステップでの1つ以上のトランスポートブロック(TB)のスケジュール送信、および第4のステップでの競合解決が含まれる。競合のないRAの場合、最初の2つのステップであるRAPおよびRAR送信を実装することができる。競合解決は、
図15Bに示すように専用のRAプリアンブルのために実装されない場合がある。
【0060】
第1のステップで、無線デバイスは、構成されたRAプリアンブルフォーマットを使用して、単一の特定のTxビームでRAPを送信する。RAチャネル(RACH)リソースは、RAPを送信する時間周波数リソースとして定義されてもよい。ブロードキャストシステム情報は、無線デバイスがRACHリソースのサブセット内で1回または複数回/繰り返しプリアンブルを送信する必要があるかどうかを通知する。
【0061】
基地局は、第2のステップでダウンリンク(DL)送信を決定するために、DL信号/チャネルと、RACHリソースのサブセットおよび/またはRAPインデックスのサブセットとの間の関連付けを構成することができる。DL測定および対応する関連付けに基づいて、無線デバイスは、RACHリソースのサブセットおよび/またはRAPインデックスのサブセットを選択することができる。一例では、ブロードキャストシステム情報によって通知される2つのRAPグループがあり得、1つはオプションであり得る。基地局が4ステップRA手順で2つのグループを構成する場合、無線デバイスは、第3のステップで無線デバイスが送信したメッセージのサイズと伝搬損失を使用して、無線デバイスがRAPを選択するグループを決定できる。基地局は、RAPが属するグループタイプを、第3のステップのメッセージサイズおよび無線デバイスの無線状態の指標として使用できる。基地局は、システム情報に関する1つ以上の閾値とともに、RAPグループ化情報をブロードキャストできる。
【0062】
UEが、例えば新しいセルへのハンドオーバーのために、競合のないRAを実行するように要求されている場合、使用するプリアンブルは、基地局から明示的に示される場合がある。衝突を回避するために、基地局は、競合ベースのランダムアクセスに使用される2つのサブセット以外のシーケンスから、競合のないプリアンブルを選択できる。
【0063】
4ステップRA手順の第2のステップでは、基地局は、無線デバイスが送信するRAPの受信に応じて、無線デバイスにRA応答(RAR)を送信することができる。無線デバイスは、RA応答ウィンドウ内のRA-RNTIによって識別されるRARの物理層ダウンリンク制御チャネルを監視することができ、RA応答ウィンドウは、RAP送信の終了と3つのサブフレームを含み、長さra-ResponseWindowSizeを持つサブフレームで開始できる。無線デバイスは、無線デバイスが次のようにRAPを送信するPRACHに関連付けられたRA-RNTIを計算できる。
RA-RNTI=1+t_id+10*f_id
ここで、t_idは指定されたPRACHの第1のサブフレームのインデックス(0≦t_id<10)であり、f_idは、NB-IoT UE、BL UE、または拡張カバレッジのUEを除き、周波数ドメインの昇順(0≦f_id<6)で、そのサブフレーム内の指定されたPRACHのインデックスである。一例では、異なるタイプのUE、例えば、NB-IoT、BL-UE、および/または拡張カバレッジのUEは、RA-RNTI計算のために異なる式を用いることができる。
【0064】
BL UEおよび拡張カバレッジのUEの場合、ランダムアクセスプリアンブルが送信されるPRACHに関連付けられたRA-RNTIは、次のように計算できる。
RA-RNTI=1+t_id+10*f_id+60*(SFN_id mod(Wmax/10))
ここで、t_idは指定されたPRACHの第1のサブフレームのインデックス(0≦t_id<10)であり、f_idは、周波数ドメインの昇順(0≦f_id<6)で、そのサブフレーム内の指定されたPRACHのインデックスであり、SFN_idは、指定されたPRACHの第1の無線フレームのインデックスであり、Wmaxは400で、BL UEまたは拡張カバレッジのUEのサブフレームの最大可能RARウィンドウサイズである。
【0065】
NB-IoT UEの場合、ランダムアクセスプリアンブルが送信されるPRACHに関連付けられたRA-RNTIは、次のように計算できる。
RA-RNTI=1+floor(SFN_id/4)
ここで、SFNidは、指定されたPRACHの第1の無線フレームのインデックスである。
【0066】
無線デバイスは、無線デバイスによって送信されたRAPに一致するRAP識別子(RAPID)を含むRARのMACパケットデータユニット(PDU)の復号後、RARの監視を停止してもよい。MAC PDUは、1つ以上のMAC RARと、バックオフインジケータ(BI)を有するサブヘッダと、RAPIDを含む1つ以上のサブヘッダとを含み得るMACヘッダとを含んでもよい。
図16は、4ステップRA手順のためのMACヘッダおよびMAC RARを含むMAC PDUの例を示す。RARが無線デバイスが送信するRAPに対応するRAPIDを含む場合、無線デバイスは、タイミングアドバンス(TA)コマンド、UL許可、一時C-RNTI(TC-RNTI)などのデータをRARで処理できる。
【0067】
図17A、
図17B、および
図17Cは、タイミングアドバンスコマンド、ULグラント、およびTC-RNTIを含むMAC RARの例を示す。
【0068】
専用のプリアンブルを使用した競合のないランダムアクセスが使用される場合、この第2のステップはRA手順の最後のステップになる場合がある。競合を処理する必要はない場合があり、および/または、UEはすでにC-RNTIの形で割り当てられた一意のIDを有する場合がある。
【0069】
4ステップRA手順の第3のステップでは、無線は、第2のステップで受信したRARのTAコマンドに対応するTA値を使用してULタイムアライメントを調整し、受信したRARのUL許可で割り当てられたULリソースを使用して1つ以上のTBを基地局に送信することができる。無線デバイスが第3のステップで送信するTBは、RRC接続要求、RRC接続再確立要求、RRC接続再開要求などのRRCシグナリング、および無線デバイスIDを含むことができ、IDは第4のステップで競合解決メカニズムの一部として使用される。
【0070】
4ステップRA手順の第4のステップは、競合解決のためのDLメッセージを含むことができる。第2のステップから、1つ以上の無線デバイスは、第1のステップで同じRAPを使用して同時RA試行を実行し、第2のステップで同じTC-RNTIで同じRARを受信することができる。第4のステップでの競合解決は、無線デバイスが別の無線デバイスIDを誤って使用しないようにすることであってもよい。競合解決メカニズムは、無線デバイスがC-RNTIを有しているかどうかに応じて、PDCCHのC-RNTIまたはDL-SCHの競合解決IDのいずれかに基づいてもよい。無線デバイスがC-RNTIを有している場合、PDCCHでC-RNTIを検出すると、無線デバイスはRA手順の成功を判断できる。無線デバイスにC-RNTIが事前に割り当てられていない場合、無線デバイスは、基地局が第2のステップのRARで送信するTC-RNTIに関連付けられたDL-SCHを監視し、第4のステップでDL-SCHの基地局によって送信されたデータのIDと、無線デバイスが第3のステップで送信するIDを比較することができる。2つのIDが同一である場合、無線デバイスはRA手順の成功を判断し、TC-RNTIをC-RNTIにプロモートする。4ステップRA手順の第4のステップは、HARQ再送信を可能にし得る。無線デバイスは、第3のステップで無線デバイスが1つ以上のTBを基地局に送信するときにmac-ContentionResolutionTimerを開始し、HARQ再送信時にmac-ContentionResolutionTimerを再起動することができる。無線デバイスが第4のステップでC-RNTIまたはTC-RNTIによって識別されたDLリソースでデータを受信すると、無線デバイスはmac-ContentionResolutionTimerを停止することができる。無線デバイスが、第3のステップで無線デバイスによって送信されたIDに一致する競合解決IDを検出しない場合、無線デバイスは、RA手順の失敗を判断し、TC-RNTIを破棄することができる。mac-ContentionResolutionTimerの有効期限が切れると、無線デバイスはRA手順の失敗を判断し、TC-RNTIを破棄することができる。競合解決が失敗した場合、無線デバイスはMAC PDUの送信に使用されるHARQバッファをフラッシュし、第1のステップから4ステップRA手順を再開できる。無線デバイスは、0とRARのMAC PDUのBIに対応するバックオフパラメータ値との間の均一な分布に従ってランダムに選択されたバックオフ時間だけ、後続のRAP送信を遅延させることができる。
【0071】
4ステップRA手順では、最初の2つのステップの使用法は、無線デバイスのULタイムアライメントを取得し、アップリンク許可を取得することである。ULタイムアラインメントは、1つ以上のシナリオでは必要ない場合がある。例えば、スモールセルまたは固定無線デバイスの場合、ゼロに等しいTAで十分な場合(例えば、スモールセル)または最後のRAからの格納されたTA値が現在のRA(固定無線デバイス)に役立つ場合、ULタイムアライメントを取得するプロセスは必要ない場合がある。無線デバイスが有効なTA値で接続されたRRCにあり、UL送信用に構成されたリソースがない場合、無線デバイスがUL許可を取得する必要がある場合、ULタイムアライメントは必要ない場合がある。
【0072】
NR(新無線)は、シングルビームとマルチビームの両方の動作をサポートすることができる。マルチビームシステムでは、gNBはダウンリンクビームスイープを使用して、DL同期信号(SS)および共通制御チャネルのカバレッジを提供する必要があり得る。UEがセルにアクセスできるようにするには、UL方向にも同様のスイープが必要になる場合がある。
【0073】
シングルビームシナリオでは、ネットワークは、1つの同期信号(SS)ブロック内で時間繰り返しを構成することができ、これは、ワイドビームで少なくともPSS(プライマリ同期信号)、SSS(セカンダリ同期信号)、およびPBCH(物理ブロードキャストチャネル)を含むことができる。マルチビームシナリオでは、ネットワークは、UEが少なくともSSブロックからのOFDMシンボルインデックス、無線フレームのスロットインデックス、および無線フレーム番号を識別するように、これらの信号と物理チャネル(例えば、SSブロック)の少なくとも一部を複数のビームで構成することができる。
【0074】
RRC_INACTIVEまたはRRC_IDLE UEは、SSブロックが、所定の周期性を有するSSブロックセットおよびSSブロックセットバーストを形成し得ると仮定する必要があり得る。マルチビームシナリオでは、SSブロックは複数のビームで送信され、一緒にSSバーストを形成することができる。ビームを送信するために複数のSSバーストが必要な場合、これらのSSバーストは
図18に示されるようにSSバーストセットを一緒に形成してもよい。
【0075】
マルチビームシナリオでは、同じセルに対して、PSS/SSS/PBCHを繰り返して、セルの選択/再選択と初期アクセス手順をサポートすることができる。SSバースト内のビームベースでTSS(3次同期信号)によって示される伝達されたPRACH構成には、いくつかの違いがあり得る。PBCHがPRACH構成を運ぶという仮定の下で、gNBは、おそらくはTSSを利用してPRACH構成の違いを意味し得るビームごとにPRACH構成をブロードキャストすることができる。
【0076】
一例では、基地局は、1つ以上のセルの構成パラメータを含む1つ以上のメッセージを無線デバイスに送信することができる。構成パラメータは、複数のCSI-RS信号フォーマットおよび/またはリソースのパラメータを含むことができる。CSI-RSの構成パラメータは、CSI-RSの周期性を示す1つ以上のパラメータ、CSI-RSサブキャリア(例えば、リソース要素)を示す1つ以上のパラメータ、CSI-RSシーケンスを示す1つ以上のパラメータ、および/または他のパラメータを含むことができる。一部のパラメータは、1つ以上のパラメータに結合できる。複数のCSI-RS信号が構成されてもよい。一例では、1つ以上のメッセージは、SSブロックとCSI-RS信号との間の対応を示し得る。1つ以上のメッセージは、RRC接続設定メッセージ、RRC接続再開メッセージ、および/またはRRC接続再構成メッセージとすることができる。一例では、RRCアイドルモードのUEは、CSI-RS信号で構成されず、SSブロックを受信し、SS信号に基づいて伝搬損失を測定し得る。RRC接続モードのUEは、CSI-RS信号で構成でき、CSI-RS信号に基づいて伝搬損失を測定することができる。一例では、RRC非アクティブモードのUEは、例えば、UEがアンカー基地局と比較して異なるCSI-RS構成を有する異なる基地局に移動する場合、SSブロックに基づいて伝搬損失を測定することができる。
【0077】
マルチビームシステムでは、NRはSSブロックおよび/またはDLビームに関連付けられ得るさまざまなタイプのPRACHリソースを構成することができる。NRでは、PRACH送信機会は、UEが構成されたPRACHプリアンブルフォーマットを使用して1つの特定のTxビームでプリアンブルを送信し、gNBがPRACHプリアンブル検出を実行する時間周波数リソースとして定義され得る。1つのPRACH機会を使用して、ビームの不一致の場合をカバーすることができる。UE TXのビームアライメントは1回の機会で固定されるため、gNBはPRACH機会でRXスイープを実行できる。PRACHバーストは、時間領域で連続して割り当てられたPRACH機会のセットを意味する場合があり、PRACHバーストセットは、完全なRXスイープを可能にするPRACHバーストのセットを意味する場合がある。
図19は、構成されたPRACH機会、PRACHバースト、およびPRACHバーストセットの例を示す。
【0078】
SSブロック(DL信号/チャネル)とPRACH機会およびPRACHプリアンブルリソースのサブセットとの間に関連付けが存在する場合がある。1つのPRACH機会には、プリアンブルのセットが含まれる場合がある。マルチビーム動作では、gNBはRARの送信に使用できるビームまたはビームのセットを知る必要があり得、プリアンブルを使用してそれを示すことができる。NRは、マルチビーム動作で次の区分とマッピングを構成することができる。
【0079】
SSブロックからPRACHリソースへのタイミングは、MIBで示され得る。一例では、TSS内の検出されたシーケンスがPRACHリソースを示すように、異なるタイミングに対して異なるTSSが使用され得る。このPRACH構成は、SSブロックに対するタイミングとして指定でき、MIBのペイロードと別のブロードキャストされたシステム情報の組み合わせとして指定できる。
【0080】
SSブロックとRACHリソースのサブセットおよび/またはプリアンブルインデックスのサブセットとの間の関連付けは、TRPが、受信されたプリアンブルのリソースロケーションまたはプリアンブルインデックスに従ってUEにとって最良のDLビームを識別できるように構成されてもよい。関連付けは、独立している場合があり、少なくともRACHリソースのサブセットまたはプリアンブルインデックスのサブセットのいずれかを複数のSSブロックに関連付けることは許可されない場合がある。
【0081】
PRACHリソースは、複数ビーム動作でSSブロックごとに区分できる。SSブロックとPRACH機会との間に1対1および/または多対1のマッピングが存在し得る。
図20A、
図20B、および
図20Cは、SSブロックとPRACH機会との間のTDD(
図20A)/FDD(
図20B)ベースの1対1マッピングおよび多対1マッピング(
図20C)の例を示す。
【0082】
UEは、DL同期信号に基づいてSSブロックを検出し、時間インデックスに基づいてSSブロックを区別することができる。SSブロックおよび特定のPRACH機会を送信するために使用される1つ以上のビームの1対1マッピングでは、PRACHプリアンブルリソースの送信は、優先SSブロックのUEからgNBへの通知とすることができる。このようにして、単一のPRACH機会のPRACHプリアンブルリソースが特定のSSブロックに対応し、SSブロックインデックスに基づいてマッピングが行われてもよい。SSブロックビームとPRACH機会の間に1対1のマッピングが存在してもよい。SSブロックの周期性とRACH機会の周期性には、このようなマッピングが存在しない場合がある。
【0083】
gNBの機能(例えば、使用されるビームフォーミングアーキテクチャ)によっては、単一のSSブロックと単一のRACH機会の間に1対1のマッピングが存在しない場合がある。SSブロックの送信とRACH機会時の受信に使用されるビームが直接対応しない場合、例えば、gNBが複数のSSブロックビームをカバーする受信ビームを形成する場合、PRACH機会のプリアンブルは、PRACHプリアンブルのサブセットが特定のSSブロックにマッピングされるように異なるSSブロック間で分割されてもよい。
【0084】
ビーム固有のPRACHリソースでは、gNB DL TXビームをプリアンブルのサブセットに関連付けることができる。ビーム固有のPRACHプリアンブルリソースは、L3モビリティの周期的なビームおよびセル固有のCSI-RSによって識別されるDL TXビームに関連付けることができる(L2ビーム管理/セル内モビリティにも同じ信号を使用できる)。UEは、RRC構成なしでビームを検出でき、例えば、最小SI(MIB/SIB)からビーム構成を読み取ることができる。
【0085】
特定のビームへのPRACHリソースのマッピングでは、SSブロックの関連付けを使用できる。特定のビームは、
図21Aおよび
図21Bに示されるように、SSブロックを送信するために使用されるビームに関連付けられてもよい。
図21Aでは、gNBは1つまたは複数のビームを使用してSSブロックを送信してもよい(アナログ/ハイブリッドビームフォーミングの場合)が、個々のビームは検出されない場合がある。UEの観点からは、これはシングルビーム送信である。
図21Bでは、gNBは、特定のSSブロックに関連付けられた個々のビームを使用してCSI-RS(モビリティ用)を送信することができる。UEは、CSI-RSに基づいて個々のビームを検出できる。
【0086】
PRACH機会は、対応するSSブロックにマッピングされてもよく、PRACHプリアンブルのセットは、
図22Aに示されるようにビーム間で分割されてもよい。単一のPRACH機会への複数のSSブロックのマッピングと同様に、
図22Bに示すように、SSブロックの複数のビームを少なくとも1つのPRACH機会にマッピングすることができる。
【0087】
PRACH機会がk個のプリアンブルで構成され、PRACH機会がSSブロック固有となるように構成されている場合、プリアンブルのセット全体を使用して特定のSSブロックを示すことができる。この場合、N個のSSブロックに対応するN個のPRACH機会があり得る。
【0088】
複数のSSブロックが単一のPRACH機会にマッピングされる場合、プリアンブルはSSブロック間で分割され、SSブロックの数に応じて、SSブロックごとに使用可能なプリアンブルはK/N(Kプリアンブル、N SS-ブロック)とすることができる。
【0089】
K個のSSブロック固有プリアンブルが、対応するPRACH機会においてCSI-RSビーム間で分割される場合、ビームごとの利用可能なプリアンブルの数は、Kプリアンブル/ビームの数によって決定されてもよい。
【0090】
プリアンブルがSSブロック固有の方法で区分されている場合、UEは優先SSブロックを示すことができるが、gNBに優先個別DL TXビームを示すことはできない。
【0091】
ネットワークは、PRACHプリアンブルリソースのSSブロックおよび/または個々のビームへのマッピング/区分を構成することができる。UEは、例えばPRACH構成に基づいて、使用されるPRACHプリアンブルの区分を可能な限り決定することができる。
【0092】
gNBがアナログRXビームフォーミングを使用する場合、ビーム固有のPRACH構成を構成することができる。その場合、UEが、例えば1つまたは複数のSSブロック送信に関連付けられたビーム固有の時間/周波数スロットでプリアンブルを送信すると、gNBはその時間/周波数スロットでプリアンブルを受信するときに適切なRXビームフォーミングを使用でき、RARを送信するときに対応するDLビームを使用することができる。したがって、ビーム固有のPRACH構成により、gNBは、関連するPRACHリソースを監視するときに、そのRxビームフォーミングを同じビームの方向に向けることができる。
【0093】
マルチビームRACHシナリオでは、DL SSビームとPRACH構成との間のマッピング(例えば、時間/周波数スロットと場合によってはプリアンブル区分)により、UEはセル内の所定のDLビームまたは少なくともそれらのサブセットのカバレッジ下にある場合がある。これにより、ネットワークは、この最良のDLビームでRARを送信し、および/または可能なビームで同じRARメッセージを送信しない(例えば、下図のようにシングルビームでRARを送信しない)など、
図23に示すようにより最適化されたビームスイープ手順を実行できる。
【0094】
NRは、ハンドオーバー、DLデータ到着、セカンダリTAGのタイミングアドバンスアライメントの測位および取得のためのLTEのように、プリアンブル送信専用のRACHリソースを提供する方法で、競合のないシナリオをサポートすることができる。ハンドオーバーの場合、UEは、隣接セル内の1つ以上のSSブロックまたは他のRSで測定するように構成することができる。隣接セルのSSブロック測定値の1つがハンドオーバー要求をトリガーする場合、ソースgNBは、ハンドオーバー要求内の優先ビームインデックスを目標gNBにシグナリングすることができる。次に、目標gNBは、ハンドオーバーコマンドでビーム固有の専用RACHリソース(プリアンブルを含む)を提供してもよい。一例では、目標gNBは、例えば、ハンドオーバーコマンド内の少なくとも1つのSSブロックのためなどの、専用リソースのセットを提供してもよい。次いで、UEは、目標セル内の優先DLビームに対応する専用プリアンブルを使用してMsg1を送信してもよい。
【0095】
UEがプリアンブルを送信するとき、RARウィンドウを監視する前に、複数のRACH送信リソース(例えば、機会)においてPRACHプリアンブルで送信するようにUEが構成されている場合、遅延を減らすことができる。RARウィンドウの前の複数のMsg.1送信の2つの例を
図24Aおよび
図24Bに示す。
図24Aでは、UEは、周波数領域で構成されるRACH送信機会にMsg.1を送信してもよい。一例では、UEが単一のアンテナパネルを使用して一方向にビームを生成することができるため、これはUEが複数のアンテナパネルを有するときに実装されてもよい。
図24Bでは、UEは、時間領域で構成されるRACH送信機会でMsg.1を送信することができる。ビーム対応のないUEは、異なるRACH TXの機会に異なるUL TXビームを介してMsg.1を送信し、より少ない遅延で目標セルにアクセスできる。一例では、UEは、1つ以上のRACHリソースで複数のランダムアクセスプリアンブルを並行して送信することができる。
【0096】
同時に複数のプリアンブル送信の場合(例えば、
図24Aで説明した異なる周波数リソースまたはRACHリソースの異なるランダムアクセスプリアンブル上)、複数のプリアンブルを同時に送信するために必要な合計送信電力は、UEの構成された最大送信電力を超える場合がある。そのような場合、UEは、1つ以上のプリアンブル送信電力を縮小および/または1つ以上のプリアンブル送信をドロップするために、送信電力制御(TPC)プロセスを必要とする場合がある。
【0097】
新無線では、基地局は、1つ以上のRACHプリアンブル送信のために、周波数ドメインで多重化された1つ以上の無線リソースを構成することができる。例えば、1つ以上のRACHプリアンブル送信は、競合ベースのRA用とすることができる。例えば、1つ以上のRACHプリアンブル送信は、競合のないRA用とすることができる。基地局は、1つ以上の無線リソースを介して複数のプリアンブルを送信するように無線デバイスを構成してもよい。既存のランダムアクセスメカニズムを実装すると、アップリンクの送信電力の決定が非効率になり、バッテリーの消費電力が増加する可能性がある。
【0098】
無線デバイスにおけるアップリンク送信を改善するために、アップリンク送信電力の決定プロセスを強化する必要がある。例示的な実施形態では、複数のプリアンブル送信が構成されたときに、新しいアップリンク送信電力の決定プロセスが実装されてもよい。例示的な実施形態は、アップリンク電力制御を改善するために、少なくとも1つのプリアンブル送信をドロップし、および/または複数のプリアンブルに必要な送信電力のうちの少なくとも1つをスケーリングすることにより、複数のプリアンブルの送信電力を決定してもよい。少なくとも1つのプリアンブル送信をドロップすると(例えば、計算された必要な送信電力の合計が閾値を超えるとき)、基地局でのプリアンブル送信の検出および/または復号の成功率が高くなり得る。例示的な実施形態では、基地局は、無線デバイスにおけるランダムアクセス電力の決定のための閾値を含む1つ以上のメッセージ(例えば、RRCメッセージ)を送信することができる。例示的なシグナリングメカニズムは、無線デバイスのバッテリー電力消費を削減することができる。少なくとも1つのプリアンブル送信をドロップするおよび/または合計送信電力をスケーリングする例示的な実施形態は、プリアンブルの再送信の回数を減らす。例えば、再送信の回数を減らすと、無線デバイスのバッテリー消費電力が改善される。少なくとも1つのプリアンブル送信をドロップするおよび/または合計送信電力をスケーリングする例示的な実施形態は、生成される干渉の量を減らす。例えば、干渉の量の減少は、他の無線デバイスによって送信されたプリアンブルの検出および/または復号の成功率を改善することができる。
【0099】
1つ以上のRACHプリアンブル送信のための周波数多重化無線リソースは、例えば、時間多重化された無線リソースと比較して、UEおよび/または基地局が短期間で競合のないRA(または競合ベースのRA)を完了するために有利であり得る。
【0100】
一例では、基地局は、複数のRAプリアンブルを送信するようにUEを構成することができる。例えば、基地局は、複数のRAプリアンブルのための周波数多重化無線リソースでUEを構成してもよい。例えば、UEは、同じRACH TX機会に周波数多重化無線リソースを介して複数のRAプリアンブルを送信してもよい。この場合、複数のRAプリアンブルを送信するために必要な送信電力は、最大許容送信電力を超える場合がある。例えば、UEは、複数のRAプリアンブルのそれぞれの必要な送信電力(例えば、複数のRAプリアンブルのそれぞれの各必要な送信電力の合計)に基づいて、必要な送信電力を決定してもよい。例えば、UEがセルエッジエリアに向かって(基地局から離れて)移動すると、RAプリアンブルの送信電力が大きくなる。UEがセルエッジエリアで複数のRAプリアンブルを送信する場合、複数のRAプリアンブルのそれぞれの必要な送信電力はより大きくてもよく、複数のRAプリアンブルの必要な送信電力は閾値を超えてもよい(例えば、閾値は、セルの最大許容送信電力であってもよい)。
【0101】
一例では、UEが複数のRAプリアンブルを送信するのに十分な電力を有していない場合、UEは複数のRAプリアンブルを送信しないと決定し(例えば、UEはRA障害を決定することができる)、1つ以上の参照信号(SSブロックおよび/またはCSI-RS)を測定し、これにより、RA手順が遅延する可能性がある。
【0102】
一例では、UEが複数のRAプリアンブルを送信するのに十分な電力を有していない場合、UEは、複数のRAプリアンブルのうちの少なくとも1つの送信をドロップすることができる。ドロップされる複数のRAプリアンブルのうちの少なくとも1つの送信を選択することは、UEおよび/または基地局がRA手順を完了するのに必要な合計期間に影響を与える。複数のRAプリアンブルの中からどのRAプリアンブルが選択)されるかに応じて、基地局は、選択されたRAプリアンブルの送信を検出してもしなくてもよい。例えば、UEが第1のRAプリアンブルの送信をドロップし、第2のRAプリアンブルを送信するとき、基地局は、第2のRAプリアンブルの受信信号強度が低い場合、第2のRAプリアンブルを検出しない場合がある。第1のRAプリアンブルは、RAプリアンブル(例えば、第1のRAプリアンブル)を基地局により確実に送信し得るUEにとってより良い選択であり得る。
【0103】
問題は、UEの合計送信電力が制限されている(例えば、複数のRAプリアンブルの合計必要送信電力が、閾値、例えば、合計許容送信電力を超える)場合、UEが複数のRAプリアンブルの中からどのRAプリアンブルを選択するかである。複数のRAプリアンブルの中から1つ以上のRAプリアンブルを選択することにより、UEがRA手順をどれだけ速く完了するかを決定し得る。UEは、伝搬損失測定の値および/または複数のRAプリアンブルの合計必要送信電力に基づいて、複数のRAプリアンブルの中から1つ以上のRAプリアンブルを選択することができる。
【0104】
例えば、伝搬損失は、損失レベルに関してUEと基地局の間のチャネル品質を示し得る測定基準とすることができる。例えば、伝搬損失測定の値が大きいほど、損失レベルが大きくなる。UEは、関連する伝搬損失測定の値(例えば、複数のRAプリアンブルの伝搬損失測定の値の昇順および/または降順)に基づいて1つ以上のプリアンブルをドロップする場合がある。
【0105】
例えば、UEは、どのRAプリアンブルをドロップするかを決定するための測定基準として、プリアンブル送信に必要な電力を用いることができる。例えば、プリアンブル送信に必要な電力は、伝搬損失測定の値、プリアンブル受信目標電力、および/または1つ以上の電力オフセットに依存する場合がある。例えば、UEと基地局との間の測定されたチャネル品質(例えば、伝搬損失測定の値)が良好で、プリアンブル送信に対応する必要な電力が大きい場合がある(例えば、プリアンブル受信目標電力および/または1つ以上の電力オフセットにより、必要な電力が増加する場合がある)。例えば、UEは、送信に関連する必要な電力(例えば、複数のRAプリアンブルの送信に必要な電力の値の昇順および/または降順)に基づいて1つ以上のプリアンブルをドロップしてもよい。
【0106】
RAPのドロップまたはスケーリングは、伝搬損失、PPRACH,s(ランダム選択に基づくs番目のプリアンブル送信プリアンブルインデックス、および/またはその他のパラメータに必要な電力)に基づいてもよい。
【0107】
図24Aの例で説明したように、UEが異なる周波数リソースで複数のプリアンブルを並列に送信する場合、UEは、複数のプリアンブルの同時送信に必要な合計電力が閾値(例えば、P
CMAX,c(i)))を超える場合、1つ以上のプリアンブル送信をドロップすることができる。1つ以上のプリアンブル送信のドロップおよび/またはスケーリング(調整)の優先順位付けは、PRACHリソースの順序に基づいてもよい。一例では、1つ以上のプリアンブル送信のドロップおよび/またはスケーリング(調整)の優先順位付けは、推定伝搬損失に基づいてもよい。例えば、UEは、
【数1】
番目の送信からプリアンブル送信を少なくともドロップしてもよく、条件
【数2】
が満たされる。
【0108】
一例では、ランダムアクセスプリアンブルの伝搬損失は、1つ以上の参照信号の測定を用いて計算されてもよい。一例では、1つ以上の参照信号は、1つ以上のSSブロック、CSI参照信号、DMRS参照信号のうちの少なくとも1つを含むことができる。一例では、所定のS SS DLブロック、PLc,sは、サービングセルC上のs番目のSSブロックの推定伝搬損失とすることができ、ここでs∈{1,…,S}である。一例では、PLc,sは、サービングセルc上のs番目の参照信号(CSI-RS、DMRS)の推定伝搬損失であり得る。昇順のPLc,1、…、PLc,Sの順序付けられた値は、PLc,(1)、…、PLc,(S)によって定義される。
PLc,(s)は、PLc,1、…、PLc,Sの中で(s)番目に低い伝搬損失である。
PLc,(1)=min{PLc,1,…,PLc,S}
PLc,(S)=max{PLc,1,…,PLc,S}
PLc,(x)≦PLc,(y)であり、x<yの場合、x,y∈{1,…,s}である。
PPRACH、PLc、(s)は、伝搬損失PLc,(s)に対応するプリアンブル送信に必要な電力であり、以下で定義される。
PPRACH,PLc,(s)=min{PCMAX,c(i),PREAMBLE_RECEIVED_TARGET_POWER+PLc,(s)+Prach-offset}[dBm]
一例では、上記のパラメータに加えて、他のパラメータをプリアンブル電力計算に追加できる。Prach-offsetは、伝搬損失計算プロセスに依存する要因になる場合がある。一例では、Prach-offsetはゼロになる場合がある。
PCMAC,c(i)は、サービングセルcのサブフレームiの構成されたUE送信電力であり得る。Prach-offset伝搬損失参照および/または伝搬損失測定プロセスに依存する場合がある。
【0109】
一例では、1つ以上のプリアンブル送信のドロップおよび/またはスケーリングの優先順位付け(調整)は、P
PRACH,1,…P
PRACH,Sの順序付けされた値に基づいてもよく、ここでs∈{1,…,S}のP
PRACH,sはs番目のプリアンブル送信に対応する必要な電力である。例えば、UEは、
【数3】
番目の送信からのプリアンブル送信を少なくともドロップすることができ、ここで条件
【数4】
が満たされ、P
PRACH,sは伝搬損失PL
c,sに対応するプリアンブル送信に必要な電力であり、P
PRACH,s=min{P
CMAX,c(i),PREAMBLE_RECEIVED_TARGET_POWER+PL
c,s+P
rach-offset}[dBm]で定義される。
昇順にP
PRACH,1、...PPRACH,Sの順序付けされた値はP
PRACH,(1),…P
PRACH,(S)によって定義される。P
PRACH,(s)は、P
PRACH,(1)、…P
PRACH,(S)の中で(s)番目に計算された最小送信電力である。ここで、
P
PRACH,(1)=min{P
PRACH,1,…P
PRACH,S}
P
PRACH,(S)=max{P
PRACH,1,…P
PRACH,S}
P
PRACH,(x)≦PPRACH,(y)であり、x<yの場合、x,y∈{1,…,s}である。
【0110】
図24Aに記載されているように、UEが異なる周波数リソース上で並列に複数のプリアンブルを送信した場合の例では、UEは、
【数5】
プリアンブルをドロップすることにより、Sプリアンブルから
【数6】
プリアンブルを送信することができ、ここで条件
【数7】
が満たされる。
【0111】
一例では、Sプリアンブルは並列送信を考慮している。一例では、Sは事前構成された番号(例えば、2、4)であってもよい。一例では、少なくとも1つのメッセージ(例えば、RRC)は、並列送信について考慮されるランダムアクセスプリアンブルの数を示す1つ以上のパラメータを含むことができる。一例では、Sは1つ以上のRACH構成パラメータに依存する場合がある。例えば、基地局は、ランダムアクセスプリアンブル送信の数を示す1つ以上のパラメータを含むPDCCH指令(DCI)を送信してもよい。PDCCH指令は、1つ以上のランダムアクセスプリアンブルインデックス、1つ以上のマスクインデックス、1つ以上のPRACHリソースなどを含むことができる。一例では、SはSSブロックの数とすることができる。
【0112】
一例では、送信電力を制御するためにプリアンブルのドロップが実装されてもよい。Sプリアンブルの
【数8】
プリアンブルが送信され、
【数9】
プリアンブルがドロップされてもよい。送信されたプリアンブルの場合、w(s)は1に等しくてもよい。一例では、プリアンブルのスケーリングが実装されてもよい。
【数10】
はSに等しくてもよい。例えば、調整係数w(s)を使用して事前定義されたルールに従って、プリアンブル電力を縮小できる。一例では、プリアンブルのドロップとスケーリングの両方を実装することができる。1つ以上のプリアンブルをドロップし、1つ以上のプリアンブル電力を調整(縮小)することができる。
【0113】
一例では、PREAMBLE_RECEIVED_TARGET_POWERは、次のように設定することができる。
【数11】
UEがBL UEまたは拡張カバレッジのUEである場合、PREAMBLE_RECEIVED_TARGET_POWERは次のように設定できる。
PREAMBLE_RECEIVED_TARGET_POWER=preambleInitialReceiveTargetPower-10*log
10(numRepetitionPerPreambleAttempt)、
NB-IoTの場合、
■拡張カバレッジレベル0の場合、PREAMBLE_RECEIVED_TARGET_POWERは、次のように設定できる。
PREAMBLE_RECEIVED_TARGET_POWER
=preambleInitialReceiveTargetPower-10*log
10(numRepetitionPerPreambleAttempt)
■その他の拡張カバレッジレベルの場合、PREAMBLE_RECEIVED_TARGET_POWERは最大UE出力電力に対応して設定できる。
UEがNB-IoT UEの場合、拡張カバレッジのBL UEまたはUEは、
■物理層に、選択された拡張カバレッジレベルに対応する選択されたPRACH、対応するRA-RNTI、プリアンブルインデックスまたはNB-IoTサブキャリアインデックス、およびPREAMBLE_RECEIVED_TARGET_POWERを使用して、選択されたプリアンブルグループに対応するプリアンブル送信に必要な繰り返し回数(たとえば、numRepetitionPerPreambleAttempt)でプリアンブルを送信するように指示することができる。
その他の場合、
■選択したPRACH、対応するRA-RNTI、プリアンブルインデックス、およびPREAMBLE_RECEIVED_TARGET_POWERを使用してプリアンブルを送信するように物理層に指示できる。
preambleInitialReceiveTargetPower、powerRampingStep、およびnumRepetitionPerPreambleAttemptは、システム情報ブロック(SIB)からのものであってもよい。DELTA_PREAMBLEは、
図25に示すように、システム情報ブロック(SIB)で定義されているprach-ConfigIndexで指定されるプリアンブルフォーマットに基づいて決定されてもよい。PREAMBLE_TRANSMISSION_COUNTERは0から始まり、ランダムアクセス応答の受信が成功しないと見なされるたびに、MACエンティティによって1ずつ増加してもよい。
【0114】
一例では、
図26はプリアンブルのドロップの例を示す。基地局は、複数のRAプリアンブルを送信するように無線デバイスを構成してもよい。無線デバイスは、1つ以上の参照信号(たとえば、1~nまでのSSブロック)を測定し、送信する複数のRAプリアンブルを決定することができる。
図26は、無線デバイスが合計n個のRAプリアンブルを選択するが、n個のRAプリアンブルを送信するために必要な電力が第1の閾値を超えることを示す。無線デバイスは、必要な送信電力が他のプリアンブル送信よりも大きいため、プリアンブル#1の送信をドロップする。
【0115】
一例では、無線デバイスは、1つ以上のランダムアクセスチャネルの構成パラメータを含む1つ以上のメッセージを受信し、1つ以上のランダムアクセスチャネルを介して複数のランダムアクセスプリアンブルを並行して送信するためのランダムアクセス手順を開始し、1つ以上のパラメータを用いて、複数のランダムアクセスプリアンブルのうちの1つ以上のプリアンブル送信電力を計算し、複数のランダムアクセスプリアンブルのうちの1つ以上の計算された合計電力が第1の値を超える場合、少なくとも1つのプリアンブル送信電力をスケーリングまたはドロップし、1つ以上のランダムアクセスチャネルを介して、複数のランダムアクセスプリアンブルのうちの少なくとも1つを送信することができる。
【0116】
一例では、1つ以上のパラメータは、伝搬損失値およびランプアップ値を含むことができる。無線デバイスが複数のランダムアクセスプリアンブルの送信のための1つ以上の伝搬損失値を推定できる場合、少なくとも複数のランダムアクセスプリアンブル中のランダムアクセスプリアンブルの送信のために、1つ以上の伝搬損失値のうちの伝搬損失値を用いることができる。
【0117】
一例では、1つ以上のパラメータはオフセット値を含むことができ、オフセット値は複数のランダムアクセスプリアンブルの数に依存する。
【0118】
一例では、複数のランダムアクセスプリアンブルのうちの1つ以上の計算された合計電力は、複数のランダムアクセスプリアンブルのうちの1つ以上のプリアンブル送信電力の合計とすることができる。第1の値は、セルを介した無線デバイスの最大許容送信電力とすることができる。複数のランダムアクセスプリアンブルのうちの1つ以上の第2の計算された合計電力は、第1の値以下とすることができる。
【0119】
一例では、少なくとも1つのプリアンブル送信電力をドロップすることは、対応する伝搬損失値に従って1つ以上のプリアンブルをドロップすることを含むことができ、第1のランダムアクセスプリアンブルに対応する伝搬損失値が第2のランダムアクセスプリアンブルに対応する伝搬損失値よりも小さい場合、第1のランダムアクセスプリアンブルには、2のランダムアクセスプリアンブルと比較して低い優先度が割り当てられる。
【0120】
一例では、少なくとも1つのプリアンブル送信電力をドロップすることは、対応する計算されたプリアンブル送信電力に従って1つ以上のプリアンブルをドロップすることを含むことができ、第1のランダムアクセスプリアンブルに対応するプリアンブル送信電力が第2のランダムアクセスプリアンブルに対応するプリアンブル送信電力よりも小さい場合、第1のランダムアクセスプリアンブルは、第2のランダムアクセスプリアンブルと比較して低い優先度が割り当てられる。
【0121】
一例では、少なくとも1つのプリアンブル送信電力をドロップすることは、対応する計算されたプリアンブル送信電力に従って1つ以上のプリアンブルをドロップすることを含むことができ、第1のランダムアクセスプリアンブルは、ランダム選択に基づく第2のランダムアクセスプリアンブルと比較して低い優先度が割り当てられる。
【0122】
ランダムアクセス手順では、伝搬損失を推定するためのDL信号として、IDLEモードRS(例えば、SSブロック)、L3モビリティ用のCSI-RS、および/またはDM-RSを用いることができる。IDLEモードRSは、例えば5ミリ秒の周期性で送信されてもよい。一例では、周期性は160ミリ秒になる。周期性は、周波数層のセルに対して有効な場合がある。周波数層は、例えば160ミリ秒の長いIDLEモードRS周期性で構成されるが、セル内のCONNECTEDモードUEのL3モビリティをサポートするために、一部のセルがIDLEモードRSをより頻繁に送信することを禁止しない場合がある。
【0123】
IDLEモードRSは、例えばより短い周期性が使用される場合など、いくつかの実装例でCONNECTEDモードに十分な測定精度を提供することができる。IDLEモードのRS周期性が長くなると、例えば、高いUE速度と組み合わせると、測定精度が不十分になる場合がある。CONNECTEDモードでの制御およびデータ送信が一部のセルで高度に指向性のあるビームフォーミングゲインを有するマルチビームシナリオでは、L3モビリティはそのようなゲインを組み込んだRRM測定に基づいてもよい。CSI-RSは、
図27に示されるように、IDLEモードRSよりも効率的に多数のそのようなビームフォーミングされたRSを提供することができる。NWは、UEがL3モビリティのIDLEモードRSまたはCSI-RSの測定を使用してRACHリソースとプリアンブルのサブセットを選択するかどうかの構成可能性をサポートすることができる。
【0124】
IDLEモードRSは、IDLEモードでのL3モビリティのためのDLベースのRRM測定に使用され得る少なくともセカンダリ同期信号(NR-SSS)を含むことができる。L3モビリティのCONNECTEDモードRRM測定では、IDLEモードRSに加えてCSI-RSを使用できる。
【0125】
L3モビリティのCSI-RSは常時オンではなく、半静的にオン/オフされ、周期的に送信される。CSI-RSがオフの場合、UEはDL信号としてIDLEモードRSを使用する必要があり得る。IDLEモードRSで測定されるポート/ビーム/TRPの数は、SSバーストセットごとの送信されたSSブロックの数に依存する場合がある。
【0126】
セルは、SSバーストセット中にL3モビリティのCSI-RSを送信できる。UEは、SSバーストセットを含む時間窓内でL3モビリティのための信号IDLE RSおよびCSI-RSを受信することができる。L3モビリティのCSI-RSは、PSS/SSS/PBCHによって占有されていないサブキャリアで送信される。SSブロック中の異なる同時Txビームは、例えば、マルチTRPセルや、デジタルまたはハイブリッドビームフォーミング実装を備えたTRPなどの多くのシナリオでサポートされる。
【0127】
セルは、いくつかのシナリオでSSバーストセット間のL3モビリティのCSI-RSを送信することができる。例えば、システムの帯域幅がSSブロックの帯域幅に近い場合、SSブロック中にCSI-RSに十分なサブキャリアがない場合がある。実装例としては、アナログビームフォーミングを用いたシングルTRPセルがあり得る。この場合、単一のTRP Txビームを一度に使用でき、これは、SSブロック中に送信されるCSI-RSが、SSブロックに使用したものと同じTRP Txビームを使用する必要があり得ることを意味し得る。NWは、SSバーストセット外のL3モビリティ用にCSI-RSを構成することができ、例えばSSバーストセットで使用されるよりもナロービームでCSI-RSをビーム管理に再利用できるようにする。
【0128】
セルは、例えば、SSバーストセットの周期が長い場合や高速シナリオの場合など、SSバーストセット中およびSSバーストセット間のL3モビリティのCSI-RSを送信できる。
【0129】
セルは、L3モビリティのCSI-RSをオンデマンドで送信し、NR-SSおよびNR-PBCHを含む常時接続信号を最小化して、前方互換性とリソース効率をサポートすることができる。UEは、(例えば、UEによって共有される専用のPRACHリソースを使用して)L3モビリティのCSI-RSの送信をトリガーするための要求メカニズムを必要とする場合がある。これにより、RRC接続が確立される前に、CSI-RSを使用したファインビーム探索が可能になり得る。
【0130】
新無線では、基地局は、複数のSSダウンリンクビームに対応する複数の同期信号ブロックを送信する。一例では、基地局は、無線デバイス用の1つ以上のCSI-RSを構成することができる。既存のランダムアクセスメカニズムを実装すると、アップリンクの送信電力の決定が非効率になり、バッテリーの消費電力が増加する可能性がある。
【0131】
無線デバイスにおけるアップリンク送信を改善するために、アップリンク送信電力の決定プロセスを強化する必要がある。例示的な実施形態では、CSI-RSが構成されているときに、新しいアップリンク送信電力の決定プロセスが実装されてもよい。例示的な実施形態は、CSI-RSまたはSSブロックに基づいてランダムアクセスプリアンブル送信電力を決定して、アップリンク電力制御を改善することができる。ランダムアクセスプリアンブル電力計算にCSI-RSを使用すると、ランダムアクセスプリアンブル電力計算にSSブロックを使用するよりも、伝搬損失計算の測定がより正確になる。例示的な実施形態は、無線デバイスにおけるより効率的で正確な伝搬損失測定値を提供する。例示的な実施形態では、基地局は、CSI-RSが構成されているとき、無線デバイスにおけるランダムアクセス電力の決定のための電力オフセット値を含む1つ以上のメッセージ(例えば、RRCメッセージ)を送信することができる。例示的なシグナリングメカニズムは、SSブロックとCSI-RSの異なる送信電力を構成する際の柔軟性を提供する。RRCメッセージを用いる例示的な実施形態は、アップリンクおよびダウンリンクの両方の電力制御メカニズムを改善する。例示的な実施形態では、RRCメッセージは電力オフセット値を含む。SSブロックに対するCSI-RSのオフセット値の送信は、RRCシグナリングのオーバーヘッドビットの数を減らすことにより、CSI-RSおよびランダムアクセス送信の電力パラメータを構成するためのシグナリング効率を改善することができる。
【0132】
一例では、基地局は、ランダムアクセス手順を開始するために無線デバイスにPDCCH指令を送信してもよい。一例では、基地局は、1つ以上のCSI-RSでUEを構成することができる。UEは、ランダムアクセスプリアンブル送信のために、1つ以上のCSI-RSの1つ以上の参照信号受信電力を測定し得る。プリアンブルの電力計算にCSI-RSを使用すると(CSI-RSが構成されている場合)、SSブロックを使用する場合と比べて、アップリンク電力制御の精度が向上する。これにより、バッテリーの消費電力と干渉が減少する。
【0133】
一例では、CSI-RSの参照信号電力は、SSブロックの参照信号電力と異なる場合がある。例えば、CSI-RSがSSブロックよりもナロービームで構成され得る場合、CSI-RSの参照信号電力値はSSブロックの参照信号電力値よりも小さくなり得る。例えば、参照信号電力値は、アンテナゲイン(ビームフォーミングゲインなど)に依存する場合がある。例えば、ナロービームは、より大きなアンテナゲイン(例えば、ビームフォーミングゲイン)を有する場合があり、これにより、より小さな(例えば、より大きな)参照信号電力が生じる場合がある。
【0134】
UEで構成された参照信号のタイプに応じて、基地局は、参照信号のタイプに関連付けられた送信電力(例えば、参照信号電力値)の構成パラメータを示す1つ以上のメッセージを送信することができる。参照信号のタイプは、SS、CSI-RS、および/またはDMRSを含んでもよい。ランダムアクセスプリアンブル送信のためのさまざまな参照信号電力パラメータの送信は、参照信号の選択とランダムアクセスプリアンブルの電力計算の柔軟性と精度を高めることができる。例えば、UEが1つ以上のCSI-RSで構成される場合、基地局は、第1の参照信号電力値をUEに送信することができる。UEがCSI-RSで構成されていない場合、基地局は、第2の参照信号電力値をUEに送信することができ、第2の参照信号電力は、1つ以上のSSブロックに関連付けられ得る。
【0135】
例えば、参照信号電力は、アンテナゲインに依存する場合がある。例えば、第1の参照信号電力値は、第2の参照信号電力と相関していてもよい。一例では、CSI-RSおよびSSブロックは、異なるアンテナゲインで同じ基地局(または同じTRP)から送信されてもよい。この場合、第1の参照信号電力と第2の参照信号電力間の差は、異なるアンテナゲイン(例えば、異なるビームフォーミングゲイン)に依存してもよい。一例では、第1の参照信号電力値は、第2の参照信号電力値と電力オフセット値に分解され得る。一例では、電力オフセット値は、異なるタイプの参照信号間の異なるアンテナゲインを補償し、アップリンク電力制御効率を改善することができる。
【0136】
一例では、UEは、第1の参照信号電力値に基づいて、CSI-RSに関連付けられた第1の伝搬損失を計算することができる。UEは、基地局から、CSI-RSの第1の参照信号受信電力を受信することができる。UEは、第2の参照信号電力値に基づいてSSブロックに関連する第2の伝搬損失を計算することができる。UEは、基地局から、SSブロックの第2の参照信号受信電力を受信することができる。一例では、第1の参照信号電力値は、第2の参照信号電力値および第1のオフセット値に基づいてもよい。一例では、第1の参照信号電力値に基づいて計算され得る第1の伝搬損失は、第2の参照信号電力値および第2のオフセット値に基づいて計算され得る第2の伝搬損失に分解され得る。例えば、第1のオフセット値と第2のオフセット値は同じであってもよい。
【0137】
例えば、参照信号電力値は、第1の値から第2の値までの範囲とすることができる。一例では、-60dBm~50dBmの範囲で、ステップサイズが2dBの場合、基地局は、構成信号に少なくとも6ビットを含めて、参照信号電力値を示すことができる。基地局がUEにCSI-RSを構成しない場合、基地局は、少なくとも1つのSSブロックに関連する第1の参照信号電力値を示す少なくとも6ビットを含む少なくとも1つのメッセージを送信することができる。基地局がCSI-RSでUEを構成する場合、基地局は、CSI-RSに関連する第2の参照信号電力値を示す少なくとも6ビットを含む少なくとも1つの第2のメッセージを送信することができる。基地局が参照信号を第1のタイプから第2のタイプに切り替えるとき、第2のタイプに関連する参照信号電力の電力値を送信する代わりに電力オフセット値を示すことが効率的であり得る。電力オフセット値は、電力値と比較してより少ないビット数(例えば、1または2ビット)で示されてもよい。
【0138】
一例では、基地局は、CSI-RSでUEを構成しなくてもよい。基地局は、少なくとも1つのSSブロックに関連付けられた第1の参照信号電力値を示す1つ以上の第1のメッセージを送信してもよい。基地局がUEにCSI-RSを構成するとき、基地局がCSI-RSに関連付けられた第2の参照信号電力値を示す1つ以上の第2のメッセージを送信すると、ダウンリンクシグナリングオーバーヘッドが増加する。例えば、基地局がUEを構成するSSブロックおよび/またはCSI-RSの数が増加するにつれて、シグナリングオーバーヘッドが増加する場合がある。例えば、第1および第2の参照信号電力値が互いに相関している(互いに関連している、および/または互いに対応している)場合、基地局は、基地局が第1および第2の参照信号電力値間の差を送信する場合にシグナリングオーバーへッドを削減することができる。例えば、参照信号電力値は、第1の値(例えば、-60dBm)から第2の値(例えば、50dBm)の範囲であってもよく、第1の値と第2の値の間との値のいずれかを示すために、ビット数(例えば、ステップサイズが2dBの場合は少なくとも6ビット)が必要になる場合がある。例えば、第1のSSブロックと第1のCSI-RSが互いに関連付けられている場合、電力オフセット値は小さく(例えば、10dB未満)てもよく、これは少数のビット(例えば、2dBのステップサイズの2または3ビット)で示されてもよい。
【0139】
図28は、プリアンブル送信電力の計算例を示す。例えば、無線デバイスがCSI-RSで構成されていない場合、無線デバイスは、第1の測定された伝搬損失に基づいてプリアンブル送信電力を決定してもよく、第1の測定された伝搬損失は少なくとも1つのSSブロックの参照信号受信電力に基づいてもよい。基地局は、1つ以上のCSI-RS構成パラメータを含む1つ以上のメッセージを送信することができ、1つ以上のCSI-RS構成パラメータは電力オフセット値を含むことができる。無線デバイスは、1つ以上のCSI-RS構成パラメータの受信に応答して、CSI RSで構成されてもよい。無線デバイスがCSI-RSで構成される場合、無線デバイスは、第2の測定された伝搬損失および電力オフセット値に基づいてプリアンブル送信電力を決定してもよく、第2の測定伝搬損失はCSI-RSの参照信号受信電力に基づいてもよい。
【0140】
UEがRA手順でプリアンブルを送信するとき、UEは、参照信号(RS)によって測定された伝搬損失に基づいて、PPRACHで示される送信電力を決定する。CSI-RSおよびSSは、伝搬損失の推定に使用されるRSであってもよい。例えば、CSI-RSで構成されていないUEの場合、伝搬損失推定はSSに基づいてもよい。構成された(アクティブ化された)半永続的なCSI-RSで構成されたUEの場合、CSI-RSおよび/またはSSが伝搬損失推定の基礎になる。半永続的なCSI-RSがUEでリリースされた場合、UEはSSに基づいて伝搬損失推定に戻る場合がある。
【0141】
異なるタイプのRSでの測定間で動的な切り替えが行われる場合がある。RSは異なる方法で送信されてもよく、異なるビームフォーミングゲインを構成してもよい。伝搬損失推定に複数のRSを利用すると、UEが異なるビームフォーミングゲインに対応する信号から伝搬損失を推定することを意味する場合がある。gNBは、RSを送信するために使用されるビームフォーミングゲインとは必ずしも等しくない利用されているビームフォーミングゲインで、UEの送信されたプリアンブルを受信することができる。
【0142】
UEが任意の所定の時間に使用できるRSのフレームワークがあり得る。複数のRSが伝搬損失推定に利用される場合、フレームワークを定義して、どの時点でUEがどのRSを測定するか、時間内のすべての点で明確にすることができる。
【0143】
複数のRSが伝搬損失推定に利用される場合、UEはビームフォーミングゲインの差を補償するためにP
PRACHにオフセットを含めることができる。たとえば、UEはP
PRACHを次のように決定できる。
P
PRACH=min{P
CMAC,c(i),PREAMBLE_RECEIVED_TARGET_POWER+PL
c+P
rach-offset}[dBm]。
一例では、P
CMAX,c(i)は、サービングセルcのサブフレームiの構成されたUE送信電力であり得る。PL
cは、サービングセルcのUEで計算されたダウンリンク伝搬損失推定値である。P
rach-offsetは、PL
cを推定するときに使用されたRSから値が与えられるパラメータであり得る。一例では、P
rach-offsetは、UEがランダムアクセスプリアンブルを送信するときのUEの状態に依存し得る。SSが使用される場合、P
rach-offsetは第1の値をとる場合がある。CSI-RSが使用される場合、P
rach-offsetは第2の値をとる場合がある。P
rach-offsetのRSタイプごとの第1および第2の値は、gNBで構成可能である。gNBは、1つ以上のP
rach-offset値のための1つ以上のパラメータを含む1つ以上のメッセージ(例えば、RRC)を送信してもよい。構成を実行することにより、UL送信を受信するときと特定のRSを送信するときに、gNBによるビームフォーミングゲインの差をUEに補償させることができる。一例では、第1の値はデフォルトでゼロであり、第2の値は構成可能な値(またはその逆)であり得る。構成例では、第1の値を第2の値と同じ値に構成することができる。
一例では、PREAMBLE_RECEIVED_TARGET_POWERは、次のように設定することができる。
PREAMBLE_RECEIVED_TARGET_POWER
=preambleInitialReceiveTargetPower+DELTA_PREAMBLE
+(PREAMBLE_TRANSMISSION_COUNTER-1)*powerRampingStep
○UEがBL UEまたは拡張カバレッジのUEである場合、PREAMBLE_RECEIVED_TARGET_POWERは
PREAMBLE_RECEIVED_TARGET_POWER
=preambleInitialReceiveTargetPower-10*log
10(numRepetitionPerPreambleAttempt)
○NB-IoTの場合、
■拡張カバレッジレベル0の場合、PREAMBLE_RECEIVED_TARGET_POWERは次のように設定できる。
PREAMBLE_RECEIVED_TARGET_POWER
=preambleInitialReceiveTargetPower-10*log
10(numRepetitionPerPreambleAttempt)
■その他の拡張カバレッジレベルの場合、PREAMBLE_RECEIVED_TARGET_POWERは最大UE出力電力に対応して設定できる。
○UEがNB-IoT UE、BL UE、または拡張カバレッジのUEの場合、
■物理層に、選択された拡張カバレッジレベルに対応する選択されたPRACH、対応するRA-RNTI、プリアンブルインデックスまたはNB-IoTサブキャリアインデックス、およびPREAMBLE_RECEIVED_TARGET_POWERを使用して、選択されたプリアンブルグループに対応するプリアンブル送信に必要な繰り返し回数(たとえば、numRepetitionPerPreambleAttempt)でプリアンブルを送信するように指示することができる。
○その他の場合、
■選択したPRACH、対応するRA-RNTI、プリアンブルインデックス、およびPREAMBLE_RECEIVED_TARGET_POWERを使用してプリアンブルを送信するように物理層に指示できる。
一例では、preambleInitialReceiveTargetPower、powerRampingStep、およびnumRepetitionPerPreambleAttemptは、システム情報ブロック(SIB)からのものであってもよい。一例では、DELTA_PREAMBLEは、
図25に示すように、システム情報ブロック(SIB)で定義されているprach-ConfigIndexで指定されるプリアンブルフォーマットに基づいて決定されてもよい。PREAMBLE_TRANSMISSION_COUNTERは0から始まり、ランダムアクセス応答の受信が成功しないと見なされるたびに、MACエンティティによって1ずつ増加してもよい。
【0144】
一例では、無線デバイスは、ランダムアクセスチャネルの構成パラメータを含む1つ以上のメッセージを受信し、少なくとも1つのランダムアクセスプリアンブルを送信するためのランダムアクセス手順を開始し、測定参照信号に基づいて伝搬損失値を推定し、伝搬損失値、ランプアップ値、構成された初期受信目標電力、および第1のオフセット値を用いて、少なくとも1つのランダムアクセスプリアンブルの1つのプリアンブル送信電力を計算し、ランダムアクセスチャネルを介して、プリアンブル送信電力を有する少なくとも1つのランダムアクセスプリアンブルのうちの1つを送信することができる。
【0145】
一例では、第1のオフセット値は、測定参照信号のタイプに依存してもよい。測定参照信号のタイプは、同期信号、チャネル状態情報参照信号、復調参照信号、のうちの少なくとも1つを含んでもよい。第1のオフセット値は、ランダムアクセス手順が開始されるときの無線デバイスの状態に依存してもよい。無線デバイスの状態は、RRCアイドル状態、RRC接続状態、およびRRC非アクティブ状態を含むことができる。第1のオフセット値は、並行して送信されるプリアンブルの数に依存してもよい。
【0146】
一例では、第1のオフセット値は、ランダムアクセス手順を開始したイベントタイプに依存してもよい。ランダムアクセス手順を開始したイベントタイプは、無線リンクを確立するときの初期アクセス、無線リンク障害後の無線リンクの再確立、新しいセルへのアップリンク同期を確立する必要がある場合のハンドオーバー、端末がRRC_CONNECTEDにあり、アップリンクが同期されていないときにアップリンクまたはダウンリンクデータが到着した場合のアップリンク同期の確立、アップリンク測定に基づく測位方法を使用した測位、および専用のスケジューリング要求リソースがPUCCHで構成されていない場合のスケジューリング要求、のうち少なくとも1つを含んでもよい。
【0147】
一例では、ランダムアクセスプリアンブルのプリアンブル送信電力を計算することは、第2のオフセット値をさらに用いてもよく、第2のオフセット値は、ランダムアクセスプリアンブルのフォーマットに依存する。
【0148】
プリアンブル送信電力は、最新の推定伝搬損失ならびにPowerRampingCounterおよびPowerRampingStepにより決定される電力オフセットを含み得る参照プリアンブル送信電力P0を含むことができ、
PPRACH=min{PCMAX,c(i),P0(PLc)+PowerOffset}[dBm]
ここで、PowerOffset=(PowerRampingCounter-1)*powerRampingStepであり,
ここで、P0は、PLc、preambleInitialReceiveTargetPower、DELTA_PREAMBLE、および/またはPrach-offsetを含むことができる。シングルビームシナリオでは、PowerRampingCounterはRACH再送信で増加し続けることがあり、その結果、PowerRampingCounterはRACH再送信カウンタと同じになる。
【0149】
マルチビームシナリオでは、UEがRACHプリアンブル送信に対応するRARを取得しない場合、UEはさまざまな方法でプリアンブルの送信を再試行する。例えば、UEは、UEのTxビームスイッチングを実行してもよく、前のRACHプリアンブル送信とは異なる新しいRACHリソースを選択してもよい。この場合、そのような異なる状況に応じて、PowerRampingCounterがリセットされるか、変更されないままになるか、または増加し続ける場合がある。
【0150】
例えば、UEは、UE TXビームごとにPowerRampingCounterを有してもよい。対応するUE TXビームが使用されると、カウンタがリセットされるか、変更されないままになるか、または増加し続ける場合がある。
【0151】
UEは、UEがUE TXビームを変更するたびにリセットされるか、変更されないままになるか、または増加し続ける1つのPowerRampingCounterを有してもよい。例えば、UEが間違ったULTxビームを選択し、電力が数回ランプアップしても失敗した場合、UEは電力レベルをリセットするか、変更せずに維持するか、または増加させ続けることにより、別のULTxビームに切り替えることができる。UEは、不要な干渉を生成しないようにPowerRampingCounterをリセットし、追加の遅延を引き起こす場合がある。UEは、そのような遅延を回避するためにPowerRampingCounterを増加させることを決定する場合があり、これは、UE側のビーム変化が受信電力の増加、例えば10dBを超える場合に大量の干渉を生成する場合がある。UEは、PowerRampingCounterを変更せずに保持して、遅延とUL干渉のバランスを取る。
【0152】
一例では、変更されたRACHリソースと前回のRACH試行でRACHプリアンブル送信で応答したDL SSブロックとの関連付けに応じて、UEがRACH再試行中にRACHリソースを変更することを決定する場合、PowerRampingCounterはリセットされるか、変更されないままになるか、または増加し続ける場合がある。例えば、変更されたRACHリソースが同じDLブロードキャストチャネル/信号に関連付けられている場合、UEは、PowerRampingCounterを増加させて、失敗の少ないUEよりも高い優先度を持たせることができる。変更されたRACHリソースが同じDLブロードキャストチャネル/信号に関連付けられていない場合、UEは、初期値としてPowerRampingCounterをリセットすることができる。
【0153】
PowerRampingCounterに加えて、UEは、RACHプリアンブルの再送信回数が最大数に達したかどうかを知るための再送信カウンタを有してもよい。UEは、RACHプリアンブル送信に対応するRARを取得できない場合、再送信カウンタを増やすことができる。UE TXビームごとのPowerRampingCounterの場合、UEは、UETxビームの合計カウンタを有し、gNBは、合計カウンタに基づいて再送信の最大回数を制限し、および/またはUETxビームごとのカウンタに基づいてUETxビームごとの再送信の最大回数を制限してもよい。
【0154】
マルチビームシナリオでは、UEは、以下にCOUNTERで示されるカウンタを用いて、ランピング電力とRACHプリアンブル再送信の数を管理できる。UEがRARウィンドウ内でRARウィンドウの前に実行された1つ以上のプリアンブル送信に対応するRARを受信しない場合、UEは、COUNTERを増加させることができる。
【0155】
新無線では、無線デバイスはRARウィンドウを開始する前、またはRARウィンドウが期限切れになる前に複数のプリアンブルを送信する。一例では、既存のランダムアクセスメカニズムの実装は、非効率的なアップリンク送信電力の決定をもたらし、バッテリー電力消費を増加させ、干渉の量を増加させる場合がある。
【0156】
無線デバイスでのランダムアクセス手順のアップリンク送信を改善するために、カウンタの管理を強化する必要がある。例示的な実施形態では、複数のプリアンブルが送信されるときに、新しい単一のカウンタが実装されてもよい。例示的な実施形態は、RARの満了に応答してカウンタをインクリメントすることができる。新しい単一のカウンタを使用すると、セル内の干渉レベルをより適切な方法で維持できる。例示的な実施形態は、無線デバイスからの干渉をより少なくすることにより、他の無線デバイスのプリアンプル送信のより高い成功率を提供する。例示的なカウンタ管理メカニズムは、無線デバイスが異なる数のプリアンブルを送信するときに、無線デバイス間のアクセス公平性を提供し得る。
【0157】
一例では、UEは、再送信のためにRAプリアンブルの送信電力をランピングし、再送信の回数をカウントするために使用され得るカウンタを有してもよい。この場合、基地局が複数のRAプリアンブル送信でUEを構成する場合、UEはいつカウンタをインクリメントするかを決定してもよい。UEは、RAプリアンブルの送信に応答して、カウンタを1インクリメントしてもよい。例えば、UEがRA手順を開始し、基地局からRARを受信する前に1つ以上のRAプリアンブルを送信する場合、UEは1つ以上のRAプリアンブルのそれぞれを送信するときにカウンタを1インクリメントしてもよい。これにより、他のUEにより多くの干渉が発生する場合がある。これにより、不公平の問題が発生する場合がある。例えば、第1のUEと第2のUEが同じ周波数帯域でRA手順を実行(または開始)し、第1のUEがRAプリアンブルを送信し、第2のUEが複数のRAプリアンブルを送信する場合、第2のUEが使用する大きなランピング電力は、第1のUEのRA送信に干渉する場合がある。基地局では、第1のUEによって送信される第1のプリアンブルの第1の受信電力および第2のUEによって送信される第2のプリアンブルの第2の受信電力は、例えば、第2のUEによって使用されるランピング電力のために大きい場合がある。例えば、基地局での2つの信号の受信電力の大きなギャップは、基地局での信号処理システムのより大きなダイナミックレンジを必要とする場合がある。
【0158】
一例では、UEは第1のカウンタ(例えば、PowerRampingCounterおよび/またはCOUNTER)を有してもよい。例えば、UEは、第1のカウンタに基づいてランピング電力を決定することができる。例えば、UEは、UEの挙動(例えば、UEのTXビームスイッチング、および/またはRACHリソース再選択)に応答してリセットし、第1のカウンタをインクリメントし得る。例えば、UEのTxビームスイッチングおよび/またはRACHリソースの再選択は、UEの実装の問題であり得る。例えば、UEの挙動(UEのTxビームスイッチングおよび/またはRACHリソースの再選択など)に応答してUEが第1のカウンタをインクリメントする場合、UEがカウンタを積極的にインクリメントし、RA送信のランピング電力が大きくなり、同じセル内の他のUEへの干渉が大きくなる場合がある。一例では、UEは、RA再送信の数をカウントし得る第2のカウンタを有してもよい。
【0159】
一例では、UEは、UEの挙動(例えば、UEのTXビームスイッチング、および/またはRACHリソースの再選択)に応答して、変化しないまま(インクリメントされない)であり得るカウンタを有してもよい。UEは、カウンタを用いて、RAランピング電力を決定することができる。例えば、UEは、RAプリアンブル送信の再送信の実行に応答してカウンタをインクリメントしてもよく、RAプリアンブル送信は、RARウィンドウ中にRARが検出されないことに応答してトリガーしてもよい。例えば、UEは、UEのTXビームスイッチング、および/またはRACHリソースの再選択に応答して、カウンタをリセットおよび/またはインクリメントしない場合がある。例えば、UEは、RARウィンドウの満了前に複数のRAプリアンブル送信のカウンタをインクリメントしない場合がある。この場合、異なるUEの挙動を有するUE間の不公平に生成された干渉は解決され得る。一例では、UEは、カウンタを用いて、RA再送信の数をカウントし、および/またはRA再送信の数を制限することができる(例えば、RARウィンドウ満了前の1つ以上のRA送信は、RA再送信とみなされない場合がある。RA再送信は、RARウィンドウ中にRARが検出されないことに応答した1つ以上のRA送信とすることができる。)。この場合(例えば、UEがカウンタを用いてRAランピング電力を決定し、再送信回数を制限する場合)、基地局とUEがRA再送信および/またはRAランピング電力、例えば、基地局およびUEが複数のカウンタを用いる場合と比較したシグナリングオーバーヘッドの削減などを管理するプロセスを簡素化することが有益な場合がある。
【0160】
UEは、UE TXビームを保持することにより、またはUE TXビームスイッチングを実行することにより、時間、周波数、および/またはプリアンブルインデックスを含み得る1つ以上のRACHリソース上で複数のRACHプリアンブル送信を実行することができる。
図29に示すように、UEがRARウィンドウの前にUE TXビームを複数のRACHプリアンブル送信を行う場合、COUNTERは変更されないままであってもよい。
図29に示すように、UEがRARウィンドウの前にUE TXビームスイッチングを実行することで複数のRACHプリアンブル送信を実行する場合、COUNTERは変更されないままであってもよい。
【0161】
UEが1つ以上のRACHプリアンブル送信を実行した後、UEがRARウィンドウ内でRARを受信しない場合、または受信したRARのいずれにも、送信された1つ以上のRAプリアンブルに対応する1つ以上のRAプリアンブル識別子が含まれていない場合、UEはRARの受信が成功しなかったとみなし、COUNTERを1増やし得る。
【0162】
一例では、UEは、ランダムアクセス応答ウィンドウ中にランダムアクセス応答を監視する前に、異なるリソースおよび/または無線ビームを介して複数のプリアンブルを送信することができる。COUNTERは、複数のランダムアクセスプリアンブルの送信のために1インクリメントされてもよい。一例では、UEがRARウィンドウ内でRARを受信しない場合、または送信された1つ以上のRAプリアンブルに対応する1つ以上のRAプリアンブル識別子のいずれも受信RARのいずれも含まない場合、プリアンブルはインクリメントされてもよい。一例では、プリアンブルは、複数のプリアンブルの送信前またはランダムアクセスウィンドウの前にインクリメントされてもよい。例示的な実施形態は、複数のランダムアクセスプリアンブルの送信のためにCOUNTERを1つインクリメントし、複数のプリアンブルの送信電力を計算するために同じCOUNTERを用いることにより、ランダムアクセス手順を強化する。
【0163】
システム情報のブロードキャストから通知された、またはRACH再送信の合計数を制限する事前構成されたLTEのpreambleTransMaxなどの閾値が存在する場合がある。インクリメントされたCOUNTERが閾値(または、例えば、閾値+1)に等しい場合、UEはRA手順を終了できる。UEは、RA問題を決定することができ、例えば、MACエンティティは、RA問題を上層に示すことができる。インクリメントされたCOUNTERが閾値(または、例えば、閾値+1)よりも低い場合、UEはRACHプリアンブル送信を再試行できる。プリアンブルの送信電力は
PPRACH=min{PCMAX,c(i),PREAMBLE_RECEIVED_TARGET_POWER+PLc+Prach-offset}[dBm],
とすることができ、ここで、PCMAX,c(i)は、サービングセルcのサブフレームiの構成されたUE送信電力である。
●Prach-offsetは、PLcの推定時に使用されたRSから値が与えられるパラメータとすることができる。一例では、Prach-offsetは、UEがランダムアクセスプリアンブルを送信するときのUEの状態に依存し得る。SSを使用する場合、Prach-offsetは第1の値をとる場合がある。CSI-RSが使用される場合、Prach-offsetは第2の値をとる場合がある。Prach-offsetのRSタイプごとの第1および第2の値は、gNBで構成可能である。gNBは、1つ以上のPrach-offset値のための1つ以上のパラメータを含む1つ以上のメッセージ(例えば、RRC)を送信してもよい。構成を実行することにより、UL送信を受信するときと特定のRSを送信するときに、gNBによるビームフォーミングゲインの差をUEに補償させることができる。一例では、第1の値はデフォルトでゼロであり、第2の値は構成可能な値(またはその逆)であり得る。構成例では、第1の値を第2の値と同じ値に構成できる。
●PREAMBLE_RECEIVED_TARGET_POWERは、次のように設定することができる。
PREAMBLE_RECEIVED_TARGET_POWER
=preambleInitialReceiveTargetPower+DELTA_PREAMBLE
+(COUNTER-1)*powerRampingStep
○UEがBL UEまたは拡張カバレッジのUEである場合、PREAMBLE_RECEIVED_TARGET_POWERは
PREAMBLE_RECEIVED_TARGET_POWER
=preambleInitialReceiveTargetPower-10*log10(numRepetitionPerPreambleAttempt)
○NB-IoTの場合、
■拡張カバレッジレベル0の場合、PREAMBLE_RECEIVED_TARGET_POWERは、次のように設定することができる。
PREAMBLE_RECEIVED_TARGET_POWER
=preambleInitialReceiveTargetPower-10*log10(numRepetitionPerPreambleAttempt)
■その他の拡張カバレッジレベルの場合、PREAMBLE_RECEIVED_TARGET_POWERは最大UE出力電力に対応して設定できる。
○UEがNB-IoT UE、BL UE、または拡張カバレッジのUEの場合、
■物理層に、選択された拡張カバレッジレベルに対応する選択されたPRACH、対応するRA-RNTI、プリアンブルインデックスまたはNB-IoTサブキャリアインデックス、およびPREAMBLE_RECEIVED_TARGET_POWERを使用して、選択されたプリアンブルグループに対応するプリアンブル送信に必要な繰り返し回数(たとえば、numRepetitionPerPreambleAttempt)でプリアンブルを送信するように指示することができる。
○その他の場合、
■選択したPRACH、対応するRA-RNTI、プリアンブルインデックス、およびPREAMBLE_RECEIVED_TARGET_POWERを使用してプリアンブルを送信するように物理層に指示できる。
【0164】
一例では、preambleInitialReceiveTargetPower、powerRampingStep、およびnumRepetitionPerPreambleAttemptは、システム情報ブロック(SIB)からのものであってもよい。DELTA_PREAMBLEは、
図25に示すように、システム情報ブロック(SIB)で定義されるprach-ConfigIndexで指定されるプリアンブルフォーマットに基づいて決定されてもよい。COUNTERは0から始まり、ランダムアクセス応答の受信が成功しないと見なされるたびに、MACエンティティによって1ずつ増加してもよい。
【0165】
図30に示されるように、RACHプリアンブル再送信において、UEが前のRACH試行で選択されたものとは異なるRACHリソースを選択した場合、COUNTERは変更されないままであってもよい。
図30に示されるように、RACHプリアンブル再送信において、UEが前のRACH試行で使用されたものとは異なるUE TXビームを使用する場合、COUNTERは変更されないままであってもよい。
【0166】
図35は、カウンタの例を示す。一例では、無線デバイスは、無線デバイスがRARウィンドウの満了前に1つ以上の第1のプリアンブルを基地局に送信し得る第1のRA試行を実行することができる。無線デバイスは、RARウィンドウの満了前の1つ以上の第1のプリアンブルの送信中に変更されないままであり得るカウンタを用いることができる。RARウィンドウ中にRARが検出されなかったことに応答して、無線デバイスは第2のRA試行を実行することができ、無線デバイスは1つ以上の第2のプリアンブルを送信することができる。RARが検出されなかったことに応答して、無線デバイスは、カウンタを1つインクリメントし、カウンタを用いて、第2のRA試行中の1つ以上の第2のプリアンブル送信のRAランピング電力値を決定することができる。例えば、無線デバイスは、無線デバイスが1つ以上の第2のプリアンブルを送信するかどうか、を決定するために、カウンタ値を閾値(事前構成および/または事前定義)と比較してもよい。カウンタ値が閾値を超えた場合、無線デバイスはRA手順の失敗を判断できる。RA手順の失敗に応答して、無線デバイスはカウンタをリセットすることができる。カウンタが閾値を超えない場合、無線デバイスは1つ以上の第2のプリアンブルを送信できる。基地局から少なくとも1つのRARを受信することに応答して、無線デバイスは、RA手順が正常に完了したと見なし、カウンタをリセットすることができる。
【0167】
一例では、無線デバイスは、1つ以上のランダムアクセスチャネルの構成パラメータを含む1つ以上のメッセージを受信し、1つ以上のランダムアクセスチャネルを介して複数のランダムアクセスプリアンブルを送信するためのランダムアクセス手順を開始し、第1のカウンタを用いて、第1の複数のランダムアクセスプリアンブルのそれぞれについて1つ以上のプリアンブル送信電力を計算し、ランダムアクセス応答ウィンドウ中にランダムアクセス応答の制御チャネルを監視し、複数の無線ビームで第1の複数のランダムアクセスプリアンブルを送信するために、第1のカウンタを1つインクリメントし、第1のカウンタが第1の値に達し、ランダムアクセス応答が受信されない場合、ランダムアクセス手順を終了することができる。
【0168】
一例では、無線デバイスがRARウィンドウ内でRARを受信しない場合、または送信された1つ以上のRAプリアンブルに対応する1つ以上のRAプリアンブル識別子のいずれも受信RARに含まれない場合、インクリメントが実行されてもよい。
【0169】
マルチビームシナリオの下での4ステップRA手順では、DL Txビーム決定はgNBでのプリアンブル送信の受信に基づいてもよい。
【0170】
RA手順では、UEはgNBから受信したSSブロックに基づいてDLタイミング基準を選択し、RACHプリアンブルインデックスのサブセットを選択し、DLタイミングに基づいてPRACHプリアンブルを送信することができる。gNBは、SSブロックと受信PRACHプリアンブルインデックスとの関連付けに基づいて、どのSSブロック(NR-PSS、NR-SSS、PBCH、およびおそらくNR-TSS)ビームがUEに最適であるかを識別することができる。gNBは、RA-RATIで識別されるRARを介して、検出された最良のビームをUEに通知でき、通知されたビームは、後続のDL送信および/またはgNB TX/RXビーム対応に基づいて後続のUL送信を受信するgNB RXビームの選択に使用できる。通知されたビームが後続のDL/UL送信に使用される場合、UEは、後続のULデータ送信のUL送信電力の電力オフセットと同じセル内のRA手順で、最初から最後までのプリアンブル再送信(プリアンブルが少なくとも1回ランプアップされた場合)から累積された合計電力ランプアップを使用できる。
【0171】
UEは、RA手順中に別のビームに切り替えることができる。例えば、RA手順中の早い時期に複数のビームに関する測定報告が利用可能である場合、gNBおよび/またはUEは、ビームを切り替え、および/またはよりナローなビームを有するようにビーム精密化手順をトリガーすることができる。そのようなビーム測定報告は、SSブロックおよび/または周期的なCSI-RS RSRP測定に基づいてもよい。RA手順中のビーム管理(例えば、ビームスイッチングおよび/またはビーム精密化)の強化は、1つ以上のDL Txビームおよび/または品質の報告に基づいてもよい。UEは、Msg1送信にこのようなビーム情報を含めることができる。例えば、RA手順は、SSブロックとRACHリソースのサブセットおよび/またはRACHプリアンブルインデックスのサブセットとの間の関連付けに加えて、L3モビリティのためのCSI-RSとRACHリソースのサブセットおよび/またはRACHプリアンブルインデックスのサブセットとの間の関連付けを有してもよい。RACHリソース/プリアンブルの区分は、UEで測定された伝搬損失に基づいてもよい。L3モビリティのCSI-RSとSSブロックをRACHリソースの同じサブセットおよび/またはRACHプリアンブルインデックスのサブセットにマッピングして、L3モビリティのCSI-RSとSSブロックとの関連付けを暗黙的に通知することができる。そのような場合、SSとCSI-RSの両方の測定がUEで利用可能な場合、UEは、関連するRACHリソースのサブセットおよび/またはRACHプリアンブルインデックスのサブセットを選択することにより、SSブロックおよび/またはCSI-RSに対応する優先ビームおよび/またはビーム品質をgNBに通知することができる。プリアンブル送信の受信から、gNBは1つ以上のSSビームとUEが優先する1つ以上のCSI-RSビームを識別することができる。gNBは、UEが優先するSSビームを使用してRARを送信することができる。RARは、CSI-RSビームへのビームスイッチングのインジケータを含むことができ、UEによって優先SSビームで報告される。この場合、UEは、最初から最後までのプリアンブル再送信から累積された合計電力ランプアップを使用せずに、UL送信電力の電力オフセットとしてランプアップ電力値をゼロにリセットすることができる。一例では、UEは、ビームを変更し、プリアンブル送信に用いられるビームと比較して異なるビームを選択してもよい。この場合、UEは、最初から最後までのプリアンブル再送信から累積された合計電力ランプアップを使用せずに、UL送信電力の電力オフセットとしてランプアップ電力値をゼロにリセットしてもよい。
【0172】
新無線では、無線デバイスは、ランダムアクセス手順中にビームを第1のビームから第2のビームに切り替える。一例では、既存のランダムアクセスメカニズムの実装は、非効率的なアップリンク送信電力の決定をもたらし、バッテリー電力消費を増加させ、干渉の量を増加させる場合がある。
【0173】
無線デバイスにおけるアップリンク送信を改善するために、アップリンク送信電力の決定プロセスを強化する必要がある。例示的な実施形態では、ビームを第1のビームから第2のビームに切り替えるときに、新しいアップリンク送信電力の決定プロセスが実装されてもよい。例示的な実施形態は、RA手順の後に送信の送信電力を決定して、アップリンク電力制御を改善することができる。後続の送信でランピング電力を再利用するかどうかを決定すると、アップリンク送信電力制御が改善され、生成される干渉の量が削減される場合がある。例示的な実施形態では、基地局は、無線デバイスに対するビームスイッチングの要求を含む1つ以上のメッセージ(例えば、RAR)を送信することができる。例示的なメカニズムは、無線デバイスのバッテリー電力消費を削減し得る。例示的な実施形態は、アップリンク電力制御の精度を改善する。
【0174】
一例では、UEは、例えば、SSブロック関連ビーム間、CSI-RS関連ビーム間、および/またはSSブロック関連ビームとCSI-RS関連ビームとの間で、1つのビームを別のビームに切り替える1つ以上の信号を基地局に送信および/または受信することができる。例えば、1つ以上の信号は、ビームスイッチングを要求する第1のメッセージ、ビームスイッチングを構成する第2のメッセージ、および/またはビームスイッチングの実装の確認を確認する第3のメッセージの少なくとも1つを含むことができる。RA手順中にビームを切り替えると、シグナリングのオーバーヘッドが大幅に削減される場合がある。例えば、基地局は、ビーム精密化の目的でRA手順中にビームの切り替えを用いる場合がある。例では、ワイドビームをナロービームに切り替えるために、ワイドビームを決定するための第1のビーム管理手順、およびワイドビームからナロービームに切り替えるための第2のビーム管理手順の2つのビーム管理手順が必要になる場合がある。各手順では、基地局とUEの間で交換される1つ以上の信号が必要になる場合がある。第2のビーム管理手順を第1のビーム管理手順に統合すると、信号のオーバーヘッドが大幅に削減される場合がある。
【0175】
一例では、UEは、基地局から、ビームを第1のビームから第2のビームに切り替えることを要求し得るRARを受信することができる。UEは、第1のビームに基づいて累積された非ゼロランピング電力を有してもよい。例えば、UEは、第1のビームを用いて1つ以上のRA再送信を実行している場合があり、UEは、1つ以上のRA再送信のうちの少なくとも1つのランピング電力を増加させる。例えば、UEは、第1のビームのRF環境を考慮することによりランピング電力値を決定し得る。UEが第1のビームを第2のビームに切り替えると、RF環境が変化する場合があり、例えば、アンテナゲインおよび/または伝搬損失指数が変化する場合がある。UEが第2のビームでの送信に第1のビームに基づいて増加したランピング電力を用いる場合、送信は、たとえばRF環境の変化により、不要な干渉を生成する可能性がある。UEが第2のビームでの送信に対して第1のビームに基づいて増加したランピング電力を用いる場合、送信の送信電力は、基地局が送信データを検出および/または復号するのに十分でない可能性がある。したがって、UEは、切り替えられたビームのRA手順の間に累積されたランピング電力をUEが用いるかどうかを決定することができる。
【0176】
図36は、累積ランピング電力値の使用を決定する例示的な実施形態を示す。一例では、無線デバイスは、RA手順を実行し得る。無線デバイスは、第1の送信電力で1つ以上の第1のプリアンブルを送信してもよい。RARウィンドウの間に、無線デバイスが基地局から1つ以上の第1プリアンブルの少なくとも1つに対応するRARを受信しない場合、無線デバイス、第2の送信電力で1つ以上の第2のプリアンブルを基地局に再送信でき、第2の送信電力は、(例えば、1つ以上の第2のプリアンブル送信の成功率を高めるために)ランピング電力値を用いてもよい。無線デバイスが、第1のビームから第2のビームへのビームスイッチング指示を伴う1つ以上の第1のプリアンブルの少なくとも1つに対応する少なくとも1つのRARを基地局から受信する場合、無線デバイスは、後続の送信(たとえば、Msg3送信)のRA手順中に累積されたランプ電力を用いても用いなくてもよい。例えば、無線デバイスは、RA手順中に累積されたランピング電力を用いて、第1のビームと第2のビームが同じである場合、後続の送信のための送信電力を決定することができる。例えば、無線デバイスは、第1のビームが第2のビームと異なる場合、後続の送信のための送信電力を決定するためにRA手順の間に累積されたランピング電力を用いなくてもよい。
【0177】
一例では、UEは、RA-RNTIの値に基づいて、どのプリアンブル送信が成功したかを判断し得る。一例では、RA-RNTIは、少なくとも時間(例えば、TTI、スロット、サブフレーム)インデックスおよび周波数インデックス、および/または対応するプリアンブルが送信されるRACHリソースの他のパラメータを用いて計算され得る。
【0178】
ここでは、例示的な電力制御メカニズムについて説明する。いくつかの詳細なパラメータが例で提供されている。基本プロセスは、LTE、新無線、および/または他の技術などの技術で実装できる。無線技術には固有のパラメータがあり得る。例示的な実施形態は、電力制御メカニズムを実装する方法を説明する。異なるパラメータを使用する本発明の他の例示的な実施形態を実装することができる。いくつかの例示的な実施形態は、いくつかの層2パラメータが考慮されるとき、物理層電力制御メカニズムを強化する。
【0179】
例示的な実施形態では、ダウンリンク電力制御は、リソース要素当たりのエネルギー(EPRE)を決定してもよい。リソース要素エネルギーという用語は、CP挿入前のエネルギーを示す場合がある。リソース要素エネルギーという用語は、適用される変調方式のコンスタレーションポイントで取得される平均エネルギーを示す場合がある。アップリンク電力制御は、物理チャネルが送信され得るSC-FDMAシンボルの平均電力を決定する。
【0180】
アップリンク電力制御は、異なるアップリンク物理チャネルの送信電力を制御することができる。
【0181】
一例として、UEがアップリンク送信用のLAA SCellで構成されている場合、特に明記しない限り、UEはLAA SCellのフレーム構造タイプ1を仮定して、この節でPUSCHおよびSRSについて説明した手順を適用できる。
【0182】
一例では、PUSCHの場合、送信電力
【数12】
は、送信スキーム用に構成されたアンテナポートの数に対する非ゼロPUSCH送信とアンテナポートの数の比によって最初にスケーリングされてもよい。その結果、スケーリングされた電力は、非ゼロPUSCHが送信されるアンテナポート間で均等に分割されてもよい。PUCCHまたはSRSの場合、送信電力
【数13】
は、PUCCHまたはSRS用に構成されたアンテナポートに均等に分割できる。
【数14】
は、
【数15】
の線形値であってもよい。UL干渉を制御するためのセル全体の過負荷インジケータ(OI)および高干渉インジケータ(HII)は、LTEテクノロジーのパラメータである。
【0183】
一例では、フレーム構造タイプ1のサービングセルの場合、UEがUplinkPowerControlDedicated-v12x0で構成されることは期待されていない。
【0184】
一例では、UEがSCGで構成されている場合、UEは、MCGとSCGの両方に対してこの節で説明されている手順を適用することができる。
手順がMCGに適用される場合、この節の「セカンダリセル」、「サービングセル」という用語は、MCGに属するセカンダリセル、サービングセルをそれぞれ指す。
-手順がSCGに適用される場合、この節の「セカンダリセル」、「サービングセル」という用語は、SCGに属するセカンダリセル(PSCellを除く)、サービングセルをそれぞれ指す。この節の「プライマリセル」という用語は、SCGのPSCellを指す。
【0185】
一例では、UEがPUCCH-SCellで構成されている場合、UEは、プライマリPUCCHグループとセカンダリPUCCHグループの両方にこの節で説明されている手順を適用できる。
-手順がプライマリPUCCHグループに適用される場合、この節の「セカンダリセル」、「サービングセル」という用語は、プライマリPUCCHグループに属するセカンダリセル、サービングセルそれぞれを指す。
-手順がセカンダリPUCCHグループに適用される場合、この節の「セカンダリセル」、「サービングセル」という用語は、セカンダリPUCCHグループに属するセカンダリセル、サービングセルそれぞれを指す。
【0186】
一例では、UEがサービングセルcの同時PUCCHなしでPUSCHを送信する場合、サービングセルcのサブフレームiにおけるPUSCH送信のUE送信電力P
PUSCH,c(i)は、次のように与えられ得る。
【数16】
【0187】
一例では、UEがサービングセルcのPUCCHと同時にPUSCHを送信する場合、サービングセルcのサブフレームiにおけるPUSCH送信のUE送信電力P
PUSCH、c(i)は、次のように与えられ得る。
【数17】
【0188】
一例では、UEがサービングセルcについてPUSCHを送信していない場合、PUSCHについてDCIフォーマット3/3Aで受信されたTPCコマンドの累積について、UEは、サービングセルcのサブフレームiのPUSCH送信のためのUE送信電力PPUSCH,c(i)が、次のように計算されると仮定してもよい。
PPUSCH,c(i)=min{PCMAX,c(i),PO_PUSCH,c(1)+αc(1)・PLc+fc(i)}[dBm]
【0189】
一例では、累積が有効かどうかに応じて、f
c(*)は累積または現在の絶対値とすることができる。両方のタイプのf
c(*)(累積または現在の絶対値)の場合、第1の値は次のように設定できる。
-一例では、P
O_UE_PUSCH、c値が上位層によって変更され、サービングセルcがプライマリセルである場合、またはP
O_UE_PUSCH、c値が上位層によって受信され、サービングセルcがセカンダリセルである場合、
-f
c(0)=0
-その他の場合、
-f
c(0)=ΔP
rampup,c+δ
msg2,c、ここで
-δ
msg2,cは、サービングセルcで送信されるランダムアクセスプリアンブルに対応するランダムアクセス応答で示されるTPCコマンドである。
-UEがサービングセルcのランダムアクセス応答メッセージを受信し、ランダムアクセス応答メッセージに別のビームへのビームスイッチング指令がある場合、ΔP
rampup,c=0である。それ以外の場合、
【数18】
ここでΔP
rampuprequested,cは、上位層によって提供され、サービングセルcの最初から最後のプリアンブルまでの上位層により要求された合計電力ランプアップに対応している。ΔP
rampuprequested,c=0の場合、f
c(0)=δ
msg2,cである。
-一例では、P
O_UE_PUSCH,c,2値がサービングセルcの上位層によって受信された場合。
-f
c,2(0)=0
【0190】
一例では、P
CMAX、c(i)は、サービングセルcのサブフレームiで構成されたUE送信電力であり得、
【数19】
はP
CMAX,c(i)の線形値であり得る。一例では、UEがサービングセルcのサブフレームiでPUSCHなしでPUCCHを送信する場合、PUSCHのDCIフォーマット3/3Aで受信されたTPCコマンドの累積のために、UEはP
CMAX,c(i)と仮定してもよい。一例では、UEがサービングセルcのサブフレームiでPUCCHおよびPUSCHを送信しない場合、PUSCHのDCIフォーマット3/3Aで受信したTPCコマンドの累積のために、UEはMPR=0dB、A-MPR=0dB、P-MPR=0dB、ΔTC=0dBを仮定してP
CMAX,c(i)を計算することができ、ここでMPR、A-MPR、P-MPR、ΔTCはLTEテクノロジーで事前定義されてもよい。
【数20】
はP
PUCCH(i)の線形値である。M
PUSCH,c(i)は、サブフレームiおよびサービングセルcに有効なリソースブロックの数で表されるPUSCHリソース割り当ての帯域幅であり得る。
【0191】
一例では、UEがサービングセルcの上位層パラメータUplinkPowerControlDedicated-v12x0で構成され、サブフレームiが上位層パラメータtpc-SubframeSet-r12で示されるアップリンク電力制御サブフレームセット2に属する場合、
-j=0の場合、PO_PUSCH,c(0)=PO_UE_PUSCH,c,2(0)+PO_NOMINAL_PUSCH,c,2(0)であり、ここで、j=0は、半永続的な許可に対応するPUSCH(再)送信に使用されてもよい。PO_UE_PUSCH,c,2(0)およびPO_NOMINAL_PUSCH,c,2(0)は、サービングセルcについて、それぞれ上位層によって提供されるパラメータp0-UE-PUSCH-Persistent-SubframeSet2-r12およびp0-NominalPUSCH-Persistent-SubframeSet2-r12であってもよい。
-j=1の場合、PO_PUSCH,c(1)=PO_UE_PUSCH,c,2(1)+PO_NOMINAL_PUSCH,c,2(1)であり、ここで、j=1は、動的にスケジュールされた許可に対応するPUSCH(再)送信に使用されてもよい。PO_UE_PUSCH,c,2(1)およびPO_NOMINAL_PUSCH,c,2(1)は、サービングセルcについて、それぞれ上位層によって提供されるパラメータp0-UE-PUSCH-SubframeSet2-r12およびp0-NominalPUSCH-SubframeSet2-r12であってもよい。
-j=2の場合、PO_PUSCH,c(2)=PO_UE_PUSCH,c,2(2)+PO_NOMINAL_PUSCH,c,2(2)ここで、PO_UE_PUSCH,c(2)=0およびPO_NOMINAL_PUSCH,c(2)=PO_PRE+ΔPREAMBLE_Msg3であり、ここでパラメータpreambleInitialReceivedTargetPower(PO_PRE)およびΔPREAMBLE_Msg3は、サービングセルcについて上位層から通知されてもよく、ここでj=2は、ランダムアクセス応答許可に対応するPUSCH(再)送信に使用されてもよい。
それ以外の場合、
-PO_PUSCH,c(j)は、j=0および1の上位層から提供されるコンポーネントPO_NOMINAL_PUSCH,c(j)と、サービングセルcについてj=0および1の上位層によって提供されるコンポーネントPO_UE_PUSCH,c(j)との和からなるパラメータであってもよい。半永続的な許可に対応するPUSCH(再)送信の場合はj=0、動的にスケジュールされた許可に対応するPUSCH(再)送信の場合はj=1、ランダムアクセス応答の許可に対応するPUSCH(再)送信の場合はj=2である。PO_UE_PUSCH,c(2)=0およびPO_NOMINAL_PUSCH,c(2)=PO_PRE+ΔPREAMBLE_Msg3であり、ここで、パラメータpreambleInitialReceivedTargetPower(PO_PRE)およびΔPREAMBLE_Msg3は、サービングセルcについて上位層から通知されてもよい。
【0192】
一例では、UEがサービングセルcの上位層パラメータUplinkPowerControlDedicated-v12x0で構成され、サブフレームiが上位層パラメータtpc-SubframeSet-r12で示されるアップリンク電力制御サブフレームセット2に属する場合、
-j=0または1の場合、αc(j)=αc,2∈{0,0.4,0.5,0.6,0.7,0.8,0.9,1}である。αc,2は、サービングセルcの上位層によって提供されるパラメータalpha-SubframeSet2-r12であってもよい。
-j=2の場合、αc(j)=1である。
それ以外の場合、
-j=0または1の場合、αc∈{0,0.4,0.5,0.6,0.7,0.8,0.9,1}は、サービングセルcについて上位層によって提供される3ビットのパラメータであってもよい。j=2の場合、αc(j)=1である。
【0193】
PLcは、サービングセルcのdB単位でUEで計算されたダウンリンク伝搬損失推定値であり、PLc=referenceSignalPower-上位層フィルタリングRSRPであり、ここで、referenceSignalPowerは上位層によって提供され、RSRPは参照サービングセルのために定義され、上位層フィルタ構成は参照サービングセルについて定義することができる。
-一例では、サービングセルcがプライマリセルを含むTAGに属している場合、プライマリセルのアップリンクについて、プライマリセルは、referenceSignalPowerおよび上位層フィルタリングRSRPを決定するための参照サービングセルとして使用できる。セカンダリセルのアップリンクの場合、上位層パラメータpathlossReferenceLinkingで構成されたサービングセルは、referenceSignalPowerおよび上位層フィルタリングRSRPを決定するための参照サービングセルとして使用できる。
-一例では、サービングセルcがPSCellを含むTAGに属している場合、PSCellのアップリンクについて、PSCellはreferenceSignalPowerおよび上位層のフィルタリングされたRSRPを決定するための参照サービングセルとして使用でき、PSCell以外のセカンダリセルのアップリンクの場合、上位層パラメータpathlossReferenceLinkingによって構成されたサービングセルは、referenceSignalPowerおよび上位層フィルタリングRSRPを決定するための参照サービングセルとして使用できる。
-一例では、サービングセルcがプライマリセルまたはPSCellを含まないTAGに属する場合、サービングセルcは、referenceSignalPowerおよび上位層フィルタリングRSRPを決定するための参照サービングセルとして使用できる。
【0194】
【数21】
および0(K
S=0)であり、ここで、K
Sはサービングセルcについて上位層によって与えられるパラメータdeltaMCS-Enabled providedであってもよい。サービングセルcのBPREと
【数22】
は、次のように計算できる。送信モード2の場合、K
S=0。
-
【数23】
UL-SCHデータなしでPUSCHを介して送信される制御データおよびその他の場合、BPRE=O
CQI/N
REである。
-ここで、CはコードブロックRのサイズであってもよく、K
rは、コードブロックrのサイズであってもよく、O
CQIは、CRCビットを含むCQI/PMIビットの数であってもよく、N
REは、
【数24】
として決定されるリソース要素の数であってもよく、ここでC、K
r、
【数25】
は、LTEテクノロジーで事前定義されてもよい。
-
【数26】
UL-SCHデータなしでPUSCHを介して送信される制御データの場合であり、その他の場合は1である。
【0195】
δPUSCH,cは、TPCコマンドとも呼ばれる補正値であり、DCIフォーマット0/0A/0B/4/4A/4BのPDCCH/EPDCCHに含まれるか、またはサービングセルcのDCIフォーマット6-0AのMPDCCHに含まれるか、またはCRCパリティビットがTPC-PUSCH-RNTIでスクランブルされるDCIフォーマット3/3AのPDCCH/MPDCCHで他のTPCコマンドと一緒にコーディングされてもよい。一例では、UEがサービングセルcの上位層パラメータUplinkPowerControlDedicated-v12x0で構成され、サブフレームiが上位層パラメータtpc-SubframeSet-r12で示されるアップリンク電力制御サブフレームセット2に属する場合、サービングセルcの現在のPUSCH電力制御調整状態はfc,2(i)によって与えられ、UEはPPUSCH,c(i)を決定するために、fc(i)の代わりのfc,2(i)を使用してもよい。それ以外の場合、サービングセルcの現在のPUSCH電力制御調整状態はfc(i)によって与えられてもよい。
【0196】
一例では、fc,2(i)およびfc(i)は次のように定義できる。
-fc(i)=fc(i-1)+δPUSCH,c(i-KPUSCH)およびfc,2(i)=fc,2(i-1)+δPUSCH,c(i-KPUSCH)上位層によって提供されるパラメータAccumulation-enabledに基づいて累積を有効にできる場合、またはTPCコマンドδPUSCH,cが、DCIフォーマット0のPDCCH/EPDCCHまたはDCIフォーマット6-0AのMPDCCHに含まれており、CRCがTemporary C-RNTIによってスクランブルされる場合であって、ここで、δPUSCH,c(i-KPUSCH)は、DCIフォーマット0/0A/0B/4/4A/4BのPDCCH/EPDCCHまたはDCIフォーマット6-0AのMPDCCHまたは、サブフレームi-KPUSCH上のDCIフォーマット3/3AのPDCCH/MPDCCHで通知され、また、fc(0)は累積のリセット後の第1の値である場合である。CEModeAで構成されたBL/CEのUEの場合、サブフレームi-KPUSCHは、DCIフォーマット3/3AのMPDCCHまたはDCIフォーマット6-0AのMPDCCHが送信され得る最後のサブフレームであってもよい。
【0197】
K
PUSCHの値は、次のようにすることができる。
-FDDまたはFDD-TDDおよびサービングセルフレーム構造タイプ1の場合、K
PUSCH=4である。
-TDDの場合、UEが複数のサービングセルで構成され、少なくとも2つの構成されたサービングセルのTDD UL/DL構成が同じでない場合、またはUEが少なくとも1つのサービングセルについてパラメータEIMTA-MainConfigServCell-r12で構成され、またはFDD-TDDおよびサービングセルフレーム構造タイプ2の場合、「TDD UL/DL構成」はサービングセルcのUL参照UL/DL構成を指す。
-TDD UL/DL構成1~6の場合、K
PUSCHは
図33の表として与えられ得る。
-TDD UL/DL構成0の場合、
-一例では、サブフレーム2または7でのPUSCH送信が、DCIフォーマット0/4のPDCCH/EPDCCHまたはDCIフォーマット6-0AのMPDCCHでスケジュールされ、ULインデックスのLSBが1に設定される場合、K
PUSCH=7である。
-他のPUSCH送信の場合、K
PUSCHは
図33の表として与えられ得る。
【0198】
フレーム構造タイプ3のサービングセルの場合、PUSCHトリガーAが0に設定されたアップリンクDCIフォーマット0A/0B/4A/4Bの場合、KPUSCHはk+lに等しくてもよく、ここで、kおよびlはLTEテクノロジーで事前定義されてもよい。PUSCHトリガーAが1に設定され、CC-RNTIによってスクランブルされたDCI CRCでPDCCHが検出され、「PUSCHトリガーB」フィールドが「1」に設定されたアップリンクDCIフォーマット0A/0B/4A/4Bの場合、KPUSCHはp、k、lに等しくてもよく、ここで、p、k、およびlはLTEテクノロジーで事前定義されてもよい。一例では、UEがサブフレームi-KPUSCHで複数のTPCコマンドを検出した場合、UEは、サブフレームiでPUSCH送信をスケジュールするDCIフォーマット0A/0B/4A/4BでPDCCH/EPDCCHのTPCコマンドを使用することができる。
【0199】
サービングセルcおよび非BL/CE UEの場合、UEは、DRXの場合またはサービングセルcが非アクティブになる場合を除くすべてのサブフレームで、SPS C-RNTIの場合のUEのC-RNTIまたはDCIフォーマット0のDCIフォーマット0/0A/0B/4/4A/4BのPDCCH/EPDCCHおよびこのUEのTPC-PUSCH-RNTIを使用したDCIフォーマット3/3AのPDCCHの復号を試みる。
【0200】
サービングセルcおよびCEModeAで構成されたBL/CE UEの場合、UEは、DRXの場合を除くすべてのBL/CEダウンリンクサブフレームで、UEのC-RNTIまたはSPS C-RNTIでDCIフォーマット6-0AのMPDCCHおよびこのUEのTPC-PUSCH-RNTIでDCIフォーマット3/3AのMPDCCHの復号を試みる。
【0201】
非BL/CE UEの場合、サービングセルcのDCIフォーマット0/0A/0B/4/4A/4BとDCIフォーマット3/3Aの両方が同じサブフレームで検出される場合、UEはDCIフォーマット0/0A/0B/4/4A/4Bで提供されるδPUSCH,cを使用できる。
【0202】
CEModeAで構成されたBL/CE UEの場合、サービングセルcのDCIフォーマット6-0AとDCIフォーマット3/3Aの両方が同じサブフレームで検出される場合、UEはDCIフォーマット6-0Aで提供されるδ
PUSCH,cを使用できる。
-サービングセルcのTPCコマンドが復号されないサブフレーム、またはDRXが発生するサブフレーム、またはiがTDDまたはFDD-TDDおよびサービングセルcフレーム構造タイプ2のアップリンクサブフレームではないサブフレームの場合、δPUSCH,c=0dBである。
-サブフレームiがDCIフォーマット0B/4BのPDCCH/EPDCCHでスケジュールされた第1のサブフレームではない場合、δ
PUSCH,c=0dBである。
-DCIフォーマット0/0A/0B/4/4A/4BのPDCCH/EPDCCHまたはDCIフォーマット6-0AのMPDCCHでシグナリングされたδ
PUSCH,cdB累積値は、
図34Aの表として与えられてもよい。一例では、DCIフォーマット0のPDCCH/EPDCCHまたはDCIフォーマット6-0AのMPDCCHがSPSアクティベーションまたはリリースPDCCH/EPDCCH/MPDCCHとして検証される場合、δ
PUSCH,cは0dBである可能性がある。
-DCIフォーマット3/3Aを有するPDCCH/MPDCCH上でシグナリングされるδ
PUSCHdB累積値は、
図34Aの表として与えられるSET1または、上位層によって提供されるパラメータTPC-Indexで決定される
図34Bの表として与えられるSET2のうちの1つであり得る。
【0203】
一例では、UEがサービングセルcについてPCMAX,c(i)に達した場合、サービングセルcに対するポジティブTPCコマンドは累積されない可能性がある
【0204】
一例では、UEが最小電力に達した場合、ネガティブTPCコマンドが累積されない場合がある。
【0205】
一例では、UEがサービングセルcのための上位層パラメータUplinkPowerControlDedicated-v12x0で構成されない場合、UEは累積をリセットし得る。
-サービングセルcについて、PO_UE_PUSCH,c値が上位層によって変更することができる場合
-サービングセルcについて、UEがサービングセルcのランダムアクセス応答メッセージを受信した場合
【0206】
一例では、サービングセルcの上位層パラメータUplinkPowerControlDedicated-v12x0でUEを構成できる場合、
-UEは、サービングセルcのfc(*)に対応する累積をリセットできる。
-PO_UE_PUSCH,c値が上位層によって変更することができる場合
-UEがサービングセルcのランダムアクセス応答メッセージを受信した場合
-UEは、サービングセルcのfc,2(*)に対応する累積をリセットできる。
-PO_UE_PUSCH,c,2値が上位層によって変更することができる場合
【0207】
一例では、サービングセルcの上位層パラメータUplinkPowerControlDedicated-v12x0でUEを構成できる場合、および
-サブフレームiが、上位層パラメータtpc-SubframeSet-r12 fc(i)=fc(i-1)によって示されるように、アップリンク電力制御サブフレームセット2に属する場合
-サブフレームiが、上位層パラメータtpc-SubframeSet-r12 fc,2(i)=fc,2(i-1)によって示されるように、アップリンク電力制御サブフレームセット2に属さない場合
【0208】
fc(i)=δPUSCH,c(i-KPUSCH)およびfc,2(i)=δPUSCH,c(i-KPUSCH)であり、上位層が提供するパラメータAccumulation-enabledに基づいて、サービングセルcの累積が有効になっていない場合、ここで、δPUSCH,c(i-KPUSCH)は、DCIフォーマット0/0A/0B/4/4A/4BのPDCCH/EPDCCHまたはDCIフォーマット6-0AのMPDCCHで、サブフレームi-KPUSCHのサービングセルcについてシグナリングされている。CEModeAで構成されたBL/CE UEの場合、サブフレームi-KPUSCHは、DCIフォーマット6-0AのMPDCCHまたはDCIフォーマット3/3AのMPDCCHを送信し得る最後のサブフレームであってもよい。
【0209】
K
PUSCHの値は、次のようにすることができる。
-FDDまたはFDD-TDDおよびサービングセルフレーム構造タイプ1の場合、K
PUSCH=4である。
-TDDの場合、UEが複数のサービングセルで構成され、少なくとも2つの構成されたサービングセルのTDD UL/DL構成が同じでない場合、またはUEが少なくとも1つのサービングセルについてパラメータEIMTA-MainConfigServCell-r12で構成され、またはFDD-TDDおよびサービングセルフレーム構造タイプ2の場合、「TDD UL/DL構成」はサービングセルcのUL参照UL/DL構成を指す。
-TDD UL/DL構成1~6の場合、K
PUSCHは
図33の表として与えられ得る。
-TDD UL/DL構成0の場合、
-一例では、サブフレーム2または7でのPUSCH送信が、DCIフォーマット0/4のPDCCH/EPDCCHまたはDCIフォーマット6-0AのMPDCCHでスケジュールされ、ULインデックスのLSBが1に設定される場合、K
PUSCH=7である。
-他のPUSCH送信の場合、K
PUSCHは
図33の表として与えられ得る。
-フレーム構造タイプ3のサービングセルの場合、
PUSCHトリガーAが0に設定されたアップリンクDCIフォーマット0A/4Aの場合、K
PUSCHはk+lに等しくてもよく、ここで、kおよびlはLTEテクノロジーで事前定義されてもよい。
-PUSCHトリガーAが0に設定されたアップリンクDCIフォーマット0B/4Bの場合、K
PUSCHはk+l+i’に等しくてもよく、
【数27】
であり、ここで、n
i
HARQ_IDはサブフレームiのHARQプロセス番号、k、l、n
HARQ_IDおよびN
HARQは、LTEテクノロジーで事前定義されてもよい。
-PUSCHトリガーAが1に設定され、CC-RNTIによってスクランブルされたDCI CRCでPDCCHが検出され、「PUSCHトリガーB」フィールドが「1」に設定されたアップリンクDCIフォーマット0A/4Aの場合、K
PUSCHはp、k、lに等しくてもよく、ここで、p、k、およびlはLTEテクノロジーで事前定義されてもよい。
-PUSCHトリガーAが1に設定され、CC-RNTIによってスクランブルされたDCI CRCでPDCCHが検出され、「PUSCHトリガーB」フィールドが「1」に設定されたアップリンクDCIフォーマット0B/4Bの場合、K
PUSCHはp+k+l+i’に等しくてもよく、
【数28】
であり、ここで、n
i
HARQ_IDは、サブフレームiのHARQプロセス番号、p、k、l、n
HARQ_IDおよびN
HARQは、LTEテクノロジーで事前定義されてもよい。
-一例では、UEがサブフレームi-K
PUSCHで複数のTPCコマンドを検出した場合、UEは、サブフレームiでPUSCH送信をスケジュールするDCIフォーマット0A/0B/4A/4BでPDCCH/EPDCCHのTPCコマンドを使用することができる。
【0210】
DCIフォーマット0/0A/0B/4/4A/4BのPDCCH/EPDCCHまたはDCIフォーマット6-0AのMPDCCHでシグナリングされたδ
PUSCH,cdB絶対値は、
図34Aの表として与えられてもよい。一例では、DCIフォーマット0のPDCCH/EPDCCHまたはDCIフォーマット6-0AのMPDCCHがSPSアクティベーションまたはリリースPDCCH/EPDCCH/MPDCCHとして検証される場合、δ
PUSCH,cは0dBである可能性がある。
-非BL/CE UEの場合、サブフレームについてf
c(i)=fc(i-1)およびf
c,2(i)=f
c,2(i-1)であり、ここで、DCIフォーマット0/0A/0B/4/4A/4BのPDCCH/EPDCCHは、サービングセルcに対して復号されない場合があり、あるいはDRXが発生するか、iがTDDまたはFDD-TDDのアップリンクサブフレームではなく、サービングセルcフレーム構造タイプ2である場合がある。
-CEModeAで構成されたBL/CE UEの場合、サブフレームについてf
c(i)=f
c(i-1)およびf
c,2(i)=f
c,2(i-1)であり、ここで、DCIフォーマット6-0AのMPDCCHは、サービングセルcに対して復号されない場合があり、あるいはDRXが発生するか、iがTDDのアップリンクサブフレームではない場合がある。
【0211】
一例では、サービングセルcの上位層パラメータUplinkPowerControlDedicated-v12x0でUEを構成できる場合、および
-サブフレームiが、上位層パラメータtpc-SubframeSet-r12 fc(i)=fc(i-1)によって示されるように、アップリンク電力制御サブフレームセット2に属する場合
-サブフレームiが、上位層パラメータtpc-SubframeSet-r12 fc、2(i)=fc、2(i-1)によって示されるように、アップリンク電力制御サブフレームセット2に属さない場合
【0212】
一例では、サービングセルcがプライマリセルである場合、PUCCHフォーマット1/1a/1b/2/2a/2b/3の場合、サービングセルcのサブフレームi内の物理アップリンク制御チャネル(PUCCH)送信のUE送信電力P
PUCCHの設定は、次のように定義できる。
【数29】
【0213】
一例では、サービングセルcがプライマリセルである場合、PUCCHフォーマット4/5の場合、サービングセルcのサブフレームi内の物理アップリンク制御チャネル(PUCCH)送信のUE送信電力P
PUCCHの設定は、次のように定義できる。
【数30】
【0214】
一例では、UEがプライマリセルのPUCCHを送信していない場合、PUCCHのTPCコマンドの累積について、UEは、サブフレームiのPUCCHのUE送信電力PPUCCHが、次のように計算されると仮定してもよい。
PPUCCH(i)=min{PCMAX,c(i),P0_PUCCH+PLc+g(i)}[dBm]
【0215】
一例では
【数31】
、ここで、g(i)は、現在のPUCCH電力制御調整状態であってもよく、g(0)は、リセット後の第1の値であってもよい。
-FDDまたはFDD-TDDおよびプライマリセルフレーム構造タイプ1の場合、M=1およびk
0=4である。
-TDDの場合、Mおよびk
mの値は、LTEテクノロジーで事前定義されてもよい。
-DCIフォーマット1A/1B/1D/1/2A/2/2B/2C/2DのPDCCHまたはDCIフォーマット1A/1B/1D/1/2A/2/2B/2C/2DのEPDCCHまたはDCIフォーマット6-1AのMPDCCH上でシグナリングされたδ
PUCCHdB値は、
図35の表として与えられてもよい。一例では、DCIフォーマット1/1A/2/2A/2B/2C/2DのPDCCHまたはDCIフォーマット1/1A/2A/2/2B/2C/2DのEPDCCHまたはDCIフォーマット6-1AのMPDCCHが、SPSアクティベーションPDCCH/EPDCCH/MPDCCHとして検証されるか、または、DCIフォーマット1AのPDCCH/EPDCCHまたはDCIフォーマット6-1AのMPDCCHは、SPSリリースPDCCH/EPDCCH/MPDCCHとして検証される場合、δ
PUCCHは0dBであってもよい。
-DCIフォーマット3/3AのPDCCH/MPDCCH上でシグナリングされるδ
PUCCHdB値は、
図35の表として、または
図36の表として、上位層によって半静的に構成されて与えられてもよい。
-一例では、P
O_UE_PUCCH値が上位層によって変更することができる場合、
-g(0)=0
その他の場合、
-g(0)=ΔP
rampup+δ
msg2、ここで
-δ
msg2は、プライマリセルで送信されるランダムアクセスプリアンブルに対応するランダムアクセス応答で示されるTPCコマンドであり、および
-UEがサブフレームiでPUCCHを送信している場合、
-UEがランダムアクセス応答メッセージを受信し、ランダムアクセス応答メッセージ内に別のビームへのビームスイッチング指令がある場合、ΔP
rampup=0である。
-その他の場合、
【数32】
それ以外の場合、
ΔP
rampup=min[{max(0,PCMAX,c-(P
0_PUCCH+PL
c))},ΔP
rampuprequested]
ここでΔP
rampuprequestedは、上位層によって提供されてもよく、プライマリセルの最初から最後のプリアンブルまでの上位層により要求された合計電力ランプアップに対応している。ΔP
rampuprequested,c=0の場合、g(0)=ΔP
rampup+δ
msg2である。
【0216】
一例では、UEがプライマリセルについてPCMAX,c(i)に達した場合、プライマリセルに対するポジティブTPCコマンドは累積されない可能性がある
【0217】
一例では、UEが最小電力に達した場合、ネガティブTPCコマンドが累積されない場合がある。
【0218】
次の場合、UEは累積をリセットすることができる。
-PO_UE_PUCCH値が上位層によって変更することができる場合
-UEがプライマリセルのランダムアクセス応答メッセージを受信した場合
-g(i)=g(i-1)iがTDDまたはFDD-TDDおよびプライマリセルフレーム構造タイプ2のアップリンクサブフレームでない場合
【0219】
一例ではPCMAX,c(i)は、サービングセルcのサブフレームiの構成されたUE送信電力であり得る。一例では、UEが、PUCCHのTPCコマンドの累積のために、サービングセルcのサブフレームiでPUCCHおよびPUSCHを送信しない場合、UEはMPR=0dB、A-MPR=0dB、P-MPR=0dBおよびΔTC=0dBを仮定してPCMAX,c(i)を計算することができ、ここでMPR、A-MPR、P-MPRおよびΔTCはLTEテクノロジーで事前定義されてもよい。
【0220】
パラメータΔF_PUCCH(F)は、上位層によって提供されてもよく、ΔF_PUCCH(F)値は、PUCCHフォーマット1aに対するPUCCHフォーマット(F)に対応し、ここでPUCCHフォーマット(F)は、LTEテクノロジーで事前定義されてもよい。
【0221】
一例では、UEは、上位層によって構成して2つのアンテナポートでPUCCHを送信することができ、ΔTXD(F’)は上位層によって提供されてもよく、ここでPUCCHフォーマットF’は、LTEテクノロジーで事前定義されてもよく、そうでない場合、ΔTXD(F’)=0である。
【0222】
h(n
CQI,n
HARQ,n
SR)はPUCCHフォーマットに依存する値であってもよく、ここでn
CQIはチャネル品質情報の情報ビットの数に対応する。サブフレームiが、UL-SCHに関連付けられたトランスポートブロックを持たないUEのSR用に構成できる場合はn
SR=1、そうでない場合はn
SR=0である。一例では、UEが複数のサービングセルで構成され得るか、またはUEが1つのサービングセルで構成され、PUCCHフォーマット3を使用して送信する場合、n
HARQの値はLTEテクノロジーで事前定義されてもよく、そうでない場合、n
HARQはサブフレームiで送信されたHARQ-ACKビットの数である。
-PUCCHフォーマット1,1aおよび1b h(n
CQIの場合、n
HARQ,n
SR)=0である。
-チャネル選択を伴うPUCCHフォーマット1bの場合、UEが複数のサービングセルで構成されている場合、
【数33】
であり、それ以外の場合、h(n
CQI,n
HARQ,n
SR)=0である。
-PUCCHフォーマット2、2a、2bおよび通常のサイクリックプレフィックスの場合
【数34】
-PUCCHフォーマット2および拡張サイクリックプレフィックスの場合
【数35】
-PUCCHフォーマット3の場合、およびUEが周期的CSIなしでHARQ-ACK/SRを送信する場合、
-一例では、UEが2つのアンテナポートでPUCCHフォーマット3を送信するように上位層で構成できる場合、またはUEが11ビットを超えるHARQ-ACK/SRを送信する場合
【数36】
-それ以外の場合、
【数37】
-PUCCHフォーマット3の場合、およびUEがHARQ-ACK/SRおよび周期的CSIを送信する場合、
-一例では、2つのアンテナポートでPUCCHフォーマット3を送信するように上位層でUEを構成できる場合、または11ビットを超えるHARQ-ACK/SRおよびCSIを送信する場合
【数38】
-それ以外の場合、
【数39】
-PUCCHフォーマット4の場合、MPUCCH,c(i)は、サブフレームiおよびサービングセルcに有効なリソースブロック数で表されるPUCCHフォーマット4の帯域幅であってもよい。PUCCHフォーマット5の場合、M
PUCCH,c(i)=1である。
-Δ
TF,c(i)=10 log10(21.25.BPRE(i)-1)ここでBPRE(i)=O
UCI(i)/N
RE(i),
-O
UCI(i)は、サブフレームiのPUCCHフォーマット4/5で送信されるCRCビットを含むHARQ-ACK/SR/RI/CQI/PMIビットの数であってもよい。
-PUCCHフォーマット4の場合、
【数40】
であり、およびPUCCHフォーマット5の場合、
【数41】
である。
-短縮場合PUCCHフォーマット4または短縮PUCCHフォーマット5がサブフレームiで使用される場合、
【数42】
であり、その他の場合、
【数43】
である。
【0223】
PO_PUCCHは、上位層によって提供されるパラメータPO_NOMINAL_PUCCHと上位層によって提供されるパラメータPO_UE_PUCCHの合計で構成されるパラメータである。
【0224】
δPUCCHは、TPCコマンドとも呼ばれるUE特定補正値とすることができ、一次電池のためのDCIフォーマット1A/1B/1D/1/2A/2/2B/2C/2DとPDCCHに含まれ、またはDCIフォーマット6-1AのMPDCCHに含まれるか、プライマリセルのDCIフォーマット1A/1B/1D/1/2A/2/2B/2C/2DのEPDCCHに含まれるか、または、CRCパリティビットがTPC-PUCCH-RNTIでスクランブルされるDCIフォーマット3/3AのPDCCH/MPDCCHで、他のUE固有のPUCCH補正値と一緒にコーディングされて送信される。
-非BL/CE UEの場合、UEがEPDCCHモニタリング用に構成されていない可能性がある場合、UEは、DRXの場合を除くすべてのサブフレームで、UEのTPC-PUCCH-RNTIを使用して、DCIフォーマット3/3AのPDCCHおよびUEのC-RNTIまたはSPS C-RNTIを使用した1つまたは複数のDCIフォーマット1A/1B/1D/1/2A/2/2B/2C/2DのPDCCHの復号を試みる。
-一例では、UEがEPDCCH監視用に構成されている場合、UEは以下の復号を試みる。
-UEのTPC-PUCCH-RNTIを備えたDCIフォーマット3/3AのPDCCHと、UEのC-RNTIまたはSPSを備えたDCIフォーマット1A/1B/1D/1/2A/2/2B/2C/2Dの1つ以上のPDCCH C-RNTI、および
-UEのC-RNTIまたはSPS C-RNTIを備えたDCIフォーマット1A/1B/1D/1/2A/2/2B/2C/2Dの1つ以上のEPDCCH。
-CEModeAで構成されたBL/CE UEの場合、UEは、DRXの場合を除くすべてのBL/CEダウンリンクサブフレームで、UEのTPC-PUCCH-RNTIでDCIフォーマット3/3AのMPDCCHおよびUEのC-RNTIまたはSPS C-RNTIでDCIフォーマット6-1AのMPDCCHの復号を試みる。
-一例では、UEが、
-DCIフォーマット1A/1B/1D/1/2A/2/2B/2C/2DのPDCCHまたは
-DCIフォーマット1A/1B/1D/1/2A/2/2B/2C/2DのEPDCCHまたは
-DCIフォーマット6-1AのMPDCCHを復号する場合、
プライマリセルおよび対応する検出されたRNTIはUEのC-RNTIまたはSPS C-RNTIに等しく、DCIフォーマットのTPCフィールドはPUCCHリソースの決定に使用されない場合、UEは、そのPDCCH/EPDCCH/MPDCCHで提供されるδPUCCHを使用できる。
その他の場合
-UEは、DCIフォーマット3/3AのPDCCH/MPDCCHを復号した場合、UEは、そのPDCCH/MPDCCHに設けられたPUCCHを使用することができる。
それ以外の場合、UEはδPUCCH=0dBに設定できる。
【0225】
CEModeAで構成されたBL/CE UEの場合、PUCCHが複数のサブフレームi0、i1、…、iN-1で送信され、ここで、i0<i1<…<iN-1の場合、サブフレームik、k=0、1、…、N-1のPUCCH送信電力は、以下で決定されてもよい。
PPUCCH,c(ik)=PPUCCH,c(i0)
【0226】
CEModeBで構成されたBL/CE UEの場合、サブフレームikのPUCCH送信電力は、以下で決定されてもよい。
PPUCCH,c(ik)=PCMAX,c(i0)
【0227】
サービングセルcのサブフレームiで送信されるSRSのUE送信電力PSRSの設定は、以下によって定義されてもよい。
-フレーム構造タイプ2のサービングセルcについて、PUSCH/PUCCH送信用に構成されていない場合
PSRS,c(i)=min{PCMAX,c(i),10log10(MSRS,c)+PO_SRS,c(m)+αSRS,c・PLc+fSRS,c(i)}[dBm]
-それ以外の場合、
PSRS,c(i)=min{PCMAX,c(i),PSRS_OFFSET,c(m)+10log10(MSRS,c)PO_PUSCH,c(j)+αc(j)・PLc+fc(i)}[dBm]
【0228】
一例では、
-累積を有効にできる場合、累積のリセット後のf
SRS、c(0)が第1の値であってもよい。次の場合、UEは累積をリセットすることができる。
-サービングセルcについて、P
O_UE_SRS,c値が上位層によって変更することができる場合
-サービングセルcについて、UEがサービングセルcのランダムアクセス応答メッセージを受信した場合
-両方のタイプのf
SRS,c(*)(累積または現在の絶対値)の場合、第1の値は次のように設定できる。
-一例では、P
O_UE_SRS、c値が上位層によって受信される可能性がある場合
-f
SRS,c(0)=0
-その他の場合
-UEがサービングセルcのランダムアクセス応答メッセージを受信した場合
-UEがサービングセルcのランダムアクセス応答メッセージを受信し、ランダムアクセス応答メッセージに別のビームへのビームスイッチング指令がある場合、f
SRS,c(0)=ΔP
rampup、ここでΔP
rampup,c=0である。それ以外の場合、
【数44】
であり、ここでΔP
rampuprequested,cが上位層によって提供され、サービングセルcの最初から最後のプリアンブルまでの上位層によって要求される合計電力ランプアップに対応し、M
SRS、c(0)はサービングセルcにおける第1のSRS送信のサブフレームに有効なリソースブロックの数で表されるSRS送信の帯域幅であってもよい。
【0229】
一例では、PCMAX、c(i)は、サービングセルcのためのサブフレームi内の構成されたUE送信電力であり得る。PSRS_OFFSET,c(m)は、サービングセルcのm=0およびm=1の上位層によって半静的に構成できる。トリガータイプ0が指定されたSRS送信の場合はm=0、トリガータイプ1が指定されたSRS送信の場合はm=1である。MSRS,cは、リソースブロックの数で表されるサービングセルcのサブフレームiにおけるSRS送信の帯域幅であり得る。fc(i)は、サービングセルcの現在のPUSCH電力制御調整状態であり得る。PO_PUSCH,c(j)およびαc(j)は、サブフレームI、j=1についてLTEテクノロジーに事前定義されたパラメータであってもよい。αSRS,cは、サービングセルcの上位層によって構成された上位層パラメータalpha-SRSであってもよい。PO_SRS,c(m)は、m=0および1の上位層から提供されるコンポーネントPO_NOMINAL_SRS,c(m)と、サービングセルcについてm=0および1の上位層によって提供されるコンポーネントPO_UE_SRS,c(m)との和からなるパラメータであってもよい。トリガータイプ0が指定されたSRS送信の場合はm=0、トリガータイプ1が指定されたSRS送信の場合はm=1である。
-フレーム構造タイプ2のサービングセルcについて、PUSCH/PUCCH送信用に構成されていない場合、現在のSRS電力制御調整状態はfSRS,c(i)で与えられ、次のように定義されてもよい。
-累積を有効にできる場合、fSRS,c(i)=fSRS,c(i-1)+δSRS,c(i-KSRS)であり、上位層パラメータAccumulation-enabledに基づいて累積が有効にならない場合、fSRS,c(i)=δSRS,c(i-KSRS)であり、ここで、
-δSRS,c(i-KSRS)は、最新のサブフレームi-KSRSでDCIフォーマット3BのPDCCHで通知されるSRS TPCコマンドと呼ばれてもよく、ここでKSRS≧4である。
【0230】
UEは、同じサブフレームでサービングセルcの異なるSRS TPCコマンド値を受信することを期待されない場合がある。フレーム構造タイプ2のサービングセルcを処理し、PUSCH/PUCCH送信用に構成されていない場合、UEは、DRXの場合またはサービングセルcを非アクティブ化できる場合を除き、すべてのサブフレームで上位層パラメータSRS-TPC-RNTI-r14によってスクランブルされたCRCを使用してDCIフォーマット3BのPDCCHの復号を試みる。-サービングセルcについてDCI 3Bを有するPDCCHのTPCコマンドが復号されないサブフレーム、またはDRXが発生するサブフレーム、またはiがTDDまたはFDD-TDDおよびサービングセルcフレーム構造タイプ2のアップリンク/スペシャルサブフレームではないサブフレームの場合、δSRS,c=0dBである。
【0231】
一例では、上位層パラメータfieldTypeFormat3Bが2ビットのTPCコマンドを示す場合、DCIフォーマット3BのPDCCH上でシグナリングされたδ
SRSdB値は、δ
PUSCH,cをδ
SRSで置き換えることにより、
図34Aの表として与えられてもよく、または、上位層パラメータfieldTypeFormat3Bが1ビットのTPCコマンドを示す場合DCIフォーマット3BのPDCCH上でシグナリングされたδ
SRSdBは、δ
PUSCH,cをδ
SRSで置き換えることにより、
図34Bの表として与えられてもよい。
【0232】
一例では、無線デバイスは、1つ以上のランダムアクセスチャネルの構成パラメータを含む1つ以上のメッセージを受信し、1つ以上のランダムアクセスチャネルを介して1つ以上のランダムアクセスプリアンブルを送信するためのランダムアクセス手順を開始し、1つ以上の無線ビームを介して1つ以上のランダムアクセスプリアンブルを送信し、ランダムアクセス応答ウィンドウ中にランダムアクセス応答(RAR)を受信し、RARに対応するRA-RNTIに基づいて、1つ以上の無線ビーム内の第1の無線ビームを決定し、この無線ビームは、ランダムアクセスプリアンブル送信に用いられ、第2の無線ビームを介して、1つ以上のトランスポートブロックを第1の送信電力で送信することができる。一例では、第1の送信電力は、ランプアップ電力値を用いることができ、ここで、ランプアップ電力値は、第1の無線ビームが第2の無線ビームと異なる場合、ゼロに等しく、かつ、プリアンブルが第1の無線ビームを介して複数回送信される場合、ランダムアクセスプリアンブルの最初の送信から最後の送信までの合計電力ランプアップに等しい。
【0233】
様々な実施形態によれば、例えば、無線デバイス、オフネットワーク無線デバイス、基地局などのデバイスは、1つ以上のプロセッサおよびメモリを含んでもよい。メモリは、1つ以上のプロセッサによって実行されると、デバイスに一連のアクションを実行させる命令を格納できる。例示的なアクションの実施形態は、添付の図および仕様に示されている。様々な実施形態の特徴を組み合わせて、さらなる実施形態を作成することができる。
【0234】
図37は、本開示の実施形態の態様による例示的なフロー図である。3710で、無線デバイスは、セルの1つ以上の構成パラメータを含む少なくとも1つの無線リソース制御メッセージを受信することができる。3720で、無線デバイスは、セルを介したランダムアクセスプリアンブルの送信のための制御指令を受信することができる。3730で、ランダムアクセスプリアンブルについて、伝搬損失測定に基づく送信電力が決定されてもよい。1つ以上の構成パラメータが、セルのチャネル状態情報参照信号(CSI-RS)の1つ以上のパラメータを含む場合(3732)、伝搬損失測定は、CSI-RSに基づいてもよく、送信電力の決定は、1つ以上の構成パラメータによって示される電力オフセット値を用いてもよい(3736)。1つ以上の構成パラメータがセルのCSI-RSパラメータを含まない場合(3732)、伝搬損失測定は少なくとも1つの同期信号に基づいてもよく、送信電力の決定は、電力オフセット値を用いない(3734)。3740で、送信電力に基づいてランダムアクセスプリアンブルを送信することができる。
【0235】
一実施形態によれば、CSI-RSは周期的CSI-RSであってもよい。一実施形態によれば、CSI-RSの1つ以上のパラメータは、CSI-RSの周期性を示してもよい。一実施形態によれば、CSI-RSの1つ以上のパラメータは、リソース要素の1つ以上のCSI-RSサブキャリアまたはCSI-RSシーケンスのうちの少なくとも1つを示す。一実施形態によれば、1つ以上のメッセージは、参照信号電力値、プリアンブル基地局が受信した目標電力、またはセルの構成された無線デバイス送信電力のうちの少なくとも1つを含むことができる。一実施形態によれば、送信電力は、プリアンブル基地局が受信した目標電力と伝搬損失測定値の合計に基づいてもよい。一実施形態によれば、伝搬損失測定の値は、参照信号の測定受信電力値から参照信号電力値を引いたものに基づいてもよい。1つ以上の構成パラメータがセルのCSI-RSの1つ以上のパラメータを含む場合、参照信号はCSI-RSであってもよい。1つ以上の構成パラメータがセルのCSI-RSパラメータを含まない場合、参照信号は少なくとも1つの同期信号であってもよい。一実施形態によれば、送信電力の決定は、参照信号電力値にさらに基づいてもよい。一実施形態によれば、送信電力は、CSI-RSの受信電力に基づいて決定された伝搬損失測定の値を用いることができる。一実施形態によれば、1つ以上の構成パラメータがCSI-RSの1つ以上のパラメータを含む場合、ランダムアクセスプリアンブルの送信は少なくとも1つのランダムアクセスチャネルを使用してもよい。1つ以上のメッセージは、1つ以上の同期信号とCSI-RSとの間の関連付け、および少なくとも1つのランダムアクセスチャネルと1つ以上の同期信号との間の関連付けを示してもよい。一実施形態によれば、1つ以上のメッセージは、CSI-RSに関連付けられた1つ以上の同期信号、および1つ以上の同期信号に関連付けられた少なくとも1つのランダムアクセスチャネルを示してもよい。無線デバイスは、少なくとも1つのランダムアクセスチャネルを介してランダムアクセスプリアンブルを送信してもよい。
【0236】
図38は、本開示の実施形態の態様による例示的なフロー図である。3810で、無線デバイスは、1つ以上のメッセージを受信することができる。1つ以上のメッセージは、セルのチャネル状態情報参照信号(CSI-RS)の1つ以上の構成パラメータ、およびセルのCSI-RSに関連付けられた電力オフセット値を示してもよい。3820で、制御指令が受信されてもよい。制御指令は、セルを介したランダムアクセスプリアンブルの送信用であってもよい。3830で、ランダムアクセスプリアンブルの送信電力が決定されてもよい。セルのCSI-RSで構成された無線デバイスに応答して(3832)、送信電力は、少なくとも電力オフセット値に基づいてもよい(3836)。無線デバイスは、3840で送信電力を使用してランダムアクセスプリアンブルを送信してもよい。
【0237】
一実施形態によれば、伝搬損失測定の値は、参照信号の測定受信電力値から参照信号電力値を引いたものに基づいてもよい。1つ以上の構成パラメータがセルのCSI-RSの1つ以上のパラメータを含む場合、参照信号はCSI-RSであってもよい。1つ以上の構成パラメータがセルのCSI-RSパラメータを含まない場合、参照信号は少なくとも1つの同期信号であってもよい。一実施形態によれば、送信電力は、プリアンブル基地局が受信した目標電力と伝搬損失測定の値の合計に基づいてもよい。一実施形態によれば、送信電力は、CSI-RSの受信電力に基づいて決定された伝搬損失測定の値を用いることができる。一実施形態によれば、ランダムアクセスプリアンブルの送信電力が決定されてもよい。無線デバイスがセルのCSI-RSで構成されていないことに応答して、伝搬損失測定は少なくとも1つの同期信号に基づいてもよく、送信電力の決定は、電力オフセット値を用いなくてもよい。一実施形態によれば、CSI-RSの1つ以上のパラメータは、CSI-RSの周期性を示してもよい。一実施形態によれば、CSI-RSの1つ以上のパラメータは、リソース要素の1つ以上のCSI-RSサブキャリアまたはCSI-RSシーケンスのうちの少なくとも1つを示し得る。一実施形態によれば、1つ以上の構成パラメータがCSI-RSの1つ以上のパラメータを含む場合、ランダムアクセスプリアンブルの送信は少なくとも1つのランダムアクセスチャネルを使用してもよい。1つ以上のメッセージは、1つ以上の同期信号とCSI-RSとの間の関連付け、および少なくとも1つのランダムアクセスチャネルと1つ以上の同期信号との間の関連付けを示してもよい。
【0238】
図39は、本開示の実施形態の態様による例示的なフロー図である。3910で、無線デバイスは、少なくとも1つの無線リソース制御メッセージを受信することができる。少なくとも1つの無線リソース制御メッセージは、セルの1つ以上の構成パラメータを含んでもよい。3920で、無線デバイスは、セルを介したランダムアクセスプリアンブルの送信のための制御指令を受信することができる。3930で、伝搬損失測定に基づく送信電力は、ランダムアクセスプリアンブルについて決定されてもよい。1つ以上の構成パラメータが、セルのチャネル状態情報参照信号(CSI-RS)の1つ以上のパラメータを含む場合(3932)、伝搬損失測定は、CSI-RSに基づいてもよく、送信電力の決定は、1つ以上の構成パラメータによって示される電力オフセット値を用いてもよい(3936)。3940で、送信電力に基づいてランダムアクセスプリアンブルを送信することができる。
【0239】
一実施形態によれば、CSI-RSは周期的CSI-RSであってもよい。一実施形態によれば、CSI-RSの1つ以上のパラメータは、CSI-RSの周期性を示してもよい。一実施形態によれば、CSI-RSの1つ以上のパラメータは、リソース要素の1つ以上のCSI-RSサブキャリアまたはCSI-RSシーケンスのうちの少なくとも1つを示し得る。一実施形態によれば、ランダムアクセスプリアンブルの送信電力が決定されてもよい。1つ以上の構成パラメータがセルのCSI-RSパラメータを含まない場合、伝搬損失測定は少なくとも1つの同期信号に基づいてもよく、送信電力の決定は、電力オフセット値を用いなくてもよい。一実施形態によれば、1つ以上のメッセージは、参照信号電力値、プリアンブル基地局が受信した目標電力、またはセルの構成された無線デバイス送信電力のうちの少なくとも1つを含むことができる。一実施形態によれば、送信電力の決定は、参照信号電力値にさらに基づいてもよい。一実施形態によれば、送信電力は、CSI-RSの受信電力に基づいて決定された伝搬損失測定の値を用いることができる。一実施形態によれば、送信電力は、プリアンブル基地局が受信した目標電力と伝搬損失測定の値の合計に基づいてもよい。一実施形態によれば、伝搬損失測定の値は、参照信号の測定受信電力値から参照信号電力値を引いたものに基づいてもよい。1つ以上の構成パラメータがセルのCSI-RSの1つ以上のパラメータを含む場合、参照信号はCSI-RSであってもよい。1つ以上の構成パラメータがセルのCSI-RSパラメータを含まない場合、参照信号は少なくとも1つの同期信号であってもよい。一実施形態によれば、1つ以上の構成パラメータがCSI-RSの1つ以上のパラメータを含む場合、ランダムアクセスプリアンブルの送信は少なくとも1つのランダムアクセスチャネルを使用してもよい。1つ以上のメッセージは、1つ以上の同期信号とCSI-RSとの間の関連付け、および少なくとも1つのランダムアクセスチャネルと1つ以上の同期信号との間の関連付けを示してもよい。
【0240】
図40は、本開示の実施形態の一態様による例示的なフロー図である。4010で、無線デバイスは、1つ以上のメッセージを受信することができる。1つ以上のメッセージは、セルの周期的チャネル状態情報参照信号(CSI-RS)の1つ以上の構成パラメータ、およびセルの周期的CSI-RSに関連付けられた電力オフセット値を示してもよい。4020で、ランダムアクセスプリアンブルの送信のための制御指令がセルを介して受信されてもよい。4030で、ランダムアクセスプリアンブルの送信電力が決定されてもよい。セルの周期的CSI-RSで構成された無線デバイスに応答して(4032)、送信電力は少なくとも電力オフセット値に基づいてもよい(4036)。4040で、無線デバイスは、送信電力を使用してランダムアクセスプリアンブルを送信してもよい。
【0241】
一実施形態によれば、CSI-RSの1つ以上のパラメータは、CSI-RSの周期性を示してもよい。一実施形態によれば、CSI-RSの1つ以上のパラメータは、リソース要素の1つ以上のCSI-RSサブキャリアまたはCSI-RSシーケンスのうちの少なくとも1つを示し得る。一実施形態によれば、送信電力は、CSI-RSの受信電力に基づいて決定された伝搬損失測定の値を用いることができる。一実施形態によれば、伝搬損失測定の値は、参照信号の測定受信電力値から参照信号電力値を引いたものに基づいてもよい。1つ以上の構成パラメータがセルのCSI-RSの1つ以上のパラメータを含む場合、参照信号はCSI-RSであってもよい。1つ以上の構成パラメータがセルのCSI-RSパラメータを含まない場合、参照信号は少なくとも1つの同期信号であってもよい。
【0242】
一実施形態によれば、ランダムアクセスプリアンブルの送信電力をさらに含むことが決定されてもよい。無線デバイスがセルの周期的なCSI-RSで構成されていないことに応答して、送信電力は電力オフセット値を用いなくてもよい。一実施形態によれば、1つ以上のメッセージは、参照信号電力値、プリアンブル基地局が受信した目標電力、またはセルの構成された無線デバイス送信電力のうちの少なくとも1つを含むことができる。一実施形態によれば、送信電力の決定は、参照信号電力値にさらに基づいてもよい。一実施形態によれば、1つ以上の構成パラメータがCSI-RSの1つ以上のパラメータを含む場合、ランダムアクセスプリアンブルの送信は少なくとも1つのランダムアクセスチャネルを使用してもよい。1つ以上のメッセージは、1つ以上の同期信号とCSI-RSとの間の関連付け、および少なくとも1つのランダムアクセスチャネルと1つ以上の同期信号との間の関連付けを示してもよい。
【0243】
図41は、本開示の実施形態の態様による例示的なフロー図である。410で、ランダムアクセスプリアンブルの送信電力は、伝搬損失測定に基づいて決定されてもよい。送信電力は、CSI-RS(4112)に基づく伝搬損失測定に応答した電力オフセット値(4114)、および少なくとも1つの同期信号(4116)に基づく伝搬損失測定に応答した電力オフセット値なし(4118)を用いてもよい。4120で、送信電力に基づいてランダムアクセスプリアンブルを送信することができる。
【0244】
一実施形態によれば、CSI-RSは周期的CSI-RSであってもよい。一実施形態によれば、無線デバイスは、1つ以上のメッセージをさらに受信することができる。1つ以上のメッセージは、CSI-RSの1つ以上の構成パラメータ、およびセルの周期的CSI-RSに関連付けられた電力オフセット値を示してもよい。一実施形態によれば、CSI-RSの1つ以上のパラメータは、リソース要素の1つ以上のCSI-RSサブキャリアまたはCSI-RSシーケンスのうちの少なくとも1つを示し得る。一実施形態によれば、送信電力の決定は、参照信号電力値にさらに基づいてもよい。一実施形態によれば、送信電力は、CSI-RSに基づく伝搬損失測定に応答したCSI-RSの受信電力、および少なくとも1つの同期信号に基づく伝搬損失測定に応答した少なくとも1つの同期信号の受信電力に基づく伝搬損失測定の値を用いてもよい。
【0245】
一実施形態によれば、1つ以上のメッセージは、参照信号電力値、プリアンブル基地局が受信した目標電力、またはセルの構成された無線デバイス送信電力のうちの少なくとも1つを含むことができる。一実施形態によれば、送信電力は、プリアンブル基地局が受信した目標電力と伝搬損失測定値の合計に基づいてもよい。一実施形態によれば、伝搬損失測定の値は、参照信号の測定受信電力値から参照信号電力値を引いたものに基づいてもよい。1つ以上の構成パラメータがセルのCSI-RSの1つ以上のパラメータを含む場合、参照信号はCSI-RSであってもよい。1つ以上の構成パラメータがセルのCSI-RSパラメータを含まない場合、参照信号は少なくとも1つの同期信号であってもよい。
【0246】
図42は、本開示の実施形態の態様による例示的なフロー図である。4210で、無線デバイスは、基地局から1つ以上のメッセージを受信することができる。1つ以上のメッセージは、セルの1つ以上のビームに対する複数のランダムアクセスチャネルの構成パラメータを含んでもよい。4220で、無線デバイスは、1つ以上のビームの複数のランダムアクセスチャネルを介した複数のランダムアクセスプリアンブルの並列送信のためのランダムアクセス手順を開始することができる。4230で、複数のランダムアクセスプリアンブルの並列送信に対応する複数の送信電力が決定されてもよい。4250で、複数の送信電力を含む第1の計算された送信電力が4240で第1の値を超える場合、並列送信の少なくとも1つがドロップされてもよい。4260で、無線デバイスはランダムアクセスチャネルの複数の少なくとも1つを介してランダムアクセスプリアンブルのうちの少なくとも一方を送信することができる。
【0247】
一実施形態によれば、第1の計算された送信電力は、複数の送信電力の合計を含むことができる。一実施形態によれば、複数のランダムアクセスプリアンブルのうちの少なくとも1つの送信のために、第2の計算された送信電力が決定されてもよい。第2の計算された送信電力は、第1の値以下であってもよい。一実施形態によれば、第1の値は、セルを介した無線デバイスの最大許容送信電力であってもよい。一実施形態によれば、ドロップすることは、セルの1つ以上のビームの優先度に基づいてもよい。セルの1つ以上のビームの優先度は、1つ以上のビームの複数の伝搬損失値に基づいてもよい。一実施形態によれば、無線デバイスは、1つ以上の同期信号の受信電力に基づいて、1つ以上のビームの複数の伝搬損失値を測定してもよい。一実施形態によれば、無線デバイスは、1つ以上のチャネル状態情報参照信号の受信電力に基づいて、1つ以上のビームの複数の伝搬損失値を測定してもよい。一実施形態によれば、複数のランダムアクセスプリアンブルの並列送信に対する1つ以上の伝搬損失値が測定されてもよい。無線デバイスは、複数の送信電力を決定するために1つ以上の伝搬損失値を用いてもよい。一実施形態によれば、第1のランダムアクセスプリアンブルの第1の送信は、第1の送信に対応する第1の伝搬損失値が第2の送信に対応する第2の伝搬損失値より大きい場合、第2のランダムアクセスプリアンブルの第2の送信よりも低い優先度を有してもよい。一実施形態によれば、第1のランダムアクセスプリアンブルの第1の送信は、第1の送信に対応する第1の送信電力が第2の送信に対応する第2の送信電力より大きい場合、第2のランダムアクセスプリアンブルの第2の送信よりも低い優先度を有してもよい。一実施形態によれば、複数の送信電力のうちの少なくとも1つは、伝搬損失値、ランプアップ値、および/またはオフセット値のうちの少なくとも1つを含むことができる。オフセット値は、複数のランダムアクセスプリアンブルの数に依存してもよい。
【0248】
図43は、本開示の実施形態の態様による例示的なフロー図である。4310で、無線デバイスは、基地局から1つ以上のメッセージを受信することができる。1つ以上のメッセージは、複数のランダムアクセスチャネルの構成パラメータを含んでもよい。4320で、複数のランダムアクセスプリアンブルが、1つ以上のランダムアクセスチャネルを介して送信されてもよい。4330で、ランダムアクセス応答(RAR)ウィンドウ中に、複数のランダムアクセスプリアンブルに対応するランダムアクセス応答の制御チャネルを監視することができる。第1のカウンタは、4332でRARウィンドウ中にRARを受信しなかったこと、または、4334で受信されたRARのいずれも複数のランダムアクセスプリアンブルに対応する1つ以上のランダムアクセスプリアンブル識別子の少なくとも1つを含まないことに応答して、4340で1インクリメントされてもよい。4350で、ランダムアクセスプリアンブル送信電力は、第1のカウンタを用いて決定されてもよい。4360において、複数のランダムアクセスプリアンブルは、ランダムアクセスプリアンブル送信電力を用いる1つ以上のランダムアクセスチャネルを介して送信されてもよい。
【0249】
図44は、本開示の実施形態の態様による例示的なフロー図である。4410で、無線デバイスは、基地局から1つ以上のメッセージを受信することができる。1つ以上のメッセージは、少なくとも1つのランダムアクセスチャネルの構成パラメータを含んでもよい。4420で、1つ以上の無線ビームを有する1つ以上のランダムアクセスプリアンブルが、少なくとも1つのランダムアクセスチャネルを介して送信されてもよい。4430で、第1の無線ビームに関連付けられたランダムアクセス応答(RAR)は、ランダムアクセス応答ウィンドウ中の1つ以上のランダムアクセスプリアンブルの少なくとも1つに対応するランダムアクセス識別子に基づいて検出されてもよい。4440で、ランダムアクセス識別子に基づいて、1つ以上の無線ビームの中の第2の無線ビームを決定することができる。4450で、第1の送信電力を有する1つ以上のトランスポートブロックが、第1の無線ビームを介して送信されてもよい。第1の送信電力は、ランプアップ電力値を用いてもよい。第1の無線ビームが4452の第2の無線ビームと異なる場合、ランプアップ電力値は4454でゼロに等しくてもよい。ランプアップ電力値は、4456で第2の無線ビームを介してプリアンブルが複数回送信される場合、4458でランダムアクセスプリアンブルの第1の送信から最後の送信までの合計電力ランプアップに等しくてもよい。
【0250】
本明細書において、「a」および「an」および同様のフレーズは、「少なくとも1つ」および「1つ以上」と解釈されるべきである。本明細書において、用語「may」は、「may、例えば言い換えれば、用語「may」は、用語「may」に続く句が、1つ以上の様々な実施形態に使用される場合とされない場合がある多数の適切な可能性の1つであることを示す。AとBがセットで、Aのすべての要素がBの要素でもある場合、AはBのサブセットと呼ばれる。本明細書では、空でないセットとサブセットのみが考慮される。たとえば、B={cell1、cell2}の可能なサブセットは、{cell1}、{cell2}、および{cell1、cell2}である。
【0251】
この仕様では、パラメータ(情報要素:IE)は1つ以上のオブジェクトで構成され、それらのオブジェクトのそれぞれは1つ以上の他のオブジェクトで構成される。たとえば、パラメータ(IE)Nがパラメータ(IE)Mを含み、パラメータ(IE)Mがパラメータ(IE)Kを含み、パラメータ(IE)Kがパラメータ(情報要素)Jを含む場合、たとえば、NはKを含み、NはJを含む。例示的な実施形態では、1つ以上のメッセージが複数のパラメータを含む場合、これは、複数のパラメータ内のパラメータが1つ以上のメッセージの少なくとも1つにあるが、1つ以上のメッセージのそれぞれにある必要がないことを意味する。
【0252】
開示される実施形態で説明される要素の多くは、モジュールとして実装されてもよい。ここでモジュールは、定義された機能を実行し、他の要素への定義されたインターフェースを有する分離可能な要素として定義される。本開示で説明されるモジュールは、ハードウェア、ハードウェアと組み合わせたソフトウェア、ファームウェア、ウェットウェア(すなわち、生物学的要素を備えたハードウェア)、またはそれらの組み合わせで実装されてもよい。たとえば、モジュールは、ハードウェアマシン(C、C++、Fortran、Java(登録商標)、Basic、Matlabなど)もしくはSimulink、Stateflow、GNU Octave、またはLabVIEWMathScriptで実行されるように構成されたコンピュータ言語で記述されたソフトウェアルーチンで実装されてもよい。さらに、ディスクリートまたはプログラム可能なアナログ、デジタル、および/または量子ハードウェアを組み込んだ物理ハードウェアを使用してモジュールを実装することも可能である。プログラム可能なハードウェアの例には、コンピュータ、マイクロコントローラ、マイクロプロセッサ、特定用途向け集積回路(ASIC)、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)、結合プログラマブルロジックデバイス(CPLD)が含まれる。コンピュータ、マイクロコントローラ、およびマイクロプロセッサは、アセンブリ、C、C++などの言語を使用してプログラムされる。FPGA、ASIC、CPLDは多くの場合、プログラマブルデバイスの機能が少ない内部ハードウェアモジュール間の接続を構成するVHSICハードウェア記述言語(VHDL)またはVerilogなどのハードウェア記述言語(HDL)を使用してプログラムされる。最後に、機能モジュールの結果を達成するために、上記の技術がしばしば組み合わせて使用されることを強調する必要がある。
【0253】
この特許文書の開示には、著作権保護の対象となる資料が組み込まれている。著作権所有者は、特許商標局の特許ファイルまたは記録にあるように、法律で要求される限られた目的のために、特許文書または特許開示のいずれかによるファクシミリ複製に異議を唱えないが、それ以外はすべての著作権を留保する。
【0254】
様々な実施形態が上記で説明されたが、それらは例として提示されており、限定ではないことを理解されたい。当業者には、趣旨および範囲から逸脱することなく、形態および詳細の様々な変更を行うことができることは明らかであろう。実際、上記の説明を読んだ後、代替の実施形態を実装する方法が関連技術の当業者に明らかになるであろう。したがって、本実施形態は、上述の例示的な実施形態のいずれによっても限定されるべきではない。特に、例示の目的で、上記の説明は、FDD通信システムを使用する例に焦点を合わせていることに注意すべきである。しかしながら、当業者は、本発明の実施形態が、1つ以上のTDDセル(例えば、フレーム構造2および/またはフレーム構造3ライセンス支援アクセス)を含むシステムで実装されてもよいことを認識するであろう。開示された方法およびシステムは、無線または有線システムで実装されてもよい。本発明で提示される様々な実施形態の特徴は組み合わせることができる。一実施形態の1つまたは多くの特徴(方法またはシステム)は、他の実施形態で実装されてもよい。強化された送信および受信システムおよび方法を作成するために様々な実施形態で組み合わせられ得る特徴の可能性を当業者に示すために、限られた数の例示的な組み合わせのみが示される。
【0255】
さらに、機能と利点を強調する図は、例示のみを目的として提示されていることを理解する必要がある。開示されたアーキテクチャは、示されている以外の方法で利用できるように、十分に柔軟で構成可能である。例えば、任意のフローチャートにリストされたアクションは、いくつかの実施形態で並べ替えられ、またはオプションとしてのみ使用されてもよい。
【0256】
さらに、開示の要約の目的は、米国特許商標局および一般の人々、特に特許または法的用語または語法に精通していない当業者、特に科学者、エンジニアおよび実務家が、アプリケーションの技術的開示の性質と本質を迅速に判断することである。開示の要約は、いかなる意味においても範囲を限定することを意図したものではない。
【0257】
最後に、米国特許法112条の下で、「ための手段」または「のためのステップ」という表現を含むクレームのみを解釈することが出願人の意図である。「手段」または「ステップ」のフレーズを明示的に含まないクレームは、米国特許法112条の下で解釈されるべきではない。
例えば、本願は以下の項目を提供する。
(項目1)
無線デバイスによって、セルの1つ以上の構成パラメータを含む少なくとも1つの無線リソース制御メッセージを受信することと、
無線デバイスによって、上記セルを介したランダムアクセスプリアンブルの送信のための制御指令を受信することと、
上記ランダムアクセスプリアンブルについて、伝搬損失測定に基づいて送信電力を決定することであって、
上記1つ以上の構成パラメータが、上記セルのチャネル状態情報参照信号(CSI-RS)の1つ以上のパラメータを含む場合、
上記伝搬損失測定は、上記CSI-RSに基づき、かつ
上記送信電力の上記決定は、上記1つ以上の構成パラメータによって示される電力オフセット値を用い、
上記1つ以上の構成パラメータが、上記セルのCSI-RSパラメータを含まない場合、
上記伝搬損失測定は、少なくとも1つの同期信号に基づき、かつ
上記送信電力の上記決定は、上記電力オフセット値を用いない、決定することと、
上記送信電力に基づいて上記ランダムアクセスプリアンブルを送信することと、を含む、方法。
(項目2)
上記CSI-RSが周期的CSI-RSである、項目1に記載の方法。
(項目3)
上記CSI-RSの上記1つ以上のパラメータが、上記CSI-RSの周期性を示す、項目1または2に記載の方法。
(項目4)
上記CSI-RSの上記1つ以上のパラメータが、リソース要素の1つ以上のCSI-RSサブキャリアまたはCSI-RSシーケンスのうちの少なくとも1つを示す、項目1~3のいずれかに記載の方法。
(項目5)
上記1つ以上のメッセージが、参照信号電力値、プリアンブル基地局が受信した目標電力、または上記セルの構成された無線デバイス送信電力のうちの少なくとも1つを含む、項目1~4のいずれかに記載の方法。
(項目6)
上記送信電力が、プリアンブル基地局が受信した目標電力と上記伝搬損失測定の値との合計に基づく、項目1~5のいずれかに記載の方法。
(項目7)
上記伝搬損失測定の上記値が、参照信号電力値から参照信号の測定された受信電力値を引いた値に基づき、
上記1つ以上の構成パラメータが上記セルの上記CSI-RSの1つ以上のパラメータを含む場合、上記参照信号は上記CSI-RSであり、
上記1つ以上の構成パラメータが上記セルのCSI-RSパラメータを含まない場合、上記参照信号は少なくとも1つの同期信号である、項目6に記載の方法。
(項目8)
上記送信電力の上記決定が、参照信号電力値にさらに基づく、項目1~7のいずれかに記載の方法。
(項目9)
上記送信電力が、上記CSI-RSの受信電力に基づいて決定された上記伝搬損失測定の上記値を用いる、項目1~8のいずれかに記載の方法。
(項目10)
上記1つ以上の構成パラメータが上記CSI-RSの1つ以上のパラメータを含む場合、上記ランダムアクセスプリアンブルの上記送信は少なくとも1つのランダムアクセスチャネルを使用し、上記1つ以上のメッセージが、
1つ以上の同期信号と上記CSI-RSとの間の関連付け、および
上記少なくとも1つのランダムアクセスチャネルと上記1つ以上の同期信号との間の関連付けを示す、項目1~9のいずれかに記載の方法。
(項目11)
無線デバイスによって、1つ以上のメッセージを受信することであって、上記1つ以上のメッセージが、
セルのチャネル状態情報参照信号(CSI-RS)の1つ以上の構成パラメータ、および
上記セルの上記CSI-RSに関連付けられた電力オフセット値を示す、受信することと、
上記セルを介したランダムアクセスプリアンブルの送信のための制御指令を受信することと、
上記ランダムアクセスプリアンブルの送信電力を決定することであって、上記無線デバイスが上記セルの上記CSI-RSで構成されていることに応答して、上記送信電力が少なくとも上記電力オフセット値に基づく、決定することと、
上記無線デバイスによって、上記送信電力を使用して上記ランダムアクセスプリアンブルを送信することと、を含む、方法。
(項目12)
上記CSI-RSが周期的CSI-RSである、項目11に記載の方法。
(項目13)
上記ランダムアクセスプリアンブルの上記送信電力の上記決定が、伝搬損失測定に基づく、項目11または12に記載の方法。
(項目14)
上記伝搬損失測定の上記値が、参照信号電力値から参照信号の測定された受信電力値を引いた値に基づき、
上記1つ以上の構成パラメータが上記セルの上記CSI-RSの1つ以上のパラメータを含む場合、上記参照信号は上記CSI-RSであり、
上記1つ以上の構成パラメータが上記セルのCSI-RSパラメータを含まない場合、上記参照信号は少なくとも1つの同期信号である、項目6に記載の方法。
(項目15)
上記送信電力が、プリアンブル基地局が受信した目標電力と上記伝搬損失測定の上記値との合計に基づく、項目11~14のいずれかに記載の方法。
(項目16)
上記送信電力が、上記CSI-RSの受信電力に基づいて決定された上記伝搬損失測定の値を用いる、項目11~15のいずれかに記載の方法。
(項目17)
上記ランダムアクセスプリアンブルの上記送信電力を決定することをさらに含み、上記無線デバイスが上記セルの上記CSI-RSで構成されていないことに応答して、
上記伝搬損失測定は、少なくとも1つの同期信号に基づき、かつ
上記送信電力の上記決定は、上記電力オフセット値を用いない、項目11~16のいずれかに記載の方法。
(項目18)
上記CSI-RSの上記1つ以上のパラメータが、上記CSI-RSの周期性を示す、項目11~17のいずれかに記載の方法。
(項目19)
上記CSI-RSの上記1つ以上のパラメータが、リソース要素の1つ以上のCSI-RSサブキャリアまたはCSI-RSシーケンスのうちの少なくとも1つを示す、項目11~18のいずれかに記載の方法。
(項目20)
上記1つ以上の構成パラメータが上記CSI-RSの1つ以上のパラメータを含む場合、上記ランダムアクセスプリアンブルの上記送信は少なくとも1つのランダムアクセスチャネルを使用し、上記1つ以上のメッセージが、
1つ以上の同期信号と上記CSI-RSとの間の関連付け、および
上記少なくとも1つのランダムアクセスチャネルと上記1つ以上の同期信号との間の関連付けを示す、項目11~19のいずれかに記載の方法。
(項目21)
無線デバイスによって、セルの1つ以上の構成パラメータを含む少なくとも1つの無線リソース制御メッセージを受信することと、
無線デバイスによって、上記セルを介したランダムアクセスプリアンブルの送信のための制御指令を受信することと、
上記ランダムアクセスプリアンブルについて、伝搬損失測定に基づいて送信電力を決定することであって、上記1つ以上の構成パラメータが、上記セルのチャネル状態情報参照信号(CSI-RS)の1つ以上のパラメータを含む場合、
上記伝搬損失測定は、上記CSI-RSに基づき、かつ
上記送信電力の上記決定は、上記1つ以上の構成パラメータによって示される電力オフセット値を用いる、決定することと、
上記送信電力に基づいて上記ランダムアクセスプリアンブルを送信することと、を含む、方法。
(項目22)
上記CSI-RSが周期的CSI-RSである、項目21に記載の方法。
(項目23)
上記CSI-RSの上記1つ以上のパラメータが、上記CSI-RSの周期性を示す、項目21または22に記載の方法。
(項目24)
上記CSI-RSの上記1つ以上のパラメータが、リソース要素の1つ以上のCSI-RSサブキャリアまたはCSI-RSシーケンスのうちの少なくとも1つを示す、項目21~23のいずれかに記載の方法。
(項目25)
上記ランダムアクセスプリアンブルの上記送信電力を決定することをさらに含み、上記1つ以上の構成パラメータが上記セルのCSI-RSパラメータを含まない場合、
上記伝搬損失測定は、少なくとも1つの同期信号に基づき、かつ
上記送信電力の上記決定は、上記電力オフセット値を用いない、項目21~24のいずれかに記載の方法。
(項目26)
上記1つ以上のメッセージが、参照信号電力値、プリアンブル基地局が受信した目標電力、または上記セルの構成された無線デバイス送信電力のうちの少なくとも1つを含む、項目21~25のいずれかに記載の方法。
(項目27)
上記送信電力の上記決定が、参照信号電力値にさらに基づく、項目21~26のいずれかに記載の方法。
(項目28)
上記送信電力が、上記CSI-RSの受信電力に基づいて決定された上記伝搬損失測定の値を用いる、項目21~27のいずれかに記載の方法。
(項目29)
上記送信電力が、プリアンブル基地局が受信した目標電力と上記伝搬損失測定の上記値との合計に基づく、項目21~28のいずれかに記載の方法。
(項目30)
上記伝搬損失測定の上記値が、参照信号電力値から参照信号の測定された受信電力値を引いた値に基づき、
上記1つ以上の構成パラメータが上記セルの上記CSI-RSの1つ以上のパラメータを含む場合、上記参照信号は上記CSI-RSであり、
上記1つ以上の構成パラメータが上記セルのCSI-RSパラメータを含まない場合、上記参照信号は少なくとも1つの同期信号である、項目29に記載の方法。
(項目31)
上記1つ以上の構成パラメータが上記CSI-RSの1つ以上のパラメータを含む場合、上記ランダムアクセスプリアンブルの上記送信は少なくとも1つのランダムアクセスチャネルを使用し、上記1つ以上のメッセージが、
1つ以上の同期信号と上記CSI-RSとの間の関連付け、および
上記少なくとも1つのランダムアクセスチャネルと上記1つ以上の同期信号との間の関連付けを示す、項目21~30のいずれかに記載の方法。
(項目32)
無線デバイスによって、1つ以上のメッセージを受信することであって、上記1つ以上のメッセージが、
セルの周期的チャネル状態情報参照信号(CSI-RS)の1つ以上の構成パラメータ、および
上記セルの上記周期的CSI-RSに関連付けられた電力オフセット値を示す、受信することと、
上記セルを介したランダムアクセスプリアンブルの送信のための制御指令を受信することと、
上記ランダムアクセスプリアンブルの送信電力を決定することであって、上記無線デバイスが上記セルの上記周期的CSI-RSで構成されていることに応答して、上記送信電力が少なくとも上記電力オフセット値に基づく、決定することと、
上記無線デバイスによって、上記送信電力を使用して上記ランダムアクセスプリアンブルを送信することと、を含む、方法。
(項目33)
上記CSI-RSの上記1つ以上のパラメータが、上記CSI-RSの周期性を示す、項目32に記載の方法。
(項目34)
上記CSI-RSの上記1つ以上のパラメータが、リソース要素の1つ以上のCSI-RSサブキャリアまたはCSI-RSシーケンスのうちの少なくとも1つを示す、項目32または33に記載の方法。
(項目35)
上記送信電力が、上記CSI-RSの受信電力に基づいて決定された伝搬損失測定の値を用いる、項目32~34のいずれかに記載の方法。
(項目36)
上記伝搬損失測定の上記値が、参照信号電力値から参照信号の測定された受信電力値を引いた値に基づき、
上記1つ以上の構成パラメータが上記セルの上記CSI-RSの1つ以上のパラメータを含む場合、上記参照信号は上記CSI-RSであり、
上記1つ以上の構成パラメータが上記セルのCSI-RSパラメータを含まない場合、上記参照信号は少なくとも1つの同期信号である、項目6に記載の方法。
(項目37)
上記ランダムアクセスプリアンブルの上記送信電力の決定をさらに含み、上記無線デバイスが上記セルの上記周期的CSI-RSで構成されていないことに応答して、上記送信電力は上記電力オフセット値を用いない、項目32~36のいずれかに記載の方法。
(項目38)
上記1つ以上のメッセージが、参照信号電力値、プリアンブル基地局が受信した目標電力、または上記セルの構成された無線デバイス送信電力のうちの少なくとも1つを含む、項目32~37のいずれかに記載の方法。
(項目39)
上記送信電力の上記決定が、参照信号電力値にさらに基づく、項目32~38のいずれかに記載の方法。
(項目40)
上記1つ以上の構成パラメータが上記CSI-RSの1つ以上のパラメータを含む場合、上記ランダムアクセスプリアンブルの上記送信は少なくとも1つのランダムアクセスチャネルを使用し、上記1つ以上のメッセージが、
1つ以上の同期信号と上記CSI-RSとの間の関連付け、および
上記少なくとも1つのランダムアクセスチャネルと上記1つ以上の同期信号との間の関連付けを示す、項目32~39のいずれかに記載の方法。
(項目41)
伝搬損失測定に基づいてランダムアクセスプリアンブルの送信電力を決定することであって、上記送信電力が、
チャネル状態情報参照信号(CSI-RS)に基づく上記伝搬損失測定に応答した電力オフセット値、および
少なくとも1つの同期信号に基づく上記伝搬損失測定に応答した電力オフセット値なしを用いる、決定することと、
上記送信電力に基づいて上記ランダムアクセスプリアンブルを送信することと、を含む、方法。
(項目42)
上記CSI-RSが周期的CSI-RSである、項目41に記載の方法。
(項目43)
上記無線デバイスによって、1つ以上のメッセージを受信することであって、上記1つ以上のメッセージが、
上記CSI-RSの1つ以上の構成パラメータ、および
上記セルの上記周期的CSI-RSに関連付けられた電力オフセット値を示す、受信することをさらに含む、項目41または42に記載の方法。
(項目44)
上記CSI-RSの上記1つ以上のパラメータが、リソース要素の1つ以上のCSI-RSサブキャリアまたはCSI-RSシーケンスのうちの少なくとも1つを示す項目43に記載の方法。
(項目45)
上記送信電力の上記決定が、参照信号電力値にさらに基づく、項目41または44のいずれかに記載の方法。
(項目46)
上記送信電力が、
上記CSI-RSに基づく上記伝搬損失測定に応答した上記CSI-RSの受信電力、および
上記少なくとも1つの同期信号に基づく上記伝搬損失測定に応答した上記少なくとも1つの同期信号の受信電力に基づく上記伝搬損失測定の値を用いる、項目41または45のいずれかに記載の方法。
(項目47)
上記1つ以上のメッセージが、参照信号電力値、プリアンブル基地局が受信した目標電力、または上記セルの構成された無線デバイス送信電力のうちの少なくとも1つをさらに含む、項目43に記載の方法。
(項目48)
上記送信電力が、プリアンブル基地局が受信した目標電力と上記伝搬損失測定との値の合計に基づく、項目41~47のいずれかに記載の方法。
(項目49)
上記伝搬損失測定の上記値が、参照信号電力値から参照信号の測定された受信電力値を引いた値に基づき、
上記1つ以上の構成パラメータが上記セルの上記CSI-RSの1つ以上のパラメータを含む場合、上記参照信号は上記CSI-RSであり、
上記1つ以上の構成パラメータが上記セルのCSI-RSパラメータを含まない場合、上記参照信号は少なくとも1つの同期信号である、項目48に記載の方法。
(項目50)
無線デバイスによって、基地局からセルの1つ以上のビームに対する複数のランダムアクセスチャネルの構成パラメータを含む1つ以上のメッセージを受信することと、
上記無線デバイスによって、上記1つ以上のビームに対する上記複数のランダムアクセスチャネルを介した複数のランダムアクセスプリアンブルの並列送信のためのランダムアクセス手順を開始することと、
上記複数の上記ランダムアクセスプリアンブルの上記並列送信に対応する複数の送信電力を決定することと、
上記複数の送信電力を含む第1の計算された送信電力が第1の値を超える場合、上記並列送信の少なくとも1つをドロップすることと、
上記無線デバイスによって、上記複数の上記ランダムアクセスチャネルのうちの少なくとも1つを介して上記複数の上記ランダムアクセスプリアンブルのうちの少なくとも1つを送信することと、を含む、方法。
(項目51)
上記第1の計算された送信電力が、上記複数の送信電力の合計を含む、項目50に記載の方法。
(項目52)
上記複数の上記ランダムアクセスプリアンブルのうちの上記少なくとも1つの送信のための第2の計算された送信電力を決定することをさらに含み、上記第2の計算された送信電力が、上記第1の値以下である、項目50または51に記載の方法。
(項目53)
上記第1の値が、上記セルを介した上記無線デバイスの最大許容送信電力である、項目50~52のいずれかに記載の方法。
(項目54)
上記ドロップすることが、上記セルの1つ以上のビームの優先度に基づき、上記セルの上記1つ以上のビームの上記優先度が、上記1つ以上のビームの複数の伝搬損失値に基づく、項目50~53のいずれかに記載の方法。
(項目55)
上記無線デバイスが、1つ以上の同期信号の受信電力に基づいて上記1つ以上のビームの上記複数の伝搬損失値を測定する、項目54に記載の方法。
(項目56)
上記無線デバイスが、1つ以上のチャネル状態情報参照信号の受信電力に基づいて上記1つ以上のビームの上記複数の伝搬損失値を測定する、項目54に記載の方法。
(項目57)
上記複数のランダムアクセスプリアンブルの上記並列送信に対する1つ以上の伝搬損失値を測定することをさらに含み、上記無線デバイスが、上記複数の送信電力の上記決定のために上記1つ以上の伝搬損失値を用いる、項目50~56のいずれかに記載の方法。
(項目58)
第1の送信に対応する第1の伝搬損失値が第2の送信に対応する第2の伝搬損失値よりも大きい場合、第1のランダムアクセスプリアンブルの上記第1の送信が、第2のランダムアクセスプリアンブルの上記第2の送信より低い優先度を有する、項目50~57のいずれかに記載の方法。
(項目59)
第1の送信に対応する第1の送信電力が第2の送信に対応する第2の送信電力よりも大きい場合、第1のランダムアクセスプリアンブルの上記第1の送信が、第2のランダムアクセスプリアンブルの上記第2の送信より低い優先度を有する、項目50~58のいずれかに記載の方法。
(項目60)
上記複数の送信電力のうちの少なくとも1つが、伝搬損失値、ランプアップ値、および/またはオフセット値のうちの少なくとも1つを含み、上記オフセット値が、上記複数のランダムアクセスプリアンブルの数に依存している、項目50~59のいずれかに記載の方法。
(項目61)
1つ以上のプロセッサと、
命令を格納するメモリであって、上記命令が、上記1つ以上のプロセッサで実行されると、上記無線デバイスに、
基地局から、セルの1つ以上のビームに対する複数のランダムアクセスチャネルの構成パラメータを含む1つ以上のメッセージを受信することと、
上記1つ以上のビームに対する上記複数のランダムアクセスチャネルを介した複数のランダムアクセスプリアンブルの並列送信のためのランダムアクセス手順を開始することと、
上記複数の上記ランダムアクセスプリアンブルの上記並列送信に対応する複数の送信電力を決定することと、
上記複数の送信電力を含む第1の計算された送信電力が第1の値を超える場合、上記並列送信の少なくとも1つをドロップすることと、
上記複数の上記ランダムアクセスチャネルのうちの少なくとも1つを介して、上記複数の上記ランダムアクセスプリアンブルのうちの少なくとも1つを送信することと、を実行させる、メモリと、を備える、無線デバイス。
(項目62)
上記第1の計算された送信電力が、上記複数の送信電力の合計を含む、項目61に記載の無線デバイス。
(項目63)
上記命令が、上記1つ以上のプロセッサによって実行されると、上記無線デバイスに、上記複数の上記ランダムアクセスプリアンブルのうちの上記少なくとも1つの送信のための第2の計算された送信電力をさらに決定させ、上記第2の計算された送信電力が、上記第1の値以下である、項目61または62に記載の無線デバイス。
(項目64)
上記第1の値が、上記セルを介した上記無線デバイスの最大許容送信電力である、項目61~63のいずれかに記載の無線デバイス。
(項目65)
上記命令が、上記1つ以上のプロセッサによって実行されると、上記無線デバイスに、1つ以上の同期信号の受信電力に基づいて上記1つ以上のビームの上記複数の伝搬損失値をさらに測定させる、項目61~64のいずれかに記載の無線デバイス。
(項目66)
上記命令が、上記1つ以上のプロセッサによって実行されると、上記無線デバイスに、1つ以上のチャネル状態情報参照信号の受信電力に基づいて上記1つ以上のビームの上記複数の伝搬損失値をさらに測定させる、項目61~65のいずれかに記載の無線デバイス。
(項目67)
第1の送信に対応する第1の伝搬損失値が第2の送信に対応する第2の伝搬損失値よりも大きい場合、第1のランダムアクセスプリアンブルの上記第1の送信が、第2のランダムアクセスプリアンブルの上記第2の送信より低い優先度を有する、項目61~66のいずれかに記載の無線デバイス。
(項目68)
第1の送信に対応する第1の送信電力が第2の送信に対応する第2の送信電力よりも大きい場合、第1のランダムアクセスプリアンブルの上記第1の送信が、第2のランダムアクセスプリアンブルの上記第2の送信より低い優先度を有する、項目61~67のいずれかに記載の無線デバイス。
(項目69)
上記複数の送信電力のうちの少なくとも1つが、伝搬損失値、ランプアップ値、および/またはオフセット値のうちの少なくとも1つを含み、上記オフセット値が、上記複数のランダムアクセスプリアンブルの数に依存している、項目61~68のいずれかに記載の無線デバイス。
(項目70)
基地局から無線デバイスによって、1つ以上のランダムアクセスチャネルの構成パラメータを含む1つ以上のメッセージを受信することと、
上記1つ以上のランダムアクセスチャネルを介して複数のランダムアクセスプリアンブルを送信することと、
ランダムアクセス応答(RAR)ウィンドウ中に上記複数のランダムアクセスプリアンブルに対応するランダムアクセス応答の制御チャネルを監視することと、
第1のカウンタを1インクリメントすることであって、
上記RARウィンドウ中にRARを受信しない、または
受信されたRARのいずれも上記複数のランダムアクセスプリアンブルに対応する1つ以上のランダムアクセスプリアンブル識別子のうちの少なくとも1つを含まないことに応答して、インクリメントすることと、
上記第1のカウンタを用いて上記ランダムアクセスプリアンブル送信電力を決定することと、
上記1つ以上のランダムアクセスチャネルを介して、上記ランダムアクセスプリアンブル送信電力を用いて上記複数のランダムアクセスプリアンブルを送信することと、を含む、方法。
(項目71)
基地局から無線デバイスによって、少なくとも1つのランダムアクセスチャネルの構成パラメータを含む1つ以上のメッセージを受信することと、
上記少なくとも1つのランダムアクセスチャネルを介して、1つ以上の無線ビームで1つ以上のランダムアクセスプリアンブルを送信することと、
ランダムアクセス応答ウィンドウ中に上記1つ以上のランダムアクセスプリアンブルのうちの少なくとも1つに対応するランダムアクセス識別子に基づいて、第1の無線ビームに関連付けられたランダムアクセス応答(RAR)を検出することと、
上記ランダムアクセス識別子に基づいて、上記1つ以上の無線ビームの中の第2の無線ビームを決定することと、
上記第1の無線ビームを介して、第1の送信電力で1つ以上のトランスポートブロックを送信することであって、上記第1の送信電力がランプアップ電力値を用い、上記ランプアップ電力値は、
上記第1の無線ビームが上記第2の無線ビームと異なる場合、ゼロに等しくなり、かつ
上記プリアンブルが上記第2の無線ビームを介して複数回送信される場合、上記ランダムアクセスプリアンブルの第1の送信から最後の送信までの合計電力ランプアップに等しい、送信することと、を含む、方法。