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特許7191453車両のアイドリングストップ動作制御装置
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  • 特許-車両のアイドリングストップ動作制御装置 図1
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-12-09
(45)【発行日】2022-12-19
(54)【発明の名称】車両のアイドリングストップ動作制御装置
(51)【国際特許分類】
   F02D 29/02 20060101AFI20221212BHJP
【FI】
F02D29/02 321A
【請求項の数】 1
(21)【出願番号】P 2018057285
(22)【出願日】2018-03-23
(65)【公開番号】P2019167908
(43)【公開日】2019-10-03
【審査請求日】2021-02-03
(73)【特許権者】
【識別番号】000002967
【氏名又は名称】ダイハツ工業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100154782
【弁理士】
【氏名又は名称】太田 知二
(72)【発明者】
【氏名】西川 和久
【審査官】北村 亮
(56)【参考文献】
【文献】特開2010-216421(JP,A)
【文献】特開2015-158184(JP,A)
【文献】特開2011-169301(JP,A)
【文献】特開2000-356147(JP,A)
【文献】特開2015-176513(JP,A)
【文献】特開2001-289087(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
F02D 29/02
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
車両のアイドリングストップ動作を制御する制御装置であって、
前記車両の前方の先行車の有無を判定する先行車存在判定手段と、
前記車両の操舵方向を判定する操舵方向判定手段と、
前記車両の走行環境が右折レーン又は左折レーンのいずれであるかを判定する走行環境判定手段と、
前記先行車存在判定手段、前記操舵方向判定手段及び前記走行環境判定手段の判定結果に基づいて、前記車両のアイドリングストップ動作の継続又は解除を制御する制御手段とを備え、
前記制御手段の制御は、
前記車両のアイドリングストップ動作が実行されている場合において、
前記先行車存在判定手段の判定結果により前記車両の前方に先行車が有る場合であって、且つ、前記操舵方向判定手段及び前記走行環境判定手段の判断結果により前記車両が右折待ち又は左折待ちにあるとともに、前記車両の位置が、右折待ちであるときは右折レーンであり、左折待ちであるときは左折レーンである場合は、前記車両のアイドリングストップ動作を継続し、
前記先行車存在判定手段の判定結果により前記車両の前方に先行車がない場合、
前記先行車存在判定手段の判定結果により前記車両の前方に先行車が有る場合であって、更に、前記操舵方向判定手段及び前記走行環境判定手段の判断結果により、前記車両が右折待ち及び左折待ちのいずれでもない場合
前記先行車存在判定手段の判定結果により前記車両の前方に先行車が有る場合であって、更に、前記操舵方向判定手段及び前記走行環境判定手段の判断結果により、前記車両が右折待ち又は左折待ちにあり、且つ、前記車両の位置が、右折待ちであるときは右折レーンではなく、左折待ちであるときは左折レーンではない場合、
のいずれかの場合であるときは、前記車両のアイドリングストップ動作を解除するものである、
車両のアイドリングストップ動作制御装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、自動車等の車両のアイドリングストップ動作制御装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、自動車等の車両においては燃費や排気ガスの低減を目的として、信号待ちや渋滞などで車両が停止すると自動的にエンジンを停止するアイドリングストップ機能が実装されている。アイドリングストップは燃費等の低減には有用であるところ、アイドルストップ状態からのエンジンの再起動には一定の時間を要するため、車両の再発進時に若干の遅れが伴う。この再発進時の遅れは、通常の発進時にはさほど問題にはならないが、交差点内等、即時発進が要求される状況下においては短縮又は除去されることが好ましい。
【0003】
そこで、特許文献1には、交差点内での一時停止、あるいは、路側発進で流れに乗る前の一時停止といった再発進の条件を定め、当該条件に応じてアイドリングストップ機能を停止させ、エンジンを起動状態に保つことにより、再発進時の遅れが生ずることを防ぐようにした技術が提案されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【文献】特開2000-356147号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、上記従来の技術においては、以下のような課題があった。すなわち、特許文献1に記載の技術においては、即時発進が要求される状況の例として交差点内での一時停止が上げられているが、実際の車両の走行においては、例えば交差点内での右折走行の際、自車両の前方に先行車両が存在する場合は即時発進の必要がない。そのような状況下でもアイドリングストップ機能を停止させることは、エンジンの燃費や排気ガスの低減が妨げられることとなってしまう。
【0006】
本発明は、上記の課題に鑑みてなされたものであり、右折走行のような操舵角の変化を伴う車両の状況に応じて的確にアイドリングストップの制御を実行して、車両の操作性を安定させつつ燃費や排気ガスを低減することが可能な車両のアイドリングストップ動作制御装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記の目的を達成するために、本発明の側面は、車両のアイドリングストップ動作を制御する制御装置であって、前記車両の前方の先行車の有無を判定する先行車存在判定手段と、前記車両の操舵方向を判定する操舵方向判定手段と、前記車両の走行環境が右折レーン又は左折レーンのいずれであるかを判定する走行環境判定手段と、前記先行車存在判定手段、前記操舵方向判定手段及び前記走行環境判定手段の判定結果に基づいて、前記車両のアイドリングストップ動作の継続又は解除を制御する制御手段とを備え、前記制御手段の制御は、前記車両のアイドリングストップ動作が実行されている場合において、前記先行車存在判定手段の判定結果により前記車両の前方に先行車が有る場合であって、且つ、前記操舵方向判定手段及び前記走行環境判定手段の判断結果により前記車両が右折待ち又は左折待ちにあるとともに、前記車両の位置が、右折待ちであるときは右折レーンであり、左折待ちであるときは左折レーンである場合は、前記車両のアイドリングストップ動作を継続し、前記先行車存在判定手段の判定結果により前記車両の前方に先行車がない場合、前記先行車存在判定手段の判定結果により前記車両の前方に先行車が有る場合であって、更に、前記操舵方向判定手段及び前記走行環境判定手段の判断結果により、前記車両が右折待ち及び左折待ちのいずれでもない場合、前記先行車存在判定手段の判定結果により前記車両の前方に先行車が有る場合であって、更に、前記操舵方向判定手段及び前記走行環境判定手段の判断結果により、前記車両が右折待ち又は左折待ちにあり、且つ、前記車両の位置が、右折待ちであるときは右折レーンではなく、左折待ちであるときは左折レーンではない場合、のいずれかの場合であるときは、前記車両のアイドリングストップ動作を解除するものである、車両のアイドリングストップ動作制御装置である。
【発明の効果】
【0008】
以上のような本発明は、操舵角の変化を伴う車両の走行の状況に応じて的確にアイドリングストップの制御を実行して、車両の操作性を安定させつつ燃費や排気ガスを低減することが可能になるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1】本発明の実施の形態に係る車両のアイドリングストップ動作制御装置の構成を示すブロック図
図2】本発明の実施の形態に係る車両のアイドリングストップ動作制御装置の動作のフローチャート
図3】本発明の実施の形態に係る車両のアイドリングストップ動作制御装置の動作状況を説明するための図
図4】本発明の実施の形態に係る車両のアイドリングストップ動作制御装置の動作状況を説明するための図
図5】本発明の実施の形態に係る車両のアイドリングストップ動作制御装置の動作状況を説明するための図
図6】本発明の実施の形態に係る車両のアイドリングストップ動作制御装置の動作状況を説明するための図
図7】本発明の実施の形態に係る車両のアイドリングストップ動作制御装置の動作状況を説明するための図
【発明を実施するための形態】
【0010】
図1は、本発明の実施の形態に係る、四輪自動車に実装される車両のアイドリングストップ動作制御装置の構成を示すブロック図である。
【0011】
図に示すように、本実施の形態の車両のアイドリングストップ動作制御装置1において、EPSECU10は、CPU、メモリ、通信バス60を介して後述する他のECUと通信する通信装置等を有し、操舵角センサ11及び方向指示器12から入力される諸量に基づき、車両のEPS(電動パワーステアリングシステム)を制御するとともに、上記諸量をIDSECU40に入力する手段である。なお、以下説明する各種ECUも、EPSECU10と同様のハードウェア構成を有する。
【0012】
また、GPSECU20は、GPS通信部21から入力される座標及びマップ格納部22から入力される地図情報に基づき、車両のカーナビゲーション情報を生成するともに、上記諸量をIDSECU40に入力する手段である。また、カメラECU30は、車両の前方の光景を動画像として撮像する前方車載カメラ31の動作を制御するともに、画像情報をIDSECU40に入力する手段である。
【0013】
更に、IDSECU40は、EPSECU10、GPSECU20及びカメラECU30から入力される諸量に基づき、車両のエンジンのアイドリングストップ条件を設定する手段である。エンジンECU50は、IDSECU40の制御に基づき車両のエンジンの動作を制御する手段である。
【0014】
以上の構成において、カメラECU30は本発明の先行車存在判定手段に相当し、EPSECU10は本発明の操舵方向判定手段に相当する。また、EPSECU10は本発明の操舵方向判定手段に相当する。また、GPSECU20は本発明の走行環境判定手段に相当し、IDSECU40は本発明の制御手段に相当する。
【0015】
本実施の形態の車両のアイドリングストップ動作制御装置は、上記の構成を備えたことにより、車両が右折走行を行う際の状況を、車両の操舵方向、走行環境及び先行車の有無に基づき判断してアイドリングストップの動作を制御する。
【0016】
以下、図2のフローチャートを参照して、IDSECU40の制御による車両のアイドリングストップ動作制御装置1の動作を詳しく説明する。
【0017】
はじめに、図示しない車輪速センサ等の検出に基づき車両が停止状態にあると判断すると、IDSECU40は動作を開始し、アイドリングストップとしてエンジンECU50にエンジンを停止させる制御を行う(S10)。次に、IDSECU40は、カメラECU30と通信して、車両の前方に先行車両が存在するかどうかを確認する(S11)。具体的には、カメラECU30は、前方車載カメラ31の撮像した画像に基づき、例えば先行車両のブレーキランプの輝度と画像の他の部分の輝度とのデューティ比が所定値以上であることを検出すれば、先行車両が存在すると判断し、判断結果をIDSECU40へ入力する。
【0018】
一方、S11にてカメラECU30により先行車両の存在が確認されなかった場合は、IDSECU40は、アイドリングストップの制御を解除し、エンジンECU50にエンジンを再起動させる(S15)。
【0019】
上記のS11の判断が適用される状況例を、図3を参照して説明する。本実施の形態の車両のアイドリングストップ動作制御装置1が搭載された車両C0が交差点Rの走行車線DL1を走行している場合において、先行車両C1の停滞が長期に渡るときは、車両C0は先行車両C1の存在のため即時発進する必要性は小さいと考えられ、アイドリングストップ制御を継続したまま、後述するS12へ移行する。
【0020】
先行車両C1の存在が確認されない場合は、S15へ移行して、アイドリングストップの制御は自動的に解除され、エンジンは再起動する。また、先行車両C1が前進し、車両C0の前方車載カメラ31の撮像範囲から外れた場合は、アイドリングストップの解除は運転者側の操作によりなされる。
【0021】
次に、カメラECU30が、先行車両が存在すると判断した場合は、IDSECU40は、EPSECU10と通信して、車両が右折待ちであるかどうかを確認する(S12)。具体的には、EPSECU10は、操舵角センサ11から入力される操舵角が右回りに所定角以上であるか、又は方向指示器12が右折にてオンになっていることを検出すれば、車両が右折待ちであると判断し、判断結果をIDSECU40へ入力する。
【0022】
一方、S12にてEPSECU10により車両が右折待ちであると確認されなかった場合は、IDSECU40は、アイドリングストップの制御を解除し、エンジンECU50にエンジンを再起動させる(S15)。
【0023】
上記のS12の判断が適用される状況例を、図4及び図5を参照して説明する。本実施の形態の車両のアイドリングストップ動作制御装置1が搭載された車両C0が交差点Rの右折レーンDL2上にてIDS制御を実行している場合であって、先行車両C1が存在し且つ車両C0が右折待ちの状態である。この場合、先行車両C1も右折中であると想定され、アイドリングストップ制御を継続したまま、後述するS13へ移行する。
【0024】
一方、先行車両C1が存在し且つ車両C0が右折待ちの状態でない場合は、図5に示すように、先行車両C1は右折中であり、且つ車両C0は直進又は(実際の道路が十字路であれば)左折することになるため、車両C0と先行車両C1とが接触する恐れはない。したがって、S15へ移行してアイドリングストップ制御が自動的に解除されることが許容される。
【0025】
更に、車両が右折待ち状態であると判断した場合は、IDSECU40は、更にGPSECU20と通信して、車両の現在位置及び当該位置が交差点等の右折レーンに該当するかどうかを確認する(S13)。具体的には、EPSECU10は、GPS通信部21から入力される座標及びマップ格納部22から入力される地図情報から、車両の現在位置の座標及び当該座標の地図上における位置を取得し、当該位置に付加された情報に基づき車両の現在位置が交差点等の右折レーンに相当することを確認すれば、その旨の判断結果をIDSECU40へ入力する。IDSECU40は、S13の判断結果の入力を受けるとアイドリングストップの制御を継続する(S14)。
【0026】
一方、S13においてGPSECU20により車両の現在位置が交差点等の右折レーンに該当しないと判断された場合は、IDSECU40は、アイドリングストップの制御を解除し、エンジンECU50にエンジンを再起動させる(S15)。
【0027】
上記のS13の判断が適用される状況例を、図6及び図7を参照して説明する。本実施の形態の車両のアイドリングストップ動作制御装置1が搭載された車両C0が交差点Rの右折レーンDL2上にてIDS制御を実行している場合であって、先行車両C1が存在し且つ車両C0が右折待ちの状態であって、更に車両C0が右折レーンDL2にあることをIDSECU40が確認した場合である。
【0028】
この場合、車両C0は先行車両C1が右折レーンDL2から右折するのを待機する必要があり、且つ先行車両C1も右折レーンDL2にて先行する状態であって信号、対向者の存在等から右折を完了するには相当の時間を要すると想定される。したがって、車両C0は即時発進する必要性は小さいと考えられ、S14へ移行してアイドリングストップ制御を継続することが許容される。
【0029】
一方、先行車両C1が存在し且つ車両C0が右折待ちの状態であって、更に車両C0が右折レーンDL2にあることをIDSECU40が確認しない場合は、車両C0及びC1が存在する道路は、実際には図7に示すように、交差点Rではない右カーブの道路R1の走行車線DL0上であると推定される。この場合、直線道路上との比較において先行車両C1が短時間に走行を再開する可能性は高いと想定される。したがって、S15へ移行してアイドリングストップ制御が自動的に解除されることが許容される。
【0030】
このように、本実施の形態の車両のアイドリングストップ動作制御装置1は、車両が右折走行を行う場合は、先行車両の存在の有無及び車両の現在位置である車線の種類の判断を加重要件として加えることにより、エンジンを停止しても再発進の必要性が即座に生じないと想定される状況下ではアイドリングストップ制御を継続し、それ以外の状況が発生すると想定される場合はアイドリングストップの制御を自動的に解除することで、不要なアイドリングストップの発生に起因する再発進時の遅れの発生を解消してアイドリングストップの制御を実行することで、車両の操作性の安定と燃費や排気ガスの低減とを両立させる。
【0031】
以上のように、本発明の実施の形態の車両のアイドリングストップ動作制御装置によれば、車両の右折走行の状況に応じて的確にアイドリングストップの制御を実行して、車両の操作性を安定させつつ燃費や排気ガスを低減することが可能になるという効果を奏する。
【0032】
しかしながら、本発明は上記の実施の形態に限定されるものではない。
【0033】
上記の説明においては、本発明の車両の先行車の有無を判定する先行車存在判定手段として、前方車載カメラ31の撮像による画像解析を用いるものとしたが、ソナー、レーダー等の検出手段によるものであってもよい。
【0034】
また、上記の説明においては、本発明の車両の操舵方向を判定する操舵方向判定手段の例として、操舵角センサ11又は方向指示器12を用いるものとしたが、車両のステアリングに加えられる操舵トルクを検出するようにしてもよい。
【0035】
また、上記の説明においては、本発明の車両の走行環境を判定する走行環境判定手段の例として、GPS通信部21及びマップ格納部22を用いるものとしたが、DCM(Data Communication Module:車載通信機)その他の手段を用いるようにしてもよい。
【0036】
更に、上記の説明においては、操舵角の変化を伴う車両の走行の例として、右折走行を上げたが、左折走行時において本発明を適用するようにしてもよい。これにより、走行車線が車両の進行方向右側にある道路を走行することが定められている車両に対して本発明を実施することが可能となる。
【0037】
以上のように、本発明は、車両のアイドリングストップ動作を制御する制御装置であって、前記車両の前方の先行車の有無を判定する先行車存在判定手段と、前記車両の操舵方向を判定する操舵方向判定手段と、前記車両の走行環境が右折レーン又は左折レーンのいずれであるかを判定する走行環境判定手段と、前記先行車存在判定手段、前記操舵方向判定手段及び前記走行環境判定手段の判定結果に基づいて、前記車両のアイドリングストップ動作の継続又は解除を制御する制御手段とを備え、前記制御手段の制御は、前記車両のアイドリングストップ動作が実行されている場合において、前記先行車存在判定手段の判定結果により前記車両の前方に先行車が有る場合であって、且つ、前記操舵方向判定手段及び前記走行環境判定手段の判断結果により前記車両が右折待ち又は左折待ちにあるとともに、前記車両の位置が、右折待ちであるときは右折レーンであり、左折待ちであるときは左折レーンである場合は、前記車両のアイドリングストップ動作を継続し、前記先行車存在判定手段の判定結果により前記車両の前方に先行車がない場合、前記先行車存在判定手段の判定結果により前記車両の前方に先行車が有る場合であって、更に、前記操舵方向判定手段及び前記走行環境判定手段の判断結果により、前記車両が右折待ち及び左折待ちのいずれでもない場合、前記先行車存在判定手段の判定結果により前記車両の前方に先行車が有る場合であって、更に、前記操舵方向判定手段及び前記走行環境判定手段の判断結果により、前記車両が右折待ち又は左折待ちにあり、且つ、前記車両の位置が、右折待ちであるときは右折レーンではなく、左折待ちであるときは左折レーンではない場合、のいずれかの場合であるときは、前記車両のアイドリングストップ動作を解除するものであればよく、その他の具体的な目的、用途、構成によって限定されるものではない。
【0038】
したがって、本発明は、その要旨を逸脱しない範囲内であれば、以上説明したものを含め、上記実施の形態に種々の変更を加えたものとして実施してもよい。
【産業上の利用可能性】
【0039】
以上のような本発明は、操舵角の変化を伴う車両の状況に応じて的確にアイドリングストップの制御を実行して、車両の操作性を安定させつつ燃費や排気ガスを低減することが可能になるという効果を奏し、例えば四輪自動車等の車両への適用において有用である。
【符号の説明】
【0040】
1 車両のアイドリングストップ動作制御装置
10 EPSECU
11 操舵角センサ
12 方向指示器
20 GPSECU
21 GPS通信部
22 マップ格納部
30 カメラECU
31 前方車載カメラ
40 IDSECU
50 エンジンECU
60 通信バス
C0 車両
C1 先行車両
R 交差点
R1 道路
DL0、DL1 走行車線
DL2 右折レーン
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7