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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-12-09
(45)【発行日】2022-12-19
(54)【発明の名称】留め具
(51)【国際特許分類】
   F16B 19/00 20060101AFI20221212BHJP
【FI】
F16B19/00 C
【請求項の数】 5
(21)【出願番号】P 2019127384
(22)【出願日】2019-07-09
(65)【公開番号】P2021011932
(43)【公開日】2021-02-04
【審査請求日】2022-02-03
(73)【特許権者】
【識別番号】000124096
【氏名又は名称】株式会社パイオラックス
(74)【代理人】
【識別番号】100109081
【弁理士】
【氏名又は名称】三木 友由
(72)【発明者】
【氏名】チョタナソンバット クワクール
【審査官】松林 芳輝
(56)【参考文献】
【文献】特開2008-95963(JP,A)
【文献】特開2015-215077(JP,A)
【文献】特開2014-167324(JP,A)
【文献】特開2018-71733(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
F16B 17/00-19/14
F16C 1/00-1/28
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
取付孔に取り付けられる留め具であって、
取付孔に挿入される軸部と、
前記軸部から径方向外向きに張り出し、軸方向に沿って複数設けられる第1の弾性爪と、
前記第1の弾性爪とは逆方向に前記軸部から径方向外向きに張り出し、軸方向に沿って複数設けられる第2の弾性爪と、
前記第1の弾性爪および前記第2の弾性爪は、略円弧状の外周縁と、前記外周縁の両側端に位置する第1側端部および第2側端部とを有し、
全ての前記弾性爪において、軸方向に隣り合う前記弾接爪のうち一方の前記弾性爪の前記第1側端部は、一方の前記弾性爪より取付孔への挿入方向の基端側に位置する他方の前記弾性爪に対して軸方向に見て重なって位置し、一方の前記弾性爪の前記第2側端部は、他方の前記弾性爪に対して軸方向に見て重ならないように位置することを特徴とする留め具。
【請求項2】
取付孔への挿入時に一方の前記弾性爪が取付孔の縁に当たって他方の前記弾性爪に向かって撓み、一方の前記弾性爪の前記第2側端部は、他方の前記弾性爪と周方向に重なる位置に撓み可能であることを特徴とする請求項1に記載の留め具。
【請求項3】
軸方向高さが同じである前記第1の弾性爪および前記第2の弾性爪において、前記第1の弾性爪の前記第2側端部と前記第2の弾性爪の前記第2側端部とは、中心軸の対角に位置することを特徴とする請求項1または2に記載の留め具。
【請求項4】
一方の前記弾性爪の前記第1側端部および前記第2側端部は、軸方向に並ぶ複数の前記弾性爪のうち1つ置きに形成されることを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載の留め具。
【請求項5】
前記軸部の径方向の所定方向に見て、一方の前記弾性爪の前記第1側端部は、前記軸部より出ておらず、一方の前記弾性爪の前記第2側端部は、前記軸部より出ていることを特徴とする請求項1から4のいずれかに記載の留め具。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、取付孔に取り付けられる留め具に関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、取付孔に取り付けられるクリップが開示されている。このクリップは、基部と、基部から垂下する軸部と、軸部の側面に形成された複数の係合爪とを有する。複数の係合爪は、軸方向に沿って所定間隔で設けられている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開2015-215077号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1に開示される技術では、取付孔への挿入時に係合爪が取付孔の縁に当たって挿入方向手前側に撓み、隣り合う係合爪に当接して撓みづらくなる。これにより、クリップを挿入する際に挿入力が高くなって挿入しづらくなるおそれがある。
【0005】
本発明の目的は、挿入力を抑えて取付孔に挿入しやすくした留め具を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記課題を解決するために、本発明のある態様は、取付孔に取り付けられる留め具であって、取付孔に挿入される軸部と、軸部から径方向外向きに張り出し、軸方向に沿って複数設けられる第1の弾性爪と、第1の弾性爪とは逆方向に軸部から径方向外向きに張り出し、軸方向に沿って複数設けられる第2の弾性爪と、第1の弾性爪および第2の弾性爪は、略円弧状の外周縁と、外周縁の両側端に位置する第1側端部および第2側端部とを有する。全ての弾性爪において、軸方向に隣り合う弾接爪のうち一方の弾性爪の第1側端部は、一方の弾性爪より取付孔への挿入方向の基端側に位置する他方の弾性爪に対して軸方向に見て重なって位置し、一方の弾性爪の第2側端部は、他方の弾性爪に対して軸方向に見て重ならないように位置する。
【発明の効果】
【0007】
本発明によれば、挿入力を抑えて取付孔に挿入しやすくした留め具を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1】実施例の留め具の斜視図である。
図2図2(a)は、留め具の正面図であり、図2(b)は、留め具の側面図である。
図3】留め具の底面図である。
図4図2(b)に示す留め具の線分A-A断面図である。
図5】留め具の取付孔へ挿入する途中の状態を示す図である。
図6】変形例の留め具の正面図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
図1は、実施例の留め具10の斜視図である。図1(a)は上方から見た留め具10の斜視図であり、図1(b)は下方から見た留め具10の斜視図である。また、図2(a)は、留め具10の正面図であり、図2(b)は、留め具10の側面図である。また、図3は、留め具10の底面図である。図4は、図2(b)に示す留め具10の線分A-A断面図である。
【0010】
留め具10は、取付部材の取付孔に取り付けられる。取付部材は、例えば車体パネル、内装パネル、バンパーなどである。いずれにしても留め具10は取付孔に挿入することで取り付けられる。
【0011】
留め具10は、軸部20、フランジ部22、複数の第1の弾性爪24および複数の第2の弾性爪26を備える。軸部20は、角柱状に形成され、図2(a)に示すように一対のスリット28を有する。スリット28は、軸方向に沿って形成され、図4に示すように軸部20を貫通して形成されており、中心軸を挟んで一対形成される。スリット28は、取付孔への挿入時に軸部20の側面20aを径方向内向きに撓ませることで、第1の弾性爪24および第2の弾性爪26を径方向内向きに移動させ、取付孔を通過しやすくさせる。なお、軸部20の正面および背面には軽量化のための複数の凹み部が形成される。
【0012】
フランジ部22は、軸部20の上端から径方向外向きに張り出し、傘状に形成される。フランジ部22は、取付時に取付部材の表面に当接する。
【0013】
第1の弾性爪24は、軸部20の一方の側面20aから径方向外向きに張り出し、軸方向に沿って複数設けられる。また、第2の弾性爪26は、第1の弾性爪24とは逆方向に張り出し、軸部20の他方の側面20aから径方向外向きに張り出し、軸方向に沿って複数設けられる。第1の弾性爪24は、軸方向に所定間隔で並んで配置され、第2の弾性爪26も同様である。第1の弾性爪24および第2の弾性爪26は、取付時に取付部材の裏面に係止する。
【0014】
図4に示すように、軸部20の先端側に設けられた第1の弾性爪24および第2の弾性爪26と、軸部20の基端側に設けられた第1の弾性爪24および第2の弾性爪26とは、厚さが異なっている。具体的には、軸部20の基端側に位置する第1の弾性爪24および第2の弾性爪26の厚さT2は、軸部20の先端側に位置する第1の弾性爪24および第2の弾性爪26の厚さT1より薄肉に形成される。軸部20の基端側はフランジ部22側をいう。図1では、軸部20の先端側から2つ目までの第1の弾性爪24および第2の弾性爪26が厚肉に形成されている。第1の弾性爪24および第2の弾性爪26は、取付孔に挿入する際に軸方向に重なりあって撓みにくくなり、基端側の第1の弾性爪24および第2の弾性爪26は、先端側より多く重なり合うため撓みにくくなる。そこで、基端側の第1の弾性爪24および第2の弾性爪26が、先端側の第1の弾性爪24および第2の弾性爪26より薄肉に形成されることで、多く重なり合っても撓みやすくでき、挿入抵抗を先端側と同程度に設定できる。
【0015】
第1の弾性爪24および第2の弾性爪26は、図3に示すように、略円弧状の外周縁29と、外周縁29の両側端に位置する第1側端部30a,30bおよび第2側端部32a,32bとを有する。第1側端部30a,30bおよび第2側端部32a,32bは、軸部20から外周縁29に延在する。図2(b)に示すように側面視にて、右側が第1側端部30a,30bであり、左側が第2側端部32a,32bである。第1の弾性爪24および第2の弾性爪26の外周縁29の長さは、いずれも同じであってよい。
【0016】
第1の弾性爪24および第2の弾性爪26は、中心軸Cに対して対称形で、同形状であり、これらを区別しない場合は単に弾性爪という。また、軸方向に隣り合う第1の弾性爪24aおよび第1の弾性爪24bを区別しない場合に第1の弾性爪24といい、軸方向に隣り合う第2の弾性爪26aおよび第2の弾性爪26bを区別しない場合に第2の弾性爪26という。なお、第2の弾性爪26は第1の弾性爪24と同形状であるため、第1の弾性爪24の説明と同じである場合に第2の弾性爪26の説明を省略する。
【0017】
図2(b)に示すように、第1の弾性爪24は、軸方向に並んで形成されており、軸方向に隣り合う第1の弾性爪24aおよび第1の弾性爪24bの形状が異なる。軸方向に隣り合う第1の弾性爪24aおよび第1の弾性爪24bのうち、一方の第1の弾性爪24aは第1側端部30aが切り欠かれるように形成され、他方の第1の弾性爪24bは第2側端部32bが切り欠かれるように形成される。また、一方の第1の弾性爪24aの第2側端部32aは、他方の第1の弾性爪24bの第2側端部32bより周方向にはみ出た位置にあり、他方の第1の弾性爪24bの第1側端部30bは、一方の第1の弾性爪24aの第1側端部30aより周方向にはみ出た位置にある。なお、他方の第1の弾性爪24bは、一方の弾性爪24aより取付孔への挿入方向の基端側に位置する。つまり、一方の第1の弾性爪24aは、他方の第1の弾性爪24bに対して周方向にずれて位置する。これにより、成形時でのアンダーカットの量を減らすことができ、弾性爪24,26を成形しやすくできる。
【0018】
一方の第1の弾性爪24aの第1側端部30aは、図3に示すように他方の第1の弾性爪24bに対して軸方向に見て重なって位置し、一方の第1の弾性爪24aの第2側端部32aは、図2(b)に示すように他方の第1の弾性爪24bに対して軸方向に見て重ならないように位置する。これにより、第2側端部32aの上下に空隙を形成することができ、取付孔への挿入時に第1の弾性爪24aが撓んだときに、その空隙が第2側端部32aの逃げ空間となり、第1の弾性爪24aを撓みやすくできる。また、第1側端部30bの上下に空隙が形成されて、第1側端部30bが撓んだときにその空隙に撓みやすくできる。
【0019】
図2(b)に示すように、一方の第1の弾性爪24aの第2側端部32aは、他方の第1の弾性爪24bの第2側端部32bより周方向にはみ出た位置にあり、はみ出た第2側端部32aは、軸方向に並ぶ複数の第1の弾性爪24のうち1つ置きに形成される。また、第1の弾性爪24aの第1側端部30aは、他方の第1の弾性爪24bの第1側端部30bより周方向にはみ出ない位置にあり、はみ出ない第1側端部30aは、軸方向に並ぶ複数の第1の弾性爪24のうち1つ置きに形成される。つまり、複数の第1の弾性爪24の両側端が1つ置きに切り欠かれるように形成される。これにより、第1の弾性爪24を交互にずらしつつも、軸部20の側面20aに第1の弾性爪24を軸方向に沿ってバランスよく並べることができ、例えば、長孔状の取付孔に第1の弾性爪24aを係止させやすくできる。
【0020】
先端側の第1の弾性爪24aは、第1の弾性爪24aより基端側の第1の弾性爪24bに対して側面視にて周方向左側にずれて位置し、基端側の第1の弾性爪24bは、より基端側の第1の弾性爪24aに対して側面視にて周方向右側にずれて位置する。互いに周方向にずれた先端側の第1の弾性爪24aおよび基端側の第1の弾性爪24bの組合せが軸方向に並んで設けられる。
【0021】
図3に示すように、軸方向高さが同じである第1の弾性爪24aおよび第2の弾性爪26aにおいて、第1の弾性爪24aの第2側端部32aと第2の弾性爪26aの第2側端部32aとは、中心軸Cの対角に位置し、軸方向基端側に位置する第1の弾性爪24bおよび第2の弾性爪26bより周方向にはみ出た位置にある。また、軸方向高さが同じである第1の弾性爪24aおよび第2の弾性爪26aにおいて、第1の弾性爪24aの第1側端部30aと第2の弾性爪26aの第1側端部30aとは、中心軸Cの対角に位置し、切り欠かれるようにそれぞれ形成される。取付孔への挿入時および取付状態において、留め具10が傾くことを防止できるため、取付孔に挿入しやすく、かつ取付状態を安定させることができる。
【0022】
図3に示すように、第1の弾性爪24および第2の弾性爪26の張り出し方向D1と軸方向とに直交する直交方向D2において、一方の第1の弾性爪24aの第2側端部32aは、軸部20より出ており、一方の弾性爪の第1側端部30aは、軸部20より出ていない。また、直交方向D2において、他方の第1の弾性爪24bの第2側端部32bは、軸部20より出ておらず、他方の弾性爪の第1側端部30bは、軸部20より出ている。第1側端部30aは、軸部20の直交方向D2の幅Wより内側に位置し、第2側端部32aは、軸部20の直交方向D2の幅Wより外側に位置する。軸部20の径方向の所定方向D1に見て、一方の弾性爪24a,26aの第1側端部30aは、軸部20より出ておらず、一方の弾性爪24a,26aの第2側端部32aは、軸部20より出ている。また、所定方向D1に見て、他方の弾性爪24b,26bの第1側端部30bは、軸部20より出ており、他方の弾性爪24b,26bの第2側端部32bは、軸部20より出ていない。これにより、一方の弾性爪24a,26aの第1側端部30aを軸部20より内側に位置させることで、挿入時の抵抗を減らしつつ、一方の弾性爪24a,26aの第2側端部32aを軸部20より外側に位置させることで、抜去力の低下を抑えることができる。
【0023】
図5は、留め具10の取付孔12aへの挿入途中の状態を示す図である。図5(b)は、図5(a)に示す第1の弾性爪24aおよび第1の弾性爪24bの拡大図である。
【0024】
軸部20は、先端側から取付部材12の取付孔12aに挿入される。第1の弾性爪24および第2の弾性爪26は、取付孔12aの縁に当たって、軸部20の基端側(図中上方)に変形し、隣り合う第1の弾性爪24および第2の弾性爪26に当たる。しかし、第1の弾性爪24および第2の弾性爪26の一方の側端部は、隣り合う第1の弾性爪24および第2の弾性爪26に当たらないように構成されており、逃げ空間38に入るように撓む。
【0025】
図5(b)に示すように、第1の弾性爪24bが、取付孔12aの縁に当たって上側の第1の弾性爪24aに向かって撓み、第1の弾性爪24bの第1側端部30bが、上側の第1の弾性爪24aの第1側端部30aと周方向に重なる位置にまで撓む。
【0026】
これにより、取付孔12aの挿入時に第1の弾性爪24bが第1の弾性爪24aに当たるものの、第1側端部30bが第1の弾性爪24aに当たらずに逃げ空間38に撓むことで、取付孔12aを通過させやすくできる。第1側端部30aおよび第2側端部32bを切り欠くように形成したことで、取付孔12aに対する弾性爪24,26の接触面積を減らして取付孔12aに挿入しやすくできる。また、逃げ空間38がいずれの第1の弾性爪24に対しても形成されているため、軸方向における挿入力を一定にしつつ、挿入力を低減できる。一方で、切り欠かれていない第1側端部30bや第2側端部32aが取付部材12の裏面に係止することが可能であり、留め具10が取付部材12から抜けにくくできる。また、第1側端部30aおよび第2側端部32bを切り欠くように形成したことで、アンダーカットの量が減り、第1の弾性爪24を成形しやすくできる。
【0027】
図6は、変形例の留め具100の正面図である。留め具100は、図2(a)に示す留め具10と比べて、ホースやケーブルなどの長手部材を保持する保持部40を有する点で異なり、軸部20、フランジ部22、第1の弾性爪24および第2の弾性爪26の構成は同じである。
【0028】
保持部40は、フランジ部22の上面に設けられる。保持部40は、壁部42、弾性片44、保持片46および基板部48を有する。基板部48は、フランジ部22の上面に載置するように設けられる。
【0029】
一対の壁部42は、基板部48から立設し、対向して設けられる。長手部材は、一対の壁部42の間に押し込まれて挟み込まれる。保持片46は、弾性片であり、壁部42の先端側から基板部48側に向かって垂れ下がるように延出し、壁部42の間に押し込まれた長手部材を保持する。保持片46の先端部が長手部材に当接することで長手部材を押さえる。弾性片44は、壁部42の内面から対向方向に張り出す。弾性片44は、長手部材に弾接して、長手部材の保持状態を安定させる。
【0030】
留め具100が長手部材を保持した際、長手部材から留め具10を傾かせる力を受けるが、軸方向高さが同じである第1の弾性爪24aおよび第2の弾性爪26aが中心軸Cに対して対称形状に形成することで傾きづらくなり、取付状態を安定させることができる。
【0031】
このように、フランジ部22の上面に長手部材を保持可能な保持部40が設けられてよい。なお、フランジ部22の上面に設けられる構成は、保持部40に限られず、装飾部品や外装部品などの部品であってもよい。いずれにしても取付部材12の取付孔12aに取り付けられる。
【0032】
本発明は上述の各実施例に限定されるものではなく、当業者の知識に基づいて各種の設計変更等の変形を各実施例に対して加えることも可能であり、そのような変形が加えられた実施例も本発明の範囲に含まれうる。
【0033】
実施例では、軸部20に一対のスリット28を設ける構成を示したが、この態様に限られない。例えば、1本のスリットが軸部20の中心を通るように設けられてよい。また、軸部20にスリット28が設けられなくてもよい。
【符号の説明】
【0034】
10 留め具、 12 取付部材、 12a 取付孔、 20 軸部、 20a 側面、 22 フランジ部、 24 第1の弾性爪、 26 第2の弾性爪、 28 スリット、 30a,30b 第1側端部、 32a,32b 第2側端部。
図1
図2
図3
図4
図5
図6