(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-12-09
(45)【発行日】2022-12-19
(54)【発明の名称】サービスステーションでサービスを享受するためのパラメータを供給するための方法
(51)【国際特許分類】
G08G 1/14 20060101AFI20221212BHJP
G08G 1/09 20060101ALI20221212BHJP
G06Q 50/10 20120101ALI20221212BHJP
【FI】
G08G1/14 A
G08G1/09 F
G06Q50/10
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2017165531
(22)【出願日】2017-08-30
【審査請求日】2020-06-03
(31)【優先権主張番号】10 2016 216 275.6
(32)【優先日】2016-08-30
(33)【優先権主張国・地域又は機関】DE
(73)【特許権者】
【識別番号】390023711
【氏名又は名称】ローベルト ボツシユ ゲゼルシヤフト ミツト ベシユレンクテル ハフツング
【氏名又は名称原語表記】ROBERT BOSCH GMBH
【住所又は居所原語表記】Stuttgart, Germany
(74)【代理人】
【識別番号】100114890
【氏名又は名称】アインゼル・フェリックス=ラインハルト
(74)【代理人】
【識別番号】100098501
【氏名又は名称】森田 拓
(74)【代理人】
【識別番号】100116403
【氏名又は名称】前川 純一
(74)【代理人】
【識別番号】100135633
【氏名又は名称】二宮 浩康
(74)【代理人】
【識別番号】100162880
【氏名又は名称】上島 類
(72)【発明者】
【氏名】シュテファン ノアトブルフ
(72)【発明者】
【氏名】ユルゲン アウラッハー
【審査官】藤村 泰智
(56)【参考文献】
【文献】特開2003-091798(JP,A)
【文献】特開平11-312297(JP,A)
【文献】特開2004-157917(JP,A)
【文献】特開2016-091296(JP,A)
【文献】特開2002-197597(JP,A)
【文献】特開昭54-027241(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2016/0155276(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G08G 1/00 ~ 1/16
G06Q 50/10
G06Q 50/30
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
サービスステーション(100)でサービスを享受するためのパラメータを供給するための方法(400)であって、
前記サービスステーション(100)は、進入路(110)を含み、前記進入路(110)に対応付けられた少なくとも1つのセンサ装置(120)が設けられている、
方法(400)において、
前記方法は、
前記サービスを享受するためのパラメータを、前記進入路(110)の少なくとも一部に基づいて表すデータ値を
、前記センサ装置(120)が検出するステップ
と、
前記データ値によって表される前記パラメータを、前記進入路(110)の前記少なくとも一部に位置していない第1の車両(300)がアクセスできるように
、パラメータ供給装置(150)が供給するステップと、
を含み、
前記データ値は、前記サービスを享受するためのパラメータを、前記進入路(110)の前記少なくとも一部に少なくとも1つの第2の車両(130,131)が存在しているように又はさらなる車両が存在しないように表し、
前記サービスを享受するための前記パラメータは、前記進入路(110)の前記少なくとも一部における前記第2の車両(130,131)の台数を含み、
前記サービスを享受するための前記パラメータは、前記サービスを享受するための期間を示す第1のサービス時間を含み、
前記第1のサービス時間は、前記サービスステーション(100)への最初の進入から前記サービスステーション(100)からの最終的な退出までに必要とされる時間、又は、前記サービスを実際に享受するために必要な時間であ
り、
前記進入路(110)に対応付けられた前記少なくとも1つのセンサ装置(120)は、少なくとも1つの光バリア(124)を含む、
方法(400)。
【請求項2】
前記第1のサービス時間を、前記第2の車両(130,131)の前記台数から、及び/又は、前記進入路(110)の長さから、及び/又は、前記第2の車両(130,131)の前記台数に応じた、記憶されている第2のサービス時間から
、前記パラメータを決定するためのソフトウェアにより、前記パラメータ供給装置(150)が決定する、
請求項1に記載の方法(400)。
【請求項3】
前記進入路(110)に対応付けられた前記少なくとも1つのセンサ装置(120)は、地面センサ(121)を含む、
請求項1に記載の方法(400)。
【請求項4】
前記進入路(110)に対応付けられた前記少なくとも1つのセンサ装置(120)は、少なくとも1つのカメラ(122)及び/又は少なくとも1つのレーダセンサ(123)を含む、
請求項1に記載の方法(400)。
【請求項5】
前記進入路(110)に対応付けられた前記少なくとも1つのセンサ装置(120)は
、少なくとも1つの誘導ループ(125)を含む、
請求項1に記載の方法(400)。
【請求項6】
前記データ値は、前記サービスを享受するためのパラメータを、前記進入路(110)の前記少なくとも一部における前記少なくとも1つの第2の車両(130,131)に基づいて、所定の基準に即した前記少なくとも1つの第2の車両(130,131)と前記サービスステーション(100)との間の距離が、前記第1の車両(300)と前記サービスステーション(100)との間の距離よりも小さいように表す、
請求項1に記載の方法(400)。
【請求項7】
前記データ値によって表される前記パラメータを、前記第1の車両(300)がアクセスできるように
、前記パラメータ供給装置(150)が供給する前記ステップを、
前記パラメータが前記第1の車両(300)によって検出されるように、
前記パラメータ供給装置(150)が前記パラメータを前記サービスステーション(100)のディスプレイ(140)を用いて表示することによって実施する、
及び/又は、
前記パラメータ供給装置(150)が前記パラメータを前記サービスステーション(100)から前記第1の車両(300)に無線接続を介して伝送することによって実施する、
請求項1に記載の方法(400)。
【請求項8】
前記データ値を
前記センサ装置(120)が検出する前記ステップを、
前記パラメータ供給装置(150)が前記データ値を評価のために外部の計算ユニット(500)に伝送し、評価された前記データ値を前記外部の計算ユニット(500)
が前記パラメータ供給装置(150)に送信することによって実施する、
請求項1に記載の方法。
【請求項9】
サービスステーション(100)でサービスを享受するためのパラメータを供給するためのパラメータ供給装置(150)であって、
前記サービスステーション(100)は、進入路(110)を含み、前記進入路(110)に対応付けられた少なくとも1つのセンサ装置(120)が設けられている、
パラメータ供給装置(150)において、
前記パラメータ供給装置(150)は、
前記センサ装置(120)を用いてデータ値を検出するための検出手段(151)であって、前記データ値は、前記サービスを享受するためのパラメータを、前記進入路(110)の少なくとも一部に基づいて表す、検出手段(151)と、
前記データ値によって表される前記パラメータを、前記進入路(110)の前記少なくとも一部に位置していない第1の車両(300)がアクセスできるように供給するための供給手段(152)と、
を含み、
前記データ値は、前記サービスを享受するためのパラメータを、前記進入路(110)の前記少なくとも一部に少なくとも1つの第2の車両(130,131)が存在しているように又はさらなる車両が存在しないように表し、
前記サービスを享受するための前記パラメータは、前記進入路(110)の前記少なくとも一部における前記第2の車両(130,131)の台数を含み、
前記サービスを享受するための前記パラメータは、前記サービスを享受するための期間を示す第1のサービス時間を含み、
前記第1のサービス時間は、前記サービスステーション(100)への最初の進入から前記サービスステーション(100)からの最終的な退出までに必要とされる時間、又は、前記サービスを実際に享受するために必要な時間であ
り、
前記進入路(110)に対応付けられた前記少なくとも1つのセンサ装置(120)は、少なくとも1つの光バリア(124)を含む、
パラメータ供給装置(150)。
【請求項10】
前記第1のサービス時間を、前記第2の車両(130,131)の前記台数から、及び/又は、前記進入路(110)の長さから、及び/又は、前記第2の車両(130,131)の前記台数に応じた、記憶されている第2のサービス時間から決定する、
請求項9に記載のパラメータ供給装置(150)。
【請求項11】
前記進入路(110)に対応付けられた前記少なくとも1つのセンサ装置(120)は、地面センサ(121)を含む、
請求項9に記載のパラメータ供給装置(150)。
【請求項12】
前記進入路(110)に対応付けられた前記少なくとも1つのセンサ装置(120)は、少なくとも1つのカメラ(122)及び/又は少なくとも1つのレーダセンサ(123)を含む、
請求項9に記載のパラメータ供給装置(150)。
【請求項13】
前記進入路(110)に対応付けられた前記少なくとも1つのセンサ装置(120)は
、少なくとも1つの誘導ループ(125)を含む、
請求項9に記載のパラメータ供給装置(150)。
【請求項14】
前記データ値は、前記サービスを享受するためのパラメータを、前記進入路(110)の前記少なくとも一部における前記少なくとも1つの第2の車両(130,131)に基づいて、所定の基準に即した前記少なくとも1つの第2の車両(130,131)と前記サービスステーション(100)との間の距離が、前記第1の車両(300)と前記サービスステーション(100)との間の距離よりも小さいように表す、
請求項9に記載のパラメータ供給装置(150)。
【請求項15】
前記供給手段(152)は、前記データ値によって表される前記パラメータを、前記第1の車両(300)がアクセスできるように供給することを、
前記パラメータが前記第1の車両(300)によって検出されるように、前記パラメータを前記サービスステーション(100)のディスプレイ(140)を用いて表示することによって実施する、
及び/又は、
前記パラメータを前記サービスステーション(100)から前記第1の車両(300)に無線接続を介して伝送することによって実施する、
請求項9に記載のパラメータ供給装置(150)。
【請求項16】
前記検出手段(151)は、前記データ値の検出を、
前記データ値を評価のために外部の計算ユニット(500)に伝送し、評価された前記データ値を前記外部の計算ユニット(500)によって送信することによって実施する、
請求項9に記載のパラメータ供給装置(150)。
【請求項17】
サービスステーション(100)でサービスを享受するためのパラメータを受信するための、第1の車両(300)用のパラメータ受信装置(310)であって、
前記サービスステーション(100)は、進入路(110)を含み、前記進入路(110)に対応付けられた少なくとも1つのセンサ装置(120)が設けられている、
パラメータ受信装置(310)において、
前記パラメータ受信装置(310)は、パラメータを受信するための受信手段(311)を含み、
前記パラメータは、前記センサ装置(120)を用いてデータ値として検出され、
前記データ値は、前記サービスを享受するためのパラメータを、前記進入路(110)の少なくとも一部に基づいて表し、
前記データ値は、前記サービスを享受するためのパラメータを、前記進入路(110)の少なくとも一部に少なくとも1つの第2の車両(130,131)が存在しているように又はさらなる車両が存在しないように表し、
前記サービスを享受するための前記パラメータは、前記進入路(110)の前記少なくとも一部における前記第2の車両(130,131)の台数を含み、
前記サービスを享受するための前記パラメータは、前記サービスを享受するための期間を示す第1のサービス時間を含み、
前記第1のサービス時間は、前記サービスステーション(100)への最初の進入から前記サービスステーション(100)からの最終的な退出までに必要とされる時間、又は、前記サービスを実際に享受するために必要な時間であ
り、
前記進入路(110)に対応付けられた前記少なくとも1つのセンサ装置(120)は、少なくとも1つの光バリア(124)を含む、
パラメータ受信装置(310)。
【請求項18】
データ値を受信、評価及び伝送するためのサービスステーション外部の計算ユニット(500)であって、
前記データ値は、サービスステーション(100)でサービスを享受するためのパラメータを表し、
前記サービスステーション(100)は、進入路(110)を含み、前記進入路(110)に対応付けられた少なくとも1つのセンサ装置(120)が設けられている、
サービスステーション外部の計算ユニット(500)において、
前記サービスステーション外部の計算ユニット(500)は、
前記センサ装置(120)を用いて検出される前記データ値を受信するための受信手段(530)と、
受信した前記データ値を評価するための評価手段(540)と、
評価された前記データ値を伝送するための伝送手段(550)と、
を含み、
前記データ値は、前記サービスを享受するためのパラメータを、前記進入路(110)の少なくとも一部に少なくとも1つの車両(130,131)が存在しているように又はさらなる車両が存在しないように表し、
前記サービスを享受するための前記パラメータは、前記進入路(110)の前記少なくとも一部における前記車両(130,131)の台数を含み、
前記サービスを享受するための前記パラメータは、前記サービスを享受するための期間を示す第1のサービス時間を含み、
前記第1のサービス時間は、前記サービスステーション(100)への最初の進入から前記サービスステーション(100)からの最終的な退出までに必要とされる時間、又は、前記サービスを実際に享受するために必要な時間であ
り、
前記進入路(110)に対応付けられた前記少なくとも1つのセンサ装置(120)は、少なくとも1つの光バリア(124)を含む、
サービスステーション外部の計算ユニット(500)。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、サービスステーションでサービスを享受するためのパラメータを供給するための方法及び第1の装置に関する。本発明はさらに、サービスステーションでサービスを享受するためのパラメータを受信するための、第1の車両用の第2の装置に関する。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0002】
発明の開示
本発明によれば、サービスステーションでサービスを享受するためのパラメータを供給するための方法であって、前記サービスステーションは、進入路を含み、前記進入路に対応付けられた少なくとも1つのセンサ装置が設けられている、方法が開示される。前記方法は、前記センサ装置を用いてデータ値を検出するステップであって、前記データ値は、前記サービスを享受するためのパラメータを、前記進入路の少なくとも一部に基づいて表す、ステップと、前記データ値によって表される前記パラメータを、前記進入路の前記少なくとも一部に位置していない第1の車両がアクセスできるように供給するステップと、を含む。
【0003】
本発明に係る方法の意味における第1の車両とは、特に本方法に関連したパラメータの表示に関係する場合には、車両自体及び/又は第1の車両の運転者であると理解すべきである。さらには、手動で運転される車両であっても、あるいは、部分自動化又は完全自動化された車両であってもよい。この場合には、第1の車両とは、車両及び/又は第1の車両の運転者ではなく第1の車両の使用者であると理解すべきであり、この車両及び/又は使用者のために、本方法に関連したパラメータが表示される。
【0004】
本発明に係る方法の意味における、第1の車両が進入路の少なくとも一部に位置していないという特徴は、パラメータが進入路全体に関連しており、第1の車両が進入路の外側に位置していること、例えば進入路に進入する直前であることと理解することも可能である。
【0005】
本発明に係る方法は、第1の車両自体がサービスステーションの進入路に進入する前に、又は、少なくとも進入路の一部に進入する前に、そのサービスを享受するために関連している情報を、第1の車両が受信するという利点を有する。これによって、例えば第1の車両の運転者及び/又は使用者は、そのサービスステーションのサービスを実際に利用したいかどうかを早期に判断することが可能となる。この判断は、より後の時点では、例えば第1の車両が既に進入路に進入してしまっている場合には、もはや不可能である。なぜなら、この進入路には別の車両が存在しており、この進入路からの退出がもはや不可能となっているからである。
【0006】
一般的に、本発明に係る方法の意味におけるサービスステーションとは、第一に、サービスを提供する設備であって、第二に、車両による進入によってアクセスすることができる設備であると理解すべきである。例えば、給油所、ファーストフードレストラン、又は、料金所とすることができる。サービスステーションはさらに、例えば、車両から直接的に操作することができる現金自動預け払い機であると理解することもできる。
【0007】
進入路は、例えば、単一車線(1走行方向当たり1つ)(又は複数車線)の車道であって、道路からサービスステーションへの車両の直接的なアクセスを可能にする車道であると理解すべきである。例えば、地下駐車場、平面駐車場、又は、立体駐車場への進入路であると理解することもでき、この場合には、例えば自動精算機(自動発券機)が、サービスステーションに相当する。
【0008】
特に好ましい1つの実施形態では、前記データ値は、前記サービスを享受するためのパラメータを、前記進入路の前記少なくとも一部に少なくとも1つの第2の車両が存在するように又は車両が存在しないように表す。
【0009】
サービスステーションへの進入路を同じように利用している第2の車両が存在するかどうか、又は、進入路に車両が存在していないかどうかの把握は、まさに、第1の車両によってサービスステーションでサービスを享受するためのパラメータに対して大きな影響を与えるので、このことは特に有利である。
【0010】
好ましくは、前記サービスを享受するための前記パラメータは、前記進入路の前記少なくとも一部における第2の車両の台数を含む。
【0011】
サービスステーションへの進入路を同じように利用している第2の車両の台数は、まさに、第1の車両によってサービスステーションでサービスを享受するためのパラメータに対して大きな影響を与えるので、このことは特に有利である。
【0012】
好ましくは、前記サービスを享受するための前記パラメータは、前記サービスを享受するための期間を示す第1のサービス時間を含む。
【0013】
本発明に係る方法の意味におけるサービス時間とは、例えば第1の車両が、サービスステーションへの最初の進入からサービスステーションからの最終的な退出までに-進入路又は(場合によっては)退出路も通過して-必要とする時間であると理解すべきである。さらには、サービスステーション又はサービスの種類によっては、進入路での走行時間を考慮することなしに、サービスを実際に享受するために必要な時間であると理解することも可能である。サービス時間はさらに、第1の車両が、2つの場所の間で、例えば進入路の内側又は始端部において必要とする(と見込まれる)期間であると理解することもできる。サービス時間を、例えば待ち時間の意味で理解することもでき、従って、進入路の少なくとも一部に第2の車両が存在しない場合には、サービス時間を、ゼロに等しいとすることができる。
【0014】
サービス時間は、まさに、第1の車両にとってサービスステーションでサービスを享受するために関連している重要な情報であり、例えば第1の車両の運転者が、そのサービスを実際に利用すると判断するか、又は、利用しないと判断するかどうかに関して影響を与えることとなるので、このことは特に有利である。
【0015】
特に好ましくは、前記第1のサービス時間は、第2の車両の前記台数から、及び/又は、前記進入路の長さから、及び/又は、前記第2の車両の前記台数に応じた、記憶されている第2のサービス時間から決定される。
【0016】
本提案の時間検出方法を用いることにより、高コストの追加的な時間検出装置を使用することなく、サービス時間を低コストに決定することが可能となるので、このことは特に有利である。
【0017】
好ましくは、前記進入路に対応付けられた前記少なくとも1つのセンサ装置は、地面センサを含む。
【0018】
これに関して、地面センサを用いることにより、サービスステーションでサービスを享受するためのパラメータを迅速に正確な位置で検出することが可能になるという利点が示される。
【0019】
好ましくは、前記進入路に対応付けられた前記少なくとも1つのセンサ装置は、少なくとも1つのカメラ及び/又は少なくとも1つのレーダセンサを含む。
【0020】
カメラ及び/又はレーダセンサを用いることによって多数の異なるパラメータを検出することが可能となるので、このことは特に有利である。例えばカメラを用いると、サービスステーションでサービスを享受するためのパラメータに対して確実に大きな影響を与える2つの第2の車両の間における事故を直接的に検出することが可能となる。例えばレーダセンサを用いると、夜間であっても日光に関係なく、関連するパラメータを検出することが可能となる。
【0021】
好ましくは、前記進入路に対応付けられた前記少なくとも1つのセンサ装置は、少なくとも1つの光バリア及び/又は少なくとも1つの誘導ループを含む。
【0022】
これら2つの手法により、サービスステーションでサービスを享受するためのパラメータを、より確実かつ低コストに検出することが可能となるので、このことは特に有利である。
【0023】
好ましくは、前記データ値は、前記サービスを享受するためのパラメータを、前記進入路の前記少なくとも一部における前記少なくとも1つの第2の車両に基づいて、所定の基準に即した前記少なくとも1つの第2の車両と前記サービスステーションとの間の距離が、前記第1の車両と前記サービスステーションとの間の距離よりも小さいように表す。
【0024】
第1の車両及び/又は第2の車両とサービスステーションとの間の距離は、直接的な間隔(直線距離)であると理解することも、進入路に沿った所定の間隔であると理解することも可能である。
【0025】
-例えば進入路の内部において-第1の車両よりも前に位置する第2の車両は、まさに、サービスステーションでサービスを享受するためのパラメータに対して、-特にサービス時間に対して-大きな影響を与えるので、このことは特に有利である。
【0026】
特に好ましい1つの実施形態では、前記データ値によって表される前記パラメータを、前記第1の車両がアクセスできるように供給する前記ステップを、前記パラメータが前記第1の車両によって検出されるように、前記パラメータを前記サービスステーションのディスプレイを用いて表示することによって実施する、及び/又は、前記パラメータを前記サービスステーションから前記第1の車両に無線接続を介して伝送することによって実施する。
【0027】
パラメータを表示する場合には、サービスステーションでサービスを享受するための関連するパラメータに直接的かつ迅速にアクセスすることができるという利点が示される。無線接続を介してパラメータを供給する場合には、第1の車両とサービスステーションとの間の距離が大きくてもパラメータを伝送することができるという利点が示される。これによって例えば、例えば第1の車両の運転者及び/又は使用者にとって許容可能な時間内にサービスの享受が達成されるかどうかが、第1の車両の運転者及び/又は使用者に非常に早期に通知される。このことによって、第1の車両の運転者及び/又は使用者は、例えば予想されるサービス時間のようなパラメータが許容可能でない場合には、さらに別のサービスステーションを訪れることも可能になる。さらには、サービスステーションでサービスを享受するためのパラメータを、無線接続を介して供給することにより、これらのパラメータを移動式受信装置に、例えば第1の車両(部分自動化に又は完全自動化された車両である場合)の使用者のスマートフォンに表示するという手段も可能となる。
【0028】
特に好ましい実施形態では、前記データ値を検出する前記ステップを、前記データ値を評価のために外部の計算ユニットに伝送し、評価された前記データ値を前記外部の計算ユニットによって送信することによって実施する。
【0029】
特別にこのために設けられる外部の計算ユニットは、特に迅速かつ広範囲にデータ値を評価することができるので、このことは特に有利である。外部の計算ユニットはさらに、例えばサービスステーションにおいて可能なものよりも広範囲な技術的可能性、例えば計算容量及び/又は記憶容量を供給することができる。
【0030】
サービスステーションでサービスを享受するためのパラメータを供給するための本発明に係る第1の装置であって、前記サービスステーションは、進入路を含み、前記進入路に対応付けられた少なくとも1つのセンサ装置が設けられている、第1の装置において、前記第1の装置は、前記センサ装置を用いてデータ値を検出するための第1の手段であって、前記データ値は、前記サービスを享受するためのパラメータを、前記進入路の少なくとも一部に基づいて表す、第1の手段を含む。前記第1の装置はさらに、前記データ値によって表される前記パラメータを、前記進入路の前記少なくとも一部に位置していない第1の車両がアクセスできるように供給するための第2の手段を含む。
【0031】
好ましくは、サービスステーションでサービスを享受するためのパラメータを供給するための第1の装置において、前記第1の手段及び/又は前記第2の手段は、方法に関する従属請求項のうちの少なくとも1つに記載の方法を実施するように構成されている。
【0032】
サービスステーションでサービスを享受するためのパラメータを受信するための、本発明に係る第1の車両用の第2の装置であって、前記サービスステーションは、進入路を含み、前記進入路に対応付けられた少なくとも1つのセンサ装置が設けられている、第2の装置において、前記第2の装置は、パラメータを受信するための受信手段を含み、前記パラメータは、前記センサ装置を用いてデータ値として検出され、前記データ値は、前記サービスを享受するためのパラメータを、前記進入路の少なくとも一部に基づいて表す。
【0033】
データ値を受信、評価及び伝送するための本発明に係る計算ユニットであって、前記データ値は、サービスステーションでサービスを享受するためのパラメータを表し、前記サービスステーションは、進入路を含み、前記進入路に対応付けられた少なくとも1つのセンサ装置が設けられている、計算ユニットにおいて、前記計算ユニットは、前記センサ装置を用いて検出される前記データ値を受信するための第3の手段を含む。サーバは、さらに、受信した前記データ値を評価するための第4の手段と、評価された前記データ値を伝送するための第5の手段と、を含む。
【0034】
本発明の有利な発展形態は、従属請求項に記載されており、明細書において説明されている。
【0035】
図面の簡単な説明
本発明の実施例を図面に示し、以下の記載においてより詳細に説明する。
【図面の簡単な説明】
【0036】
【
図1】サービスステーションでサービスを享受するためのパラメータを供給するための、本発明に係る第1の装置の実施例を示す図である。
【
図3】サービスステーションでサービスを享受するためのパラメータを受信するための、本発明に係る第1の車両用の第2の装置の実施例を示す図である。
【
図4】本発明に係る方法の実施例を第1のフローチャートの形態で示す図である。
【
図5】データ値を受信、評価、及び伝送するための外部の計算ユニットを示す図である。
【
図6】本発明に係る方法の実施例を第2のフローチャートの形態で示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0037】
発明を実施するための形態
図1は、本発明に係る方法400を実施するように構成された第1の装置150を示す。第1の装置150は、センサ装置120を用いてデータ値を検出するための第1の手段151を含み、データ値は、サービスを享受するためのパラメータを表す。第1の装置150はさらに、データ値によって表されるパラメータを、第1の車両300がアクセスできるように供給するための第2の手段152を含む。
【0038】
第1の手段151は、センサ装置120からデータ値を受信及び処理することができるように構成されている。このために第1の手段151は、例えば、プロセッサ、ワーキングメモリ、及び、ハードディスクを含む。第1の手段151はさらに、このために必要なソフトウェアを含み、このソフトウェアは、例えばハードディスクに記憶されている。第1の手段151はさらに、センサ装置120から受信したデータ値を処理及び評価して、第2の手段152に転送するように構成されている。1つの実施形態では、センサ装置120によって検出されたデータ値を、直接的な(ケーブル)接続を介して受信することができる。さらに別の実施形態では、検出されたデータ値が無線を介して受信され、この場合には、第1の手段151に、対応する送信及び/又は受信ユニットが備え付けられている。
【0039】
データ値の評価は、例えば第2の車両130,131の存在のような、本方法に関連したパラメータを決定する既存のソフトウェアによって実施される。これらのパラメータはさらに、例えば、第2の車両130,131の台数、及び/又は、サービスを享受するためのサービス時間を含む。データ値は、例えば、センサ装置120のその時々の構成に応じて、さらに別のパラメータを含むこともできる。
【0040】
この場合には例えば、この期間は、第2の車両130,131の台数に関して検出されたデータ値を評価し、今やパラメータとして存在している台数と、例えばデータ値としてハードディスクに記憶されている、車両1台当たりの平均サービス時間とを乗算することによって決定される。さらに別の実施形態では、サービス時間を測定して、所定のプロセス回数にわたって平均化し、データ値としてハードディスクに記憶することによって、車両1台当たりの平均サービス時間を直接的に求めることもできる。
【0041】
さらに別の実施形態では、センサ装置を用いたデータ値の検出は、データ値を、例えば第1の手段151に含まれる送信及び受信ユニットを用いて無線接続を介して外部の計算ユニット500に伝送し、この外部の計算ユニット500がデータ値の評価を実施して、その結果を別のデータ値の形態で第1及び/又は第2の手段151,152に伝送することによって実施される。この場合、評価は、例えば第1の手段151に関する説明に記載したように実施される。
【0042】
第2の手段152は、第1の手段151によって供給されたパラメータを、例えば別のデータ値の形態で受信し、これらのパラメータを、第1の車両300がアクセスできるように処理するように構成されている。1つの実施形態では、パラメータは、ディスプレイ140に表示されることによってアクセスできるようにされる。この場合、第2の手段152は、パラメータを、対応するデータ形式でディスプレイ140に伝送する。このために第2の手段152は、例えば、プロセッサ、ワーキングメモリ、及び、このために必要なソフトウェアを含むハードディスクを含む。さらに別の実施形態では、パラメータは、追加的に及び/又は排他的に無線を介して供給される。このために、第2の手段152は、例えば、対応する送信ユニットを含む。
【0043】
図2は、単なる一例として、建築物101及び進入路110を含むサービスステーション100の概略図を示す。進入路110は、道路160から図示された矢印に沿ってサービス享受位置102へと延在している。これは、例えば、インターホン装置又は自動精算機(自動発券機)とすることができる。
【0044】
サービスステーション100はさらに、センサ装置120を含む。センサ装置120は、ここでは例えば、地面センサ121、カメラ122、レーダセンサ123、光バリア124、及び、誘導ループ125を含む。例えばライダーセンサ及び/又は超音波センサのような、さらに別のセンサを含めることもできる。センサ装置120はさらに、単一のセンサのみを含むことも、あるいは、上述したセンサの任意の組み合わせを含むこともできる。例えばカメラのように、同じ種類のセンサを複数含めることもでき、これらのセンサによって、進入路110のそれぞれ異なる部分が検出される。
【0045】
さらに別の実施形態では、センサ装置120は、地面センサ121が進入路110の地面に走行方向に沿って所定の間隔で、例えば1メートルの間隔で配置されるように構成されている。さらに別の実施形態では、規則的に反復する光バリア124及び/又は誘導ループ125がセンサ装置120に含まれる。
【0046】
サービスステーション100はさらに、第1の装置150を含む。第1の装置150は、本発明に係る方法400を実施するように構成されており、このために第1の手段151及び第2の手段152を含む。第1の装置150は、ここでは単なる一例として、サービスステーション100に含まれる建築物101の内部に含まれている。さらに別の実施形態では、第1の装置150は、直接的にサービス享受位置102に含まれる。
【0047】
サービスステーション100はさらに、ディスプレイ140を含む。ディスプレイ140は、サービスステーション100でサービスを享受するためのパラメータを、第1の車両300に表示するように構成されている。ここではディスプレイ140は、進入路110の始端部に取り付けられている。さらに別の実施形態では、ディスプレイ140を、サービスステーション100の外側(近傍)に配置することも、あるいは、-サービスステーション100の構造によっては、及び/又は、サービスステーション100の設備の配置によっては-サービスステーション100の内部に、例えば進入路110の内部に配置することも可能である。ディスプレイ140は、例えばスクリーンとして構成されている。さらに別の実施形態では、ディスプレイ140は、デジタルディスプレイパネルとして構成されている。
【0048】
ここに示された実施例では、サービスステーション100の進入路110に2つの第2の車両130,131が存在している。第1の車両300は、進入路110の始端部よりも手前に位置している。このとき、2つの第2の車両のうちの一方の車両131は、第1の車両300の運転者の視界内に位置している。他方の第2の車両130は、第1の車両300から見てサービスステーション100の建築物101の裏側に、従って、第1の車両300の運転者の視野外に位置している。これら2つの第2の車両130,131は、センサ装置120を用いて、ここでは、例えば地面センサ121を用いて検出され、これに対応するデータ値が、第1の装置150の第1の手段151へと伝送される。第1の手段151は、検出したデータ値を評価し、サービスステーション100でサービスを享受するための関連するパラメータを、第2の手段152に伝送する。この場合、パラメータは、例えば進入路110に既に2つの第2の車両130,131が存在しているということ、従って、車両1台当たりの平均サービス時間の2倍に相当する待ち時間が、第1の車両300に結びついているということを含む。これらのパラメータは、ディスプレイ140を用いて第1の車両300の運転者に表示されるように、第2の手段152によって供給される。このようにしてディスプレイ140は、進入路110に進入しなければアクセスできない情報を、運転者に供給する。
【0049】
図3は、サービスステーション100でサービスを享受するためのパラメータを受信するための、第1の車両300用の第2の装置310を示す。第2の装置310は、第1の装置150の第2の手段152から無線接続を介して伝送されたパラメータを受信するための受信手段311を含む。受信手段311は、例えば送信及び/又は受信ユニットによってパラメータが受信され、プロセッサ、ワーキングメモリ及びハードディスクを含む計算ユニットによってこれらのパラメータが評価されるように構成されている。さらに別の実施形態では、受信手段311は、受信したパラメータを移動式受信装置に、例えば第1の車両300の運転者のスマートフォンに転送して、そこでこれらのパラメータが表示され得るように構成されている。さらに別の実施形態では、受信手段311は、受信したパラメータが第1の車両300の視覚的及び/又は音響的な出力ユニットに、例えばナビゲーション装置に転送されるように構成されている。
【0050】
図4は、1つの実施例を第1のフローチャートの形態で示す。ここでは、方法400のシーケンスが無限ループとして示されている。さらに別の実施形態では、第1の車両300が、所定の最小間隔を下回るほどにサービスステーション100に接近することにより、方法400が開始される。さらに別の実施形態では、例えば第1の車両300の運転者及び/又は使用者が、サービスステーション100のサービスを要求する旨をサービスステーション100に通知することにより、方法400が開始される。このことは、例えばインターネットを介した、及び/又は、通話を介した、及び/又は、SMSのような送信テキストメッセージを介した問い合わせによって実施することができる。
【0051】
ステップ410において、第1の手段151は、サービスステーション100のセンサ装置120を用いて、サービスステーションでサービスを享受するためのパラメータを表すデータ値を検出し、これらのデータ値を第2の手段152に送信する。
【0052】
ステップ420において、第2の手段152は、第1の車両300がアクセスできるようにデータ値を供給する。
【0053】
ステップ430において、これらのデータ値が、第1の車両300の運転者のためにディスプレイ140に表示される。
【0054】
図5は、データ値を受信、評価及び伝送するための外部の計算ユニット500を示す。データ値は、サービスステーション100でサービスを享受するためのパラメータを表し、サービスステーション100は、進入路110を含み、進入路110に対応付けられた少なくとも1つのセンサ装置120が設けられている。外部の計算ユニット500は、センサ装置120を用いて検出されたデータ値を受信するための第3の手段530と、受信したデータ値を評価するための第4の手段540と、評価されたデータ値を送信するための第5の手段550とを含む。
【0055】
第3の手段530は、第1の手段151からデータ値を受信して、第4の手段540に転送することができるように構成されている。
【0056】
第4の手段540は、受信したデータ値を評価するように構成されている。このために第4の手段540は、例えば、プロセッサ、ワーキングメモリ、及び、ハードディスクを含む。第4の手段540はさらに、このために必要なソフトウェアを含み、このソフトウェアは、例えばハードディスクに記憶されている。データ値の評価は、例えば第2の車両130,131の存在のような、本方法に関連したパラメータを決定する既存のソフトウェアによって実施される。これらのパラメータはさらに、例えば、第2の車両130,131の台数、及び/又は、サービスを享受するためのサービス時間を含む。データ値は、例えばセンサ装置120のその時々の構成に応じて、さらに別のパラメータを含むこともできる。決定されたパラメータは、例えば別のデータ値の形態で第5の手段550に伝送される。
【0057】
第5の手段550は、評価されたデータ値又は決定されたパラメータを、例えば別のデータ値の形態で第1及び/又は第2の手段151,152に伝送するように構成されている。さらに別の実施形態では、第3の手段530及び第5の手段550は、第4の手段540に接続された1つの送信及び受信ユニットとして構成されている。
【0058】
図6は、1つの実施例を第2のフローチャートの形態で示す。ここでは、方法400のシーケンスが無限ループとして示されている。
【0059】
ステップ610において、第1の手段151は、サービスステーション100でサービスを享受するためのパラメータを、サービスステーション100の進入路110の少なくとも一部に基づいて表すデータ値を、サービスステーション100のセンサ装置120を用いて検出する。
【0060】
ステップ620において、第1の手段151は、これらのデータ値を送信及び受信ユニットによって外部の計算ユニット500に伝送する。この伝送は、例えば無線接続を介して実施される。
【0061】
ステップ630において、外部の計算ユニット500は、第1の手段151から伝送されたデータ値を第3の手段530によって受信し、これらのデータ値を第4の手段540に転送する。
【0062】
ステップ640において、これらのデータ値が、第4の手段540によって評価される。この場合、サービスステーション100でサービスを享受するために関連しているパラメータが、例えば適切な評価方法によってこれらのデータ値から抽出され、別のデータ値の形態で記憶されて、第5の手段550に転送される。
【0063】
ステップ650において、今やサービスステーション100でサービスを享受するためのパラメータを、サービスステーションの進入路110の少なくとも一部に基づいて表すこれら別のデータ値が、第5の手段550によって第1の手段151に伝送される。
【0064】
ステップ660では、これら別のデータ値が、第2の手段152に送信される。
【0065】
ステップ670において、第2の手段152は、第1の車両300内の例えばスマートフォンのようなモバイルユニットから呼び出し可能となるように、これらのデータ値を供給する。
【0066】
ステップ680において、これら別のデータ値によって表されるパラメータが、例えば第1の車両300の操作者のためにモバイルユニットに表示される。