IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ 蛇の目ミシン工業株式会社の特許一覧

特許7191577刺繍データ作成装置、刺繍データ作成方法およびプログラム
<>
  • 特許-刺繍データ作成装置、刺繍データ作成方法およびプログラム 図1
  • 特許-刺繍データ作成装置、刺繍データ作成方法およびプログラム 図2
  • 特許-刺繍データ作成装置、刺繍データ作成方法およびプログラム 図3
  • 特許-刺繍データ作成装置、刺繍データ作成方法およびプログラム 図4
  • 特許-刺繍データ作成装置、刺繍データ作成方法およびプログラム 図5
  • 特許-刺繍データ作成装置、刺繍データ作成方法およびプログラム 図6
  • 特許-刺繍データ作成装置、刺繍データ作成方法およびプログラム 図7
  • 特許-刺繍データ作成装置、刺繍データ作成方法およびプログラム 図8
  • 特許-刺繍データ作成装置、刺繍データ作成方法およびプログラム 図9
  • 特許-刺繍データ作成装置、刺繍データ作成方法およびプログラム 図10
  • 特許-刺繍データ作成装置、刺繍データ作成方法およびプログラム 図11
  • 特許-刺繍データ作成装置、刺繍データ作成方法およびプログラム 図12
  • 特許-刺繍データ作成装置、刺繍データ作成方法およびプログラム 図13
  • 特許-刺繍データ作成装置、刺繍データ作成方法およびプログラム 図14
  • 特許-刺繍データ作成装置、刺繍データ作成方法およびプログラム 図15
  • 特許-刺繍データ作成装置、刺繍データ作成方法およびプログラム 図16
  • 特許-刺繍データ作成装置、刺繍データ作成方法およびプログラム 図17
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-12-09
(45)【発行日】2022-12-19
(54)【発明の名称】刺繍データ作成装置、刺繍データ作成方法およびプログラム
(51)【国際特許分類】
   D05B 19/08 20060101AFI20221212BHJP
   D05B 69/20 20060101ALI20221212BHJP
   D05C 5/02 20060101ALI20221212BHJP
【FI】
D05B19/08
D05B69/20
D05C5/02
【請求項の数】 9
(21)【出願番号】P 2018143751
(22)【出願日】2018-07-31
(65)【公開番号】P2020018473
(43)【公開日】2020-02-06
【審査請求日】2021-07-26
(73)【特許権者】
【識別番号】000002244
【氏名又は名称】株式会社ジャノメ
(74)【代理人】
【識別番号】100122426
【弁理士】
【氏名又は名称】加藤 清志
(72)【発明者】
【氏名】金剛 猛
【審査官】▲高▼辻 将人
(56)【参考文献】
【文献】米国特許出願公開第2008/0022910(US,A1)
【文献】特開平05-103884(JP,A)
【文献】特開平08-276084(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
D05B 1/00-97/12
D05C 1/00-17/02
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
構成模様を結合した全体模様の刺繍データを作成する刺繍データ作成装置であって、
単位模様で構成される配列模様から当該配列模様の端部を勾配形状とする前記構成模様を作成する構成模様作成部を備え、
前記勾配形状の勾配部分で隣接する他の前記構成模様と結合するように、前記構成模様を配置し、
互いに結合させた前記配列模様の幅が異なる場合に、
前記構成模様作成部は、互いに交差する前記配列模様の長手方向の辺から導き出す直線の連立方程式から2つの交点を求め、前記2つの交点を結んだ直線の傾きから求めた角度を有する勾配形状を作成することを特徴とする刺繍データ作成装置。
【請求項2】
前記配列模様は、前記単位模様を配列した長方形形状であることを特徴とする請求項1に記載の刺繍データ作成装置。
【請求項3】
前記全体模様の形状を選択する全体模様形状選択部を有し、
前記全体模様形状選択部で選択された全体模様の形状から、前記配列模様の1の端部と隣接する配列模様の数が1つである場合、前記端部の勾配形状は、前記勾配部分を1つ備えることを特徴とする請求項1または2に記載の刺繍データ作成装置。
【請求項4】
前記全体模様の形状を選択する全体模様形状選択部を有し、
前記全体模様形状選択部で選択された全体模様の形状から、前記配列模様の1の端部と隣接する配列模様の数が2つである場合、前記端部の勾配形状は、前記勾配部分を2つ備えることを特徴とする請求項1または2に記載の刺繍データ作成装置。
【請求項5】
配列模様同士の幅が同一である場合に、
前記全体模様形状選択部で選択された全体模様の形状から、隣接する前記配列模様同士の角度θ(0<θ<π)を算出する角度算出部を備え、
前記構成模様作成部は、前記勾配部分を前記配列模様の長手方向に対してθ/2の角度とする勾配形状を作成することを特徴とする請求項3または4に記載の刺繍データ作成装置。
【請求項6】
前記構成模様作成部が、前記配列模様の勾配の角度をθ、前記配列模様の最大幅をWとしたときに、前記配列模様の端からT=W/tan(θ)の距離の範囲の勾配形状を作成することを特徴とする請求項1から請求項のいずれか1項に記載の刺繍データ作成装置。
【請求項7】
前記配列模様の1の端部と隣接する前記配列模様が2つの場合に、前記構成模様作成部が、前記WをW/2に置き換え、前記配列模様の端部からT=W/2tan(θ)の距離の範囲の勾配形状を作成することを特徴とする請求項に記載の刺繍データ作成装置。
【請求項8】
構成模様作成部を備え、構成模様を結合した全体模様の刺繍データを作成する刺繍データ作成装置における刺繍データ作成方法であって、
前記構成模様作成部が、単位模様で構成される配列模様から当該配列模様の端部を勾配形状とする前記構成模様を作成し、前記勾配形状の勾配部分で隣接する他の前記構成模様と結合するように、前記構成模様を配置し、
互いに結合させた前記配列模様の幅が異なる場合に、
前記構成模様作成部は、互いに交差する前記配列模様の長手方向の辺から導き出す直線の連立方程式から2つの交点を求め、前記2つの交点を結んだ直線の傾きから求めた角度を有する勾配形状を作成することを特徴とする刺繍データ作成方法。
【請求項9】
構成模様作成部を備え、構成模様を結合した全体模様の刺繍データを作成する刺繍データ作成装置における刺繍データ作成方法をコンピュータに実行させるためのプログラムであって、
前記構成模様作成部が、単位模様で構成される配列模様から当該配列模様の端部を勾配形状とする前記構成模様を作成し、前記勾配形状の勾配部分で隣接する他の前記構成模様と結合するように、前記構成模様を配置し、
互いに結合させた前記配列模様の幅が異なる場合に、
前記構成模様作成部は、互いに交差する前記配列模様の長手方向の辺から導き出す直線の連立方程式から2つの交点を求め、前記2つの交点を結んだ直線の傾きから求めた角度を有する勾配形状を作成することを特徴とする刺繍データ作成方法をコンピュータに実行させるためのプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、刺繍データ作成装置、刺繍データ作成方法およびプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
一般に、振幅機構と送り機構で構成される通常縫いミシンにより、縫った模様に組み合わせて、多角形の様な図形の模様を作る場合、まず、生地の上に縫おうとする図形を製図するのが、最初のステップとなる。
次に、模様の組み合わせの際に模様の両端に勾配を設けるため、縫い開始の勾配(テーパリング)角度と、縫い終了の勾配角度および大凡のサイクル数を設定し、試し縫いを行う。
さらに、サイクル数を増減しながら、目的の長さとなるように試行錯誤する。
そして、サイクル数が決まると、製図した生地のラインに沿って、本番の縫いを始め、試し縫いと、本番の縫いと、を繰り返しながら、作品を仕上げて行く。
【0003】
また、背番号等の周囲に設けた装飾をかねた縁縫いに関し、周囲の形状に適合する組合せ模様を連続的に選択して、角部においては、ユーザが、押え上げを操作し、布を回転することにより、回転した部分の補充縫いを予め定めた組合せ模様の規定部分で補充する連続縫いミシンに関する技術が開示されている(例えば、特許文献1参照)。
【0004】
また、ユーザによる設定の選択やパラメータの調整等により、縫製中に、縫製模様の縫い目幅を調整できるミシンも開示されている(例えば、特許文献2参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【文献】特開平1-94890号公報
【文献】米国特許第8219237号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、従来の方法では、試し縫い片と本番の生地の違いにより、縫い長さは微妙に違ってしまい、また、勾配の角度も任意に指定できないため、結合部分に重なりや隙間ができてしまうといった問題があった。
つまり、ユーザの技量によって、縫いの結果が大きく変わってしまう問題があった。
【0007】
また、特許文献1に記載の技術においては、角部においては、ユーザが押え上げを操作し、布を回転しなければならず、また、縫いの連続性は担保されるものの、当該文献の図8(C)に示されるように、角部において、重なりが生じるということを依然として解決できないという問題があった。
【0008】
また、特許文献2に記載の技術においては、勾配をどのようにするのかがユーザに委ねられているために、依然として、ユーザの技量によって縫いの結果が大きく変わってしまう問題があった。
【0009】
そこで、本発明は、上述の課題に鑑みてなされたものであり、ユーザの技量によらず、結合部分に重なりや隙間を生じない模様を形成できる刺繍データ作成装置、刺繍データ作成方法およびプログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
形態1;本発明の1またはそれ以上の実施形態は、構成模様を結合した全体模様の刺繍データを作成する刺繍データ作成装置であって、単位模様で構成される配列模様から当該配列模様の端部を勾配形状とする前記構成模様を作成する構成模様作成部を備え、前記勾配形状の勾配部分で隣接する他の前記構成模様と結合するように、前記構成模様を配置することを特徴とする刺繍データ作成装置を提案している。
【0011】
形態2;本発明の1またはそれ以上の実施形態は、前記配列模様は、前記単位模様を配列した長方形形状であることを特徴とする刺繍データ作成装置を提案している。
【0012】
形態3;本発明の1またはそれ以上の実施形態は、前記全体模様の形状を選択する全体模様形状選択部を有し、前記全体模様形状選択部で選択された全体模様の形状から、前記配列模様の1の端部と隣接する配列模様の数が1つである場合、前記端部の勾配形状は、前記勾配部分を1つ備えることを特徴とする刺繍データ作成装置を提案している。
【0013】
形態4;本発明の1またはそれ以上の実施形態は、前記全体模様の形状を選択する全体模様形状選択部を有し、前記全体模様形状選択部で選択された全体模様の形状から、前記配列模様の1の端部と隣接する配列模様の数が2つである場合、前記端部の勾配形状は、前記勾配部分を2つ備えることを特徴とする刺繍データ作成装置を提案している。
【0014】
形態5;本発明の1またはそれ以上の実施形態は、配列模様同士の幅が同一である場合に、前記全体模様形状選択部で選択された全体模様の形状から、隣接する前記配列模様同士の角度θ(0<θ<π)を算出する角度算出部を備え、前記構成模様作成部は、前記勾配部分を前記配列模様の長手方向に対してθ/2の角度とする勾配形状を作成することを特徴とする刺繍データ作成装置を提案している。
【0015】
形態6;本発明の1またはそれ以上の実施形態は、互いに結合させた前記配列模様の幅が異なる場合に、前記構成模様作成部は、互いに交差する前記配列模様の長手方向の辺から導き出す直線の連立方程式から2つの交点を求め、前記2つの交点を結んだ直線の傾きから求めた角度を有する勾配形状を作成することを特徴とする刺繍データ作成装置を提案している。
【0016】
形態7;本発明の1またはそれ以上の実施形態は、前記構成模様作成部が、前記配列模様の勾配の角度をθ、前記配列模様の最大幅をWとしたときに、前記配列模様の端からT=W/tan(θ)の距離の範囲の勾配形状を作成することを特徴とする刺繍データ作成装置を提案している。
【0017】
形態8;本発明の1またはそれ以上の実施形態は、前記配列模様の1の端部と隣接する前記配列模様が2つの場合に、前記構成模様作成部が、前記WをW/2に置き換え、前記配列模様の端部からT=W/2tan(θ)の距離の範囲の勾配形状を作成することを特徴とする刺繍データ作成装置を提案している。
【0018】
形態9;本発明の1またはそれ以上の実施形態は、構成模様作成部を備え、構成模様を結合した全体模様の刺繍データを作成する刺繍データ作成装置における刺繍データ作成方法であって、前記構成模様作成部が、単位模様で構成される配列模様から当該配列模様の端部を勾配形状とする前記構成模様を作成し、前記勾配形状の勾配部分で隣接する他の前記構成模様と結合するように、前記構成模様を配置することを特徴とする刺繍データ作成方法を提案している。
【0019】
形態10;本発明の1またはそれ以上の実施形態は、構成模様作成部を備え、構成模様を結合した全体模様の刺繍データを作成する刺繍データ作成装置における刺繍データ作成方法をコンピュータに実行させるためのプログラムであって、前記構成模様作成部が、単位模様で構成される配列模様から当該配列模様の端部を勾配形状とする前記構成模様を作成し、前記勾配形状の勾配部分で隣接する他の前記構成模様と結合するように、前記構成模様を配置することを特徴とする刺繍データ作成方法をコンピュータに実行させるためのプログラムを提案している。
【発明の効果】
【0020】
本発明の1またはそれ以上の実施形態によれば、ユーザの技量によらず、結合部分に重なりや隙間を生じない模様を形成できるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【0021】
図1】本発明の第1の実施形態に係る刺繍データ作成装置の構成を示す図である。
図2】本発明の第1の実施形態に係る刺繍データ作成装置における針落ちを示した図である。
図3】本発明の第1の実施形態に係る刺繍データ作成装置の処理を示す図である。
図4】本発明第1の実施形態に係る刺繍データ作成装置において、勾配の長さTと最大幅Wと勾配角度θとの関係を示した図である。
図5】本発明の実施例1に係る刺繍データ作成装置において、1辺の長さがLの正方形の模様を生成する場合の配列模様を例示的に示した図である。
図6】本発明の実施例1に係る刺繍データ作成装置において、1辺の長さがLの正方形の模様を生成する場合の構成模様を例示的に示した図である。
図7】本発明の実施例1に係る刺繍データ作成装置において、1辺の長さがLの正方形の模様を生成する場合の全体模様を例示的に示した図である。
図8】本発明の実施例2に係る刺繍データ作成装置において、GUI画面上でドラッグ操作を行い、2つの配列模様を所望の角度で近づける手順を図示したものである。
図9】本発明の実施例2に係る刺繍データ作成装置において、GUI画面上でドラッグ操作を行い、2つの配列模様を所望の角度で重ね合わせ、当該角度を求める手順を図示したものである。
図10】本発明の実施例2に係る刺繍データ作成装置において、GUI画面上でドラッグ操作を行い、求めた角度により2つの配列模様について勾配処理を行い、2つの配列模様を変形する手順を図示したものである。
図11】本発明の実施例2に係る刺繍データ作成装置において、GUI画面上でドラッグ操作を行い、変形された2つの構成模様を結合する手順を図示したものである。
図12】本発明の変形例に係る刺繍データ作成装置において、1つの配列模様が2つの配列模様に隣接する場合の刺繍模様を生成する手順を図示したものである。
図13】本発明の第2の実施形態に係る刺繍データ作成装置の構成を示す図である。
図14】本発明の第2の実施形態に係る刺繍データ作成装置の処理を示す図である。
図15】本発明の第2の実施形態に係る刺繍データ作成装置における勾配角度算出の処理内容を例示した図である。
図16】本発明の第2の実施形態に係る刺繍データ作成装置における勾配角度算出の処理内容を例示した図である。
図17】本発明の第2の実施形態に係る刺繍データ作成装置における勾配角度算出の処理内容を例示した図である。
【発明を実施するための形態】
【0022】
以下、本発明の実施形態について、図1から図17を用いて説明する。
【0023】
<第1の実施形態>
以下、図1から図12を用いて、本実施形態に係る刺繍データ作成装置について説明する。
なお、本実施形態では、組み合わせる配列模様の幅が同一である場合に、これらの配列模様を用いて、全体模様を作成することを例示して説明する。
ここで、以降、「配列模様」とは、図5に図示されているような、1又は複数の単位模様が配列され、構成模様を作成する前の模様をいう。
なお、「単位模様」とは、図2に図示されているような1つの幾何学模様や具象模様等を縫目で表したものであり、配列模様において配置される単位の模様をいう。これは通常縫い模様であっても、刺繍模様であってもよい。
また、以降、「構成模様」とは、図6に図示されているような結合前の模様をいう。
また、以降、「全体模様」とは、図7に図示されているような構成模様を結合させた模様をいう。
【0024】
<刺繍データ作成装置の電気的構成>
本実施形態に係る刺繍データ作成装置10は、図1に示すように、CPU(中央演算装置)101と、ROM102と、作業用メモリ(RAM)103と、表示装置104と、タッチパネル105と、を含んで構成されている。
【0025】
CPU101は、ROM102に格納された制御プログラムにしたがって、刺繍データ作成装置10の全体の動作を制御する。
また、外部入出力装置を介して様々なデバイスに接続されている。
ROM102は、機能モジュールを格納する格納部として機能する。
RAM103は、所定のデータを一時的に格納する。
【0026】
ROM102には、通常縫い模様選択モジュール、形状指定モジュール(例えば、全体模様形状選択部に相当)、頂点間距離算出モジュール、サイクル数・調整量算出モジュール、第1の勾配角度算出モジュール(例えば、角度算出部に相当)、絶対座標データ列生成モジュール、勾配処理モジュール(例えば、構成模様作成部に相当)、刺繍データ生成モジュール、内蔵模様データ格納エリア等の様々な機能モジュールおよびデータが格納されている。
【0027】
表示装置104は、例えば、模様データの表示や図8および図9に示す配列模様の配置や図10に示す構成模様の配置等を表示する。
表示装置104は、外部入出力装置を介して、CPU101に電気的に接続されている。
また、表示装置104には、その表示面の上側に後述するタッチパネルが重ねて配置された多層構造となっており、タッチパネルおよび表示装置104が、「表示部」としてユニット化されている。
【0028】
タッチパネル105は、静電容量方式や抵抗膜方式等のパネルとして構成されており、外部入出力装置を介して、CPU101に電気的に接続されている。
また、使用者の操作の利便性を考慮して、刺繍データ作成装置10の外部に操作可能に露出されて配置されている。
また、使用者が、タッチパネルを指でタッチすることにより、単位模様の選択や構成模様の配置等を画面で確認しながら操作することができる。
【0029】
CPU101は、ROM102に記憶されているプログラムを逐次実行し、勾配による多角形の刺繍データを生成する。
【0030】
具体的には、CPU101が、通常縫い模様選択モジュールを起動すると、図2で示すような振幅値、送り値で構成される縫い模様のデータをユーザが選択し、RAM103に読み込む。
これにより、RAM103に読み込んだ模様データから1サイクルの模様長さと模様間の長さを知ることができる。
なお、図示しないが、USBメモリードライブを装備している場合には、外部メディアから縫い模様のデータ等を読み込んでもよい。
【0031】
また、CPU101が、形状指定モジュールを起動させると、形状を特定する。
【0032】
また、CPU101が、頂点間距離算出モジュールを起動させると、各頂点を結ぶ多角形の各辺の長さを算出する。
【0033】
また、CPU101が、サイクル数・調節量算出モジュールを起動すると、単位模様長と模様間隔長および算出した辺の長さから、この辺上に並べる単位模様のサイクル数と、調整量と、を算出する。
但し、切り捨てた場合のサイクル数と切り上げた場合のサイクル数および下記条件での倍率を求め、その倍率が1.0に最も近い条件を選択する。
(1)切り捨てたサイクル数のとき、単位模様の長さを拡大して指定長さにちょうど収まる様にする倍率
(2)切り捨てたサイクル数のとき、単位模様の間隔を拡大して指定長さにちょうど収まる様にする倍率
(3)切り上げたサイクル数のとき、単位模様の長さを縮小して指定長さにちょうど収まる様にする倍率
(4)切り上げたサイクル数のとき、単位模様の間隔を縮小して指定長さにちょうど収まる様にする倍率
【0034】
また、CPU101が、勾配角度算出モジュールを起動すると、2つの線分の傾きから両線分間の角度θを求め、θ/2の角度を勾配の角度とする。
【0035】
また、CPU101が、絶対座標データ列生成モジュールを起動すると、図2の通常縫いデータを、算出したサイクル数分連続させ、かつ、算出した送り倍率で針落ち点を絶対座標のデータ列として生成する。
【0036】
また、CPU101が、勾配処理モジュールを起動すると、絶対座標データ列生成モジュールにより、生成されたデータ列を勾配角度に対応する長さ分送り方向の位置に応じて、振幅値を先端に行く程、倍率を小さくし、振幅を細くする。
【0037】
また、CPU101が、刺繍データ生成モジュールを起動すると、勾配角度算出モジュール、絶対座標データ列生成モジュール、勾配処理モジュールの処理を辺の数だけ繰り返し、形状に合わせて、それぞれの座標データ列を元の辺に沿って配置することにより、勾配同士が向かい合って結合した刺繍データを生成することができる。
【0038】
この時、結合した刺繍データを受信したミシンは、ミシンモータ制御装置に縫い速度の情報を出力することにより、縫い機構が駆動され、縫い目が形成する。
例えば、正方形に沿った縫い目を勾配で細くすることでコーナー部分をつなぐことができる。
【0039】
<刺繍データ作成装置の処理>
図3から図11を用いて、本実施形態に係る刺繍データ作成装置の処理について説明する。
【0040】
CPU101は、ユーザが、内蔵模様データをROM102から読みだして、振幅位置と、送り量と、から構成されている通常縫いの模様データを表示装置104に表示させる。
ユーザは、表示装置104に表示された内蔵模様データのアイコンリストをタッチパネル105上でタップすることにより、単位模様を選択する(ステップS101)。
上記、ユーザの選択が行われると、CPU101は、選択された単位模様データを作業用メモリであるRAM103に読み込む。
なお、USBドライブのインターフェースが装備されている場合には、外部メディアから単位模様データを読み込む方式でもよい。
【0041】
CPU101は、選択された単位模様データを読み込むと、形状指定モジュールを起動させ、形状を特定する(ステップS102)。
【0042】
CPU101は、頂点間距離算出モジュールを起動させて、多角形の頂点の座標および形状に基づいて、多角形の各辺について、その長さを求め、その間に、単位模様が何サイクル入るかを算出する。
また、多角形の各辺の長さ範囲に、算出したサイクル数分、単位模様がぴったりと配置されるための倍率を算出する(ステップS103)。
【0043】
CPU101は、第1の勾配角度算出モジュールを起動し、隣接する2辺が交叉する角度を算出し、その半分を勾配角度とする(ステップS104)。
具体的には、多角形が正三角形である場合には、その内角が60°であるため、図4に示す勾配角度θを30°とする。
【0044】
CPU101は、絶対座標データ列生成モジュールを起動し、RAM103上に、読み込まれた単位模様データを求めたサイクル数分送り方向の絶対座標に変換して、データ列を生成する(ステップS105)。
なお、送り方向は、調整倍率を考慮した絶対位置で登録される。
【0045】
CPU101は、勾配処理モジュールを起動し、ステップS105において、作成された絶対座標データ列の先端部分を勾配角度に対応する長さだけ、送り方向の位置に応じて、幅を細くする処理を行う(ステップS106)。
なお、本実施例の場合、図4に示すように、上記の処理により、勾配の長さは、Tとなる。
【0046】
CPU101は、刺繍データ生成モジュールを起動し、ステップS106において、形成された絶対座標データ列を多角形の辺の傾きに合わせて配置して、刺繍データを生成する(ステップS107)。
【0047】
CPU101は、すべての辺について、ステップS107の処理が行われたか否かを判定する(ステップS108)。
そして、CPU101が、未処理の辺があると判定した場合(ステップS108の「No」)には、処理をステップS103に戻す。
一方で、CPU101が、すべての辺について、ステップS107の処理が終了していると判断した場合(ステップS108の「Yes」)には、刺繍データを生成して、すべての処理を終了する(ステップS109)。
【0048】
<実施例1>
図5から図7を用いて、実施例1について説明する。
なお、本実施例では、多角形として、正方形の結合刺繍データを生成することを例示して説明する。
【0049】
ユーザは、表示装置104に表示された内蔵模様データのアイコンリストをタッチパネル105上でタップすることにより単位模様を選択する。
本実施例では、ユーザ選択した単位模様を配列したものが、図5に示した配列模様である。
ユーザにより選択された単位模様データは、RAM103に読み込まれる。
【0050】
選択された単位模様データが読み込まれると、形状を特定する。
また、多角形の頂点の座標および形状に基づいて、多角形の各辺について、その長さを求め、その間に、単位模様が何サイクル入るかを算出する。
また、多角形の各辺の長さ範囲に、算出したサイクル数分、単位模様がぴったりと配置されるための倍率を算出する。
本実施例では、1辺の長さがLであることから、図5に示すように、1辺の長さLに単位模様がぴったりと配置されるよう処理が行われる。
【0051】
次に、本実施例では、多角形が正方形であるため、図7に示すように、構成模様を4つ組み合わせて配置する。
このとき、結合する部分の勾配角度を算出して、図6のように重なりが無いようにする。
なお、正方形の場合、内角は90°であり、勾配角は45°となる。
【0052】
そして、読み込まれた単位模様データを、求めたサイクル数分送り方向の絶対座標に変換してデータ列を生成し、勾配処理を実行して、作成された絶対座標データ列の先端部分を勾配角度に対応する長さだけ、送り方向の位置に応じて幅を細くするようにする。
【0053】
さらに、図7に示すように、形成された絶対座標データ列を正方形の辺の傾きに合わせて配置して、刺繍データを生成する。
本実施例の場合、図7に示す構成模様を4つ組み合わせることにより、正方形となり、これを各辺に沿って配置する通常縫いの模様を刺繍データとして生成する。
【0054】
<実施例2>
図8から図11を用いて、実施例2について説明する。
なお、本実施例では、GUI画面上に2つの配列模様を表示しながら、ドラッグ操作により、ユーザが所望する全体模様の刺繍データを生成することを例示して説明する。
【0055】
図8に示すように、長さLの2つの配列模様を表示し、ユーザが所望する多角形の全体模様となるように、この2つの配列模様を表示画面上で近づける。
2つの配列模様を、図9に示すように重ねると、各頂点座標から線分abと、線分bcとの交点の角度θを求めることができる。
このθが、ユーザが所望する全体模様のうちの2つの配列模様の内角となることから、θ/2が勾配の角度となる。
【0056】
そして、図10に示すように、読み込まれた単位模様データを、求めたサイクル数分送り方向の絶対座標に変換してデータ列を生成し、勾配処理を実行して、作成された絶対座標データ列の先端部分を勾配角度に対応する長さだけ、送り方向の位置に応じて幅を細くするようにする。
さらに、図11に示すように、構成模様を合成すると1つの刺繍データとなる。
【0057】
<変形例>
図12を用いて、本変形例について説明する。
なお、第1の実施形態および実施例1、実施例2では、結合する際に、長手方向において左右に隣接する構成模様が1つの場合について説明したが、本変形例では、結合する際に、長手方向において左右に隣接する構成模様が2つの場合について、説明する。
【0058】
本変形例では、勾配角度の算出方法が、第1の実施形態および実施例1、実施例2とは異なる。
つまり、形状指定モジュールにより、例えば、形状を長方形とした場合、第1の勾配角度算出モジュールは、長方形の一端に、図12(A)に示すように、勾配形状を長方形の長手方向の中心線に対して、対称に2つ設ける。
そして、1つの構成模様に対して、2つの構成模様が結合して、図12(B)に示すような全体模様を構成する。
【0059】
図12(B)の例では、2つの長方形の配列模様がなす角度は、θ=90°であることから、勾配角度は、第1の実施形態および実施例1、実施例2に従えば、θ/2=45°となるが、本変形例では、長方形の長手方向の中心線に対して、対称に、勾配角度が45°となる勾配形状を2つ設ける。
【0060】
このように、勾配形状を形成することにより、4つの構成模様を1箇所で結合すると、図12(B)に示すような十字の全体模様ができる。
【0061】
以上、説明したように、本実施形態および実施例、変形例によれば、刺繍データ作成装置10においては、構成模様作成部が、配列模様について勾配形状の刺繍データを作成し、勾配形状同士で隣接する構成模様と接するように、構成模様を配置させる。
そのため、構成模様作成部は、勾配形状同士で隣接する配列模様と接するような勾配角度を求めて、自動的に、勾配形状データを作成する。
そのため、ユーザが、設定やパラメータの入力を行うことなく、自動的に、適切な勾配形状データを生成することができる。
これにより、ユーザの技量によらず、結合部分に重なりや隙間を生じない全体模様を形成できる。
【0062】
また、刺繍データ作成装置10においては、構成模様作成部が、単位模様で構成(配列)される長方形形状の配列模様からその配列模様の端部を勾配形状とする構成模様を作成し、勾配形状の勾配部分(図4における斜線部分)で、隣接する他の構成模様と結合するように、構成模様を配置する。
つまり、構成模様作成部において作成された構成模様を勾配形状の勾配部分で、隣接する他の構成模様と結合するように、構成模様を配置する。
これにより、ユーザの技量によらず、結合部分に重なりや隙間を生じない全体模様を形成できる。
【0063】
また、刺繍データ作成装置10においては、全体模様形状選択部で選択された全体模様の形状から、配列模様の1の端部と隣接する配列模様の数が1つである場合、端部の勾配形状は、勾配部分を1つ備える。
つまり、ユーザが、全体模様形状選択部により、全体模様の形状を選択すると、配列模様の1の端部と隣接する配列模様の数が1つである場合、端部の勾配形状は、勾配部分を1つ備える。
これにより、ユーザが多角形の全体模様の作成を希望する場合、ユーザの技量によらず、結合部分に重なりや隙間を生じない全体模様を形成できる。
【0064】
また、刺繍データ作成装置10においては、全体模様形状選択部で選択された全体模様の形状から、配列模様の1の端部と隣接する配列模様の数が2つである場合、端部の勾配形状は、勾配部分を2つ備える。
つまり、ユーザが、全体模様形状選択部により、全体模様の形状を選択すると、配列模様の1の端部と隣接する配列模様の数が2つである場合、端部の勾配形状は、勾配部分を2つ備える。
これにより、ユーザが、例えば、十字形の全体模様の作成を希望する場合、ユーザの技量によらず、結合部分に重なりや隙間を生じない全体模様を形成できる。
【0065】
また、刺繍データ作成装置10においては、角度算出部は、配列模様同士の幅が同一である場合に、全体模様形状選択部で選択された全体模様の形状から、隣接する配列模様同士の角度θ(0<θ<π)を算出し、構成模様作成部は、勾配部分を配列模様の長手方向に対してθ/2の角度とする勾配形状を作成する。
これにより、ユーザが、例えば、多角形や十字形の全体模様の作成を希望する場合でも、ユーザの技量によらず、結合部分に重なりや隙間を生じない全体模様を形成できる。
【0066】
<第2の実施形態>
以下、図13から図17を用いて、本実施形態に係る刺繍データ作成装置について説明する。
なお、本実施形態では、組み合わせる配列模様の幅が異なる場合を例示して説明する。
【0067】
<刺繍データ作成装置の電気的構成>
本実施形態に係る刺繍データ作成装置10Aは、図13に示すように、ROM102内に、第1の勾配角度算出モジュールに代えて、第2の勾配角度算出モジュールを備える点において、第1の実施形態等とは、異なる。
【0068】
第2の勾配角度算出モジュールは、幅の異なる2つの配列模様における勾配角度を算出する。
以下、図14から図17を用いて、第2の勾配角度算出モジュールの具体的な処理について説明する。
【0069】
ここでは、図15に示す直線aと、直線aと平行な直線bと、で囲まれる配列模様と、直線cと、直線cと平行な直線dと、で囲まれる配列模様を交叉させる場合に、構成模様の接合部の勾配角度の演算処理を例示して説明する。
【0070】
直線aの傾きをAとし、切片をKとすると、直線aは、以下の数1で表される。
【0071】
【数1】
【0072】
直線bの傾きをAとし、切片をLとすると、直線bは、以下の数2で表される。
【0073】
【数2】
【0074】
直線aと、直線aと平行な直線bと、で囲まれる配列模様の幅をW1とすると、切片Lは、数3により求めることができる。
【0075】
【数3】
【0076】
また、直線cの傾きをCとし、切片をMとすると、直線cは、以下の数4で表される。
【0077】
【数4】
【0078】
また、直線dは、傾きをCとし、切片をNとすると、直線dは、以下の数5で表される。
【0079】
【数5】
【0080】
直線cと、直線cと平行な直線dと、で囲まれる配列模様の幅をW2とすると、切片Nは、数6により求めることができる。
【0081】
【数6】
【0082】
直線aと、直線cと、の交点座標および直線bと、直線dと、の交点座標を求めるため、数7の行列式を用いて、これを解くと、数8、数9となる。
なお、数8、数9において、|V|は、逆行列式の大きさである。
【0083】
【数7】
【0084】
【数8】
【0085】
【数9】
【0086】
数8、数9から、図16の点Pの座標を求める。
同様にして、以下の数10から数12より点Qの座標を求める。
【0087】
【数10】
【0088】
【数11】
【0089】
【数12】
【0090】
そして、点Pの座標(Px、Py)と、点Qの座標(Qx、Qy)と、から、傾きθを数13により求め、直線aの傾きと、直線PQの傾きθと、から、勾配角度αを求める。
同様にして、直線cの傾きと、直線PQの傾きθと、から勾配角度βを求める。
【0091】
【数13】
【0092】
なお、図17に示すように、隣接する配列模様の幅と交差する角度によっては、角度βが鈍角となる場合がある。
この場合には、β側に勾配を付けるのではなく、γ(=π-β)側に勾配を付けるように、ステッチ生成処理を切り替える。
【0093】
<刺繍データ作成装置の処理>
刺繍データ作成装置10の処理は、図14に示すように、勾配角度算出処理(ステップS201)のみが、第1の実施形態と異なる。
具体的に、本実施形態における勾配角度算出処理(ステップS201)は、上記のようになる。
【0094】
以上、説明したように、本実施形態によれば、刺繍データ作成装置10Aにおいては、互いに結合させた配列模様の幅が異なる場合に、構成模様作成部は、互いに交差する配列模様の長手方向の辺から導き出す直線の連立方程式から2つの交点を求め、前記2つの交点を結んだ直線の傾きから求めた角度を有する勾配形状を作成する。
このため、配列模様同士の幅が異なる場合であっても、ユーザの技量によらず、結合部分に重なりや隙間を生じない全体模様を形成できる。
【0095】
また、本実施形態によれば、刺繍データ作成装置10Aにおいては、構成模様作成部が、配列模様の勾配の角度をθ、配列模様の最大幅をW(図4参照)としたときに、自動的に、配列模様の端からT=W/tan(θ)の距離の範囲の勾配形状を作成する。
このため、配列模様同士の幅が異なる場合であっても、ユーザの技量によらず、結合部分に重なりや隙間を生じない全体模様を形成できる。
【0096】
また、本実施形態によれば、刺繍データ作成装置10Aにおいては、配列模様の1の端部と隣接する配列模様が2つの場合に、構成模様作成部が、WをW/2に置き換え、自動的に、配列模様の端部からT=W/2tan(θ)の距離の範囲の勾配形状を作成する。
このため、配列模様同士の幅が異なる場合であっても、ユーザの技量によらず、結合部分に重なりや隙間を生じない全体模様を形成できる。
【0097】
なお、刺繍データ作成装置の処理をコンピュータシステムあるいはコンピュータが読み取り可能な記録媒体に記録し、この記録媒体に記録されたプログラムを刺繍データ作成装置に読み込ませ、実行することによって本発明の刺繍データ作成装置を実現することができる。ここでいうコンピュータシステムあるいはコンピュータとは、OSや周辺装置等のハードウェアを含む。
【0098】
また、「コンピュータシステムあるいはコンピュータ」は、WWW(World Wide Web)システムを利用している場合であれば、ホームページ提供環境(あるいは表示環境)も含むものとする。また、上記プログラムは、このプログラムを記憶装置等に格納したコンピュータシステムあるいはコンピュータから、伝送媒体を介して、あるいは、伝送媒体中の伝送波により他のコンピュータシステムあるいはコンピュータに伝送されてもよい。ここで、プログラムを伝送する「伝送媒体」は、インターネット等のネットワーク(通信網)や電話回線等の通信回線(通信線)のように情報を伝送する機能を有する媒体のことをいう。
【0099】
また、上記プログラムは、前述した機能の一部を実現するためのものであってもよい。さらに、前述した機能をコンピュータシステムあるいはコンピュータにすでに記録されているプログラムとの組合せで実現できるもの、いわゆる差分ファイル(差分プログラム)であってもよい。
【0100】
以上、この発明の実施形態につき、図面を参照して詳述してきたが、具体的な構成はこの実施形態に限られるものではなく、この発明の要旨を逸脱しない範囲の設計等も含まれる。例えば、本実施形態では、全体模様の刺繍データまでを作成する刺繍データ作成装置について説明したが、刺繍データ作成装置の機能をミシンに取り込ませてもよい。
【符号の説明】
【0101】
10;刺繍データ作成装置
10A;刺繍データ作成装置
101;CPU
102;ROM
103;作業用メモリ(RAM)
104;表示装置
105;タッチパネル
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16
図17