IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ 日本電子株式会社の特許一覧

<>
  • 特許-自動分析装置 図1
  • 特許-自動分析装置 図2
  • 特許-自動分析装置 図3
  • 特許-自動分析装置 図4
  • 特許-自動分析装置 図5
  • 特許-自動分析装置 図6
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-12-09
(45)【発行日】2022-12-19
(54)【発明の名称】自動分析装置
(51)【国際特許分類】
   G01N 35/00 20060101AFI20221212BHJP
   G01N 35/04 20060101ALI20221212BHJP
【FI】
G01N35/00 C
G01N35/04 A
【請求項の数】 6
(21)【出願番号】P 2019123732
(22)【出願日】2019-07-02
(65)【公開番号】P2021009105
(43)【公開日】2021-01-28
【審査請求日】2022-02-21
(73)【特許権者】
【識別番号】000004271
【氏名又は名称】日本電子株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110000925
【氏名又は名称】弁理士法人信友国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】柳沼 崇志
(72)【発明者】
【氏名】小西 克尚
(72)【発明者】
【氏名】長谷川 正樹
(72)【発明者】
【氏名】山中 勇介
(72)【発明者】
【氏名】中村 瑞木
【審査官】外川 敬之
(56)【参考文献】
【文献】特開昭62-167471(JP,A)
【文献】特開昭63-03265(JP,A)
【文献】中国特許出願公開第109765395(CN,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G01N 35/00
G01N 35/04
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
液体が収容された複数のボトルを収容する容器収容ユニットと、
前記液体を吸引及び吐出する分注ユニットと、を備え、
前記容器収容ユニットは、
前記ボトルを収容するトレイを有する複数のターンテーブルと、
前記トレイを回転させる駆動部と、を有し、
前記トレイは、
周方向に沿って間隔を空けて形成された複数の突出部と、
複数の前記突出部のうち隣り合う2つの前記突出部の間に形成された複数の谷部と、を有し、
複数の前記ターンテーブルは、前記突出部が隣り合う他のターンテーブルに設けられた前記谷部に挿脱可能に配置される
自動分析装置。
【請求項2】
前記トレイは、
前記突出部に配置され、前記ボトルを保持する外側保持部と、
前記谷部よりも半径方向の内側に配置され、前記ボトルを保持する内側保持部と、を有する
請求項1に記載の自動分析装置。
【請求項3】
前記外側保持部に配置された前記ボトルの吸引位置は、前記隣り合う他のターンテーブルにおける前記外側保持部に配置された前記ボトルの吸引位置と同じ位置である
請求項2に記載の自動分析装置。
【請求項4】
複数の前記ターンテーブルのうち少なくとも1つのターンテーブルの前記トレイには、周方向に沿って所定の範囲で前記突出部が設けられていない退避領域が形成され、
前記退避領域は、前記隣り合う他のターンテーブルの前記突出部が通過可能に開放されている
請求項1に記載の自動分析装置。
【請求項5】
複数の前記ターンテーブルの前記トレイは、互いに同期して回転する
請求項1に記載の自動分析装置。
【請求項6】
前記分注ユニットは、
前記液体を吸引及び吐出する分注プローブと、
複数の前記ターンテーブルの吸引位置に対して前記分注プローブを、移動可能に支持する支持機構と、を有する
請求項1に記載の自動分析装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、複数のターンテーブルを有する容器収容ユニットを備えた自動分析装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
自動分析装置は、生化学検査、輸血検査などさまざまな分野での検査に用いられ、検体に含まれる多成分を迅速に、かつ、高精度で分析する。自動分析装置は、試薬が収容された試薬ボトルを複数収容する容器収容ユニットを有している。容器収容ユニットは、複数の試薬ボトルを収容するターンテーブルを有している。このターンテーブルは、回転駆動部により回転可能に支持されている。
【0003】
近年では、ターンテーブルのトレイの外形を小さくするために、複数のターンテーブルのトレイに試薬ボトルを配置する容器収容ユニットが提案されている。図6は、従来の容器収容ユニットを示す概略構成図である。
【0004】
図6に示すように、従来の容器収容ユニット100は、第1ターンテーブル104と、第2ターンテーブル105とを有している。第1ターンテーブル104及び第2ターンテーブル105は、それぞれ円形のトレイ132を有している。第1ターンテーブル104のトレイ132には、第1試薬ボトル24A、24Bが配置されており、第2ターンテーブル105のトレイ132には、第2試薬ボトル25A、25Bが配置されている。また、容器収容ユニット100の近傍には、分注を行う分注ユニット112が配置される。
【0005】
しかしながら、図6に示す従来の容器収容ユニット100では、第1ターンテーブル104と第2ターンテーブル105が干渉することを防止するために、第1ターンテーブル104と第2ターンテーブル105を離して配置する必要があった。その結果、従来の容器収容ユニット100では、ユニットの大型化を招いていた。
【0006】
さらに、分注ユニット112のプローブは、第1ターンテーブル104と第2ターンテーブル105の間を移動する必要があり、分注ユニット112の移動距離が長くなっていた。その結果、分注ユニット112が移動する際に、プローブに振動が発生し、分注精度に悪影響を与えるおそれがあった。
【0007】
複数のターンテーブルを有する容器収容ユニットとしては、例えば、特許文献1に記載されているようなものがある。特許文献1には、第1ターンテーブルの一部と第2ターンテーブルを上下方向に重ね合わせて配置する技術が記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
【文献】特表2016-516999号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
しかしながら、特許文献1に記載された技術では、第2ターンテーブルの上方に配置された第1ターンテーブルの分注位置への移動距離が、第2ターンテーブルの分注位置への移動距離よりも長くなっていた。そのため、第1ターンテーブルの分注位置に分注ユニットのプローブが移動する際に、プローブに振動が発生し、分注精度に悪影響を与えるおそれがあった。
【0010】
さらに、第1ターンテーブルでの分注動作と第2ターンテーブルでの分注動作を同期させるためには、第2ターンテーブルの分注位置への移動速度よりも第1ターンテーブルの分注位置への移動速度を速く設定する必要があった。その結果、特許文献1に記載された技術では、第1ターンテーブルの分注動作時にプローブの振動が発生しやすくなるだけでなく、分注動作の制御が煩雑なものとなっていた。
【0011】
本発明の目的は、上記の問題点を考慮し、容器収容ユニットの小型化を図り、かつ分注ユニットのプローブの移動距離を短縮することができる自動分析装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0012】
上記課題を解決し、本発明の目的を達成するため、自動分析装置は、液体が収容された複数のボトルを収容する容器収容ユニットと、液体を吸引及び吐出する分注ユニットと、を備えている。容器収容ユニットは、ボトルを収容するトレイを有する複数のターンテーブルと、トレイを回転させる駆動部と、を有している。トレイは、周方向に沿って間隔を空けて形成された複数の突出部と、複数の突出部のうち隣り合う2つの突出部の間に形成された複数の谷部と、を有している。複数のターンテーブルは、突出部が隣り合う他のターンテーブルに設けられた谷部に挿脱可能に配置される。
【発明の効果】
【0013】
本発明の自動分析装置によれば、容器収容ユニットの小型化を図り、かつ分注ユニットのプローブの移動距離を短縮することができる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
図1】本発明の第1の実施の形態例にかかる自動分析装置を模式的に示す説明図である。
図2】本発明の第1の実施の形態例にかかる容器収容ユニットを示す概略構成図である。
図3】本発明の第1の実施の形態例にかかる容器収容ユニットを示す平面図である。
図4】本発明の第2の実施の形態例にかかる容器収容ユニットを示す平面図である。
図5】本発明の第3の実施の形態例にかかる容器収容ユニットを示す平面図である。
図6】従来の容器収容ユニットを示す概略構成図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
以下、本発明の自動分析装置の実施の形態例について、図1図5を参照して説明する。なお、各図において共通の部材には、同一の符号を付している。
【0016】
1.第1の実施の形態例
1-1.自動分析装置の構成
まず、本発明の第1の実施の形態例(以下、「本例」という。)にかかる自動分析装置について図1を参照して説明する。
図1は、本例の自動分析装置を模式的に示す説明図である。
【0017】
図1に示す装置は、本発明の自動分析装置の一例として適用する生化学分析装置1である。生化学分析装置1は、血液や尿などの生体試料に含まれる特定の成分の量を自動的に測定する装置である。
【0018】
生化学分析装置1は、サンプルターンテーブル2と、希釈ターンテーブル3と、容器収容ユニット10と、反応ターンテーブル6と、を備えている。また、生化学分析装置1は、サンプル希釈ユニット7と、サンプリングユニット8と、希釈撹拌装置9と、希釈洗浄装置11と、分注ユニット12と、第1反応撹拌装置14と、第2反応撹拌装置15と、多波長光度計16と、反応容器洗浄装置18と、を備えている。
【0019】
サンプルターンテーブル2は、軸方向の一端が開口した略円筒状をなす容器状に形成されている。このサンプルターンテーブル2には、複数の検体容器21と、複数の希釈液容器22が収容されている。検体容器21には、血液や尿等からなる検体(サンプル)が収容される。希釈液容器22には、通常の希釈液である生理食塩水以外の特別な希釈液が収容される。
【0020】
複数の検体容器21は、サンプルターンテーブル2の周方向に所定の間隔を開けて並べて配置されている。また、サンプルターンテーブル2の周方向に並べられた検体容器21の列は、サンプルターンテーブル2の半径方向に所定の間隔を開けて2列セットされている。
【0021】
複数の希釈液容器22は、複数の検体容器21の列よりもサンプルターンテーブル2の半径方向の内側に配置されている。複数の希釈液容器22は、複数の検体容器21と同様に、サンプルターンテーブル2の周方向に所定の間隔を開けて並べて配置されている。そして、サンプルターンテーブル2の周方向に並べられた希釈液容器22の列は、サンプルターンテーブル2の半径方向に所定の間隔を開けて2列セットされている。
【0022】
なお、複数の検体容器21及び複数の希釈液容器22の配列は、2列に限定されるものではなく、1列でもよく、あるいはサンプルターンテーブル2の半径方向に3列以上配置してもよい。
【0023】
サンプルターンテーブル2は、不図示の駆動機構によって周方向に沿って回転可能に支持されている。そして、サンプルターンテーブル2は、不図示の駆動機構により、周方向に所定の角度範囲ごとに、所定の速度で回転する。また、サンプルターンテーブル2の周囲には、希釈ターンテーブル3が配置されている。
【0024】
希釈ターンテーブル3及び反応ターンテーブル6は、サンプルターンテーブル2と同様に、軸方向の一端が開口した略円筒状をなす容器状に形成されている。希釈ターンテーブル3及び反応ターンテーブル6は、不図示の駆動機構により、その周方向に所定の角度範囲ずつ、所定の速度で回転する。
【0025】
希釈ターンテーブル3には、複数の希釈容器23が希釈ターンテーブル3の周方向に並べて収容されている。希釈容器23には、サンプルターンテーブル2に配置された検体容器21から吸引され、希釈された検体(以下、「希釈検体」という)が収容される。
【0026】
容器収容ユニット10は、第1ターンテーブル4と、第2ターンテーブル5とを有している。第1ターンテーブル4には、複数の第1試薬ボトル24A、24Bが収容されており、第2ターンテーブル5には、複数の第2試薬ボトル25A、25Bが収容されている。
【0027】
また、第1試薬ボトル24A、24Bには、第1試薬が収容されており、第2試薬ボトル25A、25Bには、第2試薬が収容される。さらに、第1ターンテーブル4、第1試薬ボトル24A、24B、第2ターンテーブル5及び第2試薬ボトル25A、25Bは、不図示の保冷機構によって所定の温度に保たれている。そのため、第1試薬ボトル24A、24Bに収容された第1試薬と、第2試薬ボトル25A、25Bに収容された第2試薬は、所定の温度で保冷される。
【0028】
なお、容器収容ユニット10の詳細な構成については、後述する。
【0029】
反応ターンテーブル6は、希釈ターンテーブル3と、容器収容ユニット10の間に配置されている。反応ターンテーブル6には、複数の反応容器26が反応ターンテーブル6の周方向に並べて収容されている。反応容器26には、希釈ターンテーブル3の希釈容器23からサンプリングした希釈検体と、第1ターンテーブル4の第1試薬ボトル24A、24Bからサンプリングした第1試薬と、第2ターンテーブル5の第2試薬ボトル25A、25Bからサンプリングした第2試薬が注入される。そして、この反応容器26内において、希釈検体と、第1試薬及び第2試薬が撹拌されてこられの反応が行われる。または希釈検体と第1試薬とが撹拌されてこれらの反応が行われる。
【0030】
サンプル希釈ユニット7は、サンプルターンテーブル2と希釈ターンテーブル3の周囲に配置される。サンプル希釈ユニット7は、駆動部により、分注プローブがサンプルターンテーブル2及び希釈ターンテーブル3の軸方向(例えば、上下方向)に移動可能に支持されている。
【0031】
また、サンプル希釈ユニット7のプローブは、駆動機構により、サンプルターンテーブル2及び希釈ターンテーブル3の開口と略平行をなす水平方向に沿って回動可能に支持されている。そして、サンプル希釈ユニット7は、水平方向に沿って回動することで、サンプルターンテーブル2と希釈ターンテーブル3の間を往復運動する。なお、サンプル希釈ユニット7がサンプルターンテーブル2と希釈ターンテーブル3の間を移動する際、サンプル希釈ユニット7の分注プローブは、不図示の洗浄装置を通過する。
【0032】
ここで、サンプル希釈ユニット7の動作について説明する。
サンプル希釈ユニット7がサンプルターンテーブル2における開口の上方の所定位置に移動した際、サンプル希釈ユニット7は、サンプルターンテーブル2の軸方向に沿って下降し、その先端に設けた分注プローブを検体容器21内に挿入する。このとき、サンプル希釈ユニット7は、ポンプが作動して検体容器21内に収容された検体を所定量吸引する。次に、サンプル希釈ユニット7は、サンプルターンテーブル2の軸方向に沿って上昇して分注プローブを検体容器21内から抜き出す。そして、サンプル希釈ユニット7は、水平方向に沿って回動し、希釈ターンテーブル3における開口の上方の所定位置に移動する。
【0033】
次に、サンプル希釈ユニット7は、希釈ターンテーブル3の軸方向に沿って下降して、分注プローブを所定の希釈容器23内に挿入する。そして、サンプル希釈ユニット7は、吸引した検体と、サンプル希釈ユニット7自体から供給される所定量の希釈液(例えば、生理食塩水)を希釈容器23内に吐出する。その結果、希釈容器23内で、検体が所定倍数の濃度に希釈される。その後、サンプル希釈ユニット7は、洗浄装置によって洗浄される。なお、生理食塩水以外の特別な希釈液によって検体を希釈する際には、サンプル希釈ユニット7は、検体容器21内に収容された検体を所定量吸引した後、希釈液容器22内に収容された希釈液をさらに所定量吸引し、吸引した検体及び希釈液を希釈容器23内に吐出する。
【0034】
サンプリングユニット8は、希釈ターンテーブル3と反応ターンテーブル6の間に配置されている。サンプリングユニット8は、不図示の駆動機構により、サンプル希釈ユニット7と同様に、プローブが希釈ターンテーブル3の軸方向(上下方向)と水平方向に移動及び回動可能に支持されている。そして、サンプリングユニット8は、希釈ターンテーブル3と反応ターンテーブル6の間を往復運動する。
【0035】
このサンプリングユニット8は、希釈ターンテーブル3の希釈容器23内にプローブを挿入して、所定量の希釈検体を吸引する。そして、サンプリングユニット8は、吸引した希釈検体を反応ターンテーブル6の反応容器26内に吐出する。
【0036】
分注ユニット12は、容器収容ユニット10と、反応ターンテーブル6の間に配置されている。分注ユニット12は、分注プローブが駆動機構により、反応ターンテーブル6の軸方向(上下方向)と水平方向に移動及び回動可能に支持されている。そして、分注ユニット12は、容器収容ユニット10と、反応ターンテーブル6の間を往復運動する。
【0037】
分注ユニット12は、分注プローブを容器収容ユニットの試薬ボトル24A、24B、25A、25Bにユニットを挿入して、所定量の試薬を吸引する。そして、分注ユニット12は、吸引した試薬を反応ターンテーブル6の反応容器26内に吐出する。
【0038】
希釈撹拌装置9及び希釈洗浄装置11は、希釈ターンテーブル3の周囲に配置されている。希釈撹拌装置9は、不図示の撹拌子を希釈容器23内に挿入し、検体と希釈液を撹拌する。
【0039】
希釈洗浄装置11は、サンプリングユニット8によって希釈検体が吸引された後の希釈容器23を洗浄する装置である。この希釈洗浄装置11は、複数の希釈容器洗浄ノズルを有している。複数の希釈容器洗浄ノズルは、不図示の廃液ポンプと、不図示の洗剤ポンプに接続されている。希釈洗浄装置11は、希釈容器洗浄ノズルを希釈容器23内に挿入し、廃液ポンプを駆動させて挿入した希釈容器洗浄ノズルによって希釈容器23内に残留する希釈検体を吸い込む。そして、希釈洗浄装置11は、吸い込んだ希釈検体を不図示の廃液タンクに排出する。
【0040】
その後、希釈洗浄装置11は、洗剤ポンプから希釈容器洗浄ノズルに洗剤を供給し、希釈容器洗浄ノズルから希釈容器23内に洗剤を吐出する。この洗剤によって希釈容器23内を洗浄する。その後、希釈洗浄装置11は、洗剤を希釈容器洗浄ノズルによって吸引し、希釈容器23内を乾燥させる。
【0041】
第1反応撹拌装置14、第2反応撹拌装置15及び反応容器洗浄装置18は、反応ターンテーブル6の周囲に配置されている。第1反応撹拌装置14は、不図示の撹拌子を反応容器26内に挿入し、希釈検体と第1試薬を撹拌する。これにより、希釈検体と第1試薬との反応が均一かつ迅速に行われる。なお、第1反応撹拌装置14の構成は、希釈撹拌装置9と同一であるため、ここではその説明は省略する。
【0042】
第2反応撹拌装置15は、不図示の撹拌子を反応容器26内に挿入し、希釈検体と、第1試薬と、第2試薬とを撹拌する。これにより、希釈検体と、第1試薬と、第2試薬との反応が均一かつ迅速に行われる。なお、第2反応撹拌装置15の構成は、希釈撹拌装置9と同一であるため、ここではその説明は省略する。
【0043】
反応容器洗浄装置18は、検査が終了した反応容器26内を洗浄する装置である。この反応容器洗浄装置18は、複数の反応容器洗浄ノズルを有している。複数の反応容器洗浄ノズルは、希釈容器洗浄ノズルと同様に、不図示の廃液ポンプと、不図示の洗剤ポンプに接続されている。なお、反応容器洗浄装置18における洗浄工程は、上述した希釈洗浄装置11と同様であるため、その説明は省略する。
【0044】
また、多波長光度計16は、反応ターンテーブル6の周囲における反応ターンテーブル6の外壁と対向するように配置されている。多波長光度計16は、反応容器26内に注入され、第1試薬及び第2試薬と反応した希釈検体に対して光学的測定を行って、検体中の様々な成分の量を「吸光度」という数値データとして出力し、希釈検体の反応状態を検出するものである。
【0045】
さらに、反応ターンテーブル6の周囲には、不図示の恒温槽が配置されている。この恒温槽は、反応ターンテーブル6に設けられた反応容器26の温度を常時一定に保持するように構成されている。
【0046】
1-2.容器収容ユニットの構成
次に、図1から図3を参照して容器収容ユニット10の詳細な構成について説明する。
図2は、容器収容ユニット10の第1ターンテーブル4及び第2ターンテーブル5を示す概略構成図である。図3は、容器収容ユニット10の第1ターンテーブル4及び第2ターンテーブル5を示す平面図である。
【0047】
図1から図3に示すように、容器収容ユニット10は、第1ターンテーブル4と、第2ターンテーブル5と、ケース30と、不図示の駆動部を有している。ケース30は、中空の容器状に形成されている。第1ターンテーブル4及び第2ターンテーブル5は、ケース30の内部空間30aに配置されている。
【0048】
第1ターンテーブル4と第2ターンテーブル5は、それぞれ同一の構成を有しているため、ここでは、第1ターンテーブル4について説明する。
図2及び図3に示すように、第1ターンテーブル4は、トレイ32と、回転軸33と、を有している。トレイ32は、略平板状に形成されている。トレイ32の中心部には、回転軸33が配置されている。そして、駆動部が駆動するとトレイ32は、回転軸33を中心に回転する。また、第1ターンテーブル4の回転軸33と第2ターンテーブル5の回転軸33は、不図示のタイミングベルトにより連結されている。そのため、第1ターンテーブル4のトレイ32と第2ターンテーブル5のトレイ32は、駆動部が駆動すると互いに同期して回転する。
【0049】
トレイ32には、複数の突出部32aが形成されている。複数の突出部32aは、トレイ32の外周部から半径方向の外側に向けて突出している。設けられている。複数の突出部32aは、トレイ32の外周に沿って、所定の間隔を開けて配置されている。そのため、複数の突出部32aは、放射状に配置される。また、隣り合う2つの突出部32a、32aの間には、谷部32bが形成されている。そのため、トレイ32は、略歯車状に形成されている。
【0050】
また、トレイ32には、試薬ボトルを配置可能な複数の外側保持部34と、複数の内側保持部35が形成されている。外側保持部34は、トレイ32における突出部32aに配置されている。内側保持部35は、トレイ32における谷部32bよりも半径方向の内側に配置されている。
【0051】
外側保持部34には、第1試薬ボトル24Aが配置され、内側保持部35には、第1試薬ボトル24Bが載置される。そして、外側保持部34及び内側保持部35は、載置された第1試薬ボトル24A、24Bを保持する。また、外側保持部34は、内側保持部35よりも遠心力が大きく作用する。そのため、外側保持部34に配置される第1試薬ボトル24Aの容量は、内側保持部35に配置される第1試薬ボトル24Bの容量よりも小さく設定することが好ましい。
【0052】
なお、第2ターンテーブル5の外側保持部及び内側保持部35には、第2試薬ボトル25A、25Bが載置される。
【0053】
第1ターンテーブル4の突出部32aは、第2ターンテーブル5における2つの突出部32a、32aの間、すなわち谷部32bに隙間を空けて挿入される。また、第2ターンテーブル5の突出部32aは、第1ターンテーブル4における2つの突出部32a、32aの間、すなわち谷部32bに隙間を空けて挿入される。これにより、第1ターンテーブル4及び第2ターンテーブル5を互いに接近させることができ、容器収容ユニット10の小型化を図ることができる。
【0054】
第1ターンテーブル4及び第2ターンテーブル5のトレイ32が回転すると、第1ターンテーブル4の突出部32aは、第2ターンテーブル5の谷部32bに順次挿入され、その後第2ターンテーブル5の谷部32bから順次離反する。同夜に、第2ターンテーブル5の突出部32aは、第1ターンテーブル4の谷部32bに順次挿入され、その後第1ターンテーブル4の谷部32bから順次離反する。すなわち、第1ターンテーブル4及び第2ターンテーブル5のトレイ32の突出部32aは、互いのトレイ32の谷部32bに挿脱可能に配置される。
【0055】
なお、第1ターンテーブル4のトレイ32と第2ターンテーブル5のトレイ32を不図示のタイミングベルトで連結し、一つの駆動部により同期させて回転駆動させる例を説明したが、これに限定されるものではない。例えば、第1ターンテーブル4と第2ターンテーブル5のそれぞれに駆動部を設けてもよい。それぞれに駆動部を設ける場合、容器収容ユニット10を制御する制御部は、第1ターンテーブル4のトレイ32と第2ターンテーブル5のトレイ32の位相角が同期するように、駆動部を制御する。
【0056】
また、第1ターンテーブル4のトレイ32と第2ターンテーブル5のトレイ32を機械的に同期させる方法としてタイミングベルトを適用した例を説明したが、これに限定されるものではない。例えば、複数の歯車やドライブシャフト等その他各種の方法を適用してもよい。
【0057】
1-4.容器収容ユニットの分注動作例
次に、上述した構成を有する容器収容ユニット10における分注動作例について図3を参照して説明する。
【0058】
ここで、分注ユニット12の分注プローブは、不図示の支持機構により水平方向に回転可能に支持されており、かつ上下方向に移動可能に指示されている。分注ユニット12の分注プローブは、回転することで、第1ターンテーブル4、第2ターンテーブル5及び反応ターンテーブル6(図1参照)の上方を移動する。そして、分注ユニット12の分注プローブの移動軌跡上には、試薬を吸引する第1吸引位置A1、第2吸引位置A2、第3吸引位置A3と、吸引した試薬を吐出する吐出位置B1が設定されている。
【0059】
まず、分注ユニット12の分注プローブは、支持機構により上下方向の上方に移動し、容器収容ユニット10と干渉しない位置まで退避する。次に、分注対象となる試薬を収容した試薬ボトル24A、24B、25A、25Bが第1吸引位置A1、第2吸引位置A2又は第3吸引位置A3に移動するまで第1ターンテーブル104及び第2ターンテーブル5のトレイ32が回転駆動する。そして、注対象となる試薬を収容した試薬ボトル24A、24B、25A、25Bが第1吸引位置A1、第2吸引位置A2又は第3吸引位置A3に配置されると、第1ターンテーブル104及び第2ターンテーブル5のトレイ32の回転が停止される。
【0060】
次に、分注ユニット12は、第1吸引位置A1、第2吸引位置A2又は第3吸引位置A3の上方まで分注プローブを回転させる。分注プローブが第1吸引位置A1、第2吸引位置A2又は第3吸引位置A3の上方まで移動すると、分注プローブは、分注を行える位置まで下降し、試薬ボトル24A、24B、25A、25Bに収容された試薬を吸引する。その後、分注プローブは、第1ターンテーブル4及び第2ターンテーブル5が回転可能な位置まで上昇する。
【0061】
次に、分注ユニット12の分注プローブは、回転し、吐出位置B1まで移動する。そして、吐出位置B1において分注ユニット12は、分注プローブが吸引した試薬を吐出する。上述した工程を繰り返すことで分注動作が行われる。
【0062】
第1ターンテーブル4の内側保持部35に配置された第1試薬ボトル24Bは、第1吸引位置A1で吸引される。また、第2ターンテーブル5の内側保持部35に配置された第2試薬ボトル25Bは、第2吸引位置A2で吸引される。
【0063】
第1ターンテーブル4の外側保持部34に配置された第1試薬ボトル24Aは、第3吸引位置A3で吸引される。第2ターンテーブル5の外側保持部34に配置された第2試薬ボトル25Aは、第1ターンテーブル4の外側保持部34に配置された第1試薬ボトル24Aと同じ第3吸引位置A3で吸引される。これにより、本例の容器収容ユニット10の吸引位置は、第1吸引位置A1、第2吸引位置A2、第3吸引位置A3の3箇所である。
【0064】
ここで、図6に示す従来の容器収容ユニット100では、第1ターンテーブル104の内側に配置された第1試薬ボトル24Bの吸引位置A3と、第2ターンテーブル105の内側に配置された第2試薬ボトル25Bの吸引位置A4が異なる位置に設定されている。そのため、従来の容器収容ユニット100の吸引位置は、4箇所である。
【0065】
このように、本例の容器収容ユニット10によれば、従来の容器収容ユニット100よりも吸引位置を削減することができる。その結果、分注動作時における分注ユニット12の制御の簡略化を図ることができる。
【0066】
上述したように、本例の容器収容ユニット10では、第1ターンテーブル4及び第2ターンテーブル5を互いに接近させて、容器収容ユニット10の小型化を図っている。これにより、分注ユニット12の分注プローブの回転半径r1は、従来の容器収容ユニット100の分注ユニット112の分注プローブの回転半径r2よりも小さくなる(r1<r2)。
【0067】
すなわち、本例の容器収容ユニット10では、分注ユニット12の分注プローブの移動距離を短縮することができる。これにより、本例の容器収容ユニット10によれば、分注プローブに作用する遠心力を抑えることができ、分注プローブに生じる振動を抑制でき、分注精度の向上を図ることができる。
【0068】
また、本例の容器収容ユニット10における第1吸引位置A1、第2吸引位置A2及び第3吸引位置A3の上下方向の高さは、同一である。そのため、分注ユニット12における分注プローブの上下方向の移動動作を、第1吸引位置A1、第2吸引位置A2及び第3吸引位置A3で全て同様に行うことができる。その結果、分注動作時における分注ユニット12の制御の簡略化を図ることができる。
【0069】
2.第2の実施の形態例
次に、第2の実施の形態例にかかる自動分析装置について図4を参照して説明する。
図4は、第2の実施の形態例にかかる容器収容ユニットを示す平面図である。
【0070】
この第2の実施の形態例にかかる容器収容ユニットは、ターンテーブルを3つ配置したものである。そのため、第1の実施の形態例にかかる容器収容ユニット10と共通する部分には、同一の符号を付して重複した説明を省略する。
【0071】
図4に示すように、容器収容ユニット10Bは、第1ターンテーブル41と、第2ターンテーブル42と、第3ターンテーブル43とを有している。なお、ターンテーブル41、42、43の構成は、第1の実施の形態例にかかるターンテーブル4、5と同一である。
【0072】
第1ターンテーブル41には、第1試薬ボトル24A、24Bが配置され、第2ターンテーブル42には、第2試薬ボトル25A、25Bが配置されている。そして、第3ターンテーブル43には、第3試薬ボトル27A、27Bが配置されている。
【0073】
第1ターンテーブル41におけるトレイ32の突出部32aは、第3ターンテーブル43におけるトレイ32の谷部32bに挿脱可能に配置される。また、第3ターンテーブル43におけるトレイ32の突出部32aは、第1ターンテーブル41のトレイ32の谷部32bに挿脱可能に配置される。
【0074】
第2ターンテーブル42におけるトレイ32の突出部32aは、第3ターンテーブル43における第1ターンテーブル41の突出部32aが挿脱される箇所とは異なる箇所において、第3ターンテーブル43のトレイ32の谷部32bに挿脱可能に配置される。また、第3ターンテーブル43におけるトレイ32の突出部32aは、第2ターンテーブル42のトレイ32の谷部32bに挿脱可能に配置される。
【0075】
第1ターンテーブル41のトレイ32の内側に配置された第1試薬ボトル24Bに対しては、第1吸引位置A1で吸引動作が行われる。第2ターンテーブル42のトレイ32の内側に配置された第2試薬ボトル25Bに対しては、第2吸引位置A2で吸引動作が行われる。そして、第3ターンテーブル43のトレイ32の内側に配置された第3試薬ボトル27Bに対しては、第3吸引位置A6で吸引動作が行われる。
【0076】
また、第1ターンテーブル41のトレイ32の外側である突出部32aに配置される第1試薬ボトル24Aは、第4吸引位置A7で吸引動作が行われる。そして、第2ターンテーブル42のトレイ32の外側である突出部32aに配置される第2試薬ボトル25Aは、互いに同じ位置である第5吸引位置A8で吸引動作が行われる。
【0077】
また、第3ターンテーブル43のトレイ32の外側保持部34に配置された第3試薬ボトル27Aは、第4吸引位置A7又は第5吸引位置A8で吸引動作が行われる。すなわち、第3ターンテーブルの外側保持部34に配置された第3試薬ボトル27Aの吸引位置は、第1ターンテーブル41又は第2ターンテーブル42の外側に配置された第1試薬ボトル24A又は第2試薬ボトル25Aと同じ位置である。
【0078】
第1ターンテーブル41のトレイ32、第2ターンテーブル42のトレイ32及び第3ターンテーブル43のトレイ32は、不図示のタイミングベルトにより連結され、一つの駆動部により同期して回転駆動する。なお、第1ターンテーブル41、第2ターンテーブル42及び第3ターンテーブル43のそれぞれに、駆動部を設け、制御部により電気的に同期せてもよい。
【0079】
その他の構成は、第1の実施の形態例にかかる容器収容ユニット10と同様であるため、それらの説明は省略する。このような容器収容ユニット10Bによっても、上述した第1の実施の形態例にかかる容器収容ユニット10と同様の作用効果を得ることができる。
【0080】
3.第3の実施の形態例
次に、第3の実施の形態例にかかる自動分析装置について図5を参照して説明する。
図5は、第3の実施の形態例にかかる容器収容ユニットを示す平面図である。
【0081】
この第3の実施の形態例にかかる容器収容ユニット10Cが第1の実施の形態例にかかる容器収容ユニット10と異なる点は、第2ターンテーブルの構成である。そのため、ここでは第2ターンテーブルについて説明し、第1の実施の形態例にかかる容器収容ユニット10と共通する部分には、同一の符号を付して重複した説明を省略する。
【0082】
図5に示すように、容器収容ユニット10Cは、第1ターンテーブル4と、第2ターンテーブル5Cとを有している。第1ターンテーブル4の構成は、第1の実施の形態例にかかる第1ターンテーブル4と同一である。
【0083】
第2ターンテーブル5Cのトレイ52は、回転軸53を中心に回転可能に支持されている。トレイ52には、第1ターンテーブル4のトレイ32の谷部32bに挿脱する複数の突出部52aと、突出部52aの間に形成された谷部52bが設けられている。突出部52aには、外側保持部54が設けられ、谷部52bよりも半径方向の内側には、内側保持部55が設けられている。外側保持部54には、第2試薬ボトル25Aが配置され、内側保持部55には、第2試薬ボトル25Bが配置される。
【0084】
また、トレイ52の外周部の一部には、周方向に沿って所定の範囲で突出部52aが設けられていない退避領域52cが形成されている。退避領域52cは、第1ターンテーブル4のトレイ32が回転した際に、第1ターンテーブル4の突出部32aが通過可能に開放されている。
【0085】
また、第1ターンテーブル4と、第2ターンテーブル5Cには、トレイ32、53を回転させる駆動部がそれぞれ設けられている。2つの駆動部は、不図示の制御部によりその駆動が制御される。
【0086】
次に、上述した構成を有する第3の実施の形態例にかかる容器収容ユニット10における試薬ボトル24A、24B、25A、25Bの交換又は試薬の追加動作について説明する。
制御部は、第1ターンテーブル4の駆動部と、第2ターンテーブル5Cの駆動部を制御し、第1ターンテーブル4及び第2ターンテーブル5Cのトレイ32、52を回転させる。そして、第1ターンテーブル4の突出部32aが、第2ターンテーブル5Cの退避領域52cに向き合う位置で、第1ターンテーブル4及び第2ターンテーブル5Cのトレイ32、52を停止させる。
【0087】
次に、使用者は、第2ターンテーブル5Cに収容された第2試薬ボトル25A、25Bの交換や試薬の追加作業を行う。なお、第1ターンテーブル4の突出部32aは、第2ターンテーブル5Cの退避領域52cに配置されている。そのため、第2ターンテーブル5Cのトレイ52を停止させた状態で、第1ターンテーブル4のトレイ32を回転させても、互いの突出部32a、52aは接触しない。
【0088】
これにより、第2ターンテーブル5Cにおいて交換や試薬の追加作業が行われている間、第1ターンテーブル4のトレイ32を回転させて、分注動作を行うことができる。その結果、自動分析装置1における分析動作を停止させることなく、試薬の交換や追加作業を行うことができ、作業効率が低下することを防ぐことができる。
【0089】
その他の構成は、第1の実施の形態にかかる容器収容ユニット10と同様であるため、それらの説明は省略する。このような容器収容ユニット10Cによっても、上述した第1の実施の形態例にかかる容器収容ユニット10と同様の作用効果を得ることができる。
【0090】
また、第1ターンテーブル4のトレイ32に退避領域52cを設けてもよい。これにより、第1ターンテーブル4における第1試薬ボトル24A、24Bの交換や試薬の追加作業を行っている間に、第2ターンテーブル5Cのトレイ52を回転させて分注動作を行ってもよい。さらに、第2の実施の形態例にかかる容器収容ユニット10Bにおいても、ターンテーブル41、42、43のトレイ32に退避領域52cを設けてもよい。
【0091】
なお、本発明は上述しかつ図面に示した実施の形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載した発明の要旨を逸脱しない範囲内で種々の変形実施が可能である。
【0092】
例えば、自動分析装置として、血液や尿の生体試料の分析に用いられる生化学分析装置に適用した例を説明したが、これに限定されるものでなく、水質や、食品等のその他各種の分析を行う装置に適用することができるものである。
【0093】
上述した実施の形態例では、ボトルとして試薬を収容する試薬ボトルを適用した例を説明したが、これに限定されるものではない。ボトルとしては、例えば、検体を収容する検体ボトルや、洗剤を収容する洗剤ボトルを適用してもよく、その他各種の液体を収容するボトルが適用されるものである。
【0094】
さらに、全ての外側保持部及び内側保持部にボトルを配置した例を説明したが、これに限定されるものではなく、任意の箇所の外側保持部又は内側保持部にのみボトルを配置してもよい。
【0095】
また、上述した実施の形態例では、ターンテーブルを2つ又は3つ配置した例を説明したが、ターンテーブルを4つ以上配置してもよい。さらに、複数のターンテーブルの外径は、同じ大きさに限定されるものではなく、異なる外径に設定してもよい。
【0096】
なお、本明細書において、「平行」及び「直交」等の単語を使用したが、これらは厳密な「平行」及び「直交」のみを意味するものではなく、「平行」及び「直交」を含み、さらにその機能を発揮し得る範囲にある、「略平行」や「略直交」の状態であってもよい。
【符号の説明】
【0097】
1…生化学分析装置(自動分析装置)、 2…サンプルターンテーブル、 3…希釈ターンテーブル、 4、41…第1ターンテーブル、 5、42…第2ターンテーブル、 6…反応ターンテーブル、 7…サンプル希釈ユニット、 8…サンプリングユニット、 10、10B、10C…容器収容ユニット、 12…分注ユニット 、24A、24B…第1試薬ボトル、 25A、25B…第2試薬ボトル、 27A、27B…第3試薬ボトル、 30…ケース、 32、52…トレイ、 32a、52a…突出部、 32b、52b…谷部、 33…回転軸、 34、54…外側保持部、 35、55…内側保持部、 43…第3ターンテーブル、 52c…退避領域、 A1、A2、A3、A6、A7、A8…吸引位置、 B1…吐出位置、 r1…回転半径
図1
図2
図3
図4
図5
図6